特開2015-163603(P2015-163603A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2015-163603部分的に飽和された含窒素複素環化合物を有効成分として含有する医薬
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-163603(P2015-163603A)
(43)【公開日】2015年9月10日
(54)【発明の名称】部分的に飽和された含窒素複素環化合物を有効成分として含有する医薬
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4545 20060101AFI20150814BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20150814BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20150814BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20150814BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20150814BHJP
   A61K 47/42 20060101ALI20150814BHJP
   A61K 47/46 20060101ALI20150814BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20150814BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150814BHJP
   A61P 7/06 20060101ALI20150814BHJP
【FI】
   A61K31/4545
   A61K47/26
   A61K47/12
   A61K47/36
   A61K47/02
   A61K47/42
   A61K47/46
   A61K47/10
   A61P43/00 111
   A61P7/06
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】351
(21)【出願番号】特願2015-13882(P2015-13882)
(22)【出願日】2015年1月28日
(31)【優先権主張番号】特願2014-13888(P2014-13888)
(32)【優先日】2014年1月29日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002819
【氏名又は名称】大正製薬株式会社
(72)【発明者】
【氏名】高山 哲男
(72)【発明者】
【氏名】柴田 剛
(72)【発明者】
【氏名】塩澤 史康
(72)【発明者】
【氏名】川部 憲一
(72)【発明者】
【氏名】清水 由紀
(72)【発明者】
【氏名】濱田 まこと
(72)【発明者】
【氏名】平舘 彰
(72)【発明者】
【氏名】高橋 正人
(72)【発明者】
【氏名】牛山 文仁
(72)【発明者】
【氏名】大井 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】白崎 仁久
(72)【発明者】
【氏名】松田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】小泉 千枝
(72)【発明者】
【氏名】加藤 壮太
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076BB01
4C076CC14
4C076DD28
4C076DD38
4C076DD41
4C076DD67
4C076EE30
4C076EE38
4C076EE42
4C076EE53
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC21
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA52
4C086NA14
4C086ZA55
4C086ZC41
(57)【要約】
【課題】優れたPHD2阻害作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供する。
【解決手段】下記一般式(I’)
[この文献は図面を表示できません]

(前記一般式(I’)において、
W、Y、R、R、R、Yは、明細書に記載の通りである。)
で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I’)
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
(I’)
(前記一般式(I’)中、
Wは、式-CR1516-、式-CR1112CR1314-、又は式-CH2CR1718CH2-を示し、
15は、水素原子、C1-4アルキル、又はフェニルを示し、
16は、水素原子又はC1-4アルキルを示し、
また、R15及びR16は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよく、
11は、水素原子、フッ素原子、C1-4アルキル、又はフェニルを示し、
12は、水素原子、フッ素原子、又はC1-4アルキルを示し、
また、R11及びR12は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよく、
13は、水素原子、カルバモイル、C1-4アルキル(該C1-4アルキルは、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、及びジC1-3アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-4アルキル、フェニル、ピリジル、ベンジル、又はフェネチルを示し、
14は、水素原子、C1-4アルキル、又はハロC1-4アルキルを示し、
また、R13及びR14は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン、酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環(該窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環は、メチル、ベンジル、フェニルカルボニル、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)を形成してもよく、
また、前記のR12及びR13は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよく、
17は、水素原子又はC1-4アルキルを示し、
18は、水素原子又はC1-4アルキルを示し、
また、R17及びR18は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよく、
Yは、単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルは、1個のヒドロキシで置換されてもよく、また、該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)を示し、
2は、水素原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル{該C3-8シクロアルキルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、ハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジル(該ピリジルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。}、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α3から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、ナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル[該ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、及びオキサゾリルは、C1-6アルキル及びフェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、チアゾリル[該チアゾリルは、C1-6アルキル、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びモルホリノからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、ピリジル(該ピリジルは、同一に又は異なって置換基群α5から選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル[該ピリダジニル、ピリミジニル、及びピラジニルは、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されてもよい。)、及びフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ベンゾチオフェニル、キノリル、メチレンジオキシフェニル(該メチレンジオキシフェニルは、1〜2個のフッ素原子で置換されてもよい。)、窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロシクリル[該窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロシクリルは、ピリミジニル、フェニルC1-3アルキル、C3-8シクロアルキルC1-3アルキルカルボニル、及びフェニルC1-3アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、又は下記式(I”)
【化2】
[この文献は図面を表示できません]

[前記式(I”)中、R5は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、R6は、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びフェニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)を示す。]
を示し、
置換基群α3は、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル{該C1-6アルキルは、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、フェノキシ(該フェノキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、C1-6アルキル及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1〜2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、C3-8シクロアルケニル(該C3-8シクロアルケニルは、1〜2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α4から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、チエニル(該チエニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、イソオキザゾリル、チアゾリル(該チアゾリルは、ヒドロキシ、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリミジニル(該ピリミジニルは、1個のアミノで置換されてもよい。)、キノリル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、カルボキシ、ヒドロキシ、カルバモイル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ヒドロキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、ジC1-6アルキルアミノからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、インダゾリル(該インダゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ベンゾトリアゾリル、イミダゾチアゾリル、及びジC1-6アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、C2-6アルケニルオキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリミジニルオキシ、ピペラジニル(該ピペラジニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、モノC1-6アルキルアミノカルボニル(該モノC1-6アルキルアミノカルボニルのC1-6アルキルは、カルボキシ、ヒドロキシ、ジC1-6アルキルアミノ、ピリジル、フェニル、及び2−オキソピロリジニルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ジC1-6アルキルアミノカルボニル(ここで、該ジC1-6アルキルアミノカルボニルの2つのC1-6アルキルは、隣接する窒素原子といっしょになって、窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよい。)、C1-6アルキルスルファニル、及びC1-6アルキルスルホニルの基からなる群を示し、
置換基群α4は、カルボキシ、シアノ、ヒドロキシ、スルファモイル、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル(該モノC1-6アルキルアミノスルホニルのC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルの基からなる群を示し、
置換基群α5は、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、フェニル(該フェニルは、置換基群α6から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、及びフェニルスルファニル(該フェニルスルファニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)の基からなる群を示し、
置換基群α6は、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシの基からなる群を示し、
4は、C1-4アルカンジイルを示し、
3は、水素原子又はメチルを示し、
4は、-COOH、-CONHOH、又はテトラゾリルを示す。)
で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項2】
前記一般式(I’)において、
4が、メタンジイルであり、
3が、水素原子であり、
4が、-COOHである
請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項3】
前記一般式(I’)において、
Wが、式-CR1516-であって、下記一般式(I’−1)
【化3】
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(I’−1)
(前記一般式(I’−1)中、
15が、水素原子、C1-4アルキル、又はフェニルであり、
16が、水素原子又はC1-4アルキルであり、
また、R15及びR16が、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよい。)
で表される請求項2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項4】
前記一般式(I’)において、
Wが、式-CR1112CR1314-であって、下記一般式(I’−2)
【化4】
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(I’−2)
(前記一般式(I’−2)中、
11が、水素原子、フッ素原子、C1-4アルキル、又はフェニルであり、
12が、水素原子、フッ素原子、又はC1-4アルキルであり、
また、R11及びR12が、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよく、
13が、水素原子、カルバモイル、C1-4アルキル(該C1-4アルキルは、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、ジC1-3アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-4アルキル、フェニル、ピリジル、ベンジル、又はフェネチルであり、
14が、水素原子、C1-4アルキル、又はハロC1-4アルキルであり、
また、R13及びR14が、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン、酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環(該窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環は、メチル、ベンジル、フェニルカルボニル、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)を形成してもよく、
また、前記のR12及びR13が、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよい。)
で表される請求項2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項5】
前記一般式(I’−2)において、
Yが、単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)であり、
2が、C3-8シクロアルキル{該C3-8シクロアルキルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、1個のハロC1-6アルキルで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジル(該ピリジルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。}、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって前記置換基群α3から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、ナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチル、ピラゾリル[該ピラゾリルは、C1-6アルキル及びフェニル(該フェニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、イミダゾリル(該イミダゾリルは、C1-6アルキル及びフェニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、イソオキサゾリル[該イソオキサゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、オキサゾリル(該オキサゾリルは、C1-6アルキル及びフェニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、C1-6アルキル、フェニル、及びモルホリノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、同一に又は異なって前記置換基群α5から選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリダジニル[該ピリダジニルは、1個のC1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、ピリミジニル[該ピリミジニルは、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、及びフェノキシ(該フェノキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ピラジニル[該ピラジニルは、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されてもよい。)及びフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ベンゾチオフェニル、キノリル、又はメチレンジオキシフェニル(該メチレンジオキシフェニルは、1〜2個のフッ素原子で置換されてもよい。)である、
請求項4に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項6】
前記一般式(I’−2)において、
11が、水素原子であり、
12が、水素原子であり、
13が、水素原子であり、
14が、水素原子であり、
Yが、メタンジイルであり、
2が、
フェニル{該フェニルは、フェニル[該フェニルは、同一に又は異なってカルボキシ、シアノ、ヒドロキシ、スルファモイル、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル(該モノC1-6アルキルアミノスルホニルのC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルから選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、ピリジル(該ピリジルは、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。}、
ピリジル{該ピリジルは、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、ハロゲン原子、C1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、又は
1個のフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)で置換されているピラジニル
である、請求項5に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項7】
以下に示す請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬:
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(4−フェノキシベンジル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−[(6−フェノキシ−3−ピリジニル)メチル]−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−({1−[4−(4−フルオロフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(4−メチルフェノキシ)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[6−(4−シアノフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−[4−(2−ピリミジニルオキシ)ベンジル]−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[6−(4−フルオロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−({6−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3−ピリジニル}メチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(3−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(3−フルオロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(3−メチルフェノキシ)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−({1−[4−(3−フルオロフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[5−(4−フルオロフェノキシ)−2−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[5−(4−メチルフェノキシ)−2−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({1−[4−(4−クロロフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{4−[(6−メチル−3−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(2−フルオロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(2−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({1−[4−(2−フルオロフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(2−メチルフェノキシ)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[6−(3−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−({6−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3−ピリジニル}メチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(3−メトキシフェノキシ)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−({6−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−3−ピリジニル}メチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(1−{4−[(5−フルオロ−2−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{4−[(5−クロロ−2−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−シクロプロピルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{4−[(5−メチル−2−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(4−{[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]オキシ}ベンジル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−1−({5−メチル−6−[(6−メチル−3−ピリジニル)オキシ]−3−ピリジニル}メチル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(1−{[5−(4−クロロフェノキシ)−2−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(3−メトキシフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{4−[(6−クロロ−3−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−({5−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ピリジニル}メチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(4−{[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]オキシ}ベンジル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(1−{[6−(3−クロロ−4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−フルオロ−3−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−エチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−{[6−(4−プロピルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(4−イソプロピルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[5−(4−メチルフェノキシ)−2−ピラジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({1−[4−(3,4−ジメチルフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[5−クロロ−6−(4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[5−フルオロ−6−(4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{4−[(5−シクロプロピル−2−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[2−(4−メチルフェノキシ)−5−ピリミジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−5−メチル−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[5−(4−クロロフェノキシ)−2−ピラジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[5−(4−シクロプロピルフェノキシ)−2−ピラジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン。
【請求項8】
前記一般式(I’)において、
Wが、式-CR1112CR1314-であって、下記一般式(I)
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(I)
(前記一般式(I)中、
11が、水素原子、C1-4アルキル、又はフェニルであり、
12が、水素原子又はC1-4アルキルであり、
また、R11及びR12は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよく、
13が、水素原子、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、フェニル、ベンジル、又はフェネチルであり、
14が、水素原子又はC1-4アルキルであり、
また、R13及びR14は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよく、
また、前記のR12及びR13は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよく、
Yが、単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)であり、
2が、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、フェニル及びベンジルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α1から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、ナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチル、ピラゾリル[該ピラゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されており、さらに、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。]、イミダゾリル(該イミダゾリルは、1個のフェニルで置換されている。)、イソオキサゾリル[該イソオキサゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)で置換されている。]、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1個のフェニルで置換されており、さらに、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のフェニルで置換されている。)、ピリジル[該ピリジルは、フェニル、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びフェニルスルファニル(該フェニルスルファニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]、ピリミジニル(該ピリミジニルは、シクロヘキシル及びフェニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されている。)、ベンゾチオフェニル、キノリル、又はメチレンジオキシフェニル(該メチレンジオキシフェニルは、1〜2個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
置換基群α1は、ハロゲン原子、C1-6アルキル{該C1-6アルキルは、C3-8シクロアルキル、フェニル、及びC1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α2から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、チエニル、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、イソオキザゾリル、チアゾリル(該チアゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、キノリル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル及びフェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、C2-6アルケニルオキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びC1-6アルキルスルファニルの基からなる群を示し、
置換基群α2は、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルの基からなる群を示す。)
で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規プロリルヒドロキシラーゼ(prolyl hydroxylase、以下、「PHD」ともいう)阻害剤、特にプロリルヒドロキシラーゼ2(以下、「PHD2」ともいう)阻害剤を有効成分として含有する医薬に関する。
【背景技術】
【0002】
血液中の赤血球細胞は全身への酸素運搬を担い、恒常的な生体内の酸素濃度の維持に重要な働きをしている。ある種の疾病や事故・手術などによる出血により、血液中の赤血球数やヘモグロビン量が低下すると、倦怠感やめまい、息切れ等の貧血症状を呈する。貧血になると全身が酸素不足にさらされることになるが、この様な低酸素条件下では、生体は代償反応として、主に腎臓から赤血球の形成を促進する造血因子エリスロポエチン(以下、「EPO」ともいう。)を産生し、血液中の赤血球やヘモグロビン量を増加させて貧血の改善を促す。しかしながら、ある種の疾病においては、このエリスロポエチンによる赤血球新生作用が障害を受け、慢性的な貧血が持続する。例えば腎臓に障害を持つような腎不全患者では、この低酸素条件下でのエリスロポエチン産生機構が上手く機能せず、赤血球数やヘモグロビン量が低下した貧血(腎性貧血)を呈することが知られている(非特許文献1、2参照)。
【0003】
腎性貧血及び癌の化学療法やHIV感染患者の薬剤療法に伴う貧血の治療は、現在遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン製剤等の赤血球造血刺激因子製剤(ESA)により行われている。ESAは赤血球数、ヘモグロビン量を増加させ貧血に伴う症状を改善することで、患者の生活の質の向上に大きく貢献している。しかしながら一方で現在のESAはいずれも生物製剤であり高価な注射薬であることから、経口投与可能な貧血治療医薬品が望まれている。
【0004】
また最近の研究では、エリスロポエチンには、虚血に伴う低酸素状態に置かれた心臓や脳等の組織を保護する作用もあることが報告されている。したがって経口投与可能なESAは、腎性貧血を含む種々の原因で起こる貧血のみならず、さまざまな虚血性疾患にも幅広く適応できる可能性がある(非特許文献3参照)。
【0005】
エリスロポエチンの産生を増加させる因子として低酸素誘導因子(Hypoxia inducible factor、以下、「HIF」ともいう)が挙げられる。HIFは、酸素濃度の変化により分解が調節されるαサブユニットと、恒常的に発現しているβサブユニットからなる転写因子である。HIFのαサブユニット(HIF−α)の分解を調節する因子としてプロリルヒドロキシラーゼ(PHD−1, 2, 3)が知られている。正常の酸素圧条件下では、これらプロリルヒドロキシラーゼによりHIF−αのプロリン残基が水酸化され、速やかにHIF−αはプロテアソームにより分解される。一方、低酸素条件下では、プロリルヒドロキシラーゼの活性が低下するため、HIF−αの分解が抑制され、その結果エリスロポエチンを含むHIF応答性遺伝子の転写が促進される。従ってプロリルヒドロキシラーゼを阻害することで、HIF−αの安定化を促し、エリスロポエチンの産生を増加させることが可能となる(非特許文献1、2、4参照)。
【0006】
本発明の化合物は、これらプロリルヒドロキシラーゼの活性を阻害し、エリスロポエチン量を増加させ、それにより貧血を治療する手段を提供する。また貧血のみならずさまざまな虚血性疾患(脳卒中、心筋梗塞、虚血性腎障害など)や糖尿病性合併症(腎症、網膜症、神経症)等も、本発明化合物の投与による治療や予防あるいは症状の改善や緩和といった利益を得る可能性がある(非特許文献5参照)。
【0007】
一般的なPHD阻害剤としては、4−ヒドロキシイソキノリン誘導体(特許文献1参照)、5−ヒドロキシ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール誘導体(特許文献2参照)、4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン誘導体(特許文献3参照)、3−ヒドロキシピリジン誘導体(特許文献4参照)、2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール誘導体(特許文献5参照)等が報告されているが、本発明の構造を有する化合物は開示されていない。また、6−ヒドロキシ−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン誘導体(特許文献6参照)、4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン誘導体(特許文献7参照)、5−ヒドロキシ−3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン誘導体(特許文献8参照)、6−ヒドロキシ−4−オキソ−4H−1,3−ジオキシン誘導体(特許文献9参照)、4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,7−テトラヒドロフロ[3,4−b]ピリジン誘導体(特許文献10参照)、4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン誘導体(特許文献11、12参照)等が報告されているが、本発明の構造を有する化合物は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】WO2004/108681号
【特許文献2】WO2006/114213号
【特許文献3】WO2007/038571号
【特許文献4】US2007/0299086号
【特許文献5】WO2008/144266号
【特許文献6】WO2007/150011号
【特許文献7】WO2008/089051号
【特許文献8】WO2008/089052号
【特許文献9】WO2009/049112号
【特許文献10】WO2009/108496号
【特許文献11】WO2009/158315号
【特許文献12】WO2010/025087号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】American Journal of Physiology−Renal Physiology,2010,299,F1−13
【非特許文献2】American Journal of Physiology−Renal Physiology,2010,298,F1287−1296
【非特許文献3】The Journal of Physiology,2011,589,1251−1258
【非特許文献4】Expert Opinion on Therapeutic Patents,2010,20,1219−1245
【非特許文献5】Diabetes,Obesity and Metabolism,2008,10,1−9
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、優れたPHD2阻害剤を有効成分として含有する医薬を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(I)又は(I’)で表される化合物が、優れたPHD2阻害作用を有することを見出した。
【0012】
すなわち、本発明は、
【0013】
(1)下記一般式(I’)
【0014】
【化1】
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(I’)
(前記一般式(I’)中、
Wは、式-CR1516-、式-CR1112CR1314-、又は式-CH2CR1718CH2-を示し、
15は、水素原子、C1-4アルキル、又はフェニルを示し、
16は、水素原子又はC1-4アルキルを示し、
また、R15及びR16は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよく、
11は、水素原子、フッ素原子、C1-4アルキル、又はフェニルを示し、
12は、水素原子、フッ素原子、又はC1-4アルキルを示し、
また、R11及びR12は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよく、
13は、水素原子、カルバモイル、C1-4アルキル(該C1-4アルキルは、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、及びジC1-3アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-4アルキル、フェニル、ピリジル、ベンジル、又はフェネチルを示し、
14は、水素原子、C1-4アルキル、又はハロC1-4アルキルを示し、
また、R13及びR14は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン、酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環(該窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環は、メチル、ベンジル、フェニルカルボニル、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)を形成してもよく、
また、前記のR12及びR13は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよく、
17は、水素原子又はC1-4アルキルを示し、
18は、水素原子又はC1-4アルキルを示し、
また、R17及びR18は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよく、
Yは、単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルは、1個のヒドロキシで置換されてもよく、また、該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)を示し、
2は、水素原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル{該C3-8シクロアルキルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、ハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジル(該ピリジルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。}、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α3から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、ナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル[該ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、及びオキサゾリルは、C1-6アルキル及びフェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、チアゾリル[該チアゾリルは、C1-6アルキル、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びモルホリノからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、ピリジル(該ピリジルは、同一に又は異なって置換基群α5から選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル[該ピリダジニル、ピリミジニル、及びピラジニルは、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されてもよい。)、及びフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ベンゾチオフェニル、キノリル、メチレンジオキシフェニル(該メチレンジオキシフェニルは、1〜2個のフッ素原子で置換されてもよい。)、窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロシクリル[該窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロシクリルは、ピリミジニル、フェニルC1-3アルキル、C3-8シクロアルキルC1-3アルキルカルボニル、及びフェニルC1-3アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、又は下記式(I”)
【0015】
【化2】
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[前記式(I”)中、R5は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、R6は、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びフェニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)を示す。]
を示し、
置換基群α3は、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル{該C1-6アルキルは、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、フェノキシ(該フェノキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、C1-6アルキル及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1〜2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、C3-8シクロアルケニル(該C3-8シクロアルケニルは、1〜2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α4から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、チエニル(該チエニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、イソオキザゾリル、チアゾリル(該チアゾリルは、ヒドロキシ、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリミジニル(該ピリミジニルは、1個のアミノで置換されてもよい。)、キノリル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、カルボキシ、ヒドロキシ、カルバモイル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ヒドロキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、ジC1-6アルキルアミノからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、インダゾリル(該インダゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ベンゾトリアゾリル、イミダゾチアゾリル、及びジC1-6アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、C2-6アルケニルオキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリミジニルオキシ、ピペラジニル(該ピペラジニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、モノC1-6アルキルアミノカルボニル(該モノC1-6アルキルアミノカルボニルのC1-6アルキルは、カルボキシ、ヒドロキシ、ジC1-6アルキルアミノ、ピリジル、フェニル、及び2−オキソピロリジニルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ジC1-6アルキルアミノカルボニル(ここで、該ジC1-6アルキルアミノカルボニルの2つのC1-6アルキルは、隣接する窒素原子といっしょになって、窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよい。)、C1-6アルキルスルファニル、及びC1-6アルキルスルホニルの基からなる群を示し、
置換基群α4は、カルボキシ、シアノ、ヒドロキシ、スルファモイル、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル(該モノC1-6アルキルアミノスルホニルのC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルの基からなる群を示し、
置換基群α5は、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、フェニル(該フェニルは、置換基群α6から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、及びフェニルスルファニル(該フェニルスルファニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)の基からなる群を示し、
置換基群α6は、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシの基からなる群を示し、
4は、C1-4アルカンジイルを示し、
3は、水素原子又はメチルを示し、
4は、-COOH、-CONHOH、又はテトラゾリルを示す。)
で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである。
【0016】
(2)本発明の他の態様としては、
前記一般式(I’)において、
4が、メタンジイルであり、
3が、水素原子であり、
4が、-COOHである
(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである。
【0017】
(3)本発明の他の態様としては、
前記一般式(I’)において、
Wが、式-CR1516-であって、下記一般式(I’−1)
【0018】
【化3】
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(I’−1)
(前記一般式(I’−1)中、
15が、水素原子、C1-4アルキル、又はフェニルであり、
16が、水素原子又はC1-4アルキルであり、
また、R15及びR16が、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよい。)
で表される(2)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである。
【0019】
(4)本発明の他の態様としては、
前記一般式(I’)において、
Wが、式-CR1112CR1314-であって、下記一般式(I’−2)
【0020】
【化4】
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(I’−2)
(前記一般式(I’−2)中、
11が、水素原子、フッ素原子、C1-4アルキル、又はフェニルであり、
12が、水素原子、フッ素原子、又はC1-4アルキルであり、
また、R11及びR12が、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよく、
13が、水素原子、カルバモイル、C1-4アルキル(該C1-4アルキルは、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、ジC1-3アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-4アルキル、フェニル、ピリジル、ベンジル、又はフェネチルであり、
14が、水素原子、C1-4アルキル、又はハロC1-4アルキルであり、
また、R13及びR14が、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン、酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環(該窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環は、メチル、ベンジル、フェニルカルボニル、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)を形成してもよく、
また、前記のR12及びR13が、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよい。)
で表される(2)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである。
【0021】
(5)本発明の他の態様としては、
前記一般式(I’−2)において、
Yが、単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)であり、
2が、C3-8シクロアルキル{該C3-8シクロアルキルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、1個のハロC1-6アルキルで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジル(該ピリジルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。}、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって前記置換基群α3から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、ナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチル、ピラゾリル[該ピラゾリルは、C1-6アルキル及びフェニル(該フェニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、イミダゾリル(該イミダゾリルは、C1-6アルキル及びフェニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、イソオキサゾリル[該イソオキサゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、オキサゾリル(該オキサゾリルは、C1-6アルキル及びフェニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、C1-6アルキル、フェニル、及びモルホリノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、同一に又は異なって前記置換基群α5から選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリダジニル[該ピリダジニルは、1個のC1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、ピリミジニル[該ピリミジニルは、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、及びフェノキシ(該フェノキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ピラジニル[該ピラジニルは、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されてもよい。)及びフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ベンゾチオフェニル、キノリル、又はメチレンジオキシフェニル(該メチレンジオキシフェニルは、1〜2個のフッ素原子で置換されてもよい。)である
(4)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである。
【0022】
(6)本発明の他の態様としては、
前記一般式(I’−2)において、
11が、水素原子であり、
12が、水素原子であり、
13が、水素原子であり、
14が、水素原子であり、
Yが、メタンジイルであり、
2が、
フェニル{該フェニルは、フェニル[該フェニルは、同一に又は異なってカルボキシ、シアノ、ヒドロキシ、スルファモイル、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル(該モノC1-6アルキルアミノスルホニルのC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルから選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、ピリジル(該ピリジルは、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。}、
ピリジル{該ピリジルは、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、ハロゲン原子、C1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、又は
1個のフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)で置換されているピラジニルである、
(5)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである。
【0023】
(7)本発明の他の態様としては、
以下に示す(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである:
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(4−フェノキシベンジル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−[(6−フェノキシ−3−ピリジニル)メチル]−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−({1−[4−(4−フルオロフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(4−メチルフェノキシ)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[6−(4−シアノフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−[4−(2−ピリミジニルオキシ)ベンジル]−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[6−(4−フルオロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−({6−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3−ピリジニル}メチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(3−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(3−フルオロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(3−メチルフェノキシ)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−({1−[4−(3−フルオロフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[5−(4−フルオロフェノキシ)−2−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[5−(4−メチルフェノキシ)−2−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({1−[4−(4−クロロフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{4−[(6−メチル−3−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(2−フルオロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(2−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({1−[4−(2−フルオロフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(2−メチルフェノキシ)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[6−(3−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−({6−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3−ピリジニル}メチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(3−メトキシフェノキシ)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−({6−[3−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−3−ピリジニル}メチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(1−{4−[(5−フルオロ−2−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{4−[(5−クロロ−2−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−シクロプロピルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{4−[(5−メチル−2−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(4−{[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]オキシ}ベンジル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−1−({5−メチル−6−[(6−メチル−3−ピリジニル)オキシ]−3−ピリジニル}メチル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(1−{[5−(4−クロロフェノキシ)−2−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(3−メトキシフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{4−[(6−クロロ−3−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−({5−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ピリジニル}メチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(4−{[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]オキシ}ベンジル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン、
N−[(1−{[6−(3−クロロ−4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−フルオロ−3−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−エチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−{[6−(4−プロピルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(4−イソプロピルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[5−(4−メチルフェノキシ)−2−ピラジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−({1−[4−(3,4−ジメチルフェノキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン、
N−[(1−{[5−クロロ−6−(4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[5−フルオロ−6−(4−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{4−[(5−シクロプロピル−2−ピリジニル)オキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(4−ヒドロキシ−1−{[2−(4−メチルフェノキシ)−5−ピリミジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−5−メチル−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[5−(4−クロロフェノキシ)−2−ピラジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン、
N−[(1−{[5−(4−シクロプロピルフェノキシ)−2−ピラジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン。
【0024】
(8)本発明の他の態様としては、
以下に示す(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである:
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン。
【0025】
(9)本発明の他の態様としては、
以下に示す(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである:
N−[(1−{[6−(4−シクロプロピルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン。
【0026】
(10)本発明の他の態様としては、
以下に示す(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである:
Ν−[(4−ヒドロキシ−1−{[6−(3−メチルフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−2−オキソ−1,2,5,6−テ卜ラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン。
【0027】
(11)本発明の他の態様としては、
以下に示す(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである:
Ν−[(1−{[6−(3−フルオロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テ卜ラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル] グリシン。
【0028】
(12)本発明の他の態様としては、
以下に示す(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである:
Ν−[(4−ヒドロキシ−1−{4−[(6−メチル−3−ピリジニル)オキシ]ベンジル} −2−オキソ−1,2,5,6−テ卜ラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン。
(13)本発明の他の態様としては、
前記一般式(I’)において、
Wが、式-CR1112CR1314-であって、下記一般式(I)
【0029】
【化5】
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(I)
(前記一般式(I)中、
11が、水素原子、C1-4アルキル、又はフェニルであり、
12が、水素原子又はC1-4アルキルであり、
また、R11及びR12は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよく、
13が、水素原子、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、フェニル、ベンジル、又はフェネチルであり、
14が、水素原子又はC1-4アルキルであり、
また、R13及びR14は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよく、
また、前記のR12及びR13は、隣接する炭素原子といっしょになって、C3-8シクロアルカンを形成してもよく、
Yが、単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)であり、
2が、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、フェニル及びベンジルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α1から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、ナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチル、ピラゾリル[該ピラゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されており、さらに、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。]、イミダゾリル(該イミダゾリルは、1個のフェニルで置換されている。)、イソオキサゾリル[該イソオキサゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)で置換されている。]、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1個のフェニルで置換されており、さらに、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のフェニルで置換されている。)、ピリジル[該ピリジルは、フェニル、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びフェニルスルファニル(該フェニルスルファニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]、ピリミジニル(該ピリミジニルは、シクロヘキシル及びフェニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されている。)、ベンゾチオフェニル、キノリル、又はメチレンジオキシフェニル(該メチレンジオキシフェニルは、1〜2個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
置換基群α1は、ハロゲン原子、C1-6アルキル{該C1-6アルキルは、C3-8シクロアルキル、フェニル、及びC1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α2から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、チエニル、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、イソオキザゾリル、チアゾリル(該チアゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、キノリル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル及びフェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、C2-6アルケニルオキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びC1-6アルキルスルファニルの基からなる群を示し、
置換基群α2は、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルの基からなる群を示す。)
で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供することである。
【0030】
(14)本発明の他の態様としては、
(1)〜(13)のいずれかに記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有するPHD2阻害剤を提供することである。
【0031】
(15)本発明の他の態様としては、
(1)〜(13)のいずれかに記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有するEPO産生促進剤を提供することである。
【0032】
(16)本発明の他の態様としては、
(1)〜(13)のいずれかに記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する貧血の予防薬又は治療薬を提供することである。
【0033】
(17)本発明の他の態様としては、
(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有し、さらに薬剤学的に許容される添加剤を含む、経口用固体組成物である医薬を提供することである。
(18)本発明の他の態様としては、
以下に示す(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有し、さらに薬剤学的に許容される添加剤を含む、経口用固体組成物である医薬を提供することである:
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン。
【0034】
(19)本発明の他の態様としては、
薬剤学的に許容される添加剤が、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、オリーブ油、ゴマ油、カカオバター、エチレングリコールからなる群より選ばれる、(18)に記載の医薬を提供することである。
【0035】
(20)本発明の他の態様としては、
以下に示す(1)に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の投与量が0.1〜1000mg/日である、(18)又は(19)に記載の医薬を提供することである。
【発明の効果】
【0036】
本発明により、優れたPHD2阻害作用を有する化合物を有効成分として含有する医薬を提供することが可能となった。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明は、優れたPHD2阻害作用を有する一般式(I)若しくは(I’)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供する。
【0038】
以下に、本発明の化合物についてさらに詳細に説明するが、本発明は、例示されたものに特に限定されない。
【0039】
本発明において、「n」はノルマルを、「s」及び「sec」はセカンダリーを、「t」及び「tert」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを示す。
【0040】
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。
【0041】
「C1-3アルキル」とは、炭素原子を1〜3個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルを示す。
【0042】
「C1-4アルキル」とは、炭素原子を1〜4個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルを示す。
【0043】
「C1-6アルキル」とは、炭素原子を1〜6個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、イソヘキシル等が挙げられる。
【0044】
「ハロC1-4アルキル」とは、ハロゲン原子で置換された、炭素原子を1〜4個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。ハロゲン原子の好ましい置換数は1〜3個であり、好ましいハロゲン原子はフッ素原子である。例えば、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2−フルオロエチル、2−フルオロ−2−メチルプロピル、2,2−ジフルオロプロピル、1−フルオロ−2−メチルプロパン−2−イル、1,1−ジフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル等が挙げられる。
【0045】
「ハロC1-6アルキル」とは、ハロゲン原子で置換された、炭素原子を1〜6個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。ハロゲン原子の好ましい置換数は1〜5個であり、好ましいハロゲン原子はフッ素原子である。例えば、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル、2−フルオロエチル、2−フルオロ−2−メチルプロピル、2,2−ジフルオロプロピル、1−フルオロ−2−メチルプロパン−2−イル、1,1−ジフルオロ−2−メチルプロパン−2−イル、1−フルオロペンチル、1−フルオロヘキシル等が挙げられる。
【0046】
「C3-6シクロアルカン」とは、炭素原子を3〜6個有する環状のアルカンを示す。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンが挙げられる。
【0047】
「C3-8シクロアルカン」とは、炭素原子を3〜8個有する環状のアルカンを示す。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
【0048】
「C3-8シクロアルキル」とは、炭素原子を3〜8個有する環状のアルキルを示す。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
【0049】
「C3-8シクロアルケニル」とは、炭素原子を3〜8個有する環状のアルケニルを示す。例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルが挙げられる。
【0050】
「酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環」とは、1個の酸素原子を環内に含む4〜8員の単環式飽和複素環を示す。例えば、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。
【0051】
「窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環」とは、1個の窒素原子を環内に含む4〜8員の単環式飽和複素環を示す。例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン等が挙げられる。
【0052】
「窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロシクリル」とは、1個の窒素原子を環内に含む4〜8員の単環式飽和複素環基を示す。例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル等が挙げられる。
【0053】
「C1-3アルコキシ」とは、炭素原子を1〜3個有する直鎖状又は分岐状のアルコキシを示す。メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシを示す。
【0054】
「C1-6アルコキシ」とは、炭素原子を1〜6個有する直鎖状又は分岐状のアルコキシを示す。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、2−メチルブトキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ等が挙げられる。
【0055】
「ハロC1-6アルコキシ」とは、ハロゲン原子で置換された、炭素原子を1〜6個有する直鎖状又は分岐状のアルコキシを示す。ハロゲン原子の好ましい置換数は1〜5個であり、好ましいハロゲン原子はフッ素原子である。例えば、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、3,3,3−トリフルオロプロポキシ、1,3−ジフルオロプロパン−2−イルオキシ、2−フルオロ−2−メチルプロポキシ、2,2−ジフルオロプロポキシ、1−フルオロ−2−メチルプロパン−2−イルオキシ、1,1−ジフルオロ−2−メチルプロパン−2−イルオキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ等が挙げられる。
【0056】
