特開2015-162795(P2015-162795A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-162795(P2015-162795A)
(43)【公開日】2015年9月7日
(54)【発明の名称】車載装置、車載情報システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 92/08 20090101AFI20150811BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20150811BHJP
   H04W 4/04 20090101ALI20150811BHJP
【FI】
   H04W92/08 110
   H04W84/10 110
   H04W4/04 115
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-36658(P2014-36658)
(22)【出願日】2014年2月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】クラリオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084412
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 冬紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121360
【弁理士】
【氏名又は名称】粟田 照久
(74)【代理人】
【識別番号】100149157
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 創史
(72)【発明者】
【氏名】松雪 克哉
(72)【発明者】
【氏名】奈良 憲和
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB43
5K067DD17
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE12
5K067HH22
(57)【要約】
【課題】複数の通信インタフェースを介して互いに接続される情報端末と車載装置について、各通信インタフェースを正しく確立させる。
【解決手段】車載装置1において、制御部10は、映像・音声ケーブル3による有線通信インタフェースと近距離無線通信インタフェース部15による近距離無線通信インタフェースの両方が車載装置1と携帯端末2の間で確立されると、有線通信インタフェースに関する問い合わせ信号を、近距離無線通信インタフェースを介して携帯端末2へ送信する。携帯端末2は、車載装置1から問い合わせ信号が送信されると、有線通信インタフェースに関する応答信号を車載装置1へ送信する。制御部10は、こうして問い合わせ信号に応じて携帯端末2から送信される応答信号を受信し、これに基づいて、表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を許可または禁止する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型の情報端末と接続可能な車載装置であって、
前記情報端末から第1の通信インタフェースを介して映像信号および音声信号の少なくとも一方を入力するための第1のインタフェース手段と、
ユーザから入力された操作内容に応じた操作情報を前記第1の通信インタフェースとは異なる第2の通信インタフェースを介して前記情報端末へ出力するための第2のインタフェース手段と、
前記映像信号に基づく映像表示および前記音声信号に基づく音声出力の少なくとも一方を行うための映像音声出力手段と、
前記映像音声出力手段の動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記車載装置と前記情報端末の間で前記第1の通信インタフェースおよび前記第2の通信インタフェースの両方が確立されると、前記第1の通信インタフェースまたは前記第2の通信インタフェースのいずれか一方に関する問い合わせ信号を、他方の通信インタフェースを介して前記情報端末へ送信し、
前記問い合わせ信号に応じて前記情報端末から送信される応答信号に基づいて、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を許可または禁止することを特徴とする車載装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載装置において、
前記制御手段は、前記第1の通信インタフェースに関する問い合わせ信号として、前記映像信号および前記音声信号の少なくとも一方を前記第1の通信インタフェースを介して出力中であるか否かを前記情報端末へ問い合わせるための第1の問い合わせ信号を、前記第2の通信インタフェースを介して前記情報端末へ送信することを特徴とする車載装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車載装置において、
前記制御手段は、
前記第1の問い合わせ信号に応じて前記映像信号および前記音声信号の少なくとも一方を出力中であることを示す応答信号が前記情報端末から送信された場合、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を許可し、
前記第1の問い合わせ信号に応じて前記映像信号および前記音声信号の少なくとも一方を出力中でないことを示す応答信号が前記情報端末から送信された場合、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を禁止することを特徴とする車載装置。
【請求項4】
請求項1に記載の車載装置において、
前記制御手段は、前記第2の通信インタフェースに関する問い合わせ信号として、前記第2の通信インタフェースにおける前記情報端末のアドレスを前記情報端末へ問い合わせるための第2の問い合わせ信号を、前記第1の通信インタフェースを介して前記情報端末へ送信することを特徴とする車載装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車載装置において、
前記制御手段は、
前記第2の問い合わせ信号に応じて前記情報端末から送信された応答信号に含まれる前記情報端末のアドレスと、前記第2の通信インタフェースの確立時に得られた前記情報端末のアドレスとを比較し、
前記比較した前記情報端末のアドレス同士が一致した場合、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を許可し、
前記比較した前記情報端末のアドレス同士が一致しなかった場合、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を禁止することを特徴とする車載装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車載装置において、
前記制御手段は、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を禁止した場合、前記情報端末との接続が正常でないことを前記ユーザに通知することを特徴とする車載装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の車載装置において、
