(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-161805(P2015-161805A)
(43)【公開日】2015年9月7日
(54)【発明の名称】ラベルシート
(51)【国際特許分類】
G09F 3/06 20060101AFI20150811BHJP
G09F 3/02 20060101ALI20150811BHJP
H02G 1/00 20060101ALI20150811BHJP
H02G 1/06 20060101ALI20150811BHJP
G09F 7/18 20060101ALN20150811BHJP
【FI】
G09F3/06
G09F3/02 F
H02G1/00 C
H02G1/06 501A
G09F7/18 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-37020(P2014-37020)
(22)【出願日】2014年2月27日
(71)【出願人】
【識別番号】306029349
【氏名又は名称】ゼネラル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作
(74)【代理人】
【識別番号】100101328
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 実夫
(72)【発明者】
【氏名】木村 将
【テーマコード(参考)】
5G352
【Fターム(参考)】
5G352CH01
5G352CH02
(57)【要約】
【課題】ケーブル等に対してズレたり外れたりせずにしっかり固定できる上、取り付け位置をずらしたりするために付け直すのも容易な複数のタグラベルに該当する領域を、ラベルプリンタ等によって印刷できるように長尺帯状に連成してなるラベルシートを提供する。
【解決手段】平板状のラベル部5と帯状のバンド部6とを備え、ラベル部5にはバンド部6を挿通してリング状とするための切込8が形成され、バンド部6には切込8に挿通した際の抜け止め9が形成された平面形状を有するタグラベル7に該当する複数の領域を、長尺帯状の基体シート2上に、タグラベル7の長さ方向を基体シート2の長さ方向と一致させた状態で切り取り可能に設けるとともに、基体シート2の反対側の全面に、剥離可能な粘着層3を介して台紙4を積層するか、または基体シート2の全体の厚みを10μm以上としたラベルシート1である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状のラベル部と、当該ラベル部の一端から外方へ延設された帯状のバンド部とを備え、前記ラベル部のバンド部の基部付近には当該バンド部を挿通してリング状とするための切込が形成され、前記バンド部には前記切込に挿通した際の抜け止めが形成された平面形状を有するタグラベルに該当する複数の領域が、片面を印刷用のインク受容面とした長尺帯状の基体シート上に、当該タグラベルの長さ方向を基体シートの長さ方向と一致させた状態で、前記基体シートから切り取り可能に設けられているとともに、
(1) 前記基体シートの前記受容面と反対側の全面には、前記基体シートから剥離可能な粘着層を介して台紙が積層されているか、または
(2) 前記基体シートは、全体の厚みが10μm以上に形成されている
ラベルシート。
【請求項2】
前記基体シートは、基材フィルムの片面にインク受容層を積層した積層構造を有している請求項1に記載のラベルシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばケーブル等に巻き付けて当該ケーブル等の種類、用途などを表示するために用いるタグラベルのもとになるラベルシートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータや、あるいはテレビ等のAV機器においては、ケーブルの管理が問題となることが多い。特に配線をしてから数年経過した後に配線を見直したり、新たな機器を追加したりする際などに、どのケーブルが何用であるかを把握するのは決して容易ではない。
そこで特定のケーブルの用途などを、例えばケーブル端部の端子付近にタグラベルを取り付けて識別する場合がある。
【0003】
タグラベルとして、従来は単に色分けしただけのものや、ケーブルの情報を手書きできる程度のものが一般的であったが近年、例えば感熱転写印刷を利用したラベルプリンタを用いてより細かな情報を印刷できるようにすることが提案されている。
