特開2015-177189(P2015-177189A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-177189(P2015-177189A)
(43)【公開日】2015年10月5日
(54)【発明の名称】伝導性ボール実装装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/34 20060101AFI20150908BHJP
【FI】
   H05K3/34 505A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-15722(P2015-15722)
(22)【出願日】2015年1月29日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0031116
(32)【優先日】2014年3月17日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154379
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(72)【発明者】
【氏名】ファン,チ ウォン
【テーマコード(参考)】
5E319
【Fターム(参考)】
5E319AA03
5E319AC01
5E319BB04
5E319CC33
5E319CD04
5E319CD21
5E319CD26
5E319CD46
5E319GG09
(57)【要約】
【課題】基板のパッドと伝導性ボールとの整合度を向上させることができる伝導性ボール実装装置を提供する。
【解決手段】本発明の伝導性ボール実装装置100は、伝導性ボールの直径と等しいかまたはそれより大きい厚さを有し、前記伝導性ボールが吸着及び脱着される開口部115が形成されたマスク110と、真空孔125を備え、マスク110の側面及び上部を囲むように形成されたフレーム120と、フレーム120とマスク110の上部との間に形成された多孔性部材150と、を含むものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝導性ボールの直径と等しいかまたはそれより大きい厚さを有し、前記伝導性ボールが吸着及び脱着される開口部が形成されたマスクと、
真空孔を備え、前記マスクの側面及び上部を囲むように形成されたフレームと、
前記フレームと前記マスクの上部との間に形成された多孔性部材と、を含む伝導性ボール実装装置。
【請求項2】
前記フレームは、
前記マスクの上部に位置する上部フレームと、
前記マスクの側面に位置し、上半部が前記上部フレームと結合されて前記上部フレームを支持する側面フレームと、を含む、請求項1に記載の伝導性ボール実装装置。
【請求項3】
前記上部フレームを厚さ方向に貫通し、前記上部フレームを貫通した一端が前記側面フレームの上半部に挿入されることで、前記上部フレームと前記側面フレームとを結合された状態で固定させる固定部材をさらに含む、請求項2に記載の伝導性ボール実装装置。
【請求項4】
前記上部フレームに挿入される前記側面フレームの挿入長さによって前記フレームの高さが変更される、請求項2に記載の伝導性ボール実装装置。
【請求項5】
一側は前記側面フレームと結合され、他側は前記マスクの側面と結合されて、前記マスクと前記フレームとを連結させるマスクフレームをさらに含む、請求項2に記載の伝導性ボール実装装置。
【請求項6】
前記マスクフレームは、前記結合された前記側面フレームに沿って移動する、請求項5に記載の伝導性ボール実装装置。
【請求項7】
前記マスクは、弾性を有する、請求項1に記載の伝導性ボール実装装置。
【請求項8】
前記マスクは、弾性を有する金属材質からなる、請求項1に記載の伝導性ボール実装装置。
【請求項9】
前記多孔性部材は、前記上部フレームの下面に固定され、前記マスクの上面と接触される、請求項2に記載の伝導性ボール実装装置。
【請求項10】
前記開口部の幅及び深さは、前記伝導性ボールの直径と等しいかまたはそれより大きい、請求項1に記載の伝導性ボール実装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝導性ボール実装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷回路基板(Printed Circuit Board;PCB)は、様々な電子製品素子を所定のフレームに沿って簡便に連結させる役割をし、デジタルTVを始めとする家電製品から先端通信機器までの全ての電子製品に幅広く用いられている。
【0003】
印刷回路基板には、半導体チップなどの多様な小型電子部品が実装されることができるように、溶融状態のソルダーペーストが所定のパターンに塗布される。ここで、ソルダーペーストの塗布方法としては、スクリーン印刷法が広く用いられており、このようなスクリーン印刷法は、ソルダーペースト塗布装置により行われる(例えば、特許文献1参照)。スクリーン印刷法は、特定パターンの開口部が形成されたメタルマスク上に供給されたソルダーペーストをスキージで圧着して印刷回路基板の部品装着面に塗布することで行われる。
