【解決手段】重量測定装置1は、測定台3上の被測定物の重量を測定する重量測定部4と、アクチュエータ60により回動する揺動部材63の先端に設けられて予め質量値付けされた2個のおもり51,52 と、重量測定部4に連結されたアングル66を有する。通常測定時にはおもりはアングルから離れる。性能確認時には、揺動部材を揺動して1個又は2個のおもりをアングルに載せて重量測定を行い、質量値付けされた値と比較して感度確認や直線性確認を行う。アクチュエータを駆動して揺動部材で重量測定部を抑え付ければ重量測定部をロックすることができる。
前記アクチュエータ(60)が、前記重量測定部(4)に荷重を加えることによって前記重量測定部の作動を固定することを特徴とする請求項1に記載の重量測定装置(1)。
前記重量測定部(4)と前記おもり(51,52)の組み合わせが複数組設けられ、共通の前記アクチュエータ(60)によって前記各組のおもりを移動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の重量測定装置(1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された自動重量選別機の発明によれば、基準となる分銅を重量測定部に加える分銅加除機構と、重量測定部を固定するロック機構は、専用のアクチュエータを含む制御機構28、29をそれぞれ備えているため、製造コストが高く、広い設置スペースが必要であった。また、上記特許文献1に開示された自動重量選別機の実施形態では、重量検出部34からなる重量測定部は単一であったが、被計量物の種類や重量測定の目的によっては、複数ラインのコンベアに各々重量測定部を設けて多数の被計量物を同時に並行処理する必要が生じる場合もあり、そのような場合には、上述した複数のアクチュエータに起因する製造コストの上昇や広い設置スペースの必要性は特に重要な問題となる。
【0005】
本発明は、以上説明した従来の技術における課題に鑑みてなされたものであり、測定性能を確認等するための基準となるおもりを重量測定部に加除する機構と、重量測定部を固定するロック機構の少なくとも一部を共通の構成で兼用し、製造コストの低減と設置面積の省スペース化を達成することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された重量測定装置1は、
被測定物7の重量を測定する重量測定部4と、
移動可能であるおもり51,52と、
前記重量測定部4の作動を固定する固定位置に移動可能であり、かつ、前記おもり51,52の荷重が前記重量測定部4に加わる前記重量測定部4の性能確認位置と、前記おもり51,52の荷重が前記重量測定部4に加わらない被測定物7の重量測定位置の各位置に、前記おもり51,52が選択的に設定されるように前記おもり51,52を移動させるアクチュエータ60と、
を具備することを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載された重量測定装置1は、請求項1に記載の重量測定装置1において、
前記アクチュエータ60が、前記重量測定部4に荷重を加えることによって前記重量測定部4の作動を固定することを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載された重量測定装置1は、請求項1に記載の重量測定装置1において、
前記おもり51,52が複数設けられており、
前記性能確認位置には、複数個の前記おもり51,52の荷重が前記重量測定部4に加わる第1性能確認位置と、前記第1性能確認位置より少ない個数の前記おもり51,52の荷重が前記重量測定部4に加わる第2性能確認位置とが含まれることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載された重量測定装置1は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の重量測定装置1において、
前記重量測定部4と前記おもり51,52の組み合わせが複数組設けられ、共通の前記アクチュエータ60によって前記各組のおもり51,52を移動させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載された重量測定装置を使用する場合には、まず質量が管理された基準のおもりの重量測定を行い、当該質量と重量測定部の出力値との関係を示す傾きを算出する感度校正を行う。性能確認に使用するおもりは、このような感度校正によって得られた傾きに基づいて重量測定を行い、その結果によりそれぞれの重量を予め値付けしておく。
【0011】
