【課題】複数の錠剤取出ユニットの中から、ユーザが選んだ錠剤取出ユニットに錠剤シートを投入するだけで、ユーザによる錠剤シートの投入作業と合わせて、ユーザが選んで投入した錠剤取出ユニット位置の自動判別ができ、無駄な作業ミスを防止すること
【解決手段】複数の錠剤取出ユニットを有する錠剤供給装置が、錠剤シートを錠剤取出ユニットに投入する投入口に配置されて、投入口に投入された錠剤シートから、当該錠剤シートを識別する識別データを読み取り、識別データを読み取れた場合には、読取手段がいずれの錠剤取出ユニットの投入口に配置されているかを識別する情報を錠剤取出ユニット毎に関連づけたユニット情報に従って、識別データを読み取れた錠剤取出ユニットの番号を、錠剤シートが投入口に投入された錠剤取出ユニットの番号として特定する。 
  複数の錠剤取出ユニットの中から錠剤を取り出す錠剤取出ユニットを識別可能に表示するべく、前記特定された錠剤取出ユニットの番号、または該当する位置を表示するユニット番号表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の錠剤供給装置。
  前記検索された錠剤情報と、前記特定された錠剤取出ユニット番号とが対応づけられた前記錠剤供給装置が前記特定された錠剤取出ユニット番号から錠剤を取り出すための処方データを作成する処方データ作成手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の錠剤供給装置。
  錠剤シートを識別する識別データを読み取る読取手段がいずれの錠剤取出ユニットの投入口に配置されているかを識別する情報を、錠剤取出ユニット毎に関連づけたユニット情報を記憶するユニット情報記憶手段と、を備える、複数の錠剤取出ユニットを有する錠剤供給装置の制御方法であって、
  前記錠剤供給装置の前記読取手段が、前記投入口に投入された錠剤シートから、当該錠剤シートを識別する識別データを読み取る読取工程と、
  前記錠剤供給装置の第1の特定手段が、前記読取工程で前記識別データを読み取れた場合には、前記ユニット情報に従って、識別データを読み取れた錠剤取出ユニットの番号を、錠剤シートが投入口に投入された錠剤取出ユニットの番号として特定する第1の特定工程と、
  を含むことを特徴とする制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
  図1を説明する。
  
図1は、薬剤包装装置5と錠剤供給装置10を示す図である。
  錠剤供給装置10及び錠剤供給装置10から供給された錠剤を包装する薬剤包装装置5とで構成されている薬剤包装システムである。
 
【0017】
  錠剤供給システムは、複数の錠剤をそれぞれ錠剤収容部に封入した錠剤シート51から錠剤50を取り出して、取り出された錠剤を包装する薬剤包装装置5に供給する。
  1は錠剤取出ユニットであり、錠剤シート51から錠剤を取り出すユニットである。
 
【0018】
  錠剤供給装置には複数の錠剤取出ユニット1が収納されている。錠剤取出ユニットは、幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出ユニットからなる組が上下に3段に配置されている。すなわち、錠剤取出ユニット1は、左右6列、上下3段に配列されている。
  錠剤供給装置10は複数の錠剤取出ユニット1を備えているが、錠剤取出ユニット1の数は1でもよい。
  5は包装装置であり、錠剤供給装置10の錠剤取出ユニット1から供給された錠剤を包装する装置である。
 
【0019】
  10は錠剤供給装置であり、錠剤取出ユニット1により錠剤シートから錠剤を取り出して供給する。錠剤供給装置10は複数の錠剤取出ユニット1を備えている。
  錠剤供給装置10は、複数の錠剤をそれぞれ錠剤収容部に封入した錠剤シートから錠剤を取り出して供給する。
  錠剤供給装置10は、1または複数の錠剤取出ユニット1と、錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤を供給する供給ユニットとを備えている。
 
【0020】
  103は手撒き錠剤供給ユニットであり、錠剤供給装置10を使用せずに薬剤包装装置5側で錠剤を包装したい場合に人の手によって錠剤が錠剤をセットされる部分である。錠剤供給装置10からの錠剤と手撒き錠剤供給ユニット103からの錠剤を混合して1包にまとめることができる。
  104はLCD操作パネルである。作業者による包装数等の入力や、スタートボタンにより包装動作の開始指示を受け付ける部分である。
  2は、薬剤包装装置5及び錠剤供給装置10と印字コンピュータ3とが通信する為の通信ケーブルである。
  3は、薬剤包装装置5及び錠剤供給装置10と通信する印字コンピュータである。
 
【0021】
  印字コンピュータは(1)錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出ユニット1を有する錠剤供給装置(2)手撒き錠剤を投入する錠剤マスと取り出された錠剤または投入された錠剤を包装する包装部とを有する薬剤包装装置に通信可能に接続されている。
 
【0022】
  印字コンピュータは処方箋毎に錠剤供給装置10および薬剤包装装置5に動作指示するための指示データ(分包データ、供給データ、印字データ、除包データ等)を作成(登録)する。作成(登録)した指示データはスタートボタン(開始指示)が押下されると同時に、錠剤供給装置10および薬剤包装装置5の動作指示として錠剤供給装置10および薬剤包装装置5に対して要求する。
  なお、印字コンピュータが錠剤供給装置10に内蔵されたコンピュータであってもよい。
  4は、印字コンピュータと通信する外部機器(調剤コントローラ)である。
  
図2を説明する。
  
図2は、錠剤供給装置10を示す図である。
  尚、錠剤供給装置10を前面側から見た図である。
  203は半端な数の錠剤が残っていない新品の錠剤シートの投入口である。
  
図3を説明する。
  
図3は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す図である。
  尚、錠剤取出ユニット1を前面側から見た図である。
 
