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特開2015-160609通信相手選択システム及び車体側通信器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-160609(P2015-160609A)
(43)【公開日】2015年9月7日
(54)【発明の名称】通信相手選択システム及び車体側通信器
(51)【国際特許分類】
   B60R 25/24 20130101AFI20150811BHJP
   B60C 23/04 20060101ALI20150811BHJP
【FI】
   B60R25/24
   B60C23/04 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-39168(P2014-39168)
(22)【出願日】2014年2月28日
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】蔵田 博行
(57)【要約】
【課題】適切なタイミングでキーレスエントリシステム及びTPMSの切り替えを行って、両システムで車両に搭載された無線通信器を共用することができる通信相手選択システム及び車体側通信器を提供する。
【解決手段】ECU1は、シフトレバー22の操作状態、パーキングブレーキ23の作動/解除状態、車両100のエンジンの動作状態及び無線キー3との認証処理の結果の4つの条件を適宜に組み合わせた判定を行うことによって、無線通信部12が無線キー3又はセンサユニット6のいずれと無線通信を行うかを選択する。例えばECU1は、シフトレバー22の操作状態がパーキングであるか、又は、エンジンが動作していない場合に、キーレスエントリシステムのため無線キー3との無線通信を行い、シフトレバー22の操作状態がパーキング以外であり、且つ、エンジンが動作している場合に、TPMSのためにセンサユニット6との無線通信を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車輪に設けられ、該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、
前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段、並びに、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器と
を備えること
を特徴とする通信相手選択システム。
【請求項2】
前記選択手段は、
前記シフトレバーの操作状態がパーキングであるか、又は、前記エンジンが動作していない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、
前記シフトレバーの操作状態がパーキング以外であり、且つ、前記エンジンが動作している場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の通信相手選択システム。
【請求項3】
前記車体側通信器は、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、及び、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段を有し、
前記選択手段は、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態、前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態、及び、前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に基づいて選択を行うようにしてあること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信相手選択システム。
【請求項4】
車両の車輪に設けられ、該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、
前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段、並びに、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器と
を備えること
を特徴とする通信相手選択システム。
【請求項5】
前記選択手段は、
前記シフトレバーの操作状態がパーキングであるか、又は、前記認証処理の結果が認証成功ではない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、
前記シフトレバーの操作状態がパーキング以外であり、且つ、前記認証処理の結果が認証成功である場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあること
を特徴とする請求項4に記載の通信相手選択システム。
【請求項6】
前記車体側通信器は、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段を有し、
前記選択手段は、更に前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態に応じて選択を行うようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の通信相手選択システム。
【請求項7】
車両の車輪に設けられ、該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、
前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段、並びに、該パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器と
を備えること
を特徴とする通信相手選択システム。
【請求項8】
前記選択手段は、
前記パーキングブレーキが作動状態であるか、又は、前記エンジンが動作していない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、
前記パーキングブレーキが解除状態であり、且つ、前記エンジンが動作している場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあること
を特徴とする請求項7に記載の通信相手選択システム。
【請求項9】
前記車体側通信器は、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、及び、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段を有し、
前記選択手段は、前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態、前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態、及び、前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に基づいて選択を行うようにしてあること
を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の通信相手選択システム。
【請求項10】
車両の車輪に設けられ、該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、
前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段、並びに、該パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器と
を備えること
を特徴とする通信相手選択システム。
【請求項11】
前記選択手段は、
前記パーキングブレーキが作動状態であるか、又は、前記認証処理の結果が認証成功ではない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、
前記パーキングブレーキが解除状態であり、且つ、前記認証処理の結果が認証成功である場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあること
を特徴とする請求項10に記載の通信相手選択システム。
【請求項12】
車両の車輪に設けられて該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、
前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段と、
前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段と、
前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段と
を備え、
前記車両の車体に搭載されていること
を特徴とする車体側通信器。
【請求項13】
車両の車輪に設けられて該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、
前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段と、
前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段と、
該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段と、
