【解決手段】実施形態に係る情報提供装置は、端末装置からの検索クエリを受け付け、検索クエリに対応する商品を販売する店舗の情報と店舗での商品の在庫の情報とを端末装置へ送信し、検索クエリの履歴情報を記憶部に記憶する。情報提供装置は、商品の在庫の情報を提供する店舗の装置に対して、記憶部に記憶された検索クエリの履歴情報を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムの実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムが限定されるものではない。
【0012】
[1.情報提供方法]
図1は、実施形態に係る情報提供方法の説明図であり、本実施形態においては情報提供装置により情報提供方法が実行される。以下、
図1を参照して、本実施形態に係る情報提供方法について説明する。
【0013】
本実施形態に係る情報提供装置は、実店舗の情報と実店舗で販売される商品の情報とを含む情報(以下、商品情報と記載する)を記憶しており、ユーザの要求に応じた商品情報をユーザの端末装置へ提供する。これにより、端末装置のユーザは、購入したい商品を販売している実店舗の情報などを知ることができる。
【0014】
例えば、端末装置のユーザが、「ABCダイエット」という商品を購入したいとする。この場合、端末装置のユーザは、端末装置を操作し、「ABCダイエット」を検索キーワードとする商品検索クエリを端末装置から情報提供装置へ送信させる(ステップS1)。
【0015】
情報提供装置は、端末装置からの商品検索クエリを受信すると、商品検索クエリの検索キーワード「ABCダイエット」に対応する商品情報を検索し(ステップS2)、検索結果を端末装置へ送信する(ステップS3)。これにより、端末装置のユーザは、「ABCダイエット」を販売している店舗の名称や位置などの情報を知ることができる。なお、情報提供装置は、商品検索クエリを受信する毎に、かかる商品検索クエリの履歴情報を検索履歴情報格納部に記憶する。
【0016】
情報提供装置は、商品情報を店舗側の装置(以下、店舗装置と記載する)から取得し、商品情報格納部に記憶する。店舗装置は、例えば、パーソナルコンピュータやPOS(Point Of Sale system)サーバである。商品情報のうち、商品の価格や在庫の情報は、重要な営業情報であり、特に在庫の情報は機密性が高いため、店舗を運営する事業者(以下、店舗運営者または店舗側と記載する場合がある)から情報提供装置へ商品の在庫が提供されない場合がある。
【0017】
図1に示す例では、店舗Aの店舗装置から在庫の情報を含む商品情報が情報提供装置へ提供されるが(ステップS4)、店舗Bの店舗装置および店舗Cの店舗装置からはそれぞれ在庫情報を含まない商品情報が情報提供装置へ提供される(ステップS5、S6)。
【0018】
この場合、
図1に示すように、端末装置に表示される検索結果には、店舗Aにおける商品「ABCダイエット」の在庫の情報が含まれるが、店舗Bおよび店舗Cにおける商品「ABCダイエット」の在庫の情報は含まれない。
【0019】
図1に示すように、店舗Aでの販売価格は「198円」で、店舗Bでの販売価格は「188円」であることから、端末装置のユーザが少しでも安い価格で商品を購入したい場合、店舗Bで購入しようとする。しかし、端末装置のユーザが実際に店舗Bへ行って商品を購入しようとしても、商品の在庫が無く、商品を買えない場合がある。そのため、端末装置のユーザによって魅力のある商品検索サービスとはならないおそれがある。
【0020】
そして、在庫の情報を提供する店舗の数が少なければ少ないほど、端末装置のユーザが期待する商品検索サービスを提供することができなくなり、商品検索サービスを利用するユーザの増加を期待できない。
【0021】
そこで、実施形態に係る情報提供装置は、在庫の情報を提供した店舗側に対しては、商品検索クエリの履歴情報を提供する。商品検索クエリは、ユーザの商品購入行動を把握する上で重要な情報であり、かかる商品検索クエリの履歴情報(以下、検索履歴情報と記載する場合がある)を店舗装置へ提供することにより、在庫の情報の収集を促進することができる。
【0022】
図1に示す例では、店舗Aのみが在庫の情報を提供していることから、情報提供装置は、検索履歴情報格納部から検索履歴情報を取得して店舗Aの店舗装置に対して検索履歴情報を提供し(ステップS7、S8)、一方で、店舗Bの店舗装置および店舗Cの店舗装置に対しては検索履歴情報を提供しない。
【0023】
このように、実施形態に係る情報提供装置は、在庫の情報を提供した店舗の店舗装置に対して商品検索クエリの履歴情報を提供することから、在庫の情報の収集を促進することができ、これにより、商品検索サービスの魅力を向上させることができる。
【0024】
[2.情報提供装置の構成例]
図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報提供装置1は、通信ネットワーク5に接続される。
【0025】
通信ネットワーク5には、端末装置2や店舗装置3
1〜3
n(以下、店舗装置3と総称する)が接続されており、情報提供装置1は、端末装置2や店舗装置3と相互に通信可能である。通信ネットワーク5は、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)であり、その接続形態は、無線または有線を問わない。
【0026】
