【実施例】
【0079】
次に、製造例、実施例及び試験例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0080】
以下の製造例および実施例において、カラムクロマトグラフィーを使用して精製した際の「NHシリカゲルカートリッジ」にはBiotage SNAPCartridge KP−NH、「シリカゲルカートリッジ」にはBiotage SNAPCartridge KP−SilもしくはHP−Sil、又はBiotage SNAP Ultra HP−Sphereを使用した。
【0081】
以下の製造例および実施例における相分離カートリッジは、Biotage,Isolute Phase Separatorを使用した。
【0082】
以下の製造例および実施例において、分取薄層クロマトグラフィー(PTLC)を使用して精製した際の「NHシリカゲル」には和光、NH2シリカゲル60F254プレート−ワコー 20cm×20cm、「シリカゲル」にはメルク、シリカゲル60F254、20cm×20cmを使用した。
【0083】
以下の製造例および実施例において、分取高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による精製は以下の条件により行った。ただし、塩基性官能基を有する化合物の場合、本操作でトリフルオロ酢酸を用いたときには、フリー体を得るための中和操作等を行う場合がある。
機械:Gilson社 preparative HPLC system
カラム:資生堂 Capcelpak C18 MGII 5μm 20×150mm又はWaters SunFire Prep C18 OBD 5μm 30×50mm
溶媒:A液;0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエント条件1:0分(A液/B液=90/10)、22分(A液/B液=20/80)、25分(A液/B液=10/90)、流速20mL/min
グラジエント条件2:0分(A液/B液=80/20)、20分(A液/B液=5/95)、25分(A液/B液=1/99)、流速20mL/min
グラジエント条件3:0分(A液/B液=90/10)、11分(A液/B液=20/80)、12分(A液/B液=5/95)、流速40mL/min
グラジエント条件4:0分(A液/B液=80/20)、10分(A液/B液=5/95)、11分(A液/B液=1/99)、流速40mL/min
検出法:UV 254nm
【0084】
以下の製造例および実施例において、マススペクトル(MS)は、以下の装置により測定した。
MSスペクトル:島津LCMS−2010EV、micromass Platform LC、又は島津LCMS−IT−TOF、又は1290Infinity及びAgilent 6150
【0085】
以下の製造例および実施例の構造確認には、核磁気共鳴スペクトル(NMR)を用いた。核磁気共鳴スペクトル(NMR)は以下の装置により測定した。
NMRスペクトル:[1H−NMR]600MHz:JNM−ECA600(日本電子)、500MHz:JNM−ECA500(日本電子)、300MHz:UNITYNOVA300(Varian Inc.)、200MHz:GEMINI2000/200(Varian Inc.)
【0086】
表1中のRT(保持時間)は、以下に示す何れかの条件で、高速液体クロマトグラフ質量分析計(LCMS)を用いて測定した値である。
【0087】
Condition A
測定機械:Agilent社 Agilent 1290Infinity及びAgilent 6150
カラム:Waters社 Acquity CSH C18,1.7μm,φ2.1x50mm
溶媒:A液;0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=80/20)、1.2−1.4分(A液/B液=1/99)
流速:0.8mL/min、検出法:254nm
【0088】
Condition B
測定機械:Shimadzu社 LCMS−2010EV
カラム:Shimpack XR−ODS,2.2μm,φ2.0x30mm
溶媒:A液;0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=90/10)、3分(A液/B液=0/100)
流速:0.6mL/min、検出法:254nm
【0089】
Condition C
測定機器:Agilent社 Agilent 1100及びmicromass社 Platform LC
カラム:Waters社 SunFire C18,2.5μm,φ4.6x50mm
溶媒:A液;0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=90/10)、0.5分(A液/B液=90/10)、5.5分(A液/B液=20/80)、6.0分(A液/B液=1/99)、6.3分(A液/B液=1/99)
流速:1mL/min、検出法:254nm
【0090】
以下の製造例および実施例において、化合物名はACD/Name (ACD/Labs 12.01, Advanced Chemistry Development Inc.)により命名した。
【0091】
製造例1 (4S)−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
【0092】
【化10】
【0093】
(1)2−トリフルオロメチル−5−アミノピリジン(1.95g)のクロロホルム(15mL)溶液にピリジン(2.9mL)を加え、氷冷し、クロロギ酸フェニル(1.8mL)を加えた。室温で一晩撹拌し、反応液を減圧下濃縮した。残渣をイソプロピルエーテルで洗浄し、[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]カルバミン酸フェニル(2.16g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 283([M+H]+)
【0094】
(2)L−バリノール(200mg)のクロロホルム(5mL)溶液にトリエチルアミン(0.54mL)および[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]カルバミン酸フェニル(600mg)を加え、80℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、1−[(2S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル]−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]尿素(640mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 292([M+H]+)
【0095】
(3)1−[(2S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル]−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]尿素(640mg)のTHF(10mL)溶液にトリフェニルホスフィン(770mg)およびアゾジカルボン酸ジエチル(2.2M/トルエン溶液、1.3mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジおよびNHシリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、得られた固体をイソプロピルエーテルで洗浄し、標題化合物(500mg)を得た。これには反応試薬由来の副生成物が含まれていた。
(ESI pos.) m/z : 274([M+H]+)
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.96 - 1.05 (m, 6 H), 1.76 - 1.86 (m, 1 H), 3.59 - 3.66 (m, 2 H), 3.99 - 4.08 (m, 1 H), 7.64 (d, J=8.7 Hz, 1 H), 8.41 (dd, J=8.7, 2.5 Hz, 1 H), 8.67 (d, J=2.5 Hz, 1 H)
【0096】
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
(4S)−4−(2−メチルプロピル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 288([M+H]+)
(4S)−4−(ブタン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 288([M+H]+)
(4S)−4−tert−ブチル−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 288([M+H]+)
