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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-176884(P2015-176884A)
(43)【公開日】2015年10月5日
(54)【発明の名称】プリント配線板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20150908BHJP
【FI】
   H05K3/46 T
   H05K3/46 N
   H05K3/46 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-49784(P2014-49784)
(22)【出願日】2014年3月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(72)【発明者】
【氏名】辻井 貴典
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 寛之
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA23
5E316AA32
5E316AA43
5E316BB02
5E316BB04
5E316CC04
5E316CC08
5E316CC21
5E316CC32
5E316EE31
5E316FF07
5E316GG17
5E316GG22
5E316GG28
5E316HH01
(57)【要約】
【課題】 低誘電率の絶縁層を用いて信頼性が高いプリント配線板を提供する。
【解決手段】 層間絶縁層が、1GHzにおける誘電率は4.0以下であるので、必要なインピーダンス特性を得ることができる。層間絶縁層の樹脂の無機フィラーの含有量が25%以上であるため、層間絶縁層上にファインな導体回路を形成できる。一方、樹脂の無機フィラーの含有量が55%未満であるため、樹脂絶縁層にボイドが残り難く、プリント配線板の信頼性が向上する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、該第1面とは反対側の第2面とを有し、複数の孔をめっき充填して成るビア導体と、前記第1面、前記第2面に形成された第1導体層と、を備えるコア絶縁層と、
前記コア絶縁層の前記第1面側、前記第2面側に形成され、複数の孔をめっき充填して成るビア導体を備える1以上の層間絶縁層と、該層間絶縁層上に形成された第2導体層と、を有するプリント配線板であって:
スタック配置された前記第1面側の層間絶縁層のビア導体、前記コア絶縁層のビア導体、前記第2面側の層間絶縁層のビア導体を備え、
前記層間絶縁層は、心材に樹脂を含浸してなり、
前記層間絶縁層の1GHzにおける誘電率が4.0以下で、
前記樹脂に含まれる無機フィラーの含有率が25〜55wt%である。
【請求項2】
請求項1のプリント配線板であって、
前記樹脂の最低溶融粘度が200〜500Pa・Sである。
【請求項3】
請求項1のプリント配線板であって、
前記樹脂に含まれる無機フィラーの含有率が30〜45wt%である。
【請求項4】
請求項1のプリント配線板であって、
前記第1、第2導体層における導体間が前記層間絶縁層の一部で充填されている。
【請求項5】
請求項1のプリント配線板であって、
前記層間絶縁層の積層方向でのTg(ガラス転移点)以下の熱膨張率が85ppm/℃以下である。
【請求項6】
請求項1のプリント配線板であって:
前記コア絶縁層上の第1導体層、及び/又は、第2導体層によって、ストリップラインが形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コア絶縁層に両面に複数の層間絶縁層を積層して成るプリント配線板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ブロードバンド時代の電気信号の送受信に対応するためにLSIの動作速度は高周波数化している。それに伴って、LSIを実装するプリント配線板に使用される絶縁層用樹脂にこれまで以上に低誘電率化が求められるようになってきた。即ち、電気信号の周波数が高くなるほど電気信号の伝送遅延や伝送損失の問題が大きくなる。
【0003】
