【解決手段】スロットマシン1は、遊技結果を決定する遊技結果決定手段と、遊技結果が遊技者に有利なボーナス状態の発生であったとき、ボーナス状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、ボーナス状態の発生を報知するボーナス報知を実行する特別報知手段と、遊技者の携帯電話を識別する携帯端末識別手段と、遊技者の携帯電話に着信が発生したことを検出する着信検出手段と、を備え、特別報知手段は、携帯電話への着信を検出すると、遊技結果決定手段による遊技結果がボーナス状態の発生であるか否かに関わらず、ボーナス報知と同一の報知を実行する。
前記特別報知手段は、前記携帯端末への着信を検出したことに基づいて発生した前記特別遊技状態が終了した後に、前記携帯端末への着信を遊技者に報知することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
前記遊技結果決定手段は、同一の前記携帯端末に対して予め定められた特別回数の着信が発生するまで、当該携帯端末に対する着信に基づいて前記遊技結果を前記特別遊技状態の発生と決定する一方、同一の前記携帯端末に対して前記特別回数を上回る着信が発生している場合、当該携帯端末に対する着信とは無関係に前記遊技結果を決定することを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたパチンコ遊技機では、単に携帯電話への着信があったことを報知するだけであり、報知機能を実現するためのコストに対して得られる効果が十分ではないという問題がある。
【0005】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、携帯電話への着信を報知する機能を備えた遊技機について、報知機能を活用することで遊技性を高めた遊技機を提供するための発明である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、予め定められた条件が成立した場合に遊技結果を決定する遊技結果決定手段と、
前記遊技結果決定手段が前記遊技結果を遊技者に有利な特別遊技状態の発生と決定した場合に、当該特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記特別遊技状態の発生を遊技者に報知する特別報知を実行する特別報知手段と、
遊技を行っている遊技者が所持する携帯端末を識別する携帯端末識別手段と、
前記携帯端末識別手段が識別している前記携帯端末へ当該携帯端末とは異なる端末からの着信が発生したことを検出する着信検出手段と、を備え、
前記特別報知手段は、前記着信検出手段が前記携帯端末への着信を検出すると、前記遊技結果決定手段が前記遊技結果を前記特別遊技状態の発生と決定しているか否かに関わらず、前記特別報知と同一の報知を実行することを特徴とする遊技機にある(請求項1)。
【0007】
本発明の遊技機は、携帯端末への着信が発生したとき、特別遊技状態が発生した際の特別報知と同一の報知を実行する。このように特別報知と同一の報知を実行すれば、携帯端末への着信に応じて特別遊技状態が発生するかのように遊技者に思わせることができる。この遊技機によれば、携帯端末への着信と遊技結果の報知とを関連付けるという新たな遊技性を付与することが可能となる。
【0008】
以上のように本発明の遊技機によれば、携帯電話への着信を報知する機能を活用することで新たな遊技性を付与できる。
【0009】
本発明の遊技機としては、遊技媒体である玉を使用(発射)して遊技されるパチンコ遊技機や、所定の入賞図柄が停止表示されたときに入賞を発生させるスロットマシン等がある。パチンコ遊技機としては、入賞に応じて玉を払い出すタイプであっても良い。また、ポイントを使用して玉を発射し入賞に応じてポイントが付与される、いわゆる封入式のパチンコ遊技機であっても良い。スロットマシンとしては、メダルやコイン等を遊技媒体として利用して遊技されるタイプであっても良いが、メダル等を使用せずポイントを使用して(賭けて)遊技でき、入賞したときにポイントが付与される、いわゆる完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。遊技媒体として玉を使用するパロット(R)であっても良い。
【0010】
本発明における好適な一態様の遊技機における遊技結果決定手段は、前記着信検出手段が前記携帯端末への着信を検出したことに基づいて前記遊技結果を前記特別遊技状態の発生と決定するものであり、
前記携帯端末への着信に基づいて発生した前記特別遊技状態は、前記携帯端末への着信とは無関係に発生した前記特別遊技状態よりも遊技者側の有利度合いが低い遊技状態である(請求項2)。
【0011】
この場合には、携帯端末に着信が発生すると特別遊技状態が実際に発生するようになる。遊技者にあっては、携帯端末への着信が発生することを期待して遊技を行うようになる。これにより、携帯端末への着信と遊技結果の決定とを関連付けるという全く新しい遊技性を付与できる。また、携帯電話への着信に基づく特別遊技状態は、着信とは無関係に発生する本来の特別遊技状態よりも遊技者側の有利度合いが低くなっているため、着信に基づく特別遊技状態の発生によって遊技者側が過度に有利になってしまうおそれを抑制できる。
