【解決手段】初期磁気共鳴画像法(MRI)シーケンスを用いて患者を撮像すると同時に、患者からの心電図(ECG)シグナルの初期セットを受信することからなる、方法。初期MRIシーケンスから発生しているECGシグナルの初期セット中の初期ノイズを同定することと、その周波数成分に関する初期のノイズを特性化することとを含む。更に、初期MRIシーケンスと、周波数成分とを定義しているパラメータ間の関係を生成することと、該関係を、続くMRIシーケンスのパラメータに適用することによって、フィルタを計算することと、続くMRIシーケンスを用いて患者を撮像すると同時に、患者から受信した、更なる組のECGシグナル中のノイズを減少させるために、計算したフィルタを適用することと、が含まれる。
前記初期ノイズを同定することが、前記患者を撮像する前にECGシグナルの参照セットを生成することと、前記ECGシグナルの初期セットを前記参照セットと比較することとを含む、請求項1に記載の方法。
前記関係を生成することが、前記初期MRIシーケンスを使用すると同時に、前記変数の値を変更することと、前記値における変化を、前記周波数成分の振幅における変化と比較することと、を含む、請求項4に記載の方法。
前記共通パラメータが、前記共通MRIシーケンスの電圧と磁場パルスを記述している変数を含み、該変数が、前記初期MRIシーケンスと前記続くMRIシーケンスに対して異なる値を有する、請求項6に記載の方法。
前記フィルタを計算することが、前記周波数成分の予想される振幅に関して、予想されるノイズを計算することを含み、計算された前記フィルタを適用することが、前記ECGシグナルの更なるセットと関連した、対応する周波数の振幅から、前記予想される振幅を差し引くことを含む、請求項1に記載の方法。
前記初期及び続くMRIシーケンスが、共通の複数の相を含み、前記関係を生成することが、前記初期MRIシーケンスの選択された相を定義しているパラメータと、前記周波数成分との間の相関係を生成することを含み、前記フィルタを計算することが、前記続くMRI配列の選択された相のパラメータに、前記相関係を適用することによって、前記フィルタを計算することを含む、請求項1に記載の方法。
前記ECGシグナルの初期セットが、前記患者に連結した多数のECGリード上に発生し、前記初期ノイズを同定することが、前記多数のリード上のシグナルを合計することを含む、請求項1に記載の方法。
前記初期ノイズを同定することが、前記患者を撮像することの前に、ECGシグナルの参照セットを生成することと、前記ECGシグナルの初期セットと、前記参照セットを比較することと、を含む、請求項16に記載の装置。
前記関係を生成することが、前記初期MRIシーケンスを使用すると同時に前記変数の値を変更することと、前記値における変化と、前記周波数成分の振幅における変化とを比較することと、を含む、請求項19に記載の装置。
前記共通パラメータが、前記共通MRIシーケンスの電圧と磁場パルスを記述している変数を含み、該変数が、前記初期MRIシーケンスと前記続くMRIシーケンスに対する異なる値を有する、請求項21に記載の装置。
前記フィルタを計算することが、前記周波数成分の予想される振幅に関して、予想されるノイズを計算することを含み、計算された前記フィルタを適用することが、前記ECGシグナルの更なるセットと関連した対応する周波数の振幅から前記予想される振幅を差し引くことを含む、請求項16に記載の装置。
前記1つ又は複数の電極が前記患者内に位置し、前記ECGシグナルに、前記1つ又は複数の電極から獲得された初期ECGシグナルが含まれる、請求項16に記載の装置。
前記1つ又は複数の電極が、前記患者の皮膚上に位置し、前記ECGシグナルが、前記1つ又は複数の電極から獲得された外部ECGシグナルを含む、請求項16に記載の装置。
前記初期及び続くMRIシーケンスが、共通の複数の相を含み、前記関係を生成することが、前記初期MRIシーケンスの選択された相を定義しているパラメータと、前記周波数成分との間の相関係を生成することを含み、前記フィルタを計算することが、前記続くMRIシーケンスの選択された相のパラメータに対して、前記相関係を適用することによって前記フィルタを計算することを含む、請求項16に記載の装置。
前記ECGシグナルの初期セットを獲得するために設定された多数のECGリードを含み、前記初期ノイズを同定することが、前記多数のECGリード上のシグナルを合計することを含む、請求項16に記載の装置。
前記1つ又は複数の電極が、前記患者に接続した固定電極を含み、前記初期ノイズを同定することが、前記固定電極からのECGシグナルを用いて前記初期ノイズを同定することを含む、請求項16に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0027】
概論
本発明の実施形態は、磁気共鳴映像法(MRI)手順が患者において実施されていると同時に操作する、ノイズキャンセリングシステムを提供する。MRI手順の間、心内及び/又は皮膚電極を用いて獲得された心電図(ECG)シグナルが患者より受信される。MRI手順は、獲得したECGシグナルにノイズを注入し、システムが本ノイズを減少又は除去する。
【0028】