被測定物の重量を測定する場合には、必要に応じてアクチュエータを作動させ、被測定物の重量測定位置におもりを設定し、おもりの荷重が重量測定部に加わらないようにする。重量測定部には、被測定物の荷重のみが加わり、前述した感度校正の結果である傾きに応じた重量測定結果が得られる。
【0012】
重量測定部の性能確認は、感度校正後のドリフトを考慮し、適宜時間の経過後又は適宜回数の使用後等に行うことができる。性能確認としては感度確認や直線性確認等がある。このような重量測定部の性能確認は、アクチュエータがおもりを移動させ、おもりの荷重が重量測定部に加わる重量測定部の性能確認位置におもりを設定して各おもりの重量を測定し、当初の値付した値と比較することで行うことができる。
【0013】
また、何らかの事情で重量測定部に過重な外力が加わって損傷をもたらす可能性がある場合、又は本重量測定装置を使用しない場合等には、重量測定部に外力が作用しないように設定できれば便利である。このような場合には、アクチュエータを固定位置に移動させて重量測定部を固定し、重量測定部が外力を受けても作動しないようにすることができる。このように、重力測定部の性能確認と重量測定部の固定を一つのアクチュエータで行う構成としたので、製造コストの低減と設置面積の省スペース化を達成することができる。
【0014】
請求項2に記載された重量測定装置によれば、性能確認に用いるおもりを移動するためのアクチュエータを固定位置に移動させて重量測定部に荷重を加えることにより、重量測定部の作動を確実に固定することができる。これによって、重量測定部に無用な外力が加わって重量測定部が破壊されることを未然に防止することができる。
【0015】
請求項3に記載された重量測定装置によれば、アクチュエータによって複数個のおもりを重量測定部の第1性能確認位置に設定して重量を測定し、当初の値付した値からの変化を検出することにより感度確認を行うことができる。また、その次に、アクチュエータによって第1性能確認位置で測定したものよりも少ない個数のおもりを重量測定部の第2性能確認位置に設定して重量を測定し、当初の値付した値からの変化を検出することにより、第1性能確認位置における測定結果と併せて、重量測定部の直線性を確認することができる。
【0016】
例えば、おもりの数が2個の場合、アクチュエータによって2個のおもりを重量測定部の第1性能確認位置に設定し、2個のおもりの重量を測定し、当初の値付した値からの変化を検出することにより感度確認を行う。その後、アクチュエータによって1個のおもりのみを重量測定部の第2性能確認位置に設定し、1個のおもりの重量を測定し、第1性能確認位置における2個のおもりの重量測定の結果と併せて、当初の値付した値からの変化を検出して重量測定部の直線性を確認することができる。
【0017】
請求項4に記載された重量測定装置によれば、重量測定部と感度確認用のおもりの組み合わせが複数組設けられ、共通のアクチュエータによって各組のおもりを移動させる構成としたので、測定性能を確認等するための基準となるおもりを重量測定部に加除する機構と、重量測定部を固定するロック機構の少なくとも一部を共通の構成で兼用できるため、さらに、製造コストの低減と設置面積の省スペース化を達成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を
図1〜
図9を参照して説明する。
主として
図1に示すように、本実施形態に係る重量測定装置1は、被測定物の前半の搬送経路である供給部2と、被測定物の重量を測定するための測定台3及び重量測定部4と、被測定物の後半の搬送経路である間欠搬送部5と、重量測定結果に応じて被測定物を振り分ける振り分け部6と、これらを制御する図示しない制御部を備えている。なお、上記構成中、本発明の要部となる重量測定部4等については、全体図である
図1中では図示を省略し、
図2以降の各図に示しており、後に詳述する。
以下、各構成部分ごとに順にその構成を説明する。
【0020】
〈前半の搬送経路等の構成について〉
装置全体の図である
図1に示すように、供給部2は、測定台3の前段に配置されており、被測定物の搬送経路の前半部を構成している。本実施形態では、被測定物として、薬が封入され、両端が半球状に形成された円柱状のカプセル7を例示している。供給部2は、その上方に配置された図示しないホッパから供給されたカプセル7を、後工程の測定台3へ間欠的に1個ずつ送り出す機能を有する。この機能を達成するために、供給部2は、搬送経路としてのマガジン10と、ストッパ11を備えている。マガジン10は、ホッパの底部に連通する供給路を有しており、周期的な上下方向の往復動作に伴ってカプセル7を落下させて供給する。カプセル7は、マガジン10の内部において、その軸線を上下方向に向けた縦方向の姿勢で、かつ上下方向に一列に並んだ状態で収容されている。ストッパ11は、マガジン10が上下方向の動作における下端位置から上方に移動した際に供給路を閉鎖し、供給路の下端からカプセル7が落下するのを防止する。
