【解決手段】反射鏡4と、COB型LED17と、反射鏡4の内部に設けられ、COB型LED17から出射された光を反射により反射鏡4に入射する光を減らすLED光源反射鏡11と、LED光源反射鏡11から出射された光の配光を変更する配光変更用反射鏡261と、を有するLED照明器具200であって、配光変更用反射鏡261は交換自在である構成とした。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施の形態に係るLED照明器具1の全体像を示した図である。
LED照明器具1は、反射鏡ユニット5と、LED光源ユニット10とを備える。
反射鏡ユニット5は、反射鏡4と、反射鏡4の先端の照射開口3と、照射開口3に固定される前面ガラス(光透過部材)2とを備える。
前面ガラス2は照射開口3の周縁部に所謂かしめ結合されており、前面ガラス2の外周部と照射開口3の周縁部は防水された状態である。また、反射鏡ユニット5は、
図5に示すように、反射鏡4の後端に開口6と、開口6の周囲に備えられる光源ユニット接続部(取付けフランジ)7と、反射鏡4の後端部に備えられるアーム取付け片8と、アーム取付け片8に取付けられたアーム9とを備える。
上記LED光源ユニット10は、反射鏡4の後端の開口6に、取付けフランジ7を介して防水状態で取付けられている。
【0016】
図2、及び
図3は、LED光源ユニット10を示す。
LED光源ユニット10は、ベースプレート18と、ベースプレート18に連結されたヒートシンク19と、ヒートシンク19を覆う樹脂製カバー20とを備える。ベースプレート18の中央部には、COB型LED17が配置されている。COB型LED17は、多数のLEDをLED基板31の上に密集配置して平面視略円形(四角形も有り得る)の面状の発光部31Aを形成したチップオンボード(Chip On Board:COB)構造の発光デバイスである。COB型LED17は、多数のLEDが密集配置されていることから大光量、及び高輝度なLED光源となる。本構成では、電源ボックス(不図示)が、LED光源ユニット10と別置である。したがって、電源値を変化させることで、複数の光学性能を包括可能なLED光源ユニット10を構成できる。
COB型LED17の上には、シリコンパッキン16と、絶縁シート15と、LED光源防水パッキン14と、が配置されている。
【0017】
LED光源防水パッキン14と密着して、相フランジ13が配置され、相フランジ13は、反射鏡ユニット5の取付けフランジ7に接合される。相フランジ13には取っ手13aが取付けられており、この取っ手13aを持ってLED照明器具へのリニューアルの作業を容易に行うことができる。相フランジ13の上には、LED押え金具12と、LED光源反射鏡11と、が配置されている。
なお
図4に示すように、LED光源反射鏡11の前面開口にアクリル板などの光透過性を有する保護カバー30を配置してもよい。
保護カバー30は、LED光源ユニット10を、例えば単体で使用する場合、LED光源の保護と安全性の観点から充電部保護のため設けられる。COB型LED17に直接手を触れさせないため、保護カバー30には手指が入らない大きさの通気孔29、29…を複数設ける構成としてもよい。この通気孔29、29…は充電部保護の効果と、保護カバー30を装着することによるLEDの温度上昇による光学性能(光出力)の低下を抑える効果を同時に奏する。また、通気孔29、29…は、
図4に示すように、保護カバー30のカバー面に同心的に配置されている。この通気孔29、29…は円弧状の長孔で形成され、保護カバー30の中心から外に向けて円環状に等間隔で配置される。この配置により、カバー面に通気孔29、29…の有る箇所と、無い箇所からの透過光による照射面での照度ムラを抑える効果を合わせて奏する。
【0018】
ベースプレート18は、COB型LED17が直接的に取付けられる基板取付け部材であり、高熱伝導材である。例えば金属であるアルミニウムから形成されている。ベースプレート18は、
