【解決手段】LED20が実装される長尺の基板21と、基板21を取り付けるヒートシンク22と、基板21に実装されるLED20を覆う透光性のカバー3であって、長手方向に延びた管状をなし、管状の内部にヒートシンク22を収納するカバー3とを備え、カバー3は、透光性を有する透光性樹脂にガラス繊維を混合させた繊維強化樹脂により形成される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、本発明は、図に記載した形態のみに限定されるものではない。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向は、説明の便宜上、そのように記しているだけであって、装置、器具、部品等の配置や向き等を限定するものではない。
【0016】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る照明装置を示す斜視図である。
【0017】
図1において、照明装置500は、着脱自在の照明ランプ1と、照明ランプ1に給電して照明ランプ1を点灯させる照明器具100とを備える。
照明装置500は、固定具(図示しない)を介して天井面などの取付け面に取り付けられ、照明ランプ1が点灯することによって床面や室内空間を照射する。
【0018】
照明装置500は
図1に示した形態以外のものであってもよい。例えば、照明装置500は、複数の照明ランプ1を着脱自在に取り付けられるものであってもよいし、天井に埋め込まれるものであってもよい。
【0019】
また、照明装置500は、天井以外に取り付けられるものであっても、本実施の形態を適用することができる。例えば、照明装置500は、卓上に設置されて卓上を照らすものであってもよいし、壁に固定具を介して取り付けられるものであってもよいし、他の場所あるいは用途で用いられるものであってもよい。
【0020】
また、本実施の形態では、照明ランプ1として、直管形LEDランプを用いているが、光源はLEDに限らず、例えば、有機EL等でもよい。
照明ランプ1については、後で詳しく説明する。
【0021】
照明器具100は、給電ソケット102、アースソケット101、器具本体104、および器具本体104に収納される点灯装置103を備える。
図1において、点灯装置103は点線で示されている。
【0022】
給電ソケット102およびアースソケット101は、照明ランプ1と電気的に接続される。給電ソケット102およびアースソケット101は、照明ランプ1を機械的に保持固定する役割も有する。
なお、アースソケット101は照明ランプ1と電気的に接続されず、照明ランプ1を機械的に保持する役割のみを有する場合もある。
【0023】
器具本体104には、給電ソケット102およびアースソケット101が取り付けられている。器具本体104には、スイッチ(図示しない)をONの状態に切り替えると給電ソケット102を介して照明ランプ1に給電し、スイッチをOFFの状態に切り替えると給電を停止する点灯装置103が収納される。点灯装置103は専用の筐体に収納されている。
【0024】
点灯装置103には、商用電源などから電力の供給を受ける受電線(図示しない)と、給電ソケット102と接続されて照明ランプ1に点灯電力を供給する給電線(図示しない)とが接続される。
【0025】
図2は、本実施の形態に係る照明ランプ1を示す斜視図である。なお、
図2では、カバー3の一部を取り除き、内部の構成の一部を示している。
【0026】
図2において、照明ランプ1は、給電口金4、アース口金5、発光部2(光源ユニット)、カバー3(透光性カバー)(外管バルブ、筒管、直管ともいう)を備える。カバー3は照明ランプ1の外郭部としての役割を有する。
【0027】
給電口金4は、カバー3の一端部に設けられる。給電口金4は、導電性を有する給電端子41と、給電端子41が埋め込まれる給電口金筐体40とを備える。給電端子41と給電口金筐体40とは、インサート成形等で一体的に形成される。給電口金4としては、例えば、GX16タイプの口金を用いることができる。なお、G13タイプ等、他の種類の口金を用いてもよい。給電口金筐体40は、絶縁性を有する樹脂材料で形成される。
【0028】
アース口金5は、カバー3の、給電口金4とは逆側の他端部に設けられる。アース口金5は、導電性を有するアース端子51と、アース端子51が埋め込まれるアース口金筐体50とを備える。アース端子51とアース口金筐体50とは、インサート成形等で一体的に形成される。アース口金5としては、例えば、GX16タイプの口金を用いることができる。なお、G13タイプ等、他の種類の口金を用いてもよい。アース口金筐体50は、絶縁性を有する樹脂材料で形成される。
【0029】
発光部2は、複数のLED20(発光素子)(発光ダイオード)と、一面に配線パタンが設けられた基板21と、基板21が設置されるヒートシンク22(放熱部)とを備える。
【0030】
本実施の形態では、光源素子としてLED20を用いる。LED20は、基板21の実装面21a(
図3)に実装される。LED20は、基板21の表面において、直線状かつ1列に配置される。LED20と基板21の表面に敷設された配線パタンとが電気接続されることで、光源回路が形成される。LED20と基板21の表面に敷設された配線パタンとは、例えば、半田付けなどによって接続される。
【0031】