【0021】
供給部2のマガジン10の直下には、搬送経路の一部を構成する湾曲凹部8が設けられている。マガジン10から落下したカプセル7は、湾曲凹部8に着地することで、その軸線を搬送方向斜め上に向けた姿勢で保持される。この湾曲凹部8の搬送方向の下流側には、搬送経路の一部を構成する搬送溝部9が連続して設けられている。搬送溝部9は、搬送方向に直交する断面形状がV字形状の溝であり、搬送溝部9のV溝は、カプセル7との接触面積を小さくしている。このV溝は、搬送対象のカプセル7の大きさが変わっても、同じように支えることができる。
【0022】
搬送溝部9におけるカプセル7の搬送方向について、湾曲凹部8を挟んで搬送溝部9と反対の側には、同搬送方向に沿って進退自在とされたプッシャ13が設けられている。搬送溝部9のV字形の最下端には、このプッシャ13がスライドできるようにスリットが形成されている。プッシャ13は、先端の上部が前方に突出した形状となっているため、湾曲凹部8の後方から水平前方に向けてスライドすることにより、湾曲凹部8にあるカプセル7の立ち上がりを規制しながら、これを搬送溝部9へ送り出すことができる。
【0023】
搬送方向について、搬送溝部9の下流側には、測定台3が設けられている。測定台3は、前半の搬送経路である供給部2の次工程として配置されている。測定台3は、
図2に示すように、上記の搬送溝部9と同様に断面形状がV字形の溝を備えており、上流側の搬送溝部9からカプセル7を連続して搬入できるようになっている。供給部2の搬送溝部9から送り出されたカプセル7は、
図1に示すように、この測定台3に1個ずつ載せられ、この測定台3にアーム30を介して連結された後述する重量測定部4によって1個ずつ重量を測定される。
【0024】
なお、
図2に示すように、測定台3は1個ではなく、多数の測定台3及び重量測定部4の組が、
図1において紙面に直交する方向に沿って密に並んだ多連の構造となっている。前述した前半の搬送経路(湾曲凹部8や搬送溝部9等)及び後に詳述する後半の搬送経路(間欠搬送部5等)も、測定台3及び重量測定部4と同様に、
図1において紙面に直交する方向に沿って並んだ多連の構造となっている。すなわち、前半の搬送経路と、測定台3及び重量測定部4と、後半の搬送経路は、いずれも
図1において紙面に直交する方向に沿って並んだ多連の構造であり、カプセル7は前半の搬送経路から測定台3に搬入されて重量測定部4で重量を測定され、後半の搬送経路を経て搬出されていくように構成されている。
【0025】
〈測定台3及び重量測定部4等の構成について〉
カプセル7の重量を測定するための測定台3は、前半と後半の各搬送経路の中途に設けられている。重量測定部4は
図1において測定台3の下方に配置されているが、前述したように
図1中では図示を省略している。これを拡大し、多連に配置された測定台3及び重量測定部4を斜視図で示したのが
図2である。また、
図3は、重量測定部4による重量測定動作時の側面図であり、
図4及び
図5は重量測定部4による性能確認動作時の側面図であり、
図6及び
図7は重量測定部4のロック動作時を示す側面図である。
【0026】
図2に示すように、測定台3の下方には基部材25が配置されている。前述した通り、本装置1は、
図1の紙面に直交する方向に多数の搬送経路が並んだ多連の構造となっており、重量測定部4も各搬送経路ごとに同方向に並べて配置されているが、基部材25はこれら複数の重量測定部4が取り付けられる単一かつ共通のベース部材として設けられている。この基部材25は、カプセル7の搬送方向(
図2中、右奥側から左手前側に向かう方向)に直交する方向(
図2の左右方向)を長手方向とする略直方体状の筐体であり、重量測定部4を取り付けるのに必要な強度または剛性を備えている。
【0027】
図2及び
図3等の動作図に示すように、重量測定部4は、基部材25の前面又は後面に固定された固定部26と、固定部26とは反対側の自由端であって、搬送方向に延設されて両端が屈曲した略L字形の連結部材であるアーム30を介して前記測定台3に連結された可動部27と、可動部27と固定部26を連結するロバーバル部28を備えており、各辺が自由に動けるように構成された略平行四辺形の枠状構造体である。被測定物を測定台3に載せれば、被測定物の質量に起因して可動部27が変位するので、その変位に起因して検出される物理量から質量を測定することができる。具体的な質量の検出手法については後述する。