端末装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、ゲーム機などのように通信機能やブラウザ機能を有する装置である。端末装置2のユーザ(以下、端末ユーザと記載する)は、端末装置2を操作することにより、通信ネットワーク5を介して情報提供装置1が提供する検索サービスを利用することができる。
【0027】
店舗装置3は、例えば、通信機能を有するパーソナルコンピュータやPOSサーバである。なお、店舗装置3は、店舗で販売される商品の情報を情報提供装置1へ提供することができる装置であればよく、店舗運営者の装置でなくてもよい。
【0028】
情報提供装置1は、上述のように、商品検索サービスを提供する装置であり、かかる情報提供装置1は、通信部10と、記憶部11と、制御部12とを備える。
【0029】
通信部10は、例えば、通信ネットワーク5に通信可能に接続された装置との間で通信するNIC(Network Interface Card)等のインターフェイスである。制御部12は、通信部10を介して、端末装置2および店舗装置3との間で各種の情報を送受信する。
【0030】
記憶部11は、店舗情報格納部20と、商品情報格納部21と、検索履歴情報格納部22とを備える。記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0031】
制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0032】
制御部12は、情報受付部30と、検索クエリ受付部31と、検索情報取得部32と、検索情報送信部33と、リクエスト受付部34と、情報提供部35と、統計演算部36とを備え、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部12の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0033】
このように構成される情報提供装置1は、情報受付処理、検索処理、リクエスト処理、および、検索履歴提供処理を実行する。以下、これらの処理について具体的に説明する。
【0034】
[2.1.情報受付処理]
情報受付処理は、情報受付部30によって実行される。
図3は、情報受付処理の一例を示すフローチャートであり、かかる情報受付処理は、情報受付部30によって繰り返し実行される。
【0035】
図3に示すように、情報受付部30は、店舗装置3から情報提供装置1へ送信される店舗情報を通信部10経由で受け付けたか否かを判定する(ステップS20)。店舗情報を受け付けたと判定すると(ステップS20;Yes)、情報受付部30は、取得した店舗情報に基づき、店舗情報格納部20の店舗情報テーブルを更新する(ステップS21)。
【0036】
図4は、店舗情報格納部20に記憶される店舗情報テーブルの一例を示す図である。
図4に示す店舗情報テーブル61は、「店舗ID」、「パスワード」、「店舗名」、「店舗位置」、「営業時間/店休日」および「在庫提供」などの情報を含み、これらの情報は互いに対応付けられている。
【0037】
「店舗ID」は、店舗毎に割り当てられる識別情報であり、情報受付部30によって割り当てられる。かかる店舗IDは、店舗の識別の他、例えば、情報提供装置1によって提供される検索履歴提供サービスへのログインに用いられる。「パスワード」は、例えば、店舗IDとともに、検索履歴提供サービスへのログインに用いられる。
【0038】
「店舗名」は、店舗の名称を示す情報である。「店舗位置」は、店舗の位置を示す情報であり、例えば、店舗の緯度および経度であるが、店舗の住所であってもよい。「営業時間/店休日」は、店舗の営業時間および店休日を示す情報である。
【0039】
「在庫提供」は、店舗装置3から情報提供装置1への在庫情報の提供に関する情報である。
図4に示す店舗情報テーブル61では、店舗ID「ST1」に対して「有り(有無)」が設定されており、店舗ID「ST1」の店舗の店舗装置3からは、在庫の有無についての情報が在庫情報として情報提供装置1へ提供される。
【0040】
また、店舗ID「ST2」に対して「有り(数量)」が設定されており、店舗ID「ST2」の店舗の店舗装置3からは、在庫数についての情報が在庫情報として情報提供装置1へ提供される。さらに、店舗ID「ST3」に対して「無し」が設定されており、店舗ID「ST3」の店舗の店舗装置3から情報提供装置1へ在庫情報は提供されない。
【0041】
ステップS21の処理が終了した場合、または、店舗情報を受け付けてないと判定すると(ステップS20;No)、情報受付部30は、店舗装置3から情報提供装置1へ送信される商品情報を通信部10経由で取得したか否かを判定する(ステップS22)。商品情報を取得したと判定すると(ステップS22;Yes)、情報受付部30は、取得した商品情報に基づき、商品情報格納部21の商品情報テーブルを更新する(ステップS23)。
【0042】
図5は、商品情報格納部21に記憶される商品情報テーブルの一例を示す図である。
図5に示す商品情報テーブル62は、「店舗ID」および「商品情報」などの情報を含み、これらの情報は互いに対応付けられている。「商品情報」は、「商品名」、「種別」、「メーカ」、「在庫」、「価格」および「コメント」の情報を含む。
【0043】
「店舗ID」は、店舗の識別情報であり、
図4に示す「店舗ID」と同じである。「商品名」、「種別」、「メーカ」、「在庫」および「価格」は、店舗内で販売する商品の名称、商品種別、製造業者(販売者)、在庫数および販売価格をそれぞれ示す情報である。「コメント」は、店舗内で販売する商品についての店舗運営者から端末ユーザへの情報である。店舗運営者は、例えば、商品毎、時間帯毎、ユーザ毎にコメントを設定することができる。
