特開2015-161553(P2015-161553A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2015-161553施設評価装置及び方法、並びに施設を評価するためのコンピュータプログラム及びコンピュータプログラムを記録した記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-161553(P2015-161553A)
(43)【公開日】2015年9月7日
(54)【発明の名称】施設評価装置及び方法、並びに施設を評価するためのコンピュータプログラム及びコンピュータプログラムを記録した記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/36 20060101AFI20150811BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20150811BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20150811BHJP
【FI】
   G01C21/36
   G09B29/00 A
   G09B29/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-36128(P2014-36128)
(22)【出願日】2014年2月27日
(71)【出願人】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】100095577
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 富雅
(74)【代理人】
【識別番号】100100424
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 知公
(74)【代理人】
【識別番号】100179202
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100188411
【弁理士】
【氏名又は名称】阪下 典子
(72)【発明者】
【氏名】坂本 司
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
【Fターム(参考)】
2C032HB02
2C032HB06
2C032HB08
2C032HB22
2C032HB25
2C032HC01
2C032HC08
2C032HC11
2C032HC14
2C032HC16
2C032HC22
2C032HC27
2C032HC28
2C032HC30
2C032HC31
2C032HD16
2C032HD21
2C032HD26
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB22
2F129CC03
2F129CC07
2F129CC15
2F129CC16
2F129DD21
2F129DD40
2F129DD42
2F129EE26
2F129EE29
2F129EE43
2F129EE52
2F129EE91
2F129EE92
2F129FF11
2F129FF12
2F129FF60
2F129HH02
2F129HH04
2F129HH12
2F129HH19
2F129HH20
2F129HH21
(57)【要約】
【課題】ナビゲーションシステムの周辺施設検索で得られた案内ルート周辺の施設について評価を行う施設評価装置及びその方法を提供する。
【解決手段】施設の位置情報を含む施設情報を保存する施設情報保存部と、ナビゲーションシステムが探索した案内ルートを保存する案内ルート保存部と、を備え、該案内ルートと該施設の位置情報とに基づいて、該案内ルート周辺の施設を該施設情報保存部から検索し、所定の評価条件に基づいて、該検索された施設の評価を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の位置情報を含む施設情報を保存する施設情報保存部と、
ナビゲーションシステムが探索した案内ルートを保存する案内ルート保存部と、
前記案内ルートと前記施設の位置情報とに基づいて、該案内ルート周辺の施設を前記施設情報保存部から検索する施設検索部と、
所定の評価条件に基づいて、前記検索された施設の評価を行う施設評価部と、
を備える、施設評価装置。
【請求項2】
前記施設評価部は、前記案内ルートを形成する道路の通り名称及び/又は道路属性と前記施設情報とに基づいて、前記検索された施設の評価を行う、
請求項1に記載の施設評価装置。
【請求項3】
前記施設評価部は、前記案内ルートを形成する道路の通り名称と、前記施設の名称及び/又は住所名とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う、
請求項1に記載の施設評価装置。
【請求項4】
前記施設評価部は、前記案内ルートを形成する道路の道路属性と、前記施設の位置情報とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う、
請求項1に記載の施設評価装置。
【請求項5】
前記施設評価部は、前記検索された施設の前記案内ルートからのアクセスのし易さを評価する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の施設評価装置。
【請求項6】
前記検索された施設を表示する表示部と、
前記評価の結果に基づいて、前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の施設評価装置。
