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特開2015-151113車載通信システム、通信装置、電力伝送ケーブル、及び通信制御方法
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  • 特開2015151113-車載通信システム、通信装置、電力伝送ケーブル、及び通信制御方法 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-151113(P2015-151113A)
(43)【公開日】2015年8月24日
(54)【発明の名称】車載通信システム、通信装置、電力伝送ケーブル、及び通信制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/023 20060101AFI20150728BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20150728BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20150728BHJP
   H04W 4/04 20090101ALI20150728BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20150728BHJP
【FI】
   B60R16/02 665Z
   H04M1/00 Q
   H04L12/28 100A
   H04W4/04 115
   H04W52/02 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-29718(P2014-29718)
(22)【出願日】2014年2月19日
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】野田 哲矢
(72)【発明者】
【氏名】宮下 之宏
(72)【発明者】
【氏名】上田 浩史
(72)【発明者】
【氏名】渡部 正志
(72)【発明者】
【氏名】足立 直樹
(72)【発明者】
【氏名】中島 達也
【テーマコード(参考)】
5K033
5K067
5K127
【Fターム(参考)】
5K033BA06
5K033DB25
5K067AA34
5K067BB04
5K067DD27
5K067FF19
5K067HH22
5K067KK06
5K127AA12
5K127BA03
5K127BB12
5K127BB22
5K127BB32
5K127BB33
5K127BB34
5K127DA12
5K127GA14
5K127GD11
5K127JA27
(57)【要約】
【課題】ユーザの操作を簡易化することができる車載通信システム、通信装置、電力伝送ケーブル、及び通信制御方法を提供する。
【解決手段】所定の距離内に存在する機器との無線通信手段を備える通信装置が、車両に搭載される車載装置と前記無線通信手段により通信を行なう車載通信システムにおいて、通信装置は、前記車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子との接続を検知する検知部と、検知部が接続を検知した場合、前記の無線通信手段の無線通信機能を有効化する手段とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の距離内に存在する機器との無線通信手段と、該無線通信手段の無線通信機能の有効/無効を切り替える切替手段とを備える通信装置、及び、車両に搭載される車載装置を含み、前記通信装置が前記無線通信手段により前記車載装置と通信を行なう車載通信システムにおいて、
前記通信装置は、
前記車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子との接続を検知する検知部を備え、
前記切替手段は、前記検知部が接続を検知した場合、前記無線通信手段の無線通信機能を有効化させるようにしてある
ことを特徴とする車載通信システム。
【請求項2】
前記出力端子から出力される電力を伝送する電力線及び通信線を含み、前記出力端子と前記通信装置との間に接続されるケーブルを更に備え、
該ケーブルは、前記電力線から分岐して供給される電力により、接続したことを示す接続信号を前記通信線へ送信する接続信号送信部を備え、
前記通信装置は、
前記ケーブルが接続された場合に、前記通信線と接続される有線通信用の通信端子を備え、
該通信端子にて前記接続信号を受信した場合に、前記検知部は該通信装置と前記出力端子との接続を検知するようにしてある
ことを特徴とする請求項1に記載の車載通信システム。
【請求項3】
前記通信装置は、
内蔵するバッテリに接続されており、前記ケーブルが接続された場合に、前記電力線と接続される充電端子を備え、
前記検知部は、
前記充電端子における電流値を検出する手段と、
該手段が検出した電流値が所定値以上であるか否かを判断する判断手段と
を備え、
前記判断手段が所定値以上であると判断した場合に、該通信装置と前記出力端子との接続を検知するようにしてある
ことを特徴とする請求項1に記載の車載通信システム。
【請求項4】