「C2-6アルケニルオキシ」とは、炭素原子を2〜6個有する直鎖状又は分岐状のアルケニルとオキシが結合した基を示す。例えば、エテニルオキシ、(E)−プロパ−1−エン−1−イルオキシ、(Z)−プロパ−1−エン−1−イルオキシ、プロパ−2−エン−1−イルオキシ、(Z)−ブタ−2−エン−1−イルオキシ、(Z)−ペンタ−3−エン−1−イルオキシ、(Z)−ヘキサ−4−エン−1−イルオキシ、(Z)−ヘプタ−5−エン−1−イルオキシ及び(Z)−オクタ−6−エン−1−イルオキシ等を挙げることができる。
【0057】
「C3-8シクロアルコキシ」とは、炭素原子を3〜8個有する環状のアルコキシを示す。例えば、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
【0058】
「ジC1-3アルキルアミノ」とは、前記の「C1-3アルキル」を、置換基として同一に又は異なって2個有するアミノを示す。例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ(n−プロピル)アミノ、ジ(イソプロピル)アミノ、エチルメチルアミノ、メチル(n−プロピル)アミノ等が挙げられる。
【0059】
「ジC1-6アルキルアミノ」とは、前記の「C1-6アルキル」を、置換基として同一に又は異なって2個有するアミノを示す。例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ(n−プロピル)アミノ、ジ(イソプロピル)アミノ、エチルメチルアミノ、メチル(n−プロピル)アミノ等が挙げられる。
【0060】
「C1-6アルキルカルボニル」とは、前記の「C1-6アルキル」とカルボニルが結合した基を示す。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、ネオペンチルカルボニル、2−メチルブチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、イソヘキシルカルボニル等が挙げられる。
【0061】
「モノC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、前記の「C1-6アルキル」を、置換基として1個有するアミノとカルボニルが結合した基を示す。例えば、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n−プロピルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、n−ブチルアミノカルボニル、イソブチルアミノカルボニル、sec−ブチルアミノカルボニル、tert−ブチルアミノカルボニル、n−ペンチルアミノカルボニル、n−ヘキシルアミノカルボニル等が挙げられる。
【0062】
「ジC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、前記の「C1-6アルキル」を、置換基として同一に又は異なって2個有するアミノとカルボニルが結合した基を示す。例えば、ジメチルアミノカルボニル、ジ(n−プロピル)アミノカルボニル、ジ(イソプロピル)アミノカルボニル、エチルメチルアミノカルボニル、メチル(n−プロピル)アミノカルボニル等が挙げられる。
また、該ジC1-6アルキルアミノカルボニルの2つのC1-6アルキルは、隣接する窒素原子と一緒になって、窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環を形成してもよい。
【0063】
「C1-6アルキルスルファニル」とは、前記の「C1-6アルキル」とスルファニルが結合した基を示す。例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n−プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル、イソブチルスルファニル、n−ヘキシルスルファニル等が挙げられる。
【0064】
「C1-6アルキルスルホニル」とは、前記の「C1-6アルキル」とスルホニルが結合した基を示す。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、イソブチルスルホニル、n−ヘキシルスルホニル等が挙げられる。
【0065】
「モノC1-6アルキルアミノスルホニル」とは、前記の「C1-6アルキル」を、置換基として1個有するアミノとスルホニルが結合した基を示す。例えば、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、n−プロピルアミノスルホニル、イソプロピルアミノスルホニル、n−ブチルアミノスルホニル、イソブチルアミノスルホニル、sec−ブチルアミノスルホニル、tert−ブチルアミノスルホニル、n−ペンチルアミノスルホニル、n−ヘキシルアミノスルホニル等が挙げられる。
【0066】
「ジC1-6アルキルアミノスルホニル」とは、前記の「C1-6アルキル」を置換基として同一に又は異なって2個有するアミノとスルホニルが結合した基を示す。例えば、ジメチルアミノスルホニル、ジエチルアミノスルホニル、ジ(n−プロピル)アミノスルホニル、ジ(イソプロピル)アミノスルホニル、エチルメチルアミノスルホニル、メチル(n−プロピル)アミノスルホニル、イソプロピル(メチル)アミノスルホニル等が挙げられる。
【0067】
「C1-4アルカンジイル」とは、炭素原子を1〜4個有するアルキル基から水素原子1個を除去してなる2価の炭化水素基を示す。例えば、メタンジイル、エタン−1,1−ジイル、エタン−1,2−ジイル、プロパン−1,1−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、2−メチルプロパン−1,2−ジイル等が挙げられる。これらの内、メタンジイル、エタン−1,1−ジイル、エタン−1,2−ジイル、プロパン−1,1−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、プロパン−2,2−ジイルが、C1-3アルカンジイルである。
「C1-6アルカンジイル」とは、炭素原子を1〜6個有するアルキル基から水素原子1個を除去してなる2価の炭化水素基を示す。例えば、メタンジイル、エタン−1,1−ジイル、エタン−1,2−ジイル、プロパン−1,1−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、2−メチルプロパン−1,2−ジイル、ペンタン−1,5−ジイル、ヘキサン−1,6−ジイル等が挙げられる。
【0068】
「C3-6シクロアルカン−1,1−ジイル」とは、炭素原子を3〜6個有するシクロアルキル基から水素原子1個を除去してなる2価の環状の炭化水素基を示す。シクロプロパン−1,1−ジイル、シクロブタン−1,1−ジイル、シクロペンタン−1,1−ジイル、シクロヘキサン−1,1−ジイルが挙げられる。
「フェニルC1-3アルキル」とは、フェニル基を置換基として1個有する前記の「C1-3アルキル」を示す。例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピルが挙げられる。
「C3-8シクロアルキルC1-3アルキルカルボニル」とは、前記の炭素原子を3〜8個有するシクロアルキル基が、前記のC1-3アルキルを介してカルボニル基に結合した基を示す。例えば、シクロプロピルメチルカルボニル、シクロプロピルエチルカルボニル、シクロブチルメチルカルボニル、シクロペンチルメチルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル等が挙げられる。
「フェニルC1-3アルコキシカルボニル」とは、フェニル基が前記のC1-3アルコキシを介してカルボニル基に結合した基を示す。例えば、フェニルメトキシカルボニル、フェニルエトキシカルボニル、フェニルプロポキシカルボニルが挙げられる。
【0069】
本発明化合物の好ましい態様は、以下の通りである。
好ましいWは、式-CR1516-又は式-CR1112CR1314-である。
【0070】
Wが、式-CR1516-を示すとき、
ひとつの好ましいR15は、水素原子又はC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR15は、水素原子又はメチルであり、
さらに好ましいR15は、水素原子であり、
ひとつの好ましいR16は、水素原子又はC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR16は、水素原子又はメチルであり、
さらに好ましいR16は、水素原子であり、
また、他の好ましいR15及びR16は、該R15及びR16が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-8シクロアルカンであり、
このとき、より好ましいR15及びR16は、該R15及びR16が隣接する炭素原子といっしょになって形成するシクロブタン、シクロペンタン、又はシクロヘキサンである。
【0071】
Wが、式-CR1112CR1314-を示すとき、
ひとつの好ましいR11は、水素原子又はC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR11は、水素原子又はメチルであり、
さらに好ましいR11は、水素原子であり、
ひとつの好ましいR12は、水素原子又はC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR12は、水素原子又はメチルであり、
さらに好ましいR12は、水素原子であり、
また、他の好ましいR11及びR12は、該R11及びR12が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環、であり、
このとき、より好ましいR11及びR12は、該R11及びR12が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-6シクロアルカンであり、
さらに好ましいR11及びR12は、該R11及びR12が隣接する炭素原子といっしょになって形成するシクロプロパンであり、
ひとつの好ましいR13は、水素原子、C1-4アルキル、又はハロC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR13は、水素原子又はメチルであり、
さらに好ましいR13は、水素原子であり、
ひとつの好ましいR14は、水素原子又はC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR14は、水素原子又はメチルであり、
さらに好ましいR14は、水素原子であり、
また、他の好ましいR13及びR14は、該R13及びR14が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-8シクロアルカン、酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環(ここで、該窒素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環は、メチル、ベンジル、フェニルカルボニル、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)であり、
このとき、より好ましいR13及びR14は、該R13及びR14が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-6シクロアルカンであり、
さらに好ましいR13及びR14は、該R13及びR14が隣接する炭素原子といっしょになって形成するシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンであり、
特に好ましいR13及びR14は、該R13及びR14が隣接する炭素原子といっしょになって形成するシクロプロパンである。
【0072】
好ましいYは、単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)であり、
より好ましいYは、単結合、メタンジイル、エタン−1,1−ジイル、プロパン−1,1−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、シクロプロパン−1,1−ジイル、又はエタン−1,2−ジイルであり、
さらに好ましいYは、単結合又はメタンジイルであり、
特に好ましいYは、メタンジイルである。
【0073】
2の好ましい態様は、以下の(1)〜(4)である。
【0074】
(1)好ましいR2は、C3-8シクロアルキル{該C3-8シクロアルキルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、1個のハロC1-6アルキルで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジル(該ピリジルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。}、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α3から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、インダニル、イソオキサゾリル[該イソオキサゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、オキサゾリル(該オキサゾリルは、C1-6アルキル及びフェニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、C1-6アルキル、フェニル、及びモルホリノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、同一に又は異なって前記置換基群α5から選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリミジニル[該ピリミジニルは、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、及びフェノキシ(該フェノキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ピラジニル[該ピラジ二ルは、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されてもよい。)及びフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、又はベンゾチオフェニルであり、
【0075】
(2)より好ましいR2は、
3-8シクロアルキル{該C3-8シクロアルキルは、フェニル(該フェニルは、1個のハロC1-6アルキルで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジル(該ピリジルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。}、
フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル{該C1-6アルキルは、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、フェノキシ(該フェノキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、C1-6アルキル及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1〜2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、フェニル[該フェニルは、カルボキシ、シアノ、ヒドロキシ、スルファモイル、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル(該モノC1-6アルキルアミノスルホニルのC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。]、チエニル(該チエニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、イソオキザゾリル、チアゾリル(該チアゾリルは、ヒドロキシ、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリミジニル(該ピリミジニルは、1個のアミノで置換されてもよい。)、キノリル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ヒドロキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、ジC1-6アルキルアミノからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、インダゾリル(該インダゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ベンゾトリアゾリル、イミダゾチアゾリル、及びジC1-6アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、C2-6アルケニルオキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルキルスルファニル、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、
ピリジル{該ピリジルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。}、又は
ピラジニル[該ピラジニルは、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されてもよい。)及びフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]であり、
【0076】
(3)さらに好ましいR2は、
フェニル{該フェニルは、フェニル[該フェニルは、カルボキシ、シアノ、ヒドロキシ、スルファモイル、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル(該モノC1-6アルキルアミノスルホニルのC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。]、ピリジル(該ピリジルは、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ヒドロキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、ジC1-6アルキルアミノからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、インダゾリル(該インダゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ベンゾトリアゾリル、イミダゾチアゾリル、及びジC1-6アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルキルスルファニル、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1の基で置換されており、さらに、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。}、
ピリジル{該ピリジルは、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]、ハロC1-6アルコキシ、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、又は
ピラジニル[該ピラジニルは、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されている。)及びフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]であり、
【0077】
(4)特に好ましいR2は、
フェニル[該フェニルは、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。]、
ピリジル{該ピリジルは、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、又は
1個のフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)で置換されているピラジニルである。
【0078】
このとき、置換基群α3のうち好ましい基は、
ハロゲン原子、C1-6アルキル{該C1-6アルキルは、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]、フェノキシ(該フェノキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、C1-6アルキル及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1〜2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α4から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、チエニル(該チエニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、イソオキザゾリル、チアゾリル(該チアゾリルは、ヒドロキシ、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリミジニル(該ピリミジニルは、1個のアミノで置換されてもよい。)、キノリル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、カルボキシ、ヒドロキシ、カルバモイル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ヒドロキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、ジC1-6アルキルアミノからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、インダゾリル(該インダゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ベンゾトリアゾリル、イミダゾチアゾリル、及びジC1-6アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、C2-6アルケニルオキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルキルスルファニル、及びC1-6アルキルスルホニルであり、
このとき、置換基群α4のうち好ましい基は、カルボキシ、シアノ、ヒドロキシ、スルファモイル、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル(該モノC1-6アルキルアミノスルホニルのC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルであり、
【0079】
置換基群α5のうち好ましい基は、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、フェニル(該フェニルは、置換基群α6から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、及びフェニルスルファニル(該フェニルスルファニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)の基からなる群を示し、
このとき、置換基群α6のうち好ましい基は、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシである。
【0080】
好ましいY4は、C1-3アルカンジイルであり、
このとき、より好ましいY4は、メタンジイルであり、
好ましいR3は、水素原子であり、
好ましいR4は、-COOHである。
【0081】
本発明化合物のひとつの好ましい態様は、下記式(I−c)で示される化合物又はその製薬学的に許容される塩である。
【0082】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
(I−c)
ここで、
15、R16、及びR2の好ましい態様は、
上記に記載した通りである。
【0083】
このとき、より好ましい態様は、R2がフェニル[該フェニルは、フェニル(該フェニルは、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されている。)、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のトリフルオロメチルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]である場合である。
【0084】
本発明化合物の他の好ましい態様は、下記式(I−a)で示される化合物又はその製薬学的に許容される塩である。
【0085】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
(I−a)
ここで、
11、R12、R13、R14、及びR2の好ましい態様は、
上記に記載した通りである。
【0086】
このとき、より好ましい態様は、R11、R12、R13、及びR14が全て水素原子であり、R2がC3-8シクロヘキシル[該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキル(該C1-6アルキルは、1個のフェニルで置換されている。)で置換されている。]又はフェニル(該フェニルは、1個のフェノキシで置換されている。)である場合である。
【0087】
本発明化合物の他の好ましい態様は、下記式(I−b)で示される化合物又はその製薬学的に許容される塩である。
【0088】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
(I−b)
ここで、
11、R12、R13、R14、及びR2の好ましい態様は、
上記に記載した通りである。
【0089】
このとき、より好ましい態様は、R11、R12、R13、及びR14が全て水素原子であり、R2が、
フェニル{該フェニルは、フェニル[該フェニルは、カルボキシ、シアノ、ヒドロキシ、スルファモイル、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル(該モノC1-6アルキルアミノスルホニルのC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。]、ピリジル(該ピリジルは、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ヒドロキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、ジC1-6アルキルアミノからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、インダゾリル(該インダゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ベンゾトリアゾリル、イミダゾチアゾリル、及びジC1-6アルキルアミノからなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルキルスルファニル、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選ばれる1の基で置換されており、さらに、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。}、
ピリジル{該ピリジルは、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]、ハロC1-6アルコキシ、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、又は
ピラジニル[該ピラジニルは、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されている。)及びフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]である場合である。
【0090】
このとき、さらに好ましい態様は、R11、R12、R13、及びR14が全て水素原子であり、R2
フェニル[該フェニルは、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。)及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。]、
ピリジル{該ピリジルは、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジル、フェノキシ[該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシは、1個のフェニルで置換されてもよい。)、及びハロC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1〜2個の基で置換されてもよい。]、及びピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されており、さらに、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、又は
1個のフェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)で置換されているピラジニルである場合である。
【0091】
また、本発明化合物の他の好ましい態様は、下記の通りである(この態様は、上記式(I−c)、(I−a)、及び(I−b)にも適用される)。
ひとつの好ましいR11は、水素原子又はC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR11は、水素原子又はメチルである。
ひとつの好ましいR12は、水素原子又はC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR12は、水素原子又はメチルである。
また、他の好ましいR11及びR12は、該R11及びR12が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環であり、
このとき、より好ましいR11及びR12は、該R11及びR12が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-6シクロアルカンである。
ひとつの好ましいR13は、水素原子、C1-4アルキル、又はハロC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR13は、水素原子又はメチルである。
ひとつの好ましいR14は、水素原子又はC1-4アルキルであり、
このとき、より好ましいR14は、水素原子又はメチルである。
また、他の好ましいR13及びR14は、該R13及びR14が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-8シクロアルカン又は酸素原子を含む4から8員の飽和のヘテロ環であり、
このとき、より好ましいR13及びR14は、該R13及びR14が隣接する炭素原子といっしょになって形成するC3-6シクロアルカンである。
【0092】
好ましいYは、単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)であり、
より好ましいYは、単結合、メタンジイル、エタン−1,1−ジイル、プロパン−1,1−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、シクロプロパン−1,1−ジイル、又はエタン−1,2−ジイルであり、
さらに好ましいYは、単結合又はメタンジイルである。
好ましいR2は、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、フェニル及びベンジルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α1から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、ナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチル、ピラゾリル[該ピラゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されており、さらに、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。]、イミダゾリル[該イミダゾリルは、1個のフェニルで置換されている。]、イソオキサゾリル[該イソオキサゾリルは、1個のフェニル(該フェニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)で置換されている。]、オキサゾリル(該オキサゾリルは、1個のフェニルで置換されており、さらに、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、チアゾリル(該チアゾリルは、1個のフェニルで置換されている。)、ピリジル[該ピリジルは、フェニル、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びフェニルスルファニル(該フェニルスルファニルは、1個のハロゲン原子で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されている。]、ピリミジニル(該ピリミジニルは、シクロヘキシル及びフェニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されている。)、ベンゾチオフェニル、キノリル又はメチレンジオキシフェニル(該メチレンジオキシフェニルは、1〜2個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
このとき、置換基群α1のうち好ましい基は、
ハロゲン原子、C1-6アルキル{該C1-6アルキルは、C3-8シクロアルキル、フェニル、及びC1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、1個のC3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)で置換されてもよい。]からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。}、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル、(該フェニルは、同一に又は異なって置換基群α2から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、チエニル、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、イソオキザゾリル、チアゾリル(該チアゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、キノリル、C1-6アルコキシ[該C1-6アルコキシは、C3-8シクロアルキル及びフェニル(該フェニルは、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。]、ハロC1-6アルコキシ、C2-6アルケニルオキシ、C3-8シクロアルコキシ、フェノキシ(該フェノキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群より選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ピリジルオキシ(該ピリジルオキシは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びハロC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、及びC1-6アルキルスルファニルであり、
このとき、置換基群α2のうち好ましい基は、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロキシ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、フェニル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノスルホニルである。
【0093】
本発明の化合物は、部分的に飽和された含窒素複素環構造を有する化合物であり、その製薬学的に許容される塩でも良い(以下、適宜「本発明の化合物」という。)。
【0094】
製薬学的に許容される塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような鉱酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩のようなスルホン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、アスコルビン酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、リンゴ酸塩のような有機酸塩等の酸付加塩、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩、又は、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のような無機塩若しくはアンモニウム塩、トリエチルアミン塩、ジイソプロピルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩のような有機塩基との塩が挙げられる。なお、塩には、含水塩が含まれる。
【0095】
本発明の化合物は、不斉中心を持つことがあり、その場合種々の光学異性体が存在する。したがって、本発明の化合物は、(R)および(S)の別々の光学活性体として、およびラセミ体又は(RS)混合物として存在し得る。また、不斉中心を2個以上持つ化合物の場合には、さらにそれぞれの光学異性によるジアステレオマーも存在する。本発明の化合物は、これらすべての型を、任意の割合で含む混合物も含む。たとえば、ジアステレオマーは当業者によく知られた方法、たとえば分別結晶法等によって分離することができ、また、光学活性体はこの目的のためによく知られた有機化学的手法によって得ることができる。また、本発明の化合物には、シス体、トランス体などの幾何異性体が存在することがある。さらに、本発明の化合物は、互変異性を有し、種々の互変異性体が存在する。本発明の化合物は、それらの異性体、及びそれらの異性体を任意の割合で含んだ混合物も含む。
さらに、本発明化合物又はその塩が水和物又は溶媒和物を形成する場合、それらも本発明化合物又はその塩の範囲内に含まれる。
【0096】
PHD2(プロリルヒドロキシラーゼドメイン−2)とは、プロリルヒドロキシラーゼファミリーに属するタンパク質である。PHD2は、低酸素誘導因子(HIF)プロリルヒドロキシラーゼ活性を有する酵素であり、特に、通常の酸素状態においてHIF−1α、HIF−2α、HIF−3α分子(以下一括してHIF−α分子と呼ぶ)の特定のプロリン残基を水酸化(ヒドロキシ化)する作用を有する。
【0097】
HIF−α因子は、造血因子であるエリスロポエチンの転写因子である。PHD2はHIFを水酸化することで分解へと促し、過剰なエリスロポエチン産生を抑制している。本発明化合物は、前述の通り優れたPHD2阻害作用を有する。したがって、PHD2の阻害によって、HIF−1α分子の特定のプロリン残基を水酸化することを防ぎ、HIF−α分子の安定化に寄与する。これによって体内のEPOの産生を促し、貧血又は貧血に関連する疾患を予防又は治療することができる。
【0098】
よって、本発明化合物は、PHD2阻害剤、EPO産生促進剤、又は貧血若しくは貧血に関連する疾患の予防又は治療剤の有効成分として用いることができる。
【0099】
ここで、「貧血」には、腎臓の機能低下によりEPO産生能が落ちることで発症する「腎性貧血」、鉄代謝の不全による「鉄欠乏性貧血」の他、特定の原因によるその他の型の貧血が含まれる。
【0100】
ここで、「貧血に関連する疾患」とは、慢性腎臓病、心不全などが挙げられる。
【0101】
また本発明化合物により、PHD2を阻害しHIF−αの安定化を促すことで、虚血性疾患の改善、炎症性疾患の改善が期待できる。またHIF−α安定化によりVEGFなど血管新生を促す因子の発現増加のほか、発現されたEPOによる臓器保護作用などが期待できる。ここで言う臓器とは、腎臓、すい臓、脳などが含まれる。
【0102】
本発明化合物は、単独又は薬学的あるいは薬剤学的に許容される添加剤と共に投与することができる。
【0103】
本発明の化合物を医薬として用いるためには、固体組成物、液体組成物及びその他の組成物のいずれの形態でもよく、必要に応じて最適のものが選択される。本発明の医薬は、本発明の化合物に薬学的に許容される添加剤を配合して製造することができる。具体的には、常用の賦形剤又は希釈剤、そして、必要に応じて一般に使用される結合剤、崩壊剤、潤滑剤、被覆剤、糖衣剤、pH調整剤、溶解剤又は水性若しくは非水性溶媒などを添加し、常用の製剤技術によって、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤等に調製する事ができる。前記添加剤としては、たとえば、水、乳糖、デキストロース、フラクトース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、デンプン、コーンスターチ、ガム、ゼラチン、アルギネート、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、セルロース、水シロップ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルキルパラヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、寒天、ペクチン、アラビアゴム、グリセリン、ゴマ油、オリーブ油、大豆油カカオバター、エチレングリコール、低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)等やその他常用されるものを挙げることができる。
【0104】
また、本発明化合物は、α、β若しくはγ−シクロデキストリン又はメチル化シクロデキストリン等と包接化合物を形成させて製剤化することができる。
【0105】
本発明化合物の製剤の製造例を以下に示す。
製剤例1
以下の成分を含有する顆粒剤を製造する。
成分:一般式(I’)で表される化合物、乳糖、コーンスターチ、HPC−L。
一般式(I’)で表される化合物と乳糖をふるいに通す。コーンスターチをふるいに通す。これらを混合機にて混合する。混合末にHPC−L水溶液を添加し、練合、造粒(押し出し造粒)した後、乾燥する。得られた乾燥顆粒を振動ふるいで篩過し顆粒剤を得る。
【0106】
製剤例2
以下の成分を含有するカプセル充填用散剤を製造する。
成分:一般式(I’)で表される化合物、乳糖、コーンスターチ、ステアリン酸マグネシウム。
一般式(I’)で表される化合物と乳糖をふるいに通す。コーンスターチをふるいに通す。これらとステアリン酸マグネシウムを混合機にて混合し、散剤を得る。得られた散剤はカプセルに充填することができる。
【0107】
製剤例3
以下の成分を含有するカプセル充填用顆粒剤を製造する。
成分:一般式(I’)で表される化合物、乳糖、コーンスターチ、HPC−L。
一般式(I’)で表される化合物と乳糖をふるいに通す。コーンスターチをふるいに通す。これらを混合機にて混合する。混合末にHPC−L水溶液を添加し、練合、造粒した後、乾燥する。得られた乾燥顆粒を振動ふるいで篩過し整粒し、顆粒を得る。得られた顆粒はカプセルに充填することができる。
【0108】
製剤例4
以下の成分を含有する錠剤を製造する。
成分:一般式(I’)で表される化合物、乳糖、微結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、CMC−Na。
一般式(I’)で表される化合物と乳糖と微結晶セルロース、CMC−Naをふるいに通し、混合する。混合末にステアリン酸マグネシウムを添加し、製剤用混合末を得る。本混合末を直打し錠剤を得る。
【0109】
本発明化合物をPHD2阻害剤などとして使用する場合は、本発明化合物をそのまま経口投与、又は非経口投与してもよい。また、本発明化合物を有効成分として含む剤として経口投与、又は非経口投与してもよい。非経口投与としては、静脈内投与、経鼻投与、経皮投与、皮下投与、筋肉内投与、舌下投与があげられる。
【0110】
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例えば、成人の貧血を呈した患者に経口投与する場合、通常1回量として0.1mg〜1000mg、好ましくは1mg〜200mgであり、この量を、1日に1回〜3回、又は2日〜3日に1回投与するのが望ましい。
なお、本発明化合物は、医薬品として望ましい性質を有している。例えば、エリスロポエチンの過剰な産生を回避しうる性質が挙げられる。
【0111】
本発明の化合物のPHD2阻害作用を評価するには、例えば、本明細書の試験例に記載した方法など、公知の手法に従って行うことができる。
【0112】
以下に、本発明に係る化合物の製造方法を詳細に説明するが、例示されたものに特に限定されない。また、反応に使用する溶媒においても、各反応を阻害しないものであればよく、特に下記の記載に限定されない。
【0113】
以下、式(I)又は(I’)で表される化合物(以下、化合物(I)、化合物(I’)と記載することもある。)の製造法について説明する。
【0114】
化合物(I)又は(I’)は、自体公知の方法、例えば、以下に示す製造法1〜10又はこれらに準ずる方法により製造することができる。なお、以下の各製造方法において、原料化合物は塩として用いてもよく、該塩としては、例えば、前記の「製薬学的に許容される塩」が挙げられる。また、目的化合物も塩として得ることができ、該塩としては、例えば、前記の「製薬学的に許容される塩」が挙げられる。
【0115】
さらに、得られた目的化合物は、未精製のまま、次工程に用いることもできる。
【0116】
本発明の化合物(I)又は(I’)に属する化合物(I−9)は、例えば、下記製造法1又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法1:
【0117】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R11、R12、R13、R14、R2は前記と同意義であり、Raは水素原子、メチル、エチルを示し、Y2は単結合又はC1-5アルカンジイルを示し、P1、P2、P3はカルボン酸の一般的な保護基、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(第3版、1999年、P.G.M.Wuts、T.W.Greene編)等に記載されている基を示し、具体的にはC1-6アルキル、ベンジル、4−メトキシベンジル、2−(トリメチルシリル)エチル等を示す。]
【0118】
[工程1−1]
本工程は、化合物(I−1)と化合物(I−2)を用いて還元的アミノ化反応を行うことにより、化合物(I−3)を製造する方法である。
反応に用いられる還元剤としては、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、ナトリウムボロヒドリド、ナトリウムシアノボロヒドリド、ボラン−2−ピコリン錯体等が挙げられる。用いられる還元剤の量は、化合物(I−1)1当量に対して1〜3当量であり、好ましくは1〜2当量である。
反応に用いられる溶媒は、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
これらの反応は、通常0℃〜還流温度で行うことができる。
このようにして得られる化合物(I−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0119】
[工程1−2]
本工程は、化合物(I−3)と化合物(I−4)を塩基の存在下反応させることにより、化合物(I−5)を製造する方法である。
反応に用いられる塩基は、通常例えば、トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。用いられる塩基の量は、化合物(I−3)1当量に対して、通常1〜5当量であり、好ましくは1〜3当量である。
反応に用いられる溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
これらの反応は、通常0℃〜室温で行うことができる。
このようにして得られる化合物(I−5)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0120】
[工程1−3]
本工程は、化合物(I−5)を塩基の存在下環化することにより、化合物(I−6)を製造する方法である。
反応に用いられる塩基は、通常例えば、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、カリウム tert−ブトキシド、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられる。用いられる塩基の量は、化合物(I−5)1当量に対して、通常1〜5当量であり、好ましくは2〜3当量である。
反応に用いられる溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
これらの反応は、通常0℃〜還流温度で行うことができる。
このようにして得られる化合物(I−6)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0121】
[工程1−4]
本工程は、化合物(I−6)と化合物(I−7)より、化合物(I−8)を製造する方法である。
反応に用いられる溶媒は、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
本反応には、添加物として塩基を用いることができる。塩基の例としてはトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられる。
これらの反応は、通常室温〜還流温度で行うことができる。
このようにして得られる化合物(I−8)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0122】
[工程1−5]
本工程は、化合物(I−8)を脱保護することにより、化合物(I−9)を製造する方法である。
この反応は例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(第3版、1999年、P.G.M.Wuts、T.W.Greene編)等に記載された方法又はそれに準じた方法で行うことができる。具体的には、P3がtert−ブチル、4−メトキシベンジル、トリメチルシリルの場合は、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等の溶媒中、塩酸等の鉱酸や酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸を用い、化合物(I−9)を製造することができる。P3がベンジル、4−メトキシベンジルの場合は、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等の溶媒中、パラジウム−カーボン等の触媒存在下、加水素分解することにより化合物(I−9)を製造することもできる。P3が2−(トリメチルシリル)エチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリルの場合は、フッ化カリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド等で処理することで化合物(I−9)を製造することもできる。Pがメチル、エチル、n−プロピルの場合、溶媒はメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、水等が用いられ、これらの溶媒は適宜の割合で混合して用いてもよく、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の塩基で処理することで化合物(I−9)を製造することもできる。
これらの反応は、通常室温〜還流温度で行うことができる。
このようにして得られる化合物(I−9)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0123】
本発明の化合物(I)又は(I’)に属する化合物(II−6)は、例えば、下記製造法2又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法2:
【0124】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R11、R12、R13、R14、P1、P2、P3は前記と同意義であり、Rbは水素原子、フェニル、ベンジルを示し、nは0〜5の整数を示す。]
【0125】
[工程2−1]
本工程は、化合物(I−1)と化合物(II−1)より、化合物(II−2)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−1に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(II−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0126】
[工程2−2]
本工程は、化合物(II−2)と化合物(I−4)より化合物(II−3)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−2に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(II−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0127】
[工程2−3]
本工程は、化合物(II−3)より化合物(II−4)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−3に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(II−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0128】
[工程2−4]
本工程は、化合物(II−4)と化合物(I−7)より、化合物(II−5)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−4に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(II−5)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0129】
[工程2−5]
本工程は、化合物(II−5)より化合物(II−6)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−5に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(II−6)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0130】
本発明の化合物(I)又は(I’)に属する化合物(III−6)は、例えば、下記製造法3又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法3:
【0131】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R11、R12、R13、R14、R2、P1、P2、P3は前記と同意義であり、L1は一般的な脱離基、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等を示し、Y3はC1-6アルカンジイルを示す。]
【0132】
[工程3−1]
本工程は、化合物(I−1)と化合物(III−1)を塩基の存在下反応させることにより、化合物(III−2)を製造する方法である。
反応に用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウム、カリウム tert−ブトキシド、トリエチルアミン、ピリジン、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。用いられる塩基の量は、化合物(I−1)1当量に対して1〜3当量である。
反応に用いられる溶媒は、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は適宜の割合で混合して用いてもよい。
これらの反応は、通常0℃〜還流温度で行うことができる。
このようにして得られる化合物(III−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0133】
[工程3−2]
本工程は、化合物(III−2)と化合物(I−4)より化合物(III−3)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−2に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(III−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0134】
[工程3−3]
本工程は、化合物(III−3)より化合物(III−4)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−3に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(III−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0135】
[工程3−4]
本工程は、化合物(III−4)と化合物(I−7)より、化合物(III−5)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−4に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(III−5)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0136】
[工程3−5]
本工程は、化合物(III−5)より化合物(III−6)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−5に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(III−6)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0137】
本発明の化合物(I)又は(I’)に属する化合物(IV−7)は、例えば、下記製造法4又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法4:
【0138】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R11、R13、R14、R2、P1、P2、P3は前記と同意義であり、Y1は単結合又はC1-6アルカンジイル(該C1-6アルカンジイルの炭素原子の1つは、C3-6シクロアルカン−1,1−ジイルによって置き換えられてもよい。)を示す。]
【0139】
[工程4−1]
本工程は、化合物(IV−1)と化合物(IV−2)を反応させることにより、化合物(IV−3)を製造する方法である。
反応に用いられる溶媒は、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、水等が挙げられ、これらの溶媒は適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応には、添加物として塩基又は酸を用いることができる。塩基の例としては水素化ナトリウム、カリウム tert−ブトキシド、トリエチルアミン、ピリジン、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。酸の例としては酢酸、塩酸、硫酸等が挙げられる。
これらの反応は、通常0℃〜還流温度で行うことができ、又マイクロ波照射下でも行うことができる。
このようにして得られる化合物(IV−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0140】
[工程4−2]
本工程は、化合物(IV−3)と化合物(I−4)より化合物(IV−4)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−2に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(IV−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0141】
[工程4−3]
本工程は、化合物(IV−4)より化合物(IV−5)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−3に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(IV−5)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0142】
[工程4−4]
本工程は、化合物(IV−5)と化合物(I−7)より、化合物(IV−6)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−4に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(IV−6)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0143】
[工程4−5]
本工程は、化合物(IV−6)より化合物(IV−7)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−5に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(IV−7)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0144】
本発明の化合物(I)又は(I’)に属する化合物(V−4)は、例えば、下記製造法5又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法5:
【0145】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R11、R12、R13、R14、Y1、P3は前記と同意義であり、環Aはフェニル(該フェニルは、同一に又は異なって、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、及びC3-8シクロアルコキシからなる群から選ばれる1〜4個の基で置換されてもよい。)又はピリジル(該ピリジルは、同一に又は異なって、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)を示し、L2は一般的な脱離基、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等を示し、M1−Rcは金属を含む有機金属化合物を示し、ここでM1はボロン酸、ボロン酸エステル、マグネシウムブロミド、マグネシウムクロリド等を示し、RcはC1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニル(該フェニルは、同一に又は異なって上記置換基群α2から選ばれる1〜3個の基で置換されてもよい。)、チエニル、ピラゾリル(該ピラゾリルは、1個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、イソオキザゾリル、チアゾリル(該チアゾリルは、1〜2個のC1-6アルキルで置換されてもよい。)、ピリジル(該ピリジルは、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ及びハロC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、キノリル等を示す。化合物(V−1)は、製造法1〜4の工程の操作を行なうことで製造することができる。]
【0146】
[工程5−1]
本工程は、化合物(V−1)と有機金属化合物(V−2)を用いて、カップリング反応を行うことにより、化合物(V−3)を製造する方法である。
1がボロン酸又はボロン酸エステルの場合は、本反応は、いわゆる鈴木−宮浦カップリング反応であり、パラジウム触媒及び塩基の存在下、文献記載の方法(Tetrahedron Letters,1979,20,3437−3440、Chemical reviews,1995,95,2457−2483)又はそれに準じた方法により行うことができる。また、M1がマグネシウムブロミド、マグネシウムクロリド等のグリニャール試薬の場合、パラジウム触媒の存在下、化合物(V−3)を製造することができる。
なお、このとき、適宜、塩化インジウム等の金属試薬を加えても良い。本工程において用いられる化合物(V−2)の量は、化合物(V−1)1当量に対して1〜5当量であり、好ましくは1〜3当量である。
カップリング反応に用いるパラジウム触媒としては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)アセテート又は[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(1:1)等の当業者に公知のパラジウム触媒が挙げられる。又、塩基存在下、酢酸パラジウム(II)とトリフェニルホスフィン又はトリ(2−メチルフェニル)ホスフィン等のホスフィン試薬を用いて系中でパラジウム(0)触媒を発生させて反応に用いることもできる。用いるパラジウム触媒の量は、化合物(V−1)1当量に対して、通常0.01〜0.5当量であり、好ましくは0.05〜0.3当量である。
用いられる塩基としては炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ、リン酸三カリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、トリエチルアミン等が挙げられる。用いられる塩基の量は、化合物(V−1)1当量に対して、通常1〜5当量であり、好ましくは1〜3当量である。
反応に用いられる溶媒は、メタノール、エタノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、水等が挙げられ、これらの溶媒は適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応には、添加物として銅化合物を用いることができる。銅化合物の例としてはヨウ化銅(I)、酢酸銅(II)等が挙げられる。
これらの反応は、通常室温〜180℃で行うことができ、又、マイクロ波照射下でも行うことができる。
このようにして得られる化合物(V−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0147】
[工程5−2]
本工程は、化合物(V−3)より化合物(V−4)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−5に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(V−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0148】
本発明の化合物(I)又は(I’)に属する化合物(VI−2)は、例えば、下記製造法6又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法6:
【0149】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R11、R12、R13、R14、Y1、環A、L2、M1、Rcは前記と同意義であり、化合物(VI−1)は、製造法1〜4の工程の操作を行なうことで製造することができる。]
【0150】
[工程6−1]
本工程は、化合物(VI−1)と有機金属化合物(V−2)より化合物(VI−2)を製造する方法である。
本反応は、製造法5の工程5−1に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(VI−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0151】
本発明の化合物(I’)に属する化合物(VII−6)は、例えば、下記製造法7又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法7:
【0152】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R15、R16、Ra、R2、Y2、P1、P2、P3は前記と同意義である。]
【0153】
[工程7−1]
本工程は、化合物(VII−1)と化合物(I−2)より、化合物(VII−2)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−1に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(VII−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0154】
[工程7−2]
本工程は、化合物(VII−2)と化合物(I−4)より、化合物(VII−3)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−2に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(VII−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0155】
[工程7−3]
本工程は、化合物(VII−3)より化合物(VII−4)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−3に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(VII−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0156】
[工程7−4]
本工程は、化合物(VII−4)と化合物(I−7)より、化合物(VII−5)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−4に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(VII−5)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0157】
[工程7−5]
本工程は、化合物(VII−5)より化合物(VII−6)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−5に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(VII−6)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0158】
本発明の化合物(I’)に属する化合物(VIII−4)は、例えば、下記製造法8又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法8:
【0159】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R15、R16、Ra、R2、Y2、P1、P3は前記と同意義である]
【0160】
[工程8−1]
本工程は、化合物(VII−2)と化合物(VIII−1)を用いて縮合反応を行うことにより、化合物(VIII−2)を製造する方法である。
縮合反応に用いられる試薬としては、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとの組み合わせ、1,1’−カルボニルジイミダゾール、プロピルホスホン酸無水物(環状トリマ−)等が挙げられる。用いられる縮合剤の量は、化合物(VII−2)1当量に対して1〜3当量であり、好ましくは1〜2当量である。
本反応には、添加物として塩基を用いることができる。塩基の例としてはトリエチルアミン等が挙げられる。
反応に用いられる溶媒は、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
これらの反応は、通常0℃〜還流温度で行うことができる。
このようにして得られる化合物(VIII−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0161】
[工程8−2]
本工程は、化合物(VIII−2)より化合物(VIII−3)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−3に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(VIII−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0162】
[工程8−3]
本工程は、化合物(VIII−3)より化合物(VIII−4)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−5に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(VIII−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0163】
本発明の化合物(I)又は(I’)に属する化合物(IX−4)は、例えば、下記製造法9又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法9:
【0164】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R11、R12、R13、R14、R2、Y1、P1、P3は前記と同意義であり、化合物(IX−1)は、製造法1〜4の工程の操作を行なうことで製造することができる。]
【0165】
[工程9−1]
本工程は、化合物(IX−1)と化合物(VIII−1)を用いて縮合反応を行うことにより、化合物(IX−2)を製造する方法である。
本反応は、製造法8の工程8−1に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(IX−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0166】
[工程9−2]
本工程は、化合物(IX−2)より化合物(IX−3)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−3に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(IX−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0167】
[工程9−3]
本工程は、化合物(IX−3)より化合物(IX−4)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−5に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(IX−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0168】
本発明の化合物(I’)に属する化合物(X−4)は、例えば、下記製造法10又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
製造法10:
【0169】
【化18】
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[式中、R11、R12、R13、R14、R2、R3、Y1、Y4、P2、P3は前記と同意義であり、化合物(X−1)は、製造法1〜4の工程の操作を行なうことで製造することができる。]
【0170】
[工程10−1]
本工程は、化合物(X−1)と化合物(X−2)より化合物(X−3)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−4に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(X−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0171】
[工程10−2]
本工程は、化合物(X−3)より化合物(X−4)を製造する方法である。
本反応は、製造法1の工程1−5に記載した方法に準じて行うことができる。
このようにして得られる化合物(X−4)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【実施例】
【0172】
本発明は、以下の参考例、実施例及び試験例によってさらに詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
【0173】
本明細書中で用いられている略語は下記の意味を示す。
s : シングレット(singlet)
d : ダブレット(doublet)
t : トリプレット(triplet)
q : クァルテット(quartet)
quin : クィンテット(quintet)
sept : セプテット(septet)
dd : ダブルダブレット(double doublet)
dt : ダブルトリプレット(double triplet)
td : トリプレットダブレット(triplet doublet)
m : マルチプレット(multiplet)
br : ブロード(broad)
J : カップリング定数(coupling constant)
Hz : ヘルツ(Hertz)
CHLOROFORM−d : 重クロロホルム
DMSO−d: 重ジメチルスルホキシド
METHANOL−d : 重メタノール
【0174】
H−NMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)は下記のフーリエ変換型NMRで測定した。
200MHz: Gemini2000 (Agilent Technologies)
300MHz: Inova300 (Agilent Technologies)
600MHz: JNM−ECA600 (JEOL)
解析にはACD/SpecManager ver.12.01(商品名)、ACD/Spectrus ProcessorTMなどを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していない。
【0175】
MS(マススペクトル)は以下の装置にて測定した。
PlatformLC (Waters)
LCMS−2010EV (Shimadzu)
LCMS−IT−TOF (Shimadzu)
GCT (Micromass)
Agilent6130 (Agilent)
LCQ Deca XP (ThermoFisher Scientific)
イオン化法としては、ESI(Electrospray Ionization、エレクトロスプレーイオン化)法、EI(Electron Ionization、電子イオン化)法、又は、ESI及びAPCI(Atmospheric Pressure Chemical Ionization、大気圧化学イオン化)法とのデュアルイオン化法を用いた。データは実測値(found)を記載した。通常、分子イオンピークが観測されるが、水酸基(−OH)を有する化合物の場合、フラグメントピークとしてHOが脱離したピークが観測されることもある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピーク若しくはフラグメントイオンピークが観測される。
【0176】
分取高速液体クロマトグラフィー(分取HPLC)による精製は以下の条件により行った。ただし、塩基性官能基を有する化合物の場合、本操作でトリフルオロ酢酸を用いたときには、フリー体を得るための中和操作等を行う場合がある。
機械:Gilson社 preparative HPLC system
カラム:Waters SunFireTM Prep C18 OBDTM 5μm 30x50mm
流速:40mL/min、検出法:UV 254nm
溶媒:A液;0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=90/10)、2分(A液/B液=90/10)、12分(A液/B液=20/80)、13.5分(A液/B液=5/95)、15分(A液/B液=5/95)
【0177】
光学高速液体クロマトグラフィー(光学HPLC)による分析は以下の条件により行った。
機械:Agilent社 Agilent1100
カラム:ダイセル CHIRALCEL OD−H 5μm 4.6x250mm
流速:0.5mL/min、検出法:UV 254nm
溶媒:0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
【0178】
光学分取高速液体クロマトグラフィー(光学分取HPLC)による精製は以下の条件により行った。
機械:Gilson社 preparative HPLC system
カラム:ダイセル CHIRALCEL OD 10μm 20x250mm
流速:5mL/min、検出法:UV 254nm
溶媒:0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
【0179】
X線結晶構造解析にはXR−AXIS RAPID II(Rigaku)装置を用いた。
【0180】
光学活性体の光学純度は、鏡像体過剰率(%ee)で評価した。該鏡像体過剰率は、光学HPLCを用い、次式により求めた。
{(R)−体の場合}
鏡像体過剰率(%ee)=100×[(R)−(S)]/[(R)+(S)]
[式中、(R)及び(S)は、鏡像体の絶対配置及び各鏡像体の光学高速液体クロマトグラフィー(HPLC)におけるピークエリアを示す]
(S)−体の場合においても、同様に鏡像体過剰率を求めた。
フェーズセパレーターは、バイオタージ社のISOLUTE(登録商標) Phase Separatorを用いた。
【0181】
マイクロウェーブ反応装置はBiotage社Initiatorを用いた。
【0182】
化合物名はACD/Name (ACD/Labs 12.01, Advanced Chemistry Development Inc.)により命名した。
【0183】
元素分析は以下の装置にて測定した。
2400II (Perkin Elmer)
vario MICRO cube (elementar)
MT−6 (ヤナコ分析工業)
【0184】
イオンクロマト分析は以下の装置にて測定した。
DX500 (ダイオネクス)
XS100 (三菱化学)
ICS3000 (ダイオネクス)
【0185】
融点は以下の装置にて測定した。
MP−J3 (ヤナコ機器開発研究所)
【0186】
参考例及び実施例中の表において、塩情報が空白の化合物はフリー体で得たことを意味する。
参考例1−1
メチル (4−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセテート塩酸塩
【0187】
【化19】
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(1)メチル テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イリデンアセテートの合成
【0188】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(10.0g)のトルエン(200mL)溶液へ、(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸メチルを室温にて加えた。100℃にて15時間攪拌した後、室温まで冷却した。減圧下濃縮した後、酢酸エチル(200mL)及びn−ヘキサン(200mL)を加えた。沈殿物を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜50:50)で精製し、メチル テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イリデンアセテートを無色油状物(13.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.30 - 2.37 (m, 2 H) 2.95 - 3.05 (m, 2 H) 3.70 (s, 3 H) 3.71 - 3.81 (m, 4 H) 5.69 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 157[M+H]+, 179[M+Na]+.