前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段と
を備え、
前記車両の車体に搭載されていること
を特徴とする車体側通信器。
【請求項14】
車両の車輪に設けられて該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、
前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段と、
前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段と、
前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段と
を備え、
前記車両の車体に搭載されていること
を特徴とする車体側通信器。
【請求項15】
車両の車輪に設けられて該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、
前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段と、
前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段と、
該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段と、
前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段と
を備え、
前記車両の車体に搭載されていること
を特徴とする車体側通信器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のキーレスエントリ及びTPMS(Tire Pressure Monitoring System)等に利用される通信相手選択システム及び車体側通信器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のドアのロック/アンロックを支援するシステムとして、キーレスエントリシステム又はスマートエントリシステム等が広く利用されている。このようなシステムでは、ユーザが所持する可搬型の通信器と車両に搭載された通信器とが通信を行って情報交換し、認証処理に成功した場合に車両のドアのロック/アンロックの制御が自動的に行われる。
【0003】
また近年、車両のタイヤの空気圧を監視してユーザに警告などを発するTPMSがある。例えば特許文献1には、タイヤに設けたタイヤ圧のセンサ装置が2つの異なる時刻におけるホイールの角度を測定し、その角度差を車両本体に設けた電子制御モジュールに送信すると共に、電子制御モジュールがABS(Antilock Brake System)センサにてホイールの角度を測定し、センサ装置から受信したホイールの角度及びABSセンサにて測定したホイールの角度に基づいてタイヤの装着位置を判断するTPMSのホイール自動位置決めシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2013−505167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のようにキーレスエントリシステム等及びTPMSは、共に無線通信により車両に搭載された制御装置などとの情報交換を行う必要があり、車両には無線通信を行う装置を搭載する必要がある。キーレスエントリシステムとTPMSとをそれぞれ個別に車両に搭載した場合、車両には両システムのためにそれぞれ無線通信器を搭載する必要がある。そこでキーレスエントリシステム及びTPMSが車両の無線通信器を共用することによって、装置の小型化及び低コスト化等が期待できる。しかしながら無線通信器を共用とすることにより、キーレスエントリシステム及びTPMSを同時的に動作させることができないため、適切なタイミングでのシステム切替を行う必要がある。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、適切なタイミングでキーレスエントリシステム及びTPMSの切り替えを行って、両システムで車両に搭載された無線通信器を共用することができる通信相手選択システム及び車体側通信器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る通信相手選択システムは、車両の車輪に設けられ、該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段、並びに、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、前記選択手段が、前記シフトレバーの操作状態がパーキングであるか、又は、前記エンジンが動作していない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、前記シフトレバーの操作状態がパーキング以外であり、且つ、前記エンジンが動作している場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、前記車体側通信器が、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、及び、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段を有し、前記選択手段は、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態、前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態、及び、前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に基づいて選択を行うようにしてあることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、車両の車輪に設けられ、該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段、並びに、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、前記選択手段が、前記シフトレバーの操作状態がパーキングであるか、又は、前記認証処理の結果が認証成功ではない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、前記シフトレバーの操作状態がパーキング以外であり、且つ、前記認証処理の結果が認証成功である場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、前記車体側通信器が、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段を有し、前記選択手段は、更に前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態に応じて選択を行うようにしてあることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、車両の車輪に設けられ、該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段、並びに、該パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、前記選択手段が、前記パーキングブレーキが作動状態であるか、又は、前記エンジンが動作していない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、前記パーキングブレーキが解除状態であり、且つ、前記エンジンが動作している場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、前記車体側通信器が、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、及び、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段を有し、前記選択手段は、前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態、前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態、及び、前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に基づいて選択を行うようにしてあることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、車両の車輪に設けられ、該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段、並びに、該パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器とを備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、前記選択手段が、前記パーキングブレーキが作動状態であるか、又は、前記認証処理の結果が認証成功ではない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、前記パーキングブレーキが解除状態であり、且つ、前記認証処理の結果が認証成功である場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る