特開2015-155273(P2015-155273A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本通運株式会社の特許一覧 ▶ 東邦車輌株式会社の特許一覧 ▶ 永田販売株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000003
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000004
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000005
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000006
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000007
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000008
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000009
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000010
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000011
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000012
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000013
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000014
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000015
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000016
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000017
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000018
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000019
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000020
  • 特開2015155273-車両巻き込み防止装置 図000021
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-155273(P2015-155273A)
(43)【公開日】2015年8月27日
(54)【発明の名称】車両巻き込み防止装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/34 20110101AFI20150731BHJP
   B60R 19/56 20060101ALI20150731BHJP
   B62D 53/06 20060101ALI20150731BHJP
【FI】
   B60R21/34 602Z
   B60R19/56
   B62D53/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-31453(P2014-31453)
(22)【出願日】2014年2月21日
(71)【出願人】
【識別番号】591135440
【氏名又は名称】日本通運株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】514045717
【氏名又は名称】東邦車輌株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】598064288
【氏名又は名称】永田販売株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】室 町 正 博
(72)【発明者】
【氏名】藤 沢 均
(72)【発明者】
【氏名】溝 口 学
(72)【発明者】
【氏名】稲 葉 崇
(57)【要約】
【課題】
本発明の目的は、サイドガードの下方より侵入する被接触物に対応することができる車両巻き込み防止装置を提供するものである。
【解決手段】
