特開2015-170628(P2015-170628A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-170628(P2015-170628A)
(43)【公開日】2015年9月28日
(54)【発明の名称】プリント配線板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/38 20060101AFI20150901BHJP
   H05K 1/03 20060101ALI20150901BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20150901BHJP
【FI】
   H05K3/38 D
   H05K1/03 630H
   H05K1/18 Q
   H05K1/18 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-42276(P2014-42276)
(22)【出願日】2014年3月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】特許業務法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古谷 俊樹
【テーマコード(参考)】
5E336
5E343
【Fターム(参考)】
5E336AA04
5E336AA07
5E336AA08
5E336BB01
5E336BB02
5E336BB16
5E336BC02
5E336BC16
5E336BC31
5E336CC31
5E336GG16
5E336GG30
5E343AA02
5E343AA15
5E343AA17
5E343AA38
5E343BB05
5E343BB24
5E343BB67
5E343BB71
5E343CC01
5E343DD32
5E343FF16
5E343GG02
(57)【要約】
【課題】補強部材を有する層間樹脂絶縁層と導体層間の接着強度が低い。
【解決手段】層間樹脂絶縁層とその層間樹脂絶縁層上に形成されている第1導体層とを有する回路基板が準備され、また、粗面を有する第1面とその第1面と反対側の第2面とを有する金属箔とその金属箔の第1面上に形成されている樹脂層とからなる樹脂付き金属箔が準備される。その後、回路基板の第1導体層と樹脂付き金属箔の樹脂層が向かい合うように、回路基板上に樹脂絶縁層を介して樹脂付き金属箔が積層され、金属箔にレーザを照射することで樹脂付き金属箔と樹脂絶縁層を貫通し第1導体層に至る第1ビア導体用の第1開口が形成され、金属箔が除去され、そしてセミアディティブ法により、樹脂層上に第2導体層が形成され、第1開口に第1導体層と第2導体層を接続する第1ビア導体が形成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
層間樹脂絶縁層と前記層間樹脂絶縁層上に形成されている第1導体層とを有する回路基板を準備することと、
粗面を有する第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有する金属箔と前記金属箔の前記第1面上に形成されている樹脂層とからなる樹脂付き金属箔を準備することと、
前記回路基板の前記第1導体層と前記樹脂付き金属箔の前記樹脂層が向かい合うように、前記回路基板上に樹脂絶縁層を介して前記樹脂付き金属箔を積層することと、
前記金属箔にレーザを照射することで前記樹脂付き金属箔と前記樹脂絶縁層を貫通し前記第1導体層に至る第1ビア導体用の第1開口を形成することと、
前記金属箔を除去することと、
セミアディティブ法により前記樹脂層上に第2導体層を形成することと前記第1開口に前記第1導体層と前記第2導体層を接続する第1ビア導体を形成すること、
とを有するプリント配線板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法であって、さらに、前記層間樹脂絶縁層にめっきで形成されている電極を有する電子部品を内蔵することを有し、
前記積層することは前記電子部品上に前記樹脂付き金属箔と前記樹脂絶縁層を積層することを含み、
前記第1開口を形成することは前記電極に至る前記第1開口を形成することを含み、
前記第1ビア導体を形成することは前記電極に至る前記第1開口に前記第1ビア導体を形成することを含み、
前記めっきで形成されている電極の厚みは5μm以上である。
【請求項3】
