(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-162445(P2015-162445A)
(43)【公開日】2015年9月7日
(54)【発明の名称】光制御部材、光源ユニット、および照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20150811BHJP
F21S 2/00 20060101ALI20150811BHJP
F21Y 101/02 20060101ALN20150811BHJP
【FI】
F21S8/04 100
F21S2/00 230
F21Y101:02
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-39059(P2014-39059)
(22)【出願日】2014年2月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】石井 健吾
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 公史
(72)【発明者】
【氏名】桑原 絵里
(72)【発明者】
【氏名】米田 俊之
【テーマコード(参考)】
3K243
【Fターム(参考)】
3K243MA01
(57)【要約】
【課題】安定な光制御を行いつつ簡単に光制御の変更ができる光制御部材、光源ユニット、および照明器具を少ない部品数で提供する。
【解決手段】第1光制御部材130は、光透過部131と、第1反射部132と、側面部133と、水平部134と、光源当接部135と、第1嵌合部136とを備える。第2光制御部材140は、光拡散部141と、第2反射部142と、当面部143と、第2嵌合部144を備えている。配光制御部材120は、第1嵌合部136と第2嵌合部144とが嵌合され、断面視で光拡散部141がたわまないように第1、2光制御部材130、140が一体化されたものである。第2光制御部材140は、光透過部131と光拡散部141が互いに重なるように第1光制御部材130と一体化されている。第1嵌合部136と第2嵌合部144とが嵌合されると、第1嵌合部136の先端は上嵌合片145aおよび下嵌合片145bの間に収まる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面と裏面を備える第1光制御部と、前記第1光制御部の端部から前記裏面の側に突出し前記裏面の側を向く面で光を制御する第2光制御部と、前記第2光制御部よりも外側において前記第1光制御部の前記端部から前記裏面の側に突き出た側面部と、前記側面部の内側に突出する第1嵌合部とを備える第1部材と、
第3光制御部と、前記第3光制御部と一体化され前記第3光制御部の端部側から前記第3光制御部の平面方向に伸びる第2嵌合部とを備え、前記第1、3光制御部が互いに重なるように前記第1部材と一体化される第2部材と、
を備え、
前記側面部は、前記裏面から離れるように外側に可逆的に開くことが可能であり、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが互いに嵌合することで前記第3光制御部を広げたままで前記第1部材および前記第2部材が一体化され、
前記側面部を前記外側に開くことで前記第1嵌合部と前記第2嵌合部を互いに離脱できる光制御部材。
【請求項2】
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部のうち一方が、先端に、互いに長さの異なる第1嵌合片および第2嵌合片を備え、
前記第2嵌合片は、前記第1嵌合片よりも前記第1部材の側に設けられかつ前記第1嵌合片よりも短く、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部のうち他方の先端が、前記第1嵌合片および第2嵌合片の間に収まる請求項1に記載の光制御部材。
【請求項3】
前記側面部を前記外側に開いたとき当該側面部が弾性変形した状態で前記第1、2嵌合部の離脱が可能である請求項1または2に記載の光制御部材。
【請求項4】
前記第1〜3光制御部が、互いに異なる光制御を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の光制御部材。
【請求項5】
前記第1部材の全体が透明材料で形成され、
前記第1光制御部は、光透過部であり、
前記第2光制御部が、前記裏面の側を向く面で光を反射する第1光反射部であり、