【0023】
  錠剤取出ユニット1は、錠剤シートを搬送する搬送機構と、搬送機構により搬送された錠剤シートが載置される載置台と、載置台上の錠剤シートの錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す押出し機構とを有している。
  51は半端な数の錠剤が残っていない新品の錠剤シートである。
 
【0024】
  錠剤シートは、錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤を錠剤収容部に密封したものである。錠剤シートは、シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて2列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シートの長さ方向に沿って並んでいる。
 
【0025】
  なお、錠剤シートとしては、シート部上に錠剤収容部が2列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シートの長さ方向に1列に並んだ形態や、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態も可能である。
  
図4を説明する。
  
図4は、錠剤取出ユニット1の内部構造(断面)を示す図である。
  錠剤シート投入口へシートをセットし、錠剤シートを除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送を行った際の図である。
 
【0026】
  錠剤取出ユニット1は、錠剤シートを搬送する錠剤シート搬送機構(搬送機構)と、錠剤シートが載置される載置台18と、半端な数の錠剤が残っていない新品の錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出機構(押出し機構)とを備えている。
  39は下部ローラである。
 
【0027】
  錠剤シート搬送機構は、錠剤シートを進行方向に向け搬送するものであって、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた下部ローラと、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた上部ローラとを備えている。
 
【0028】
  搬送機構39は、錠剤収容部の押圧を継続するまえに載置台上の押圧される位置から所定の距離だけ錠剤シートをさらに搬送し、押出し機構が、錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。
  下部ローラは駆動源により回転駆動可能であり、シート部の下面に当接して錠剤シートに進行方法への力を加えることができる。
  上部ローラは、駆動源により回転駆動可能であり、シート部の上面に当接して錠剤シートに進行方向への力を加えることができる。
  上部ローラの幅方向の位置は、2列の錠剤収容部の間に相当する位置であるため、上部ローラは錠剤収容部に当接することはない。
 
【0029】
  下部ローラと上部ローラはシート部を上下から挟み込んで錠剤シートを進行方向に搬送できる。さらに下部ローラと上部ローラはシート部を上下から挟み込んで錠剤シート51を進行方向とは逆の方向にも搬送できる。
  24は導入シュートである。
  導入シュート24により半端な数の錠剤が残っていない新品の錠剤シートから押出し機構により取り出された錠剤が供給される(シート錠剤供給機構)。
  導入シュート24は、排出口に落とし込まれた錠剤を導くものであって、排出口を含む大きさの上部開口を有し、載置台の下面側に設けられている。
  錠剤取出ユニットは、載置台上の錠剤シートの錠剤収容部を押圧する速度を変更させる変更機構をさらに有している。
  押出し機構は、より高速に変更された速度で錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。
  押出し機構は、錠剤収容部の中央付近を押圧する内側押圧体83と、中央付近よりも外側の部分を押圧する外側押圧体84とを含んでいる。
  内側押圧体と外側押圧体とが独立して動作することで錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す。
  押出し機構は、内側押圧体よりも先に外側押圧体により錠剤収容部を押圧させる。
 
【0030】
  83は内側押圧体である。内側押圧体の先端は、ほとんどの錠剤シートの錠剤収容部よりも面積が狭いので、内側押圧体は錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シートに開いた穴から先端が突き出る。
 
【0031】
  84は外側押圧体である。外側押圧体の先端は、ほとんどの錠剤シートの錠剤収容部よりも面積が広いので、錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シートに開いた穴から先端が突き出ない。つまり錠剤シートの錠剤収容部を押し潰すためのものである。
  錠剤取出機構(押出し機構)は、外側押圧体を昇降させる第1昇降機構と、内側押圧体を昇降させる第2昇降機構とを有する。
 
【0032】
  第1昇降機構は、外側押圧体が取り付けられた第1昇降体と、回転駆動して第1昇降体を昇降させるカムと、第1昇降体を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
 
【0033】
  第1昇降体は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に外側押圧体が取り付けられている。カムは、外側押圧体の昇降動作を考慮して設計された形状の板状体であり、図示せぬ駆動機構によって回転駆動する軸部に固定されている。カムは、第1昇降体の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第1昇降体を押圧することによって高さ位置を調整し、これによって外側押圧体の高さ位置を調整することができる。第1昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、外側押圧体の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
 
【0034】
  第2昇降機構は、内側押圧体が取り付けられた第2昇降体と、回転駆動して第2昇降体を昇降させるカムと、第2昇降体を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
 
【0035】
  第2昇降体は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に内側押圧体が取り付けられている。カムは、第2昇降体の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第2昇降体を押圧して高さ位置を調整し、これによって内側押圧体の高さ位置を調整することができる。第2昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、内側押圧体の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
 
【0036】
  このため、カム94とカム99は、それぞれ第1昇降体と第2昇降体に対して互いに独立に動作可能であり、内側押圧体と外側押圧体は、互いに独立に昇降動作させることができる。
 
【0037】
  錠剤取出機構における2つのカムの回転動作のタイミング等は、錠剤位置検出機構の検出部からの信号に基づいて定めることができる。具体的には、検出された錠剤収容部の位置に合わせて内側押圧体と外側押圧体を動作させることができる。
  錠剤取出ユニット1は、錠剤収容部の押圧をするまえに、押圧される錠剤収容部の長さを検出する検出機構17をさらに有している。
  錠剤供給装置10は、検出した錠剤収容部の長さに基づいて所定の距離を算出する。
  検出機構17は、押圧される錠剤収容部の長さを検出するとともに押圧される錠剤収容部の位置をさらに検知する。
  錠剤供給装置10は、検知された錠剤収容部の位置に基づいて、押圧される位置までの搬送距離を算出する。
  搬送機構39は、搬送距離により載置台上の錠剤収容部が押圧される位置まで錠剤シートを搬送する。
  搬送機構39は、所定の距離だけ前方または後方に錠剤シートを搬送する。
  