【請求項7】
施設の位置情報を含む施設情報を施設情報保存部に保存する施設情報保存ステップと、
ナビゲーションシステムが探索した案内ルートを案内ルート保存部に保存する案内ルート保存ステップと、
施設検索部が、前記案内ルートと前記施設の位置情報とに基づいて、該案内ルート周辺の施設を前記施設情報保存部から検索する施設検索ステップと、
施設評価部が、所定の評価条件に基づいて、前記検索された施設の評価を行う施設評価ステップと、
を備える、施設評価方法。
【請求項8】
前記施設評価ステップでは、前記案内ルートを形成する道路の通り名称及び/又は道路属性と前記施設情報とに基づいて、前記検索された施設の評価を行う、
請求項7に記載の施設評価方法。
【請求項9】
前記施設評価ステップでは、前記案内ルートを形成する道路の通り名称と、前記施設の名称及び/又は住所名とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う、
請求項7に記載の施設評価方法。
【請求項10】
前記施設評価ステップでは、前記案内ルートを形成する道路の道路属性と、前記施設の位置情報とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う、
請求項7に記載の施設評価方法。
【請求項11】
前記施設評価ステップでは、前記検索された施設の前記案内ルートからのアクセスのし易さを評価する、請求項7〜10のいずれか一項に記載の施設評価方法。
【請求項12】
表示部が、前記検索された施設を表示する表示ステップと、
表示制御部が、前記評価の結果に基づいて、前記表示ステップにおける表示を制御する表示制御ステップと、
を備える、請求項7〜11のいずれか一項に記載の施設評価方法。
【請求項13】
施設を評価するためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータを、
施設の位置情報を含む施設情報を施設情報保存部に保存する施設情報保存手段と、
ナビゲーションシステムが探索した案内ルートを保存する案内ルート保存手段と、
前記案内ルートと前記施設の位置情報とに基づいて、該案内ルート周辺の施設を前記施設情報保存部から検索する施設検索手段と、
所定の評価条件に基づいて、前記検索された施設の評価を行う施設評価手段、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項14】
前記施設評価手段は、前記案内ルートを形成する道路の通り名称及び/又は道路属性と前記施設情報とに基づいて、前記検索された施設の評価を行う、
請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記施設評価手段は、前記案内ルートを形成する道路の通り名称と、前記施設の名称及び/又は住所名とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う、
請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
前記施設評価手段は、前記案内ルートを形成する道路の道路属性と、前記施設の位置情報とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う、
請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項17】
前記施設評価手段は、前記検索された施設の前記案内ルートからのアクセスのし易さを評価する、請求項13〜16のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項18】
前記コンピュータを、更に、
前記検索された施設を表示する表示手段と、
前記評価の結果に基づいて、前記表示手段の表示を制御する表示制御手段、
として機能させる、請求項13〜17のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項19】
請求項13〜18のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを記録する記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステムの周辺施設検索で得られた案内ルート周辺の施設について評価を行う施設評価装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション技術の発達に伴い、ナビゲーションシステムで探索されるルート周辺のPOI検索にも種々の工夫が凝らされるようになってきている。
このような技術として、特許文献1には、目的地への誘導経路に対して所定探索範囲内に存在するユーザ指定のPOIを検出する技術が開示されている。
本発明に関連する従来技術を開示する特許文献2も参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−119132号公報
【特許文献2】特開2010−91582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、上記周辺施設検索に関する技術について、より良くユーザの便宜を図るべく鋭意検討を重ねてきた。その結果、本発明者は、案内ルート周辺の施設を検索し、該検索された施設について評価を行うことに想到した。この評価結果を用いることで、上記周辺施設検索の結果をユーザにとって便宜なように提供することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その第1の局面は次のように規定される。即ち、
