特開2015-148048(P2015-148048A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-148048(P2015-148048A)
(43)【公開日】2015年8月20日
(54)【発明の名称】鋼管杭基礎
(51)【国際特許分類】
   E02D 5/28 20060101AFI20150724BHJP
   E02D 5/48 20060101ALI20150724BHJP
   E02D 5/56 20060101ALI20150724BHJP
   E02D 27/12 20060101ALI20150724BHJP
【FI】
   E02D5/28
   E02D5/48
   E02D5/56
   E02D27/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-19954(P2014-19954)
(22)【出願日】2014年2月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591048830
【氏名又は名称】日本電設工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】505047784
【氏名又は名称】株式会社オムテック
(71)【出願人】
【識別番号】390018717
【氏名又は名称】旭化成建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 敬介
(72)【発明者】
【氏名】林 壮
(72)【発明者】
【氏名】佐野 智
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 誠
(72)【発明者】
【氏名】大國 順彦
(72)【発明者】
【氏名】小橋 弘樹
【テーマコード(参考)】
2D041
2D046
【Fターム(参考)】
2D041AA02
2D041BA03
2D041BA16
2D041BA22
2D041CA01
2D041CA05
2D041CB01
2D041CB06
2D041DB02
2D046CA01
(57)【要約】
【課題】工事が複雑にならずかつ軟弱地盤に施工したとしても比較的大きな地際の曲げ耐力が得られる鋼管杭基礎を実現する。
【解決手段】円筒状をなし下端部の外周面に所定の角度を有する螺旋状の羽根部(14)が形成された本体部(11)を備え、該本体部の上端に電柱接続用のフランジ部(12)が設けられている鋼管製の杭を軟弱地盤に埋設してなる軟弱地盤用の鋼管杭基礎において、本体部の上部であってフランジ部から所定距離だけ下方の位置に、本体部の径よりも大きな径を有する円筒部材(13A)と、該円筒部材の内周面と前記本体部の外周面との間に設けられた複数の翼状連結片(13B)とを備えた補償部(13)を設けるようにした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状をなし下端部の外周面に所定の角度を有する螺旋状の羽根部が形成された本体部を備え、該本体部の上端に電柱接続用のフランジ部が設けられている鋼管製の杭を軟弱地盤に埋設してなる軟弱地盤用の鋼管杭基礎であって、
前記本体部の上部であって前記フランジ部から所定距離だけ下方の位置に、前記本体部の径よりも大きな径を有する円筒部材と、該円筒部材の内周面と前記本体部の外周面との間に設けられた複数の翼状連結片とを備えた補償部が設けられていることを特徴とする軟弱地盤用の鋼管杭基礎。
【請求項2】
前記複数の翼状連結片の水平面に対する円周方向の傾斜角は、前記螺旋状の羽根部の傾斜角の2〜3倍であることを特徴とする請求項1に記載の軟弱地盤用の鋼管杭基礎。
【請求項3】
前記円筒部材の径は、前記本体部の径のおよそ2倍であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軟弱地盤用の鋼管杭基礎。
【請求項4】
前記補償部には、所定の距離をおいて前記複数の翼状連結片が複数段設けられていることを特徴とする請求項3に記載の軟弱地盤用の鋼管杭基礎。
【請求項5】
前記複数の翼状連結片のそれぞれの水平面への投影面積と、前記複数の翼状連結片の各隙間領域の水平面への投影面積とはほぼ同一であることを特徴とする請求項4に記載の軟弱地盤用の鋼管杭基礎。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼管杭基礎に関し、特に軟弱な地盤に貫入して構築される鋼管杭基礎に適用して好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道の軌道に沿って敷設され電力を供給する架線等を支持する電架柱(電柱)は、図6(A)に示すように、電柱16の下端部(基礎部)を地中に埋設したコンクリート製の基礎20によって固定する方法が一般的であった。
