特開2015-170034(P2015-170034A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-170034(P2015-170034A)
(43)【公開日】2015年9月28日
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20150901BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20150901BHJP
【FI】
   G07G1/12 321A
   G06Q30/06 210
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-43123(P2014-43123)
(22)【出願日】2014年3月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】杉山 勉
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142BA14
3E142DA01
3E142DA07
3E142FA06
3E142FA18
3E142FA22
3E142FA35
3E142GA36
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】当該商取引において釣銭額の端数金額に対して釣銭ポイントを付与することが可能となる。
【解決手段】会員取引フラグF1に“1”がセットされている場合には、釣銭額の端数金額を端数単位メモリの基準値から算出する。端数金額が0より大きい場合に、釣銭ポイント該当日設定テーブルを検索する。釣銭ポイント該当日であると、釣銭ポイント設定テーブルを調べ、当該端数金額に対応する釣銭ポイントを抽出する。
【選択図】 図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品登録された1商取引の登録商品に係る合計金額と入力された預り金額とから釣銭額を算出する釣銭額算出手段と、
現在の日付および曜日を計時管理する計時手段と、
会員情報を入力する会員情報入力手段と、
前記釣銭額の端数金額を算出する場合の端数単位の基準値を設定する端数単位設定部と、
前記釣銭額の端数金額に対して釣銭ポイントを付与する該当日か否かを設定する該当日設定部と、
前記釣銭額の端数金額に対応して釣銭ポイントを設定する釣銭ポイント設定部と、
前記釣銭額算出手段で算出された前記釣銭額に対応する端数単位の基準値により当該釣銭額の端数金額を算出する端数金額算出手段と、
この端数金額算出手段により算出された端数金額が所定の金額より大きい場合には、会員情報の入力の有無を判別し、会員取引である場合は、前記該当日設定部に前記計時手段により計時された現在日付が存在するか否を判定する該当日判定手段と、
この該当日判定手段により現在日付が釣銭ポイントを付与する該当日と判定されると前記釣銭ポイント設定部に設定されている当該端数金額に対する釣銭ポイントを抽出する釣銭ポイント抽出手段と、
を備えたことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記該当日設定部には、曜日毎に釣銭ポイントを付与する該当日が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記釣銭ポイント抽出手段により抽出された前記釣銭ポイントをレシートに印字するレシート印字手段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、POS(Point Of Sales)端末等の商品販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、スーパーマーケットなどの店舗においては、単価に10円単位または1円単位の端数が付いた商品が販売されている。
【0003】
このため、商品購入の合計金額にも10円単位または1円単位の端数が付くことが多くなる。
【0004】