LED20としては、例えば、440〜480nm程度の青色光を発するLEDチップ上に青色光を黄色光に波長変換する蛍光体を配してパッケージ化した擬似白色LEDを用いることができる。なお、チップオンボード(COB)等、LEDチップを直接基板21に実装したものを用いてもよい。LED20の個数、配置、種類は、照明ランプ1の用途等に応じて適宜変更することができる。
【0032】
また、LED20に代えて、レーザーダイオード(LD)、有機EL等のデバイス等を光源素子として使用することもできる。例えば、有機EL等であれば、複数の発光素子を基板21に実装する代わりに、1つの長尺な発光素子を基板21に実装してもよい。
【0033】
基板21は、長手方向に延びた形状(長尺状)であり、長さが幅よりも長くなっている。基板21には、その長手方向に沿ってLED20が複数実装されている。基板21には、整流ダイオード、ヒューズ、抵抗等からなる、LED20を点灯させるための点灯回路素子(図示しない)も実装されている。基板21が給電口金4の給電端子41と電気的に接続され、外部電源等から給電端子41を介して基板21の点灯電力が給電されることにより、LED20が点灯可能となる。
【0034】
基板21の基材には、ガラスエポキシ材料、紙フェノール材料、コンポジット材料、あるいは、アルミニウム(AL)等の金属材料等が、部品配置、放熱、材料コストを勘案して選定され、使用される。基板21の厚さ寸法は、例えば1mm程度であるが、他の厚さ寸法でも構わない。基板21の表面(特に、LED20が配置される面)には、LED20から出射される光の利用効率を向上させるために、貼合、塗布、印刷、蒸着等の方法によって反射部材(図示しない)が配置されていてもよい。
【0035】
ヒートシンク22は、熱伝導性を有し長尺状に形成される。ヒートシンク22は、LED20から発生する動作熱をカバー3に伝達して、カバー3の外部に放散する。ヒートシンク22は、照明ランプ1を長尺方向に支える剛性を有しており、線膨張係数が小さいことが好ましい。本実施の形態において、ヒートシンク22は押出成形が可能な金属材料で形成される。ヒートシンク22の金属材料としては、アルミニウム(AL)、鉄、チタン、マグネシウム、等を用いることができる。なお、ヒートシンク22は、金属材料以外の、例えば、高熱伝導性の樹脂やセラミックなどの材料を用いて形成されてもよい。
【0036】
カバー3は、管状部材の例である。カバー3は、透光性を有する。カバー3は、略円筒形で、内部に発光部2を収納する。カバー3は、繊維強化樹脂材料を用い、押出し成形によって形成される。「繊維強化樹脂材料」(繊維強化樹脂)は、ポリカーボネート(PC)等の「樹脂基材」(透光性樹脂)にガラス繊維等の「繊維(樹脂強化材)」を混合して形成される。
樹脂基材には、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂などが用いられる。透光性を有する樹脂(透光性樹脂)であれば、その他の樹脂でもよい。
樹脂強化材として用いられる繊維には、入手容易性、強度、透光性などを勘案すると、ガラス繊維を用いることが好適であるが、強度、透光性を備える繊維であればその他の繊維でも構わない。
【0037】
また、本実施の形態に係るカバー3は、ポリカーボネート(PC)等の「樹脂基材」にガラス繊維等の「繊維」を混合した「繊維強化樹脂材料」により形成されているので、「樹脂基材」と「繊維」との境界で光が屈折する。これにより、カバー3は、光を拡散する拡散性を有する。
【0038】
本実施の形態では、カバー3は断面が円形の筒形状であるが、この形状でなくても構わない。例えば、断面が正方形、長方形、5角形等の多角形をなす角形チューブでもよい。あるいは、断面が楕円形、星形、その他の形状のチューブであってもよい。
また、カバー3は、中空の管状部材(チューブ)でなくてもよい。例えば、ヒートシンク22の基板設置部220(
図3)側のみを覆っても構わない。例えば、断面が半円形状の雨どい形状、断面が三角形状、四角形状、多角形状、その他の形状のカバーでもよい。
【0039】
カバー3の素材及び製造方法については、後で詳しく説明する。
【0040】
図3は、本実施の形態に係る照明ランプ1のB−B断面図である。
図4は、本実施の形態に係るカバー3の断面図である。
図3は、
図2のB−B線での照明ランプ1の切断面を示している。
図4は、
図3の照明ランプ1のカバー3のみを示している。
【0041】
図3および
図4において、カバー3の外周面31,35は、略円形の断面形状である。カバー3の内周面32,36は、略円形の一部が突出した断面形状である。カバー3の内周面32,36において突出した部分は2箇所あり、1対の保持突起部39を形成している。
【0042】
カバー3は、発光部2のLED20側を覆うようにLED20の出射側(
図3及び
図4において、保持突起部39より上側)に形成される第1領域部30と、発光部2のヒートシンク22側を覆うように器具側(
図3及び
図4において、保持突起部39を含む下側)に形成される第2領域部34とから構成される。外周面31は第1領域部30の外周面を指し、外周面35は第2領域部34の外周面を指す。また、内周面32は第1領域部30の内周面を指し、内周面36は第2領域部34の内周面を指す。
カバー3は、押出成形の方法を用いて製造される。
【0043】
