【解決手段】システムは、キーボードと位置を変更可能なキーボードベゼルを有するキーボードハウジングと、ディスプレイを有するディスプレイハウジングと、キーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの位置を決めるために、キーボードハウジングとディスプレイハウジングを回転可能に接続するヒンジと、前記キーボードハウジングに対して前記ディスプレイハウジングが第1の向きの場合に、前記キーボードベゼルを前記キーボードに対して第1の状態に位置させ、かつ、前記キーボードハウジングに対して前記ディスプレイハウジングが第2の向きの場合に、前記キーボードベゼルを前記キーボードに対して第2の状態に位置させる位置調整機構と、備えている。
前記第1の状態は、前記キーボードベゼルが、前記第1のデカルト座標系において、前記キーボードのキーのタッチ面のZ位置よりも低いZ位置の状態である請求項1に記載のシステム。
前記第2の状態は、前記キーボードベゼルが、前記第1のデカルト座標系において、前記キーボードのキーのタッチ面のZ位置と実質的に等しいZ位置の状態である請求項1又は請求項2に記載のシステム。
前記第1の向きは、前記キーボードハウジングに対する前記ディスプレイハウジングの回転角度が、約90度〜約180度の範囲である請求項1〜4のいずれか1つに記載のシステム。
前記位置調整機構は、前記キーボードベゼルを前記第1の状態から前記キーボードのZ軸の方向に移動させることにより、前記第2の状態とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のシステム。
前記位置調整機構は、前記キーボードベゼルを前記第2の状態から前記キーボードのZ軸の方向と反対方向に移動させることにより、前記第1の状態とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のシステム。
前記キーボードベゼルの一部は、前記キーボードの前記X,Y,Z軸の少なくとも一つの軸に沿った方向に、前記キーボードの前記キーの下方に伸びる請求項1〜8のいずれか1つに記載のシステム。
前記キーボードハウジングに対する前記ディスプレイハウジングの前記第2の向きにおいて、前記位置調整機構は、前記キーボードの前記Z軸の方向と反対方向に前記キーボードの前記キーが下がることを防止する請求項1〜9のいずれか1つに記載のシステム。
前記位置調整機構は、前記キーボードハウジングに対する前記ディスプレイハウジングの回転角度に応じた回転位置となるカムを含む請求項1〜11のいずれか1つに記載のシステム。
前記レールは、前記カムと接触し、かつ、前記キーボードハウジングに対する前記ディスプレイハウジングの回転角度に応じて、前記キーボードベゼルの位置を決めるために、前記キーボードベゼルと接触する請求項12に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の記載は、実施例を実施するために現在考えられるベストモードを含んでいる。かかる記載は限定を意図するものではなく、むしろ、単に各種実施例の一般的な原理の記載を意図するものである。発明の範囲は特許請求の範囲を参照して決定すべきである。
【0008】
一例として、システムは、キーボードハウジングのキーボードと協働するディスプレイハウジングのディスプレイを備えていてもよい。システムは、キーボードを経由した情報の入力に加えて、又は、選択的に、ディスプレイを経由して情報を入力できるようにしてもよい。かかる例において、キーボードハウジング及びディスプレイハウジングは、キーボードハウジングとディスプレイハウジングの背面を合わせる向きを実現するためにキーボードハウジングとディスプレイハウジングが回転できるように接続してもよい。かかる向きにおいて、ディスプレイは一方の面からタブレットとして使用できることにしてもよい(例えば、ディスプレイがタッチスクリーンディスプレイのシナリオが考えられる)。一方、キーボードは他方の面から露出する。背面を合わせる向きではキーボードのキーは押圧可能な状態であり、システムを把持しているとき、ユーザは、キーを押圧可能であり、キーは、ユーザの把持やユーザの把持の強さの感覚に影響を与え、把持力等を増加させる場合がある。一例として、位置決め可能なキーボードベゼルは、ユーザの経験を改善するような態様で調整されてもよい。例えば、位置を変更可能なキーボードベゼルは、把持用の堅い表面を提供するために、キーボードのキーのキータッチ面のレベルまで位置が上昇してもよい。一例として、位置を変更可能なキーボードは、キーボードのキーをロックする、又は、移動距離を減少するために位置決め可能としてもよい(例えば、押圧可能に制限又は規制する等)。一例として、位置を変更可能なキーボードのベゼルはキーボードのキーに対して位置決め可能としてもよく、かつ、オプションとしてキーボードのキーをロックする1又は複数の機構と協働してもよい(例えば、又は、キーの移動を減少させる)。
【0009】