前記第3光制御部が、光を拡散させる光拡散部である請求項4に記載の光制御部材。
【請求項6】
前記第2部材は、前記第3光制御部と前記第2嵌合部との間に段差を形成するように前記第3光制御部と前記第2嵌合部とを接続する第4光制御部を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の光制御部材。
【請求項7】
前記第4光制御部は、第2光反射部である請求項6に記載の光制御部材。
【請求項8】
前記第2光反射部は、反射率が90%以上であり、拡散成分を有する請求項7に記載の光制御部材。
【請求項9】
前記第1部材および前記第2部材は、断面形状を長さ方向に連続的に伸ばした形状を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の光制御部材。
【請求項10】
光透過性材料で形成され表面と裏面を備える第1光制御部と、
前記第1光制御部の端部から前記裏面の側に突出し前記裏面の側を向く面で光を反射する第2光制御部と、
前記第2光制御部よりも外側において前記第1光制御部の前記端部から前記裏面の側に突出し前記裏面から離れるように外側に可逆的に開くことが可能である側面部と、
前記側面部の内側に突出する第1嵌合部と、
を備える光制御部材。
【請求項11】
前記第2光制御部の前記裏面の側を向く面に、凹凸が設けられた請求項10に記載の光制御部材。
【請求項12】
光を制御させる光制御部と、
前記光制御部と一体化され前記光制御部の端部側から前記光制御部の平面方向に伸びる第2嵌合部と、
を備える光制御部材。
【請求項13】
前記第2嵌合部の先端に、互いに長さの異なる第1嵌合片および第2嵌合片が設けられた請求項12に記載の光制御部材。
【請求項14】
発光素子を備える発光部と、
表面と裏面を備える第1光制御部と、前記第1光制御部の端部から前記裏面の側に突出し前記裏面の側を向く面で光を制御する第2光制御部と、前記第2光制御部よりも外側において前記第1光制御部の前記端部から前記裏面の側に突き出た側面部と、前記側面部の内側に突出する第1嵌合部とを備え、前記第1光制御部で前記発光素子を覆うように前記発光部に重ねられた第1部材と、
第3光制御部と、前記第3光制御部と一体化され前記第3光制御部の端部側から前記第3光制御部の平面方向に伸びる第2嵌合部とを備え、前記第1、3光制御部が互いに重なるように前記第1部材と一体化され、前記第1部材の内側に取り付けられて前記第3光制御部で前記発光素子を覆うように設けられた第2部材と、
を備え、
前記側面部は、前記裏面から離れるように外側に可逆的に開くことが可能であり、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが互いに嵌合することで前記第3光制御部を広げたままで前記第1部材および前記第2部材が一体化され、
前記側面部を前記外側に開くことで前記第1嵌合部と前記第2嵌合部を互いに離脱できる光源ユニット。
【請求項15】
点灯装置を内蔵した器具本体部と、
前記器具本体部に取り付けられ前記点灯装置で点灯される光源ユニットと、
を備え、
前記光源ユニットは、
発光素子を備える発光部と、
表面と裏面を備える第1光制御部と、前記第1光制御部の端部から前記裏面の側に突出し前記裏面の側を向く面で光を制御する第2光制御部と、前記第2光制御部よりも外側において前記第1光制御部の前記端部から前記裏面の側に突き出た側面部と、前記側面部の内側に突出する第1嵌合部とを備え、前記第1光制御部で前記発光素子を覆うように前記発光部に重ねられた第1部材と、
第3光制御部と、前記第3光制御部と一体化され前記第3光制御部の端部側から前記第3光制御部の平面方向に伸びる第2嵌合部とを備え、前記第1、3光制御部が互いに重なるように前記第1部材と一体化され、前記第1部材の内側に取り付けられて前記第3光制御部で前記発光素子を覆うように設けられた第2部材と、
を備え、
前記側面部は、前記裏面から離れるように外側に可逆的に開くことが可能であり、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが互いに嵌合することで前記第3光制御部を広げたままで前記第1部材および前記第2部材が一体化され、
前記側面部を前記外側に開くことで前記第1嵌合部と前記第2嵌合部を互いに離脱できる照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光制御部材、光源ユニット、および照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