図2に示すように、略円板状に形成され、その表面の中央にLED収容凹部40が設けられており、このLED収容凹部40に上記COB型LED17のLED基板31が収められ、その上面がシリコンパッキン16と絶縁シート15とにより覆われている。なお、COB型LED17からLED収容凹部40への伝熱を促進するために、両者の接触面に熱伝導グリス等を塗布し、或いは、熱伝導シートを介在させて両者間の熱抵抗を小さくしても良い。
【0019】
ベースプレート18の表面には、LED収容凹部40を囲む環状のLED押え金具12がネジ止め固定され、このLED押え金具12にLED光源反射鏡11が固定される。このLED押え金具12は、ベースプレート18へのネジ止め固定に伴い、COB型LED17のLED基板31、シリコンパッキン16、絶縁シート15、LED光源防水パッキン14、及び相フランジ13を上から押さえ付けるように構成されている。これにより、LED押え金具12の固定によってCOB型LED17の固定も兼ねられることとなり、ベースプレート18へのCOB型LED17のネジ止め固定等が不要となる。
【0020】
LED光源反射鏡11は、回転放物体や回転楕円体などの回転体形状であり、その内面に所定の配光制御に応じて決定された回転放物反射面や回転楕円反射面が形成された凹面鏡である。このLED光源反射鏡11は、樹脂材を母材とし、その表面に反射材をコーティングすることで構成されており、金属材から形成する場合に比べて軽量化が図られている。また、このLED光源反射鏡11は、ねじ込み式で上記LED押え金具12に取付け固定される。具体的には、LED光源反射鏡11の基端部35Aの縁部には、LED押え金具12の溝に係合する鍔部33が設けられている。LED押え金具12には係合溝42Aが設けられ、係合溝42Aに上記鍔部33が入り込み、LED光源反射鏡11の回転に伴って鍔部33が係合溝42Aに脱落不能に係合する。
LED光源反射鏡11の固定時には、この係合溝42Aに鍔部33をねじ込むことで、別途に工具を用いることなくLED光源反射鏡11を固定できる。また、LED光源反射鏡11の鍔部33も樹脂材で形成されており、係合溝42Aと鍔部33の間にバネ力(弾性力)が働き、両者の結合力が高められている。
【0021】
このLED光源ユニット10では、ベースプレート18とLED押え金具12の間が、絶縁シート15により絶縁され、LED押え金具12と相フランジ13の間が、LED光源防水パッキン14により絶縁される。
したがって、ベースプレート18に取付けられたCOB型LED17と、相フランジ13の間は絶縁される。これによれば、
図1に示すように、反射鏡ユニット5の取付けフランジ7と、LED光源ユニット10の相フランジ13とを接合する際に、COB型LED17と、反射鏡ユニット5の間は絶縁されており、COB型LED17のアース線の接続などが不要になる。
【0022】
ヒートシンク19は、COB型LED17からベースプレート18に伝えられた熱を放熱する放熱機構である。具体的には、ヒートシンク19は、複数枚の放熱フィン48と、ベースプレート18に伝えられたCOB型LED17の熱を放熱フィン48に伝える複数本のヒートパイプ49とを備えている。
放熱フィン48は、略矩形状の板材であり、熱伝導性に優れ軽量な金属材であるアルミニウム板で形成されている。多数枚の放熱フィン48を上記ヒートパイプ49のそれぞれが貫通し、これらの放熱フィン48が互いに所定間隔をあけるように積層して一体に束ねられている。これら放熱フィン48は、支持金具(不図示)によって、ベースプレート18の裏面から垂直に延びるように配置される。支持金具(不図示)は、放熱フィン48とベースプレート18の裏面との間に所定の隙間を設けて支持し、この隙間を通じてベースプレート18の裏面と放熱フィン48を空気が流通可能となり、ベースプレート18の裏面の熱溜まりが抑制される。
本構成では、ヒートシンク19を覆って樹脂製カバー20が設けられている。この樹脂製カバー20には、ヒートシンク19に対し、垂直に多数の空気の流通孔が設けられている。