典型的に、システムのトレーニングセクションにて、MRI手順が実行されない一方で、プロセッサが、発生するECGシグナルの参照セットを保存する。ECGシグナルを次いで、選択されたMRIシーケンスを実施していると同時に獲得し、プロセッサが、参照セットを使用して、注入されたノイズを同定する。プロセッサが、その周波数成分に関して、ノイズを特性化し、周波数成分と、選択されたMRIシーケンスを定義しているパラメータ、及びパラメータと関連した変数との間の関係を生成する。典型的には、ノイズが特性化され、MRIシーケンスそれぞれを順に操作し、各異なるシーケンスに対してノイズを同定することによって、対応する関係が生成される。
【0029】
システムの操作セクションにおいて、プロセッサが、手順の間に使用されている所定のMRIシーケンスに関する関係を選択し、該関係から、所定のMRIシーケンスが患者に対して適用されている時に、使用に関してノイズフィルタを計算する。フィルタを、受信したECGシグナル中のノイズを減少、又は除去さえするように、所定のMRIシーケンスの適用の間に受信したECGシグナルに適用する。
【0030】
周波数成分に関してノイズを特性化することと、これらを特定のMRIシーケンスのパラメータに関連づけることによって、本発明の実施形態が、MRI手順の間に使用した各異なるMRIシークエンに対して、対応する異なるフィルタを生成可能である。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態が、完全なMRIシーケンスのためのノイズフィルタを生成して良い一方で、他の実施形態が、所定のMRIシーケンスの別の個々の相に対して、対応する、異なるノイズフィルタを生成してよい。
【0032】
詳細な説明
ここで、本発明の実施形態にしたがって、心電図(ECG)シグナル中に現れている磁気共鳴映像法(MRI)シークエンシングノイズの動的解除のための、システム20の略図的絵図である、
図1を参照する。システム20は、MRIスキャナ22と、カテーテル等のプローブ24と、制御コンソール26とを備える。プローブ24は、プローブの遠位末端34における1つ又は複数の電極32を用いて、患者30の心腔28のチャンバーにおけるECGシグナルを獲得するために使用されてよい。電極32によって獲得されたシグナルを本明細書では、内部ECGシグナルと呼ぶ。いくつかの実施形態では、プローブ24は、心臓焼灼を行うなど、追加の目的のために使用され得る。更に別の方法としては、プローブ24は、変更すべきところは変更して、心臓又はその他の身体器官において、その他の治療及び/又は診断目的のために使用され得る。電極32によって獲得された内部ECGシグナルを、典型的には、プローブ24中のコンダクタ及び/又は光ファイバーによって、制御コンソール26まで転送し、そこでシグナルが解析されてよい。
【0033】
プローブ24を用いて、内部ECGシグナルを獲得することに加えて、システム20は典型的にまた、典型的に患者の皮膚上に多数の導電性パッチ36を配置することによって、患者30の皮膚からECGシグナルを獲得する。パッチ36によって獲得されたシグナルを本明細書では、外部ECGシグナルと呼ぶ。外部ECGシグナルを、ケーブル38を介して、シグナルを解析する制御コンソール26に伝達する。解析から得た結果を、システム20の操作者42に対して、ディスプレイ40上に提示してよい。
【0034】
操作者42、典型的には心臓専門医が、プローブの遠位末端34が、本明細書でそこより内部ECGシグナルが獲得される心腔であると仮定される、体腔に入るように、患者30の血管系を通してプローブ24を挿入する。典型的に、プローブの遠位末端を、本技術分野で公知の方法によって追跡する。磁気位置追跡技術は、例えば、米国特許第5,391,199号明細書、同5,443,489号明細書、第6,788,967号明細書、同第6,690,963号明細書、同第5,558,091号明細書、同第6,172,499号明細書、同第6,177,792号明細書に、記載されており、それらの開示内容を参照により本願に援用する。インピーダンスに基づく位置追跡技術は、例えば米国特許第5,983,126号明細書、同第6,456,864号明細書、及び同第5,944,022号明細書に説明され、その開示内容が同様に参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
MRIスキャナ22は、一緒になって空間的に異なる磁場B(x、y、z)を生成する、傾斜磁場コイルなどの磁場コイル50を備える。空間的に異なる磁場は、スキャナ内で生成される高周波(RF)信号の空間位置確認を提供する。更に、スキャナは、送信/受信コイル52を備える。送信モードにおいて、コイル52は患者30へRFパルス化エネルギーを放射し、エネルギーのRFパルスが、患者の組織の原子核スピンと相互作用し、それによって、それらの平衡位置から離れて、原子核の磁気モーメントを再調整する。受信モードにおいて、コイル52は、組織の原子核がそれらの平衡状態に緩和するときに患者の組織から受信するRシグナル号を検出する。所定の領域内の原子核の緩和によって生成されるシグナルの周波数(ラーモア周波数)は、その領域の磁場と正比例の関係であり、比例定数は原子の磁気回転比γで与えられる。したがって、水素原子核に関して下記式(1):
【数1】
(式中、f(x、y、z)は、緩和水素原子核によって点(x、y、z)から放射される周波数であり、
