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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-175787(P2015-175787A)
(43)【公開日】2015年10月5日
(54)【発明の名称】振動検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01H 17/00 20060101AFI20150908BHJP
【FI】
   G01H17/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-53912(P2014-53912)
(22)【出願日】2014年3月17日
(71)【出願人】
【識別番号】304020498
【氏名又は名称】サクサ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591085972
【氏名又は名称】日本ゲームカード株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391031225
【氏名又は名称】インターナショナル・カード・システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】一戸 哲
(72)【発明者】
【氏名】上村 公志
(72)【発明者】
【氏名】原 明彦
【テーマコード(参考)】
2G064
【Fターム(参考)】
2G064AA11
2G064AB01
2G064AB02
2G064AB21
2G064BA02
(57)【要約】
【課題】所望の検出対象の周波数の振動だけを正確に検出する。
【解決手段】振動検出手段11により検出された出力電圧を所定の閾値電圧shに基づいて検出する電圧検出手段21と、電圧検出手段21により出力電圧を閾値電圧shに基づいて検出した時点から、同様に次に出力電圧を閾値電圧shに基づいて検出したときまでの検出間隔時間を計時する計時手段22と、計時手段22により計時された検出間隔時間が予め設定された基準時間範囲内であると判定した場合に検出間隔間隔が所望周波数の振動の周期であるとした判定結果S5を出力する比較手段23と、比較手段23により出力された判定結果S5を演算する演算手段31と、演算手段31により演算された判定結果S5の累積値S6に基づいて所望周波数の振動を検出したと判定する判定手段32とを備えるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動検出手段により検出された出力電圧を所定の閾値電圧に基づいて検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段により前記出力電圧を前記閾値電圧に基づいて検出した時点から、同様に次に前記出力電圧を前記閾値電圧に基づいて検出したときまでの検出間隔時間を計時する計時手段と、
前記計時手段により計時された前記検出間隔時間が予め設定された基準時間範囲内であると判定した場合に前記検出間隔時間が所望周波数の振動の周期であるとした判定結果を出力する比較手段と、
前記比較手段により出力された判定結果を演算する演算手段と、
前記演算手段により演算された前記判定結果の累積値に基づいて前記所望周波数の振動を検出したと判定する判定手段と
を備えることを特徴とする振動検出装置。
【請求項2】
前記比較手段により前記検出間隔時間が前記基準時間範囲内であると判定された時点から、同様に次に前記出力電圧を前記閾値電圧に基づいて検出するまでの無振動時間を計時する無振動計時手段と、
前記無振動計時手段により計時された前記無振動時間が所定の無振動許容時間よりも長い場合に前記演算手段により演算された前記累積値をクリアさせる累積値クリア手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の振動検出装置。
【請求項3】
前記判定手段により前記振動が検出されたこと視覚的に表示する表示手段
を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の振動検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動検出装置に関し、例えば携帯電話やスマートフォン等の携帯機器が発生するバイブレータの振動(以下、これをバイブレータ振動という。)を検出する振動検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の前面板に携帯電話機を挿入して載置する携帯電話ポケットが設けられ、その携帯電話ポケットに収納された携帯電話機に着信があった場合、携帯電話機のバイブレータ振動を振動センサにより検出し、アクチュエータを介して遊技機の発射ハンドルを振動させることにより、携帯電話機に対する着信をユーザに通知するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−300024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで上述した特許文献1の遊技機においては、携帯電話機のバイブレータ振動を振動センサにより検出する際、携帯電話のバイブレータ以外の遊技機内のモータが発する振動ノイズをバイブレータ振動であると誤検出してしまうことがあり、所望の周波数の振動だけを正確に検出することができないという問題があった。