請求項2に記載のプリント配線板の製造方法であって、さらに、エッチングにより前記第1開口により露出される前記電極の厚みを薄くすることを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂付き金属箔を用いるプリント配線板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、プリント配線板とプリント配線板の製造方法を開示している。特許文献1は、特許文献1の図3から図8に製造方法を開示している。特許文献1の図3によれば、配線層上にエポキシ樹脂とガラスクロスを含む第1樹脂シートが積層されている。特許文献1の図4によれば、第1樹脂シート上にエポキシ樹脂単体からなる第2樹脂シートが積層されている。そして、特許文献1の17段落によれば、第1樹脂シートと第2樹脂シートのエポキシ樹脂は完全に硬化される。特許文献1の図5から図8によれば、セミアディティブ法で導電パターンが形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−034197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の図5や18段落によれば、第1樹脂シートと第2樹脂シートを貫通する貫通孔がレーザで形成されている。貫通孔形成後、デスミアが行われている。特許文献1は、デスミアにより、第2樹脂シートの表面に凸凹が形成されると開示している。しかしながら、特許文献1の17段落によれば、貫通孔形成前に第2樹脂シートのエポキシ樹脂は完全に硬化されている。つまり、デスミア前に第2樹脂シートのエポキシ樹脂は完全に硬化されている。従って、デスミアにより第2樹脂シートを粗化することは難しいと考えられる。特許文献1の技術では、導電パターンと第2樹脂シート間の接着強度を高くすることが難しいと考えられる。特許文献1の技術では、導体パターンの幅が15μm未満になると、導体パターンが第2樹脂シートから剥がれると予想される。
【0005】
本発明の目的は、補強部材を有する層間樹脂絶縁層と導体層間の接着強度を高くすることである。別の目的はビア導体用の開口のトップ径とボトム径の差を小さくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るプリント配線板の製造方法は、層間樹脂絶縁層と前記層間樹脂絶縁層上に形成されている第1導体層とを有する回路基板を準備することと、粗面を有する第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有する金属箔と前記金属箔の前記第1面上に形成されている樹脂層とからなる樹脂付き金属箔を準備することと、前記回路基板の前記第1導体層と前記樹脂付き金属箔の前記樹脂層が向かい合うように、前記回路基板上に樹脂絶縁層を介して前記樹脂付き金属箔を積層することと、前記金属箔にレーザを照射することで前記樹脂付き金属箔と前記樹脂絶縁層を貫通し前記第1導体層に至る第1ビア導体用の第1開口を形成することと、前記金属箔を除去することと、セミアディティブ法により前記樹脂層上に第2導体層を形成することと前記第1開口に前記第1導体層と前記第2導体層を接続する第1ビア導体を形成すること、とを有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】(A)〜(E)は、本発明の一実施形態に係るプリント配線板の製造方法の各工程を示す断面図である。
図2】(A)〜(C)は、上記実施形態に基づく電子部品を内蔵するプリント配線板の製造方法の実施例を示す断面図である。
図3】参考例のビア導体用の開口の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
特許文献1の層間樹脂絶縁層は、第1樹脂シートと第1樹脂シート上の第2樹脂シートで形成されている。そして、第1樹脂シートはガラスクロスを含み、第2樹脂シートはエポキシ樹脂単体で形成されている。そのため、第2樹脂シートは第1樹脂シートよりレーザで加工されやすい。また、特許文献1の図5や18段落によれば、特許文献1では、レーザは第2樹脂シートに直接照射されている。特許文献1では、レーザのエネルギーが第2樹脂シートで最初に消費される。第2樹脂シートは加工されやすい。そのため、特許文献1の技術によれば、層間樹脂絶縁層に形成されるビア導体用の開口が図3に示される形状を有しやすい。図3は参考例のビア導体用の開口の断面図である。ビア導体用の開口のトップ径Tとボトム径Bの差が大きくなる。トップ径Tは層間樹脂絶縁層の上面での開口の径であり、ボトム径Bは導体回路上での開口の径である。
【0009】
以下に、本発明の実施形態が図面に基づいて説明される。図1(A)〜図1(E)は本発明の実施形態のプリント配線板の製造方法の各工程を示す断面図である。
この実施形態のプリント配線板の製造方法では、図1(E)に示されるように、第1層間樹脂絶縁層2と、第1層間樹脂絶縁層2上の第1導体層1と、第1層間樹脂絶縁層2と第1導体層1上に形成されている第2層間樹脂絶縁層30と第2層間樹脂絶縁層30上の第2導体層5と、を具えるプリント配線板が、図1(A)〜図1(E)に示される工程を経て製造される。第1層間樹脂絶縁層2は、コア基板を形成する絶縁基板であっても良い。第2層間樹脂絶縁層30はガラスクロス等の補強部材3とエポキシ等の樹脂で形成されている樹脂絶縁層4とエポキシ等の樹脂で形成されている樹脂層6で形成されている。樹脂絶縁層と樹脂層はシリカなどの無機粒子を含んでもよい。樹脂層は補強部材を含まない。
【0010】
先ず、図1(A)に示される工程では、第1層間樹脂絶縁層2と第1層間樹脂絶縁層2上に形成されている第1導体層1とを有する回路基板100が準備される。さらに、粗面を有する第1面Fと第1面Fと反対側の第2面Sとを有する金属箔7と金属箔7の第1面上に形成されている樹脂層6とからなる樹脂付き金属箔67が準備される。その他、補強部材3を含む樹脂絶縁層4が準備される。図1(A)では、樹脂層6と樹脂絶縁層4に含まれる樹脂は半硬化の樹脂である。金属箔(銅箔)7の粗面の粗さRzが2.5μm以下である。このような銅箔の製造方法は例えばWO2004101859A1により知られている。