図5を説明する。
  
図5は、錠剤供給装置10の内部構造を示す図である。
  尚、錠剤供給装置10を背面側から見た図である。
 
【0038】
  204は、光学センサ(ビームセンサ)であり、落下物を検知するものである。除包された錠剤が排出ホッパ(導入シュート)内を落下する際、除包された錠剤がビームセンサ上を通過し、ビームセンサを遮光する。このビームセンサが遮光された状態をON状態とし、遮光されていない状態をOFF状態とする。このON/OFF状態を用いて落下物の判定を行っている。
  錠剤落下検知機構204は、光学センサと落下錠剤カウンタとを有する。
  錠剤供給装置10は、押圧により錠剤収容部から錠剤が取り出されたかいなかを判定するべく、取り出された錠剤を検知する検知機構204を有している。
  錠剤供給装置10は、錠剤収容部から取り出された錠剤の個数を計数(カウント)するべく、取り出された錠剤を検知する検知機構204を有している。
 
【0039】
  錠剤供給装置10は、検知機構204が、所定の個数を超えた取り出された錠剤の個数を計数した場合には、薬剤包装装置5にエラー処理を実行させるべく要求する。
  薬剤包装装置5にエラー処理を実行させるべく要求するエラー処理要求工程。
  錠剤供給装置10は、押出し機構が押圧動作中であるかいなかを判断する。
 
【0040】
  検知機構204は、押圧動作中であると判断されている場合には、錠剤収容部から取り出された錠剤の個数を計数することで、押圧動作による異物の混入を検知する。
  検知機構204は、押圧動作中であると判断されている場合には、所定の個数を少なくとも1に設定する。
 
【0041】
  検知機構204は、押圧動作中ではないと判断されている場合には、錠剤収容部から取り出された錠剤の個数を計数することで、押圧動作によらない取出しミスを検知する。
  検知機構204は、押圧動作中ではないと判断されている場合には、所定の個数を0に設定することを特徴とする。
 
【0042】
  押出し機構は、取り出された錠剤が検知されない場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)し、取り出された錠剤が検知された場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)しない。
  401は、錠剤導入路である。錠剤シートから取り出され落下した錠剤を導入シュート24から第1集積ホッパに中継する。
  
図6を説明する。
  
図6は、錠剤供給ユニット400の内部構造を示す図である。
  402は第1集積ホッパである。錠剤シートから取り出され落下した錠剤を集積する。
  501は第2集積ホッパである。第1集積ホッパで集積された錠剤をさらに集積する。
  502は第1の送り出し機構である。第2集積ホッパで集積された錠剤を第3の集積ホッパに移動させる。
  503は第3集積ホッパである。送り出された錠剤を集積する。
  504は第2の送り出し機構である。第3集積ホッパで集積された錠剤をメインホッパに移動させる。
  505はメインホッパである。送り出された錠剤を集積し、包装シート(分包紙)の中に集積した錠剤を投入する。
  
図7を説明する。
  
図7は、薬剤包装ユニット701の内部構造を示す図である。
  702は包装シートが連なるロール紙を包装機構に送り出すロール紙送出機構である。
  703は加熱溶着により、包装シートの中に投入された錠剤を包装シートの中に封入する(包装部)。
  704は加熱溶着により、包装シートの中に投入された錠剤を包装シートの中に封入する(包装部)。
 
【0043】
  包装機構は、シート錠剤供給機構または手撒き錠剤供給機構901の少なくとも1つから供給された1包に包装される数の錠剤を1包毎の包装シートに包装する。
  705は、連なるロール紙を1包毎の包装シートに分断するための分断用ミシン目を包装シートに形成する。(分断機構)
  706はプリンタであり、包装シートに、日付、患者データ、エラー情報を印字する(印字機構)。
  薬剤包装装置5は、要求を受け付ける。
  薬剤包装装置5は、取り出された錠剤を個別の包装シート毎に分けて包装する包装機構704を有している。
  薬剤包装装置5は、個別の包装シート毎の情報を印字する印字機構706を有している。
  印字機構706は、印字要求を受け付けた場合に、所定の個数を超えた錠剤が包装されている個別の包装シートにエラー処理にかかる情報を印字する。
  エラー処理にかかる情報とは、押圧動作による異物の混入を報知する情報である。
  エラー処理にかかる情報とは、押圧動作によらない取出しミスを報知する情報である。
  薬剤包装装置5または錠剤供給装置10のいずれか1方は、取り出された錠剤が、包装機構704よりに包装されるタイミングを制御する。
  印字機構706は、包装機構704により取り出された錠剤が包装シートに包装されるまえに予め印字を完了する。
  
図8を説明する。
  
図8は、薬剤包装ユニット701の内部構造を示す図である。
  801は隣り合う一包化された包装シートの境界部分に形成された分断用ミシン目である。
  802は一包化された包装シートである。エラー処理が発生した包装シートにはエラー情報の内容が印字(印刷)されている。
  50は一包化された錠剤である。
  
図9を説明する。
  
図9は薬剤包装装置5を上方から見た図である。
  薬剤包装装置5の上部にある手撒き錠剤供給ユニット103とそれを構成する錠剤マスの拡大図である。
  901は手撒きによる錠剤をセットする錠剤マス(ここでは4番目のマス)である。
 
【0044】
  錠剤マスは手撒きの錠剤をセットして、包装することが出来る。一番左上のマスが1包目に包装されるマスであり、その1つ下のマスが2包目、その下が3包目、1つ右の列に移動してその一番上のマスが4包目・・・と、左上から順に包装動作を行う。包装動作時に、同時に薬剤や錠剤供給装置10を組み合わせて包装して1包化する事が出来る。
  予め半端な数の錠剤が残っている錠剤シートから取り出されている錠剤を供給する(手撒き錠剤供給機構)。
  50は錠剤(3錠)である。
  
