【解決手段】取り付けデバイス2は、螺旋状ネジ山を有し、例えば、骨内への取り付けデバイスの螺設を促進することができる。また、同デバイスを使用する方法も開示する。取り付けデバイスは、皮質骨によって実質的に囲まれる海綿骨内で拡張可能な区間6を半径方向に拡張するように位置付けられ得る。半径方向に拡張可能な半径は、縦方向の長さが縦方向に収縮されると、半径方向に拡張するように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
固定ネジの抜け出しまたは弛緩は、完全な故障に至るか、または付加的合併症さえもたらすまで、固定の低下を生じさせ得る。
【0008】
さらに、骨は、多くの場合、脆弱かつ重負荷下にあって、骨が損傷し、固定ネジが骨から外れる可能性があり、完全な故障および骨に対し付加的損傷をもたらす。
【0009】
したがって、抜け出しのリスクを実質的に排除可能であって、より強固な定着力を提供可能な固定ネジが望ましい。また、骨の損傷を最小限にし得る固定ネジが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
拡張可能な取り付けデバイスおよびそれを使用するための方法が開示される。拡張可能な取り付けデバイスは、半径方向に拡張可能な区間と、遠位端とを有し得る。遠位端は、固定ロッドまたはプレート等、別個のデバイスに取り付けられるように構成可能である。デバイスは、拡張不能な区間を有し得る。
【0011】
また、半径方向に拡張可能な区間と、拡張不能な区間とを有し得る、拡張可能な取り付けデバイスが開示される。拡張不能な区間および/または半径方向に拡張可能な区間は、外部ネジ山を有し得る。
【0012】
本明細書に記載されるデバイスは、既存の固定システムにおける固定ネジの代用として使用可能である。デバイスを使用して、骨折、脊柱側弯症、脊柱後弯症、脊椎すべり症および捻転、椎間不安定性、例えば、疾患や外傷によって生じる椎間板変性および骨折、先天性欠損症等、ならびに腫瘍によって生じる変性を治療することができる。
【0013】
デバイスは、固定されたネジ長手方向軸または多軸構成を伴うシステムにおいて使用されるように構成可能である。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
縦軸および縦方向の長さを有する、生物学的埋め込みのための取り付けデバイスであって、
半径方向に拡張可能な区間および半径方向に拡張不能な区間を有するネジであって、該半径方向に拡張可能な区間は、半径方向に拡張可能な半径を有する、ネジと、
該ネジによって摺動可能に受け取られる拡張器要素であって、該拡張器要素は、拡張器頭部と、該拡張器頭部から縦方向に延びる第1の拡張器フィンガーと、該拡張器頭部から縦方向に延びる第2の拡張器フィンガーとを備える、拡張器要素と
を備える、デバイス。
(項目2)
上記半径方向に拡張可能な半径は、上記縦方向の長さが縦方向に収縮されると、半径方向に拡張するように構成されている、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
上記ネジに回転可能に取り付けられる固定接合部をさらに備え、該固定接合部は、別個のデバイスに取り付くように構成されている、項目1に記載のデバイス。
(項目4)
上記固定接合部は、1つより多い回転自由度を伴って上記ネジに回転可能に取り付けられる、項目3に記載のデバイス。
(項目5)
上記半径方向に拡張可能な区間は、2つの支柱を備えている、項目1に記載のデバイス。
(項目6)
上記ネジは、半径方向に延びるネジ山を備え、上記拡張器要素は、半径方向に延びるネジ山を備える、項目1に記載のデバイス。
(項目7)
上記取り付けデバイスは、取り付けデバイス縦軸を有し、該縦軸の少なくとも一部は、実質的に湾曲した構成を備えている、項目1に記載のデバイス。
(項目8)
上記拡張器要素は、実質的に平面的である、項目1に記載のデバイス。
(項目9)
椎弓根ネジであって、
半径方向に拡張可能な区間と、
多軸固定接合部と
を備える、椎弓根ネジ。
(項目10)
縦軸を有する取り付けデバイスを骨内で使用するための方法であって、
該取り付けデバイスを該骨内に挿入するステップと、
該取り付けデバイスの半径方向に拡張可能な長さを半径方向に拡張するステップと、
固定デバイスを該取り付けデバイスに取り付けるステップと
を含む、方法。
(項目11)
上記取り付けデバイスを取り付けるステップは、固定ロッドを取り付けるステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目12)
半径方向に拡張するステップは、上記取り付けデバイスの半径方向に拡張可能な長さを上記骨の海綿状部分内で半径方向に拡張するステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目13)
挿入するステップは、椎弓根内に挿入するステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目14)
挿入するステップは、椎体内に挿入するステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目15)
挿入するステップは、縦展開軸に沿って挿入するステップを含み、該縦展開軸の少なくとも一部は、実質的な曲率半径を有する、項目9に記載の方法。
(項目16)
挿入するステップは、螺設するステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目17)
半径方向に拡張するステップは、上記取り付けデバイスを縦方向に圧縮するステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目18)
半径方向に拡張するステップは、上記取り付けデバイスを回転させるステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目19)
半径方向に拡張するステップは、上記取り付けデバイスを平面的に拡張するステップを含む、項目9に記載の方法。
