【実施例】
【0014】
実施例では、前面が開口した箱状のボックス本体12と、ボックス本体12の前面にヒンジ14を介して接続することでボックス本体12の前面開口を開閉可能に配設されたリッド16とを有するボックス10(
図5参照)に、ロック装置20を適用する場合を説明する。ロック装置20は、後方に開口する略トレイ状に形成されて、リッド16の表面を構成する表板部17と、この表板部17の後方開口を塞ぐように取り付けられ、リッド16の裏面を構成する裏板部18との間に画成される装置収容空間16a(
図5参照)に配設される。そして、ロック装置20は、リッド16の左右の側面に開設された閂開口16bの夫々から、進退移動する閂部24が突出するよう構成される。ロック装置20は、一対の閂部24,24をボックス本体12の左右の側壁上部に形成された対応の係合開口(係合対象)13に挿入することで、リッド16をボックス本体12の前面開口を塞いだ閉成姿勢で回動規制するようになっている。また、ロック装置20は、使用者の操作により閂部24を係合開口13から抜き出すことで、リッド16の回動規制を解除して、リッド16の開放姿勢への姿勢変位を許容するよう構成される。
【0015】
図1〜
図3に示すように、前記ロック装置20は、一対の閂部24,24と、4本の連係部28が端部でヒンジ接続されることで閉環状に形成されて、対角に位置する結合部位が相反する方向に変位するよう変形可能に構成された連係構造体26とを有するロック部材22を備えている。左右一対の閂部24は、連係構造体26において左右方向に離間する対角に位置する2つの横結合部位(結合部位)の夫々に連ねて設けられ、該一対の閂部24,24が連係構造体26の変形に伴い相反する方向に往復移動して対応の係合開口13,13に係脱するよう構成される。すなわち、一対の閂部24,24は、互いに離間して対応の係合開口13,13に夫々係合可能なロック位置(
図1(a)および
図3(a)参照)と、互いに近接して対応の係合開口13,13から外れるロック解除位置(
図1(b)および
図3(b))との間で往復移動可能になっている。また、ロック装置20は、使用者の操作により閂部24を係合開口13から退避するロック解除方向(ロック位置からロック解除位置)に移動させる作動部30を備えている。更に、ロック装置20は、閂部24を係合開口13に進入させるロック方向(ロック解除位置からロック位置)へ向けて移動するよう付勢する付勢手段32を備えている。ここで、ロック装置20は、ロック部材22、作動部30および付勢手段32などが、ベース部材34に支持されており、ベース部材34を介して着脱などが可能な一体的なユニットとして構成されている。
【0016】
図2に示すように、前記閂部24は、その断面がほぼ矩形状の棒状部分であって、係合開口13に挿入されたロック位置で係合開口13に引っ掛かったり、係合開口13への係脱に際してボックス本体12等に干渉しても実質的に変形しない剛体として構成されている。また、閂部24は、先端に前側から後側に向かうにつれて内方に傾斜するテーパ面24aを有し、開放したリッド16を閉じる際に、ボックス本体12の側壁に当接したテーパ面24aによって閂部24がロック位置からロック解除位置に向けて移動するよう案内される。
【0017】
図3に示すように、前記連係構造体26は、4本の連係部28を、ほぼ菱形になるように連ねて構成されたパンタグラフ状の部分であり、連係部28の結合部位がインテグラルヒンジ29で接続されている。すなわち、連係構造体26は、結合部位のインテグラルヒンジ29を支点として該結合部位に繋がる2本の連係部28,28が互いに接離するよう変形可能に構成される。連係構造体26において直線的に延在する各辺をなす各連係部28は、断面がほぼ矩形状に形成された直線的に延びる棒状体であり、夫々インテグラルヒンジ29に繋がる一端から他端に亘る全体が、実質的に変形しない剛体として構成されている。インテグラルヒンジ29は、連係部28よりも薄肉に形成することで、その厚み方向に曲げ変形可能に構成されている。そして、連係構造体26は、対角に位置して閂部24が夫々連なる1組の横結合部位が左右に配置されると共に、別の対角に位置する1組の縦結合部位が上下に配置されている。連係構造体26は、一方の対角に位置する2つの結合部位が、他方の対角に位置する2つの結合部位を結んだ仮想線(ライン)を挟んで対称な関係になるよう配置される。実施例のロック部材22は、上下の縦結合部位を通る仮想線を挟んで、連係構造体26および左右一対の閂部24,24が左右対称に形成されると共に、左右の横結合部位を通る仮想線を挟んで、連係構造体26が上下対称に形成されている。