(4S)−4−(シクロプロピルメチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 286([M+H]+)
(4S)−4−プロピル−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
1H NMR (200 MHz, DMSO-d6) d ppm 0.82 - 0.98 (m, 3 H), 1.23 - 1.64 (m, 4 H), 3.48 - 3.62 (m, 1 H), 3.66 - 3.84 (m, 1 H), 3.98 - 4.14 (m, 1 H), 7.68 (s, 1 H), 7.81 (d, J=8.79 Hz, 1 H), 8.17 - 8.28 (m, 1 H), 8.86 - 8.93 (m, 1 H)
(4R)−4−[(1S)−1−フルオロプロピル]−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 1.06 - 1.16 (m, 3 H), 1.64 - 1.79 (m, 2 H), 3.91 (dd, J=9.29, 5.16 Hz, 1 H), 3.96 - 4.04 (m, 1 H), 4.06 - 4.16 (m, 1 H), 4.34 - 4.50 (m, 1 H), 5.45 (br. s., 1 H), 7.66 (d, J=8.67 Hz, 1 H), 8.30 - 8.38 (m, 1 H), 8.70 - 8.76 (m, 1 H)
4−[(4S)−4−(2−メチルプロピル)−2−オキソイミダゾリジン−1−イル]ベンゾニトリル
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.96 - 1.03 (m, 6 H), 1.45 - 1.54 (m, 1 H), 1.57 - 1.64 (m, 1 H), 1.66 - 1.77 (m, 1 H), 3.52 (dd, J=8.9, 6.4 Hz, 1 H), 3.87 - 3.96 (m, 1 H), 4.00 - 4.07 (m, 1 H), 4.99 (br. s., 1 H), 7.58 - 7.63 (m, 2 H), 7.64 - 7.69 (m, 2 H)
4−[(4S)−2−オキソ−4−プロピルイミダゾリジン−1−イル]ベンゾニトリル
(4S)−1−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 284([M+H]+)
【0097】
製造例2 (4S)−4−(プロパン−2−イル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]イミダゾリジン−2−オン
【0098】
【化11】
【0099】
(1)L−バリンアミド塩酸塩(1.0g)および炭酸水素ナトリウム(3.03g)のアセトニトリル(100mL)懸濁液にクロロギ酸p−ニトロフェニル(1.32g)を加え、室温で3時間撹拌した。水を加え室温で一晩撹拌した後、減圧下アセトニトリルを留去した。酢酸エチルで抽出した後、有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、クロロホルム/メタノール)で精製し、(5S)−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(540mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 143([M+H]+)
【0100】
(2)水素化アルミニウムリチウム(290mg)のジエチルエーテル(20mL)懸濁液に、氷冷下、(5S)−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(540mg)を加え、室温で一晩撹拌した。氷冷した後、水(1mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(1mL)、THF(15mL)、エタノール(2mL)を加え、室温で10分間撹拌した。セライト(登録商標)ろ過の後、ろ液を減圧下濃縮し、(4S)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(160mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 129([M+H]+)
【0101】
(3)(4S)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(120mg)、2−ブロモ−5−トリフルオロメチルピリジン(212mg)、Pd
2(dba)
3(100mg)、Xantphos(110mg)、およびtert−ブトキシナトリウム(80mg)のトルエン(2mL)溶液を100℃で1時間撹拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(85mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 274([M+H]+)
【0102】
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
(4S)−1−(5−メトキシピリジン−2−イル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン
1H NMR (200 MHz, DMSO-d6) d ppm 0.84 - 0.97 (m, 3 H), 1.11 - 1.58 (m, 4 H), 3.45 - 3.73 (m, 2 H), 3.78 (s, 3 H), 3.98 - 4.12 (m, 1 H), 7.32 (s, 1 H), 7.34 - 7.42 (m, 1 H), 7.93 - 8.01 (m, 1 H), 8.03 - 8.15 (m, 1 H)
(4S)−1−(5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 258([M+H]+)
【0103】
製造例3 (4S)−1−(4−フルオロフェニル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン
【0104】
【化12】
【0105】
(4S)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(200mg)、4−フルオロヨードベンゼン(346mg)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(34μL)、ヨウ化銅(30mg)、および炭酸セシウム(0.76g)の1,4−ジオキサン(8mL)溶液を、封管中、100℃で3時間撹拌した。N,N’−ジメチルエチレンジアミン(34μL)を追加し、100℃でさらに一晩撹拌した。反応液をろ過した後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=88:12〜18:82)にて精製し、標題化合物(114mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 223([M+H]+)
【0106】
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
(4S)−4−プロピル−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 289([M+H]+)
(4S)−4−プロピル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 273([M+H]+)
(4S)−1−(4−クロロフェニル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 261([M+Na]+)
【0107】
製造例4 {(5S)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸
【0108】
【化13】
【0109】
(1)(4S)−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(5.6g)のDMF(20mL)溶液に水素化ナトリウム(約60%、0.53g)を加え、室温で10分間撹拌した。ブロモ酢酸tert−ブチル(2.0mL)を少しずつ加え、室温で2時間撹拌した。水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を相分離カートリッジにより有機層を分離し、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、{(5S)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸 tert−ブチル(802mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 388([M+H]+)