【0012】
本発明における好適な一態様の遊技機における特別報知手段は、前記携帯端末への着信を検出したことに基づいて発生した前記特別遊技状態が終了した後に、前記携帯端末への着信を遊技者に報知する(請求項3)。
【0013】
この場合には、特別遊技状態が終了した後で着信を報知するので、遊技者が適切なタイミングで着信の発生を特定できるようになる。特に、特別遊技状態が終了したタイミングで報知を実行する場合には、区切りの良いところで遊技者が着信の発生に気付くことができる。遊技者によっては、遊技中の着信を煩わしいものと考えているが、上記のように着信によって特別遊技状態を発生させれば、着信に対して遊技者が感じ得る煩わしさを軽減できる。
【0014】
本発明における好適な一態様の遊技機における遊技結果決定手段は、同一の前記携帯端末に対して予め定められた特別回数の着信が発生するまで、当該携帯端末に対する着信に基づいて前記遊技結果を前記特別遊技状態の発生と決定する一方、同一の前記携帯端末に対して前記特別回数を上回る着信が発生している場合、当該携帯端末に対する着信とは無関係に前記遊技結果を決定する(請求項4)。
着信に基づく特別遊技状態の回数に制限を設ける場合には、着信に基づく特別遊技状態によって過度に遊技者が有利となるおそれを抑制できる。
【0015】
本発明における好適な一態様の遊技機は、遊技場の管理者が操作する操作手段と、
管理者による前記操作手段の操作に応じて、前記携帯端末への着信が発生したことに基づいて前記遊技結果決定手段が前記特別遊技状態の発生を前記遊技結果として決定する第1状態と、前記携帯端末への着信が発生したか否かとは無関係に前記遊技結果決定手段が前記遊技結果を決定する第2状態と、のいずれかを設定する状態設定手段と、を備え、
前記特別報知手段は、前記第1状態及び前記第2状態のいずれが設定されているかに関わらず、前記着信検出手段が前記携帯端末への着信を検出すると、前記特別報知と同一の報知を実行する(請求項5)。
【0016】
この遊技機では、特別遊技状態が発生しないのに特別遊技状態が発生した場合の特別報知と同一の報知が実行される場合(第2状態の場合)がある。遊技者によっては、特別報知と同一の報知が実行されたにも関わらず特別遊技状態が発生しないことに対して煩わしさを感じ、遊技を続行する意欲が損なわれることもある。この遊技機によれば、遊技を続行する意欲を敢えて低下させて遊技に対する集中を抑えることにより携帯端末への着信に気付くように遊技者を仕向け、着信に対する適切な対応を促すことができる。
【0017】
本発明における好適な一態様の遊技機における特別報知手段は、前記特別報知として又は前記特別報知とは別に、前記遊技結果決定手段が決定した遊技結果を報知する図柄変動を実行するものであり、
遊技価値が賭けられた状態で、前記遊技結果決定手段に遊技結果を決定させ前記図柄変動を開始させるために遊技者が操作する開始操作手段と、
前記図柄変動を停止させるために遊技者が操作する停止操作手段と、
前記停止操作手段が操作された場合に前記遊技結果に対応した図柄を停止するよう停止制御を実行する停止制御手段と、を備えている(請求項6)。
この場合には、スロットマシンである遊技機について、本発明の作用効果を実現できる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技場に設置された遊技機に関する例である。この内容について、
図1〜
図11を参照して説明する。
【0020】
遊技場では、スロットマシン1などの遊技機が複数設置されている。各遊技機は、遊技場内の管理スペース等に設置された管理装置5によって管理されている。遊技場では、遊技機と管理装置5との間のデータ通信等を実現するための場内ネットワーク555が構築され、管理装置5による各遊技機の管理は、この場内ネットワーク555を利用して実現されている。
【0021】
場内ネットワーク555には、管理装置5のほか、2台の遊技機毎に設置された中継装置50、図示しない計数装置や精算装置等が接続されている。中継装置50には、スロットマシン1等の遊技機のほか、遊技機毎に個別に付設された表示装置51及び貸出機52が通信可能な状態で接続されている。スロットマシン1等の遊技機は、中継装置50を介して場内ネットワーク555に接続されている。
【0022】
図2のスロットマシン1は、図柄を変動表示するリール12を3つ備える遊技機である。図柄変動の停止に応じて入賞図柄が表示されると入賞が発生し、遊技媒体であるメダルの払出等の特典を受けることができる。このスロットマシン1では、所定のAT役(本例では9枚役)を入賞させるための押順の報知(AT報知)を受けられるAT状態がボーナス状態(特別遊技状態)として設定されている。特に、このスロットマシン1では、遊技者が所持する携帯電話への着信が、ボーナス状態の発生に関与する場合が設定されている。
【0023】