特許文献1には、硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を用いることで、低誘電率、低誘電損失を実現した配線基板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−18623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、樹脂を低誘電率化させると、溶融粘度が高くなり、低誘電率樹脂を含む層間絶縁層を導体層上に積層させた際に、該導体層間にボイドが残り易くなり、プリント配線板の信頼性が低下することが明らかになった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、低誘電率の絶縁層を用いて電気特性を改善しながら、信頼性が低下しないプリント配線板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、第1面と、該第1面とは反対側の第2面とを有し、複数の孔をめっき充填して成るビア導体と、前記第1面、前記第2面に形成された第1導体層と、を備えるコア絶縁層と、前記コア絶縁層の前記第1面側、前記第2面側に形成され、複数の孔をめっき充填して成るビア導体を備える1以上の層間絶縁層と、該層間絶縁層上に形成された第2導体層と、を有する。そして、スタック配置された前記第1面側の層間絶縁層のビア導体、前記コア絶縁層のビア導体、前記第2面側の層間絶縁層のビア導体を備え、前記層間絶縁層は、心材に樹脂を含浸してなり、前記層間絶縁層の1GHzにおける誘電率が4.0以下で、前記樹脂に含まれる無機フィラーの含有率が25〜55wt%である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1のプリント配線板は、コア絶縁層の両面に複数の層間絶縁層を積層して成る。層間絶縁層は、1GHzにおける誘電率が4.0以下であるので、ストリップラインを形成する際に複数層の層間絶縁層を介在させるスキップレイヤを採用しなくても、或いは、配線を歩留まりが下がるほど薄くしなくても必要なインピーダンス特性を得ることができる。一方、無機フィラーの含有率が25〜55wt%である。無機フィラーの含有量が25%未満になると、樹脂の粘度が下がりすぎ、導体層上に形成された層間絶縁層の表面に、導体層に沿って凹凸ができ、該層間絶縁層上にファインな導体層(導体回路)が形成できなくなる。一方、無機フィラーの含有量が55%超になると、樹脂の粘度が上がり、層間絶縁層を導体層上に積層させた際に、該導体層の導体回路間が樹脂で埋まり難くなってボイドが残り易くなり、プリント配線板の信頼性が低下する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係るプリント配線板の断面図である。
図2】第1実施形態のプリント配線板の製造工程図である。
図3】第1実施形態のプリント配線板の製造工程図である。
図4】第1実施形態のプリント配線板の製造工程図である。
図5】第1実施形態のプリント配線板の製造工程図である。
図6】第1実施形態のプリント配線板の製造工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るプリント配線板の断面図である。図2図5は、該プリント配線板の製造工程を示す。
プリント配線板10は、中央に配置されるコア絶縁層50Mの第1面F側に、層間絶縁層50A、50C、50E、50G、50Iが積層され、第2面S側に層間絶縁層50B、50D、50F、50H、50Jが積層されている。コア絶縁層50Mの第1面Fの導体回路58Maと第2面Sの導体回路58Mbとはビア導体60Mを介して接続されている。ビア導体60Mは、コア絶縁層に設けられた開口51内に銅めっきを充填することにより形成される(図2(D)参照)。第1面Fの導体回路58Maは、コア絶縁層上の銅箔32、無電解めっき膜34、電解めっき膜36から構成される(図2(G)参照)。第2面S側の導体回路58Mbは、コア絶縁層上の銅箔32、無電解めっき膜34、電解めっき膜36から構成される(図2(G)参照)。コア絶縁層50Mの第2面S側には、更に、ストリップラインを構成するためのアース層58MEが形成されている。層間絶縁層50A上の導体回路58Aは、層間絶縁層上の銅箔42、無電解めっき膜44、電解めっき膜46から構成される(図5(A)参照)。ここで、図2(G)中に示す、導体回路58Maを構成するコア絶縁層上の銅箔32の厚みt1は12μm、図5(A)に示す導体回路58Aを構成する銅箔42の厚みt2は7.5μmである。
【0011】
コア絶縁層50Mの第1面F側に積層される層間絶縁層50Aには、該層間絶縁層50A上の導体回路58Aを、コア絶縁層50Mの導体回路58Maへ接続させるためのビア導体60Aが形成されている。該層間絶縁層50A上に積層される層間絶縁層50Cには、該層間絶縁層50C上の導体回路58Cを、層間絶縁層50A上の導体回路58Aへ接続させるためのビア導体60Cが形成されている。該層間絶縁層50C上に積層される層間絶縁層50Eには、該層間絶縁層50E上の導体回路58Eを、層間絶縁層50C上の導体回路58Cへ接続させるビア導体60Eが形成されている。該層間絶縁層50E上に積層される層間絶縁層50Gには、該層間絶縁層50G上の導体回路58Gを、層間絶縁層50E上の導体回路58Eへ接続させるためのビア導体60Gが形成されている。該層間絶縁層50G上に積層される層間絶縁層50Iには、該層間絶縁層50I上の導体回路58Iを、層間絶縁層50G上の導体回路58Gへ接続させるためのビア導体60Iが形成されている。