車両巻き込み防止装置は、車両Tに装備される車両巻き込み防止装置において、車両Tの運転席から見て車両Tの左下方であって、車両Tの前輪1と後輪2の間に設けられ、車両Tの側面であって車両Tの前輪1と後輪2の間からの被接触物の侵入を防ぐために設けられた車両Tの長手方向に長い左サイドガード3と、左サイドガード3の下方より侵入する被接触物を車両Tの外側へ導くように、前記被接触物が後輪2と接触するのを防止するために、左サイドガード3の内側で、下端20aが左サイドガード3の下端3aより低く、平面視、車両Tの前進方向Fの左サイドガード3に対して時計回りに鋭角R1になるように左サイドガード3に取り付けられた後輪巻き込み防止部材20と、を備えているものである。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に装備される車両巻き込み防止装置において、
前記車両の運転席から見て前記車両の左下方であって、前記車両の前輪と後輪の間に設けられ、前記車両の側面であって前記車両の前輪と後輪の間からの被接触物の侵入を防ぐために設けられた前記車両の長手方向に長い左サイドガードと、
前記左サイドガードの下方又は上方より侵入する前記被接触物を前記車両の外側へ導くように、前記被接触物が前記後輪と接触するのを防止するために、前記左サイドガードの内側で、下端が前記左サイドガードの下端より低く、平面視、前記車両の前進方向の前記左サイドガードに対して時計回りに鋭角になるように前記左サイドガードに取り付けられた後輪巻き込み防止部材と、
を備えていることを特徴とする車両巻き込み防止装置。
【請求項2】
車両に装備される車両巻き込み防止装置において、
前記車両の運転席から見て前記車両の右下方であって、前記車両の前輪と後輪の間に設けられ、前記車両の側面であって前記車両の前輪と後輪の間からの被接触物の侵入を防ぐために設けられた前記車両の長手方向に長い右サイドガードと、
前記右サイドガードの下方又は上方より侵入する前記被接触物を前記車両の外側へ導くように、前記被接触物が前記後輪と接触するのを防止するために、前記右サイドガードの内側で、下端が前記右サイドガードの下端より低く、平面視、前記車両の前進方向の前記右サイドガードに対して反時計回りに鋭角になるように前記右サイドガードに取り付けられた後輪巻き込み防止部材と、
を備えていることを特徴とする車両巻き込み防止装置。
【請求項3】
左サイドガード又は右サイドガードに取り付けられた垂直部材と、
後輪巻き込み防止部材に設けられた水平方向に長い長孔と、
前記垂直部材に設けられた開口部とを備え、
ボルトの胴部を前記開口部、前記長孔を介して通し、ボルトのネジ部にナットを螺合させて、前記後輪巻き込み防止部材を前記左サイドガード又は前記右サイドガードに取り付ける
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両巻き込み防止装置。
【請求項4】
後輪巻き込み防止部材は、水平方向に長い長孔を有する平坦部を有し、この平坦部に一体的に、略90°内側に折曲した巻き込み防止部を設け、
この巻き込み防止部が後輪に対向している
ことを特徴とする請求項3記載の車両巻き込み防止装置。
【請求項5】
牽引側のトラクタと被牽引側のトレーラとを有するトレーラ車両にあっては、車両の前輪は前記牽引側のトラクタに設けられた車輪であり、後輪は前記被牽引側のトレーラに設けられた車輪である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両巻き込み防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両巻き込み防止装置に係り、サイドガードの下方より侵入する被接触物に対応することができる車両巻き込み防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トラック等の車両には、サイドガードが装備されている(特許文献1参照)。このサイドガードは、前記車両の本体に固定されると共に前記車両の前輪と後輪の間に設けられた車両の長手方向に長いものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4842791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記車両巻き込み防止装置にあっては、サイドガードより下方より被接触物が侵入した場合、被接触物が車輪に巻き込まれてしまうという問題点が生じた。
【0005】
本発明は、前記問題点を考慮したなされた車両巻き込み防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の車両巻き込み防止装置は、車両に装備される車両巻き込み防止装置において、前記車両の運転席から見て前記車両の左下方であって、前記車両の前輪と後輪の間に設けられ、前記車両の側面であって前記車両の前輪と後輪の間からの被接触物の侵入を防ぐために設けられた前記車両の長手方向に長い左サイドガードと、前記左サイドガードの下方又は上方より侵入する前記被接触物を前記車両の外側へ導くように、前記被接触物が前記後輪と接触するのを防止するために、前記左サイドガードの内側で、下端が前記左サイドガードの下端より低く、平面視、前記車両の前進方向の前記左サイドガードに対して時計回りに鋭角になるように前記左サイドガードに取り付けられた後輪巻き込み防止部材と、を備えているものである。
【0007】