【0110】
(2){(5S)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸 tert−ブチル(4.44g)のクロロホルム(20mL)溶液にトリフルオロ酢酸(30mL)を加え、室温で64時間撹拌した。トリフルオロ酢酸(9mL)を追加し、さらに1時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮した。残渣のうち6.5gをジエチルエーテルに溶かし、6M水酸化ナトリウム水溶液および水で抽出した。水層をジエチルエーテルで洗浄した後、1M塩酸を用いて酸性にした。クロロホルムで抽出した後、相分離カートリッジで有機層を分離し、減圧下溶媒を留去し、標題化合物(2.3g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 332([M+H]+)
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.90 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 1.01 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 2.06 - 2.16 (m, 1 H), 3.59 (dd, J=8.9, 6.4 Hz, 1 H), 3.78 (d, J=18.2 Hz, 1 H), 3.86 - 3.92 (m, 1 H), 3.92 - 3.99 (m, 1 H), 4.48 (d, J=18.2 Hz, 1 H), 7.64 (d, J=9.1 Hz, 1 H), 8.30 - 8.37 (m, 1 H), 8.75 (d, J=2.5 Hz, 1 H)
【0111】
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
{(5S)−5−(シクロプロピルメチル)−2−オキソ−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸
(ESI pos.) m/z : 344([M+H]+)
{(5S)−2−オキソ−5−プロピル−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸
(ESI pos.) m/z : 332([M+H]+)
{(5S)−5−(2−メチルプロピル)−2−オキソ−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸
(ESI pos.) m/z : 346([M+H]+)
{(5S)−5−[(2S)−ブタン−2−イル]−2−オキソ−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸
(ESI pos.) m/z : 346([M+H]+)
[(5S)−3−(5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−オキソ−5−プロピルイミダゾリジン−1−イル]酢酸
(ESI neg.) m/z : 314([M-H]-)
{(5R)−5−[(1S)−1−フルオロプロピル]−3−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−2−オキソイミダゾリジン−1−イル}酢酸
(ESI pos.) m/z : 390([M+Na]+)
{(5S)−5−[(2S)−ブタン−2−イル]−3−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−2−オキソイミダゾリジン−1−イル}酢酸
(ESI pos.) m/z : 364([M+H]+)
【0112】
製造例5 {(5S)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}アセトアルデヒド
【0113】
【化14】
【0114】
(1){(5S)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸 tert−ブチル(1.0g)のTHF(10mL)溶液に水素化ホウ素リチウム(130mg)を加え、室温で2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出を行った。有機層を減圧下濃縮した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、(4S)−3−(2−ヒドロキシエチル)−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(920mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 318([M+H]+)
【0115】
(2)2−ヨードキシ安息香酸(950mg)のDMSO(15mL)溶液に(4S)−3−(2−ヒドロキシエチル)−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(920mg)を加え、室温で一晩撹拌した。水を加え、セライトろ過の後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、標題化合物(620mg)を得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.90 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 1.01 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 1.98 - 2.09 (m, 1 H), 3.55 - 3.65 (m, 1 H), 3.87 - 3.98 (m, 3 H), 4.45 (d, J=19.0 Hz, 1 H), 7.64 (d, J=8.7 Hz, 1 H), 8.31 - 8.42 (m, 1 H), 8.69 - 8.74 (m, 1 H), 9.68 (s, 1 H)
【0116】
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
{(5S)-5-(2-メチルプロピル)-2-オキソ-3-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル]イミダゾリジン-1-イル}アセトアルデヒド
(ESI pos.) m/z : 330([M+H]+)
{(5R)-5-[(1S)-1-フルオロプロピル]-2-オキソ-3-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル]イミダゾリジン-1-イル}アセトアルデヒド
(ESI neg.) m/z : 332([M-H]-)
【0117】
製造例6 (5S)−1−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン
【0118】
【化15】
【0119】
(1)L−バリンメチルエステル塩酸塩(2.6g)およびトリエチルアミン(1.6g)のクロロホルム(30mL)溶液にイソシアン酸2,4−ジメトキシベンジル(3.0g)を加え、室温で一晩撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、メチル N−[(2,4−ジメトキシベンジル)カルバモイル]−L−バリナート(4.2g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 325([M+H]+)
【0120】
(2)メチル N−[(2,4−ジメトキシベンジル)カルバモイル]−L−バリナート(4.2g)およびトリエチルアミン(1.3g)のメタノール(30mL)溶液を加熱還流下5時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、(5S)−3−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(4.3g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 293([M+H]+)
【0121】
(3)(5S)−3−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2,4−ジオン(4.3g)のTHF(300mL)溶液に水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(65%、トルエン溶液)を加え、加熱還流下3時間撹拌した。氷冷した後、硫酸ナトリウム10水和物を加え、撹拌した。ろ過の後、減圧下溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、(4S)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(2.4g)を得た。
