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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-162258(P2015-162258A)
(43)【公開日】2015年9月7日
(54)【発明の名称】ハードディスク基板の洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   G11B 5/84 20060101AFI20150811BHJP
【FI】
   G11B5/84 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-37494(P2014-37494)
(22)【出願日】2014年2月27日
(71)【出願人】
【識別番号】503409115
【氏名又は名称】株式会社太陽
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(74)【代理人】
【識別番号】100161665
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 知之
(74)【代理人】
【識別番号】100188994
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 裕介
(72)【発明者】
【氏名】飯濱 孝雄
【テーマコード(参考)】
5D112
【Fターム(参考)】
5D112AA02
5D112AA24
5D112BA09
5D112GA08
5D112KK01
(57)【要約】
【課題】洗浄工程において基板を確実に回転して洗浄品質を確保することができるハードディスク基板の洗浄装置を提供する
【解決手段】縦方向の基板201を回転可能に保持する保持手段と、この保持手段により回転可能に保持した基板に当接して回転する洗浄具とを備え、保持手段が基板201の外縁202に回転可能に当接する複数のローラ15,15A,15Bを有するハードディスク基板の洗浄装置において、複数のローラ15,15A,15Bの少なくとも一つを回転駆動するから、洗浄具21の回転によるならい回転のみの場合に比べて、ローラ15,15A,15Bの少なくとも一つを回転駆動することにより、基板201を確実且つ均一に洗浄することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向の基板を回転可能に保持する保持手段と、この保持手段により回転可能に保持した基板に当接して回転する洗浄具とを備え、前記保持手段が前記基板の外縁に回転可能に当接する複数のローラを有するハードディスク基板の洗浄装置において、
前記複数のローラの少なくとも一つを回転駆動することを特徴とするハードディスク基板の洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄具の回転中心は前記基板の回転中心とほぼ同一方向をなし、前記洗浄具の回転中心と交差する面を前記基板に当接した状態で前記洗浄具の回転により該基板に回転力を与え、
前記洗浄具の当接箇所の回転方向側に設けられた上下の前記ローラと、前記洗浄具の当接箇所の反回転方向側に設けられた1つの前記ローラとを備え、前記回転方向側に当接する前記上下のローラの少なくとも一つを回転駆動することを特徴とする請求項1記載のハードディスク基板の洗浄装置。
【請求項3】
前記基板の上側左右に当接する上側左右の前記ローラを設け、
前記洗浄具の回転中心を横方向に配置すると共に、前記基板を挟んで前後に対をなす前記洗浄具を設け、前記前後の洗浄具の回転により前記基板を前記上側左右のローラに押し当て、前記上側左右のローラを同一方向に回転駆動することを特徴とする請求項1記載のハードディスク基板の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置等に使用されるハードディスクの基板を洗浄するハードディスク基板の洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のハードディスク基板の洗浄・乾燥装置として、基板の供給側と、インデックステーブルを備えた基板洗浄部と、同じくインデックステーブルを備えた基板乾燥部と、基板の排出側を一列に並べ、供給側と基板洗浄部との間、基板洗浄部と基板乾燥部との間、さらに基板乾燥部と排出側との間にそれぞれ基板搬送案内路を設けて、供給側の基板を基板の保持手段によって順次排出側に搬送することにより基板を連続的に洗浄、乾燥を行うものが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