また、請求項2記載の車両巻き込み防止装置は、車両に装備される車両巻き込み防止装置において、前記車両の運転席から見て前記車両の右下方であって、前記車両の前輪と後輪の間に設けられ、前記車両の側面であって前記車両の前輪と後輪の間からの被接触物の侵入を防ぐために設けられた前記車両の長手方向に長い右サイドガードと、前記右サイドガードの下方又は上方より侵入する前記被接触物を前記車両の外側へ導くように、前記被接触物が前記後輪と接触するのを防止するために、前記右サイドガードの内側で、下端が前記右サイドガードの下端より低く、平面視、前記車両の前進方向の前記右サイドガードに対して反時計回りに鋭角になるように前記右サイドガードに取り付けられた後輪巻き込み防止部材と、を備えているものである。
【0008】
また、請求項3記載の車両巻き込み防止装置は、請求項1又は請求項2記載の車両巻き込み防止装置において、左サイドガード又は右サイドガードに取り付けられた垂直部材と、後輪巻き込み防止部材に設けられた水平方向に長い長孔と、前記垂直部材に設けられた開口部とを備え、ボルトの胴部を前記開口部、前記長孔を介して通し、ボルトのネジ部にナットを螺合させて、前記後輪巻き込み防止部材を前記左サイドガード又は前記右サイドガードに取り付けるものである。
【0009】
また、請求項4記載の車両巻き込み防止装置は、請求項3記載の車両巻き込み防止装置において、後輪巻き込み防止部材は、水平方向に長い長孔を有する平坦部を有し、この平坦部に一体的に、略90°内側に折曲した巻き込み防止部を設け、この巻き込み防止部が後輪に対向しているものである。
【0010】
また、請求項5記載の車両巻き込み防止装置は、請求項1又は請求項2記載の車両巻き込み防止装置において、牽引側のトラクタと被牽引側のトレーラとを有するトレーラ車両にあっては、車両の前輪は前記牽引側のトラクタに設けられた車輪であり、後輪は前記被牽引側のトレーラに設けられた車輪である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の車両巻き込み防止装置によれば、車両が前進する場合、左サイドガードの内側で、下端が前記左サイドガードの下端より低く、平面視、車両の前進方向の前記左サイドガードに対して時計回りに鋭角になるように後輪巻き込み防止部材を前記左サイドガードに取り付けたため、前記左サイドガードの下方又は上方より侵入する被接触物を前記車両の外側へ導くようにして、前記被接触物が後輪と接触するのを防止することができる。
【0012】
また、請求項2記載の車両巻き込み防止装置によれば、車両が前進する場合、右サイドガードの内側で、下端が前記右サイドガードの下端より低く、平面視、車両の前進方向の前記右サイドガードに対して反時計回りに鋭角になるように後輪巻き込み防止部材を前記右サイドガードに取り付けたため、前記右サイドガードの下方又は上方より侵入する被接触物を前記車両の外側へ導くようにして、前記被接触物が後輪と接触するのを防止することができる。
【0013】
また、請求項3記載の車両巻き込み防止装置によれば、上述した請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加え、左サイドガード又は右サイドガードに取り付けられた垂直部材と、後輪巻き込み防止部材に設けられた水平方向に長い長孔と、前記垂直部材に設けられた開口部とを備え、ボルトの胴部を前記開口部、前記長孔を介して通し、ボルトのネジ部にナットを螺合させて、後輪巻き込み防止部材を前記左サイドガード又は前記右サイドガードに取り付けるため、前記左サイドガード又は前記右サイドガードに後輪巻き込み防止部材を容易に取り付けることができると共に、長孔を利用して取り付ける車両に応じて微調整を図って後輪巻き込み防止部材を前記左サイドガード又は前記右サイドガードに取り付けることができる。
【0014】
また、請求項4記載の車両巻き込み防止装置によれば、上述した請求項3記載の発明の効果に加え、後輪巻き込み防止部材は、水平方向に長い長孔を有する平坦部を有し、この平坦部に一体的に、略90°内側に折曲した巻き込み防止部を設けたため、1個の後輪巻き込み防止部材により、後輪と対向する巻き込み防止部と後輪との間への被接触物の侵入を阻止することができ、長孔を利用して取り付ける車両に応じて巻き込み防止部と後輪との間の距離の調整を図って、法規等に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の一実施例の車両巻き込み防止装置を装着した車両の概略的正面図である。
図2図2は、図1のA−A線による概略的断面図である。
図3図3は、図1のB−B線による概略的断面図である。
図4図4は、図1の車両巻き込み防止装置の一部を拡大して示す概略的一部拡大正面図である。
図5図5は、図4の概略的平面図である。
図6図6は、図4の後輪巻き込み防止部材の取り付け前の状態の概略的斜視図である。
図7図7は、図4の前輪巻き込み防止部材の取り付け前の状態の概略的斜視図である。
図8図8は、図6の後輪巻き込み防止部材と異なる他の実施例の後輪巻き込み防止部材の概略的正面図である。