かかる基礎の施工方法にあっては、コンクリート製の基礎20を設ける前に地面に人力にて穴を掘る必要があるため、工事日数が長くなるとともに、大量の残土が発生するためその処理のための費用もかさむという問題点があった。なお、図6(A)において、符号21は見栄えを良くするとともに雨水の浸入を防止するための化粧材である。
【0003】
一方、近年、少子高齢化と人材確保を目的に機械化施工が求められており、地中に、図6(B)に示すような鋼管杭10を埋設したものを基礎となし、該基礎の上にフランジ接続等により電柱(図示略)を立設する工法が採用されることがある。このような鋼管杭基礎にあっては、杭先端部付近に1枚または杭先端部付近に1枚とその上方に複数の螺旋状の羽根14を設けている。そのため、鋼管杭10を杭打ち機で回転させることで地中に埋設させることができるので、人力作業から開放されるとともに、工事日数が短縮され、残土の発生が少ないという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−46879号公報
【特許文献2】特開2011−157780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図6(B)に示すような鋼管杭基礎を用いた工法は、湧水が発生するような軟弱な地盤に鋼管杭基礎を埋設して電柱を立設した場合、地盤の抵抗力が小さいために地際の曲げモーメントに耐えられず電柱の変位が大きくなることが課題であった。
そこで、本発明者らは、鋼管杭の上部であって地中に埋設される位置に鍔を設けるなど、軟弱な地盤においても架線から電柱に作用する大きな曲げモーメントに耐えられるさまざまな構造の鋼管杭基礎について検討を行なった。本発明はそのような過程で、工事が複雑にならずかつ所望の地際の曲げ耐力が得られる鋼管杭基礎として生まれたものである。
【0006】
なお、従来、地震発生時の水平耐力を向上させるため、内管と外管とからなる二重管式の鋼管杭基礎に関する発明が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1に記載されている構造の鋼管杭基礎は、内管と外管との隙間にソイルセメントなどの隙間材を充填する構造であるため、工事が複雑で工事日数も長いという課題がある。
【0007】
また、管の内周面と外周面にそれぞれ螺旋状のリブを設けるとともにそのリブの傾斜角度を調整することで、圧入抵抗を減らし施工性を向上させた鋼管杭基礎に関する発明も提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2に記載されている構造の鋼管杭基礎は、比較的固い地盤を対象としたもので軟弱地盤に適した場合には充分な地際の曲げ耐力が得られないという課題がある。
【0008】
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、工事が複雑にならずかつ軟弱地盤に施工したとしても比較的大きな地際の曲げ耐力が得られる鋼管杭基礎を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、この発明は、
円筒状をなし下端部の外周面に所定の角度を有する螺旋状の羽根部が形成された本体部を備え、該本体部の上端に電柱接続用のフランジ部が設けられている鋼管製の杭を軟弱地盤に埋設してなる軟弱地盤用の鋼管杭基礎において、
前記本体部の上部であって前記フランジ部から所定距離だけ下方の位置に、前記本体部の径よりも大きな径を有する円筒部材と、該円筒部材の内周面と前記本体部の外周面との間に設けられた複数の翼状連結片とを備えた補償部を設けるようにした。
上記のような構成によれば、鋼管杭の本体部の上部に、円筒部材と複数の翼状連結片とを備えた補償部を設けているので、風や地震時等の水平力に対して円筒部材と本体部は一体となって挙動し、軟弱地盤においても変位が小さく、比較的大きな地際の曲げ耐力を得ることができる。
【0010】
また、望ましくは、
前記複数の翼状連結片の水平面に対する円周方向の傾斜角は、前記螺旋状の羽根部の傾斜角の2〜3倍となるように構成する。
軟弱地盤といっても通常は上層の土壌のみが柔らかく深部の土壌は固い(粘土層である)ことが多いので、翼状連結片の傾斜角を螺旋状の羽根部の傾斜角よりも大きくすることにより、鋼管杭を地盤に打ち込む際に本体部を回転させると、柔らかい土壌部分に入り込んだ翼状連結片から杭を下方へ移動させる推進力が得られるため、比較的容易かつ短時間に杭を所望の深さまで貫入することができる。
【0011】
また、望ましくは、前記円筒部材の径は、前記本体部の径のおよそ2倍となるように構成する。