【0028】
図2に示すように、測定台3と重量測定部4の複数の組は、共通の基部材25の前面と後面に互い違いに取り付けられている。換言すれば、複数の重量測定部4の各固定部26は、カプセル7の搬送方向について位置が異なる基部材25の前面(
図2において手前側の視認可能な面)と後面(
図2において奥側の視認できない面)に交互に固定されており、これによって各組の重量測定部4は基部材25の長手方向に沿って千鳥状の配置で固定されている。その結果、各組の測定台はカプセル7の搬送方向について同一の位置に配置され、搬送方向と直交する水平方向に密に並んだ状態となる。
【0029】
このように、共通の基部材25に複数の重量測定部4の各固定部26を固定する構成を採用しているため、複数の重量測定部4を並べた多連構造の重量測定装置1を比較的小さな接地面積で構成することが可能となり、多連の搬送経路でそれぞれカプセル7を搬送しながら効率的な重量測定を行う能率的な作業が実現できる。また、上述したような多連構造の重量測定装置1を、共通の基部材25の前面と後面に複数の重量測定部4を千鳥状に交互に固定することで構成したので、並べようとする方向(搬送方向と直交する水平方向)に関する重量測定部4の幅が、同方向についての搬送経路や測定台の幅より大きくても、搬送方向の同じ位置において複数の測定台を密に並べて配置することができ、装置の省スペース化を実現することができる。
【0030】
図2及び
図3等の動作図に示すように、本実施形態の重量測定装置1は、重量測定部4による秤量性能の確認や、秤量動作のロック(固定)を自動的に行うための機構として、各重量測定部4に選択的に荷重を加える移動可能なおもり51,52を各重量測定部4ごとに備えている。また、基部材25の前面と後面に交互に千鳥状に固定され、2列に配列された重量測定部4の2つの各列ごとに、各列に属する各重量測定部4のおもり51,52を移動させる移動手段として、合計2基のアクチュエータ60を備えている。
【0031】
アクチュエータ60は回転力を出力する装置であり、重量測定部4の列方向の一方の隣部に設置されている。そしてアクチュエータ60の回転軸61は、重量測定部4の各列の列方向の最大寸法よりも長く、重量測定部4の列方向の他方の隣部に設置された軸受62に回転自在に支持されている。
【0032】
この回転軸61には、各列の重量測定部4ごとに、揺動部材63が固定されている。揺動部材63の基部は回転軸61に連結されており、アクチュエータ60の駆動によって先端部を自在に揺動させることができる。この揺動部材63の先端側の2カ所の位置には、2個の貫通した長孔64,65が設けられており、各長孔64,65にはおもり51,52が移動可能に支持されている。おもり51,52は回転軸61と略平行な短軸状体であり、長孔64,65から突出した両端部には抜け止めの大径部が設けられていて、長孔64,65から抜けることなく長孔64,65内を移動することができる。
【0033】
また、重量測定部4の可動部27の端面には、前記おもり51,52が係止される係止部材としてのアングル66が取り付けられている。アングル66は、
図2に示すように一対の板体を所定間隔をおいて配置してなる部材であって、可動部27の端部から同下方位置まで略L字状に延設されており、その先端部の上面側には、おもり51,52が係止する2カ所の凹部67,68が設けられている。
【0034】
図3等の動作図に示すように、揺動部材63に設けられた2個のおもり51,52の各位置と、これら2個のおもり51,52が係止するアングル66の2個の各凹部67,68の位置とは対応している。そして、2個のおもり51,52及び長孔64,65と、2個の凹部67,68のうち、回転軸61に近い方のおもり51と凹部67の係止位置は、回転軸61から遠い方のおもり52と凹部68の係止位置よりも上方に配置されている。
【0035】
従って、アクチュエータ60を駆動して揺動部材63を揺動させ、揺動部材63を適宜の位置に設定すれば、各おもり51,52と各凹部67,68の位置関係を種々の状態に設定することができ、重量測定部4にアングル66を介して加わるおもり51,52の荷重の状態を任意に設定することができる。
【0036】
例えば、
図3に示すように、揺動部材63を、重量測定部4には接触しないが、アングル66からは離れた相対的に上方の位置に設定すれば、いずれのおもり51,52もアングル66には載らないので重量測定部4にはおもり51,52の荷重が加わらず、重量測定部4によって通常の重量測定動作を行うことができる。
【0037】