この従来技術では、図8に示すように、基板の保持手段101は夫々基板を保持していない状態と仮定する。保持手段102が、マガジン103から1枚の基板Dを取り出し、基板受取位置M1にある保持手段101まで基板Dを搬送する。保持手段101は例えば3個の基板保持具101A,101B,101Cを夫々外側にずらして基板Dを受け取り、基板Dを回転可能に保持する。その後、洗浄用のインデックステーブル104が矢印105の方向に90度ごとに回転し、保持手段101は夫々第2,3基板洗浄位置M2,M3及び基板取出位置M4となる。保持手段101が第2基板洗浄位置M2になると、基板洗浄器106が移動し、基板Dの両面、内周、外周の夫々を図示しない洗浄具を用いて中性洗剤によりスクラブ洗浄する。基板Dは回転自由に保持されているので、図示しないスポンジパッドの回転により"ならい回転をする。基板受取位置M1において基板の受取が完了し且つ第1基板洗浄位置M2で基板の洗浄が終了すると、基板洗浄器106はインデックステーブル104の回転に支障がない位置に待避し、インデックステーブル104が矢印105の方向に90度回転する。この回転により、保持手段101は夫々第2基板洗浄位置M3、第1基板洗浄位置M2、基板受取位置M1となる。第1の基板洗浄器106と同様の構成の第2の基板洗浄器107は、市水或いは純水により基板を更に洗浄する。この間に、基板洗浄器106は第2の基板Dを中性洗剤により洗浄し、基板受取位置M1にある保持手段101は基板Dを受け取っている。基板Dの受け取り、第1及び第2の基板洗浄が完了すると、インデックステーブル104は更に90度回転する。基板取出位置M4にきた基板Dは例えば純水のシャワーリンスを受けた後、基板搬送手段108により取り外され、基板乾燥室109に運ばれる。このようにして、基板洗浄室110は複数の基板Dを順次洗浄して次段の基板乾燥室109に送り出す。乾燥室109にはインデックステーブル110を有し、矢印111の方向に回転可能である。インデックステーブル110には、基板Dの保持手段112が設けられ、夫々、基板受取位置N1、第1乾燥位置N2、第2乾燥位置N3、基板取出位置N4にある。保持手段112は夫々基板Dの内周壁の3点で基板を固定して保持するように例えば3個の基板保持具112A,112B,112Cを備えている。113は基板Dを遠心力で乾燥させる際の水滴飛散防止用の壁である。
【0004】
そして、第1枚目の基板D(第1の基板)が基板受取位置N1にある保持手段101に取り付けられると、インデックステーブル104は矢印105の方向に90度回転し、保持手段101は夫々N2,N3,N4,N1で示す基板処理位置になる。第1基板乾燥位置N2に移動した第1の基板Dに付着した水分は高速回転により除去される(スピン乾燥)。第1基板乾燥位置N2でのスピン乾燥が終了し且つ第2枚目の基板Dが保持手段112に取り付けられると、インデックステーブル110は更に90度回転し、保持手段112は夫々N3,N2,N1,N4で示す基板処理位置になる。第2乾燥位置N3において更にスピン乾燥を受けるが、保持手段112は夫々図示しないスピン乾燥用のモータを備えている。次に、インデックステーブル110が更に90度回転し、保持手段112は夫々N4,N3,N2,N1で示す基板処理位置になり、基板Dは搬送手段114により搬出される。このようにして、基板洗浄部から送られてくる複数の洗浄済み基板を順次受け取って乾燥処理を行なう。
【0005】
さらに、従来技術においては図8(B)示したように基板洗浄装置106は、3種類の洗浄具106A,106B,106Cを備えている。洗浄具106Aは基板Dの片面を洗浄するパッド状の洗浄具(例えばスポンジパッド)であり、他の面を洗浄する同様の洗浄具は基板Dの背後にあるため図示していない。つまり、2個のパッド状の洗浄具106Aで基板Dを挟んでその表面を洗浄する。洗浄具106B,106Cは例えばローラ状の洗浄具であり、基板Dの外周及び内周を洗浄するためのものである。このために保持手段101は夫々基板Dを例えば10cm乃至15cm程度インデックステーブル104から離して保持するようになっている。
【0006】
また、洗浄用基板保持手段は第1乃至第3の洗浄用基板保持用チャックを周方向に等間隔に有し、第1乃至第3の洗浄用基板保持用チャックにより基板を回転可能に保持したものがあり、洗浄具は例えば基板を洗浄するパッド状のもの(例えばスポンジパッド)などを備え、2個のパッド状のもので基板を挟んで基板の表面を洗浄し(例えば特許文献2の図4)、特許文献1と同様に、基板はスポンジパッドの回転により"ならい回転をする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平3−93040号公報