例えば特許文献1では、感熱転写印刷が可能なラベル部と、当該ラベル部が挿通されるリング部とを備えたタグラベルに該当する領域が切り取り可能に設けられた矩形状のシートを複数枚、長尺帯状の剥離紙上に、粘着層を介して貼り付けて構成したラベルシートが記載されている。
【0004】
かかるラベルシートのラベル部に、上記ラベルプリンタ等のプリンタを用いて所定の情報を印刷したのち、剥離紙からシートを剥がすとともにタグラベルを切り取ってケーブル等に巻き付けながら、当該タグラベルのラベル部をリング部に挿通して締め付けることにより、かかるタグラベルをケーブル等に取り付けることができる。
しかし特許文献1に記載の発明では、粘着層は、シートを剥離紙上に固定するために、シートのうちタグラベルより外側の領域のみに形成されている(特許文献1の段落[0033])。
【0005】
そのため特に感熱転写印刷によって情報を印刷する際に、領域ごとの粘着層の有無によって厚みの差を生じたり、粘着層によって剥離紙上に固定されていない領域がずれたりしてきれいな印字ができない場合がある。
また特許文献1では、タグラベルをその長さ方向がラベルシートの長さ方向と直交するように、複数のシートを剥離紙上に配列しているため、かかるラベルシートの幅とタグラベルの長さの兼ね合いが問題となる。
【0006】
すなわちラベルシートの幅を狭くして、ラベルプリンタ等のコンパクトなプリンタに使用しようとするとタグラベルの長さが制限されてしまう。
特許文献2には、片側の全面が印刷面とされ、反対面の全面に粘着層が形成されたタグラベルが記載されている。
かかるタグラベルは、ケーブル等に巻き付けながら二つ折りにして、互いに重ねて貼り合わせることにより、粘着層の粘着力によってケーブル等に粘着されるため、先のもののようにズレたり取れたりしにくいものの、逆に取り付け位置をずらしたりするために貼り直すのが難しいという問題がある。
【0007】
すなわちタグラベルの粘着層同士を貼り合わせているため粘着力が強すぎて引きはがすのが難しく、無理に引きはがすとタグラベルがしわになったり折れたり破れたりしやすい上、これらの問題を生じた場合には再びきれいに貼り合わせることができなくなってしまう。また接着剤がケーブル等に残るおそれもある。
また、単に二つ折りにしたタグラベルを重ねて貼り合わせるだけであるため、位置ズレを生じることなくきれいに貼り合わせるのが難しいという問題もある。
【0008】
特許文献3には、反対面のうち二つ折りした際にケーブルと接する中央部、および両端部にのみ粘着層を形成して貼り直しを容易にしたタグラベルが記載されている。
しかしこの場合には、特に中央部の粘着層の、ケーブル等への接触面積が小さくなる分、ズレを生じやすくなるという問題がある。
また二つ折りにしたタグラベルを重ねて貼り合わせる際に、位置ズレを生じることなくきれいに貼り合わせるのが難しいという問題は依然として解消されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2012−37853号公報
【特許文献2】特許第3520779号公報
【特許文献3】実開昭61−116386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、ケーブル等に対してズレたり外れたりせずにしっかり固定できる上、取り付け位置をずらしたりするのも容易な複数のタグラベルに該当する領域を、ラベルプリンタ等によってきれいに印刷できるように長尺帯状に連成してなるラベルシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、平板状のラベル部と、当該ラベル部の一端から外方へ延設された帯状のバンド部とを備え、前記ラベル部のバンド部の基部付近には当該バンド部を挿通してリング状とするための切込が形成され、前記バンド部には前記切込に挿通した際の抜け止めが形成された平面形状を有するタグラベルに該当する複数の領域が、片面を印刷用のインク受容面とした長尺帯状の基体シート上に、当該タグラベルの長さ方向を基体シートの長さ方向と一致させた状態で、前記基体シートから切り取り可能に設けられているとともに、
(1) 前記基体シートの前記受容面と反対側の全面には、前記基体シートから剥離可能な粘着層を介して台紙が積層されているか、または
(2) 前記基体シートは、全体の厚みが10μm以上に形成されている
ラベルシートである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、基体シートのインク受容面と反対側の全面に、当該基体シートから剥離可能な粘着層を介して台紙を積層するか、または全体の厚みを10μm以上とすることで基体シート自体の膜強度を高め、自己保持性を向上して台紙や粘着層を省略しているため、特許文献1に記載されたもののように厚みの差やずれを生じることなしに、インク受容面にきれいな印字をすることが可能となる。