前記第1の通信インタフェースは有線通信インタフェースであり、
前記第2の通信インタフェースは無線通信インタフェースであることを特徴とする車載装置。
【請求項8】
携帯型の情報端末と車載装置とを有する車載情報システムであって、
前記車載装置は、
前記情報端末から第1の通信インタフェースを介して映像信号および音声信号の少なくとも一方を入力するための第1のインタフェース手段と、
ユーザから入力された操作内容に応じた操作情報を前記第1の通信インタフェースとは異なる第2の通信インタフェースを介して前記情報端末へ出力するための第2のインタフェース手段と、
前記映像信号に基づく映像表示および前記音声信号に基づく音声出力の少なくとも一方を行うための映像音声出力手段と、
前記映像音声出力手段の動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記車載装置と前記情報端末の間で前記第1の通信インタフェースおよび前記第2の通信インタフェースの両方が確立されると、前記第1の通信インタフェースまたは前記第2の通信インタフェースのいずれか一方に関する問い合わせ信号を、他方の通信インタフェースを介して前記情報端末へ送信し、
前記情報端末は、前記車載装置から前記問い合わせ信号が送信されると、前記第1の通信インタフェースまたは前記第2の通信インタフェースに関する応答信号を前記車載装置へ送信し、
前記制御手段は、前記応答信号に基づいて、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を許可または禁止することを特徴とする車載情報システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載装置および車載情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話やスマートフォンなどの携帯型の情報端末と車載装置とを連携することで、情報端末において様々なアプリケーションを実行して画像や音声を情報端末から車載装置へ出力し、その画像や音声を車載装置において出力するシステムが知られている。こうしたシステムに関して、本出願人は、情報端末で生成された画像や音声をケーブルを介して情報端末から車載装置へ出力すると共に、車載装置に対して行われたユーザの操作内容に応じた操作情報をBluetooth(登録商標)等を用いた無線通信により車載装置から情報端末へ送信する車載情報システムを既に提案している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−216295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された車載情報システムでは、上記のように、画像や音声はケーブルを介して送信される一方で、操作情報は無線通信を介して送信される。そのため、複数の情報端末が車両内に持ち込まれたときに、車載装置との無線接続とケーブル接続が別々の情報端末により誤って行われてしまうことがある。このような場合、情報端末と車載装置を正しく連携して動作させることができない。
【0005】
本発明は、こうした従来の車載情報システムにおける問題点を考慮して、複数の通信インタフェースを介して互いに接続される車載装置と情報端末について、各通信インタフェースを正しく確立させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による車載装置は、携帯型の情報端末と接続可能なものであって、前記情報端末から第1の通信インタフェースを介して映像信号および音声信号の少なくとも一方を入力するための第1のインタフェース手段と、ユーザから入力された操作内容に応じた操作情報を前記第1の通信インタフェースとは異なる第2の通信インタフェースを介して前記情報端末へ出力するための第2のインタフェース手段と、前記映像信号に基づく映像表示および前記音声信号に基づく音声出力の少なくとも一方を行うための映像音声出力手段と、前記映像音声出力手段の動作を制御する制御手段とを備える。この車載装置において、前記制御手段は、前記車載装置と前記情報端末の間で前記第1の通信インタフェースおよび前記第2の通信インタフェースの両方が確立されると、前記第1の通信インタフェースまたは前記第2の通信インタフェースのいずれか一方に関する問い合わせ信号を、他方の通信インタフェースを介して前記情報端末へ送信し、前記問い合わせ信号に応じて前記情報端末から送信される応答信号に基づいて、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を許可または禁止する。
本発明による車載情報システムは、携帯型の情報端末と車載装置とを有するものであって、前記車載装置は、前記情報端末から第1の通信インタフェースを介して映像信号および音声信号の少なくとも一方を入力するための第1のインタフェース手段と、ユーザから入力された操作内容に応じた操作情報を前記第1の通信インタフェースとは異なる第2の通信インタフェースを介して前記情報端末へ出力するための第2のインタフェース手段と、前記映像信号に基づく映像表示および前記音声信号に基づく音声出力の少なくとも一方を行うための映像音声出力手段と、前記映像音声出力手段の動作を制御する制御手段とを備える。この車載情報システムにおいて、前記制御手段は、前記車載装置と前記情報端末の間で前記第1の通信インタフェースおよび前記第2の通信インタフェースの両方が確立されると、前記第1の通信インタフェースまたは前記第2の通信インタフェースのいずれか一方に関する問い合わせ信号を、他方の通信インタフェースを介して前記情報端末へ送信し、前記情報端末は、前記車載装置から前記問い合わせ信号が送信されると、前記第1の通信インタフェースまたは前記第2の通信インタフェースに関する応答信号を前記車載装置へ送信し、前記制御手段は、前記応答信号に基づいて、前記映像音声出力手段による前記映像表示および前記音声出力の少なくとも一方を許可または禁止する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数の通信インタフェースを介して互いに接続される情報端末と車載装置について、各通信インタフェースを正しく確立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施の形態による車載情報システムの構成を示す図である。
図2】車載装置および携帯端末の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施形態による接続確認処理のフローチャートである。
図4】警告画面の一例を示す図である。
図5】近距離無線通信インタフェースの確立および映像・音声ケーブルの接続が同一の携帯端末に対して正しく行われている場合の処理内容について説明するためのシーケンス図である。
図6】近距離無線通信インタフェースの確立と映像・音声ケーブルの接続が別々の携帯端末に対して誤って行われている場合の処理内容について説明するためのシーケンス図である。