前記出力端子から出力される電力を伝送する電力線を含み、前記出力端子と前記通信装置との間に接続されるケーブルを更に備え、
前記通信装置は、該装置が有する筐体に設けられてある前記ケーブルとの接続部側部に、前記切替手段による無線通信手段の有効化を実行させる有効化部を備え、
前記ケーブルは、前記通信装置との接続部の前記有効化部に対応する箇所に突起部を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の車載通信システム。
【請求項5】
所定の距離内に存在する機器との無線通信手段と、該無線通信手段の無線通信機能の有効/無効を切り替える切替手段とを備える通信装置において、
車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子との接続を検知する検知部を備え、
前記切替手段は、前記検知部が接続を検知した場合、前記無線通信手段の無線通信機能を有効化するようにしてある
ことを特徴とする通信装置。
【請求項6】
車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子に接続され、外部機器に内蔵されているバッテリへの電力を伝送する電力線を含む電力伝送ケーブルにおいて、
前記外部機器が有する有線通信用の通信端子と接続する通信線と、
前記電力線から分岐して供給される電力により、接続を示す接続信号を前記通信線へ送信する接続信号送信部と
を備えることを特徴とする電力伝送ケーブル。
【請求項7】
所定の距離内に存在する機器との無線通信手段と、該無線通信手段の無線通信機能の有効/無効を切り替える切替手段とを備える通信装置が、車両に搭載される車載装置と前記無線通信手段により通信を開始する通信制御方法において、
前記通信装置は、
前記車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子との接続を検知し、
接続を検知した場合、前記切替手段により前記無線通信手段の無線通信機能を有効化させる
ことを特徴とする通信制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが所持する通信装置を利用する車載通信システムに関し、特に、ユーザの操作を簡易化することができる車載通信システム、通信装置、電力伝送ケーブル、及び通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今では、車内に乗り込んだユーザが所持する携帯電話機、所謂スマートフォンと呼ばれる通信端末装置又はタブレット型の通信端末装置等の通信装置が、車両内に搭載されている装置と連携して種々の機能を発揮するシステムが実用化されている。車載装置との連携がされない場合であっても、ナビゲーションアプリケーションプログラム(所謂ナビアプリ)により、車載ナビゲーションシステムに代わってナビゲーション機能を発揮するなど、ユーザへ運転にかかる情報を提供する装置として利用されている。
【0003】
通信装置はGPS(Global Positioning System )受信機を内蔵しており、更に、インターネット等の通信網を介したデータ通信機能を有しているから、通信装置単独で最新の地図情報及び渋滞情報を用いてナビゲーションを実現できる。ただし、通信装置のディスプレイは視認性が低いため、通信装置と車載装置との間を無線通信により接続し、通信装置で起動しているナビアプリの画面を、車載ディスプレイに表示して視認性を向上させることが実用化されている。その他、車載装置が、通信装置のデータ通信機能を用いた通信によって最新情報を取得してナビゲーションシステムを実現したり、ナビゲーションシステム以外では、例えば、通信装置で起動している音楽再生プログラムで再生する音楽を車載スピーカで出力したりすることも実現されている。
【0004】
車載装置と、車内に持ち込まれる通信装置との間の通信は、WiFi(Wireless Fidelity )等の無線LAN通信によって実現されることが多い。このときの通信装置における無線LAN通信機能は、常時有効とは限らない。むしろユーザは、通信装置における電力消耗を防止するため、無線LANを使用する時以外には無線LAN通信機能を無効化していることが多い。ユーザは車載装置と通信装置との連携を開始させるために、通信装置における無線LAN通信を手動で有効化する必要がある。車載装置と通信装置との間で通信をさせずに、通信装置単独でナビゲーションシステムとして利用する場合であっても、ユーザはナビアプリを起動する操作をする必要がある。ユーザにとっては、これらの操作が煩雑であった。
【0005】