B(x、y、z)は、この点の磁場であり、
【数2】
は、約42.6MHz・T
−1に等しい)を適用する。
【0036】
いくつかの実施形態において、スキャナ22を、スキャナプロセッサ56によって操作し、以上で記述したECGシグナルと、内部ECGシグナルを獲得しているプローブの追跡を、ECGプロセッサ58によって解析及び制御する。単純化のために、本明細書の記述において、コンソール26内の単一プロセッサ60が、システム20を操作すると推定され、当業者が、1つ又は複数のプロセッサがシステムを操作する事象における記述を適合可能であろう。
【0037】
したがって、以上を参照してECGシグナルを解析することと、内部ECGシグナルを生成しているプローブを追跡することとに加えて、プロセッサ60は、必要とされた磁場勾配、並びに送信/受信コイル52を操作するための他の回路を形成することを含む、制御コイル50に対する回路を用いることによって、スキャナ22を操作する。
【0038】
典型的には、プロセッサ60は一般用途コンピュータで構成され、コンピュータには、本明細書に記載する機能を実行するソフトウェアがプログラムされている。ソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して電子形式でプロセッサ60にダウンロードされてもよく、或いは、光学的、磁気的、又は電子的記憶媒体などの有形の持続的な媒体上で提供されてもよい。別の方法としては、プロセッサ60のいくつかの又は全ての機能は、専用の、又はプログラム可能なデジタルハードウェア構成要素によって、又はハードウェア要素とソフトウェア要素との組み合わせを使用することによって、実施されてもよい。
【0039】
図2は、本発明の一実施形態にしたがった、MRI手順の間に生成されるMRIシグナルのシーケンス70を略図的に説明している、第一組の電圧(V)対時間(t)及び磁場(B)対時間(t)グラフである。第一の電圧対時間グラフ72は、シーケンス70の開始時に送信される、コイル52によって生成された、送信RFパルス74を説明している。送信RFパルス長は典型的に、より大きく、又はより小さくてもよいが、2msのオーダーである。第一磁場対時間グラフ76中に説明された、送信RFパルスを包含することは、コイル50によって生成されたスライス選択勾配(Gss)磁場パルスである。スライス選択勾配場は、スキャナ22によって撮像されるべきである、患者30中の所望の容量を同定する。
【0040】
第二の磁場対時間グラフ80は、所望の容量内の点の垂直位を選択する、相コード勾配(Gpe)場パルスを説明している。第三の磁場対時間グラフ84は、所望の容量内の点の水平位を選択する、周波数コード勾配(Gfe)場パルスを説明している。
【0041】
第二の電圧対時間グラフ88は、送信RFパルスに対する応答において、コイル52によって受信したデータ獲得シグナルに対応している、受信RFパルス90を説明している。
【0042】
RF送信パルスの中心と、RF受信パルスの中心間の典型的な時間は、およそ30msであってよい。全シーケンスに対する典型的な時間は、およそ40msであってよい。しかしながら、実際の時間は、これらの値よりも長く、又は短くてもよい。
【0043】
MRI手順の経過の間、シーケンス70によって説明された、RFパルスのシーケンスと磁場設定は、典型的には1sのオーダーの反復速度で、繰り返してよい。シーケンス70の各反復において、磁場パルスを定義している1つ又は複数の変数は、典型的に患者36の異なる領域がスキャンされうるように、様々であってよい。いくつかの場合、シーケンス70を繰り返すにつれ、その振幅、周波数又は相のような、RF送信パルス74の変数が変化してよい。
【0044】
シーケンス70は、MRI手順にて典型的に使用される、勾配エコーシーケンスを意味する、1つの型のMRIシーケンスを説明する。
【0045】
図3は、本発明の一実施形態にしたがった、MRI手順の間に生成されたMRIシグナルのシーケンス100を略図的に説明している、第二組の電圧対時間と磁場対時間グラフである。シーケンス70に対してのように、シーケンス100は、送信及び受信電圧対時間グラフ110及び112と、3つの磁場対時間グラフ120、122及び124とを含む。グラフ中で説明するように、シーケンス100は、(シーケンス70の1つのRFパルスと1つのGfeパルスと対称的に)2つのRF送信パルスと2つの磁場Gfeパルスを使用する。シーケンス100は、MRI手順中でまた典型的に使用されてよい、スピンエコーシーケンスを説明する。
【0046】
図2及び3は、本発明の実施形態にて使用されてよい、2つの型のMRIシーケンスを説明している。これらのシーケンス、並びに他の可能性あるシーケンスにおける変化が、当業者に明白であり、すべてのそのようなシーケンスは、本発明の範囲内であると推定される。以下の記述において、固有識別子「m」は、各型のMRIシーケンスを標識するために使用し、例示の方法によって、
図2によって説明されたMRIシーケンスが、固有識別子m=1を有すると推測され、
図3によって説明されたMRIシーケンスは、固有識別子m=2を有すると推測される。
【0047】
図2及び3はまた、各MRIシーケンスが、シーケンスに対して生成される異なるパルスに対応する、多数の相からなる。MRIシーケンスの相は、一パルス、多数のパルス、及び/又はパルスの部分に関して定義されてよい。例えば、
