特開2015-169950(P2015-169950A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-169950(P2015-169950A)
(43)【公開日】2015年9月28日
(54)【発明の名称】サーバ装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20150901BHJP
   G07G 1/14 20060101ALI20150901BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20150901BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20150901BHJP
【FI】
   G07G1/12 321F
   G07G1/14
   G06Q30/06 210
   G06Q50/10 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-41977(P2014-41977)
(22)【出願日】2014年3月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 広喜
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142FA02
3E142FA22
3E142FA50
3E142HA20
3E142JA01
3E142JA04
3E142JA10
5L049BB72
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】POS端末の動作テストを効率的に行うことが可能なサーバ装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】店舗内に設置された第1装置から当該店舗外の第2装置に宛てた送信情報を受け付ける受付手段と、前記送信情報に付加された付加情報に基づき、当該送信情報をテスト用のテストモードで処理するか否かを判定する判定手段と、前記テストモードと判定された場合に、テスト用伝文を前記第1装置に返信し、前記テストモード以外の本番モードと判定された場合に、前記送信情報を前記第2装置に転送する処理手段と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内に設置された第1装置から当該店舗外の第2装置に宛てた送信情報を受け付ける受付手段と、
前記送信情報に付加された付加情報に基づき、当該送信情報をテスト用のテストモードで処理するか否かを判定する判定手段と、
前記テストモードと判定された場合に、テスト用伝文を前記第1装置に返信し、前記テストモード以外の本番モードと判定された場合に、前記送信情報を前記第2装置に転送する処理手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記送信情報に付加された前記第1装置の設置店舗を示す第1付加情報が、予め定められたテスト対象の店舗に該当する場合に、前記送信情報を店舗単位用の第1テストモードで処理すると判定する請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記送信情報にテストモードで処理することを示す第2付加情報が付加されている場合に、前記送信情報を端末単位用の第2テストモードで処理すると判定する請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記処理手段は、複数段階の処理工程を有し、前記第1テストモードと前記第2テストモードとで、前記送信情報を処理する段階を切り替える請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記処理手段は、前記処理工程での処理結果を前記テスト用伝文に含めて返信する請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
コンピュータを、
店舗内に設置された第1装置から当該店舗外の第2装置に宛てた送信情報を受け付ける受付手段と、
前記送信情報に付加された付加情報に基づき、当該送信情報をテスト用のテストモードで処理するか否かを判定する判定手段と、
前記テストモードと判定された場合に、テスト用伝文を前記第1装置に返信し、前記テストモード以外の本番モードと判定された場合に、前記送信情報を前記第2装置に転送する処理手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、サーバ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗では、商品販売データ処理装置となるPOS(Point Of Sale)端末を用いることで、商品やサービスの売上処理を行っている。係るPOS端末は、一般的にクレジットカードによるクレジット決済等、現金以外の決済方法以外にも対応することが可能であり、その決済方法に応じてクレジットカード会社のホストサーバ等と交信するよう構成されている。
【0003】