【特許文献2】特開2008−21342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献2のハードディスク基板の洗浄・乾燥装置においては、基板を回転可能に保持する洗浄用基板保持用チャックに、駆動機構のない3つの回転ローラを用い、スポンジパッドの"ならい回転により基板を間接的に回転させている。
【0009】
このため回転ローラのメンテナンス等が悪いと回転ローラの動きが悪くなり、基板がスムーズに回転しなくなる。そして、基板がスムーズ回転しなくなると、スポンジパッドが基板の面全体に接触しなくなるため洗浄残りが発生し、洗浄品質に大きな悪影響を与えるという問題がある。
【0010】
ところで、洗浄装置において洗浄液は一般に基板の上方から供給することが効率的であるため、基板の上方のスペースに洗浄液供給手段が配置される。このため特許文献2のように基板の上方側に基板の搬送装置を設けると、その配置位置に制約を受けたり、搬送・搬出の際の動作に制約を受けたりするという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑み、洗浄工程において基板を確実に回転して洗浄品質を確保することができるハードディスク基板の洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、縦方向の基板を回転可能に保持する保持手段と、この保持手段により回転可能に保持した基板に当接して回転する洗浄具とを備え、前記保持手段が前記基板の外縁に回転可能に当接する複数のローラを有するハードディスク基板の洗浄装置において、前記複数のローラの少なくとも一つを回転駆動することを特徴とする。
【0013】
また、請求項2に係る発明は、前記洗浄具の回転中心は前記基板の回転中心とほぼ同一方向をなし、前記洗浄具の回転中心と交差する面を前記基板に当接した状態で前記洗浄具の回転により該基板に回転力を与え、前記洗浄具の当接箇所の回転方向側に設けられた上下の前記ローラと、前記洗浄具の当接箇所の反回転方向側に設けられた1つの前記ローラとを備え、前記回転方向側に当接する前記上下のローラの少なくとも一つを回転駆動することを特徴とする。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、前記基板の上側左右に当接する上側左右の前記ローラを設け、前記洗浄具の回転中心を横方向に配置すると共に、前記基板を挟んで前後に対をなす前記洗浄具を設け、前記前後の洗浄具の回転により前記基板を前記上側左右のローラに押し当て、前記上側左右のローラを同一方向に回転駆動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の構成によれば、洗浄具の回転によるならい回転のみの場合に比べて、ローラの少なくとも一つを回転駆動することにより、基板を確実且つ均一に洗浄することができる。
【0016】
また、請求項2の構成によれば、洗浄のために洗浄具を基板に当接して回転すると、3つのローラにより回転可能に保持された基板が回転方向側のローラに押し当てられ、この押し当てられた側には上下にローラがあるから、安定して支持することができ、その基板が押し当てられた上下のローラの少なくとも一つが回転駆動するから、基板を確実に回転することができる。
【0017】
また、本発明の請求項3の構成によれば、基板を前後から挟んで回転する洗浄具により基板が上側左右のローラに押し当てられて保持され、この状態で上側左右のローラが回転することにより基板が回転し、この回転する基板を前記洗浄具により洗浄することができる。また、洗浄状態において、上側には基板に洗浄液などを供給する手段を配置する必要があり、基板の上側に搬送のためのスペースを確保することが難しいのに対して、下側から基板を洗浄位置に搬送・搬出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例1を示す洗浄装置の要部の正面図である。
図2】同上、装置のブロック図である。
図3】同上、基板を前後から洗浄具の先端面により挟んだ状態を示す断面図である。
図4】同上、洗浄装置の要部の側面図である。
図5】同上、洗浄装置の要部の正面説明図である。
図6】本発明の実施例2を示す洗浄装置の要部の正面図である。
図7】同上、側面図である。
図8】従来例を示し、図8(A)は概略正面図、図8(B)は断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規なハードディスク基板の洗浄装置を採用することにより、従来にないハードディスク基板の洗浄装置が得られ、そのハードディスク基板の洗浄装置について記述する。
