【解決手段】残置運転開始信号が出力されたときに、空気汚れセンサ7が検出したレンジフード周辺の空気汚れ状態が設定基準値以上の場合には送風機5の電動モータ4でファン3を回転してレンジフードを残置運転することで、調理時に発生した油煙を排気し、空気汚れセンサ7が検出したレンジフード周辺の空気汚れ状態が設定基準値以下の場合に電動モータ4を停止してレンジフードを停止し、送風機5のファン3が無駄に回転しないようにする。
前記運転制御装置100は、大きさの異なる複数の設定基準値と、各設定基準値に対応した大きさの異なる設定風量を有し、いずれか1つの設定基準値と設定風量を選択して設定基準値、設定風量とするようにした請求項1〜5いずれか1項記載のレンジフード。
前記運転制御装置100は、大きさの異なる複数の設定基準値と大きさの異なる複数の設定風量を有し、検出した空気汚れ状態を大きい設定基準値から小さい設定基準値に順次比較し、レンジフードを大きな設定風量から小さな設定風量で順次レンジフードを残置運転する請求項1又は2又は3記載のレンジフード。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した残置運転手段を備えたレンジフードは、残置運転スイッチを操作してから一定時間経過後に自動的にファンが停止するので、調理終了後に残っている油煙が多い場合には、その油煙を完全に排気できずに調理器具周辺の残ってしまうことがある。
また、調理終了後に残っている油煙が少ない場合には、その油煙が完全に排気された後もファンが回転し続け、無駄に電力を消費してしまうことになる。
【0006】
本発明は、前述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、調理時に発生した油煙を調理終了後に完全に排気できると共に、送風機のファンが無駄に回転することがないようにした残置運転をするレンジフードとすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1のレンジフードは、フード2と、電動モータ4でファン3を回転する送風機5と、電動モータ4を運転制御する運転制御装置100を備えたレンジフードであって、
前記レンジフードの周辺の空気の汚れ状態を検出する空気汚れセンサ7と、
前記運転制御装置100に残置運転開始信号を出力する残置運転開始信号出力手段とを有し、
前記運転制御装置100は、残置運転開始信号が入力されると、空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態が設定基準値以上のときは電動モータ4を回転してレンジフードを設定風量で残置運転する動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態が設定基準値以下のときは電動モータ4の回転を停止してレンジフードを停止し、又は電動モータ4を回転してレンジフードを常時運転する動作をする構成としたことを特徴とするレンジフードである。
【0008】
本発明の第2のレンジフードは、フード2と、電動モータ4でファン3を回転する送風機5と、電動モータ4を運転制御する運転制御装置100を備えたレンジフードであって、
前記レンジフードの周辺の空気の汚れ状態を検出し、OFFである空気汚れセンサ7と、
前記運転制御装置100に残置運転開始信号を出力する残置運転開始信号出力手段とを有し、
前記運転制御装置100は、残置運転開始信号が入力されると、
空気汚れセンサ7をONする動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態が設定基準値以上のときは電動モータ4を回転してレンジフードを設置風量で残置運転する動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態が設定基準値以下のときは電動モータ4の回転を停止してレンジフードを停止し、又は電動モータ4を回転してレンジフードを常時運転する動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気汚れ状態が設定基準値以下のときに空気汚れセンサ7をOFFする動作をする構成としたことを特徴とするレンジフードである。
【0009】
本発明の第3のレンジフードは、フード2と、電動モータ4でファン3を回転する送風機5と、電動モータ4を運転制御する運転制御装置100を備えたレンジフードであって、
前記レンジフードの周辺の空気の汚れ状態を検出し、OFFである空気汚れセンサ7と、
