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特開2015-162590ボンディング装置およびボンディング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-162590(P2015-162590A)
(43)【公開日】2015年9月7日
(54)【発明の名称】ボンディング装置およびボンディング方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/52 20060101AFI20150811BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20150811BHJP
【FI】
   H01L21/52 F
   H01L21/60 311T
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-37161(P2014-37161)
(22)【出願日】2014年2月27日
(11)【特許番号】特許第5662603号(P5662603)
(45)【特許公報発行日】2015年2月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000146722
【氏名又は名称】株式会社新川
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】角谷 修
(72)【発明者】
【氏名】小林 泰人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 安
【テーマコード(参考)】
5F044
5F047
【Fターム(参考)】
5F044KK01
5F044PP16
5F044PP17
5F047AA17
5F047FA04
5F047FA08
5F047FA72
(57)【要約】
【課題】回路基板あたりの処理時間を短縮するとともに、スペースの増加を抑制することのできるボンディング装置およびボンディング方法を提供する。
【解決手段】中間ステージ41と、半導体チップ11を移送して中間ステージ11に載置する移送部30と、中間ステージ41から半導体チップ11をピックアップして当該半導体チップ11を回路基板15にボンディングする第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bと、を備え、中間ステージ41は、第1ボンディング部50Aが半導体チップ11をピックアップ可能な第1位置P1と第2ボンディング部50Bが半導体チップ11をピックアップ可能な第2位置P2との間を移動する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間ステージと、
半導体チップを移送して前記中間ステージに載置する移送部と、
前記中間ステージから前記半導体チップをピックアップして該半導体チップを回路基板にボンディングする第1ボンディング部および第2ボンディング部と、を備え、
前記中間ステージは、前記第1ボンディング部が前記半導体チップをピックアップ可能な第1位置と前記第2ボンディング部が前記半導体チップをピックアップ可能な第2位置との間を移動する、
ことを特徴とするボンディング装置。
【請求項2】
前記第1位置および前記第2位置の一方は、前記移送部が前記半導体チップを前記中間ステージに載置可能な位置である、
請求項1に記載のボンディング装置。
【請求項3】
前記第1ボンディング部および前記第2ボンディング部は、第1方向に隣り合って配置され、
前記中間ステージは、前記第1方向に移動する、
請求項1または2に記載のボンディング装置。
【請求項4】
前記中間ステージは、前記移送部と、前記第1ボンディング部および前記第2ボンディング部との間に配置される、
請求項1ないし3のいずれかに記載のボンディング装置。
【請求項5】
前記半導体チップを撮影するチップ用カメラをさらに備える、
請求項1ないし4のいずれかに記載のボンディング装置。
【請求項6】
半導体チップを移送して中間ステージに載置する移送工程と、
第1ボンディング部および第2ボンディング部が、前記中間ステージから前記半導体チップをピックアップして該半導体チップを回路基板にボンディングするボンディング工程と、を備え、
前記中間ステージが、前記第1ボンディング部が前記半導体チップをピックアップ可能な第1位置と前記第2ボンディング部が前記半導体チップをピックアップ可能な第2位置との間を移動する移動工程をさらに備える、
ことを特徴とするボンディング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係るいくつかの態様は、ボンディング装置およびボンディング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のボンディング装置として、電子部品が載置される中間ステージと、電子部品供給ステージから電子部品をピックアップして中間ステージに移送する移送部と、中間ステージ上に移送された電子部品を保持して位置決めステージの回路基板にボンディングするボンディング部とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4946989号公報