図7】本発明の第2の実施形態による接続確認処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
−第1の実施形態−
図1は、本発明の一実施形態に係る車載情報システムの構成を示す図である。図1に示す車載情報システムは、車両に搭載されて使用されるものであり、車載装置1と携帯端末2が近距離無線通信および映像・音声ケーブル3を介した有線通信で互いに接続されることによって実現される。車載装置1は、車両内に固定されており、たとえば車両のインストルメントパネル内などに設置されている。携帯端末2は、ユーザが持ち運び可能な携帯型の情報端末であり、たとえば携帯電話やスマートフォンなどである。なお、車載装置1と携帯端末2の間で行われる近距離無線通信には、たとえばBluetooth(登録商標)などを用いることができる。また、映像・音声ケーブル3を介した有線通信には、たとえばHDMI(登録商標)などを用いることができる。
【0010】
車載装置1には、表示部11と、操作キー(操作スイッチ)12a、12b、12c、12dおよび12eとが設けられている。表示部11は、各種の画像や映像を表示可能な表示モニタであり、たとえば液晶ディスプレイによって構成される。操作キー12a〜12eは、ユーザの入力操作を検出するための操作スイッチ類であり、車載装置1が実行中の処理に応じて様々な機能が割り当てられる。ユーザは、操作キー12a〜12eのうち任意の操作キーを操作することで、所望の機能を車載装置1に実行させることができる。なお、図1では操作キー12a〜12dを押圧可能なボタン式のスイッチとし、操作キー12eを左右に回転可能なダイヤル式のスイッチとした例を示しているが、各操作キーの配置、構造、数などはこの例に限定されない。また、表示部11をタッチパネル式の表示モニタとし、操作キーの一部または全部を省略してもよい。
【0011】
携帯端末2には、表示部21が設けられている。表示部21は、各種の画像や映像を表示可能なタッチパネル式の表示モニタであり、たとえばタッチ位置を検出するタッチセンサと液晶ディスプレイとを組み合わせて構成される。ユーザは、表示部21に表示される画像や映像の内容に応じて、表示部21上で任意の位置を指等でタッチすることで、所望の機能を携帯端末2に実行させることができる。なお、ここでは表示部21をタッチパネル式の表示モニタとした例を説明したが、タッチパネル式ではない通常の表示モニタとしてもよい。その場合、携帯端末2が実行する処理の内容に応じた各種の操作スイッチを携帯端末2に設けることが好ましい。あるいは、表示部21をタッチパネル式の表示モニタとし、さらに所定の操作に対応する操作スイッチを携帯端末2に設けてもよい。
【0012】
図2は、車載装置1および携帯端末2の構成を示すブロック図である。図2に示すように車載装置1は、制御部10、表示部11、操作部12、音声出力部13、メモリ部14、近距離無線通信インタフェース部15および映像・音声信号入力部16を有する。一方、携帯端末2は、制御部20、表示部21、操作部22、音声出力部23、メモリ部24、近距離無線通信インタフェース部25、映像・音声信号出力部26、無線通信部27およびGPS(Global Positioning System)受信部28を有する。
【0013】
車載装置1において、制御部10は、マイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、メモリ部14に記録されている制御プログラムに基づいて各種の処理を実行する。この制御部10が行う処理により、各種の画像表示処理や音声出力処理などが実行され、表示部11や音声出力部13の動作が制御される。
【0014】
さらに制御部10は、車両から出力される車速信号およびパーキング信号を取得する。この車速信号およびパーキング信号に基づいて、制御部10は、車両の走行状態が走行中または停車中のいずれであるかを判断する。なお、車両から制御部10への車速信号およびパーキング信号の出力は、たとえば、車両内に設けられた通信ネットワークである不図示のCAN(Controller Area Network)を経由して、車両に搭載された車速センサから車速パルスが出力されることにより行われる。
【0015】
表示部11は、図1を用いて前述したように、液晶ディスプレイ等によって構成される表示モニタである。操作部12は、ユーザの入力操作を検出するためのスイッチであり、たとえば図1に示した操作キー12a〜12eによって実現される。なお、前述のように表示部11をタッチパネル式の表示モニタとすることで、表示部11と操作部12を一体化された構成としてもよい。操作部12に対して行われたユーザの入力操作内容は制御部10へ出力され、制御部10が行う処理に反映される。
【0016】
音声出力部13は、アンプ、スピーカ等を有しており、制御部10の制御によって各種の音声を出力することができる。たとえば、携帯端末2または不図示の記録媒体から読み出された音楽データを再生した音楽や、車両を目的地まで誘導するための誘導音声などが音声出力部13から出力される。
【0017】
メモリ部14は、不揮発性のデータ格納装置であり、たとえばHDD(ハードディスクドライブ)やフラッシュメモリ等によって実現される。メモリ部14には、たとえば制御部10において用いられる前述の制御プログラムなど、各種のデータが記憶されている。メモリ部14におけるデータの読み出しおよび書き込みは、制御部10の制御により必要に応じて行われる。
【0018】
近距離無線通信インタフェース部15は、制御部10の制御により、携帯端末2との間で近距離無線通信を行う際に必要なインタフェース処理を行う。たとえば、制御部10から出力された情報を所定の無線信号形式に変換して携帯端末2へ送信したり、携帯端末2から所定の無線信号形式で出力された情報を受信して制御部10へ出力したりする。近距離無線通信インタフェース部15によるインタフェース処理は、Bluetooth(登録商標)等の所定の通信規格に従って行われる。この近距離無線通信インタフェース部15が行う処理により、車載装置1と携帯端末2との間で所定の近距離無線通信インタフェースが確立され、この近距離無線通信インタフェースを介した情報の入出力が行われる。
【0019】
映像・音声信号入力部16は、映像・音声ケーブル3を介して携帯端末2から入力される映像信号と音声信号を画面表示用の映像データと音声出力用の音声データにそれぞれ変換し、制御部10へ出力する。映像・音声信号入力部16から制御部10へ映像データと音声データが出力されると、制御部10は、表示部11を制御してその映像データに基づく画面を表示部11に表示させると共に、音声出力部13を制御してその音声データに基づく音声を音声出力部13に出力させる。この映像・音声信号入力部16が行う処理により、有線通信インタフェースである映像・音声ケーブル3を介して、携帯端末2からの映像信号および音声信号が車載装置1において入力される。
【0020】
一方、携帯端末2において、制御部20は、車載装置1の制御部10と同様にマイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、メモリ部24に記録されている制御プログラムに基づいて各種の処理を実行する。
【0021】