一例として、1又は複数の機構は、ダメージや疲労等からキーボードのキーを保護するように作用してもよい。一例として、位置を変更可能なキーボードベゼルは、例えば、キーボードのキーをロックして又はロックしないで、キーボードに対する、ダメージや疲労等のリスクを低減するために位置決め可能としてもよい。例えば、後述するタブレットの例において、キーの押圧が可能な態様で、キーに把持力が加えられる場合に、固い面又は面がダメージを受けたり、疲労する可能性があるキーの押圧機構(例えば、スプリングや発泡体(foam)等)の活性化を避けるタブレットのキーボード側に設けた態様で、ユーザがタブレットを把持できるようにしてもよい。
【0010】
一例として、システムは、キーボードと位置を変更可能なキーボードベゼルを有するキーボードハウジングと、ディスプレイを有するディスプレイハウジングと、キーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの位置を決めるために、キーボードハウジングとディスプレイハウジングを回転可能に接続するヒンジと、前記キーボードハウジングに対して前記ディスプレイハウジングが第1の向きの場合に、前記キーボードベゼルを前記キーボードに対して第1の状態に位置させ、かつ、前記キーボードハウジングに対して前記ディスプレイハウジングが第2の向きの場合に、前記キーボードベゼルを前記キーボードに対して第2の状態に位置させる位置調整機構と、備えていてもよい。
【0011】
図1は、1又は複数のヒンジ132−1,132−2の周りを、ムーブメントを介して互いに回転可能なキーボードハウジング120及びディスプレイハウジング140を備えたシステム100の例を示している。一例として、システム100は、1又は複数のプロセッサ112,メモリ114(例えば、1又は複数のメモリデバイス)、1又は複数のネットワークインターフェィス116,及び1又は複数のパワーセル118を備えていてもよい。かかるコンポーネントは、例えば、キーボードハウジング120,ディスプレイハウジング140,又は、キーボードハウジング120及びディスプレイハウジング140の両方に収納されてもよい。
【0012】
図1の例に示すように、キーボードハウジング120は、キー125を有するキーボード124と、ディスプレイ144を有するキーボードハウジング140と、を備えている。かかる例において、キーボード124は、キーボード124のキー125のタッチ面から外側方向に伸びる、X軸(x
1)に沿った幅と、Y軸(y
1)に沿った長さと、Z軸(z
1)に沿った高さを有するような第1のデカルト座標系(Cartesian coordinate system)で定義され、かつ、ディスプレイ144は、ディスプレイ144の画面から外側方向に伸びる、X軸(x
2)に沿った幅と、Y軸(y
2)に沿った長さと、Z軸(z
2)に沿った高さを有するような第2のデカルト座標系で定義される。
【0013】
図1の例に示すように、1又は複数のヒンジ131−1、132−2は、キーボードハウジング120に対するディスプレイハウジング140の向きを変えるために、キーボードハウジング120とディスプレイハウジング140を回転可能に接続している。例えば、向きは、軸ζのような軸及び軸の周りの角度Фに対して定義可能である。
【0014】
図1は、向き101,103,105,107の例を示している。向き101は、ノートブックの向きであり、角度Фは、約90度又はそれ以上である(例えば、ユーザの位置に応じて90度よりも小さい場合等がある)。
図1に示すように、向き101については、ユーザは、ディスプレイハウジング140のディスプレイ144に表示される情報を見ながら、一方又は両方の手102−1,102−2の1又は複数の指を使用して、キーボード124のキー125を押圧してもよい(例えば、タッチタイピング)。例えば、1又は複数のプロセッサ112やメモリ114等は、キーボードハウジング120,ディスプレイハウジング140,又は、キーボードハウジング120及びディスプレイハウジング140の両方に収納されてもよい。一例として、キーボードハウジング120は、表面122とタッチ入力面123を備えていてもよい。
図1の例に示すように、表面122は、例えば、タッチ入力面123に対して規定される左及び右の部分を備えている。
図1に示すように、ユーザは、表面122を使用して、一方又は両方の手102−1,102−2で支えてもよい。一例として、キーボード124は、1又は複数の他の入力デバイス(例えば、コントロールステック等)を備えていてもよい。
【0015】
向き103に関して、これはディスプレイ144を見るためのディスプレイ144の向きに対応しており、キーボード124は、下側を向き、システム100はキーボードハウジング120によって(例えば、キーボード124の周りの縁や表面122等によって)サポートされる。向き105に関して、これは、テント(tent)の向きに対応しており、ディスプレイ144は、テントの一方の側を見るために外側を向いており、キーボードハウジング120のキーボード124はテントの他方の側の外側を向いている。
【0016】
向き107は、タブレットの向きであり、角度Фは約360度である。キーボードハウジング120のキーボード124の通常の外向きのベクトルN
1とディスプレイハウジング140のディスプレイ144の通常の外向きのベクトルN
2は互いに離れた向きで反対方向を向いている。これに対して、システム100を閉じた向きは(例えば、角度Фは約0度である。)、ベクトルN
1、N