スロットマシン1の前面部分は、図柄表示窓11が略中央に配置された前面枠体10によって形成されている。前面枠体10は、向かって左側に設けられた図示しないヒンジを介して回動可能な状態で台枠(図示略)に固定されている。前面枠体10は、遊技場の管理者等が管理するカギを用いて施錠可能である。
【0024】
前面枠体10では、図柄表示窓11の上側に、液晶表示部238、左右一対のスピーカ239S及び装飾ランプ部236が配置されている。図柄表示窓11の下側には、スロットマシン1の基部をなすベース部100が形成されている。図柄表示窓11の右側には、メダルの付与数を表示する付与数表示部151、及びクレジット数を表示するクレジット表示部152が配置されている。
【0025】
ベース部100は、遊技者から奥まって位置する図柄表示窓11に相対して張り出すように形成されている。ベース部100は、図柄表示窓11に隣り合う上端部に棚面状の操作面14を有し、下端部にメダルの受け皿15を有し、操作面14の下側に隣接して操作パネル13を有している。
【0026】
操作面14には、クレジット(貯留)されたメダルを投入するためのベットボタン24と、クレジットされたメダルを払い出させるための精算ボタン25と、メダルを直接投入するためのメダル投入口230と、が配置されている。操作パネル13には、リール12の図柄変動を開始させるためのスタートレバー(開始操作手段)22、図柄変動を停止させるためのストップボタン(停止操作手段)21が配置されている。
【0027】
ベース部100の向かって右側、操作面14の下側に当たる位置には、遊技者が所持する携帯電話を識別する端末認証部(携帯端末識別手段)103が設けられている。この端末認証部103は、近接するようにかざされた携帯電話から識別番号等を読み取って認証しログイン状態を設定する。端末認証部103は、例えばフェリカ(登録商標)チップ等の非接触型の無線通信ICを備えた携帯電話等の携帯端末に対応している。つまり、携帯電話の識別番号等により、受け付けた携帯電話とその他の携帯電話とを識別している。
【0028】
端末認証部103は、携帯電話が着信した際に無線出力する着信発生の情報(着信情報)を受信し、後述する制御部18にその情報を転送する。なお、携帯電話のログオフ(ログイン状態の解除)は、遊技者による所定のログオフ操作、あるいは別の新たな携帯電話の認証(ログイン)に応じて実行される。
【0029】
前面枠体10の内側に当たる遊技機内部には、スロットマシン1の動作状態を切り換えるための切換操作部(操作手段)101が設けられている。この切換操作部101は、前面枠体10を手前側に回動させて開放したときに操作可能となる。上記のごとく前面枠体10は施錠されているので、遊技者等が切換操作部101を勝手に操作することはできない。カギを所持する管理者等のみが切換操作部101を操作可能である。なお、切換操作部101で切換設定可能な動作状態としては、携帯電話への着信がボーナス状態の発生に関与する場合がある第1状態と、携帯電話への着信がボーナス状態の発生に関与しない第2状態とがある。
【0030】
図柄表示窓11は、
図2及び
図3のごとく、図柄表示領域110L、C、Rを含む表示窓である。各図柄表示領域110L、C、Rは、いずれも3図柄分の図柄表示領域である。図柄表示窓11全体では、3行3列よりなる2次元マトリクス状に配置された9図柄分の図柄表示領域が形成されている。2次元マトリクス状に9個の図柄125が配置される図柄表示領域においては、入賞の対象となる入賞図柄の並び方向である中段水平方向の入賞ライン111が1本のみ設定されている。
【0031】
各図柄表示領域110L、C、Rの裏側には、図柄変動を実行するリール12L、C、Rがそれぞれ配置されている。リール12L、C、Rは、
図4のごとく、円柱形状の外周面に略一定の間隔を空けて21個の図柄125が配置された回転式のリールである。リール12L、C、Rにそれぞれ個別に対応するストップボタン21(
図2)として、左ストップボタン21L、中ストップボタン21C、右ストップボタン21Rが設けられている。
【0032】
液晶表示部238は、液晶ディスプレイよりなる。液晶表示部238は、遊技を演出するための各種の演出画面等を表示可能である。液晶表示部238は、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)AT報知手段:AT役である9枚役を入賞させるための押順を報知するAT報知を実行する手段。AT報知手段としての液晶表示部238は、AT状態下で9枚役が内部当選したとき、ストップボタン21L、C、Rの押順を数字で表示する(
図9を参照して後述)。
(2)特別報知手段:ボーナス状態の発生を報知するボーナス報知(特別報知)を実行する手段。後で説明するが、ボーナス報知としては、ボーナス状態下のAT報知の際のボーナス報知演出や、ボーナス状態の発生が確定したことを報知するボーナス確定演出等がある。
【0033】
スロットマシン1では、