【0005】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、所望の検出対象の周波数の振動だけを正確に検出し得る振動検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明は、振動検出手段(11)により検出された出力電圧を所定の閾値電圧(sh)に基づいて検出する電圧検出手段(21)と、前記電圧検出手段(21)により前記出力電圧を前記閾値電圧(sh)に基づいて検出した時点から、同様に次に前記出力電圧を前記閾値電圧(sh)に基づいて検出したときまでの検出間隔時間を計時する計時手段(22)と、前記計時手段(22)により計時された前記検出間隔時間が予め設定された基準時間範囲(R)内であると判定した場合に前記検出間隔時間が所望周波数の振動の周期であるとした判定結果(S5)を出力する比較手段(23)と、前記比較手段(23)により出力された判定結果(S5)を演算する演算手段(31)と、前記演算手段(31)により演算された前記判定結果(S5)の累積値(S6)に基づいて前記所望周波数の振動を検出したと判定する判定手段(32)とを備えるようにする。
【0007】
本発明において、前記比較手段(23)により前記検出間隔時間が前記基準時間範囲(R)内であると判定された時点から、同様に次に前記出力電圧を前記閾値電圧に基づいて検出するまでの無振動時間を計時する無振動計時手段(41)と、前記無振動計時手段(41)により計時された前記無振動時間が一定の無振動許容時間よりも長い場合に前記演算手段(31)により演算された前記累積値(S6)をクリアさせる累積値クリア手段(42)とを更に備えるようにする。
【0008】
本発明において、前記判定手段(32)により前記振動が検出されたこと視覚的に表示する表示手段(50)を更に備えるようにする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、出力電圧を前記閾値電圧に基づいて検出した時点から、同様に次に出力電圧を閾値電圧に基づいて検出したときまでの検出間隔時間が基準時間範囲内であると判定した場合にのみ当該検出間隔時間が所望周波数の振動の周期であるとした判定結果を出力し、その判定結果の累積値に基づいて所望周波数の振動の連続性を判断できた場合には当該所望周波数の振動を検出したと判定することができる。
【0010】
本発明によれば、比較手段により検出間隔時間が基準時間範囲内であると判定された時点から、同様に次に出力電圧を閾値電圧に基づいて検出するまでの無振動時間が一定の無振動許容時間よりも長い場合には、カウント手段によりカウントされた前記累積値をクリアさせるので、無振動時間の長いノイズ振動が累積されて誤判定されることを防止することができる。
【0011】
本発明によれば、判定手段により振動が検出されたこと表示手段を介して視覚的に表示することにより、ユーザに対して所望周波数の振動があったことを視覚的に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係る振動検出装置の構成を示すブロック図である。
図2】周波数150Hzの振動の周期を示す波形図である。
図3】周波数500Hzの振動の周期を示す波形図である。
図4】周波数50Hzの振動の周期を示す波形図である。
図5】高周波のノイズ振動が混入した場合のバイブレータ振動検出動作の説明に供する波形図である。
図6】バイブレータ振動検出処理手順を示すフローチャートである。
図7】低周波のノイズ振動が混入した場合のバイブレータ振動検出動作の説明に供する波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
<振動検出装置の概要>
本実施の形態における振動検出装置は、図示しないが遊技機と遊技機との間に配置された遊技機用台間機の前面パネルに設けられたポケット部に携帯電話機やスマートフォン等の携帯機器が収納された状態で、当該携帯機器に内蔵されたバイブレータにより発生する例えば周波数100Hz〜200Hzのバイブレータ振動を検出するものである。
【0015】
この携帯機器のバイブレータ振動は、電話の着信、メールの着信、スケジュールに基づくアラーム等のユーザに対して何らかの通知を当該携帯機器からユーザに対して行う際の通知手段として用いられるものである。
【0016】
しかしながら、遊技機用台間機には例えばエアーカーテンを生成するための空気清浄器のファンを回転させるモータの振動やその他種々のノイズとなる振動(以下、これをノイズ振動と呼ぶ。)が発生する。このため、携帯機器のバイブレータ振動は発生していないがポケット部にノイズ振動だけが伝達されている状態や、当該ポケット部に携帯機器のバイブレータ振動およびノイズ振動の双方が重畳されている状態が起こり得る。そこで本発明の振動検出装置は、ノイズ振動を除外しながら携帯機器からの通知によるバイブレータ振動だけを正確に検出し、ユーザに対して視覚的に認識させるものである。
【0017】
<振動検出装置の構成>
図1に示すように、振動検出装置1は、バイブレータ振動およびノイズ振動を含む全ての振動を検出する振動検出センサ11、当該振動検出センサ11の検出結果である振動の出力電圧を所望の振幅レベルに増幅させる増幅回路12、その振動の周期を判定する周期判定部20、その周期が検出希望である携帯機器のバイブレータ振動の周期であると判定した場合に、その判定した判定結果の累積値に基づいてそのバイブレータ振動の継続性を判断する継続性判断部30、振動と振動との間の無振動時間が長く当該振動が継続して検出できなかったときはバイブレータ振動の周期であると判定した判定結果の累積値をリセットさせるリセット部40によって構成されている。