図10を説明する。
  
図10は印字コンピュータ3のハードウエア構成図を示す図である。
 
【0045】
  図10において、2501はCPUで、システムバス2504に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM2502あるいは外部メモリ2511には、CPU2501の制御プログラムであるBIOS(Basic  Input  /  Output  System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
 
【0046】
  2503はRAMで、CPU2501の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU2501は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM2502あるいは外部メモリ2511からRAM2503にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
 
【0047】
  2505は入力コントローラで、キーボード(KB)2509や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。2506はビデオコントローラで、表示部2510への表示を制御する。なお、表示部2510はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。また表示部は指やペン等にてユーザが表示画面内の対象位置を指定するタッチパネル機能を含むものであってもよい。
 
【0048】
  2507はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ2511へのアクセスを制御する。
 
【0049】
  2508は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(通信回線)2を介して外部装置と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
 
【0050】
  なお、CPU2501は、例えばRAM2503内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT上での表示を可能としている。また、CPU2501は、CRT上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
 
【0051】
  本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ2511に記録されており、必要に応じてRAM2503にロードされることによりCPU2501によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるデータファイル及びデータテーブル等も、外部メモリ2511または記憶部に格納されている。
 
【0052】
  また、本発明におけるプログラムは、フローチャートの処理を印字コンピュータ3が実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はフローチャートの処理方法を実行可能なプログラムとして記憶している。
(本発明の他の実施形態)
 
【0053】
  以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、薬剤包装システムあるいは薬剤包装装置や錠剤供給装置に供給し、そのシステムあるいは装置内のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
 
【0054】
  この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
 
【0055】
  プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
 
【0056】
  また、読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
 
【0057】
  さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
 
【0058】
  また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
 
【0059】
  さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
  なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
  一連の作業の流れを説明する。
  以下のような薬品を一包化する例を用いて今回の発明における一連の流れを説明する。
  錠剤Aの錠剤シート  毎食後  各1錠  21日分  :  錠剤取出ユニットの番号1で除包したい。
  錠剤Bの錠剤シート  朝夕食後  各1錠  21日分  :  錠剤取出ユニットの番号2で除包したい。
  なお、薬品マスタにはあらかじめこれら錠剤のバーコード情報、および画像ビットマップデータが登録されているものとする。
 
【0060】
  まず、使用者は処方編集画面(
図13)で用法欄に「毎食後」を設定し、日数欄に21日を設定する。毎食後が示す服用時期は1日に朝、昼、夕の3回なので包数はPCの演算により63包にセットされる。
 
【0061】
  次に、ユニット設定画面(
図14及び
図15)を表示させ、シート情報を取得可能な状態とする。この後、使用者が錠剤Aの錠剤シートを錠剤取出ユニットの番号1へセットすると、錠剤取出ユニットの番号1の錠剤シート情報がPCへ送信される。これを受け、PCでは
図12に示す処理が実行され、錠剤取出ユニットボタンの番号1が選択状態となり、ボタン上に薬品名「錠剤A」が表示される。
 
【0062】
  そして、使用者が服用パターンエリアに朝食後:1錠、昼食後:1錠、夕食後:1錠を設定することで、錠剤Aは毎食後各1錠の用法となる。このように、投入口203にセットされた錠剤シートの薬品名が制御コンピュータによって錠剤取出ユニットボタン上に表示されることで、薬品に対して誤った服用パターンや錠剤数を設定してしまうことを防止することができる。
 
【0063】
  続いて、使用者が錠剤Bを錠剤取出ユニットの番号2へセットすると、同様にして、錠剤取出ユニットボタンの番号2が選択状態となり、ボタン上に薬品名「錠剤B」が表示される。
  そして、使用者が服用パターンエリアに朝食後:1錠、昼食後:0錠、夕食後:1錠を設定することで、錠剤Bは朝夕食後各1錠の用法となる。
 
【0064】
  ここまでの操作で処方データの設定は完了するので、
図14のOKボタン1801を押してメイン画面へ戻り、分包動作を開始することで使用者が意図した薬品の包装を行うことができる。
  予約ボタン3005を選択すると、入力した処方内容を予約リストに登録する。
  作業者は、スタートボタンを選択することにより、プログラムが分包機または除包機へ指示データを送信する。
  分包機(薬剤包装装置)は、プログラムから受け取った指示データ(分包データや手撒き供給データ)を元に分包動作を行う。
  除包機(錠剤供給装置)は、プログラムから受け取った指示データ(除包供給データ)を元に除包動作を行う。
  
図11を説明する。
 
【0065】
  図11は、分包を行うための準備として、ユーザ(調剤師)が好きな位置の錠剤取出ユニットへ錠剤シートをセットすることで、錠剤取出ユニットの番号が設定されるフローを示す図である。
  ステップS5301では、ユーザの指示により印字コンピュータ3が処方編集画面(
図13)を表示する。この画面は用法入力欄と日数入力欄を備えている。
  ステップS5302はユーザが処方編集画面の用法欄で用法を選択する。
  ステップS5303はユーザが処方編集画面の日数欄に日数を入力する。
  ステップS5304はユーザが処方編集画面の上部にあるDropタブを選択する。
  ステップS5305では印字コンピュータ3がユニット設定画面(
図15)を表示する(設定画面表示手段)。
  つまり錠剤シートから錠剤を取り出すユニットを設定する画面を表示する(ユニット設定表示手段)。
  ステップS5306はユーザが好きな位置の錠剤取出ユニットの投入口へ1枚または複数枚の錠剤シートを重ねてセット(投入)する。
 
【0066】
  ステップS5307では錠剤供給装置10はユニット設定画面が表示されているので、投入された錠剤シートの中で最下層にある錠剤シート裏面からバーコード情報を取得しようとする。つまりバーコードスキャナ5102が読み取るバーコード情報である。
 