【0023】
図5は、LED照明器具1の分解斜視図である。
反射鏡ユニット5において、反射鏡4の後端開口6の周囲には、円環状の取付けフランジ7が配置されている。取付けフランジ7は内周部に周溝(不図示)を備え、この周溝(不図示)にはOリング51が配置されている。
また、取付けフランジ7は、外周部に周方向に3等分に配置された止め具52を備えている。3つの止め具52は同じ構造であり、反射鏡4の後端に固定された一対の耳片53と、一対の耳片53の間に、一端が回動自在に支持されたボルト54と、ボルト54の他端に螺合した蝶ナット55とを備えている。
LED光源ユニット10において、反射鏡ユニット5の取付けフランジ7に接合される相フランジ13は、
図2に示すように、Oリング51に密着する密着面13bと、密着面13bの外周側で、止め具52と相対する係止片57とを備える。この係止片57には、取付けフランジ7に相フランジ13が接合されたとき、
図1に示すように、上記ボルト54が係合自在な溝部57aが形成されている。
上述した構成の取付けフランジ7と、相フランジ13とを接合させ、止め具52と係止片57とを連結させることにより、反射鏡ユニット5に対し、LED光源ユニット10が、Oリング51の機能と共に防水の状態で結合される。
【0024】
なお本構成において、LED光源ユニット10は、LED光源反射鏡11により光の配光を制御する。したがって、LED照明器具1では、反射鏡ユニット5の反射鏡4は、単に防水構造を提供するだけであり、光の配光の制御には寄与しない。
またLED光源反射鏡11は必須のものではない。例えば、COB型LED17を使用したとして、LED光源反射鏡11の代わりに配光用のレンズを用いてもよい。
【0025】
図6は、HID照明器具100の分解斜視図である。
HID照明器具100は、HIDランプユニット71と、上述した実施の形態の反射鏡ユニットと同じ構成を備えた反射鏡ユニット5と、を備えている。すなわち、この反射鏡ユニット5は、少なくとも、上述した構成の取付けフランジと共通の構造を有する取付けフランジ7を備えている。
HIDランプユニット71は、光源たるHIDランプ72と、このHIDランプ72やソケット(図示せず)等を収容する略筒状の光源筒73とを備え、この光源筒73の開口端73Aには、相フランジ113を備えている。
【0026】
上記相フランジ113は、HIDランプユニット71を反射鏡ユニット5に取り付けるために配置されている。
反射鏡ユニット5の取付けフランジ7は、上述したように、内周部に周溝(不図示)を備え、この周溝(不図示)にはOリング51が配置され、かつ、外周部には周方向に3等分に配置された止め具52を備えている。
3つの止め具52は同じ構造であり、反射鏡4の後端に固定された一対の耳片53と、一対の耳片53の間に、一端が回動自在に支持されたボルト54と、ボルト54の他端に螺合した蝶ナット55とを備えている。
【0027】
HIDランプユニット71において、反射鏡ユニット5の取付けフランジ7に接合される相フランジ113は、Oリング51に密着する密着面(不図示)と、密着面(不図示)の外周側で、止め具52と相対する係止片157とを備える。この係止片157には、取付けフランジ7に相フランジ113が接合されたとき、上記ボルト54が係合自在な溝部157aが形成されている。
上述した構成の取付けフランジ7と、相フランジ113とを接合させ、止め具52と係止片157とを連結させることにより、反射鏡ユニット5に対し、HIDランプユニット71が、Oリング51の機能と共に防水の状態で結合される。
【0028】
図7は、JIL 5004-2012 公共施設用照明器具(一般社団法人 日本照明工業会刊行)に規定されたHID照明器具100を示す。
公共施設用照明器具は、一般社団法人 日本照明工業会の公共施設用照明器具標準委員会が定める共通仕様であり、公共施設照明器具標準形名が同一ならば、メーカーを問わず同等の器具設計をされた器具となるため、器具を設置する施設に合わせた器具の選択をする際に有用となる。