施設の位置情報を含む施設情報を保存する施設情報保存部と、
ナビゲーションシステムが探索した案内ルートを保存する案内ルート保存部と、
前記案内ルートと前記施設の位置情報とに基づいて、該案内ルート周辺の施設を前記施設情報保存部から検索する施設検索部と、
所定の評価条件に基づいて、前記検索された施設の評価を行う施設評価部と、
を備える、施設評価装置。
【0006】
このように規定される第1の局面の施設評価装置によれば、ナビゲーションシステムが探索した案内ルートと、施設の位置情報とに基づいて検索された案内ルート周辺の施設について、所定の評価条件に基づいて評価を行う。このようにして得られる評価結果を利用すれば、ユーザの便宜に応じて周辺施設の情報を提供することができる。
案内ルートの周辺に位置する施設であっても、上記評価の指標としては、例えば、上記検索された施設の案内ルートからのアクセスのし易さを挙げることができる(第5の局面)。
【0007】
ここで、アクセスのし易さとは、案内ルートを走行中のユーザがその施設に到着するに際してかかる負担であり、この負担が小さいほどアクセスし易く、大きいほどアクセスしにくいことを示す。アクセスし易い施設の例としては、後でも示すように、案内ルートの道路沿いに位置する施設や、該道路沿いの施設の中でも特に走行車線側の道路沿いに位置する施設、案内ルートの道路属性が高速道路等の場合にはその出入口に位置する施設等が挙げられる。また、アクセスしにくい施設の例としては、案内ルートの道路属性が高速道路等の場合に、該道路の周辺施設等が挙げられる。
【0008】
また、施設評価部は、前記案内ルートに含まれる道路の通り名称及び/又は道路属性と前記施設情報とに基づいて、前記検索された施設の評価を行う(第2の局面)。案内ルートに含まれる道路の通り名称や道路属性と、直接的又は間接的に位置情報を表す施設情報とを比較することにより、検索された周辺施設のうち、案内ルートからのアクセスし易さを考慮した評価を行うことが可能となる。
案内ルートからのアクセスし易さを考慮すれば、該案内ルート沿いの施設に高い評価を付与することが好ましい。一方、道路沿いに位置している施設は、該施設の名称や住所名に当該道路の通り名称を含んでいることが多い。例えば、施設の名称に、通り名称としてのストリート名が含まれている例として、施設名称「Hawthorne Market」とストリート名「Hawthorne Blvd」、施設名称「Villa Appia」とストリート名「Appian Way」等が挙げられる。また、施設の住所名にストリート名が含まれている例として、施設名称「Mobil」に対して住所名「3328 W Carson St, Torrance, CA」とストリート名「W Carson St」、施設名称「Starbucks」に対して住所名「Hawthorne Blvd」とストリート名「21035 Hawthorne Blvd, Torrance, CA」等が挙げられる。そこで、施設評価部は、前記案内ルートに含まれる道路の通り名称と、前記施設の名称及び/又は住所名とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う(第3の局面)。このような第3の局面の施設評価装置で得られた評価結果を利用すれば、案内ルートの周辺施設のうち、該案内ルート沿いに位置する施設の情報を優先的にユーザに提供することができるため、ユーザの便宜に資する。ここで、施設の名称は、店名のみから構成されるものに限られず、例えば、「コンビニAAA/BB通り店」のように店名と店舗名で構成されるものも含まれる。また、施設の名称は、正式名称の他に一般的に認知されている呼称、略称等であってもよい。
【0009】
案内ルートからのアクセスし易さを考慮した別の観点として、案内ルートの道路属性によっては位置的に該案内ルート周辺の施設であっても容易に立ち寄ることができないことがある。例えば、道路の道路属性が高速道路や高架道路、陸橋、トンネル、地下道等である場合、該道路上のある地点から位置的に該周辺に位置する施設であっても、該施設に直接アクセスすることができない。すなわち、該施設に立ち寄ろうとするユーザは該地点を一旦通り過ぎ該高速道路等を降りなければならないため、ユーザにとって負担となる。そこで、施設評価部は、前記案内ルートに含まれる道路の道路属性と、前記施設の位置情報とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う(第4の局面)。このような第4の局面の施設評価装置では、案内ルートの周辺施設のうち、該案内ルートの道路属性によって該施設の評価を行う。上記の例で言えば、案内ルートに含まれる道路の道路属性が高速道路等他の道路との接続ポイント間の距離が大きい場合には、位置的に案内ルート周辺の施設であっても高速道路の出入口等を経由して遠回りしなければ該施設に到達できないため評価を下げる。このようにすれば、案内ルート周辺の施設のうち、実際に即した施設の情報を優先的にユーザに提供することができ、ユーザにとって便宜である。
【0010】
この発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、
第1〜第5の局面に規定の施設評価装置において、表示部と、
前記評価の結果に基づいて、前記表示部の表示を制御する表示制御部と、を備える。
このような第6の局面の施設評価装置によれば、ユーザは上記施設の評価の結果について視覚を通じて容易に認識可能となるため便宜である。
【0011】