発光部2は、カバー3の内周面32の軸方向(筒方向)に沿って、カバー3の内部に挿入される。
【0044】
保持突起部39の形状は、
図3及び
図4に示した形状に限定されるものではない。
また、カバー3の各部の寸法は、カバー3の押出成形の最適条件を優先すると、D1=D2=D3となることが好ましい。ここで、D1はカバー3の第1領域部30側の厚さ寸法(外周面31と内周面32との間の距離)、D2はカバー3の第2領域部34側の厚さ寸法(外周面35と内周面36との間の距離)、D3は保持突起部39の平均厚さ寸法である。
【0045】
また、R1は外周面31の径、R2は内周面32の径、D4は保持突起部39の断面における上面からカバー3の中心部までの高さである。また、H1は、断面における内周面と内周面の水平方向の径との交点から、保持突起部39の先端部までの長さである。
例えば、カバー3の各部の寸法は、R1=25.5mm、R2=23.5mm、D1=D2=D3=1.0mm、D4=7.0mm、H1=4.25mmである。
なお、カバー3の各部の寸法も、上述した寸法に限定されるものではない。
【0046】
ヒートシンク22は、基板設置部220、1対の壁部223、1対の円弧部224を有する。
【0047】
基板設置部220には、基板21が設置される。例えば、接着性を有するシリコン樹脂(接着剤)、あるいは、両面テープ等の接着部材23を用いて、LED20および点灯回路部品(図示しない)が実装された基板21が基板設置部220に貼り付けられて固定される。なお、基板21は、ねじ留め等、他の方法を用いて基板設置部220に固定されてもよい。あるいは、基板21は、基板設置部220に一体的に設置されてもよい。即ち、基板設置部220に基板21の回路パタンが形成されていてもよい。
【0048】
基板設置部220には、ねじ固定部221が設けられる。ねじ固定部221は、照明ランプ1の外側から給電口金4およびアース口金5を通して、カバー3の内周面32の軸方向に挿入されるねじ(図示しない)をねじ込むための構造体である。ねじ固定部221には、ねじがねじ込まれるねじ孔222が設けられている。つまり、ねじ孔222は、基板設置部220の基板21が設置される面の反対側の面に、カバー3の内周面32,36の軸方向に沿って設けられている。ヒートシンク22を押出成形により製造するため、ねじ固定部221の最下部が開口していることが好ましい。
【0049】
ねじは、ヒートシンク22と給電口金4およびアース口金5とを締結するための締結部材の例であり、ねじ孔222は、この締結部材が挿入される溝(ねじ固定部221の最下部が開口していない場合は、貫通孔)の例である。ねじ孔222にねじがねじ込まれることで、給電口金4およびアース口金5がヒートシンク22に固定される。なお、給電口金4およびアース口金5は、他の方法によりねじ留めされてもよいし、ねじ留め以外の方法により固定されてもよい。
【0050】
1対の壁部223は、基板設置部220に基板21を設置する際の位置決め(ガイド)の機能を有する。壁部223は、基板21に実装されるLED20以外の(基板接続コネクタ等の)点灯回路部品(図示しない)を、カバー3の外側から視認されないように遮蔽する機能も有する。
【0051】
1対の円弧部224は、カバー3の内周面36に沿って円弧状に延びるように形成される。円弧部224は、カバー3の内周面36と略同一の曲率を有し、カバー3の内周面36に当接又は近接している。円弧部224は、LED20の動作熱をカバー3の外部に放散させる経路となる。基板設置部220と円弧部224がつながる部分は、基板設置部220の両端部からLED20の出光側と反対の向きへ、基板21に対して垂直に延びている。基板設置部220の両端部から円弧部224へつながる部分を延ばすことで、ヒートシンク22の肉厚を均一にし、押出し成形によって形成されるヒートシンク22の成形性を向上させることができる。
【0052】
円弧部224の外側(ヒートシンク22の中央部から遠い側)の端部は、カバー3の保持突起部39又はその付近まで達している。これにより、カバー3の内部で発光部2の位置が決定される。
【0053】
なお、円弧部224のカバー3の内周面36に沿って延びる面とカバー3の内周面36との間には、接着剤、又は、熱伝導グリースや熱伝導シート等の熱伝導部材が敷設されていてもよい。接着剤又は熱伝導部材を敷設するかどうかは、使用するLED20や回路素子等の耐熱温度、寿命、強度等を勘案して適宜決定すればよい。
【0054】
基板設置部220と壁部223、延伸した壁部223と円弧部224は接続している。基板設置部220および円弧部224は、壁部223より外側に延伸している。基板設置部220および円弧部224の、壁部223より外側に延伸した部分と、これらの間にあって、これらをつないでいる壁部223の基板設置部220より下方に延伸した部分とで係持部226が形成される。
【0055】
発光部2がカバー3の内部に収容されるときには、カバー3の内周面32に設けられた保持突起部39と係持部226が係合することで、発光部2が回動することなくカバー3の内部に安定して保持される。照明ランプ1の組立工程において、発光部2がカバー3の内部に挿入されるとき、互いに係合する係持部226と保持突起部39とは、挿入ガイドとして機能する。
【0056】