【0004】
しかし、印刷回路基板の大面積化により、反り現象や製造過程で発生する伸縮率による変形が発生しており、その結果、印刷回路基板とマスクとの間の整合度が低下して、不良が発生し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5623872号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、基板のパッドと伝導性ボールとの整合度を向上させることができる伝導性ボール実装装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例によれば、伝導性ボールの直径と等しいかまたはそれより大きい厚さを有し、伝導性ボールが吸着及び脱着される開口部が形成されたマスクと、真空孔を備え、マスクの側面及び上部を囲むように形成されたフレームと、フレームとマスクの上部との間に形成された多孔性部材と、を含む伝導性ボール実装装置が提供される。
【0008】
フレームは、マスクの上部に位置する上部フレームと、マスクの側面に位置し、上半部が上部フレームと結合されて上部フレームを支持する側面フレームと、を含むことができる。
【0009】
本発明の伝導性ボール実装装置は、上部フレームを厚さ方向に貫通し、上部フレームを貫通した一端が側面フレームの上半部に挿入されることで、上部フレームと側面フレームとを結合された状態で固定させる固定部材をさらに含むことができる。
【0010】
上部フレームに挿入される側面フレームの挿入長さによってフレームの高さが変更されることができる。
【0011】
本発明の伝導性ボール実装装置は、一側は側面フレームと結合され、他側はマスクの側面と結合されて、マスクとフレームとを連結させるマスクフレームをさらに含むことができる。
【0012】
マスクフレームは、結合された側面フレームに沿って移動することができる。
【0013】
マスクは、弾性を有することができる。
【0014】
マスクは、弾性を有する金属材質からなることができる。
【0015】
多孔性部材は、上部フレームの下面に固定され、マスクの上面と接触されることができる。
【0016】
開口部の幅及び深さは、伝導性ボールの直径と等しいかまたはそれより大きいことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施例による伝導性ボール実装装置は、基板の反りを改善した状態で伝導性ボールを実装することで、基板のパッドと伝導性ボールとの整合度を向上させることができる。
【0018】
本発明の実施例による伝導性ボール実装装置は、基板の変形に応じてマスクを変形させるスケール補正を行うことで、基板のパッドと伝導性ボールとの整合度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施例による伝導性ボール実装装置の例示図である。
図2】本発明の実施例による伝導性ボール実装装置の例示図である。
図3】本発明の実施例による伝導性ボール実装装置を用いて基板に伝導性ボールを実装する方法を示した例示図である。
図4】本発明の実施例による伝導性ボール実装装置を用いて基板に伝導性ボールを実装する方法を示した例示図である。
図5】本発明の実施例による伝導性ボール実装装置を用いて基板に伝導性ボールを実装する方法を示した例示図である。
図6】本発明の実施例による伝導性ボール実装装置を用いて基板に伝導性ボールを実装する方法を示した例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、「一面」、「他面」、「第1」、「第2」などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するために用いられるものであり、構成要素が前記用語によって限定されるものではない。以下、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略する。
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0022】
図1及び図2は本発明の実施例による伝導性ボール実装装置の例示図である。
【0023】
本発明の実施例による伝導性ボール実装装置100は、伝導性ボールを基板に実装するための装置である。
【0024】
図1を参照すれば、伝導性ボール実装装置100は、マスク110と、フレーム120と、固定部材130と、マスクフレーム140と、多孔性部材150と、を含むことができる。
【0025】