また、この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
施設の位置情報を含む施設情報を施設情報保存部に保存する施設情報保存ステップと、
ナビゲーションシステムが探索した案内ルートを案内ルート保存部に保存する案内ルート保存ステップと、
施設検索部が、前記案内ルートと前記施設の位置情報とに基づいて、該案内ルート周辺の施設を前記施設情報保存部から検索する施設検索ステップと、
施設評価部が、所定の評価条件に基づいて、前記検索された施設の評価を行う施設評価ステップと、
を備える、施設評価方法。
このように規定される第7の局面の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0012】
この発明の第8の局面は次のように規定される。即ち、
第7の局面に規定の方法において、前記施設評価ステップでは、前記案内ルートを形成する道路の通り名称及び/又は道路属性と前記施設情報とに基づいて、前記検索された施設の評価を行う。
このように規定される第8の局面の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0013】
この発明の第9の局面は次のように規定される。即ち、
第7の局面に規定の方法において、前記施設評価ステップでは、前記案内ルートを形成する道路の通り名称と、前記施設の名称及び/又は住所名とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う。
このように規定される第9の局面の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0014】
この発明の第10の局面は次のように規定される。即ち、
第7の局面に規定の方法において、前記施設評価ステップでは、前記案内ルートを形成する道路の道路属性と、前記施設の位置情報とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う。
このように規定される第10の局面の発明によれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0015】
この発明の第11の局面は次のように規定される。即ち、
第7〜第10のいずれかの局面に規定の方法において、前記施設評価ステップでは、前記検索された施設の前記案内ルートからのアクセスのし易さを評価する。
このように規定される第11の局面の発明によれば、第5の局面と同等の効果を奏する。
【0016】
この発明の第12の局面は次のように規定される。即ち、
第7〜第11のいずれかの局面に規定の方法において、表示部が、前記検索された施設を表示する表示ステップと、
表示制御部が、前記評価の結果に基づいて、前記表示ステップにおける表示を制御する表示制御ステップと、を備える。
このように規定される第12の局面の発明によれば、第6の局面と同等の効果を奏する。
【0017】
また、この発明の第13の局面は次のように規定される。即ち、
施設を評価するためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータを、
施設の位置情報を含む施設情報を施設情報保存部に保存する施設情報保存手段と、
ナビゲーションシステムが探索した案内ルートを保存する案内ルート保存手段と、
前記案内ルートと前記施設の位置情報とに基づいて、該案内ルート周辺の施設を前記施設情報保存部から検索する施設検索手段と、
所定の評価条件に基づいて、前記検索された施設の評価を行う施設評価手段、
として機能させる、コンピュータプログラム。
このように規定される第13の局面の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0018】
この発明の第14の局面は次のように規定される。即ち、
第13の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記施設評価手段は、前記案内ルートを形成する道路の通り名称及び/又は道路属性と前記施設情報とに基づいて、前記検索された施設の評価を行う。
このように規定される第14の局面の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0019】
この発明の第15の局面は次のように規定される。即ち、
第13の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記施設評価手段は、前記案内ルートを形成する道路の通り名称と、前記施設の名称及び/又は住所名とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う。
このように規定される第15の局面の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0020】
この発明の第16の局面は次のように規定される。即ち、
第13の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記施設評価手段は、前記案内ルートを形成する道路の道路属性と、前記施設の位置情報とを比較することにより、前記検索された施設の評価を行う。
このように規定される第16の局面の発明によれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0021】
この発明の第17の局面は次のように規定される。即ち、
第13〜第16のいずれかの局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記施設評価手段は、前記検索された施設の前記案内ルートからのアクセスのし易さを評価する。
