特開2015-183020(P2015-183020A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-183020(P2015-183020A)
(43)【公開日】2015年10月22日
(54)【発明の名称】粉末状セルロース
(51)【国際特許分類】
   C08B 15/08 20060101AFI20150925BHJP
   B01J 20/24 20060101ALI20150925BHJP
【FI】
   C08B15/08
   B01J20/24 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-57890(P2014-57890)
(22)【出願日】2014年3月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000183484
【氏名又は名称】日本製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126169
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 淳子
(74)【代理人】
【識別番号】100130812
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 淳
(72)【発明者】
【氏名】田上 歩
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 伸治
【テーマコード(参考)】
4C090
4G066
【Fターム(参考)】
4C090BA24
4C090BD11
4C090BD14
4C090BD18
4C090BD19
4C090BD33
4C090BD35
4C090DA06
4C090DA40
4G066AC02B
4G066BA09
4G066BA20
4G066DA07
4G066EA11
(57)【要約】
【課題】
本発明は、アルカリ抽出分が少なく、アルカリ溶液中での変色が少なく、濾過速度が速い、濾過助剤用の粉末状セルロースを提供することを目的とする。
【解決手段】
平均粒子径が30〜50μm、重合度が600〜1500であることを特徴とする粉末状セルロースを濾過助剤として用いることにより、粉末状セルロースのアルカリ抽出分が少ないとともに、アルカリ溶液による変色を抑えることができる。また、濾過助剤としての重要特性である濾過速度にも優れる。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒子径が30〜50μm、重合度が600〜1500であることを特徴とする、濾過助剤用の粉末状セルロース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濾過助剤用の粉末状セルロースに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な濾過助剤としては珪藻土が使用されている。しかし、珪藻土は不燃物のため、産業廃棄物として処理する必要がある。また、珪藻土を濾過助剤として使用した場合には、フィルターの目詰まりや濾過圧上昇が発生しやすい問題があった。このため、最近では珪藻土の代替として、可燃物で処理費用のかからない、高い保水性、吸油性、保形性に優れた粉末状セルロースが濾過助剤として使用される機会が増えてきている。例えば、セルロースを主体とする濾材にカチオン化した炭酸カルシウムなどの無機質を添加したカーボン粒子を捕捉、除去するため濾剤(特許文献1)、珪藻土、セルロース、粉末活性炭からなる濾過助剤を用いた熱帯魚飼育用の水槽など家庭用の水槽の濾過装置(特許文献2)などが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-300124
【特許文献2】特開2011-104548
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、しかし、従来からある粉末状セルロースを濾過助剤として使用した場合、アルカリ抽出分が多いとともに、アルカリにより変色するため、アルカリ溶液の濾過には適していない。また、清澄性を高くするため、平均粒子径が細かい粉体を用いると、濾過速度が遅くなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、アルカリ抽出分が少なく、アルカリ溶液中での変色が少なく、濾過速度が速い、濾過助剤用の粉末状セルロースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の[1]を提供する。
[1] 平均粒子径が30〜50μm、重合度が600〜1500であることを特徴とする、濾過助剤用の粉末状セルロース。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、アルカリ抽出分が少なく、アルカリ溶液中での変色が少なく、濾過速度が速い、濾過助剤用の粉末状セルロースを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の粉末状セルロースは、平均粒子径が30〜50μm、重合度が600〜1500あることが重要である。平均粒子径が上記範囲を超えると濾過速度は速くなるが、濾液の清澄性が低下する。また、30μm以下となると、清澄性は向上するが、濾過速度は遅くなる。また、重合度が高い方が、濾過速度を速く維持することが出来る。