【0018】
なお、振動検出装置1は、継続性判断部30によってバイブレータ振動の継続性を判定できたときは、それが検出希望の携帯機器のバイブレータ振動(例えば周波数150Hz)であることを意味する振動検出結果S7を表示手段50へ出力して表示させる。
【0019】
振動検出センサ11は、例えば圧電振動センサ等でなり、台間機の前面パネルにおいて携帯機器を収納するポケット部の底面に設けられている。振動検出センサ11は、携帯機器のバイブレータ振動を圧電振動センサの圧電体により検出し、そのバイブレータ振動を電圧に変換することにより生成したセンサ出力信号S1を増幅回路12へ出力する。ここでバイブレータ振動には遊技機用台間機のモータのノイズ振動やその他様々なノイズ振動が重畳していることがあり、以下バイブレータ振動と呼ぶときにはノイズ振動が重畳されている場合を含むものとする。
【0020】
増幅回路12は、振動検出センサ1のセンサ出力信号S1のうち検出希望である携帯機器のバイブレータ振動の周波数を所望レベルに増幅し、その増幅したセンサ出力信号S2を周期判定部20の電圧検出手段21へ出力する。すなわち増幅回路12は、振動検出センサ11のセンサ出力信号S1に他のノイズ振動の周波数成分が重畳されている場合でも、バイブレータ振動の周波数を検出し易くするために増幅したセンサ出力信号S2を出力する。但し、バイブレータ振動の振幅が十分に大きい場合、増幅回路12は振動検出装置1にとって必須の構成要件ではない。
【0021】
周期判定部20の電圧検出手段21は、図2に示すように、増幅回路12から供給される例えば150Hzのセンサ出力信号S2の立ち下がりにおいて、予め設定した閾値電圧sh(例えば−1.5V)を横切ったこと(閾値電圧shに到達しただけの状態を含む)を検出した場合に検出信号S3を計時手段22へ出力する。具体的には、電圧検出手段21は例えば比較回路等でなり、図5および図7に示すように、増幅回路12から供給されるセンサ出力信号S2の電圧値が予め設定した閾値電圧sh(−1.5V)を下回る場合の2値化出力S3aの立下りエッジのタイミングで検出信号S3を出力する。
【0022】
計時手段22は、例えばタイマー等でなり、電圧検出手段21から検出信号S3の供給を受けると、その時点から計時を開始し、最初に検出信号S3を検出したときと同様に、次に電圧検出手段21から検出信号S3の供給を受けるまでの検出間隔時間(すなわち周波数150Hzのセンサ出力信号S2であれば周期T(6.667ms))を表す時間情報S4(周期T)を比較手段23へ出力する。
【0023】
比較手段23は、例えば比較回路でなり、計時手段22から供給された時間情報S4(周期T)と予め設定された基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)とを比較することにより当該時間情報S4(周期T)が基準時間範囲R内であるか否かを判定する。比較手段23は、時間情報S4(周期T)が基準時間範囲R内であると判定した場合、判定結果S5を継続性判断部30のカウント手段31およびリセット部40の無振動計時手段41へ出力する。
【0024】
この基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)は、検出希望である携帯機器のバイブレータ振動の周波数150Hzを含む例えば100Hz〜200Hzの周波数範囲に対応した周期の時間範囲である。したがって、携帯機器のバイブレータ振動の周波数150Hzの場合には、時間情報S4(周期T)が6.667msであり、基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)に含まれるので、判定結果S5が出力される。
【0025】
例えば図3に示すように、比較手段23は、計時手段22から供給されたセンサ出力信号S2の時間情報S4(周期T)が2.0msであり、基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではなかった場合、その時間情報S4(周期T)が検出希望の携帯機器のバイブレータ振動(100Hz〜200Hz)のものではなく例えば周波数500Hzのセンサ出力信号S2(ノイズ振動)のものであると考えられる。この場合、判定結果S5が継続判定部30のカウント手段31へ出力されることはない。
【0026】
また図4に示すように、比較手段23は、計時手段22から供給されたセンサ出力信号S2の時間情報S4(周期T)が20.0msであり、基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではなかった場合、その時間情報S4(周期T)が検出希望の携帯機器のバイブレータ振動(100Hz〜200Hz)のものではなく例えば周波数50Hzのセンサ出力信号S2(ノイズ振動)のものであると考えられる。この場合も、判定結果S5が継続判定部30のカウント手段31へ出力されることはない。
【0027】
継続性判断部30のカウント手段31は、比較手段23から供給された判定結果S5をカウント(演算)し、その判定結果S5の演算結果である累積値S6を判定手段32へ出力する。
【0028】