特許文献1には、車載装置にて予め設定されたアプリケーションプログラムが、電源投入又はシステム内から得られる車両情報が所定の条件を満たした場合などのトリガにより、自動的に実行される車載システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−309664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている方法により、車載装置におけるアプリケーションプログラムを自動的に実行することはできるが、通信装置におけるナビアプリの起動、又は無線LAN通信機能の自動有効化には適用できない。通信装置は、車載装置との連携以外の用途でも利用されるから、通信装置にて電源投入をトリガに無用にナビアプリを起動させるべきではないし、電源投入をトリガに無線LAN通信機能を自動的に有効化した場合、上述したような電力消耗を防止することができない。通信装置がどのようなタイミングで車両に持ち込まれるか、そして車載装置との連携が必要であるかは、該通信装置を所持するユーザ次第であり、日時又は曜日等のスケジュールで予め条件付けることも困難である。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、通信装置における車両に係る所定のプログラムの起動、又は車載装置との無線通信LAN機能の有効化を、車両内で前記通信装置が利用されるタイミングに合わせて自動的に実行し、ユーザの操作を簡易化することができる車載通信システム、通信装置、電力伝送ケーブル、及び通信制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る車載通信システムは、所定の距離内に存在する機器との無線通信手段と、該無線通信手段の無線通信機能の有効/無効を切り替える切替手段とを備える通信装置、及び、車両に搭載される車載装置を含み、前記通信装置が前記無線通信手段により前記車載装置と通信を行なう車載通信システムにおいて、前記通信装置は、前記車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子との接続を検知する検知部を備え、前記切替手段は、前記検知部が接続を検知した場合、前記無線通信手段の無線通信機能を有効化させるようにしてあることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る車載通信システムは、前記出力端子から出力される電力を伝送する電力線及び通信線を含み、前記出力端子と前記通信装置との間に接続されるケーブルを更に備え、該ケーブルは、前記電力線から分岐して供給される電力により、接続したことを示す接続信号を前記通信線へ送信する接続信号送信部を備え、前記通信装置は、前記ケーブルが接続された場合に、前記通信線と接続される有線通信用の通信端子を備え、該通信端子にて前記接続信号を受信した場合に、前記検知部は該通信装置と前記出力端子との接続を検知するようにしてあることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る車載通信システムは、前記通信装置は、内蔵するバッテリに接続されており、前記ケーブルが接続された場合に、前記電力線と接続される充電端子を備え、前記検知部は、前記充電端子における電流値を検出する手段と、該手段が検出した電流値が所定値以上であるか否かを判断する判断手段とを備え、前記判断手段が所定値以上であると判断した場合に、該通信装置と前記出力端子との接続を検知するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る車載通信システムは、前記出力端子から出力される電力を伝送する電力線を含み、前記出力端子と前記通信装置との間に接続されるケーブルを更に備え、前記通信装置は、該装置が有する筐体に設けられてある前記ケーブルとの接続部側部に、前記切替手段による無線通信手段の有効化を実行させる有効化部を備え、前記ケーブルは、前記通信装置との接続部の前記有効化部に対応する箇所に突起部を有していることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る通信装置は、所定の距離内に存在する機器との無線通信手段と、該無線通信手段の無線通信機能の有効/無効を切り替える切替手段とを備える通信装置において、
車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子との接続を検知する検知部を備え、前記切替手段は、前記検知部が接続を検知した場合、前記無線通信手段の無線通信機能を有効化するようにしてあることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る電力伝送ケーブルは、車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子に接続され、外部機器に内蔵されているバッテリへの電力を伝送する電力線を含む電力伝送ケーブルにおいて、前記外部機器が有する有線通信用の通信端子と接続する通信線と、前記電力線から分岐して供給される電力により、接続を示す接続信号を前記通信線へ送信する接続信号送信部とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る通信制御方法は、所定の距離内に存在する機器との無線通信手段と、該無線通信手段の無線通信機能の有効/無効を切り替える切替手段とを備える通信装置が、車両に搭載される車載装置と前記無線通信手段により通信を開始する通信制御方法において、前記通信装置は、前記車両に搭載されたバッテリ又はオルタネータからの電力を出力する出力端子との接続を検知し、接続を検知した場合、前記切替手段により前記無線通信手段の無線通信機能を有効化させることを特徴とする。