前記レンジフードに残置運転開始信号を出力する残置運転開始信号出力手段とを有し、
前記運転制御装置100は、残置運転開始信号が入力されると、
空気汚れセンサ7をONする動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態が設定基準値以上のときは電動モータ4を回転してレンジフードを設定風量で残置運転する動作をし、
検出した空気汚れ状態が設定基準値以下のときに、レンジフード運転開始前に常時運転していた場合はレンジフードを常時運転し、レンジフード運転開始前に停止していた場合はレンジフードを停止する動作をし、
検出した空気汚れ状態が設定基準値以下のときに空気汚れセンサ7をOFFする動作をする構成としたことを特徴とするレンジフードである。
【0010】
本発明の第4のレンジフードは、フード2と、電動モータ4でファン3を回転する送風機5と、電動モータ4を運転制御する運転制御装置100を備えたレンジフードであって、
前記レンジフードの周辺の空気の汚れ状態を検出し、OFFである空気汚れセンサ7と、
前記運転制御装置100に残置運転開始信号を出力する残置運転開始信号出力手段とを有し、
前記運転制御装置100は、残置運転開始信号が入力されると、
空気汚れセンサ7をONする動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気汚れ状態が設定基準値以上のときに空気汚れセンサをOFFし、電動モータ4を設定時間回転してレンジフードを設定時間だけ設定風量で残置運転し、その後に空気汚れセンサ7をONする動作を、検出した空気汚れ状態が基準設定値以下となるまで繰り返す動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気汚れ状態が設定基準値以下のときに電動モータ4の回転を停止してレンジフードを停止し、又は電動モータ4を回転してレンジフードを常時運転する動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気汚れ状態が設定値以下のときに空気汚れセンサ7をOFFする動作をする構成としたことを特徴とするレンジフードである。
【0011】
本発明の第5のレンジフードは、フード2と、電動モータ4でファン3を回転する送風機5と、電動モータ4を運転制御する運転制御装置100を備えたレンジフードであって、
前記レンジフードの周辺の空気の汚れ状態を検出し、OFFである空気汚れセンサ7と、
前記運転制御装置100に残置運転開始信号を出力する残置運転開始信号出力手段とを有し、
前記運転制御装置100は、残置運転開始信号が入力されると、
空気汚れセンサ7をONする動作をし、
空気汚れセンサ7が検出した空気汚れ状態が設定基準値以上のときに空気汚れセンサをOFFし、電動モータ4を設定時間回転してレンジフードを設定時間だけ設定風量で残置運転し、その後に空気汚れセンサ7をONする動作を、検出した空気汚れ状態が設定基準値以下となるまで繰り返す動作をし、
検出した空気汚れ状態が設定基準値以下のときに、レンジフード運転開始前に常時運転していた場合はレンジフードを常時運転し、レンジフード運転開始前に停止していた場合はレンジフードを停止する動作をし、
検出した空気汚れ状態が設定基準値以下のときに空気汚れセンサ7をOFFする動作をする構成としたことを特徴とするレンジフードである。
【0012】
本発明の第1・第2・第3・第4・第5のレンジフードにおいては、前記運転制御装置100は、大きさの異なる複数の設定基準値と、各設定基準値に対応した大きさの異なる設定風量を有し、いずれか1つの設定基準値と設定風量を選択して設定基準値、設定風量とするようにしたものにできる。
【0013】
本発明の第1・第2・第3のレンジフードにおいては、前記運転制御装置100は、大きさの異なる複数の設定基準値と大きさの異なる複数の設定風量を有し、検出した空気汚れ状態を大きい設定基準値から小さい設定基準値に順次比較し、レンジフードを大きな設定風量から小さな設定風量で順次レンジフードを残置運転するものにできる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のレンジフードによれば、調理終了時に残置運転開始信号を出力することで、レンジフード周辺の空気汚れが設定基準値以下となるまで送風機5のファン3を回転してレンジフードを残置運転するから、調理時に発生した油煙を調理終了後に完全に排気できる。