図9図9は、図7の前輪巻き込み防止部材と異なる他の実施例の後輪巻き込み防止部材の概略的正面図である。
図10図10は、図1の車両巻き込み防止装置と異なる他の実施例の車両巻き込み防止装置を装着した車両の概略的正面図である。
図11図11は、図10のC−C線による概略的断面図である。
図12図12は、図10のD−D線による概略的断面図である。
図13図13は、図10の車両巻き込み防止装置の一部を拡大して示す概略的一部拡大正面図である。
図14図14は、図13の概略的平面図である。
図15図15は、図13の後輪巻き込み防止部材の取り付け前の状態の概略的斜視図である。
図16図16は、図13の前輪巻き込み防止部材の取り付け前の状態の概略的斜視図である。
図17図17は、図15の後輪巻き込み防止部材と異なる他の実施例の後輪巻き込み防止部材の概略的正面図である。
図18図18は、図16の前輪巻き込み防止部材と異なる他の実施例の後輪巻き込み防止部材の概略的正面図である。
図19図19は、図1の車両と異なる他の実施例の車両に本発明の一実施例の車両巻き込み防止装置を装着したトレーラ車両の概略的正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施例の車両巻き込み防止装置を図面(図1乃至図9)を参照して説明する。
図1に示すTは車両、例えば、トラックで、車両Tには、車両Tの前輪1と後輪2の間に垂下するように車両Tの本体10に左サイドガード3が取り付けられている。
この左サイドガード3は、特に、車両Tの右左折時、車両Tの運転席から見て車両Tの左下方であって、車両Tの前輪1と後輪2の間に設けられ、車両Tの側面であって車両Tの前輪1と後輪2の間からの被接触物(図示しないが、例えば、人、物である。)の侵入(巻き込み)を防ぐために設けられた車両Tの長手方向に長いもので、例えば、パイプを複数使用して形成された周知のものである(図2及び図3参照)。
【0017】
また、図3図4及び図6に示す20は後輪巻き込み防止部材で、後輪巻き込み防止部材20は、左サイドガード3の下方又は上方より侵入する図示しない被接触物を車両Tの外側へ導くように、図示しない被接触物が後輪2と接触するのを防止するためのものである。
後輪巻き込み防止部材20は、左サイドガード3の内側で、下端20aが左サイドガード3の下端3aより低く、図3に示すように、平面視、車両Tの前進方向Fの左サイドガードに対して時計回りに鋭角R1(望ましくは、45度)になるように左サイドガード3に取り付けられている。
【0018】
従って、上述し車両Tに装備される車両巻き込み防止装置によれば、車両Tが前進する場合、左サイドガード3の内側で、後輪巻き込み防止部材20の下端20aが左サイドガード3の下端3aより低く、平面視、車両Tの前進方向Fの左サイドガード3に対して時計回りに鋭角R1になるように後輪巻き込み防止部材20を左サイドガード3に取り付けたため、左サイドガード3の下方又は上方より侵入する図示しない被接触物を車両Tの外側へ導くようにして、図示しない被接触物が後輪2と接触するのを防止することができる。
【0019】
また、図6に示す21は左サイドガード3に取り付けられた垂直部材で、20bは後輪巻き込み防止部材20に設けられた水平方向に長い長孔で、21aは垂直部材21に設けられた開口部で、22はボルトで、23はボルト22のネジ部に螺合するナットである。

なお、長孔20bは、図5に示すように、取り付ける車両Tに応じて、後述する巻き込み防止部20Bと後輪2との間の距離(例えば、400mm以下)SI〜S2の調整を図って、法規等に対応することができ、また、開口部21aは垂直部材21の長手方向に長い長孔で、後輪巻き込み防止部材20を左サイドガード3に取り付け時の上下位置調整の利便性を図っている。
また、後輪巻き込み防止部材20は、水平方向に長い長孔20bを有する平坦部20Aを有し、この平坦部20Aに一体的に、略90°内側に折曲した巻き込み防止部20Bを設け、この巻き込み防止部20Bが後輪2に対向している(図5参照)。
その結果、後輪2と対向する巻き込み防止部20Bと後輪2との間への被接触物(図示しないが、例えば、人、物である。)の侵入を阻止することができる。
なお、図6に示すC1、C2は、後輪巻き込み防止部材20を左サイドガード3に取り付ける際、邪魔になった部材をカットした部材であり、カットした部材C1、C2を上述の巻き込み防止部20Bで補うことができる。
【0020】
そして、ボルト22の胴部を開口部21a、長孔20bを介して通し、ボルト22のネジ部にナット23を螺合させて、後輪巻き込み防止部材20を左サイドガード3に取り付けることができる。なお、図6に示す24はワッシャーである。

そのため、新設のみならず既存の左サイドガード3に後輪巻き込み防止部材20を容易に取り付けることができると共に、図5に示すように、後輪巻き込み防止部材20を長孔20bを利用して、取り付ける車両Tに応じて微調整を図って、左サイドガード3に取り付けることができる(図5の実線と二点鎖線で図示された後輪巻き込み防止部材20参照)。