【0018】
図3に示すように、前記連係構造体26は、左右の横結合部位が互いに近接すると上下の縦結合部位が互いに離間し、左右の横結合部位が互いに離間すると上下の縦結合部位が互いに近接するように変形する。連係構造体26は、上下の縦結合部位が互いに近接すると左右の横結合部位が互いに離間し、上下の縦結合部位が互いに離間すると左右の横結合部位が互いに近接するように変形する。また、連係構造体26は、1つの結合部位を変位させるように力が加わった際に、この結合部位に繋がる2本の連係部28,28の移動につれて、力が加わった結合部位と異なる対角の結合部位が変位し、これに伴い力が加わった結合部位の対角に位置する結合部位が該力が加わった結合部位と反対方向に変位するようになっている。なお、ロック部材22は、下側の縦結合部位から下方に延びる補助支持部36と、上側の縦結合部位から上方に延びる補助支持部としても機能する押出部38とを有している。
【0019】
図2に示すように、前記作動部30は、連係構造体26の前側に上下方向にスライド移動可能に配設される本体片42と、この本体片42の上端に設けられ、リッド16の表板部17に開設された操作開口16cに臨む操作片44とを備えている。作動部30は、ベース部材34の前面に前方に突出形成されて、左右方向に離間配置された一対の保持片48,48の間に本体片42が挟まれて、左右方向の移動が規制される。また、作動部30は、上下方向に離間して2組配置された一対の保持片48,48の前縁に形成された爪とベース部材34の前面に立設されたガイド片49の前縁との間に本体片42が挟まれて、前後方向の移動が規制される。ここで、作動部30は、本体片42の側縁に位置決め凹部42aが保持片48に対応する位置に形成されており、位置決め凹部42aの上縁または下縁に保持片48が当接することで、作動部30の往復移動可能範囲が規定される。更に、作動部30は、連係構造体26の下側の縦結合部位から下方に延出する補助支持部36に形成された受け部40に引っ掛かる連結片46が、本体片42の後面に後方へ向けて突出形成されている。作動部30は、上下に対向配置された連結片46,46の間に受け部40を挟んで、作動部30と連係構造体26における下側の結合部位とが一方の上下移動に他方が連動して上下移動するように接続される。操作片44は、本体片42より前方に延出する板状片であり、ロック装置20をロック解除操作する際に使用者がつかむ部分となる。
【0020】
実施例では、付勢手段32としてコイルばねが用いられ、一方の閂部24から下方へ延出して形成された当て部24bと、ベース部材34の前面に当て部24bと対向するよう突出形成された受け壁50との間に、付勢手段32が介挿される。なお、当て部24bおよび受け壁50には、ほぼ柱状の受けボス24c,50aが形成されており、この受けボス24c,50aを付勢手段32のコイルに嵌め合わせて、付勢手段32を位置決めしている。連係構造体26には、付勢手段32により当て部24bに対して常にロック方向(外側方)に向けて弾力が付加されており、作動部30を操作していない自由状態において、付勢手段32により両閂部24,24がロック位置に保持されると共に、作動部30が上部位置とされる。
【0021】