天井などに取り付けられる直付照明器具では、比較的広い配光をもつ器具が一般的であるが、使用環境により集光タイプあるいはグレアカットタイプなどのように配光を光制御するものがある。直管蛍光灯を用いた器具では反射部材、ルーバーなどを用いて配光制御を行なっていたが、近年では、光源のLED化に伴い照明器具の形状も多様化しており、カバー部材を利用して拡散・集光などの配光制御を行なっているものがある。
【0003】
例えば、特開2013−206849号公報にかかる照明器具では、略半円弧形状をしたカバーの内側に溝部を設け、光学シートなどの配光制御部材を湾曲させた状態でカバーに設けられた溝部に取り付けられるものがある。この照明器具はカバーと光学シートを別に設けていることにより、光学シートを変更することで配光制御の変更を可能としている。
【0004】
また、特開2013−201012号公報によれば、光制御部材ではないが、カバーを有したLEDを光源とする照明器具において、カバーがLEDを備えた基板をスライドにより取り付けを行なう溝部を有しているものがあり、カバーが基板を保持することで、ネジ・接着部材のように基板を取り付ける部材を削減することができる。
【0005】
また、特開2013−127922号公報によれば、LEDを備えた照明器具にて、LED発光部に透過性カバー・レンズにより配光制御を行なっている発光装置を用いているものもある。この、照明器具では透過性カバー・レンズを変更することにより、配光制御の変更を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−206849号公報
【特許文献2】特開2013−201012号公報
【特許文献3】特開2013−127922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特開2013−206849号公報にかかるカバーは、光学シートを湾曲させ保持している。このため、光学シートに常に応力がかかっており、ひび割れなどの材料劣化が起こる可能性がある。また光学シートは突起などの表面加工により配光制御を行なっているものもあり、湾曲させることにより表面加工が変形し、設計したとおりの配光制御ができなくなるという問題がある。
【0008】
また、特開2013−201012号公報にかかる技術によれば基板をスライドによりカバーの溝部に挿し込んでいる。カバー及び基板が長尺なものになった際には、差し込む為の作業空間が必要となるとともに、カバーが樹脂で成形されているものが多数であり長尺になるとねじれが発生し、差し込みにくくなるという問題がある。また、この問題は基板と同じように、カバー溝部にスライドさせ光学シートを取り付けした時にも危惧される。
【0009】
特開2013−127922号公報にかかる発光装置では、透過カバー、レンズそれぞれ固定の為の固定部材を必要としている。このため、発光装置を構成する為の部品数が多くなるという問題がある。
【0010】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、安定な光制御を行いつつ簡単に光制御の変更ができる光制御部材、光源ユニット、および照明器具を少ない部品数で提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明にかかる光制御部材は、表面と裏面を備える第1光制御部と、前記第1光制御部の端部から前記裏面側に突出し前記裏面側を向く面で光を制御する第2光制御部と、前記第2光制御部よりも外側において前記第1光制御部の前記端部から前記裏面側に突き出た側面部と、前記側面部の内側に突出する第1嵌合部とを備える第1部材と、第3光制御部と、前記第3光制御部と一体化され前記第3光制御部の端部側から前記第3光制御部の平面方向に伸びる第2嵌合部とを備え、前記第1、3光制御部が互いに重なるように前記第1部材と一体化される第2部材と、を備え、前記側面部は、前記裏面から離れるように外側に可逆的に開くことが可能であり、前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが互いに嵌合することで前記第3光制御部を広げたままで前記第1部材および前記第2部材が一体化され、前記側面部を前記外側に開くことで前記第1嵌合部と前記第2嵌合部を互いに離脱できる。
【0012】