【0004】
ところで、特許文献1のようなボンディング装置において、中間ステージ、移送部、およびボンディング部の組を複数備えて、複数の回路基板に対して並行してボンディングを行うことができるようにすることが考えられる。
【0005】
しかしながら、そのようなボンディング装置では、中間ステージ、移送部、およびボンディング部の組が1つの場合と比較して、回路基板あたりの処理時間は短縮するものの、ボンディング装置のためのスペースが大幅に増えてしまっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明のいくつかの態様は前述の問題に鑑みてなされたものであり、回路基板あたりの処理時間を短縮するとともに、スペースの増加を抑制することのできるボンディング装置およびボンディング方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様におけるボンディング装置は、中間ステージと、半導体チップを移送して中間ステージに載置する移送部と、中間ステージから半導体チップをピックアップして該半導体チップを回路基板にボンディングする第1ボンディング部および第2ボンディング部と、を備え、中間ステージは、第1ボンディング部が半導体チップをピックアップ可能な第1位置と第2ボンディング部が半導体チップをピックアップ可能な第2位置との間を移動する、ことを特徴とする。
【0008】
上記ボンディング装置において、第1位置および第2位置の一方は、移送部が半導体チップを中間ステージに載置可能な位置であってもよい。
【0009】
上記ボンディング装置において、第1ボンディング部および第2ボンディング部は、第1方向に隣り合って配置され、中間ステージは、第1方向に移動してもよい。
【0010】
上記ボンディング装置において、中間ステージは、移送部と、第1ボンディング部および第2ボンディング部との間に配置されてもよい。
【0011】
上記ボンディング装置において、半導体チップを撮影するチップ用カメラをさらに備えてもよい。
【0012】
本発明の一態様におけるボンディング方法は、半導体チップを移送して中間ステージに載置する移送工程と、第1ボンディング部および第2ボンディング部が、中間ステージから半導体チップをピックアップして該半導体チップを回路基板にボンディングするボンディング工程と、を備え、中間ステージが、第1ボンディング部が半導体チップをピックアップ可能な第1位置と第2ボンディング部が半導体チップをピックアップ可能な第2位置との間を移動する移動工程をさらに備える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、中間ステージから半導体チップをピックアップして当該半導体チップを回路基板にボンディングする第1ボンディング部および第2ボンディング部を備えることにより、第1ボンディング部および第2ボンディング部のそれぞれが、異なる回路基板に対して並行してボンディングを行うことが可能になる。したがって、ボンディング部が1つである場合と比較して、回路基板あたりの処理時間を短縮することができる。また、中間ステージが、第1ボンディング部が半導体チップをピックアップ可能な第1位置と、第2ボンディング部が半導体チップをピックアップ可能な第2位置との間を移動することにより、中間ステージは、移送部により載置された半導体チップを、第1ボンディング部および第2ボンディング部の両方に受け渡す(供給する)ことができるので、移送部および中間ステージは、第1ボンディング部および第2ボンディング部と同じく2つ備える必要がなく、1つに省略することが可能となる。したがって、移送部および中間ステージのスペースの増加を抑制することができるとともに、ボンディング装置の部品数を削減することができ、製造コストを低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本実施形態に係るボンディング装置の一例を説明するための概略平面図である。
図2図2は、ウェハホルダ部および移送部を説明するための概略側面図である。
図3図3は、移送部および中間ステージ部を説明するための概略側面図である。
図4図4は、中間ステージ部および第1ボンディング部を説明するための概略側面図である。
図5図5は、本実施形態に係るボンディング方法の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、本実施形態に係るボンディング方法の処理時間の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。さらに、本願発明の技術的範囲は、当該実施形態に限定して解するべきではない。なお、以下の説明において、図面の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」といい、図に示すX軸に沿う方向および平行な方向をX軸方向、図に示すY軸に沿う方向および平行な方向をY軸方向、図に示すZ軸に沿う方向および平行な方向をZ軸方向という。
【0016】
図1ないし図6は、本発明のボンディング装置およびボンディング方法の一実施形態を示すためのものである。図1は、本実施形態に係るボンディング装置の一例を説明するための概略平面図である。本実施形態に係るボンディング装置1は、ボンディングを実施するために用いられる装置である。