ここに規定されたサイズのHID照明器具100の場合には、HIDランプユニット71の代わりにLED光源ユニット10を取付けたとき、反射鏡4の内側に籠る熱でCOB型LED17の性能が劣化せず、防水性も確保できることが判明している。
このHID照明器具100では、全長a、反射鏡4の先端の照射開口3の幅b、アーム9の下端からHIDランプ72のセンターまでの高さc、アーム9上端の回転中心とアーム9下端のボルト孔位置との距離dとする。
この実施の形態の適用は、全長aが、380〜470mmで、幅bが、350〜440mmで、高さcが、250〜360mmで、かつ、高さdが、180〜275mmにあるか、或いは、全長aが、490〜600mmで、幅bが、510〜590mmで、高さcが、290〜420mmで、かつ、距離dが、180〜325mmにある、HID照明器具100に、好適である。
【0029】
本実施の形態では、LED照明器具1の反射鏡ユニット5に対し、LED光源ユニット10を取り付ける際には、取付けフランジ7と、相フランジ13とを接合させ、止め具52と係止片57とを連結させることにより、反射鏡ユニット5に対し、LED光源ユニット10を、Oリング51の機能と共に防水の状態で結合できる。
また、HID照明器具100の反射鏡ユニット5に対し、HIDランプユニット71を取り付ける際には、取付けフランジ7と、相フランジ113とを接合させ、止め具52と係止片157とを連結させることにより、反射鏡ユニット5に対し、HIDランプユニット71を、Oリング51の機能と共に防水の状態で結合できる。
【0030】
したがって、例えば、一つの大空間を多数のHID照明器具100を用いて照明する現場において、HID照明器具100の一つ、または二つにランプ切れがあったとき、全体の照明デザインを崩すことなく、ランプ切れのHIDランプユニット71のみを、LED光源ユニット10に順次、置き換えが可能となる。
HIDランプユニット71を、現場状況に応じ、順々に、LED光源ユニット10に置き換えていくことが可能となるため、経済的負担を減らしつつ、全体の照明デザインを維持しながら、省エネルギー化を達成できる。
【0031】
なお、本実施形態の反射鏡ユニット5において、周方向に3等分に配置された止め具52を備える取付けフランジ7を説明したが、止め具の構成はこれに限定されない。例えば、パチン錠(スナップ・ファスナー式)などの止め具であってもよい。
【0032】
(第2実施形態)
第1実施形態では、内部にHIDランプ72が配置され、当該HIDランプ72の配光を制御するように構成された反射鏡4を有し、アーム9等が組み付けられた反射鏡ユニット5に、HIDランプユニット71に代えて、COB型LED17から出射された光を反射により反射鏡4に入射する光を減らし、当該反射鏡4と独立して配光を制御するLED光源反射鏡11を有したLED光源ユニット10を取り付けてLED照明器具1を構成することで、光源をLEDとする照明器具のリニューアルを容易とした。
本実施形態では、LED照明器具1において、LED光源ユニット10を共通化しつつも、器具の配光が異なる製品ラインナップを容易に実現できるLED照明器具200について説明する。なお、本実施形態の説明において参照する図面に示された部材のうち、第1実施形態で説明した部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0033】
図8は本実施形態に係るLED照明器具200の構成を示す斜視図であり、
図9はLED照明器具200の正面図である。
図10はLED照明器具200の一部断面図である。
LED照明器具200は、第1実施形態において説明したLED照明器具1が備える反射鏡ユニット5の反射鏡4の中に、配光変更ユニット260を備えるものである。