【0016】
本発明では、通信装置を車載装置と連携させるに際し、充電用のケーブルを介した出力端子への接続の検知をトリガに、通信装置における無線通信機能が有効化される。なお、無線通信機能の有効化は、前記トリガによって起動される所定のプログラムによって実行されるようにしてもよい。
【0017】
本発明では、通信装置が充電用のケーブルを介して出力端子に接続されたことが、充電用のケーブル内に設けられてある接続信号送信部からの信号を受信することで検知される。車両内に設けられた出力端子用の充電用のケーブルからの接続信号によって検知されるから、商用電源からの充電と区別することができ、通信装置は無線通信機能を自動的に有効化することが可能である。
【0018】
本発明では、通信装置が充電用のケーブルを介して出力端子に接続されたことが、通信装置における充電用のケーブルの電力線と接続される充電端子での電流値によって検知される。商用電源からの充電と電流値によって区別でき、通信装置は無線通信機能を有効化することが可能である。
【0019】
本発明では、通信装置が充電用のケーブルに接続されたことが、特定の押下ボタンの押下によって検知されるから、商用電源からの充電と区別することができ、通信装置は無線通信機能を自動的に有効化することが可能である。
【発明の効果】
【0020】
本発明による場合、通信装置の無線LAN通信機能の有効化又は情報処理装置における所定のプログラムの起動が、所謂シガーソケットからの充電をトリガとして自動化される。これにより、ユーザは、通信装置のバッテリへの充電操作を兼ねて、通信装置における無線LAN通信の有効化、又は所定のプログラムの起動を自動化させることができ、操作が簡易化される。更に、車内に持ち込まれる無線LAN通信機能を有する複数の通信装置の内、車載装置と実際に連携する通信装置を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る車載通信システムの概要を示す模式図である。
図2】実施の形態1における車載通信システムの構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1における通信装置の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図4】実施の形態2における車載通信システムの構成を示すブロック図である。
図5】実施の形態2における通信装置の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】実施の形態3における車載通信システムの構成を示すブロック図である。
図7】実施の形態3における通信装置の制御部による処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0023】
図1は、本発明に係る車載通信システムの概要を示す模式図である。車載通信システムは、車両V内に持ち込まれるスマートフォン等の通信装置1と、車両Vに搭載されている車載装置2とを含む。通信装置1及び車載装置2はいずれもWiFi等の無線LAN通信機能を有している。車載装置2は、通信装置1と無線LAN通信を行なうことにより、通信装置1で起動される各種アプリケーションプログラム(以下、アプリという)により得られる情報を車載装置2で取得したり、通信装置1の基地局との通信機能を利用してインターネット等の通信網から情報を取得したりするなど、連携によって各種の機能を発揮する。通信装置1は、無線LAN通信機能が無効化されている場合であっても、通信装置1の内蔵バッテリが車両のシガーソケット経由で充電されることをトリガに、無線LAN通信機能を有効化するか、又は所定のアプリを起動する。
【0024】
以下、充電をトリガとした無線LAN通信機能の有効化又は所定のアプリの起動を実現するための構成を、具体例を挙げて説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図2は、実施の形態1における車載通信システムの構成を示すブロック図である。車載通信システムは、通信装置1、車載装置2、シガーソケット3、及び充電ケーブル4を含む。
【0026】
通信装置1は、上述したように所謂スマートフォンと呼ばれる携帯型の通信端末装置である。通信装置1は他に、タブレット型端末装置、又は携帯型ゲーム機等の無線通信端末装置であってもよい。
【0027】
車載装置2は、上述したように車両Vに搭載されている装置である。車載装置2は、例えばWiFiを用いた無線LAN通信機能を有しており、無線LAN通信機能が有効化されている通信装置1と通信が可能である。車載装置2は、CAN(Controller Area Network )又はLIN(Local Interconnect Network)等の車内ネットワークを介し、図示しない他のECUと通信が可能である。他のECUは、通信装置1から得られる情報を車載装置2から取得して各種機能を発揮することができる。
【0028】
シガーソケット3は、図示しない車内バッテリ又はオルタネータに接続されており、所定電圧の電力を、接続される機器へ供給する。シガーソケット3は、筒状の挿入口を有しており、内部に出力端子を備え、前記挿入口に対応する機器が挿入された際に、該機器が有する接続端子と前記出力端子とが電気的に接続するようにしてある。