また、
図4に示すように、揺動部材63を、相対的に最下方の位置(便宜上第1性能確認位置と称する)に設定して2個のおもり51,52をアングル66の各凹部67,68部に載せれば、重量測定部4には2個のおもり51,52の荷重が加わる。また
図5に示すように、揺動部材63を
図3と
図4の中間の位置(便宜上第2性能確認位置と称する)に設定して回転軸61に近い方のおもり51だけがアングル66の凹部67に載るようにすれば、重量測定部4には1個のおもり51の荷重が加わる。詳細は後述するが、これらの各性能確認位置における1個又は2個のおもり51,52の重量測定結果と、感度校正した重量測定部4によって予め測定し、質量値付けした各おもり51,52の質量とを比較することにより、重量測定部4の性能の変化、すなわち校正した基準点からのドリフトを検出することができる。
【0038】
さらにまた、
図6に示すように、揺動部材63を、重量測定部4の可動部27の下面に接触する相対的に最上方の位置に設定すれば、いずれのおもり51,52もアングル66には載らず、アクチュエータ60の動力によって可動部27を固定することになるため、重量測定部4のロックを行うことができる。
【0039】
さらにまた、
図7に示すように、揺動部材63を、相対的に最下方の位置に設定して2個のおもり51,52をアングル66の各凹部67,68に載せるとともに、さらにアクチュエータ60の動力でおもり51,52を介してアングル66を下方に押し下げるようにすれば、可動部27を固定して重量測定部4のロックを行うことができる。
【0040】
なお、ロバーバル機構を備えた重量測定部4による具体的な質量検出手法としては、例えば次のような手法を例示することができる。
ロバーバル機構にひずみゲージを用いたロードセルを使用する。ロードセルは、可動部27の変位に応じてひずみゲージの電気抵抗が変化するので、この抵抗値の変化を電圧で測定することにより被計量物の質量を測定する。
【0041】
又は、所謂フォースバランス式を用いることもできる。すなわち、可動部27の変位を位置検出センサで検出し、電磁コイルに電流を流すことによって変位した可動部27を平衡状態に復帰させるようにする。そのときの電磁コイルに流した電流の電流値や電圧に換算した電圧値から被計量物の質量を測定する。
【0042】
〈後半の搬送経路等の構成について〉
装置全体の図である
図1に示すように、測定台3の下流側には、間欠搬送部5が設けられている。この間欠搬送部5は、測定台3の後段に配置されており、カプセル7の搬送経路の後半部を構成している。間欠搬送部5は、前述した供給部2及び後述する重量測定部4の各動作と同期して、カプセル7を間欠的に搬送する機能を備えている。この間欠搬送部5は、カプセル7の搬送手段として爪状の搬送体14と階段状搬送機構15を備えている。
【0043】
搬送体14は、例えばE字状等、下向きの空間を備えた爪状の構造を備えている。本実施形態では、下向きに突出する前爪部Fと、中爪部Mと、後爪部Rとを有する。前爪部Fと中爪部Mとの間には、カプセル7がその軸線方向で収容可能となる。搬送体14は、これら前爪部F、中爪部M、後爪部R、及びこれらを連結する上壁部Wによってカプセル7の逃げ、飛び出しを防止しながら搬送することができる。
【0044】
図1に示すように、搬送体14は、搬送方向について上流側の第1移動位置で、中爪部Mが測定台3のカプセル7の後端に当たる。この状態で、前爪部Fは、先のカプセル7の後端に当たり、後爪部Rは後のカプセル7の前端に当たる。搬送体14は、測定台3のカプセル7を上から被せるように保持し、次段の階段状搬送機構15に送る。搬送体14は、カプセル7を搬送した後、上昇し、カプセル7の搬送軌跡から外れた搬送方向の初期位置に戻される。この循環動作が繰り返されることにより、搬送体14は、供給部2の動きに同期してカプセル7を間欠搬送することができる。この間欠搬送動作においてカプセルが静止状態にある時間は、重量測定部4の秤量タイミングと略一致する。すなわち、カプセルが秤量可能なタイミングは、搬送体の停止時間と初期位置への戻り時間の合計である。
【0045】
階段状搬送機構15は、固定段部材16と段状プッシャ17を備えている。固定段部材16は、複数の水平部及び垂直部で構成され、カプセル7の搬送方向について下流に向けて下降していく階段状の部材である。固定段部材16の各水平部は、前記同様のV溝状に形成されており、さらに前記同様にプッシャ用スリット(図示略)がその中央に搬送方向と平行に形成されている。段状プッシャ17は、固定段部材16と略同形状の階段状に形成された一体の板状部材である。段状プッシャ17は、固定段部材16の前記プッシャ用スリット内をカプセル7の搬送方向に沿って前後方向に交互にスライドすることができる。また、
