【解決手段】販売物精算端末は、販売商品情報の中より抽出された決済対象商品の情報および販売顧客情報の中より抽出された決済対象顧客の情報を一時的に保管するデータ一時保管部と、データ一時保管部に保管されている決済対象商品の精算金額を算出する購入金額算出部と、決済対象商品の商品期限データを含む取引データであるトランザクションデータを作成するトランザクションデータ作成部と、作成したトランザクションデータの採番をおこなうトランザクションデータ番号採番部とを有する。
前記データ一時保管部に保管された販売商品情報の中より抽出された決済対象商品の情報に期限日情報を設定する期限日設定部をさらに有する請求項1記載の販売物精算端末。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施形態)
以下に本実施形態にかかる商品期限通知システムの第1の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
本実施形態のシステム構成例を
図1に示す。なお本実施形態において、商品期限は商品の消費期限で説明をしているがこれに限定する必要はなく、商品の賞味期限等であってもよい。
【0010】
この商品期限通知システム100は、公衆回線50等に接続されている顧客情報や購入品の取引情報等を管理している外部サーバ20と、この外部サーバ20にネットワークで接続されている店舗A1、店舗B2および店舗C3と顧客の携帯端末6とからなる。
【0011】
店舗A1は、スーパーマーケット等の物品販売店舗であり、物品の販売時の精算等をおこなう、販売物精算端末としてのPOS(point of sale)端末10と共に、販売物精算後のレシートを出力するプリンタ4と、POS端末10と顧客の携帯端末6のデータ交信を行なったり商品固有の商品コードや顧客情報を取得する入出力部5が接続されている。
【0012】
また店舗B2及び店舗C3も、店舗A1同様POS端末10、プリンタ4および入出力部5を有す。
【0013】
ここで物品販売店舗数は3にて説明をしているが、このシステムにおける店舗数は1、2店舗もしくは4店舗以上であってもなんら問題はない。
【0014】
図2に販売物精算端末としてのPOS端末10を詳細に説明する。POS端末10は、物品購入顧客がレジに持参した購入物品や、後述する顧客の顧客番号を一時保管しておくデータ一時保管部12と、購入物品の精算金額を算出する購入金額算出部13と、精算が完了した取引情報であるトランザクションデータを作成するトランザクションデータ作成部14と、作成した前記トランザクションデータ毎にトランザクションデータ番号を採番するトランザクションデータ番号採番部15と、前記トランザクションデータ作成部14にて作成したトランザクションデータと、前記トランザクションデータ番号採番部15にて採番されたトランザクション番号とを、後述する外部サーバ20に送信するトランザクションデータ送信部16とを有している。また外部とのデータの送信受信をするデータ送受信部11が設けられている。
【0015】
次に
図3に外部サーバ20を詳細に説明する。外部サーバ20は、顧客情報を管理する顧客データ管理部22と、トランザクションデータを元にレシートデータを作成するレシートデータ作成部23と、トランザクションデータを管理するトランザクションデータ管理部24と、顧客の携帯端末6にレシートデータを送信するレシートデータ送信部25と、販売する商品の情報を管理する商品データ管理部26と、期限を通知する際の期限データを抽出する抽出条件を保管する期限データ抽出条件部27と、前記期限データ抽出条件部27の抽出条件により期限データを抽出する期限データ抽出部28と、抽出された期限データを基に通知メールを作成し顧客の携帯端末に送信をおこなう通知データ作成部29を有している。また外部とのデータの送信受信をするデータ送受信部21が設けられている。
【0016】
以下
図2乃至
図8を用いて商品期限通知システムを用いた場合の商品販売を説明する。
【0017】
本システムを利用する顧客はあらかじめ会員登録をおこない、
図4に一例として示す顧客情報データが外部サーバ20の顧客データ管理部22に保管されているものとする。なお関連トランザクション番号は当該顧客の過去のトランザクション番号を示しているものであり、新規の会員登録時はこの関連トランザクション番号は存在しない。
【0018】
物品購入顧客は、購入希望物品をレジに持参する。なお今回の買物の日付は平成26年2月1日であるとして説明する。
【0019】
店舗A1のオペレータはPOS端末10に接続されている例えばスキャナ等の入出力部5によって購入物品をスキャンし、固有商品コードを入手する(S1)。次にその固有商品データを外部サーバ20に設けられている商品データ管理部26に送信する。商品データ管理部26には
図6に一例として示す、店舗にて取り扱っている商品すべての商品データが保管されている。なお本実施の形態においては、後述する
図6に示す○△パンと□○ジュースを購入するものとして説明する。
【0020】
商品データ管理部26は送信されてきた固有商品コードに該当する商品データを抽出し(S2)、データ一時保管部12に保管する(S3)。