図2のMRIシーケンスの選択された相は、Gpeパルスの期間として定義されてよく、
図3のMRIシーケンスに対して、他の選択された相は、第二Gfeパルスの最初の半分の期間として定義されてよい。
【0048】
一般に、任意のMRIシーケンスは、
図2及び3でグラフ化された各パルスを記述している変数に関して定義されてよい。したがって、電圧対時間グラフ72及び112を参照して、変数には、シーケンスを開始しているRFパルスの周波数、相及び電圧の振幅、時間にわたるこれらの変数の値における変化、任意の続くRFパルスの変数、及び初期RFパルスに関する続くRFパルスのタイミングが含まれる。磁場対時間グラフ76、80及び84と、グラフ120、120及び124を参照して、変数には、磁場パルスの形状、すなわち時間によって変化するにともなった場の振幅を記述しているもの、RFパルス又はグラフ72及び112におけるパルスに関する、又は互いに関する、磁場パルスのタイミングが含まれる。
【0049】
よりとりわけ、各MRIシーケンスmは、一組のパラメータに関して広く特徴付けられてよく、各パラメータは、シーケンスのパルスの一つに対応している。以下の記述において、MRIシーケンスmに対するパラメータの組は、{S}
mとして記述される。
【0050】
例えば、
図2にて説明されるMRIシーケンスm=1は、一組のパラメータ{S}
1={P
RF、P
Gss、P
Gpe、P
Gfe、P
シグナル}を有してよく、本組の各要素が、電圧又は磁場パルスを示している。反対に、
図3にて説明されるMRIシーケンスm=2は、一連のパラメータ{S}
2={P
RF1、P
RF2、P
Gss、P
Gpe、P
Gfe1、P
Gfe2、P
シグナル}を有する。
【0051】
任意の所望のMRIシーケンスmに対して、組中の各パラメータの、さらにより詳細な特徴が存在する。したがって、m=1の電圧対時間グラフ72を参照して、パラメータP
RFが、変数、シーケンスを開始しているRFパルスの電圧の、周波数f、相φ及び振幅A、及び時間tにわたるこれらの変数における変化に関して特性化される。P
RFは、したがって、一組の規則的な4−タプルとして表されてよく、下記式(2)
【数3】
(式中、設定添字は、シーケンスの固有識別子mである)として記述されてよい。
【0052】
同様に、m=1の磁場Gss対時間グラフ76を参照して、P
Gssが、一組の規則的な組の変数として表されてよいように、パラメータP
Gssは、時間tにおける可変磁場Bに関して特性化され、以下式(3)
【数4】
として記述されてよい。
【0053】
m=2の電圧対時間グラフ110を参照して、パラメータP
RF1及びP
RF2は、式
【数5】
(式中f
1、φ
1、A
1は、m=2の第一パルスの時間tにおける、周波数、相及び振幅であり、
f
2、φ
2、A
2は、m=2の第二パルスの時間tにおける、周波数、相及び振幅である)によって表されてよい。
【0054】
他の例として、場対時間グラフ124を参照して、パラメータP
Gfe1、P
Gfe2は、式
【数6】
(式中B
1及びB
2は、時間tでの第一Gfeパルスと第二Gfeパルスの場変数である)によって表されてよい。
【0055】
スキャナ22を操作する前に、操作者42は、各MRIシーケンスmに対する(以上で記述される広く、そしてより詳細な様式での)各パラメータに関連したそのパラメータ及び変数に関して、{S}
mを保存するために、プロセッサ60を使用する。スキャナ22が操作される手順の間、プロセッサは、
図4のフローチャートを参照して表されるように、{S}
mのパラメータと変数を想起する。
【0056】
図4は、本発明の一実施形態にしたがった、実行システム20中で実施された段階のフローチャート200である。フローチャートは、2つのセクション、トレーニングセクション202と操作セクション204とに分けられる。フローチャートの記述は、フローチャートの適切な段階が、単一プロセッサ60を用いて実行されることを想定する。システム20が、スキャナプロセッサ56とECGプロセッサ58を含む場合、フローチャート段階は、スキャナプロセッサ56からのMRIシーケンスmのタイミングと同一性に対してのような、コミュニケーションを使用して、ECGプロセッサ58によって実行されると推定されてよい。
【0057】
トレーニング相の初期段階210において、操作者42は、パッチ36を患者30にはり、プローブ24を患者の心臓28に挿入する。パッチ36は、外部ECGシグナルを獲得し、プローブ24の電極又は電極群が、内部ECGシグナルを獲得し、一方でスキャナ22は動作不能である。プロセッサ60は、獲得したECGシグナルを受信し、シグナルの参照セットとして、シグナルの選択された群を保存する。
【0058】
典型的に、シグナルの参照セットには、患者30に関して比較的定常である、電圧からのシグナルが含まれる。例えば、シグナルの参照セットは、パッチ36からであってよい。いくつかの実施形態において、プローブ24は、例えば心臓28中の内部参照プローブとして使用される場合、定常であってよく、この場合、(