本発明の実施例によれば、マスク110は、伝導性ボール(不図示)の直径以上の厚さを有するように形成されることができる。すなわち、マスク110の厚さは、伝導性ボールの直径と等しいかまたはそれより大きいことができる。また、マスク110には、伝導性ボールが挿入されて吸着されるか、挿入された伝導性ボールが脱着される開口部115が形成されていることができる。すなわち、伝導性ボールは、マスク110の開口部115に吸着された状態で基板(不図示)の上部に移動した後、マスク110の開口部115から脱着されて基板に実装されることができる。本発明の実施例によれば、開口部115のサイズは、伝導性ボールのサイズと等しいかまたはそれより大きく形成されることができる。すなわち、開口部115の幅及び深さは、伝導性ボールの直径と等しいかまたはそれより大きいことができる。したがって、伝導性ボールがマスク110の開口部115に挿入されて吸着された際に、マスク110の外部に突出されない。
【0026】
本発明の実施例によれば、マスク110に形成された開口部115の位置は、マスク110が基板の上部に位置した際に、基板の伝導性ボールの実装位置と対応することができる。
【0027】
また、本発明の実施例によれば、マスク110は弾性を有するように形成されることができる。例えば、マスク110は、弾性を有する金属材質からなることができる。しかし、マスク110の材質が金属に限定されるものではなく、基板のマスクとして用いられる公知の材質のうち、弾性を有するものであれば何れも使用可能である。
【0028】
本発明の実施例によれば、フレーム120は、マスク110の側面及び上部を囲むように形成されることができる。また、フレーム120には真空孔125が形成されていることができる。
【0029】
本発明の実施例によるフレーム120は、上部フレーム121と、側面フレーム123と、を含むことができる。
【0030】
上部フレーム121は、マスク110の上面と離隔するように位置し、且つマスク110の上部を覆うように形成されることができる。
【0031】
また、上部フレーム121には真空孔125を形成することができる。この真空孔125により、フレーム120の内部空間の気体が排気されることで、マスク110の開口部115に伝導性ボールを吸着させることができる。また、真空孔125により、外部の気体をフレーム120の内部空間に吸気させることで、マスク110に吸着された伝導性ボールを脱着させることができる。例えば、真空孔125は、上述の排気及び吸気のために、真空ポンプなどの外部装置(不図示)と連結されていることができる。
【0032】
また、上部フレーム121には、側面フレーム123の一部が挿入される挿入溝122を形成することができる。図1には、挿入溝122が上部フレーム121の側面に形成されていることを図示したが、挿入溝122は、上部フレーム121の縁に沿って形成されていてもよい。
【0033】
側面フレーム123はマスク110の側面に位置することができる。また、側面フレーム123は、上部フレーム121と結合されて、上部フレーム121を支持することができる。
【0034】
側面フレーム123の上半部の一部を上部フレーム121の挿入溝122に挿入することで、互いに結合させることができる。この際、上部フレーム121の挿入溝122と側面フレーム123との挿入長さを調節することができる。このように、側面フレーム123の挿入長さによってフレーム120の高さを変更することができる。
【0035】
本発明の実施例による固定部材130は、上部フレーム121と側面フレーム123とを固定させることができる。例えば、固定部材130は、上部フレーム121を厚さ方向に貫通することができる。この際、上部フレーム121を貫通した固定部材130の一端を、上部フレーム121に挿入された側面フレーム123の上半部に挿入させることができる。このような固定部材130により、上部フレーム121と側面フレーム123とを結合された状態で固定させることができる。図1には図示していないが、上部フレーム121及び側面フレーム123には、固定部材130が挿入される溝(不図示)を形成することができる。例えば、固定部材130はネジであることができる。しかし、固定部材130の種類がネジに限定されるものではなく、上部フレーム121と側面フレーム123とが互いに分離されないように、結合された状態で固定させることができるものであればよい。
【0036】
本発明の実施例によるマスクフレーム140は、マスク110と側面フレーム123とを連結させることができる。マスクフレーム140の一側は側面フレーム123と結合され、他側はマスク110の側面と結合させることができる。本発明の実施例によれば、マスクフレーム140は、結合された側面フレーム123に沿って移動することができる。例えば、マスクフレーム140は、側面フレーム123とスライド結合されて、側面フレーム123に沿って上下に移動することができる。また、マスクフレーム140は移動した後、その移動した位置で固定ネジにより固定することができる。マスクフレーム140と側面フレーム123及びマスク110とを結合させる方式がこれに限定されるものではなく、二つの構成を結合するための公知の方法の何れも適用可能である。
【0037】