(2)メチル (4−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセテートの合成
【0189】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
上記(1)で得られた化合物(13.6g)の8mol/Lアンモニア−メタノール溶液(100mL)を封管中90℃にて4日間攪拌した。室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製し、メチル (4−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセテートを黄色油状物(7.09g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.44 - 1.56 (m, 2 H) 1.64 - 1.79 (m, 2 H) 2.45 (s, 2 H) 3.63 - 3.86 (m, 7 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 174[M+H]+, 196[M+Na]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(7.09g)の酢酸エチル溶液(100mL)へ4mol/L塩化水素−酢酸エチル溶液(10.2mL)を加えた後、n−ヘキサンを加え、室温にて5分間攪拌した。沈殿物を濾取し、表題化合物を無色固体(5.72g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.76 - 1.85 (m, 4 H) 2.90 (s, 2 H) 3.49 - 3.61 (m, 2 H) 3.63 - 3.68 (m, 3 H) 3.70 - 3.83 (m, 2 H) 8.35 (br. s., 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 174[M+H]+.
参考例1−2
tert−ブチル 4−アミノ−4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【0190】
【化22】
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テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンの代わりに1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリドン(5.00g)を用いて参考例1−1(1)〜(2)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(4.65g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.45 (s, 9 H) 1.49 - 1.52 (m, 2 H) 1.53 - 1.60 (m, 2 H) 2.41 (s, 2 H) 3.28 - 3.35 (m, 2 H) 3.58 - 3.68 (m, 2 H) 3.69 (s, 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 273[M+H]+.
参考例1−3
tert−ブチル 3−アミノ−3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)アゼチジン−1−カルボキシラート
【0191】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
(1)tert−ブチル 3−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)アゼチジン−1−カルボキシラートの合成
【0192】
【化24】
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テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンの代わりに1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−アゼチジノン(4.90g)を用いて、参考例1−1(1)と同様な手法にて、tert−ブチル 3−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)アゼチジン−1−カルボキシラートを無色油状物(6.21g)として得た。
1H NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.38 - 1.41 (m, 9 H) 3.61 - 3.67 (m, 3 H) 4.52 - 4.60 (m, 2 H) 4.66 - 4.73 (m, 2 H) 5.84 - 5.93 (m, 1 H)
MS ESI/APCI Dual nega: 226[M-H]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(6.04g)のエタノール(60mL)溶液へ28%アンモニア水溶液を加え、80℃にて9時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を減圧下濃縮し、表題化合物を粗生成物(8.14g)として得た。なお表題化合物は、粗生成物のまま、次の反応に用いた。
参考例2−1
メチル (1−アミノシクロブチル)アセテート
【0193】
【化25】
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(1)1−アザスピロ[3.3]ヘプタン−2−オンの合成
【0194】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
メチレンシクロブタン(2.35g)のジエチルエーテル(34.9mL)溶液へ、イソシアン酸クロロスルホニル(4.88g)を氷冷下ゆっくり加え、室温にて30分間攪拌した。0℃にて20%チオ硫酸ナトリウム水溶液(43.0mL)及び10%水酸化カリウム水溶液(43.0mL)を順次加え、同温度にて2時間攪拌した。反応系中が強塩基性であること確認した後、ジエチルエーテルで9回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、1−アザスピロ[3.3]ヘプタン−2−オンを黄色油状物(2.71g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.63 - 1.82 (m, 2 H) 2.17 - 2.45 (m, 4 H) 2.96 - 2.99 (m, 2 H) 5.90 - 6.56 (m, 1 H).
MS ESI posi: 112[M+H]+, 134[M+Na]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(2.67g)のメタノール(60.0mL)溶液へ濃硫酸をゆっくり加えた。1時間還流した後、室温まで冷却した。減圧下濃縮した後、酢酸エチルを加え、1mol/L塩酸で2回抽出した。合わせた水層へ、0℃にて炭酸カリウムを加え、pH>10とした。酢酸エチルで10回抽出し、合わせた有機層へ無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、表題化合物を淡黄色油状物(2.82g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.59 - 1.99 (m, 4 H) 2.03 - 2.16 (m, 2 H) 2.61 (s, 2 H) 3.69 (s, 3 H).
MS ESI posi: 144[M+H]+, 166[M+Na]+.
参考例2−2
メチル 3−アミノ−2,2,3−トリメチルブタノエート塩酸塩
【0195】
【化27】
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(1)3,3,4,4−テトラメチルアゼチジン−2−オンの合成
【0196】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
2,3−ジメチル−2−ブテン(5.76g)のトルエン(46.0mL)溶液へ、イソシアン酸クロロスルホニル(5.91mL)を0℃にて加えた。同温度にて10分間攪拌した後、室温まで昇温した。45分間攪拌した後、トルエン(69.0mL)を加えて希釈した。25%水酸化ナトリウム水溶液(49.1mL)及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(99.0mg)との混合物へ50℃にて反応液を1時間かけて加えた。得られた混合物を25%水酸化ナトリウム水溶液へ滴下した後、50℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却した後、トルエンにて2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をトルエンで再結晶し、3,3,4,4−テトラメチルアゼチジン−2−オンを無色固体(5.52g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.22 (s, 6 H) 1.33 (s, 6 H) 5.79 (br. s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 128[M+H]+, 150[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 126[M-H]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(5.52g)へ2mol/L塩化水素−メタノール溶液(40.0mL)を加え、5時間還流した。さらに2mol/L塩化水素−メタノール溶液(20.0mL)を加え、6時間還流した。室温まで冷却した後、トルエン(40.0mL)を加え減圧下濃縮した。残渣を0℃まで冷却した後、沈殿物を濾取し、トルエンで洗浄した。濾取物を減圧下乾燥し、表題化合物を無色固体(4.67g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.36 (s, 6 H) 1.51 (s, 6 H) 3.73 - 3.83 (m, 3 H) 8.25 - 8.83 (m, 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 160[M+H]+, 182[M+Na]+.
参考例2−3
メチル 3−アミノ−3−エチルペンタノエート塩酸塩
【0197】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
2,3−ジメチル−2−ブテンの代わりに2−エチル−1−ブテン(10.0g)を用いて参考例2−2と同様な手法にて、表題化合物を無色アモルファス(12.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.06 (t, J=7.5 Hz, 6 H) 1.79 - 2.02 (m, 4 H) 2.80 (s, 2 H) 3.74 (s, 3 H) 8.52 (br. s., 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 160[M+H]+, 182[M+Na]+.
参考例3−1
エチル 3−アミノ−2,2−ジフルオロプロパノエート塩酸塩
【0198】
【化30】
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エタノール(12.0mL)へ、0℃にて塩化チオニル(0.587mL)を加え、同温度にて30分間攪拌した。0℃にて3−アミノ−2,2−ジフルオロプロピオン酸塩酸塩(950mg)を加えた後、4時間還流した。室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。酢酸エチルを加え、生じた析出物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、表題化合物を淡褐色油状物(920mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.36 (t, J=7.0 Hz, 3 H) 3.84 (t, J=14.1 Hz, 2 H) 4.40 (q, J=7.0 Hz, 2 H) 8.70 (br. s., 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 154[M+H]+.
【0199】
以下の参考例3−2〜3−3は、市販の対応するβ−アラニンを原料として、参考例3−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表1−1に示す。
【0200】
【表1-1】
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参考例3−4
メチル (3R)−3−アミノ−4−ヒドロキシブタノエート塩酸塩
【0201】
【化31】
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L−β−ホモセリン(1.00g)のメタノール(8.4mL)溶液へ4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(8.4mL)を加えた後、60℃にて3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、表題化合物を淡黄色油状物(1.42g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.69 (d, J=6.5 Hz, 2 H) 3.34 - 3.60 (m, 2 H) 3.64 (s, 3 H) 4.27 - 4.57 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 134[M+H]+.
参考例3−5
メチル (3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブタノエート塩酸塩
【0202】
【化32】
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L−β−ホモセリンの代わりにD−β−ホモセリン(1.00g)を用いて、参考例3−4と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色油状物(1.42g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.70 (d, J=6.7 Hz, 2 H) 3.35 - 3.60 (m, 2 H) 3.64 (s, 3 H) 4.29 - 4.55 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 134[M+H]+.
参考例4−1
エチル (1−アミノシクロプロピル)アセテート塩酸塩
【0203】
【化33】
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(1)3−(ベンジルオキシ)プロパンニトリルの合成
【0204】
【化34】
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水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、14.6g)のテトラヒドロフラン(281mL)懸濁液へ、0℃にてエチレンシアノヒドリン(21.0mL)を滴下した後、同温度にて40分間攪拌した。反応液へベンジルブロミド(44.4mL)を加えた後、室温まで昇温しながら1晩攪拌した。反応液へ飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜70:30)で精製し、3−(ベンジルオキシ)プロパンニトリルを無色油状物(24.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.63 (t, J=6.4 Hz, 2 H) 3.69 (t, J=6.4 Hz, 2 H) 4.59 (s, 2 H) 7.27 - 7.41 (m, 5 H).
(2)1−[2−(ベンジルオキシ)エチル]シクロプロパンアミンの合成
【0205】
【化35】
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上記(1)で得られた化合物(24.7g)、オルトチタン酸テトライソプロピル(49.4mL)、及びメトキシシクロペンタン(306mL)との混合物へ、0℃にてエチルマグネシウムブロミド(約3mol/L、ジエチルエーテル溶液、102mL)を加えた後、室温にて3時間攪拌した。0℃にてボロントリフルオリド ジエチルエーテル錯体(38.8mL)を加えた後、室温にて1.5時間攪拌した。0℃にて水を加えた後、10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを12とした。反応液をクロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜5:95)で精製した。さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜5:95続いてクロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製し、1−[2−(ベンジルオキシ)エチル]シクロプロパンアミンを淡黄色油状物(12.5g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.40 - 0.45 (m, 2 H) 0.53 - 0.59 (m, 2 H) 1.73 (t, J=6.4 Hz, 2 H) 3.69 (t, J=6.4 Hz, 2 H) 4.52 - 4.55 (m, 2 H) 7.27 - 7.37 (m, 5 H).
(3)tert−ブチル {1−[2−(ベンジルオキシ)エチル]シクロプロピル}カルバメートの合成
【0206】
【化36】
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上記(2)で得られた化合物(12.5g)のテトラヒドロフラン(130mL)溶液へ炭酸水素ナトリウム水溶液(7.8%、106g)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(22.5mL)を順次加え、室温にて14時間攪拌した。飽和食塩水を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜50:50)で精製し、tert−ブチル {1−[2−(ベンジルオキシ)エチル]シクロプロピル}カルバメートを無色固体(16.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.61 - 0.80 (m, 4 H) 1.41 (s, 9 H) 1.84 (t, J=6.3 Hz, 2 H) 3.63 (t, J=6.3 Hz, 2 H) 4.51 (s, 2 H) 4.88 (br. s, 1 H) 7.27 - 7.39 (m, 5 H).
(4)tert−ブチル [1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]カルバメートの合成
【0207】
【化37】
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上記(3)で得られた化合物(16.3g)のエタノール(112mL)溶液へ20%水酸化パラジウム/炭素(3.25g)を加え、水素雰囲気下、60℃にて23時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液をセライト(登録商標)濾過した。濾液を減圧下濃縮し、tert−ブチル [1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロピル]カルバメートを無色固体(11.1g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.71 - 0.78 (m, 2 H) 0.79 - 0.87 (m, 2 H) 1.44 (s, 9 H) 1.60 - 1.66 (m, 2 H) 3.65 - 3.78 (m, 2 H) 4.83 - 4.99 (m, 1 H).
(5){1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロプロピル}酢酸の合成
【0208】
【化38】
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上記(4)で得られた化合物(11.1g)及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル フリーラジカル(602mg)のアセトニトリル(275mL)溶液へ、リン酸ナトリウム緩衝液(0.67mol/L、pH6.7、206mL)を加えた。35℃に加熱した後、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(0.265%、32.6mL)及び亜塩素酸ナトリウム水溶液(14.7%、110mL)を2時間かけて同時に加え、同温度にて55時間攪拌した。室温まで冷却し、水(400mL)を加えた後、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液にて塩基性とした。反応液を0℃にてチオ硫酸ナトリウム水溶液(5.75%、291mL)へ注いだ。ジエチルエーテル(750mL)にて洗浄した後、水層を2mol/L塩酸(140mL)を加えpH2〜3とした。ジエチルエーテル及び酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をn−ヘキサン−酢酸エチル混合液にて結晶化し、{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロプロピル}酢酸を無色固体(9.45g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.73 - 0.83 (m, 2 H) 0.89 - 0.96 (m, 2 H) 1.45 (s, 9 H) 2.41 - 2.82 (m, 2 H) 5.09 - 5.49 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 238[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 214[M-H]-.
(6)表題化合物の合成
エタノール(34.8mL)へ、0℃にて塩化チオニル(1.51mL)を加え、同温度にて30分間攪拌した。上記(5)で得られた化合物(1.50g)を加えた後、75℃にて4時間攪拌した。室温まで冷却した後、減圧下濃縮し、表題化合物を淡黄色油状物(1.41g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.73 - 0.81 (m, 2 H) 1.30 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 1.44 - 1.51 (m, 2 H) 2.74 (s, 2 H) 4.23 (q, J=7.2 Hz, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 144[M+H]+.
参考例5−1
エチル 1−(アミノメチル)シクロプロパンカルボキシレート
【0209】
【化39】
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(1)エチル 1−シアノシクロプロパンカルボキシレートの合成
【0210】
【化40】
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シアノ酢酸エチル(11.8g)のアセトン(83.0mL)溶液へ炭酸カリウム(43.1g)及び1,2−ジブロモエタン(39.2g)を加え、12時間還流した。室温まで冷却した後、反応液をセライト(登録商標)濾過した。濾液を減圧下濃縮し、さらに加熱しながら減圧下乾燥してエチル 1−シアノシクロプロパンカルボキシレートを赤色油状物(14.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.23 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 1.57 - 1.62 (m, 2 H) 1.73 - 1.79 (m, 2 H) 4.19 (q, J=7.1 Hz, 2 H).
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(14.0g)のエタノール(127mL)溶液へ、ラネーニッケル触媒(約2.8g)を加えた。水素雰囲気下、室温にて12時間攪拌した後、さらに40℃にて12時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を減圧下濃縮した。生じた沈殿物を濾別し、エタノールにて洗浄した。濾液を濃縮し、表題化合物を赤色油状物(13.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.82 - 0.88 (m, 2 H) 0.98 - 1.04 (m, 2 H) 1.13 - 1.21 (m, 3 H) 2.63 - 2.72 (m, 2 H) 4.00 - 4.10 (m, 2 H).
【0211】
以下の参考例5−2〜5−5は、1,2−ジブロモエタンの代わりに対応する市販のジハロゲン化アルカン又はジハロゲン化アルキルエーテルを用いて、参考例5−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表2−1に示す。
【0212】
【表2-1】
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参考例6−1
4−シクロブチルベンズアルデヒド
【0213】
【化41】
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4−ヨードベンズアルデヒド(500mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(75.6mg)、ヨウ化銅(I)(24.6mg)、及び脱水テトラヒドロフラン(10.0mL)の混合物へ、シクロブチル亜鉛ブロミド(0.5mol/L、テトラヒドロフラン溶液、6.46mL)を加え、封管中60℃にて14時間攪拌した。室温まで冷却した後、沈殿物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。濾液を減圧下濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=98:2〜90:10)で精製し、表題化合物を無色油状物(225mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.79 - 2.28 (m, 4 H) 2.29 - 2.48 (m, 2 H) 3.54 - 3.73 (m, 1 H) 7.32 - 7.39 (m, 2 H) 7.74 - 7.87 (m, 2 H) 9.97 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 161[M+H]+.
参考例6−2
4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−カルバルデヒド
【0214】
【化42】
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4−ブロモベンゾトリフルオリド(10.0g)、4−ホルミルフェニルボロン酸(7.33g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(308mg)、炭酸カリウム(30.7g)、テトラヒドロフラン(300mL)、及び水(100mL)の混合物を85℃にて2時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液へ水を加え酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層へ無水硫酸マグネシウムを加えた後、乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をn−ヘキサン(60mL)に加熱溶解した後、0℃まで冷却した。生じた析出物を濾取して表題化合物を灰色固体(12.1g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 7.71 - 7.80 (m, 6 H) 7.96 - 8.03 (m, 2 H) 10.09 (s, 1 H).
MS EI posi: 250[M]+.
参考例6−3
4’−フルオロビフェニル−4−カルバルデヒド
【0215】
【化43】
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4−ブロモベンズアルデヒド(10.0g)、4−フルオロフェニルボロン酸(11.3g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.12g)、炭酸ナトリウム(28.6g)、トルエン(150mL)、エタノール(70.0mL)、及び水(70.0mL)の混合物を100℃にて12時間攪拌した。室温まで冷却した後、水を加え、トルエンで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10)で精製し、残渣にn−ヘキサンを加え攪拌した。析出物を濾取し、減圧下乾燥して表題化合物を無色固体(10.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 7.12 - 7.22 (m, 2 H) 7.56 - 7.66 (m, 2 H) 7.68 - 7.75 (m, 2 H) 7.93 - 7.98 (m, 2 H) 10.06 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 201[M+H]+.
参考例6−4
4−シクロプロピル−3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0216】
【化44】
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4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(1.00g)及びシクロプロピルボロン酸(1.24g)を原料に用いて参考例6−3と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色油状物(900mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.85 - 0.95 (m, 2 H) 1.13 - 1.25 (m, 2 H) 2.23 - 2.37 (m, 1 H) 7.13 (d, J=8.1 Hz, 1 H) 7.94 (dd, J=8.1, 1.5 Hz, 1 H) 8.12 (d, J=1.5 Hz, 1 H) 10.00 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 215[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 213[M-H]-.
参考例6−5
3,3’−ビピリジン−6−カルバルデヒド
【0217】
【化45】
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5−ブロモ−3−ピリジンカルボキシアルデヒド(1.00g)、3−ピリジルボロン酸(991mg)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(220mg)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(5mL)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)の混合物を、マイクロ波照射下120℃にて30分間攪拌した。
室温まで冷却した後、反応液へ水を加え酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜95:5)で精製し、表題化合物を淡黄色固体(944mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 7.44 - 7.54 (m, 1 H) 7.93 - 8.00 (m, 1 H) 8.09 (d, J=1.6 Hz, 2 H) 8.68 - 8.79 (m, 1 H) 8.90 - 8.97 (m, 1 H) 9.03 (t, J=1.6 Hz, 1 H) 10.08 - 10.19 (m, 1 H).
参考例6−6
4−(6−シクロプロピル−3−ピリジニル)ベンズアルデヒド
【0218】
【化46】
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3−ブロモ−6−(シクロプロピル)ピリジン(2.00g)、4−ホルミルフェニルボロン酸(1.82g)、酢酸パラジウム(II)(113mg)、りん酸三カリウム(4.50g)、およびエチレングリコール(16.8mL)の混合物を80℃にて3時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液へ水を加え酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、減圧下溶媒を留去しながらケイソウ土に粗生成物を吸着させた。前記ケイソウ土に吸着させた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=98:2〜50:50)で精製し、表題化合物を無色固体(1.81g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.00 - 1.17 (m, 4 H) 2.03 - 2.16 (m, 1 H) 7.21 - 7.30 (m, 1 H) 7.66 - 7.83 (m, 3 H) 7.93 - 8.01 (m, 2 H) 8.68 - 8.76 (m, 1 H) 10.06 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 224[M+H]+.
【0219】
以下の参考例6−7〜6−11は、対応する市販のハロゲン化ピリジンを原料として、参考例6−6に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表3−1に示す。
【0220】
【表3-1】
[この文献は図面を表示できません]
参考例7−1
4−フェニルシクロヘキサンカルバルデヒド
【0221】
【化47】
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(1)[4−(メトキシメチリデン)シクロヘキシル]ベンゼンの合成
【0222】
【化48】
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(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(6.14g)のtert−ブチルメチルエーテル(30.0mL)の混合物へ、系内温度を−10℃に保ちながらカリウム tert−ブトキシド(2.32g)を加えた。−10℃にて10分間攪拌した後、室温にて1時間攪拌した。−10℃にて、4−フェニルシクロヘキサノン(2.40g)のテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液を、系内温度を−10℃に保ちながら加えた。−10℃にて10分間攪拌した後、室温にて2時間攪拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜60:40)で精製し、[4−(メトキシメチリデン)シクロヘキシル]ベンゼンを無色油状物(3.59g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.36 - 1.53 (m, 2 H) 1.69 - 2.23 (m, 5 H) 2.56 - 2.70 (m, 1 H) 2.85 - 2.96 (m, 1 H) 3.57 (s, 3 H) 5.80 - 5.83 (m, 1 H) 7.12 - 7.34 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 203[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(3.59g)のテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液へ3mol/L塩酸を加え、4時間還流した。室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水にて洗浄した後、減圧下濃縮し、表題化合物を無色油状物(2.75g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.13 - 1.62 (m, 4 H) 1.63 - 2.19 (m, 4 H) 2.23 - 2.40 (m, 1 H) 2.42 - 2.60 (m, 1 H) 7.10 - 7.39 (m, 5 H) 9.65 - 9.82 (m, 1 H).
MS EI posi: 188[M]+.
参考例8−1
4−(シクロプロピルメトキシ)ベンズアルデヒド
【0223】
【化49】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒド(2.00g)、炭酸カリウム(4.53g)、及びアセトン(50.0mL)の混合物へ、(ブロモメチル)シクロプロパン(3.32g)を加え、9時間還流した。室温まで冷却した後、沈殿物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。濾液を減圧下濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜50:50)で精製し、表題化合物を無色油状物(2.63g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.34 - 0.42 (m, 2 H) 0.62 - 0.73 (m, 2 H) 1.21 - 1.37 (m, 1 H) 3.89 (d, J=7.0 Hz, 2 H) 6.96 - 7.04 (m, 2 H) 7.80 - 7.86 (m, 2 H) 9.88 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 177[M+H]+, 199[M+Na]+.
【0224】
以下の参考例8−2〜8−5は、対応する市販のフェノールとハロゲン化アルカンを用いて、参考例8−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表4−1に示す。
【0225】
【表4-1】
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参考例9−1
4−(シクロブチルメトキシ)ベンズアルデヒド
【0226】
【化50】
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水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、0.328g)のN,N−ジメチルホルムアミド(15.0mL)懸濁液へ、0℃にて4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.00g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5.00mL)溶液を加えた後、室温にて30分間攪拌した。(ブロモメチル)シクロブタン(1.22g)を加えた後、70℃にて24時間攪拌した。室温まで冷却した後、氷冷下0.5mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜40:60)で精製し、表題化合物を無色油状物(1.19g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.79 - 2.04 (m, 4 H) 2.08 - 2.26 (m, 2 H) 2.72 - 2.91 (m, 1 H) 4.01 (d, J=6.7 Hz, 2 H) 6.88 - 7.07 (m, 2 H) 7.77 - 7.87 (m, 2 H) 9.88 (s, 1 H).
【0227】
以下の参考例9−2〜9−3は、(ブロモメチル)シクロブタンの代わりに対応する市販のハロゲン化アルカン又はハロゲン化シクロアルカンを用いて、参考例9−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表5−1に示す。
【0228】
【表5-1】
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参考例10−1
4−(シクロプロポキシ)ベンズアルデヒド
【0229】
【化51】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.20g)、炭酸カリウム(2.04g)、ヨウ化カリウム(49.0mg)、及びN,N−ジメチルホルムアミド(9.80mL)の混合物へ、ブロモシクロプロパン(1.02mL)を加え、マイクロ波照射下、200℃にて3時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜50:50)で精製し、表題化合物を無色油状物(510mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.76 - 0.91 (m, 4 H) 3.77 - 3.88 (m, 1 H) 7.12 - 7.19 (m, 2 H) 7.80 - 7.87 (m, 2 H) 9.90 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 163[M+H]+, 185[M+Na]+.
【0230】
以下の参考例10−2〜10−5は、ブロモシクロプロパンの代わりに対応する市販のハロゲン化アルカンを用いて、参考例10−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表6−1に示す。
【0231】
【表6-1】
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参考例11−1
4−(2−シクロプロピルエトキシ)ベンズアルデヒド
【0232】
【化52】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒド(2.84g)、2−シクロプロピルエタノール(2.00g)、トリフェニルホスフィン(6.09g)、及びテトラヒドロフラン(100mL)の混合物へ、アゾジカルボン酸ジエチル(2.2mol/L、トルエン溶液、10.5mL)を加え、室温にて4日間攪拌した。減圧下濃縮した後、酢酸エチル(7.50mL)及びn−ヘキサン(143mL)を加え、室温にて15分間攪拌した。沈殿物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。濾液を減圧下濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜50:50)で精製し、表題化合物を黄色油状物(3.34g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.10 - 0.18 (m, 2 H) 0.46 - 0.55 (m, 2 H) 0.78 - 0.95 (m, 1 H) 1.67 - 1.76 (m, 2 H) 4.12 (t, J=6.6 Hz, 2 H) 6.97 - 7.05 (m, 2 H) 7.80 - 7.87 (m, 2 H) 9.88 (s, 1 H).
MS ESI posi: 191[M+H]+.
【0233】
以下の参考例11−2〜11−11は、対応する市販のヒドロキシベンズアルデヒド及び対応する市販のアルコールを用いて、参考例11−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表7−1〜7−2に示す。
【0234】
【表7-1】
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【0235】
【表7-2】
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参考例12−1
3−フルオロ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンズアルデヒド
【0236】
【化53】
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水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、0.844g)のN,N−ジメチルホルムアミド(30.0mL)懸濁液へ、0℃にて2,2,2−トリフルオロエタノール(2.11g)を加えた後、室温にて30分間攪拌した。反応液へ3,4−ジフルオロベンズアルデヒド(2.00g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10.0mL)溶液を加えた後、室温にて30分間攪拌した。0℃にて1mol/L塩酸を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20〜30:70)で精製し、表題化合物を無色油状物(2.50g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 4.52 (q, J=7.9 Hz, 2 H) 7.11 - 7.19 (m, 1 H) 7.63 - 7.71 (m, 2 H) 9.89 ‐ 9.91 (m, 1 H).
MS EI posi: 222[M]+.
【0237】
以下の参考例12−2〜12−9は、対応する市販のフルオロベンズアルデヒド及び対応する市販のアルコールを用いて、参考例12−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表8−1〜8−2に示す。
【0238】
【表8-1】
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【0239】
【表8-2】
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参考例13−1
6−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピリジン−3−カルバルデヒド
【0240】
【化54】
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4−ヒドロキシベンゾトリフルオリド(505mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5.00mL)溶液へ炭酸カリウム(474mg)を加え、室温にて10分間攪拌した。
6−ブロモ−3−ピリジンカルボキシアルデヒド(580mg)を加え、130℃にて2時間攪拌した。室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水にて順次洗浄し、フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜70:30)で精製し、表題化合物を無色固体(605mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 7.09 - 7.15 (m, 1 H) 7.27 - 7.33 (m, 2 H) 7.66 - 7.75 (m, 2 H) 8.24 (dd, J=8.5, 2.3 Hz, 1 H) 8.62 (dd, J=2.3, 0.6 Hz, 1 H) 9.99 - 10.02 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 268[M+H]+.