【0017】
図1に示すように、ボンディング装置1は、ウェハホルダ部20、移送部30、中間ステージ部40、第1ボンディング部50A、第2ボンディング部50B、基板搬送部60、および制御部80を備える。
【0018】
ウェハホルダ部20は、半導体ウェハ10を保持するためのである。ウェハホルダ部20は、複数の半導体チップ11に分割された半導体ウェハ10を、真空吸着などの方法により、ウェハステージ21の上に保持するように構成されている。
【0019】
図2は、ウェハホルダ部および移送部を説明するための概略側面図である。図2に示すように、ウェハステージ21の内部には、突き上げユニット22が設けられている。突き上げユニット22は、半導体ウェハ10に含まれる複数の半導体チップ11のうちの一つを上方向(Z軸方向)に突き上げ、他の半導体チップ11と段差をつけるように構成されている。また、ウェハステージ21の下部には、回転駆動機構23が設けられている。回動機構23は、ウェハステージ21をZ軸方向の周りに回転させるように構成されている。
【0020】
図1に示す移送部30は、半導体チップ11を移送して後述する中間ステージ41に載置するためのものである。移送部30は、Y駆動機構31および移送ヘッド32を備える。
【0021】
Y駆動機構31は、例えばリニアモータなどの駆動手段を備えており、移送ヘッド32をY軸方向に移動可能に構成されている。
【0022】
図2に示すように、移送ヘッド32には、移送ツール33が取り付けられている。また、移送ヘッド32の内部には、移送ツール33をX軸方向およびZ軸方向に移動可能に構成された駆動機構34が設けられている。
【0023】
移送ツール33は、半導体チップ11をピックアップするように構成されている。半導体チップ11をピックアップする際に、図1に示すY駆動機構31は、図2に示すように、半導体チップ11が置かれたウェハステージ21の上方に移送ヘッド32を移動させる。ウェハホルダ部20の回転駆動機構23は、ウェハステージ21とともに半導体ウェハ10を回転させ、ピックアップ対象である半導体チップ11を移送ヘッド32の下に配置する。駆動機構34は、移送ツール33を下降させてピックアップ対象である半導体チップ11から所定の距離まで接近させる。
【0024】
移送ツール33は、例えば、吸着用コレットを含んで構成することが可能である。この例の場合、吸着用コレットは、ウェハステージ21の突き上げユニット22によって突き上げられた半導体チップ11を真空などで吸着することで、半導体チップ11をピックアップすることが可能となる。
【0025】
また、移送ツール33は、半導体チップ11を載置するように構成されている。この点に関して、その詳細は後述する。
【0026】
本実施形態では、移送部30がY駆動機構31を備え、このY駆動機構31が移送ヘッド32をY軸方向に移動させる例を示したが、これに限定されない。移送部30は、例えば、移送ヘッド32をX軸方向およびY軸方向に移動可能に構成されたXY駆動機構を備え、移送ヘッド32をY軸方向に加え、X軸方向にも移動させることができる。
【0027】
図1に示す中間ステージ部40は、半導体チップ11を一時的に保持するためのものである。中間ステージ部40は、中間ステージ41およびX駆動機構42を備える。
【0028】
中間ステージ41には、移送ツール33によって半導体チップ11が載置される。中間ステージ41は、例えば、真空吸着によって、載置された半導体チップ11を固定して保持するように構成されている。
【0029】
図3は、移送部および中間ステージ部を説明するための概略側面図である。図3に示すように、X駆動機構42は、中間ステージ41の下部に設けられている。X駆動機構42は、例えばリニアモータなどの駆動手段を備えており、中間ステージ41をX軸方向(第1方向)に移動可能に構成されている。
【0030】
このX駆動機構42により、中間ステージ41は、図1に示すように、実線で示す第1位置P1と、一転鎖線で示す第2位置P2との間を移動するようになっている。中間ステージ41の第1位置P1は、第1ボンディング部50Aが中間ステージ41に載置された半導体チップ11をピックアップ可能な位置であり、中間ステージ41の第2位置P2は、第2ボンディング部50Bが中間ステージ41に載置された半導体チップ11をピックアップ可能な位置である。
【0031】
半導体チップ11を中間ステージ41に載置する際に、X駆動機構42は、例えば、中間ステージ41を図1に示す第1位置P1に移動させる。図1に示すY駆動機構31は、図3に示すように、移送ヘッド32を中間ステージ41の上方に移動させる。駆動機構44は、半導体チップ11をピックアップした移送ツール33を下降させて中間ステージ41の上面から所定の距離まで接近させる。移送ツール33が吸着用コレットを含む場合、吸着用コレットが半導体チップ11の吸着を解除することで、中間ステージ41に半導体チップ11を載置することが可能となる。
【0032】
また、図1に示すように、中間ステージ部40は、例えば、移送部30と第1ボンディング部50および第2ボンディング部50Bとの間に配置される。これにより、例えば、図1に示すように、移送部30、中間ステージ部40、ならびに、移送部30と第1ボンディング部50および第2ボンディング部50BをY軸方向に並べることで、コンパクトに配置することが可能になる。