顧客は、小銭を持っていなかったり合計金額分の現金をそろえるのが面倒なために、端数単位よりも大きな単位の金額で支払い、釣銭を受取るようになるが、その時の釣銭は、必然的に10円単位または1円単位の端数が発生することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平02−287695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなことから、釣銭の端数が発生すると、顧客は小銭の確認するためにも、釣銭の支払いにも時間がかかることになる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、会員取引した顧客に対して、釣銭ポイントを付与可能な商品販売データ処理装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態の商品販売データ処理装置において、商品登録された1商取引の登録商品に係る合計金額と入力された預り金額から釣銭額を算出する釣銭額算出手段と、現在の日付および曜日を計時する計時手段と、会員情報を入力する会員情報入力手段と、前記釣銭額の端数金額を算出する場合の端数単位の基準値を設定する端数単位設定部と、前記釣銭額の端数金額に対して釣銭ポイントを付与する該当日か否かを設定する該当日設定部と、前記釣銭額の端数金額に対応して釣銭ポイントを設定する釣銭ポイント設定部と、前記釣銭額算出手段で算出された前記釣銭額に対応する端数単位の基準値により当該釣銭額の端数金額を算出する端数金額算出手段と、この端数金額算出手段により算出された端数金額が所定の金額より大きい場合には、会員情報の入力の有無を判別し、会員取引である場合は、前記該当日設定部に前記計時手段により計時された現在日付が存在するか否を判定する該当日判定手段と、この該当日判定手段により現在日付が釣銭ポイントを付与する該当日と判定されると前記釣銭ポイント設定部に設定されている当該端数金額に対する釣銭ポイントを抽出する釣銭ポイント抽出手段と、を備えた。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態であるPOS端末を含むPOSシステムの主要構成を示す模式図。
図2】同実施形態においてストアサーバで管理される商品マスタのデータ構造例を示す模式図。
図3】同実施形態におけるストアサーバで管理される会員マスタのデータ構造例を示す模式図。
図4】同実施形態においてPOS端末の要部構成を示すブロック図。
図5】同実施形態におけるPOS端末のRAMに形成する主要なメモリエリアを示す模式図。
図6】同実施形態に係るPOS端末の補助記憶部に形成された釣銭ポイント該当日設定テーブルを示す模式図。
図7】同実施形態に係るPOS端末の補助記憶部に形成された釣銭ポイント設定テーブルを示す模式図。
図8】同実施形態に係るPOS端末の補助記憶部に形成された端数単位メモリを示す模式図。
図9】同実施形態に係るPOS端末の1商取引処理において発行されるレシートの一印字例を示す模式図。
図10】同実施形態に係るPOS端末のCPUが実行する商品販売データ処理の前半部を示すフローチャート。
図11】同実施形態に係るPOS端末のCPUが実行する商品販売データ処理の後半部を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、一実施形態について図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、POS端末12を備えたPOSシステム11の概略構成を示す模式図である。
【0012】
図1に示すように、POSシステム11は、複数台(図では3台)のPOS端末12と各POS端末12を制御するストアサーバ13とをLAN(Local Area Network)等の通信回線14を介して相互通信可能に接続されるように構成している。
【0013】
各POS端末12には、ポイント会員として契約された顧客に対して発行されたポイントカード100に記録されている会員情報である会員コードおよび氏名などカードデータを入力するためのカードリーダ43が備えられている。
【0014】
ストアサーバ13は、商品マスタ15および会員マスタ16などのデータベースを管理する。
【0015】
図2は、商品マスタ15に蓄積される商品別レコードのデータ構造を示す模式図である。図2に示すように、商品別レコードは、商品コード、分類コード、商品名および単価等のデータ項目を含む。商品コードは各商品を識別するために商品毎に割り当てられる固有のコードである。分類コードは、対応する商品が属する分類に割り当てられる固有のコードである。商品名および単価は、対応する商品コードによって特定される商品の固有名称、単価である。ここで、商品マスタ15は、商品情報記憶手段として構成される。
【0016】
図3は、会員マスタ16に蓄積される会員別レコードのデータ構造を示す模式図である。図3に示すように、会員別レコードは、会員コード、会員名、個人情報、釣銭ポイント、売上金額及び売上点数等のデータ項目を含む。個人情報は、会員コードによって特定される会員の住所、性別、電話番号等である。釣銭ポイントはその会員が保有する釣銭ポイントの累計値である。ここで、会員マスタ16は、会員情報記憶手段として構成される。