【0241】
以下の参考例13−2〜13−36も、対応する市販のフェノール又はヒドロキシピリジン及び対応する市販のハロゲン化ベンズアルデヒド又はハロゲン化ピリジンカルボキシアルデヒドを用いて、参考例13−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表9−1〜9−5に示す。
【0242】
【表9-1】
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【0243】
【表9-2】
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【0244】
【表9-3】
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【0245】
【表9-4】
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【0246】
【表9-5】
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参考例13−37
6−(4−シクロプロピルフェノキシ)ピリジン−3−カルバルデヒド
【0247】
【化55】
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(1)6−(4−ブロモフェノキシ)ピリジン−3−カルバルデヒドの合成
【0248】
【化56】
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4−ブロモフェノール(2.79g)のN,N−ジメチルホルムアミド(25.0mL)溶液へ炭酸カリウム(2.45g)を加え、室温にて10分間攪拌した。6−ブロモ−3−ピリジンカルボキシアルデヒド(3.00g)を加え、130℃にて2.5時間攪拌した。室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水にて順次洗浄し、フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜50:50)で精製し、6−(4−ブロモフェノキシ)ピリジン−3−カルバルデヒドを淡黄色固体(3.23g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 7.01 - 7.13 (m, 3 H) 7.51 - 7.61 (m, 2 H) 8.21 (dd, J=8.6, 2.4 Hz, 1 H) 8.61 (dd, J=2.4, 0.7 Hz, 1 H) 9.99 (d, J=0.7 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 278[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(3.22g)、2−シクロプロピル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(3.89g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(669mg)、炭酸セシウム(11.3g)、トルエン(20.0mL)、及び水(10.0mL)の混合物を100℃にて6時間攪拌した。室温まで冷却した後、沈殿物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。濾液に水及び酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水にて順次洗浄し、フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜50:50)で精製し、さらに分取HPLCで精製した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮し、表題化合物を無色油状物(614mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.65 - 0.76 (m, 2 H) 0.92 - 1.04 (m, 2 H) 1.84 - 1.98 (m, 1 H) 6.94 - 7.10 (m, 3 H) 7.11 - 7.20 (m, 2 H) 8.17 (dd, J=8.6, 2.4 Hz, 1 H) 8.60 - 8.67 (m, 1 H) 9.97 (d, J=0.6 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 240[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 238[M-H]-.
参考例14−1
4−[(5−フルオロピリジン−2−イル)オキシ]ベンズアルデヒド
【0249】
【化57】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒド(5.00g)のN,N−ジメチルアセトアミド(60.0mL)溶液へ炭酸カリウム(6.23g)を加え、室温にて10分間攪拌した。2,5−ジフルオロピリジン(4.71g)を加え、150℃にて64時間攪拌した。室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水にて順次洗浄し、フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜70:30)で精製し、表題化合物を無色固体(3.24g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 6.98 - 7.05 (m, 1 H) 7.21 - 7.29 (m, 2 H) 7.46 - 7.57 (m, 1 H) 7.89 - 7.96 (m, 2 H) 8.05 - 8.09 (m, 1 H) 9.98 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 218[M+H]+.
【0250】
以下の参考例14−2〜14−4は、対応する市販のハロゲン化ピリジンを用いて、参考例14−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表10−1に示す。
【0251】
【表10-1】
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参考例14−5
4−[(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)オキシ]ベンズアルデヒド
【0252】
【化58】
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(1)4−[(5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ]ベンズアルデヒドの合成
【0253】
【化59】
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2,5−ジフルオロピリジンの代わりに2,5−ジブロモピリジン(13.5g)を用いて、参考例14−1と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色油状物(12.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 6.91 - 6.97 (m, 1 H) 7.24 - 7.32 (m, 2 H) 7.81 - 7.88 (m, 1 H) 7.90 - 7.98 (m, 2 H) 8.23 - 8.27 (m, 1 H) 9.99 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 277[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(5.00g)、シクロプロピルボロン酸(2.01g)、酢酸パラジウム(II)(201mg)、リン酸三カリウム(13.4g)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.6mol/L、トルエン溶液、30.0mL)、トルエン(95.0mL)、及び水(5.0mL)の混合物を100℃にて3時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液へ水を加え酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、減圧下溶媒を留去しながらケイソウ土に粗生成物を吸着させた。前記ケイソウ土に吸着させた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜63:37)で精製し、表題化合物を黄色油状物(3.89g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.64 - 0.74 (m, 2 H) 0.95 - 1.07 (m, 2 H) 1.82 - 1.97 (m, 1 H) 6.88 - 6.95 (m, 1 H) 7.19 - 7.26 (m, 2 H) 7.37 - 7.45 (m, 1 H) 7.86 - 7.94 (m, 2 H) 8.02 - 8.09 (m, 1 H) 9.96 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 240[M+H]+.
参考例15−1
4−(2−シクロプロピルエチル)ベンズアルデヒド
【0254】
【化60】
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(1)4−(シクロプロピルエチニル)ベンズアルデヒドの合成
【0255】
【化61】
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4−ブロモベンズアルデヒド(2.00g)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(228mg)、ヨウ化銅(I)(20.6mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(2.00mL)、及びトリエチルアミン(15.1mL)の混合物へ、シクロプロピルアセチレンを加えた後、封管中マイクロ波照射下、110℃にて1分間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、n−ヘキサン−酢酸エチル混合液(1:1)で3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜60:40)で精製し、4−(シクロプロピルエチニル)ベンズアルデヒドを褐色油状物(1.79g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.80 - 0.99 (m, 4 H) 1.42 - 1.54 (m, 1 H) 7.46 - 7.54 (m, 2 H) 7.75 - 7.82 (m, 2 H) 9.98 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 171[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.79g)の酢酸エチル(22.0mL)溶液へ10%パラジウム/炭素(179mg)を加えた。水素雰囲気下、室温にて22時間攪拌した。さらに10%パラジウム/炭素(179mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて3時間攪拌した。不溶物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。濾液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜70:30)で精製し、表題化合物を含む粗精製物(1.23g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.01 - 0.08 (m, 2 H) 0.39 - 0.48 (m, 2 H) 0.60 - 0.77 (m, 1 H) 1.50 - 1.59 (m, 2 H) 2.75 - 2.84 (m, 2 H) 7.30 - 7.39 (m, 2 H) 7.74 - 7.83 (m, 2 H) 9.97 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 175[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 173[M-H]-.
参考例16−1
4−[(2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]ベンズアルデヒド
【0256】
【化62】
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(1)4−(クロロメチル)−N−メトキシ−N−メチルベンズアミドの合成
【0257】
【化63】
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4−(ブロモメチル)安息香酸(10.7g)のクロロホルム(200mL)溶液へ1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(10.5g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(8.38g)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(4.85g)、及びトリエチルアミン(6.94mL)を加えた。室温にて53時間攪拌した後、クロロホルム(200mL)を加えた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、及び飽和食塩水にて順次洗浄した。フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜40:60)で精製し、4−(クロロメチル)−N−メトキシ−N−メチルベンズアミドを無色油状物(3.23g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.37 (s, 3 H) 3.55 (s, 3 H) 4.61 (s, 2 H) 7.39 - 7.46 (m, 2 H) 7.65 - 7.72 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 214[M+H]+, 236[M+Na]+.
(2)4−[(2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]−N−メトキシ−N−メチルベンズアミドの合成
【0258】
【化64】
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水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、286mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(23.4mL)懸濁液へ、ヨウ化ナトリウム(70.2mg)及び2,2−ジメチル−1−プロパノール(618mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5.00mL)溶液を加えた。室温にて1時間攪拌した後、上記(1)で得られた化合物(1.00g)のテトラヒドロフラン(5.00mL)溶液を加えた。室温にて3時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。n−ヘキサン−酢酸エチル混合液(1:1)で2回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜65:35)で精製し、4−[(2,2−ジメチルプロポキシ)メチル]−N−メトキシ−N−メチルベンズアミドを無色油状物(304mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.93 - 0.97 (m, 9 H) 3.11 - 3.16 (m, 2 H) 3.36 (d, J=0.3 Hz, 3 H) 3.57 (s, 3 H) 4.56 (s, 2 H) 7.34 - 7.40 (m, 2 H) 7.63 - 7.69 (m, 2 H).
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(472mg)のテトラヒドロフラン(5.93mL)溶液へ、−78℃にて水素化ジイソブチルアルミニウム(約1.0mol/L、n−ヘキサン溶液、2.64mL)を加えた。−78℃にて30分間攪拌した後、同温度にて1mol/L塩酸(5.00mL)を加えた。室温にて1時間攪拌した後、反応液を1mol/L塩酸(20.0mL)へ注いだ。酢酸エチルで3回抽出した後、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜90:10)で精製し、表題化合物を無色油状物(302mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 0.93 - 0.99 (m, 9 H) 3.16 (s, 2 H) 4.60 (s, 2 H) 7.48 - 7.53 (m, 2 H) 7.82 - 7.90 (m, 2 H) 10.01 (s, 1 H).
参考例16−2
4−{[(1−メチルシクロプロピル)メトキシ]メチル}ベンズアルデヒド
【0259】
【化65】
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2,2−ジメチル−1−プロパノールの代わりに1−メチルシクロプロパンメタノールを用いて、参考例16−1(2)〜16−1(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.32 - 0.45 (m, 4 H) 1.18 (s, 3 H) 3.30 (s, 2 H) 4.61 (s, 2 H) 7.48 - 7.54 (m, 2 H) 7.83 - 7.90 (m, 2 H) 10.01 (s, 1 H).
参考例17−1
4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンズアルデヒド
【0260】
【化66】
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1−ブロモ−4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゼン(1.00g)のテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液へ、−80℃にてn−ブチルリチウム(2.69mol/L、n−ヘキサン溶液、1.68mL)を加え、同温度にて5分間攪拌した。−80℃にてN,N−ジメチルホルムアミド(0.522mL)を加え、同温度にて20分間攪拌した後、2mol/L塩酸(2.50mL)を加えた。室温まで昇温した後、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜90:10)で精製し、表題化合物を無色油状物(510mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.95 (t, J=18.2 Hz, 3 H) 7.64 - 7.73 (m, 2 H) 7.92 - 7.98 (m, 2 H) 10.07 (s, 1 H).
MS EI posi: 170[M]+.
参考例18−1
4−(ジフルオロメトキシ)−3,5−ジメチルベンズアルデヒド
【0261】
【化67】
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4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒド(2.00g)、N,N−ジメチルホルムアミド(54.0mL)、及び水(6.00mL)との混合物へ、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(6.09g)及び炭酸カリウム(3.68g)を加え、120℃にて4.5時間攪拌した。室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水にて4回洗浄した後、飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=97:3〜88:12)で精製し、表題化合物を無色固体(2.53g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.35 - 2.41 (m, 6 H) 6.10 - 6.69 (m, 1 H) 7.59 - 7.64 (m, 2 H) 9.93 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 201[M+H]+.
参考例19−1
[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアルデヒド
【0262】
【化68】
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3−(トリフルオロメチル)フェネチルアルコール(2.00g)のクロロホルム(50.0mL)溶液へ、氷冷下、デス−マーチンペルヨージナン(4.70g)を加えた。室温まで昇温した後、1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25.0mL)及び飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(25.0mL)を加え、激しく1時間攪拌した。分液後、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=98:2〜85:15)で精製し、表題化合物を淡黄色油状物(1.19g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.79 (s, 2 H) 7.36 - 7.62 (m, 4 H) 9.77 - 9.81 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual nega: 187[M-H]-.
参考例19−2
[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアルデヒド
【0263】
【化69】
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3−(トリフルオロメチル)フェネチルアルコールの代わりに4−(トリフルオロメチル)フェネチルアルコールを用いて、参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.79 (s, 2 H) 7.06 - 7.75 (m, 4 H) 9.77 - 9.80 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual nega: 187[M-H]-.
参考例20−1
3−シクロプロピル−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0264】
【化70】
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(1)メチル 3−シクロプロピル−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエートの合成
【0265】
【化71】
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6−(4−ブロモフェノキシ)ピリジン−3−カルバルデヒドの代わりに、メチル 4−(トリフルオロメチル)−3−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ベンゾエート(WO2007/129745号参照)(2.21g)を用いて、参考例13−37(2)と同様な手法にて、メチル 3−シクロプロピル−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエートを無色油状物(1.42g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.81 - 0.90 (m, 2 H) 1.04 - 1.14 (m, 2 H) 2.16 - 2.30 (m, 1 H) 3.93 (s, 3 H) 7.65 - 7.72 (m, 2 H) 7.83 - 7.93 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 245[M+H]+.
(2)[3−シクロプロピル−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノールの合成
【0266】
【化72】
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上記(1)で得られた化合物(1.42g)の脱水テトラヒドロフラン(50.0mL)溶液へ水素化ほう素リチウム(380mg)を加え、60℃にて4時間攪拌した。氷冷下、1mol/L塩酸を加えた。酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=98:2〜75:25)で精製し、[3−シクロプロピル−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノールを無色油状物(1.18g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.72 - 0.83 (m, 2 H) 0.97 - 1.10 (m, 2 H) 1.70 (t, J=5.9 Hz, 1 H) 2.14 - 2.28 (m, 1 H) 4.71 (d, J=5.9 Hz, 2 H) 7.04 (s, 1 H) 7.23 (d, J=8.1 Hz, 1 H) 7.60 (d, J=8.1 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual nega: 215[M-H]-.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(1.18g)を原料として参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(760mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.84 - 0.90 (m, 2 H) 1.08 - 1.15 (m, 2 H) 2.22 - 2.30 (m, 1 H) 7.54 (s, 1 H) 7.71 - 7.76 (m, 1 H) 7.77 - 7.82 (m, 1 H) 10.04 (s, 1 H).
MS EI posi: 214[M]+.
参考例20−2
3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0267】
【化73】
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(1)メチル 3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエートの合成
【0268】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
メチル 3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(WO2007/129745号参照)(2.00g)のN,N−ジメチルホルムアミド(9.00mL)溶液へ、氷冷下、水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、545mg)を少しずつ加えた。室温にて30分間攪拌した後、ヨウ化メチル(0.849mL)を加えた。室温にて2.5時間攪拌した後、氷水を加え、酢酸エチルにて2回抽出した。合わせた有機層を水にて3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜85:15)で精製し、メチル 3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエートを無色固体(2.11g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.96 (s, 3 H) 3.97 (s, 3 H) 7.60 - 7.72 (m, 3 H).
MS EI posi: 234[M]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(2.11g)を原料として参考例20−1(2)及び参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色油状物(1.26g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.97 - 4.01 (m, 3 H) 7.49 - 7.53 (m, 2 H) 7.74 - 7.79 (m, 1 H) 10.05 (s, 1 H).
MS EI posi: 204[M]+.
参考例20−3
3−(ジフルオロメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0269】
【化75】
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(1)メチル 3−(ジフルオロメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエートの合成
【0270】
【化76】
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メチル 3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(WO2007/129745号参照)(2.00g)、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(2.08g)及び炭酸カリウム(2.51g)のN,N−ジメチルホルムアミド(30.0mL)懸濁液を100℃にて6時間攪拌した。室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水にて3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=98:2〜85:15)で精製し、メチル 3−(ジフルオロメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンゾエートを無色油状物(1.96g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.93 - 4.01 (m, 3 H) 6.28 - 6.87 (m, 1 H) 7.72 - 7.80 (m, 1 H) 7.92 - 8.02 (m, 2 H).
MS EI posi: 270[M]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.96g)を原料として参考例20−1(2)及び参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(1.35g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 6.50 - 6.79 (m, 1 H) 7.79 - 7.86 (m, 2 H) 7.88 - 7.91 (m, 1 H) 10.07 (s, 1 H).
MS EI posi: 240[M]+.
参考例21−1
4−シクロブチル−3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0271】
【化77】
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(1)1−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタノールの合成
【0272】
【化78】
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5−ブロモ−2−ヨードベンゾトリフルオリド(5.00g)の脱水テトラヒドロフラン(140mL)溶液へ、−78℃にてn−ブチルリチウム(2.69mol/L、n−ヘキサン溶液、5.30mL)を加え、同温度にて25分間攪拌した。シクロブタノン(999mg)のテトラヒドロフラン(5.00mL)溶液を加えた後、室温まで昇温し、3日間攪拌した。氷冷下、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=98:2〜80:20)で精製し、1−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタノールを淡黄色油状物(3.00g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.71 - 1.88 (m, 1 H) 2.20 - 2.49 (m, 3 H) 2.52 - 2.70 (m, 2 H) 7.29 - 7.35 (m, 1 H) 7.62 - 7.69 (m, 1 H) 7.78 - 7.84 (m, 1 H).
MS EI posi: 294[M]+.
(2)4−ブロモ−1−シクロブチル−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンの合成
【0273】
【化79】
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上記(1)で得られた化合物(1.00g)及びトリエチルシラン(406mg)のクロロホルム(10.0mL)溶液へ、−65℃にてボロントリフルオリド ジエチルエーテル錯体(601mg)のクロロホルム(4.00mL)溶液を加えた。0℃まで昇温した後、同温度にて30分間攪拌した。炭酸カリウム(1.08g)及び水(10.0mL)を加え、室温まで昇温した。分液後、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=99:1〜90:10)で精製し、さらにNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン)で精製し、4−ブロモ−1−シクロブチル−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンを無色油状物(490mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.78 - 1.91 (m, 1 H) 1.92 - 2.25 (m, 3 H) 2.27 - 2.42 (m, 2 H) 3.83 (quin, J=8.5 Hz, 1 H) 7.41 - 7.47 (m, 1 H) 7.59 - 7.67 (m, 1 H) 7.69 - 7.73 (m, 1 H).
MS EI posi: 278[M]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(480mg)を原料として、参考例17−1と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(300mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.82 - 1.97 (m, 1 H) 1.99 - 2.16 (m, 1 H) 2.16 - 2.33 (m, 2 H) 2.33 - 2.49 (m, 2 H) 3.96 (quin, J=8.6 Hz, 1 H) 7.74 - 7.81 (m, 1 H) 8.00 - 8.08 (m, 1 H) 8.09 - 8.13 (m, 1 H) 10.03 (s, 1 H).
MS EI posi: 228[M]+.
参考例22−1
3−シクロブチル−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0274】
【化80】
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(1)1−シクロブチル−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンの合成
【0275】
【化81】
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2−ヨード−5−ニトロベンゾトリフルオリド(4.62g)、シクロブチルボロン酸(4.15g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(4.15g)、炭酸セシウム(22.6g)、トルエン(67.0mL)、及び水(33.0mL)の混合物を封管中80℃にて6時間攪拌した。室温まで冷却した後、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜94:6)で精製し、1−シクロブチル−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンを淡黄色油状物(1.69g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.84 - 1.99 (m, 1 H) 2.00 - 2.33 (m, 3 H) 2.35 - 2.52 (m, 2 H) 3.89 - 4.05 (m, 1 H) 7.74 - 7.81 (m, 1 H) 8.34 - 8.43 (m, 1 H) 8.45 - 8.50 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual nega: 244[M-H]-.
(2)4−シクロブチル−3−(トリフルオロメチル)アニリンの合成
【0276】
【化82】
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上記(1)で得られた化合物(1.69g)、鉄粉(2.14g)、塩化アンモニウム(442mg)、エタノール(26.0mL)、及び水(13.0mL)との混合物を85℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液をセライト(登録商標)濾過した。濾液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜75:25)で精製し、4−シクロブチル−3−(トリフルオロメチル)アニリンを淡黄色油状物(1.34g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.72 - 1.87 (m, 1 H) 1.87 - 2.21 (m, 3 H) 2.21 - 2.36 (m, 2 H) 3.66 - 3.85 (m, 3 H) 6.78 - 6.86 (m, 1 H) 6.88 - 6.93 (m, 1 H) 7.31 - 7.37 (m, 1 H).
MS ESI posi: 216[M+H]+.
(3)4−シクロブチル−2−ヨード−5−(トリフルオロメチル)アニリンの合成
【0277】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
上記(2)で得られた化合物(1.34g)、炭酸水素ナトリウム(628mg)、クロロホルム(32.0mL)、及びメタノール(8.00mL)との混合物へ、室温にて一塩化ヨウ素(1.21g)のクロロホルム(8.00mL)溶液を30分間かけて滴下した。室温にて2時間攪拌した。氷冷下25%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(20.0g)を加えた後、室温にて30分間攪拌した。反応液をクロロホルムで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、4−シクロブチル−2−ヨード−5−(トリフルオロメチル)アニリンを褐色油状物(2.08g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.71 - 1.89 (m, 1 H) 1.90 - 2.20 (m, 3 H) 2.20 - 2.37 (m, 2 H) 3.60 - 3.78 (m, 1 H) 4.12 (br. s, 2 H) 6.92 (s, 1 H) 7.76 (s, 1 H).
MS ESI posi: 342[M+H]+.
(4)2−シクロブチル−4−ヨード−1−(トリフルオロメチル)ベンゼンの合成
【0278】
【化84】
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上記(3)で得られた化合物(2.08g)及び亜硝酸ナトリウム(2.10g)のアセトニトリル(60.0mL)懸濁液へ、0℃にて濃硫酸(6.00mL)を15分間かけて加えた。同温度にて1時間攪拌した後、エタノール(24.0mL)を加えた。100℃にて2時間攪拌した後、室温にて1晩攪拌した。反応液を氷水へ注ぎ、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサンのみ)で2回精製し、2−シクロブチル−4−ヨード−1−(トリフルオロメチル)ベンゼンを無色油状物(1.25g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.77 - 1.93 (m, 1 H) 1.95 - 2.26 (m, 3 H) 2.27 - 2.40 (m, 2 H) 3.81 (quin, J=8.8 Hz, 1 H) 7.26 - 7.31 (m, 1 H) 7.60 - 7.67 (m, 1 H) 7.88 (s, 1 H).
(5)表題化合物の合成
上記(4)で得られた化合物(1.25g)を原料として、参考例17−1と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(660mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.82 - 2.17 (m, 2 H) 2.17 - 2.49 (m, 4 H) 3.86 - 4.02 (m, 1 H) 7.73 - 7.83 (m, 2 H) 8.09 (s, 1 H) 10.11 (s, 1 H).
MS EI posi: 228[M]+.
参考例23−1
cis−2−フェニルシクロプロパンカルバルデヒド
【0279】
【化85】
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(1)エチル trans−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレート及びエチル cis−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレートの合成
【0280】
【化86】
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スチレン(3.00g)及び酢酸ロジウム(II)ダイマー(40.0mg)の1,2−ジクロロエタン(29.0mL)懸濁液へ、ジアゾ酢酸エチル(3.03mL)の1,2−ジクロロエタン(29.0mL)溶液を4時間かけて加え、室温にて19時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:ジエチルエーテル=20:1)で精製し、エチル trans−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレートを無色油状物(2.42g)として、及びエチル cis−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレートを無色油状物(1.51g)として得た。
エチル trans−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレート
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.24 - 1.36 (m, 4 H) 1.54 - 1.64 (m, 1 H) 1.86 - 1.95 (m, 1 H) 2.47 - 2.58 (m, 1 H) 4.17 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 7.06 - 7.13 (m, 2 H) 7.16 - 7.32 (m, 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 191[M+H]+, 213[M+Na]+.
エチル cis−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレート
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.97 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 1.28 - 1.37 (m, 1 H) 1.66 - 1.76 (m, 1 H) 2.02 - 2.14 (m, 1 H) 2.51 - 2.66 (m, 1 H) 3.87 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 7.14 - 7.31 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 191[M+H]+, 213[M+Na]+.
(2)(cis−2−フェニルシクロプロピル)メタノールの合成
【0281】
【化87】
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上記(1)で得られたエチル cis−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレート(1.51g)のジエチルエーテル(12.0mL)溶液へ、0℃にて水素化リチウムアルミニウム(393mg)のジエチルエーテル(12.0mL)懸濁液を加えた。室温まで昇温した後、2時間攪拌した。0℃にて硫酸ナトリウム十水和物を加えた後、室温まで昇温し、1時間攪拌した。不溶物をろ別した後、濾液を減圧下濃縮し、(cis−2−フェニルシクロプロピル)メタノールを無色油状物(1.21g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.84 - 0.94 (m, 1 H) 0.99 - 1.11 (m, 1 H) 1.42 - 1.58 (m, 1 H) 2.20 - 2.38 (m, 1 H) 3.18 - 3.34 (m, 1 H) 3.41 - 3.55 (m, 1 H) 7.11 - 7.35 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 171[M+Na]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(1.21g)を原料として、参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色油状物(1.08g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.53 - 1.65 (m, 1 H) 1.84 - 1.94 (m, 1 H) 2.08 - 2.20 (m, 1 H) 2.78 - 2.89 (m, 1 H) 7.19 - 7.37 (m, 5 H) 8.63 - 8.71 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 147[M+H]+, 169[M+Na]+.
参考例23−2
trans−2−フェニルシクロプロパンカルバルデヒド
【0282】
【化88】
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参考例23−1(1)で得られたエチル trans−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレート(1.00g)を原料として、参考例23−1(2)及び参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を含む粗精製物(620mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 - 1.59 (m, 1 H) 1.70 - 1.78 (m, 1 H) 2.13 - 2.23 (m, 1 H) 2.59 - 2.68 (m, 1 H) 7.08 - 7.16 (m, 2 H) 7.18 - 7.34 (m, 3 H) 9.30 - 9.35 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 147[M+H]+.
参考例23−3
2−(4−フルオロフェニル)シクロプロパンカルバルデヒド
【0283】
【化89】
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スチレンの代わりに4−フルオロスチレン(10.0g)を用いて参考例23−1(1)〜(2)及び参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(4.48g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.31 - 1.55 (m, 1 H) 1.59 - 1.78 (m, 1 H) 1.80 - 2.19 (m, 1 H) 2.53 - 2.68 (m, 1 H) 6.91 - 7.16 (m, 4 H) 9.34 (d, J=4.5 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 165[M+H]+.
参考例24−1及び参考例24−2
trans−3−フェニルシクロブタンカルバルデヒド(参考例24−1)及びcis−3−フェニルシクロブタンカルバルデヒド(参考例24−2)
【0284】
【化90】
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ジエチルイソシアノメチルホスホナート(1.47g)のテトラヒドロフラン(45.0mL)溶液へ、−78℃にてn−ブチルリチウム(2.69mol/L、n−ヘキサン溶液、2.99mL)を加えた後、同温度にて80分間攪拌した。−78℃にて3−フェニルシクロブタノン(1.03g)のテトラヒドロフラン(15.0mL)溶液を30分間かけて加えた後、室温にて4時間攪拌した。室温にて濃塩酸(12.0mL)を加え、同温度にて18時間攪拌した。反応液へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=99:1〜96:4)で精製し、表題化合物である参考例24−1を無色油状物(160mg)として、及び表題化合物である参考例24−2を無色油状物(390mg)として得た。
trans−3−フェニルシクロブタンカルバルデヒド(参考例24−1)
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.30 - 2.58 (m, 2 H) 2.65 - 2.83 (m, 2 H) 3.08 - 3.28 (m, 1 H) 3.47 - 3.68 (m, 1 H) 7.17 - 7.38 (m, 5 H) 9.94 - 9.97 (m, 1 H).
cis−3−フェニルシクロブタンカルバルデヒド(参考例24−2)
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.30 - 2.49 (m, 2 H) 2.51 - 2.65 (m, 2 H) 3.13 - 3.29 (m, 1 H) 3.53 - 3.68 (m, 1 H) 7.17 - 7.37 (m, 5 H) 9.71 - 9.75 (m, 1 H).
参考例24−3
trans−3−(4−フルオロフェニル)シクロブタンカルバルデヒド
【0285】
【化91】
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3−フェニルシクロブタノンの代わりに3−(4−フルオロフェニル)シクロブタノン(4.63g)を用いて、参考例24−1と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(720mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.26 - 2.45 (m, 2 H) 2.63 - 2.81 (m, 2 H) 3.09 - 3.24 (m, 1 H) 3.47 - 3.65 (m, 1 H) 6.94 - 7.07 (m, 2 H) 7.12 - 7.23 (m, 2 H) 9.95 (d, J=1.7 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual nega: 177[M-H]-.
参考例25−1
4−ベンジルシクロヘキサノン
【0286】
【化92】
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(1)9−ベンジル−3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン−9−オールの合成
【0287】
【化93】
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1,4−シクロヘキサンジオンモノ−2,2−ジメチルトリメチレンケタール(3.76g)及び塩化亜鉛(約1.0mol/L、ジエチルエーテル溶液、1.90mL)のテトラヒドロフラン(63.0mL)溶液へ、0℃にてベンジルマグネシウムブロミド(約1.0mol/L、テトラヒドロフラン溶液、24.7mL)を加えた後、同温度にて2.5時間攪拌した。反応液へ飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜60:40)で精製し、9−ベンジル−3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン−9−オールを無色固体(1.28g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.97 (s, 6 H) 1.43 - 1.89 (m, 6 H) 1.95 - 2.13 (m, 2 H) 2.76 (s, 2 H) 3.41 - 3.58 (m, 4 H) 7.16 - 7.36 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 313[M+Na]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.28g)のトルエン(44.0mL)溶液へp−トルエンスルホン酸一水和物(84.0mg)を加えた後、Dean−Stark装置を用いて3時間還流した。室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜50:50)で精製した。得られた精製物(935mg)及び20%水酸化パラジウム/炭素(93.5mg)のメタノール(11.3mL)懸濁液を水素雰囲気下、室温にて5時間攪拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣(938mg)のテトラヒドロフラン(34.3mL)溶液へ、0℃にて1mol/L塩酸(9.30mL)を加えた後、室温にて14.5時間攪拌した。減圧下濃縮した後、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜50:50)で精製し、表題化合物を無色油状物(225mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.36 - 1.52 (m, 2 H) 1.95 - 2.10 (m, 3 H) 2.22 - 2.45 (m, 4 H) 2.62 (d, J=6.7 Hz, 2 H) 7.10 - 7.36 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 189[M+H]+, 211[M+Na]+.
参考例26−1
1−(ビフェニル−4−イル)プロパン−1−オン
【0288】
【化94】
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(1)1−(ビフェニル−4−イル)プロパン−1−オールの合成
【0289】
【化95】
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4−フェニルベンズアルデヒド(1.20g)のジエチルエーテル(13.2mL)溶液へ、0℃にてエチルマグネシウムブロミド(約3.0mol/L、ジエチルエーテル溶液、3.29mL)を加えた。室温にて3時間攪拌した後、沈殿物を濾取した。濾取物を酢酸エチル及び飽和塩化アンモニウム水溶液の混合液へ溶解させた後、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜70:30)で精製し、1−(ビフェニル−4−イル)プロパン−1−オールを無色固体(1.27g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.96 (t, J=7.4 Hz, 3 H) 1.72 - 1.98 (m, 2 H) 4.59 - 4.71 (m, 1 H) 7.29 - 7.48 (m, 5 H) 7.54 - 7.63 (m, 4 H).
MS EI posi: 212[M]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.27g)のジエチルエーテル(30.0mL)溶液へ酸化マンガン(IV)(9.57g)を加え、室温にて45時間攪拌した。不溶物を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣のアセトン(60.0mL)溶液へ、Jones試薬{Org.Synth.,Coll.Vol.VI,542(1988)参照}(1.20mL)をJones試薬の色が消えなくなるまで加えた。反応液を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル及び水を加えた。酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をn−ヘキサンで再結晶し、表題化合物を無色固体(921mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.26 (t, J=7.3 Hz, 3 H) 3.04 (q, J=7.3 Hz, 2 H) 7.34 - 7.52 (m, 3 H) 7.58 - 7.73 (m, 4 H) 8.00 - 8.09 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 211[M+H]+, 233[M+Na]+.
参考例27−1
1−(ビフェニル−4−イル)シクロプロパンアミン
【0290】
【化96】
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4−シアノビフェニル(2.83g)を原料として、参考例4−1(2)と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(1.06g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.99 - 1.07 (m, 2 H) 1.08 - 1.15 (m, 2 H) 7.28 - 7.49 (m, 5 H) 7.51 - 7.62 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 210[M+H]+.
参考例27−2
1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロパンアミン
【0291】
【化97】
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4−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(5.18g)を原料として、参考例4−1(2)と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(2.92g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.00 - 1.07 (m, 2 H) 1.11 - 1.19 (m, 2 H) 7.31 - 7.45 (m, 2 H) 7.49 - 7.64 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 202[M+H]+.
参考例27−3
2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−アミン
【0292】
【化98】
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4−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(3.01g)のジエチルエーテル(88.0mL)溶液へ、メチルマグネシウムブロミド(約3.0mol/L、ジエチルエーテル溶液、17.6mL)を加え、室温にて40分間攪拌した。反応液へ、オルトチタン酸テトライソプロピル(5.15mL)をゆっくり加えた後、6時間還流した。0℃まで冷却した後、20%水酸化ナトリウム水溶液を加え、室温にて1時間攪拌した。分液後、水層をジエチルエーテルで2回抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣を5%塩酸に溶解し、ジエチルエーテルで2回洗浄した。水層を20%水酸化ナトリウム水溶液で塩基性とし、ジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜10:90)で精製し、表題化合物を黄色油状物(1.81g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.51 (s, 6 H) 7.54 - 7.69 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 204[M+H]+.
参考例28−1
メチル (3S)−3−アミノ−4−メトキシブタノエート塩酸塩
【0293】
【化99】
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(1)tert−ブチル [(2S)−1−シアノ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル]カルバメートの合成
【0294】
【化100】
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N−α−(tert−ブトキシカルボニル)−β−シアノ−L−アラニン(1.00g)のテトラヒドロフラン(13mL)溶液へ、0℃にてクロロギ酸イソブチル(674μL)及びトリエチルアミン(716μL)を順次加え、同温度にて2時間攪拌した。沈殿物を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣、テトラヒドロフラン(13mL)、及び水(4mL)の混合物へ、ナトリウムボロヒドリド(530mg)を加え、室温にて30分間攪拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20〜40:60)で精製し、tert−ブチル [(2S)−1−シアノ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル]カルバメートを無色油状物(650mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.46 (s, 9 H) 2.10 - 2.18 (m, 1 H) 2.63 - 2.78 (m, 2 H) 3.69 - 3.88 (m, 2 H) 3.89 - 4.03 (m, 1 H) 5.02 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 223[M+Na]+.
(2)tert−ブチル [(2S)−1−シアノ−3−メトキシプロパン−2−イル]カルバメートの合成
【0295】
【化101】
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上記(1)で得られた化合物(650mg)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液へ、氷冷下、水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、143mg)を加えた。同温度にて10分間攪拌した後、ヨウ化メチル(603μL)を加えた。同温度にて30分間、室温にて1時間攪拌した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜60:40)で精製し、tert−ブチル [(2S)−1−シアノ−3−メトキシプロパン−2−イル]カルバメートを無色油状物(247mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.45 (s, 9 H) 2.69 (d, J=6.2 Hz, 2 H) 3.39 (s, 3 H) 3.41 - 3.49 (m, 1 H) 3.53 - 3.61 (m, 1 H) 4.02 (br. s., 1 H) 4.96 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 237[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 213[M-H]-.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(247mg)の1,4−ジオキサン(2.0mL)溶液へ濃塩酸(3.0mL)を加え、100℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣を原料として参考例3−4と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(247mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.60 - 2.84 (m, 2 H) 3.30 (s, 3 H) 3.44 - 3.59 (m, 3 H) 3.64 (s, 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 148[M+H]+.
参考例28−2
メチル (3S)−3−アミノ−4−(ジメチルアミノ)ブタノエート塩酸塩
【0296】
【化102】
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(1)(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−シアノプロピル 4−メチルベンゼンスルホナートの合成
【0297】
【化103】
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参考例28−1(1)で得られた化合物(820mg)のクロロホルム(20mL)溶液へ、p−トルエンスルホニルクロリド(1.56g)及びトリエチルアミン(1.14mL)を加え、室温にて3時間攪拌した。さらにp−トルエンスルホニルクロリド(1.56g)及びトリエチルアミン(1.14mL)を加えた後、室温で30分間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20〜40:60)で精製し、(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−シアノプロピル 4−メチルベンゼンスルホナートを無色固体(1.32g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.43 (s, 9 H) 2.47 (s, 3 H) 2.63 - 2.71 (m, 2 H) 4.02 - 4.21 (m, 3 H) 4.86 - 5.01 (m, 1 H) 7.39 (d, J=8.5 Hz, 2 H) 7.81 (d, J=8.5 Hz, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 377[M+Na]+.
(2)tert−ブチル [(2S)−1−シアノ−3−(ジメチルアミノ)プロパン−2−イル]カルバメートの合成
【0298】
【化104】
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上記(1)で得られた化合物(1.32g)のエタノール(20mL)溶液へ、ジメチルアミン(約50%、水溶液、3.92mL)及びトリエチルアミン(519μL)を加え、80℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、フェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=99:1〜95:5)で精製し、tert−ブチル [(2S)−1−シアノ−3−(ジメチルアミノ)プロパン−2−イル]カルバメートを淡黄色油状物(340mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.45 (s, 9 H) 2.25 (s, 6 H) 2.31 - 2.55 (m, 2 H) 2.62 - 2.76 (m, 1 H) 2.78 - 2.91 (m, 1 H) 3.74 - 3.90 (m, 1 H) 4.99 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 228[M+H]+, 250[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 226[M-H]-.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(340mg)を原料として参考例28−1(3)と同様な手法にて、表題化合物を得た。なお表題化合物は、粗生成物のまま、次の反応に用いた。
参考例29−1
メチル (3−アミノ−5−オキソピロリジン−3−イル)アセテート
【0299】
【化105】
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(1)2−tert−ブチル 1,3−ジメチル 2−シアノプロパン−1,2,3−トリカルボキシラートの合成
【0300】
【化106】
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シアノ酢酸 tert−ブチル(10.0g)のトルエン(100mL)溶液へ、氷冷下、水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、2.83g)を加えた。80℃にて1時間攪拌後、50℃まで冷却し、ブロモ酢酸メチル(6.51mL)をゆっくり加えた。テトラヒドロフラン(15mL)を加えて、80℃にて2時間攪拌した。反応液を氷冷し、水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、2.83g)を加えた。80℃にて1時間攪拌後、50℃まで冷却し、ブロモ酢酸メチル(6.51mL)をゆっくり加えた。テトラヒドロフラン(15mL)を加えて、80℃にて2時間攪拌した。室温まで冷却した後、飽和塩化アンモニウム水溶液及び水を加え、酢酸エチルにて抽出した。合わせた有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜40:60)で精製し、2−tert−ブチル 1,3−ジメチル 2−シアノプロパン−1,2,3−トリカルボキシラートを淡黄色油状物(17.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.52 (s, 9 H) 2.96 - 3.12 (m, 4 H) 3.74 (s, 6 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 286[M+H]+, 308[M+Na]+.