表示部21は、前述したようなタッチパネル式の表示モニタである。操作部22は、ユーザの入力操作を検出するための部分である。なお、図2では表示部21と操作部22を別々の構成として示しているが、実際には、操作部22はタッチパネル式の表示部21と一体化された構造を有している。あるいは、前述のように操作スイッチを携帯端末2に設けた場合は、その操作スイッチが操作部22に対応する。操作部22に対して行われたユーザの入力操作内容は制御部20へ出力され、制御部20が行う処理に反映される。
【0022】
音声出力部23は、アンプ、スピーカ等を有しており、制御部20の制御によって各種の音声を出力することができる。たとえば、携帯端末2を用いて通話を行ったときには、通話相手の音声が音声出力部23から出力される。
【0023】
メモリ部24は、車載装置1のメモリ部14と同様の不揮発性のデータ格納装置であり、制御部20の処理において利用するための各種のデータが記憶されている。このメモリ部24には、ユーザが予め入手した様々なアプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションと称する)が記憶されている。ユーザは、メモリ部24に記憶された各種アプリケーションの中からいずれかを選択して制御部20に実行させることにより、様々な機能を携帯端末2において実現することができる。
【0024】
近距離無線通信インタフェース部25は、車載装置1の近距離無線通信インタフェース部15と同様に、所定の通信規格に基づいたインタフェース処理を行う。すなわち、近距離無線通信インタフェース部15と近距離無線通信インタフェース部25とが互いに無線通信で情報を授受することにより、車載装置1と携帯端末2の間で近距離無線通信インタフェースが確立され、この近距離無線通信インタフェースを介した相互の情報通信が実現される。
【0025】
映像・音声信号出力部26は、制御部20により生成された画像(映像)と音声を、たとえばHDMI(登録商標)等の所定の通信規格に応じた映像信号と音声信号にそれぞれ変換し、映像・音声ケーブル3を介して車載装置1へ出力する。この映像信号と音声信号が車載装置1において映像・音声信号入力部16に入力されると、携帯端末2において表示部21に表示されるのと同一の画面が車載装置1の表示部11にも表示される。また、携帯端末2において音声出力部23から出力されるのと同一の音声が車載装置1の音声出力部13からも出力される。こうした機能はビデオミラーリングと呼ばれている。
【0026】
無線通信部27は、不図示の無線通信回線網を介して携帯端末2を他の携帯端末やサーバに接続するための無線通信を行う。携帯端末2は、無線通信部27が行う無線通信により、他の携帯端末との間で通話を行ったり、サーバから任意のアプリケーションをダウンロードしたりすることができる。なお、無線通信部27が行う無線通信では、たとえば携帯電話回線網や、無線LANを介したインターネット回線網などを無線通信回線網として利用することができる。
【0027】
GPS受信部28は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部20へ出力する。GPS信号には、携帯端末2の現在位置と現在時刻を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻に関する情報が含まれている。したがって、所定数以上のGPS衛星からGPS信号を受信することにより、これらの情報に基づいて現在位置と現在時刻を制御部20において算出することができる。
【0028】
次に、本車載情報システムにおける車載装置1と携帯端末2との連携機能について説明する。本車載情報システムは、車載装置1と携帯端末2との連携機能を有している。この連携機能を用いることで、車載装置1と携帯端末2とが互いに接続された状態で携帯端末2において様々なアプリケーションを実行すると、車載装置1において当該アプリケーションに応じた画像表示や音声出力を行うことができる。また、車載装置1に対して行われたユーザの操作内容を、携帯端末2において実行されているアプリケーションの動作に反映させることができる。
【0029】
たとえば、携帯端末2においてナビゲーション用のアプリケーションを実行することにより、車両を目的地まで誘導するためのナビゲーション処理を行うことができる。このナビゲーション処理では、携帯端末2において現在位置付近の地図を描画した地図画面を作成し、その地図画面に応じた映像信号を映像・音声信号出力部26から映像・音声ケーブル3を介して映像・音声信号入力部16へ出力する。これにより、携帯端末2から車載装置1へ地図画面を送信し、車載装置1の表示部11において現在位置付近の地図画面を表示できるようにする。また、車載装置1の操作部12または携帯端末2の操作部22を操作してユーザが目的地を設定すると、車両の現在位置を出発地として、そこから設定された目的地までの推奨経路を携帯端末2において探索する。そして、推奨経路上の誘導地点に車両が近づくと、その誘導地点における車両の進行方向に応じた誘導音声を携帯端末2から車載装置1へ送信する。これにより、車載装置1の音声出力部13から誘導音声を出力できるようにする。なお、このとき携帯端末2から車載装置1に対して、誘導音声出力の開始と終了のタイミングに応じてそれぞれ所定の信号を出力してもよい。このようにすれば、車載装置1においてラジオ放送や再生中のCD等による音声が出力されている場合であっても、その音声のボリュームを誘導音声の出力中には低下させ、ユーザが誘導音声を聞き取りやすくすることができる。以上説明したように、表示部11に地図画像を表示したり、音声出力部13から誘導音声を出力したりすることで、車載装置1は、ユーザが迷わずに車両を目的地まで運転できるようにするための報知をユーザに対して行う。
【0030】
なお、携帯端末2がナビゲーション用のアプリケーションを実行するために必要な地図データ等の各種データは、携帯端末2のメモリ部24において予め記憶されたものを使用してもよい。あるいは、メモリ部24には必要最小限のデータのみを記憶しておき、携帯端末2がナビゲーション用のアプリケーションを実行したときには、無線通信部27を用いて所定のサーバに接続し、必要なデータをその都度取得するようにしてもよい。
【0031】
携帯端末2では、上記のようなナビゲーション用のアプリケーションを含む複数のアプリケーションのうち、ユーザに選択されたアプリケーションを実行する。ユーザは、携帯端末2の表示部21に表示されるメニュー画面において、操作部22を操作して所望のアプリケーションを選択することにより、携帯端末2に実行させるアプリケーションの選択を行うことができる。このメニュー画面には、たとえば、連携機能を利用可能な各アプリケーションのアイコンが並べて表示されている。ユーザがメニュー画面上でいずれかのアイコンをタッチパネル操作等により選択すると、そのアイコンに対応するアプリケーションが携帯端末2において実行される。
【0032】
さらに携帯端末2は、映像・音声信号出力部26から出力する映像信号により、メニュー画面を車載装置1へ送信する。この映像信号は、有線通信インタフェースとしての映像・音声ケーブル3を介して、車載装置1に入力される。
【0033】
