特開2015-161435(P2015-161435A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-161435(P2015-161435A)
(43)【公開日】2015年9月7日
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/02 20060101AFI20150811BHJP
   F25B 47/02 20060101ALI20150811BHJP
【FI】
   F24F11/02 101H
   F24F11/02 101G
   F25B47/02 570H
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-36116(P2014-36116)
(22)【出願日】2014年2月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(72)【発明者】
【氏名】速水 洋輝
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 政利
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AB02
3L260BA03
3L260BA36
3L260CA32
3L260CB08
3L260CB24
3L260CB63
3L260CB68
3L260DA09
3L260EA08
3L260EA09
3L260FA02
3L260FB09
(57)【要約】
【課題】外気温が低い条件の暖房運転時でも「空除霜」を防止し、適切なタイミングで除霜運転の解除を行うことで、快適性の向上を図る。
【解決手段】除霜運転の解除判定要因として、除霜運転の開始後に室外送風機131の回転数Fを検出し、回転数Fが所定値F0を上回る場合は、回転数Fを所定の時間間隔で検出し、検出された回転数Fのうちの前回検出時の回転数FFと今回検出時の回転数FRとの差Fαが0以下の場合に除霜運転を解除し、回転数Fが所定値未満の場合は、タイマ210によって除霜運転時間RTを計時するとともに、除霜運転時間RTがタイムアップ時間TUに達する前であって、室外熱交温度Tcが解除温度Thよりも高い場合か、若しくは、除霜運転時間RTがタイムアップ時間TUに達した場合に除霜運転を解除することを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、四方弁、室外熱交換器、膨張弁および室内熱交換器を冷媒配管を介して接続してなる冷媒回路と、室外送風機と、少なくとも上記冷媒回路が暖房運転又は除霜運転を行うように制御する制御部とを含み、
上記制御部は、少なくとも除霜運転時間RTを計時するタイマを備えている空気調和機において、
上記除霜運転中は上記室外送風機は停止しており、
上記室外送風機の回転数Fを検出する回転数検出手段を有し、
上記制御部には、予め上記除霜運転時間RTのタイムアップ時間TUが記憶され、
上記制御部は、除霜運転の開始後に上記室外送風機の回転数Fを検出し、
上記回転数Fが所定値以上である場合は、上記回転数Fを第一の所定時間の間隔で検出し、検出した上記回転数Fのうちの前回検出時の回転数FFと今回検出時の回転数FRとの差Fαが0以下の場合に除霜運転を解除し、
上記回転数Fが所定値未満の場合は、上記除霜運転時間RTが上記タイムアップ時間TUに達した場合に除霜運転を解除することを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
上記回転数Fは、第二の所定時間の間に検出した回転数の平均値とすることを特徴とした請求項1に記載の空気調和機。







【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気調和機に関し、さらに詳しく言えば、暖房運転時に室外熱交換器に付着する霜や氷を取り除く除霜技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冷房/暖房兼用の空気調和機は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、膨張弁を備える室外機、および室内熱交換器を備える室内機を冷媒配管を介して接続してなる冷媒回路を有し、冷房運転時には、冷媒が圧縮機→四方弁→室外熱交換器→膨張弁→室内熱交換器→四方弁→圧縮機へと流されて、室外熱交換器が凝縮器、室内熱交換器が蒸発器として作用する。
【0003】
これに対して、暖房運転時には、冷媒が圧縮機→四方弁→室内熱交換器→膨張弁→室外熱交換器→四方弁→圧縮機へと流されて、室内熱交換器が凝縮器、室外熱交換器が蒸発器として作用する。
【0004】