(2)tert−ブチル 3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−5−オキソピロリジン−3−カルボキシラートの合成
【0301】
【化107】
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上記(1)で得られた化合物(5.00g)のメタノール(70mL)溶液へ、ラネーニッケル触媒(約7.5g)を加えた。0.4メガパスカル(MPa)の水素雰囲気下、70℃にて8時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣へジエチルエーテル(50mL)及びヘキサン(10mL)を加えて、室温にて15分間攪拌した。生じた析出物を濾取し、tert−ブチル 3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−5−オキソピロリジン−3−カルボキシラートを無色固体(1.75g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.46 (s, 9 H) 2.33 (d, J=17.4 Hz, 1 H) 2.79 - 2.90 (m, 3 H) 3.35 (dd, J=10.3, 0.8 Hz, 1 H) 3.69 (s, 3 H) 3.84 (dd, J=10.3, 0.8 Hz, 1 H) 5.73 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 258[M+H]+, 280[M+Na]+.
(3)メチル (3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−5−オキソピロリジン−3−イル)アセテートの合成
【0302】
【化108】
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上記(2)で得られた化合物(3.41g)へトリフルオロ酢酸(30mL)を加え、室温にて4時間攪拌した。減圧下濃縮した後、得られた残渣へクロロホルムを加え、再度減圧下濃縮した。得られた残渣のベンゼン(50mL)溶液へ、テトラヒドロフラン(12mL)、トリエチルアミン(3.71mL)、ジフェニルホスホリルアジド(3.73mL)及びベンジルアルコール(1.79mL)を順次加え、加熱還流下4時間攪拌した。室温まで冷却した後酢酸エチルを加え、水、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和食塩水にて順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜85:15)で精製し、メチル (3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−5−オキソピロリジン−3−イル)アセテートを無色ガム状物(1.91g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.57 (d, J=17.2 Hz, 1 H) 2.78 (d, J=17.2 Hz, 1 H) 2.91 (d, J=16.2 Hz, 1 H) 3.01 (d, J=16.2 Hz, 1 H) 3.51 (dd, J=10.6, 0.8 Hz, 1 H) 3.67 (s, 3 H) 3.70 - 3.81 (m, 1 H) 5.08 (s, 2 H) 5.46 (br. s., 1 H) 5.69 (br. s., 1 H) 7.27 - 7.42 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 307[M+H]+, 329[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 341[M+Cl]-.
(4)表題化合物の合成
上記(3)で得られた化合物(1.91g)のメタノール(30mL)溶液へ20%水酸化パラジウム/炭素(191mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて1時間攪拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過した。濾液を減圧下濃縮し、表題化合物を無色油状物(1.12g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.32 (d, J=16.7 Hz, 1 H) 2.47 (d, J=16.7 Hz, 1 H) 2.61 - 2.75 (m, 2 H) 3.33 (d, J=10.2 Hz, 1 H) 3.46 (d, J=10.2 Hz, 1 H) 3.72 (s, 3 H) 5.72 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 173[M+H]+.
参考例29−2
メチル (3−アミノ−1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)アセテート
【0303】
【化109】
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(1)tert−ブチル 3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1−メチル−5−オキソピロリジン−3−カルボキシラートの合成
【0304】
【化110】
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参考例29−1(2)で得られた化合物(4.0g)を原料として、参考例28−1(2)と同様な手法にて、tert−ブチル 3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1−メチル−5−オキソピロリジン−3−カルボキシラートを淡黄色油状物(3.74g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.45 (s, 9 H) 2.39 (d, J=17.3 Hz, 1 H) 2.70 (d, J=16.6 Hz, 1 H) 2.79 - 2.90 (m, 5 H) 3.32 (d, J=10.6 Hz, 1 H) 3.69 (s, 3 H) 3.86 (d, J=10.6 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 272[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(3.74g)を原料として、参考例29−1(3)〜(4)と同様な手法にて、表題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.36 - 2.45 (m, 1 H) 2.47 - 2.56 (m, 1 H) 2.59 - 2.72 (m, 2 H) 2.85 - 2.89 (m, 3 H) 3.33 (d, J=10.4 Hz, 1 H) 3.47 (d, J=10.4 Hz, 1 H) 3.72 (s, 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 187[M+H]+, 209[M+Na]+.
参考例30−1
メチル L−α−アスパラギナート
【0305】
【化111】
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N−α−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラチック α−アミド(744mg)のテトラヒドロフラン(8mL)溶液へ、トリメチルシリルジアゾメタン(2.0mol/L、ジエチルエーテル溶液、1.20mL)及びメタノール(808μL)を氷冷下加えた。室温まで昇温した後、2.5時間攪拌し、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣のアセトニトリル(14mL)溶液へジエチルアミン(621μL)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣へジエチルエーテルを加えて攪拌した。生じた析出物を濾取して、表題化合物を無色固体(274mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.37 (dd, J=15.6, 8.2 Hz, 1 H) 2.62 (dd, J=15.6, 5.1 Hz, 1 H) 3.46 (dd, J=8.2, 5.1 Hz, 1 H) 3.58 (s, 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 169[M+Na]+.
参考例30−2
メチル D−α−アスパラギナート
【0306】
【化112】
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N−α−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラチック α−アミドの代わりにN−α−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−D−アスパラチック α−アミドを用いて、実施例30−1と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物として得た。なお表題化合物は、粗生成物のまま次の反応に用いた。
参考例31−1
6−[(1−メチルシクロプロピル)メトキシ]ピリジン−3−カルバルデヒド
【0307】
【化113】
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(1)6−クロロ−N−メトキシ−N−メチルピリジン−3−カルボキサミドの合成
【0308】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
4−(ブロモメチル)安息香酸の代わりに6−クロロニコチン酸(6.50g)を用いて、参考例16−1(1)と同様な手法にて、6−クロロ−N−メトキシ−N−メチルピリジン−3−カルボキサミドを無色油状物(7.55g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.39 (s, 3 H) 3.56 (s, 3 H) 7.39 (dd, J=8.3, 0.7 Hz, 1 H) 8.03 (dd, J=8.3, 2.3 Hz, 1 H) 8.78 (dd, J=2.3, 0.7 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 201[M+H]+.
(2)N−メトキシ−N−メチル−6−[(1−メチルシクロプロピル)メトキシ]ピリジン−3−カルボキサミドの合成
【0309】
【化115】
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カリウム tert−ブトキシド(1.68g)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液へ、1−メチルシクロプロパンメタノール(1.29g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を加え、室温にて10分間攪拌した。0℃に冷却した後、上記(1)で得られた化合物(3.00g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を加え、室温まで昇温した後に1時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜50:50)で精製し、N−メトキシ−N−メチル−6−[(1−メチルシクロプロピル)メトキシ]ピリジン−3−カルボキサミドを無色油状物(2.02g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.38 - 0.47 (m, 2 H) 0.52 - 0.60 (m, 2 H) 1.23 (s, 3 H) 3.37 (s, 3 H) 3.58 (s, 3 H) 4.15 (s, 2 H) 6.73 - 6.84 (m, 1 H) 8.00 (dd, J=8.7, 2.3 Hz, 1 H) 8.60 (dd, J=2.3, 0.7 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 251[M+H]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(2.00g)を用いて、参考例16−1(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(1.51g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.39 - 0.48 (m, 2 H) 0.53 - 0.62 (m, 2 H) 1.23 (s, 3 H) 4.20 (s, 2 H) 6.83 - 6.92 (m, 1 H) 8.02 - 8.11 (m, 1 H) 8.52 - 8.63 (m, 1 H) 9.91 - 9.97 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 192[M+H]+.
参考例31−2
6−(2−シクロプロピルエトキシ)ピリジン−3−カルバルデヒド
【0310】
【化116】
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1−メチルシクロプロパンメタノールの代わりに2−シクロプロピルエタノール(1.29g)を用いて、参考例31−1と同様な手法にて表題化合物を無色油状物(1.25g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.08 - 0.18 (m, 2 H) 0.42 - 0.54 (m, 2 H) 0.75 - 0.89 (m, 1 H) 1.63 - 1.75 (m, 2 H) 4.48 (t, J=6.8 Hz, 2 H) 6.77 - 6.88 (m, 1 H) 8.01 - 8.10 (m, 1 H) 8.58 - 8.67 (m, 1 H) 9.92 - 9.98 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 192[M+H]+.
参考例32−1
trans−4−(4−クロロフェノキシ)シクロヘキサンカルバルデヒド
【0311】
【化117】
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(1)cis−4−ヒドロキシ−N−メトキシ−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミドの合成
【0312】
【化118】
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4−(ブロモメチル)安息香酸の代わりにcis−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸(1.45g)を用いて、参考例16−1(1)と同様な手法にて、cis−4−ヒドロキシ−N−メトキシ−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミドを黄色油状物(0.87g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 - 1.74 (m, 4 H) 1.79 - 2.02 (m, 4 H) 2.65 - 2.79 (m, 1 H) 3.19 (s, 3 H) 3.70 (s, 3 H) 3.99 - 4.08 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 188[M+H]+.
(2)trans−4−(4−クロロフェノキシ)−N−メトキシ−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミドの合成
【0313】
【化119】
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2−シクロプロピルエタノールの代わりに上記(1)で得られた化合物(850mg)、4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりにp−クロロフェノール(700mg)を用いて、参考例11−1と同様な手法にて、trans−4−(4−クロロフェノキシ)−N−メトキシ−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミドを無色固体(458mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.37 - 1.75 (m, 4 H) 1.86 - 1.98 (m, 2 H) 2.16 - 2.29 (m, 2 H) 2.65 - 2.79 (m, 1 H) 3.19 (s, 3 H) 3.72 (s, 3 H) 4.06 - 4.26 (m, 1 H) 6.78 - 6.88 (m, 2 H) 7.18 - 7.25 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 298[M+H]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(455mg)を用いて、参考例23−1(2)と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(379mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.38 - 1.64 (m, 4 H) 2.01 - 2.21 (m, 4 H) 2.25 - 2.39 (m, 1 H) 4.03 - 4.27 (m, 1 H) 6.78 - 6.87 (m, 2 H) 7.18 - 7.26 (m, 2 H) 9.66 - 9.72 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual nega: 237[M-H]-.
【0314】
以下の参考例32−2〜32−9は、対応する市販のフェノール及び対応する市販のアルコールを用いて、参考例32−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表11−1に示す。
【0315】
【表11-1】
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参考例33−1
5−メチル−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−カルバルデヒド
【0316】
【化120】
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(1)5−メチル−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−カルボン酸の合成
【0317】
【化121】
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3,4−ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに2−フルオロ−3−メチルピリジン−5−カルボン酸(2.00g)を用いて、参考例12−1と同様な手法にて、5−メチル−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−カルボン酸を無色固体(3.57g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.23 (s, 3 H) 5.09 (q, J=9.0 Hz, 2 H) 8.02 - 8.17 (m, 1 H) 8.52 - 8.63 (m, 1 H) 13.11 (br. s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual nega: 234[M-H]-.
(2)N−メトキシ−N,5−ジメチル−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−カルボキサミドの合成
【0318】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
上記(1)で得られた化合物(3.57g)を用いて、参考例16−1(1)と同様な手法にて、N−メトキシ−N,5−ジメチル−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−カルボキサミドを無色油状物(2.98g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.22 - 2.31 (m, 3 H) 3.37 (s, 3 H) 3.58 (s, 3 H) 4.81 (q, J=8.5 Hz, 2 H) 7.80 - 7.92 (m, 1 H) 8.37 - 8.49 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 279[M+H]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(2.66g)を用いて、参考例16−1(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(2.10g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.27 - 2.34 (m, 3 H) 4.76 - 4.96 (m, 2 H) 7.91 - 8.00 (m, 1 H) 8.41 - 8.51 (m, 1 H) 9.97 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 220[M+H]+.
【0319】
以下の参考例33−2〜33−8は、対応する市販のハロゲン化アリール及び対応する市販のアルコールを用いて、参考例33−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表12−1に示す
【0320】
【表12-1】
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参考例34−1
3−フェニルシクロペンタンカルバルデヒド
【0321】
【化123】
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(1)(3−フェニルシクロペンチル)メタノールの合成
【0322】
【化124】
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エチル cis−2−フェニルシクロプロパンカルボキシレートの代わりに3−フェニル−シクロペンタンカルボン酸 メチルエステル(1.76g)を用いて、参考例23−1(2)と同様な手法にて、(3−フェニルシクロペンチル)メタノールを無色油状物(1.31g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.26 - 1.48 (m, 2 H) 1.54 - 2.19 (m, 5 H) 2.29 - 2.49 (m, 1 H) 2.97 - 3.16 (m, 1 H) 3.53 - 3.67 (m, 2 H) 7.12 - 7.35 (m, 5 H).
MS EI posi: 176[M]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(0.90g)を用いて、参考例19−1と同様な手法にて表題化合物を黄色油状物(0.90g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.56 - 2.55 (m, 7 H) 2.90 - 3.19 (m, 1 H) 7.14 - 7.40 (m, 5 H) 9.65 - 9.78 (m, 1 H).
【0323】
以下の参考例34−2〜34−3は、対応する市販のエステルを用いて、参考例34−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表13−1に示す。
【0324】
【表13-1】
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参考例35−1
4−{[(6−メチルピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ベンズアルデヒド
【0325】
【化125】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりに5−ヒドロキシ−2−メチルピリジン(767mg)、(ブロモメチル)シクロブタンの代わりに4−(クロロメチル)ベンジルアルコール(1.00g)を用いて、参考例9−1及び参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(1.65g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.50 (s, 3 H) 5.17 (s, 2 H) 7.05 - 7.11 (m, 1 H) 7.14 - 7.20 (m, 1 H) 7.57 - 7.63 (m, 2 H) 7.89 - 7.94 (m, 2 H) 8.25 - 8.29 (m, 1 H) 10.03 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 228[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 226[M-H]-, 262[M+Cl]-.
参考例36−1
cis−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルバルデヒド
【0326】
【化126】
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(1)エチル cis−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシラートおよびエチル trans−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシラートの合成
【0327】
【化127】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりにエチル 4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシラート(2.00g)、(ブロモメチル)シクロブタンの代わりに4−クロロベンジルブロミド(2.86g)を用いて、参考例9−1と同様な手法にて、エチル cis−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシラートを無色油状物(0.33g)として、エチル trans−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシラートを淡黄色油状物(0.47g)として得た。
エチル cis−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシラート
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.29 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 1.52 - 1.78 (m, 4 H) 1.83 - 2.06 (m, 4 H) 2.30 - 2.50 (m, 1 H) 3.54 - 3.66 (m, 1 H) 4.17 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 4.51 (s, 2 H) 7.25 - 7.40 (m, 4 H).
エチル trans−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシラート
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.17 - 1.57 (m, 7 H) 1.95 - 2.18 (m, 4 H) 2.20 - 2.35 (m, 1 H) 3.25 - 3.41 (m, 1 H) 4.11 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 4.51 (s, 2 H) 7.21 - 7.37 (m, 4 H).
(2){cis−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキシル}メタノールの合成
【0328】
【化128】
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上記(1)で得られたエチル cis−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシラート(0.33g)を用いて、参考例23−1(2)と同様な手法にて、{cis−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキシル}メタノールを無色油状物(0.29g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.20 - 1.67 (m, 8 H) 1.83 - 2.02 (m, 2 H) 3.49 (d, J=5.9 Hz, 2 H) 3.59 - 3.67 (m, 1 H) 4.46 (s, 2 H) 7.24 - 7.35 (m, 4 H).
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(283mg)を用いて、参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を黄色油状物(257mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 - 1.99 (m, 8 H) 2.20 - 2.35 (m, 1 H) 3.51 - 3.65 (m, 1 H) 4.47 (s, 2 H) 7.22 - 7.35 (m, 4 H) 9.59 - 9.68 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 275[M+Na]+.
参考例36−2
trans−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルバルデヒド
【0329】
【化129】
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参考例36−1(1)で得られたエチル trans−4−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシラート(856mg)を用いて、参考例36−1(2)〜(3)と同様な手法にて、表題化合物を黄色油状物(388mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.23 - 1.50 (m, 4 H) 1.98 - 2.31 (m, 5 H) 3.26 - 3.41 (m, 1 H) 4.52 (s, 2 H) 7.22 - 7.36 (m, 4 H) 9.62 - 9.67 (m, 1 H).
参考例36−3
trans−4−[(5−クロロ−2−ピリジニル)メトキシ]シクロヘキサンカルバルデヒド
【0330】
【化130】
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4−クロロベンジルブロミドの代わりに2−(ブロモメチル)−5−クロロピリジン(5.23g)を用いて、参考例36−1と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(0.25g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.28 - 1.67 (m, 4 H) 1.99 - 2.31 (m, 5 H) 3.33 - 3.52 (m, 1 H) 4.65 (s, 2 H) 7.39 - 7.48 (m, 1 H) 7.64 - 7.75 (m, 1 H) 8.48 - 8.54 (m, 1 H) 9.61 - 9.71 (m, 1 H).
参考例37−1
trans−4−フェノキシシクロヘキサンカルバルデヒド
【0331】
【化131】
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(1)メチル trans−4−フェノキシシクロヘキサンカルボキシラートの合成
【0332】
【化132】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりにフェノール(1.43g)、2−シクロプロピルエタノールの代わりにメチル cis−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシラート(2.00g)を用いて、参考例11−1と同様な手法にて、メチル trans−4−フェノキシシクロヘキサンカルボキシラートを無色油状物(1.33g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.43 - 1.65 (m, 4 H) 2.03 - 2.13 (m, 2 H) 2.15 - 2.23 (m, 2 H) 2.32 - 2.44 (m, 1 H) 3.68 (s, 3 H) 4.15 - 4.26 (m, 1 H) 6.86 - 6.97 (m, 3 H) 7.23 - 7.31 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 235[M+H]+.
(2)(trans−4−フェノキシシクロヘキシル)メタノールの合成
【0333】
【化133】
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上記(1)で得られた化合物(1.31g)を用いて、参考例23−1(2)と同様な手法にて(trans−4−フェノキシシクロヘキシル)メタノールを無色油状物(897mg)として得た。
1H NMR (200 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.96 - 1.70 (m, 6 H) 1.81 - 2.01 (m, 2 H) 2.10 - 2.31 (m, 2 H) 3.50 (d, J=6.2 Hz, 2 H) 4.04 - 4.27 (m, 1 H) 6.82 - 7.00 (m, 3 H) 7.16 - 7.35 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 207[M+H]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(897mg)を用いて、参考例19−1と同様な手法にて表題化合物を黄色油状物(801mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.42 - 1.64 (m, 4 H) 2.04 - 2.22 (m, 4 H) 2.27 - 2.37 (m, 1 H) 4.16 - 4.28 (m, 1 H) 6.86 - 6.98 (m, 3 H) 7.23 - 7.33 (m, 2 H) 9.69 (s, 1 H).
【0334】
以下の参考例37−2〜37−8は、対応する市販のフェノール及び対応する市販のアルコールを用いて、参考例37−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表14−1に示す。
【0335】
【表14-1】
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参考例38−1
4−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ベンズアルデヒド
【0336】
【化134】
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(1)4−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ベンゾニトリルの合成
【0337】
【化135】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりに6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−オール(1.21g)、ブロモシクロプロパンの代わりに4−シアノベンジルブロミド(1.45g)を用いて、参考例10−1と同様な手法にて、4−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ベンゾニトリルを淡茶色固体(1.99g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 5.23 (s, 2 H) 7.34 (dd, J=8.7, 2.8 Hz, 1 H) 7.52 - 7.59 (m, 2 H) 7.64 (d, J=8.7 Hz, 1 H) 7.69 - 7.77 (m, 2 H) 8.46 (d, J=2.8 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 279[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 277[M-H]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.99g)を用いて、参考例16−1(3)と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(980mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 5.26 (s, 2 H) 7.35 (dd, J=8.8, 3.0 Hz, 1 H) 7.58 - 7.67 (m, 3 H) 7.91 - 7.98 (m, 2 H) 8.48 (d, J=3.0 Hz, 1 H) 10.05 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 282[M+H]+.
参考例38−2
4−({[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)ベンズアルデヒド
【0338】
【化136】
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6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−オールの代わりに4−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(1.87g)、4−シアノベンジルブロミドの代わりに2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(1.55g)を用いて、参考例38−1と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(1.49g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 5.53 (s, 2 H) 6.90 - 6.97 (m, 1 H) 7.58 - 7.65 (m, 2 H) 7.82 (dd, J=8.9, 2.3 Hz, 1 H) 7.87 - 7.94 (m, 2 H) 8.40 - 8.47 (m, 1 H) 10.03 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 282[M+H]+.
参考例39−1
trans−4−[(4−フルオロベンジル)オキシ]シクロヘキサンカルバルデヒド
【0339】
【化137】
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(1)trans−4−ヒドロキシ−N−メトキシ−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミドの合成
【0340】
【化138】
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4−(ブロモメチル)安息香酸の代わりにtrans−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸(7.21g)を用いて、参考例16−1(1)と同様な手法にて、trans−4−ヒドロキシ−N−メトキシ−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミドを無色油状物(8.52g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.21 - 1.40 (m, 2 H) 1.49 - 1.68 (m, 2 H) 1.78 - 1.90 (m, 2 H) 2.00 - 2.13 (m, 2 H) 2.54 - 2.73 (m, 2 H) 3.18 (s, 3 H) 3.57 - 3.74 (m, 4 H).
(2)trans−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−メトキシ−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミドの合成
【0341】
【化139】
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上記(1)で得られた化合物(8.52g)のN,N−ジメチルホルムアミド(91mL)溶液に、イミダゾール(4.03g)及びtert−ブチルジメチルクロロシラン(6.86g)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣へ水を加えた。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を水および飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜75:25)で精製し、表題化合物を無色油状物(10.5g)として得た。
1H NMR (200 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.06 (s, 6 H) 0.88 (s, 9 H) 1.15 - 1.69 (m, 4 H) 1.71 - 2.08 (m, 4 H) 2.50 - 2.73 (m, 1 H) 3.17 (s, 3 H) 3.48 - 3.75 (m, 4 H).
(3)trans−4−[(4−フルオロベンジル)オキシ]−N−メトキシ−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミドの合成
【0342】
【化140】
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上記(2)で得られた化合物(1.00g)のアセトニトリル(11mL)溶液へ、トリエチルシラン(579mg)を加えた。水冷下、三臭化ビスマス(104mg)及び4−フルオロベンズアルデヒド(617mg)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加え、不溶物をセライト(登録商標)濾過した。濾液の有機層を分離し、飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜50:50)で精製し、表題化合物を無色油状物(0.61g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.23 - 1.43 (m, 2 H) 1.47 - 1.65 (m, 2 H) 1.79 - 1.93 (m, 2 H) 2.10 - 2.23 (m, 2 H) 2.57 - 2.74 (m, 1 H) 3.18 (s, 3 H) 3.29 - 3.43 (m, 1 H) 3.70 (s, 3 H) 4.52 (s, 2 H) 6.97 - 7.08 (m, 2 H) 7.25 - 7.36 (m, 2 H).
(4)表題化合物の合成
上記(3)で得られた化合物(0.59g)を用いて、参考例23−1(2)と同様な手法にて、表題化合物を黄色油状物(0.46g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.27 - 1.49 (m, 4 H) 1.97 - 2.34 (m, 5 H) 3.25 - 3.41 (m, 1 H) 4.52 (s, 2 H) 6.97 - 7.08 (m, 2 H) 7.25 - 7.36 (m, 2 H) 9.62 - 9.70 (m, 1 H).
【0343】
以下の参考例39−2〜39−7は、対応する市販のアルデヒドを用いて、参考例39−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表15−1に示す。
【0344】
【表15-1】
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参考例40−1
4−(ピペリジン−1−イルカルボニル)ベンズアルデヒド
【0345】
【化141】
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4−カルボキシベンズアルデヒド(1.06g)のクロロホルム(14.1mL)溶液へ1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.03g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(1.62g)、及びピペリジン(1.05mL)を加えた。室温にて15時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15〜30:70)で精製し、表題化合物を無色油状物(1.57g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.50 - 1.53 (m, 2 H) 1.65 - 1.73 (m, 4 H) 3.24 - 3.35 (m, 2 H) 3.68 - 3.79 (m, 2 H) 7.52 - 7.57 (m, 2 H) 7.90 - 7.96 (m, 2 H) 10.05 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 218[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 232[M+Cl]-.
【0346】
以下の参考例40−2〜40−8は、対応する市販のアミンを用いて、参考例40−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表16−1に示す。
【0347】
【表16-1】
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参考例41−1
5−(4−メチルフェノキシ)ピラジン−2−カルバルデヒド
【0348】
【化142】
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(1)メチル 5−(4−メチルフェノキシ)ピラジン−2−カルボキシラートの合成
【0349】
【化143】
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4−ヒドロキシベンゾトリフルオリドの代わりにp−クレゾール(833mg)、6−ブロモ−3−ピリジンカルボキシアルデヒドの代わりにメチル 5−クロロ−2−ピラジンカルボキシラート(1.33g)を用いて、参考例13−1と同様な手法にて、メチル 5−(4−メチルフェノキシ)ピラジン−2−カルボキシラートを無色固体(1.36g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.39 (s, 3 H) 4.01 (s, 3 H) 7.03 - 7.09 (m, 2 H) 7.18 - 7.33 (m, 2 H) 8.48 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 8.83 (d, J=1.2 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 245[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.36g)を用いて、参考例16−1(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(1.10g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.40 (s, 3 H) 7.02 - 7.10 (m, 2 H) 7.22 - 7.31 (m, 2 H) 8.51 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 8.71 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 10.08 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 215[M+H]+.
参考例41−2
5−(4−クロロフェノキシ)ピラジン−2−カルバルデヒド
【0350】
【化144】
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p−クレゾールの代わりに4−クロロフェノール(2.23g)を用いて、参考例41−1と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(0.45g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 7.08 - 7.20 (m, 2 H) 7.36 - 7.49 (m, 2 H) 8.55 (d, J=1.4 Hz, 1 H) 8.67 - 8.72 (m, 1 H) 10.09 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 235[M+H]+.
参考例41−3
5−(4−シクロプロピルフェノキシ)ピラジン−2−カルバルデヒド
【0351】
【化145】
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(1)5−(4−ブロモフェノキシ)ピラジン−2−カルバルデヒドの合成
【0352】
【化146】
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p−クレゾールの代わりに4−ブロモフェノール(5.01g)を用いて、参考例41−1と同様な手法にて、5−(4−ブロモフェノキシ)ピラジン−2−カルバルデヒドを淡茶色固体(1.88g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 7.09 (d, J=9.0 Hz, 2 H) 7.58 (d, J=9.0 Hz, 2 H) 8.55 (d, J=1.2 Hz, 1 H) 8.70 (s, 1 H) 10.09 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 279[M+H]+.
(2)2−(4−ブロモフェノキシ)−5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピラジンの合成
【0353】
【化147】
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上記(1)で得られた化合物(1.66g)のトルエン(20mL)溶液へ、エチレングリコール(1.11g)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(56.6mg)を加えた後、Dean−Stark装置を用いて140℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却した後、氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜60:40)で精製し、2−(4−ブロモフェノキシ)−5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピラジンを無色固体(1.78g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 4.01 - 4.24 (m, 4 H) 5.92 (s, 1 H) 7.05 (d, J=9.0 Hz, 2 H) 7.48 - 7.59 (m, 2 H) 8.26 - 8.30 (m, 1 H) 8.40 - 8.44 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 323[M+H]+.
(3)2−(4−シクロプロピルフェノキシ)−5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピラジンの合成
【0354】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
上記(2)で得られた化合物(1.73g)を用いて、参考例14−5(2)と同様な手法にて、2−(4−シクロプロピルフェノキシ)−5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピラジンを茶色油状物(2.46g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.65 - 0.74 (m, 2 H) 0.91 - 1.02 (m, 2 H) 1.84 - 1.98 (m, 1 H) 4.02 - 4.23 (m, 4 H) 5.91 (s, 1 H) 6.98 - 7.07 (m, 2 H) 7.09 - 7.16 (m, 2 H) 8.26 - 8.30 (m, 1 H) 8.35 - 8.42 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 285[M+H]+.
(4)表題化合物の合成
上記(3)で得られた化合物(2.46g)のアセトン(107mL)溶液へp−トルエンスルホン酸一水和物(2.04g)を加え、50℃にて2時間攪拌した。室温まで冷却した後、氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜80:20)で精製し、表題化合物を無色固体(0.67g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.66 - 0.78 (m, 2 H) 0.91 - 1.05 (m, 2 H) 1.87 - 2.00 (m, 1 H) 7.01 - 7.10 (m, 2 H) 7.12 - 7.20 (m, 2 H) 8.51 (s, 1 H) 8.71 (s, 1 H) 10.08 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 241[M+H]+.
参考例41−4
2−(4−メチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルバルデヒド
【0355】
【化149】
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(1)2−クロロ−5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリミジンの合成
【0356】
【化150】
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2−クロロピリミジン−5−カルバルデヒド(1.00g)を用いて、参考例41−3(2)と同様な手法にて、2−クロロ−5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリミジンを淡黄色油状物(290mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.96 - 4.21 (m, 4 H) 5.89 (s, 1 H) 8.71 (s, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 187[M+H]+.
(2)5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−(4−メチルフェノキシ)ピリミジンの合成
【0357】
【化151】
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上記(1)で得られた化合物(290mg)を用いて、参考例13−1と同様な手法にて、5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−(4−メチルフェノキシ)ピリミジンを無色固体(380mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.37 (s, 3 H) 3.97 - 4.19 (m, 4 H) 5.83 (s, 1 H) 7.04 - 7.10 (m, 2 H) 7.19 - 7.26 (m, 2 H) 8.61 (s, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 259[M+H]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(380mg)を用いて、参考例41−3(4)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(139mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.39 (s, 3 H) 7.09 (d, J=8.3 Hz, 2 H) 7.26 (d, J=8.3 Hz, 2 H) 9.01 (s, 2 H) 9.99 - 10.09 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 215[M+H]+.
参考例42−1
1−(ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−カルバルデヒド
【0358】
【化152】
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(1)[1−(ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]メタノールの合成
【0359】
【化153】
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4−ピペリジンメタノール(1.00g)のジメチルスルホキシド(28.9mL)溶液へ2−クロロピリミジン(994mg)及び炭酸カリウム(2.40g)を加え、100℃にて3時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液へ水を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、[1−(ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]メタノールを無色油状物(1.50g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.14 - 1.32 (m, 2 H) 1.72 - 1.89 (m, 3 H) 2.82 - 2.96 (m, 2 H) 3.53 (d, J=5.9 Hz, 2 H) 4.74 - 4.85 (m, 2 H) 6.41 - 6.47 (m, 1 H) 8.26 - 8.33 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 194[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.50g)を用いて、参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を黄色油状物(1.21g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.57 - 1.72 (m, 2 H) 1.94 - 2.05 (m, 2 H) 2.49 - 2.61 (m, 1 H) 3.12 - 3.24 (m, 2 H) 4.53 - 4.64 (m, 2 H) 6.48 (t, J=4.7 Hz, 1 H) 8.31 (d, J=4.7 Hz, 2 H) 9.70 (d, J=0.9 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 192[M+H]+.
参考例42−2
1−(シクロプロピルアセチル)ピペリジン−4−カルバルデヒド
【0360】
【化154】
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(1)2−シクロプロピル−1−[4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル]エタノンの合成
【0361】
【化155】
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4−(ブロモメチル)安息香酸の代わりにシクロプロピル酢酸(869mg)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩の代わりに4−ピペリジンメタノール(1.00g)を用いて、参考例16−1(1)と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(1.25g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.12 - 0.23 (m, 2 H) 0.51 - 0.60 (m, 2 H) 0.96 - 1.30 (m, 3 H) 1.54 - 1.90 (m, 3 H) 2.28 (d, J=6.7 Hz, 2 H) 2.47 - 2.65 (m, 1 H) 2.95 - 3.10 (m, 1 H) 3.43 - 3.59 (m, 2 H) 3.80 - 3.94 (m, 1 H) 4.60 - 4.76 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 198[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.25g)を用いて、参考例19−1と同様な手法にて、表題化合物を黄色油状物(800mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.13 - 0.22 (m, 2 H) 0.52 - 0.61 (m, 2 H) 0.96 - 1.10 (m, 1 H) 1.50 - 1.71 (m, 2 H) 1.88 - 2.03 (m, 2 H) 2.29 (d, J=6.8 Hz, 2 H) 2.45 - 2.59 (m, 1 H) 2.92 - 3.04 (m, 1 H) 3.11 - 3.25 (m, 1 H) 3.72 - 3.84 (m, 1 H) 4.29 - 4.41 (m, 1 H) 9.68 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 196[M+H]+.
参考例43−1
1−(ピリミジン−2−イル)アゼチジン−3−カルバルデヒド
【0362】
【化156】
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(1)tert−ブチル 3−[メトキシ(メチル)カルバモイル]アゼチジン−1−カルボキシラートの合成
【0363】
【化157】
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1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−カルボン酸(5.00g)のテトラヒドロフラン(62.1mL)溶液へ、1,1’−カルボニルジイミダゾール(6.05g)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液へN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.64g)及びトリエチルアミン(4.02g)のアセトニトリル(62.1mL)溶液を加え、同温度にて15時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣へ水を加えた。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を5%クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、tert−ブチル 3−[メトキシ(メチル)カルバモイル]アゼチジン−1−カルボキシラートを淡黄色油状物(7.30g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.43 (s, 9 H) 3.21 (s, 3 H) 3.56 - 3.68 (m, 4 H) 4.00 - 4.09 (m, 2 H) 4.09 - 4.19 (m, 2 H).
(2)N−メトキシ−N−メチル−1−(ピリミジン−2−イル)アゼチジン−3−カルボキサミドの合成
【0364】
【化158】
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上記(1)で得られた化合物(7.30g)のクロロホルム(24.8mL)溶液へ、トリフルオロ酢酸(12.4mL)を加え、室温にて15時間攪拌し、減圧下濃縮した。得られた残渣(6.29g)を用いて、参考例42−1(1)と同様な手法にてN−メトキシ−N−メチル−1−(ピリミジン−2−イル)アゼチジン−3−カルボキサミドを無色固体(810mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.23 (s, 3 H) 3.70 (s, 3 H) 3.80 - 3.96 (m, 1 H) 4.16 - 4.41 (m, 4 H) 6.51 - 6.59 (m, 1 H) 8.28 - 8.35 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 223[M+H]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(810mg)を用いて、参考例16−1(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(707mg)として得た。
MS ESI/APCI Dual posi: 164[M+H]+.
参考例44−1
tert−ブチル 4−ホルミル−2−メチル−1H−イミダゾール−1−カルボキシラート
【0365】
【化159】
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2−メチル−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド(500mg)のクロロホルム(15mL)溶液へ、二炭酸ジ−tert−ブチル(1.19g)、トリエチルアミン(949μL)及び4−ジメチルアミノピリジンを加え、室温にて30分間攪拌した。反応液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を無色固体(883mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.64 (s, 9 H) 2.68 (s, 3 H) 7.98 (s, 1 H) 9.85 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 233[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 209[M-H]-.