【0009】
以下に、本発明の粉末状セルロースの製造方法を例示する。
【0010】
粉末状セルロースは、原料パルプスラリー調製工程、酸加水分解反応工程、中和・洗浄・脱液工程、乾燥工程、粉砕工程、分級工程を経て製造することができる。
【0011】
(原料)
粉末状セルロースの原料として使用するパルプは、広葉樹由来のパルプ、針葉樹由来のパルプ、リンター由来のパルプ、非木材(ケナフ、稲わら、麦わら、竹、バガス(サトウキビバガス)、亜麻、楮、三椏、葦、大麻、マニラ麻)由来のパルプなどを例示することができる。これらのパルプのパルプ化法(蒸解法)は特に限定されるものではなく、サルファイト蒸解法、クラフト蒸解法、ソーダ・キノン蒸解法、オルガノソルブ蒸解法などを例示することができる。
【0012】
(製造)
使用できるパルプ原料は、流動状態でもシート状でも可能である。パルプ漂白工程からの流動パルプを原料とする場合は、加水分解反応槽へ投入する前に、濃度を高める必要があり、スクリュープレスやベルトフィルターなどの脱水機で濃縮され、反応槽へ所定量が投入される。パルプのドライシートを原料とする場合は、ロールクラッシャーなどの解砕機などでパルプをほぐした後、反応槽へ投入する。
次に、酸濃度0.05〜2.0N、好ましくは0.1N〜1.5Nに調整した、パルプ濃度3〜10重量%(固形分換算)の分散液を、温度80〜100℃、時間30分間〜3時間の条件で処理する。パルプの加水分解処理後、脱水工程で加水分解処理されたパルプと廃酸とに固液分離される。加水分解処理されたパルプはアルカリ剤を添加して中和し、洗浄される。その後、乾燥機で乾燥され、粉砕機で規定の大きさに機械的に粉砕・分級される。
本発明に用いる粉砕機としては、カッティング式ミル:メッシュミル(株式会社ホーライ製)、アトムズ(株式会社山本百馬製作所製)、ナイフミル(パルマン社製)、カッターミル(東京アトマイザー製造株式会社製)、CSカッタ(三井鉱山株式会社製)、ロータリーカッターミル(株式会社奈良機械製作所製)、ターボカッター(フロイント産業株式会社製)、パルプ粗砕機(株式会社瑞光製)シュレッダー(神鋼パンテック株式会社製)等、ハンマー式ミル:ジョークラッシャー(株式会社マキノ製)、ハンマークラッシャー(槇野産業株式会社製)、衝撃式ミル:パルベライザ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファインインパクトミル(ホソカワミクロン株式会社製)、スーパーミクロンミル(ホソカワミクロン株式会社製)、イノマイザ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファインミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、CUM型遠心ミル(三井鉱山株式会社製)、イクシードミル(槇野産業株式会社製)、ウルトラプレックス(槇野産業株式会社製)、コントラプレックス(槇野産業株式会社製)、コロプレックス(槇野産業株式会社製)、サンプルミル(株式会社セイシン製)、バンタムミル(株式会社セイシン製)、アトマイザー(株式会社セイシン製)、トルネードミル(日機装株式会社製)、ネアミル(株式会社ダルトン製)、HT形微粉砕機(株式会社ホーライ製)、自由粉砕機(株式会社奈良機械製作所製)、ニューコスモマイザー(株式会社奈良機械製作所製)、ターボミル(フロイント産業株式会社製)、ギャザーミル(株式会社西村機械製作所製)、スパーパウダーミル(株式会社西村機械製作所製)、ブレードミル(日清エンジニアリング株式会社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング株式会社製)、Npaクラッシャー(三庄インダストリー株式会社製)、ウイレー粉砕機(株式会社三喜製作所製)、パルプ粉砕機(株式会社瑞光製)ヤコブソン微粉砕機(神鋼パンテック株式会社製)、ユニバーサルミル(株式会社徳寿工作所製)、気流式ミル:CGS型ジェットミル(三井鉱山株式会社製)、ミクロンジェット(ホソカワミクロン株式会社製)、カウンタジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製)、クロスジェットミル(株式会社栗本鐵工所製)、超音速ジェットミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、カレントジェット(日清エンジニアリング株式会社製)、ジェットミル(三庄インダストリー株式会社製)、エバラジェットマイクロナイザ(株式会社荏原製作所製)、エバラトリアードジェット(株式会社荏原製作所製)、セレンミラー(増幸産業株式会社製)ニューミクロシクトマット(株式会社増野製作所製)、クリプトロン(川崎重工業株式会社製)等が例示される。これらの中では、微粉砕性に優れる、トルネードミル(日機装株式会社製)、ブレードミル(日清エンジニアリング株式会社製)、自由粉砕機(株式会社奈良機械製作所製)を用いることが好ましい。