このように規定される第17の局面の発明によれば、第5の局面と同等の効果を奏する。
【0022】
この発明の第18の局面は次のように規定される。即ち、
第13〜第17のいずれかの局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータを、更に、
前記検索された施設を表示する表示手段と、
前記評価の結果に基づいて、前記表示手段の表示を制御する表示制御手段、として機能させる。
このように規定される第18の局面の発明によれば、第6の局面と同等の効果を奏する。
【0023】
第13〜第18のいずれかの局面に規定されるコンピュータプログラムを記録する記録媒体が第19の局面として規定される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の実施の形態の施設評価装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施の形態の施設評価装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図3図3は、本発明の他の実施の形態の施設評価装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の他の実施の形態の施設評価装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の他の実施の形態の施設評価装置の構成を示すブロック図である。
図6図6は、本発明の実施例のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
この発明の実施の形態の施設評価装置を説明する。
図1に、施設評価装置1の概略構成を示す。
図1に示すのは、案内ルートを形成する道路の通り名称と施設の名称や住所名とに基づいて、該施設への該案内ルートからのアクセスし易さを評価する施設評価装置1である。すなわち、当該装置1は、施設情報保存部3、案内ルート保存部5、通り名称データベース7、施設検索部9、検索結果保存部11、施設評価部13及び評価結果保存部15を備えている。
【0026】
施設情報保存部3には、施設の位置情報を含む施設情報が保存される。当該施設としては、特に限定されず、カフェやファストフード店等の飲食店、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、銀行ATM等の施設が挙げられる。施設の位置情報としては、該施設の代表地点や該施設の領域を示す座標が挙げられる。施設情報保存部3に保存される他の施設情報として、施設の名称、施設の住所名が挙げられる。他にも、施設のID、施設付帯駐車場の有無、施設付近の駐車場情報、施設において使用する平均予算、ジャンル、電話番号、営業時間等が保存されていても良い。
案内ルート保存部5には、ナビゲーションシステムで探索された案内ルートが保存される。当該案内ルートには、リンク等の形状等が併せて保存されていても良い。
【0027】
通り名称データベース7には、道路の通り名称、ストリート名称が該道路に対応するリンクデータと関連付けて格納されている。道路の通り名称としては、例えば、プリンセス大通り、青山通り、Hawthorne Blvd、Appian Way、Franklin Ave、W Carson St、S 7th Pl等が挙げられる。通り名称としては、他にも、「○○街道」、「○○ロード」、「○○バイパス」等が挙げられる。
施設検索部9は、施設情報保存部3及び案内ルート保存部5を参照して、案内ルート周辺の施設を施設情報保存部3から検索する。具体的には、案内ルートから所定範囲内、例えば、案内ルートを形成する道路を中心として左右50mの範囲内に位置情報を有する施設を検索する。当該検索結果は、検索結果保存部11に保存される。検索結果保存部11には、例えば、検索の結果得られた施設が位置情報とともに保存される。
【0028】
施設評価部13は、施設情報保存部3、案内ルート保存部5及び通り名称データベース7を参照して、検索の結果得られた施設の名称及び/又は住所名と、案内ルートを形成する道路の通り名称とを比較し、該施設の名称及び/又は住所名が該通り名称を含むとき、該施設の評価を高く設定する。当該評価は、例えば、ある通り名称が関連付けられた道路から所定距離内に位置する施設について、該施設の名称等に該通り名称が含まれているとき、該施設に高評価を設定することにしても良い。ある通り名称の道路から離れた場所に位置する施設の名称等に同一の通り名称が含まれていても、該通り名称の道路沿いに位置する可能性が高くないからである。当該評価は、施設の名称、住所名のいずれか一方で行っても良く、また両方で行っても良い。両方で行った場合には、特に、施設の名称及び住所名がともに同一通り名称を含んでいる施設により高い評価を設定することにしても良い。該評価方法としては、例えば、アクセスし易さに関する正のポイントを付与したり、コストに変換したりすることができる。前者の例として、施設情報に施設の特性を示すポイントが予め付与されている場合には、これに上記評価結果であるポイントを加算することができる。後者の例として、具体的には、施設の名称等が通り名称を含む場合には、該施設に負のコストを設定する。このようにコストに変換することにより、施設についての他の情報に基づくコストや施設へ到達するまでの距離や時間に基づくコストと併せて総合的に便宜な施設の情報をユーザに提供することができる。当該評価結果は、評価結果保存部15に保存される。