カバー3の内部の空間を内部空間90とする。内部空間90のうち、基板設置部220の基板21が設置される面の反対側の面とカバー3の内周面36との間は、第2空間91とする。
ヒートシンク22の、第2空間91側(LED20の出射側と反対側)における中央近傍には、ヒートシンク凹部225が形成される。基板設置部220と円弧部224は、ヒートシンク凹部225を形成する壁である。ヒートシンク凹部225とカバー3の内周面36で囲われる領域は、第2空間91になっている。
【0057】
ヒートシンク22、基板21に実装されたLED20、回路部品(素子等)がLED20の点灯時に発生する熱、即ち、発光部2に発生する熱は、基板設置部220から1対の円弧部224を介してカバー3に伝導させることで放熱される。
【0058】
なお、ヒートシンク22の断面形状は、
図3に示した形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。例えば、剛性を向上させるために筒状の形状としてもよいし、照明ランプ1の内部空間90への熱の伝達を促進させる目的で、フィンなどを設けるなどしてヒートシンク22の表面積を大きくする形状としてもよい。
【0059】
次に、カバー3の材料(素材)及びカバー3の製造方法について詳しく説明する。
図5は、本実施の形態に係るカバー3の製造方法を示すフロー図である。
上述したように、カバーは、ポリカーボネート(PC)等の「樹脂基材」にガラス繊維等の「樹脂強化材」を混合した「繊維強化樹脂材料」を用い、押出し成形によって形成される。
【0060】
まず、S101において、透光性樹脂に繊維を混合することにより繊維強化樹脂を生成する(繊維強化樹脂生成工程、混合工程)。
次に、S102〜S103において、繊維強化樹脂生成工程により生成された繊維強化樹脂を成形し(成形工程(S102))、成形された前記繊維強化樹脂を冷却し、切断する(固化工程(S103))。
S101〜S103の工程について、詳しく説明する。
【0061】
樹脂基材として用いるポリカーボネート(PC)は、透光性と耐衝撃性において優れた樹脂材料である。透光性はガラスに匹敵する。また、ポリカーボネート(PC)は、ガラス転移温度Tgが高い(140〜150℃程度)ため、発熱部品を内包する照明ランプの外郭部の材料としても好適である。
【0062】
本実施の形態において、樹脂強化材としてはガラス繊維を用いる。ガラス繊維は、長尺状で円形や長方形などの断面形状を有する。断面形状は、カバー3を成形される際の品の反りなどの変形、材料の混合時または成形時の流動性、ガラス繊維の配向の状況などを勘案して選択し用いることができる。
【0063】
ここで、ガラス繊維の配向とは、ガラス繊維が混合された繊維強化樹脂が流れる方向に沿って、繊維の向きが揃う状態である。
【0064】
ガラス繊維は、0.1〜1.0mm程度の比較的長さ寸法が小さいものから、5.0〜15.0mm程度の比較的長さ寸法が大きいものまで、要求仕様に応じて適宜選択して用いることができる。
【0065】
ポリカーボネート(PC)よりも高硬度である(硬い)のガラス繊維と、ガラス繊維より耐衝撃性に優れたポリカーボネート(PC)とを混合した材料を用いて形成されたカバー3は、軽量でありながら耐衝撃性と耐変形性を兼ね備えている点において、照明ランプ1の外郭部として適している。
【0066】
さらに、長さ寸法が大きいガラス繊維を選択した場合には、反りなどの変形がさらに生じ難くなる。よって、長さ寸法が大きいガラス繊維を選択した場合には、耐衝撃強度、耐温度ストレス強度、耐クリープ性、疲労特性、高温環境下における引張強度や曲げ剛性などの面においても、一層改善することができる。このため、照明ランプ1の外郭部として適している。
【0067】
ガラス繊維は高い透光性を有しているため、点灯時に光の利用率が低下しない。また、ガラス繊維とポリカーボネート(PC)との境界部で光が屈折するため、点灯時に拡散効果も得る。
【0068】
さらに、ガラス繊維によって、カバー(外管バルブ)3の外周面31、35に適度な凹凸が形成されることから、消灯時にカバー(外管バルブ)3の外周面31、35の外光反射を抑制する効果も得る。
【0069】
カバー3は、好ましくは、押出成形の製造方法によって形成される。押出成形の工程は、例えば、押出成形機、冷却装置、引取機、切断機(いずれも図示しない)などによって構成される。本実施の形態におけるカバー3が押出成形によって形成される概略の工程は以下のとおりである。
【0070】
ペレット状(粒状)のポリカーボネート(PC)材料と、ガラス繊維が所定量混合されたガラス繊維混合ポリカーボネート(PC)材料とを、所定比率で混合した混合材料を押出成形機に投入する。
【0071】
例えば、ペレット状(粒状)のポリカーボネート(PC)材料と、ガラス繊維が10%混合されたガラス繊維混合ポリカーボネート(PC)材料とを、1:1の割合で混合することによって、ガラス繊維が5%含まれた繊維強化樹脂を得ることができる(S101の混合工程)。
【0072】
混合材料は、加熱、軟化、溶融され、押出成形機から略円筒形を形成するための金型に圧入される(S102の成形工程)。圧入されて略円筒形の形状に成形された混合材料は、冷却装置で徐々に冷却されながら、引取機によって押出した向きに引き取られ、最後に所定の長さに断裁される(S103の固化工程)。
【0073】