【0011】
図1(B)に示される工程では、回路基板の第1導体層1と樹脂付き金属箔67の樹脂層6が向かい合うように、回路基板上に樹脂絶縁層4を介して樹脂付き金属箔67が積層される。積層は、周知の加熱プレスで行われる。回路基板上に樹脂絶縁層4と樹脂層6とからなる第2層間樹脂絶縁層46が形成される。この時、樹脂絶縁層4と樹脂層6は完全に硬化されても良い。あるいは、デスミア後、樹脂絶縁層4と樹脂層6は完全に硬化されても良い。樹脂が完全に硬化されると、粗化工程で層間樹脂絶縁層の粗面の大きさが大きく変化しない。
【0012】
次の図1(C)に示される工程では、銅箔7にレーザが照射される。銅箔7と樹脂層6と樹脂絶縁層4を貫通し、第1導体層1に達する第1ビア導体用の第1開口8が形成される。レーザのエネルギーの強度は中心から周辺に向かって弱くなる。特許文献1では、第2樹脂シートにレーザが直接照射されている。そのため、第2樹脂シートは、弱いエネルギーを有する外周領域のレーザで加工される。しかしながら、第1樹脂シートは外周領域のレーザで加工され難い。従って、特許文献1の技術によれば、図3に示される形状のビア導体用の開口が得られる。
【0013】
ところが、実施形態では、銅箔7にレーザが照射される。銅箔7と樹脂層6と樹脂絶縁層4の内、銅箔7は、レーザで最も加工され難く、樹脂層6は、レーザで最も加工され易い。従って、銅箔は外周領域のレーザで加工され難い。外周領域のレーザは銅箔7を通過しない。つまり、外周領域のレーザは樹脂層6に到達しない。従って、実施形態によれば、外周領域のレーザは樹脂層6を加工することができない。銅箔を通過するエネルギーで樹脂層6と樹脂絶縁層4は加工される。樹脂層6と樹脂絶縁層4は銅箔7よりレーザで加工されやすい。そのため、銅箔7を通過するレーザは、樹脂層6と樹脂絶縁層4を同様に加工する。従って、実施形態によれば、層間樹脂絶縁層に形成されるビア導体用の開口(第1開口)8のトップ径Tとボトム径Bの差が小さくなる。トップ径Tやボトム径Bは図1(D)に示される。
例えば、樹脂絶縁層4および樹脂層6の合計厚みは、45±5μmであり、トップ径Tは65±15μmであり、ボトム径Bは45μm以上である。高アスペクト比のビア導体用の開口が得られる。
【0014】
次の図1(D)に示される工程では、銅箔7がエッチングで除去される。第1開口8内の樹脂の残滓がデスミアで除去される。銅箔7の除去により露出される樹脂層6の表面に銅箔7の粗面が転写される。樹脂層6の上面は粗面を有する。樹脂層6の上面に形成される粗面の粗さRzが2.5μm以下である。また、銅箔7を除去するエッチングにより第1導体層1の厚みが薄くなる。銅箔7除去後の第1導体層1の厚みは、7〜15μmである。
【0015】
続いて、周知のセミアディティブ法で樹脂層6上に第2導体層5が形成される。同時に、第1開口に第1導体層1と第2導体層5を接続する第1ビア導体12が形成される。図1(E)に示される実施形態のプリント配線板が完成する。
【0016】
従って、この実施形態のプリント配線板の製造方法によれば、層間樹脂絶縁層の表面を粗化処理する工程が不要になる。金属箔の粗面を樹脂層6に転写することで、樹脂層6の粗面に第2導体層5が充分強固に密着する。第2導体層に含まれる配線を微細化することができる。安価にプリント配線板を製造することができる。
【0017】
図2(A)〜図2(C)は、上記実施形態に基づく電子部品を内蔵するプリント配線板の製造方法の実施例を示す断面図である。図2(A)は図1(C)に対応している。この実施例では、回路基板100の開口13にチップコンデンサ等の電子部品130が内蔵されている。ビア導体用の第1開口8は、第1導体層以外に電子部品の電極14を露出する。実施形態と同様に、周知のセミアディティブ法で第2導体層5が形成される。同時に、第1開口8に電極14と第2導体層5を接続する第1ビア導体15が形成される。図2(C)に示される電子部品を内蔵しているプリント配線板が完成する。
【0018】
電極14は、めっきで形成されているめっき膜を有する。めっき膜は銅で形成されていることが好ましい。実施例では、第1開口8形成後、金属箔7がエッチングで除去されている。その時、電極のめっき膜が薄くなるので、実施例では、電極のめっき膜の厚みは5μm以上である。電極間の絶縁抵抗を確保するため、めっき膜の厚みは10μm以下であることが好ましい。これにより第1ビア導体15の底面と電極14との間の電気的接続が確保される。電極間の絶縁抵抗を確保するため、めっき膜の厚みは10μm以下であることが好ましい。
【符号の説明】
【0019】
1 第1導体層
2 第1層間樹脂絶縁層
3 補強部材
4 樹脂絶縁層
5 第2導体層
6 樹脂層
7 銅箔
8 ビア導体用の開口
12 ビア導体
130 電子部品
13 電子部品を内蔵するための開口
14 電極
15 ビア導体
30,46 第2層間樹脂絶縁層
67 樹脂付き金属箔
100 回路基板
図1
図2
図3