【実施例】
【0025】
以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)である樹脂組成物100質量部に対して、炭化水素系のマイクロカプセルMB原料(MBF−190EVA50:松本油脂製マイクロカプセル樹脂[F−190D(マイクロカプセルの平均粒径は35μm)]50質量%とEVA樹脂50質量%からなるMB原料)6質量部を添加した。すなわち、実施例1でのマイクロカプセルの配合量は熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して、3質量部である。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.62g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ独立気泡であることを確認できた。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であったが容器トリミング時にフランジ部の割れが発生した(10個成形し1個割れ)。また、熱成形では一般に容器側壁部の厚みが薄くなるが、上記成形品は、そのような不具合もなく成形時の延伸性は良好であった。
[実施例2]
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)90質量部と、石油由来のポリプロピレン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)5質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物100質量部に対して、炭化水素系のマイクロカプセルMB原料(MBF−190EVA50:松本油脂製マイクロカプセル樹脂[F−190D]50質量%とEVA樹脂50質量%からなるMB原料)6質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.62g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ独立気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。容器トリミング時のフランジ部の割れ発生もなかった。また、熱成形では一般に容器側壁部の厚みが薄くなるが、上記成形品は、そのような不具合もなく成形時の延伸性は良好であった。
【0026】
[実施例3]
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)90質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)5質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物100質量部に対して、炭化水素系のマイクロカプセルMB原料(MBF−190EVA50:松本油脂製マイクロカプセル樹脂[F−190D]50質量%とEVA樹脂50質量%からなるMB原料)6質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.55g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ独立気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。容器トリミング時のフランジ部の割れ発生もなかった。また、いずれの熱成形においても延伸性は良好であり、容器側壁部の厚みに極端に薄い箇所はなかった。
【0027】
[実施例4]
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(信和プラスチック製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および植物由来のポリエチレン樹脂40質量%からなる)90質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)10質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物100質量部に対して、炭化水素系のマイクロカプセルMB原料(MBF−190EVA50:松本油脂製マイクロカプセル樹脂[F−190D]50質量%とEVA樹脂50質量%からなるMB原料)6質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.60g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ独立気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。また、容器トリミング時のフランジ部の割れ発生もなかった。また、いずれの熱成形においても延伸性は良好であり、容器側壁部の厚みに極端に薄い箇所はなかった。
【0028】
[実施例5]
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)25質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)30質量部と、石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂:E−103WA)40質量部と熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物100質量部に対して、炭化水素系のマイクロカプセルMB原料(MBF−190EVA50:松本油脂製マイクロカプセル樹脂[F−190D]50質量%とEVA樹脂50質量%からなるMB原料)6質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.62g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ独立気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。また、容器トリミング時のフランジ部の割れ発生もなかった。また、いずれの熱成形においても延伸性は良好であり、容器側壁部の厚みに極端に薄い箇所はなかった。
【0029】
[実施例6]
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)25質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)30質量部と、石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂(プライムポリー製ポリプロピレン樹脂:E−103WA)40質量部と熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物100質量部に対して、炭化水素系のマイクロカプセルMB原料(MBF−190EVA50:松本油脂製マイクロカプセル樹脂[F−190D]50質量%とEVA樹脂50質量%からなるMB原料)20質量部を添加した。すなわち、実施例6でのマイクロカプセルの配合量は樹脂組成物100質量部に対して、10質量部である。
【0030】
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.41g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ独立気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。また容器トリミング時のフランジ部の割れ発生もなかった。また、いずれの熱成形においても延伸性は良好であり、容器側壁部の厚みに極端に薄い箇所はなかった。
【0031】
[比較例1](化学発泡剤を使用)
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油系熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)90質量部と、ポリプロピレン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)5質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物に、化学発泡剤(永和化成製ポリスレン)10質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.52g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ連続気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。しかし、いずれの容器側壁部も厚みが極端に薄いところが発生し、成形時の延伸性は良くなかった。
【0032】
[比較例2](化学発泡剤を使用)
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油系熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)90質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)10質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物に対して、化学発泡剤(永和化成製ポリスレン)10質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ65mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.60g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ連続気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。しかし、いずれの容器側壁部も厚みが極端に薄いところが発生し、成形時の延伸性は良くなかった。
【0033】
[比較例3](化学発泡剤を使用)
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(信和プラスチック製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および植物由来のポリエチレン樹脂40質量%からなる)90質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)5質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物に化学発泡剤(永和化成製ポリスレン)10質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ65mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.45g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ連続気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。しかし、いずれの容器側壁部も厚みが極端に薄いところが発生し、成形時の延伸性は良くなかった。
【0034】
[比較例4](化学発泡剤を使用)
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油系熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)25質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)30質量部と、石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂:E−103WA)40質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物に化学発泡剤(永和化成製ポリスレン)10質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ65mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ0.50g/cm
3であった。また、光学顕微鏡により発泡セルの断面観察をおこなったところ連続気泡であることを確認した。
次に、押出機Iと共押出しを行うための押出機II(外層形成用)にポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製E−103WA)を投入し、全層厚み2,000μm(両外層厚みが100μm)の多層シート(2種3層シート)を製造した。
さらに、上記の製造方法により得られた多層シートをミノス製の単発熱成形機にて口径80Φ、深さ30mm金型を用いて真空成形および真空圧空成形法の2通りの方法で熱成形を行い、容器形状の成形品を得た。得られた熱成形容器はいずれも表面に凹凸はなく非常に綺麗な外観表面であった。しかし、いずれの容器側壁部も厚みが極端に薄いところが発生し、成形時の延伸性は良くなかった。
【0035】
[比較例5](マイクロカプセルの配合量が3質量部未満)
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)25質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)30質量部と、石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂(プライムポリー製ポリプロピレン樹脂:E−103WA)40質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物100質量部に対して、炭化水素系のマイクロカプセルMB原料(MBF−190EVA50:松本油脂製マイクロカプセル樹脂[F−190D]50質量%とEVA樹脂50質量%からなるMB原料)3質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造した。発泡倍率を確認するためにシート密度を測定したところ1.20g/cm
3であり目標の倍率は達成できなかった。また、添加量が少ない為にマイクロカプセルの分散も均一ではなかった。
【0036】
[比較例6](マイクロカプセルの配合量が10質量部を超える)
タルクを含有するポリオレフィン樹脂(三協化学工業製マスターバッチ(MB):タルク60質量%および石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂40質量%からなる)25質量部と、植物由来のポリエチレン樹脂(ブラスケム社製 SGF−4960)30質量部と、石油由来の熱可塑性ポリオレフィン樹脂(プライムポリマー製ポリプロピレン樹脂:E−103WA)40質量部と、熱可塑性エラストマー(デュポン製エンゲージ8150)5質量部とからなる樹脂組成物100質量部に対して、炭化水素系のマイクロカプセルMB原料(MBF−190EVA50:松本油脂製マイクロカプセル樹脂[F−190D]50質量%とEVA樹脂50質量%からなるMB原料)25質量部を添加した。
これらの樹脂原料を、200℃の押出温度設定を行ったΦ40mm、L/D=32の単軸押出機I(コートハンガータイプの2種3層Tダイ:幅350mm)に投入し厚み1,800μmの単層発泡シートを製造しようとしたがダイス出口でのシート波打ち現象が酷く安定しなかった。そのため、熱成形(真空成形、真空圧空成形)は行わなかった。なお、発泡倍率を確認するためシート密度を測定したところ0.22g/cm
3であった。発泡セルの断面観察をおこなったところ独立気泡であることは確認できた。