(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-173604(P2015-173604A)
(43)【公開日】2015年10月5日
(54)【発明の名称】多孔性食品素材に油脂性食品素材を含浸させた複合食品の製造方法
(51)【国際特許分類】
A23G 3/00 20060101AFI20150908BHJP
A23G 3/34 20060101ALI20150908BHJP
A23G 1/00 20060101ALI20150908BHJP
A23G 1/30 20060101ALI20150908BHJP
【FI】
A23G3/00
A23G1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-50435(P2014-50435)
(22)【出願日】2014年3月13日
(71)【出願人】
【識別番号】390010674
【氏名又は名称】理研ビタミン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐瀬 尚美
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014GB04
4B014GB11
4B014GE03
4B014GG02
4B014GG06
4B014GG07
4B014GG11
4B014GG14
4B014GK03
4B014GL06
4B014GL07
4B014GL10
4B014GP14
4B014GP15
4B014GP22
4B014GQ17
(57)【要約】
【課題】特別な設備又は装置を用いることなく多孔性食品素材の内部に油脂性食品素材を含浸させた複合食品を製造する方法であって、且つ多孔性食品素材に対する油脂性食品素材の浸透効率に優れた製造方法を提供すること。
【解決手段】中鎖脂肪酸トリグリセリド及び/又はプロピレングリコール脂肪酸エステルを油脂性食品素材に添加する工程の後に、該油脂性食品素材と多孔性食品素材とを接触させる工程を含むことを特徴とする複合食品の製造方法。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中鎖脂肪酸トリグリセリド及び/又はプロピレングリコール脂肪酸エステルを油脂性食品素材に添加する工程の後に、該油脂性食品素材と多孔性食品素材とを接触させる工程を含むことを特徴とする複合食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔性食品素材に油脂性食品素材を含浸させた複合食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、チョコレートやキャラメル等の油脂性食品素材と焼き菓子やパン類等の多孔性食品素材とを組み合わせた多種多様な複合食品が製造されている。そして近年、多孔性食品素材の内部にまで油脂性食品素材を浸透させ、多孔性食品素材に油脂性食品素材が含浸した状態とすることにより、これら素材をより一体化させたタイプの複合食品及びその製造方法がいくつか提案されている。
【0003】
例えば、クルトンとチョコレ−トを混合し、減圧装置内に入れ(混合工程)、減圧装置内を減圧し気泡を排出(減圧排出工程)させた後、常圧に戻し(常圧工程)チョコレ−トを浸透させ(ミキシング工程)振動ふるい機(振動ふるい工程)にかけ余分なチョコレ−トを除去し冷却固化(冷却固化工程)させることにより製造することを特徴とするチョコレ−ト浸透クルトン(特許文献1)、(a1)少なくとも一部が多孔質構造の空隙を有し、含水率が0〜50重量%である基食材を、10〜50,000Paに減圧処理し、減圧状態に保ちながら溶融状態のチョコレートと接触し、次いで昇圧することにより、基食材の空隙内部に溶融状態のチョコレートを含浸させる含浸処理工程と、(b)冷却により基食材中のチョコレートを固化させる冷却工程とを有することを特徴とするチョコレート含有食品の製造方法(特許文献2)、多孔性食品素材に流動性食品素材を含浸させた組合せ食品の製造において、双方の食品素材を接触させた状態にて5G以上の加速度にて多孔性食品素材に流動性食品素材を含浸せしめ、加速度を5G未満にて多孔性食品素材と残余流動性食品素材を分離する事を特徴とする組合せ食品の製造法(特許文献3)等が開示されている。
【0004】
しかしながら、上記各方法は油脂性食品素材を多孔性食品素材の内部に浸透させるにあたってこれら素材に物理的作用を与える減圧装置等の設備・装置を要するため、簡便性の点に問題がある。
【0005】
そこで、より簡便に油脂性食品素材を多孔性食品素材の内部に浸透させる方法として、(a)酵素処理レシチン及び(b)ジグリセリン脂肪酸エステルを油脂性食品素材に添加する工程の後に、該油脂性食品素材と多孔性食品素材とを接触させる工程を含むことを特徴とする複合食品の製造方法(特許文献4)が提案されている。この方法によれば、油脂性食品素材と多孔性食品素材を接触させるだけで、容易に油脂性食品素材を多孔性食品素材の内部に浸透させることができる。