図5のごとく、3種類の小役(1枚役、9枚役、5枚役)のほか、リプレイ役が設定されている。同図では、各役の名称を左列に、各役に対応する図柄の組合せである入賞図柄を中列に、入賞に応じた払出等の利益を右列に、それぞれ示してある。なお、リプレイ役については、メダルの払出に代えて、入賞に応じてリプレイゲームが付与される。本例のスロットマシン1では、ボーナス状態の契機役として1枚役が設定されている。また、ボーナス状態下でAT報知の対象となるAT役としては上述の通り9枚役が設定されている。
【0034】
スロットマシン1の電気的な構成は、
図6に示す通りである。スロットマシン1の全体動作を制御する制御部18に対しては、既出の構成のほか、メダル投入口230(
図2)から投入されたメダルを検知する投入メダル検知部23、リール12と共に図柄変動表示手段を構成するリール駆動部121、リール12の回転位置を検知する基準位置検知部232、メダルを受け皿15に払い出すメダル払出部233、液晶表示部238や音声出力部239等を制御する表示制御部19、遊技者の有利度合いを表す設定値を設定するための設定値操作部28等が電気的に接続されている。
【0035】
リール駆動部121は、ステップ単位で制御可能なステッピングモータ(図示略)を含み、このステッピングモータの回転駆動力によりリール12を回転駆動する駆動部である。
基準位置検知部232は、各リール12L、C、Rについて基準位置片の通過を検知する毎に検知信号を出力する検知部である。
設定値操作部28は、図示しない設定キーを利用して、ボーナス状態の契機役である1枚役等の内部当選確率が異なる6段階の設定値を変更するための操作部である。
【0036】
制御部18は、
図6のごとく、CPU181と、メモリ手段であるROM183・RAM184と、入出力インターフェースとしてのI/O部182と、内部当選役抽選用の乱数を抽出する乱数抽出部185と、乱数を発生する乱数発生部186と、を有している。
ROM183は、ソフトウェアプログラムを記憶しているほか、内部当選役の抽選に用いる内部当選役抽選テーブル(図示略)、リール12の停止制御に用いるリール制御テーブル(図示略)を記憶している。
【0037】
リール制御テーブルは、入賞ライン111上に停止可能な停止位置が規定されたデータテーブルである。
内部当選役抽選テーブルは、0〜65535の内部当選役抽選用の乱数のうち、各役の当選乱数の範囲が規定されたデータテーブルである。内部当選役抽選テーブルは、1〜6の設定値毎に用意されている。設定値5や6の高設定に対応する内部当選役抽選テーブルでは、ボーナス状態の契機役である1枚役の当選乱数の数が多く設定され、遊技者側に有利になっている。ある設定値に対応する内部当選役抽選テーブルでは、各役の当選乱数の数が
図7に例示するように規定されている。
【0038】
図7の通り、AT役である9枚役については、内部当選したとき押順に関わらず入賞できる共通9枚役のほか、入賞させるための押順が定められた9枚役A〜Fが設定され、各9枚役に対してそれぞれ当選乱数が設定されている。例えば、9枚役Aの場合、左→中→右の押順でストップボタン21を操作することが入賞条件となっている。9枚役Aが内部当選したとき、この押順で操作すれば入賞が発生する一方、これ以外の押順の場合にはハズレとなる。
【0039】
図7の例であれば、9枚役A〜Fの当選乱数の合計個数が30000個となっており、いずれかが内部当選する確率が1/2に迫る高確率となっている。ただし、これら9枚役A〜Fについては、入賞させるためのストップボタン21L、C、Rの操作順が6通りの組合せのうちの1通りのみである。そのため、押順の報知がない非ボーナス状態であれば、9枚役A〜Fのいずれかが内部当選した際、その内部当選役を入賞できる確率は1/6となる。例えば、非ボーナス状態下で9枚役Aが内部当選して、さらに入賞できる確率は、5000/65536×1/6≒1/79となっている。
【0040】
制御部18では、ROM183から読み込みしたソフトウェアプログラムをCPU181が実行することにより、以下の各手段としての機能が実現される。
(3)遊技結果決定手段:規定数のメダルが賭けられた状態で有効にスタートレバー22が操作されたこと(予め定められた条件)を契機として、内部抽選を実行して内部当選役等の遊技結果を決定する手段。特に、ボーナス状態の契機役である1枚役が内部当選役として決定された際には、遊技結果としてボーナス状態の発生が併せて決定される。
(4)停止制御手段:リール駆動部121を制御し、各リール12の回転を制御する手段。停止制御手段は、図柄変動中のリール12に対応するストップボタン21が操作されたとき、そのリール12の回転を停止させる制御を実行する。
(5)特別遊技状態発生手段:ボーナス状態(AT状態)を発生させる手段。特別遊技状態発生手段は、1枚役が内部当選役として決定されてボーナス状態の発生が決定されたとき、次のゲーム以降100ゲームに渡るボーナス状態を発生させる。また、携帯電話に着信があったとき、1ゲームのみのAT状態をボーナス状態として発生させることもある。
(6)入賞図柄判定手段:入賞ライン111に沿って停止表示された図柄125の種類を判定する手段。