【0013】
また、酸処理を行わず、機械粉砕のみで粉体を製造する場合、微粉砕性の高い、竪型ローラーミルを用いることが好ましい。本発明において、竪型ローラーミルとは、ローラーミルに属する遠心式の竪型粉砕機のことであり、円盤状のターンテーブルと、竪型ローラーで磨り潰すようにして粉砕する。竪型ローラーミルの最大の特徴は、微粉砕性に優れることであり、その理由として、ローラーとテーブル間で原料を圧縮する力と、ローラーとテーブル間で発生する剪断力とで、原料を粉砕することが挙げられる。従来から使用されている粉砕機としては、竪型ローラーミル(シニオン株式会社製)、縦型ローラーミル(シェフラージャパン株式会社製)、ローラーミル(コトブキ技研工業株式会社製)、VXミル(株式会社栗本鐵工所)、KVM型竪形ミル(株式会社アーステクニカ)、ISミル(株式会社IHIプラントエンジニアリング)等が例示される。
【実施例】
【0014】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本願は勿論、かかる実施例に限定されるものではない。本願の実施例における試験方法を、次に示す。
【0015】
<平均粒子径測定>
マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社製)を用いて測定した。測定原理としてはレーザー散乱法を用いており、粒度分布の積算値が50%となる値を平均粒子径とした。
【0016】
<重合度>
第16改正日本薬局方解説書、結晶セルロース確認試験(2)記載の銅エチレンジアミンを用いた粘度測定法により、セルロース重合度を求めた。
【0017】
<アルカリ溶出率>
試料5gと、pH13に調整した水酸化ナトリウム水溶液100mlを、マヨネーズ瓶に加え充分攪拌し、50℃の恒温槽に3日間放置した。その後、ガラスフィルターにて濾過して得られた濾液の絶乾重量を測定し、濾液固形分を試料仕込み絶乾重量で割り、100を掛けたものをアルカリ溶出率(%)として算出した。この値が小さいほど、アルカリ耐性に優れていることを意味する。なお、アルカリ溶出率は3.50%以下であれば、実用上問題のないレベルである。
【0018】
<白色度>
試料5gをpH13に調整した水酸化ナトリウム水溶液100ml中で充分攪拌し、50℃の恒温槽に3日間放置した後の原料を乾燥させた後、JIS P8148に準拠し、ハンター白色度計を用いて白色度を測定した。
【0019】
<濾過速度>
試料5gを、所定のpH(6.5、13)に調整した溶液約500mlに分散させ、一定流速で25分間循環送液し、濾過塔内にプレコート層(0.5g/cm)を形成した。プレコート層形成後、3.0kgf/cmの圧力下で濾過し、濾過速度を測定した。
【0020】
<実施例1>
晒し木材パルプシート(LBSP、日本製紙(株)製、平均重合度1500)を原料として、竪型ローラーミル(シニオン(株)社製)にて、原料仕込み量100kg、生産量60kg/hrの条件で粉砕し、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が33.4μm、平均重合度が1300であり、アルカリ溶出率は0.83%、白色度は90.1%であり、pH6.5に調整した液を用いて測定した濾過速度は、15.4ml/secであった。
【0021】
<実施例2>
晒し木材パルプシート(LBSP、日本製紙(株)製、平均重合度1500)を原料として、竪型ローラーミル(シニオン(株)社製)にて、原料仕込み量100kg、生産量60kg/hrの条件で粉砕し、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が33.4μm、平均重合度が1300であり、アルカリ溶出率は0.83%、白色度は90.1%であり、pH13に調整した液を用いて測定した濾過速度は、14.1ml/secであった。
【0022】
<実施例3>
晒し木材パルプシート(LBSP、日本製紙(株)製、平均重合度1300)を原料として、パルプ濃度3.5%、塩酸濃度0.05Nにおいて、95℃で2時間反応させた。反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、十分に水洗した後、60℃の温度条件化で約1日、送風乾燥し、乾燥後のサンプルを、トルネードミル(日機装株式会社製)を用いて機械的に粉砕を行い、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が39.6μm、平均重合度が1000であり、アルカリ溶出率は2.64%、白色度は85.3%であり、pH6.5に調整した液を用いて測定した濾過速度は、14.2ml/secであった。
【0023】
<実施例4>