【0122】
(4)(4S)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(2.4g)のDMF(35mL)溶液に水素化ナトリウム(60%、380mg)を加え、20分撹拌した。ブロモ酢酸エチル(1.14mL)を加え、90℃で1時間撹拌した。ブロモ酢酸エチル(1.14mL)および水素化ナトリウム(60%、380mg)を加え、さらに90℃で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、[(5S)−3−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]酢酸 エチル(1.5g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 365([M+H]+)
【0123】
(5)製造例5(1)と同様の方法により、[(5S)−3−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]酢酸 エチル(430mg)から(4S)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−(2−ヒドロキシエチル)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(280mg)を得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.77 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 0.82 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 1.91 - 2.02 (m, 1 H), 2.88 - 3.00 (m, 1 H), 3.13 - 3.24 (m, 1 H), 3.26 - 3.34 (m, 3 H), 3.44 - 3.52 (m, 1 H), 3.68 - 3.86 (m, 9 H), 6.37 - 6.51 (m, 2 H), 7.13 (d, J=8.3 Hz, 1 H)
【0124】
(6)製造例5(2)と同様の方法により、(4S)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−(2−ヒドロキシエチル)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(280mg)から[(5S)−3−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]アセトアルデヒド(270mg)を得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.77 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 0.82 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 1.84 - 1.91 (m, 1 H), 2.93 - 3.03 (m, 1 H), 3.18 - 3.27 (m, 1 H), 3.54 - 3.61 (m, 1 H), 3.78 - 3.81 (m, 6 H), 3.82 - 3.87 (m, 1 H), 4.09 - 4.17 (m, 1 H), 4.33 - 4.40 (m, 2 H), 6.43 - 6.47 (m, 2 H), 7.15 (d, J=7.8 Hz, 1 H), 9.66 (s, 1 H)
【0125】
(7)[(5S)−3−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]アセトアルデヒド(270mg)のTHF(10mL)溶液に3−クロロフェニルマグネシウムブロミド(0.5M/THF、3.3mL)を加え、室温で2時間撹拌した。水を加え、クロロホルムで抽出した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた無色油状物(210mg)を2−ヨードキシ安息香酸(160mg)のDMSO(4mL)溶液に加え、室温で一晩撹拌した。水および酢酸エチルを加え、有機層を分離、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、(4S)−3−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(280mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 431([M+H]+)
【0126】
(8)(4S)−3−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(280mg)をトリフルオロ酢酸(5mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した後、有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、標題化合物(100mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 281([M+H]+)
【0127】
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
(5S)−1−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−5−プロピルイミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 303([M+Na]+)
(5S)−1−[2−(3−メトキシフェニル)−2−オキソエチル]−5−プロピルイミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 299([M+Na]+)
【0128】
製造例7 (5S)−1−[2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソエチル]−5−プロピルイミダゾリジン−2−オン
【0129】
【化16】
【0130】
(1)窒素雰囲気下、(2S)−2−アミノペンタン−1−オール(500mg)のTHF(6mL)溶液をドライアイス―アセトン浴で冷却し、イソシアン酸4−メトキシフェニル(657mg)のTHF(4mL)溶液を滴下した。徐々に室温まで昇温しながら17時間撹拌した後、メタノールを加え、溶媒を減圧下留去し、1−[(2S)−1−ヒドロキシペンタン−2−イル]−3−(4−メトキシフェニル)尿素(1.17g)を得た。
(ESI pos.) m/z :253([M+H]+)
【0131】
(2)窒素雰囲気下、1−[(2S)−1−ヒドロキシペンタン−2−イル]−3−(4−メトキシフェニル)尿素(550mg)およびtert−ブトキシカリウム(593mg)のTHF(25mL)溶液を氷冷し、p−トルエンスルホニルクロリド(672mg)のTHF(10mL)溶液を滴下した。氷冷下1時間撹拌した後、水を加え、クロロホルムで抽出した。相分離カートリッジにて有機層を分離し、減圧下溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=88:12〜0:100)にて精製し、さらにクロロホルム/ヘキサンより結晶化を行った。固体をろ取し、(4S)−1−(4−メトキシフェニル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(34mg)を得た。またろ液を減圧下濃縮し、(4S)−1−(4−メトキシフェニル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(254mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 235([M+H]+)
【0132】