車体側通信器は、車両の車輪に設けられて該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段と、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段と、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段とを備え、前記車両の車体に搭載されていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る車体側通信器は、車両の車輪に設けられて該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段と、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段と、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段と、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段とを備え、前記車両の車体に搭載されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る車体側通信器は、車両の車輪に設けられて該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段と、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段と、前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段とを備え、前記車両の車体に搭載されていることを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る車体側通信器は、車両の車輪に設けられて該タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段と、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段と、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段と、前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段とを備え、前記車両の車体に搭載されていることを特徴とする。
【0022】
本発明においては、キーレスエントリシステムのための可搬型通信器と、TPMSのための車輪に設けられた車輪側通信器とが、車体に設けられた車体側通信器との間でそれぞれ無線通信を行う。車体側通信器は、可搬型通信器との通信により車両のドアの施錠/解錠制御を行う。車体側通信器は、車輪側通信器との通信により車輪の空気圧の検知結果を取得して警告などを行うことができる。また車体側通信器は、可搬型通信器との無線通信又は車輪側通信器との無線通信のいずれか一方を行うことができ、いずれの相手との無線通信を行うかを選択する制御を行う。
【0023】
無線通信相手の選択制御において、車体側通信器は、以下の4つの条件を適宜に組み合わせた判定を行う。
・シフトレバーの操作状態がパーキングであるか否か。
・パーキングブレーキがオン(作動)状態であるかオフ(解除)状態であるか。
・エンジンが動作中であるか否か。
・可搬型通信器との認証処理が成功しているか否か。
【0024】
例えば車体側通信器は、シフトレバーの操作状態及びエンジンの動作に応じて無線通信の相手の選択を行う。この場合、車体側通信器は、シフトレバーの操作状態がパーキングであるか、又は、エンジンが動作していない場合に、可搬型通信器を無線通信の相手として選択すればよい。また車体側通信器は、シフトレバー操作状態がパーキング以外であり、且つ、エンジンが動作している場合に、車輪側通信器を無線通信の相手として選択すればよい。
【0025】
例えば車体側通信器は、シフトレバーの操作状態及び認証処理の結果に応じて無線通信の相手の選択を行う。この場合、車体側通信器は、シフトレバーの操作状態がパーキングであるか、又は、認証処理の結果が認証成功ではない場合に、可搬型通信器を無線通信の相手として選択すればよい。また車体側通信器は、シフトレバー操作状態がパーキング以外であり、且つ、認証処理の結果が認証成功である場合に、車輪側通信器を無線通信の相手として選択すればよい。
【0026】
例えば車体側通信器は、パーキングブレーキのオン/オフ状態及びエンジンの動作に応じて無線通信の相手の選択を行う。この場合、車体側通信器は、パーキングブレーキがオン状態であるか、又は、エンジンが動作していない場合に、可搬型通信器を無線通信の相手として選択すればよい。また車体側通信器は、パーキングブレーキがオフ状態であり、且つ、エンジンが動作している場合に、車輪側通信器を無線通信の相手として選択すればよい。
【0027】
例えば車体側通信器は、パーキングブレーキのオン/オフ状態及び認証処理の結果に応じて無線通信の相手の選択を行う。この場合、車体側通信器は、パーキングブレーキがオン状態であるか、又は、認証処理の結果が認証成功ではない場合に、可搬型通信器を無線通信の相手として選択すればよい。また車体側通信器は、パーキングブレーキがオフ状態であり、且つ、認証処理の結果が認証成功である場合に、車輪側通信器を無線通信の相手として選択すればよい。
【0028】
なおこれら選択方法は一例である。車体側通信器は、上記の4つの条件を適宜に組み合わせた判定を行い、判定結果に応じて無線通信の相手を選択すればよい。例えば車体側通信器は、上記の4つの条件のうち3つの条件を判定して選択を行ってもよく、4つの条件を判定して選択を行ってもよい。
【0029】
上記のような判定を行って無線通信の相手を選択することによって、車体側通信器は、車両が走行状態(又は走行可能状態)であるか否かに応じた通信相手の切替を行うことができる。車両が走行状態である場合、キーレスエントリシステムによるドアの施錠/解錠制御を行う必要はないため、車体側通信器はTPMSのために車輪側通信器との無線通信を行う。また車両が走行状態でない場合には、車体側通信器は、キーレスエントリシステムの可搬型通信器との無線通信を行う。これにより、適切なタイミングで無線通信の通信相手を選択でき、適切なタイミングでのシステムの切り替えを実現できる。また上記の条件判定は、既存の車両において特別なハードウェアなどの追加を伴うことなく実現可能であるため、精度のよい無線通信相手の選択制御を安価に実現することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明による場合は、車両のシフトレバーの操作状態、パーキングブレーキの操作状態、エンジンの動作状態及び可搬型通信器との認証処理結果等の条件を適宜に組み合わせた判定に基づき、キーレスエントリシステムの可搬型通信器又はTPMSの車輪側通信器のいずれかを選択して無線通信を行う構成とすることにより、適切なタイミングでキーレスエントリシステム及びTPMSの切り替えを行うことができ、両システムで車体側通信器の無線通信機能を共用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本実施の形態に係る通信相手選択システムの構成を示すブロック図である。
図2】本実施の形態に係るECUの構成を示すブロック図である。
図3】本実施の形態に係る無線キーの構成を示すブロック図である。
図4】本実施の形態に係るセンサユニットの構成を示すブロック図である。
図5】本実施の形態に係るECUが行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。
図6】本実施の形態に係るECUが行うキーレスエントリシステムに関する処理の手順を示すフローチャートである。
図7】本実施の形態に係るECUが行うTPMSに関する処理の手順を示すフローチャートである。
図8】実施の形態2に係るECUが行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。
図9】実施の形態3に係るECUが行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。
図10】実施の形態4に係るECUが行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。
図11】実施の形態5に係るECUが行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る通信相手選択システムの構成を示すブロック図である。図において100は車両であり、本実施の形態に係る車両100は前後左右に4つの車輪(タイヤ、ホイール)が装着されている。本実施の形態に係る通信相手選択システムは、車両100の車体に搭載されたECU(Electronic Control Unit)1と、車両100の各車輪に搭載されたセンサユニット6と、車両100の所有者などが所持する可搬型の無線キー3とを備えて構成されている。また車両100の車体には、各車輪の近傍に車輪速センサ5がそれぞれ搭載されており、各車輪速センサ5が検知した車輪速がECU1へ通知される。本通信相手選択システムは、ECU1がセンサユニット6又は無線キー3との無線通信を行うことによって、TPMS及びキーレスエントリシステムを実現するものである。
【0033】