【0033】
図1に示す第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bは、中間ステージ41から半導体チップ11をピックアップして当該半導体チップ11を回路基板15にボンディングするためのものである。
【0034】
第1ボンディング部50Aは、Y駆動機構51A、ボンディングヘッド52A、およびチップ用カメラ56Aを備える。第2ボンディング部50Bは、同様に、Y駆動機構51B、ボンディングヘッド52B、およびチップ用カメラ56Bを備える。
【0035】
なお、第2ボンディング部50Bの構成は、第1ボンディング部50Aの構成と同様であるため、以下において、第1ボンディング部50Aの構成について説明し、第2ボンディング部50Bの構成は、その説明を適宜省略する。
【0036】
Y駆動機構51Aは、例えばリニアモータなどの駆動手段を備えており、ボンディングヘッド52AをY軸方向に移動可能に構成されている。
【0037】
図4は、中間ステージ部および第1ボンディング部を説明するための概略側面図である。図4に示すように、ボンディングヘッド52Aには、ボンディングツール53Aが取り付けられている。また、ボンディングヘッド52Aの内部には、移送ツール33をX軸方向およびZ軸方向に移動可能に構成された駆動機構54Aと、回路基板15を撮影可能に構成された基板用カメラ55Aと、が設けられている。
【0038】
ボンディングツール53Aは、半導体チップ11をピックアップするように構成されている。半導体チップ11をピックアップする際に、X駆動機構42は、中間ステージ41を図1に示す第1位置P1に移動させる。図1に示すY駆動機構51Aは、図4に示すように、半導体チップ11が置かれた中間ステージ41の上方にボンディングヘッド52Aを移動させる。駆動機構54Aは、ボンディングツール53Aを下降させてピックアップ対象である半導体チップ11から所定の距離まで接近させる。
【0039】
ボンディングツール53Aは、例えば、吸着用の真空孔を含んで構成することが可能である。この例の場合、真空孔が当該半導体チップ11を真空吸着することで、半導体チップ11をピックアップすることが可能となる。
【0040】
また、ボンディングツール53Aは、半導体チップ11をボンディングするように構成されている。この点に関して、その詳細は後述する。
【0041】
チップ用カメラ56Aは、半導体チップ11を撮影するためのものである。チップ用カメラ56Aは、中間ステージ部40と基板搬送部60との間に配置されており、ボンディングツール53Aによりピックアップされた半導体チップ11に対して、下方向(Z軸方向)から半導体チップ11の裏面を撮影するように構成されている。
【0042】
図1に示すように、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bは、例えば、X軸方向(第1方向)に隣り合って配置される。これにより、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bはコンパクトに配置され、スペースの増加を抑制することができる。
【0043】
本実施形態では、第1ボンディング部50AがY駆動機構51Aを備え、このY駆動機構51Aがボンディングヘッド52AをY軸方向に移動させる例を示したが、これに限定されない。第1ボンディング部50Aは、例えば、ボンディングヘッド52AをX軸方向およびY軸方向に移動可能に構成されたXY駆動機構を備え、ボンディングヘッド52AをY軸方向に加え、X軸方向に移動することができる。また、ボンディング部50Bについても、同様に、XY駆動機構を備え、ボンディングヘッド52BをY軸方向に加え、X軸方向にも移動させようにしてもよい。
【0044】
また、本実施形態では、第1ボンディング部50Aがチップ用カメラ56Aを備え、第2ボンディング部50Bがチップ用カメラ56Bを備える例を示したが、これに限定されない。例えば、ボンディング装置1が、チップ用カメラ56Aおよびチップ用カメラ56Bを備えるようにしてもよい。さらに、ボンディング装置1は、チップ用カメラ56Aおよびチップ用カメラ56Bのそれぞれを備える場合に限定されず、例えば、チップ用カメラ56Aおよびチップ用カメラ56Bを1つのチップ用カメラで構成し、当該1つのチップ用カメラを備えるようにしてもよい。
【0045】
図1に示す基板搬送部60は、回路基板15を搬送する。基板搬送部60は、基板ステージ61および搬送レール62を備える。
【0046】
基板ステージ61には、図示しない基板供給手段により回路基板15が供給される。基板ステージ61は、例えば、真空吸着によって、当該回路基板15を固定して保持するように構成されている。
【0047】
搬送レール62は、基板ステージ61を所定の方向、例えばX軸方向に移動させるように構成されている。また、図1に示すように、搬送レール62は、複数の基板ステージ61を移動させることが可能である。
【0048】