2は、向かい合った向きとなる。
【0017】
図1に示すように、向き107に関して、ユーザは、一方の手102−2(又は両手)を使用してシステム100を把持し、手102−2のパーム又は1又は複数の指をキーボード124のキー125に接触するようにしてもよい。かかる方法では、1又は複数のキー125が押圧され、ユーザは気にしないが、1又は複数のキー125にダメージを与えたり、キー125の1又は複数の機構を疲労させる可能性がある(例えば、押圧力や把持時間等に応じて疲労させる)。
【0018】
一例として、システム100は、キーボードハウジング120に対してディスプレイハウジング140が第1の向きの場合は、キーボードベゼルをキーボード124に対して第1の状態に位置させ、かつ、キーボードハウジング120に対してディスプレイハウジング140が第2の向きの場合は、キーボードベゼルをキーボード124に対して第2の状態に位置させる位置調整機構を備えていてもよい。かかる例では、位置を変更可能なキーボードベゼルは、キーボードハウジング120のキーボード124のキー125に関する1又は複数の問題を軽減することができる。例えば、位置を変更可能なキーボードベゼルは、向き107については、キー125のタッチ面とほぼ同じ高さの位置として、例えば、手102−1,手102−2,又は、両手102−1,102−2(例えば、パーム、又は、1又は複数の指)で、堅く押圧できないコンタクト面を提供してもよい。かかるアプローチでは、1又は複数のキー機構(例えば、スプリング、発砲体、アクチュエータ等)のダメージや疲労のリスクを低減することができる。例えば、位置を変更可能なキーボードベゼルにより、システム100のキーボード124の寿命を延ばすことができる。
【0019】
図2は、第1の状態201と第2の状態202のシステム200の例を示す図である。
図2に示すように、システム200は、キーボード面240、キー250,例えば、位置調整機構を介して、第1の状態201と第2の状態202に位置を変更可能なキーボードベゼル260を備えている。
図2に示すように、第1の状態201及び第2の状態202は、キー250の移動経路に対応するZ軸のような軸に対して、規定することができる。
図2の例において、キーボードベゼル260は、第1の状態201から第2の状態202に上方向に(例えば、z
1に対して上方向に)移動することができ、また、第2の状態202から第1の状態201に下方向に(例えば、z
1に対して下方向に)移動することができる。第2の状態202では、キーボードベゼル260の上面262はキー250のタッチ面252とほぼ同じ高さである。
【0020】
図2の例に示すように、キーボードベゼル260は、キー250用の開口を形成するベゼルグリッドのような形状とすることができる。例えば、個々のキーは、キーボードベゼル260の個々の部分で囲まれて、キーボードベゼル260の各開口を通過できるようにしてもよい。かかる例において、各開口は、キーボードベゼル260の個々の部分によって形成される境界によって定義することができ、この境界は、例えば、平面座標軸(例えば、
図1のx
1及びy
1)に沿った平面座標に対して規定されてもよい。
【0021】
一例として、システムは、キーボードハウジングの第1のデカルト座標系において、キーボードハウジングのキーボードのキーのタッチ面のz位置よりも低いz位置にキーボードベゼルが位置する第1の状態と、キーボードハウジングの第2のデカルト座標系において、キーボードハウジングのキーボードのキーのタッチ面のz位置とほぼ同じz位置にキーボードベゼルが位置する第2の状態と、を有していてもよい。かかる例において、システムは、ディスプレイを有するディスプレイハウジングを備え、第1の向きは、約90度〜約180度の方位角の範囲から選ばれる、キーボードハウジングに対するディスプレイの回転角度を含み、第2の向きは、約360度のキーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの回転角を含むことにしてもよい(例えば、ディスプレイのz位置とキーボードのz位置は離れた点にある)。かかる例において、第1の状態201は、第1の向きに関連づけられ、第2の状態は、第2の向きに関連づけられてもよい。一例として、位置調整機構は、向きに応じてキーボードベゼル260を移動させ、これにより、例えば、第1の方向用に第1の状態201に、第2の方向用に第2の状態に位置させることにしてもよい。
【0022】
上述したように、キーボードベゼルは、第1の状態から第2の状態にz軸の上方向に沿って移動することができる。一例として、位置調整機構は、キーボードベゼル260をキーボード面240のz1軸の方向に第1の状態201から移動させることにより、キーボードベゼル260を第2の状態202に位置させることにしてもよい。
【0023】
上述したように、キーボードベゼル260は、第2の状態202から第1の状態201にz軸の下方向又は内方向に沿って移動することができる。一例として、位置調整機構は、キーボードベゼル260をキーボード面240のz1軸の方向と反対方向に、第2の状態202から移動させることにより、キーボードベゼル260を第1の状態201に位置させることにしてもよい。
【0024】