図2は、本実施の形態に係るECU1の構成を示すブロック図である。ECU1は、制御部11、無線通信部12、記憶部13、入力I/F(インタフェース)部14及び出力I/F部15等を備えて構成されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro-Processing Unit)等の演算処理装置を用いて構成され、記憶部13などに記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、TPMSに関する演算処理、キーレスエントリシステムに関する演算処理及び両システムの切替処理等を行う。
【0034】
無線通信部12は、車両100の適所に配設されたアンテナ12aを用いて、無線キー3又はセンサユニット6との無線通信を行うものである。無線通信部12は、無線キー3又はセンサユニット6から受信した無線信号を2値の情報に変換して制御部11へ与えると共に、制御部11から与えられた送信用の情報を無線信号に変換して無線キー3又はセンサユニット6へ送信する。また本実施の形態に係る無線通信部12は、制御部11により無線通信の通信相手の選択がなされている。記憶部13は、フラッシュメモリなどの不揮発性のメモリ素子で構成されており、制御部11にて実行される制御プログラム及び実行に必要な各種のデータ等が記憶されている。本実施の形態において記憶部13には、無線キー3との間で認証処理を行うための認証情報が記憶されている。
【0035】
入力I/F部14は、車両100に搭載された各種の機器から入力される信号を取得し、2値の情報として制御部11へ与える。本実施の形態においてECU1には、車輪速センサ5、エンジン制御装置21、シフトレバー22及びパーキングブレーキ23からの信号が入力I/F部14へ入力されている。本実施の形態において車両100には各車輪に対応付けて4つの車輪速センサ5が搭載されている。車輪速センサ5は、例えば車輪の位相角度を検知し、位相角度に応じた電気信号を出力する。ECU1の制御部11は、各車輪速センサ5から入力された電気信号をサンプリングして各車輪の位相角度を取得し、取得した位相角度の変化を算出することで、車両100の各車輪の回転速度(車輪速)を取得することができる。
【0036】
エンジン制御装置21は、車両100のエンジンの動作を制御する装置である。エンジン制御装置21は、エンジンの動作状態を示す信号をECU1へ入力する。ECU1の制御部11は、エンジン制御装置21からの入力信号に応じて、車両100のエンジンが動作中であるか否かを判断することができる。ただしECU1は、例えば車両100のIG(イグニッション)スイッチの状態などに応じて、間接的にエンジンの動作状態を判断する構成としてもよい。この構成の場合、ECU1は、例えばIGスイッチがスタート状態(エンジンのスタータを動作させる状態)に切り替えられたことをフラグなどとして記憶しておき、このフラグのオン/オフ状態に応じてエンジンの動作/停止を判断してもよく、また例えばIGスイッチのオン/オフ状態に応じてエンジンの動作/停止を判断してもよい。
【0037】
シフトレバー22は、運転者が運転の際などに切り替えを行うレバーであり、例えば「P(パーキング)」、「D(ドライブ)」及び「N(ニュートラル)」等の状態に切り替えられる。シフトレバー22は、切り替え状態を示す信号をECU1へ入力する。パーキングブレーキ23は、運転者が駐車の際などに操作するブレーキであり、ブレーキのオン/オフ状態を示す信号をECU1へ入力する。
【0038】
出力I/F部15は、制御部11から与えられた制御情報に基づいて、表示装置24又はドアロック機構25に対する制御信号を生成して出力する。表示装置24は、例えばカーナビゲーション装置などと共用の液晶ディスプレイなどであってもよく、報知のためのLEDランプなどであってもよい。表示装置24は、ECU1の制御に応じて、車両100の運転者などに対する報知を行う。ドアロック機構25は、車両100の各ドアのロック(施錠)/アンロック(解錠)を行うものである。ドアロック機構25は、ドアのロック/アンロックを行うための機械機構、及び、この機械機構を動作させるためのアクチュエータ等を含む。ドアロック機構25は、ECU1から与えられた制御信号に応じて、ドアのロック/アンロックを行う。
【0039】
図3は、本実施の形態に係る無線キー3の構成を示すブロック図である。無線キー3は、制御部31、無線通信部32、記憶部33及び操作部34等を備えて構成されている。制御部31は、操作部34に対する操作に応じて、車両100のECU1との無線通信を行って情報交換を行うことにより、車両100のドアをロック/アンロックするための処理を行う。無線通信部32は、アンテナ32aを用いて、車両100に搭載されたECU1との無線通信を行うものである。無線通信部32は、ECU1から受信した無線信号を2値の情報に交換して制御部31へ与えると共に、制御部31から与えられた送信用の情報を無線信号に変換してECU1へ送信する。記憶部33は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性のメモリ素子を用いて構成され、ECU1との間で認証処理を行うための認証情報などが記憶されている。操作部34は、例えばプッシュ式のスイッチなどで構成され、車両100のドアのロック/アンロック操作を受け付けるためのものである。操作部34は、ユーザによる操作がなされた場合に制御部31への通知を行う。
【0040】
図4は、本実施の形態に係るセンサユニット6の構成を示すブロック図である。センサユニット6は、制御部61、無線通信部62、空気圧センサ63及び車輪速センサ64等を備えて構成され、車両100の各車輪にそれぞれ1つずつ搭載される。制御部61は、空気圧センサ63が検知する車輪の空気圧及び車輪速センサ64が検知する車輪速を取得して、無線通信により車両100のECU1へ送信する処理を行う。無線通信部62は、アンテナ62aを用いて、車両100に搭載されたECU1との無線通信を行うものである。無線通信部62は、ECU1から受信した無線信号を2値の情報に交換して制御部61へ与えると共に、制御部61から与えられた送信用の情報を無線信号に変換してECU1へ送信する。
【0041】
空気圧センサ63は、車輪(タイヤ)のエアバルブなどに設けられ、車輪の空気圧に応じて電気信号を出力するセンサである。制御部61は、空気圧センサ63が出力する電気信号をサンプリングして車輪の空気圧を取得し、ECU1へ送信する。車輪速センサ64は、車輪の位相角度に応じた電気信号を出力する。制御部61は、車輪速センサ64が出力する電気信号をサンプリングして車輪の位相角度を取得し、ECU1へ送信する。
【0042】
<TPMS>
本実施の形態に係るECU1は、車両100の各車輪に設けられたセンサユニット6から無線により受信した情報に基づいて、各車輪の空気圧を監視し、空気圧に異常が発生した場合に表示装置24による警告を行う。これはいわゆるTPMSの機能であり、ECU1は、センサユニット6から受信した情報に含まれる空気圧センサ63の検知結果に基づき、車輪の空気圧が許容範囲外である場合に警告を行う。
【0043】
車両100は4つの車輪を有しているが、ECU1は、いずれの車輪の空気圧が許容範囲外であるかをユーザが区別可能なように警告を行う。このためECU1は、4つのセンサユニット6から受信した情報が、いずれの車輪に関するものであるかを区別する処理を行う必要がある。本実施の形態に係るECU1は、各センサユニット6からの受信情報に車輪の空気圧と共に含まれる車輪の位相角度と、車両100の車体に設けられた各車輪速センサ5が検知した車輪の位相角度との相関関係に基づいて、センサユニット6からの受信情報がいずれの車輪に関するものであるかを区別する。
【0044】
例えばECU1は、センサユニット6にて検出された車輪の位相角度について、時刻t1における位相角度と所定時間経過後の時刻t2における位相角度との差分を算出する(又は、センサユニット6がこの差分を送信してもよい)。またECU1は、車輪速センサ5が検知した位相角度についても同様に、時刻t1における位相角度と時刻t2における位相角度との差分を算出する。これによりECU1は、4つのセンサユニット6にて検知された車輪の位相角度の4つの差分値と、4つの車輪速センサ5にて検知された車輪の位相角度の4つの差分値とを取得することができる。ECU1は、センサユニット6による4つの差分値と、車輪速センサ5による4つの差分値とを比較し、その値が最も近い差分値の組み合わせを4組決定する。ECU1は、車輪速センサ5の配置を把握しているため、対応する差分値からセンサユニット6の受信情報がいずれの車輪に関するものであるかを区別することができる。
【0045】
なお本実施の形態においては、センサユニット6にて検知された車輪の位相角度と、車輪速センサ5にて検知された位相角度とに基づいて、車両100の各車輪の装着位置を判定する構成とするが、車輪の装着位置の判定方法はこれに限らず、その他の種々の方法を採用してよい。また車輪の装着位置の判定を行わない構成であってもよく、この場合にはセンサユニット6が車輪速センサ64を備えない構成であってもよい。
【0046】
<キーレスエントリシステム>
また本実施の形態に係るECU1は、無線キー3との間で無線通信を行い、その結果に応じて車両100のドアのロック/アンロックの制御を行う。これはいわゆるキーレスエントリシステムの機能であり、ECU1は、記憶部13に記憶した認証情報を用いて無線キー3との間で認証処理を行い、認証処理に成功した場合に無線キー3からの要求に応じたドアのロック/アンロックを行う。
【0047】