本発明にかかる他の光制御部材は、光透過性材料で形成され表面と裏面を備える第1光制御部と、前記第1光制御部の端部から前記裏面側に突出し前記裏面側を向く面で光を反射する第2光制御部と、前記第2光制御部よりも外側において前記第1光制御部の前記端部から前記裏面側に突出し前記裏面から離れるように外側に可逆的に開くことが可能である側面部と、前記側面部の内側に突出する第1嵌合部と、を備える。
【0013】
本発明にかかる更に他の光制御部材は、光を制御させる光制御部と、前記光制御部と一体化され前記光制御部の端部側から前記光制御部の平面方向に伸びる第2嵌合部と、を備える。
【0014】
本発明にかかる光源ユニットは、発光素子を備える発光部と、表面と裏面を備える第1光制御部と、前記第1光制御部の端部から前記裏面側に突出し前記裏面側を向く面で光を制御する第2光制御部と、前記第2光制御部よりも外側において前記第1光制御部の前記端部から前記裏面側に突き出た側面部と、前記側面部の内側に突出する第1嵌合部とを備え、前記第1光制御部で前記発光素子を覆うように前記発光部に重ねられた第1部材と、第3光制御部と、前記第3光制御部と一体化され前記第3光制御部の端部側から前記第3光制御部の平面方向に伸びる第2嵌合部とを備え、前記第1、3光制御部が互いに重なるように前記第1部材と一体化され、前記第1部材の内側に取り付けられて前記第3光制御部で前記発光素子を覆うように設けられた第2部材と、を備え、前記側面部は、前記裏面から離れるように外側に可逆的に開くことが可能であり、前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが互いに嵌合することで前記第3光制御部を広げたままで前記第1部材および前記第2部材が一体化され、前記側面部を前記外側に開くことで前記第1嵌合部と前記第2嵌合部を互いに離脱できる。
【0015】
本発明にかかる照明器具は、点灯装置を内蔵した器具本体部と、前記器具本体部に取り付けられ前記点灯装置で点灯される光源ユニットと、を備え、前記光源ユニットは、発光素子を備える発光部と、表面と裏面を備える第1光制御部と、前記第1光制御部の端部から前記裏面側に突出し前記裏面側を向く面で光を制御する第2光制御部と、前記第2光制御部よりも外側において前記第1光制御部の前記端部から前記裏面側に突き出た側面部と、前記側面部の内側に突出する第1嵌合部とを備え、前記第1光制御部で前記発光素子を覆うように前記発光部に重ねられた第1部材と、第3光制御部と、前記第3光制御部と一体化され前記第3光制御部の端部側から前記第3光制御部の平面方向に伸びる第2嵌合部とを備え、前記第1、3光制御部が互いに重なるように前記第1部材と一体化され、前記第1部材の内側に取り付けられて前記第3光制御部で前記発光素子を覆うように設けられた第2部材と、を備え、前記側面部は、前記裏面から離れるように外側に可逆的に開くことが可能であり、前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが互いに嵌合することで前記第3光制御部を広げたままで前記第1部材および前記第2部材が一体化され、前記側面部を前記外側に開くことで前記第1嵌合部と前記第2嵌合部を互いに離脱できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、着脱が容易な複数の部材を互いに嵌合させて所望の光制御を実現し構成するようにしたので、安定な光制御を行いつつ、簡単に光制御の変更ができる光制御部材、光源ユニット、および照明器具が少ない部品数で提供される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態にかかる照明器具の斜視図である。
【
図2】実施の形態にかかる照明器具の分解斜視図である。
【
図3】実施の形態にかかる光源ユニットおよび配光制御部材の断面図である。
【
図5】実施の形態にかかる第1光制御部材の断面図である。
【
図6】実施の形態にかかる第2光制御部材の断面図である。
【
図7】実施の形態にかかる配光制御部材の組立工程図である。
【
図8】実施の形態にかかる配光制御部材の組立工程図である。
【
図9】実施の形態にかかる配光制御部材の組立工程図である。
【
図10】実施の形態にかかる配光制御部材の組立工程図である。
【
図11】実施の形態にかかる光源ユニットの配光性能を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本実施の形態にかかる照明器具1は、天井などに取り付けて用いることができる。ただし、本発明は天井取り付け型の照明器具に限られるものではなく、壁または床などに取り付けるタイプの照明器具に適用されてもよいし、吊り下げ型の照明器具に適用されても良い。以下の説明においては、形状および構造の理解を容易にするために、便宜上、照明器具1の光照射方向を「下側」と称し光照射方向と反対方向を「上側」と称し、この上下方向と交差する横軸方向を「水平」とも称す。