車載装置1は、携帯端末2から送信された映像信号に基づいて、表示部11にメニュー画面を表示する。このメニュー画面において、ユーザが操作部12を用いて所望のアプリケーションを選択する入力操作を行うと、その操作内容に応じた操作情報が近距離無線通信インタフェース部15により、携帯端末2との間に予め確立されている前述の近距離無線通信インタフェースを介して、車載装置1から携帯端末2へ送信される。なお、車載装置1は、操作情報として、たとえばユーザのボタン操作の内容を表すボタン情報、またはタッチパネル操作により指定された表示部11の画面上の位置を表す座標情報を携帯端末2へ出力する。
【0034】
車載装置1から送信された操作情報は、携帯端末2において近距離無線通信インタフェース部25により受信され、制御部20へ出力される。こうして受信された操作情報に基づいて、制御部20は、車載装置1においてどのアプリケーションがユーザに選択されたかを認識し、当該アプリケーションを実行する。これによりユーザは、携帯端末2の表示部21に表示されるメニュー画面を用いた場合と同様に、所望のアプリケーションを車載装置1において選択し、携帯端末2に実行させることができる。
【0035】
なお、制御部20は、各アプリケーションをフォアグランドまたはバックグランドで実行することができる。フォアグランドで実行した場合、そのアプリケーションは車載装置1および携帯端末2において画像表示や操作入力の対象とされる。一方、バックグランドで実行した場合、そのアプリケーションに応じた処理が制御部20により実行されるが、そのアプリケーションは車載装置1および携帯端末2において画像表示や操作入力の対象とはされない。ただし、音声についてはバックグランド実行中のアプリケーションから出力してもよい。
【0036】
車載装置1と携帯端末2とを互いに接続して前述のような連携機能を実現するために、携帯端末2には、アプリケーションマネージャと呼ばれるアプリケーションが予めインストールされてメモリ部24に記憶されている。すなわち、メモリ部24には、アプリケーションマネージャを含む複数のアプリケーションが記憶されている。車載装置1に携帯端末2が接続されると、このアプリケーションマネージャがメモリ部24から読み出され、制御部20において実行される。
【0037】
次に、車載装置1と携帯端末2の間で連携を開始するときの動作について説明する。車両内に携帯端末2が持ち込まれると、近距離無線通信インタフェース部15および25においてそれぞれ所定の処理が実行され、車載装置1と携帯端末2の間で近距離無線通信インタフェースが確立される。その後、車載装置1と携帯端末2が映像・音声ケーブル3を介して互いに接続されると、前述のアプリケーションマネージャが起動され、制御部20において実行される。これにより、携帯端末2の表示部21および車載装置1の表示部11にメニュー画面がそれぞれ表示される。その後、ユーザが任意のアプリケーションをメニュー画面上で選択すると、そのアプリケーションが携帯端末2において制御部20により実行され、前述のような連携機能を用いたアプリケーション動作が車載装置1と携帯端末2でそれぞれ行われる。
【0038】
ここで、二台の携帯端末2が車両内に持ち込まれ、そのうちいずれか一方の携帯端末2と車載装置1の間で近距離無線通信インタフェースが確立されると共に、他方の携帯端末2と車載装置1が映像・音声ケーブル3を介して接続された場合について考える。このような場合、車載装置1からの操作情報は前者の携帯端末2へと送信されるが、車載装置1における映像表示や音声出力は、後者の携帯端末2から出力される映像信号や音声信号に基づいて行われることになる。そのため、車載装置1と携帯端末2を正しく連携動作させることができなくなってしまう。
【0039】
そこで、本実施形態の車載情報システムでは、車載装置1において、近距離無線通信インタフェースの確立および映像・音声ケーブル3の接続が同一の携帯端末2に対して正しく行われているかを確認するための接続確認処理を実行する。この接続確認処理では、車載装置1と二台の携帯端末2の間で上記のような接続が誤って行われると、これを検知してユーザに通知し、接続のやり直しをユーザに促す。これにより、操作情報の入出力に必要な近距離無線通信インタフェースと、映像信号および音声信号の入出力に必要な映像・音声ケーブル3による有線通信インタフェースとが、車載装置1と携帯端末2の間で正しく確立されるようにする。
【0040】
図3は、本発明の第1の実施形態による接続確認処理のフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、車載装置1の電源が投入されると制御部10により実行されるものである。
【0041】
ステップS10において、制御部10は、携帯端末2との間で、近距離無線通信インタフェースおよび映像・音声ケーブル3による有線通信インタフェースが確立済みであるか否かを判定する。両方の通信インタフェースが確立済みである場合、すなわち、車載装置1の近距離無線通信インタフェース部15と携帯端末2の近距離無線通信インタフェース部25において所定の通信プロトコルに従った接続処理がそれぞれ実行済みであり、この処理によって車載装置1と携帯端末2が互いに通信可能状態となっていると共に、車載装置1の映像・音声信号入力部16と携帯端末2の映像・音声信号出力部26とが映像・音声ケーブル3を介して互いに接続されている場合は、次のステップS20へ進む。
【0042】
ステップS20において、制御部10は、ステップS10で通信インタフェースを確立済みであると判定した携帯端末2に対して、映像信号および音声信号の出力状態の問い合わせを行う。具体的には、映像信号および音声信号を映像・音声ケーブル3を介して車載装置1へ出力中であるか否かを問い合わせるために、所定の問い合わせ信号を携帯端末2へ送信する。この問い合わせ信号は、近距離無線通信インタフェース部15により、車載装置1から近距離無線通信インタフェースを介して携帯端末2へと送信される。これにより、一方の通信インタフェース(有線通信インタフェース)に関する問い合わせ信号が、もう一方の通信インタフェース(近距離無線通信インタフェース)を介して、車載装置1から携帯端末2へ送信される。
【0043】
携帯端末2は、上記の問い合わせ信号を車載装置1から受信すると、この問い合わせ信号に対する応答信号を生成し、車載装置1へと送信する。具体的には、前述のアプリケーションマネージャの機能により、映像・音声信号出力部26から映像・音声ケーブル3を介して映像信号および音声信号を車載装置1へ出力中であるか否かを判定し、その判定結果を示す応答信号を、近距離無線通信インタフェースを介して車載装置1へ送信する。これにより、車載装置1からの問い合わせ信号に応じて、有線通信インタフェースに関する応答信号が携帯端末2から車載装置1へ送信される。
【0044】
ステップS30において、制御部10は、ステップS20で送信した問い合わせ信号に応じて携帯端末2から上記のようにして送信される応答信号を受信する。
【0045】
ステップS40において、制御部10は、ステップS30で受信した応答信号に基づいて、ステップS20で問い合わせを行った携帯端末2が映像信号および音声信号を出力中であるか否かを判定する。その結果、映像信号および音声信号を出力中であると判定した場合はステップS50へ進み、出力中ではないと判定した場合はステップS60へ進む。具体的には、映像信号および音声信号を出力中であることを示す応答信号を受信した場合はステップS50へ進み、出力中でないことを示す応答信号を受信した場合はステップS60に進む。