このように、暖房運転時には、室外機の室外熱交換器が蒸発器として作用することから、外気温が低い環境下で暖房運転を続けると、室外熱交換器に付着した凝縮水が凝固して着霜したり、室外熱交換器の下部に結氷する。そうすると、室外熱交換器の熱交換効率が低下する。
【0005】
そこで、暖房運転中、所定の除霜条件が成立したかどうかを判定し、除霜条件が成立した場合には、除霜運転を行うようにしている。除霜条件には、外気温、室外熱交換器の室外熱交温度、暖房運転時間等が含まれる。
【0006】
通常、除霜運転は、リバース除霜として、四方弁を冷房運転側に切り換えて行う。すなわち、除霜運転時は、冷房運転と同じく、冷媒が圧縮機→四方弁→室外熱交換器→膨張弁→室内熱交換器→四方弁→圧縮機へと流される。このようにして、室外熱交換器に高温の冷媒を流すことで室外熱交換器に付着した霜や氷を溶かす。
【0007】
そして、除霜運転を解除して終了させるにあたって、従来では、室外熱交温度と、除霜運転時間(タイムアップ)とを解除の判定要因として、除霜運転終了時を判断するようにしている(例えば、特許文献1)。
【0008】
ここで、図3のフローチャートにより、従来行われている暖房運転と除霜運転について説明する。ステップST101で、暖房運転が開始されると、ステップST102で、除霜運転を開始するかどうかの除霜運転開始判定が行われる。
【0009】
この判定には、外気温、室外熱交温度、暖房運転時間等が開始条件として用いられる。一例として、外気温が−5℃以下、室外熱交温度が−15℃以下、暖房運転時間が3時間、等として設定される。
【0010】
そして、これらの条件が例えばすべて満たされた場合に、ステップST103で、除霜運転が開始される。なお、除霜運転の解除条件として、この例では、室外熱交温度Tcが15℃以上、除霜運転時間RTが15分間の2条件としている。除霜運転時間RTは、除霜運転の開始時にタイマをスタートさせることにより計時される。なお、除霜運転時は室外熱交換器に送風する室外ファンは停止している。
【0011】
除霜運転開始後、ステップST104で、所定のX時間が経過するのを待って、除霜運転を解除するかどうかの判定が行われる。このX時間は、霜や氷の溶け残りを極力少なくする
うえで、最小限必要とされる除霜運転時間を確保する時間で、例えば4〜5分程度に設定される。
【0012】
X時間(4〜5分)経過後に、除霜運転の解除判定が行われるが、まず、ステップST105で、温度による解除判定として、室外熱交温度Tc≧15℃であるか否かが判定され、その判定結果がYes(Tc≧15℃)であれば、ステップST107で除霜運転を終了し、ステップST108で暖房運転を再開する。
【0013】
ステップST105での判定結果がNo(室外熱交温度Tc<15℃)のときには、ステップST106で、時間による解除判定として、除霜運転時間RT≧15分であるか否かの判定が行われる。
【0014】
その判定結果がNo(RT<15分)であれば、ステップST105に戻り、依然として室外熱交温度Tc<15℃のときには、ステップST106に進み、室外熱交温度が15℃以上になるか、除霜運転時間RTが15分経過するまで除霜運転を継続する。室外熱交温度Tc≧15℃とならなくても、除霜運転時間RTが15分経過してタイムアップ(ステップST106の判定結果がYes)になると、ステップST107で除霜運転を終了し、ステップST108で暖房運転を再開する。
【0015】
このように、除霜を開始し上記X時間を経てタイムアップに至るまでの間で、室外熱交温度Tcが解除温度の15℃にまで上昇しないときには、除霜運転時間RTがタイムアップするまでの15分間除霜運転が継続されることになる。
【0016】
しかしながら、除霜運転中に風が室外機に吹き込んでいる場合、室外熱交温度Tcを検出する室外熱交温度センサは室外熱交換器の配管に外付けされているため、外気温に影響されて正確な室外熱交温度を検出できなくなる。すると、室外熱交温度センサの検出値は実際の室外機熱交温度よりも低い温度を誤検出し、それ以上温度が上がらずに推移したままとなる。この時、実際の室外熱交温度が解除温度の15℃を超えていたとしてもタイムアップするまで除霜運転が継続される。このように、実際の室外熱交温度を検出できない状態となると、霜や氷の除去が完了しているにもかかわらず除霜運転が継続され、その期間の除霜運転は無駄になり、暖房運転復帰が遅れることで快適性を損なう。ここで、上記の無駄な除霜運転を「空除霜」と呼ぶ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開2004−232942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