図1で示していない)他の移動可能なプローブが心臓28内に挿入されてよい。プローブ24が定常である場合、ついでその電極又は電極群からのシグナルが、ECG参照シグナルとして使用されてよい。いくつかの実施形態において、参照セットには、パッチからのシグナルの選択された1つのような、パッチシグナルのサブセット、及び/又はプローブが定常である場合、プローブ24の電極からのシグナルのサブセットが含まれてよい。
【0059】
特性化段階212において、プロセッサは、操作システム20にて使用されるべき異なるMRIシーケンスのパラメータ及び変数を保存する。言い換えれば、プロセッサは、手順中で使用されるべきmの各値に対して、組{S}
mを保存する。一旦パラメータ及び変数が、保存されたならば、プロセッサは、それによってスキャナを操作するために、MRIシーケンスmを選択する。
【0060】
記録段階214において、スキャナ22を、選択されたMRIシーケンスを用いて操作し、プロセッサが、スキャナを操作する一方で生成された、パッチ36からの、及びプローブ24の電極からの、ECGシグナルを獲得及び記録する。記録されたECGシグナルを、段階210中で保存された参照シグナルと一致する、すなわち、参照シグナルとして同一のリード上に存在するように選択する。記録されたECGシグナルには、スキャナ操作のために、とりわけ、シグナルを伝達しているリード内に注入されたノイズが含まれる。必要性はないけれども、スキャナ操作は典型的に、シーケンスの多数のスキャンに対してであり、操作はシーケンスの単一スキャンに対してであってよい。
【0061】
ノイズ単離段階216において、段階214の記録されたECGシグナルを、段階210にて保存されたECGシグナルの参照セットと比較する。比較を用いて、プロセッサ60が、生成されるノイズシグナルを単離する。プロセッサがついで、典型的には、ノイズシグナルに対してフーリエ変換を適用し、一組の周波数と、関連した周波数振幅を、ノイズシグナルに対して導き出すことによって、周波数にしたがって生成されたノイズを特性化する。
【0062】
MRIシーケンスmによって生成されたノイズの周波数と関連した周波数振幅の組を、本明細書で記号{N}
mによって表示し、
【数7】
(式中A
iは周波数f
iの振幅であり、iは周波数の固有同定子である)として記述されてよい。
【0063】
関係形成段階218において、プロセッサは、段階216にて生成された組{N}
mと段階212にて保存された組{S}
m間の関係を生成する。関係は典型的に、解析されている選択されたMRIシーケンスに対して、フローチャート中矢印220によって表されるように、{S}
mの各パラメータの1つ又は複数の変数を変更することにとって生成される。特定の変数の変化が、段階216の周波数の組中の、各周波数における変数の効果に関して、プロセッサに情報を提供する。
【0064】
一般化関係は式、
【数8】
(式中[M]
mは、MRIシーケンスmに対する、ECGシグナル上のノイズに関連しているマトリックスである)によって示されてよい。
【0065】
決定段階222において、プロセッサは、全てのMRIシーケンスが解析されたかどうかを確認する。シーケンスが残っている場合、フローチャートが段階224まで進み、他のMRIシーケンスを選択し、ついで段階214に戻る。全てのシーケンスが解析されたならば、トレーニングセクション202が完了し、操作セクション204が開始される。
【0066】
操作セクションの第一段階230において、プロセッサは、使用されているMRIシーケンスmを同定する。プロセッサはまた、シーケンスのために使用されている{S}
mの特定の数値を決定する。数値は本明細書で、{S
p}
mと称され、添字pは数値を表している。
【0067】
ノイズ推定段階232において、段階230の数値を使用して、ECGシグナル上で推定されるノイズの数値{N
p}
mを決定する。本決定は、以下の式にしたがって、段階218からのマトリックス[M]
mを使用する。
【数9】
【0068】
式(8)から、{N
p}
mは、
【数10】
として再記述されてよい。
【0069】
式(11)は、MRIシーケンスmが動作可能であると同時に獲得されたECGシグナル上、周波数と周波数振幅の一組の規則的な対として、想定されるノイズを表す。
【0070】
フローチャートの最終フィルトレーション段階234において、式(11)によって表される想定されるノイズが、全ての獲得されたECGシグナルに対するノイズフィルタとして使用される。フィルトレーションは、パッチ36から受信したECGシグナル、及びプローブ24の電極それぞれにおいてフーリエ変換を実施することと、対応するシグナルの各周波数f
pに対して、式(11)によって与えられたような、A
pの値を差し引くこととによって実施される。逆フーリエ変換をついで、減算の結果において実施し、ノイズがそれから除去された、ECGシグナルを生成する。
【0071】
フローチャート200の以上の記述は、完全MRIシーケンスmが考慮されていること、式(11)によって与えられたノイズフィルタ{N
p}
mが、完全シーケンスが動作可能であると同時に獲得されたECGシグナルをフィルタリングするために使用されること、を推定する。フローチャートの記述は、シーケンスmの1つ又は複数の相が解析される場合のために、変更すべきところは変更して適合可能であり、その場合、別々のノイズフィルタが計算され、各相の間に獲得されたECGシグナルの対応する部分に適用されてよい。