(3)(4S)−1−(4−メトキシフェニル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(195mg)のDMF(5mL)溶液に水素化ナトリウム(約60%、50mg)を加え、室温で10分間撹拌した。3−フルオロフェニルエチレンオキシド(229mg)を加え、100℃で2時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し、ろ液を減圧下濃縮した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した。得られた黄色油状物(0.20g)をDMSO(3mL)に溶解し、2−ヨードキシ安息香酸(178mg)を加え、室温で3時間撹拌した。水を加え、不溶物をセライトろ過にて除去した後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、濃縮の後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=92:8〜34:66)および分取HPLCにて精製し、(4S)−3−[2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソエチル]−1−(4−メトキシフェニル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(80mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 371([M+H]+)
【0133】
(4)(4S)−3−[2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソエチル]−1−(4−メトキシフェニル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(75mg)のアセトニトリル(2mL)溶液に硝酸アンモニウムセリウム(329mg)の水(3mL)溶液を滴下した。室温で1時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別の後、減圧下溶媒を留去し、残渣をPTLC(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=1:2)にて精製し、標題化合物(41mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 265([M+H]+)
【0134】
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
(5S)−1−{2−オキソ−2−[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチル}−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 353([M+Na]+)
(5S)−1−[2−(3−エトキシフェニル)−2−オキソエチル]−5−プロピルイミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 313([M+Na]+)
(5R)−1−[2−(3−エトキシフェニル)−2−オキソエチル]−5−[(1S)−1−フルオロプロピル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 331([M+Na]+)
(5S)−5−[(2S)−ブタン−2−イル]−1−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 317([M+Na]+)
(5S)−1−{2−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 315([M+H]+)
(5S)−1−[2−(3−エトキシフェニル)−2−オキソエチル]−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 291([M+H]+)
【0135】
製造例8 (2R,3S)−2−アミノ−3−フルオロペンタン−1−オール塩酸塩
【0136】
【化17】
【0137】
(1)窒素雰囲気下、(4R)−4−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸 tert−ブチル(14.0g)のTHF(250mL)溶液をドライアイス−アセトン浴で冷却し、エチルマグネシウムブロミド(24mL、3M/ジエチルエーテル溶液)を滴下した。徐々に0℃に昇温しながら3時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。分液の後、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥の後、乾燥剤をろ別、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=92:8〜37:63)にて精製し、(4R)−4−(1−ヒドロキシプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸 tert−ブチル(11.14g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 282([M+Na]+)
【0138】
(2)窒素雰囲気下、(4R)−4−(1−ヒドロキシプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸 tert−ブチル(10.0g)のクロロホルム(200mL)溶液を氷冷し、ジエチルアミノ硫黄三フッ化物(6.1mL)を滴下し、氷冷下1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し、ろ液を減圧下濃縮した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=95:5〜60:40)で精製し、(4R)−4−[(1S)−1−フルオロプロピル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸 tert−ブチル(4.74g)を得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.91 (t, J=7.22 Hz, 3 H), 1.28 - 1.62 (m, 17 H), 3.72 - 4.01 (m, 3 H), 4.30 - 4.63 (m, 1 H)
【0139】
(3)(4R)−4−[(1S)−1−フルオロプロピル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸 tert−ブチル(4.9g)に5〜10%HCl/メタノール溶液(70mL)を加え、室温で一晩撹拌した。減圧下溶媒を留去し、標題化合物(2.96g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 122([M+H]+)
【0140】
製造例9 (4R)−4−[(1S)−1−フルオロプロピル]−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]イミダゾリジン−2−オン
【0141】
【化18】
【0142】
(1)(2R,3S)−2−アミノ−3−フルオロペンタン−1−オール塩酸塩(2.0g)のTHF(60mL)溶液を氷冷し、炭酸カリウム(4.4g)の水(6mL)溶液およびクロロギ酸ベンジル(2.4g)のTHF(6mL)溶液を加え、室温で一晩撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別後、減圧下溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=88:12〜0:100)にて精製し、[(2R,3S)−3−フルオロ−1−ヒドロキシペンタン−2−イル]カルバミン酸ベンジル(2.5g)を得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) d ppm 0.88 (t, J=7.43 Hz, 3 H), 1.45 - 1.65 (m, 2 H), 3.36 - 3.50 (m, 2 H), 3.59 - 3.70 (m, 1 H), 4.30 - 4.44 (m, 1 H), 4.65 - 4.71 (m, 1 H), 4.95 - 5.04 (m, 2 H), 7.12 - 7.36 (m, 5 H)
【0143】
(2)[(2R,3S)−3−フルオロ−1−ヒドロキシペンタン−2−イル]カルバミン酸ベンジル(2.4g)のクロロホルム(40mL)溶液を氷冷し、トリエチルアミン(2mL)およびメタンスルホニルクロリド(0.8mL)を加え、30分撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウムを加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別後、減圧下溶媒を留去し、残渣をDMF(40mL)に溶かした。アジ化ナトリウム(3.06g)を加え、60℃で2時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤をろ別し、減圧下溶媒を留去した。残渣をTHF(50mL)に溶かし、トリフェニルホスフィン(3.59g)および水(10mL)を加え、室温で一晩撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、クロロホルム/メタノール=98:2〜80:20)にて精製し、[(2R,3S)−1−アミノ−3−フルオロペンタン−2−イル]カルバミン酸ベンジル(2.34g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 255([M+H]+)