(7)利益付与手段:いずれかの役の入賞図柄が入賞ライン111に停止表示されて入賞が発生したとき、その役に対応する利益を付与する手段。例えば9枚役の入賞であれば、メダルを9枚払い出す。リプレイ役の入賞であれば、遊技者のメダルを消費することなく規定数のメダルを自動投入し、新たなゲーム(リプレイゲーム)を開始できる状態を設定する。
(8)着信検出手段:端末認証部103による前記着信情報の受信に応じて携帯電話への着信を検出する手段。
(9)状態設定手段:切換操作部101の操作に応じてスロットマシン1の動作状態を切り換える手段。動作状態としては、
図7を用いて説明した乱数を抽出してボーナス状態の発生を決定する通常の内部抽選に加え、携帯端末への着信に応じて遊技結果決定手段がボーナス状態の発生を決定し得る第1状態と、携帯端末への着信の有無とは無関係に遊技結果決定手段が遊技結果を決定する第2状態と、がある。状態設定手段は、切換操作部101における操作設定に応じて、第1状態及び第2状態のいずれかを設定する。第2状態では、携帯電話の着信に応じてボーナス確定演出が実行されるのみであり、遊技結果決定手段によりボーナス状態の発生が決定されない限り、後続してボーナス状態が発生することはない。つまり、第2状態では、携帯電話に着信があったとしても、その携帯電話の着信によってボーナス状態が発生することはない。
(10)着信AT回数計数手段:着信に応じてボーナス状態を発生させた回数である着信AT回数を計数して記憶する手段。着信AT回数計数手段は、認証した携帯電話の識別番号を記憶すると共に、その識別番号に対応付けて当日の着信AT回数を計数する。一度認証してログイン状態となった携帯電話については、その後、ログオフ状態となってもそのまま着信AT回数の記憶状態が維持される。認証した携帯電話の識別番号及び着信AT回数は、当日の営業終了後、翌日の営業開始までにリセットされる。
【0041】
以上のような構成のスロットマシン1の基本動作について説明する。
制御部18は、ベットボタン24の操作あるいはメダル投入口230へのメダル投入に応じて規定数のメダルがゲームに賭けられたときにゲームの開始を許可する。ゲーム開始が許可された状態でスタートレバー22が操作されたとき、乱数発生部186による発生乱数(0〜65535)の中から乱数抽出部185が内部当選役抽選用の乱数を抽出する。
【0042】
制御部18は、このように抽出された内部当選役抽選用の乱数を内部当選役抽選テーブルと照合することにより内部抽選を実行し、内部当選役を決定する。いずれかの役を内部当選役として決定した場合には、その内部当選役に対応する内部当選フラグを成立させる。内部当選フラグが成立すると対応する役が入賞可能になる一方、内部当選フラグは成立したゲームにおいてのみ有効であり次のゲームまでにリセットされる。なお、スロットマシン1では、ゲーム毎の内部抽選により1枚役が内部当選したときにボーナス状態の発生が決定される。
【0043】
制御部18は、内部抽選を実行した後、リール12による図柄変動を開始させる。制御部18は、リール駆動部121を構成するステッピングモータに制御パルスを入力し、1パルス毎に1ステップずつステッピングモータを回転させる。制御部18は、ステッピングモータが回転している間、リール駆動部121に入力した制御パルス数、すなわちステッピングモータが回転したステップ数をカウントする。このステップ数のカウンタ値は、各リール12の基準位置片の検知信号の取り込み毎にゼロリセットされる。したがって、このカウンタ値は、直近の検知信号の後に生じたステップ数を示すことになる。
【0044】
制御部18は、ストップボタン21が操作されたとき、対応するリール12の回転を停止し図柄変動を停止させる。制御部18は、リール12を停止させるに当たって、規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)等が定める所定の引込範囲内の図柄を入賞ライン111上に停止させる、いわゆる引込制御を実行する。本例では、引込範囲として4図柄分に相当する範囲が設定されている。引込制御では、前記リール制御テーブルに対してストップボタン21が操作された時のステップ数が照合され、停止位置が決定される。引込範囲内に内部当選フラグに対応する図柄があれば、その図柄が停止位置として決定される。
【0045】
制御部18は、リール12が停止した後、対応するステッピングモータ(リール駆動部121)のステップ数に基づいて入賞ライン111に沿って停止した図柄125の種類を特定する。全てのリール12が停止した後、制御部18は、3基のリール12L、C、Rを横断するように設定された入賞ライン111(
図3参照。)上に停止した図柄125の組合せが所定の入賞図柄であるか否かに応じて入賞役を判定する。
【0046】
制御部18は、入賞役に対応する利益を付与する。例えば、9枚役が入賞役である場合には9枚のメダルを付与する(