【0072】
したがって、シーケンスmの所定の相fに対して、MRIシーケンスの相に対するパラメータの組は、{S}
mfと記述されてよい。ノイズ単離段階216において、生成された相fのノイズの周波数及び関連した周波数振幅の組に対する式が、記号{N}
mfによって示されてよく、
【数11】
、として記述されてよい。
【0073】
段階218にて生成された相fに対する関係はついで、
【数12】
(式中[M]
mfは、相fの間のECGシグナルにおけるノイズを、MRIシーケンスmの相fのパラメータに関連づけているマトリックスである)として記述されてよい。
【0074】
段階232にて計算されたノイズフィルタは、
【数13】
として記述されてよい。
【0075】
段階234において、式(15)によって表される予想されるノイズが、相fの間に獲得されるECGシグナルの部分に対するノイズフィルタとして使用される。フィルトレーションは、完全MRIシーケンスmに対して、上記したのと実質的に同一の様式、すなわち、ECGシグナルの関連部分を変換することと、式(15)によって与えられるようなA
pの値を差し引くことと、ついで除去されたノイズで、ECGシグナルの部分を再生成するために、逆フーリエ変換を実施することとによって、実施してよい。
【0076】
フローチャート200の記述は、システム20が、トレーニングセクション202と、続く操作セクション204を用いて実行されることを仮定した。しかしながら、本発明の他の実施形態において、別個のトレーイングセクションに対する必要性はなく、これらの実施形態において、システム20のトレーニングは、「オンザフライ」で実施される。
図5及び6を参照して以下で記述した、フローチャート300及び400の段階は、どのようにシステム20が、分離したトレーニングセクションなしに、患者におけるMRI手順の実施の間に実行されうるのかを例示している。
【0077】
図5は、本発明の他の実施形態にしたがった、実行システム20にて実施された段階のフローチャート300である。第一及び第二段階310及び312は実質的に、それぞれ参照ECGシグナル及びMRIシーケンス特性を保存する、フローチャート200の段階210及び212に関して記述したのと同様である。記録段階314は一般に、典型的にECG記録は、少数のMRIスキャンに対して、又は単一スキャンに対してであるけれども、段階214と同一である。
【0078】
ノイズ単離段階316は一般に、段階216と同一であり、段階310からのECG参照シグナルを用いて、段階314中で記録されたECGシグナル中のMRIノイズを単離する。
【0079】
関係形成段階318はまた一般に、プロセッサが、段階316中で生成されたノイズ周波数と、段階312にて保存されたMRI特性間の関係を生成するように、段階218と同一である。生成された関係は、以上の式(9)によって得られ、マトリックス[M]
mの推定を与える。
【0080】
フローチャートはついで、マトリックス[M]
mの推定にて、ノイズ予測段階320に進む。
【0081】
典型的に、他のスキャンに対してスキャナが操作される、反復段階322によって示唆されるように、段階314、316及び318が反復される。反復が連続するにつれて、プロセッサは、段階318にて生成されたマトリックス[M]
mの精度を改善可能である。
【0082】
ノイズ予測段階320は一般に、段階232と同一であり、プロセッサが、段階318にて生成されたマトリックス[M]
mの推定を使用して、式(10)及び(11)にしたがって、ECGシグナル上の予測されるノイズを計算する。
【0083】
最終フィルトレーション段階324は、実質的に段階234と同一であり、ノイズが除去されたECGシグナルを生成するように、プロセッサが、全てのECGシグナルから(段階320からの)予測されるノイズを差し引く。
【0084】
図6は、本発明の更なる代替実施形態にしたがった、実行システム20にて実施される段階のフローチャート400である。第一及び第二段階410及び412は一般に、段階410にて、スキャナが動作不能である一方で、ECGシグナルを獲得する必要がなく、参照ECGシグナルの保存が存在しないことを除いて、段階210及び212と同一である。
【0085】
記録段階414は一般に、段階214と同一である。典型的に、記録されたECGシグナルは、パッチ36及び/又はプローブ24の固定電極を含む、多数のリードからのものである。
【0086】
ノイズ同定段階416において、多数のリード上のシグナルが合計される。合計されたシグナルにより、プロセッサ70が、MRIスキャンによって生成されるノイズシグナルを推定可能である。段階216に対して以上で記述したように、プロセッサは、式(8)によって与えられたような{N}
mの推定を作製して、生成されたノイズを特性化する。
【0087】
関係形成段階418は一般に、プロセッサが、段階416で生成された{N}
mの推定と、段階312にて保存されたMRI特性との間の関係を生成するように、段階218と同一である。生成された関係は、以上の式(9)によって与えられ、マトリックス[M]
mの推定を与える。
【0088】
フローチャートがついで、マトリックス[M]
mの推定にて、ノイズ推定段階420に進む。
【0089】