【0067】
  さらに錠剤供給装置10はユニット設定画面が表示されているので、投入された錠剤シートの中で最上層にある錠剤シート表面から画像を撮影しようとする。つまりCCDカメラ5101が撮影する画像(錠剤シートの写真)である。
 
【0068】
  ここでCCDカメラ5101とバーコードスキャナ5102の双方から情報を得ているのは、いずれかの錠剤シート投入認識が失敗しても
図12の処理で薬品番号を取得できるようにするためである。
 
【0069】
  ここで、ユーザにより錠剤シートがセットされてからシート情報(錠剤シートのバーコードや錠剤シートの写真)を印字コンピュータ3が取得するまでの流れを説明する。
 
【0070】
  錠剤取出ユニットはシート検出センサ5103がONになることにより錠剤シートが投入口にセットされたことを検知する。その後、CCDカメラによる画像の取得、バーコードの読み取りを実行し、錠剤供給装置10は結果(シート情報)として印字コンピュータ3へ送信する。印字コンピュータ3が結果(シート情報)を受信する。
 
【0071】
  つまり印字コンピュータ3は結果(シート情報)を受信することで複数の錠剤取出ユニットのいずれかの読取部5102から、投入口に投入された錠剤シートの識別データ(バーコード情報)を取得している(取得手段)。
 
【0072】
  さらに、つまり印字コンピュータ3は結果(シート情報)を受信することで複数の錠剤取出ユニットのいずれかの撮像部から、投入口に投入された錠剤シートの画像データを取得している(画像取得手段)。
 
【0073】
  ステップS5308は印字コンピュータ3が錠剤供給装置から受信したシート情報(錠剤シートのバーコードや錠剤シートの写真)を利用してユニット設定画面での錠剤取出ユニットの選択状態を更新している。具体的な処理については
図12で説明する。
 
【0074】
  ステップS5312は、S5308と同様、印字コンピュータ3が錠剤供給装置から受信したシート情報を利用して処方データの作成を行っている。具体的な処理については
図23で説明する。
 
【0075】
  ステップS5309はユーザが他の錠剤取出ユニットへセットしたい別の種類の錠剤シートがあるかを判断している。他の錠剤取出ユニットにもセットしたい錠剤シートがあればS5306へ分岐しユニット設定を継続し、無ければS5310へ分岐してユニット設定を終了する。
  ステップS5310はユーザが必要な操作を完了したことによりユニット設定画面(処方編集画面)にあるOKボタン1801を押している。
 
【0076】
  ステップS5311はS5310の操作によりPCがユニット設定画面の設定を終了している。これにより、処方データの編集作業が終了しここまでに設定した錠剤シート投入データ(
図20)が保存される。分包を開始する準備ができたことになる。
  その後、印字コンピュータ3は処方編集画面の×ボタンが押下されて閉じられるとメイン画面(
図19)を表示する。
  
図12を説明する。
 
【0077】
  図12は、印字コンピュータ3が実行する錠剤取出ユニットの番号が設定される詳細なフローを示す図である。この処理は
図11のS5308で呼び出されるサブフローである。
 
【0078】
なお、印字コンピュータ3のモニターにユニット設定画面(
図15)が表示されていない状態では、S5307においてシート情報は取得されないので
図12の処理は実行されない。
 
【0079】
  なお、
図12の処理は、錠剤供給装置の本体内部のCPUが実行し、追加設置された図示しないモニターに表示してもよく、薬剤包装装置の本体内部のCPUが実行し、表示モニター104に表示してもよい。
 
【0080】
  ユニット設定画面(
図15)を表示されている間だけ、S5501で投入された錠剤シートの識別データが取得できた(成功)かいなかを判定している。これはユニット設定しないときに錠剤シートが投入されても誤作動を起こさないためである。
 
【0081】
  つまりステップS5305においてユニット設定画面が表示されている場合には、錠剤シートを識別する識別データが読取部によって読み取られたこと基づいて、投入口に錠剤シートが投入された錠剤取出ユニットの番号を特定するということである。
 
【0082】
  ユニット設定画面(
図15)を表示されている間だけ、S5502で投入された錠剤シートの画像データが照合できた(成功)かいなかを判定している。これはユニット設定しないときに錠剤シートが投入されても誤作動を起こさないためである。
 
【0083】
  つまりステップS5305においてユニット設定画面が表示されていない場合には、錠剤シートが投入口に投入されても投入口に錠剤シートが投入された錠剤取出ユニットの番号を特定しないということである。
 
【0084】
  ステップS5501では、印字コンピュータ3はシート検出センサ5103がONになり投入されたと判断した錠剤シートの識別データ5203がS5307において取得できた(成功)かいなか(失敗)を判定する(判定手段)。無事に取得できた(成功)と判定した場合にはS5504に進む。バーコード情報5203が錠剤シートには記載されていない場合等、取得できない(失敗)と判定した場合にはS5502に進む。
 
【0085】
  ステップS5502では、印字コンピュータ3は取得したシート情報に含まれる撮影したビットマップデータが薬品マスタ内の基準画像と一致するかを確認して照合している。ここで、画像一致の判断方法については、取得した画像と基準画像とを照合すればよい。一般化されている種々のパターン画像マッチング方式を利用するものとするが、別の手法としては錠剤シート表面には薬品名が記されていることが多いため、これを光学文字認識(OCR)の手法を利用して照合する方法であってもよい。
  つまり取得した画像データを記憶する錠剤シート毎の画像データとのパターン画像マッチングにより照合している(照合手段)。
 
  ここでは、ステップS5307において撮像された画像と、予め記憶されている画像とを用いて、錠剤シートの種別を照合している。
  取得された錠剤シートの画像がここで照合できた(成功)かいなか(失敗)を判定する(第2の判定手段)。
  ステップS5503は
図21に示すメッセージ画面を表示し、セットされた錠剤シートが薬品マスタに登録されていない旨をユーザへ通知している。
  ステップS5504では、印字コンピュータ3は薬品リスト中から一致した調剤包装単位コードまたは画像ビットマップデータを用いてより薬品名を取得する。
 