【0017】
図4は、各POS端末12の要部構成を示すブロック図である。
【0018】
図4に示すように、各POS端末12は、制御部本体としてCPU(Central Processing Unit)21を備えている。
【0019】
このCPU21には、主記憶部としてCPU21が実行するオペレーティングシステム(Operating System)およびアプリケーションプログラム等の各種プログラム等の固定的データを予め格納記憶されたROM(Read Only Memory)22、CPU21が各種の処理を実行するための各種可変的データを記憶するために一時的にデータやプログラムを記憶するためのワークエリアが形成されているRAM(Random Access Memory)23、補助記憶部24、現在の日時および曜日を計時管理する計時手段としての時計部25、通信インタフェース(I/F)26、I/Oポート(Input/Output)27、キーボードコントローラ28、スキャナコントローラ29、表示コントローラ30、31、プリンタコントローラ32およびカードリーダコントローラ33などを、アドレスバス、データバス、制御バスなどのバスライン34を介してそれぞれ接続している。
【0020】
そして、I/Oポート27には、モードスイッチ36、ドロワ開放部37を接続し、キーボードコントローラ28にキーボード38を接続し、スキャナコントローラ29にスキャナ39を接続し、表示コントローラ30に前面表示器40を接続し、表示コントローラ31に客面表示器41を接続し、プリンタコントローラ32にプリンタ42を接続し、カードリーダコントローラ33にカードリーダ43を接続している。
【0021】
CPU21は、ROM22およびRAM23に記憶されたオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムに基づいて、POS端末12としての各種の動作を実現する各部を制御する。
【0022】
図5は、RAM23に形成された主要なメモリエリアを示す模式図である。
【0023】
図5に示すようにRAM23には、取引処理メモリ231、会員情報メモリ232、印字メモリ233、会員取引フラグF1のフラグメモリ234および登録中フラグF2のフラグメモリ235が形成されている。
【0024】
取引処理メモリ231には、取引Noエリア、取引日時(曜日)エリア、レジNoエリア、責任者Noエリア、責任者名エリア、商品コードエリア、商品名エリア、単価エリア、売上点数エリア、売上金額エリア、小計金額エリア、外税対象額エリア、外税エリア、内税エリア、合計金額エリア、釣銭額エリア、預り金額エリア、端数金額エリア、釣銭ポイントエリア、合計点数エリア等からなる取引処理レコードを一時的に記憶する。
【0025】
会員情報メモリ232には、会員登録された会員コードに対応して会員名および釣銭ポイント等からなる会員情報レコードを一時的に記憶する。
【0026】
印字メモリ233には、1商取引分の取引処理メモリ231および会員情報メモリ232に記憶されているレシート印字データを一時的に記憶する。
【0027】
補助記憶部24は、たとえば、ハードディスクドライブやSSD(Solid State Drive)などで構成されている。
【0028】
この補助記憶部24には、釣銭ポイント該当日設定テーブル17、釣銭ポイント設定テーブル18および端数単位メモリ241を形成している。
【0029】
釣銭ポイント該当日設定テーブル17および釣銭ポイント設定テーブル18および端数単位メモリ241と各種の主要なコンピュータプログラムは、POS端末12の起動時、その全部または一部がRAM23にコピーされる。CPU21は、RAM23にコピーされたコンピュータプログラムに従った処理を実行する。
【0030】
図6は、釣銭ポイント該当日設定テーブル17に設定される日付別およびその曜日別レコードのデータ構造を示す模式図である。
【0031】
図6に示すように、釣銭ポイント該当日設定テーブル17には、たとえば、2014年2月の日付別、1日から28日および曜日別(月曜日から日曜日)、釣銭ポイントフラグF3等のデータ項目を含む。
【0032】
そして、時計部25にて計時される日付が翌月に更新される毎に釣銭ポイント該当日設定テーブル17の日付データおよび曜日データを自動的に書き換えるようになっている。
【0033】