したがって、本発明の課題は、除霜運転中に室外機に風が吹き込んでいる場合は、室外熱交温度によらず別のパラメータによって除霜運転の解除を判定し、
空除霜をなくすことで暖房運転時の快適性の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記した課題を解決するため、本発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、膨張弁および室内熱交換器を冷媒配管を介して接続してなる冷媒回路と、室外送風機と、少なくとも上記冷媒回路が暖房運転又は除霜運転を行うように制御する制御部とを含み、上記制御部は、少なくとも除霜運転時間RTを計時するタイマを備えている空気調和機において、上記除霜運転中は上記室外送風機は停止しており、上記室外送風機の回転数Fを検出する回転数検出手段を有し、上記制御部には、予め上記除霜運転時間RTのタイムアップ時間TUが記憶され、上記制御部は、除霜運転の開始後に上記室外送風機の回転数Fを検出し、上記回転数Fが所定値以上である場合は、上記回転数Fを第一の所定時間の間隔で検出し、検出した上記回転数Fのうちの前回検出時の回転数FFと今回検出時の回転数FRとの差Fαが0以下の場合に除霜運転を解除し、上記回転数Fが所定値未満の場合は、上記除霜運転時間RTが上記タイムアップ時間TUに達した場合に除霜運転を解除することを特徴としている。
【0020】
本発明の好ましい態様によると、上記回転数Fは、第二の所定時間の間に検出した回転数の平均値とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、除霜運転を解除する判定要因として、室外送風機回転数検出手段によって室外機に風が吹き込んでいるかどうかを判断し、風が吹き込んでいると判断した場合、室外送風機の回転数によって室外熱交換器の通風抵抗となる霜の有無を判定することができるため、適切なタイミングで除霜運転の解除を行うことができる。これによって、
空除霜をなくすことができ、暖房運転時の快適性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の空気調和機が備える冷媒回路を示す模式図。
図2】本発明で行われる除霜運転の動作を説明するためのフローチャート。
図3】従来の除霜運転の動作を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、図1および図2により、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】
図1に示すように、この実施形態に係る空気調和機1は、圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、膨張弁14、室内熱交換器16およびアキュムレータ17を冷媒配管を介して接続してなる冷媒回路と、この冷媒回路を制御する制御部20とを備えている。
【0025】
圧縮機11は、ロータリー式、スクロール式、一定速型、インバータによる可変速型のいずれであってもよい。
【0026】
室外熱交換器13は、室外送風機モータ131aによって駆動される室外送風機131を備えるとともに、室外熱交換器13には、外気温度を検出する外気温センサ132と、室外熱交換器の温度(室外熱交温度)Tcを検出する室外熱交温度センサ133とが設けられている。なお、この室外熱交温度センサ133は、室外熱交換器13の着霜状態を検出するセンサも兼ねている。
【0027】
この室外熱交温度センサ133は、室外熱交換器13に通されている冷媒配管のうち、室外熱交換器13の着霜状態を検出し得る位置の配管に外付けされているが、このほか、室外熱交換器13には、熱交換の状態を検出するための図示しないセンサが設けられてよい。膨張弁14には、例えばパルスモータにより弁開度が制御される電子膨張弁が用いられている。
【0028】
室内熱交換器16は、室内送風機161を備えている。また、室内熱交換器16には、
室温を検出する室温センサ162、室内熱交換器16の温度を検出する室内熱交温度センサ163が設けられている。
【0029】
アキュムレータ17は気液分離器で、室外熱交換器13もしくは室内熱交換器16から低圧側の冷媒戻り配管171を介して圧縮機11側に戻される冷媒中に含まれている液冷媒を分離する。液冷媒と分離されたガス冷媒は、冷媒吸入管11bを介して圧縮機11に吸入される。
【0030】
四方弁12は、吐出冷媒が供給される第1ポート121と、室外熱交換器13が接続される第2ポート122と、室内熱交換器16が接続される第3ポート123と、アキュムレータ17に至る冷媒戻り配管171が接続される第4ポート124の4つのポートを備えている。
【0031】
冷房運転時には、四方弁12が図示実線に示すように切り替えられ、第1ポート121と第2ポート122とが接続されるとともに、第3ポート123と第4ポート124とが接続される。
