特開2015-175247(P2015-175247A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-175247(P2015-175247A)
(43)【公開日】2015年10月5日
(54)【発明の名称】シュラウド、動翼体、及び回転機械
(51)【国際特許分類】
   F01D 5/20 20060101AFI20150908BHJP
【FI】
   F01D5/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-50599(P2014-50599)
(22)【出願日】2014年3月13日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱日立パワーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】北川 仁志
(72)【発明者】
【氏名】檜山 貴志
(72)【発明者】
【氏名】藤村 大悟
(57)【要約】
【課題】シュラウド間のクリアランスから漏洩する流体を低減する。
【解決手段】ロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる動翼18の翼端に固定されて、周方向に互いに隣接して配置されるシュラウド本体22を備え、シュラウド本体22は、隣り合うシュラウド本体22同士で互いに当接する当接端面、及び、当接端面に連なり隣り合うシュラウド本体22同士でクリアランス32を介して対向する対向面34を有する周方向端面27,28と、対向面34に沿って延びるように形成されて径方向外側に突出する凸部40を有する外周面24と、を有するシュラウド。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる動翼の翼端に固定されて、周方向に互いに隣接して配置されるシュラウド本体を備え、
前記シュラウド本体は、
隣り合うシュラウド本体同士で互いに当接する当接端面、及び、前記当接端面に連なり隣り合うシュラウド本体同士でクリアランスを介して対向する対向面を有する周方向端面と、
前記対向面に沿って延びるように形成されて径方向外側に突出する凸部を有する外周面と、を有することを特徴とするシュラウド。
【請求項2】
前記凸部は、前記外周面のうち、前記動翼の回転方向の最も前方側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシュラウド。
【請求項3】
前記クリアランスは、前記当接端面側において、前記対向面間の距離が大きくなるように形成され、前記凸部は、前記当接端面側において前記外周面からの突出量が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシュラウド。
【請求項4】
前記凸部は、径方向から見て、前記クリアランスの径方向外周側の少なくとも一部を覆う庇部を有することを特徴とする請求項1に記載のシュラウド。
【請求項5】
前記凸部は、一対の対向面のうち、前記動翼の取り付け位置に近い方の対向面に対して連続して形成されていることを特徴とする請求項4に記載のシュラウド。
【請求項6】
ロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる動翼である翼本体と、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシュラウドと、を有することを特徴とする動翼体。
【請求項7】
請求項6に記載の動翼体を備える回転機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転機械の動翼の翼端に固定されているシュラウド、このシュラウドを有する動翼体、及び回転機械に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ガスタービンの高温、高効率化が進み、これに伴ってタービン動翼の翼高さも増加(長翼化)傾向にある。このような動翼では、翼高さの増加に伴って振動数が低下することで、フラッターなどの不安定な振動が発生する可能性が高まる。
【0003】
そこで、各タービン動翼を構成する翼本体の先端にチップシュラウドが配され、固有振動数及び構造減衰を増加させることで振動の発生を抑えている。このようなタービン動翼において、翼端漏れを低減するために、また、振動の減衰を得るために、隣接するチップシュラウド同士は接触させている。ただし、不均一な接触や角部の応力集中による破損を回避するため、隣接するチップシュラウド同士接触させないように隙間を設けている部分もある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−317905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した隙間を介して、主流から、チップシュラウドの径方向外周側のキャビティに燃焼ガスが漏洩することによって損失となり、タービンの性能が低下することが課題となっている。
【0006】