例えば無線キー3の操作部34には、車両100のドアのロックスイッチ及びアンロックスイッチが設けられている。これらのスイッチに対してユーザが操作を行った場合、操作部34から制御部31へ操作がなされた旨の通知が与えられる。この通知に応じて、制御部31は記憶部33に記憶された認証情報を読み出し、読み出した認証情報に基づき暗号化などの処理を行った送信用情報を生成し、生成した情報を無線通信部32にて無線信号に変換して車両100へ送信する。無線キー3から車両100への送信情報には、無線キー3に対して付された識別情報及びロック/アンロックの要求情報等が含まれる。
【0048】
車両100のECU1は、無線通信部12にて無線キー3からの無線信号を受信した場合、記憶部13に記憶した認証情報を読み出し、読み出した認証情報に基づき受信情報の複合化などの処理を行い、受信情報に含まれる識別情報などの情報に基づいて、受信情報に係る無線キー3が正当なものであるか否かを判定する。無線キー3が正当なものであると判定した場合、ECU1は、受信情報に含まれるロック/アンロックの要求に従い、ドアロック機構25に車両100のドアのロック/アンロックを行わせる。
【0049】
<通信相手選択>
上記のように、本実施の形態に係るECU1は、TPMSに関する処理と、キーレスエントリシステムに関する処理とを行う。ECU1は、TPMSに関してセンサユニット6との無線通信を行う必要があり、キーレスエントリシステムに関して無線キー3との無線通信を行う必要があるが、これらを共に無線通信部12を用いて行う。ただし無線通信部12は、センサユニット6との無線通信と、無線キー3との無線通信とを同時的に行うことはできず、いずれか一方との無線通信を行う。このためECU1の制御部11は、無線通信部12の通信相手をセンサユニット6又は無線キー3のいずれとするかを選択する処理を行う。
【0050】
実施の形態1に係るECU1の制御部11は、車両100のシフトレバー22の操作状態と、エンジンの動作状態とに基づいて、無線通信部12の通信相手の選択を行う。制御部11は、シフトレバー22からの入力信号を取得し、取得した信号に基づいてシフトレバー22の操作状態が「P」であるか否かを判定する。また制御部11は、エンジン制御装置21からの入力信号を取得し、取得した信号に基づいて車両100のエンジンが動作中であるか否かを判定する。
【0051】
制御部11は、例えば車両100のシフトレバー22の操作状態が「P」であるか、又は、車両100のエンジンが動作中ではない場合、車両100が走行状態ではないと判断し、キーレスエントリシステムに関する処理を行うため、無線通信部12の通信相手に無線キー3を選択する。これに対して、シフトレバーの操作状態が「P」以外であり、且つ、エンジンが動作中である場合、車両100が走行状態又は走行可能状態であると判断し、制御部11は、TPMSに関する処理を行うため、無線通信部12の通信相手にセンサユニット6を選択する。
【0052】
<フローチャート>
図5は、本実施の形態に係るECU1が行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。ECU1の制御部11は、入力I/F部14を介してシフトレバー22の操作状態を取得し(ステップS1)、シフトレバー22の操作状態がパーキングであるか否かを判定する(ステップS2)。シフトレバー22の操作状態がパーキングである場合(S2:YES)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS6)、ステップS1へ処理を戻す。
【0053】
シフトレバー22の操作状態がパーキングでない場合(S2:NO)、制御部11は、入力I/F部14を介してエンジン制御装置21からの入力信号を取得することにより、車両100のエンジンの動作状態を取得する(ステップS3)。制御部11は、車両100のエンジンが動作中であるか否かを判定する(ステップS4)。エンジンが動作中である場合(S4:YES)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手にセンサユニット6を選択し(ステップS5)、ステップS1へ処理を戻す。エンジンが動作中でない場合(S4:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS6)、ステップS1へ処理を戻す。
【0054】
図6は、本実施の形態に係るECU1が行うキーレスエントリシステムに関する処理の手順を示すフローチャートである。ECU1の制御部11は、無線通信部12にて無線キー3からの情報を受信したか否かを判定し(ステップS11)、情報を受信していない場合には(S11:NO)、情報を受信するまで待機する。無線キー3から情報を受信した場合(S11:YES)、制御部11は、受信情報に基づいて認証処理を行い(ステップS12)、認証に成功したか否かを判定する(ステップS13)。認証に成功した場合(S13:YES)、制御部11は、受信情報に含まれるロック/アンロックの要求に基づいてドアロック機構25を動作させ、車両100のドアのロック/アンロック処理を行い(ステップS14)、ステップS15へ処理を進める。認証に失敗した場合(S13:NO)、制御部11は、ロック/アンロックの処理を行わずに、ステップS15へ処理を進める。制御部11は、ステップS12での認証処理の結果を記憶部13などに記憶し(ステップS15)、ステップS11へ処理を戻す。
【0055】
図7は、本実施の形態に係るECU1が行うTPMSに関する処理の手順を示すフローチャートである。ECU1の制御部11は、無線通信部12にてセンサユニット6からの情報を受信すると共に(ステップS21)、入力I/F部14を介して車輪速センサ5の検知結果を取得する(ステップS22)。制御部11は、センサユニット6からの受信情報に含まれる車輪の位相角度から所定時間における位相角度の差分値を算出すると共に、車輪速センサ5にて検知した車輪の位相角度から同様に差分値を算出する(ステップS23)。制御部11は、センサユニット6に関する差分値と、車輪速センサ5に関する差分値との相関を調べることによって、車輪の装着位置を判定する(ステップS24)。
【0056】
次いで制御部11は、センサユニット6からの受信情報に含まれる車輪の空気圧を取得する(ステップS25)。制御部11は、取得した空気圧が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS26)。空気圧が許容範囲内でない場合(S26:NO)、制御部11は、表示装置24を用いた警告表示を行い(ステップS27)、ステップS21へ処理を戻す。空気圧が許容範囲内である場合(S26:YES)、制御部11は、警告表示を行わずに、ステップS21へ処理を戻す。
【0057】
<まとめ>
以上の構成の本実施の形態に係る通信相手選択システムは、キーレスエントリシステムのための無線キー3と、TPMSのための車輪に設けられたセンサユニット6とが、車体に設けられたECU1との間で無線通信を行う。ECU1は、無線キー3との通信によりドアロック機構25を動作させ、車両のドアのロック/アンロックの制御を行う。ECU1は、センサユニット6との通信により車両100の車輪の空気圧を取得し、空気圧の検知結果に応じた警告などを行う。またECU1は、車両100のシフトレバー22の操作状態、及び、車両100のエンジンの動作状態に応じて、無線通信部12による無線通信相手の選択を行う。ECU1は、シフトレバー22の操作状態がパーキングであるか、又は、エンジンが動作していない場合に、キーレスエントリシステムのため無線キー3との無線通信を行う。ECU1は、シフトレバー22の操作状態がパーキング以外であり、且つ、エンジンが動作している場合に、TPMSのためにセンサユニット6との無線通信を行う。
【0058】
これにより本実施の形態に係る通信相手選択システムは、無線通信部12の通信相手を選択し、適切なタイミングでキーレスエントリシステム及びTPMSのシステム切替を実現することができる。またシフトレバー22の操作状態及びエンジンの動作状態に応じた判定は、既存の車両100において特別なハードウェアなどの追加を伴うことなく実現可能であるため、精度のよい無線通信相手の選択制御を安価に実現することができる。
【0059】
なお本実施の形態においては、車両100に4つの車輪が装着される構成としたが、これに限るものではなく、3つ以下又は5つ以上の車輪を車両に装着する構成であってもよい。またECU1がキーレスエントリシステムに関する処理及びTPMSに関する処理等をすべて行う構成としたが、これに限るものではなく、これらを複数の装置にて分散処理する構成としてもよい。例えばロック制御用ECU、TPMS用ECU及び無線通信装置等の複数の装置が車内ネットワークなどを介して情報交換を行うことで、本実施の形態に係るECU1が行う処理を分散して行う構成としてもよい。またECU1は、車輪速センサ5、エンジン制御装置21、シフトレバー22及びパーキングブレーキ23からの信号を入力I/F部14を介して取得する構成としたが、これに限るものではなく、例えば車内ネットワークなどを介して取得する構成としてもよい。またECU1は、無線キー3との無線通信に応じたいわゆるキーレスエントリシステムを実現するものとしたが、これに限るものではなく、いわゆるスマートエントリシステムを実現するものであってもよい。またECU1は、パーキングブレーキ23からの入力信号が必要でなければ、これを取得しない構成としてもよい。またECU1は、エンジン制御装置21からの入力信号に応じて車両100のエンジンの動作状態を判断する構成としたが、これに限るものではない。ECU1は、IGスイッチの状態などに基づいてエンジンが動作しているか否かを判断する構成としてもよい。またECU1は、車両100のシフトレバー22の操作状態及びエンジンの動作状態に応じて無線通信の相手を選択する構成としたが、例えば以下の実施の形態に示すように、他の条件を考慮して無線通信の相手を選択する構成としてもよい。