【0013】
また本発明によれば、タグラベルに該当する複数の領域を、長尺帯状の基体シート上に、当該タグラベルの長さ方向が基体シートの長さ方向と一致させた状態で設けているため、例えばラベルプリンタ等のコンパクトなプリンタに使用するべくラベルシートの幅を狭くしてもタグラベルの長さが制限されることがない。
また本発明によれば、かかるラベルシートから切り取ったタグラベルのバンド部をケーブル等の周囲に巻き付けながらその先端を切込に挿通してリング状として、ケーブル等を締め付けながら抜け止めすることにより、当該バンド部の締め付け力によって、タグラベルをケーブル等に対してズレたり外れたりすることなくしっかりと固定できる。
【0014】
またバンド部を切込から引き出して締め付けを解除するだけで、タグラベルにしわ等を生じることなしに固定を解除でき、かかるタグラベルを、取り付け位置をずらしたりするために簡単に付け直すことができる。
しかもバンド部の先端を、あらかじめラベル部に形成した切込に挿通するため、位置ズレ等を生じるおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】同図(a)は、本発明のラベルシートの、実施の形態の一例を示す平面図、同図(b)は、図(a)の例のラベルシートの層構成の一例を示す拡大断面図、同図(c)は、図(a)の例のラベルシートの層構成の他の例を示す拡大断面図である。
【
図2】
図1の例のラベルシートから切り取ったタグラベルの一例の平面図である。
【
図3】切り取ったタグラベルをケーブル等に固定する過程を示す斜視図である。
【
図4】同図(a)〜(h)はそれぞれ、タグラベルのバンド部と切込の変形例を示す平面図である。
【
図5】同図(a)(b)はそれぞれ、タグラベルのバンド部と切込の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1(a)は、本発明のラベルシートの、実施の形態の一例を示す平面図、同図(b)は、図(a)の例のラベルシートの層構成を示す拡大断面図、同図(c)は、図(a)の例のラベルシートの層構成の他の例を示す拡大断面図である。
図2は、
図1の例のラベルシートから切り取ったタグラベルの一例の平面図である。
図3は、切り取ったタグラベルをケーブル等に固定する過程を示す斜視図である。
【0017】
図1(a)を参照して、この例のラベルシート1は、略矩形平板状のラベル部5と、当該ラベル部5の、図では左側の一端から外方へ延設された帯状のバンド部6とを備えたタグラベル7に該当する複数の領域を備えている。
各領域は、その長さ方向を基体シート2の長さ方向と一致させた状態で、上記基体シート2を打ち抜きあるいはハーフカット等して形成されている。
【0018】
そのため例えばラベルプリンタ等のコンパクトなプリンタに使用するべくラベルシート1の幅を狭くしても、タグラベル7の長さが制限されるおそれがない。
図1(a)、
図2を参照して、ラベル部5のうちバンド部6の基部付近には、当該バンド部6を挿通してリング状とするための、上記バンド部6の幅に対応し、基体シート2の長さ方向と直交方向に延びる直線状の切込8が形成されている。
【0019】
またバンド部6の両側辺には、当該両側辺から凹入させて、切込8に挿通したバンド部6の抜け止めとして機能するのこぎり波状の切欠9が形成されている。さらにバンド部6の先端部10は、切込8に挿し込みやすいように先細り状に形成されている。
上記ラベルシート1は、例えば
図1(b)を参照して、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等からなる基材フィルム21の片面(図において上面)にインク受容層22を形成して当該片面をインク受容面2aとした基体シート2と、当該基体シート2の、インク受容層22側と反対側の全面に基体シート2から剥離可能に形成された粘着層3を介して積層された台紙4とを備えている。
【0020】
このうち基材フィルム21としては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスルホン等の樹脂のフィルムが挙げられる。中でもポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルのフィルムが機械的強度、寸法安定性、耐熱性、価格等の見地から好ましい。