【0044】
商品情報テーブル62には、例えば、店舗Aにおいて、商品名が「ABCダイエット」、商品種別が「ダイエット食品」、および、製造業者が「メーカA」である商品が販売されていることが示されている。また、かかる商品の在庫が「21」個、価格が「198」円であり、店舗側のコメントが「いま売れています」であることが商品情報テーブル62に示されている。
【0045】
このように、情報受付部30は、店舗装置3から取得した店舗情報や商品情報を店舗情報テーブル61や商品情報テーブル62に設定する。したがって、店舗装置3は、商品情報を繰り返し情報提供装置1へ提供することにより、商品情報テーブル62に設定される情報を新しい情報に更新することができる。
【0046】
[2.2.検索処理]
検索処理は、検索クエリ受付部31、検索情報取得部32および検索情報送信部33によって実行される。
図6は、検索処理の一例を示すフローチャートであり、かかる検索処理は、検索クエリ受付部31、検索情報取得部32および検索情報送信部33によって繰り返し実行される。
【0047】
図6に示すように、検索クエリ受付部31は、端末装置2から情報提供装置1に送信される商品検索クエリを通信部10経由で受け付けたか否かを判定する(ステップS30)。
【0048】
検索クエリ受付部31は、商品検索クエリを受け付けたと判定すると(ステップS30;Yes)、商品検索クエリに応じた検索履歴の情報を検索履歴情報テーブルに設定し、検索履歴情報テーブルを更新する(ステップS31)。
図7は、検索履歴情報格納部22の検索履歴情報テーブルの一例を示す図である。
【0049】
図7に示すように、検索履歴情報テーブル63は、「検索ID」、「ユーザID」、「検索キーワード」、「検索商品」、「検索日時」および「検索位置」などの情報を含み、これらの情報は互いに対応付けられている。
【0050】
「検索ID」は、商品検索クエリ毎に検索クエリ受付部31によって割り当てられる検索履歴の識別情報である。「検索キーワード」は、商品検索クエリに含まれる検索キーワードであり、「検索日時」は、商品検索クエリが送信または受信された日時であり、「検索位置」は、商品検索クエリに含まれる位置情報である。
【0051】
「検索商品」は、検索クエリに基づいて検索情報取得部32によって取得された商品情報に含まれる商品名または商品種別の情報であり、検索情報取得部32によって設定される。
【0052】
図6に戻って検索処理の説明を続ける。ステップS31の処理が終了すると、検索情報取得部32は、検索クエリ受付部31が受け付けた商品検索クエリに基づき、商品情報格納部21に記憶された商品情報の中から、商品検索クエリに対応する商品の情報を取得する(ステップS32)。
【0053】
商品検索クエリには、検索キーワードの情報、指定位置の情報、検索種別の情報およびユーザIDの情報が含まれる。検索情報取得部32は、商品検索クエリに対応する商品の情報として、例えば、指定位置から所定範囲にある店舗が販売する商品のうち、商品名または商品種別が検索キーワードと一致する商品の情報を商品情報テーブル62から所定数抽出する。
【0054】
また、商品名または商品種別が検索キーワードと一致するものがない場合、検索情報取得部32は、商品検索クエリに対応する商品の情報として、例えば、検索キーワードとの一致度が高い商品情報を商品情報テーブル62から所定数抽出することができる。また、検索情報取得部32は、例えば、検索キーワードと商品名との一致度および指定位置と店舗位置との一致度を加算し、加算値が高いものから所定数抽出することもできる。
【0055】
また、検索情報取得部32は、指定位置に対応するエリア内に存在し、かつ、検索キーワードと一致または関連する商品を販売する店舗のうち商品の在庫がある店舗の情報と当該店舗での商品の在庫の情報とを含む商品情報を優先して商品情報テーブル62から抽出することができる。
【0056】
次に、検索情報取得部32は、取得した商品情報が所定条件を満たすか否かを判定する(ステップS33)。所定条件は、例えば、検索情報取得部32によって取得された商品情報の数が所定数以下ではないこと、検索情報取得部32によって取得された商品情報に含まれる商品在庫数が所定数以下ではないこと、または、検索キーワードと一致する商品名または商品種別を有する商品情報が所定数以下ではないことなどである。
【0057】
なお、「検索情報取得部32によって取得された商品情報に含まれる商品在庫数が所定数以下」とは、例えば、検索情報取得部32によって取得された商品情報に含まれる商品在庫数の全てが所定数以下、または、検索情報取得部32によって取得された商品情報に含まれる商品在庫数の総計が所定数以下であることを意味する。また、「所定数」はゼロであってもよい。
【0058】
検索情報取得部32は、取得した商品情報が所定条件を満たすと判定すると(ステップS33;Yes)、検索種別の情報に基づき、商品情報テーブル62から抽出した商品情報を検索種別に応じた順番で並び替える(ステップS34)。検索情報取得部32は、例えば、検索種別が価格である場合、価格順(例えば、価格が安い順)に商品情報を並び替え、検索種別が距離順である場合、距離順(例えば、指定位置から距離が近い順)に商品情報を並び替える。
【0059】