【0086】
  ここでは、ステップS5501において読取部が識別データを読み取れた場合には、読み取られた識別データに対応する錠剤情報をシートデータから検索している(検索手段)。
 
【0087】
  S5501またはS5502において(成功)と判定された場合には、シートデータから読み取られた識別データに対応する錠剤情報(錠剤の名称)を薬品マスタ(
図18)から検索する(検索手段)。
 
【0088】
  ここで薬品マスタ(
図18)から検索された錠剤情報を、特定された錠剤取出ユニット番号から取り出される錠剤として、
図14に示すように特定された錠剤取出ユニット番号と対応づけて表示する(錠剤情報表示手段)。
 
【0089】
  ステップS5505では、印字コンピュータ3はS5501において(成功)と判定された場合には、識別データを読み取れた読取部に固有の番号と読取部データに従って、錠剤シートが投入された錠剤取出ユニット番号を特定する(特定手段)。
 
【0090】
  ここでは、ステップS5501において読取部5102が識別データ5203を読み取れたと判断した場合には、第1のユニット情報に従って、識別データを読み取れた錠剤取出ユニットの番号を、錠剤シートが投入口203に投入された錠剤取出ユニットの番号として特定している(第1の特定手段)。
 
【0091】
  ここでは、ステップS5502において撮像された画像の錠剤シートの種別が照合できたと判断した場合には、第2のユニット情報に従って、画像を照合できた錠剤取出ユニットの番号を、錠剤シートが投入口に投入された錠剤取出ユニットの番号として特定している(第2の特定手段)。
 
【0092】
  その後、
図14に示すように特定された錠剤取出ユニット番号(または位置)を、錠剤供給装置が錠剤を取り出す錠剤取出ユニットとして、複数の錠剤取出ユニットの中から識別可能に表示する(ユニット番号表示手段)。
 
【0093】
  つまり複数の錠剤取出ユニットの中から錠剤を取り出す錠剤取出ユニットを識別可能に表示できるように、ここで特定された錠剤取出ユニットの番号、または該当する位置を表示している。
 
【0094】
  このように該当する錠剤取出ユニットの設定を更新する。具体的には、
図14に示すユニット設定画面のように、シート情報が示す錠剤取出ユニット番号に対応する錠剤取出ユニットボタンを選択状態とし、さらにボタン上に薬品名を表示する。
 
【0095】
  ここでは、ステップS5504で検索された錠剤情報を、特定された錠剤取出ユニット番号から取り出される錠剤情報(薬品名)として、特定された錠剤取出ユニット番号と一意に対応づけて表示する(錠剤情報表示手段)。
 
【0096】
  同様に印字コンピュータ3はS5502において(成功)と判定された場合には、画像が照合された撮像部に固有の番号と撮像部データに従って、錠剤シートが投入された錠剤取出ユニット番号を特定する(第2の特定手段)。
図14に示すように特定された錠剤取出ユニット番号(または位置)を、錠剤供給装置が錠剤を取り出す錠剤取出ユニットとして、複数の錠剤取出ユニットの中から識別可能に表示する(第2のユニット番号表示手段)。
  
図13を説明する。
  
図13は、処方毎の処方データをユーザが編集するための処方編集画面である。
  処方編集画面の中で1701は、分包モード選択ボタンである。錠剤のみが選択されると錠剤取出ユニットのみが供給動作をする。
  処方編集画面の中で1702は、総包数(21包等)を入力する欄である。
  処方編集画面の中で1703は、服用タイミング(朝、昼、夕の1日3回か等)を選択する欄である。
  処方編集画面の中で1704は、処方タブである。選択すると
図13の画面を表示する。
  
図14および
図15を説明する。
 
【0097】
  図14および
図15は、処方データを編集する中で投入口203に錠剤シートを投入する錠剤取出ユニットをユーザが設定するユニット設定画面であり、使用する錠剤取出ユニットについて設定する画面である。
図15は錠剤取出ユニットへ錠剤シートをセットする前の状態であり、
図14は錠剤シートをセットした後の状態である。錠剤取出ユニットへ錠剤シートをセットすることにより、画面上の対応するユニット番号が選択状態となるが、この詳細については
図11及び
図12で説明する。
 
【0098】
  ユニット設定画面の中で1800は端数の手撒き錠剤数を設定する欄である。錠剤取出ユニットの選択エリア1804で選択されたユニットの端数となる手撒き錠剤数を設定するためのものである。また設定を変更すると錠剤取出ユニットの選択エリア1804のユニット上には変更された端数の手撒き錠剤数(手3等)を表示する。端数となる手撒き錠剤数設定とは、選択された錠剤取出ユニットと手撒き錠剤供給ユニット103を組み合わせて包装動作させる設定である。
 
【0099】
  ユニット設定画面の中で1802は服用パターンエリアである。錠剤取出ユニットの選択エリア1804で選択された錠剤取出ユニットの服用パターンを設定する欄である。また設定を変更すると錠剤取出ユニットの選択エリア1804のユニット上に変更された内容(1−1−1)を表示する。
 
【0100】
  ユニット設定画面の中で1803は薬品の選択ボタンであるが、
図11及び
図12の処理によって錠剤取出ユニットの選択エリア(たとえばユニット番号1)1804には、錠剤シートが投入されて錠剤取出ユニットの番号(または該当する位置)が自動で設定された場合には、その錠剤取出ユニットの番号から取り出される錠剤名(錠剤情報)を表示している。もし錠剤名の表示設定を変更したい場合には、選択ボタンを押下すると薬品選択画面に移行して、手動で別の錠剤名を選択して変更することもできる。
 
