特開2015-183595(P2015-183595A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-183595(P2015-183595A)
(43)【公開日】2015年10月22日
(54)【発明の名称】排熱回収装置、これを備えているガスタービンプラント、及び排熱回収方法
(51)【国際特許分類】
   F01K 25/10 20060101AFI20150925BHJP
   F01K 23/10 20060101ALI20150925BHJP
   F02C 7/143 20060101ALI20150925BHJP
   F02G 5/02 20060101ALI20150925BHJP
   F01D 25/18 20060101ALI20150925BHJP
【FI】
   F01K25/10 C
   F01K23/10 X
   F02C7/143
   F02G5/02 B
   F01D25/18 B
   F01K23/10 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】43
【出願形態】OL
【全頁数】48
(21)【出願番号】特願2014-60839(P2014-60839)
(22)【出願日】2014年3月24日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱日立パワーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】上地 英之
(72)【発明者】
【氏名】椙下 秀昭
(72)【発明者】
【氏名】中本 行政
(72)【発明者】
【氏名】岡 雄一
【テーマコード(参考)】
3G081
【Fターム(参考)】
3G081BA02
3G081BA11
3G081BB04
3G081BC07
3G081BD02
(57)【要約】
【課題】低沸点媒体ランキンサイクルにより、ガスタービンからの排熱の有効利用を図りつつ、この低沸点媒体ランキンサイクルを小型化する。
【解決手段】低沸点媒体LMが凝縮と蒸発とを繰り返して循環する低沸点媒体ランキンサイクル150と、ガスタービン10からの排気ガスEGで水を加熱する排熱回収ボイラー110から、加熱された液体の水を低沸点媒体ランキンサイクル150へ導く加熱水ライン171と、低沸点媒体ランキンサイクル150を通った水を排熱回収ボイラー110に戻す水回収ライン178と、を備える。低沸点媒体ランキンサイクル150は、液体の低沸点媒体と加熱水ライン171を通ってきた液体の水とを熱交換させて、低沸点媒体LMを加熱する加熱器151を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低沸点媒体が凝縮と蒸発とを繰り返して循環する低沸点媒体ランキンサイクルと、
ガスタービンからの排気ガスで水を加熱する排熱回収ボイラーから、加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルへ導く加熱水ラインと、
前記加熱水ラインから前記低沸点媒体ランキンサイクルに導かれ、前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を前記排熱回収ボイラーに戻す水回収ラインと、
を備え、
前記低沸点媒体ランキンサイクルは、液体の前記低沸点媒体と前記加熱水ラインを通ってきた前記液体の水とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する加熱器を有する、
排熱回収装置。
【請求項2】
請求項1に記載の排熱回収装置において、
前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、
前記加熱水ラインは、1以上の前記蒸発器毎の前記節炭器のうちのいずれかの節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導く、
排熱回収装置。
【請求項3】
請求項2に記載の排熱回収装置において、
前記加熱水ラインは、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導く、
排熱回収装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の排熱回収装置において、
前記水回収ラインは、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ラインを介して、前記排熱回収ボイラーに前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻す、
排熱回収装置。
【請求項5】
請求項1に記載の排熱回収装置において、
前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、
前記水回収ラインは、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ラインを介して、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する前記節炭器に前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻し、
前記低圧蒸発器に対する前記節炭器に送られる水の温度が、前記節炭器の排気ガス出口における前記排気ガスの露点温度よりも高い温度である、
排熱回収装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の排熱回収装置において、
前記水回収ラインを流れる水と媒体とを熱交換させる回収水系熱交換器を備える、
排熱回収装置。
【請求項7】
請求項6に記載の排熱回収装置において、
前記回収水系熱交換器は、前記水回収ラインを流れる水と前記ガスタービンにおける冷却対象とを熱交換させて、前記水を加熱する一方で前記冷却対象を冷却する冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項8】
請求項7に記載の排熱回収装置において、
前記冷却器は、前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気に送る冷却用空気冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の排熱回収装置において、
前記加熱水ラインを流れる水と媒体とを熱交換させる加熱水系熱交換器を備える、
排熱回収装置。
【請求項10】
請求項9に記載の排熱回収装置において、
前記加熱水系熱交換器は、前記加熱水ラインを流れる水と前記ガスタービンにおける冷却対象とを熱交換させて、前記水を加熱する一方で前記冷却対象を冷却する冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項11】
請求項10に記載の排熱回収装置において、
前記冷却器は、前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気に送る冷却用空気冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の排熱回収装置において、
前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ライン中の水と前記ガスタービンにおける冷却対象と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する給水系熱交換器を備える、