(項目20)
上記取り付けデバイスは、弾力的区間を備え、半径方向に拡張するステップは、該弾力的区間から機械的制約を解放するステップを含む、項目9に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、そこを通る固定ネジを伴う、椎骨の部分透過的上面図である。
【
図2】
図2は、固定ネジおよび固定ロッドを伴う、脊椎の区間の部分透過的側面図である。
【
図3】
図3および
図4は、既存の固定システムの簡略化された変形例を示す。
【
図4】
図3および
図4は、既存の固定システムの簡略化された変形例を示す。
【
図5】
図5は、半径方向に収縮された構成にある、拡張可能な取り付けデバイスの変形例を示す。
【
図6】
図6は、半径方向に拡張された構成にある、拡張可能な取り付けデバイスの変形例を示す。
【
図7】
図7は、半径方向に収縮された構成にある、拡張可能な取り付けデバイスの変形例を示す。
【
図8】
図8および9は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図9】
図8および9は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図10】
図10および11は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図11】
図10および11は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図12】
図12および13は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図13】
図12および13は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図14】
図14および15は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図15】
図14および15は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図16】
図16および17は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図17】
図16および17は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図18】
図18は、収縮された構成にある、拡張可能な取り付けデバイスの変形例を示す。
【
図19】
図19および20は、
図18の拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図20】
図19および20は、
図18の拡張可能な取り付けデバイスの変形例と、デバイスを半径方向に拡張するための方法を示す。
【
図21】
図21は、半径方向に収縮された構成にある、拡張可能な区間の変形例を示す。
【
図23】
図23は、半径方向に収縮された構成にある、拡張可能な取り付けデバイス上の拡張可能な区間の変形例を示す。
【
図24】
図24は、半径方向に収縮された構成にある、拡張可能な取り付けデバイス上の拡張可能な区間の変形例を示す。
【
図25】
図25は、半径方向に収縮された構成にある、拡張可能な取り付けデバイスの変形例を示す。
【
図26】
図26は、半径方向に拡張された構成にある、拡張可能な取り付けデバイスの変形例を示す。
【
図28】
図28は、展開ツールの変形例に取り付けられる、拡張可能な取り付けデバイスの変形例を示す。
【
図29】
図29は、拡張可能な取り付けデバイスの変形例に取り付けられる、展開ツールの変形例を示す。
【
図30】
図30a―
図30dは、展開ツールおよび拡張可能な取り付けデバイスの変形例を使用するための方法の変形例に対する
図29の横断面X−Xを示す。
【
図31】
図31a―
図31dは、展開ツールおよび拡張可能な取り付けデバイスの変形例を使用するための方法の変形例に対する
図29の横断面X−Xを示す。
【
図34】
図34は、椎弓根および/または椎体内に送達される拡張可能な取り付けデバイスを伴う、
図32の横断面M−Mを示す。
【
図35】
図35は、椎弓根および/または椎体に送達され、半径方向に拡張された拡張可能な取り付けデバイスの変形例を伴う、脊椎の部分透過的側面図である。
【
図37】
図37―
図41は、椎体内で拡張可能な取り付けデバイスを使用するための方法の変形例を示す。
【
図38】
図37―
図41は、椎体内で拡張可能な取り付けデバイスを使用するための方法の変形例を示す。
【
図39】
図37―
図41は、椎体内で拡張可能な取り付けデバイスを使用するための方法の変形例を示す。
【
図40】
図37―
図41は、椎体内で拡張可能な取り付けデバイスを使用するための方法の変形例を示す。
【
図41】
図37―
図41は、椎体内で拡張可能な取り付けデバイスを使用するための方法の変形例を示す。
【
図42】
図42―
図44は、拡張可能な取り付けデバイスを使用するための方法の変形例の可視化画像である。
【
図43】
図42―
図44は、拡張可能な取り付けデバイスを使用するための方法の変形例の可視化画像である。
【
図44】
図42―
図44は、拡張可能な取り付けデバイスを使用するための方法の変形例の可視化画像である。
【
図46】
図46は、椎体における拡張不能なネジおよび拡張された拡張可能な取り付けデバイスの可視化画像である。
【
図47】
図47および48は、それぞれ、椎体における拡張不能なネジおよび拡張された拡張可能な取り付けデバイスの引き出し試験の可視化画像である。
【
図48】
図47および48は、それぞれ、椎体における拡張不能なネジおよび拡張された拡張可能な取り付けデバイスの引き出し試験の可視化画像である。
【
図49】
図49は、引き出し試験後の展開された拡張可能な取り付けデバイスを伴う骨からの区間を示す。
【
図50】