また、釣銭ポイントフラグF3には、釣銭ポイント付与該当日であるか否かを識別するため本実施形態では、釣銭ポイント付与該当日はF3“1”、非該当日はF3“0”がセットされる。
【0034】
なお、釣銭ポイント該当日は例えば、日付では、5日、15日および25日、曜日では、水曜日とする。このように店舗において自在に設定することが可能となる。
【0035】
ここで、釣銭ポイント該当日設定テーブル17は、釣銭ポイント該当日設定部として構成される。
【0036】
図7は、釣銭ポイント設定テーブル18に設定されるレコードのデータ構造を示す模式図である。
【0037】
図7に示すように、釣銭ポイント設定レコードは、釣銭額の端数金額(円)および、釣銭ポイント(点)等のデータ項目を含む。釣銭の端数金額が1円単位で1円から9円に対して釣銭ポイントを設定する。その条件として、1円〜5円については、1点〜5点の釣銭ポイントを設定する。また、6円〜9円に対しては、端数金額から5円を減算した1点〜4点の釣銭ポイントを設定している。
【0038】
なお、釣銭ポイントは上記実施形態に限定されることなく、端数金額1円〜9円に対して1点〜9点に設定してもよい。
【0039】
ここで、釣銭ポイント設定テーブル18は、釣銭ポイント設定部として構成される。
【0040】
図8は、端数金額の基準値を設定する端数単位メモリ241が設けられている。
【0041】
ここで、端数単位メモリ241には、端数単位の基準値として、たとえば、「10」と設定記憶されていたならば、釣銭額の端数金額を10円未満と設定されることになる。
【0042】
なお、この端数単位メモリ241に「100」と設定記憶されていたならば100円未満を端数として取扱うことを示すものである。
【0043】
また、端数単位メモリ241の基準値として10円未満と説明したが端数金額の下1桁としてもよい。
【0044】
通信インタフェース(I/F)26は、ストアサーバ13と通信回線14を介してデータ通信を制御する。
【0045】
I/Oポート27は、モードスイッチ36が出力するモード信号をモードデータに変換してRAM23に書き込む。また、CPU21からドロワ開放部37の開放が指示されたことに応じてドロワを駆動するための駆動信号をドロワ開放部37に対して出力する。
【0046】
モードスイッチ36は、「登録」、「点検」、「精算」および「設定」などの各種業務モードの中から1業務を選択するためのスイッチで、鍵にて操作される。
【0047】
因みに、「登録」とはキーボード38の置数キーと商品コードキー入力もしくは、スキャナ39によるバーコード(商品コード)のスキャニング入力等の商品登録手段により1商取引として売上商品の登録が行われると、この商品登録された商品の売上データを取引処理メモリ231に登録処理し、預/現計キーなどの登録締め手段により1商取引として商品登録された商品の販売登録終了が宣言されると、その1商取引として販売登録された商品の印字メモリ233のレシート印字データを印字したレシートを発行する業務のモードである。
【0048】
「設定」とは、各種業務を実行する上で必要なデータを予めメモリに設定する業務である。
【0049】
ドロワ開放部37は、キャッシャが預/現計キーの登録締めを宣言したことに応じてCPU21からI/Oポート27を介して出力される駆動信号によりドロワが自動的に開放される。
【0050】
キーボードコントローラ28は、キーボード38が操作されたキーに対応するキー信号を取り込み、CPU21に通知する。
【0051】
キーボード38には、数値データを置数入力するための置数(テン)キーの他、商品を分類する部門キー、キャッシャのサインオンまたはサインオフに使用されるとともに責任者コードの入力を指示するサインキー、金額キー、取消キー、PLU(Price Look Up)キー(商品コードキー)、クリアキー、小計金額の算出を指示する小計キー、現金決済による1商取引の商品登録終了を宣言する登録締めキーとして機能する預/現計キー、信計キーおよび割引キー等の商取引に係わるデータ等を入力するための各種ファンクションキーを配設されている。
【0052】
スキャナコントローラ29は、スキャナ39がバーコードデータにデコードした商品コードを取り込んでCPU21に出力する。
【0053】
スキャナ39は、商品等に付けられたコードシンボルであるバーコード等をスキャニングした際に発生する電気信号を2値化し、この2値化した電気信号をバーコードデータにデコードする。
【0054】
表示コントローラ30は、CPU21からの指令に応じて前面表示器40の画面表示を駆動制御するもので、前面表示器40は、オペレータであるキャッシャに対して販売商品の商品名、単価、小計金額額、合計金額、釣銭額などの確認用に使用する表示器として機能する。