一例として、キーボードベゼル260は、例えば、キーボードベゼル260が第2の状態202に位置する場合に、キー250の移動を防ぐために、キー250の下側に伸張する部分を備えていてもよい。かかる態様において、キーボードベゼル260はキー250をロックしてもよい(例えば、z
1軸に対して下方向又は内方向にキー250の押圧を防ぐ)。一例として、キーボードベゼル260の一部は、少なくともキーボードの軸の少なくとも1つに沿った方向に(例えば、
図1のx
1及びy
1参照)、キー250の下側に伸張してもよい。一例として、キーボードハウジング120に対するディスプレイハウジング140の第2の向きにおいて(例えば、
図1の向き107参照)、位置調整機構は、キーボード124のz軸の方向と反対の方向にキーボードハウジング120のキーを押圧できないようにしてもよい。
【0025】
図3は、第1の状態301と第2の状態302のシステム300の例を示しており、第1の状態301は
図1の方向101に示すような第1の方向に対応してもよく、また、第2の状態302は
図1の方向107に示すような第2の方向に対応してもよい。システム300は、ベース340上に載置されたレール330を有する位置調整機構を備えている。
図3に示すように、レール330をy
1に沿った方向に移動させることにより、レール330は、z
1に沿った方向に上昇し、これにより、キーボードベゼル360をキー350の位置まで上昇させる。
図3に示すように、レール330とベース340は、ベース340に対して横方向に移動する時、レール330を上方向及び下方向に移動するためのスロープ部を備えていてもよい。
図3に示すように、レール330は、レール群としてもよく、レールはキーの外側の行、キーの外側の列、キーの内側の列、キーの内側の行等に沿って延在してもよい。例えば、
図3の例は、キー350の行間に存在し、y
1軸に沿って横方向に移動するような複数の列のレール330を示しており、システムは、キーの列間に存在し、x
1軸に沿って横方向に移動する複数のレールを備えていてもよい。例に示すように、レールの数やレールの位置等は、キーボードベゼル360のような位置を変更可能なベゼルを支持するために選択してもよい(例えば、レールが横方向、垂直方向等に移動するか否かに応じてレールの数やレールの位置等を決めてもよい)。
【0026】
図3は、また、キーボードベゼル360がキー350の下方に伸張する部分を備えている例を示しており、かかるキー350の下方に伸張する部分は、位置調整機構が、第2の状態302において、キー350が押圧されないように、キーボードベゼル360を上昇させてキー350と接触させ、かつ、位置調整機構が、第1の状態301において、キー350の押圧が可能となるように、キーボードベゼル360をキー350から下降させて離すように移動させるためのものである。
図3の例に示すように、キーボードベゼル360の伸張する部分は、レール330の長手方向に直交するキーボードベゼル360の外周から伸張することにしてもよい。例えば、レール330はy
1方向に沿って伸張し、キーボードベゼル360の伸張する部分は、x
1方向に沿って外周からキー350の下方に伸張し、y
1方向に沿って伸張していてもよい。一例として、レール330はx
1方向に沿って伸張し、キーボードベゼル360の伸張する部分は、y
1方向に沿って外周からキー350の下方に伸張し、x
1方向に沿って伸張していてもよい。一例として、キーボードベゼル360の伸張する部分は、1又は複数の方向に伸張していてもよい(例えば、レールの横の移動方向に拘わらず伸張してもよい)。
【0027】
一例として、レール又はレール群は、上述の例に関して記載した機能を実現するために、キー350の下方に伸張する1又は複数の部分を備え、キーボードベゼル360は、キー350の下側に伸張する部分を備えていてもよい。一例として、レール330はレール330の長手方向の軸から外側に伸張する1又は複数の部分を備えていてもよい。
【0028】
図3に示すように、キー機構は、ラバー(例えば、発砲ゴム(foam rubber)等)コンポーネント351を備えていてもよい。ラバーは、弾性力を有するが、過度の力や頻繁な力等を受けた場合にダメージを受けたり、疲労等する。一例として、触覚フィードバックを提供してユーザの経験を補強することを目的とした、いわゆるアイランド−スタイルキー機構(island-style key mechanism:例えば、LENOVOR THINKPADR T430 keyboard)としてもよい。一例として、個々の文字キーは約8mm×7mm×7.5mm等の寸法を有している。一例として、隣接文字キーの間隔は、約10mm、約10.5mm等としてもよい。他のタイプのキーの例については、約50mm×約7mm or 8mmのスペースバーキー(a spacebar key)、約7mm×約11mmのエスケープキー(escape key)、約11mm×約5mmのデリートキー(delete key)、約17mm or 約18mm×約7.5mmのバックスペースキー(約17mm or 約18mm×約7.5mm)等である。
【0029】