図50は、複数の拡張可能な取り付けデバイスを展開するための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図5は、拡張可能な取り付けデバイス2が、近位端に拡張不能な区間4と、拡張可能な取り付けデバイス2に沿った中間長に拡張可能な区間6と、遠位端8とを有し得る様子を示す。拡張可能な取り付けデバイス2の他の変形例では、拡張不能な区間4は、拡張可能な区間6に対し遠位であり得、および/または拡張可能な取り付けデバイス2は、互いに散在し得る2つ以上の拡張可能な区間6および/または拡張不能な区間4を有することができる。
【0016】
拡張可能な取り付けデバイス2は、拡張可能な取り付けデバイス軸10を有し得る。拡張可能なデバイス軸は、実質的に直線であり得る。
【0017】
拡張可能な取り付けデバイス2の近位端は、先端12を有し得る。先端12は、鋭利にされる、または別様に、拡張可能な取り付けデバイス2を骨内に着座させるように構成され得る(例えば、切歯を有する)。拡張不能な区間4は、例えば、拡張可能な取り付けデバイス2を骨内に螺設するように構成される、拡張不能なネジ山14を有し得る。
【0018】
図5は、拡張可能な取り付けデバイス2が半径方向に収縮された構成を有し得る様子を示す。
図6は、拡張可能な取り付けデバイス2が半径方向に拡張された構成を有し得る様子を示す。例えば、拡張可能な区間6は、矢印によって示されるように、半径方向に拡張され得る。
【0019】
拡張可能な区間6は、弾力的および/または変形可能に、拡張可能であり得る。拡張可能な区間6は、軸方向圧縮(例えば、
図8―11を参照のこと)、回転(例えば、
図26―29を参照のこと)、楔、ランプ、もしくはジャッキ等のてこの使用(例えば、
図58―64を参照のこと)、またはそれらの組み合わせによって、半径方向に拡張され得る。
【0020】
拡張可能な取り付けデバイス2は、実質的に平坦もしくは平面的であり得る。
【0021】
拡張可能な区間6は、弾力的に半径方向に拡張するように付勢され得る。例えば、拡張可能な区間6は、自己拡張可能または解放可能バネであり得る。拡張可能な区間6は、弾力的に半径方向に拡張可能であり得、加えて、弾力的拡張単独で達成されるよりも大きな半径にさらに変形可能に半径方向に拡張可能であり得る。
【0022】
拡張可能な区間6は、拡張可能な区間6が半径方向に拡張された構成にあるとき、そこから半径方向に延びる1つ以上のアンカーを有し得る。アンカーは、無頭くぎ、フック、ピン、歯、留具、ペグ、ネジ、串、大くぎ、くい、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0023】
拡張可能な取り付けデバイス2は、容積的に半径方向に拡張するように、例えば、2つの寸法で半径方向拡張を有するように構成され得る。拡張可能な取り付けデバイス2は、半径方向に平面的に、例えば、単一寸法で(すなわち、2つの実質的に反対方向のみの半径方向拡張を有するように)拡張するように構成され得る。
【0024】
図7は、拡張可能な取り付けデバイス軸10が実質的に湾曲または角度を成し得る様子を示す。拡張可能な取り付けデバイス軸10は、1つ以上の湾曲した、および/または角度を成した、および/または直線の長さを有し得る。例えば、拡張可能な取り付けデバイス軸10は、拡張不能な区間4および遠位端8に沿って、実質的直線長と、拡張可能な区間6に沿って、湾曲長とを有し得る。拡張可能な取り付けデバイス軸10は、一定もしくは可変(すなわち、取り付けデバイス軸10に沿って変化する)の曲率半径を伴う1つ以上の湾曲、および/または1つ以上の突然のおよび離散的な非ゼロ角度を有し得る。
【0025】
拡張可能な取り付けデバイス2が椎骨等の骨に挿入されると、拡張可能な取り付けデバイス2は、直線、湾曲、またはそれらの組み合わせである、挿入の縦軸に従い得る。例えば、拡張可能な取り付けデバイス2は、拡張可能な取り付けデバイス軸10の形状と実質的に同様である骨を通る挿入の縦軸に従い得る。
【0026】
図8および9は、拡張可能な取り付けデバイス2が、
図8の矢印によって示されるように、近位に向く力を遠位端8に付与することによって、半径方向に拡張され得る様子を示す。近位に向く力は、拡張可能な取り付けデバイス軸10と実質的に平行であり得る。近位方向力は、例えば、骨および/または展開ツール16によって付加される遠位方向力と対抗し得る。次いで、拡張可能な区間6は、
図9の矢印によって示されるように、半径方向に拡張し得る。
【0027】
図10および11は、拡張可能な取り付けデバイス2が、拡張可能な区間6上に拡張可能なネジ山18と、拡張不能な区間4上に拡張不能なネジ山14とを有し得る様子を示す。拡張可能なネジ山18は、拡張可能な区間14の残りの部分を伴って、半径方向に拡張し得る。
図10および11に示される拡張可能な取り付けデバイス2は、
図8および9に示される方法によって、半径方向に拡張され得る。
【0028】
図12および13は、拡張可能な取り付けデバイス2が、矢印によって示されるように、遠位に向く力を遠位端8に付与することによって、半径方向に拡張され得る様子を示す。遠位に向く力は、拡張可能な取り付けデバイス軸10と実質的に平行であり得る。遠位方向力は、例えば、骨および/または展開ツール16によって付加される近位方向力に対抗し得る。次いで、拡張可能な区間6は、
図13の矢印によって示されるように、半径方向に拡張し得る。
【0029】
図14および15は、拡張可能な取り付けデバイス2が、拡張可能な区間6上に拡張可能なネジ山18と、拡張不能な区間4上に拡張不能なネジ山14とを有し得る様子を示す。拡張可能なネジ山18は、拡張可能な区間6の残りの部分を伴って半径方向に拡張し得る。
図14および15に示される拡張可能な取り付けデバイス2は、
図12および13に示される方法によって、半径方向に拡張され得る。
【0030】
図16は、拡張可能な取り付けデバイス2の実質的に全長が、拡張可能な区間6であり得る様子を示す。遠位端は、拡張可能な区間6から遠位に延在し得る。
図17は、拡張可能な区間6全体が、半径方向に拡張し得る様子を示す。