【0055】
表示コントローラ31は、CPU21からの指令に応じて客面表示器41の画面表示を駆動制御するもので、客面表示器41は、商品を購入した顧客に対して購入商品の商品名、単価、小計金額、合計金額、預かり金額、釣銭額などの確認用に使用する表示器として機能する。
【0056】
プリンタコントローラ32は、CPU21から供給された印字データをもとにプリンタ42の駆動を制御する。
【0057】
プリンタ42は、レシート用紙に1取引の取引明細データを印字してレシートを発行するものである。
【0058】
なお、図9は、会員取引の顧客に対して1商取引において釣銭額が生じて釣銭ポイントを付与された印字例を示すレシート110である。
【0059】
ここで、プリンタコントローラ32とプリンタ42とによってレシート印字発行手段を構成する。
【0060】
カードリーダコントローラ33は、磁気カードからなるポイントカード100の磁気ストライプ部に記録されたデータを読取ったりするカードリーダ43を接続している。
【0061】
このカードリーダ43にて読み取られたカードデータを入力しかつCPU21からのデータを出力するものである。すなわち、カードリーダ43およびカードリーダコントローラ33によって会員情報入力手段を構成する。
【0062】
ポイントカード100は、たとえば、磁気カードにより形成されており、サービスポイントの提供を受けられるポイント会員として契約をした各顧客に対してそれぞれ発行されている。磁気カードの磁気ストライブ部には、カード毎に異なる会員を識別する会員コードとその会員コードに対応して氏名と付与されたサービスポイントの釣銭ポイントとが記録される。
【0063】
なお、ポイントカード100は、磁気カードに限定されるものではなくICカードやリライタブルマーキング技術を利用したカード等であってもよい。
【0064】
次に、一実施形態に係るPOS端末12のCPU21による商品販売データ処理について説明する。
【0065】
CPU21は、1顧客との商取引に対して図10および図11のフローチャートに示すステップで各部を制御するものとなっている。
【0066】
まず、CPU21は、会員登録が宣言されるのを待機している(ステップST11)。
【0067】
ここで、CPU21は、カードリーダコントローラ33に接続されたカードリーダ43を介してポイントカード100のカードデータが入力されたことを検知すると(ステップST11のYES)、会員登録が宣言されたので、CPU21は、そのカードデータ中の会員コードにより会員マスタ16を検索し、当該会員コードに対応した会員情報レコードのデータ項目である会員コード、会員名、個人情報および釣銭ポイントを取得する(ステップST12)。
【0068】
そして、この会員情報レコードのデータ項目を会員情報メモリ232に記憶する(ステップST13)。
【0069】
また、フラグメモリ234の会員取引フラグF1を“1”にセットする(ステップST14)。その後、CPU21は、ステップST15の商品登録に進む。
【0070】
これに対して、ポイントカード100のカードデータが登録されず、会員登録なしと判定された場合には(ステップST11のNO)、CPU21は、ステップST12〜ST14の処理を行わず一般顧客としてステップST15の商品登録に進む。
【0071】
つぎに、CPU21は、1商取引の販売される商品が登録されるのを待機する(ステップST15)。
【0072】
ここで、CPU21は、商品登録手段であるスキャナコントローラ29に接続されたスキャナ39で商品に付けられたバーコード(商品コード)がスキャニングあるいはキーボードコントローラ28に接続されたキーボード38のキー操作入力により商品コードが入力されると、商品登録ありと判断する(ステップST15のYES)。
【0073】
そして、CPU21は、フラグメモリ235の登録中フラグF2を参照して1商取引の商品登録中か否かを判定する(ステップST16)。
【0074】
当初は登録中フラグF2が“0”にリセットされており商品登録中でないので、CPU21は、取引処理メモリ231の各エリアを初期化する(ステップST17)。
【0075】
次に、CPU21は、取引処理メモリ231の取引日時(曜日)エリアに、時計部25で計時されている現在の日時および曜日をセットする(ステップST18)。
【0076】
ステップST19としてCPU21は、登録中フラグF2に“1”をセットした後に、登録商品処理を行う(ステップST20)。