一例として、システムは、キーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの回転角度に応じた位置を有するレールを備えた位置調整機構を備えていてもよい。一例として、レールは、カムと接触し、かつ、キーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの回転角に応じた位置に、キーボードベゼルを位置させるようにキーボードベゼルと接触するように配置してもよい(例えば、レールはカム上に配置し、かつ、カムの回転に応じて移動してもよい)。
【0030】
図4は、キーボードコンポーネント480のプレート470と協働するキー450の列の間に位置する複数のレール430(例えば、レールの一群)を備えたキーボードベゼル(不図示)の位置を調整するための位置調整機構を備えたシステム400の例を示している。一例において、x
1軸に沿ってプレート470が移動すると、レール430がy
1軸に沿って移動するようにしてもよい。かかる例において、プレート470は、個々のレール430の突起(prongs)435を受けるスロット475を備えることにしてもよい。スロット475の形状により、プレート470が移動するのに伴ってレール430を移動させるようにしてもよい。かかる例において、個々のレール430の突起435は、プレート470のスロット475が受けるように、レール430が上昇及び下降する際に(例えば、
図3のベース340のようなベースに対して)、スロット475と係合しないように十分な長さとしてもよい。
【0031】
一例として、システム400は、回転してプレート470を移動させるカム490を備えていてもよい。一例として、プレート470の端部は、例えば、スプリングや他の付勢機構を介して、カム490と接触してもよい。一例として、カム490は、キーボードハウジングに対してディスプレイハウジングを回転可能とするヒンジの一部又はカップルとしてもよい。かかる構成において、この回転は、カム490を回転させ、これにより、プレート470を移動させてもよい(例えば、位置調整機構の他のコンポーネント)。
【0032】
図5は、キーボードハウジング520、キー525,ヒンジコンポーネント532,ヒンジコンポーネント534,ディスプレイハウジング540、キーボードベゼル560,及びスプリング563−1,563−2を備えた、システム500とシステム505の例を示している。システム500に関して、キーボードベゼル560は、キーボードハウジング520の開口567に伸張するステム(stem)565を備え、ディスプレイハウジング540は、ディスプレイハウジング540の背面から外側に伸張するステム545を備えている。
図5に示すように、ディスプレイハウジング540がキーボードハウジング520の背面方向を向いている場合に、ステム545とステム565は接触して、ステム565は外側に押されて、キーボードベゼル560をキー525のタッチ面と概ね同じ高さの位置に移動させる。この位置では、キーボードベルゼ560は、キー525の下降を防止するように、キー525を支持してもよい。かかる例では、スプリング563−1と563−2は押しつけられる。キーボードハウジング520とディスプレイハウジング540の一方又は両方を回転させてシステム500を元の位置に戻す場合、スプリング563−1と563−2は、例えば、キー525をアンロックする間に、キーボードベゼル560をキー525のタッチ面より低い位置に移動させる。
【0033】
システム505の例に関して、ディスプレイハウジング540は、キーボードハウジング520の足(foot)521を収納する収納部(recesses)541を備えている。かかる態様において、ディスプレイハウジング540は、例えば、ステム(例えば、ステム545)というよりむしろターゲット面542を備えていてもよい。
図5に示すように、キーボードハウジング520とディスプレイハウジング540の背面を合わせた向きにすることにより、足521は、収納部541に受けられ、ターゲット面542はベゼルのステム565と接触して、キー525がロックされる場合のキー525と略同じ高さにキーボードベゼル560を位置させる。システム505の例において、背面を合わせた向きにある場合に、収納部541及び足521は接触して、システム505をより安定した状態とする。例えば、足521、収納部541の内面等は、弾性又は粘性としてもよく、ハウジング520、540は、背面を合わせた方向にある場合に、互いに対して横方向に移動することを制限又は少なくしてもよい。
【0034】
一例として、システムは、キーボードベゼルに力を付与する少なくとも1つのスプリングを有する位置調整機構を備えることができる。例えば、システム500は、キーボードベゼル560に力を付与する1又は複数のスプリング563−1,563−2を備えている。
【0035】
一例として、システムは、キーボードベゼルを上方向に押すことができる伸張部((extension)例えば、ステム)を有するディスプレイハウジングを備えることができる。例えば、システムは、伸張部を有するディスプレイハウジングを備えることができる。キーボードハウジングは、キーボードベゼルを高さ状態のような状態(例えば、略キーボードのキーのタッチ面の高さ)に位置させるために、キーボードハウジングに対するキーボードハウジングの方向(例えば、背面方向又はタブレット方向)に伸張部を受けるように構成された開口を備える。一例として、システムは、キーボードベゼルをある状態から他の状態にするために、キーボードベゼルに力を加える1又は複数のスプリングを有する位置調整機構を備えることができる。