【0006】
しかし、上記方法は多孔性食品素材に対する油脂性食品素材の浸透効率が十分に良好であるとは言えず、例えば各種せんべい、クラッカー、コーンフレーク、プレッツェル等の比較的水分含有量の少ない多孔性食品素材においては、油脂性食品素材が十分に含浸するまでに長時間の接触工程を要する。そのため、さらに多孔性食品素材に対する油脂性食品素材の浸透効率が改良された製造方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平09−308431号公報
【特許文献2】特開2004−254529号公報
【特許文献3】特開2009−072086号公報
【特許文献4】特開2013−042665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、特別な設備又は装置を用いることなく多孔性食品素材の内部に油脂性食品素材を含浸させた複合食品を製造する方法であって、且つ多孔性食品素材に対する油脂性食品素材の浸透効率に優れた製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、油脂性食品素材を多孔性食品素材に接触させるにあたり、中鎖脂肪酸トリグリセリド又はプロピレングリコール脂肪酸エステルの少なくとも一種を油脂性食品素材に予め添加することにより、油脂性食品素材がより短時間で多孔性食品素材の内部に浸透することを見出し、この知見に基づいて本発明を成すに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、中鎖脂肪酸トリグリセリド及び/又はプロピレングリコール脂肪酸エステルを油脂性食品素材に添加する工程の後に、該油脂性食品素材と多孔性食品素材とを接触させる工程を含むことを特徴とする複合食品の製造方法、から成っている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の製造方法によれば、多孔性食品素材と油脂性食品素材とに物理的作用を与えるための設備又は装置を用いることなく、これら素材を接触させるだけで多孔性食品素材の内部まで効率的に油脂性食品素材を浸透させることができる。このため、より簡便にこれら素材の複合食品を製造することができる。
本発明の製造方法によれば、水分含有量の比較的少ない多孔性食品素材においても、より短時間で油脂性食品素材を十分に含浸させることができ、これら素材の複合食品の生産効率を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明で用いられる油脂性食品素材としては、油脂を含有し、且つ常温(25℃)下で又は加温により流動性を示す食品であれば特に制限はなく、例えばチョコレート、キャラメル、バター、ファットスプレッド、及び調味料を含む油脂組成物(例えば、シーズニングオイル、マヨネーズ等)並びにこれらを含有する食品等が挙げられる。該油脂性食品素材100質量%中の油脂の含有量に特に制限はないが、通常10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上である。
【0013】
本発明で用いられる中鎖脂肪酸トリグリセリド(以下、「MCT」ともいう)としては、例えば、その構成脂肪酸の炭素数が6〜12、好ましくは8〜12のトリグリセリドが挙げられる。本発明では、医療用等に用いられる純度の高いMCTのみならず、食品等で一般的に用いられるMCTの混合物を用いることができる。このようなMCTとしては、例えば、アクターM−107FR(商品名;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれを用いることができる。
【0014】
本発明で用いられるプロピレングリコール脂肪酸エステル(以下、「PGエステル」ともいう)は、プロピレングリコールと脂肪酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応等自体公知の方法で製造される。該エステルはモノエステル体であってもジエステル体であってもよいし、あるいはそれらの混合物であってもよい。このようなPGエステルとしては、例えば、リケマールPO−100V(商品名;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれを用いることができる。
【0015】
本発明で用いられるPGエステルの原料として用いられる脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を基原とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等)又は不飽和脂肪酸(例えば、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、リシノール酸、縮合リシノール酸等)が挙げられる。