【0060】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る通信相手選択システムのECU1は、車両100のシフトレバー22の操作状態、及び、キーレスエントリシステムのための無線キー3との認証処理の結果に応じて、無線通信部12による無線通信の相手を選択する。ECU1は、シフトレバー22の操作状態がパーキングであるか、又は、無線キー3との認証処理に成功していない場合、車両100が走行状態又は走行可能状態ではないと判断し、無線通信の相手に無線キー3を選択する。ECU1は、シフトレバー22の操作状態がパーキング以外であり、且つ、認証処理に成功している場合、車両100が走行状態又は走行可能状態であると判断し、無線通信の相手にセンサユニット6を選択する。
【0061】
図8は、実施の形態2に係るECU1が行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態2に係るECU1の制御部11は、入力I/F部14を介してシフトレバー22の操作状態を取得し(ステップS31)、シフトレバー22の操作状態がパーキングであるか否かを判定する(ステップS32)。シフトレバー22の操作状態がパーキングである場合(S32:YES)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS36)、ステップS31へ処理を戻す。
【0062】
シフトレバー22の操作状態がパーキングでない場合(S32:NO)、制御部11は、記憶部13に記憶された認証処理の結果を読み出し(ステップS33)、認証処理の結果が認証成功であるか否かを判定する(ステップS34)。認証処理の結果が認証成功である場合(S34:YES)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手にセンサユニット6を選択し(ステップS35)、ステップS31へ処理を戻す。認証処理の結果が認証成功でない場合(S34:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS36)、ステップS31へ処理を戻す。
【0063】
以上の構成の実施の形態2に係る通信相手選択システムは、シフトレバー22の操作状態及び無線キー3との認証処理の結果に応じて無線通信の相手を選択する。これにより実施の形態2に係る通信相手選択システムは、上述の実施の形態1に係る通信相手選択システムと同様に、適切なタイミングでキーレスエントリシステム及びTPMSのシステム切替を実現することができる。またシフトレバー22の操作状態及び無線キー3との認証処理の結果に応じた判定は、既存の車両100において特別なハードウェアなどの追加を伴うことなく実現可能であるため、精度のよい無線通信相手の選択制御を安価に実現することができる。また認証処理の結果を条件とすることによって、TPMSシステムの利用を正規のユーザに限定することも可能である。なお実施の形態2においては、ECU1は、エンジン制御装置21からの入力信号又はパーキングブレーキ23からの入力信号が必要でなければ、これらを取得しない構成としてもよい。
【0064】
(実施の形態3)
実施の形態3に係る通信相手選択システムのECU1は、車両100のパーキングブレーキ23のオン/オフ状態、及び、車両100のエンジンの動作状態に応じて、無線通信部12による無線通信の相手を選択する。ECU1は、パーキングブレーキ23がオン状態であるか、又は、エンジンが動作中ではない場合、車両100が走行状態又は走行可能状態ではないと判断し、無線通信の相手に無線キー3を選択する。ECU1は、パーキングブレーキ23がオフ状態であり、且つ、エンジンが動作中である場合、車両100が走行状態又は走行可能状態であると判断し、無線通信の相手にセンサユニット6を選択する。
【0065】
図9は、実施の形態3に係るECU1が行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態3に係るECU1の制御部11は、入力I/F部14を介してパーキングブレーキ23のオン/オフ状態を取得し(ステップS41)、パーキングブレーキ23がオフ状態であるか否かを判定する(ステップS42)。パーキングブレーキ23がオン状態である場合(S42:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS46)、ステップS41へ処理を戻す。
【0066】
パーキングブレーキ23がオフ状態である場合(S42:YES)、制御部11は、入力I/F部14を介してエンジン制御装置21からの入力信号を取得することにより、車両100のエンジンの動作状態を取得する(ステップS43)。制御部11は、車両100のエンジンが動作中であるか否かを判定する(ステップS44)。エンジンが動作中である場合(S44:YES)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手にセンサユニット6を選択し(ステップS45)、ステップS41へ処理を戻す。エンジンが動作中でない場合(S44:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS46)、ステップS41へ処理を戻す。
【0067】
以上の構成の実施の形態3に係る通信相手選択システムは、パーキングブレーキ23のオン/オフ状態及びエンジンの動作状態に応じて無線通信の相手を選択する。これにより実施の形態3に係る通信相手選択システムは、上述の実施の形態1、2に係る通信相手選択システムと同様に、適切なタイミングでキーレスエントリシステム及びTPMSのシステム切替を実現することができる。またパーキングブレーキ23のオン/オフ状態及びエンジンの動作状態に応じた判定は、既存の車両100において特別なハードウェアなどの追加を伴うことなく実現可能であるため、精度のよい無線通信相手の選択制御を安価に実現することができる。なお実施の形態3においては、ECU1は、シフトレバー22からの入力信号が必要でなければ、これを取得しない構成としてもよい。
【0068】
(実施の形態4)
実施の形態4に係る通信相手選択システムのECU1は、車両100のパーキングブレーキ23のオン/オフ状態、及び、無線キー3との認証処理の結果に応じて、無線通信部12による無線通信の相手を選択する。ECU1は、パーキングブレーキ23がオン状態であるか、又は、無線キー3との認証処理に成功していない場合、車両100が走行状態又は走行可能状態ではないと判断し、無線通信の相手に無線キー3を選択する。ECU1は、パーキングブレーキ23がオフ状態であり、且つ、認証処理に成功している場合、車両100が走行状態又は走行可能状態であると判断し、無線通信の相手にセンサユニット6を選択する。
【0069】
図10は、実施の形態4に係るECU1が行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態4に係るECU1の制御部11は、入力I/F部14を介してパーキングブレーキ23のオン/オフ状態を取得し(ステップS51)、パーキングブレーキ23がオフ状態であるか否かを判定する(ステップS52)。パーキングブレーキ23がオン状態である場合(S52:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS56)、ステップS51へ処理を戻す。
【0070】
パーキングブレーキ23がオフ状態である場合(S52:YES)、制御部11は、記憶部13に記憶された認証処理の結果を読み出し(ステップS53)、認証処理の結果が認証成功であるか否かを判定する(ステップS54)。認証処理の結果が認証成功である場合(S54:YES)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手にセンサユニット6を選択し(ステップS55)、ステップS51へ処理を戻す。認証処理の結果が認証成功でない場合(S54:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS56)、ステップS51へ処理を戻す。
【0071】
以上の構成の実施の形態4に係る通信相手選択システムは、パーキングブレーキ23のオン/オフ状態及び無線キー3との認証処理の結果に応じて無線通信の相手を選択する。これにより実施の形態4に係る通信相手選択システムは、上述の実施の形態1、2、3に係る通信相手選択システムと同様に、適切なタイミングでキーレスエントリシステム及びTPMSのシステム切替を実現することができる。またパーキングブレーキ23のオン/オフ状態及び無線キー3との認証処理の結果に応じた判定は、既存の車両100において特別なハードウェアなどの追加を伴うことなく実現可能であるため、精度のよい無線通信相手の選択制御を安価に実現することができる。なお実施の形態4においては、ECU1は、エンジン制御装置21からの入力信号又はシフトレバー22からの入力信号が必要でなければ、これらを取得しない構成としてもよい。
【0072】
(実施の形態5)
実施の形態5に係る通信相手選択システムのECU1は、シフトレバー22の操作状態、パーキングブレーキ23のオン/オフ状態、車両100のエンジンの動作状態及び無線キー3との認証処理の結果の4つの条件を判定して無線通信の相手を選択する。ECU1は、シフトレバー22の操作状態がパーキングであるか、パーキングブレーキ23がオン状態であるか、エンジンが動作中でないか、又は、無線キー3との認証処理に成功していない場合、車両100が走行状態又は走行可能状態ではないと判断し、無線通信の相手に無線キー3を選択する。ECU1は、シフトレバー22の操作状態がパーキング以外であり、パーキングブレーキ23がオフ状態であり、エンジンが動作中であり、且つ、無線キー3との認証処理に成功している場合、車両100が走行状態又は走行可能状態であると判断し、無線通信の相手にセンサユニット6を選択する。