補償部を構成する円筒部材の径が本体部の径の2倍よりも小さいと所望の地際の曲げ耐力が得られないとともに、円筒部材の径が本体部の径の2倍よりも大きいと本体部を回転させて杭を地面に打ち込む際の抵抗が大きくなって、作業効率が低下するおそれがあるが、円筒部材の径を本体部の径のおよそ2倍とすることにより、所望の地際の曲げ耐力が得られ易くなるとともに、回転抵抗を小さくして作業効率を良くすることができる。
【0012】
さらに、望ましくは、前記補償部には、所定の距離をおいて前記複数の翼状連結片を複数段設けるようにする。
これにより、地盤に打ち込まれた鋼管杭の地際の曲げ耐力をより高めることができる。
【0013】
また、望ましくは、前記複数の翼状連結片のそれぞれの水平面への投影面積と、前記複数の翼状連結片の各隙間領域の水平面への投影面積とはほぼ同一であるように構成する。
翼状連結片の投影面積が隙間領域の投影面積に比べて大き過ぎると、杭を回転させる際の抵抗が大きくなり作業時間が長くなる一方、翼状連結片の投影面積が隙間領域の投影面積に比べて小さ過ぎると、円筒部材と本体部は一体とならずに、剛性や地際の曲げ耐力が小さくなるという不具合が生じる。両者の投影面積をほぼ同一であるように構成することにより、回転抵抗を小さくして作業効率を向上させることができるとともに、地際の曲げ耐力を高めることができる。
【0014】
ここで、本発明が生まれるまでのいきさつについて説明する。
本発明者らは、ある駅構内に電柱を敷設するに際して地盤の性質を調べたところ、他の一般的な駅構内の地盤と異なり軟弱地盤であることが分かった。そこで、軟弱地盤においても所望の地際の曲げ耐力が得られる鋼管杭基礎として、先ず通常のI型基礎を補強する構造として、鋼管に鍔を設けるT型基礎に着目した。しかし、T型基礎では鉄筋の挿入に手間がかかるとともに機械化が困難なため、鋼管杭に筒状や羽状の土圧が期待できる構造物を付加する方法を検討した。さらに、打込みの際、杭を回転させる方法が効率的であるため、杭に付加する構造物を筒状のものに絞り込んだ。
【0015】
そして、杭を回転させて土の中に潜り込む構造として、筒の中を空洞にした構造を検討した。さらに、杭の回転時に筒の中を土で充填させ土圧を確保するため、鋼管杭のらせん構造を筒の中に取り込む方法を検討した。それから、杭打ち機の仕様をもとに、杭に付加する筒の直径・長さ・筒の中の羽根の構造(大きさ・枚数・角度等のパラメータ)をシミュレーションで決定して鋼管杭を試作し、施工試験および測定を行なって効果を確認することによって、本発明が生まれた。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、工事が複雑にならずかつ軟弱地盤に施工したとしても比較的大きな地際の曲げ耐力が得られる鋼管杭基礎を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態における鋼管杭基礎を示す概略図である。
図2】実施形態に係る鋼管杭基礎の要部の断面図で、図2(A)は図1におけるA−A線に沿った断面平面図、図2(B)は(A)における線に沿った断面正面図である。
図3図1におけるC部(補償部)の透視図である。
図4】実施形態における鋼管杭基礎を上方より見た平面図である。
図5図1に示す鋼管杭基礎の変形例を示す要部拡大正面図である。
図6】(A)および(B)は、それぞれ従来の電柱基礎の例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明に係る鋼管杭基礎の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態においては、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明は以下に説明する実施形態及び図示例に限定されるものではない。
図1は鋼管杭基礎の概略図、図2は要部の断面図で、図2(A)は図1におけるA−A線に沿った断面平面図、図2(B)は(A)におけるB−B線に沿った断面正面図である。また、図3図1におけるC部の透視図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の鋼管杭基礎を構成する杭10は、鋼管製の円筒状本体部11と、該本体部11の上端に設けられ電柱が接続されるフランジ部12と、本体部11の上部であってフランジ部12から所定距離をおいた位置に設けられた補償部13と、本体部11の下部外周面に設けられた螺旋状の羽根部14とを備えている。
フランジ部12は、平面視(上方より見た形状)が円形でもよいが、図4に示すように、正方形であっても良い。また、フランジ部12の下面と本体部11の上端部外周面との間には、図5に示すように、逆三角形状の補強用リブ15を形成しても良い。補強用リブ15の数は任意である。
【0020】