【0019】
(照明器具)
図1は本発明の実施の形態にかかる照明器具1の斜視図であり、
図2はその分解斜視図である。照明器具1は全体として細長い略矩形ブロック状の外郭構造を有している。照明器具1は、光源ユニット100および器具本体部1000を備えている。器具本体部1000は、天井など被取付部に取り付けられ下側一面が開口し、商用電源から直流電源を生成する点灯装置を内蔵している。光源ユニット100は、器具本体部1000の開口部を塞ぐように取り付けられ、LED111を内蔵し、商用電源から供給される電力にてこのLED111が点灯する。器具本体部1000および光源ユニット100はいずれも細長い略矩形ブロック状である。光源ユニット100は、LED111を備え商用電源から供給される電力にて点灯する発光部110と、発光部110の照射側前面に配設され発光部110が照射する光を制御する配光制御部材120を備えている。
【0020】
(光源ユニットおよび配光制御部材)
図3は、実施の形態にかかる光源ユニット100および配光制御部材120の断面図である。
図4は、実施の形態にかかる発光部110の断面図である。発光部110は、複数のLED111と、複数のLED111が実装されたLED基板112と、LED基板112を保持する基板保持部113から構成されている。複数のLED111は、LED基板112の実装面に直線状に略均一に配列されている。照明器具1が備える点灯装置(図示無し)は商用電源から直流電流を生成し、複数のLED111を点灯させる。本実施の形態ではLED111は直線状に略均等に配設されている説明をしているが、本発明はこれに限られない。光源ユニット100の形状により直線に配置されていなくても良く、不均等な間隔に配置されていても良く、複数の列を構成するように配置されても良い。なお、LEDに代えて有機EL素子を用いても良い。
【0021】
基板保持部113は、断面が略「コ」の字形状であり、基板当接面113aと保持垂直部113bから形成されている。LED基板112におけるLED111の実装面と反対側の裏面に、基板当接面113aが当接する。保持垂直部113bは、基板当接面113aの長手方向両端から略垂直にLED基板112の裏面側へと伸びる部位である。
【0022】
配光制御部材120は、一部が開口し配光制御部材120の略外郭を成す光制御部材である第1光制御部材130と、発光部110の前面に配置されるとともに第1光制御部材130の開口に嵌合する第2光制御部材140と、端面に接着された側板150から構成される。まず、
図3を参照しながら、光源ユニット100について説明を行う。LED111を出射した光は、配光制御部材120の第2光制御部材140により拡散された後、第1光制御部材130に到達する。
【0023】
(第1光制御部材)
図5は、実施の形態にかかる第1光制御部材130の断面図である。
図5の断面図を用いて断面視で各部位の形状を説明する。第1光制御部材130は、光透過部131と、第1反射部132と、側面部133と、水平部134と、光源当接部135と、第1嵌合部136とを備える。第1光制御部材130は、
図5の断面視で、光透過部131の水平中心部から垂直方向に伸びる仮想線を中心軸として対称形状に形成されている。光透過部131は、表面131aと裏面131bを備え、LED111の光を透過する。光透過部131は、発光部110の照射方向側に配設され略平面形状を備えている。第1反射部132は、光透過部131の端部から裏面131b側に突出し裏面131b側を向く面で光を反射する。第1反射部132は、光透過部131の両端から光透過部131の中心側に向かって上側内斜め方向に突出する。側面部133は、光透過部131の両端から光透過部131の中心から離れるように上側外斜めに延びており、本実施の形態では断面視で略円弧形状に上側外斜めに延びることで側面部133が外側に凸となる曲面を有している。側面部133は、第1反射部132よりも外側において光透過部131の端部から裏面131b側に突き出ている。側面部133は、裏面131bから離れるように外側に可逆的に開くことが可能である。水平部134は、側面部133の端部から水平方向内側へ突出する。光源当接部135は、水平部134から上側(すなわち発光部110側)に突出する。第1嵌合部136は、水平部134の略延長上に伸びるように側面部133の内側に突出している。