【0012】
コア絶縁層50Mの第2面S側に積層される層間絶縁層50Bには、該層間絶縁層50B上の導体回路58Bを、コア絶縁層50Mの導体回路58Mbへ接続させるためのビア導体60Bが形成されている。該層間絶縁層50B上に積層される層間絶縁層50Dには、該層間絶縁層50D上の導体回路58Dを、層間絶縁層50B上の導体回路58Bへ接続させるためのビア導体60Dが形成されている。該層間絶縁層50D上に積層される層間絶縁層50Fには、該層間絶縁層50F上の導体回路58Fを、層間絶縁層50D上の導体回路58Dへ接続させるビア導体60Fが形成されている。該層間絶縁層50F上に積層される層間絶縁層50Hには、該層間絶縁層50H上の導体回路58Hを、層間絶縁層50F上の導体回路58Fへ接続させるためのビア導体60Hが形成されている。該層間絶縁層50H上に積層される層間絶縁層50Jには、該層間絶縁層50J上の導体回路58Jを、層間絶縁層50H上の導体回路58Hへ接続させるためのビア導体60Jが形成されている。
【0013】
上述したように、コア絶縁層50Mの第2面側にアース層58MEが形成されている。また、第2面側の層間絶縁層50D上にアース層58DEが形成され、両アース層58ME、58DEにより、層間絶縁層50B上に配置された信号線58BSに対するストリップラインを構成している。同様に、第1面側の層間絶縁層50A上にアース層58AEが形成されている。また、第1面側の層間絶縁層50E上にアース層58EEが形成され、両アース層58AE、58EEにより、層間絶縁層50C上に配置された信号線58CSに対するストリップラインを構成している。
【0014】
第1実施形態のプリント配線板は、コア絶縁層50M及び層間絶縁層50A〜50Jが、心材に無機フィラーの含有する低誘電率樹脂を含浸して成る。層間絶縁層の1GHzにおける誘電率が4.0以下、樹脂に含まれる無機フィラーの含有率が25〜55wt%である。更に好適には、無機フィラーの含有率が25〜55wt%である。樹脂の最低溶融粘度が200〜500Pa・Sである。樹脂の粘度は振動粘度計を用いて測定された値である。樹脂の最低溶融粘度とは、熱硬化させるため加熱した際に、溶融して粘度が一番下がった時点での粘度を意味する。層間絶縁層の積層方向でのTg(ガラス転移点)以下の熱膨張率が、85ppm/℃以下、更に好適には55ppm/℃以下に設定されている。
【0015】
第1実施形態のプリント配線板は、コア絶縁層50Mの両面に複数の層間絶縁層50A〜50Jを積層して成る。コア絶縁層及び層間絶縁層は、ガラスクロス等の心材に25〜55wt%の無機フィラーを含有する熱硬化性樹脂を含浸して成る。層間絶縁層が、1GHzにおける誘電率は4.0以下であるので、ストリップ構造を形成する際に複数層の層間絶縁層を介在させるスキップレイヤを採用しなくても、或いは、配線を歩留まりが下がるほど薄くしなくても必要なインピーダンス特性を得ることができる。無機フィラーの含有率が25〜55wt%である。無機フィラーの含有量が25%未満になると、樹脂の粘度が下がりすぎ、導体層上に形成された層間絶縁層の表面に、導体層に沿って凹凸ができ、該層間絶縁層上にファインな導体層(導体回路)が形成できなくなる。第1実施形態では、無機フィラーの含有量が25%以上であるため、層間絶縁層上にファインな導体回路を形成できる。一方、無機フィラーの含有量が55%超になると、樹脂の粘度が上がり、層間絶縁層を導体層上に積層させた際に、該導体層の導体回路間が樹脂で埋まり難くなってボイドが残り易くなり、プリント配線板の信頼性が低下する。第1実施形態では、無機フィラーの含有量が55%未満であるため、樹脂絶縁層にボイドが残り難く、プリント配線板の信頼性が向上する。
【0016】
第1実施形態では、樹脂の最低溶融粘度が200〜500Pa・Sである。粘度が200Pa・S以上であるため、層間絶縁層を積層し硬化させる際に、樹脂の粘度が下がり過ぎず、導体層上に形成された層間絶縁層の表面に、導体層に沿って凹凸ができ難く、層間絶縁層上にファインな導体回路を形成できる。一方、粘度が500Pa・S以下であるため、樹脂の粘度が高くなり過ぎず、層間絶縁層を導体層上に積層させた際に、該導体層の導体回路間が樹脂で埋まり易く、樹脂絶縁層にボイドが残り難く、プリント配線板の信頼性が向上する。
【0017】