また、検索情報取得部32は、例えば、検索種別が在庫である場合、在庫順(例えば、在庫が多い順)に商品情報を並び替える。なお、検索情報取得部32は、在庫、距離および価格のうち2以上の条件に基づいて商品情報を並べ替えることもできる。
【0060】
検索情報送信部33は、検索情報取得部32によって並び替えを行った所定数の商品情報を含めた検索結果ページを生成し、かかる検索結果ページを商品検索クエリの送信元である端末装置2へ送信する(ステップS35)。これにより、商品検索クエリに対応する商品情報の検索結果が端末装置2へ提供される。なお、検索情報送信部33は、店舗情報テーブル61に基づき、商品情報に含まれる店舗IDを店舗名に置き換えて検索結果ページを生成する。
【0061】
端末装置2の制御部は、情報提供装置1から送信される検索結果ページを受信し、表示部に表示する。
図8は、端末装置2の表示部に表示される検索結果ページの一例を示す図である。
図8に示す検索結果ページ80には、検索結果の表示領域81、選択ボタン配置領域82および地図表示ボタン83が含まれる。
【0062】
図8に示す検索結果ページ80では、検索結果の表示領域81に、「ABCダイエット」の商品情報として、店舗Aの商品情報、店舗Bの商品情報および店舗Cの商品情報が含まれる。また、例えば、店舗Aの商品情報として、商品の価格「198円」、商品の在庫「21個」、および、店舗Aまでの距離「320m」のそれぞれの情報が含まれる。
【0063】
選択ボタン配置領域82は、検索種別を選択するためのボタンが配置されており、端末ユーザは、価格順、距離順および在庫順の中から検索種別を選択することができる。地図表示ボタン83は、選択した店舗までのルートを表示した地図画像を表示するためのボタンである。
【0064】
端末ユーザは、例えば、ルートを確認したい店舗に対応する商品情報を選択し、地図表示ボタン83を操作することで、
図9に示すような地図表示ページ90が表示される。
図9は、地図表示ページ90の一例を示す図である。なお、かかる地図表示処理は、例えば、端末装置2の制御部によって実行される。
【0065】
また、端末装置2の制御部は、ブラウザ機能により、検索キーワード入力枠85(
図8参照)や検索開始ボタン86(
図8参照)などを表示部に表示する。端末ユーザが端末装置2の入力部への操作により、検索キーワード入力枠85に検索キーワードを入力し、検索開始ボタン86を選択すると、端末装置2の制御部は、商品検索クエリを情報提供装置1へ送信する。
【0066】
かかる検索クエリには、ユーザが入力した検索キーワードの情報、検索種別の情報、指定位置の情報およびユーザIDの情報が含まれる。指定位置の情報は、例えば、端末装置2の制御部は位置検出部によって検出された端末装置2の現在地の情報である。また、指定位置の情報は、端末装置2の入力部への操作により、ユーザが指定した位置の情報であってもよく、検索キーワードに含ませることもできる。
【0067】
ユーザIDは、端末ユーザを識別するための識別情報である。かかるユーザIDは、例えば、端末装置2と情報提供装置1との間で送受信されるHTTPクッキー(HyperText Transfer Protocol Cookie)に設定されるユーザ識別情報に該当する。また、ユーザIDは、情報提供装置1が提供する通信ネットワーク5上のサービス(商品情報検索サービスの他、例えば、メールサービス、ショッピングサービス、オークションサービスなど)のログインIDであってもよい。
【0068】
図6に戻って検索処理の説明を続ける。ステップS33において、検索情報取得部32が取得した商品情報が所定条件を満たさないと判定すると(ステップS33;No)、検索情報送信部33は、リクエストページを商品検索クエリの送信元である端末装置2へ送信する(ステップS36)。
【0069】
図10は、リクエストページの一例を示す図である。
図10に示すリクエストページ91は、検索キーワードと一致する商品名または商品種別を有する商品情報がゼロの場合に検索情報送信部33が端末装置2へ送信するリクエストページである。
【0070】
リクエストページ91は、リクエスト入力領域92、送信ボタン93およびサイト情報表示領域94を有する。端末ユーザは、入力部への操作により、リクエスト入力領域92に商品に関するリクエストを入力し、送信ボタン93を操作することで、リクエスト入力領域92に入力されたリクエストの情報、端末装置2の位置情報およびユーザIDを含むユーザリクエストが端末装置2から情報提供装置1へ送信される。
【0071】
サイト情報表示領域94は、オンラインショッピングサイトへのリンクボタン(例えば、バナー広告)であり、かかるオンラインショッピングサイトは、商品検索クエリに対応する商品を販売するオンラインショッピングサイトである。
【0072】
端末ユーザは、例えば、検索クエリに対応する商品の在庫がないような場合、かかるサイト情報表示領域94に対する操作を行うことにより、オンラインショッピングサイトのページを端末装置2の表示部に表示することができる。そのため、端末ユーザは、店舗での購入を容易に行うことができる。なお、サイト情報表示領域94は、商品を販売するオンラインサイト(例えば、ウェブサイト)へのリンクボタンであればよく、例えば、オンラインショッピングサイトに代えて、オークションサイトへのリンクボタンであってもよい。
【0073】
また、サイト情報表示領域94に代えて、または、加えて、例えば、リクエストページ91に代替商品表示領域を設けることもできる。代替商品表示領域は、商品検索クエリに対応する商品の代替商品に関する情報を表示する領域である。