半導体チップ11を回路基板15にボンディングする際に、搬送レール62は、図4に示すボンディングツール53Aがボンディング可能な位置に基板ステージ61を移動させる。Y駆動機構51Aは、回路基板15が置かれた基板ステージ61の上方にボンディングヘッド52Aを移動させる。図4に示す駆動機構54Aは、ボンディングツール53Aを下降させる。ボンディングツール53Aが真空孔を含む場合、駆動機構54Aが、真空孔により吸着される半導体チップ11を回路基板15に所定の荷重で押しつけることで、半導体チップ11を回路基板15にボンディングすることが可能となる。
【0049】
本実施形態では、基板搬送部60が一つの基板レール62を備える例を示したが、これに限定されない。基板搬送部60は、例えば、複数の基板レール62を備えるようにしてもよい。この例の場合、複数組の基板レール62はY軸方向に配置され、Y駆動機構51Aは、複数の基板レール62のいずれかにより移動する基板ステージ61の上方に、ボンディングヘッド52Aを移動させるように構成される。また、Y駆動機構51Bについても、同様に、複数の基板ステージ61のいずれにより移動する基板ステージ61の上方に、ボンディングヘッド52Aを移動させるように構成される。
【0050】
制御部80は、ウェハホルダ部20、ピックアップ部30、中間ステージ部40、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50B、ならびに基板搬送部60に接続されており、制御部80によってこれらの構成の動作を制御することにより、ボンディングのための必要な処理を行うことができるように構成されている。制御部80は、例えば、ウェハホルダ部20、ピックアップ部30、中間ステージ部40、ボンディング部50A、ボンディング部50B、基板搬送部60など、上記した各構成との間で信号の送受信を行うインタフェース(図示しない)を備えている。制御部80は、あらかじめ定められたスケジュールを記憶しており、このスケジュール(プログラム)に基づいて、ボンディングの動作に関わる制御を行うように構成されている。
【0051】
また、制御部80には、制御情報を入力するための操作部82と、制御情報を出力するための表示部84が接続されており、これらにより作業者が表示部84によって画面を認識しながら操作部82によって必要な制御情報を入力することができるようになっている。制御部80は、例えば、CPUおよびメモリなどを備えるコンピュータ装置で構成することが可能であり、メモリにはあらかじめボンディングに必要な処理を行うためのプログラムやデータなどが記憶されている。
【0052】
次に、図5および図6を参照して、半導体チップを回路基板にボンディングする方法について説明する。
【0053】
図5は、本実施形態に係るボンディング方法の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、ボンディング処理S10が開始されると、最初に、制御部80は、Y駆動機構31により移送ヘッド32をウェハホルダ部20に移動させ、ウェハステージ21の突き上げユニット22によって突き上げられた半導体チップ11を、移送ツール33がピックアップする(S11)。
【0054】
これとともに、制御部80は、あらかじめ定められたスケジュールに基づいて、中間ステージ41の移動が必要か否かを判定する(S12)。
【0055】
S12の判定の結果、中間ステージ41の移動が必要である場合、制御部80は、X駆動機構42により中間ステージ41を移動させる(S13)。一方、中間ステージ41の移動が必要でない場合、制御部80は、S13のステップを行わずに、何もしない。
【0056】
次に、制御部80は、Y駆動機構31により移送ヘッド32をウェハホルダ部20から中間ステージ部40に移動させ、移送ツール33がピックアップした半導体チップ11を中間ステージ41に載置する(S14)。
【0057】
具体的には、例えば、中間ステージ41の第1位置P1が、移送ツール33より半導体チップ11を中間ステージ41に載置可能な位置である場合、制御部80は、中間ステージ41の現在の位置が第2位置P2であるときに、中間ステージ41を第2位置P2から第1位置P1に移動させる。一方、中間ステージ41の現在の位置が第1位置P1であるときに、制御部80は、中間ステージ41を移動させずに、中間ステージ41の位置を第1位置P1のままにしておく。
【0058】
上記した例のように、第1位置P1および第2位置P2の一方は、中間ステージ41の移送部30の移送ツール33が載置可能な位置であることが好ましい。これにより、中間ステージ41に半導体チップ11を載置するときに、中間ステージ41の位置が第1位置P1および第2位置P2の他方である場合のみ、中間ステージ41を移動させればよいので、中間ステージ41を移動する回数を減少させることが可能となる。
【0059】
次に、制御部80は、あらかじめ定められたスケジュールに基づいて、中間ステージ41の移動が必要か否かを判定する(S15)。
【0060】
S15の判定の結果、中間ステージ41の移動が必要である場合、制御部80は、X駆動機構42により中間ステージ41を移動させる(S16)。一方、中間ステージ41の移動が必要でない場合、制御部80は、S15のステップを行わずに、何もしない。
【0061】