【0029】
充電ケーブル4は、シガーソケット3から出力される電力を通信装置1の充電用に伝送するケーブルである。充電ケーブル4は、電力線を含むUSB(Universal Serial Bus)対応ケーブルを用いる。
【0030】
以下、通信装置1及び充電ケーブル4の内部構成について、より詳細に説明する。
【0031】
通信装置1は、制御部10、一時記憶部11、記憶部12、基地局通信部13、無線通信部14、有線通信部15、バッテリ16、バッテリ制御部17及びコネクタ18を備えている。
【0032】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit )を用いる。制御部10は、記憶部12に記憶されてある各アプリ用のプログラムを含む複数のプログラムを各実行し、各プログラムに基づいて各構成部を制御し、種々の機能を発揮させる。
【0033】
一時記憶部11は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のRAMを用いる。一時記憶部11は、制御部10の処理によって生成される各種情報を記憶する。
【0034】
記憶部12は、フラッシュメモリを用いる。記憶部12は、処理時に参照する情報を記憶する。記憶部12は、制御部10が読み出す基本となるOS(Operating System)プログラム、及び各アプリ用のコンピュータプログラムのほか、制御部10が無線通信部14による無線LAN通信機能の有効化/無効化を切り替えるための制御プログラム1P、車載装置2と連携するためのアプリプログラム1Aを記憶している。
【0035】
基地局通信部13は、基地局と接続して通信を実行するための通信モジュールである。基地局通信部13により、移動通信網を介した音声通話が可能となると共に、インターネット等の公衆通信網を介したデータ通信が可能である。
【0036】
無線通信部14は、無線LANアンテナ及びWiFiチップを含むWiFiモジュールを用いる。無線通信部14は、無線信号が到達する範囲内に存在する車載装置2との間で無線通信を実現する。無線通信部14の無線通信機能は、無効化/有効化の切替が可能であり、有効化されている間、通信対象の機器を探索する処理を定期的に行なう。無効化/有効化の切替は、制御部10からの指示に基づき行なわれる。なお、無線通信部14による通信規格は、WiFi対応の無線LANには限らず、他の無線LANでもよいことは勿論、車載装置2と対応するBluetooth(登録商標)、赤外線、若しくは光通信等の無線通信を用いる構成としてもよい。
【0037】
有線通信部15は、5Vの信号線を介した通信を実現する。有線通信部15は、信号線から受信した信号をデジタルデータに変換し、制御部10へ通知する。
【0038】
バッテリ16は、リチウムイオン電池を用いる。バッテリ16は、バッテリ制御部17と電力線にて接続されている。バッテリ16は、外部電源からの電力を受けて蓄電可能であり、通信装置1の各構成部へ電力を供給する。勿論、バッテリ16はリチウムイオン電池に限らず、他の小型の二次電池であってもよい。
【0039】
バッテリ制御部17は、バッテリ16の充放電を制御するモジュールである。バッテリ制御部17は、DC−DCコンバータ、整流回路等を含み、コネクタ18と電力線により接続されている。バッテリ制御部17は、コネクタ18を介して供給される電力をバッテリ16へ出力し、バッテリ16の満充電となった場合に電力線からバッテリ16への電力出力を停止させるなどの制御を行なう。また、バッテリ制御部17は、バッテリ16に蓄電された電力を、各構成部に適した電圧レベルで出力させる。バッテリ制御部17は、制御部10と通信線により接続されており、充電開始又はバッテリ残量を制御部10へ通知することが可能である。
【0040】
コネクタ18は、マイクロUSB端子のレセプタクル(メス端子)を用いる。コネクタ18は、通信用の信号端子、電力授受用の電源端子、及びGND端子を含む。コネクタ18の信号端子は有線通信部15へ接続されており、電源端子はバッテリ制御部17へ接続されている。
【0041】
充電ケーブル4は、コネクタ41,42、電力線43,44、DC−DCコンバータ45、通信線46及び信号送信部47を備える。
【0042】
コネクタ41は、シガーソケット3と接続する接続部である。コネクタ41は、シガーソケット3の挿入口に対応する棒状の挿入部を有しており、該挿入部には、シガーソケット3の出力端子と対応する位置に接続端子が設けられている。
【0043】
コネクタ42は、通信装置1と接続する接続部である。通信装置1のコネクタ18と対応させるため、コネクタ42もマイクロUSB端子を用いる。
【0044】
電力線43は、シガーソケット3からの電力を受けるための12V又は24Vの電圧、15A又は10A等の電流に対応する電力線である。電力線43の一端は、コネクタ41の接続端子に接続されている。電力線43の他端は、DC−DCコンバータ45に接続されている。
【0045】
電力線44は、通信装置1の充電用の電力を伝送する電力線である。電力線44は、一端がDC−DCコンバータ45に接続され、他端がコネクタ42の電源端子に接続されている。また電力線44は途中で分岐して信号送信部47へ電力を供給すべく接続されている。