【0046】
ステップS50において、制御部10は、携帯端末2から送信された映像信号および音声信号にそれぞれ基づく映像表示および音声出力を許可する。具体的には、携帯端末2から出力された映像信号に基づいて表示部11での映像表示を行うと共に、携帯端末2から出力された音声信号に基づいて音声出力部13での音声出力を行う。これにより、車載装置1および携帯端末2において、前述のような連携動作が行われるようにする。ステップS50を実行したら、制御部10は図3のフローチャートを終了する。
【0047】
ステップS60において、制御部10は、携帯端末2から送信された映像信号および音声信号にそれぞれ基づく映像表示および音声出力を禁止する。具体的には、携帯端末2から映像・音声ケーブル3を介して映像・音声信号入力部16に入力される映像信号および音声信号を遮断し、これらに基づいた映像表示と音声出力が表示部11と音声出力部13でそれぞれ行われないようにする。このときさらに、車載装置1と携帯端末2の接続が正常でないことをユーザに通知するための所定の警告画面を表示部11において表示することが好ましい。ステップS60を実行したら、制御部10はステップS10へ戻り、前述のような処理を繰り返す。
【0048】
図4は、表示部11に表示される警告画面の一例を示す図である。ステップS60において映像表示および音声出力を禁止した場合、このような警告画面を表示することで、ユーザに対して接続のやり直しを促すことができる。その結果、近距離無線通信インタフェースと映像・音声ケーブル3による有線通信インタフェースとが車載装置1と携帯端末2の間で正しく確立されるようにすることができる。
【0049】
次に、近距離無線通信インタフェースの確立および映像・音声ケーブル3の接続が同一の携帯端末2に対して正しく行われている場合と、別々の携帯端末2に対して誤って行われている場合とについて、上記の接続確認処理で行われる具体的な処理内容の例を説明する。
【0050】
初めに、近距離無線通信インタフェースの確立および映像・音声ケーブル3の接続が同一の携帯端末2に対して正しく行われている場合の処理内容について、図5のシーケンス図を参照して説明する。なお、図5と後で説明する図6では、車載装置1と接続可能な二台の携帯端末2をそれぞれ携帯端末A、Bとして示している。
【0051】
図5に示すように、車載装置1と携帯端末Aが映像・音声ケーブル3を介して互いに接続されることで有線通信インタフェースが確立されると共に、車載装置1および携帯端末Aにおいて所定の接続処理がそれぞれ実行されることで近距離無線通信インタフェースが確立されたとする。このとき車載装置1は、図3で説明したステップS10の判定条件が満たされることでステップS20の処理を実行し、前述の問い合わせ信号を車載装置1から確立済みの近距離無線通信インタフェースを介して携帯端末Aへ送信する。
【0052】
車載装置1からの問い合わせ信号を受けると、携帯端末Aは、これに応じて応答信号を出力する。このとき携帯端末Aは、上記のように車載装置1と携帯端末Aの間に有線通信インタフェースが確立されていることから、出力ON、すなわち映像信号および音声信号を車載装置1へ出力中であることを示す応答信号を出力する。携帯端末Aから出力された応答信号は、近距離無線通信インタフェースを介して車載装置1へと送信される。
【0053】
車載装置1は、携帯端末Aからの応答信号をステップS30で受信すると、この応答信号に基づいてステップS40の判定を行う。ここでは、携帯端末Aが映像信号および音声信号を車載装置1へ出力中であるとの判定結果が得られる。そのため、車載装置1はステップS50の処理を実行し、これらに基づく映像表示および音声出力を許可する。これにより、図5に示すように、携帯端末Aからの映像表示および音声出力が車載装置1において行われる。
【0054】
続いて、近距離無線通信インタフェースの確立と映像・音声ケーブル3の接続が別々の携帯端末2に対して誤って行われている場合の処理内容について、図6のシーケンス図を参照して説明する。
【0055】
図6に示すように、車載装置1と携帯端末Bが映像・音声ケーブル3を介して互いに接続されることで有線通信インタフェースが確立されると共に、車載装置1および携帯端末Aにおいて所定の接続処理がそれぞれ実行されることで近距離無線通信インタフェースが確立されたとする。このとき車載装置1は、図5の場合と同様に、図3で説明したステップS10の判定条件が満たされることでステップS20の処理を実行し、問い合わせ信号を車載装置1から確立済みの近距離無線通信インタフェースを介して携帯端末Aへ送信する。
【0056】
車載装置1からの問い合わせ信号を受けると、携帯端末Aは、これに応じて応答信号を出力する。このとき携帯端末Aは、図5の場合とは異なり、車載装置1と携帯端末Aの間に有線通信インタフェースが確立されていないことから、出力OFF、すなわち映像信号および音声信号を車載装置1へ出力中ではないことを示す応答信号を出力する。携帯端末Aから出力された応答信号は、近距離無線通信インタフェースを介して車載装置1へと送信される。
【0057】
車載装置1は、携帯端末Aからの応答信号をステップS30で受信すると、この応答信号に基づいてステップS40の判定を行う。ここでは、携帯端末Aが映像信号および音声信号を車載装置1へ出力中ではないとの判定結果が得られる。そのため、車載装置1はステップS60の処理を実行し、これらに基づく映像表示および音声出力を禁止する。これにより、図6に示すように、図4に例示した警告画面の表示が車載装置1において行われる。
【0058】
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、次の(1)〜(4)のような作用効果を奏する。
【0059】
(1)車載情報システムにおいて、車載装置1は、携帯型の情報端末である携帯端末2から映像・音声ケーブル3による有線通信インタフェースを介して映像信号および音声信号を入力するための映像・音声信号入力部16と、ユーザから入力された操作内容に応じた操作情報を近距離無線通信インタフェースを介して携帯端末2へ出力するための近距離無線通信インタフェース部15と、映像信号に基づく映像表示および音声信号に基づく音声出力をそれぞれ行うための表示部11および音声出力部13と、表示部11および音声出力部13の動作を制御する制御部10とを備える。制御部10は、車載装置1と携帯端末2の間で上記の有線通信インタフェースおよび近距離無線通信インタフェースの両方が確立されると(ステップS10)、このうち一方の通信インタフェースである有線通信インタフェースに関する問い合わせ信号を、他方の通信インタフェースである近距離無線通信インタフェースを介して携帯端末2へ送信する(ステップS20)。携帯端末2は、車載装置1から問い合わせ信号が送信されると、有線通信インタフェースに関する応答信号を車載装置1へ送信する。制御部10は、こうして問い合わせ信号に応じて携帯端末2から送信される応答信号を受信し(ステップS30)、これに基づいて、表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を許可または禁止する(ステップS40〜S60)。このようにしたので、有線通信インタフェースおよび近距離無線通信インタフェースを介して互いに接続される携帯端末2と車載装置1について、これらの各通信インタフェースを正しく確立させることができる。