排熱回収装置。
【請求項13】
請求項12に記載の排熱回収装置において、
前記給水系熱交換器は、
前記ガスタービンの圧縮機の中段からの圧縮空気を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、冷却した前記圧縮空気を前記圧縮機の中段以降の部分に戻す中間冷却器と、
前記ガスタービンのロータを回転可能に支持する軸受からの潤滑油を前記冷却対象として水と熱交換させて前記潤滑油を冷却し、冷却された前記潤滑油を前記軸受に戻す潤滑油冷却器と、
前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気を送る冷却用空気冷却器と、
のうち少なくとも一つの冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項14】
請求項12に記載の排熱回収装置において、
前記ガスタービンには、前記ガスタービンの駆動で発電する発電機が接続されており、
前記給水系熱交換器は、前記発電機の構成部品を冷却する冷却媒体を前記冷却対象として水と熱交換させて前記冷却媒体を冷却する発電機冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項15】
請求項13に記載の排熱回収装置において、
前記ガスタービンには、前記ガスタービンの駆動で発電する発電機が接続されており、
前記給水系熱交換器は、前記発電機の構成部品を冷却する冷却媒体を前記冷却対象として水と熱交換させて前記冷却媒体を冷却する発電機冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項16】
請求項13又は15に記載の排熱回収装置において、
前記給水系熱交換器は、前記中間冷却器を含む複数の冷却器を含み、
前記中間冷却器は、前記中間冷却器を除く冷却器で加熱された水を加熱する、
排熱回収装置。
【請求項17】
請求項12に記載の排熱回収装置において、
前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、
前記給水系熱交換器は、前記排熱回収ボイラーに水を供給する前記給水ライン中の水と前記ガスタービンにおける冷却対象と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する1以上の冷却器を含み、且つ前記冷却器として、前記ガスタービンの圧縮機の中段からの圧縮空気を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、冷却した前記圧縮空気を前記圧縮機の中段以降の部分に戻す中間冷却器を含み、
1以上の前記冷却器のうちで前記中間冷却器は、前記給水ライン中で最も下流側の冷却器を成し、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器内における水の飽和温度よりも低い温度の前記冷却対象と前記水とを熱交換する、
排熱回収装置。
【請求項18】
請求項12から17のいずれか一項に記載の排熱回収装置において、
前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、
前記給水系熱交換器は、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する前記節炭器に送られる前記水を、前記節炭器の排気ガス出口における前記排気ガスの露点温度よりも高い温度に加熱する、
排熱回収装置。
【請求項19】
請求項1から11のいずれか一項に記載の排熱回収装置において、
前記ガスタービンに接続されている接続物中の媒体を接続物冷却媒体で冷却する接続物冷却器を備え、
前記低沸点媒体ランキンサイクルは、液体の前記低沸点媒体と前記加熱水ラインを通ってきた前記液体の水とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する前記加熱器としてのA加熱器と、液体の前記低沸点媒体と前記接続物冷却器からの前記接続物冷却媒体とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する一方で前記接続物冷却媒体を冷却して、前記接続部冷却媒体を前記接続物冷却器に戻すB加熱器と、を有する、
排熱回収装置。
【請求項20】
請求項19に記載の排熱回収装置において、
前記接続物冷却器は、前記ガスタービンのロータを回転可能に支持する軸受の潤滑油を前記接続物中の前記媒体として、前記接続物冷却媒体と熱交換させ、前記潤滑油を冷却し、冷却された前記潤滑油を前記軸受に戻す潤滑油冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項21】
請求項19に記載の排熱回収装置において、
前記ガスタービンには、前記ガスタービンの駆動で発電する発電機が接続されており、
前記接続物冷却器は、前記発電機の構成部品を冷却する冷却媒体を前記接続物中の前記媒体として、前記接続物冷却媒体と熱交換させ、前記冷却媒体を冷却し、冷却された前記冷却媒体を前記発電機の前記構成部品に戻す発電機冷却器を含む、
排熱回収装置。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか一項に記載の排熱回収装置において、
前記低沸点媒体ランキンサイクルは、複数の前記加熱器を有する、
排熱回収装置。
【請求項23】
請求項10又は11に記載の排熱回収装置において、
前記低沸点媒体ランキンサイクルは、複数の前記加熱器を有し、
複数の前記加熱器毎に前記加熱水ラインが設けられ、
複数の前記加熱器毎の前記加熱水ラインのうち、一の加熱水ラインに前記冷却器が設けられている、
排熱回収装置。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか一項に記載の排熱回収装置において、
前記排熱回収ボイラーを備える、
排熱回収装置。
【請求項25】
請求項24に記載の排熱回収装置において、
前記排熱回収ボイラーで発生した蒸気で駆動する蒸気タービンを備える、
排熱回収装置。
【請求項26】
請求項24又は25に記載の排熱回収装置と、
前記ガスタービンと、
を備えるガスタービンプラント。
【請求項27】
低沸点媒体ランキンサイクルで、低沸点媒体を循環させるランキンサイクル実行工程と、
ガスタービンからの排気ガスで水を加熱する排熱回収ボイラーから、加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルへ導く加熱水導入工程と、
前記低沸点媒体ランキンサイクルに導かれ、前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を前記排熱回収ボイラーに戻す水回収工程と、
を実行し、
前記ランキンサイクル実行工程は、前記低沸点媒体ランキンサイクルに導入された前記液体の水と液体の前記低沸点媒体とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する加熱工程を含む、
排熱回収方法。
【請求項28】
請求項27に記載の排熱回収方法において、
前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、
前記加熱水導入工程では、1以上の前記蒸発器毎の前記節炭器のうちのいずれかの節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導く、