判定手段32は、例えば比較回路でなり、カウント手段31により出力された累積値S6(判定結果S5の回数)と継続性の判断のために予め設定された基準値(例えば50回)とを比較する。判定手段32は、累積値S6が基準値(50回)に到達したか否かを判定し、累積値S6が基準値(50回)に到達した場合には検出希望の周波数範囲100Hz〜200Hzに対応した携帯機器のバイブレータ振動を検出したことを表す振動検出結果S7を表示手段50へ出力する。
【0029】
ここで累積値S6が基準値(50回)に到達したことを判定する理由は、携帯機器のバイブレータ振動であれば、基準値の50回程度は振動が連続して発生すると考えられるからである。したがって、この基準値を長く設定すれば、振動検出結果S7を出力するまでに時間を要するもののバイブレータ振動の検出精度が向上し、この基準値を短く設定すれば、振動検出結果S7を出力するまでの時間が短くなるものもバイブレータ振動の検出精度が低下する。
【0030】
表示手段50は、振動検出結果S7に基づいて台間機の前面パネルのポケット部近傍に設けられたLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイに対して「着信有り」等の文字表示や、赤色のLEDによる点滅表示または点灯表示を行うものである。これにより表示手段50は、ユーザに対して携帯機器からの通知を視覚的に認識させることができる。
【0031】
ところで、リセット部40の無振動計時手段41は、例えばタイマー等でなり、周期判定部20の比較手段23から判定結果S5の供給を受けると、その時点から計時動作を開始し、当該周期判定部20の比較手段23から次の判定結果S5の供給を受けたときまでの検出間隔時間(すなわちバイブレータ振動の検出されない無振動時間)を計時し、その検出間隔時間を表す無振動時間情報S8をカウントクリア手段42へ出力する。
【0032】
カウントクリア手段42は、無振動計時手段41から出力された無振動時間情報S8と予め設定された所定の無振動許容時間(例えば50ms)とを比較する。カウントクリア手段42は、無振動時間情報S8が無振動許容時間よりも長い場合、最初にバイブレータ振動の判定結果S5を検出してから次のバイブレータ振動の判定結果S5を検出するまでの間隔が長過ぎるため、これはバイブレータ振動ではないと判断し、継続性判断部30のカウント手段31に対してカウントクリア命令S9を出力する。
【0033】
継続性判断部30のカウント手段31は、カウントクリア命令S9を受け取ったことに応じて、それまで演算していた判定結果S5の累積値S6を「0」にリセットし、次に供給される判定結果S5から演算し直す。
【0034】
<振動検出装置による振動検出動作>
このような構成の振動検出装置1において、実際に周波数150Hzのバイブレータ振動を検出する動作について説明するが、遊技機用台間機の前面パネルのポケット部に収納された携帯機器のバイブレータ振動を対象としており、そのバイブレータ振動には遊技機用台間機のモータのノイズ振動やその他様々なノイズ振動が重畳していると考えられる。
【0035】
<高周波のノイズ振動が混入した場合のバイブレータ振動検出動作>
例えば図5に示すように、検出希望である目的のバイブレータ振動が周波数150Hz、振幅2Vの実線で示される場合に、当該バイブレータ振動に重畳されるノイズ振動が周波数500Hz、振幅1Vの極細線で示される場合、振動検出センサ11および増幅回路12を介して出力されるセンサ出力信号S2は極太線で示される。
【0036】
この場合、センサ出力信号S2の波形を−1.5Vの閾値電圧shに基づいて二値化した二値化出力S3aの立下りエッジが電圧検出手段21の検出信号S3として出力される。検出希望のバイブレータ振動とノイズ振動とは、ある時刻では二つの波の山同士が重なり合い、ある時刻では二つの波の山と谷が重なり合って打ち消し合うため、本来であれば一定の時間範囲内でバイブレータ振動の検出信号S3を3回検出するところ、1回多い4回の検出信号S3を検出してしまうことになる。
【0037】
しかしながら、3回目の検出信号S3と4回目の検出信号S3との間の検出間隔時間を表す時間情報S4(周期T)は基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではないため、4回目の検出信号S3に対しては比較手段23から判定結果S5が出力されることはなく、継続性判断部30のカウント手段31においてカウントされることはない。すなわちノイズ振動に対応する4回目の検出信号S3に対しては判定結果S5が出力されないためカウント手段31のカウント対象から除外(NG)されることになる。
【0038】
このような図5に示されたセンサ出力信号S2に基づいて携帯機器のバイブレータ振動を検出する場合のバイブレータ振動検出動作について図6のフローチャートを用いて説明する。
【0039】
ステップSP1において振動検出装置1は周期判定部20の電圧検出手段21によりセンサ出力信号S1を−1.5Vの閾値電圧shに基づいて二値化し、その二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出できたか否かを判定する。
【0040】
ここで否定結果(ステップSP1:No)が得られるとステップSP1へ戻って立ち下がりエッジを検出できるまで待ち受けるが、肯定結果(ステップSP1:Yes)が得られると、二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したことを表す検出信号S3を計時手段22へ出力した後、次のステップSP2へ移る。
【0041】