【0016】
本発明で用いられる多孔性食品素材は、内部に空隙を持ち、且つその空隙の一端が表面に細孔や隙間となって現れている食品をいう。この条件を満たせば多孔性食品素材の形状、原料、種類等は特に制限されないが、その種類の具体例としては、例えば、パイ、ワッフル等の洋生菓子、食パン、黒パン、コッペパン、フランスパン、ベーグル等のパン類、ポテトフレーク等の乾燥食材、ポテトチップス、ポップコーン、コーンフレーク等のスナック菓子、各種せんべい、あられ、おこし等の米菓、かりんとう等の揚げ菓子、ウェハース、クラッカー、クッキー、ビスケット、ボーロ、ロシアケーキ、プレッツェル、ラスク等の焼き菓子、クルトン等が挙げられる。
【0017】
また、一般に水分含有量の少ない食品は吸油能が低く、このような食品に対して油脂性食品素材を浸透させることは困難であるが、本発明の製造方法によれば水分含有量の少ない多孔性食品素材にも効率的に油脂性食品素材を浸透させることができる。従って、本発明の効果をより顕著に発揮するためには、水分含有量の少ない多孔性食品素材を用いることが好ましい。具体的には、水分含有量が20質量%未満、より好ましくは10質量%未満である多孔性食品素材が好ましく用いられる。
【0018】
上記水分含有量は、常圧加熱乾燥法により測定される。具体的な測定方法を以下に示す。
【0019】
[水分含有量の測定方法]
予め秤量した多孔性食品素材の試料を105℃の恒温槽にて3時間乾燥した後、再度質量を測定する。上記乾燥前試料の質量から乾燥後試料の質量を引いた値を該試料の水分含有量として、乾燥前試料の質量に対する百分率にて表す。
【0020】
上記測定方法に基づき測定される水分含有量が10質量%未満の多孔性食品素材としては、例えばポテトフレーク、ポテトチップス、ポップコーン、コーンフレーク、各種せんべい、あられ、おこし、かりんとう、ウェハース、クラッカー、クッキー、ビスケット、ボーロ、ロシアケーキ、プレッツェル、ラスク、クルトン等が挙げられる。
【0021】
本発明の製造方法では、先ず、MCT及び/又はPGエステルを油脂性食品素材に添加する工程(以下、第1工程という)が行われる。MCTとPGエステルはいずれか一種を単独で用いてもよく、両者を併用してもよい。MCTとPGエステルを併用する場合、それらの比率は特に制限されず、任意の比率で添加することができる。また、MCTとPGエステルは予め混合してから添加してもよく、別々に添加してもよい。
【0022】
第1工程におけるMCT及び/又はPGエステルの添加方法に特に制限はないが、油脂性食品素材の調製時にその原材料に添加する方法、調製された油脂性食品素材に添加する方法等が挙げられる。また、MCT及び/又はPGエステルは固体又は液体のまま直接添加することができる。
【0023】
本発明において、MCT及び/又はPGエステルの添加量は特に制限されないが、油脂性食品素材100質量%中のMCT及び/又はPGエステルの合計量が0.1〜30質量%、好ましくは1〜10質量%となるように添加されることが好ましい。このような範囲でMCT及び/又はPGエステルが添加されることにより、油脂性食品素材の粘度が低下して該油脂性食品素材に十分な流動性が付与され、多孔性食品素材内部への油脂性食品素材の浸透が十分に進行する。
【0024】
本発明の製造方法では、第1工程の後、油脂性食品素材と多孔性食品素材とを接触させる工程(以下、第2工程という)が行われる。
【0025】
油脂性食品素材と多孔性食品素材との接触方法に特に制限はないが、浸漬等の方法が挙げられる。より具体的には、例えば、流動性を有する油脂性食品素材の入った容器に多孔性食品素材を投入し、多孔性食品素材の中心部に油脂性食品素材が浸透するまで静置する等の方法により行うことができる。
【0026】
なお、上述の通り多孔性食品素材は、内部に空隙を持ち、且つその空隙の一端が表面に細孔や隙間となって現れている食品をいうが、その種類によっては表面に細孔又は隙間が少ないか、あるいは細孔又は隙間が極めて小さく、表面から油脂性食品素材が浸透しにくいものがある。このような多孔性食品素材においては、適宜切断、穿孔等の処理により内部の空隙を一部露出させた後、その露出部に油脂性食品素材が接触するようにして第2工程を行うことが好ましい。このようにすることで、油脂性食品素材が該露出部から多孔性食品素材内部に浸透し、より短時間で多孔性食品素材の内部に油脂性食品素材が含浸した複合食品を得ることができる。
【0027】