【0021】
インク受容層22は、適用する印刷法に適したインク受容性を有する種々の材料によって形成される。
例えば感熱転写印刷の場合は、感熱転写媒体のインクに対する熱接着性を有する材料によってインク受容層22を形成すればよい。また、例えば基材フィルム21がPETフィルムからなる場合には、上記感熱転写媒体のインクに対する熱接着性を有するとともにPETフィルムに対する密着性に優れたポリエステル樹脂等によってインク受容層22を形成するのが好ましい。
【0022】
なお基体シート2は、全体をPETフィルム等によって一体に形成し、その片面をフレーム処理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理等して感熱転写媒体のインクに対する熱接着性等を有するインク受容面とすることで、インク受容層22を省略してもよい。
ただしインク受容層22を設けると、感熱転写時に感熱転写媒体を介してサーマルヘッドに接触したインク受容層22が軟化してグリップ力を生じることで、ラベルシートの搬送を安定させることができ、インク受容面2aにさらにきれいな印字をすることが可能となる。
【0023】
インクジェット印刷の場合は、インクジェットインクに対する吸収性または定着性を有する材料によってインク受容層22を形成すればよい。
粘着層3は、基材フィルム21から剥離可能な粘着剤によって形成するか、あるいは基材フィルム21の反対面に粘着剤に対する離型処理をした上に形成する。
かかる粘着剤としては、例えばゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤等の1種または2種以上が挙げられる。
【0024】
粘着層3の厚みは5μm以上、特に10μm以上であるのが好ましく、25μm以下、特に20μm以下であるのが好ましい。
台紙4としては、粘着層3に対する粘着性に優れた材料によって形成する。これにより粘着層3を台紙4ごと基体シート2から剥離できる。
かかる台紙4としては、粘着剤に対する離型処理をしていないコンデンサー紙、グラシン紙等の薄葉紙や、あるいは樹脂のシートなどが挙げられる。
【0025】
台紙4の厚みは20μm以上であるのが好ましく、200μm以下であるのが好ましい。
また基体シート2は、例えば
図1(c)を参照して、全体の厚みtを10μm以上とすることでそれ自体の膜強度を高め、自己保持性を向上して台紙4や粘着層3を省略してもよい。
【0026】
図に示すように基体シート2が基材フィルム21とインク受容層22の2層構造からなる場合、上記のように膜強度を高めて自己保持性を向上するために、基材フィルム21の厚みは10μm以上であるのが好ましく、200μm以下であるのが好ましい。またインク受容層22の厚みは0.5μm以上であるのが好ましく、2.0μm以下であるのが好ましい。
【0027】
上記各部を備えたこの例のラベルシート1によれば、例えばインク受容面のタイプに適合した印刷方式のラベルプリンタ等を用いて、ラベルシート1を長さ方向に送りながら、ラベル部5にケーブルの用途などの情報を印刷できる。
この際、
図1(b)のように基体シート2のインク受容面2aと反対側の全面に剥離可能な粘着層3を介して台紙4を積層するか、または
図1(c)のように全体の厚みtを10μm以上とすることで基体シート2自体の膜強度を高め、自己保持性を向上して台紙4や粘着層3を省略することにより、厚みの差やずれを生じることなしに、インク受容面2aにきれいな印字をすることが可能となる。
【0028】
次いで
図2、
図3を参照して、印刷したラベル部5を含むタグラベル7をラベルシート1から切り取る。ラベルシート1が粘着層3と台紙4を備える場合は、この切り取りとともにタグラベル7から剥離する。
次いで、上記バンド部6をケーブル等11の周囲に巻き付けながらその先端部10を切込8に挿通してリング状とし、切込8を通過した先端部10を図中に白矢印で示す方向に引っ張ることで、ケーブル等11をバンド部6によって締め付ける。
【0029】
そうすうと切欠9を形成して鋸刃状とされたバンド部6の側辺が抵抗となって、当該バンド部6が切込8に対して抜け止めされて締め付け状態が固定される。
その結果、バンド部6の締め付け力によって、タグラベル7をケーブル等11に対してズレたり外れたりすることなくしっかりと固定できる。
またバンド部6を切込8から引き出して締め付けを解除するだけで、タグラベル7にしわ等を生じることなしに上記の固定を解除でき、かかるタグラベル7を、取り付け位置をずらしたりするために簡単に付け直すことができる。
【0030】