本発明の実施例による多孔性部材150は、フレーム120とマスク110の上部との間に形成させることができる。多孔性部材150の内部には孔などの隙間が形成されており、フレーム120とマスク110との間隔を維持させることができるものであればよい。
【0038】
多孔性部材150の上面は上部フレーム121の下面に固定させることができる。図1には、多孔性部材150の上面の一部のみが上部フレーム121の下面に固定されると図示しているが、これに限定されるものではない。例えば、多孔性部材150の上面全体を上部フレーム121の下面に固定させることができる。また、多孔性部材150の下面をマスク110の上面と接触または密着させることができる。例えば、多孔性部材150と接触するマスク110の上面は、全ての開口部115を含む領域の上面であることができる。
【0039】
上記のように形成された多孔性部材150により、上部フレーム121とマスク110との間に一定の離隔距離を維持させることができる。例えば、図2に図示されたように、側面フレーム123を上部フレーム121にさらに挿入させるか、またはマスクフレーム140を上部方向に移動することができる。この際、多孔性部材150により、多孔性部材150と接触するマスク110の位置は変更されない。
【0040】
本発明の実施例によれば、多孔性部材150は、真空孔125を介してフレーム120の内部の気体が排気される際に生成される真空力をマスク110に伝達することができる。多孔性部材150によりマスク110に伝達された真空力により、伝導性ボールをマスク110の開口部115に挿入及び吸着させることができる。また、多孔性部材150とマスク110とが分離された状態では、マスク110に伝達された真空力によりマスク110も多孔性部材150に密着させることができる。
【0041】
本発明の実施例による伝導性ボール実装装置100は、マスク110の開口部115のサイズが伝導性ボールのサイズより大きいため、伝導性ボールを基板に実装する際に、基板とマスク110とを直接接触させることができる。また、基板とマスク110とが直接接触した際に、マスク110は、多孔性部材150により剛性が補強されるため、基板に荷重を加えることができる。したがって、反りが発生した基板の場合も、マスク110の荷重によって反りが補正された状態で伝導性ボールを実装させることができる。
【0042】
また、本発明の実施例による伝導性ボール実装装置100は、マスク110が弾性を有しており、図2のように上部フレーム121に側面フレーム123が挿入される長さ及びマスクフレーム140の位置を変更することができる。図2に図示されたように、側面フレーム123が上部フレーム121にさらに挿入されるか、またはマスクフレーム140が上部方向に移動すると、マスク110は多孔性部材150によって上部に移動できないため、伸びることとなる。したがって、複数の工程を経る中に基板に伸びなどの変形が生じると、これに応じて、マスク110を変形させるスケール(Scale)補正を行うことができる。基板の変形に応じてマスク110をスケール補正することができるため、基板とマスクとの間の整合度を向上させることができる。したがって、本発明の実施例による伝導性ボール実装装置100によれば、伝導性ボールが基板のパッド以外の位置に実装されて発生する不良を減少させることができる。
【0043】
本発明の実施例による伝導性ボール実装装置100は、マスク110のスケール補正のために、上部フレーム121に側面フレーム123が挿入される長さの変更及びマスクフレーム140の位置の変更を両方とも適用しているが、これに限定されるものではない。すなわち、伝導性ボール実装装置100は、上述の二つの方法のうち一つのみを適用するように形成されてもよい。
【0044】
図3から図6は本発明の実施例による伝導性ボール実装装置を用いて基板に伝導性ボールを実装する方法を示した例示図である。
【0045】
図3を参照すれば、伝導性ボール実装装置100は、貯蔵装置200に貯蔵された伝導性ボール300を吸着することができる。本発明の実施例によれば、伝導性ボール300は、ソルダーボールのように、ソルダーを含んで形成されたものであることができる。しかし、伝導性ボール300の材質がソルダーに限定されるものではなく、回路基板分野において用いられる伝導性材質であれば何れも適用可能である。
【0046】
本発明の実施例によれば、伝導性ボール実装装置100は貯蔵装置200の上部に位置することができる。伝導性ボール実装装置100は、真空孔125を介して内部の気体を排気することで、貯蔵装置200の伝導性ボール300を吸着することができる。伝導性ボール実装装置100で発生した真空力は、マスク110の開口部115を介して伝導性ボール300に伝達させることができる。これにより、伝導性ボール300は、マスク110の開口部115の内部に位置した状態で吸着させることができる。また、マスク110の厚さが伝導性ボール300の直径より大きく、開口部115のサイズも伝導性ボール300より大きいため、伝導性ボール300はマスク110の下面に突出されない。
【0047】