【0074】
この場合、検索情報取得部32は、商品検索クエリに対応する商品の代替商品の商品情報(以下、代替商品情報と記載する)を商品情報テーブル62から所定数抽出する。検索情報送信部33は、代替商品情報を代替商品表示領域に設定したリクエストページ91を生成し、商品検索クエリの送信元である端末装置2へ送信する。
【0075】
代替商品情報は、商品情報テーブル62に設定された商品情報のうち、例えば、商品検索クエリに対応する商品の商品情報に含まれる情報(例えば、
図7参照)の類似度が高い商品情報である。また、代替商品情報は、例えば、商品検索クエリを送信した端末装置2のユーザの購入が予測される商品の商品情報であり、端末ユーザの商品購買履歴やユーザ属性などから判定する。
【0076】
なお、端末ユーザの商品購買履歴やユーザ属性の情報は、ユーザIDの情報と対応付けたユーザ情報テーブル(図示せず)が記憶部11に記憶されており、検索情報取得部32は、例えば、ユーザ情報テーブルに基づいて、端末ユーザの購入が予測される商品を判定する。
【0077】
これにより、端末ユーザは、例えば、検索クエリに対応する商品の在庫がないような場合であっても、代替商品の情報を知ることができる。なお、代替商品表示領域は、検索結果ページに設けることもできる。
【0078】
なお、検索キーワードと一致する商品名または商品種別を有する商品情報の数がゼロではないが所定数以下の場合、検索情報送信部33は、例えば、表示領域81にリクエスト入力領域92および送信ボタン93を有する検索結果ページ80を生成し、端末装置2へ送信することができる。
【0079】
[2.3.リクエスト処理]
リクエスト処理は、リクエスト受付部34および情報提供部35によって実行される。
図11は、リクエスト処理の一例を示すフローチャートであり、かかるリクエスト処理は、リクエスト受付部34および情報提供部35によって繰り返し実行される。
【0080】
図11に示すように、リクエスト受付部34は、端末装置2から情報提供装置1に送信されるユーザリクエストを通信部10経由で受け付けたか否かを判定する(ステップS40)。
【0081】
ユーザリクエストを受け付けたと判定すると(ステップS40;Yes)、リクエスト受付部34は、ユーザリクエストの配信先店舗を決定する(ステップS41)。リクエスト受付部34は、例えば、商品の在庫の情報を提供する店舗(以下、在庫情報提供店舗と記載する場合がある)の店舗装置3をユーザリクエストの配信先店舗として決定する。
【0082】
この場合、リクエスト受付部34は、在庫情報提供店舗のうち、ユーザリクエストを送信した端末装置2がユーザリクエストを送信する前に送信した商品検索クエリに含まれる検索キーワードと一致または関連する商品を提供する店舗を配信先店舗として決定することができる。これにより、ユーザリクエストを適切な店舗に対して提供することができる。
【0083】
さらに、リクエスト受付部34は、ユーザリクエストを送信した端末装置2の位置情報に基づいて、在庫情報提供店舗のうち、端末装置2の現在地を含む所定エリアに存在する店舗を配信先店舗として決定することができる。
【0084】
情報提供部35は、配信先店舗として決定した店舗の店舗装置3に対してユーザリクエストを送信する(ステップ42)。これにより、商品の在庫の情報を提供する店舗運営者は、ユーザのリクエストの情報を知ることができ、在庫管理や品揃えを適切に行うことができることから、店舗側からの在庫情報の提供を促進することができる。
【0085】
なお、リクエスト受付部34は、ユーザリクエストに対する店舗装置3からの応答メッセージを受け付けることができ、情報提供部35は、ユーザリクエストを送信した端末装置2に対して店舗装置3からの応答メッセージを送信することができる。これにより、店舗側は端末ユーザに対して来店を促すことができる。
【0086】
[2.4.検索履歴提供処理]
検索履歴提供処理は、情報提供部35および統計演算部36によって実行される。
図12は、検索履歴処理の一例を示すフローチャートであり、かかる検索履歴提供処理は、情報提供部35および統計演算部36によって繰り返し実行される。
【0087】
図12に示すように、情報提供部35は、検索履歴配信タイミングになったか否かを判定する(ステップS50)。検索履歴配信タイミングは、例えば、店舗情報テーブル61に在庫提供が「有り」に設定されている店舗毎に設定される。
【0088】
情報提供部35が検索履歴配信タイミングになったと判定すると(ステップS50;Yes)、統計演算部36は、検索履歴情報テーブル63から検索履歴情報を取得し、取得した検索履歴情報の統計演算を行い、商品検索クエリの統計情報を生成する(ステップS51)。
【0089】
例えば、統計演算部36は、検索履歴配信タイミングに対応する店舗で販売している商品に対応する検索キーワードを含む商品検索クエリを統計対象候補の商品検索クエリとする。店舗で販売している商品に対応する検索キーワードは、例えば、店舗で販売している商品と一致度が所定値以上である検索キーワードである。
【0090】
統計演算部36は、例えば、統計対象候補の商品検索クエリのうち、検索履歴配信タイミングに対応する店舗の位置を含む所定エリアにある位置情報を含む商品検索クエリを統計対象の商品検索クエリとすることができる。
【0091】
統計演算部36は、統計対象の商品検索クエリの統計演算を実行する。例えば、統計演算部36は、店舗で販売している各商品に対応する商品検索クエリを時間毎、ユーザ毎、および、検索位置毎に集計する。