【0024】
本実施の形態においては、第1光制御部材130は、その全体が同じ透明材料で形成されている。透明材料であっても、第1光制御部材130の表面に凹凸を付けることで、光を拡散することができる。
【0025】
図5に示すように、第1反射部132、水平部134、および第1嵌合部136は、それぞれ第1光制御部材130の両脇から第1光制御部材130の中央へと伸びるように形成されている。互いに対向する1組の第1反射部132、互いに対向する1組の水平部134、および互いに対向する1組の第1嵌合部136は、それぞれ、第1光制御部材130の内側(つまり発光部110側)に開口を形成している。側面部133は、光透過部131との接合部周部を略中心として水平方向外側へ弾性変形により開くことができ、側面部133が開くことにより第1光制御部材130と第2光制御部材140の嵌め合いが可能になる。光源当接部135は、発光部110の保持垂直部113bと当接して発光部110を保持する。光源当接部135の先端には略半円弧形状の引掛部135aが形成されている。光源当接部135及び引掛部135aは発光部110の形状にあわせ変更しても良い。光透過部131は、屈折作用により第2光制御部材140から入射される光を配光制御するものである。第1反射部132は、第2光制御部材140から入射する光を全反射により配光制御するものである。本実施の形態では第1反射部132の内側表面132aに凹凸を設けている。図面では内側表面132aの凹凸を模式的に図示しており実際の形態は図示した段差に限定されず、互いに均等な高さの複数の段差を有する階段状の凹凸としてもよく、それ以外の凹凸でもよい。また、本発明はこれに限られず、内側表面132aが凹凸のない平坦な面でも良い。
【0026】
(第2光制御部材)
図6は、実施の形態にかかる第2光制御部材140の断面図である。
図6の断面図を用いて断面視で各部位の形状を説明する。第2光制御部材140は、光拡散部141と、第2反射部142と、当面部143と、第2嵌合部144を備えている。第2光制御部材140は、
図6の断面視で、光拡散部141の水平中心部から垂直方向に伸びる仮想線を中心軸として対称形状に形成されている。光拡散部141は、発光部110の前面に配置され、LED111の光を拡散させる。本実施の形態における光拡散部141はその表面が若干の丸みを帯びた曲面となっているが、これに限らず平面であっても良い。第2反射部142は、光拡散部141と第2嵌合部144との間に設けられ、光拡散部141が第1光制御部材130側に凸となる段差を形成するように光拡散部141と第2嵌合部144とを接続する。第2反射部142は、光拡散部141の両端から上側内斜めにそれぞれ突出する。当面部143は、第2反射部142の先端から水平に突出し、LED基板112と平行に外側に向かって伸びる。第2嵌合部144は、当面部143を介して光拡散部141と一体化され光拡散部141の端部側から光拡散部141の平面方向に伸びる。
【0027】
第2光制御部材140は、二色成形により一体で構成される。光拡散部141は、拡散透過材で構成されており、例えば乳白色である。第2反射部142は、光不透過性の高反射部材で構成されており、例えば白色である。
【0028】
第2嵌合部144は、当面部143の先端に形成され略「コ」の字形状をしている。光拡散部141は、LED111が照射する光を拡散させ、第1光制御部材130に照射するものである。第2反射部142は、その表面でLED111の照射光を反射するものである。第2反射部142における少なくともLED111の光を受ける面は、その反射率が90%以上でありかつ拡散成分の多い反射材料で形成されていることが好ましい。例えば高反射ポリカーボネート材を用いて第2反射部142を形成してもよい。
【0029】
第2嵌合部144は、略「コ」の字形状をし、「コ」の字の開口が水平外方向へ向くように形成されている。開口の上側に位置する上嵌合片145aは、開口の下側に位置する下嵌合片145bより長く形成されている。第2嵌合部144の先端に、互いに長さの異なる上嵌合片145aおよび下嵌合片145bが設けられている。下嵌合片145bは、上嵌合片145aよりも第1光制御部材130側に設けられかつ上嵌合片145aよりも短い。
【0030】