典型的に、スキャナが更なるスキャンのために操作される、反復段階422によって示唆されるように、段階414、416及び418が反復される。反復が連続するにつれて、プロセッサは、段階418にて生成されたマトリックス[M]
mの推定の精度を改善する。
【0090】
ノイズ予測段階420は一般に、段階232と同一であり、プロセッサは、段階418にて生成されたマトリックス[M]
mの推定を使用し、式(10)及び(11)にしたがって、ECG上の推定されるノイズを計算する。
【0091】
最終フィルトレーション段階424は実質的に、段階234と同一であり、プロセッサは、ノイズが除去されたECGシグナルを生成するように、すべてのECGシグナルから、(段階420にて生成される)推定さるノイズを差し引く。
【0092】
2つの別のプロセッサ56及び58が動作可能であり、ECGプロセッサ58が、フローチャート200、300又は400の段階を実行するために使用される場合、スキャナプロセッサ56が、シーケンスの同一性、シーケンスの開始及び/又は終了時間、及びシーケンスの相の開始及び/又は終了時間のような、任意の所定のMRIシーケンスに関連した適切な実体を、ECGプロセッサ58に情報提供してよい。
【0093】
フローチャート300及び400は、最初にトレーニングセクションを有さない、操作システム20に対する2つの異なる方法を記述している。MRIスキャンによってECGシグナル内へ導入されたノイズを推定するために、2つのフローチャートに関して記述された方法を組み合わせうることが評価されるであろう。そのような組み合わせは、ただ一つのフローチャートの工程を適用することと比較して、誘導されたMRIノイズのより迅速、及び/又はより正確な同定を導きうる。
【0094】
したがって、上述の実施形態は一例として引用したものであり、また本発明は上記に具体的に図示及び記載したものに限定されないことは認識されるであろう。むしろ、本発明の範囲には、上で説明した様々な特徴の組み合わせと部分的組合わせの両方、並びにそれらの変形形態及び修正形態が含まれ、これらは、上述の説明を読めば当業者には想到するものであり、従来技術では開示されていないものである。
【0095】
〔実施の態様〕
(1) 初期磁気共鳴画像法(MRI)シーケンスを用いて患者を撮像すると同時に、前記患者から心電図(ECG)シグナルの初期セットを受信することと、
前記初期MRIシーケンスから発生している前記ECGシグナルの初期セット中の初期ノイズを同定することと、
前記初期ノイズを、その周波数成分に関して特性化することと、
前記初期MRIシーケンスを定義しているパラメータと、前記周波数成分との間の関係を生成することと、
続くMRIシーケンスのパラメータに対して前記関係を適用することによって、フィルタを計算することと、
前記続くMRIシーケンスを用いて前記患者を撮像すると同時に、計算された前記フィルタを適用して、前記患者から受信した、ECGシグナルの更なるセットにおけるノイズを減少させることと、を含む方法。
(2) 前記初期ノイズを同定することが、前記患者を撮像する前にECGシグナルの参照セットを生成することと、前記ECGシグナルの初期セットを前記参照セットと比較することとを含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記初期ノイズを特性化することが、前記初期ノイズ上で、フーリエ変換を実施することを含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記初期MRIシーケンスを定義している前記パラメータが、前記初期MRIシーケンスの電圧及び磁場パルスを記述している変数を含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記関係を生成することが、前記初期MRIシーケンスを使用すると同時に、前記変数の値を変更することと、前記値における変化を、前記周波数成分の振幅における変化と比較することと、を含む、実施態様4に記載の方法。
【0096】
(6) 前記初期MRIシーケンスと、前記続くMRIシーケンスが、共通パラメータを有する共通MRIシーケンスを含む、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記共通パラメータが、前記共通MRIシーケンスの電圧と磁場パルスを記述している変数を含み、該変数が、前記初期MRIシーケンスと前記続くMRIシーケンスに対して異なる値を有する、実施態様6に記載の方法。
(8) 前記フィルタを計算することが、前記周波数成分の予想される振幅に関して、予想されるノイズを計算することを含み、計算された前記フィルタを適用することが、前記ECGシグナルの更なるセットと関連した、対応する周波数の振幅から、前記予想される振幅を差し引くことを含む、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記ECGシグナルが、前記患者内に配置したプローブから獲得した、内部ECGシグナルを含む、実施態様1に記載の方法。
(10) 前記ECGシグナルが、前記患者の皮膚から獲得した外部ECGシグナルを含む、実施態様1に記載の方法。
【0097】