第1実施形態のプリント配線板では、放熱性を高めるため、第1面側の層間絶縁層50I、50G、50E、50C、50Aのビア導体60I、60G、60E、60C、60A、コア絶縁層50Mのビア導体60M、第2面側の層間絶縁層50B、50D、50F、50H、50Jのビア導体60B、60D、60F、60H、60Jがスタック配置されている。このため、中心に配置されるコア絶縁層のビア導体60Mは、層間絶縁層50I、50G、50E、50C、50A、50B、50D、50F、50H、50Jのビア導体からの応力が集中する。しかしながら、層間絶縁層の積層方向でのTg(ガラス転移点)以下の熱膨張率が、85ppm/℃以下に設定されているため、各層間絶縁層での応力値が低く、中心に配置されるコア絶縁層のビア導体60Mの信頼性が低下し難い。更に、コア絶縁層の両面の導体回路60Ma、60Mbを構成する銅箔32を厚くすることで、応力が加わった際にもコア絶縁層のビア導体60Mの剥離を防ぎ、ビア導体の接続信頼性を確保することができる。
【0018】
中心に配置されるコア絶縁層50Mは、層間絶縁層からの応力が集中する。このため、コア絶縁層の両面の導体回路58Ma、58Mbの銅箔32の厚みt1を、層間絶縁層上の導体回路の銅箔42の厚みt2よりも厚くし剛性を高めることで、応力が加わった際にもコア絶縁層内部のビア導体60Mの銅箔42からの剥離を防ぎ、ビア導体の接続信頼性が確保できる。
【0019】
第1実施形態のプリント配線板では、コア絶縁層50M上の導体回路58Ma、58Mbを構成する銅箔32の厚みは5μm以上である。このため、応力が加わった際のビア導体60Mの剥離を防ぎ、ビア導体の接続信頼性を確保することができる。
【0020】
第1実施形態のプリント配線板は、コア絶縁層上の第1導体層及び/又は第2導体層によってストリップラインが形成されている。コア絶縁層及び層間絶縁層は、それぞれ1GHzにおける誘電率が4.0以下であるので、複数層の層間絶縁層を介在させるスキップレイヤを採用しなくても必要なインピーダンス特性を得ることができる。
【0021】
第1実施形態のプリント配線板では、コア絶縁層及び層間絶縁層が無機フィラーを含むため、熱膨張率を55ppm/℃以下にできる。
【0022】
第1実施形態では、コア絶縁層から同じ階層分離れた第1面側の層間絶縁層と、第2面側の層間絶縁層とが同じ材料から成る。即ち、層間絶縁層50Aと層間絶縁層50Bとが同じ材質、層間絶縁層50Cと層間絶縁層50Dとが同じ材質、層間絶縁層50Eと層間絶縁層50Fとが同じ材質、層間絶縁層50Gと層間絶縁層50Hとが同じ材質、層間絶縁層50Iと層間絶縁層50Jとが同じ材質である。このため、プリント配線板の上下で熱応力を対称に発生させ、反りを防ぐことができる。
【0023】
図2図6に第1実施形態のプリント配線板の製造方法が示される。
(1)厚さ0.15mmのガラスクロス芯材に25〜55wt%の無機フィラーを含有する熱硬化性樹脂を浸漬させた厚み60μmのコア絶縁層50Mの両面に12μmの銅箔32がラミネートされている両面銅張積層板を出発材料とする。まず、銅箔32の表面に黒化処理が施される(図2(A))。熱硬化性樹脂としては、硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂を用いることもできる。
ここで、銅箔32は、12μm以上の厚みの銅箔をラミネートしてから、ハーフエッチングにより、12μmの厚みに調整してもよい。
【0024】
(2)コア絶縁層50Mの第1面F側に該第1面Fから該第2面Sに向けてCO2レーザが照射され、第2面側の銅箔32に至る開口部51Mが形成される(図2(B))。
【0025】
(3)過マンガン酸により開口51Mのデスミア処理が行われた後、無電解めっき処理により無電解めっき膜34が形成され(図2(C))、更に、電解めっき膜36が形成され、開口部51Mにめっき充填されたビア導体60Mが形成される(図2(D))。
【0026】
(4)コア絶縁層50Mの表面の電解めっき膜36に所定パターンのエッチングレジスト38が形成される(図2(E))。
【0027】
(5)エッチングレジスト非形成部の第1面側の電解めっき膜36、無電解めっき膜34、銅箔32が除去され、第2面側の電解めっき膜36、無電解めっき膜34、銅箔32が除去され(図2(F))、エッチングレジストが剥離され導体回路58Ma、58Mb及びビア導体60Mを備えるコア絶縁層50Mが完成される(図2(G))。
【0028】
(6)コア絶縁層50Mの第1面F側に、ガラスクロス芯材に25〜55wt%の無機フィラーを含有する熱硬化性樹脂を浸漬させた厚み40μmの層間絶縁層50A、及び、12μmの銅箔42がラミネートされ、第2面S側に、ガラスクロス芯材に25〜55wt%の無機フィラーを含有する熱硬化性樹脂を浸漬させた厚み40μmの層間絶縁層50B、及び、12μmの銅箔42がラミネートされる(図3(A))。