配光制御部材120は、第1嵌合部136と第2嵌合部144とが嵌合され、光拡散部141を広げたままで第1、2光制御部材130、140が一体化されたものである。第2光制御部材140は、光透過部131と光拡散部141が互いに重なるように第1光制御部材130と一体化されている。側面部133を元の位置に戻すと第1嵌合部136と第2嵌合部144とが嵌合され、第1嵌合部136の先端は上嵌合片145aおよび下嵌合片145bの間に収まる。このとき、光拡散部141が撓まずに広げられたまま、つまり
図6に示す元の形状のままである。これにより、光拡散部141に応力がかかることを抑制できる。また、第2光制御部材140全体も湾曲することなくその平面方向に広げられた状態に維持されることが好ましい。このように構成部品の応力を抑制することで、ひび割れなどの材料劣化が起こる可能性を低下させることができる。また光拡散部141が湾曲しないので、光拡散部141の表面に突起など表面加工を施した場合であってもその表面加工が変形し設計した配光制御ができなくなるという問題が生じない。好ましくは、第1嵌合部136と第2嵌合部144とが嵌合されたときに、ちょうど第1嵌合部136の先端と第2嵌合部144におけるコの字の底部が当接するか、あるいは第1嵌合部136の先端と第2嵌合部144におけるコの字の底部との間に若干のすきま(クリアランス)が設けられるような設計を行ってもよい。第2光制御部材140に不要な力がかからず、光拡散部141に応力がかかることをより確実に抑制できるからである。
【0031】
光透過部131の端部を支点として側面部133を外側に開くことで第1嵌合部136と第2嵌合部144との離脱が可能である。側面部133を外側に開いたとき当該側面部133が弾性変形した状態で第1嵌合部136と第2嵌合部144の離脱が可能であることが好ましい。側面部133が可逆的に開くことで容易に第1、2嵌合部136、144を離脱できるので、第1、2光制御部材130、140の互いの組み合わせ変更が容易であるとともに事後的な交換も容易であり、配光制御を容易に変更することができる。
【0032】
配光制御部材120は、第1光制御部材130と第2光制御部材140が嵌合により一体化されていることで第2光制御部材140を容易に着脱できるので、複数種類の互いに異なる光学特性を有する第2光制御部材140の間で容易に交換できる。具体的には分散度の異なる第2光制御部材140を用いることで発光部110から照射される光に対して配光制御特性を容易に変更することができる。
【0033】
なお本実施の形態にかかる光源ユニット100は、光透過部131の水平中心部と、光拡散部141の水平中心部と、LED111の中心部が略同軸上になるよう配設される。なお、本実施の形態では第1光制御部材130が水平方向に形成された板状の第1嵌合部136を備え、第2光制御部材140が略「コ」の字形状の第2嵌合部144を備える形状について説明を行なったが、その逆でつまり第1光制御部材130に第2嵌合部144を設けても良い。第1光制御部材130に第2嵌合部144を設ける際は、
図6に示したのとは逆に上嵌合片145aが下嵌合片145bより短く形成される。また、「コ」の字状に限らず「C」字状または「U」字状としてもよく、第1嵌合部136を受ける開口を有していればその形状は特に限定しない。
【0034】
(組立工程)
図7〜
図10は本実施の形態における配光制御部材120の組立工程図である。
図7は第1光制御部材130と第2光制御部材140が別々の状態である。
図8は第1光制御部材130の第1嵌合部136に第2光制御部材140の第2嵌合部144の片方を差し込んだ状態である。
図9は第1光制御部材130の側面部133を可動させた状態である。
図10は第1光制御部材130に第2光制御部材140を嵌合させた状態である。
【0035】
手順を説明すると、先ず、
図8に示すように、第1光制御部材130の第1嵌合部136に、第2光制御部材140を傾斜させた状態で第2嵌合部144の片方を矢印Aの方向へ差し込む。次に、
図9に示すように、第1光制御部材130の側面部133のうち、第2嵌合部144が差し込まれていないほうの側面部133を、側面部133と光透過部131の接合部133aを支点として矢印Bの方向へと開く。このとき、側面部133は少なくとも下嵌合片145bの長さだけ開けばよい。下嵌合片145bの長さだけ開くことで、第1嵌合部136に嵌め込み済みの一方の第2嵌合部144を支点として、第2光制御部材140が下方向(矢印C)へと動いて収まる。第2光制御部材140の下方向への回動に伴い、第1嵌合部136と上嵌合片145aが当接し、第1嵌合部136が第2嵌合部144に差し込み可能となる。次に、外側に開いていたほうの側面部133を戻すことで第1嵌合部136が第2嵌合部144に差し込まれる。このようにして第2光制御部材140は第1光制御部材130と嵌合し、配光制御部材120が組み立てられる。