【0073】
図11は、実施の形態5に係るECU1が行う通信相手の選択処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態5に係るECU1の制御部11は、入力I/F部14を介してシフトレバー22の操作状態を取得し(ステップS61)、シフトレバー22の操作状態がパーキングであるか否かを判定する(ステップS62)。シフトレバー22の操作状態がパーキングである場合(S62:YES)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS70)、ステップS61へ処理を戻す。
【0074】
シフトレバー22の操作状態がパーキングでない場合(S62:NO)、制御部11は、入力I/F部14を介してパーキングブレーキ23のオン/オフ状態を取得し(ステップS63)、パーキングブレーキ23がオフ状態であるか否かを判定する(ステップS64)。パーキングブレーキ23がオン状態である場合(S64:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS70)、ステップS61へ処理を戻す。
【0075】
パーキングブレーキ23がオフ状態である場合(S64:YES)、制御部11は、入力I/F部14を介してエンジン制御装置21からの入力信号を取得することにより、車両100のエンジンの動作状態を取得する(ステップS65)。制御部11は、車両100のエンジンが動作中であるか否かを判定する(ステップS66)。エンジンが動作中でない場合(S66:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS70)、ステップS61へ処理を戻す。
【0076】
エンジンが動作中である場合(S66:YES)、制御部11は、記憶部13に記憶された認証処理の結果を読み出し(ステップS67)、認証処理の結果が認証成功であるか否かを判定する(ステップS68)。認証処理の結果が認証成功である場合(S68:YES)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手にセンサユニット6を選択し(ステップS69)、ステップS61へ処理を戻す。認証処理の結果が認証成功でない場合(S68:NO)、制御部11は、無線通信部12の無線通信の相手に無線キー3を選択し(ステップS70)、ステップS61へ処理を戻す。
【0077】
以上の構成の実施の形態5に係る通信相手選択システムは、シフトレバー22の操作状態、パーキングブレーキ23のオン/オフ状態、車両100のエンジンの動作状態及び無線キー3との認証処理の結果の4つの条件を判定して無線通信の相手を選択する。これにより実施の形態5に係る通信相手選択システムは、キーレスエントリシステム及びTPMSの適切なタイミングでの切替をより確実に実現することができる。なお4つの条件の判定順序は、図11のフローチャートに記載した順序に限らず、適宜の順序で行ってよい。また4つの条件の全てについて判定を行うのではなく、4つの条件のうちのいずれか3つの条件について判定を行う構成としてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 ECU(車体側通信器)
3 無線キー(可搬型通信器)
5 車輪速センサ
6 センサユニット(車輪側通信器)
11 制御部(錠制御手段、選択手段、認証手段)
12 無線通信部(通信手段)
12a アンテナ
13 記憶部(記憶手段)
14 入力I/F部(シフト状態取得手段、エンジン動作状態取得手段、パーキングブレーキ状態取得手段)
15 出力I/F部
21 エンジン制御装置
22 シフトレバー
23 パーキングブレーキ
24 表示装置
25 ドアロック機構
31 制御部
32 無線通信部
32a アンテナ
33 記憶部
34 操作部
61 制御部(検知結果送信手段)
62 無線通信部
62a アンテナ
63 空気圧センサ(空気圧検知手段)
64 車輪速センサ
100 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2015年4月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明に係る通信相手選択システムは、車両の車輪に設けられ、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段、並びに、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器とを備えることを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、車両の車輪に設けられ、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段、並びに、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器とを備えることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、車両の車輪に設けられ、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段、並びに、該パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器とを備えることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
また、本発明に係る通信相手選択システムは、車両の車輪に設けられ、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段、並びに、該パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器とを備えることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
また、本発明に係る車体側通信器は、車両の車輪に設けられてタイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段と、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段と、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段とを備え、前記車両の車体に搭載されていることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
また、本発明に係る車体側通信器は、車両の車輪に設けられてタイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段と、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段と、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段と、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段とを備え、前記車両の車体に搭載されていることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
また、本発明に係る車体側通信器は、車両の車輪に設けられてタイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段と、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段と、前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段とを備え、前記車両の車体に搭載されていることを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
また、本発明に係る車体側通信器は、車両の車輪に設けられてタイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段と、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段と、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段と、前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段とを備え、前記車両の車体に搭載されていることを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車輪に設けられ、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、
前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段、並びに、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器と
を備えること
を特徴とする通信相手選択システム。
【請求項2】
前記選択手段は、