【0032】
これにより、圧縮機11からの吐出冷媒は、室外熱交換器13→膨張弁14→室内熱交換器16→冷媒戻り配管171→アキュムレータ17→圧縮機11へと循環し、室外熱交換器13が凝縮器、室内熱交換器16が蒸発器として作用する。
【0033】
暖房運転時には、四方弁130が図示鎖線に示すように切り替えられ、第1ポート121と第3ポート123とが接続されるとともに、第2ポート122と第4ポート124とが接続される。
【0034】
これにより、圧縮機11からの吐出冷媒は、室内熱交換器16→膨張弁14→室外熱交換器13→冷媒戻り配管171→アキュムレータ17→圧縮機11へと循環し、室内熱交換器16が凝縮器、室外熱交換器13が蒸発器として作用する。
【0035】
制御部20には、好ましくはマイクロコンピュータが用いられる。制御部20は、暖房運転や冷房運転、除霜運転等の運転時間を計時するタイマ210を備えている。
【0036】
制御部20には、少なくとも外気温センサ132と、室外熱交温度センサ133と、室外送風機モータ131aの回転数を検出する回転数検出手段134とから検出信号が入力され、制御部20は、これらの各検出信号に基づいて、冷房運転、暖房運転および除霜運転に必要な制御を行う。なお、回転数検出手段134は具体的にはモータ11bのロータ位置を検出するための位置検出素子やロータの回転による誘起電圧を検出する手段などが挙げられる。
【0037】
次に、図2のフローチャートを参照して、この実施形態で行う除霜運転の制御について説明する。
【0038】
前準備として、制御部20に除霜運転開始条件と、除霜運転を解除する判定要因とを予め設定して記憶する。この実施形態において、除霜運転開始条件は、外気温が−5℃以下、室外熱交温度Tcが−15℃以下、暖房運転継続3時間が全て満たされたときである。
【0039】
また、除霜運転を解除する判定要因として、この実施形態においては、第1解除温度Thを15℃、除霜運転時間のタイムアップ時間TUを15分とする(これらの数値はいずれも一例である)。この解除条件を本実施例では通常解除条件(破線枠内A)と呼ぶ。
【0040】
上記のように、制御部20に、除霜運転開始条件および除霜運転を解除する判定要因を設定して記憶させたのち、ステップST1で、暖房運転を開始する。
【0041】
暖房運転が開始されると、ステップST2が実行され、除霜運転開始条件「外気温が−5℃以下、室外熱交温度Tcが−15℃以下、暖房運転継続3時間」が満たされたかどうかが判定される。
【0042】
除霜運転開始条件が満たされると、ステップST3で、四方弁12を暖房運転から冷房運転側に切り替えて除霜運転を開始するとともに、タイマ210をスタートさせて除霜運転時間RTを計時する。
【0043】
ステップST4では、霜や氷の溶け残りを極力少なくするうえで、最小限必要とされる除霜運転を実行する時間としてのX時間(例えば4〜5分)を待ってから、除霜運転の解除判定を行う。
【0044】
また、室外送風機モータ131aは除霜運転中には停止しているため、回転数検出手段34が室外送風機モータ131aの回転を検出した場合は、風が室外機に吹き込んで室外送風機131を回転させていることを意味する。制御部20は、回転数検出手段134によって検出された室外送風機モータ131aの回転数Fを第一の所定時間の間隔(この例では1分間隔)で逐次監視し、前回(1分前)検出時の回転数FFと、今回検出時の回転数FRとの差Fα(=FR−FF)を算出する。この差Fαは後述する除霜運転解除条件に使用するものである。この時、室外送風機モータ131aを回転させる風の風速は常に一定ではなく、常に変動しているため、第一の所定時間(1分)より短い第二の所定時間(例えば10秒間)の間に検出した回転数の平均値とすることで、短期的な変動の影響を受けないようにすることが好ましい。
【0045】
ステップST5では、回転数検出手段134によって検出された室外送風機モータ131aの回転数Fが所定値F0未満(例えば、50rpm)であるか否かが判定される。所定値F0については、後述する。上述した条件が満たされた場合、ステップST6以降の通常解除条件(破線枠内A)が実行される。
【0046】
その後、ステップST6で、室外熱交温度Tc≧Th(15℃)であるか否かを判定する。その判定結果がYes(Tc≧15℃)であれば、室外熱交換器13に付着していた霜や氷が溶けた状態であるとして、ステップST9で、除霜運転を終了する。
【0047】
ステップST6での判定結果がNo(Tc<15℃)の場合には、ステップST7で、除霜運転時間RT≧TU(15分)であるか否かを判定する。
【0048】