図3に示すように、前記ロック部材22は、ベース部材34の前面に設けられて、ロック部材22との当接により該ロック部材22の移動経路を規定する案内手段によって保持されている。実施例では、案内手段として、左右の閂部24,24を案内する横案内片52と、連係構造体26における下側の縦結合部位から下方に延出する補助支持部36および連係構造体26における上側の縦結合部位から上方に延出する押出部38を案内する縦案内片54とを備えている。ベース部材34の前面には、左右の閂部24,24に対応して、左右方向に延在する一対の横案内片52,52が上下に離間して対向配置されている。なお、実施例では、1つの閂部24に対応して、上下一対の横案内片52,52が左右に離間して2組設けられている。一対の横案内片52,52は、閂部24を間に挟んで、連係構造体26の横結合部位から閂部24に至る経路を該閂部24の往復移動方向に沿って真っ直ぐになるよう規定している。また、ベース部材34の前面には、補助支持部36および押出部38に対応して、上下方向に延在する一対の縦案内片54,54が左右に離間して対向配置されている。一対の縦案内片54,54は、補助支持部36または押出部38を間に挟んで、連係構造体26の縦結合部位が上下方向に直線的に変位するように規定している。
【0022】
図2に示すように、前記押出部38は、連係構造体26において一対の閂部24,24が設けられる左右の対角と異なる上下の対角における上側の縦結合部位に連なるように設けられている。これにより、押出部38は、閂部24がロック方向に向けて進出して装置収容空間16aからの突出寸法が大きくなる際に装置収容空間16aへ向けて先端が退避し、閂部24の先端がロック解除方向に向けて装置収容空間16aに退避する際に装置収容空間16aから外方へ突出するように往復移動する。押出部38は、閂部24と同様に、その断面がほぼ矩形状の棒状部分であって、ボックス本体12等に干渉しても実質的に変形しない剛体として構成されている。また、押出部38は、先端に前側から後側に向かうにつれて下方に傾斜するテーパ面38aを有し、閂部24がロック解除方向に移動する連係構造体26の変形時に、ボックス本体12の前面開口上縁に形成された誘導部12aに対し、リッド16の閉成姿勢においてテーパ面38aが当接するよう構成される(
図4参照)。そして、テーパ面38aを半球状の誘導部12aに当接しつつ押出部38が上方移動した際に、該テーパ面38aと誘導部12aとの当接により押出部38がリッドの開放方向である前方へ向けて案内されるようになっている。
【0023】
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るロック装置20の作用について説明する。使用者が作動部30の操作片44を付勢手段32の付勢に抗して押し下げることで、受け部40に引っ張られて連係構造体26における下側の縦結合部位が下方へ移動する。これにより、下側の縦結合部位に繋がる2本の連係部28,28が下側のインテグラルヒンジ29を支点として互いに近づくように変位することで、左右の横結合部位が互いに近接するように移動する。左右の横結合部位の近接移動につれて、左右の閂部24,24がロック位置からロック解除位置に向けて同期して移動し、各閂部24が係合開口13から外れてリッド16の開放が許容される。この際に、連係構造体26は、左右の横結合部位の近接移動に伴って、上側の縦結合部位に繋がる2本の連係部28,28が上側のインテグラルヒンジ29を支点として互いに近づくように変位し、これに伴い上側の縦結合部位および押出部38が上方へ移動する。押出部38のテーパ面38aが誘導部12aに当接しつつ押出部38が上方へ移動することで、押出部38が誘導部12aによって前側に押されるから、閂部24が係合開口13から前側にずれるように案内されると共に、閉成姿勢にあるリッド16を開放姿勢に向けて付勢することができる。このように、左右の閂部24,24のロック解除方向への移動に連動して突出する押出部38によってリッド16の開放を補助し得るので、使用者によるリッド16の開放操作を小さい力で行うことができ、使い勝手を向上し得る。
【0024】
前記リッド16の開放姿勢で使用者が操作片44を離せば、一方の閂部24が付勢手段32によりロック方向に付勢されてロック解除位置からロック位置へ向けて移動する。そして、一方の閂部24に連なる横結合部位に繋がる2本の連係部28,28が横側のインテグラルヒンジ29を支点として互いに近づくように変位する。これにより、上下の縦結合部位が互いに近接するように移動するのにつれて、他方の横結合部位に繋がる2本の連係部28,28がインテグラルヒンジ29を支点として互いに近づくように変位するので、他方の横結合部位が一方の横結合部位から離間するように変位し、付勢手段32に付勢された一方の閂部24に連動して他方の閂部24もロック位置に移動することになる。このように、ロック装置20は、パンタグラフ状に構成された連係構造体26の対角に位置する結合部位に、一対の閂部24,24を連なるように設けているので、一対の閂部24,24を互いに近接または離間するように同期して移動することができる。