この際、貯蔵装置200は、下部で気体を上部方向に吸気することで、貯蔵装置200の伝導性ボール300が伝導性ボール実装装置100にさらによく吸着されるようにすることができる。
【0048】
図4を参照すれば、伝導性ボール実装装置100は、伝導性ボール300を吸着した状態で基板400の上部に移動することができる。
【0049】
本発明の実施例によれば、基板400は、絶縁層及び回路層を含む印刷回路基板であることができる。また、基板400は、伝導性ボール300を実装させることができる基板であればよい。基板400には、伝導性ボール300が実装されるパッド410が形成されていることができる。また、基板400のパッド410は、選択的に、フラックス(Flux)が塗布された状態であることができる。
【0050】
例えば、基板400は、以前の様々な工程を経る中に、反りまたは伸びなどの変形が発生した状態であり得る。この際、伝導性ボール実装装置100は、上部フレーム121に側面フレーム123が挿入される長さを変更するか、またはマスクフレーム140の位置を変更することで、基板400の変形に応じてマスク110を変形させることができる。
【0051】
本発明の実施例では、伝導性ボール実装装置100が伝導性ボール300を吸着した後にマスク110を変形させるスケール補正を行っているが、これに限定されるものではない。伝導性ボール実装装置100は、伝導性ボール300が基板400に実装される前であれば、マスク110のスケール補正を何れの段階で行ってもよい。例えば、伝導性ボール実装装置100は、図3の伝導性ボール300を吸着する段階の前に、マスク110のスケール補正を行うことができる。
【0052】
図5を参照すれば、伝導性ボール実装装置100は、伝導性ボール300を基板400に実装することができる。
【0053】
本発明の実施例によれば、伝導性ボール300を吸着した状態の伝導性ボール実装装置100が、基板400の上面と接触するように移動することができる。この際、伝導性ボール実装装置100のマスク110がスケール補正されていて、マスク110の開口部115と基板400のパッド410とを整合させるように位置することができる。
【0054】
本発明の実施例による伝導性ボール実装装置100では、伝導性ボール300がマスク110の開口部115の内部に位置するため、マスク110の下面と基板400の上面とが互いに接触することができる。また、基板400に接触された伝導性ボール実装装置100は、基板400に荷重を加えることで、基板400の反りを補正することができる。
【0055】
伝導性ボール実装装置100は、基板400の反りが補正された状態で、気体を内部に吸気することで、伝導性ボール300をマスク110から脱着させることができる。伝導性ボール300は、マスク110から脱着されて、基板400のパッド410に実装させることができる。
【0056】
上記のように、本発明の伝導性ボール実装装置100によれば、マスク110のスケール補正及び基板400の反り補正により、マスク110と基板400との整合度を向上させることができる。その結果、伝導性ボール300と基板400のパッド410との間の整合度も向上させることができる。
【0057】
図6を参照すれば、基板400に伝導性バンプ310を形成することができる。
【0058】
本発明の実施例による伝導性ボール実装装置(図5の100)は、基板400に伝導性ボール(図5の300)を実装した後、基板400から分離させることができる。この際、基板400は、伝導性ボール実装装置(図5の100)により加圧されて、反りが補正された状態であることができる。
【0059】
その後、基板400にリフロー(Reflow)工程が行われることで、伝導性ボール(図5の300)が伝導性バンプ310となることができる。
【0060】
本発明の実施例による伝導性ボール実装装置100を利用して基板400に伝導性ボール300を実装すると、伝導性ボール300と基板400との整合度を向上させることができる。これにより、伝導性ボール300が基板400のパッド410以外の領域に実装されて発生する不良を減少させることができる。
【0061】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。
【0062】
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、伝導性ボール実装装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0064】
100 伝導性ボール実装装置
110 マスク
115 開口部
120 フレーム
121 上部フレーム
122 挿入溝
123 側面フレーム
125 真空孔
130 固定部材
140 マスクフレーム
150 多孔性部材
200 貯蔵装置
300 伝導性ボール
310 伝導性バンプ
400 基板
410 パッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6