参考例45−1
1−(4−シクロヘキシル−3−フルオロフェニル)メタンアミン塩酸塩
【0366】
【化160】
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(1)4−シクロヘキセン−1-イル−3−フルオロベンゾニトリルの合成
【0367】
【化161】
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3−フルオロ−4−ヨードベンゾニトリル(1.53g)、1−シクロヘキセン−1−イル−ボロン酸(938mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(435mg)及びエタノール(9.75mL)の混合物へ、ナトリウムエトキシド(約20%、エタノール溶液、5.75mL)を加え、マイクロ波照射下、90℃にて15分間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を水に注ぎ、クロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜75:25)で精製し、表題化合物を淡黄色油状物(980mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.63 - 1.84 (m, 4 H) 2.18 - 2.29 (m, 2 H) 2.30 - 2.41 (m, 2 H) 6.01 - 6.10 (m, 1 H) 7.27 - 7.42 (m, 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 224[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 236[M+Cl]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(980mg)のイソプロピルアルコール(24mL)溶液へ、4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(3.7mL)及び20%水酸化パラジウム/炭素(98mg)を加えた。水素雰囲気下、室温にて4時間攪拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣のエタノール(10mL)溶液へ、2mol/L塩化水素−メタノール溶液(2.0mL)及び20%水酸化パラジウム/炭素(98mg)を加えた。水素雰囲気下、室温にて26時間攪拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣へエタノール(5mL)及びジエチルエーテル(50mL)を加え、15分間攪拌した。生じた析出物を濾取し、表題化合物を茶色固体(1.06g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.14 - 1.54 (m, 5 H) 1.63 - 1.86 (m, 5 H) 2.70 - 2.87 (m, 1 H) 3.99 (s, 2 H) 7.22 - 7.42 (m, 3 H) 8.43 (br. s., 2 H)。
MS ESI/APCI Dual posi: 208[M+H]+.
参考例45−2
1−[4−(アミノメチル)フェニル]−4,4−ジフルオロシクロヘキサノール塩酸塩
【0368】
【化162】
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(1)4−(4,4−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロヘキシル)ベンゾニトリルの合成
【0369】
【化163】
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4−ヨードベンゾニトリル(5.35g)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液へ、アルゴン雰囲気下−40℃にてイソプロピルマグネシウムブロミド(約1mol/L、テトラヒドロフラン溶液、35mL)を滴下した。同温度にて1時間攪拌した後、4,4−ジフルオロシクロヘキサノン(4.70g)のシクロペンチルメチルエーテル(10mL)溶液を滴下した。5.5時間かけて室温まで昇温し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜40:60)で精製し、4−(4,4−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロヘキシル)ベンゾニトリルを無色固体(2.19g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.77 - 1.92 (m, 2 H) 2.00 - 2.45 (m, 6 H) 7.58 - 7.72 (m, 4 H).
MS EI posi: 237[M]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(2.19g)を用いて、参考例45−1(2)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(1.51g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.66 - 1.79 (m, 2 H) 1.85 - 2.04 (m, 4 H) 2.09 - 2.36 (m, 2 H) 3.99 (s, 2 H) 5.28 (s, 1 H) 7.40 - 7.48 (m, 2 H) 7.49 - 7.57 (m, 2 H) 8.32 (br. s., 3 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 242[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 276[M+Cl]-.
参考例46−1
1−[trans−3−(4−クロロフェノキシ)シクロブチル]メタンアミン
【0370】
【化164】
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(1)N−ベンジル−3−オキソシクロブタンカルボキサミドの合成
【0371】
【化165】
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3−オキソシクロブタンカルボン酸(13.5g)のテトラヒドロフラン(135mL)溶液へ、氷冷下1,1’−カルボニルジイミダゾール(23.0g)を加えた。室温まで昇温し、90分間攪拌した。ベンジルアミン(15.5mL)を加え、同温度にて14時間攪拌した。減圧下溶媒を留去しながら、ケイソウ土に粗生成物を吸着させた。前記ケイソウ土に吸着させた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜95:5)で精製し、N−ベンジル−3−オキソシクロブタンカルボキサミドを無色固体(16.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.89 - 3.10 (m, 1 H) 3.11 - 3.32 (m, 2 H) 3.41 - 3.67 (m, 2 H) 4.50 (d, J=5.8 Hz, 2 H) 7.25 - 7.42 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 204[M+H]+.
(2)cis−3−[(ベンジルアミノ)メチル]シクロブタノールの合成
【0372】
【化166】
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上記(1)で得られた化合物(16.9g)を用いて、参考例23−1(2)と同様な手法にて、cis−3−[(ベンジルアミノ)メチル]シクロブタノールを淡黄色油状物(16.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.35 - 1.57 (m, 2 H) 1.66 - 1.93 (m, 2 H) 2.12 - 2.36 (m, 2 H) 2.42 - 2.53 (m, 2 H) 3.69 (s, 2 H) 3.78 - 4.00 (m, 1 H) 7.12 - 7.41 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 192[M+H]+.
(3)cis−3−(アミノメチル)シクロブタノールの合成
【0373】
【化167】
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上記(2)で得られた化合物(16.2g)を用いて、参考例29−1(4)と同様な手法にて、cis−3−(アミノメチル)シクロブタノールを無色油状物(10.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.29 - 1.51 (m, 2 H) 1.53 - 1.70 (m, 1 H) 2.08 - 2.29 (m, 2 H) 2.41 - 2.51 (m, 2 H) 3.76 - 3.98 (m, 1 H).
(4)tert−ブチル [(cis−3−ヒドロキシシクロブチル)メチル]カルバメートの合成
【0374】
【化168】
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上記(3)で得られた化合物(10.3g)を用いて、参考例44−1と同様な手法にて、tert−ブチル [(cis−3−ヒドロキシシクロブチル)メチル]カルバメートを無色固体(6.08g)として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.37 (s, 9 H) 1.37 - 1.49 (m, 2 H) 1.66 - 1.79 (m, 1 H) 2.08 - 2.23 (m, 2 H) 2.87 - 2.91 (m, 2 H) 3.78 - 3.91 (m, 1 H) 4.82 - 4.94 (m, 1 H) 6.76 (t, J=5.4 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 224[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 200[M-H]-.
(5)tert−ブチル {[trans−3−(4−クロロフェノキシ)シクロブチル]メチル}カルバメートの合成
【0375】
【化169】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりに4−クロロフェノール(767mg)、2−シクロプロピルエタノールの代わりに上記(4)で得られた化合物(1.00g)を用いて、参考例11−1と同様な手法にて、tert−ブチル {[trans−3−(4−クロロフェノキシ)シクロブチル]メチル}カルバメートを無色固体(1.05g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.45 (s, 9 H) 2.15 - 2.37 (m, 4 H) 2.40 - 2.65 (m, 1 H) 3.12 - 3.35 (m, 2 H) 4.64 - 4.79 (m, 1 H) 6.63 - 6.76 (m, 2 H) 7.15 - 7.25 (m, 2 H).
(6)表題化合物の合成
上記(5)で得られた化合物(0.98g)の1,4−ジオキサン(30mL)溶液へ4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(25mL)を加え、室温にて5時間攪拌した。ジエチルエーテル(120mL)を加えて更に2時間攪拌した後、析出物を濾取した。得られた析出物を1mol/L水酸化ナトリウム水溶液及びクロロホルムへ溶解させ、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧下濃縮して、表題化合物を無色油状物(660mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.12 - 2.48 (m, 5 H) 2.74 - 2.87 (m, 2 H) 4.61 - 4.77 (m, 1 H) 6.63 - 6.80 (m, 2 H) 7.12 - 7.27 (m, 2 H).
【0376】
以下の参考例46−2〜46−4は、対応する市販のフェノールを用いて、参考例46−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表17−1に示す。
【0377】
【表17-1】
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参考例46−5
1−{cis−3−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロブチル}メタンアミン
【0378】
【化170】
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(1)tert−ブチル ({cis−3−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロブチル}メチル)カルバメートの合成
【0379】
【化171】
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4−ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりに参考例46−1(4)で得られた化合物(1.00g)、(ブロモメチル)シクロブタンの代わりに4−クロロベンジルブロミド(1.02g)を用いて、参考例9−1と同様な手法にて、tert−ブチル ({cis−3−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロブチル}メチル)カルバメートを無色固体(750mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.44 (s, 9 H) 1.58 - 1.71 (m, 2 H) 1.88 - 2.10 (m, 1 H) 2.25 - 2.43 (m, 2 H) 3.08 - 3.22 (m, 2 H) 3.81 - 3.95 (m, 1 H) 4.36 (s, 2 H) 7.20 - 7.37 (m, 4 H).
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(750mg)を用いて、参考例46−1(6)と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(523mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.52 - 1.71 (m, 2 H) 1.77 - 1.95 (m, 1 H) 2.27 - 2.45 (m, 2 H) 2.72 (d, J=6.7 Hz, 2 H) 3.81 - 4.01 (m, 1 H) 4.38 (s, 2 H) 7.20 - 7.39 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 226[M+H]+.
参考例46−6
1−[cis−3−(4−クロロフェノキシ)シクロブチル]メタンアミン
【0380】
【化172】
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(1)trans−3−[({[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]カルボニル}アミノ)メチル]シクロブチル 4−ニトロベンゾエートの合成
【0381】
【化173】
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参考例46−1(4)で得られた化合物(2.00g)、4−ニトロ安息香酸(3.32g)、トリフェニルホスフィン(5.21g)、及びテトラヒドロフラン(50mL)の混合物へ、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.0mol/L、トルエン溶液、10.5mL)を加え、室温にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜75:25)で精製し、trans−3−[({[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]カルボニル}アミノ)メチル]シクロブチル 4−ニトロベンゾエートを無色固体(3.88g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.46 (s, 9 H) 2.24 - 2.45 (m, 4 H) 2.46 - 2.68 (m, 1 H) 3.21 - 3.33 (m, 2 H) 5.29 - 5.41 (m, 1 H) 8.18 - 8.25 (m, 2 H) 8.26 - 8.32 (m, 2 H).
(2)tert−ブチル [(trans−3−ヒドロキシシクロブチル)メチル]カルバメートの合成
【0382】
【化174】
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上記(1)で得られた化合物(3.88g)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液へ、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(19.9mL)を加え、室温にて4時間攪拌した。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、乾燥剤を濾別した。減圧下溶媒を留去しながら、ケイソウ土に粗生成物を吸着させた。前記ケイソウ土に吸着させた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=99:1〜0:100さらにクロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製し、tert−ブチル [(trans−3−ヒドロキシシクロブチル)メチル]カルバメートを無色固体(1.87g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.37 (s, 9 H) 1.72 - 2.00 (m, 4 H) 2.01 - 2.22 (m, 1 H) 2.85 - 3.02 (m, 2 H) 4.05 - 4.23 (m, 1 H) 4.81 - 4.95 (m, 1 H) 6.72 - 6.91 (m, 1 H).
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(500mg)を用いて、参考例46−1(5)〜(6)と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(460mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.71 - 1.90 (m, 2 H) 1.95 - 2.13 (m, 1 H) 2.50 - 2.68 (m, 2 H) 2.77 (d, J=6.8 Hz, 2 H) 4.43 - 4.60 (m, 1 H) 6.66 - 6.80 (m, 2 H) 7.14 - 7.26 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 212[M+H]+.
参考例46−7
1−{trans−3−[(4−クロロベンジル)オキシ]シクロブチル}メタンアミン
【0383】
【化175】
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参考例46−6(2)で得られた化合物(1.30mg)を用いて、参考例46−5と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(630smg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.91 - 2.34 (m, 5 H) 2.72 (d, J=7.3 Hz, 2 H) 4.03 - 4.20 (m, 1 H) 4.36 (s, 2 H) 7.20 - 7.38 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 226[M+H]+.
参考例47−1
2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−(4−ヨードフェニル)エタンアミン
【0384】
【化176】
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(1)アミノ(4−ヨードフェニル)アセトニトリルの合成
【0385】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
4−ヨードベンズアルデヒド(10.4g)のメタノール(36mL)溶液へ、オルトチタン酸テトライソプロピル(50.0mL)および8mol/Lアンモニア−メタノール溶液(50mL)を加えて、室温にて3.5時間攪拌した。トリメチルシリルシアニド(5.89mL)をゆっくり加え、同温度にて14時間攪拌した。反応液へ氷水を加え、反応液をセライト(登録商標)濾過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=99:1〜25:75)で精製し、アミノ(4−ヨードフェニル)アセトニトリルを淡黄色固体(5.05g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 4.87 (s, 2 H) 7.27 - 7.33 (m, 2 H) 7.69 - 7.83 (m, 2 H).
(2)アミノ(4−ヨードフェニル)酢酸塩酸塩の合成
【0386】
【化178】
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上記(1)で得られた化合物(5.05g)と6mol/L塩酸(65mL)の懸濁液を105℃にて14時間攪拌した。室温まで冷却した後、室温にて1時間及び氷冷下にて30分間攪拌した後、生じた析出物を濾取し、アミノ(4−ヨードフェニル)酢酸塩酸塩を無色固体(4.32g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.18 (s, 2 H) 7.08 - 7.30 (m, 2 H) 7.60 - 7.77 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 278[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 276[M-H]-.
(3)2−アミノ−2−(4−ヨードフェニル)エタノールの合成
【0387】
【化179】
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水素化ほう素リチウム(2.0mol/L、テトラヒドロフラン溶液、19.7mL)とクロロトリメチルシラン(9.97mL)の混合液へ、上記(2)で得られた化合物(4.95g)を室温にて少しずつ加え、16時間攪拌した。氷冷下、メタノール(3.5mL)を加え、室温まで昇温して15分間攪拌した。水(19.7mL)、酢酸エチル(39.4mL)、飽和食塩水(19.7mL)及び水酸化ナトリウム(1.87g)を順次加え、同温度にて16時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮して2−アミノ−2−(4−ヨードフェニル)エタノールを黄色固体(4.70g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.43 - 3.59 (m, 1 H) 3.65 - 3.77 (m, 1 H) 3.94 - 4.10 (m, 1 H) 7.02 - 7.15 (m, 2 H) 7.62 - 7.75 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 264[M+H]+.
(4)表題化合物の合成
上記(3)で得られた化合物(4.70g)、4−ジメチルアミノピリジン(48.2mg)、トリエチルアミン(4.40mL)、及びクロロホルム(63.2mL)の混合物へ、氷冷下tert−ブチルジメチルクロロシラン(2.38g)のクロロホルム(31.6mL)溶液を滴下し、同温度にて30分間、室温にて3日間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、水と酢酸エチルを加えた。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜98:2)で精製し、表題化合物を淡黄色油状物(4.68g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.02 (s, 6 H) 0.89 (s, 9 H) 3.40 - 3.56 (m, 1 H) 3.62 - 3.74 (m, 1 H) 3.97 - 4.07 (m, 1 H) 7.06 - 7.20 (m, 2 H) 7.56 - 7.72 (m, 2 H).
参考例A−1
メチル [4−({[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メチル}アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]アセテート
【0388】
【化180】
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参考例1−1で得られた化合物(500mg)のクロロホルム(20mL)溶液へ参考例6−2で得られた化合物(627mg)を加え、室温にて30分攪拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(654mg)を加え、室温にて12時間攪拌した。氷冷下、飽和炭酸水素ナトリウム水を加えた後、室温まで昇温した。クロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20〜0:100)で精製し、表題化合物を無色油状物(784mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.66 - 1.76 (m, 4 H) 2.60 (s, 2 H) 3.60 - 3.78 (m, 7 H) 3.86 - 3.99 (m, 2 H) 4.77 (s, 1 H) 7.45 - 7.52 (m, 2 H) 7.54 - 7.63 (m, 2 H) 7.65 - 7.73 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 408[M+H]+, 430[M+Na]+.
【0389】
以下の参考例A−2〜A−485は、参考例1−1〜5−5、参考例28−1〜30−2で得られた、又は市販の対応するβ−アラニンエステル、及び参考例6−1〜26−1、参考例31−1〜44−1で得られた、又は市販の対応するアルデヒド若しくはケトンを原料として、参考例A−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表18−1〜18−69に示す。
【0390】
【表18-1】
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【0391】
【表18-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0392】
【表18-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0393】
【表18-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
【表18-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0395】
【表18-6】
[この文献は図面を表示できません]
【0396】
【表18-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0397】
【表18-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0398】
【表18-9】
[この文献は図面を表示できません]
【0399】
【表18-10】
[この文献は図面を表示できません]
【0400】
【表18-11】
[この文献は図面を表示できません]
【0401】
【表18-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0402】
【表18-13】
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【0403】
【表18-14】
[この文献は図面を表示できません]
【0404】
【表18-15】
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【0405】
【表18-16】
[この文献は図面を表示できません]
【0406】
【表18-17】
[この文献は図面を表示できません]
【0407】
【表18-18】
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【0408】
【表18-19】
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【0409】
【表18-20】
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【0410】
【表18-21】
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【0411】
【表18-22】
[この文献は図面を表示できません]
【0412】
【表18-23】
[この文献は図面を表示できません]
【0413】
【表18-24】
[この文献は図面を表示できません]
【0414】
【表18-25】
[この文献は図面を表示できません]
【0415】
【表18-26】
[この文献は図面を表示できません]
【0416】
【表18-27】
[この文献は図面を表示できません]
【0417】
【表18-28】
[この文献は図面を表示できません]
【0418】
【表18-29】
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【0419】
【表18-30】
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【0420】
【表18-31】
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【0421】
【表18-32】
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【0422】
【表18-33】
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【0423】
【表18-34】
[この文献は図面を表示できません]
【0424】
【表18-35】
[この文献は図面を表示できません]
【0425】
【表18-36】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
【表18-37】
[この文献は図面を表示できません]
【0427】
【表18-38】
[この文献は図面を表示できません]
【0428】
【表18-39】
[この文献は図面を表示できません]
【0429】
【表18-40】
[この文献は図面を表示できません]
【0430】
【表18-41】
[この文献は図面を表示できません]
【0431】
【表18-42】
[この文献は図面を表示できません]
【0432】
【表18-43】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
【表18-44】
[この文献は図面を表示できません]
【0434】
【表18-45】
[この文献は図面を表示できません]
【0435】
【表18-46】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
【表18-47】
[この文献は図面を表示できません]
【0437】
【表18-48】
[この文献は図面を表示できません]
【0438】
【表18-49】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
【表18-50】
[この文献は図面を表示できません]
【0440】
【表18-51】
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【0441】
【表18-52】
[この文献は図面を表示できません]
【0442】
【表18-53】
[この文献は図面を表示できません]
【0443】
【表18-54】
[この文献は図面を表示できません]
【0444】
【表18-55】
[この文献は図面を表示できません]
【0445】
【表18-56】
[この文献は図面を表示できません]
【0446】
【表18-57】
[この文献は図面を表示できません]
【0447】
【表18-58】
[この文献は図面を表示できません]
【0448】
【表18-59】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
【表18-60】
[この文献は図面を表示できません]
【0450】
【表18-61】
[この文献は図面を表示できません]
【0451】
【表18-62】
[この文献は図面を表示できません]
【0452】
【表18-63】
[この文献は図面を表示できません]
【0453】
【表18-64】
[この文献は図面を表示できません]
【0454】
【表18-65】
[この文献は図面を表示できません]
【0455】
【表18-66】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
【表18-67】
[この文献は図面を表示できません]
【0457】
【表18-68】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
【表18-69】
[この文献は図面を表示できません]
参考例A−486
エチル N−[1−(4−クロロフェニル)−2−プロパニル]−β−アラニネート
【0459】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
β-アラニンエチルエステル塩酸塩(1.00g)のエタノール(13.5mL)溶液に、トリエチルアミン(907μL)、4−クロロフェニルアセトン(1.32g)、酢酸(1.5mL)及びボラン−2−ピコリン錯体(1.39g)を順次加え、60℃にて30分間攪拌した。室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜95:5)で精製し、表題化合物を黄色油状物(1.70g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.03 (d, J=6.2 Hz, 3 H) 1.22 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 2.40 - 2.49 (m, 2 H) 2.51 - 2.61 (m, 1 H) 2.65 - 2.76 (m, 1 H) 2.79 - 2.99 (m, 3 H) 4.10 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 7.06 - 7.15 (m, 2 H) 7.21 - 7.29 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 270[M+H]+.
参考例B−1
エチル N−{2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−イル}−β−アラニネート
【0460】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
参考例27−3で得られた化合物(1.11g)、メタノール(6.00mL)、及び水(3.00mL)との混合物へアクリル酸エチル(0.594mL)を加え、マイクロ波照射下、90℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を水へ注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜10:90)で精製し、表題化合物を淡黄色油状物(957mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.26 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 1.47 (s, 6 H) 2.39 - 2.49 (m, 2 H) 2.53 - 2.61 (m, 2 H) 4.14 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 7.58 (s, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 304[M+H]+.
【0461】
以下の参考例B−2〜B−19は、参考例27−1〜27−3、参考例45−1〜47−1で得られた、又は市販の対応するアミン、及び市販の対応するアクリル酸エステル又はクロトン酸エステルを原料として、参考例B−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表19−1〜19−2に示す。
【0462】
【表19-1】
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【0463】
【表19-2】
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参考例C−1
エチル N−(5−フェニルペンチル)−β−アラニネート
【0464】
【化183】
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β−アラニンエチル塩酸塩(2.00g)のN,N−ジメチルホルムアミド(65.0mL)溶液へ水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、1.15g)を加え、室温で1時間攪拌した。(5−ブロモペンチル)ベンゼン(2.52mL)を加え、80℃で4時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を分け取り、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜85:15)で精製し、表題化合物を淡黄色油状物(480mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.19 - 1.30 (m, 3 H) 1.31 - 1.70 (m, 6 H) 2.42 - 2.54 (m, 2 H) 2.56 - 2.67 (m, 4 H) 2.81 - 2.92 (m, 2 H) 4.14 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 7.10 - 7.22 (m, 3 H) 7.23 - 7.32 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 264[M+H]+.
参考例D−1
エチル 3−({[3−(4−クロロフェニル)−イソオキサゾル−5−イル]メチル}アミノ)−3−メチルブタノエート
【0465】
【化184】
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(1)1−(4−クロロフェニル)−N−ヒドロキシメタンイミンの合成
【0466】
【化185】
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4−クロロベンズアルデヒド(10.0g)のクロロホルム(350mL)溶液へヒドロキシルアミン塩酸塩(10.2g)を加え、アルゴン雰囲気下室温にて18時間攪拌した。2mol/L塩酸(200mL)を加え、クロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をn−ヘキサン−クロロホルム混合液にて結晶化し、1−(4−クロロフェニル)−N−ヒドロキシメタンイミンを無色固体(9.27g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 7.34 - 7.39 (m, 2 H) 7.48 - 7.54 (m, 2 H) 8.10 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 156[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 154[M-H]-.
(2)5−(ブロモメチル)−3−(4−クロロフェニル)−イソオキサゾールの合成
【0467】
【化186】
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上記(1)で得られた化合物(1.85g)のクロロホルム(28.5mL)溶液へプロパルギルブロミド(1.07mL)及びトリエチルアミン(1.99mL)を加え、0℃にて5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(57.0mL)を30分間かけて滴下した。室温まで昇温し、5時間攪拌した。水層を分離した後、クロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=99:1〜85:15)で精製し、n−ヘキサンで粉末化させ、5−(ブロモメチル)−3−(4−クロロフェニル)−イソオキサゾールを無色固体(1.01g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 4.51 (s, 2 H) 6.58 - 6.64 (m, 1 H) 7.38 - 7.52 (m, 2 H) 7.68 - 7.79 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 271[M+H]+.
(3)表題化合物の合成
3−アミノ−3−メチル酪酸エチル塩酸塩(333mg)のテトラヒドロフラン(4.00mL)溶液へ、上記(2)で得られた化合物(100mg)のテトラヒドロフラン(2.00mL)溶液及び炭酸カリウム(406mg)を加え、60℃にて3日間攪拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過した後、濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで粗精製した。得られた粗精製物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=98:2〜50:50)で精製し、表題化合物を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.20 - 1.32 (m, 9 H) 2.48 (s, 2 H) 3.92 (d, J=0.9 Hz, 2 H) 4.15 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 6.48 (t, J=0.9 Hz, 1 H) 7.37 - 7.45 (m, 2 H) 7.69 - 7.77 (m, 2 H).
MS ESI posi: 337[M+H]+.
MS ESI nega: 335[M-H]-.
参考例E−1
2−(トリメチルシリル)エチル グリシネート
【0468】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
(1)2−(トリメチルシリル)エチル N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]グリシネートの合成
【0469】
【化188】
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N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]グリシン(5.33g)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(5.86g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(4.68g)、及びクロロホルム(51.0mL)の混合物へ2−(トリメチルシリル)エタノール(4.36mL)を加え、室温にて8時間攪拌した。反応液へ2−(トリメチルシリル)エタノール(3.00mL)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.93g)、及び4−ジメチルアミノピリジン(312mg)を加え、室温にて65時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液へ注いだ後、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜80:20)で精製し、2−(トリメチルシリル)エチル N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]グリシネートを無色油状物(6.64g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.04 (s, 9 H) 0.96 - 1.06 (m, 2 H) 3.96 (d, J=5.6 Hz, 2 H) 4.20-4.30 (m, 2 H) 5.13 (s, 2 H) 5.19 - 5.28 (m, 1 H) 7.28 - 7.41 (m, 5 H).
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(634mg)の酢酸エチル(20.0mL)溶液へ20%水酸化パラジウム/炭素(63.0mg)を加えた。水素雰囲気下、室温にて1時間攪拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過した後、濾液を減圧下濃縮し、表題化合物を淡黄色油状物(320mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.05 (s, 9 H) 0.89 - 1.07 (m, 2 H) 3.40 (s, 2 H) 4.13 - 4.29 (m, 2 H).
参考例F−1
エチル N−[4−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イルメトキシ)ベンジル]−β−アラニネート
【0470】
【化189】
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1H−ベンゾトリアゾール−1−メタノール(1.22g)、4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.00g)、トリフェニルホスフィン(2.26g)、及びクロロホルム(27mL)の混合物へ、氷冷下アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.9mol/L、トルエン溶液、4.53mL)を加えた。室温まで昇温した後、2.5時間攪拌した。トリフェニルホスフィン(1.13g)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.9mol/L、トルエン溶液、2.27mL)を加え、さらに40分間攪拌した。反応液へメタノール(165μL)及び酢酸(750μL)を加え、同温度にて20分間攪拌した。反応液へβ−アラニンエチル塩酸塩(1.38g)、トリエチルアミン(1.26μL)、及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(2.60g)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。1mol/L塩酸を加えた後、ジエチルエーテルで洗浄した。水層へ2mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pHを塩基性とした。クロロホルムで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、フェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜50:50)で精製し、表題化合物を無色油状物(1.13g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.24 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 2.47 - 2.52 (m, 2 H) 2.81 - 2.87 (m, 2 H) 3.71 (s, 2 H) 4.12 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 6.54 (s, 2 H) 6.99 - 7.06 (m, 2 H) 7.19 - 7.25 (m, 2 H) 7.40 (ddd, J=8.3, 7.0, 1.0 Hz, 1 H) 7.53 (ddd, J=8.3, 7.0, 1.0 Hz, 1 H) 7.70 (dt, J=8.3, 1.0 Hz, 1 H) 8.07 (dt, J=8.3, 1.0 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 355[M+H]+, 377[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 353[M-H]-, 389[M+Cl]-.
【0471】
以下の参考例F−2〜F−3は、市販の対応するアルコールを原料として、参考例F−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表20−1に示す。
【0472】
【表20-1】
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参考例G−1
3−({2−[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]−2−オキソエチル}アミノ)−3−オキソプロパン酸
【0473】
【化190】
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(1)ベンジル 3−({2−[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]−2−オキソエチル}アミノ)−3−オキソプロパノエートの合成
【0474】
【化191】
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モノ−ベンジルマロナート(2.00g)のN,N−ジメチルホルムアミド(51.5mL)溶液へ、グリシン tert−ブチル塩酸塩(2.07g)、トリエチルアミン(3.13g)及びプロピルホスホン酸無水物(環状トリマー)(48%、N,N−ジメチルホルムアミド溶液、8.22g)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液へ水を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=67:33〜50:50)で精製し、ベンジル 3−({2−[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]−2−オキソエチル}アミノ)−3−オキソプロパノエートを無色油状物(1.46g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.48 (s, 9 H) 3.40 (s, 2 H) 3.97 (d, J=5.0 Hz, 2 H) 5.19 (s, 2 H) 7.31 - 7.40 (m, 5 H) 7.47 - 7.57 (m, 1 H).
MS ESI posi: 330[M+Na]+.
MS ESI nega: 306[M-H]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.46g)を用いて、参考例E−1(2)と同様な手法にて、表題化合物を無色油状物(1.03g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.48 (s, 9 H) 3.40 (s, 2 H) 3.99 (d, J=5.0 Hz, 2 H) 7.28 - 7.41 (m, 1 H).
MS ESI posi: 240[M+Na]+.
MS ESI nega: 216[M-H]-.
参考例G−2
3−({3−[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]−3−オキソプロピル}アミノ)−3−オキソプロパン酸
【0475】
【化192】
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グリシン tert−ブチル塩酸塩の代わりにβアラニン tert−ブチル塩酸塩(1.82g)を用いて、参考例G−1と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(1.03g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.46 (s, 9 H) 2.43 - 2.54 (m, 2 H) 3.32 (s, 2 H) 3.55 (q, J=6.1 Hz, 2 H) 7.02 - 7.18 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 254[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 230[M-H]-.
参考例G−3
3−[(2−エトキシ−2−オキソエチル)アミノ]−3−オキソプロパン酸
【0476】
【化193】
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メルドラム酸(10.0g)のアセトニトリル(231mL)溶液へ、グリシンエチル塩酸塩(14.5g)及びトリエチルアミン(14.1g)を加え、60℃にて5時間攪拌した。室温まで冷却した後、酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出した。合わせた水層へ1mol/L塩酸を加えた後、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、表題化合物を無色固体(7.95g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.30 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 3.44 (s, 2 H) 4.10 (d, J=5.3 Hz, 2 H) 4.25 (q, J=7.2 Hz, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 190[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 188[M-H]-.
実施例1−1
N−[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−{[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メチル}−9−オキサ−1−アザスピロ[5.5]ウンデカ−3−エン−3−イル)カルボニル]グリシン
【0477】
【化194】
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(1)エチル 3−([4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]{[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メチル}アミノ)−3−オキソプロパノエートの合成
【0478】
【化195】
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参考例A−1で得られた化合物(770mg)及びトリエチルアミン(287mg)の酢酸エチル(11.6mL)溶液へ、0℃にてエチルマロニルクロリド(341mg)を加えた後、室温にて30分攪拌した。さらにトリエチルアミン(95.7mg)を加え、0℃にてエチルマロニルクロリド(114mg)を加えた後、室温にて30分攪拌した。1mol/L塩酸を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮し、エチル 3−([4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]{[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メチル}アミノ)−3−オキソプロパノエートを含む混合物(1.44g)を得た。
MS ESI/APCI Dual posi: 522[M+H]+, 544[M+Na]+.
(2)ナトリウム 3−(エトキシカルボニル)−2−オキソ−1−{[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メチル}−9−オキサ−1−アザスピロ[5.5]ウンデカ−3−エン−4−オレートの合成
【0479】
【化196】
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上記(1)で得られた混合物(1.43g)のエタノール(24.7mL)溶液へ、ナトリウムエトキシド(約20%、エタノール溶液、1.30mL)を加え、外部温度90℃にて4時間攪拌した。室温まで冷却した後、沈殿物を濾取し、ナトリウム 3−(エトキシカルボニル)−2−オキソ−1−{[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メチル}−9−オキサ−1−アザスピロ[5.5]ウンデカ−3−エン−4−オレートを褐色固体(534mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.14 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 1.40 - 1.55 (m, 2 H) 1.74 - 1.92 (m, 2 H) 2.42 (s, 2 H) 3.37 - 3.46 (m, 2 H) 3.61 - 3.71 (m, 2 H) 3.94 (q, J=6.9 Hz, 2 H) 4.70 (br. s., 2 H) 7.40 (d, J=7.9 Hz, 2 H) 7.65 (d, J=8.1 Hz, 2 H) 7.75 - 7.82 (m, 2 H) 7.84 - 7.92 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 512[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 488[M-H]-.
(3)tert−ブチル N−[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−{[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メチル}−9−オキサ−1−アザスピロ[5.5]ウンデカ−3−エン−3−イル)カルボニル]グリシネートの合成
【0480】
【化197】
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上記(2)で得られた化合物(508mg)の1,2−ジメトキシエタン(10.2mL)溶液へ、トリエチルアミン(100mg)及びグリシン tert−ブチル塩酸塩(200mg)を加え、外部温度90℃にて2時間攪拌した。室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15〜20:80)で精製し、tert−ブチル N−[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−{[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−4−イル]メチル}−9−オキサ−1−アザスピロ[5.5]ウンデカ−3−エン−3−イル)カルボニル]グリシネートを無色アモルファス(329mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.47 - 1.53 (m, 9 H) 1.59 - 1.68 (m, 2 H) 1.99 - 2.16 (m, 2 H) 2.83 - 2.98 (m, 2 H) 3.44 - 3.60 (m, 2 H) 3.79 - 3.93 (m, 2 H) 3.99 - 4.08 (m, 2 H) 4.84 (br. s., 2 H) 7.31 - 7.41 (m, 2 H) 7.50 - 7.59 (m, 2 H) 7.62 - 7.72 (m, 4 H) 10.12 - 10.45 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 575[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 573[M-H]-.
(4)表題化合物の合成
上記(3)で得られた化合物(319mg)へ4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(6.4mL)を加え、室温にて18時間攪拌した。減圧下濃縮した後、残渣へ酢酸エチル(5.00mL)を加え、さらに攪拌しながらn−ヘキサン(5.00mL)を加えた。室温にて30分攪拌した後、析出物を濾取し、表題化合物を無色固体(245mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.46 - 1.61 (m, 2 H) 1.89 - 2.10 (m, 2 H) 2.89 - 3.14 (m, 2 H) 3.41 - 3.56 (m, 2 H) 3.65 - 3.78 (m, 2 H) 3.96 - 4.16 (m, 2 H) 4.74 - 4.93 (m, 2 H) 7.40 - 7.51 (m, 2 H) 7.63 - 7.74 (m, 2 H) 7.75 - 7.93 (m, 4 H) 9.93 - 10.27 (m, 1 H) 12.76 - 12.95 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 519[M+H]+, 541[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 517[M-H]-.
実施例1−2
N−{[5−(ビフェニル−4−イルメチル)−8−ヒドロキシ−6−オキソ−2−オキサ−5−アザスピロ[3.5]ノナ−7−エン−7−イル]カルボニル}グリシン
【0481】
【化198】
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(1)tert−ブチル N−{[5−(ビフェニル−4−イルメチル)−8−ヒドロキシ−6−オキソ−2−オキサ−5−アザスピロ[3.5]ノナ−7−エン−7−イル]カルボニル}グリシネートの合成
【0482】
【化199】
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参考例A−1の代わりに参考例A−2(1.90g)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、tert−ブチル N−{[5−(ビフェニル−4−イルメチル)−8−ヒドロキシ−6−オキソ−2−オキサ−5−アザスピロ[3.5]ノナ−7−エン−7−イル]カルボニル}グリシネートを淡褐色固体(2.67g)として得た。
1H NMR (200 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.43 - 1.52 (m, 9 H) 3.01 - 3.23 (m, 2 H) 3.94 - 4.11 (m, 2 H) 4.37 - 4.62 (m, 2 H) 4.74 - 4.93 (m, 2 H) 5.06 - 5.21 (m, 2 H) 7.24 - 7.50 (m, 5 H) 7.51 - 7.62 (m, 4 H) 9.95 - 10.57 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 501[M+Na]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(2.60g)のクロロホルム(20.0mL)溶液へ、トリフルオロ酢酸(8.00mL)を加え、室温にて12時間攪拌した。減圧下濃縮した後、残渣へ酢酸エチルを加えた。さらに攪拌しながらn−ヘキサンを加え、析出物を濾取して表題化合物を淡褐色固体(2.18g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.08 - 3.28 (m, 2 H) 3.93 - 4.12 (m, 2 H) 4.45 (d, J=7.1 Hz, 2 H) 4.74 (d, J=7.1 Hz, 2 H) 5.01 - 5.18 (m, 2 H) 7.26 - 7.52 (m, 5 H) 7.57 - 7.71 (m, 4 H) 9.80 - 10.34 (m, 1 H) 12.89 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 423[M+H]+.
実施例1−3
N−({4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシンナトリウム
【0483】
【化200】
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(1)tert−ブチル N−({4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシネートの合成
【0484】
【化201】
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参考例A−1の代わりに参考例A−3(1.12g)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、tert−ブチル N−({4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシネートを無色固体(704mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.04 - 1.16 (m, 3 H) 1.42 - 1.56 (m, 9 H) 2.61 - 2.76 (m, 1 H) 2.93 - 3.07 (m, 1 H) 3.26 - 3.38 (m, 1 H) 3.97 - 4.04 (m, 2 H) 4.50 - 4.68 (m, 2 H) 7.11 - 7.33 (m, 4 H) 10.13 - 10.57 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 481[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 457[M-H]-.