【0025】
前記リッド16を開放姿勢から閉成姿勢に戻す際には、左右の閂部24,24がボックス本体12の側壁に夫々当接することで、左右の閂部24,24がロック位置からロック解除位置に向けて押し込むように力がかかる。閂部24がロック解除方向への押圧された際に、横結合部位に繋がる2本の連係部28,28がインテグラルヒンジ29を支点として変位して、上下の縦結合部位が互いに離間するように移動するから、左右の横結合部位の相互の近接移動が許容され、左右の閂部24,24がロック位置からロック解除位置に同期して移動する。これにより、各閂部24が装置収容空間16a内に向けて退避してリッド16の閉成が許容される。そして、左右の閂部24,24が対応の係合開口13に挿入されて該閂部24,24へのロック解除方向への押圧が解除されると、前述の如く付勢手段32の付勢によって左右の横結合部位が互いに離間するように連係構造体26が変形するので、左右の閂部24,24がロック解除位置からロック位置に向けて同期して移動してロック位置で保持される。ここで、ロック装置20は、付勢手段32によって閂部24がロック位置に戻るように補助されているから、操作負担を減らすことができる。
【0026】
一方の閂部24だけがロック解除位置に向けて押された場合は、該一方の閂部24の移動に伴い、該一方の閂部24に連なる横結合部位に繋がる2本の連係部28,28がインテグラルヒンジ29を支点として互いに離間するように変位して、上下の縦結合部位が互いに離間するように移動する。上下の縦結合部位が相互に離間移動すると、他方の横結合部位に繋がる2本の連係部28,28がインテグラルヒンジ29を支点として互いに離間ように変位するので、他方の横結合部位が一方の横結合部位に近接するように変位し、押圧された一方の閂部24に連動して他方の閂部24もロック解除位置に移動することになる。このように、他方の閂部24についても、連係構造体26によって一方の閂部24のロック解除方向への移動に連動し、左右の閂部24,24を同期してロック解除位置に移動させることができる。また、一方の閂部24へのロック解除位置に向けた押圧状態が解除されると、付勢手段32の付勢により、前述したように連係構造体26の変形に伴って左右の閂部24,24が同期してロック位置に移動される。このように、ロック装置20は、一方の閂部24だけが押したり引いたりされる場合であっても、該一方の閂部24に連動して他方の閂部24もロック解除位置およびロック位置に移動することができる。
【0027】
前記ロック装置20は、連係構造体26により、該連係構造体26の対角に位置する結合部位に繋げた一対の閂部24,24を同期して移動させることができる。ここで、連係構造体26は、4本の連係部28が端部でインテグラルヒンジ29を介して繋がるほぼ四辺形の閉環状に形成されて、対角に位置する結合部位が相反する方向に変位するよう変形可能に構成されているから、1つの結合部位から入力された力を2つのルートから対角に位置する他方の結合部位に伝達することができる。すなわち、ロック装置20は、連係構造体26によって安定した力の伝達を達成し得るので、使用者の操作に伴う連係構造体26を介する一対の閂部24,24の移動や、付勢手段32の付勢に伴う連係構造体26を介する一対の閂部24,24の移動、あるいは一方の閂部24の移動に伴う連係構造体26を介する他方の閂部24の移動を、大きな操作負荷を受けることなく円滑に行うことができる。また、連係構造体26は、1つの結合部位に対して2本の連係部28,28から力を伝達することができるので、連係部28による力の向きの変換に伴う力の偏りを抑えることができ、より安定した力の伝達を達成し得る。従って、ロック装置20は、一対の閂部24,24の同期ズレや操作荷重の増大などを回避でき、閂部24を安定して作動させることができる。