【0077】
すなわち、入力された商品コードで商品マスタ15にアクセスし、商品マスタ15にプリセットされている当該商品コードに対応する商品名、単価等の商品データを商品マスタ15から取得する。
【0078】
そして、単価に売上点数を乗算して売上金額を算出したならば、商品コード、商品名、単価、売上点数および売上金額等の登録商品データとして取引処理メモリ231に記憶する。
【0079】
また、商品名、単価、売上点数、売上金額等の登録商品データを前面表示器40および客面表示器41に表示させる。
【0080】
また、CPU21は、商品名、単価、売上点数およびと売上金額等の各データを取引処理メモリ231から読出し、印字メモリ233にセットする。
【0081】
次に、CPU21は、小計キーが操作入力されたか否かを判定する(ステップST21)。
【0082】
CPU21は、小計キーの操作入力が検知されない場合には(ステップST21のNO)、再びステップST15の処理に戻って次の商品の登録されるのを待機する。
【0083】
一方、小計キーの操作入力が検知されると(ステップST21のYES)、CPU21は、当該1商取引の小計金額を算出するとともに、これに消費税を加算した合計金額を算出し、前面表示器40および客面表示器41へ表示させる。
【0084】
また、小計金額および合計金額等のデータを取引処理メモリ231および印字メモリ233に記憶する(ステップST22)。
【0085】
次に、CPU21は、登録締め手段の預/現計キーが操作入力されるのを待機する(ステップST23)。
【0086】
そして、CPU21は、キーボードコントローラ28に接続されたキーボード38の登録締め手段である預/現計キーが操作入力を検知したならば(ステップST23のYES)、当該1商取引の締めが宣言されたので、CPU21は、釣銭演算を処理する(ステップST24)。
【0087】
すなわち、預から金額から当該1商取引の合計金額を減算して釣銭額を算出する。預り金額は、オペレータが、合計金額を確認した顧客から受け取った通貨の額をキーボードコントローラ28に接続されたキーボード38の置数キーを用いてキー入力したものである。CPU21は、釣銭額のデータを前面表示器40および客面表示器41へ表示させる(ステップST25)。
【0088】
その後、CPU21は、預かり金額および釣銭額等の各データを取引処理メモリ231に記憶するとともに、取引処理メモリ231から預かり金額および釣銭額の各データを読み出し、印字メモリ233に記憶する(ステップST26)。
【0089】
次に、CPU21は、フラグメモリ234の会員取引フラグF1をチェックして会員取引か否かを判定する(ステップST27)。
【0090】
ここで、CPU21は、ここで会員取引フラグF1が“1”にセットされていた場合には(ステップST27のYES)、次に、CPU21は、ステップST28として、釣銭額エリアの釣銭額を補助記憶部24の端数単位メモリ241の基準値で除算し、その余りの部分を端数金額(端数金額算出手段)として取引処理メモリ231の端数金額エリアに記憶する。
【0091】
次に、CPU21は、釣銭額の端数金額が0円より大きいか否かを判定する(ステップST29)。
【0092】
そして、CPU21は、端数金額が0円の場合には(ステップST29のNO)、釣銭額に端数金額が生じないのでステップST33へ進む。そして、レシート用紙に取引情報を印字したレシートを発行させる。
【0093】
また、CPU21は、端数金額が0円より大きい場合には(ステップST29のYES)、次に、CPU21は、当該商取引が釣銭ポイント該当日か否かを判定する(ステップST30)。すなわち、ステップST18にて時計部25で計時された現在の日付または曜日の図6の釣銭ポイント該当日設定テーブル17に設定されている釣銭ポイントフラグF3が“0”にリセットされていた場合には(ステップST30のNO)、釣銭ポイントの該当日でないのでステップST33に進む。
【0094】
一方、時計部25で計時された現在の日付または曜日の図6の釣銭ポイント該当日設定テーブル17の釣銭ポイントフラグF3が“1”にセットされていた場合には(ステップST31のYES)、次に、CPU21は、ステップST28で算出された釣銭額の端数金額が釣銭ポイントを付与されるのかを調べる。 すなわち、CPU21は、図7に示す釣銭ポイント設定テーブル18の当該端数金額に対応する釣銭ポイントを抽出する(ステップST31)。
【0095】
CPU21は、抽出した当該釣銭ポイントを取引処理メモリ231の釣銭ポイントエリアおよび印字メモリ233に記憶する(ステップST32)。