図16および17は、拡張可能な区間6が、拡張可能なネジ山18を有し得る様子を示す。
図18および19は、拡張可能なネジ山18を伴わない、それぞれ、
図16および17の拡張可能な取り付けデバイス2の変形例を示す。
【0031】
図20は、拡張可能な取り付けデバイス2が、遠位から近位に、第1の拡張可能な区間20と、第3の拡張可能な区間24と、第2の拡張可能な区間26とを有し得る様子を示す。第1、第2、および第3の拡張可能な区間20、22、24は、異なる速度で半径方向に拡張し得る(例えば、異なる展開負荷の下、例えば、1つ以上は、弾力的に、1つ以上は、変形可能に拡張可能なである)。例えば、第1および第2の拡張可能な区間20、22は、同一速度で半径方向に拡張し得、第3の拡張可能な区間24は、より低い速度で半径方向に拡張し得る。
【0032】
図21は、拡張可能な区間6が、接合部28で互いに取り付けられるいくつかの支柱26を有し得る様子を示す。拡張可能な区間6が、半径方向に収縮された構成にあるとき、支柱26は、菱形形状のポート30を形成するように構成され得る。拡張可能な区間6は、遠位端8に遠位フープ32、および/または近位端8に近位フープ34を有し得る。フープは、それぞれの端部において、支柱26のすべてに取り付き得る。フープおよび支柱26は、すべて一体型である、および/または互いに取り付けられ得る。
【0033】
図22は、矢印36によって示される縦方向圧縮力が、拡張可能な区間6に付与され、例えば、矢印38によって示される半径方向拡張をもたらし得る様子を示す。半径方向に拡張された構成では、支柱26は、接合部28の近傍で変形し得る。フープは、実質的に変化のないままであり得る。
【0034】
図23および24は、拡張可能な区間6が、拡張可能な区間6を縦方向に圧縮することによって、半径方向に拡張され得る様子を示す。例えば、展開ツール16(または、拡張可能な取り付けデバイス2)は、アンビル40と、展開キャップ42とを有し得る。アンビル40は、遠位端8および/または拡張不能な区間14であり得る。展開キャップ42は、拡張不能な区間14および/または遠位端8、例えば、アンビル40の反対側であり得る。拡張可能な区間は、アンビル40と展開キャップ42との間に圧縮され得る。
【0035】
展開ツール16(または、拡張可能な取り付けデバイス2)は、例えば、縦方向圧縮力を展開キャップ42に伝達するために、展開ロッド44を有し得る。展開ロッド44は、例えば、解放可能な展開アンカー46を介して、展開キャップ42に解放可能に取り付けられ得る。拡張可能な区間6が半径方向に拡張された後、解放可能な展開アンカー46は、解放され得、展開ロッド44は除去され得る。
【0036】
図25は、拡張可能な取り付けデバイス2が、固定接合部48を有し得る様子を示す。固定接合部48は、拡張可能な取り付けデバイス2に固定して、または取り外し可能に取り付け、例えば、遠位端8に締り嵌めされ得る。固定接合部48は、拡張可能な支持デバイス2に、一軸もしくは多軸回転可能に(例えば、1つ、2つ、または3つの回転自由度を伴って)、および/または並進可能に取り付けられ得る。固定接合部48は、拡張可能な取り付けデバイス2が挿入される骨を実質的に固定するように構成されたロッドもしくはプレート等の固定要素に取り付けられるように構成され得る。
【0037】
セル50は、W字形状、A字形状、V字形状、本明細書に開示されるセル50の別の構成、またはこれらの組み合わせであることが可能である。単一の拡張可能な区間は、種々のセル50構成を有し得る。
【0038】
目盛り51は、ミリメートル単位で示される。
【0039】
図26は、支柱26が、半径方向に拡張された構成にあり得る様子を示す。セルは、開いた構成にあり得る。拡張器は、半径方向に拡張不能な中心シャフト、または半径方向に拡張可能な中心シャフトとなるように構成され得る。拡張可能な取り付けデバイス2は、例えば、拡張器52を圧縮することによって、および/または拡張可能な取り付けデバイス2を縦方向に圧縮することによって、半径方向に拡張され得る。
【0040】
縦方向遠位端8は、キャップに取り外し可能に、または固定して取り付けられ得る。キャップは、固定接合部48に取り付けるように構成され得る。
【0041】
目盛り51は、ミリメートル単位で示される。
【0042】
図27a―eは、拡張可能な区間の支柱26、ポート30、および接合部28構成の変形例を示す。
図27aは、ポート30が、拡張可能な区間6の縦方向中点または中央区間31a近傍では、より大きくなり得る様子を示す。例えば、中央区間31aに沿う、より大きいポート30を伴う拡張可能な区間6の長さは、例えば、端部領域31bに沿う、より小さいポート30を伴う拡張可能な区間6の長さより前に、縦方向圧縮54の際、半径方向に拡張し得る。
【0043】
拡張可能な取り付けデバイス2は、展開ツールに取り外し可能に取り付けるように構成され得るネジ山33等の係合構成を有し得る。係合構成は、拡張可能な支持デバイス2の近位端、またはその近傍にあり得る。係合構成は、ツールポート35を有し得る。ツールポート35は、例えば、ヘックスキーまたはアレンレンチといった展開ツールに係合するように構成され得る。ツールポート35は、開ポートであり得る。ツールポート35は、拡張可能な支持デバイスの近位端を通る、拡張可能な支持デバイスの中心チャネル37へのアクセスを提供することができる。例えば、充填材は、ツールポート35を通って、中心チャネル37へ展開され得る。次いで、充填材は、中心チャネル37から、セルもしくは側面ポート30を通って、例えば、デバイス2を囲む海綿骨に延出し得る。
【0044】
図27bは、支柱26およびポート30が、拡張可能な区間6の全長に沿って、実質的に同等であり得る様子を示す。
図27cは、主支柱68と、複数の主支柱68に取り付けられるより小さい折り曲げられた交差支柱80とを有し得る。
図27dは、支柱26およびポート30が、拡張可能な区間6の全長に沿って、実質的に同等であり得、ポート30が、拡張可能な区間6に対し、角度方向よりも縦方向に長くあり得る様子を示す。