【0092】
例えば、統計演算部36は、商品検索クエリの数と店舗の位置との関係を時間毎(例えば、1日単位)にグラフ化したり、商品検索クエリの数と店舗の位置とユーザ属性との関係を時間毎(例えば、1日単位)にグラフ化したりすることができる。
【0093】
なお、情報提供装置1は、ユーザIDの情報とユーザ属性の情報とを対応付けたユーザ情報テーブルを記憶部11に記憶しており、かかるユーザ情報テーブルに基づいて商品検索クエリに含まれるユーザIDに対応するユーザ属性の情報を取得することができる。
【0094】
また、情報提供部35は、上記所定値や上記所定範囲を在庫情報提供店舗による在庫情報の提供度合いに応じて変更することができる。例えば、情報提供部35は、上記所定値や上記所定範囲を、提供する在庫情報が在庫の有無である場合よりも、在庫情報が在庫の数量である場合の方が大きくなるようにする。
【0095】
情報提供部35は、統計演算部36が生成した商品検索クエリの統計情報を検索履歴配信タイミングに対応する店舗の店舗装置3へ通信部10を介して送信する(ステップS52)。
【0096】
ステップS52の処理が終了した場合、または、検索履歴配信タイミングになっていないと判定した場合(ステップS50;No)、情報提供部35は、情報提供装置1に送信される検索履歴情報の閲覧要求を通信部10経由で受け付けたか否かを判定する(ステップS53)。
【0097】
閲覧要求を受け付けたと判定すると(ステップS53;Yes)、情報提供部35は、閲覧要求が在庫情報提供店舗の店舗装置3からの要求であるか否かを判定する(ステップS54)。閲覧要求には店舗IDが含まれており、情報提供部35は、店舗情報テーブル61において店舗IDに対応する在庫提供が「有り」となっている場合に、閲覧要求が在庫情報提供店舗の店舗装置3からであると判定する。なお、閲覧要求にはパスワードが含まれ、情報提供部35は、店舗情報テーブル61に基づいてパスワードを照合することができる。
【0098】
閲覧要求が在庫情報提供店舗の店舗装置3からの要求であると判定した場合(ステップS54;Yes)、情報提供部35は、閲覧要求を行った店舗装置3に対し、検索履歴情報の閲覧を許可する(ステップS55)。これにより、閲覧要求を行った店舗装置3は、検索履歴情報テーブル63に設定された検索履歴情報の検索や閲覧を行うことができる。
【0099】
検索や閲覧が許可される範囲は、例えば、閲覧要求を行った店舗装置3に対応する店舗で販売している商品と一致度が所定値以上である検索キーワードを含み、かつ、閲覧要求を行った店舗装置3に対応する店舗の位置から所定範囲にある位置情報を含む商品検索クエリの情報である。
【0100】
なお、情報提供部35は、上記所定値や上記所定範囲を在庫情報提供店舗による在庫情報の提供度合いに応じて変更することができる。例えば、情報提供部35は、上記所定値や上記所定範囲を、提供する在庫情報が在庫の有無である場合よりも、在庫情報が在庫の数量である場合の方が大きくなるようにする。
【0101】
ステップS55の処理が終了した場合、閲覧要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS53;No)、または、閲覧要求が在庫情報提供店舗の店舗装置3からではないと判定した場合(ステップS54;No)、情報提供部35は、ステップS56の処理を実行する。
【0102】
ステップS56において、情報提供部35は、検索クエリ受付部31が商品検索クエリを通信部10経由で受け付けたか否かを判定する。検索クエリ受付部31が商品検索クエリを受け付けたと判定すると(ステップS56;Yes)、情報提供部35は、商品検索クエリに基づいて検索情報送信部33により端末装置2へ送信される検索結果に含まれる商品情報が在庫情報提供店舗の商品情報であるか否かを判定する(ステップS57)。
【0103】
検索結果に含まれる商品情報が在庫情報提供店舗の商品情報であると判定すると(ステップS57;Yes)、情報提供部35は、検索結果に含まれる商品情報に対応する在庫情報提供店舗の店舗装置3に対して、検索クエリ受付部31が受け付けた検索クエリの情報を送信する(ステップS58)。
【0104】
例えば、検索キーワードに「ABCダイエット」の情報が含まれる商品検索クエリをステップS58における処理対象の商品検索クエリであるとする。かかる処理対象の商品検索クエリに対して例えば
図8に示す検索結果ページ80が検索情報送信部33により端末装置2へ送信される場合、情報提供部35は、処理対象の商品検索クエリの情報を店舗A、Bの店舗装置3へ送信する。一方、情報提供部35は、処理対象の商品検索クエリの情報を店舗Cの店舗装置3へは送信しない。
【0105】
なお、制御部12は、店舗情報テーブル61において在庫提供が「有り」に設定されている場合であっても、商品の在庫の情報を一定期間提供しない店舗を在庫情報提供店舗から除外することができる。これにより、在庫の情報の提供を店舗に促すことができる。
【0106】
また、在庫情報提供店舗は、情報提供装置1から取得した検索クエリの情報に基づいて、情報提供装置1を介して端末装置2へコメントを送信することができる。例えば、店舗装置3により検索クエリの情報を取得した在庫情報提供店舗の運営者は、検索クエリの内容に基づいて、店舗装置3からコメントを情報提供装置1へ送信する。コメントは、例えば、「タイムセール開催中」、「来店者に粗品を進呈中」、「新製品発売中」などである。