【0046】
DC−DCコンバータ45は、電力線43及び電力線44の間に介装されており、シガーソケット3経由で供給される12V又は24Vの電圧信号をUSBコネクタ用の5Vの電圧信号へ変換する機器である。
【0047】
通信線46は、信号送信部47とコネクタ42との間を接続する信号線である。通信線46は、信号送信部47から送信される接続信号をコネクタ42の通信用の信号端子へ伝送する。
【0048】
信号送信部47は、電力線44を介して電力の供給を受けている間、所定の電圧及び波形の接続信号を通信線46へ送信する。このときの接続信号は、個々の充電ケーブル4固有の情報を示す必要はなく、上述の制御プログラム1Pに基づいて通信装置1の制御部10が、充電ケーブル4が接続されたことを識別できればよい。
【0049】
このように構成される車載通信システムにおいて、通信装置1の無線LAN通信機能が有効化されるまでの処理手順の詳細を、フローチャートを参照して説明する。図3は、実施の形態1における通信装置1の制御部10による処理手順の一例を示すフローチャートである。通信装置1の制御部10は、制御プログラム1Pに基づき、無線通信部14による無線LAN通信機能が無効化されている場合、以下に示す処理を定期的に実行する。
【0050】
通信装置1の制御部10は、制御プログラム1Pに基づき、バッテリ制御部17からバッテリ16への充電が開始されたか否かを判断する(ステップS1)。制御部10は、充電が開始されていないと判断した場合(S1:NO)、処理を終了する。制御部10は、次に処理が開始された場合にステップS1の処理を行ない、これにより、充電が開始されたか否かが定期的に判断される。
【0051】
制御部10は、充電が開始されたと判断した場合(S1:YES)、有線通信部15により接続信号を受信したか否かを判断する(ステップS2)。制御部10は、接続信号を受信していないと判断した場合(S2:NO)、そのまま処理を終了する。この場合、充電ケーブル4ではない他のケーブルを介した充電であって、車両Vのバッテリ等ではない商用電源からの充電が開始されている。
【0052】
制御部10は、ステップS2にて、接続信号を受信したと判断した場合(S2:YES)、無線通信部14による無線LAN通信機能を有効化し(ステップS3)、車載装置2との連携用のアプリプログラム1Aを読み出して実行し(ステップS4)、処理を終了する。以後、制御部10は、無線通信部14により車載装置2との間でペアリングを確立させ、アプリプログラム1Aによる連携処理を実行する。
【0053】
制御部10は、アプリプログラム1Aが終了された場合に、無線通信部14による無線LAN通信機能を無効化してもよいし、アプリプログラム1Aが終了しており、且つ、接続信号が受信されない場合に、無線LAN通信機能を自動的に無効化するようにしてもよい。また、制御部10は、ペアリングが解消されていることを検知し、これにより無線LAN通信機能を無効化するようにしてもよいし、ペアリングが確立されていても、通信が所定の期間以上行なわれていない場合には、無線通信部14による無線LAN通信機能を自動的に無効化してもよい。
【0054】
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2における車載通信システムの構成を示すブロック図である。実施の形態2における車載通信システムは、通信装置1、車載装置2、シガーソケット3、及び充電ケーブル5を含む。実施の形態2における車載通信システムは、通信装置1の内部構成、及び充電ケーブル5以外は、実施の形態1と同様の構成である。したがって、共通する構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0055】
実施の形態2における通信装置1は、コネクタ18とバッテリ制御部17との間の電力線に、該電力線における電流量を測定する電流計19を備える。電流計19は、信号線によりバッテリ制御部17に接続されており、バッテリ制御部17は、電流計19での測定結果を取得することができる。なお電流計19は信号線により制御部10に接続され、制御部10から測定結果を取得できる構成としてもよい。
【0056】
充電ケーブル5は、コネクタ51,52、電力線53,54、及びDC−DCコンバータ55を備える。
【0057】
コネクタ51は、シガーソケット3と接続する接続部である。コネクタ51は、シガーソケット3の挿入口に対応する棒状の挿入部を有しており、該挿入部には、シガーソケット3の出力端子と対応する位置に接続端子が設けられている。
【0058】
コネクタ52は、通信装置1と接続する接続部である。通信装置1のコネクタ18と対応させるため、コネクタ52もマイクロUSB端子を用いる。
【0059】
電力線53は、シガーソケット3からの電力を受けるための12V又は24Vの電圧、15A又は10A等の電流に対応する電力線である。電力線53の一端は、コネクタ51の接続端子に接続されており、他端はDC−DCコンバータ55に接続されている。電力線54は、通信装置1の充電用の電力を伝送する電力線である。電力線54の一端はDC−DCコンバータ55に接続され、他端はコネクタ52の電源端子に接続されている。