(2)N−({4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシンの合成
【0485】
【化202】
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上記(1)で得られた化合物(1.12g)へ4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(10.0mL)を加え、室温にて16時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮した後、分取HPLCにて精製し、N−({4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシンを無色アモルファス(482mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.07 - 1.19 (m, 3 H) 2.53 - 2.78 (m, 1 H) 2.98 - 3.10 (m, 1 H) 3.33 - 3.41 (m, 1 H) 4.15 - 4.23 (m, 2 H) 4.56 - 4.70 (m, 2 H) 7.15 - 7.23 (m, 2 H) 7.27 - 7.34 (m, 2 H) 10.13 - 10.50 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 403[M+H]+, 425[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 401[M-H]-.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(321mg)のメタノール(3.00mL)溶液へ1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.798mL)を加え、室温にて30分間攪拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣へ、イソプロピルアルコールを加えた後、室温にて1晩攪拌した。析出物を濾取し、表題化合物を淡黄色固体(205mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.10 (d, J=7.0 Hz, 3 H) 2.56 - 2.73 (m, 1 H) 3.06 (dd, J=12.6, 7.9 Hz, 1 H) 3.44 (dd, J=12.6, 5.7 Hz, 1 H) 3.89 (s, 2H) 4.58 (d, J=14.9 Hz, 1 H) 4.70 (d, J=14.9 Hz, 1 H) 7.16 - 7.30 (m, 2 H) 7.36 - 7.47 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 425[M+Na]+.
【0486】
実施例1−4
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシンナトリウム
【0487】
【化203】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシネートの合成
【0488】
【化204】
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参考例A−1の代わりに参考例A−246(1.15g)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシネートを淡黄色ガム状物(1.02g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 2.50 - 2.67 (m, 2 H) 3.27 - 3.38 (m, 2 H) 3.95 - 4.07 (m, 2 H) 4.56 (s, 2 H) 6.88 - 6.94 (m, 1 H) 7.04 - 7.14 (m, 2 H) 7.31 - 7.41 (m, 2 H) 7.63 - 7.74 (m, 1 H) 8.04 - 8.09 (m, 1 H) 10.07 - 10.51 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 510[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 486[M-H]-.
(2)N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシンの合成
上記(1)で得られた化合物(1.02g)へ4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(10.0mL)を加え、室温にて1晩攪拌した。生じた析出物を濾取し、得られた固体へ酢酸エチルを加えて加熱した。アセトニトリルを加えて室温まで冷却し、同温にて攪拌した。生じた析出物を濾取し、無色固体(645mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.50 - 2.74 (m, 2 H) 3.37 - 3.49 (m, 2 H) 3.96 - 4.08 (m, 2 H) 4.48 - 4.62 (m, 2 H) 7.05 (d, J=8.4 Hz, 1 H) 7.14 - 7.20 (m, 2 H) 7.42 - 7.49 (m, 2 H) 7.79 (dd, J=8.4, 2.5 Hz, 1 H) 8.07 - 8.14 (m, 1 H) 9.94 - 10.26 (m, 1 H) 12.87 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 432[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 430[M-H]-.
(3)N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシンの結晶化
上記(2)で得られた化合物(30mg)へ水−エタノール混合液(5:4)を加え、80℃水浴で加熱し溶液とした後、室温にて終夜静置した。窒素気流下にて溶媒を留去し無色固体(30mg)を得た。
融点:191℃.
(4)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(645mg)のアセトン溶液へ1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.50mL)を加え、室温にて30分間攪拌した。生じた析出物を濾取し、表題化合物を無色固体(543mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.53 - 2.59 (m, 2 H) 3.34 (t, J=7.1 Hz, 2 H) 3.48 - 3.60 (m, 2 H) 4.52 (s, 2 H) 7.04 (d, J=8.4 Hz, 1 H) 7.12 - 7.21 (m, 2 H) 7.36 - 7.50 (m, 2 H) 7.79 (dd, J=8.4, 2.5 Hz, 1 H) 8.09 (d, J=2.5 Hz, 1 H) 10.08 (br. s., 1 H).
MS ESI posi: 432[M+H]+.
MS ESI nega: 430[M-H]-.
【0489】
以下の実施例1−5〜1−464は、参考例A−8〜A−245、A−247〜A−300、A−343〜A−486、参考例B−1〜B−17、参考例C−1、参考例D−1、参考例F−1〜F−3、又は市販の対応するアミンを原料として、実施例1−1〜1−4に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表21−1〜21−67に示す。
【0490】
【表21-1】
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【0491】
【表21-2】
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【0492】
【表21-3】
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【0493】
【表21-4】
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【0494】
【表21-5】
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【0495】
【表21-6】
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【0496】
【表21-7】
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【0497】
【表21-8】
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【0498】
【表21-9】
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【0499】
【表21-10】
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【0500】
【表21-11】
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【0501】
【表21-12】
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【0502】
【表21-13】
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【0503】
【表21-14】
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【0504】
【表21-15】
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【0505】
【表21-16】
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【0506】
【表21-17】
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【0507】
【表21-18】
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【0508】
【表21-19】
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【0509】
【表21-20】
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【0510】
【表21-21】
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【0511】
【表21-22】
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【0512】
【表21-23】
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【0513】
【表21-24】
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【0514】
【表21-25】
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【0515】
【表21-26】
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【0516】
【表21-27】
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【0517】
【表21-28】
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【0518】
【表21-29】
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【0519】
【表21-30】
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【0520】
【表21-31】
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【0521】
【表21-32】
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【0522】
【表21-33】
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【0523】
【表21-34】
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【0524】
【表21-35】
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【0525】
【表21-36】
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【0526】
【表21-37】
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【0527】
【表21-38】
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【0528】
【表21-39】
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【0529】
【表21-40】
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【0530】
【表21-41】
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【0531】
【表21-42】
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【0532】
【表21-43】
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【0533】
【表21-44】
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【0534】
【表21-45】
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【0535】
【表21-46】
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【0536】
【表21-47】
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【0537】
【表21-48】
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【0538】
【表21-49】
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【0539】
【表21-50】
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【0540】
【表21-51】
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【0541】
【表21-52】
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【0542】
【表21-53】
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【0543】
【表21-54】
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【0544】
【表21-55】
[この文献は図面を表示できません]
【0545】
【表21-56】
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【0546】
【表21-57】
[この文献は図面を表示できません]
【0547】
【表21-58】
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【0548】
【表21-59】
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【0549】
【表21-60】
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【0550】
【表21-61】
[この文献は図面を表示できません]
【0551】
【表21-62】
[この文献は図面を表示できません]
【0552】
【表21-63】
[この文献は図面を表示できません]
【0553】
【表21-64】
[この文献は図面を表示できません]
【0554】
【表21-65】
[この文献は図面を表示できません]
【0555】
【表21-66】
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【0556】
【表21-67】
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実施例1−465
N−{[1−(4−ビフェニルイルメチル)−6−(クロロメチル)−4−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン
【0557】
【化205】
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実施例1−2(1)で得られた化合物(1.70g)を用いて、実施例例1−1(4)と同様な手法にて、表題化合物を淡茶色アモルファス(363mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.61 - 3.08 (m, 2 H) 3.45 - 3.66 (m, 2 H) 3.70 - 3.93 (m, 2 H) 3.96 - 4.10 (m, 2 H) 4.69 - 4.90 (m, 2 H) 5.46 (br. s., 1 H) 7.28 - 7.51 (m, 5 H) 7.54 - 7.70 (m, 4 H) 9.89 - 10.31 (m, 1 H) 12.73 - 13.04 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 459[M+H]+.
実施例1−466
N−{[1−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン2ナトリウム
【0558】
【化206】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−[(1−{3−クロロ−4−[(3,5−ジメチル−1,2−オキサゾル−4−イル)メトキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシネートの合成
【0559】
【化207】
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参考例A−1の代わりに参考例A−301(1.36g)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−[(1−{3−クロロ−4−[(3,5−ジメチル−1,2−オキサゾル−4−イル)メトキシ]ベンジル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシネートを淡黄色ガム状物(1.07g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 2.32 (s, 3 H) 2.41 (s, 3 H) 2.51 - 2.66 (m, 2 H) 3.27 - 3.39 (m, 2 H) 4.01 - 4.06 (m, 2 H) 4.54 (s, 2 H) 4.84 - 4.88 (m, 2 H) 6.90 - 6.97 (m, 1 H) 7.16 (dd, J=8.4, 2.2 Hz, 1 H) 7.29 - 7.34 (m, 1 H) 10.13 - 10.51 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 520[M+H]+, 542[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 518[M-H]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.07g)を用いて、実施例1−1(4)及び実施例1−3(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(454mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.12 - 2.22 (m, 2 H) 3.02 - 3.10 (m, 2 H) 3.46 (d, J=4.2 Hz, 2 H) 4.37 (s, 2 H) 6.85 (d, J=8.4 Hz, 1 H) 6.96 (dd, J=8.4, 2.0 Hz, 1 H) 7.12 (d, J=2.0 Hz, 1 H) 10.04 - 10.16 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 355[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 353[M-H]-.
実施例1−467
N−({1−[4−(4,4−ジフルオロ−1−シクロヘキセン−1−イル)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシンナトリウム
【0560】
【化208】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−({1−[4−(4,4−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロヘキシル)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0561】
【化209】
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参考例A−1の代わりに参考例B−18(583mg)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−({1−[4−(4,4−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロヘキシル)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートを無色固体(226mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 1.82 - 1.94 (m, 2 H) 2.07 - 2.42 (m, 6 H) 2.62 (s, 2 H) 3.30 - 3.39 (m, 2 H) 4.01 - 4.06 (m, 2 H) 4.61 (s, 2 H) 7.25 - 7.30 (m, 2 H) 7.43 - 7.50 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 517[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 493[M-H]-, 529[M+Cl]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(226mg)を用いて、実施例1−1(4)及び実施例1−3(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(129mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.04 - 2.30 (m, 4 H) 2.59 - 2.80 (m, 4 H) 3.24 - 3.32 (m, 2 H) 3.47 (d, J=4.4 Hz, 2 H) 4.55 (s, 2 H) 5.95 - 6.04 (m, 1 H) 7.25 (d, J=8.3 Hz, 2 H) 7.41 (d, J=8.3 Hz, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 421[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 419[M-H]-.
実施例1−468
N−({1−[4−(シクロプロピルメトキシ)−3−メチルベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシンナトリウム
【0562】
【化210】
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(1)エチル N−({1−[4−(シクロプロピルメトキシ)−3−メチルベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0563】
【化211】
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参考例A−1の代わりに参考例A−302(2.10g)、グリシン tert−ブチル塩酸塩の代わりにグリシンエチル塩酸塩(956mg)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、エチル N−({1−[4−(シクロプロピルメトキシ)−3−メチルベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートを黄色油状物(2.01g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.29 - 0.40 (m, 2 H) 0.54 - 0.68 (m, 2 H) 1.19 - 1.37 (m, 4 H) 2.16 - 2.26 (m, 3 H) 2.44 - 2.64 (m, 2 H) 3.23 - 3.35 (m, 2 H) 3.75 - 3.85 (m, 2 H) 4.05 - 4.17 (m, 2 H) 4.24 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 4.47 - 4.54 (m, 2 H) 6.67 - 6.79 (m, 1 H) 6.98 - 7.08 (m, 2 H) 10.11 - 10.60 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 417[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.97g)のエタノール(37.8mL)溶液へ、氷冷下0.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(18.9mL)を加え、室温まで昇温して15分間攪拌した。反応液を減圧下濃縮した後、得られた残渣をDIAION(登録商標)HP20カラムクロマトグラフィー(メタノールで溶出)にて精製した。溶出物を減圧下濃縮し、得られた化合物の水(2mL)溶液へアセトン(100mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。析出物を濾取し、表題化合物を無色固体(1.60g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.25 - 0.38 (m, 2 H) 0.47 - 0.61 (m, 2 H) 1.11 - 1.28 (m, 1 H) 2.13 (s, 3 H) 2.34 - 2.50 (m, 2 H) 3.15 - 3.29 (m, 2 H) 3.51 (d, J=4.5 Hz, 2 H) 3.73 - 3.86 (m, 2 H) 4.44 (s, 2 H) 6.84 (d, J=9.0 Hz, 1 H) 7.00 - 7.06 (m, 2 H) 10.12 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 389[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 387[M-H]-.
実施例2−1
N−({4−ヒドロキシ−1−[(4’−メチルビフェニル−4−イル)メチル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシン
【0564】
【化212】
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(1)tert−ブチル N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−ヨードベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシネートの合成
【0565】
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
参考例A−1の代わりに参考例A−4(6.50g)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、tert−ブチル N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−ヨードベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシネートを無色固体(7.01g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.48 (s, 9 H) 2.49 - 2.65 (m, 2 H) 3.24 - 3.42 (m, 2 H) 3.97 - 4.08 (m, 2 H) 4.56 (s, 2 H) 6.98 - 7.08 (m, 2 H) 7.57 - 7.75 (m, 2 H) 10.13 - 10.51 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 487[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 485[M-H]-.
(2)tert−ブチル N−({4−ヒドロキシ−1−[(4’−メチルビフェニル−4−イル)メチル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシネートの合成
【0566】
【化214】
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上記(1)で得られた化合物(300mg)、4−メチルフェニルボロン酸(168mg)、酢酸パラジウム(II)(6.93mg)、トリ(2−メチルフェニル)ホスフィン(18.8mg)、リン酸三カリウム(393mg)、エタノール(8.00mL)、及びトルエン(4.00mL)との混合物を90℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え減圧下濃縮した。水を加え、クロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層をフェーズセパレーターに通した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜50:50さらにクロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製し、tert−ブチル N−({4−ヒドロキシ−1−[(4’−メチルビフェニル−4−イル)メチル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシネートを淡黄色固体(485mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 2.39 (s, 3 H) 2.53 - 2.65 (m, 2 H) 3.37 (m, 2 H) 4.00 - 4.08 (m, 2 H) 4.66 (s, 2 H) 7.25 (d, J=7.8 Hz, 2 H) 7.32 (d, J=7.8 Hz, 2 H) 7.44 - 7.50 (m, 2 H) 7.51 - 7.58 (m, 2 H) 10.22 - 10.49 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 473[M+Na]+.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(147mg)を用いて実施例1−1(4)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(111mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.33 (s, 3 H) 2.46 - 2.72 (m, 2 H) 3.36 - 3.46 (m, 2 H) 3.98 - 4.07 (m, 2 H) 4.57 - 4.67 (m, 2 H) 7.23 - 7.29 (m, 2 H) 7.32 - 7.40 (m, 2 H) 7.50 - 7.57 (m, 2 H) 7.58 - 7.65 (m, 2 H) 10.01 - 10.25 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 395[M+1]+, 417[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 393[M-1]-.
実施例2−2
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(3−メトキシ−4−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシンナトリウム
【0567】
【化215】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(3−メトキシ−4−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0568】
【化216】
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実施例2−1(1)で得られた化合物(1.50g)、3−メトキシ−4−ピリジンボロン酸ピナコールエステル(870mg)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(1:1)(126mg)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(3.4mL)、及びN,N−ジメチルホルムアミド(12.3mL)との混合物を、マイクロ波照射下、120℃にて20分間攪拌した。室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルを加え、沈殿物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=20:80〜0:100さらにクロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、2−メチル−2−プロパニル N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(3−メトキシ−4−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートを黄色アモルファス(1.24g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 2.52 - 2.69 (m, 2 H) 3.32 - 3.45 (m, 2 H) 3.92 (s, 3 H) 4.00 - 4.07 (m, 2 H) 4.67 (s, 2 H) 7.22 - 7.26 (m, 2 H) 7.32 - 7.38 (m, 2 H) 7.50 - 7.60 (m, 2 H) 8.28 - 8.35 (m, 1 H) 10.18 - 10.50 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 468[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.24g)を用いて、実施例1−2(2)及び実施例1−3(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(730mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.46 - 2.61 (m, 2 H) 3.35 (t, J=7.1 Hz, 2 H) 3.56 (d, J=4.5 Hz, 2 H) 3.89 (s, 3 H) 4.61 (s, 2 H) 7.29 - 7.44 (m, 3 H) 7.50 - 7.60 (m, 2 H) 8.22 - 8.33 (m, 1 H) 8.45 (s, 1 H) 10.08 - 10.21 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 412[M+H]+.
実施例2−3
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(2−メトキシ−3−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシンナトリウム
【0569】
【化217】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(2−メトキシ−3−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0570】
【化218】
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実施例2−1(1)で得られた化合物(1.00g)、2−メトキシピリジン−3−ボロン酸(426mg)、酢酸パラジウム(II)(25.0mg)、リン酸三カリウム(987mg)、及びエチレングリコール(12mL)との混合物を、封管中80℃にて4時間攪拌した。室温まで冷却した後、水と酢酸エチルを加え、沈殿物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜20:80)で精製し、2−メチル−2−プロパニル N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(2−メトキシ−3−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートを黄色油状物(1.10g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 2.52 - 2.68 (m, 2 H) 3.33 - 3.42 (m, 2 H) 3.97 (s, 3 H) 4.00 - 4.08 (m, 2 H) 4.66 (s, 2 H) 6.93 - 7.01 (m, 1 H) 7.29 - 7.36 (m, 2 H) 7.46 - 7.65 (m, 3 H) 8.09 - 8.21 (m, 1 H) 10.15 - 10.53 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 490[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 466[M-H]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.10g)を用いて、実施例1−2(2)及び実施例1−3(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(461mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.41 - 2.61 (m, 2 H) 3.40 - 3.49 (m, 2 H) 3.87 (s, 3 H) 4.60 (s, 2 H) 7.05 - 7.12 (m, 1 H) 7.29 - 7.39 (m, 2 H) 7.48 - 7.57 (m, 2 H) 7.70 - 7.77 (m, 1 H) 8.13 - 8.20 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 412[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 410[M-H]-.
実施例2−4
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(6−メチル−3−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシンナトリウム
【0571】
【化219】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(6−メチル−3−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0572】
【化220】
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実施例2−1(1)で得られた化合物(1.00g)、2−ピコリン−5−ボロン酸 ピナコル エステル(541mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(238mg)、炭酸カリウム(569mg)、トルエン(10mL)、エタノール(2mL)、及び水(2mL)との混合物を、80℃にて4時間攪拌した。室温まで冷却した後、沈殿物をセライト(登録商標)濾過にて濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜30:70)で精製し、2−メチル−2−プロパニル N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(6−メチル−3−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネート(560mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 2.51 - 2.69 (m, 5 H) 3.31 - 3.44 (m, 2 H) 4.00 - 4.07 (m, 2 H) 4.67 (s, 2 H) 7.17 - 7.26 (m, 1 H) 7.37 (d, J=8.2 Hz, 2 H) 7.48 - 7.59 (m, 2 H) 7.72 - 7.81 (m, 1 H) 8.67 - 8.77 (m, 1 H) 10.15 - 10.53 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 452[M+H]+, 474[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 450[M-H]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(560mg)を用いて、実施例1−2(2)及び実施例1−3(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(254mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.36 - 2.55 (m, 5 H) 3.21 - 3.34 (m, 2 H) 3.50 (d, J=4.5 Hz, 2 H) 4.60 (s, 2 H) 7.26 - 7.45 (m, 3 H) 7.59 - 7.71 (m, 2 H) 7.89 - 7.99 (m, 1 H) 8.73 (d, J=2.0 Hz, 1 H) 10.01 - 10.22 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 396[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 394[M-H]-.
実施例2−5
N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(5−メチル−2−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシンナトリウム
【0573】
【化221】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(5−メチル−2−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0574】
【化222】
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実施例2−1(1)で得られた化合物(2.00g)、5−メチルピリジン−2−ボロン酸 N−フェニルジエタノールアミン エステル(2.32g)、炭酸カリウム(1.14g)、ヨウ化銅(I)(313mg)、トリ(2−メチルフェニル)ホスフィン(250mg)、酢酸パラジウム(II)(46mg)、及びテトラヒドロフラン(28.8mL)との混合物を、95℃にて4時間攪拌した。室温まで冷却した後、酢酸エチルを加え、沈殿物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20〜0:100)で精製し、2−メチル−2−プロパニル N−({4−ヒドロキシ−1−[4−(5−メチル−2−ピリジニル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートを無色アモルファス(1.00g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 2.37 (s, 3 H) 2.47 - 2.68 (m, 2 H) 3.25 - 3.40 (m, 2 H) 4.00 - 4.07 (m, 2 H) 4.67 (s, 2 H) 7.31 - 7.42 (m, 2 H) 7.52 - 7.66 (m, 2 H) 7.87 - 7.99 (m, 2 H) 8.45 - 8.59 (m, 1 H) 10.14 - 10.53 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 452[M+H]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(1.00g)を用いて、実施例1−2(2)及び実施例1−3(3)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(505mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.29 (s, 3 H) 2.43 - 2.59 (m, 2 H) 3.22 - 3.56 (m, 4 H) 4.58 (s, 2 H) 7.28 - 7.39 (m, 2 H) 7.60 - 7.69 (m, 1 H) 7.75 - 7.85 (m, 1 H) 7.94 - 8.04 (m, 2 H) 8.45 (s, 1 H) 9.87 - 10.31 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 396[M+H]+.
【0575】
以下の実施例2−6〜2−54の化合物は、参考例A−4、A−5、A−303、A−304、又はA−305を原料として、市販の対応するボロン酸又はボロン酸エステルを用いて実施例2−1(1)〜(2)、実施例2−2〜2−5のそれぞれ(1)に記載の方法又はこれに準じる方法を実施し、得られた化合物に実施例1−1(4)、1−2(2)、又は1−3(3)に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表22−1〜22−8に示す。表中の実施例の欄に記載された数字は、その化合物が上記実施例2−1〜2−5の内、どの実施例と同様の方法で合成されたかを示したものである。
【0576】
【表22-1】
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【0577】
【表22-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0578】
【表22-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0579】
【表22-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0580】
【表22-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0581】
【表22-6】
[この文献は図面を表示できません]
【0582】
【表22-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0583】
【表22-8】
[この文献は図面を表示できません]
実施例2−55
N−({4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−[(4’−スルファモイル−4−ビフェニルイル)メチル]−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン
【0584】
【化223】
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(1)N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−ヨードベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシンの合成
【0585】
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
実施例2−1(1)で得られた化合物(5.00g)へ4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(50mL)を加え、70℃にて3時間攪拌した。反応液を氷冷し、生じた析出物を濾取して、N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−ヨードベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシンを無色固体(3.37g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.65 (br. s., 2 H) 3.37 (t, J=7.1 Hz, 2 H) 4.02 (d, J=5.8 Hz, 2 H) 4.53 (s, 2 H) 7.11 (d, J=8.4 Hz, 2 H) 7.62 - 7.81 (m, 2 H) 10.03 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 453[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 429[M-H]-.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(100mg)を用いて、実施例2−2(1)と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(45.9mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.65 - 2.75 (m, 2 H) 3.37 - 3.49 (m, 2 H) 3.96 - 4.11 (m, 2 H) 4.59 - 4.71 (m, 2 H) 7.33 - 7.44 (m, 4 H) 7.68 - 7.76 (m, 2 H) 7.81 - 7.93 (m, 4 H) 9.88 - 10.33 (m, 1 H) 12.85 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 460[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 458[M-H]-.
【0586】
以下の実施例2−56〜2−61の化合物は、市販の対応するボロン酸類縁体を用いて、実施例2−55に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表22−9に示す。
【0587】
【表22-9】
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実施例3−1
N−{[1−(4−シクロペンチルベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシンナトリウム
【0588】
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
(1)tert−ブチル N−{[1−(4−シクロペンチルベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシネートの合成
【0589】
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
塩化インジウム(III)(768mg)をヒートガンで加熱しながら減圧下乾燥した。室温まで放冷した後、反応系中をアルゴンで置換した。反応系へ脱水テトラヒドロフラン(20.0mL)を加え、−80℃にて攪拌しながらシクロペンチルマグネシウムブロミド(2.0mol/L、ジエチルエーテル溶液、5.23mL)を滴下した。同温度にて30分間攪拌した後、室温まで昇温し、45分間攪拌した。実施例2−1(1)で得られた化合物(1.50g)及びビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(788mg)を加え、外部温度75℃にて2時間攪拌した。室温まで放冷した後、メタノール(5.00mL)を加え、30分間攪拌した。減圧下濃縮した後、クロロホルム(30.0mL)を加え、不溶物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣を分取HPLCにて精製し、さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=100:0〜85:15)で2回精製し、tert−ブチル N−{[1−(4−シクロペンチルベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシネートを淡褐色油状物(600mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 (s, 9 H) 1.51 - 1.61 (m, 2 H) 1.64 - 1.73 (m, 2 H) 1.75 - 1.84 (m, 2 H) 2.01 - 2.10 (m, 2 H) 2.48 - 2.62 (m, 2 H) 2.93 - 3.03 (m, 1 H) 3.28 - 3.38 (m, 2 H) 3.97 - 4.06 (m, 2 H) 4.58 (s, 2 H) 7.14 - 7.24 (m, 4 H) 10.19 - 10.46 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 451[M+Na]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(590mg)を原料として実施例1−3(2)〜(3)と同様な手法にて、表題化合物を橙色固体(118mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.46 - 1.55 (m, 2 H) 1.58 - 1.68 (m, 2 H) 1.70 - 1.80 (m, 2 H) 1.93 - 2.03 (m, 2 H) 2.48 - 2.60 (m, 2 H) 2.89 - 2.98 (m, 1 H) 3.27 - 3.34 (m, 2 H) 3.62 - 3.68 (m, 2 H) 4.52 (s, 2 H) 7.13 - 7.25 (m, 4 H) 10.01 - 10.22 (m, 1 H).
MS ESI posi: 373[M+H]+.
MS ESI nega: 371[M-H]-.
実施例3−2
N−{[1−(4−シクロプロピルベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシンナトリウム
【0590】
【化227】
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シクロペンチルマグネシウムブロミド(2.0mol/L、ジエチルエーテル溶液)の代わりにシクロプロピルマグネシウムブロミド(約0.7mol/L、テトラヒドロフラン溶液)を用いて実施例3−1と同様な手法にて、表題化合物を淡灰色固体(527mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.60 - 0.67 (m, 2 H) 0.88 - 0.96 (m, 2 H) 1.81 - 1.95 (m, 1 H) 2.47 - 2.54 (m, 2 H) 3.20 - 3.30 (m, 2 H) 3.47 - 3.54 (m, 2 H) 4.50 (s, 2 H) 6.97 - 7.08 (m, 2 H) 7.10 - 7.19 (m, 2 H) 10.08 (br. s., 1 H).
MS ESI posi: 345[M+H]+, 367[M+Na]+.
実施例4−1
N−{[1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
【0591】
【化228】
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(1)エチル N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−(3−エトキシ−3−オキソプロパノイル)−β−アラニネートの合成
【0592】
【化229】
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参考例A−1の代わりに参考例A−6(8.05g)を原料として実施例1−1(1)と同様な手法にて、エチル N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−(3−エトキシ−3−オキソプロパノイル)−β−アラニネートを含む混合物(13.0g)を得た。
MS ESI/APCI Dual posi: 382[M+H]+, 404[M+Na]+.
(2)エチル 1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−カルボキシレートの合成
【0593】
【化230】
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上記(1)で得られた混合物(13.0g)のエタノール(160mL)溶液へ、ナトリウムエトキシド(約20%、エタノール溶液、20.8mL)を加え、外部温度85℃にて2時間攪拌した。室温まで冷却した後、酢酸エチル及び2mol/L塩酸を加えた。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜5:95)で精製し、エチル 1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−カルボキシレートを淡褐色油状物(8.20g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.40 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 2.55 (t, J=6.6 Hz, 2 H) 3.33 - 3.44 (m, 2 H) 3.75 - 3.85 (m, 6 H) 4.38 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 4.57 (s, 2 H) 6.37 - 6.50 (m, 2 H) 7.20 - 7.26 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 336[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 334[M-H]-.
(3)2−(トリメチルシリル)エチル N−{[1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシネートの合成
【0594】
【化231】
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上記(2)で得られた化合物(311mg)の1,2−ジメトキシエタン(4.60mL)溶液へ参考例E−1で得られた化合物(195mg)を加え、2時間還流した。室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜65:35)で精製し、2−(トリメチルシリル)エチル N−{[1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシネートを淡黄色油状物(283mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm -0.03 - 0.01 (m, 9 H) 0.97 - 1.07 (m, 2 H) 2.48-2.62 (m, 2 H) 3.33 - 3.43 (m, 2 H) 3.76 - 3.84 (m, 6 H) 4.03 - 4.13 (m, 2 H) 4.22-4.29 (m, 2 H) 4.52 - 4.59 (m, 2 H) 6.41 - 6.50 (m, 2 H) 7.11 - 7.23 (m, 1 H).
(4)表題化合物の合成
上記(3)で得られた化合物(283mg)のテトラヒドロフラン(3.00mL)溶液へ、テトラブチルアンモニウムフルオリド水和物(1mol/L、テトラヒドロフラン溶液、0.609mL)を加え、室温にて12時間攪拌した。さらにテトラブチルアンモニウムフルオリド水和物(1mol/L、テトラヒドロフラン溶液、0.609mL)を加え、室温にて24.5時間攪拌した。減圧下溶媒を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製した。得られた残渣のエタノール溶液へ水を加え、60時間攪拌した。0℃に冷却した後、析出物を濾取し、表題化合物を無色固体(163mg)として得た。
1H NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.36 - 2.74 (m, 2 H) 3.22 - 3.43 (m, 2 H) 3.75 (s, 3 H) 3.79 (s, 3 H) 3.99 (d, J=5.7 Hz, 2 H) 4.37 - 4.52 (m, 2 H) 6.35 - 6.63 (m, 2 H) 7.07 (d, J=7.5 Hz, 1 H) 9.91 - 10.22 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 365[M+H]+, 387[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 363[M-H]-.
実施例4−2
N−({4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−[4−(プロプ−2−エン−1−イルオキシ)ベンジル]−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル}カルボニル)グリシン
【0595】
【化232】
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参考例A−6の代わりに参考例A−7(1.34g)を原料として実施例4−1と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(115mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.48 - 2.69 (m, 2 H) 3.24 - 3.40 (m, 2 H) 4.12 - 4.24 (m, 2 H) 4.47 - 4.61 (m, 4 H) 5.24 - 5.34 (m, 1 H) 5.35 - 5.47 (m, 1 H) 6.05 (ddt, J=17.3, 10.5, 5.2 Hz, 1 H) 6.84 - 6.93 (m, 2 H) 7.14 - 7.23 (m, 2 H) 10.06 - 10.49 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 361[M+H]+, 383[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 359[M-H]-.
実施例4−3
N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−ヒドロキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシン
【0596】
【化233】
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(1)2−(トリメチルシリル)エチル N−({1−[4−(アリルオキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0597】
【化234】
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参考例A−6の代わりに参考例A−7(1.34g)を原料として実施例4−1(1)〜(3)と同様な手法にて、2−(トリメチルシリル)エチル N−({1−[4−(アリルオキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートを淡黄色油状物(1.16g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.05 (s, 9 H) 0.97 - 1.09 (m, 2 H) 2.45 - 2.64 (m, 2 H) 3.25 - 3.37 (m, 2 H) 4.05 - 4.16 (m, 2 H) 4.23 - 4.32 (m, 2 H) 4.50 - 4.56 (m, 4 H) 5.24 - 5.34 (m, 1 H) 5.35 - 5.47 (m, 1 H) 6.05 (ddt, J=17.3, 10.6, 5.3, 5.3 Hz, 1 H) 6.83 - 6.93 (m, 2 H) 7.14 - 7.22 (m, 2 H) 10.19 - 10.53 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 461[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 459[M-H]-.
(2)2−(トリメチルシリル)エチル N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−ヒドロキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシネートの合成
【0598】
【化235】
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上記(1)で得られた化合物(520mg)のテトラヒドロフラン(3.8mL)へ、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(261mg)及びモルホリン(492μL)を加え、室温にて22.5時間攪拌した。減圧下濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15〜55:45)で精製し、2−(トリメチルシリル)エチル N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−ヒドロキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシネートを淡黄色油状物(362mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.05 (s, 9 H) 0.96 - 1.12 (m, 2 H) 2.46 - 2.66 (m, 2 H) 3.24 - 3.37 (m, 2 H) 4.05 - 4.16 (m, 2 H) 4.22 - 4.35 (m, 2 H) 4.54 (s, 2 H) 6.74 - 6.86 (m, 2 H) 7.10 - 7.19 (m, 2 H) 10.16 - 10.49 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 421[M+H]+, 443[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 419[M-H]-, 455[M+Cl]-.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(362mg)を用いて、実施例4−1(4)と同様な手法にて、表題化合物を無色アモルファス(138mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.38 - 2.71 (m, 2 H) 3.25 - 3.36 (m, 2 H) 3.96 - 4.09 (m, 2 H) 4.39 - 4.54 (m, 2 H) 6.65 - 6.79 (m, 2 H) 7.04 - 7.15 (m, 2 H) 9.25 - 9.46 (m, 1 H) 10.01 - 10.26 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 343[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 319[M-H]-.
実施例5−1及び実施例5−2
N−{[(5S)−1−(ビフェニル−4−イルメチル)−4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシンナトリウム(実施例5−1)
N−{[(5R)−1−(ビフェニル−4−イルメチル)−4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシンナトリウム(実施例5−2)
【0599】
【化236】
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実施例1−22で得られた化合物(2.00g)を光学分取HPLCで分離精製し、低極性異性体(956mg、99.9%ee)及び高極性異性体(861mg、94.1%ee)を各々得た。得られた低極性異性体(956mg)のアセトン溶液へ1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.42mL)を加えた。生じた析出物を濾取し、表題化合物である実施例5−1を無色固体(560mg、99.9%ee)として得た。上記で得られた高極性異性体(861mg)についても、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.18mL)を用いて上記と同様の方法で、表題化合物である実施例5−2を無色固体(393mg、98.7%ee)として得た。実施例5−1、5−2を下記の参考例X−1、X−2に記載した化合物へ各々導いた後、各異性体の2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン環の5位の絶対配置を、X線結晶構造解析に基づき決定した。
N−{[(5S)−1−(ビフェニル−4−イルメチル)−4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシンナトリウム(実施例5−1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.03 (d, J=6.8 Hz, 3 H) 2.55 - 2.74 (m, 1 H) 2.96 - 3.12 (m, 1 H) 3.37 - 3.47 (m, 1 H) 3.53 (d, J=4.5 Hz, 2 H) 4.45 - 4.73 (m, 2 H) 7.29 - 7.40 (m, 3 H) 7.41 - 7.50 (m, 2 H) 7.59 - 7.70 (m, 4 H) 10.18 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 395[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 393[M-H]-.
光学HPLC retention time : 9.136 min.
N−{[(5R)−1−(ビフェニル−4−イルメチル)−4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−イル]カルボニル}グリシンナトリウム(実施例5−2)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.03 (d, J=6.8 Hz, 3 H) 2.56 - 2.74 (m, 1 H) 2.97 - 3.13 (m, 1 H) 3.37 - 3.47 (m, 1 H) 3.53 (d, J=4.5 Hz, 2 H) 4.45 - 4.73 (m, 2 H) 7.29 - 7.40 (m, 3 H) 7.40 - 7.50 (m, 2 H) 7.59 - 7.72 (m, 4 H) 10.18 (br. s., 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 395[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 393[M-H]-.
光学HPLC retention time : 9.705 min.
実施例6−1
N−{[1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.4]ノナ−3−エン−3−イル]カルボニル}グリシン
【0600】
【化237】
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(1)メチル 1−{(4−ビフェニルイルメチル)[3−({2−[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]−2−オキソエチル}アミノ)−3−オキソプロパノイル]アミノ}シクロペンタンカルボキシラートの合成
【0601】
【化238】
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モノ−ベンジルマロナートの代わりに参考例G−1(300mg)、及びグリシン tert−ブチル塩酸塩の代わりに参考例A−306(513mg)を用いて、参考例G−1(1)と同様な手法にて、メチル 1−{(4−ビフェニルイルメチル)[3−({2−[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]−2−オキソエチル}アミノ)−3−オキソプロパノイル]アミノ}シクロペンタンカルボキシラートを無色固体(478mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.47 (s, 9 H) 1.60 - 1.68 (m, 2 H) 1.71 - 1.80 (m, 2 H) 1.84 - 1.92 (m, 2 H) 2.44 - 2.50 (m, 2 H) 3.32 (s, 2 H) 3.76 (s, 3 H) 3.93 (d, J=5.8 Hz, 2 H) 4.73 (s, 2 H) 7.33 - 7.47 (m, 5 H) 7.56 - 7.63 (m, 4 H) 7.81 - 7.88 (m, 1 H).