上記杭10の本体部11は、その下端部が逆円錐状をなすように形成されており、杭打ち機で杭上端のフランジ部12を把持して本体部11を垂直姿勢に保ち、下方へ向って圧力を加えながら回転させると、螺旋状の羽根部14の作用によって、杭全体が徐々に地中に進入していくように構成されている。そして、補償部13の上端が地面GLから20〜40cm程度の深さに達した時点で貫入作業を終了し、杭の周囲の土を押し固めることで鋼管杭基礎の施工作業が完了する。その後、フランジ部12の上に電柱を載置して電柱側のフランジと杭10側のフランジ部12とをボルトで締結することで、鋼管杭と電柱との接続を実行することとなる。
【0021】
図2および図3に示すように、本実施形態の鋼管杭10に設けられている補償部13は、本体部(内管)11の径のおよそ2倍の径を有する円筒部(外管)13Aと、本体部11の外周面と円筒部13Aの内周面との間に所定の角度をおいて設けられた複数枚(例えば4枚)の翼状連結片13Bとから構成されている。また、特に限定されるものでないが、この実施形態では、4枚1組の翼状連結片13Bが所定の間隔をおいて上下2段に設けられている。
なお、円筒部13Aと翼状連結片13Bは本体部11と同じ材料(鋼板)で形成され、本体部11の外周面と翼状連結片13Bの基部および翼状連結片13Bの先端部と円筒部13Aの内周面とは、溶接によって結合されている。
【0022】
翼状連結片13Bはそれぞれ水平面に対して所定の角度をなすように傾斜した姿勢で固定されている。翼状連結片13Bの傾斜角は、例えば本体部11の下部の螺旋状羽根部14の傾斜角(8.2°)の約2倍(20°)とするとよい。地盤は、一般に上層の方が下層よりもN値が小さいため、翼状連結片13Bの傾斜角を大きくすることにより、本体部11を回転させた際に、より大きな推進力を得られるためである。
翼状連結片13Bの傾斜角と螺旋状羽根部14の傾斜角は施工する土壌(上層部と下層部)の硬さに応じて決定するのが望ましい。傾斜角の差を大きくし過ぎると、本体部11の軸方向(上下方向)に不要な応力がかかるので、それぞれの傾斜角の値は、施工する土壌の硬さ、鋼管杭や翼状連結片の強度に応じて決定すると良い。
【0023】
また、補償部13は、平面視における翼状連結片13Bの面積(水平面への投影面積)S1と、翼状連結片13B間の隙間領域の面積S2との比S1:S2がほぼ1:1となるように設定する。S1がS2に比べて大き過ぎると、杭を回転させる際の抵抗が大きくなり作業時間が長くなる一方、S1がS2に比べて小さ過ぎると、杭を回転させる際の抵抗は小さくなるが円筒部材と本体部は一体とならずに、剛性や地際の曲げ耐力が小さくなるという不具合が生じる。本実施形態では、S1:S2≒1:1としたが、S1:S2は地盤特に上層部の固さに応じて決定すれば良い。
【0024】
次に、上記鋼管杭10の各部の寸法の一例について説明する。
先ず、本体部11は、厚み9.5mmの鋼管製で、全長L1(図1参照)を約7m、径D1を約35cmとする。螺旋状羽根部14は、羽根の高さH2を155mmとし、下端部の近傍とそこから所定距離(例えば1〜2m)離れた位置に、それぞれ約360°の螺旋羽根(計2枚)を形成する。補償部13は、フランジ部12の上面から円筒部13Aの上端までの距離L2を約1m、円筒部13Aの高さH1を1m〜2m、径D2を約70cmとする。翼状連結片13Bに関しては、円筒部13Aの上端と下端からそれぞれ30cmの位置に上段と下段の翼状連結片をそれぞれ設ける。つまり、円筒部13Aの高さH1が1mの場合は上段と下段の翼状連結片の間隔を40cm、高さH1が2mの場合は上段と下段の間隔を140cmとする。補償部13を構成する円筒部13Aおよび翼状連結片13Bには、厚み9mmの鋼板を用いる。
【0025】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態においては、円筒部13Aの内側に翼状連結片13Bを2段設けたものを示したが、3段以上設けても良い。
また、前記実施形態においては、翼状連結片13Bを2段当たり4枚としたが、3枚あるいは5枚以上としても良い。
【0026】
なお、翼状連結片13Bは、本体部11を回転させた際に生じる円周方向速度が基部側と先端側とで異なり、先端側の方が速くなるので、基部側の傾斜角よりも先端側の傾斜角の方が小さくなるような形状としても良い。
さらに、前記実施形態において説明した方法により鋼管杭を埋設した後、杭の周囲の土壌や円筒部13の内側の土壌に、例えばセメントスラリーのような固化剤を注入して固化させることで基礎の強度を高めるようにしても良い。
【符号の説明】
【0027】
10 鋼管杭
11 本体部
12 フランジ部
13 補償部
13A 円筒部
13B 翼状連結片
14 羽根部
15 補強用リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6