【0036】
一例として、キーボードハウジングは、ディスプレイハウジングの表面によって押される伸張部(例えば、ステム等)を備えることにしてもよい。一例として、システムは、伸張部を有するキーボードベゼルと、ある状態(例えば、キーボードハウジングのキーがロックされ、キーボードベゼルがキーのタッチ面と略同じ高さの状態等)にキーボードベゼルを位置決めするために、キーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの向きに伸張部と接触するように構成された表面を有するディスプレイハウジングと、を備えることにしてもよい。
【0037】
一例として、システムは、ベゼルをある状態から他の状態に移動させるために力を加えることができる1又は複数のスプリングを備えることができる。一例として、位置調整機構は、1又は複数のスプリングを備えることにしてもよい。一例として、位置調整機構は、例えば、システムのディスプレイハウジングに対するキーボードハウジングの向きに応じた態様で、ある状態から他の状態にキーボードベゼルに力を加えるスプリングを備えることにしてもよい。
【0038】
一例として、キーボードベゼルは、ある状態から他の状態にZ軸に沿って内側に移動するように構成してもよい。一例として、キーボードベゼルは、横方向に、例えば、XY平面のX軸又はY軸に沿った平面方向に、移動してもよい。一例として、かかるキーボードベゼルは、キーボードの下方向、例えば、少なくともキーボードの平面(例えば、XY平面等)の軸の1つに沿った方向に伸張する部分を有していてもよい。
【0039】
図6は、第1の状態と第2の状態のシステム600の例を示している。
図6の例において、システム600は、キーボードベゼル640と、ステップ(step)652を有するキー650(例えば、ステップを備えた個々のキー)を備えている。
図6に示すように、第1の状態601において、個々のキーについてキーボードベゼル640の開口を規定する外周642は、キー650の押し下げに干渉されない。他方、第2の状態502では、キーボードベゼル640がX軸に沿って横方向に、例えば、1つのリッジ(ridge)又は複数のリッジ648を用いて(又は他の構成を用いて)、移動する場合に、外周642はキー650の各ステップ652の下方に位置し、これにより、キー650の下方向の移動を低減する。
【0040】
図7は、方法710の例と方法730の例を示している。方法710に関して、方法710は、互いに対して回転可能に方向付け可能なキーボードハウジングとディスプレイハウジングを備えたシステムを提供するための提供ブロック712と、キーボードハウジングに対してディスプレイハウジングを回転させるための回転ブロック714と、前記回転に応じてキーボードハウジングのキーボードベゼルを移動させるための移動ブロック716と、を含むことができる。方法730に関して、方法730は、システムのキーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの向きに応じて入力用キーボードをアクティブにする(activate)ためのアクチベーションブロック732と、システムのキーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの向きに応じて入力用キーボードを無効化する(deactivate)デアクチベーションブロック734と、を含んでいてもよい。
図7の例に示すように、方法730は、例えば、キーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの向きに応じて、ブロック732と734間でループしてもよい。一例として、入力用キーボードのアクティブ化と無効化は機械的に、電気的に、又は、機械的及び電気的の両方で行ってもよい。機械的に行う場合は、コンポーネントは、キー又はキー機構の移動を防止して無効化するために、キー又はキー機構に接触し、また、キー又はキー機構の移動を可能にしてアクティブにするために、キー又はキー機構と離れることにしてもよい。電気的に行う場合は、一例として、キーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの向きに応じて、入力用キーボードをアクティブと無効化を切り替えることにしてもよい。一例として、方法710と方法730は、システムのキーボードハウジングに対するディスプレイハウジングの回転に応じて、キーボードベゼルの移動及びアクティブ化/無効化を行うように一緒に実施されてもよい。
【0041】
要約、明細書、及び/又は特許請求の範囲で使用される「回路(“circuit”or“circuitry”)」という用語は、当業者によく知られているように、利用可能なインテグレーションの全てのレベルを含むものである(例えば、ディスクリートロジック回路から実施の形態の機能を実行するためにプログラムされたプログラマブルロジックコンポーネントや前記機能を実行するための指令でプログラムされた汎用目的や特定目的のプロセッサを含むVLSIまで)。このような回路は、コンピュータが実行可能な指令を備えた1又は複数のコンピュータ読み取り可能な媒体を利用してもよい。ここで記載されるように、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ストレージデバイス(例えば、メモリチップ、メモリカード、ストレージディスク等)としてもよく、かつ、コンピュータ読み取り可能なストレージ媒体として参照されてもよい。