【0060】
DC−DCコンバータ55は、電力線53及び電力線54の間に介装されており、シガーソケット3経由で供給される12V又は24Vの電圧信号をUSBコネクタ用の5Vの電圧信号へ変換する機器である。
【0061】
このように構成される車載通信システムにおいて、通信装置1の無線LAN通信機能が有効化されるまでの処理手順の詳細を、フローチャートを参照して説明する。図5は、実施の形態2における通信装置1の制御部10による処理手順の一例を示すフローチャートである。以下に示す処理手順の内、図3の実施の形態1のフローチャートと共通する手順については同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0062】
制御部10は、充電が開始されたと判断した場合(S1:YES)、バッテリ制御部17による電流計19の測定値を取得し(ステップS5)、取得した測定値が、予め記憶部12に記憶されてある所定値以上であるか否かを判断する(ステップS6)。例えば、商用電源(家庭用)からの充電時に用いられるDC−DCコンバータと、シガーソケット用のDC−DCコンバータとを比較した場合、充電時における電流値(実測値)は、商用電源では約0.9A、シガーソケットでは約0.4Aであった。したがって前記所定値は、このように異なる電流値の間となるように設定すればよい。より具体的には、実測値のばらつき等を考慮すれば、異なる電流値の中間値である0.65A程度を所定値として設定することがより好ましい。なお、所定値以上であるか否かの判断は、所定の許容範囲内で行なわれることは勿論である。
【0063】
制御部10は、ステップS6にて、所定値以上であると判断した場合(S6:YES)、そのまま処理を終了する。この場合、車両Vのバッテリ等ではない商用電源からの充電が開始されている。
【0064】
制御部10は、ステップS6にて、所定値未満であると判断した場合(S6:NO)、無線LAN通信機能を有効化し(S3)、アプリプログラム1Aを実行し(S4)、処理を終了する。以後、制御部10は、無線通信部14により車載装置2との間でペアリングを確立させ、アプリプログラム1Aによる連携処理を実行する。
【0065】
実施の形態2においては、アプリプログラム1Aが終了された場合に、無線通信部14による無線LAN通信機能を無効化してもよい。また制御部10は、ペアリングが解消されていることを検知し、これにより無線LAN通信機能を無効化するようにしてもよいし、ペアリングが確立されていても、通信が所定の期間以上行なわれていない場合には、無線LAN通信機能を自動的に無効化してもよい。
【0066】
(実施の形態3)
図6は、実施の形態3における車載通信システムの構成を示すブロック図である。実施の形態3における車載通信システムは、通信装置1、車載装置2、シガーソケット3、及び充電ケーブル6を含む。実施の形態3における車載通信システムは、通信装置1の内部構成、及び充電ケーブル6以外は、実施の形態1と同様の構成である。したがって、共通する構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0067】
実施の形態3における通信装置1は、コネクタ18、即ちUSB端子のレセプタクルの外装側部に、押下ボタン20を備える。押下ボタン20は、信号線により制御部10に接続されており、押下ボタン20が押下されていることを制御部10にて検知できるようにしてある。
【0068】
充電ケーブル6は、コネクタ61,62、電力線63,64、及びDC−DCコンバータ65を備える。
【0069】
コネクタ61は、シガーソケット3と接続する接続部である。コネクタ61は、シガーソケット3の挿入口に対応する棒状の挿入部を有しており、該挿入部には、シガーソケット3の出力端子と対応する位置に接続端子が設けられており、該接続端子は、内部で電力線63と接続されている。
【0070】
コネクタ62は、通信装置1と接続する接続部である。通信装置1のコネクタ18と対応させるため、コネクタ62もマイクロUSB端子(オス端子)を用いる。実施の形態3におけるコネクタ62は、マイクロUSBオス端子の外装側部に、通信装置1のコネクタ18側部に設けられた押下ボタン20と対応する位置に、突起部621を有する。つまり、コネクタ62が通信装置1のコネクタ18に嵌合したときに、突起部621が押下ボタン20を押下したまま保持されるように構成されてある。
【0071】
電力線63は、シガーソケット3からの電力を受けるための12V又は24Vの電圧、15A又は10A等の電流に対応する電力線である。電力線63の一端は、コネクタ61の接続端子に接続されており、他端はDC−DCコンバータ65に接続されている。電力線64は、通信装置1の充電用の電力を伝送する電力線である。電力線64の一端はDC−DCコンバータ65に接続され、他端はコネクタ62の電源端子に接続されている。
【0072】
DC−DCコンバータ65は、電力線63及び電力線64の間に介装されており、シガーソケット3経由で供給される12V又は24Vの電圧信号をUSBコネクタ用の5Vの電圧信号へ変換する機器である。
【0073】