しかも、送風機5のファン3はレンジフード周辺の空気汚れが設定基準値以下であると停止又は常時運転となるので、送風機5のファン3が無駄に回転することがなく、無駄に電力を消費することがない。
【0015】
本発明の第2・第3のレンジフードによれば、空気汚れセンサ7は残置運転時にのみONで、その他のときはOFFであるから、空気汚れセンサ7の電力消費を低減できると共に、空気汚れセンサ7の寿命を長くできる。
【0016】
本発明の第4のレンジフードによれば、空気汚れセンサ7はレンジフード周辺の空気の汚れを検出するときにのみONし、その他のときはOFFであるから、空気汚れセンサ7の電力消費をより低減できると共に、空気汚れセンサ7の寿命を長くできる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1を参照してレンジフードの概略を説明する。
レンジフード1は、フード2と、ファン3を電動モータ4で回転する送風機5を備えている。ファン3はシロッコファン、電動モータ4はDCモータとしてある。
レンジフード1は調理器具20の上方に設置されている。
レンジフード1は、電動モータ4でファン3を回転することで、調理時に発生した燃焼ガスや油煙などを含む調理器具20の周辺の空気をフード2内に捕集し、図示しない排気ダクトで屋外に排気する。
レンジフード1は、運転スイッチ部6と空気汚れセンサ7と信号受信部8とを有している。例えば、フード2の前面2aに運転スイッチ部6が取り付けてある。フード2の底面2bに空気汚れセンサ7と信号受信部8とが取り付けてある。
空気汚れセンサ7は、レンジフード1の周辺の空気の汚れ状態を検出する。
信号受信部8は、外部から出力された信号を受信する。
例えば、信号受信部8は、図示しないレンジフード運転用のリモコンスイッチが出力する運転信号等を受信する。
また、信号受信部8は、調理器具20に設けた後述する信号発信部22が出力する信号を受信する。
【0019】
図1に示すレンジフード1は、フード2の内部に整流板2cを備え、整流板2cの周縁とフード2の内周面との間に空気を吸い込む流路を有している。
空気汚れセンサ7は、フード2の周縁に取り付けてある。
これによれば、空気汚れセンサ7は流路の近傍に位置して設けられるため、調理器具周辺に残った汚染空気の汚れ状態を正確に検出することができる。
【0020】
また、空気汚れセンサ7は、フード2の周縁において前側(調理者側)に組み込まれることが好ましい。これによれば、フード後側よりも前側からの吸込量の方が多いため、より正確に汚れ状態を検出することができる。つまり、調理器具は3個口のコンロが設けられていることが多く、前側の2つを主に使用する人が多い。このため、調理器具から立ち上がる油煙は前側から多くなっており、ゆえに通常レンジフードは前側からの吸い込みが多くなるように設計及び設置されている。
【0021】
調理器具20は操作摘み21を有し、操作摘み21を操作することで調理器具20はON,OFFする。
ONは調理開始で、OFFは調理終了である。
調理器具20は信号発信部22を有している。信号発信部22は操作摘み21を操作して調理器具20をON,OFFしたときにON信号、OFF信号を出力する。
この信号発信部22が出力するON信号、OFF信号はフード2の信号受信部8が受信する。
【0022】
図2は、レンジフード1の運転制御装置を示すブロック図で、運転制御装置100は、送風機5の電動モータ4とフード2に設けた照明9に通電制御するモータ制御部10を有している。
運転スイッチ部6は、弱運転スイッチ6a、中運転スイッチ6b、強運転スイッチ6c、停止スイッチ6d、照明スイッチ6eと、残置運転開始スイッチ11を有する。
弱運転スイッチ6aを操作することで、モータ制御部10に弱運転信号を出力する。
中運転スイッチ6bを操作することで、モータ制御部10に中運転信号を出力する。
強運転スイッチ6cを操作することで、モータ制御部10に強運転信号を出力する。
【0023】
モータ制御部10は、弱運転信号が入力することで電動モータ4を低速回転する。中運転信号、強運転信号が入力することで電動モータ4を中速回転、高速回転する。これにより、ファン3は低速回転、中速回転、高速回転することで、レンジフード1は弱運転、中運転、強運転する。
【0024】
運転スイッチ部6の停止スイッチ6dを操作することで、停止信号をモータ制御部10に出力する。モータ制御部10は停止信号が入力することで、電動モータ4を停止する。
これにより、レンジフードは停止する。
【0025】