【実施例1】
【0020】
図1図5に示すように、ハードディスク基板201の洗浄・乾燥装置は、ハードディスク基板(以下、基板という)201の搬送手段1と、この搬送手段1により供給された基板201を洗浄する洗浄装置2と、この洗浄装置2により洗浄した基板201を乾燥する乾燥装置3とを備え、前記乾燥装置3により乾燥した基板Dを前記搬送手段1により搬出部に排出し、基板201を連続的に洗浄・乾燥処理することができる。尚、洗浄・乾燥装置には、従来技術で説明した構成を採用することができる。
【0021】
図1に示すように、洗浄装置2は、複数の洗浄ユニット11,11Aを備え、この例では左右隣り合って設けた2つの洗浄ユニット11,11Aを図示している。これら左右の洗浄ユニット11,11Aは左右対称であり、以下、左側の洗浄ユニット11を主に説明する。
【0022】
左側の洗浄ユニット11は、ベース12に左右(一側他側)の腕部13,14を立設し、これら左右の腕部13,14の上端側に左右の上ローラ15,15Aを回転自在に設け、また、左(一側)の腕部13には下ローラ15Bを回動自在に設けている。また、図4に示すように、前記各ローラ15,15A,15Bの外周には、前後方向中央に向かって縮小する前後のテーパ面16,16と、これらテーパ面16,16を連結する径小部17とを有し、この径小部17がローラ15,15A,15Bの最小径の部分であって、基板201の外縁202に当接する。尚、左右の上ローラ15,15Aの径小部17,17の間隔は基板201の外径より小さいが、初期間隔から左右の腕部13,14を開き、初期間隔に戻すカム機構(図示せず)を備え、このカム機構により左右の腕部13,14の間隔は8〜12mm、この例では10mm程度開く。
【0023】
左右の上ローラ15,15Aは略同一高さ位置にあり、左の下ローラ15Bは左の上ローラ15より右側(他側)寄りに配置され、図1に示すように、3つのローラ15,15A,15Bの径小部17が基板201の外縁202に当接して該基板Dを回動自在に支持した状態で、基板201の中心を通る水平線203に対して、基板201の中心と左右の上ローラ15,15Aの中心を通る仮想線204,205がなす角度θ,θAは10〜20度、この例では15度である。また、前記水平線203に対して、基板201の中心と左下のローラ15Bの中心を通る仮想線206とがなす角度θBは45〜55度、この例では50度である。
【0024】
また、左右の上ローラ15,15Aの上部には、基板201の上部を前後から挟むように前後の洗浄具21,21が配置されている。これら洗浄具21,21は前記基板201の回転中心201Sと同一方向の回転中心22を有し、この回転中心22と交差する洗浄具21の先端面23は略円形をなし、その先端面23を前記基板201の面に当接した状態で、回転駆動する。この場合、洗浄具21の回転中心22は、基板201の回転中心201Sの左側で基板201の上方に位置する。また、先端面23の外周23Gは基板201の中心201Sより上方に位置する。尚、洗浄具21は円柱形のスポンジパットやブラシなどが用いられる。
【0025】
したがって、前記先端面23の基板201に当接する部分が、洗浄具21の回転方向である左側に移動するように洗浄具21,21が回転すると、洗浄具21,21の回転方向と逆方向に基板201を回転させる力が加わると共に、基板201を左側に偏心させようとする力が発生する。
【0026】
また、前記上下のローラ15,15Bの間に位置して、前記基板201の外縁202を洗浄する洗浄具24が配置され、この洗浄具24は円柱形をなし、回動可能に設けられている。この場合、洗浄具24を遊転可能に設けたり、電動などにより回転駆動するように設けたりしてもよい。
【0027】
前記洗浄装置2は、前記ローラ15,15A,15Bの少なくとも1つに回転駆動手段25を設けている。この例では、左下のローラ15Bに回転駆動手段25を連結し、この左下のローラ15Bが時計回り方向に回転駆動することにより基板201が反時計回り方向に回転する。尚、回転駆動手段25は電動式、流体圧式などの各種のものを用いることができる。
【0028】
また、右側の洗浄ユニット11Aは、左側の洗浄ユニット11と左右対称であり、回転する部材は逆方向に回転する。
【0029】