図5参照。)。1枚役が入賞役である場合には、メダルを1枚付与すると共に、次のゲームから100ゲームに渡るボーナス状態が発生する。なお、1枚役が内部当選役として決定された場合には、同時にボーナス状態の発生が決定されるため、内部当選した1枚役が入賞したか否かに関わらず、ボーナス状態が発生する。1枚役の内部当選に応じてボーナス状態の発生が決定されると、ボーナス状態の発生が確定した旨を表すボーナス確定演出(ボーナス報知、特別報知)が実行され、液晶表示部238に
図8のボーナス確定画面が表示される。つまり、ボーナス確定画面は、ボーナス状態発生が確定したことを報知することで、特別遊技状態の発生を遊技者に報知している。
【0047】
ボーナス状態の発生中では、ボーナス状態が発生中である旨を表す「ボーナス」の文字表示が左上に配置された
図9のボーナス中画面が液晶表示部238に表示される。このボーナス中画面を表示する演出は、ボーナス状態であることを報知するボーナス報知演出(ボーナス報知、特別報知)となっている。つまり、ボーナス報知演出は、ボーナス状態であることを報知することで、特別遊技状態の発生を遊技者に報知している。9枚役A〜Fのいずれかが内部当選したときには、ボーナス中画面によりその9枚役を入賞させるための押順を報知するAT報知が実行される。具体的には、ボーナス中画面内の左、中、右の3箇所の位置に表示される1〜3の数字によって、各ストップボタン21L、C、Rの押順が報知される。
【0048】
なお、このようなAT報知が実行されるボーナス状態下のボーナスゲームでは、メダルの純増数が1ゲーム当たり約2.0枚となっている。一方、ボーナス状態以外では、9枚役A〜Fのいずれかが内部当選しても押順が報知されないか、あるいは報知されにくいので、9枚役の入賞難易度が高くなる。3つのストップボタン21の押順の組合せが6通りであるので、9枚役A〜Fのいずれかが内部当選した際、押順の報知を受けずに入賞できる確率は1/6となる。
【0049】
本例のスロットマシン1には、遊技者が所持する携帯電話等の端末機器が遊技結果に関わりを有する点に遊技上の特徴がある。携帯電話をスロットマシン1の遊技に関連付けるためには、遊技者はまず、端末認証部103に対して自分の携帯電話を近接させて認証を受ける必要がある。制御部18は、端末認証部103に近接された携帯電話から識別番号等を読み取って認証し、その携帯電話についてログイン状態を設定する。制御部18は、このようなログイン状態の携帯電話への着信があったとき、携帯電話が無線出力する着信発生の情報に基づき、着信発生を検出する。
【0050】
ログイン状態の携帯電話に着信が発生したときの制御部18による着信対応処理について、
図10のフローチャートを参照しながら説明する。
この着信対応処理は、遊技者が所持する携帯電話がログイン状態となっている状況下で、遊技状態が通常状態(非ボーナス状態)にある場合に実行される処理である(S101:YES)。一方、ボーナス状態が発生中の場合は(S101:NO)、通常状態となるまで着信発生の報知が待機される。この場合、スロットマシン1側で携帯電話の着信履歴を管理しており、各着信について報知実行済みか否かを判断可能となっている。着信報知の待機中に他の着信が発生した場合であっても、着信報知がまとめて1回のみ実行される。
【0051】
通常状態下で携帯電話に着信が発生した場合には(S101:YES→S102:YES)、着信発生に応じてボーナス状態を発生させる前記第1状態が設定されているか、着信が発生してもボーナス状態を発生させない前記第2状態が設定されているかが判断される(S103)。
【0052】
着信発生に応じてボーナス状態を発生させる第1状態が設定されている場合には(S103:YES)、ログイン状態の携帯電話の識別番号に対応する着信AT回数が1回加算される(S104)。その着信AT回数が3回(特別回数)以下であれば(S105:YES)、AT役である9枚役A〜Fが内部当選したゲームのスタートが待機される(S106:NO)。
【0053】
9枚役A〜Fのいずれかが内部当選したゲームがスタートした場合には(S106:YES)、AT報知によりその9枚役を入賞させる押順を報知(AT報知)するボーナス中画面(
図9)が液晶表示部238に表示される(S107)。上記のようにこのボーナス中画面の左上にはボーナス報知のための「ボーナス」の文字表示(ボーナス表示)が配置されている。
【0054】
その後、9枚役A〜Fのいずれかが内部当選したゲームの終了が待機され(S108:NO)、ゲーム終了に応じて(S108:YES)、携帯電話に着信があった旨を報知する
図11の着信報知画面が液晶表示部238に表示される(S109)。この着信報知画面によれば、着信発生の報知と共に、100ゲームに渡るボーナス状態ではないことを遊技者に報知できる。なお、ログイン状態の携帯電話に対応する着信AT回数が3回を超えている場合には(S105:NO)、AT報知等が実行されないように設定されている。
【0055】
一方、着信発生に応じてボーナス状態を発生させない第2状態が設定されている場合には(S103:NO)、新たなゲームのスタートが待機される(S116:NO)。新たなゲームがスタートした場合には(S116:YES)、ボーナス確定を報知するボーナス確定演出によるボーナス確定画面(