【0060】
(2)制御部10は、ステップS20において、有線通信インタフェースに関する問い合わせ信号として、映像信号および音声信号を有線通信インタフェースを介して出力中であるか否かを携帯端末2へ問い合わせるための問い合わせ信号を、近距離無線通信インタフェースを介して携帯端末2へ送信する。このようにしたので、一方の通信インタフェースが確立された携帯端末2に対して、他方の通信インタフェースに関する問い合わせを確実に行うことができる。
【0061】
(3)制御部10は、上記の問い合わせ信号に応じて映像信号および音声信号を出力中であることを示す応答信号が携帯端末2から送信された場合、ステップS40を肯定判定してステップS50を実行することで、表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を許可する。一方、問い合わせ信号に応じて映像信号および音声信号を出力中でないことを示す応答信号が携帯端末2から送信された場合、ステップS40を否定判定してステップS60を実行することで、表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を禁止する。このようにしたので、各通信インタフェースが車載装置1と別々の携帯端末2との間で誤って確立された場合に、これらにおいて異常な連携動作が行われるのを確実に防止することができる。
【0062】
(4)制御部10は、ステップS60において表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を禁止した場合、図4に例示したような警告画面を表示することで携帯端末2との接続が正常でないことをユーザに通知する。このようにしたので、ユーザに対して接続のやり直しを効果的に促して、各通信インタフェースが車載装置1と携帯端末2の間で正しく確立されるようにすることができる。
【0063】
−第2の実施形態−
次に本発明の第2の実施形態について説明する。前述の第1の実施形態では、車載装置1が実行する接続確認処理において、車載装置1から携帯端末2に対して、有線通信インタフェースである映像・音声ケーブル3に関する問い合わせを近距離無線通信インタフェースを介して行う例を説明した。これに対して、以下に説明する第2の実施形態では、車載装置1から携帯端末2に対して、近距離無線通信インタフェースに関する問い合わせを有線通信インタフェースである映像・音声ケーブル3を介して行う例を説明する。
【0064】
なお、本実施形態に係る車載情報システムの構成は、図1に示したものと同一である。また、この車載情報システムに含まれる車載装置1および携帯端末2の構成は、図2に示したものとそれぞれ同一である。したがって、以下の説明では、図1、2の構成を用いて本実施形態における接続確認処理の内容を説明する。
【0065】
本実施形態において、車載装置1の映像・音声信号入力部16および携帯端末2の映像・音声信号出力部26は、映像・音声ケーブル3を介して、映像信号や音声信号以外にも様々な情報の送受信を互いに行うことができる。たとえば、HDMI(登録商標)に規定されているCEC(Consumer Electronics Control)コマンド等を用いて、このような情報送受信機能を実現することができる。
【0066】
図7は、本発明の第2の実施形態による接続確認処理のフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、車載装置1の電源が投入されると制御部10により実行されるものである。なお、図7のフローチャートでは、図3に示した第1の実施形態による接続確認処理のフローチャートと同じ処理を行う部分は、図3と同一のステップ番号としている。以下明では、この同一ステップ番号の部分については、特に必要のない限りは説明を省略する。
【0067】
ステップS21において、制御部10は、ステップS10で通信インタフェースを確立済みであると判定した携帯端末2に対して、近距離無線通信で用いられる携帯端末2のアドレスを問い合わせる。具体的には、携帯端末2の近距離無線通信インタフェース部25が無線通信時に使用するアドレスを問い合わせるために、所定の問い合わせ信号を携帯端末2へ送信する。この問い合わせ信号は、映像・音声信号入力部16が有する前述の情報送受信機能により、車載装置1から有線通信インタフェースである映像・音声ケーブル3を介して携帯端末2へと送信される。これにより、一方の通信インタフェース(近距離無線通信インタフェース)に関する問い合わせ信号が、もう一方の通信インタフェース(有線通信インタフェース)を介して、車載装置1から携帯端末2へ送信される。
【0068】
携帯端末2は、上記の問い合わせ信号を車載装置1から受信すると、この問い合わせ信号に対する応答信号を生成し、車載装置1へと送信する。具体的には、前述のアプリケーションマネージャの機能により、近距離無線通信インタフェース部25において予め設定されている無線通信のアドレスを取得し、そのアドレスを示す応答信号を、映像・音声ケーブル3を介して車載装置1へ送信する。これにより、車載装置1からの問い合わせ信号に応じて、近距離無線通信インタフェースに関する応答信号が携帯端末2から車載装置1へ送信される。
【0069】
ステップS31において、制御部10は、ステップS30で受信した応答信号に含まれる携帯端末2のアドレスを、近距離無線通信インタフェースの確立時に得られた携帯端末2のアドレスと比較する。ここで、車載装置1の近距離無線通信インタフェース部15と携帯端末2の近距離無線通信インタフェース部25において所定の通信プロトコルに従った接続処理がそれぞれ実行済みであり、互いに近距離無線通信インタフェースが確立されて通信可能状態となっている場合には、車載装置1と携帯端末2の間で各自のアドレスが既に交換されている。そのため、このときに得られた携帯端末2のアドレスを、ステップS31で受信した応答信号におけるアドレスと比較することで、ステップS21で問い合わせを行った携帯端末2と、車載装置1との間で近距離無線通信インタフェースが確立済みの携帯端末2とが同じものであるか否かを判断する。
【0070】
ステップS41において、制御部10は、ステップS31で比較した携帯端末2のアドレス同士が一致したか否かを判定する。その結果、アドレス同士が一致したと判定した場合はステップS50へ進み、第1の実施形態と同様にして、携帯端末2から送信された映像信号および音声信号にそれぞれ基づく映像表示および音声出力を許可する。一方、アドレス同士が一致していないと判定した場合はステップS60へ進み、第1の実施形態と同様にして、携帯端末2から送信された映像信号および音声信号にそれぞれ基づく映像表示および音声出力を禁止する。
【0071】
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、次の(1)〜(4)のような作用効果を奏する。
【0072】