図1に示すように、段状プッシャ17が搬送方向の最も上流の位置、すなわちカプセル7を押し出す直前の始点位置にあるとき、段状プッシャ17の各水平部は、固定段部材16の各水平部よりも、段状プッシャ17及び固定段部材16の両垂直部の高さの略半分程低くなるような位置関係で配置されている。従って、搬送時に、段状プッシャ17が、固定段部材16の水平部の長さと同程度の長さだけ前進した終点位置まで進めば、固定段部材16に支持されたカプセル7は、段状プッシャ17の垂直部に押され、固定段部材16の次の水平部の上に突出している段状プッシャ17の次の水平部の上に落下する。次の工程で段状プッシャ17が後退すると、段状プッシャ17の水平部に載置されたカプセル7は固定段部材16の垂直部に突き当たって止められ、階段状プッシャ17がさらに後退して前記始点位置に戻れば、カプセル7は固定段部材16の次の水平部に落ちて載置される。
【0046】
なお、間欠搬送部5において、階段状搬送機構15の上方には、規制部材18が設けられている。規制部材18は、階段状搬送機構15に対し離間して対向配置され、対向下面が階段形状に倣って形成されており、階段状搬送機構15によるカプセル7の搬送中にカプセル7が規定の方向以外に飛び出すのを防止する。
【0047】
間欠搬送部5の下流側には、振り分け部6が設けられている。本実施形態の振り分け部6は、間欠搬送部5からカプセル7が搬送されるときに、重量測定部4からの計測の結果に基づき、カプセル7の搬送先を切り替えることができる。振り分け部6は、落下口19と開閉蓋20を備えており、間欠搬送部5の動作に同期して開閉蓋20の開閉を制御することにより、上流側の第1搬送先Aと下流側の第2搬送先Bの何れかにカプセル7を選択的に落下させて重量による仕分けを行うことができる。本実施形態では、第1搬送先AはNG品のカプセル7を搬送する場所となり、第2搬送先BはOK品のカプセル7を搬送する場所となる。
【0048】
〈重量測定装置における全体的な重量測定作業の流れについて〉
本実施形態に係る重量測定装置1によれば、以上説明した装置各部は図示しない制御部によって同期して駆動制御される。すなわち、上下方向に往復移動する供給部2のマガジン10からカプセル7が落下し、湾曲凹部8に入ると、プッシャ13が前方にスライドしてカプセル7を搬送溝部9へ送り出す。さらに、搬送体14が循環して作動することにより、搬送溝部9のカプセル7を移動させて測定台3の上に載置する。そして、動作の静止期に重量測定部4によって該カプセル7の重量を測定する。重量を測定されたカプセル7は、搬送体14によって間欠搬送部5に入り、さらに間欠搬送部5の動作によって順次下流側へ間欠的に搬送され、重量測定部4による測定結果に応じて作動する振り分け部6により、NG品とOK品に振り分けられる。
【0049】
〈重量測定部4における校正作業、重量測定、性能確認、及びロック等について〉
本実施形態の重量測定装置1を使用する場合には、まず感度校正のため、質量が管理された基準のおもりを用いて重量測定を行う。このような基準のおもりとしては、公的機関等による認証等を受けた分銅等が適している。例えば、公称2(g)の分銅を測定台3に載せて重量測定部4によって重量を測定する。
【0050】
図8は、実施形態の重量測定装置の感度校正において、公称2(g)の分銅の重量測定を行った場合に得られた結果を示すものであり、おもりを搭載した時の重量測定部の出力電圧と当該おもりの質量との関係を示すグラフである。この重量測定において得られた
図8に示すグラフの傾きは、装置の制御部に記憶しておく。
【0051】
次に、各重量測定部4ごとに2個ずつ設けられたおもり51,52について、このような感度校正によって得られた傾きに基づいて重量測定を行い、その結果により各おもり51,52の重量を予め値付けしておく。
【0052】
図9は、実施形態の重量測定装置1におけるおもり51,52の質量値付け作業を説明するグラフである。このグラフに描かれた原点を通る右上がりの直線は被測定物の質量と重量測定部4の出力電圧との関係を示しており、その傾きは前記感度校正において求められたものである。すなわち、分銅によって感度校正された重量測定装置1によって、各おもり51,52の実際の質量を測定する。その結果、例えば
図9に示すように、ある重量測定部4のおもり51,52については、1個のおもり51を搭載した時の重量測定部4の出力電圧と、グラフの傾きから、当該1個のおもり51の質量は0.98gと測定され、同様に2個のおもり51,52を搭載した時の重量測定部4の出力電圧と、グラフの傾きから、当該2個のおもり51,52の質量は1.95gと測定されたとする。これらの測定されたおもり51,52の質量は装置の制御部に記憶しておく。