このように構成される車載通信システムにおいて、通信装置1の無線LAN通信機能が有効化されるまでの処理手順の詳細を、フローチャートを参照して説明する。図7は、実施の形態3における通信装置1の制御部10による処理手順の一例を示すフローチャートである。以下に示す処理手順の内、図3の実施の形態1のフローチャートと共通する手順については同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0074】
制御部10は、充電が開始されたと判断した場合(S1:YES)、押下ボタン20が押下されているか否かを判断する(ステップS7)。制御部10は、押下されていないと判断した場合(S7:NO)、そのまま処理を終了する。この場合、充電ケーブル6ではない他のケーブルを介した充電であって、車両Vのバッテリ等ではない商用電源からの充電が開始されている。
【0075】
制御部10は、ステップS7にて、押下されていると判断した場合(S7:YES)、無線LAN通信機能を有効化し(S3)、アプリプログラム1Aを実行し(S4)、処理を終了する。以後、制御部10は、無線通信部14により車載装置2との間でペアリングを確立させ、アプリプログラム1Aによる連携処理を実行する。
【0076】
実施の形態3においては、押下ボタン20が押下されている間は、無線LAN通信機能を自動的に有効化するようにしてもよいし、ただし、押下ボタン20が押下されているのみならず、且つ、コネクタ18に充電ケーブル6が接続されている場合に有効化するようにする。そして制御部10は、押下ボタン20が押下されなくなったときに、無線LAN通信機能を無効化するようにしてもよいが、且つアプリプログラム1Aが終了しているときに、無線LAN通信機能を無効化するようにする方が安全である。なお、押下ボタン20に代えて、突起部621に接触された場合にこれを検知し、同様にして無線LAN通信機能を有効化するようにしてもよい。また、実施の形態1,2と同様に、ペアリングが解消されていることを検知し、これにより無線LAN通信機能を無効化するようにしてもよいし、車載装置2との間で通信が所定の期間以上行なわれていない場合には、無線LAN通信機能を無効化してもよい。
【0077】
実施の形態1から3に示したように、通信装置1では、制御プログラム1P及びアプリプログラム1Aを予めインストールしておくことで、制御部10が、制御プログラム1Pに基づき、シガーソケット3からバッテリ16への充電が開始されたタイミングで無線LAN通信機能を有効化すると共に、連携用のアプリプログラム1Aを起動し、車載装置2との連携処理を開始する。これにより、ユーザは、通信装置1のバッテリ16に、シガーソケット3を用いた充電を行なう作業のみで、充電と共に、車載装置2と通信装置1との連携によって発揮される機能を享受することができる。また、複数の通信装置1が車内に持ち込まれたとしても、シガーソケット3に接続される通信装置1を、車載装置2と連携する通信装置1、又は所定のアプリプログラム1Aを実行させる通信装置1と特定することができる。
【0078】
なお、上述した制御部10による処理を実現する制御プログラム1Pは、従来からスマートフォン等で用いられているWiFi制御プログラムに組み込まれるようにしてもよいし、アプリを監視、制御するアプリ制御プログラムに組み込まれるようにしてもよい。
【0079】
実施の形態1から3では、通信装置1の制御部10は、充電が開始されたタイミングで、無線通信部14による無線LAN通信機能を必ず有効化する構成とした。しかしながら通信装置1でナビアプリを実行するのみの場合など、無線LAN通信が不要な場合もある。このような場合、制御部10は、無線LAN通信機能の有効化を行なうことなしに、特定のアプリを実行するのみであってもよい。
【0080】
また、実施の形態1から3において、通信装置1のコネクタ18、充電ケーブル4,5,6のコネクタ42,52,62は夫々、USB端子を用いる構成とした。しかしながら、USB端子に限定されないことは勿論である。充電用の端子と、有線通信用の端子とが別々に設けられている構成であってもよい。また、実施の形態2,3においては、通信装置1と充電ケーブル5,6との間は電気的には接続されておらずともよく、無線給電手段によって充電するようにし、実施の形態3では、通信装置1が置かれる設置テーブルに突起部が設けられるようにすることで、同様の構成を実現することができる。
【0081】
なお、上述のように開示された本実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0082】
1 通信装置
10 制御部
14 無線通信部(無線通信手段)
15 有線通信部(検知部)
17 バッテリ制御部(検知部)
18 コネクタ(通信端子、充電端子)
1A アプリプログラム(所定のプログラム)
20 押下ボタン(ボタン)
2 車載装置
3 シガーソケット(出力端子)
4,5,6 充電ケーブル
42,52,62 コネクタ
43,44,53,54,63,64 電力線
46 通信線
42,52,62 コネクタ
47 信号送信部(接続信号送信部)
621 突起部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7