運転スイッチ部6の照明スイッチ6eを操作することで、点灯信号をモータ制御部10に出力する。モータ制御部10は点灯信号が入力することで、照明9を点灯する。
【0026】
以上の運転スイッチ部6の操作でモータ制御部10は、レンジフードを通常運転する。つまり、モータ制御部10は通常運転モードである。
【0027】
運転スイッチ部6の弱運転スイッチ6a、中運転スイッチ6b、強運転スイッチ6c、停止スイッチ6d、照明スイッチ6eを操作して各信号を出力するのではなく、レンジフード運転用のリモコンスイッチ14を操作することで、弱運転信号、中運転信号、強運転信号、停止信号、点灯信号を出力し、その各信号を信号受信部8で受信して運転スイッチ部6を経てモータ制御部10に各運転信号を出力するようにすることができる。
【0028】
または、調理器具20の操作摘み21の操作で信号発信部22が出力する調理器具20のOFF信号、調理器具20のOFF信号を信号発信部22が出力し、その信号を信号受信部8が受信して運転スイッチ部6に入力する。
運転スイッチ部6は調理器具20のON信号が入力することで、モータ制御部10に弱・中・強運転信号のいずれかを出力し、調理器具10のOFF信号が入力することで、モータ制御部10に停止信号を出力するようにできる。
【0029】
運転スイッチ部6の残置運転開始スイッチ11を操作すると、残置運転開始信号をモータ制御部10及び空気汚れセンサ制御部12にそれぞれ出力する。
モータ制御部10は、残置運転開始信号が入力されると残置運転モードとなる。
空気汚れセンサ制御部12は、残置運転開始信号が入力されると空気汚れセンサ駆動部13に駆動信号を出力する。
空気汚れセンサ駆動部13は駆動信号が入力すると空気汚れセンサ7をONする。
つまり、空気汚れセンサ7は通常時にはOFFで、空気汚れセンサ駆動部13が駆動信号を出力することでONし、駆動信号が出力されなくなればOFFする。
【0030】
残置運転開始信号は、残置運転開始スイッチ11の操作に限ることはなく、次の第1・第2のようにして出力することができる。
第1は、調理器具20のOFF信号、運転スイッチ部6の停止スイッチ6dを操作することで、残置運転開始信号を出力するようにする。この場合は、停止スイッチ6dを操作したときにモータ制御部10に停止信号を出力しないようにする。または、モータ制御部10は停止スイッチ6dから停止信号が入力されても電動モータ4を停止しないようにする。
第2は、レンジフード運転用のリモコンスイッチ14を操作することで、残置運転開始信号を出力し、その信号を信号受信部8が受信して運転スイッチ部6に出力することで、運転スイッチ部6は残置運転開始信号を出力するようにする。
【0031】
つまり、残置運転開始信号は、残置運転開始スイッチ11を操作すること、調理器具20のOFF信号、運転スイッチ部6の停止スイッチ部6dを操作すること、リモコンスイッチ14を操作すること等の残置運転開始信号出力手段で出力することができる。
【0032】
次に、残置運転の第1の実施の形態を
図3に示す残置運転のフローチャートに基づき説明する。
残置運転開始信号を出力することで、運転スイッチ部6が残置運転開始信号をモータ制御部10及び空気汚れセンサ制御部12に出力する。
これにより、空気汚れセンサ7がONし、レンジフード1の周辺の空気の汚れ状態cを空気汚れセンサ7が検出する。
検出した空気の汚れ状態cは、空気汚れ判定部15で空気汚れの設定基準値と比較する。
【0033】
検出した空気の汚れ状態cが設定基準値以下の場合は、空気汚れ判定部15は空気汚れセンサ駆動部13にOFF信号を出力すると共に、モータ制御部10に停止信号を出力する。
これにより、空気汚れセンサ駆動部13が空気汚れセンサ7をOFFし、モータ制御部10が駆動モータ4の回転を停止し、レンジフード1を停止する。
つまり、空気の汚れ状態cが設定基準値以下の場合には、空気汚れセンサ7をOFFし、レンジフード1を残置運転せずに、直ちに停止する。
【0034】
検出した空気の汚れ状態cが設定基準値以上の場合には、空気汚れ判定部15はモータ制御部10に残置運転信号を出力し、モータ制御部10は電動モータ4を設定速度で回転し、送風機5のファン3を設定風量となるように回転することで、レンジフードを設定風量で残置運転する。
これにより、レンジフード周辺の汚染空気が屋外に排気されるので、レンジフード周辺の空気の汚れ状態cが順次良くなる。
そして、レンジフード周辺の空気の汚れ状態cが設定基準値以下になると、前述のように空気汚れセンサ7をOFFし、レンジフードを停止する。