この装置1は、図示しない出力部を備えていても良い。該出力部は、上記評価結果を考慮した施設情報等をディスプレイに表示したり、音声によって出力可能である。
【0029】
図2を用いて、図1に示す施設評価装置1の動作の一例を説明する。
まず、ステップ1では、施設検索部9は、案内ルート保存部5から案内ルートを読み出す。
ステップ3では、施設検索部9は、施設情報保存部3内の施設について、ステップ1で読み出された案内ルートを形成する道路を中心として左右50mの範囲内に位置情報を有する施設を検索し、保存する。
【0030】
ステップ5では、施設評価部13は、通り名称データベース7を参照して、ステップ1で読み出された案内ルートを形成する道路から、通り名称と関連付けられた道路を選択する。
ステップ7では、施設評価部13は、ステップ3で検索された施設から、該施設の名称にステップ5で選択された道路の通り名称を含む施設を抽出する。
ステップ9では、ステップ7で抽出された施設に、アクセスし易さに関するポイント(10P)を付与する。
【0031】
図3に、他の実施の形態の施設評価装置21を示す。図3において、図1と同一の要素には同一の符号を付して、その説明を部分的に省略する。
図3に示すのは、案内ルートを形成する道路の道路属性を考慮して、施設への該案内ルートからのアクセスし易さを評価する施設評価装置21である。すなわち、当該装置21は、施設情報保存部23、案内ルート保存部5、道路属性データベース25、施設検索部9、検索結果保存部11、施設評価部27及び評価結果保存部29を備えている。
【0032】
施設情報保存部23には、施設情報保存部3に保存される情報のうち、少なくとも施設の位置情報が保存される。
道路属性データベース25には、道路の道路属性が該道路に対応するリンクデータと関連付けて格納されている。道路属性としては、例えば、高速道路や高架道路、陸橋、トンネル、地下道等が挙げられる。他の道路属性としては、国道、県道、一般道等が挙げられる。また、例えば、高速道路の出入口に関する情報や中央分離帯の有無や車線数に関する情報を併せて格納していても良い。
【0033】
施設評価部27は、施設情報保存部23、案内ルート保存部5及び道路属性データベース25を参照して、検索の結果得られた施設の位置情報と、案内ルートを形成する道路の道路属性とを比較する。そして、道路属性データベース25に格納された道路属性のうち、予め定められた道路属性が関連付けられた道路付近に位置情報を有する施設について、その評価を低く設定する。当該評価は、例えば、施設の位置情報に基づいて、該施設の最寄の道路を特定し、該特定された道路の道路属性が予め定められた道路属性である場合、当該施設の評価を低く設定する。該評価方法としては、上記と同様、所定のポイントを付与したり、コストに変換したりすることができる。この例において、施設の評価を低いものとすべく、負のポイントを付与したり、正のコストに変換したりするものとする。道路属性データベース25に、上述のように高速道路の出入口に関する情報が格納されている場合には、該出入口付近に位置する施設については、該施設へのアクセスし易さを考慮して、上記付与されたポイントに正のポイントを加算したり、コストを減算したりしても良い。また、上記道路属性に基づいて設定された評価を上げることにしても良い。また、中央分離帯の有無に関する情報を備えている場合には、中央分離帯が設置されている道路については、案内ルートの走行車線と反対車線側に位置する施設についてのみ施設の評価を低く設定することにしても良い。他にも、現在位置からの距離や施設に到達するまでのルートにおける道路の交通量や、案内ルートに対する迂回度合い等に基づいて施設の評価を行っても良い。案内ルートに対する迂回度合いとは、例えば、施設に立ち寄るために案内ルートを逸脱し、その後案内ルートに復帰するまでの間の案内ルートと、この間に対応する迂回ルートとの距離や所要時間の差や比である。当該評価結果は、評価結果保存部29に保存される。
【0034】
図4を用いて、図3に示す施設評価装置21の動作の一例を説明する。図4において、図2と同一のステップには同一の符号を付して、その説明を部分的に省略する。
ステップ21では、施設評価部27は、道路属性データベース25を参照して、ステップ1で読み出された案内ルートを形成する道路から、予め定められた道路属性(例えば、高速道路、トンネル等)と関連付けられた道路を選択する。
ステップ23では、施設評価部13は、ステップ3で検索された施設から、ステップ21で選択された道路付近に位置する施設を抽出する。例えば、ステップ3で検索された施設のうち、ステップ21で選択された道路を中心として左右50mの範囲内に位置する施設を抽出することができる。
ステップ25では、ステップ23で抽出された施設に、アクセスし易さに関するポイント(−20P)を付与する。
【0035】
図5に、他の実施の形態の施設評価装置31を示す。図5において、図1及び図3と同一の要素には同一の符号を付して、その説明を部分的に省略する。
図5に示すのは、上記評価の結果に基づいて表示制御可能な施設評価装置31である。すなわち、当該装置31は、図1に示す装置1において、表示制御部33及び表示部35を更に備える。
【0036】
表示制御部33は、施設評価部13で評価された評価結果に基づいて、施設情報の表示を制御する。例えば、評価結果の高低に応じて、施設を表示する際のアイコンの色や濃淡、大きさを変える等することができる。施設アイコンの色については、評価の高い(評価ポイントが所定閾値以上、評価コストが所定閾値以下等)施設を赤など、より視認しやすい色で表示するよう制御することができる。施設アイコンの濃淡については、評価の高い施設をより濃く、評価の低い施設を薄く表示するよう制御することができる。施設アイコンの大きさについては、評価の高い施設をより大きく、評価の低い施設を小さく表示するよう制御することができる。上記の他、評価が低い施設については、非表示とすることにしても良い。