前記シフトレバーの操作状態がパーキングであるか、又は、前記エンジンが動作していない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、
前記シフトレバーの操作状態がパーキング以外であり、且つ、前記エンジンが動作している場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の通信相手選択システム。
【請求項3】
前記車体側通信器は、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、及び、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段を有し、
前記選択手段は、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態、前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態、及び、前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に基づいて選択を行うようにしてあること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信相手選択システム。
【請求項4】
車両の車輪に設けられ、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、
前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段、並びに、前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器と
を備えること
を特徴とする通信相手選択システム。
【請求項5】
前記選択手段は、
前記シフトレバーの操作状態がパーキングであるか、又は、前記認証処理の結果が認証成功ではない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、
前記シフトレバーの操作状態がパーキング以外であり、且つ、前記認証処理の結果が認証成功である場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあること
を特徴とする請求項4に記載の通信相手選択システム。
【請求項6】
前記車体側通信器は、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段を有し、
前記選択手段は、更に前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態に応じて選択を行うようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の通信相手選択システム。
【請求項7】
車両の車輪に設けられ、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、
前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段、前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段、並びに、該パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器と
を備えること
を特徴とする通信相手選択システム。
【請求項8】
前記選択手段は、
前記パーキングブレーキが作動状態であるか、又は、前記エンジンが動作していない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、
前記パーキングブレーキが解除状態であり、且つ、前記エンジンが動作している場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあること
を特徴とする請求項7に記載の通信相手選択システム。
【請求項9】
前記車体側通信器は、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、及び、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段を有し、
前記選択手段は、前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態、前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態、及び、前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に基づいて選択を行うようにしてあること
を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の通信相手選択システム。
【請求項10】
車両の車輪に設けられ、タイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段、及び、該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器と、
前記車両の車体に搭載され、可搬型通信器又は前記車輪側通信器との無線通信を行う通信手段、該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段、前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段、前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段、該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段、並びに、該パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段を有する車体側通信器と
を備えること
を特徴とする通信相手選択システム。
【請求項11】
前記選択手段は、
前記パーキングブレーキが作動状態であるか、又は、前記認証処理の結果が認証成功ではない場合に、前記通信手段の通信相手に前記可搬型通信器を選択し、
前記パーキングブレーキが解除状態であり、且つ、前記認証処理の結果が認証成功である場合に、前記通信手段の通信相手に前記車輪側通信器を選択するようにしてあること
を特徴とする請求項10に記載の通信相手選択システム。
【請求項12】
車両の車輪に設けられてタイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、
前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段と、
前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段と、
前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段と
を備え、
前記車両の車体に搭載されていること
を特徴とする車体側通信器。
【請求項13】
車両の車輪に設けられてタイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、
前記車両のシフトレバーの操作状態を取得するシフト状態取得手段と、
前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段と、
該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段と、
前記シフト状態取得手段が取得した操作状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段と
を備え、
前記車両の車体に搭載されていること
を特徴とする車体側通信器。
【請求項14】
車両の車輪に設けられてタイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、
前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段と、
前記車両のエンジンの動作状態を取得するエンジン動作状態取得手段と、
前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記エンジン動作状態取得手段が取得した動作状態に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段と
を備え、
前記車両の車体に搭載されていること
を特徴とする車体側通信器。
【請求項15】
車両の車輪に設けられてタイヤの空気圧を検知する空気圧検知手段及び該空気圧検知手段の検知結果を無線送信する空気圧送信手段を有する車輪側通信器、又は、可搬型通信器との無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により行った前記可搬型通信器との通信結果に基づいて前記車両のドアの施錠/解錠制御を行う錠制御手段と、
前記車両のパーキングブレーキの作動/解除状態を取得するパーキングブレーキ状態取得手段と、
前記可搬型通信器との間で認証処理を行う認証手段と、
該認証手段による認証処理の結果を記憶する記憶手段と、
前記パーキングブレーキ状態取得手段が取得した前記パーキングブレーキの作動/解除状態及び前記記憶手段が記憶している認証処理の結果に応じて前記通信手段が前記可搬型通信器又は前記車輪側通信器のいずれと無線通信を行うかを選択する選択手段と
を備え、
前記車両の車体に搭載されていること
を特徴とする車体側通信器。