配光変更ユニット260は、LED照明器具1の配光を変更するユニットである。上述のとおり、LED照明器具1の光源ユニットであるLED光源ユニット10は、配光制御部材としてのLED光源反射鏡11を備え、LED照明器具1の配光は、反射鏡ユニット5の反射鏡4には関係なく、LED光源反射鏡11によって決定されている。すなわち、配光変更ユニット260は、LED光源ユニット10が備えるLED光源反射鏡11によって配光制御された光が入射され、当該光の配光を変更する。
【0034】
図11は、配光変更ユニット260の構成を説明するための組立図である。
具体的には、配光変更ユニット260は、LED光源反射鏡11によって配光された光の配光制御する光学部材の一例たる配光変更用反射鏡261と、当該配光変更用反射鏡261を、LED照明器具1の外殻を構成する反射鏡4の中に支持する支持部材262とを備えている。
配光変更用反射鏡261は、LED照明器具1の光の拡がり角を変更する光学部品であり、
図10、及び
図11に示すように、LED照明器具1の光軸Cを回転軸とした回転体形状を成している。図示例の配光変更用反射鏡261は、LED照明器具1の拡がり角を狭めて狭角配光を得るものである。なお、配光変更用反射鏡261は、狭角配光に代えて、広角や中角などの他の出射角度に配光を変更するものであっても良い。これにより、配光変更用反射鏡261を交換して出射角度を適宜に選択できる。
【0035】
この配光変更用反射鏡261の光入射側の開口261Aには、その周縁部に係合片263が設けられ、この係合片263がLED光源反射鏡11の先端の照射開口11Aの周縁に係合し、
図10に示すように、配光変更用反射鏡261がLED光源反射鏡11の照射開口11Aに連接される。これにより、LED光源反射鏡11の照射開口11Aから出射する光が配光変更用反射鏡261に入射し、当該配光変更用反射鏡261によって配光が制御される。
なお、配光変更用反射鏡261がLED光源反射鏡11に隙間なく接続される必要はなく、多少の隙間があっても良い。
【0036】
支持部材262は、反射鏡4に固定されて、上記配光変更用反射鏡261を反射鏡4の内部に位置するように支持するものであり、反射鏡4に結合される第1枠体265と、上記配光変更用反射鏡261を支持する第2枠体266と、第1枠体265に第2枠体266を支持する支持棒267とを備えている。
第1枠体265は、反射鏡4の照射開口3の開口形状に対応した形状の枠体であり、この反射鏡4の照射開口3に結合される。
具体的には、
図11に示すように、反射鏡4の照射開口3の周縁部203Aには、断面コ字状に凹む係合凹部269Aを有したカシメ片269が全周に亘って設けられている。このカシメ片269の係合凹部269Aには、第1枠体265の周縁部265A、及び前面ガラス2の周縁部2Aが係合され、その状態でカシメ片269が照射開口3の全周に亘ってカシメ加工されことで、これら第1枠体265、及び前面ガラス2が所謂カシメ結合される。このカシメ片269が照射開口3の全周に亘ってカシメ加工されることで、当該カシメによって照射開口3が防水される。
【0037】
また、前面ガラス2の周縁部2Aには、
図11に示すように、防水用のパッキン270が装着されており、この防水用のパッキン270が前面ガラス2、及び第1枠体265とともにカシメ片269にカシメ結合されることで、照射開口3の防水性が高められる。
【0038】
次いで第2枠体266は、配光変更用反射鏡261の照射開口261Bの周縁部に設けられた係止片271がネジ止めにより交換自在に結合される枠体である。第2枠体266と配光変更用反射鏡261が交換自在に結合されることで、配光変更用反射鏡261を他の配光の配光変更用反射鏡261に交換でき、多種類の配光変更用反射鏡261の間で配光変更ユニット260の共用化を図ることができる。
なお、第2枠体266と配光変更用反射鏡261の結合は、ネジ止め構造に限らず、当該結合を解いて配光変更用反射鏡261を交換自在にする構造であれば、任意の結合構造を用いることができる。
【0039】