この発明は、ロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる動翼の翼端に固定されて、周方向に互いに隣接して配置されるシュラウドにおいて、シュラウド間のクリアランスから漏洩する流体を減少させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様によれば、シュラウドは、ロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる動翼の翼端に固定されて、周方向に互いに隣接して配置されるシュラウド本体を備え、前記シュラウド本体は、隣り合うシュラウド本体同士で互いに当接する当接端面、及び、前記当接端面に連なり隣り合うシュラウド本体同士でクリアランスを介して対向する対向面を有する周方向端面と、前記対向面に沿って延びるように形成されて径方向外側に突出する凸部を有する外周面と、を有することを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、シュラウド外周側の流体が、凸部によって堰き止められ淀みが生じる。これにより、クリアランスの径方向外周側の出口において圧力が上昇し、当該箇所を流れる流体が流れにくくなる。即ち、クリアランスから漏洩する流体が減少する。
【0009】
上記シュラウドにおいて、前記凸部は、前記外周面のうち、前記動翼の回転方向の最も前方側に設けられている構成としてもよい。
このような構成によれば、前記淀みによる圧力上昇がクリアランス出口の直近で発生し、クリアランスから漏洩する流体を一層低減できる。
【0010】
上記シュラウドにおいて、前記クリアランスは、前記当接端面側において、前記対向面間の距離が大きくなるように形成され、前記凸部は、前記当接端面側において前記外周面からの突出量が大きくなるように形成されている構成としてもよい。
【0011】
このような構成によれば、凸部の形状を最適化することができる。即ち、クリアランスの大きさに応じた高さを有する凸部とすることができる。
【0012】
上記シュラウドにおいて、前記凸部は、径方向から見て、前記クリアランスの径方向外周側の少なくとも一部を覆う庇部を有する構成としてもよい。
このような構成によれば、クリアランスから漏洩する流体が庇部に当接することによって、直接的に漏洩する流体を低減することができる。
【0013】
上記シュラウドにおいて、前記凸部は、一対の対向面のうち、前記動翼の取り付け位置に近い方の対向面に対して連続して形成されている構成としてもよい。
このような構成によれば、遠心力による曲げ荷重の増加を最小限としたシュラウドを形成することができる。
【0014】
本発明の第二の態様によれば、動翼体は、ロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる動翼である翼本体と、前記シュラウドと、を有する。
【0015】
また、本発明は、前記動翼体を備える回転機械を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ロータ本体から径方向に延びるように取り付けられる動翼の翼端に固定されて、周方向に互いに隣接して配置されるシュラウドにおいて、シュラウド間のクリアランスから漏洩する流体を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第一実施形態のガスタービンの概略構成図である。
図2】本発明の第一実施形態のタービン翼をタービンの径方向外周側から見た図である。
図3図2のA−A断面図であり、本発明の第一実施形態の凸部の断面形状を示す図である。
図4図2のB−B断面図であり、本発明の第一実施形態の凸部の高さについて説明する図である。
図5】本発明の第一実施形態の変形例の凸部の断面形状を示す図である。
図6】本発明の第一実施形態の変形例の凸部の断面形状を示す図である。
図7】本発明の第二実施形態の凸部の断面形状を示す図である。
図8】本発明の第二実施形態の変形例の凸部の断面形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態の回転機械であるガスタービン1について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態のガスタービン1の概略図である。
図1に示すように、ガスタービン1は、外気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機2と、燃料を圧縮空気中で燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器3と、高温高圧の燃焼ガスにより駆動するタービン4と、を備えている。
なお、以下の説明においては、特に言及しない限り、圧縮機2、タービン4の軸方向を単に軸方向と、圧縮機2、タービン4の周方向を単に周方向と、圧縮機2、タービン4の径方向を単に径方向という。
【0019】
圧縮機2は、圧縮機ロータ6と、圧縮機ロータ6を覆う圧縮機ケーシング7と、を有している。圧縮機ロータ6は、回転中心軸を中心として回転する圧縮機ロータ軸部8と、圧縮機ロータ軸部8の外周に、軸方向に間隔をあけて固定されている複数の圧縮機動翼群9と、を有している。
各々の圧縮機動翼群9は、圧縮機ロータ軸部8の外周に周方向に互いに等しい間隔をあけて配列されている複数の圧縮機動翼10を有して構成されている。複数の圧縮機動翼10は、圧縮機ケーシング7の内周面に向けて延設されている。
【0020】
圧縮機ケーシング7の内周側には、軸方向に間隔をあけて固定されている複数の圧縮機静翼群11が設けられている。各々の圧縮機静翼群11は、圧縮機ケーシング7の内面に、周方向に互いに等しい間隔をあけて配列されている複数の圧縮機静翼12を有して構成されている。複数の圧縮機静翼12は、圧縮機ロータ軸部8側に向けて延設されている。
圧縮機静翼群11と圧縮機動翼群9は、圧縮機ケーシング7内において軸方向に沿って交互になるように多段配置されている。
【0021】