押出成形は、量産性に優れているとともに、カバー3の端部以外の箇所でガラス繊維が切断されることがないため、強度特性が要求されるカバー3を形成する方法として好適である。
【0074】
なお、印刷機を加えて、カバー3の外周面35に製品型番などを印字する工程を追加してもよい。また、これ以外の工程を追加してもよい。
【0075】
カバー3には、製品(照明ランプ1)の設計仕様に応じて、拡散、反射、演色等の機能をもたせてもよい。カバー3としては、例えば、拡散材を混ぜ込んだポリカーボネート(PC)等で形成され、光を拡散透過する乳白色管を用いることができる。なお、カバー3は、少なくとも一部に出射する領域を有していればよいため、例えば、出射側の材料に透光性樹脂材料、出射側と逆側(照明器具側)の材料に白色高反射樹脂材料をそれぞれ用いて形成してもよい。
【0076】
図6は、本実施の形態に係る照明ランプ1の反りを説明する側面図であり、(a)は照明ランプ1が照明器具100に取付けられた状態、(b)は(a)における照明ランプ1に自重による反りが発生した状態、(c)は(a)における照明ランプ1に熱による反りが発生した状態を示す図である。
図6は、
図2のA−A線での照明ランプ1の側面を示している。
図6(a)において、照明器具100は、天井などの取付け面900に設置されている。
【0077】
図6において、矢印の向き(下向き)は、LED20の光の出射方向(照明ランプ1の光の照射方向)を示している。また、Lは、照明ランプ1の長さ寸法である。
図6(b)において、E1は、照明ランプ1の自重による最大変形(反り)寸法である。
図6(c)において、W1は、照明ランプ1(カバー3)の点灯動作中の熱による最大変形(反り)寸法である。
例えば、照明ランプ1の長さ寸法Lは1198mmであるが、この寸法に限定されるものではない。
【0078】
図6(b)に示すように、照明ランプ1は、自重により出射側に反りが発生する。また、
図6(c)に示すように、照明ランプ1は、動作熱により出射側と反対側(取付け面900側)に反りが発生する。
図3に示すように、照明ランプ1では、熱源となる発光部2が照明器具100側(以下、器具側寄り)に配置されている。また、照明ランプ1は、発光部2の動作熱がヒートシンク22を介してカバー3に直接伝達される。これらのことから、カバー3の温度は出射側より器具側の方が高くなる。この結果、照明ランプ1には、熱による線膨張量が大きくなる器具側に変位する山なりの反りが発生する。
【0079】
本実施の形態に係る照明ランプ1では、カバー3を形成する材料にガラス繊維を混合することによって、自重による反り量と動作熱による反り量とを抑制する。
【0080】
図7は、本実施の形態に係る照明ランプ1における反り量の測定を説明する図であり、(a)は自重によるランプの反り量の測定を示す図、(b)は動作熱によるランプの反り量の測定を示す図である。
【0081】
図7(a)(b)に示すように、床面等に一対の台座Sを設置する。照明ランプ1の給電口金4とアース口金5とを、転がらないように台座Sに保持し、自重による反り量(
図7(a))と動作熱による反り量(
図7(b))とを測定する。動作熱による反り量を測定する場合は、図示はないが、給電口金4側から点灯電力を供給してLED20を点灯させる。
【0082】
図7(a)(b)において、HP1の位置、すなわち、照明ランプ1の給電口金4側の端部(
図7では左端部)の上端部(上面部)を基準(0.0)とする。
HC1は、HP1の位置と、照明ランプ1の中央部の位置(照明ランプ1の中央部の上端部(上面部))との差分を反り量として測定した結果である。
HE1は、HP1の位置と、照明ランプ1のアース口金5側の端部(
図7では右端部)の上端部(上面部)との差分を測定した結果である。
反り量は、上方に反る場合に正の数とし、下方に反る場合は負の数とする。
【0083】
なお、
図7(a)(b)の測定に用いた照明ランプ1の寸法は、
図4において、R1=25.5mm、R2=23.5mm、D1=D2=D3=1.0mm、D4=7.0mm、H1=4.25mm、照明ランプ1の長さ寸法Lは1198mmであるものとする。
【0084】
図8は、本実施の形態に係る照明ランプ1における反り量の測定結果の一例を示す図であり、(a)は自重によるランプの反り量の測定結果の一例を示す図、(b)は動作熱によるランプの反り量の測定結果の一例を示す図である。
図9は、本実施の形態に係る照明ランプ1における反り量HC1の測定結果の一例を示す図であり、(a)は自重によるランプの反り量HC1の測定結果の一例を示す図、(b)は動作熱によるランプの反り量HC1の測定結果の一例を示す図、(c)は(a)(b)の測定結果から変化量を算出した結果を示す図である。
【0085】
図8及び
図9に示すように、従来の照明ランプ(以下、従来例)、実施例1〜5のそれぞれの照明ランプの6種類の照明ランプを用いて測定を行った。
実施例1〜5では、カバー3の材質において、ポリカーボネート(PC)に混合されるガラス繊維の混合比率が異なっている。
具体的には、実施例1は混合比率0.5wt%、実施例2は混合比率1wt%、実施例3は混合比率3wt%、実施例4は混合比率5wt%、実施例5は混合比率8wt%の繊維強化樹脂材料を用いている。
【0086】
また、
図8及び