【0053】
なお、上記説明では、1個のおもり51,52の重さを概ね1gとし、校正された重量測定装置1による実測値が、1個のおもり51の搭載時で0.98g、2個のおもり51,52の搭載時で1.95gと測定された例を示した。しかし、これは一例にすぎず、各重量測定部4に設けるおもり51,52の公称重量は、被測定物の種類や実際の重量分布等に応じて適宜に定めればよい。例えば、本実施形態のようにカプセル7を測定する場合には、一般的に薬剤等のカプセルの場合には1個の重量が500mg程度の製品が多いと考えれば、この500mgの質量を好適にカバーできる範囲で感度確認と直線性確認を行うために、2個のおもり51,52の重量を例えば0.5gと1.5gの2種類としてもよい。
【0054】
以上で重量測定装置1の重量測定準備は完了である。
ここで、カプセル7の重量を測定する場合には、まず必要に応じてアクチュエータ60を作動させ、
図3に示すように、アングル66から離れた重量測定位置におもり51,52を設定し、おもり51,52の荷重が重量測定部4に加わらないようにする。測定台3にカプセル7を載せると、重量測定部4には、カプセル7の荷重のみが加わり、重量測定部4がその荷重に対応した電圧を出力する。制御部において、この出力電圧と、前述した感度校正の結果である傾きに応じて、当該カプセル7の質量が測定される。
【0055】
重量測定部4は、使用開始当初に校正を行っても、時間の経過、環境条件の変化、又は使用回数の累積等に伴って、感度校正後にドリフトを生じる場合がある。従って、重量測定部4の性能は随時確認することが望ましい。確認すべき重量測定部4の性能としては感度や直線性がある。感度とは、上述した質量値付けで記憶した2個のおもり51,52の質量と、その後の確認時に測定した当該2個のおもり51,52の質量との一致度を評価するものである。但し、この感度確認は、1個のおもり51の質量について行ってもよい。直線性とは、上述したおもり51,52の質量値付けで記憶した1個のおもり51の質量及び2個のおもり51,52の質量と、その後の確認時に測定した当該各2点の重量測定値との一致度から、測定結果と質量の対応の直線性を評価するものである。
【0056】
このような重量測定部4の性能確認は、アクチュエータ60がおもり51,52を移動させ、おもり51,52の荷重が重量測定部4に加わる各性能確認位置におもり51,52を設定して各おもり51,52の重量を測定し、その値を当初の値付した値と比較することで行うことができる。
【0057】
図4に示すように、アクチュエータ60を作動させて、揺動部材63を相対的に最下方の位置(便宜上第1性能確認位置と称する)に設定し、2個のおもり51,52をアングル66の各凹部67,68に載せる。これによって重量測定部4には2個のおもり51,52の荷重が加わる。ここで2個のおもり51,52の重量を測定し、当初の値付した値(2個のおもり51,52の質量の合計値)からの変化を検出すれば、重量測定部4の感度が変化していないか確認することができる。
【0058】
図8及び
図9で説明した感度校正及びおもり質量値付けでの具体例に基づいて説明すると、質量値付けで制御部に記憶した2個のおもり51,52の質量が1.95gである場合、所定時間経過後の感度確認において、2個のおもり51,52の質量が1.98gになったとする。この場合、質量値付けで記憶した値と感度確認での値が0.03gだけ異なっており、重量測定部4の重量測定の感度は変化している。この結果を異常と判定するか否かは、判定の閾値をどのように設定するかによる。また、異常と判定した場合の対応方法もユーザーの選択によって任意に決めることができる。例えば、前回の校正結果はそのままとし、制御部に記憶した傾きに基づいて問題があったと判定したおもり51,52の質量値付けを再度行うこととしてもよいし、管理された分銅を用いて校正から再度やり直してもよい。
【0059】
次に、
図5に示すように、アクチュエータ60を作動させ、揺動部材63をやや持ち上げて
図3と
図4の中間の位置(便宜上第2性能確認位置と称する)に設定する。回転軸61に近い方の1個のおもり51だけがアングル66の凹部67に載り、回転軸61から遠い方のおもり52はアングル66の凹部68から離れる。これによって重量測定部4には当該1個のおもり51の荷重だけが加わる。ここで1個のおもり51の重量を測定し、当初の値付した値からの変化を検出する。そして、