ステップSP2において計時手段22は検出信号S3の供給を受けた時点から、次の検出信号S3の供給を受けるまでの検出間隔時間すなわち周期Tの計時を開始し、次のステップSP3へ移る。
【0042】
ステップSP3において電圧検出手段21は、計時手段22が検出信号S3の供給を受けた時点から計時を開始している最中に、次の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したか否かを判定する。ここで否定結果(ステップSP3:No)が得られるとステップSP3へ戻って電圧検出手段21が次の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出できるまで待ち受けるが、肯定結果(ステップSP3:Yes)が得られると、次の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したことを表す検出信号S3を電圧検出手段21から計時手段22へ出力した後、次のステップSP4へ移る。
【0043】
ステップSP4において計時手段22は、次の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したことを表す検出信号S3の供給を受けたので、最初の検出信号S3の時点から次の検出信号S3までの周期Tの計時を終了し、その周期Tの時間情報S4を比較手段23へ出力した後、次のステップSP5へ移る。
【0044】
ステップSP5において比較手段23は、時間情報S4(周期T)が予め設定された基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内であるか否かを判定する。ここで否定結果(ステップSP5:No)が得られると、このことは時間情報S4(周期T)が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではないため、この時間情報S4(周期T)が検出希望の周波数帯100Hz〜200Hzのバイブレータ振動の周期Tではないことを表しており、このとき判定結果S5を出力することなく、ステップSP1に戻り、当該次の検出信号S3を検出した時点から周期Tの計時を開始する。
【0045】
このように、最初の検出信号S3の時点から次の検出信号S3までの周期Tの時間情報S4が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではない場合、当該次の検出信号S3は検出希望の周波数帯100Hz〜200Hzのバイブレータ振動の周期Tに基づくものではない(「NG」である)。したがって、このとき判定結果S5が比較手段23から出力されることはない。これにより、ノイズ振動の判定結果S5が継続性判断部30のカウント手段31によるカウント値に反映されることを予め排除することができる。
【0046】
これに対してステップSP5で肯定結果(ステップSP5:Yes)が得られると、このことは時間情報S4(周期T)が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内であるため、当該次の検出信号S3は検出希望の周波数帯100Hz〜200Hzのバイブレータ振動の周期Tに基づくものである。したがって、このとき比較手段23は判定結果S5を継続性判断部30のカウント手段31およびリセット部40の無振動計時手段41へ出力する。
【0047】
具体的には、図5に示されるように、1番目、4番目、8番目、12番目、16番目、20番目、…、の検出信号S3はノイズ振動の周期であると考えられるので、そのときの判定結果S5が比較手段23から出力されることはない。すなわち、2、3番目、5乃至7番目、9乃至11番目、13乃至15番目、17乃至19番目、…、の検出信号S3がバイブレータ振動の周期Tに基づくものであると考えられるため、そのときの判定結果S5だけが比較手段23から出力され、継続性判断部30のカウント手段31により演算される。
【0048】
ちなみに、1番目の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したときの検出信号S3が(NG)となっている理由は、これ以前の検出信号S3から1番目の検出信号S3までの時間情報S4が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内であるか否かを判断することができないからである。そのため、この1番目の検出信号S3についてはカウント手段31の演算対象から除外するのである。
【0049】
ステップSP6において継続性判断部30のカウント手段31は、比較手段23から出力された検出希望であるバイブレータ振動の周期Tの判定結果S5を演算すべく、現在のカウント回数に対して「1」を加算し、次のステップSP9へ移る。
【0050】
このとき同時にステップSP7においてリセット部40の無振動計時手段41は、検出希望であるバイブレータ振動の周期Tの判定結果S5の供給を受けた時点から無振動の計時動作を開始し、次のステップ8へ移る。
【0051】
ステップSP8において無振動計時手段41は、バイブレータ振動の周期Tであることを判別した判定結果S5の供給を受けた時点後に、次の判定結果S5の供給を受けるまでの無振動の計時時間が所定の無振動許容時間である50msを越えたか否かを判定する。
【0052】