(1)車載情報システムにおいて、車載装置1は、携帯型の情報端末である携帯端末2から映像・音声ケーブル3による有線通信インタフェースを介して映像信号および音声信号を入力するための映像・音声信号入力部16と、ユーザから入力された操作内容に応じた操作情報を近距離無線通信インタフェースを介して携帯端末2へ出力するための近距離無線通信インタフェース部15と、映像信号に基づく映像表示および音声信号に基づく音声出力をそれぞれ行うための表示部11および音声出力部13と、表示部11および音声出力部13の動作を制御する制御部10とを備える。制御部10は、車載装置1と携帯端末2の間で上記の有線通信インタフェースおよび近距離無線通信インタフェースの両方が確立されると(ステップS10)、このうち一方の通信インタフェースである近距離無線通信インタフェースに関する問い合わせ信号を、他方の通信インタフェースである有線通信インタフェースを介して携帯端末2へ送信する(ステップS21)。携帯端末2は、車載装置1から問い合わせ信号が送信されると、近距離無線通信インタフェースに関する応答信号を車載装置1へ送信する。制御部10は、こうして問い合わせ信号に応じて携帯端末2から送信される応答信号を受信し(ステップS30)、これに基づいて、表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を許可または禁止する(ステップS31〜S60)。このようにしたので、第1の実施形態と同様に、有線通信インタフェースおよび近距離無線通信インタフェースを介して互いに接続される携帯端末2と車載装置1について、これらの各通信インタフェースを正しく確立させることができる。
【0073】
(2)制御部10は、ステップS21において、近距離無線通信インタフェースに関する問い合わせ信号として、近距離無線通信インタフェースにおける携帯端末2のアドレスを携帯端末2へ問い合わせるための問い合わせ信号を、有線通信インタフェースである映像・音声ケーブル3を介して携帯端末2へ送信する。このようにしたので、一方の通信インタフェースが確立された携帯端末2に対して、他方の通信インタフェースに関する問い合わせを確実に行うことができる。
【0074】
(3)制御部10は、ステップS31において、上記の問い合わせ信号に応じて携帯端末2から送信された応答信号に含まれる携帯端末2のアドレスと、近距離無線通信インタフェースの確立時に得られた携帯端末2のアドレスとを比較する。その結果、比較した携帯端末2のアドレス同士が一致した場合、ステップS41を肯定判定してステップS50を実行することで、表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を許可する。一方、比較した携帯端末2のアドレス同士が一致しなかった場合、ステップS41を否定判定してステップS60を実行することで、表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を禁止する。このようにしたので、各通信インタフェースが車載装置1と別々の携帯端末2との間で誤って確立された場合に、これらにおいて異常な連携動作が行われるのを確実に防止することができる。
【0075】
(4)制御部10は、ステップS60において表示部11および音声出力部13による映像表示および音声出力を禁止した場合、第1の実施形態と同様に、図4に例示したような警告画面を表示することで携帯端末2との接続が正常でないことをユーザに通知する。このようにしたので、ユーザに対して接続のやり直しを効果的に促して、各通信インタフェースが車載装置1と携帯端末2の間で正しく確立されるようにすることができる。
【0076】
なお、以上説明した第1および第2の各実施形態では、映像・音声ケーブル3を介して車載装置1と携帯端末2を互いに接続することで、携帯端末2から車載装置1へ映像信号と音声信号を送信する例を説明した。また、Bluetooth(登録商標)等の所定の通信規格に従って行われる近距離無線通信により、車載装置1と携帯端末2との間で通信を行う例を説明した。しかし、他の通信方式や信号伝送方式を用いても本発明は実現可能である。たとえば、携帯端末2から車載装置1への映像信号や音声信号を無線通信で送信してもよい。また、車載装置1と携帯端末2との間の通信をUSB等の有線通信を用いて行うこともできる。車載装置1と携帯端末2との間で必要な信号や情報を送受信可能なものである限り、どのような通信方式を採用してもよい。
【0077】
また、以上説明した各実施形態では、第1の通信インタフェースを映像・音声ケーブル3による有線通信インタフェースとし、第2の通信インタフェースをBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信インタフェースとして、これらの通信インタフェースが車載装置1において同一の携帯端末2との間で正しく行われているか否かを確認する例を説明した。しかし、本発明を適用可能な通信インタフェースの種類はこの例に限定されない。互いに異なる2つの通信インタフェースを用いて情報端末と車載装置の間で情報の送受信を行うものであれば、どのような車載情報システムにおいても本発明を適用可能である。
【0078】
以上説明した各実施形態では、車載装置1からの問い合わせ信号に応じて携帯端末2から送信される応答信号に基づいて、車載装置1において、表示部11による映像表示と音声出力部13による音声出力の両方を許可または禁止する例を説明した。しかし、これらのいずれか一方のみを許可または禁止してもよい。また、車載装置1では、表示部11による映像表示と音声出力部13による音声出力の両方を必ずしも行う必要はなく、これらの一方のみを行うようにしてもよい。すなわち、車載装置1は、携帯端末2から所定の通信インタフェースを介して映像信号および音声信号の少なくとも一方を入力し、これらに基づいて映像表示および音声出力の少なくとも一方を行うと共に、携帯端末2からの応答信号に基づいて、映像表示および音声出力の少なくとも一方を許可または禁止することができる。
【0079】
以上説明した各実施形態では、ユーザのボタン操作の内容を表すボタン情報やタッチパネル操作で指定された画面上の位置を表す座標情報を操作情報として車載装置1から携帯端末2へ送信し、その操作情報に基づいてユーザの操作内容を携帯端末2が判断する例を説明した。しかし、このようにはせず、ユーザの操作内容を車載装置1において判断し、その判断結果に応じて車載装置1から携帯端末2へアプリケーションの起動指令や停止指令などを操作情報として送信してもよい。すなわち、ユーザから入力された操作内容に応じた情報であれば、どのような情報を操作情報として車載装置1から携帯端末2へ送信してもよい。
【0080】
以上説明した各実施形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記実施の形態と変形例とを任意に組み合わせて用いてもよい。
【符号の説明】
【0081】
1:車載装置、2:携帯端末、3:映像・音声ケーブル、10:制御部、11:表示部、12:操作部、13:音声出力部、14:メモリ部、15:近距離無線通信インタフェース部、16:映像・音声信号入力部、20:制御部、21:表示部、22:操作部、23:音声出力部、24:メモリ部、25:近距離無線通信インタフェース部、26:映像・音声信号出力部、27:無線通信部、28:GPS受信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7