【0036】
第2嵌合部144は、上嵌合片145aが下嵌合片145bより長く形成されている。これにより、側面部133の可動範囲が小さくとも第1嵌合部136と第2嵌合部144の離脱を可能とし、また第1嵌合部136を第2嵌合部144に差し込みするときに上嵌合片145aがガイド機能を果たすという効果がある。
【0037】
(光学特性)
図11は、実施の形態にかかる光源ユニット100の配光性能を示した図である。
図11は、分散度の異なる第2光制御部材140の配光分布を比較した配光分布図である。なお、第2光制御部材140の分散度の変更による配光分布の変更の一例として、集光仕様について説明する。第2光制御部材140では、光拡散部141の分散度を変更することで光拡散部141の発光分布を調整できる。その結果、配光制御部材120の配光分布を変更することができる。
図11において、第2光制御部材A1401は光拡散部141の分散度が60%のものであり、第2光制御部材B1402は光拡散部141の分散度が47%のものであり、第2光制御部材C1403は光拡散部141の分散度が24%のものである。ここでは、受光角0°の透過光量を100%としたときの透過光量50%になる受光角θのことを、分散度と定義している。第2光制御部材A1401と、第2光制御部材B1402と、第2光制御部材C1403の中心光度は、第2光制御部材A1401よりも第2光制御部材B1402が大きく、第2光制御部材B1402よりも第2光制御部材C1403が大きくなるように配光制御が行なわれている。つまり、配光制御部材120は、あらかじめ備えられている第2光制御部材140をこれよりも分散度が大きい第2光制御部材A1401に変更することで、光源ユニット100から照射される光の中心光度が小さくなるように光制御を行なうことができる。
【0038】
なお、本実施の形態で用いた数値は一例であり本発明を限定するものではなく、分散度の値と中心光束が比例するようなものでも良い。また、分散度だけでなく、透過度などを変更するものでも良い。また、本実施の形態では集光仕様に関して説明をおこなったが、集光仕様以外の配光制御であってもよい。本実施の形態は、好ましい形態の一つとして、光透過部131、第1反射部132、光拡散部141、および第2反射部142という互いに種類の異なる複数の光制御機能が一体化された配光制御部材120が提供されている。このように2つの部品を嵌合により一体化しているので、少ない部品で複数種類の光制御を行うことができる。
【0039】
配光制御部材120およびこれを構成する第1,2光制御部材130、140は、
図3〜6にそれぞれ示した断面形状を長さ方向に連続的に伸ばした形状を有している。ただし、第1,2光制御部材130、140が必ずしもその長さ方向の断面が均一であることを必須とするものではなく、異なる断面形状を有する部分が長さ方向に部分的に設けられてもよい。第1,2光制御部材130、140は、それぞれに適した合成樹脂を金型で一体的に成形することで製造してもよい。光制御機能を持たせる部位である光制御部(本実施の形態では光透過部131、第1反射部132、光拡散部141、および第2反射部142)に、必要に応じて、透過、反射、拡散その他の所望の光学特性を得るために、適した光学特性を有する合成樹脂で部分的に成形したり、コーティングを施したり、あるいは凹凸その他表面加工を施したりしてもよい。なお、本実施の形態では、光透過部131の水平中心部から垂直方向を中心軸として
図5の断面視で第2光制御部材140を左右対称形状とし、光拡散部141の水平中心部から垂直方向を中心軸として
図6の断面視で第2光制御部材140を対称形状としているが、本発明はこれに限られず、左右対称形状でなくともよい。
【符号の説明】
【0040】
1 照明器具、100 光源ユニット、110 発光部、111 LED、112 LED基板、113 基板保持部、113a 基板当接面、113b 保持垂直部、120 配光制御部材、130 第1光制御部材、131 光透過部、131a 表面、131b 裏面、132 第1反射部、133 側面部、134 水平部、135 光源当接部、135a 引掛部、136 第1嵌合部、140 第2光制御部材、141 光拡散部、142 第2反射部、143 当面部、144 第2嵌合部、145a 上嵌合片、145b 下嵌合片、150 側板、1000 器具本体部