図9では、上述したように上方に反る場合に反り量を正の数とし、下方に反る場合に反り量を負の数とし、単位はmmとして換算したため、反り量を換算値と表記している。よって、以下において、例えば、HC1の反り量をHC1の換算値と呼ぶ場合がある。
【0087】
図8では、HP1の反り量を基準値=0.0として、HC1、HE1のそれぞれの反り量を測定し、その最大反り量を算出して設定している。
例えば、(a)の実施例2では、HC1=−1.7、HE1=−0.3であり、HC1の箇所とHE1の箇所とはともに下方に反っている。そこで、最大反り量はHP1の箇所とHC1の箇所との差分となり、−1.7の絶対値1.7となる。
一方、(b)の実施例2では、HC1=0.6、HE1=−0.5であり、HC1の箇所は上方に反り、HE1の箇所は下方に反っている。そこで、最大反り量はHE1の箇所とHC1の箇所との差分となり、1.1となる。
【0088】
次に、
図9の測定結果の一例を用いて、照明ランプ1の混合比率の違いと、反りの抑制効果との関係について説明する。
照明ランプ1における反りの抑制効果を判断するにあたっては、照明ランプ1の中央部の反り量(HC1)を比較判断することが適している。よって本実施の形態では、
図9に示すようにHC1の反り量を用いて抑制効果の判断を行った。
また、
図9(c)では、自重による反り量と動作熱による反り量との差(
図9(a)の値−
図9(b)の値)の絶対値を変化量として設定した。変化量が少なければ少ない程、反りの抑制効果が大きく、照明ランプ1のカバー3の素材として優れていると判断することができる。
また、従来品の値と実施例の反り量との差の絶対値を効果として設定した。
【0089】
まず、従来例では、自重による反り量は−2.5、動作熱による反り量は1.0である。これは、自重による場合は下側に2.5mm反り、動作熱による場合は上側に1.0mm反ることを示している。よって、従来品の反り量の変化量は3.5となる。
【0090】
同様に、実施例1では、自重による反り量は−2.3、効果は0.2であり、動作熱による反り量は0.5、効果は0.5である。これは、自重による場合は従来品より0.2mm反りが減少し、動作熱による場合は従来品より0.5mm反りが減少したことを示している。実施例の反り量の変化量は2.8mmであり、従来品より0.7mm変化量が減少している。
実施例2〜5のそれぞれの変化量は、2.3mm、1.7mm、1.8mm、1.5mmであり、いずれの実施例についても従来例の変化量3.5mmよりも減少した。
【0091】
以下に、従来例、各実施例についての、照明ランプ1の長さ寸法Lに対する反り量および変化量の比率について説明する。
(a)照明ランプ1の長さ寸法Lに対する自重による反り量HC1の比率は以下の通りである。
<従来品>HC1:L=2.5:1198となり、0.21%
<実施例1>HC1:L=2.3:1198となり、0.19%
<実施例2>HC1:L=1.7:1198となり、0.14%
<実施例3>HC1:L=1.8:1198となり、0.15%
<実施例4>HC1:L=2.3:1198となり、0.19%
<実施例5>HC1:L=0.5:1198となり、0.04%
以上のように、実施例1〜5における照明ランプ1の長さ寸法Lに対する自重による反り量HC1の比率は、いずれも改善されている。
【0092】
(b)照明ランプ1の長さ寸法Lに対する動作熱による反り量HC1の比率
<従来品>HC1:L=1.0:1198となり、0.08%
<実施例1>HC1:L=0.5:1198となり、0.04%
<実施例2>HC1:L=0.6:1198となり、0.05%
<実施例3>HC1:L=0.1:1198となり、0.01%
<実施例4>HC1:L=0.5:1198となり、0.04%
<実施例5>HC1:L=1.0:1198となり、0.08%
以上のように、実施例1〜4における照明ランプ1の長さ寸法Lに対する自重による反り量HC1の比率は、いずれも改善されている。
実施例5については、カバー3の表面において、ガラス繊維による微少な凸部が生じ、測定結果に加算され誤差が生じたと考えられる。しかし、この場合でも従来品と同等の換算値である。
【0093】
(c)照明ランプ1の長さ寸法Lに対する変化量Rの比率
<従来品>:R:L=3.5:1198となり、0.29%
<実施例1>:R:L=2.8:1198となり、0.23%
<実施例2>:R:L=2.3:1198となり、0.19%
<実施例3>:R:L=1.7:1198となり、0.14%
<実施例4>:R:L=1.8:1198となり、0.15%
<実施例5>:R:L=1.5:1198となり、0.13%
以上のように、実施例1〜4における照明ランプ1の長さ寸法Lに対する変化量Rの比率は、いずれも改善されている。特に、実施例2〜5においては、顕著な効果が見られる。
【0094】
以上のことから、本実施の形態に示す形状のカバー3とヒートシンク22とを用いる場合には、ポリカーボネート(PC)にガラス繊維を混合させることにより、カバー3の剛性を高め、照明ランプ1の反りを抑制することができる。
特に、混合比率0.5wt%(実施例1)〜混合比率8wt%(実施例5)の繊維強化樹脂材料を用いてカバー3を形成することが好ましい。
また、より好ましいのは、混合比率1.0wt%(実施例2)〜混合比率8.0wt%(実施例5)の繊維強化樹脂材料を用いてカバー3を形成することである。
【0095】