【0101】
  ユニット設定画面の中で1804は錠剤取出ユニットの選択エリアである。この選択エリアの中には錠剤取出ユニットの番号が表示されたユニットボタンが実際の錠剤取出ユニットの配置通りに配列して複数存在する。つまり、実際の錠剤供給装置の並び方と対応したボタン配置である。
 
【0102】
  図11及び
図12の処理によって、錠剤シートが投入されることでユニット設定が完了された場合には、その完了した錠剤取出ユニットの番号の色が変わる。さらに錠剤シートが投入されてユニット設定が完了された場合には、その完了した錠剤取出ユニットの番号の枠内に取り出す錠剤名を表示することで、ユーザは錠剤シートが投入されてユニット設定が完了されたことを確認することができる。
 
【0103】
  さらに、投入口に錠剤シートが投入されていなくても、錠剤取出ユニットの選択エリア1804の中で、いずれかのユニット番号がユーザにより押下されることで取り出し動作させるユニット番号をユーザが手動で選択指定することもできる。
  
図16を説明する。
  
図16は錠剤取出ユニット1の内部構造(断面)である。
 
【0104】
  5101はCCDカメラ(撮像部)である。投入口の上部に配置されているので投入口203にセットされた錠剤シートの表面側を上部から撮影し、投入口203に投入された錠剤シートの表面側の画像データを取得する。
 
【0105】
  5102はバーコードスキャナ(読取部)である。投入口の下側に配置されているので投入口にセットされた錠剤シートの裏面側に予め記載(または印字)されているバーコード5203を読み取る。
 
【0106】
  5103はシート検出センサである。小型のマイクロスイッチで構成されており、錠剤シートがセットされるとスイッチが外側へ押されることによりONを出力しセットされていなければOFFを出力する。
  
図17を説明する。
  5201は錠剤シートを表面から見た図である。
 
【0107】
  5202は錠剤シートを裏面から見た図であり、シート後端付近にバーコード(調剤包装単位コード)5203が記されている例である。なお、バーコード(調剤包装単位コード)5203が記されていない錠剤シートもあり、5202とは異なる場所にバーコード(調剤包装単位コード)5203が記載されて、バーコードスキャナの位置ではバーコードが読み取れない錠剤シートもある。
  
図18を説明する。
  
図18は、薬品マスタのデータベースファイルの内容である。
  薬品マスタのデータベースファイル内の1行ごとに錠剤データまたは散薬データが記述されている。
 
【0108】
  1つの薬品と対応づけて一意に対応する各種関連情報を持つことが出来き、各薬剤に対して各種関連情報設定を登録することが出来る。登録は、薬剤マスタ画面で行う。
  11401は薬品(錠剤)番号である。登録されている薬剤を1つ1つ管理するための番号である。値は重複しない。値は1以上の値を設定する。
  11402は薬品(錠剤)の販売名である。
  薬品(錠剤)番号と、この薬剤(錠剤)の販売名との対応表を表している。
 
【0109】
  11403は薬品(錠剤)の調剤包装単位コード(バーコード情報)である。錠剤シート等に印字されている錠剤シートを識別するコード情報である。コード情報が存在しない薬品の場合には空白を設定する。
  薬品(錠剤)番号と、この薬品の錠剤シートの調剤包装単位コードとの対応表を表している。
 
【0110】
  このように印字コンピュータ3は錠剤シート毎の識別データと、当該錠剤シートが収容する錠剤情報(錠剤名)とを関連づけたシートデータを記憶している(シート情報記憶手段)。
  つまりシート情報記憶手段は、識別データ11403と、錠剤シートが収容する錠剤情報11402を関連づけたシートデータを記憶している。
  11410には、薬品(錠剤)番号と、この薬剤の錠剤シートを上面から撮影した基準画像のビットマップデータとの対応表を表している。
 
【0111】
  なお、錠剤シート毎に予め撮影された基準画像のデータは、BMPファイル形式で保存されている。撮影された画像との照合(マッチング)の際に基準画像として使用される。
  このように印字コンピュータ3は錠剤シート毎の画像データを記憶している(シート画像記憶手段)。
  つまりシート画像記憶手段は、錠剤シートの種別を識別可能な、錠剤シートの画像11410を記憶している。
  
図19を説明する。
  
図19は、メイン操作画面である。
 
【0112】
  3001は、処理スタートボタンである。ユーザが予約リストから指示データ(予約1等)を選択してからスタートボタン3001が押下されると、選択された指示データに従って錠剤供給装置10には除包動作のスタートコマンドを送信し、薬剤包装装置5には手撒き動作、分包動作のスタートコマンドを送信する。
 
【0113】
  3002は、スタート予約リストである。ユーザが処方リストから指示データ(処方1等)を選択してから予約ボタン3005が押下されると、選択された指示データが予約リストに一覧表示される。
 
【0114】
  3003は、処方リストである。ユーザが処方リストから指示データ(処方1等)を選択してから処方編集ボタン3004が押下されると、選択された指示データを編集または設定するために処方編集画面(
図13)に遷移し、指示データの手動編集または手動設定が可能となる。
  
図20を説明する。
 
【0115】
  図20の上段はユニット設定データであり、どの番号のユニットに対応するバーコードスキャナが設置されたかや、どの番号のユニットに対応するCCDカメラが設置されたかやかを管理する。
  5401は錠剤取出ユニットの番号である。複数(18ユニット)の錠剤取出ユニットそれぞれには連番(1〜18)の番号が付与されている。
  5404はユニット番号と、このユニット番号に設置されたバーコードリーダ番号との対応表を表している。
 
【0116】
  印字コンピュータ3は錠剤取出ユニット毎に固有の番号と、投入口の読取部毎に固有の番号とを一意に関連づけた読取部データを記憶している(第1のユニット情報記憶手段)。
 