ここで肯定結果(ステップSP8:Yes)が得られると、このことは無振動の計時時間が無振動許容時間である50msを越えており無振動の時間が長すぎるので、この判定結果S5についてはノイズ振動である可能性が高いことを表しており、このとき処理は次のステップSP9へ移る。
【0053】
ステップSP9においてカウントクリア手段42は、継続性判断部30のカウント手段31に対してカウントクリア命令S9を出力することにより、当該カウント手段31において演算した判定結果S5のカウント値である累積値S6をリセットさせ、ノイズ振動の判定結果S5を排除した後、ステップSP1に戻って処理を最初からやり直す。
【0054】
これに対してステップSP8で否定結果(ステップSP8:No)が得られると、このことは最初にバイブレータ振動を検出してから次のバイブレータ振動を検出するまでの無振動の時間が長過ぎることはなく、ノイズ振動ではないと考えられるため、このとき処理は次のステップSP10へ移る。
【0055】
ステップSP10において継続性判断部30の判定手段32は、カウント手段31からの累積値S6(判定結果S5の回数)が所定の基準値(50回)に到達したか否かを判定し、50回に到達した場合には、検出希望の周波数範囲100Hz〜200Hzに対応した携帯機器のバイブレータ振動を検出したことを表す振動検出結果S7を表示手段50へ出力し、次のステップSP11へ移る。
【0056】
ステップSP11において表示手段50は、継続性判断部30の判定手段32から供給された振動検出結果S7に基づいて台間機の前面パネルに設けられたディスプレイに対して「着信有り」等の文字表示や、赤色のLEDによる点滅表示または点灯表示を行うことにより、携帯機器からの通知を視覚的に表示してユーザに認識させた後、全ての処理を終了する。
【0057】
このように振動検出装置1は、検出希望の周波数150Hzのバイブレータ振動に周波数500Hzの高周波のノイズ振動が重畳されている場合であっても、ノイズ振動の判定結果S5を継続性判断部30のカウント手段31によるカウント対象から除外するとともに、無振動の時間が長い場合にもノイズ振動の判定結果S5が累積値S6に反映することを防止することができるので、周波数150Hzのバイブレータ振動だけを正確に検出することができる。
【0058】
<低周波のノイズ振動が混入した場合のバイブレータ振動検出動作>
例えば図7に示すように、検出希望である目的のバイブレータ振動が周波数150Hz、振幅2Vの実線で示される場合に、当該バイブレータ振動に重畳されるノイズ振動が周波数50Hz、振幅1Vの極細線で示される場合、振動検出センサ11および増幅回路12を介して出力されるセンサ出力信号S2は極太線で示される。
【0059】
この場合、センサ出力信号S2の波形を−1.5Vの閾値電圧shに基づいて二値化した二値化出力S3aの立下りエッジが電圧検出手段21の検出信号S3として出力される。検出希望のバイブレータ振動とノイズ振動とは、ある時刻では二つの波の山同士が重なり合い、ある時刻では二つの波の山と谷が重なり合って打ち消し合うため、本来であれば一定の時間範囲内でバイブレータ振動の検出信号S3を3回検出するところ、1回少ない2回の検出信号S3だけしか検出することができない。
【0060】
しかしながら、2回目の検出信号S3と3回目の検出信号S3との間の検出間隔時間を表す時間情報S4(周期T)は基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではないため、比較手段23から判定結果S5が出力されることはなく、継続性判断部30のカウント手段31においてカウントされることはない。すなわちノイズ振動に応じた3回目、5回目、7回目、9回目の検出信号S3、はカウント手段31のカウント対象から除外(NG)されることになる。
【0061】
このような図7に示されたセンサ出力信号S2に基づいて携帯機器のバイブレータ振動を検出する場合のバイブレータ振動検出動作について図6のフローチャートを用いて説明する。
【0062】
ステップSP1において振動検出装置1は周期判定部20の電圧検出手段21によりセンサ出力信号S1を−1.5Vの閾値電圧shに基づいて二値化し、その二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出できたか否かを判定する。
【0063】
ここで否定結果(ステップSP1:No)が得られるとステップSP1へ戻って立ち下がりエッジを検出できるまで待ち受けるが、肯定結果(ステップSP1:Yes)が得られると、二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したことを表す検出信号S3を計時手段22へ出力した後、次のステップSP2へ移る。
【0064】
ステップSP2において計時手段22は検出信号S3の供給を受けた時点から、次の検出信号S3の供給を受けるまでの検出間隔時間すなわち周期Tの計時を開始し、次のステップSP3へ移る。
【0065】
ステップSP3において電圧検出手段21は、計時手段22が検出信号S3の供給を受けた時点から計時を開始している最中に、次の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したか否かを判定する。ここで否定結果(ステップSP3:No)が得られるとステップSP3へ戻って電圧検出手段21が次の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出できるまで待ち受けるが、肯定結果(ステップSP3:Yes)が得られると、次の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したことを表す検出信号S3を電圧検出手段21から計時手段22へ出力した後、次のステップSP4へ移る。