図8)が液晶表示部238に表示される(S117)。その後、そのゲームが終了すると(S108:YES)、携帯電話に着信があった旨を報知する
図11の着信報知画面が液晶表示部238に表示される(S109)。この着信報知画面が表示されたとき、遊技者は、着信があったこと、100ゲームに渡るボーナス状態が発生したのではないことを理解できる。
【0056】
以上の通り、本例のスロットマシン1は、遊技者が所持する携帯電話への着信が発生したときに、ボーナス状態が発生した際と同様、ボーナス中画面(
図9)の表示や、ボーナス確定画面(
図8)の表示によるボーナス報知(特別報知)を実行する。このようにボーナス報知を実行すれば、携帯電話への着信に応じてボーナス状態が発生するかのように遊技者に思わせることができる。このスロットマシン1では、携帯電話への着信と遊技結果に関する報知とが関連付けされており、携帯電話への着信を報知する機能を活用して新たな遊技性が付与されている。
【0057】
特に、このスロットマシン1の遊技では、ボーナス状態が全く発生しないのに関わらず、ボーナス状態が発生した場合と同じボーナス報知(特別報知)としてボーナス確定画面(
図8)が表示される場合がある。遊技者によっては、ボーナス確定画面が表示されたにも関わらずボーナス状態が発生しないことに対して煩わしさを感じ、遊技を続行する意欲が損なわれることもある。この場合には、遊技を続行する意欲を低下させ遊技に対する集中力を敢えて損なわせることにより携帯電話への着信に気付くように遊技者を仕向け、適切な対応を促すことができる。
【0058】
スロットマシン1に第1状態が設定されている場合、予め携帯電話のログイン状態を設定しておけば、携帯電話に着信が発生したときにボーナス状態が実際に発生するようになる。このスロットマシン1の遊技者は、携帯電話への着信が発生することも期待して遊技を行うようになる。これにより、携帯電話への着信とボーナス状態の発生とを関連付けるという全く新しい遊技性を実現できる。また、携帯電話への着信に応じたボーナス状態は、AT報知が1回実行されるのみであり、着信とは無関係に発生する本来の100ゲームに渡るボーナス状態(AT状態)よりも有利度合いが低くなっている。このような設定を採用すれば、着信に応じたボーナス状態の発生によって遊技者側が過度に有利になってしまうおそれを回避できる。
【0059】
スロットマシン1の遊技において、携帯電話への着信に応じてボーナス状態が発生した場合、AT報知が1回実行されてそのボーナス状態が終了した後、携帯電話への着信を報知する着信報知画面(
図11)が表示される。これにより、ボーナス状態が終了して遊技にひと区切りが付いた適切なタイミングで、遊技者が携帯電話への着信を認識できるようになる。遊技者によっては、遊技中の着信を煩わしいものと考えているが、着信に応じてボーナス状態が発生したことが分れば、着信に対する煩わしさも軽減される。
【0060】
さらに、本例のスロットマシン1では、着信に応じたボーナス状態の発生回数に制限を設けている。具体的には、同一の携帯電話への着信に応じて発生するボーナス状態は、同一営業日において最大3回に制限されている。このような制限を設ければ、着信に応じたボーナス状態によって、遊技者側の有利度合いが過大となる状況を回避できる。
【0061】
スロットマシン1は、上記のように携帯電話への着信に応じてボーナス状態が発生する可能性がある第1状態と、携帯電話への着信に応じたボーナス状態の発生可能性がない第2状態と、を切り換える切換操作部101を備えている。遊技場の管理者等であれば、切換操作部101の操作によりいずれかの動作状態を選択的に設定可能である。一方、このスロットマシン1では、第1状態が設定されているか第2状態が設定されているかに関わらず、携帯電話への着信が発生したとき、ボーナス状態の発生中であることを表すボーナス報知と同一の報知が実行される。第1状態であれば、AT報知の際、ボーナス状態である旨を示すボーナス中画面(
図9)が表示される。第2状態であれば、携帯電話への着信に応じてボーナス状態が発生することはないが、着信が発生したときにボーナス確定画面(
図8)が表示される。
【0062】
第2状態が設定されたスロットマシン1の場合、遊技者によっては、ボーナス報知が実行されたにも関わらずボーナス状態が発生しないことに対して煩わしさを感じ、遊技を続行する意欲が低下することもある。このように第2状態では、遊技を続行する意欲を敢えて低下させて遊技に対する集中力を抑制することにより携帯電話への着信に気付くように遊技者を仕向け、着信に対する適切な対応を促すことができる。このようにスロットマシン1では、着信に応じてボーナス状態を発生させるか否かを管理者が設定できるため、着信への対応を促すか否かを遊技場で選択できるという効果も生じている。
【0063】