タービン4は、圧縮機ロータ6と一体回転するように連結されたタービンロータ14と、タービンロータ14を覆うタービンケーシング15とを有している。タービンロータ14は、回転中心軸を中心として回転するタービンロータ軸部16(ロータ本体)と、タービンロータ軸部16の外周に、軸方向に間隔をあけて固定されている複数のタービン動翼群17と、を有している。
各々のタービン動翼群17は、タービンロータ軸部16の外周に周方向に互いに等しい間隔をあけて配列されている複数のタービン動翼18(動翼体)を有して構成されている。複数のタービン動翼18は、タービンケーシング15の内周面に向けて延設されている。
【0022】
タービンケーシング15の内周側には、軸方向に間隔をあけて固定されている複数のタービン静翼群19が設けられている。各々のタービン静翼群19は、タービンケーシング15の内面に、周方向に互いに等しい間隔をあけて配列されている複数のタービン静翼20を有して構成されている。複数のタービン静翼20は、タービンロータ軸部16側に向けて延設されている。
タービン静翼群19とタービン動翼群17は、タービンケーシング15内において軸方向に沿って交互になるように多段配置されている。
タービンロータ14には、例えば、このタービンロータ14の回転で発電する発電機が接続されている。
【0023】
複数段のタービン動翼群17のうち、少なくとも一段のタービン動翼群17を構成する複数のタービン動翼18の各々は、翼本体21と、翼本体21の翼端に固定されたチップシュラウド22と、を有している。各々のチップシュラウド22は、周方向に隣接するとともに一部が当接するように配置されている。即ち、チップシュラウド22は、周方向に隣接する他のガスタービン1動翼に配されたチップシュラウド22と連接され互いに押圧しあっている。
【0024】
図2及び図3に示すように、チップシュラウド22は、タービン動翼18の回転時に発生することのある振動を相互に抑制するようにした、板状の部材であり、各々のタービン動翼18の径方向外周側に、翼本体21と一体に設けられている。
なお、図示は省略するが、翼本体21の径方向内側には、翼本体21から張り出すように設けられたプラットフォームと、プラットフォームからさらに径方向内側に突出する翼根が設けられている。この翼根がタービンロータ軸部16の外周面に取り付けられることで、タービン動翼18がタービンロータ軸部16に一体に固定される。
【0025】
図2に示すように、翼本体21は、軸方向に沿って燃焼ガス流れ方向Fの上流側となる前縁から下流側となる後縁にかけて周方向一方側(タービンロータ14の回転方向R前方側、図2の下側)へ凸となるように湾曲して形成された翼形状の断面を有している。この断面形状は、燃焼ガス流れ方向Fの下流側、図2の右側)に向かうに従って周方向他方側(タービンロータ14の回転方向R後方側、図2の上側)に向かうように延在する翼形状とされている。
【0026】
図3に示すように、チップシュラウド22は、径方向に所定の厚みを有する板状をなしており、翼本体21の径方向外側において周方向に張り出すように翼本体21に対して一体に固定されている。チップシュラウド22における径方向外側を向く面は、チップシュラウド22の外周面24とされている。
【0027】
チップシュラウド22においては、上流側である軸方向一方側(燃焼ガス流れ方向Fの上流側、図2の左側)を向き周方向に沿って延びる面が上流側端面25とされ、下流側である軸方向他方側を向き周方向に沿って延びる面が下流側端面26とされている。
また、チップシュラウド22における周方向一方側であって回転方向R前方側を向く面が第一周方向端面27とされ、周方向他方側であって回転方向R後方側を向く面が第二周方向端面28とされている。
【0028】
隣接したチップシュラウド22同士の間には、運転時におけるチップシュラウド22の変形を考慮して設けられた上流側の第一隙間31と下流側の第二隙間32とからなる二つの微小な隙間31,32(クリアランス)が設けられている。
第一隙間31と第二隙間32とは、翼本体21の翼弦方向と略平行に、かつ、第一隙間31がタービンロータ14の回転方向Rの後方側にオフセットするように設けられている。
【0029】
第一周方向端面27と第二周方向端面28は、第一隙間31を介して対向する面である第一対向面33(33a,33b)と、第二隙間32を介して対向する面である第二対向面34(34a,34b)と、第一対向面33と第二対向面34との間に配されて互いに当接する当接端面35と、を有している。
【0030】
当接端面35は、第一隙間31と第二隙間32との間で隙間の延在方向と略直交するように設けられている。当接端面35の両端のうち、少なくとも一方(本実施形態では、第二隙間32側)には、隙間の幅よりも大きな幅を有する接触防止用のヌスミ孔36が設けられている。即ち、第二隙間32は、当接端面35側において、第二対向面34間の距離が大きくなるように形成されている。
【0031】
チップシュラウド22の外周面24には、径方向外周側に向かって突出するとともに、周方向に延在するフィン38が形成されている。フィン38は、隣り合うチップシュラウド22同士で、連続するように形成されている。フィン38は、板状をなし、その主面が軸方向に直交するように形成されている。
【0032】
チップシュラウド22の外周面24には、第二隙間32から漏洩する流体である燃焼ガスを低減するための凸部40が形成されている。凸部40は、第二対向面34に沿って延びるように形成されている。具体的には、凸部40は、第二隙間32を形成する第二対向面34に沿うように、タービンロータ14の回転方向Rの最も前方側に形成されている。
【0033】
図3に示すように、凸部40は、第二対向面34と同一面をなす、流体当接面41と、流体当接面41の径方向外周端とチップシュラウド22の外周面24とを滑らかに接続する傾斜面42とを有している。凸部40の径方向高さHは、第二隙間32の寸法Cに対し最大で5倍程度、好ましくは2倍から3倍程度に設定されている。