支持棒267は、第2枠体266から放射状に延びて第1枠体265に連結される棒状の部材である。この支持棒267は、反射鏡4の照射開口3を横断して延びるものの、支持棒267が横断する箇所には光が当たらず配光に影響を及ぼさないため、支持棒267の本数や形状等は、意匠性に基づいて適宜に決定することができる。
【0040】
図11に示すように、LED照明器具200の組立時には、配光変更用反射鏡261を予め配光変更ユニット260に固定し、当該配光変更ユニット260と前面ガラス2を反射鏡4にカシメ結合して組み立てが行われる。
【0041】
このように、本実施形態によれば、反射鏡4と、COB型LED17と、反射鏡4の内部に設けられ、COB型LED17から出射された光を反射により反射鏡4に入射する光を減らすLED光源反射鏡11と、LED光源反射鏡11から出射された光の配光を変更する配光変更用反射鏡261と、を有するLED照明器具200であって、配光変更用反射鏡261は交換自在である構成とした。
配光変更用反射鏡261を交換することで、LED光源ユニット10のLED光源反射鏡11の配光を変えずとも、配光を容易に変更できる。
【0042】
また本実施形態によれば、配光変更用反射鏡261を交換することにより出射角度が選択可能である。
これによれば、出射角度を簡単に変更できる。
【0043】
また本実施形態によれば、配光変更用反射鏡261は反射鏡4の照射開口3に全周に亘ってカシメ結合される第1枠体265により支持されている構成とした。
これによれば、カシメ結合により、配光変更用反射鏡261が固定されると同時に、照射開口3の防水構造が簡単に得られる。
【0044】
また本実施形態によれば、反射鏡4の照射開口3を塞ぐ前面ガラス2と、前面ガラス2の周縁部2Aの全周に亘って設けられたパッキン270と、を備え、前面ガラス2、パッキン270、及び第1枠体265を、反射鏡4の照射開口3に全周に亘ってカシメ結合した。
これにより、照射開口3に高い防水性能の防水構造が簡単に得られる。
【0045】
なお、本実施形態において、配光変更ユニット260は、配光変更用反射鏡261に代えて他の光学部材を支持しても良い。
例えば
図12に示すように、第2枠体266の内縁266Aにレンズ361を係合させ、当該レンズ361の外周縁を押さえる押さえリング362を第2枠体266にネジ止めすることで、光学部材たるレンズ361を支持する構成としても良い。
【0046】
また例えば
図13に示すように、レンズ361に代えて、第2枠体266を通過する光を部分的に遮光するルーバー462を第2枠体266の内縁266Aに係合させ、押さえリング362で押さえて支持する構成としても良い。
このルーバー462は、同心円状に配置された複数の遮光筒462A、462B、463Cを備え、これら遮光筒462A、462B、463Cに入射した光が遮光される。
【0047】
さらに、配光変更用反射鏡261に組合せて、上記レンズ361およびルーバー462を配光変更用反射鏡261に対する第二の光学部材として使用することもできる。
【0048】
また第2枠体266の正面視形状は円形に限らず、支持対象の光学部材に応じて任意に変形できる。
【0049】
なお、上述した第1、及び第2実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0050】
例えば、第1、及び第2実施形態において、前面ガラス2に代えて、反射鏡4の照射開口3を覆う透明な材料から成る部材であれば、任意の透明部材を前面カバーとして用いることができる。
【0051】
また例えば、第1、及び第2実施形態において、LED光源ユニット10に代えて、例えば有機EL等の任意の発光素子を発光部31Aに備えた発光素子光源ユニットを用いることができる。
【0052】
また例えば、第1、及び第2実施形態において、LED光源ユニット10は、反射鏡4に入射する光を減らす配光制御部材としてLED光源反射鏡11を備えるが、これに限らない。すなわち、LED光源反射鏡11に代えて、LED光源ユニット10から出射された光を屈折により反射鏡4に入射する光を減らす配光制御部材として配光用のレンズを備えても良い。