【0107】
情報提供部35は、処理対象の商品検索クエリの情報を送信した在庫情報提供店舗の店舗装置3からコメントを取得すると、処理対象の商品検索クエリを送信した端末装置2に対して店舗装置3からのコメントを送信する。これにより、店舗側の販売促進を図ることができ、在庫の情報の提供を店舗に促すことができる。
【0108】
[3.変形例]
上述した情報提供部35は、店舗側から提供される在庫情報の種類に応じて、店舗装置3へ送信する検索履歴情報の範囲を変更したが、さらに、価格の情報の有無に応じて、店舗装置3へ送信する検索履歴情報の範囲を変更することもできる。
【0109】
また、検索情報送信部33は、端末ユーザが競合他社との価格比較を目的とした商品検索クエリに対しては、商品情報のうち価格の情報を含まない検索結果ページ80を送信する。なお、検索情報送信部33は、在庫情報提供店舗の店舗装置3から提供された商品情報についてのみ、価格の情報を含まないようにすることができる。これにより、価格の情報を提供した店舗側の不利益を回避することができる。
【0110】
検索情報送信部33は、商品検索クエリが端末ユーザが競合他社との価格比較を目的としたものであるかを、検索履歴情報テーブル63に基づいて判定することができる。例えば、検索情報送信部33は、所定期間(例えば、2時間)内に同一の商品名や商品種別を検索キーワードに含み、かつ、それぞれ所定以上離れた位置で送信された所定数以上の商品検索クエリを送信した端末装置2からの商品検索クエリを競合他社との価格比較を目的とした商品検索クエリであると判定する。
【0111】
また、情報提供部35は、在庫情報提供店舗の店舗装置3に対して検索履歴情報を提供するものであるが、在庫情報提供店舗に代えて、または、在庫情報提供店舗に加えて、商品の価格の情報を提供した店舗の店舗装置3に対して検索履歴情報を提供することもできる。
【0112】
[4.ハードウェア構成]
なお、上述した実施形態における情報提供装置1は、例えば
図13に示すような構成のコンピュータ50がプログラムを実行することによって実現される。
図13は、プログラムを実行するコンピュータ50のハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ50は、CPU(Central Processing Unit)51、RAM(Random Access Memory)52、ROM(Read Only Memory)53、HDD(Hard Disk Drive)54、通信インターフェイス(I/F)55、入出力インターフェイス(I/F)56、およびメディアインターフェイス(I/F)57を備える。
【0113】
CPU51は、ROM53またはHDD54に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM53は、コンピュータ50の起動時にCPU51によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ50のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0114】
HDD54は、CPU51によって実行されるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。例えば、HDD54は、
図2に記載した店舗情報格納部20、商品情報格納部21および検索履歴情報格納部22と同様のデータを記憶する。通信インターフェイス55は、通信ネットワーク5を介して他の機器からデータを受信してCPU51へ送り、CPU51が生成したデータを、通信ネットワーク5を介して他の機器へ送信する。
【0115】
CPU51は、入出力インターフェイス56を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU51は、入出力インターフェイス56を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU51は、生成したデータを、入出力インターフェイス56を介して出力装置へ出力する。
【0116】
メディアインターフェイス57は、記録媒体58に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM52を介してCPU51に提供する。CPU51は、当該プログラムを、メディアインターフェイス57を介して記録媒体58からRAM52上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体58は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0117】
コンピュータ50が上述した実施形態に係る情報提供装置1として機能する場合、コンピュータ50のCPU51は、RAM52上にロードされたプログラムを実行することにより、
図2に示す情報受付部30、検索クエリ受付部31、検索情報取得部32、検索情報送信部33、リクエスト受付部34、情報提供部35および統計演算部36の各機能を実現する。
【0118】
コンピュータ50のCPU51は、プログラムを、記録媒体58から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信ネットワーク5を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0119】
[5.効果]