図4(a)〜(h)はそれぞれ、タグラベルのバンド部と切込の変形例を示す平面図である。
すなわち
図4(a)の例のタグラベル7は、バンド部6の両側辺に、先の切欠9に代えて、当該両側辺から突出させたのこぎり波状の突出部12を形成した点、およびバンド部6の先端部10を三角形状に突出形成した点が、先の例と相違している。
また
図4(b)の例のタグラベル7は、上記突出部12の点に加えて、バンド部6の先端部10をR状に突出形成した点、および切込8を、基体シート2の長さ方向と直交方向に延びる直線部とそれと直交する直線部を十字状に交差させた形状に形成した点が、先の例と相違している。
【0031】
図4(c)の例のタグラベル7は、のこぎり波状の切欠9はそのままで、バンド部6の先端部10を三角形状に突出形成した点と、切込8を、基体シート2の長さ方向に任意の幅を有する矩形状に形成した点が、先の例と相違している。
図4(d)の例のタグラベル7は、切欠9を矩形波状に形成した点、バンド部6の先端部10を三角形状に突出形成した点、および切込8の両端に、バンド部6の先端の挿入を補助する丸穴を設けた点が、先の例と相違している。
【0032】
図4(e)の例のタグラベル7は、切欠9を三角波状に形成した点、バンド部6の先端部10を、長さ方向と直交する直線状とした点、および切込8を、基体シート2の長さ方向と直交方向に延びる底辺の幅を上記バンド部6の両側辺の切欠9による最小幅に対応する幅とした二等辺三角形状に形成した点が、先の例と相違している。
図4(f)の例のタグラベル7は、切欠9に代えて、バンド部6の、ラベル部5側を当該バンド部6の先端部10側より細幅とし、かかる細幅部分13の両側辺の複数か所に半円状の突出部14を形成した点、バンド部6の先端部10をR状に突出形成した点、および切込8を、基体シート2の長さ方向と直交方向に延びる底辺の幅を上記細幅部分13の幅に対応する幅とした台形状に形成した点が、先の例と相違している。
【0033】
図4(g)の例のタグラベル7は、のこぎり波状の切欠9をバンド部6の片側(図において上側)のみに形成した点、バンド部6の先端部10を片流れの三角形状とした点、バンド部6の、切欠き9よりラベル部5側を当該バンド部6の先端部10側より細幅部分13とした点、および切込8を、上記細幅部分13の幅に対応する、基体シート2の長さ方向と直交方向に延びる直線部とそれと直交する直線部をL字状に交差させた形状に形成した点が、先の例と相違している。
【0034】
図4(h)の例のタグラベル7は、バンド部6の先端部10をラベル部5側から先端側へ向けて幅が広がる逆三角形状とし、当該先端部10よりラベル部5側を細幅部分13とした点、および切込8を半円状とした点が、先の例と相違している。この例の場合、逆三角形状の先端部10が抜け止めとして機能する。
これらいずれの構成でも、バンド部6の先端部10を切込8に挿通した際の抜け止めが可能である。またバンド部6を切込8から引き出して締め付けを解除することも容易である。
【0035】
図5(a)(b)はそれぞれ、タグラベルのバンド部と切込の変形例を示す斜視図である。
すなわち
図5(a)のタグラベル7は、のこぎり波状の突出部12を、バンド部6に対して折り曲げて、図では上方に突出させた点、およびバンド部6の先端部10を、長さ方向と直交する直線状とした点が、先の例と相違している。
また
図5(b)のタグラベル7は、バンド部6の、ラベル部5側を当該バンド部6の先端部10側より細幅の細幅部分13とし、先端部10のバンド部6はその全長に亘って両側辺15を図では上方に折り曲げて断面略コ字状とした点、および切込8を上記バンド部6に対応させて略コ字状に形成して、切込8で囲まれた領域16を図では上方に折り曲げた点が、先の例と相違している。この例の場合、バンド部6の先端を図において下方から切込8に差し込んで貫通させると、ラベル部5の上記領域16と、バンド部6の両側辺15とが係合して抜け止めされる。
【0036】
これらいずれの構成でも、バンド部6の先端部10を切込8に挿通した際の抜け止めが可能である。またバンド部6を切込8から引き出して締め付けを解除することも容易である。
なお本発明の構成は、以上で説明した図の例のものには限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 ラベルシート
2 基体シート
2a インク受容面
3 粘着層
4 台紙
5 ラベル部
6 バンド部
7 タグラベル
8 切込
9 切欠
10 先端部
11 ケーブル等
12 突出部
13 細幅部分
14 突出部
15 側辺
16 領域
21 基材フィルム
22 インク受容層