なお、動作熱による反りの抑制については、ガラス繊維の量を増やせば増やす程、効果がある。これは、樹脂の線膨張量がガラスの線膨張量より大きいので、ガラス繊維の量を増やせば増やす程、全体として線膨張量が小さくなり反りにくくなるからである。
また、自重による反りの抑制については、ガラス繊維を増やすと剛性が上がるので反りにくくなるが、カバーの重さが重くなるので増やしすぎると逆効果となる。
このように、自重によるランプの反りと動作熱によるランプの反りとのバランスを勘案すると、より好ましいのは、混合比率1.0wt%(実施例2)〜混合比率5.0wt%(実施例4)の繊維強化樹脂材料を用いてカバー3を形成することである。
【0096】
また、ガラス繊維の混合比率が増えた場合、成形時の歪等が発生しやすくなる点、ガラス繊維を混合した繊維強化樹脂材料は、ガラス繊維を混合しない場合と比較して、スクリュー、金型摩耗が早いためランニングコストがかかってしまう点を考慮する必要がある。
変化量の値、自重によるランプの反り及び動作熱によるランプの反りのバランス、及び上記の考慮すべき点を勘案すると、好ましいのは、混合比率3.0wt%(実施例3)〜混合比率5.0wt%(実施例4)の繊維強化樹脂材料を用いてカバー3を形成することである。特に、混合比率3.0wt%(実施例3)、あるいは、混合比率5.0wt%(実施例4)の繊維強化樹脂材料を用いることが好適である。
【0097】
なお、カバー3の剛性の向上に着目すると、混合比率8.0wt%(実施例5)が好適的である。
また、
図8の実施例に限らず、混合比率が8.0wt%〜30wt%の間であってもよい。
すなわち、混合比率が0.5wt%〜30wt%の間であれば、カバー3の剛性を向上させるとともに、照明ランプの反りの抑制の効果が高いものとなる。
【0098】
カバー3(外管バルブ)単品の製品仕様は、反り量の絶対値を2.0mm以下、変化量の値を2.0mm以下としており、この点を勘案すると、照明ランプ1の反り量と変化量とは、カバー3の反り量と変化量とに略支配されていると考えられる。つまり、照明ランプ1の反り量と変化量との抑制のためには、カバー3おける剛性向上及び反りの抑制が、より効果を発揮すると考えられる。
【0099】
このように、本実施の形態1に係るカバー3によれば、簡素な構成でありながら、自重や熱による反りを抑制することができる。また、本実施の形態に係るカバー3は、押出成形により成形されているので、低コストであるとともに、量産性・組立性にも優れている。
【0100】
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図10は、本実施の形態に係るカバー3aを示す断面図である。
図10は、実施の形態1で説明した
図4に相当する図であり、同様の機能を有する構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
なお、カバー3aの内部に配置されるヒートシンク22を点線で示している。このヒートシンク22は、実施の形態1の
図3で説明したヒートシンク22と同一である。
【0101】
本実施の形態において、カバー3aの保持突起部39に挟まれた第2領域部34には、維持突起部37が形成される。維持突起部37は、突出部の例である。維持突起部37は、カバー3の内周面36からカバー3aの内側に向かって、所定の高さ寸法で3つ立設する。カバー3aが押出成形されるため、維持突起部37も、カバー3の内周面36の軸方向に延在する。なお、維持突起部37は、3箇所ではなく、1箇所のみに設けられてもよいし、2箇所に設けられてもよいし、4箇所以上に設けられてもよい。
【0102】
維持突起部37は、カバー3aの内周面36の、基板設置部220の基板21が設置される面の反対側の面に対向する箇所に設けられ、基板設置部220に向かって突出する(
図3参照)。維持突起部37は、ヒートシンク22の1対の円弧部224の間に設けられている。
【0103】
維持突起部37は、基板設置部220のねじ固定部221、即ち、ねじ孔222を形成する壁の外面に当たることでカバー3aの反りを矯正する。しかし、維持突起部37は、カバー3aに反りが発生していない状態では、基板設置部220から離れている。
このため、LED20の点灯が開始しても、ヒートシンク22からカバー3aの最上部(出射側の端部)への伝熱がなく、カバー3aの最上部の温度上昇が抑制され、カバー3aの上下部の温度差が大きくなりにくい。
しかし、LED20の点灯が長時間継続して、カバー3aの上下部の温度差が徐々に大きくなり、カバー3aに反りが発生した場合は、維持突起部37が基板設置部220に当たることで反りが大きくなることが防止される。
【0104】
このように、本実施の形態に係るカバー3aによれば、簡素な構成によって照明ランプ1の反りをさらに抑制することが可能となる。なお、維持突起部37が、基板設置部220のねじ固定部221以外の部分に当接するようにしてもよい。
【0105】
保持突起部39および維持突起部37のそれぞれの先端部形状は、
図10に示した形状に限定されるものではない。
また、カバー3aの各部の寸法は、
図4で説明した寸法と同様に、
図4で説明した寸法に限定されるものではない。なお、カバー3aの押出成形の最適条件を優先すると、
図4で説明したものと同様に、維持突起部37の平均厚さ寸法は、D1、D2、D3と同じ寸法であることが好ましい。
【0106】
実施の形態3.