【0035】
空気汚れの設定基準値は、大きさの異なる複数の設定基準値及び、設定基準値の大きさに応じた複数の設定風量を有し、1つの設定基準値を選択することで、設定基準値の大きさに応じた設定風量でレンジフードを残置運転することができる。
例えば、空気汚れの設定基準値は小(1〜3ppm)、中(3〜10ppm)、大(10ppm以上)の3段階とする。
小のときには電動モータ4を低速回転して設定風量を小とする。
中のときには電動モータ4を中速回転して設定風量を中とする。
大のときには電動モータ4を高速回転して設定風量を大とする。
【0036】
小、中、大の設定基準値のいずれか1つを空気汚れ判定部15に設定し、設定した設定基準値の大きさに応じ、レンジフードを小設定風量で残置運転、中設定風量で残置運転、大設定風量で残置運転する。
【0037】
次に、残置運転の第2の実施の形態を
図4に示す残置運転のフローチャートに基づき説明する。
この実施の形態は、大きさの異なる複数の空気汚れの設定基準値を有し、検出した空気の汚れ状態を大きな設定基準値から順次比較して電動モータを異なる複数の速度で段階的に回転し、レンジフードを異なる大きさの設定風量で段階的に残置運転することが、第1の実施の形態と相違し、他は同一である。
例えば、第1設定基準値A、第2設定基準値B、第3設定基準値Cを空気汚れ設定部15に設ける。
第1設定基準値Aが最も大きい(例えば、10ppm以上)、第2設定基準値Bが中の大きさ(例えば、3ppm)、第3設定基準値Cが最も小さい(例えば1ppm)。
【0038】
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cは、空気汚れ判定部15で最初に第1設定基準値Aと比較される。
検出した空気の汚れ状態cが第1設定基準値Aより大きいときは、空気汚れ判定部15はモータ制御部10に大設定風量残置運転信号を出力し、モータ制御部10は電動モータ4を高速回転することで、ファン3を高速回転する。
これにより、レンジフードは大設定風量で残置運転する。
【0039】
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cが第1設定基準値A以下で、第2設定基準値B以上のときは、空気汚れ判定部15はモータ制御部10に中設定風量残置運転信号を出力し、モータ制御部10は電動モータ4を中速回転することで、ファン3を中速回転する。
これにより、レンジフードは中設定風量で残置運転する。
【0040】
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cが第2設定基準値B以下で、第3設定基準値C以上のときは、空気汚れ判定部15はモータ制御部10に小設定風量残置運転信号を出力し、モータ制御部10は電動モータ4を低速回転することで、ファン3を低速回転する。
これにより、レンジフードは小設定風量で残置運転する。
【0041】
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cが第3設定基準値C以下のときは、第1の実施の形態と同様に、空気汚れセンサ7をOFFし、レンジフードを停止する。
【0042】
次に、残置運転の第3の実施の形態を
図5に示す残置運転のフローチャートに基づき説明する。
この実施の形態は、第1の実施の形態と相違するのは、残置運転終了後に、レンジフードを常時運転に移行することで、他は第1の実施の形態と同一である。
【0043】
つまり、空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cが設定基準値以下のときに、空気汚れ判定部15はモータ制御部10に常時運転信号を出力する。
モータ制御部10は電動モータ4を通常運転の低速度とは異なる遅い速度で回転し、レンジフードは通常運転の弱運転とは異なる常時運転となる。
レンジフードは常時運転することで、室内を常時換気する。
【0044】
残置運転の第2の実施の形態でもレンジフードを常時運転することができる。
【0045】
次に、残置運転の第4の実施の形態を
図6に示す残置運転のフローチャートに基づき説明する。
この実施の形態は、第1の実施の形態と相違するのは、残置運転終了後にレンジフードを停止したり、常時運転することである。
つまり、室内を常時換気するためにレンジフードを常時運転することがあるので、この実施の形態はレンジフードを通常運転する前(調理前)に、レンジフードが常時換気のために常時運転している場合には、残置運転終了後に常時運転に移行する。レンジフードを通常運転する前(調理前)にレンジフードが停止している場合には、残置運転終了後にレンジフードを停止する。