【0021】
ここで複数の商品を購入する場合は次の商品のスキャンを行なう(S4)。次の商品スキャンが存在する場合(S4のY)、再度商品コード入手(S1)、商品データ抽出(S2)、データ一時保管(S3)を繰り返す。
【0022】
物品購入顧客がレジに持参した購入希望物品全てのスキャンが完了すると次のスキャン商品は存在しない(S4のN)。商品全てのスキャンが終了したので、顧客はオペレータに対し顧客情報が記載されている顧客カードを渡す。オペレータは入出力部5にて顧客カードをスキャンして顧客番号を入手する(S5)。次に顧客番号を外部サーバ20に設けられている顧客データ管理部22に送信する。顧客データ管理部22は送信されてきた顧客番号に該当する顧客データを抽出し(S6)、データ一時保管部12に保管する(S7)。なお本実施の形態においては、顧客情報入手の為に顧客カードを受け取るとしたが必ずしも顧客カードに限定する必要はなく、例えば顧客が保有している携帯電話の表示画面に顧客の会員コードをコードシンボル等にて表示してもらい、それをオペレータが入出力部5にて読み取る方法等であっても良い。
【0023】
次にPOS端末10の購入金額算出部13は、データ一時保管部12に保管された商品データより精算金額である購入金額を算出する(S8)。
【0024】
次にオペレータは顧客より代金を受領し、精算を完了させる(S9)。
【0025】
精算が完了するとトランザクションデータ番号採番部15は今回の取引のトランザクションデータ番号を採番し(S10)、引き続いてPOS端末10のトランザクションデータ作成部14はデータ一時保管部12に保管してある購入物品データ、顧客番号、店舗情報等より
図7に一例として示すトランザクションデータを作成する(S11)。
【0026】
次にPOS端末10のプリンタ4にてレシートを出力し(S12)顧客に渡す。なおこのレシート出力であるが、後述する顧客の携帯電話へのレシート情報のデータ送信を行う事で中止する事も可能である。またレシート出力、データ送信の双方を行なう等レシート出力の要否は店舗側にて任意に選択可能である。
【0027】
次にPOS端末10のトランザクションデータ送信部16は、外部サーバ20のトランザクションデータ管理部24にトランザクションデータを送信し、保管(S13)すると同時に
図8に一例として示す様に顧客情報の関連トランザクション番号欄に今回のトランザクション番号を追記し顧客データ管理部12に保管する(S14)。
【0028】
次にレシートデータ作成部23は、前記トランザクションデータを基に、購入品のレシートデータを作成し(S15)、レシートデータ送信部25より顧客のメールアドレスに対して送信する(S16)。
【0029】
以上で商品購入時における処理は完了となる(S17)。
【0030】
次に
図3、
図9及び
図10を用いて期限対象品通知を説明する。
【0031】
外部サーバ20の期限データ抽出条件部27には、本商品期限通知システムにおいて期限を通知する対象商品を抽出する為の抽出条件が保管されている。例えば、食料品は期限日の三日前になったら通知の為に対象商品を抽出するという条件や、GH社商品は期限日の二日前になったら抽出すると言った抽出条件であり、この抽出条件は店舗側にて任意に複数設定可能となっている。
【0032】
外部サーバ20の期限データ抽出部28は、定期的に期限データ抽出条件部27に保管されている抽出条件を用いてトランザクションデータ管理部24のデータを対象として検索をおこない、対象商品が存在しているかを確認する。本実施の形態においては、期限データ抽出条件部27にはAB社製のパンは消費期限3日前に通知の為に抽出すると設定されているとして説明する。
【0033】
平成26年2月7日の時点で、期限データ抽出部28は前記期限データ抽出条件にて対象商品を検索すると(S21)、顧客番号ABC0000123-XYZの顧客が平成26年2月1日に購入したAB社○△パンを対象商品として抽出する(S22)。次に通知データ作成部29は抽出された情報を基に
図10に一例として示すメールを作成し(S23)、顧客番号ABC0000123-XYZである日本太郎さんのメールアドレスに向けて期限が近付いているとのメールを送付(S24)し、本商品期限通知システムにおける期限通知は終了する(S25)。
【0034】
以上の様に、本実施の形態による商品期限通知システムでは、期限が近付いている商品を抽出し、購入顧客に対して期限接近メールを送付するため、受信した顧客は期限日を忘れた事による商品の廃棄等を防ぐ事が可能となる。
【0035】
(第2の実施形態)
以下に本実施形態にかかる商品期限通知システムの第2の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。なお第1の実施形態と同じ構成部分においては同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0036】
第1の実施形態においては、