ところで、新装開店前の店舗やメンテナンス中の店舗等では、店舗全体でPOS端末の動作をテストするような場合がある。また、新人オペレータの研修時等において、POS端末の機能や操作を個別にテストするような場合がある。このような場合、POS端末が不用意にホストサーバと交信してしまうと、予期せぬ取引が実行されてしまう等の問題が発生する可能性がある。そのため、POS端末の動作テストを効率的に行うことが可能な技術が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、POS端末の動作テストを効率的に行うことが可能なサーバ装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のサーバ装置は、受付手段と、判定手段と、処理手段とを備える。受付手段は、商店舗内に設置された第1装置から当該店舗外の第2装置に宛てた送信情報を受け付ける。判定手段は、前記送信情報に付加された付加情報に基づき、当該送信情報をテスト用のテストモードで処理するか否かを判定する。処理手段は、前記テストモードと判定された場合に、テスト用伝文を前記第1装置に返信し、前記テストモード以外の本番モードと判定された場合に、前記送信情報を前記第2装置に転送する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態に係る決済システムの構成を示す図である。
図2図2は、中継サーバのハードウェア構成を示す図である。
図3図3は、テスト店舗管理情報の一例を示す図である。
図4図4は、中継サーバの機能構成を示す図である。
図5図5は、中継サーバが実行する中継処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、実施形態に係る決済システムの構成を示す図である。図1に示すように、決済システム1は、POS端末10と、中継サーバ20と、ホストサーバ30とを有する。ここで、POS端末10と中継サーバ20は、通信ネットワークN1を介して接続される。また、中継サーバ20とホストサーバ30とは、通信ネットワークN2を介して接続される。
【0008】
POS端末10は、商品販売データ処理装置であり、店舗毎に一又は複数台設けられる。図1では、店舗T1〜店舗Tn(nは2以上の整数)の各店舗に、複数台のPOS端末10が設けられた例を示している。POS端末10は、キャッシャの操作に応じて、現金やクレジットカード等の決済方法により顧客が購入する商品やサービスの売上処理を行う。具体的に、POS端末10は、クレジットカードによる決済方法(カード決済)が選択されると、図示しないカードリーダによりクレジットカードからカード情報を読み取る。また、POS端末10は、与信照会等のため、読み取ったカード情報をホストサーバ30へ宛てた送信情報として中継サーバ20に送信する。ここで、カード情報には、例えば、固有のカード番号(会員番号)や有効期限日等が含まれる。なお、POS端末10から送信されるカード情報には、自装置が置かれた店舗を識別するための識別情報(以下、店舗コードという)が付加されるものとする。
【0009】
また、POS端末10には、POS端末10が備える各種機能や操作方法を練習(テスト)するための動作モードとしてテストモードが用意されている。POS端末10は、キャッシャの操作によりテストモードに移行すると、その旨を示すテストモードコードをカード情報に付加して中継サーバ20に送信する。
【0010】
中継サーバ20は、本実施形態のサーバ装置であり、POS端末10とホストサーバ30との間に接続される。中継サーバ20は、POS端末10とホストサーバ30との間を中継する中継サーバとして機能する。具体的に、中継サーバ20は、POS端末10から送信されるカード情報を受け付けると、当該カード情報をホストサーバ30に送信(転送)する。また、中継サーバ20は、カード情報に対する返答として送信された与信結果をホストサーバ30から受け付けると、当該与信結果をPOS端末10に送信(転送)する。
【0011】
また、中継サーバ20は、店舗又は端末(POS端末10)の単位で、クレジット決済に係る操作方法や機能をテストするためのテストサーバとして機能する。具体的に、中継サーバ20は、テストモードで処理することが指示されたカード情報を受信すると、ホストサーバ30への転送を抑制したテストモード用の動作を行う。また、中継サーバ20は、テストモード用のメッセージ(以下、テスト用伝文という)をPOS端末10に送信(返信)する。なお、中継サーバ20の詳細な動作については後述する。
【0012】
ホストサーバ30は、クレジットカード会社の与信サーバ等である。ホストサーバ30は、中継サーバ20から送信されたカード情報を受け付けると、当該カード情報に含まれた各種情報を基に与信の可否を判定する。そして、ホストサーバ30は、その判定の結果を与信結果として中継サーバ20に送信(返信)する。なお、与信可否の判定については公知・公用の技術であるため説明を省略する。
【0013】