【0034】
図4に示すように、凸部40の高さは、ヌスミ孔36近傍がやや高くなるように形成されている。即ち、当接端面35側において、外周面24からの突出量が大きくなるように形成されている。なお、凸部40の高さは、ヌスミ孔36近傍を高くする必要はなく、延在方向に沿って一定としてもよい。
【0035】
上記実施形態によれば、チップシュラウド22の外周側の流体が、凸部40によって堰き止められ淀みが生じる。これにより、第二隙間32の径方向外周側の出口において圧力が上昇し、当該箇所を流れる燃焼ガスが流れにくくなる。即ち、第二隙間32から漏洩する燃焼ガスを低減して、タービン4の効率を向上させることができる。
【0036】
また、凸部40を、外周面24のうちタービンロータ14の回転方向Rの最も前方側に設けたことによって、淀みによる圧力上昇が第二隙間32の出口の直近で発生し、第二隙間32から漏洩する燃焼ガスを一層低減できる。
【0037】
また、凸部40を、当接端面35側において外周面24からの突出量が大きくなるように形成したことによって、凸部40の形状を最適化することができる。即ち、第二隙間32の大きさに応じた高さを有する凸部40とすることができる。
【0038】
なお、凸部40の形状は、上述したような形状に限ることはなく、タービン動翼18の製造方法などに応じて適宜変更することができる。例えば、図5に示すように、チップシュラウド22の周方向端面27の一部を径方向外周側に反らせるような形状としてもよい。既存のチップシュラウド22に対して凸部40を形成する場合、このような形状が製造上の観点から好ましい。
【0039】
また、凸部40の位置は、隙間32の直近に限ることはない。即ち、凸部40の流体当接面41は、対向面34と同一面上に配置する必要はなく、図6に示すように、対向面34から離れた位置に配置してもよい。
また、凸部40は、第二隙間32側に限らず、第一隙間31側に形成してもよい。
【0040】
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態のチップシュラウド22を図面に基づいて説明する。図7は、本発明の第二実施形態の凸部40Bの断面形状を示す、第一実施形態の図3に対応する図である。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態の凸部40Bは、チップシュラウド22の外周面24の回転方向Rの最も後方側に設けられている。即ち、凸部40は、一対の対向面34のうち、翼本体21の取り付け位置に近い方の対向面34に対して連続して形成されている。
【0041】
また、凸部40Bは、隙間32の径方向外周側を覆うように形成された庇部44を有している。庇部44は、隙間32の全体を覆うように形成されていてもよいし、隙間32の少なくとも一部を覆うように形成されていてもよい。換言すれば、庇部44は、隙間32を径方向外周から見た場合に、隙間32の少なくとも一部とオーバーラップするように形成されている。
また、庇部44の径方向内周面と、外周面24との間の間隔Dは、隙間の寸法Cに対し最大で1倍程度に設定されている。
【0042】
上記実施形態によれば、凸部40Bに庇部44を形成したことによって、第二隙間32から漏洩する燃焼ガスが庇部44に当接する。これにより、漏洩する燃焼ガスを低減することができる。
また、庇部44を有する凸部40Bが、一対の対向面34のうち、翼本体21の取り付け位置に近い方の対向面34に対して連続して形成されていることにより、遠心力による曲げ荷重の増加を最小限としたチップシュラウド22を形成することができる。
【0043】
なお、上記実施形態においては、庇部44を有する凸部40を、一対の対向面34のうち、翼本体21の取り付け位置に近い方の対向面34に対して連続して形成したがこれに限ることはない。例えば、図8に示すように、凸部40Bを一対の対向面34のうち、翼本体21の取り付け位置から遠い方の対向面34に対して連続して形成する構成としてもよい。
【0044】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、クレームの範囲によってのみ限定される。
例えば、上記各実施形態では、一つのチップシュラウド22に、一つのタービン動翼18を設ける構成としたが、これに限らず、一つのチップシュラウド22に複数のタービン動翼18を設ける構成としてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 ガスタービン
2 圧縮機
3 燃焼器
4 タービン
6 圧縮機ロータ
7 圧縮機ケーシング
8 圧縮機ロータ軸部
9 圧縮機動翼群
10 圧縮機動翼
11 圧縮機静翼群
12 圧縮機静翼
14 タービンロータ
15 タービンケーシング
16 タービンロータ軸部(ロータ本体)
17 タービン動翼群
18 タービン動翼(翼本体,動翼体)
19 タービン静翼群
20 タービン静翼
21 翼本体
22 チップシュラウド(シュラウド、シュラウド本体)
24 外周面
25 上流側端面
26 下流側端面
27 第一周方向端面
28 第二周方向端面
31 第一隙間
32 第二隙間(クリアランス)
33 第一対向面
34 第二対向面
35 当接端面
36 ヌスミ孔
38 フィン
40 凸部
41 流体当接面
42 傾斜面
44 庇部
C 第二隙間の寸法
D 庇部の径方向内周面と外周面との間の間隔
H 凸部の径方向高さ
F 燃焼ガス流れ方向
R 回転方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8