また、図6に示す後輪巻き込み防止部材20の一部を図8に示すように切除しても(切除部分は、20cである。)、図6に示す後輪巻き込み防止部材20と同様の効果を有する。
【0021】
なお、上述した実施例は、車両Tが前進する場合、後輪巻き込み防止部材20によって図示しない被接触物が後輪2と接触するのを防止するためのものであるが、本願発明にあっては、これに限らず、車両Tが後進(バック)する場合、前輪巻き込み防止部材30によって図示しない被接触物が前輪1と接触するのを防止することができる。
【0022】
即ち、図7に示す30は前輪巻き込み防止部材で、前輪巻き込み防止部材30は、左サイドガード3の下方又は上方より侵入する図示しない被接触物を車両Tの外側へ導くように、図示しない被接触物が前輪1と接触するのを防止するためのものである。
前輪巻き込み防止部材30は、左サイドガード3の内側で、下端30aが左サイドガード3の下端3aより低く、図3に示すように、平面視、車両Tの後進方向Bの左サイドガード3に対して反時計回りに鋭角R1(望ましくは、45度)になるように左サイドガード3に取り付けられている。
【0023】
従って、上述し車両Tに装備される車両巻き込み防止装置によれば、車両Tが後進(バック)する場合、左サイドガード3の内側で、前輪巻き込み防止部材30の下端30aが左サイドガード3の下端3aより低く、平面視、車両Tの後進方向Bの左サイドガード3に対して反時計回りに鋭角R1になるように前輪巻き込み防止部材30を左サイドガード3に取り付けたため、左サイドガード3の下方又は上方より侵入する図示しない被接触物を車両Tの外側へ導くようにして、図示しない被接触物が前輪1と接触するのを防止することができる。
【0024】
また、図7に示す31は左サイドガード3に取り付けられた垂直部材で、30bは前輪巻き込み防止部材30に設けられた水平方向に長い長孔で、31aは垂直部材31に設けられた開口部で、32はボルトで、33はボルト32のネジ部に螺合するナットである。
そして、ボルト32の胴部を開口部31a、長孔30bを介して通し、ボルト32のネジ部にナット33を螺合させて、前輪巻き込み防止部材30を左サイドガード3に取り付けることができる。なお、図6に示す34はワッシャーである。
そのため、新設のみならず既存の左サイドガード3に前輪巻き込み防止部材30を容易に取り付けることができると共に、図5に示すように、前輪巻き込み防止部材30を長孔30bを利用して、取り付ける車両Tに応じて微調整を図って、左サイドガード3に取り付けることができる(図5の実線と二点鎖線で図示された前輪巻き込み防止部材30参照)。
また、図7に示す前輪巻き込み防止部材30の一部を図9に示すように切除しても(切除部分は、30cである。)、図7に示す前輪巻き込み防止部材30と同様の効果を有する。
【0025】
なお、上述した実施例(図1乃至図9)は、パイプを複数使用して形成された周知の左サイドガード3に後輪巻き込み防止部材20及び前輪巻き込み防止部材30を適用した例を示したが、本願発明にあっては、これに限らず、パネルを使用して形成された周知のパネルを使用して形成されたサイドガードにも同様に適用できるものである。
以下、パネルを使用して形成されたサイドガードを車両Tの運転席から見て車両の右下方に位置する右サイドガード3’に適用した車両巻き込み防止装置について、図10乃至図18を参照して説明する。図10乃至図18記載の実施例にあっては、上述した図1乃至図9記載の実施例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0026】
図10に示すTは車両、例えば、トラックで、車両Tには、車両Tの前輪1と後輪2の間に垂下するように車両Tの本体10に右サイドガード3’が取り付けられている。
この右サイドガード3’は、特に、車両Tの右左折時、車両Tの運転席から見て車両Tの右下方であって、車両Tの前輪1と後輪2の間に設けられ、車両Tの側面であって車両Tの前輪1と後輪2の間からの被接触物(図示しないが、例えば、人、物である。)の侵入(巻き込み)を防ぐために設けられた車両Tの長手方向に長いもので、例えば、パネルを使用して形成された周知のものである(図11及び図12参照)。
【0027】
また、図12図13及び図16に示す20は後輪巻き込み防止部材で、後輪巻き込み防止部材20は、右サイドガード3’の下方又は上方より侵入する図示しない被接触物を車両Tの外側へ導くように、図示しない被接触物が後輪2と接触するのを防止するためのものである。
後輪巻き込み防止部材20は、右サイドガード3’の内側で、下端20aが右サイドガード3’の下端3aより低く、図12に示すように、平面視、車両Tの前進方向Fの左サイドガードに対して反時計回りに鋭角R1(望ましくは、45度)になるように右サイドガード3’に取り付けられている。
【0028】