図2は、中継サーバ20のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、中継サーバ20は、装置全体を制御するMPU(Micro Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、記憶部24と、入力部25と、表示部26と、通信部27とを備える。また、中継サーバ20を構成する各部は、バス28によりMPU21に接続される。
【0014】
ROM22は、制御プログラムを含む各種データを不揮発的に記憶する。RAM23は、MPU21のワークエリアとして機能するとともに、各種データを一時的に記憶する。
【0015】
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を備えた記憶装置である。記憶部24は、MPU21が実行するプログラムや当該プログラムの実行に係る各種データ等を不揮発的に記憶する。また、記憶部24は、テスト対象の店舗コードが設定されたテスト店舗管理情報241と、テストモードでの返信メッセージ(以下、テスト用伝文という)を格納したテスト用伝文情報242を記憶する。
【0016】
ここで、図3は、テスト店舗管理情報241のデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、テスト店舗管理情報241には、新装開店前の店舗やメンテナンス中の店舗等、テストモードでの処理対象となる店舗の店舗コード(例えばT2やT5)が格納される。テスト店舗管理情報241に設定された店舗(店舗コード)では、その店舗に設置されたPOS端末10から送信されるカード情報に対しテストモードが適用される。つまり、テスト店舗管理情報241に登録された店舗コードの店舗では、店舗単位でテストモードが適用されることになる。
【0017】
なお、テスト店舗管理情報241のデータ構成は、図3の例に限らず、他の構成でテスト対象の店舗が設定されてもよい。例えば、テスト店舗管理情報241に全店舗の店舗コードを登録しておき、テスト対象の店舗コードにフラグ情報等を付加することで、テスト対象の店舗と非テスト対象の店舗とを識別する構成としてもよい。
【0018】
入力部25は、キーボードやマウス等の入力デバイスを備え、オペレータから受け付けた操作内容をMPU21に出力する。表示部26は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスであり、MPU21の制御の下、各種の情報を表示する。通信部27は、通信ネットワークN1、N2に接続可能な通信インタフェースである。
【0019】
次に、図4を参照して、上述した中継サーバ20の機能構成について説明する。ここで図4は、中継サーバ20の機能構成を示す図である。
【0020】
中継サーバ20のMPU21は、ROM22や記憶部24に記憶されたプログラムに従って動作することで、図4に示すように、店舗I/F(インタフェース)部211と、処理方法判定部212と、ローカル検証部213と、ホストI/F部214とを機能部として備える。
【0021】
店舗I/F部211は、通信部27を用いて、POS端末10と通信を行う機能部である。具体的に、店舗I/F部211は、POS端末10から送信されるカード情報を受信する。また、店舗I/F部211は、カード情報に対応して、処理方法判定部212、ローカル検証部213及びホストI/F部214から入力される与信結果やテスト用伝文等を、そのカード情報を送信したPOS端末10に送信(返信)する。
【0022】
処理方法判定部212は、店舗I/F部211が受信したカード情報の処理方法を判定する機能部である。処理方法判定部212は、店舗I/F部211が受信したカード情報が、テストモードの対象か否かを判定する。ここで、処理方法判定部212は、カード情報に付加されたコードに応じて、店舗単位用と端末単位用とにテストモードを切り換える。
【0023】
具体的に、処理方法判定部212は、カード情報に付加された店舗コードがテスト店舗管理情報241に登録されているか否かを判定する。テスト店舗管理情報241に登録されている場合、処理方法判定部212は、そのカード情報を店舗単位用のテストモードで処理すると判定する。以下、店舗単位用のテストモードを「店舗テストモード」という。
【0024】
また、処理方法判定部212は、カード情報にテストモードコードが付加されているか否かを判定する。テストモードコードが付加されている場合、処理方法判定部212は、そのカード情報を端末単位用のテストモードで処理すると判定する。以下、端末単位用のテストモードを「端末テストモード」という。
【0025】
また、店舗コードがテスト店舗管理情報241に登録されておらず、テストモードコードも付加されていない場合、処理方法判定部212は、そのカード情報を非テストモードである通常の動作モードで処理すると判定する。以下、通常の動作モードを「本番モード」という。
【0026】
なお、一のカード情報について、店舗テストモードと端末テストモードとの両方が判定された場合、何れか一方のテストモードを優先的に採用するよう予め設定されているものとする。本実施形態では、店舗テストモードが優先的に採用される形態について説明する。
【0027】