本実施の形態について、主に実施の形態1,2との差異を説明する。
図11は、本実施の形態に係るカバー3bを示す断面図である。
図11は、実施の形態1で説明した
図4及び実施の形態2で説明した
図10に相当する図であり、同様の機能を有する構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
なお、カバー3bの内部に配置されるヒートシンク22を点線で示している。このヒートシンク22は、実施の形態1の
図3で説明したヒートシンク22と同一である。
【0107】
図11において、カバー3bの維持突起部37は、1箇所のみに設けられている。維持突起部37は、1つの板部37aと、3つの脚部37cとで構成されている。維持突起部37の板部37aは、略円弧状に湾曲した板形状である。維持突起部37の板部37aの幅は、ヒートシンク22のねじ固定部221の幅よりも大きい。このため、カバー3bに反りが発生した場合に、維持突起部37の板部37aが、基板設置部220に確実に当接する。
【0108】
維持突起部37の3つの脚部37cのうち、左右両端の脚部37cは、カバー3の内周面36からカバー3bの内側に立ち上がる部分に相当する。左側の脚部37cは、板部37aの左側端部ではなく、板部37aの左側端部と中央部との間につながっている。このため、維持突起部37には、ヒートシンク22の左側の円弧部224の先端が嵌合する凹部37bが形成されている。
【0109】
同様に、右側の脚部37cは、板部37aの右側端部ではなく、板部37aの右側端部と中央部との間につながっている。このため、維持突起部37には、ヒートシンク22の右側の円弧部224の先端が嵌合する凹部37bが形成されている。
【0110】
維持突起部37の3つの脚部37cのうち、中央の脚部37cは、板部37aの中央部からカバー3bの外側に突出している。このため、中央の脚部37cと左側の脚部37cとの間には、カバー3bの内周面36の軸方向に沿って延びる溝部37dが形成されている。中央の脚部37cと右側の脚部37cとの間にも、カバー3bの内周面36の軸方向に沿って延びる溝部37dが形成されている。つまり、カバー3bの外周面35において、隣接する脚部37cの間は、溝部37dになっている。
【0111】
維持突起部37の板部37aにおいて基板設置部220に対向する側の端部、及び脚部37cの端部の形状は、
図11に示した形状に限定されるものではない。維持突起部37の脚部37cの数も、3つに限定されるものではない。
【0112】
また、カバー3bの各部の寸法は、
図4で説明したものと同様に、
図4で説明した寸法に限定されるものではない。しかし、カバー3bの押出成形の最適条件を優先すると、
図4で説明したものと同様に、維持突起部37の平均厚さ寸法は、D1、D2、D3と同じ寸法であることが好ましい。ここで、D1およびD2はカバー3の厚さ寸法(外周面31と内周面32との間の距離及び外周面35と内周面36との間の距離)、D3は保持突起部39の平均厚さ寸法である。
【0113】
また、本実施の形態に係るカバー3bにおいても、照明ランプ1が簡素な構成でありながら、自重や熱による反りを抑制することができる。また、本実施の形態に係るカバー3bは、実施の形態2に係るカバー3aと比べて、維持突起部37に凹部37bがあることから、ヒートシンク22の円弧部224を引っ掛けることができ、ヒートシンク22の位置を確定しやすくなる。さらに、カバー3bにリブ(維持突起部37の中央の脚部37c)があることから、カバー3bの押出成形時に、維持突起部37の冷却が容易となり、維持突起部37の凹部37b付近(ヒートシンク22の円弧部224を引っ掛ける部位)の形状の安定性が向上する。
【0114】
実施の形態4.
本実施の形態について、主に実施の形態1〜3との差異を説明する。
図12は、本実施の形態に係るカバー3cを示す断面図である。
図12は、実施の形態1で説明した
図4、実施の形態2で説明した
図10、実施の形態3で説明した
図11に相当する図であり、同様の機能を有する構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
なお、カバー3cの内部に配置されるヒートシンク22を点線で示している。このヒートシンク22は、実施の形態1の
図3で説明したヒートシンク22と同一である。
【0115】
図12において、カバー3cの維持突起部37は、2箇所に設けられている。いずれの維持突起部37も、カバー3の内周面36からカバー3の内側に向かって立設する。左側の維持突起部37eは、先端部が左側に(右側の維持突起部37fから離れる方向に)折れ曲がっている。このため、左側の維持突起部37eには、ヒートシンク22の左側の円弧部224の先端部が嵌合する凹部37bが形成されている。同様に、右側の維持突起部37fは、先端部が右側に(左側の維持突起部37eから離れる方向に)折れ曲がっている。このため、右側の維持突起部37fには、ヒートシンク22の右側の円弧部224の先端部が嵌合する凹部37bが形成されている。
【0116】
維持突起部37e,37fの先端部(基板設置部220に対向する側の端部)の形状は、
図12に示した形状に限定されるものではない。
【0117】
また、カバー3cの各部の寸法は、
図4で説明したものと同様に、
図4で説明した寸法に限定されるものではない。しかし、カバー3cの押出成形の最適条件を優先すると、
図4で説明したものと同様に、維持突起部37e,37fの平均厚さ寸法は、D1、D2、D3と同じ寸法であることが好ましい。ここで、D1およびD2はカバー3の厚さ寸法(外周面31と内周面32との間の距離及び外周面35と内周面36との間の距離)、D3は保持突起部39の平均厚さ寸法である。
【0118】
本実施の形態に係るカバー3cにおいても、照明ランプ1が簡素な構成でありながら、自重や熱による反りを抑制することができる。また、本実施の形態に係るカバー3cは、実施の形態2のカバー3bと比べて、カバー3cにリブ(
図10に示したような脚部37c)がなく、カバー3cの断面の輪郭が真円になるか、あるいは、少なくとも真円に近くなることから、相対的に剛性が向上し、反りを一層抑制することができる。
【0119】
以上、本発明の実施の形態1〜4について説明したが、これらの実施の形態1〜4のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態1から4のうちの1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態1〜4のうちの2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
なお、以上の実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。