(11) 前記初期及び続くMRIシーケンスが、共通の複数の相を含み、前記関係を生成することが、前記初期MRIシーケンスの選択された相を定義しているパラメータと、前記周波数成分との間の相関係を生成することを含み、前記フィルタを計算することが、前記続くMRI配列の選択された相のパラメータに、前記相関係を適用することによって、前記フィルタを計算することを含む、実施態様1に記載の方法。
(12) 前記ECGシグナルの初期セットが、前記患者に連結した多数のECGリード上に発生し、前記初期ノイズを同定することが、前記多数のリード上のシグナルを合計することを含む、実施態様1に記載の方法。
(13) 前記初期ノイズを同定することが、前記患者を撮像する前に獲得された参照ECGシグナルを用いて、前記初期ノイズを同定することを含む、実施態様1に記載の方法。
(14) 前記初期ノイズを同定することが、前記患者の撮像の間に、前記初期ノイズを同定することを含む、実施態様1に記載の方法。
(15) 前記初期ノイズを同定することが、前記患者に接続した固定電極からのECGシグナルを用いて、前記初期ノイズを同定することを含む、実施態様1に記載の方法。
【0098】
(16) 患者からの心電図(ECG)シグナルの初期セットを獲得するために設定された、1つ又は複数の電極と、
プロセッサであって、
初期磁気共鳴画像法(MRI)シーケンスを用いて前記患者を撮像すると同時に、前記患者からの前記心電図(ECG)シグナルの初期セットを受信することと、
前記初期MRIシーケンスから発生している前記ECGシグナルの初期セット中の初期ノイズを同定することと、
前記初期ノイズを、その周波数成分に関して特性化することと、
前記初期MRIシーケンスを定義しているパラメータと、前記周波数成分との間の関係を生成することと、
続くMRIシーケンスのパラメータに対して前記関係を適用することによって、フィルタを計算することと、
前記続くMRIシーケンスを用いて前記患者を撮像すると同時に、前記患者から受信した、ECGシグナルの更なるセット中のノイズを減少させるために、計算された前記フィルタを適用することと、のために設定された、プロセッサと、を含む装置。
(17) 前記初期ノイズを同定することが、前記患者を撮像することの前に、ECGシグナルの参照セットを生成することと、前記ECGシグナルの初期セットと、前記参照セットを比較することと、を含む、実施態様16に記載の装置。
(18) 前記初期ノイズを特性化することが、前記初期ノイズの上でフーリエ変換を実施することを含む、実施態様16に記載の装置。
(19) 前記初期MRIシーケンスを定義している前記パラメータが、前記初期MRIシーケンスの電圧と磁場パルスを記述している変数を含む、実施態様16に記載の装置。
(20) 前記関係を生成することが、前記初期MRIシーケンスを使用すると同時に前記変数の値を変更することと、前記値における変化と、前記周波数成分の振幅における変化とを比較することと、を含む、実施態様19に記載の装置。
【0099】
(21) 前記初期MRIシーケンスと前記続くMRIシーケンスが、共通パラメータを有する共通MRIシーケンスを含む、実施態様16に記載の装置。
(22) 前記共通パラメータが、前記共通MRIシーケンスの電圧と磁場パルスを記述している変数を含み、該変数が、前記初期MRIシーケンスと前記続くMRIシーケンスに対する異なる値を有する、実施態様21に記載の装置。
(23) 前記フィルタを計算することが、前記周波数成分の予想される振幅に関して、予想されるノイズを計算することを含み、計算された前記フィルタを適用することが、前記ECGシグナルの更なるセットと関連した対応する周波数の振幅から前記予想される振幅を差し引くことを含む、実施態様16に記載の装置。
(24) 前記1つ又は複数の電極が前記患者内に位置し、前記ECGシグナルに、前記1つ又は複数の電極から獲得された初期ECGシグナルが含まれる、実施態様16に記載の装置。
(25) 前記1つ又は複数の電極が、前記患者の皮膚上に位置し、前記ECGシグナルが、前記1つ又は複数の電極から獲得された外部ECGシグナルを含む、実施態様16に記載の装置。
【0100】
(26) 前記初期及び続くMRIシーケンスが、共通の複数の相を含み、前記関係を生成することが、前記初期MRIシーケンスの選択された相を定義しているパラメータと、前記周波数成分との間の相関係を生成することを含み、前記フィルタを計算することが、前記続くMRIシーケンスの選択された相のパラメータに対して、前記相関係を適用することによって前記フィルタを計算することを含む、実施態様16に記載の装置。
(27) 前記ECGシグナルの初期セットを獲得するために設定された多数のECGリードを含み、前記初期ノイズを同定することが、前記多数のECGリード上のシグナルを合計することを含む、実施態様16に記載の装置。
(28) 前記初期ノイズを同定することが、前記患者を撮像する前に獲得した参照ECGシグナルを用いて、前記初期ノイズを同定することを含む、実施態様16に記載の装置。
(29) 前記初期ノイズを同定することが、前記患者の撮像の間に、前記初期ノイズを同定することを含む、実施態様16に記載の装置。
(30) 前記1つ又は複数の電極が、前記患者に接続した固定電極を含み、前記初期ノイズを同定することが、前記固定電極からのECGシグナルを用いて前記初期ノイズを同定することを含む、実施態様16に記載の装置。