晒し木材パルプシート(LBSP、日本製紙(株)製、平均重合度1300)を原料として、パルプ濃度3.5%、塩酸濃度0.2Nにおいて、95℃で2時間反応させた。反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、十分に水洗した後、60℃の温度条件化で約1日、送風乾燥し、乾燥後のサンプルを、トルネードミル(日機装株式会社製)を用いて機械的に粉砕を行い、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が39.6μm、平均重合度が1000であり、アルカリ溶出率は2.64%、白色度は85.3%であり、pH13に調整した液を用いて測定した濾過速度は、12.5ml/secであった。
【0024】
<実施例5>
晒し木材パルプシート(LBKP、日本製紙(株)製、平均重合度1500)を原料として、パルプ濃度3.5%、塩酸濃度0.2Nにおいて、95℃で2時間反応させた。反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、十分に水洗した後、60℃の温度条件化で約1日、送風乾燥し、乾燥後のサンプルを、トルネードミル(日機装株式会社製)を用いて機械的に粉砕を行い、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が32.1μm、平均重合度が900であり、アルカリ溶出率は3.33%、白色度は73.4%であり、pH6.5に調整した液を用いて測定した濾過速度は、10.1ml/secであった。
【0025】
<実施例6>
晒し木材パルプシート(LBKP、日本製紙(株)製、平均重合度1500)を原料として、パルプ濃度3.5%、塩酸濃度0.2Nにおいて、95℃で2時間反応させた。反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、十分に水洗した後、60℃の温度条件化で約1日、送風乾燥し、乾燥後のサンプルを、トルネードミル(日機装株式会社製)を用いて機械的に粉砕を行い、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が32.1μm、平均重合度が900であり、アルカリ溶出率は3.33%、白色度は73.4%であり、pH13に調整した液を用いて測定した濾過速度は、8.0ml/secであった。
【0026】
<比較例1>
晒し木材パルプシート(LBSP、日本製紙(株)製、平均重合度1300)を原料として、パルプ濃度3.5%、塩酸濃度0.3Nにおいて、95℃で2時間反応させた。反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、十分に水洗した後、60℃の温度条件化で約1日、送風乾燥し、乾燥後のサンプルを、ナイフミル(パルマン社製)を用いて機械的に粉砕を行い、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が37.8μm、平均重合度が400であり、アルカリ溶出率は3.98%、白色度は68.9%であり、pH6.5に調整した液を用いて測定した濾過速度は、10.2ml/secであった。
【0027】
<比較例2>
晒し木材パルプシート(LBSP、日本製紙(株)製、平均重合度1300)を原料として、パルプ濃度3.5%、塩酸濃度0.3Nにおいて、95℃で2時間反応させた。反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、十分に水洗した後、60℃の温度条件化で約1日、送風乾燥し、乾燥後のサンプルを、ナイフミル(パルマン社製)を用いて機械的に粉砕を行い、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が37.8μm、平均重合度が400であり、アルカリ溶出率は3.98%、白色度は68.9%であり、pH13に調整した液を用いて測定した濾過速度は、6.9ml/secであった。
【0028】
<比較例3>
晒し木材パルプシート(LBKP、日本製紙(株)製、平均重合度1500)を原料として、パルプ濃度3.5%、塩酸濃度0.5Nにおいて、95℃で2時間反応させた。反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、十分に水洗した後、60℃の温度条件化で約1日、送風乾燥し、乾燥後のサンプルを、ナイフミル(パルマン社製)を用いて機械的に粉砕を行い、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が32.1μm、平均重合度が550であり、アルカリ溶出率は4.76%、白色度は63.3%であり、pH6.5に調整した液を用いて測定した濾過速度は、7.1ml/secであった。
【0029】
<比較例4>
晒し木材パルプシート(LBKP、日本製紙(株)製、平均重合度1500)を原料として、パルプ濃度3.5%、塩酸濃度0.5Nにおいて、95℃で2時間反応させた。反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、十分に水洗した後、60℃の温度条件化で約1日、送風乾燥し、乾燥後のサンプルを、ナイフミル(パルマン社製)を用いて機械的に粉砕を行い、粉末状セルロースを得た。
得られた粉体は、平均粒子径が32.1μm、平均重合度が550であり、アルカリ溶出率は4.76%、白色度は63.3%であり、pH13に調整した液を用いて測定した濾過速度は、3.3ml/secであった。
【0030】
【表1】