図27eは、支柱26およびポート30が、拡張可能な区間6の全長に沿って、実質的に同等であり得、ポート30が、拡張可能な区間6に対し、角度方向よりも縦方向に長く、
図27dに示されるものよりも小さく、多数であり得る様子を示す。
【0045】
図28は、拡張可能な取り付けデバイス2が、展開ツール16に解放可能に取り付けられ得る様子を示す。展開ツール16は、例えば、キャップ展開ツール取り付け部60において、遠位端キャップ58と整列および交差可能な展開係合歯56を有し得る。
【0046】
図29は、展開ツール16が、第1のツールハンドル62と、第2のツールハンドル64と、第3のツールハンドル66、またはこれらの組み合わせを有し得る様子を示す。ツールハンドル62、64、66は、機械的ドライバ(例えば、スクリュードライバ70、拡張器ドライバ72、ホルダ、もしくはこれらの組み合わせ)、弁または、充填材もしくは生理食塩水の流れを制御するためまたは可視化または電気焼灼またはRFデバイスを動作させるための出力制御等の展開ツール16の中に、またはそれに取り付けもしくは取り付け可能である1つ以上のツールを制御するように、独立して、もしくは接合して取り付けられ、かつ、構成され得る。ツールハンドルは、展開ツール16のための機械的安定性を提供するように構成され得る。
【0047】
ツールハンドルは、歯止めする(すなわち、一方向移動、または安全制御された二方向運動を伴う実質的に自由な一方向運動)ように構成され得る。ツールハンドルは、標的部位への拡張可能な取り付けデバイス2の回転および並進または螺設を制御するように構成され得る。ツールハンドルは、拡張可能な取り付けデバイス2の取り付け部を制御し、展開ツール16から解放するように構成され得る。ツールハンドルは、拡張可能な取り付けデバイス2の半径方向拡張38を制御するように構成され得る。
【0048】
ツールハンドルは、縦方向に並進および/または回転可能であり得る。ツールハンドルは、人間工学的用途のために構成され得る。第3のツールハンドル66は、刻み付き表面を有し得る。第2のツールハンドル64は、例えば、指もしくは親指制御器として構成される、翼を有し得る。第1のツールハンドル62は、円錐、円筒、またはこれらの組み合わせである構成を有し得る。
【0049】
展開ツール16は、ツールシャフト74を有し得る。拡張可能な取り付けデバイス2は、ツールシャフト74に解放可能に取り付けられ得る。
【0050】
図30aは、ツールシャフト74が、拡張器ドライバ72と、スクリュードライバ70とを有し得る様子を示す。ツールシャフト74の終端は、拡張可能な取り付けデバイス2の遠位端8と整列し得る。
【0051】
図30bは、ツールシャフト74の終端が、拡張可能な取り付けデバイス2と接触して、矢印によって示されるように配置され得る様子を示す。スクリュードライバ70(例えば、展開ツール取り付け部の遠位端)は、遠位端8に解放可能に取り付けもしくは係合し得る。拡張器ドライバ72は、拡張器頭部(例えば、拡張器展開ツール取り付け部)に解放可能に取り付けもしくは係合し得る。展開ツール16は、拡張可能な取り付けデバイス2を標的組織部位(例えば、椎体76等の骨)に螺設することができる
図30cは、拡張器ドライバ72が、拡張器52に対して、矢印36によって示される縦方向圧縮力を展開し得る様子を示す。周辺組織は、生体内抵抗力矢印78によって示されるように、縦方向圧縮力に抵抗し得る。拡張器52のフィンガーは、矢印38によって示されるように、半径方向に拡張し得る。拡張器52のフィンガーは、拡張可能な区間6(例えば、支柱26)を、矢印によって示されるように、半径方向外側に強制し得る。拡張可能な取り付けデバイス2は、変形可能または弾力的に半径方向に拡張し得る。
【0052】
図30dは、ツールシャフト74が、拡張可能な取り付けデバイス2および標的部位から取り外され、係合解除され、および引き出され得る様子を示す。
【0053】
図31aは、ツールシャフト74が、1つ以上のホルダグリップ86で終端するホルダシャフト82を有し得る様子を示す。ホルダグリップ86は、ホルダヒンジにおいてホルダシャフト82に回転可能に取り付けられ得る。ツールシャフト74が、拡張可能な取り付けデバイス2に、およびそれに隣接して整列する場合、ホルダグリップ86は、半径方向外側に屈曲または回転され得る。ホルダグリップ86は、拡張可能な取り付けデバイス2の遠位端8に取り付けられるように構成され得る。
【0054】
図31bは、ツールシャフト74の終端が、拡張可能な取り付けデバイス2に接触して、矢印によって示されるように配置され得る様子を示す。ツールシャフト74が、拡張可能な取り付けデバイス2に取り付けまたは係合される場合、ホルダグリップ86は、半径方向内側に屈曲または回転され得る。ホルダグリップ86は、拡張可能な取り付けデバイス2の遠位端8に取り付け得る。
【0055】
図31cは、拡張器ドライバ72が、拡張器52に対し、矢印によって示されるように、縦方向圧縮力36を展開し得る様子を示す。周辺組織は、生体内抵抗力矢印78によって示されるように縦方向圧縮力36に対抗し得る、ならびに/またはホルダシャフト82およびホルダグリップ86が、遠位端8で、矢印84によって示されるように、引っ張り、矢印36によって示される縦方向圧縮力に対抗する外部抵抗力を生成する。
【0056】
拡張器52のフィンガーは、矢印38によって示されるように、半径方向に拡張し得る。拡張器52のフィンガーは、矢印よって示されるように、拡張可能な区間6(例えば、支柱26)を半径方向外側に強制し得る。拡張可能な取り付けデバイス2は、変形可能にまたは弾力的に半径方向に拡張され得る。
【0057】
図31dは、ホルダグリップ86が、矢印によって示されるように、半径方向外側に屈曲または回転し得る様子を示す。ホルダグリップ86は、拡張可能な取り付けデバイス2の遠位端8から離れまたは係合解除することができる。ツールシャフト74は、拡張可能な取り付けデバイス2および標的部位から引き出され得る。
【0058】