従って、上述し車両Tに装備される車両巻き込み防止装置によれば、車両Tが前進する場合、右サイドガード3’の内側で、後輪巻き込み防止部材20の下端20aが右サイドガード3’の下端3aより低く、平面視、車両Tの前進方向Fの右サイドガード3’に対して反時計回りに鋭角R1になるように後輪巻き込み防止部材20を右サイドガード3’に取り付けたため、右サイドガード3’の下方又は上方より侵入する図示しない被接触物を車両Tの外側へ導くようにして、図示しない被接触物が後輪2と接触するのを防止することができる。
【0029】
また、図16に示す21は右サイドガード3’に取り付けられた垂直部材で、20bは後輪巻き込み防止部材20に設けられた水平方向に長い長孔で、21aは垂直部材21に設けられた開口部で、22はボルトで、23はボルト22のネジ部に螺合するナットである。
そして、ボルト22の胴部を開口部21a、長孔20bを介して通し、ボルト22のネジ部にナット23を螺合させて、後輪巻き込み防止部材20を右サイドガード3’に取り付けることができる。なお、図16に示す24はワッシャーである。
そのため、新設のみならず既存の右サイドガード3’に後輪巻き込み防止部材20を容易に取り付けることができると共に、図14に示すように、後輪巻き込み防止部材20を長孔20bを利用して、取り付ける車両Tに応じて微調整を図って、右サイドガード3’に取り付けることができる(図14の実線と二点鎖線で図示された後輪巻き込み防止部材20参照)。
また、図16に示す後輪巻き込み防止部材20の一部を図18に示すように切除しても(切除部分は、20cである。)、図16に示す後輪巻き込み防止部材20と同様の効果を有する。
【0030】
なお、上述した実施例は、車両Tが前進する場合、後輪巻き込み防止部材20によって図示しない被接触物が後輪2と接触するのを防止するためのものであるが、本願発明にあっては、これに限らず、車両Tが後進(バック)する場合、前輪巻き込み防止部材30によって図示しない被接触物が前輪1と接触するのを防止することができる。
【0031】
即ち、図15に示す30は前輪巻き込み防止部材で、前輪巻き込み防止部材30は、右サイドガード3’の下方より侵入する図示しない被接触物を車両Tの外側へ導くように、図示しない被接触物が前輪1と接触するのを防止するためのものである。
前輪巻き込み防止部材30は、右サイドガード3’の内側で、下端30aが右サイドガード3’の下端3aより低く、図12に示すように、平面視、車両Tの後進方向Bの右サイドガード3’に対して時計回りに鋭角R1(望ましくは、45度)になるように右サイドガード3’に取り付けられている。
【0032】
従って、上述し車両Tに装備される車両巻き込み防止装置によれば、車両Tが後進(バック)する場合、右サイドガード3’の内側で、前輪巻き込み防止部材30の下端30aが右サイドガード3’の下端3aより低く、平面視、車両Tの後進方向Bの右サイドガード3’に対して時計回りに鋭角R1になるように前輪巻き込み防止部材30を右サイドガード3’に取り付けたため、右サイドガード3’の下方又は上方より侵入する図示しない被接触物を車両Tの外側へ導くようにして、図示しない被接触物が前輪1と接触するのを防止することができる。
【0033】
また、図15に示す31は右サイドガード3’に取り付けられた垂直部材で、30bは前輪巻き込み防止部材30に設けられた水平方向に長い長孔で、31aは垂直部材31に設けられた開口部で、32はボルトで、33はボルト32のネジ部に螺合するナットである。
そして、ボルト32の胴部を開口部31a、長孔30bを介して通し、ボルト32のネジ部にナット33を螺合させて、前輪巻き込み防止部材30を右サイドガード3’に取り付けることができる。なお、図16に示す34はワッシャーである。
そのため、新設のみならず既存の右サイドガード3’に前輪巻き込み防止部材30を容易に取り付けることができると共に、図14に示すように、前輪巻き込み防止部材30を長孔30bを利用して、取り付ける車両Tに応じて微調整を図って、右サイドガード3’に取り付けることができる(図14の実線と二点鎖線で図示された前輪巻き込み防止部材30参照)。
また、図15に示す前輪巻き込み防止部材30の一部を図17に示すように切除しても(切除部分は、30cである。)、図15に示す前輪巻き込み防止部材30と同様の効果を有する。
【0034】
なお、上述した実施例は、図1記載の車両Tに限らず、図19記載のトレーラ車両Tにも同様に適用することができる。
トレーラ車両Tは、牽引側のトラクタT1と被牽引側のトレーラT2とを有し、トレーラ車両Tにあっては、上述の車両の前輪1は牽引側のトラクタT1に設けられた車輪であり、後輪2は被牽引側のトレーラT2に設けられた車輪である。
図19記載の実施例においては、上述した実施例(図1乃至図18)と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【符号の説明】
【0035】
T 車両
R1 鋭角
F 前進方向
1 前輪
2 後輪
3 左サイドガード
3a 下端
10 本体
20 後輪巻き込み防止部材
20a 下端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19