図4に示す第1性能確認位置で測定した2個のおもり51,52に関する質量測定結果及び対応する質量値付けと、第2性能確認位置で測定した1個のおもり51に関する質量測定結果及び対応する質量値付けに基づいて、重量測定部4の直線性が変化していないか確認することができる。
【0060】
図8及び
図9で説明した感度校正及びおもり質量値付けでの具体例に基づいて説明すると、質量値付けで制御部に記憶した1個のおもり51の質量と2個のおもり51,52の質量がそれぞれ0.98gと1.95gである場合、所定時間経過後の直線性確認において、1個のおもり51の質量と2個のおもり51,52の質量がそれぞれ0.97gと1.98gになったとする。この場合、1個のおもり51の質量については0.01g減少しているが、2個のおもり51,52の質量については0.03g増加しており、重量測定部4の重量測定の直線性は変化している。この結果を異常と判定するか否かは、判定の閾値をどのように設定するかによる。また、異常と判定した場合の対応方法もユーザーの選択によって任意に決めることができる。例えば、前回の校正結果はそのままとし、制御部に記憶した傾きに基づいて問題があったと判定したおもり51,52の質量値付けを再度行うこととしてもよいし、管理された分銅を用いて校正から再度やり直してもよい。
【0061】
次に、装置各部の部品交換等における事故により、何らかの重量部品等が測定台3に落下し、重量測定部4の可動部27等に過重な外力が加わって損傷をもたらす可能性がある場合、又は本重量測定装置1を使用しない場合等に、重量測定部4の可動部27の変位を固定して外力が作用しないようにしたい場合がありうる。
【0062】
そのような場合には、
図6に示すように、アクチュエータ60を作動させて揺動部材63を上昇させ、重量測定部4の可動部27の下面に接触する相対的に最上方の位置に設定すれば、いずれのおもり51,52もアングル66には載らず、アクチュエータ60の動力によって可動部27を下から押し上げて固定することになるため、重量測定部4のロックを行うことができる。
【0063】
また、
図7に示すように、アクチュエータ60を作動させて揺動部材63を相対的に最下方の位置に設定し、2個のおもり51,52をアングル66の各凹部67,68に載せるとともに、さらにアクチュエータ60の動力でおもり51,52を介してアングル66を下方に押し下げるようにすれば、可動部27を固定して重量測定部4のロックを行うことができる。さらにまた、電源がOFFの時に重量測定部4がロック状態となるように、アクチュエータ60の原点位置を上述したロック状態の位置に対応させるようにすれば、例えば本装置1を長期間使用しないときや移動するときなど電源をOFFとした状態においても重量測定部4を保護することができる。
【0064】
以上説明したように、本実施形態では、重量の測定性能を確認等するための基準となるおもり51,52を重量測定部4に加除する機構と、安全等のために重量測定部4を固定するロック機構を、共通の構成であるアクチュエータ60、揺動部材63、おもり51,52、そしてアングル66によって構成し、しかも駆動源であるアクチュエータ60は複数個の重量測定部4ごとに設けたため、多数の搬送機構と重量測定部4が多連に並設された処理能力の高い重量測定装置でありながら、アクチュエータ60等の高価な部品の点数減少による製造コストの低減と、設置面積の省スペース化を達成することができた。
【0065】
なお、本実施形態では、移動可能なおもり51,52とその移動手段等を用いて、感度や直線性等のような重量測定の性能を確認するものとしたが、実施形態の構成によって測定可能なおもり51,52の重量等に基づいて確認できるものであれば、確認すべき重量測定の性能は感度や直線性に限るものではない。
【0066】
なお、以上説明した実施形態では、薬品等が充填されたカプセル7の重量を測定する例を挙げたが、これは一例にすぎず、本発明が対象とする被測定物は特定形状の特定物品に限定されるものではない。また、被測定物の搬送経路を構成する搬送溝部9や間欠搬送部5等は、搬送方向に直交する断面がV字形の構造であり、循環して移動する搬送体14でカプセル7を押してV溝の上を滑らせて移動させたり、間欠搬送部5の作動によりカプセル7を一段ずつ落下させて搬送する構造であったが、これは、被測定物が薬品であるため、なるべく搬送面との接触面積を小さくする必要があり、その必要性から採用されたものである。従って、被測定物すなわち被搬送物の種類、形状等が変われば、実施形態以外の原理、構造の搬送手段を用いることも可能である。例えば、ベルト式のコンベア等の搬送経路の途中に測定台を設け、その下方に基部材25及び重量測定部4を配置するものとしてもよい。