【0028】
前記ロック装置20は、互いに回動可能に接続されるリンクによって力を伝達するリンク機構と異なり、連係構造体26の4本の連係部28が一体的に繋がっていても、インテグラルヒンジ29によって、結合部位にかかる力の向きを変換し得る。すなわち、ロック装置20は、部材間を回動等の変位可能に接続するリンク構造などの接続構造を必要としないから、構成を簡易にすることができる。そして、ロック部材22は、連係構造体26の連係部28および閂部24などの各部が一体的に繋がっているから、連係部28等の接続部位で生じるガタツキ、部材間の遊びに起因する異音の発生などの不具合を回避できる。しかも、ロック部材22は、各部24,26,36,38,40を一体成形した1つの部材であるから、構成をより簡易できると共に、部品点数を削減できる。しかも、連係構造体26は、連係部28がインテグラルヒンジ29で繋がる一体形成品であるので、接続した部材間の遊びに起因する左右の閂部24,24の同期ズレが生じない。
【0029】
前記ロック装置20は、作動部30の上下移動、付勢手段の付勢や閂部24からの力の入力に際して、閂部24が横案内片52に当接することで、横案内片52により閂部24の上下の変位が規制されて、閂部24が左右方向に延在する直線状態を保って往復移動するように案内される。同様に、補助支持部36および押出部38は、縦案内片54に当接することで、縦案内片54により左右の変位が規制されて、上下方向に延在する直線状態を保って往復移動するように案内される。このように、ロック装置20は、ロック部材22に当接可能な案内手段52,54によって該ロック部材22の移動経路を規定することで、ロック部材22をよりスムーズに移動させることができる。また、ロック部材22の移動経路を案内手段52,54によって規定することで、力の分散や伝達方向の偏りなどを防止することができ、一対の閂部24,24の同期ズレや操作荷重の増大などを回避でき、閂部24をより安定して作動させることができる。
【0030】
(変更例)
前述した構成に限定されず、例えば以下のようにも変更することが可能である。
(1)実施例では、ロック部材22の各部を一体成形したが、別体に形成した各部を剛接合することで一体的に繋げる構成であってもよい。ここで、「一体的に繋がる」とは、ロック部材22を構成する各部を一体成形したものであること(実施例)や、または各部が別体であっても、隣り合う部分が固定的に接続されることをいう。
(2)連係構造体26は、連係部28の端部同士をインテグラルヒンジ29でヒンジ接続する構成を例に挙げたが、
図6に示す変更例のように連係部28の端部に設けた軸孔に嵌め合わせた軸27を支点として回動するヒンジ接続構造であってもよい。
(3)実施例では、ロック部材22が対称である構成を説明したが、これに限られず、一方の閂部24が他方の閂部24より長くしてもよい。また、連係構造体は、一方の対角に位置する2つの結合部位が、他方の対角に位置する2つの結合部位を結んだラインを挟んで対称に配置される構成であれば、連係部が湾曲形状や屈曲した形状であってもよい。
(4)ロック装置の操作構成は、実施例に限定されず、操作片を回動するノブ式や、摘みを回す形式や、ボタンと押圧する形式など、各種構成を採用し得る。また、作動部を操作する構成ではなく、ロック部材22に操作部を設けてロック部材22を直接操作する構成など、操作部を設ける部分も特に限定されない。
(5)案内手段としては、壁状の案内片に限られず、柱形状、ロック部材22に当接する回転体など、その他のものであってもよい。また、横案内片52および縦案内片54の一方を省略するなど、案内する箇所を適宜選択し得る。
(6)付勢手段32を省略して、ロック部材22をロック解除する際に移動させるだけでなく、ロック部材22をロックする際にも使用者が操作する構成であってもよい。
(7)実施例ではロック装置をボックスに適用する例を説明したが、グローブボックスや、コンソールボックスのコンソールリッドを開放規制する場合や、小物入れの蓋を開放規制する場合など、各種の車両搭載装置に本発明に係るロック装置を適用可能である。