【0144】
(3)[(2R,3S)−1−アミノ−3−フルオロペンタン−2−イル]カルバミン酸ベンジル(2.2g)および2,3‐ジフルオロ‐5‐トリフルオロメチルピリジン(1.74g)のアセトニトリル(45mL)溶液に炭酸カリウム(1.79g)を加え、80℃で5時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=95:5〜20:80)にて精製し、[[(2R,3S)−3−フルオロ−1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}ペンタン−2−イル]カルバミン酸ベンジル(2.95g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 418([M+H]+)
【0145】
(4)[(2R,3S)−3−フルオロ−1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}ペンタン−2−イル]カルバミン酸ベンジル(2.85g)のTHF(35mL)溶液に水素化ナトリウム(約60%、546mg)を加え、室温で6時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。減圧下溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=80:20〜40:60)にて精製し、標題化合物(2.07g)を得た。
(ESI pos.) m/z : 310([M+H]+)
【0146】
同様の方法により、以下の化合物を得た。
(4S)−4−[(2S)−ブタン−2−イル]−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]イミダゾリジン−2−オン
(ESI pos.) m/z : 306([M+H]+)
【0147】
実施例1 (4S)−3−{2−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
【0148】
【化19】
【0149】
(4S)−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(200mg)のDMF(2mL)溶液に水素化ナトリウム(約60%、35mg)を加え、室温で10分間撹拌した。3−(トリフルオロメチル)フェニルエチレンオキシド(170mg)を加え、室温で1時間、80℃で2時間撹拌した。反応液をろ過し、分取HPLCにて精製した。得られた生成物をDMSO(2mL)に溶解し、2−ヨードキシ安息香酸を加え、室温で一晩撹拌した。水を加え、クロロホルムで抽出した後、減圧下濃縮した。残渣を分取HPLCで精製し、標題化合物(50mg)を得た。
【0150】
実施例2 (4S)−3−[2−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2−オキソエチル]−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
【0151】
【化20】
【0152】
窒素雰囲気下、マグネシウム(23mg)およびヨウ素(触媒量)のTHF懸濁液に4−フルオロ−3−メトキシブロモベンゼン(163mg)を滴下した。加熱還流後、室温で30分撹拌し、{(5S)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}アセトアルデヒド(50mg)のTHF溶液を滴下した。室温で2時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を減圧下濃縮した後、残渣を分取HPLCで精製した。得られた生成物のDMSO(2mL)溶液に2−ヨードキシ安息香酸(27mg)を加え、室温で一晩撹拌した。水を加え、セライトろ過した後、ろ液をクロロホルムで抽出した。有機層を減圧下濃縮した後、残渣をPTLC(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=1:1)にて精製し、標題化合物(24mg)を得た。
【0153】
実施例3 (4S)−3−[2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソエチル]−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
【0154】
【化21】
【0155】
{(5S)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸(50mg)のTHF(1.5mL)溶液に3−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(1.0M/THF、0.75mL)を加え、室温で1.5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣を分取HPLCおよびPTLC(NHシリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=2:1)にて精製し、標題化合物(25mg)を得た。
【0156】
実施例4 (4S)−3−[2−(3−エトキシフェニル)−2−オキソエチル]−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
【0157】
【化22】
【0158】
(1)実施例3と同様の方法により、{(5S)−2−オキソ−5−(プロパン−2−イル)−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸(1.67g)から(4S)−3−{2−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−オキソエチル}−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(245mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 498([M+H]+)
【0159】
(2)(4S)−3−{2−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−オキソエチル}−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(240mg)のメタノール(10mL)溶液にパラジウム−活性炭(5wt.%、200mg)を加え、反応系内を水素ガスで置換した。室温で一晩撹拌した後、セライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=88:12〜0:100)にて精製し、(4S)−3−[2−ヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(107mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 410([M+H]+)
【0160】
(3)(4S)−3−[2−ヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(50mg)のDMF(1.5mL)溶液に炭酸カリウム(34mg)およびヨウ化エチル(12μL)を加え、室温で1時間、80℃で1時間撹拌した。ヨウ化エチル(6μL)を追加し、80℃でさらに2時間撹拌した。反応液をろ過した後、ろ液を分取HPLCにて精製し、(4S)−3−[2−(3−エトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(19mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 438([M+H]+)
【0161】
(4)(4S)−3−[2−(3−エトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−4−(プロパン−2−イル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン(19mg)のDMSO(2mL)溶液に2−ヨードキシ安息香酸(15mg)を加え、室温で一晩撹拌した。水を加え、セライトろ過した後、ろ液をクロロホルムで抽出した。有機層を減圧下濃縮した後、残渣をPTLC(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)にて精製し、標題化合物(16mg)を得た。
【0162】