ローカル検証部213は、カード情報に含まれる所定の要素の整合性を検証することで、そのカード情報が有効か否かを判定する。例えば、ローカル検証部213は、カード情報に含まれたカード番号の桁数が正規の桁数と一致するか否かを判定し、その桁数が一致した場合に整合と判定する。また、ローカル検証部213は、カード情報に含まれた有効期限日と現在日とを比較し、現在日が有効期限内の場合に整合と判定する。
【0028】
ローカル検証部213は、所定の要素全てについて整合性が確認できた場合、そのカード情報が有効であると判定し、後段のホストI/F部214に出力する。一方、不整合の要素が存在する場合、ローカル検証部213は、そのカード情報が無効であると判定し、その旨を示すエラーメッセージを、店舗I/F部211(処理方法判定部212)を介して、送信元のPOS端末10に送信(返信)する。
【0029】
また、ローカル検証部213は、処理方法判定部212の判定結果に応じて、カード情報に対する処理方法を変更する。具体的に、ローカル検証部213は、店舗テストモード又は本番モードと判定されたカード情報に対し、上記した有効/無効の判定を行い、有効と判定したカード情報をホストI/F部214へ出力する。また、無効と判定したカード情報については、その旨を示すエラーメッセージをPOS端末10に返信する。
【0030】
一方、ローカル検証部213は、端末テストモードと判定されたカード情報に対しては、ホストI/F部214への出力は行わずに、所定のテスト用伝文をPOS端末10に返信する。ここで、返信するテスト用伝文の内容は特に問わないものとする。例えば、ホストI/F部214から出力されるテスト用伝文の内容と相違させてもよい。なお、本実施形態では、端末テストモードの場合、カード情報の有効/無効の判定は行わずに、テスト用伝文を返信する形態としたが、有効/無効の判定を行う形態としてもよい。また、有効/無効の判定を行う場合には、その判定結果をテスト用伝文に含めてもよい。
【0031】
ホストI/F部214は、通信部27を用いて、ホストサーバ30と通信を行う機能部である。具体的に、ホストI/F部214は、ローカル検証部213から入力されたカード情報をホストサーバ30に送信(転送)する。また、ホストI/F部214は、ホストサーバ30から送信される与信結果を受信し、店舗I/F部211(処理方法判定部212、ローカル検証部213)を介して、送信元のPOS端末10に送信(返信)する。
【0032】
また、ホストI/F部214は、処理方法判定部212の判定結果に応じて、カード情報に対する処理方法を変更する。具体的に、ホストI/F部214は、本番モードと判定されたカード情報に対しては、そのカード情報をホストサーバ30へ送信する。一方、ホストI/F部214は、店舗テストモードと判定されたカード情報に対しては、ホストサーバ30への送信は行わずに、所定のテスト用伝文をPOS端末10に返信する。ここで、返信するテスト用伝文の内容は特に問わないものとする。例えば、ホストサーバ30から送信される与信結果を模したものを、テスト用伝文として返信してもよい。
【0033】
なお、単体テストモードと判定されたカード情報については、ローカル検証部213によりホストI/F部214への出力が抑制されるため、ホストI/F部214の処理対象とはならない。しかしながら、後述するように、ホストI/F部214において、端末テストモードのカード情報を処理する場合には、店舗テストモードのカード情報と同様に処理するものとする。
【0034】
ところで、本実施形態では、店舗テストモードと端末テストモードとでカード情報を処理する部位、つまり処理工程の段階を切り替えている。その理由は、店舗テストモードと端末テストモードとでは、一般的にテストの目的や内容が異なるからである。
【0035】
例えば、店舗テストモードでは、店舗(POS端末10)と中継サーバ20との連携動作、つまり中継サーバ20を介してカード情報をホストサーバ30に送信できるか否かが主な目的となる。また、他方の端末テストモードでは、新人オペレータ等がPOS端末10の機能や操作を練習(テスト)するのを主な目的としている。この場合、端末テストモードでは、カード情報の有効/無効の判定結果は不要となるため、本実施形態では、ローカル検証部213において有効/無効の判定は行わずに、テスト用伝文を直ちに返送している。このように、本実施形態では、テストの目的に応じて、カード情報を処理する段階を異ならせることで、テストに係る処理の効率化を図っている。
【0036】
なお、店舗テストモードと端末テストモードとで処理の段階を同一にする形態としてもよい。例えば、カード情報を店舗テストモード又は端末テストモードで処理すると判定された場合には、後段のホストI/F部214には出力せずに、ローカル検証部213においてテスト用伝文を返送する形態としてもよい。また、ローカル検証部213は、処理方法判定部212の判定結果に依らず常に本番モードとして処理し、後段のホストI/F部214において、店舗テストモード又は端末テストモードの場合に、テスト用伝文を返送する形態としてもよい。
【0037】
次に、中継サーバ20の動作について説明する。図5は、中継サーバ20が実行する中継処理の一例を示すフローチャートである。
【0038】