【0117】
  つまり、第1のユニット情報記憶手段は、読取部5102がいずれの錠剤取出ユニットの投入口に配置されているかを識別する情報を、錠剤取出ユニット毎に関連づけた第1のユニット情報を記憶している。
  5405はユニット番号と、このユニット番号に設置されたCCDカメラの番号との対応表を表している。
 
【0118】
  印字コンピュータ3は錠剤取出ユニット毎に固有の番号と、投入口の撮像部毎に固有の番号とを一意に関連づけた撮像部データを記憶している(第2のユニット情報記憶手段)。
 
【0119】
  つまり、第2のユニット情報記憶手段は、撮像部5101がいずれの錠剤取出ユニットの投入口に配置されているかを識別する情報を、錠剤取出ユニット毎に関連づけた第2のユニット情報を記憶している。
 
【0120】
  図20の下段は錠剤シート投入データであり、どの番号のユニットに錠剤シートがセットされたかやそこにどのような錠剤シートが投入されたのかを管理する。
  5401は錠剤取出ユニットの番号である。複数(18ユニット)の錠剤取出ユニットそれぞれには連番(1〜18)の番号が付与されている。
 
【0121】
  5402は錠剤シートのバーコードが示す調剤包装単位コードがセットされる部分である。バーコードの読み取りに失敗した場合は0(または空欄)がセットされる。
 
【0122】
  S5501で錠剤シートのバーコート情報を読み取れた(成功)場合に、バーコート情報を読み取ったユニットの番号に対応づけて読み取った調剤包装単位コードを一時記憶する。逆にバーコード情報を読み取っていない際には空欄となる。
  5403は錠剤シートを上面から撮影した画像と照合した基準画像のビットマップデータがセットされる部分である。
 
【0123】
  S5502で錠剤シートの画像と照合した基準画像がある(成功)場合に、投入口の錠剤シート画像を取得したユニットの番号に対応づけて、照合した基準画像コードを一時記憶する。逆に基準画像と照合できていない際には0(または空欄)となる。
  
図21を説明する。
  5601は検索した錠剤名が薬品マスタ(
図18)に存在しない場合に制御コンピュータが表示するメッセージ画面である。
  5602はOKボタンであり、押下すると元の画面(ユニット設定画面)に戻る。
  
図22を説明する。
  印字コンピュータ3が作成した指示データの1例である。
2301はS5310の設定保存の結果、ユニット番号1に投入された錠剤シートから21包分の錠剤を取り出すための除包供給データである。
  
図23を説明する。
 
【0124】
  図23は、印字コンピュータ3が実行する、錠剤供給システムが供給する錠剤種別(錠剤名)とその錠剤をセットさせる位置指定とを対応づけた処方データ(
図24)を新規に作成する処理のフローチャートである。
 
【0125】
  ステップS201で印字コンピュータ3は、印字コンピュータの表示部(モニター)に
図14または
図15に示したようにユニット設定画面が表示されていると判断された状態で、バーコードリーダによって読み取られた錠剤シート51を識別可能なバーコード情報を受け付ける。なお、読み取られるバーコード情報は、錠剤シートの裏面に印字された2次元バーコードでもよく、同じ錠剤シートが収納されたボックス(箱)に印字された2次元バーコードであってよく、ユーザがバーコードリーダで読み取った2次元バーコードであればよい。
 
【0126】
  ステップS202で印字コンピュータ3は、薬品マスタ(
図18)内をS201で受け付けたバーコード情報、つまり、薬品マスタ内での錠剤シート識別コード(11403)で検索し、対応する錠剤名(11402)を取得する。
 
【0127】
  ステップS203で印字コンピュータ3は、ユニットマスタ(
図20)内をS201で受け付けたバーコード情報、つまり、ユニットマスタ内での錠剤シート識別コード(5402)で検索し、対応するユニットの番号(5401)を取得する。
 
【0128】
  ステップS204で印字コンピュータ3は、
図24に示したような錠剤シート51を投入したユニットの番号が確定した処方データを新規作成し、さらに処方データには錠剤名を関連づけて新規登録する。
 
【0129】
  つまり、ステップS202で検索された錠剤情報と、ステップS5505で特定された錠剤取出ユニット番号とが対応づけられた錠剤供給装置が特定された錠剤取出ユニット番号から錠剤を取り出すための処方データを作成する(処方データ作成手段)。
  
図24を説明する。
 
【0130】
  図24は、
図23の処方データ作成フロー後において、ユーザが錠剤シート51を投入したユニット番号が確定された場合に、新規に作成され、記憶される処方データの1例を示したものである。上段はユーザが錠剤シートを投入する前の場合の処方データであり、下段はユーザが錠剤シートを投入した後の場合の処方データである。
 
【0131】
  なお、
図24の処方データは、
図22の処方データの構造を変形させた例であり、
図24の処方データのデータ構成を、
図22の処方データに置き換えても良い。
  3003は、処方名である。処方データの新規作成に応じて処方1、処方2・・・と処方名が割り当てられる。
  1803は、薬品名である。ステップS202で取得した錠剤名(=薬品名)を記憶する部分である。
 
【0132】
  2102は、セット位置である。錠剤のセット方法を記憶する欄であり、「錠剤取出ユニット」、または、「手撒き錠剤供給ユニット」のどちらかが設定される。ここで錠剤取出ユニット1が設定された場合にはセット方法は「取出しユニット」となり、ここで手撒き錠剤供給ユニット103が設定された場合には、セット方法は「手撒き錠剤」となる。
  1702は、包数である。処方編集画面の総包数の欄1702に対応する値を記憶する部分である。
  1703は、用法である。処方編集画面の服用タイミングの欄1703に対応する値を記憶する部分である。
  1804は、錠剤取出ユニットの番号である。ユーザが錠剤シート51を投入した錠剤取出ユニットの番号に対応する値が記憶される部分である。
  1802は、服用パターンである。ユニット設定画面の服用パターンエリアの欄に入力された値を記憶する部分である。