次に、前記装置の動作につい説明する。搬送手段1により、前記マガジン103から1枚ずつ基板201を取り出し、洗浄ユニット11,11Aの上方から左右の腕部13,14の間に基板201を供給する。次に、基板201の位置から離れて交替していた前後の洗浄具21,21が前進し、それらの先端面23,23により基板201を前後から挟み、洗浄具21,21及び左下のローラ15Bが回転駆動する。すると、先端面23,23の回転による、ならい回転と、回転駆動するローラ15Bにより基板201が回転し、洗浄具21,21により基板201の前後面が洗浄されると共に、洗浄具24により基板201の外縁202が洗浄される。この場合、洗浄具21,21の回転により、基板201を洗浄具21,21の下側の回転方向(洗浄ユニット11において図5中左側)に偏心させようとする力が発生するから、ローラ15Bを回転駆動することにより、基板201を確実に回転駆動することができる。この場合、洗浄具21,21,ローラ15,15A,15Bは同一方向に回転し、これらと逆方向に基板201が回転する。
【0030】
このように本実施例では、請求項1に対応して、縦方向の基板201を回転可能に保持する保持手段と、この保持手段により回転可能に保持した基板に当接して回転する洗浄具とを備え、保持手段が基板201の外縁202に回転可能に当接する複数のローラ15,15A,15Bを有するハードディスク基板の洗浄装置において、複数のローラ15,15A,15Bの少なくとも一つを回転駆動するから、洗浄具21の回転によるならい回転のみの場合に比べて、ローラ15,15A,15Bの少なくとも一つを回転駆動することにより、基板201を確実且つ均一に洗浄することができる。
【0031】
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、洗浄具21の回転中心22は基板201の回転中心201Sとほぼ同一方向をなし、洗浄具21の回転中心22と交差する面である先端面23Gを基板201に当接した状態で洗浄具21の回転により該基板201に回転力を与え、洗浄具21の当接箇所の回転方向側に当接する上下のローラ15,15Bと、洗浄具21の当接箇所の反回転方向側に当接する1つのローラ15Aとを備え、回転方向側に当接する上下のローラ15,15Bの少なくとも一つを回転駆動するから、洗浄のために洗浄具21を基板201に当接して回転すると、3つのローラ15,15A,15Bにより回転可能に保持された基板201が回転方向側のローラ15,15Bに押し当てられ、この押し当てられた側には上下にローラ15,15Bがあるから、安定して支持することができ、しかも、その基板201が押し当てられた上下のローラ15,15Bの少なくとも一つが回転駆動するから、基板201を確実に回転することができる。
【0032】
また、実施例上の効果として、3つのローラ15,15A,15Bの径小部17が基板201の外縁202に当接して該基板Dを回動自在に支持した状態で、基板201の中心を通る水平線203に対して、基板201の中心と左右の上ローラ15,15Aの中心を通る仮想線204,205がなす角度θ,θAは10〜20度であり、また、前記水平線203に対して、基板201の中心と左下のローラ15Bの中心を通る仮想線206とがなす角度θBは45〜55度であり、洗浄具21の回転中心22は、基板201の回転中心201Sの左側(一側)で基板201の上方に位置するから、洗浄具21の回転によっても基板201を回る力を得ることができると共に、基板201を安定して保持することができる。
【実施例2】
【0033】
図6図7は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例の洗浄装置2は、基板201の洗浄位置に対して、基板201の上側左右にローラ31,31を配置している。尚、これら左右のローラ31,31は基板201の中心に対して左右対称の位置に設けられている。また、ローラ31は前記ローラ15,15A,15Bと同一構成であり、2つのローラ31,31と洗浄具32,32により保持手段を構成している。
【0034】
前記ローラ31は基板201の中心軸と平行な回転中心軸を有する。また、基板201を前後から挟む洗浄具32を備え、基板201の前後に回転駆動軸33,33を設け、これら回転駆動軸33,33に基板201に対応した長さを有する前記洗浄具32,32を設け、この洗浄具32は円柱状をなし、その回転中心軸32Sを略水平に配置する。また、この例では回転中心軸32Sの高さ位置を基板201の回転中心201Sの位置に略合わせている。
【0035】
前記左右のローラ31,31にはそれぞれ回転駆動手段25が設けられ、左右のローラ31,31を同一回転方向・同一速度で回転駆動する。また、前後の前記回転駆動軸33,33は基板201を上方に押し上げるようにして回転する。
【0036】