図Aに示す○△パンと□○ジュースを購入するものとして説明した。これら○△パンと□○ジュースは予めその商品の賞味期限が設定されており、商品データ管理部26に保管されている。しかしながら商品によっては同じ固有商品コードを有した商品でも製造日が異なり賞味期限が全て同日にならない場合や、アイスクリーム類の様に賞味期限が存在しないものもある。
【0037】
この様な場合、期限の情報は商品のスキャンを1回行ったのみでは取得出来ない。第2の実施形態は更に期限設定部を設け、商品データ管理部26に期限日が設定されていない場合でも期限日を設定し、その期限日を基に期限接近メールを送付するものである。
【0038】
図11に第2の実施形態におけるPOS端末10−2を詳細に説明する。第2の実施形態におけるPOS端末10−2には第1の実施形態におけるPOS端末10に対し、さらに期限日設定部17が設けられている。
【0039】
以下
図12のフローチャートを用いて第2の実施形態における商品期限通知システムを用いた場合の商品販売の流れを説明する。
【0040】
本システムを利用する顧客は第1の実施形態同様あらかじめ会員登録をおこなっているものとする。
【0041】
物品購入顧客は、購入希望物品をレジに持参する。なお今回の買物の日付も平成26年2月1日であるとして説明する。
【0042】
店舗A1のオペレータはPOS端末10−2に接続されている例えばスキャナ等の入出力部5によって購入物品をスキャンし、固有商品コードを入手する(S31)。次にその固有商品データを外部サーバ20に設けられている商品データ管理部26に送信する。商品データ管理部26には
図6に一例として示す、店舗にて取り扱っている商品すべての商品データが保管されている。なお本実施の形態においては、
図6に示す○△パンと△□クッキーとGHアイスを購入するものとして説明する。
【0043】
商品データ管理部26は送信されてきた固有商品コードに該当する商品データを抽出する(S32)。ここで商品データ管理部26は保管されているデータの期限データ記載部分に期限データが記載されているかを確認する(S33)。例えばAB社○△パンをスキャンした場合は期限が記録されているので(S33のY)、対象商品のデータをデータ一時保管部12に保管する(S36)。
【0044】
例えばEF社△□クッキーをスキャンした場合は期限が記録されていないので期限データ記載有無の確認(S33)はデータなし(S33のN)となる。
【0045】
次に期限店舗側はここで期限の設定が必要かを予め決めてあり、期限の設定が必要な場合(S34のY)は期限日設定部17にて期限日を入力する(S35)。なお期限日の入力方法であるが、包装袋に印刷されている期限日をPOS端末10−2の図示しないキーボード等にて入力したり、固有商品コードを明示してあるバーコード等のコードデータとは別に別途店舗側にて設けてある、期限データが含まれている他のコードデータを入出力部5にてスキャンして期限データを取得してもよい。期限データを取得後、期限データを含む商品データをデータ一時保管部12に保管する(S36)。
【0046】
例えばGH社アイスをスキャンした場合は期限が記録されていないので期限データ記載有無の確認(S33)はデータなし(S33のN)となる。
【0047】
期限店舗側はここで期限の設定が必要かを予め決めてある。たとえばアイス類は賞味期限が設定されていない。従って期限の設定は不要(S34のN)となり、期限データを記入せず、期限データを含まない商品データをデータ一時保管部12に保管する(S36)。またアイス類の様に賞味期限等が設定されていないもの以外にも、商品によっては例えば消費期限がかなり長く、それまでにはおそらく消費してしまうであろうと予測して意図的に賞味期限を伝えないという運用も考えられる。その場合は期限設定不要(S34のN)となる。この期限設定要否は店舗側にて任意に設定が可能である。
【0048】
複数の商品を購入する場合は次の商品のスキャンを行なう(S37)。次の商品スキャンが存在する場合(S37のY)、再度商品コード入手(S31)、商品データ抽出(S32)、期限データの有無の確認(S33)等を繰り返す。
【0049】
物品購入顧客がレジに持参した購入希望物品全てのスキャンが完了すると次のスキャン商品は存在しない(S37のN)。これ以降は第1の実施形態と同じ処理である為その説明は省略する。また期限接近対象商品の抽出ならびに通知も第1の実施形態と同じ処理である為その説明は省略する。
【0050】
以上の様に第2の実施形態においては、商品情報に期限情報が予め記録されていない商品においても、期限日設定部17にて任意に期限を入力する事が出来る。これにより同一の固有商品コードで期限が異なる商品が存在していても正しい期限の入力が可能となり、その期限に対応した期限日接近の情報を提供する事が可能である。また期限設定の要否が設定可能である為、期限が存在しない商品に正しくない期限を入れる事を防ぐ事が可能であると同時に、意図的に期限日を設定しないといった運用も可能となる。
【0051】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更をおこなうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。