【0046】
この実施の形態では、モータ制御部10に常時運転信号を出力する出力手段と、その出力手段から常時運転信号が出力されているかを認識する認識手段を設ける。
そして、空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cが設定基準値以下で、残置運転終了したときは、空気汚れセンサ7をOFFする。
これと同時に、出力手段から常時運転信号が出力されていることを認識手段が認識しているときは、調理前に常時換気を行っていたと判断し、モータ制御部10は電動モータ4を常時運転する速度で回転し、レンジフードを常時運転に移行する。
【0047】
出力手段が常時運転信号を出力していないことを認識手段が認識しているときは、調理前に常時行っていないと判断し、モータ制御部10は電動モータ4を停止し、レンジフードを停止する。
【0048】
次に、残置運転の第5の実施の形態を
図7に示す残置運転のフローチャートに基づき説明する。
この実施の形態は、第1の実施の形態と相違するのは、空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cが設定基準値以上のときに、レンジフードを設定風量で設定時間だけ残量運転することを、検出した空気の汚れ状態cが設定基準値以下となるまで繰り返して行うこと、残置運転するときに空気汚れセンサ7を設定時間おきにONすることであり、他は第1の実施の形態と同様である。
【0049】
この実施の形態では、空気汚れ判定部15にタイマー機能を持たせ、空気汚れ判定部15から残置運転信号を設定時間だけモータ制御部10に出力するようにする。
【0050】
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cが設定基準値以下のときは、第1の実施の形態と同様に空気汚れセンサ7をOFFし、レンジフードを停止する。
空気汚れセンサ7が検出した空気汚れ状態cが設定基準値以上のときは、空気汚れセンサ7をOFFし、空気汚れ判定部15が残置運転信号をモータ制御部10に出力し、モータ制御部10は電動モータ4を回転することで、レンジフードは設定風量で残置運転する。
これと同時に、モータ制御部10に出力する残置運転信号の出力時間tを0(ゼロ)からカウント開始し、出力時間tが設定時間以上となると残置運転信号の出力を中止する。
【0051】
残置運転信号の出力時間tのカウントを中止すると同時に空気汚れセンサ駆動部13に空気汚れセンサ7のON信号を出力し、空気汚れセンサ7を再度ONする。
この後、前述の動作を、空気汚れセンサ7が検出した空気汚れ状態cが設定値以下となるまで繰り返して行う。
空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態cが設定基準値以下となると、空気汚れセンサ7をOFFし、レンジフードを停止する。このとき、出力時間をゼロとする。なお、レンジフードを常時運転しても良い。
【0052】
残置運転の第5の実施の形態において、空気汚れセンサ7が検出した空気汚れ状態cが設定基準値以下となると、第4の実施の形態と同様にレンジフードを通常運転する前(調理前)に、レンジフードが常時換気のために常時運転している場合には、残置運転終了後に常時運転に移行する。レンジフードを通常運転する前(調理前)にレンジフードが停止している場合には、残置運転終了後にレンジフードを停止することができる。
【0053】
前述の説明において、空気汚れセンサ7はONの状態で電源に接続し、空気の汚れ状態に応じた値の電圧を出力する。
空気汚れセンサ7はOFFの状態では電源に接続しないので、空気汚れセンサ7は電力を消費しないと共に、耐久性が低下することがない。
このために、空気汚れセンサ7を残置運転のときにONし、それ以外の時にはOFFすることで、電力消費が低減すると共に、センサとしての寿命が長くなる。
【0054】
前述の各実施の形態の運転制御装置100はモータ制御部10、空気汚れセンサ制御部12、空気汚れセンサ駆動部13、空気汚れ判定部15を有しているが、運転制御装置を1つのマイクロコンピュータで構成することができる。
つまり、運転制御装置100は、空気汚れセンサ7が検出した空気の汚れ状態と設定基準値に基づき、電動モータ4、空気汚れセンサ7を前述したように制御してレンジフードを残置運転するものであれば良い。