まず、中継サーバ20の店舗I/F部211は、POS端末10からカード情報を受け付けるまで待機する(ステップS11;No)。店舗I/F部211がカード情報を受け付けると(ステップS11;Yes)、処理方法判定部212は、そのカード情報に付加された店舗コードがテスト店舗管理情報241に登録されているか否かを判定する(ステップS12)。
【0039】
ステップS12において、テスト店舗管理情報241に登録されていると判定した場合(ステップS12;Yes)、処理方法判定部212は、そのカード情報を店舗テストモードで処理すると判定する(ステップS13)。
【0040】
店舗テストモードの場合、ローカル検証部213は、カード情報が有効か否かを判定する。カード情報が無効の場合(ステップS14;No)、ローカル検証部213は、その旨を示すエラーメッセージをPOS端末10に返信し(ステップS15)、本処理を終了する。また、カード情報が有効の場合(ステップS14;Yes)、ローカル検証部213は、そのカード情報をホストI/F部214に出力する。そして、ホストI/F部214は、ローカル検証部213からカード情報を受け付けると、所定のテスト用伝文をPOS端末10に返信し(ステップS16)、本処理を終了する。
【0041】
また、ステップS12において、テスト店舗管理情報241に登録されていないと判定した場合(ステップS12;No)、処理方法判定部212は、カード情報にテストモードコードが付加されているか否かを判定する(ステップS17)。ここで、テストモードコードが付加されていると判定した場合(ステップS17;Yes)、処理方法判定部212は、そのカード情報を端末テストモードで処理すると判定する(ステップS18)。
【0042】
端末テストモードの場合、ローカル検証部213は、所定のテスト用伝文をPOS端末10に返信し(ステップS19)、本処理を終了する。
【0043】
また、ステップS17において、カード情報にテストモードコードが付加されていないと判定した場合(ステップS17;No)、処理方法判定部212は、そのカード情報を本番モードで処理すると判定する(ステップS20)。
【0044】
本番モードの場合、ローカル検証部213は、ステップS21、S22において、上述したステップS14、S15と同様の処理を実行する。また、ホストI/F部214は、ローカル検証部213からカード情報を受け付けると、そのカード情報をホストサーバ30に送信する(ステップS23)。そして、ホストI/F部214は、ホストサーバ30から与信結果を受け付けると、その与信結果をPOS端末10に返信し(ステップS24)、本処理を終了する。
【0045】
以上のように、本実施形態の中継サーバ20は、カード情報に付加された店舗コード又はテストモードコードに基づいて当該カード情報の処理方法を判定し、その処理方法に応じて、ホストサーバ30への転送を抑制したテストモードと、ホストサーバ30への転送を行う本番モードとを切り換える。これにより、テスト店舗管理情報241に店舗コードを登録、又はカード情報にテストモードコードを付加することで、POS端末10の動作テストを店舗単位又は端末単位で行うことができるため、当該動作テストを効率的に行うことができる。
【0046】
また、中継サーバ20は、POS端末10から指示されたテストモードが、店舗テストモードか端末テストモードかに応じて、カード情報を処理する段階、つまりテスト用伝文を返送する段階を切り替える。これにより、テストの目的や内容に応じてカード情報を処理する段階を異ならせることができるため、テストに係る処理の効率化を図ることができる。
【0047】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0048】
例えば、上記実施形態では、クレジット決済に係る動作例を説明したが、決済方法はこれに限らず、デビッドカードや電子マネー等、店舗外の外部装置と交信して決済を行う他の決済方法に適用してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、商品販売データ処理装置であるPOS端末10をテストの対象としたが、テスト対象の機器はこれに限らないものとする。また、上記実施形態では、クレジット決済に係るカード情報を処理対象としたが、これに限らず、第1装置(上記実施形態ではPOS端末10)から第2装置(上記実施形態ではホストサーバ30)宛てに送信される送信情報であれば、その種別は問わないものとする。
【0050】
上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0051】
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよく、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 決済システム
10 POS端末
20 中継サーバ
211 店舗I/F部
212 処理方法判定部
213 ローカル検証部
214 ホストI/F部
241 テスト店舗管理情報
242 テスト用伝文情報
30 ホストサーバ
N1、N2 通信ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0053】
【特許文献1】特開平10−111891号公報
図1
図2
図3
図4
図5