MS ESI posi: 531[M+Na]+.
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(270mg)のエタノール(5.31mL)溶液へ、炭酸セシウム(346mg)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣へ1mol/L塩酸を加えた。酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた濃縮物(253mg)のクロロホルム(4.88mL)溶液へ、トリフルオロ酢酸(2.44mL)を加え、室温にて15時間攪拌した。減圧下濃縮した後、残渣をn−ヘキサン−酢酸エチル混合液にて再結晶し、析出物を濾取して表題化合物を無色固体(335g)として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.67 - 1.84 (m, 6 H) 1.84 - 1.92 (m, 2 H) 3.97 - 4.02 (m, 2 H) 4.58 (s, 2 H) 7.33 - 7.40 (m, 3 H) 7.43 - 7.48 (m, 2 H) 7.61 - 7.67 (m, 4 H) 8.34 - 8.41 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 421[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 419[M-H]-.
実施例6−2
N−({(6S)−1−[4−(シクロプロピルメトキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシンナトリウム
【0602】
【化239】
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参考例G−3(400mg)の酢酸エチル(7.07mL)溶液へ、A−307(392mg)、トリエチルアミン(428mg)及びプロピルホスホン酸無水物(環状トリマー)(50%、酢酸エチル溶液、1.35g)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣(708mg)のエタノール(7.07mL)溶液へ、炭酸セシウム(919mg)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣へ1mol/L塩酸を加えた。クロロホルムで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣(650mg)のメタノール(2.82mL)溶液へ2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.41mL)を加え、室温にて15時間攪拌した。反応液へ2mol/L塩酸を加え、N,N−ジメチルホルムアミドに溶解させて、分取HPLCにて精製した。得られた精製物(170mg)のアセトン(4.37mL)溶液へ1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(437μL)を加え、室温にて10分間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、n−ヘキサンで粉末化させ、表題化合物を無色固体(180mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.26 - 0.35 (m, 2 H) 0.51 - 0.61 (m, 2 H) 1.08 (d, J=6.5 Hz, 3 H) 1.13 - 1.28 (m, 1 H) 2.12 - 2.26 (m, 1 H) 2.75 - 2.93 (m, 1 H) 3.51 - 3.60 (m, 1 H) 3.60 - 3.66 (m, 2 H) 3.78 (d, J=7.0 Hz, 2 H) 4.05 (d, J=14.9 Hz, 1 H) 4.92 (d, J=14.9 Hz, 1 H) 6.84 - 6.92 (m, 2 H) 7.17 - 7.26 (m, 2 H) 10.07 (br. s, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 389[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 387[M-H]-.
【0603】
以下の実施例6−3〜6−36の化合物は、参考例A−308〜A−340又はA−356及び参考例G−1、G−2、又はG−3を用いて実施例6−1又は6−2に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。 それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表23−1〜23−5に示す。
【0604】
【表23-1】
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【0605】
【表23-2】
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【0606】
【表23-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0607】
【表23-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
【表23-5】
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実施例7−1
N−{[9−ベンゾイル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−イル]カルボニル}グリシン
【0609】
【化240】
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(1)2−メチル−2−プロパニル 4−[(4−ビフェニルイルメチル)(3−エトキシ−3−オキソプロパノイル)アミノ]−4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1−ピペリジネカルボキシラートの合成
【0610】
【化241】
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参考例A−344(3.14g)及びトリエチルアミン(1.50mL)の酢酸エチル(100mL)溶液へ、0℃にてエチルマロニルクロリド(1.22mL)を加えた後、室温にて30分攪拌した。不溶物を濾過にて濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜50:50)で精製し、2−メチル−2−プロパニル 4−[(4−ビフェニルイルメチル)(3−エトキシ−3−オキソプロパノイル)アミノ]−4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−1−ピペリジネカルボキシラートを無色アモルファス(3.36g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.26 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 1.38 (s, 9 H) 1.68 - 1.79 (m, 2 H) 2.69 - 2.81 (m, 2 H) 2.82 - 2.96 (m, 2 H) 3.29 - 3.37 (m, 2 H) 3.39 (s, 2 H) 3.72 (s, 3 H) 3.80 - 4.04 (m, 2 H) 4.17 (q, J=7.2 Hz, 2 H) 4.73 (s, 2 H) 7.27 - 7.31 (m, 2 H) 7.34 - 7.38 (m, 1 H) 7.43 - 7.47 (m, 2 H) 7.56 - 7.63 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 575[M+Na]+.
(2)3−エチル 9−(2−メチル−2−プロパニル) 1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3,9−ジカルボキシラートの合成
【0611】
【化242】
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上記(1)で得られた混合物(3.35g)のテトラヒドロフラン(70mL)溶液へ、ナトリウムエトキシド(約20%、エタノール溶液、2.5mL)を加え、加熱還流下4時間攪拌した。室温まで冷却した後、2mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜40:60)で精製し、3−エチル 9−(2−メチル−2−プロパニル) 1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3,9−ジカルボキシラートを無色アモルファス(1.87g)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.41 - 1.46 (m, 12 H) 1.57 (s, 2 H) 1.64 - 1.75 (m, 2 H) 1.83 - 1.99 (m, 2 H) 2.75 - 2.88 (m, 4 H) 3.91 - 4.18 (m, 2 H) 4.39 - 4.45 (m, 2 H) 4.64 - 4.95 (m, 2 H) 7.30 - 7.35 (m, 3 H) 7.40 - 7.44 (m, 2 H) 7.49 - 7.53 (m, 2 H) 7.55 - 7.58 (m, 2 H) 14.00 - 14.18 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 521[M+H]+, 543[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 519[M-H]-.
(3)エチル 1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−カルボキシラート塩酸塩の合成
【0612】
【化243】
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上記(2)で得られた化合物(1.70g)へ4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(10mL)を加え、室温にて68時間攪拌した。減圧下濃縮した後、得られた残渣をジエチルエーテル−酢酸エチル混合液にて結晶化し、エチル 1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−カルボキシラート塩酸塩を無色固体(983mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.40 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 1.68 - 1.82 (m, 2 H) 2.55 - 2.66 (m, 2 H) 2.79 - 2.87 (m, 2 H) 2.95 - 3.12 (m, 2 H) 3.36 - 3.43 (m, 2 H) 4.39 (q, J=7.0 Hz, 2 H) 4.69 - 5.04 (m, 2 H) 7.28 - 7.32 (m, 1 H) 7.33 - 7.37 (m, 2 H) 7.37 - 7.41 (m, 2 H) 7.46 - 7.53 (m, 4 H) 9.30 - 9.44 (m, 1 H) 9.44 - 9.57 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 421[M+H]+, 443[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 419[M-H]-.
(4)エチル 9−ベンゾイル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−カルボキシラートの合成
【0613】
【化244】
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上記(3)で得られた化合物(160mg)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液へ、塩化ベンゾイル(59mg)及びトリエチルアミン(120mg)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。反応液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2〜80:20)で精製し、エチル 9−ベンゾイル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−カルボキシラートを無色固体(56mg)として得た。
MS ESI/APCI Dual posi: 525[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 523[M-H]-.
(5)2−メチル−2−プロパニル N−{[9−ベンゾイル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−イル]カルボニル}グリシネートの合成
【0614】
【化245】
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上記(4)で得られた化合物(52mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(4.0mL)溶液へグリシン tert−ブチル塩酸塩(29mg)を加え、90℃にて2時間攪拌した。室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−メチル−2−プロパニル N−{[9−ベンゾイル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−イル]カルボニル}グリシネートを無色油状物(14mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.45 - 1.50 (m, 9 H) 1.61 - 1.90 (m, 3 H) 2.02 - 2.17 (m, 1 H) 2.75 - 2.95 (m, 3 H) 3.02 - 3.20 (m, 1 H) 3.55 - 3.75 (m, 1 H) 4.00 - 4.06 (m, 2 H) 4.68 - 4.90 (m, 3 H) 7.27 - 7.46 (m, 10 H) 7.51 - 7.59 (m, 4 H) 10.14 - 10.41 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 610[M+H]+, 632[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 608[M-H]-.
(6)表題化合物の合成
上記(5)で得られた化合物(14mg)を用いて、実施例1−2(2)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(6mg)として得た。
1H NMR (500 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.62 - 1.86 (m, 3 H) 2.09 (s, 1 H) 2.79 - 2.96 (m, 3 H) 3.04 - 3.17 (m, 1 H) 3.57 - 3.74 (m, 1 H) 4.14 - 4.22 (m, 2 H) 4.63 - 4.95 (m, 3 H) 7.27 - 7.47 (m, 10 H) 7.50 - 7.61 (m, 4 H) 10.16 - 10.37 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 554[M+H]+, 576[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 552[M-H]-.
実施例7−2
N−{[9−ベンジル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−イル]カルボニル}グリシン トリフルオロ酢酸塩
【0615】
【化246】
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(1)エチル 9−ベンジル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−カルボキシラートの合成
【0616】
【化247】
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実施例7−1(3)で得られた化合物(128mg)のクロロホルム(3mL)溶液へ、トリエチルアミン(77mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)、及びベンジルブロミド(63mg)を順次加え、50℃にて2.5時間攪拌した。室温まで冷却した後、水を加えた。クロロホルムで抽出し、合わせた有機層を減圧下濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=97:3〜80:20)で精製し、エチル 9−ベンジル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−カルボキシラートを無色固体(32mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.41 (t, J=7.1 Hz, 3 H) 1.60 - 1.69 (m, 2 H) 2.02 - 2.15 (m, 4 H) 2.71 - 2.85 (m, 4 H) 3.48 (s, 2 H) 4.39 (q, J=7.1 Hz, 2 H) 4.72 - 4.96 (m, 2 H) 7.23 - 7.28 (m, 3 H) 7.28 - 7.34 (m, 5 H) 7.39 - 7.43 (m, 2 H) 7.46 - 7.58 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 511[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 509[M-H]-.
(2)2−メチル−2−プロパニル N−{[9−ベンジル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−イル]カルボニル}グリシネートの合成
【0617】
【化248】
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上記(1)で得られた化合物(32mg)を用いて、実施例7−1(5)と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−{[9−ベンジル−1−(4−ビフェニルイルメチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−イル]カルボニル}グリシネートを無色油状物(32mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.46 (s, 9 H) 1.60 - 1.67 (m, 2 H) 1.99 - 2.08 (m, 2 H) 2.09 - 2.19 (m, 2 H) 2.70 - 2.82 (m, 4 H) 3.30 (s, 2 H) 3.98 - 4.06 (m, 2 H) 4.75 - 4.86 (m, 2 H) 7.22 - 7.27 (m, 3 H) 7.27 - 7.35 (m, 5 H) 7.39 - 7.44 (m, 2 H) 7.48 - 7.58 (m, 4 H) 10.18 - 10.40 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 596[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 594[M-H]-.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(27mg)を用いて、実施例1−2(2)と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(31mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.95 - 2.03 (m, 2 H) 2.18 - 2.28 (m, 2 H) 3.00 - 3.27 (m, 4 H) 3.33 - 3.39 (m, 2 H) 3.58 (s, 2 H) 4.07 - 4.13 (m, 2 H) 4.26 (s, 2 H) 7.27 - 7.37 (m, 3 H) 7.37 - 7.41 (m, 2 H) 7.42 - 7.49 (m, 5 H) 7.53 - 7.59 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 540[M+H]+.
実施例7−3
N−[(9−ベンゾイル−1−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデク−3−エン−3−イル)カルボニル]グリシン
【0618】
【化249】
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参考例A−344の代わりに参考例A−341(1.08g)を用いて、実施例7−1と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(25mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.41 - 1.53 (m, 1 H) 1.57 - 1.70 (m, 1 H) 1.74 - 1.93 (m, 2 H) 2.46 - 2.47 (m, 2 H) 2.79 - 2.92 (m, 2 H) 2.98 - 3.09 (m, 2 H) 3.89 - 4.03 (m, 2 H) 4.70 - 4.82 (m, 2 H) 7.21 - 7.35 (m, 7 H) 7.35 - 7.42 (m, 3 H) 9.92 - 10.20 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 478[M+H]+, 500[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 476[M-H]-.
実施例8−1
4−ヒドロキシ−N−[2−(ヒドロキシアミノ)−2−オキソエチル]−1−(4−メトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジネカルボキサミド
【0619】
【化250】
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モノ−ベンジルマロナートの代わりに実施例1−48(100mg)、グリシン tert−ブチル塩酸塩の代わりに塩酸ヒドロキシルアミン(31mg)を用いて、実施例G−1(1)と同様な手法にて、表題化合物を無色アモルファス(62.2mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.47 - 2.67 (m, 2 H) 3.26 - 3.37 (m, 2 H) 3.79 (s, 3 H) 4.00 - 4.18 (m, 2 H) 4.47 - 4.59 (m, 2 H) 6.80 - 6.93 (m, 2 H) 7.14 - 7.24 (m, 2 H) 10.16 - 10.28 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 350[M+H]+.
実施例9−1
N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−メトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}−β−アラニン
【0620】
【化251】
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(1)ナトリウム 5−(エトキシカルボニル)−1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジノレートの合成
【0621】
【化252】
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参考例A−1の代わりに参考例A−45(12.2g)を用いて、実施例1−1(1)〜(2)と同様な手法にて、ナトリウム 5−(エトキシカルボニル)−1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジノレートを固体(12.5g)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.10 - 1.18 (m, 3 H) 2.03 (t, J=6.5 Hz, 2 H) 3.03 (t, J=6.5 Hz, 2 H) 3.72 (s, 3 H) 3.94 (q, J=7.0 Hz, 2 H) 4.40 (s, 2 H) 6.79 - 6.93 (m, 2 H) 7.04 - 7.27 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 306[M+H]+, 328[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 304[M-H]-.
(2)2−メチル−2−プロパニル N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−メトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}−β−アラニナートの合成
【0622】
【化253】
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上記(1)で得られた化合物及びグリシン tert−ブチル塩酸塩の代わりにβアラニン tert−ブチル塩酸塩(334mg)を用いて、実施例1−1(3)と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−メトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}−β−アラニナートを油状物(518mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.48 (s, 9 H) 2.46 - 2.62 (m, 4 H) 3.22 - 3.37 (m, 2 H) 3.48 - 3.72 (m, 2 H) 3.80 (s, 3 H) 4.47 - 4.61 (m, 2 H) 6.78 - 6.93 (m, 2 H) 9.95 - 10.41 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 427[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 403[M-H]-.
(3)表題化合物の合成
上記(2)で得られた化合物(518mg)を用いて、実施例1−1(4)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(283mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.48 - 2.77 (m, 4 H) 3.21 - 3.37 (m, 2 H) 3.58 - 3.72 (m, 2 H) 3.80 (s, 3 H) 4.46 - 4.62 (m, 2 H) 6.79 - 6.94 (m, 2 H) 7.11 - 7.24 (m, 2 H) 9.95 - 10.50 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 349[M+H]+, 371[M+Na]+.
【0623】
以下の実施例9−2〜9−4の化合物は、市販の対応するアミンを用いて実施例9−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表24−1に示す。
【0624】
【表24-1】
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実施例9−5
N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−メトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}−N−メチルグリシン
【0625】
【化254】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−メトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}−N−メチルグリシネートの合成
【0626】
【化255】
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実施例9−1(1)で得られた化合物(500mg)の1,2−ジメトキシエタン(5.0mL)溶液へ、トリエチルアミン(215mg)及びサルコシン tert−ブチル塩酸塩(345mg)を加え、50℃にて6時間攪拌した。室温まで冷却した後、不溶物をセライト(登録商標)濾過にて濾別した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜0:100)で精製し、2−メチル−2−プロパニル N−{[4−ヒドロキシ−1−(4−メトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}−N−メチルグリシネートを黄色油状物(347mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.48 (s, 9 H) 2.49 (t, J=6.7 Hz, 2 H) 3.06 (s, 3 H) 3.31 (t, J=6.7 Hz, 2 H) 3.80 (s, 3 H) 4.00 (s, 2 H) 4.57 (s, 2 H) 6.81 - 6.91 (m, 2 H) 7.14 - 7.25 (m, 2 H).
(2)表題化合物の合成
上記(1)で得られた化合物(347mg)を用いて、実施例1−1(4)と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(116mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.18 - 2.31 (m, 2 H) 2.80 (br. s., 2 H) 3.14 (t, J=6.9 Hz, 2 H) 3.73 (s, 3 H) 4.39 (s, 2 H) 6.84 - 6.90 (m, 2 H) 7.12 - 7.23 (m, 2 H).
実施例10−1
N−[(1−{2−[(4−ビフェニルイルメチル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシンナトリウム
【0627】
【化256】
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(1)2−メチル−2−プロパニル N−{[1−(2−{[ジメチル(2−メチル−2−プロパニル)シリル]オキシ}エチル)−4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシネートの合成
【0628】
【化257】
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参考例A−1の代わりに参考例A−342(19.7g)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−{[1−(2−{[ジメチル(2−メチル−2−プロパニル)シリル]オキシ}エチル)−4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシネートを淡茶色固体(10.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.04 - 0.09 (m, 6 H) 0.86 - 0.93 (m, 9 H) 1.31 - 1.37 (m, 6 H) 1.48 (s, 9 H) 2.40 - 2.63 (m, 2 H) 3.40 - 3.58 (m, 2 H) 3.64 - 3.84 (m, 2 H) 3.94 - 4.09 (m, 2 H) 10.14 - 10.39 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 457[M+H]+.
(2)2−メチル−2−プロパニル N−{[4−ヒドロキシ−1−(2−ヒドロキシエチル)−6,6−ジメチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシネートの合成
【0629】
【化258】
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上記(1)で得られた化合物(5.25g)を用いて、実施例4−1(4)と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−{[4−ヒドロキシ−1−(2−ヒドロキシエチル)−6,6−ジメチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシネートを淡黄色油状物(3.90g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.34 (s, 6 H) 1.49 (s, 9 H) 2.49 - 2.64 (m, 2 H) 3.55 - 3.66 (m, 2 H) 3.71 - 3.84 (m, 2 H) 3.98 - 4.06 (m, 2 H) 9.92 - 10.55 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 343[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 341[M-H]-.
(3)2−メチル−2−プロパニル N−{[4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソ−1−(2−オキソエチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシネートの合成
【0630】
【化259】
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上記(2)で得られた化合物(3.90g)を用いて、参考例19−1と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−{[4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソ−1−(2−オキソエチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル]カルボニル}グリシネートを淡黄色固体(2.55g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.27 - 1.33 (m, 6 H) 1.43 - 1.51 (m, 9 H) 2.54 - 2.71 (m, 2 H) 3.95 - 4.18 (m, 4 H) 9.52 - 9.61 (m, 1 H) 9.90 - 10.03 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 341[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 339[M-H]-.
(4)[4−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−5−({2−[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]−2−オキソエチル}カルバモイル)−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]酢酸の合成
【0631】
【化260】
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上記(3)で得られた化合物(1.93g)及び硝酸銀(1.93g)のエタノール(40mL)懸濁液へ、氷冷下、水酸化ナトリウム(907mg)の水(26mL)溶液を滴下し、同温度にて20分間攪拌した。反応液へ酢酸エチル及び2mol/L塩酸を加え、室温まで昇温した。クロロホルムで抽出し、合わせた合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜85:15さらにn−ヘキサン:酢酸エチル=98:2〜25:75)で精製し、[4−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−5−({2−[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]−2−オキソエチル}カルバモイル)−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]酢酸を無色アモルファス(1.79g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.31 - 1.38 (m, 6 H) 1.45 - 1.52 (m, 9 H) 2.54 - 2.70 (m, 2 H) 3.97 - 4.06 (m, 2 H) 4.11 - 4.22 (m, 2 H) 9.79 - 10.54 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual nega: 355[M-H]-.
(5)2−メチル−2−プロパニル N−[(1−{2−[(4−ビフェニルイルメチル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシネートの合成
【0632】
【化261】
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モノ−ベンジルマロナートの代わりに上記(4)で得られた化合物(245mg)、グリシン tert−ブチル塩酸塩の代わりに4−フェニルベンジルアミン(189mg)を用いて、参考例G−1(1)と同様な手法にて、2−メチル−2−プロパニル N−[(1−{2−[(4−ビフェニルイルメチル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシネートを無色固体(285mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.32 - 1.37 (m, 6 H) 1.45 - 1.50 (m, 9 H) 2.51 - 2.63 (m, 2 H) 3.98 - 4.06 (m, 2 H) 4.09 - 4.17 (m, 2 H) 4.44 - 4.54 (m, 2 H) 6.80 - 6.90 (m, 1 H) 7.29 - 7.38 (m, 3 H) 7.39 - 7.48 (m, 2 H) 7.51 - 7.62 (m, 4 H) 9.85 - 10.62 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 544[M+Na]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 520[M-H]-.
(6)表題化合物の合成
上記(5)で得られた化合物(285mg)を用いて、実施例1−3(2)〜(3)と同様な手法にて、表題化合物を淡黄色固体(237mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.23 (s, 6 H) 2.54 - 2.71 (m, 2 H) 3.46 (d, J=4.4 Hz, 2 H) 4.01 (s, 2 H) 4.33 (d, J=6.1 Hz, 2 H) 7.29 - 7.39 (m, 3 H) 7.40 - 7.50 (m, 2 H) 7.56 - 7.70 (m, 4 H) 8.27 - 8.44 (m, 1 H) 9.86 - 10.12 (m, 1 H).
【0633】
以下の実施例10−2、10−4の化合物は、市販の対応するアミンを用いて実施例10−1に記載の方法又はこれに準じる方法で合成した。それらの化合物の構造、NMRデータ、MSデータを表25−1に示す。
【0634】
【表25-1】
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実施例11−1
N−({1−[1−(4’−フルオロ−4−ビフェニルイル)−2−ヒドロキシエチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシン
【0635】
【化262】
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(1)メチル N−({1−[2−{[ジメチル(2−メチル−2−プロパニル)シリル]オキシ}−1−(4−ヨードフェニル)エチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0636】
【化263】
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参考例A−1の代わりに参考例B−19(1.40g)及びグリシン tert−ブチル塩酸塩の代わりにグリシンメチル塩酸塩(442mg)を用いて、実施例1−1(1)〜(3)と同様な手法にて、メチル N−({1−[2−{[ジメチル(2−メチル−2−プロパニル)シリル]オキシ}−1−(4−ヨードフェニル)エチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートを淡茶色固体(1.40g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.09 (s, 6 H) 0.87 (s, 9 H) 2.39 - 2.62 (m, 2 H) 3.05 - 3.21 (m, 1 H) 3.33 - 3.50 (m, 1 H) 3.78 (s, 3 H) 3.99 - 4.21 (m, 4 H) 5.55 - 5.78 (m, 1 H) 7.04 - 7.16 (m, 2 H) 7.61 - 7.74 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 589[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 587[M-H]-.
(2)メチル N−({4−ヒドロキシ−1−[2−ヒドロキシ−1−(4−ヨードフェニル)エチル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートの合成
【0637】
【化264】
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上記(1)で得られた化合物(1.32g)の酢酸エチル(67mL)溶液へ4mol/L塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(12.3mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。氷冷下、水を加えた。酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=99:1〜0:100)で精製し、メチル N−({4−ヒドロキシ−1−[2−ヒドロキシ−1−(4−ヨードフェニル)エチル]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル}カルボニル)グリシネートを淡黄色アモルファス(880mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.35 - 2.62 (m, 2 H) 2.99 - 3.18 (m, 1 H) 3.26 - 3.46 (m, 1 H) 3.77 (s, 3 H) 3.94 - 4.22 (m, 4 H) 5.58 - 5.80 (m, 1 H) 6.95 - 7.13 (m, 2 H) 7.57 - 7.78 (m, 2 H) 9.95 - 10.56 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 475[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 473[M-H]-.
(3)メチル N−{[7−ヒドロキシ−3−(4−ヨードフェニル)−2,3,6,8a−テトラヒドロ−5H−[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリジン−8−イル]カルボニル}グリシネートの合成
【0638】
【化265】
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上記(2)で得られた化合物(880mg)のアセトニトリル(14.8mL)溶液へ、プロピルホスホン酸無水物(環状トリマ−)(50%、酢酸エチル溶液、5.91g)を加え、すぐに減圧下溶媒を濃縮した。得られた残渣へアセトニトリル(14.8mL)を加え、90℃にて3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、クロロホルムを加えた。減圧下溶媒を留去しながら、ケイソウ土に粗生成物を吸着させた。前記ケイソウ土に吸着させた粗生成物をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜95:5)で精製し、メチル N−{[7−ヒドロキシ−3−(4−ヨードフェニル)−2,3,6,8a−テトラヒドロ−5H−[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリジン−8−イル]カルボニル}グリシネートを無色固体(690mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.51 - 2.74 (m, 2 H) 3.11 - 3.37 (m, 2 H) 3.74 (s, 3 H) 4.12 (d, J=5.6 Hz, 2 H) 4.53 (dd, J=9.2, 8.5 Hz, 1 H) 4.75 (t, J=8.5 Hz, 1 H) 4.97 - 5.22 (m, 1 H) 7.02 - 7.12 (m, 2 H) 7.73 - 7.83 (m, 2 H) 9.59 (t, J=5.4 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 457[M+H]+, 479[M+Na]+.
(4)メチル N−{[3−(4’−フルオロ−4−ビフェニルイル)−7−ヒドロキシ−2,3,6,8a−テトラヒドロ−5H−[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリジン−8−イル]カルボニル}グリシネートの合成
【0639】
【化266】
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上記(3)で得られた化合物(100mg)、4−フルオロフェニルボロン酸(66mg)、酢酸パラジウム(II)(6.6mg)、トリ(2−メチルフェニル)ホスフィン(26mg)、炭酸カリウム(186mg)、メタノール(4.4mL)、及びトルエン(2.2mL)との混合物を封管中90℃にて70分間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=99:1〜0:100さらにクロロホルム:メタノール=100:0〜85:15)で精製し、メチル N−{[3−(4’−フルオロ−4−ビフェニルイル)−7−ヒドロキシ−2,3,6,8a−テトラヒドロ−5H−[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリジン−8−イル]カルボニル}グリシネートを淡茶色固体(100mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.56 - 2.76 (m, 2 H) 3.18 - 3.50 (m, 2 H) 3.74 (s, 3 H) 4.10 - 4.17 (m, 2 H) 4.54 - 4.68 (m, 1 H) 4.88 (t, J=8.5 Hz, 1 H) 5.06 - 5.22 (m, 1 H) 7.09 - 7.22 (m, 2 H) 7.36 - 7.47 (m, 2 H) 7.50 - 7.66 (m, 4 H) 9.69 (t, J=5.5 Hz, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 425[M+H]+, 447[M+Na]+.
(5)表題化合物の合成
上記(4)で得られた化合物(100mg)のテトラヒドロフラン(2.4mL)及びメタノール(2.4mL)溶液へ、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(471μL)を加え、室温で13時間攪拌した。析出物を濾取し、酢酸エチルと4mol/L塩酸へ溶解させた。有機層を減圧下濃縮し、得られた残渣を分取HPLCにて精製した。得られた精製物(45.0mg)のアセトン(2mL)溶液へ1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(105μL)を加え、室温にて攪拌した。析出物を濾取し、表題化合物を無色固体(40mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.40 - 2.50 (m, 2 H) 3.00 - 3.22 (m, 1 H) 3.37 - 3.51 (m, 2 H) 3.83 - 4.03 (m, 2 H) 5.11 (br. s., 1 H) 5.68 (br. s., 1 H) 7.21 - 7.35 (m, 2 H) 7.35 - 7.48 (m, 2 H) 7.55 - 7.76 (m, 4 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 429[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 427[M-H]-.
参考例X−1
(5S)−1−(ビフェニル−4−イルメチル)−N−{2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−カルボキサミドの合成及びX線結晶構造解析による絶対配置の決定
【0640】
【化267】
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実施例5−1で得られた化合物(60.8mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.00mL)溶液へ、4−ブロモアニリン(39.0mg)、プロピルホスホン酸無水物(環状トリマ−)(50%、N,N−ジメチルホルムアミド溶液、135μL)、及びトリエチルアミン(64.0μL)を加え、室温にて1晩攪拌した。さらに反応液へ、4−ブロモアニリン(39.0mg)、プロピルホスホン酸無水物(環状トリマ−)(50%、N,N−ジメチルホルムアミド溶液、135μL)、及びトリエチルアミン(64.0μL)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液を分取HPLCにて精製し、残渣(43.2mg)を得た。得られた残渣をn−ヘキサン−ジエチルエーテル−酢酸エチル混合液にて結晶化し、表題化合物を無色固体(25.8mg、95.5%ee)として得た。得られた固体の一部をクロロホルム−メタノール混合液にて再結晶し、得られた針状晶をX線結晶構造解析に用いた。その結果、本結晶の2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン環の5位の絶対配置を(S)と決定した。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.09 - 1.24 (m, 3 H) 2.69 - 2.86 (m, 1 H) 3.10 (dd, J=12.5, 8.2 Hz, 1 H) 3.44 (dd, J=12.5, 5.8 Hz, 1 H) 4.11 - 4.18 (m, 2 H) 4.60 - 4.73 (m, 2 H) 7.30 - 7.39 (m, 3 H) 7.40 - 7.48 (m, 6 H) 7.53 - 7.62 (m, 4 H) 8.14 - 8.24 (m, 1 H) 10.46 - 10.58 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 548[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 546[M-H]-.
光学HPLC retention time : 11.041 min.
参考例X−2
(5R)−1−(ビフェニル−4−イルメチル)−N−{2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3−カルボキサミドの合成及びX線結晶構造解析による絶対配置の決定
【0641】
【化268】
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実施例5−2で得られた化合物(54.8mg)を用いて、参考例X−1と同様な手法にて、表題化合物を無色固体(33.1mg、93.8%ee)として得た。さらに、X線結晶構造解析にて本結晶の2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン環の5位の絶対配置を(R)と決定した。
1H NMR (300 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.09 - 1.24 (m, 3 H) 2.55 - 2.82 (m, 1 H) 3.10 (dd, J=12.5, 8.1 Hz, 1 H) 3.44 (dd, J=12.5, 5.9 Hz, 1 H) 4.12 - 4.18 (m, 2 H) 4.59 - 4.73 (m, 2 H) 7.31 - 7.40 (m, 3 H) 7.40 - 7.49 (m, 6 H) 7.54 - 7.62 (m, 4 H) 7.97 - 8.23 (m, 1 H) 10.46 - 10.59 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Dual posi: 548[M+H]+.
MS ESI/APCI Dual nega: 546[M-H]-.
光学HPLC retention time : 12.096 min.
【0642】
本発明の化合物のPHD2に対する阻害活性を、以下に示す試験例1及び2に従って測定した。
試験例1
【0643】
(1)ヒトPHD2の発現・調製
ヒトPHD2の発現は、昆虫細胞(HighFive細胞)にて行った。ヒトPHD2登録配列(NM_022051)をpFastBac1ベクター(Invitrogen)に導入し、配列を確認した。当該ベクターをSf9昆虫細胞(Invitrogen)に導入し、ヒトPHD2バキュロウィルスを取得した。この組換えウィルスをHighFive昆虫細胞(Invitrogen)に感染させ、27℃で72時間培養後、各種プロテアーゼ阻害剤を含んだ細胞溶解溶液を加え破砕懸濁した。破砕懸濁溶液を4℃、100,000×g,30分間遠心し、上清を回収して細胞ライセートとした。ウエスタンブロット解析により、PHD2バキュロウィルス感染細胞ライセートにのみ、ヒトPHD2蛋白質の発現を確認した。
(2)ヒトPHD2阻害活性の測定
ヒトPHD2酵素活性は、HIF−1αの配列を基にした19残基の部分ペプチドを基質として測定した。具体的には、ペプチド中に含まれるプロリン残基をPHD2酵素が水酸化する時に同時に起こる2−oxoglutarateからsuccinic acidへの変換反応を利用した。すなわち、[14C]−2−oxoglutarateを反応系に添加して酵素反応を開始し、反応後に残存している[14C]−2−oxoglutarateを2,4−dinitrophenylhydrazine(DNPH)と結合させ沈殿物としてフィルターで除去した。その後、生成した[14C]− succinic acidの放射カウントを測定した。
酵素及び基質は、6.67mM KCl、2mM MgCl2、13.3μM硫酸鉄、2.67mMアスコルビン酸、1.33mM DTTを含む20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)で希釈し、試験化合物はジメチルスルホキシド(DMSO)で希釈した。
試験化合物、HIF−1αペプチドおよび[14C]−2−oxoglutarateを96穴プレートにあらかじめ添加し、ヒトPHD2酵素溶液(4μg/well)を添加することにより反応を開始した。37℃で15分間インキュベーションした後、DNPHを含む停止液を添加し、室温で30分間静置した。その後過剰量の放射能ラベルしていない2−oxoglutarateを添加し、室温で60分間静置した。生成した沈殿物をフィルターで除去し、[14C]−succinic acidの放射カウントを(マイクロベータにて)定量した。各ウェルの放射カウントを測定し、試験化合物のヒトPHD2阻害活性を、基質無添加群および試験物質無添加群の値に基づいて計算した。
【0644】
(3)結果
各化合物のヒトPHD2阻害率(%、試験化合物濃度は1μM)を以下の表26−1〜26−3に示す。
【0645】
【表26-1】
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【0646】
【表26-2】
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【0647】
【表26-3】
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試験例2
(1)ヒトPHD2の発現・調製
ヒトPHD2の発現は、ヒト細胞(293FT細胞)にて行った。ヒトPHD2登録配列(NM_022051)をpcDNA3.1/Hygro(+)ベクター(Invitrogen)に導入し、配列を確認した。当該ベクターを293FT細胞(Invitrogen)に導入し、37℃、5%炭酸ガス存在下で48時間培養後、各種プロテアーゼ阻害剤を含んだ細胞溶解溶液を加え破砕懸濁した。破砕懸濁溶液を4℃、100,000×g、30分間遠心し、上清を回収して細胞ライセートとした。ウエスタンブロット解析により、細胞ライセートにヒトPHD2蛋白質の発現を確認した。
【0648】
(2)ヒトPHD2阻害活性の測定 ヒトPHD2酵素活性は、HIF−1αの配列を基にした19残基の部分ペプチドを基質として、ペプチド中に含まれるプロリン残基の水酸化をFP(Fluorescence Polarization)法にて測定した。
酵素及び基質は、12.5mM KCl、3.75mMMgCl、25μM硫酸鉄、5mMアスコルビン酸、2.5mM DTTを含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)で希釈し、試験化合物はジメチルスルホキシド(DMSO)で希釈した。
試験化合物及び基質溶液を384穴プレートにあらかじめ添加し、ヒトPHD2酵素溶液(40ng/ well)を添加することにより反応を開始した。30℃で20分間インキュベーションした後、EDTAを含む停止液を添加し、HIF−OH抗体溶液を添加・結合させて、水酸化されたプロリン残基の量を蛍光偏光測定法により定量した。
各ウェルの蛍光偏光を測定し、試験化合物のヒトPHD2阻害活性を、試験物質無添加群の値に基づいて計算した。
【0649】
(3)結果
各化合物のヒトPHD2阻害活性について、阻害率(%、試験化合物濃度は1μM)を以下の表27−1〜27−4に示す。また、代表的な化合物については、IC50(nM)を以下の表28−1に示す。
【0650】
【表27-1】
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【0651】
【表27-2】
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【0652】
【表27-3】
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【0653】
【表27-4】
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【0654】
【表28-1】
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【産業上の利用可能性】
【0655】
本発明化合物は優れたPHD2阻害作用を有し、本発明により貧血に由来する疾病等の予防又は治療に有効な医薬品を提供するが可能となり、患者の負担を軽減し、医薬品産業の発達に寄与することが期待される。
【手続補正書】
【提出日】2015年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有し、さらに薬剤学的に許容される添加剤を含む、経口用固体組成物である医薬。
【請求項2】
薬剤学的に許容される添加剤が、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、オリーブ油、ゴマ油、カカオバター、エチレングリコールからなる群より選ばれる、請求項1に記載の医薬。
【請求項3】
N−[(1−{[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3−ピリジニル)カルボニル]グリシン又はその製薬学的に許容される塩の投与量が0.1〜1000mg/日である、請求項1又は2に記載の医薬。