実施例5 (4S)−3−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−1−(5−シクロプロピルピリミジン−2−イル)−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン
【0163】
【化23】
【0164】
(5S)−1−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−5−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−2−オン(57mg)、2−クロロ−5−シクロプロピルピリミジン(37mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(21mg)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(23mg)、およびtert−ブトキシナトリウム(27mg)のトルエン(2mL)溶液を100℃で1時間撹拌した。反応液にNHシリカゲルを加え、セライトろ過した後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣を分取HPLCにて精製し、標題化合物(31mg)を得た。
【0165】
実施例6 (4S)−3−[2−(1H−インドール−3−イル)−2−オキソエチル]−4−(2−メチルプロピル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−2−オン
【0166】
【化24】
【0167】
インドール(19mg)のクロロホルム(3.5mL)溶液を−10℃に冷却し、ジエチルアルミニウムクロリド(0.95M・ヘキサン、0.22mL)を滴下した。−5℃〜0℃で1時間撹拌した後、−20℃に冷却し、別途{(5S)−5−(2−メチルプロピル)−2−オキソ−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}酢酸および塩化オキサリルより調製した塩化 {(5S)−5−(2−メチルプロピル)−2−オキソ−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}アセチル(76mg)のクロロホルム(1mL)溶液を滴下し、−5℃から室温で撹拌した。(反応液A)
インドール(15mg)のクロロホルム溶液にエチルマグネシウムブロミド(3M/ジエチルエーテル、0.27mL)を加え、封管中110℃で30分間撹拌した。−20℃に冷却し、ジエチル亜鉛(33mg)および塩化 {(5S)−5−(2−メチルプロピル)−2−オキソ−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]イミダゾリジン−1−イル}アセチル(76mg)のクロロホルム(1mL)溶液を加え、室温で撹拌した。(反応液B)
反応液Aおよび反応液Bのそれぞれに飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、合わせた後、クロロホルムで抽出した。相分離カートリッジで有機層を分離した後、減圧下濃縮した。残渣をPTLC(NHシリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=1:1)および分取HPLCにて精製し、標題化合物(1.4mg)を得た。
【0168】
実施例7 (4S)−3−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−1−(6−エチルピリジン−3−イル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン
【0169】
【化25】
【0170】
(1)実施例1と同様の方法により、(4S)−1−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(865mg)から(4S)−1−(6−ブロモピリジン−3−イル)−3−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(478mg)を得た。
(ESI pos.) m/z : 436([M+H]+)
【0171】
(2)(4S)−1−(6−ブロモピリジン−3−イル)−3−[2−(3−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−4−プロピルイミダゾリジン−2−オン(150mg)のTHF(2mL)溶液にジエチル亜鉛(1.0M/ヘキサン、0.69mL)およびPd(PPh
3)
4(40mg)を加え、80℃で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄した。有機層を乾燥の後、減圧下濃縮した。残渣を分取HPLCおよびカラムクロマトグラフィー(NHカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=80:20〜60:40)にて精製し、標題化合物(44mg)を得た。
【0172】
実施例1から7で示した化合物と、同様の方法で合成した化合物の構造式とそれらの機器データを表1に示した。表中の実施例の欄に記載された数字は、その化合物が上記実施例1から7の内、どの実施例と同様な方法で合成されたかを示したものである。また、立体配置の欄は、本発明化合物を式[I]として表現した場合のR
4が結合している炭素原子の立体配置を示している。
【0173】
【表1-1】
【0174】
【表1-2】
【0175】
【表1-3】
【0176】
【表1-4】
【0177】
【表1-5】
【0178】
【表1-6】
【0179】
【表1-7】
【0180】
【表1-8】
【0181】
【表1-9】
【0182】
【表1-10】
【0183】
【表1-11】
【0184】
【表1-12】
【0185】
【表1-13】
【0186】
以下に表1の化合物のうち、以下の化合物について
1H−NMRのデータを示す。
化合物1
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.92 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 1.01 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 2.05 - 2.14 (m, 1 H), 3.61 - 3.67 (m, 1 H), 3.94 - 4.07 (m, 2 H), 4.37 (d, J=18.2 Hz, 1 H), 5.20 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 7.61 - 7.71 (m, 2 H), 7.86 - 7.92 (m, 1 H), 8.16 - 8.21 (m, 1 H), 8.24 (s, 1 H), 8.37 (dd, J=8.7, 2.5 Hz, 1 H), 8.73 - 8.79 (m, 1 H)
【0187】
化合物16
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.93 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 1.03 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 2.09 - 2.20 (m, 1 H), 3.63 (dd, J=9.1, 6.6 Hz, 1 H), 3.99 (t, J=9.3 Hz, 1 H), 4.05 - 4.12 (m, 1 H), 4.38 (d, J=18.2 Hz, 1 H), 5.22 (d, J=18.2 Hz, 1 H), 7.52 - 7.59 (m, 2 H), 7.60 - 7.68 (m, 2 H), 7.91 (d, J=7.8 Hz, 1 H), 8.00 - 8.04 (m, 1 H), 8.06 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 8.40 - 8.44 (m, 1 H), 8.71 (d, J=8.7 Hz, 1 H), 8.75 - 8.78 (m, 1 H)
【0188】
化合物23
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.91 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 1.01 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 2.08 - 2.15 (m, 1 H), 3.62 (dd, J=8.5, 6.0 Hz, 1 H), 3.92 - 4.04 (m, 5 H), 4.32 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 5.14 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 7.19 (dd, J=10.3, 8.3 Hz, 1 H), 7.55 - 7.61 (m, 1 H), 7.62 - 7.67 (m, 2 H), 8.34 - 8.40 (m, 1 H), 8.75 - 8.80 (m, 1 H)