【0066】
ステップSP4において計時手段22は、次の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したことを表す検出信号S3の供給を受けたので、最初の検出信号S3の時点から次の検出信号S3までの周期Tの計時を終了し、その周期Tの時間情報S4を比較手段23へ出力した後、次のステップSP5へ移る。
【0067】
ステップSP5において比較手段23は、時間情報S4(周期T)が予め設定された基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内であるか否かを判定する。ここで否定結果(ステップSP5:No)が得られると、このことは時間情報S4(周期T)が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではないため、この時間情報S4(周期T)が検出希望の周波数帯100Hz〜200Hzのバイブレータ振動の周期Tではないことを表しており、このとき判定結果S5を出力することなく、ステップSP1に戻り、当該次の検出信号S3を検出した時点から周期Tの計時を開始する。
【0068】
このように、最初の検出信号S3の時点から次の検出信号S3までの周期Tの時間情報S4が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではない場合、当該次の検出信号S3は検出希望の周波数帯100Hz〜200Hzのバイブレータ振動の周期Tに基づくものではない(「NG」である)。したがって、このとき判定結果S5が比較手段23から出力されることはない。これにより、ノイズ振動の判定結果S5が継続性判断部30のカウント手段31によるカウント値に反映されることを予め排除することができる。
【0069】
これに対してステップSP5で肯定結果(ステップSP5:Yes)が得られると、このことは時間情報S4(周期T)が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内であるため、当該次の検出信号S3は検出希望の周波数帯100Hz〜200Hzのバイブレータ振動の周期Tに基づくものである。したがって、このとき比較手段23は判定結果S5を継続性判断部30のカウント手段31およびリセット部40の無振動計時手段41へ出力する。
【0070】
具体的には、図7に示されるように、1番目、3番目、5番目、7番目、9番目、…、の検出信号S3はバイブレータ振動の周期ではあるものの、例えば3番目の検出信号S3が検出されたときの時間情報S4(周期T)が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内ではないためノイズ振動の周期であると考えられてしまうので、そのときの判定結果S5が比較手段23から出力されることはない。
【0071】
すなわち、2番目、4番目、6番目、8番目、10番目、…、の検出信号S3だけがバイブレータ振動の周期Tに基づくものであると考えられるため、そのときの判定結果S5が比較手段23から出力され、継続性判断部30のカウント手段31により演算される。
【0072】
この場合も、1番目の二値化出力S3aの立ち下がりエッジを検出したときの検出信号S3が(NG)となっている理由は、これ以前の検出信号S3から1番目の検出信号S3までの時間情報S4が基準時間範囲R(5.0ms〜10.0ms)内であるか否かを判断することができないからである。そのため、この1番目の検出信号S3についてはカウント手段31の演算対象から除外するのである。
【0073】
ステップSP6において継続性判断部30のカウント手段31は、比較手段23から出力された検出希望であるバイブレータ振動の周期Tの判定結果S5を演算すべく、現在のカウント回数に対して「1」を加算し、次のステップSP9へ移る。
【0074】
このとき同時にステップSP7においてリセット部40の無振動計時手段41は、検出希望であるバイブレータ振動の周期Tの判定結果S5の供給を受けた時点から無振動の計時動作を開始し、次のステップ8へ移る。
【0075】
ステップSP8において無振動計時手段41は、バイブレータ振動の周期Tであることを判別した判定結果S5の供給を受けた時点後に、次の判定結果S5の供給を受けるまでの無振動の計時時間が所定の無振動許容時間である50msを越えたか否かを判定する。
【0076】
ここで肯定結果(ステップSP8:Yes)が得られると、このことは無振動の計時時間が無振動許容時間である50msを越えているため、この判定結果S5についてはノイズ振動である可能性が高いことを意味しており、このとき処理は次のステップSP9へ移る。
【0077】
ステップSP9においてカウントクリア手段42は、継続性判断部30のカウント手段31に対してカウントクリア命令S9を出力することにより、当該カウント手段31において演算した判定結果S5のカウント値である累積値S6をリセットさせ、ノイズ振動の判定結果S5を排除した後、ステップSP1に戻って処理を最初からやり直す。
【0078】
これに対してステップSP8で否定結果(ステップSP8:No)が得られると、このことは最初にバイブレータ振動を検出してから次のバイブレータ振動を検出するまでの無振動の時間が長過ぎることはなく、ノイズ振動ではないと考えられるため、このとき処理は次のステップSP10へ移る。