【0042】
様々な回路の例を説明したが、
図8はコンピュータシステム800の一例を説明するためのブロック図である。コンピュータシステム800は、Lenovo(US) Inc. of Morrisvilleで販売されている、ThinkCentre(登録商標)やパーソナルコンピュータのThinkPad(登録商標)シリーズ、NC、ThinkStation(登録商標)のようなワークステーションとすることができる。しかしながら、ここでの記載から明らかなように、サテライト、ベース、サーバ、又は他のマシーンは、他の特徴又はコンピュータシステム800の特徴の幾つかだけを有していてもよい。
図1のデバイス100のようなデバイスは、コンピュータシステム800の少なくともいくつかの特徴を備えていてもよい。
【0043】
図8に示すように、コンピュータシステム800は、いわゆるチップセット810を備えている。チップセットは、集積回路やチップのグループと呼ばれ、協働するように設計(例えば、構成)されている。チップセットは、通常、単一の製品として市販されている(例えば、INTEL(登録商標)やAMD(登録商標)等のブランドで市販されているチップセットがある)。
【0044】
図8の例において、チップセット810はブランドまたは製造業者に応じてある程度変更できる特定のアーキテクチャを有する。チップセット810のアーキテクチャは、DMI(direct management interface or direct media interface)842又はリンクコントローラ(link controller)844を介して情報(例えば、データ、信号、及びコマンド等)を交換する、コア・メモリコントロールグループ(core and memory control group)820及びI/Oコントローラハブ(I/O controller hub)850を備えている。
図8の例において、DMI842は、chip-to-chipインターフェイスである(ノースブリッジ(north-bridge)とサウスブリッジ(south-bridge)間のリンクとして参照する場合がある)。
【0045】
コア・メモリコントロールグループ820は、FSB(front side bus)824を介して情報を交換する1つ以上のプロセッサ(processors)822(例えば、シングル又はマルチコア)及びメモリコントローラハブ(memory controller hub)826を備えている。コア・メモリコントロールグループ820は、シングルプロセッサダイ(die)にインテグレィトとされてもよく、例えば、従来のノースブリッジ(north-bridge)式のアーキテクチャに取って代わるチップにインテグレィトされてもよい。
【0046】
メモリコントローラハブ826は、メモリ(memory)840とのインターフェイスを行う。例えば、メモリコントローラハブ826は、DDR SDRAMメモリ(例えば、DDR、DDR2、DDR3等)をサポートする。一般的に、メモリ840は、RAM形式である。メモリ8400は、システムメモリとして頻繁に参照される。
【0047】
メモリコントローラハブ826は、さらに、LVDS(a low-voltage differential signaling interface)832を備えている。LVDS1132は、ディスプレイデバイス892(例えば、CRT、フラットパネル、プロジェクタ等)をサポートするいわゆるLDI(LVDS Display Interface)としてもよい。ブロック(block)838はLVDSインターフェイス832を介してサポートされるテクノロジー(例えば、SDVO(serial digital video)、HDMI(登録商標)/DVI、ディスプレイポート(display port))を備えている。メモリコントローラハブ826は、また、例えば、ディスクリートグラフィックス(discrete graphics)836をサポートするPCI−E(PCI-express interface)834を備えている。PCI−Eインターフェィスを用いたディスクリートグラフィックスは、AGP(accelerated graphics port)に交互にアプローチする。例えば、メモリコントローラハブ826は、外部PCI−Eベースグラフィックスカード用に16レーン(×16)のPCI−Eポートを含むことにしてもよい。システムは、グラフィックスをサポートするためのAGP又はPCI−Eを備えていてもよい。ここで記載するように、センサーディスプレイは、抵抗検出、光学検出、他のタイプの検出を使用してもよい。
【0048】
I/Oコントローラハブ850は、各種のインターフェイスを備えている。例えば、