拡張可能な取り付けデバイス2は、展開方法を反対にすることによって除去され得る。例えば、拡張器52および/またはネジは、縦方向に引っ張られ、拡張され、結果として、拡張可能な取り付けデバイス2(例えば、支柱26)の半径方向の収縮をもたらす。次いで、拡張可能な取り付けデバイス2は、標的部位から螺設を解除ないしは別様に除去され得る。
【0059】
図32は、脊椎87の側面図を示す。脊椎87内の椎骨88は、横突起88a、棘突起88b、下関節面88c、上関節面88d、椎間孔88e、および椎体88f等の既知の解剖学的特徴を有し得る。脊椎87はまた、椎間板89および脊髄91を有し得る。
【0060】
図33は、椎骨88において、より硬質の皮質骨92bが、より軟質の海綿骨92aを囲む様子を示す。
【0061】
図34は、拡張可能な取り付けデバイス2が、椎弓根90および/または椎体76に並進および/または回転され得る様子を示す。拡張される区間6は、皮質骨92bに位置付けられ得る。
【0062】
図35および36は、拡張可能な区間6が、例えば、椎弓根90および/または椎体76の海綿骨92a内に、半径方向に拡張され得る様子を示す。半径方向に拡張された区間6の半径は、取り付けデバイス2を椎骨88に挿入するために形成される入口孔よりも大きくあり得る。
【0063】
遠位端8は、骨から延在し得る。固定ロッド94またはプレート等の別個のデバイスが、遠位端8に取り付けられ得る。
【0064】
図37は、拡張可能な取り付けデバイス2が、椎弓の椎弓根90と整列、または隣接し得る様子を示す。
【0065】
図38は、拡張可能な取り付けデバイス2が、矢印47によって示されるように、皮質骨92bおよび海綿骨92aを通って、椎体76に螺設ないしは別様に挿入され得る様子を示す。先端12は、骨を貫通し得る。拡張可能なネジ山18および拡張不能なネジ山14は、骨を通って螺設し骨に定着し得る。
【0066】
固定接合部48は、拡張可能な取り付けデバイス2の残りの部分に対して、矢印45によって示されるように、回転し得る。
【0067】
図39は、拡張可能な取り付けデバイス2および/または拡張器52が、矢印54によって示されるように、縦方向に圧縮され得る様子を示す。拡張可能な取り付けデバイス2および/または拡張器52の縦方向圧縮は、矢印38によって示されるように、拡張可能な区間6を半径方向に拡張し得る。拡張可能な区間6は、海綿骨92aを通って拡張し、半径方向拡張の際に皮質骨92bに一致するように構成され得る。
【0068】
図40は、本明細書に開示される材料等の充填材49が、矢印によって示されるように、拡張可能な取り付けデバイス2を通って、またはそれに隣接して、例えば、開セル50を通って、展開され得る様子を示す。充填材49は、液体、ゲル、小固体粒子(例えば、骨細片)、またはこれらの組み合わせであり得る。
【0069】
図41は、固定接合部48が、拡張可能な取り付けデバイス2から骨への過度な力の伝達を実質的に部分的に最小化し得る様子を示す。例えば、固定接合部48は、矢印77によって示されるように、1つ以上の軸まわりを回転し得る。固定接合部48は、矢印79によって示されるように、例えば、屈曲、変形、曲げ、および/または比較的小さい距離の並進による機械的負荷を吸収し得る。
【0070】
図42は、拡張可能な取り付けデバイス2が、皮質骨92bを通って、椎体76の海綿骨92aに螺設され得る様子を示す。
【0071】
図43は、縦方向力が、展開ツール16によって付与され得る様子を示す。拡張可能な区間6は、矢印によって示されるように、部分的に半径方向に拡張し得る。拡張可能な区間6の半径方向拡張38は、方向的に不均等であり得、例えば、椎骨88の皮質骨92bに一致する。
【0072】
縦方向力の付与の際、拡張可能な取り付けデバイス2の拡張不能な区間4は、例えば、生体内の周辺組織からの通常の抵抗力のため、および/または例えば、拡張可能な取り付けデバイス2の遠位端8で、展開ツール16によって展開される外部抵抗力84(例えば、
図31cに図示されるように)のため、実質的に静止したままであり得る。
【0073】
図44および45は、展開ツール16による、矢印36によって示される、縦方向力の追加の付与を示す。拡張可能な区間6は、
図43に示される部分的な半径方向拡張と比較して、矢印38によって示されるように、より十分に半径方向に拡張し得る。拡張可能な区間6は、皮質骨92bの内部表面に一致するように、さらに半径方向に拡張し得る。
【0074】
図46は、拡張不能なネジ98および拡張可能な取り付けデバイス2が、同一の椎体76に挿入され得る様子を示す。
【0075】
図47は、拡張不能なネジ98が、矢印100によって示されるように、ネジ並進引き出し力によって、椎体76から強制的に引き出され得る様子を示す。拡張不能なネジ98を椎体76から拡張不能なネジ98を回転することなく除去するために必要な最低限のネジ並進引き出し力は、例えば、約400N(90lbs.)であり得る。
【0076】
図48は、拡張可能な取り付けデバイス2が、矢印102によって示されるように、椎体76から拡張可能な取り付けデバイスの並進引き出し力102によって、強制的に引き出され得る様子を示す。拡張可能な取り付けデバイス2を椎体76から、拡張不能なネジ98を回転または半径方向に収縮することなく除去するために必要な最低限の拡張可能な取り付けデバイスの並進引き出し力102は、例えば、約556N(125lbs.)であり得る。
【0077】
図49は、使用(例えば、高い拡張可能な取り付けデバイスの並進引き出し力の付与)後、展開された拡張可能な取り付けデバイス2を囲む皮質骨92bが、実質的に無影響であり得る様子を示す。支柱26は、海面骨および皮質骨92aおよび92bの大きな領域にわたって引き出し力を分散し得、例えば、匹敵する拡張不能なネジ98と比較して、圧力を低減する。
【0078】
図50は、第2の拡張可能な取り付けデバイス2bが、第1の拡張可能な取り付けデバイス2aの内部に展開され得る様子を示す。例えば、第2の拡張不能な区間22および任意選択で第2の拡張可能な区間22は、拡張された、または拡張されていない第1の拡張可能な区間20の内部に縦方向に配置され得る。第1の拡張可能な区間20は、第1の拡張可能な区間20への第2の拡張可能な取り付けデバイス2bの導入前または後に拡張され得る。例えば、第1の拡張可能な区間20は、第2の拡張可能な区間22の拡張によって、半径方向に拡張され得る。