次に、あらかじめ定められたスケジュールに基づいて、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bの一方が、中間ステージ41に載置された半導体チップ11をピックアップする(S17)。
【0062】
具体的には、例えば、中間ステージ41に載置された半導体チップ11を第1ボンディング部50Aによってピックアップさせる場合、制御部80は、S15の判定により、中間ステージ41を移動させずに、中間ステージ41の位置を第1位置P1のままにしておく。そして、制御部80は、ステップS17において、第1ボンディング部50AのY駆動機構51Aによりボンディングヘッド52Aを中間ステージ部40に移動させ、中間ステージ41に載置された半導体チップ11を、ボンディングツール53Aがピックアップする。
【0063】
一方、例えば、中間ステージ41に載置された半導体チップ11を第2ボンディング部50Bによってピックアップさせる場合、制御部80は、S15の判定により、S16のステップにおいて、中間ステージ41を第1位置P1から第2位置P2に移動させる。そして、制御部80は、ステップS17において、第2ボンディング部50BのY駆動機構51Bによりボンディングヘッド52Bを中間ステージ部40に移動させ、中間ステージ41に載置された半導体チップ11を、ボンディングツール53Bがピックアップする。
【0064】
なお、第2ボンディング部50Bの動作は、第1ボンディング部50Aの動作と同様であるため、以下において、S17のステップにより、第1ボンディング部50Aが半導体チップ11をピックアップした場合の動作について説明し、第2ボンディング部50Bの動作は、その説明を適宜省略する。
【0065】
次に、制御部80は、ボンディング前処理を行う(S18)。ボンディング前処理では、制御部80は、例えば、Y駆動機構51Aによりボンディングヘッド52Aをチップ用カメラ56Aの位置に移動させ、チップ用カメラ56Aによりボンディングツール53Aがピックアップした半導体チップ11の裏面を認識して位置を検出し、検出結果に基づいて半導体チップ11の位置や姿勢などを補正する裏面認識処理などを行う。この例の場合、ボンディングツール53Aが半導体チップ11をピックアップする前に、制御部80は、Y駆動機構51Aによりボンディングヘッド52Aの基板用カメラ55Aを基板ステージ61の位置に移動させ、基板用カメラ55Aにより基板ステージ61の回路基板15およびリードフレーム(図示しない)を認識して位置を検出する基板認識処理などが行われている。
【0066】
次に、制御部80は、Y駆動機構51Aによりボンディングヘッド52Aのボンディングツール53Aを基板ステージ61の位置に移動させ、ボンディングツール53Aが、ピックアップした半導体チップ11を基板ステージ61に載置された回路基板15にボンディングする(S19)。
【0067】
次に、制御部80は、ボンディング後処理を行う(S20)。ボンディング後処理では、制御部80は、例えば、Y駆動機構51Aによりボンディングヘッド52Aの基板用カメラ55Aを基板ステージ61の位置に移動させ、基板用カメラ55Aにより回路基板15にボンディングされた半導体チップ11を認識して位置を検出するポストボンド処理などを行う。
【0068】
S20のボンディング後処理の後、制御部80は、ボンディング処理S10を終了する。
【0069】
なお、1つの回路基板15に対して、積層などにより複数の半導体チップ11をボンディングする場合、制御部80は、所定数の半導体チップ11をボンディングするまで、S11ないしS20のステップを繰り返し行い、所定数の半導体チップ11をボンディングしたときにボンディング処理S10を終了する。
【0070】
制御部80は、ボンディング処理S10を1つの回路基板15に対する処理サイクル(単位処理サイクル)として実行し、複数の回路基板15のそれぞれに対してボンディング処理S10を実行する。
【0071】
ここで、本発明者は、ボンディング処理S10の処理時間において、移送部20および中間ステージ部30の作動してない時間が長いことを見出した。この要因の一つとして、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bの動作、特にS19のステップのボンディングは、移送部20および中間ステージ部30の動作と比較して、非常に長い時間を要するので、移送部20および中間ステージ部30は、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bの動作の終了を待つことになるためと考えられる。
【0072】
また、本発明者は、移送部20および中間ステージ部30、特に移送部30は非常に大型な装置であり、ボンディング装置1のためのスペースにおいて、移送部30の占める割合が高いことも見出した。
【0073】
その結果、本発明者は、中間ステージ41が、第1ボンディング部50Aが半導体チップ11をピックアップ可能な第1位置P1と、第2ボンディング部50Bが半導体チップ11をピックアップ可能な第2位置P2との間を移動することに想到した。これにより、中間ステージ41は、移送部30により載置された半導体チップ11を、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bの両方に受け渡す(供給する)ことができるので、移送部30および中間ステージ41は、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bと同じく2つ備える必要がなく、1つに省略することが可能となる。