表示部35は、表示制御部33の表示制御に従って、案内ルート保存部5に保存された案内ルートと上記施設アイコンとを表示する。
【0037】
図6に、この発明の実施例のナビゲーション装置51を示す。図6において、図1図3及び図5と同一の要素には同一の符号を付して、その説明を部分的に省略する。
図6に示すのは、図5に示す装置31を備えたナビゲーション装置51である。このナビゲーション装置51は、制御部510、メモリ部511、入力部512、出力部513、インターフェース部514、端末位置特定部515、地図データベース517、経路探索部518、施設情報保存部3、案内ルート保存部5、通り名称データベース7、施設検索部9、検索結果保存部11、施設評価部13及び評価結果保存部15を備えている。
制御部510はCPU、バッファメモリその他の装置を備えたコンピュータ装置であり、ナビゲーション装置51を構成する他の要素を制御する。この制御部510は、表示制御部33を備えている。
【0038】
メモリ部511にはコンピュータプログラムが保存され、このコンピュータプログラムはコンピュータ装置である制御部510に読み込まれて、これを機能させる。このコンピュータプログラムは、ナビゲーション装置の記憶装置としての内蔵ハードディスク又は内蔵メモリ、ナビゲーション装置に差し替え可能な記憶媒体としてのSD(登録商標)メモリカード、メモリスティック、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、DVD等の汎用的な媒体へ保存できる。
入力部512は、例えば、ユーザの指令の入力に用いられる。具体的には、後述の経路探索における目的地等の入力に用いられる。入力部512として、マウス、ライトペン又はディスプレイの表示内容と協働するタッチパネル等のポインティングデバイスやキーボード又はマイクロホン等の音声入力装置を用いることができる。
【0039】
出力部513は表示部35としてのディスプレイを含み、後述の端末位置特定部515で特定されたナビゲーション装置の位置や、経路探索部518で探索された案内ルート、施設情報としての施設アイコン等、その他の情報を表示する。表示部35は、上述したように表示制御部33の表示制御に従って表示する。この出力部513は音声発信部を含むこともできる。
インターフェース部514はナビゲーション装置51を無線ネットワーク等へ連結させる。
端末位置特定部515は、GPS装置やジャイロ装置によりナビゲーション装置の現在の位置情報を特定する。併せて、現在時刻を特定することもできる。
地図データベース517には地図情報が格納される。地図情報にはリンクやノードなど地図情報を規定するための道路要素に関する情報と地図に描画される情報等が含まれる。
【0040】
経路探索部518は、出発地あるいは現在位置から目的地までの経路を探索する。当該経路探索の方法は一般的な方法を用いることができる。
この実施例において、施設検索部9及び/又は施設評価部13は、例えば、現在位置から所定距離内に位置する案内ルート周辺の施設を検索し、または、該所定距離内に位置する施設について上記評価することとすることができる。
上記では、装置31をナビゲーション装置に備えた実施例を示したが、ナビゲーション装置に限られず、他の移動体端末装置に備えても良い。他の移動体端末装置としては、ユーザが携帯可能な通信端末装置であり、携帯電話機、PDA(Portable Digital Assistants)、携帯ゲーム機、ノート型PC、PND(Portable Navigation Device)、スマートフォン等が挙げられる。
【0041】
上述の例では、施設の立ち寄り易さの指標として、案内ルートからのアクセスのし易さを用いて評価したが、該指標として他の指標を用いることもできる。例えば、施設の魅力を指標とすることができる。施設の魅力の例として、トイレの有無、クレジットカード使用の可否、駐車場の有無等種々の指標が挙げられる。他の例として、ユーザの行動履歴に適したガソリンスタンド系列、コンビニエンスストア系列、ユーザが所有する電子マネー種類を利用可能な施設か否かを指標として、このような施設の評価を高く設定することとしても良い。その他にも、施設からの広告表示依頼があった場合に、該施設の評価を高く設定する等しても良い。
【0042】
以上、本発明の実施の形態及び実施例について説明してきたが、これらのうち、2つ以上の実施の形態(実施例)を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらのうち、1つの実施の形態(実施例)を部分的に実施しても構わない。さらには、これらのうち、2つ以上の実施の形態(実施例)を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
【0043】
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
1 21 31 施設評価装置
3 23 施設情報保存部
5 案内ルート保存部
7 通り名称データベース(通り名称DB)
9 施設検索部
13 27 施設評価部
25 道路属性データベース(道路属性DB)
33 表示制御部
35 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6