また、洗浄位置の基板201の上部には洗浄液供給手段35が設けられ、この洗浄液供給手段35は、複数の洗浄液供給ノズル35Aを備え、これらノズル35Aから洗浄位置の基板201及び洗浄具32,32に洗浄液が下向きに供給される。
【0037】
また、この例の搬送装置1は、搬送用保持手段51を備え、この搬送用保持手段51は、駆動手段により水平方向及び垂直方向に移動可能な移動体52と、この移動体52に設けた複数の基板保持具53,53とを備え、この基板保持具53の上面54は円弧状に形成され、この上面54に基板201の下縁を保持する保持溝55を形成し、この保持溝55の底部55Tは基板201の外周に倣った円弧状をなし、保持溝55に基板201の下部を挿入することにより基板保持部53に基板201が保持される。尚、基板保持具53,53の間隔は、洗浄位置の基板201,201の間隔に対応している。
【0038】
そして、搬送手段1により、マガジン103から1枚ずつ基板201を取り出し、複数の基板保持具53,53に基板201,201を受け渡し、複数の基板201,201を保持した移動体52が移動し、基板201,201の洗浄位置の下方まで移動した後、基板201の上部が左右のローラ31,31に当たる位置まで移動体52が上昇し、このように洗浄位置の下方から左右のローラ31,31の下に基板201を供給する。搬送用保持手段51により基板201を保持した状態で、基板201の位置から離れて後退していた前後の洗浄具32,32が前進し、それらの洗浄具32,32により基板201を前後から挟み、基板201が保持され、この後、移動体52が降下し、基板201が保持具53から外れる。このように基板201が保持具53から外れた後、洗浄具32,32及び上下のローラ31,31が回転駆動する。
【0039】
すると、洗浄具32,32の回転により基板201が上方左右のローラ31,31に押し当てられ、この状態でローラ31,31が回転することにより、基板201が回転中心を中心に回転し、洗浄具21,21により基板201の前後の全面が洗浄される。
【0040】
洗浄後、ローラ31,31の回転を停止し、前後の洗浄具32,32により挟んだ状態の基板201に対して、下方から搬送用保持手段51が接近し、保持具53により基板201を保持し、保持後、洗浄具32,32が洗浄位置から離れ、移動体52が降下し、搬送用保持手段51により基板201が乾燥装置3に搬送される。
【0041】
このように本実施例では、複数のローラ31,31の両方を回転駆動するから、請求項1に対応して、上記実施例1と同様な作用・効果を奏する。
【0042】
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、基板201の上側左右に当接する上側左右のローラ31,31を設け、洗浄具21の回転中心22を横方向に配置すると共に、基板201を挟んで前後に対をなす洗浄具21,21を設け、前後の洗浄具32,32により基板201を上側左右のローラ31,31に押し当て、上側左右のローラ31,31を同一方向に回転駆動するから、基板201を前後から挟んで回転する洗浄具32,32により基板201が上側左右のローラ32,32に押し当てられて保持され、この状態で上側左右のローラ31,31が回転することにより基板201が回転し、この回転する基板201を洗浄具32,32により洗浄することができる。また、洗浄状態において、上側には基板201に洗浄液などを供給する手段を配置する必要があり、基板201の上側に搬送のためのスペースを確保することが難しいのに対して、下側から基板201を洗浄位置に搬送・搬出することができる。
【0043】
さらに、実施例上の効果として、複数の基板201の前後に回転駆動軸33,33を配置して洗浄を行うから、洗浄効率に優れる。また、搬送用保持手段51は複数の基板保持具53を備え、保持溝55内に基板201の下部を挿入状態で載置することにより、基板201を効率よく搬送することができる。
【0044】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、実施例では、ローラ15Bのみを回転駆動し、他のローラ15,15Aを遊転可能に設けたが、ローラ15又はローラ15Aを回転駆動してもよく、特に、一側の上下のローラ15,15Bの一方又は両者を回転駆動することが好ましい。
【符号の説明】
【0045】
1 供給手段
2 洗浄装置
3 乾燥装置
4 排出装置
15 左上のローラ(保持手段)
15A 右上のローラ(保持手段)
15B 左下のローラ(保持手段)
21 洗浄具
22 回転中心
23 先端面
24 洗浄具
25 回転駆動手段
201 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8