【0074】
図6は、本実施形態に係るボンディング方法の処理時間の一例を説明するための図である。なお、図6においては、開始時に、中間ステージ41は第1位置P1にいて、当該中間ステージ41に半導体チップ11が既に載置されているものとする。また、図6の横方向は時間を表し、移送部30、中間ステージ部40、第1ボンディング部50A、および第2ボンディング部50Bのそれぞれについて、図5に示したボンディング処理S10の各ステップに関する処理の処理時間を、矩形(四角形)のブロックの長さで表している。図6に示すように、図5に示したボンディング処理S10において、第1ボンディング部50Aを用いてボンディングする場合の処理時間T1は、3600[ms]であり、この処理時間T1のうち、第1ボンディング部50Aに関する処理の処理時間T30は、2200[ms]であり、さらに、ステップS19のボンディングに関する処理の処理時間T33は、1000[ms]である。一方、第2ボンディング部50Bを用いてボンディングする場合の処理時間T2は、3600[ms]であり、この処理時間T2のうち、第2ボンディング部50Bに関する処理の処理時間T40は、2200[ms]であり、さらに、ステップS19のボンディングに関する処理の処理時間T43は、1000[ms]である。このように、ボンディング処理S10の処理時間T1およびT2において、第1ボンディング部50Aに関する処理の処理時間T30および第2ボンディング部50Bに関する処理の処理時間T40は、それぞれ半分以上であり、さらに、ステップS19のボンディングに関する処理の処理時間T33ステップS19のボンディングに関する処理の処理時間T43は、それぞれ四分の一以上であることが分かる。
【0075】
よって、中間ステージ41から半導体チップ11をピックアップして当該半導体チップを回路基板15にボンディングする第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bを備えることにより、図6に示すように、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bのそれぞれが、異なる回路基板15に対して並行してボンディングを行うことが可能になる。
【0076】
なお、図6では、2100[ms]および4300[ms]において、ステップS13における中間ステージ41の移動が完了する前に、ステップS14における移送部30の載置が完了しているように表示している。しかし、実際には、ステップS13における中間ステージ41の移動が完了を待って、ステップS14における移送部30の載置が完了するようになっている。
【0077】
このように、本実施形態によれば、中間ステージ41から半導体チップ11をピックアップして当該半導体チップを回路基板15にボンディングする第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bを備えることにより、図6に示すように、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bのそれぞれが、異なる回路基板15に対して並行してボンディングを行うことが可能になる。したがって、ボンディング部が1つである場合と比較して、回路基板15あたりの処理時間を短縮することができる。また、中間ステージ41が、第1ボンディング部50Aが半導体チップ11をピックアップ可能な第1位置P1と、第2ボンディング部50Bが半導体チップ11をピックアップ可能な第2位置P2との間を移動することにより、中間ステージ41は、移送部30により載置された半導体チップ11を、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bの両方に受け渡す(供給する)ことができるので、移送部30および中間ステージ41は、第1ボンディング部50Aおよび第2ボンディング部50Bと同じく2つ備える必要がなく、1つに省略することが可能となる。したがって、移送部30および中間ステージ41のスペースの増加を抑制することができるとともに、ボンディング装置1の部品数を削減することができ、製造コストを低下させることができる。
【0078】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
【0079】
また、上記発明の実施形態を通じて説明された実施例や応用例は、用途に応じて適宜に組み合わせて、または変更もしくは改良を加えて用いることができ、本発明は上述した実施形態の記載に限定されるものではない。そのような組み合わせまたは変更もしくは改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0080】
1…ボンディング装置、11…半導体チップ、15…回路基板、30…移送部、41…中間ステージ、50A…第1ボンディング部、50B…第2ボンディング部、S10…ボンディング処理
図1
図2
図3
図4
図5
図6