【0079】
第1の拡張可能な取り付けデバイス2aのセルは、第2の拡張可能な取り付けデバイス2bの支柱26によって、ふさがれ得(すなわち、相がずれている、もしくは列がずれている)、ならびに/または第1の拡張可能な取り付けデバイス2bのセル50は、開いていて、第2の拡張可能な取り付けデバイス2bのセル50と整列し得る(すなわち、相が合うかもしくは列が合う)。充填材は、第2の拡張可能な取り付けデバイス2bに導入され、第1および第2の拡張可能な取り付けデバイス2bのセル50を通って、標的部位に展開され得る。
【0080】
本明細書に記載される拡張可能な取り付けデバイス2および/または他のデバイスあるいは装置の任意もしくは全部の要素は、例えば、単一または複数のステンレス鋼合金、ニッケルチタン合金(例えば、ニチノール)、コバルトクロム合金(例えば、イリノイ州ElginのElgin Specialty Metalsから市販のELGILOY(登録商標)、ペンシルベニア州WyomissingのCarpenter Metals Corp.から市販のCONICHROME(登録商標))、ニッケルコバルト合金(例えば、コネチカット州WestportのMagellan Industrial Trading Company, Inc.から市販のMP35N(登録商標))、モリブデン合金(例えば、2003年10月9日公開の国際公開第WO03/082363 A2号に開示され、参照することによって全体として本明細書に組み込まれるモリブデンTZM合金)、例えば、国際公開第WO03/082363号に開示されるタングステンレニウム合金、テレフタル酸ポリエチレン(PET)等のポリマー、ポリエステル(例えば、デラウェア州WilmingtonのE. I. Du Pont de Nemours and Companyから市販のDACRON(登録商標))、ポリエステルアミド(PEA)、ポリプロピレン、液晶ポリマー(例えば、日本国東京のKuraray Co., Ltd.から市販のVectran)等の芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン(すなわち、拡大連鎖高弾性または高性能ポリエチレン)繊維および/または糸(例えば、ニュージャージー州Morris TownshipのHoneywell International, Inc.から市販のSPECTRA(登録商標)FiberおよびSPECTRA(登録商標)Guard、またはオランダ国HeerlenのRoyal DSM N. V.から市販のDYNEEMA(登録商標))、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、延伸PTFE(ePTFE)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)(また、ポリアリールエーテルケトンケトン)、ナイロン、ポリエーテルブロックコポリアミドポリマー(例えば、フランス国ParisのATOFINAから市販のPEBAX(登録商標))、脂肪族ポリエステルポリウレタン(例えば、マサチューセッツ州WilmingtonのThermedics Polymer Productsから市販のTECOFLEX(登録商標))、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、熱可塑性物質、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリLグリコール酸(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリL乳酸(PLLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリエチルアクリラート(PEA)、ポリジオキサノン(PDS)、および擬ポリアミノチロシンベースの酸等の吸収性または再吸収性ポリマー、押し出しコラーゲン、シリコーン、亜鉛、エコー源性、放射性、放射線不透過性材料、生体材料(例えば、死体組織、コラーゲン、同種移植片、自己移植片、異種移植片、骨セメント、骨細片、骨形成粉末、骨ビーズ)、本明細書にリストアップされた他の材料のいずれか、またはそれらの組み合わせから成り得る。放射線不透過性材料の実施例は、硫化バリウム、酸化亜鉛、チタン、ステンレス鋼、ニッケルチタン合金、タンタル、および金である。
【0081】
本明細書に記載される拡張可能な取り付けデバイス2および/または他のデバイスあるいは装置の任意もしくは全部の要素は、細胞内部成長のための薬剤である、それを有する、ならびに/あるいはそれによって完全にもしくは部分的に被膜される。
【0082】
本明細書に記載される拡張可能な取り付けデバイス2、ならびに/または拡張可能な取り付けデバイス2および/もしくは他のデバイスあるいは装置の要素は、当業者に既知のセメント、充填材、および/またはのり、ならびに/あるいは治療および/または診断薬剤によって、充填、被膜、層化、および/または別様に生成され得る。これらのセメントおよび/または充填材ならびに/あるいはのりのいずれかは、骨形成および骨誘導成長因子であり得る。
【0083】
そのようなセメントおよび/または充填材の実施例は、骨粉、脱塩水骨マトリクス(DBM)、硫化カルシウム、水酸化コラリン、バイオコーラル、リン酸三カルシウム、リン酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、生分解性セラミック、生体活性ガラス、ヒアルロン酸、ラクトフェリン、骨形態発生タンパク質(BMP)(例えば、組み換え型ヒト骨形態発生タンパク質(rhBMP))、本明細書において記載された他の材料またはそれらの組み合わせを含む。
【0084】