【0079】
これに対してステップSP8で否定結果(ステップSP8:No)が得られると、このことは無振動の計時時間が無振動許容時間である50msを越えていないため、このとき処理は次のステップSP10へ移る。
【0080】
ステップSP10において継続性判断部30の判定手段32は、カウント手段31からの累積値S6(判定結果S5の回数)が所定の基準値(50回)に到達したか否かを判定し、50回に到達した場合には、検出希望の周波数範囲100Hz〜200Hzに対応した携帯機器のバイブレータ振動を検出したことを表す振動検出結果S7を表示手段50へ出力し、次のステップSP11へ移る。
【0081】
ステップSP11において表示手段50は、継続性判断部30の判定手段32から供給された振動検出結果S7に基づいて台間機の前面パネルに設けられたディスプレイに対して「着信有り」等の文字表示や、赤色のLEDによる点滅表示または点灯表示を行うことにより、携帯機器からの通知を視覚的に表示してユーザに認識させた後、全ての処理を終了する。
【0082】
ところで、検出希望の周波数150Hzのバイブレータ振動に周波数50Hzの低周波のノイズ振動が重畳されている場合、例えば2番目の検出信号S3から3番目の検出信号S3までの間に、バイブレータ振動の振幅がノイズ振動により相殺された結果、閾値電圧shを超えることのないセンサ出力信号S2が存在する。したがって、本来であれば一定の時間範囲内でバイブレータ振動の検出信号S3を3回検出するところ、1回少ない2回の検出信号S3だけしか検出することができない。
【0083】
しかしながら、比較手段23からの判定結果S5が得られる2番目の検出信号S3から4番目の検出信号S3までの間の無振動の計時時間が無振動許容時間である50msを越えていない限り、2番目、4番目、6番目、8番目、10番目、…、の検出信号S3はバイブレータ振動の周期Tに基づくものであると考えられる。
【0084】
したがって、バイブレータ振動の周期Tに基づく検出信号S3が得られたときの判定結果S5が継続性判断部30のカウント手段31により演算されて累積値S6として判定手段32へ出力されるので、カウント手段31の累積値S6がリセットされることがなく、高周波のノイズ振動が重畳されている場合に比べて時間を要するものの、正確に周波数150Hzのバイブレータ振動を検出することができる。
【0085】
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態においては、センサ出力信号S2が立ち下がる際、予め設定した閾値電圧sh(例えば−1.5V)を横切ったことを検出した場合に電圧検出手段21が検出信号S3を出力するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、センサ出力信号S2が立ち上がる際、予め設定した閾値電圧sh(例えば+1.5V)を横切ったことを検出した場合に電圧検出手段21が検出信号S3を出力するようにしても良い。
【0086】
また、上述した実施の形態においては、継続性判断部30のカウント手段31の累積値S6をカウントクリア手段42からのカウントクリア命令S9に従ってリセットするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図示しない他のカウントクリア手段からのカウントクリア命令に従ってカウント手段31の累積値S6をリセットするようにしてもよい。これにより検出希望のバイブレータ振動であることを1度検出した後に当該累積値S6をリセットすることによって新たにバイブレータ振動の検出を開始することができる。
【0087】
さらに、上述した実施の形態においては、携帯機器のバイブレータ振動を検出対象とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、周期Tを計測することにより周波数を判別することができれば、振動に限るものではなく、音を検出対象としてもよい。
【0088】
さらに、上述した実施の形態においては、演算手段としてのカウンタ手段31により比較手段23から供給された判定結果S5をカウント(演算)し、その判定結果S5の演算結果である累積値S6を判定手段32へ出力するようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、計時手段22から供給された時間情報S4(周期T)が基準時間範囲R内であると判定した場合に、カウント手段31の代わりに設けた演算手段としての加算回路により時間情報S4(周期T)の累積時間を演算し、その累積時間が所定の基準時間(例えば5ms×50=250ms)に到達した場合に、検出希望の周波数範囲100Hz〜200Hzに対応した携帯機器のバイブレータ振動を検出したことを表す振動検出結果S7を表示手段50へ出力するようにしてもよい。なお、この場合、カウントクリア手段42に代わりに累積時間をリセットする累積値クリア手段を設ければよい。
【符号の説明】
【0089】
1…振動検出装置、11…振動検出センサ(振動検出手段)、12…増幅回路、20…周期判定部、21…電圧検出手段、22…計時手段、23…比較手段、30…継続性判断部、31…カウント手段(演算手段)、32…判定手段、40…リセット部、41…無振動計時手段、42…カウントクリア手段(累積値クリア手段)、50…表示手段。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7