【0029】
(7)ハーフエッチングにより、銅箔42の厚みが7.5μmに調整され(図3(B))、銅箔に黒化処理が施される。
【0030】
(8)CO2レーザが照射され、層間絶縁層50Aに導体回路58Maに至る開口部51Aが形成され、層間絶縁層50Bに導体回路58Mbに至る開口部51Bが形成される(図3(C))。
【0031】
(9)開口51A、51Bのデスミア処理が行われた後、無電解めっき処理により無電解めっき膜44が形成され(図3(D))、更に、電解めっき膜46が形成され、開口部51A、51Bにめっき充填されたビア導体60A、60Bが形成される(図4(A))。
【0032】
(10)層間絶縁層50A、50Bの表面の電解めっき膜36に所定パターンのエッチングレジスト48が形成される(図4(B))。
【0033】
(11)エッチングレジスト非形成部の電解めっき膜46、無電解めっき膜44、銅箔42が除去され(図4(C))、エッチングレジストが剥離され導体回路58A、ビア導体60Aを備える層間絶縁層50A、導体回路58B、ビア導体60Bを備える層間絶縁層50Bが完成される(図5(A))。
【0034】
(12)図3図5(A)に示した処理が繰り替えされ、導体回路58C、ビア導体60Cを備える層間絶縁層50C、導体回路58D、ビア導体60Dを備える層間絶縁層50Dが積層され、導体回路58E、ビア導体60Eを備える層間絶縁層50E、導体回路58F、ビア導体60Fを備える層間絶縁層50Fが積層される。更に、導体回路58G、ビア導体60Gを備える層間絶縁層50G、導体回路58H、ビア導体60Hを備える層間絶縁層50Hが積層され、導体回路58I、ビア導体60Iを備える層間絶縁層50I、導体回路58J、ビア導体60Jを備える層間絶縁層50Jが積層され、プリント配線板10が完成される(図5(B))。
【0035】
(13)市販のソルダーレジスト組成物が塗布され、露光・現像することで、開口部71を備えるソルダーレジスト層70が形成される(図6(A))。
【0036】
(14)開口部71に厚さ5μmのニッケルめっき層、ニッケルめっき層上に、厚さ0.03μmの金めっき層が形成される(図示せず)。
【0037】
(15)第1面側の開口部71及び第2面側の開口部71に半田ボールが搭載され、リフローを行うことで、第1面(上面)側に半田バンプ76Uが、第2面(裏面)側に半田バンプ76Dが形成され、プリント配線板10が完成する(図6(B))。
【0038】
[試験結果]
実施形態1,実施形態2、比較例1、比較例2とをボイドの発生及び層間絶縁層表面のバラツキを試験した。
実施形態1の層間絶縁層の樹脂は、最低溶融粘度が235Pa・S@147℃、樹脂の無機フィラー含有率が33wt%である。
実施形態2の層間絶縁層の樹脂は、最低溶融粘度が750Pa・S@146℃、樹脂の無機フィラー含有率が50wt%である。
比較例1の層間絶縁層の樹脂は、最低溶融粘度が741Pa・S@135℃、樹脂の無機フィラー含有率が23wt%である。
比較例2の層間絶縁層の樹脂は、最低溶融粘度が694Pa・S@124℃、樹脂の無機フィラー含有率が60wt%である。
【0039】
層間絶縁層を3.5MPaの圧力を加え積層した後、ボイドの発生の有無を確認した。この結果、実施形態1(無機フィラー含有率33wt%),実施形態2(無機フィラー含有率50wt%),比較例1(無機フィラー含有率23wt%)の層間絶縁層では、ボイドが確認されなかった。比較例2(無機フィラー含有率60wt%)の層間絶縁層では、ボイドが確認された。
【0040】
層間絶縁層を3.5MPaの圧力を加え積層した後、層間絶縁層表面のバラツキ(凹凸)を比較した。微細な配線を層間絶縁層上に形成するためには、バラツキを3.5μm以下にすることが望ましい。
実施形態1(無機フィラー含有率33wt%)では3.2μmで許容値内であった。
実施形態2(無機フィラー含有率50wt%)では2.7μmで許容値内であった。
比較例1(無機フィラー含有率23wt%)では、4.1μmで、許容値の3.5μmを越えた。
比較例2(無機フィラー含有率60wt%)では、1.6μmで許容値内であった。
【0041】
以上の試験した結果から、層間絶縁層の樹脂の無機フィラーの含有量を55wt%未満にすることで、樹脂絶縁層にボイドが残り難くできる。一方、層間絶縁層の樹脂の無機フィラーの含有量が25%以上にすることで、層間絶縁層上にファインな導体回路を形成できることが明らかになった。
【符号の説明】
【0042】
10 プリント配線板
44 無電解めっき膜
46 電解めっき膜
50M コア絶縁層
50A、50B 層間絶縁層
58Ma、58Mb、58A、58B 導体回路
60M、60A、60B ビア導体
図1
図2
図3
図4
図5
図6