【0189】
化合物68
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 1.09 (t, J=7.4 Hz, 3 H), 1.58 - 1.87 (m, 2 H), 3.90 - 3.97 (m, 1 H), 4.22 - 4.35 (m, 2 H), 4.46 (d, J=18.2 Hz, 1 H), 4.49 - 4.65 (m, 1 H), 5.25 (d, J=18.2 Hz, 1 H), 7.29 - 7.38 (m, 1 H), 7.45 - 7.54 (m, 1 H), 7.63 - 7.71 (m, 2 H), 7.74 - 7.81 (m, 1 H), 8.46 (s, 1 H)
【0190】
化合物78
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.90 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 1.00 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 2.05 - 2.12 (m, 1 H), 3.84 - 3.91 (m, 1 H), 3.92 - 3.97 (m, 1 H), 4.09 - 4.19 (m, 1 H), 4.31 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 5.21 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 7.46 (t, J=7.8 Hz, 1 H), 7.55 - 7.63 (m, 1 H), 7.86 - 7.93 (m, 1 H), 7.94 - 8.00 (m, 1 H), 8.83 (s, 2 H)
【0191】
化合物79
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.57 - 0.62 (m, 2 H), 0.78 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 0.87 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 0.89 - 0.94 (m, 2 H), 1.69 - 1.76 (m, 1 H), 1.93 - 2.01 (m, 1 H), 3.71 (dd, J=10.7, 6.2 Hz, 1 H), 3.76 - 3.82 (m, 1 H), 3.94 - 4.00 (m, 1 H), 4.18 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 5.06 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 7.34 (t, J=8.1 Hz, 1 H), 7.45 - 7.49 (m, 1 H), 7.79 - 7.83 (m, 1 H), 7.85 - 7.88 (m, 1 H), 8.28 (s, 2 H)
【0192】
化合物90
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 1.00 (t, J=7.2 Hz, 3 H), 1.30 - 1.48 (m, 5 H), 1.52 - 1.60 (m, 1 H), 1.71 - 1.82 (m, 1 H), 3.52 - 3.60 (m, 1 H), 4.02 - 4.15 (m, 4 H), 4.45 (d, J=18.2 Hz, 1 H), 5.06 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 7.13 - 7.20 (m, 1 H), 7.37 - 7.44 (m, 1 H), 7.47 - 7.51 (m, 1 H), 7.53 - 7.58 (m, 1 H), 9.16 (s, 2 H)
【0193】
化合物93
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.94 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 1.03 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 2.05 - 2.17 (m, 1 H), 3.62 (dd, J=8.9, 6.4 Hz, 1 H), 3.97 (t, J=9.3 Hz, 1 H), 4.05 - 4.11 (m, 1 H), 4.35 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 5.18 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 7.48 - 7.53 (m, 1 H), 7.58 (t, J=8.1 Hz, 1 H), 7.83 (s, 1 H), 7.90 - 7.95 (m, 1 H), 9.18 (s, 2 H)
【0194】
化合物95
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) d ppm 0.88 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 0.97 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 1.44 (t, J=7.0 Hz, 3 H), 2.02 - 2.11 (m, 1 H), 3.80 (dd, J=10.5, 6.4 Hz, 1 H), 3.86 - 3.92 (m, 1 H), 4.03 - 4.12 (m, 3 H), 4.29 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 5.15 (d, J=17.8 Hz, 1 H), 7.41 - 7.47 (m, 1 H), 7.55 - 7.61 (m, 1 H), 7.90 - 7.94 (m, 1 H), 7.96 - 7.98 (m, 1 H), 8.32 (s, 2 H)
【0195】
試験例1 [グリシン取り込み阻害実験]
グリシン取り込み実験はNeuron,8,927−935,1992に掲載された方法に従って行った。ヒト1型グリシントランスポーター(GlyT1)を発現した神経膠腫であるT98G細胞を用いた。T98G細胞を96ウェルプレートに2.0×10
4個/ウェルにて播種し、炭酸ガスインキュベーター内にて一晩培養した。被検物質は100%DMSO溶液に溶解したのち、150mM塩化ナトリウム、1mM塩化カルシウム、5mM塩化カリウム、1mM塩化マグネシウム、10mMグルコースおよび0.2%ウシ血清アルブミンを含む10mMHEPES緩衝液(pH7.4)に溶解させた。細胞培養用培地を除去した後、被検物質を10分間前処置した。その後、被検物質および[
3H]グリシン(最終濃度 250nM)を細胞に添加し、室温にて15分間反応させた。反応終了後、マニーホールドにて細胞外液を吸引し、細胞外に存在する余分な標識グリシンを除去したのち、0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液にて細胞を溶解した。細胞内に存在するグリシン量は、細胞溶解液中の放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定することにより求めた。10μMのALX5407存在下におけるグリシン取り込み量を非特異的取り込みとし、10μMのALX5407非存在下の総取り込み量から非特異的取り込み量を差し引いたものを特異的取り込み量とした。また、被検物質の10
-9〜10
-5M濃度での抑制曲線からグリシン取り込み阻害活性(IC
50値)を算出した。
【0196】
なおALX5407はN−[(3R)−3−([1,1’−ビフェニル]−4−イルオキシ)−3−(4−フルオロフェニル)プロピル]−N−メチルグリシンHCl塩である。
【0197】
本発明化合物中、IC
50値が0.001μM〜0.1μMの化合物をA、0.1μM〜1μMの化合物をB、1μM〜10μMの化合物をCと表記し、表2に示す。更に本発明化合物の幾つかについて、IC
50値を以下に例示する。化合物2:0.83μM、化合物17:1.1μM、化合物18:0.14μM、化合物25:1.3μM、化合物79:0.062μM、化合物95:0.016μMであった。
【0198】
【表2】