その判定結果がNo(RT<15分)であれば、ステップST5に戻り、再び室外送風機モータ131aの回転数Fが所定値F0未満であるか否かを判定し、満たしていればステップST6を実行する。その判定結果が依然としてNo(Tc<15℃)の状態が続いて、ステップST7での判定結果がYes(RT≧15分)でタイムアップになると、ステップST9で、除霜運転を終了する。
【0049】
一方、ステップST5で回転数検出手段134によって検出された室外送風機モータ131aの回転数Fが所定値F0未満(例えば、50rpm)であるという条件が満たされない(F≧F0)場合には、ステップST8の特殊解除条件(破線枠内B)へ移行する。特殊解除条件は、室外機に風が吹き込むことで生じる以下の弊害を防止するためにある。
【0050】
室外機に風が吹き込むと、室外熱交換器13の冷媒配管に外付けされている室外熱交温度センサ133にも外気温の風が当たる。さらに、室外送風機モータ131aの回転数がF0以上となる程の風の強さだと、室外熱交温度センサ133は室外熱交換器の着霜状態を正確に検出できなくなる(具体的には、室外熱交温度センサ133が外気温の風に冷やされて、外気温度に近い温度を誤検出してしまう。)。すると、室外熱交温度センサ133の検出値が実際の室外熱交換器の温度よりも低い温度を検出する。そのため、通常解除条件(破線枠内A)のステップST6で室外熱交温度Tc≧15℃の条件を判定する際に、実際は室外熱交温度が15℃以上であり室外熱交換器13に付着した霜や氷が溶け切っているのにもかかわらず、ステップST7でタイムアップとなるまで除霜運転を継続することになる。このように、従来は無駄な除霜運転、いわゆる空除霜を継続し、暖房運転復帰が遅れることで快適性を損なうという問題があった。
【0051】
本実施例の特殊解除条件(破線枠内B)によれば、上記した問題を解消し、室外機に吹き込む風を検出し、風が一定以上の強さであれば、室外熱交温度センサ133の検出値によらず除霜運転の解除を行うことができる。以下に詳細に説明する。
【0052】
ステップST8では、回転数の差Fα(=FR−FF)≦0であるか否かを判定する。判定結果がYes(Fα≦0)であれば、既に通風抵抗となる霜や氷が室外熱交換器13から除去されておりこれ以上回転数Fが上がらないものとしてステップST9へ移行し、除霜運転を終了する。
【0053】
また、ステップST8の判定結果がNo(Fα>0)であれば、ステップST10で、除霜運転時間RT≧TU(15分)か否かを判定する。これは、今回検出時の回転数FRが前回検出時の回転数FFから増加している場合は、室外送風機131を回転させる風の抵抗となっていた室外熱交換器13に付着した霜や氷が溶けている最中であると判断し、除霜運転を継続させるためである。
【0054】
ステップST10の判定結果がNo(RT<15分)であれば、ステップST8に戻り、ステップST8がYes(Fα≦0)になるかステップST10の判定結果がYes(RT≧15分)でタイムアップになると、ステップST9で、除霜運転を終了する。
【0055】
なお、室外機に吹き込む風の風速変動によってファンの回転数に変動が生じ、ステップST8の判定に影響を及ぼすことが考えられる。すなわち、ステップST8における回転数の差Fα(=FR−FF)≦0の判断時、実際は通風抵抗となる霜や氷が室外熱交換器13から除去されておりこれ以上回転数Fが上がらない状態であったとしても、室外機に吹き込む風の風速が前回検出時から今回検出時で増加していた場合は、判定結果がNo(Fα>0)となることも考えられる。しかし、短期的な風速の変動では室外送風機131の回転数Fは大きく変動しない。さらに、前述したように、回転数検出手段134によって検出された室外送風機モータ131aの回転数Fは、所定時間(例えば10秒間)の間に検出した回転数の平均値としているので、室外機に吹き込む風の短期的な変動に影響されない。
【0056】
このようにして、除霜運転が終了すると、四方弁12が暖房運転に切り替えられて、ステップST1に戻り、暖房運転が再開される。
【0057】
上記したように、本実施形態によれば、室外機に吹き込む風の強さを検出し、その強さが一定以上の強さであれば、室外熱交温度センサ133の検出値によらず、室外送風機モータ131aの回転数によって室外熱交換器13の通風抵抗となる霜や氷の有無を判定することができるため、適切なタイミングで除霜運転の解除を行うことができる。
【0058】
なお、上記実施形態では、除霜運転開始後で、除霜運転の解除判定を行う前のステップST4で、X時間として4〜5分の待ち時間を設定しているが、ステップST4は外してもよい。
【符号の説明】
【0059】
11 圧縮機
12 四方弁
13 室外熱交換器
132 外気温センサ
133 室外熱交温度センサ
133a 室外送風機モータ
134 回転数検出手段
14 膨張弁
16 室内熱交換器
図1
図2
図3