第2工程における油脂性食品素材の流動性の程度は、油脂性食品素材の種類等により異なり一様ではないが、粘度が通常400〜1000cP(センチポイズ)、好ましくは500〜800cPであることが望ましい。この粘度は、接触時の油脂性食品素材の温度条件、MCT及び/又はPGエステルの添加量等により調整することができる。例えば、接触時の油脂性食品素材の温度が高い程、その粘度は低下する傾向がある。また、MCT及び/又はPGエステルの添加量が多い程、油脂性食品素材の粘度が低下する傾向がある。
【0028】
上記粘度は、第8版食品添加物公定書記載「28.粘度測定法」の「第2法 回転粘度計法」に基づいて測定される。具体的な測定方法及び操作条件を以下に示す。
【0029】
[粘度の測定方法]
試料を入れた容器中にローターとガードを静かに入れ、試料の液面をローターの液浸マークに一致させる。スイッチを入れてから60秒経過後の指針の示す目盛を読み取り、この指示値に、使用したローターの種類及び回転数によって定まる換算乗数を乗じて、試料の粘度を算出する。
【0030】
[操作条件]
測定装置:ブルックフィールド型粘度計
ローター:2号
回転数 :6回転/分
【0031】
第2工程におけるその他処理条件に特に制限はないが、例えばキャラメル(油脂性食品素材)とプレッツェル(多孔性食品素材)とを接触させる場合、接触時のキャラメルの温度条件が通常50〜80℃、好ましくは55〜65℃であり、接触時間が通常1〜10分間、好ましくは1〜5分間である。
【0032】
第2工程の後、所望により多孔性食品素材の表面に付着した余分な油脂性食品素材を除去した上、室温静置、冷却、通風乾燥、温風乾燥等により該表面を乾燥させることで、本発明に係る複合食品が得られる。
【0033】
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0034】
[油脂性食品素材の調製]
(1)原材料
1)キャラメル(商品名:グリコ;江崎グリコ社製)
2)無塩バター(雪印メグミルク社製)
3)上白糖(大日本明治製糖社製)
4)牛乳(コーシン乳業社製)
5)水
6)なたね油(ボーソー油脂社製)
7)中鎖脂肪酸トリグリセリド(商品名:アクターM−107FR;理研ビタミン社製)
8)プロピレングリコール脂肪酸エステル(商品名:リケマールPO−100V;理研ビタミン社製)
9)酵素処理レシチン(商品名:レシマールEL;理研ビタミン社製)
10)ジグリセリン脂肪酸エステル(商品名:ポエムDO−100V;理研ビタミン社製)
【0035】
(2)キャラメルソースの配合
上記原材料を用いて調製した油脂性食品素材であるキャラメルソース1〜6の配合割合を表1に示した。この内、キャラメルソース1〜4は本発明に係る実施例であり、キャラメルソース5〜6はそれらに対する比較例である。
【0036】
【表1】
【0037】
(3)キャラメルソースの調製方法
表1に示した原材料の配合割合に基づいて、原材料各100.0gを200ml容ガラスビーカーに入れ、加熱温度の調整用目盛を最大に設定して12分間予め加温したホットスターラー(型番:EM−1;井内盛栄堂社製)を用い、該ビーカーの内容物を12分間加熱・撹拌し、該ビーカー内に各98.0gのキャラメルソース1〜6を得た。なお、調製直後のキャラメルソース1〜6の温度は110℃であった。
【0038】
[複合食品の作製と評価]
(1)キャラメルソース含有菓子の作製
内部に空隙を持つ多孔性食品素材である棒状の焼き菓子(商品名:ヴィタヴィガーグリッシーニ;水分含有量:2質量%;長さ:200mm;直径:8mm;ヴィタヴィガー社製)を4cmの長さに切断し、両端が切断面となっている個片のみを選り分けた。選り分けた各個片を目視で観察すると、略円柱形である該個片の周側面にはキャラメルソースが浸透し得るような隙間は認められないものの、切断面である末端部分からは内部の空隙が露出していた。
上述した方法により調製されたキャラメルソース1〜6が65℃まで降温したところで、各キャラメルソースに上記焼き菓子の個片を、一方の末端から3cmの長さまで垂直に浸して固定した。その状態で1分間静置して各個片内部に各キャラメルソースを浸透させた後、各個片をアルミホイルの上に取り出し、60℃の乾燥機内で3時間乾燥させて、焼き菓子にキャラメルソースを含浸させた複合食品であるキャラメルソース含有菓子1〜6を得た。
【0039】
(2)評価方法
キャラメルソース含有菓子1〜6を包丁で縦半分に切断した。その断面を目視で観察し、キャラメルソースに浸した側の末端を起点としてキャラメルソースが浸透した部分の長さを計測した。結果を表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】
上述の通り焼き菓子の個片の周側面にはほぼ隙間がなく、そこからのキャラメルソースの浸透は見込めないため、表2に示した浸透した長さは末端部分から焼き菓子内部に浸透したキャラメルソースの量を表す。表2の結果から明らかなように、本発明の製造方法により得られたキャラメルソース含有菓子1〜4は、比較例であるキャラメルソース含有菓子5〜6と比べてキャラメルソースが多く浸透していた。