上述してきたように、実施形態に係る情報提供装置1は、検索クエリ受付部31と、検索情報取得部32(取得部の一例)と、検索情報送信部33(送信部の一例)と、検索履歴情報格納部22と、情報提供部35とを備える。検索クエリ受付部31は、端末装置2から商品検索クエリ(検索クエリの一例)を受け付ける。検索情報取得部32は、商品検索クエリに対応する商品を販売する店舗の情報と店舗での商品の在庫の情報とを取得する。検索情報送信部33は、検索情報取得部32によって取得された情報を端末装置2へ送信する。検索履歴情報格納部22は、検索クエリ受付部31によって受け付けられた商品検索クエリの履歴情報を記憶する。情報提供部35は、在庫情報提供店舗の店舗装置3に対して、記憶部11に記憶された商品検索クエリの履歴情報を提供する。
【0120】
このように、実施形態に係る情報提供装置1は、在庫情報提供店舗の店舗装置3に対して商品検索クエリの履歴情報を提供することから、在庫の情報の収集を促進することができ、これにより、商品検索サービスの魅力を向上させることができる。
【0121】
また、商品検索クエリには、位置情報が含まれ、検索情報送信部33は、位置情報に対応するエリア内に存在し、かつ、商品検索クエリに対応する商品を販売する店舗のうち、商品の在庫がある店舗の情報と当該店舗での商品の在庫の情報とを優先して端末装置2へ提供する。
【0122】
これにより、在庫情報提供店舗の商品情報が優先して端末装置2へ送信され、在庫情報提供店舗における商品販売を促進させることができることから、店舗による在庫の情報の提供を促進することができる。
【0123】
また、情報提供部35は、検索履歴情報格納部22に記憶された検索履歴情報のうち、在庫情報提供店舗の店舗装置3から提供される在庫の情報に対応する商品に関する検索履歴情報を在庫情報提供店舗の店舗装置3へ提供する。
【0124】
これにより、在庫情報提供店舗側は、自店舗が提供する商品に関し、商品検索クエリの情報から顧客の消費動向などを解析して販売戦略を実行することができることから、店舗による在庫の情報の提供を促進することができる。
【0125】
また、情報提供部35は、検索履歴情報格納部22に記憶された検索履歴情報のうち、在庫情報提供店舗の位置を含む所定エリア内の位置情報を有する検索クエリの履歴情報を、在庫情報提供店舗の店舗装置3へ提供する。
【0126】
これにより、在庫情報提供店舗側は、商品検索クエリの情報から自店舗周辺の顧客の消費動向などを解析することができることから、店舗による在庫の情報の提供を促進することができる。
【0127】
また、実施形態に係る情報提供装置1は、統計演算部36を備える。統計演算部36は、検索履歴情報格納部22に記憶された検索履歴情報に基づいて、商品検索クエリの統計情報を生成する。情報提供部35は、商品検索クエリの履歴情報として検索クエリの統計情報を提供する。
【0128】
これにより、在庫情報提供店舗側は、顧客の消費動向などを統計的に把握し、その結果に応じた販売戦略を実行することができることから、店舗による在庫の情報の提供を促進することができる。
【0129】
また、実施形態に係る情報提供装置1は、リクエスト受付部34を備える。リクエスト受付部34は、端末装置2から商品のリクエストを受け付ける。情報提供部35は在庫情報提供店舗の店舗装置3に対して、リクエスト受付部34によって受け付けたリクエストの情報を提供する。
【0130】
これにより、在庫情報提供店舗側は、ユーザのリクエストの内容を知ることができ、在庫管理や品揃えを適切に行うことができることから、店舗側からの在庫情報の提供を促進することができる。
【0131】
また、情報提供部35は、在庫情報提供店舗のうち、端末装置2がリクエストを送信する前に送信した商品検索クエリに対応する商品を提供する店舗に対してリクエストの情報を提供する。
【0132】
これにより、在庫情報提供店舗に対して適切なリクエストの情報を提供することができ、例えば、不要なリクエストによる混乱を回避することができる。
【0133】
また、検索情報送信部33は、商品検索クエリに対応する商品の在庫の数が所定数以下の場合、商品検索クエリに対応する商品を販売するサイトの情報を端末装置2へ送信する。
【0134】
これにより、商品検索を行った端末ユーザに対する利便性を向上させることができる。商品検索クエリに対応する商品の在庫があるかどうかわからないような場合、端末ユーザが商品検索クエリに対応する商品を販売する店舗へ行っても実際に在庫がない場合があり、商品検索がかえってユーザの利便性を損なう場合がある。しかし、商品検索クエリに対応する商品を販売するショッピングサイトの情報を提供することで、ユーザはオンラインサイトでの購入を行うことができることから、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0135】
また、検索情報送信部33は、商品検索クエリに対応する商品の在庫の数が所定数以下の場合、検索クエリに対応する商品の代替商品に関する情報を端末装置へ送信する。
【0136】
これにより、端末ユーザは、例えば、検索クエリに対応する商品の在庫がないような場合であっても、代替商品の情報を知ることができる。
【0137】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0138】
上述した情報提供装置1は、それぞれ複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。