これらのマトリクス内の薬剤は、本明細書で開示される任意の薬剤またはそれらの組み合わせを含み得、放射性材料;放射線不透過性材料;細胞発生薬剤;細胞毒性薬剤;細胞増殖抑制性薬剤;トロンボゲン形成薬剤(例えば、ポリウレタン、三酸化ビスマスを混合したアセチルセルロースポリマー、およびエチレンビニルアルコール);潤滑親水性材料;リン酸コリン;抗炎症剤(例えば、シクロオキシゲナーゼ−1(COX−1)抑制薬(例えば、ドイツ国LeverkusenのBayer AGから市販のASPIRIN(登録商標)のようなアセチルサリチル酸;ペンシルバニア州CollegevilleのWyethから市販のADVIL(登録商標)のようなイブプロフェン;インドメタシン;メフェナム酸)、COX−2抑制薬(例えば、ニュージャージー州Whitehouse StationのMerck & Co.Inc.から市販のVIOXX(登録商標);ニュージャージー州PeapackのPharmacia Corp.から市販のCELEBREX(登録商標);COX−1抑制薬))のような非ステロイド性抗炎症剤(NSAID);免疫抑制性薬剤(例えば、Sirolimus(ペンシルバニア州CollegevilleのWyethから市販のRAPAMUNE(登録商標)、または炎症反応の経路内で早期に作用するマトリクス金属結合タンパク質(MMP)抑制薬(例えば、テトラサイクリンおよびテトラサイクリン派生物)))である。他の薬剤の実施例は、Walton et al, Inhibition of Prostoglandin E
2 Synthesis in Abdominal Aortic Aneurysms, Circulation, July 6, 1999, 48−54;Tambiah et al, Provocation of Experimental Aortic Inflammation Mediators and Chlamydia Pneumoniae, Brit.J.Surgery, 88(7), 935−940;Franklin et al, Uptake of Tetracycline by Aotic Aneurysm Wall and Its Effect on Inflammation and Proteolysis, Brit.J.Surgery, 86(6), 771−775;Xu et al, Sp1 Increases Expression of Cyclooxygenase−2 in Hypoxic Vascular Endothelium, J.Biological Chemistry, 275(32), 24583−24589;Pyo et al, Targeted Gene Disruption of Matrix Metalloproteinase−9(Gelatinase B) Suppresses Development of Experimental Abdominal Aortic Aneurysms, J.Clinical Investigation, 105(11), 1641−1649において提供され、すべて参照することによって全体として本明細書に組み込まれる。
【0085】
開示されるデバイスおよび方法によって治療可能な骨折の種類の他の実施例は、若木骨折、横骨折、成長板骨折、単純骨折、楔状骨折、複雑骨折、複合骨折、完全骨折、不完全骨折、線状骨折、螺旋骨折、横骨折、斜骨折、粉砕骨折、嵌入骨折、および軟部組織裂傷、分離(例えば、剥離骨折)、ねんざ、ならびにそれらの組み合わせを含む。また、骨の塑性変形も、開示されるデバイスおよび方法によって治療可能である。
【0086】
開示されるデバイスおよび方法によって治療可能な骨の他の実施例は、手指(例えば、指骨)、手(例えば、中手骨、手根骨)、足指(例えば、足根骨)、足(中足骨、足根)、脚(例えば、大腿、脛骨、腓骨)、腕(例えば、上腕、橈骨、尺骨)、肩甲骨、尾骨、恥骨、鎖骨、肩甲骨、膝蓋骨、胸骨、肋骨、またはそれらの組み合わせを含む。
【0087】
以下の出願において、拡張可能な支持デバイスとして開示されるデバイス、要素、および構成は、本願における拡張可能な区間6のために使用可能であって、以下の出願は、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる。PCT国際出願第2005/034115号(2005年9月21日出願)、PCT国際出願第2006/016553号(2006年4月27日出願)、PCT国際出願第2005/034742号(2005年9月26日出願)、PCT国際出願第2005/034728号(2005年9月26日出願)、PCT国際出願第2005/037126号(2005年10月12日出願)、PCT国際出願第2006/62333号(2006年12月19日出願)、PCT国際出願第2006/038920号(2006年10月4日出願)、PCT国際出願第06/027601号(2006年7月14日出願)、PCT国際出願第2006/62201号(2006年12月15日出願)、PCT国際出願第2006/62339号(2006年12月19日出願)、PCT国際出願第2006/48667号(2006年12月19日出願)、米国特許出願第11/457,772号(2006年7月14日出願)。
【0088】
本明細書に示される寸法は、すべて例示である。本明細書に示される寸法は、少なくとも本明細書に示される例示的寸法の約50%乃至約150%の範囲、より狭くは、本明細書に示される例示的寸法の約75%乃至約125%に拡張され得る。
【0089】
本明細書では、用語「半径方向拡張」の使用は、要素の容積増加、または要素自体の半径方向寸法の増加、あるいは拡張可能な取り付けデバイス軸10から測定される要素の最大半径の増加を指す。
【0090】
単数形として本明細書に記載される任意の要素は、複数形になり得る(すなわち、「1つ」として記載されるものは、1つ以上となり得る)。属要素の任意の種要素は、その属の任意の他の種要素の特徴または要素を有し得る。上述の構成、要素、または全部のアセンブリおよび方法、ならびに本発明を実施するためのそれらの要素、本発明の側面の変形例は、任意の組み合わせにおいて、互いに組み合わせ、修正され得る。