図8に示す例では、SATAインターフェイス851、PCI−Eインターフェイス852(1又は複数のlegacy PCI interfacesとしてもよい)、1又は複数のUSBインターフェイス853、LANインターフェイス854(より一般的にはネットワークインターフェイス)、GPIOインターフェイス(a general purpose I/O interface)855、LPC(low-pin count)インターフェイス870、パワーマネージメントインターフェイス(power management interface)861、クロックジェネレータインターフェイス(clock generator interface)862、オーディオインターフェイス(audio interface)863(例えば、スピーカ894用)、TCOインターフェイス(TCO interface)864、システムマネージメントバスインターフェイス(system management bus interface:例えば、multi-master serial computer bus interface)865、
図8に示す例では、BIOS868及びブートコード890を含むことができるSPI Flash(serial peripheral flash memory/controller interface)866等を備えている。ネットワーク接続に関して、I/Oコントローラハブ850は、PCI−Eインターフェイスポートと複合されたインテグレィテド・ギガビット・イーサネット(登録商標)コントローララインを備えていてもよい。他のネットワーク構成は、PCI−Eインターフェイスから独立して動作してもよい。
【0049】
I/Oハブコントローラ850のインターフェイスは、各種デバイスやネットワーク等との通信を提供する。例えば、SATAインターフェイス851は、HDDs、SDDs、又はこれらの結合のような1又は複数のドライブ880に対して、情報のリード、ライト、又は、リード・ライトを提供する。I/Oハブコントローラ850は、また、1又は複数のドライバ880をサポートするために、AHCI(advanced host controller interface)を備えていてもよい。PCI−Eインターフェイス852は、デバイスやネットワーク等へのワイヤレス接続882を可能とする。USBインターフェイス853は、キーボード(KB)、1又は複数の光学センサ、マウス、他のデバイス(例えば、マイクロフォン、カメラ、電話、ストレージ、メディアプレイヤー等)のような入力デバイス1184を提供する。1又は複数の他のタイプのセンサは、USBインターフェイス853又は他のインターフェイス(例えば、I2C等)を使用することにしてもよい。マイクロフォンに関して、
図8のシステム800は、音声(user voice、ambient sound等)を受信するように好適に構成されたハードウェア(例えば、オーディオカード)を備えることにしてもよい。
【0050】
図8の例において、LPCインターフェイス870は、1又は複数のASICs871、TPM(trusted platform module)872、スーパーI/O873、ファームウェアハブ874、BIOSサポート875、並びに、ROM877、フラッシュ878、NVRAM(non-volatile RAM)879のような各種タイプのメモリ876を使用できるようにしている。TPM872に関して、このモジュールは、ソフトウェアやハードウェアデバイスを認証するのに使用できるチップの形態としてもよい。例えば、TPMは、プラットフォームの認証を実行できるようにしもよく、また、システムシーキングアクセスが想定されるシステムであることを認証するために使用してもよい。
【0051】
システム800は、パワーオン後にSPI Flash866に格納されているBIOS868がブートコード890を実行し、その後、1つ以上のOS及びアプリケーションソフトウェア(例えば、メモリ840に格納されている)のコントロール化でデータを処理するように構成してもよい。OSは、各種の記憶場所に格納でき、例えば、BIOS868の指令に応じてアクセスされるようにしてもよい。また、ここで記載するように、サテライト、ベース、サーバ、又は他のマシーンは、
図8のシステム800に示されるよりも少なくまたは多くの特徴を含んでいてもよい。さらに、
図8のシステム800は、GSD(登録商標)、CDMA等、システム800の1又は複数の他の構成と動作を調整するための各種回路を含むことができる携帯電話回路(cell phone circuitry)895を備えることにしてもよい。
図8に示すように、バッテリ回路(battery circuitry)1197は、1又は複数のバッテリや電源等、関連する構成(例えば、システム800の1又は複数の他の構成を制御する構成)を備えていてもよい。一例として、SMBusは、LPC(例えば、LPCインターフェイス870参照)やI2C(例えば、SM/I2Cインターフェイス865参照)を経由して動作可能としてもよい。
【0052】
方法、装置、システムの例を構造的な特徴及び/又は方法的な動作を特定する用語で記載したが、特許請求の範囲で規定される主題は、特定された特徴又は動作に制限する必要はない。むしろ、特定された特徴及び動作は、特許請求の範囲で記載された方法、装置、システム等を実行する形態の1例として開示されている。