【0096】
CPU21は、釣銭ポイントが抽出された場合には、印字メモリ233に記憶されている釣銭ポイントなどに基づいてプリンタ42によりレシート用紙に印字しレシート110を発行する(ステップST33)。
【0097】
さらに、取引処理メモリ231および会員情報メモリ232の各データ等を通信インタフェース26を制御し通信回線14を介してストアサーバ13に転送する処理を実行する(ステップST34)。
【0098】
以上で、顧客との当該1商取引の商品販売データ処理を終了させる。
【0099】
次に、この一実施形態の動作を説明する。図9はレシート110の印字例を示した図である。この図9に示すように、釣銭ポイントとして2円が付与されている。
【0100】
会員取引の顧客が買物をしたとする。商品登録が終了し小計キーが操作入力されると前面表示器40、客面表示器41に合計金額として1,248円が表示される。
【0101】
顧客がこれに対して2,000円を支払ったとする。オペレータはテンキーで2,000円と置数してその後に、預/現計キーを操作入力する。すると、預り金額の2,000円から合計金額の1,248円を減算し釣銭が752円を算出する。
【0102】
ここでフラグメモリ234の会員取引フラグF1をチェックし会員取引フラグF1がセットされていることから端数金額処理を実行する。
【0103】
算出された釣銭の752円に対して端数金額処理としては、先ず、補助記憶部24の端数単位メモリ241を検索し基準値を調べる。ここでは、基準値の端数単位は10であるので、10円未満が端数金額ということになる。
【0104】
したがって752円を10で除算し余りとなる部分の2円を端数金額データとなり、2円を端数金額エリアに記憶する。
【0105】
次に、釣銭ポイント該当日設定テーブル17を検索し、時計部25に計時されている現在の日時および曜日が釣銭ポイント該当日か否かを補助記憶部24の釣銭ポイント該当日設定テーブル17を検索し、現在日付または曜日が釣銭ポイントフラグF3“1”にセットされていた場合には、当該商取引は、釣銭ポイント該当日である。
【0106】
次に、釣銭額の端数金額が2円で0円より大きいので、図7に示す釣銭ポイント設定テーブル18で当該端数金額が2円に対応する釣銭ポイント2点を抽出する。そして釣銭ポイント2点を前面表示器40および客面表示器41に表示させる。
【0107】
次に、図9に示すように、釣銭ポイントととして2点が印字されたレシート110が発行される。
【0108】
以上説明したように、本実施形態に係るPOS端末12は、1商取引の釣銭額に端数金額が生じ、釣銭ポイント該当日に該当すると、顧客に釣銭ポイントを付与することにより顧客満足度が得られるようになる。
【0109】
また、釣銭ポイントを付与する該当日を顧客に対して認識させることで、顧客が特定日の取引に対する意識を向上させることにより販促に繋がるようになる。
【0110】
なお、この発明は前記一実施の形態に限定されるものではなく、実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0111】
たとえば、前記一実施形態では、本発明をPOS端末に適用し、商品マスタ15および会員マスタ16を外部のストアサーバ13の記憶装置に設けたが、これらのマスタファイルをPOS端末の内部の記憶装置に設けて、単体で本発明の機能を実現するようにしてもよい。
【0112】
本発明は前記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。たとえば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を組み合わせてもよい。
【0113】
以上説明したように、実施の段階ではその趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【0114】
11…POSシステム、12…POS端末、13…ストアサーバ、15…商品マスタ、16…会員マスタ、17…釣銭ポイント該当日テーブル、18…釣銭ポイント設定テーブル、21…CPU、22…ROM、23…RAM、231…取引処理メモリ、232…会員情報メモリ、233…印字メモリ、234…フラグメモリ、24…補助記憶部、241…端数単位メモリ、25…時計部、38…キーボード、39…スキャナ、40…前面表示部、41…客面表示部、43…カードリーダ、100…ポイントカード、110…レシート。
図1
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