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例では、特別遊技状態としてボーナス状態であるAT状態が発生するスロットマシン1を例示したが、遊技者に有利な特別遊技状態の内容は適宜、変更しても良い。例えば、役に当選する確率が高くなる状態を特別遊技状態として設定しても良い。また、本例では、本願発明をスロットマシンに適用しているが、その他の種類の遊技機に本願発明を適用しても良い。例えば、パチンコ遊技機に適用しても良く、この場合、携帯電話の着信に応じて、大当たり状態発生の報知と同様の報知を実行するようにすれば良い。また、メダルを使用せずクレジットや得点を使用して遊技が進行するクレジット式スロットマシンや、玉を遊技者が触れることができないように封入されており、得点やクレジットを使用して玉を発射する封入式パチンコ遊技機に本願発明を適用することも可能である。
【0064】
本例では、着信に応じたボーナス状態についてはAT報知の回数を1回のみに設定し、着信に関係なく発生する100ゲームに渡るボーナス状態よりも遊技者側の有利度合いを低くしている。着信に応じたボーナス状態であるか否かによって遊技者の有利度に差を設けることは必須の構成ではなく、同様の有利度合いを設定することもできる。
【0065】
本例では、着信を報知するタイミングとして、ボーナス状態の終了後を設定している。着信を報知するタイミングは適宜変更でき、例えば、ボーナス状態を発生させる前や、ボーナス状態の発生中に着信を報知する構成を採用することも良い。
【0066】
本例では、着信に応じたボーナス状態の発生回数に制限を設け、同一の携帯電話について1営業日内で最高3回とし、4回目以降の着信についてはボーナス報知を実行しない構成とした。これに代えて、制限回数を超える着信(本例であれば4回目以降の着信)が発生したとき、ボーナス状態を発生させることなくボーナス確定画面(
図8)を表示するなど、ボーナス状態の発生した際のボーナス報知と同一のボーナス報知を実行するようにしても良い。着信に応じてボーナス状態を発生させる際の制限回数は、適宜変更しても良いし、制限回数を無くしても良い。携帯電話を最初に認証したとき、制限回数を決定するための抽選を実行することも良い。
【0067】
本例では、着信に応じてボーナス状態が発生する設定(前記第1状態)と、ボーナス状態の発生に着信が関与しない設定(前記第2状態)と、を遊技場の管理者等が選択できる構成を採用している。これに代えて、前記第1状態及び第2状態のいずれかの一方の設定のみ設けられた遊技機に本願発明を適用することも可能である。例えば、着信に応じてボーナス状態発生の報知が行われるが、実際にはボーナス状態が発生することが一切ない遊技機に本願発明を適用することも可能である。
【0068】
本例では、携帯電話に電話がかかって来たことに基づいてボーナス状態が発生する場合と同一のボーナス報知を実行する構成とした。電話がかかって来ることに代えて又は加えて、例えば、携帯電話がメール等のメッセージを受信した場合にボーナス報知を実行する構成を採用しても良い。また、メール等の受信を着信の発生として取り扱う場合、携帯端末として携帯電話以外の端末を使用することも可能になり、例えば、小型のパソコンを使用しても良い。
【0069】
本例では、着信が発生した場合、液晶表示部238にボーナス状態が発生した場合と同一のボーナス報知を実行する構成を例示している。この構成に代えて又は加えて、着信発生に基づいて、リール12にて「7」の図柄が揃うようにしても良い。つまり、着信発生に応じて、ボーナス状態が発生する場合と同様にリール12を停止制御することも良い。この場合、リール12が特別報知手段として機能することになる。
パチンコ遊技機の場合、着信の発生に応じて、例えば電話機の図柄等を用いたリーチ演出を開始させることも良く、「777」等が揃った後に着信を報知することも良い。
【0070】
着信があったとき、遊技機を一時停止するか遊技を続けるかの問合せ画面を液晶表示部238等に表示することも良い。一時停止が選択された場合には、遊技機の動作を一時停止させると良い。着信に応じて遊技者が携帯電話を通話状態に切り換えた場合には、その切換情報を受信して動作を一時停止するように遊技機を構成することも良い。携帯電話を通話状態に切り換えることで遊技機の動作が一時停止すれば、例えば大当たり状態のパンク等を気にすることなく着信に対応できるようになる。着信時ではなく遊技者が自分から電話をかけた場合についても、その発信情報を受信して動作を一時停止するように遊技機を構成することも良い。遊技者が操作可能な設定画面を液晶表示部238に表示する等により、通話状態への切換等に応じて動作を一時停止させるか否かを遊技者が選択できるように構成しても良い。
【0071】
なお、本例では、電波等を利用した近距離通信によりスロットマシン1と携帯電話との間の通信を可能とした例である。これに代えて、遊技機側が表示するQRコード(登録商標)等の2次元コードをカメラ機能を備えた携帯電話により撮像させ、インターネット上のウェブサイトに誘導してログインさせる構成を採用することも良い。この場合、携帯電話への着信情報については、本例と同様近距離通信により遊技機側に送信しても良いし、インターネット上にアップロードすることも良い。
【0072】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。