排熱回収方法。
【請求項29】
請求項28に記載の排熱回収方法において、
前記加熱水導入工程では、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導く、
排熱回収方法。
【請求項30】
請求項27から29のいずれか一項に記載の排熱回収方法において、
前記水回収工程では、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ラインを介して、前記排熱回収ボイラーに前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻す、
排熱回収方法。
【請求項31】
請求項27に記載の排熱回収方法において、
前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、
前記水回収工程では、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ラインを介して、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する前記節炭器に前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻し、
前記低圧蒸発器に対する前記節炭器に送られる水の温度が、前記節炭器の排気ガス出口における前記排気ガスの露点温度よりも高い温度である、
排熱回収方法。
【請求項32】
請求項27から31のいずれか一項に記載の排熱回収方法において、
前記水回収工程で前記排熱回収ボイラーに戻す水と媒体とを熱交換させる回収水系熱交換工程を実行する、
排熱回収方法。
【請求項33】
請求項32に記載の排熱回収方法において、
前記回収水系熱交換工程は、前記水回収工程で前記排熱回収ボイラーに戻す水と前記ガスタービンにおける冷却対象とを熱交換させて、前記水を加熱する一方で前記冷却対象を冷却する冷却工程を含む、
排熱回収方法。
【請求項34】
請求項27から33のいずれか一項に記載の排熱回収方法において、
前記加熱水導入工程で前記低沸点媒体ランキンサイクルへ導かれる水と、前記ガスタービンにおける冷却対象と水と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する加熱水系熱交換工程を実行する、
排熱回収方法。
【請求項35】
請求項34に記載の排熱回収方法において、
前記加熱水系熱交換工程では、前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気に送る、
排熱回収方法。
【請求項36】
請求項27から35のいずれか一項に記載の排熱回収方法において、
前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ライン中の水と前記ガスタービンにおける冷却対象と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する給水系熱交換工程を実行する、
排熱回収方法。
【請求項37】
請求項36に記載の排熱回収方法において、
前記給水系熱交換工程は、
前記ガスタービンの圧縮機の中段からの圧縮空気を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、冷却した前記圧縮空気を前記圧縮機の中段以降の部分に戻す中間冷却工程と、
前記ガスタービンのロータを回転可能に支持する軸受からの潤滑油を前記冷却対象として水と熱交換させて前記潤滑油を冷却し、冷却された前記潤滑油を前記軸受に戻す潤滑油冷却工程と、
前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で前記燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気に送る冷却用空気冷却工程と、
のうち少なくとも一つの冷却工程を含む、
排熱回収方法。
【請求項38】
請求項36に記載の排熱回収方法において、
前記ガスタービンには、前記ガスタービンの駆動で発電する発電機が接続されており、
前記給水系熱交換工程は、前記発電機の構成部品を冷却する冷却媒体を前記冷却対象として水と熱交換させて前記冷却媒体を冷却する発電機冷却工程を含む、
排熱回収方法。
【請求項39】
請求項37又は38に記載の排熱回収方法において、
前記給水系熱交換工程は、前記中間冷却工程を含む複数の冷却工程を含み、
前記中間冷却工程では、前記中間冷却工程を除く冷却工程で加熱された水を加熱する、
排熱回収方法。
【請求項40】
請求項36に記載の排熱回収方法において、
前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、
前記給水系熱交換工程は、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ライン中の水と前記ガスタービンにおける冷却対象と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する1以上の冷却工程を含み、且つ前記冷却工程として、前記ガスタービンの圧縮機の中段からの圧縮空気を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、冷却した前記圧縮空気を前記圧縮機の中段以降の部分に戻す中間冷却工程を含み、
1以上の前記冷却工程のうちで前記中間冷却工程は、前記給水ライン中で最も下流側における冷却工程を成し、前記中間冷却工程では、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器内における水の飽和温度よりも低い温度の前記冷却対象と前記水とを熱交換する、
排熱回収方法。
【請求項41】
請求項36から40のいずれか一項に記載の排熱回収方法において、
前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、
前記給水系熱交換工程では、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する前記節炭器に送られる前記水を、前記節炭器の排気ガス出口における前記排気ガスの露点温度よりも高い温度に加熱する、
排熱回収方法。
【請求項42】
請求項27から35のいずれか一項に記載の排熱回収方法において、
前記ガスタービンに接続されている接続物中の媒体を接続物冷却媒体で冷却する接続物冷却工程を実行し、
前記ランキンサイクル実行工程では、液体の前記低沸点媒体と前記液体の水とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する前記加熱工程としてのA加熱工程と、液体の前記低沸点媒体と前記接続物冷却器からの前記接続物冷却媒体とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する一方で前記接続物冷却媒体を冷却して、前記接続部冷却媒体を前記接続物冷却器に戻すB加熱工程と、を含む、
排熱回収方法。
【請求項43】
請求項27から42のいずれか一項に記載の排熱回収方法において、
前記ランキンサイクル実行工程は、互いに異なる温度の前記低沸点媒体を加熱する複数の前記加熱工程を含む、
排熱回収方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンからの排熱を回収する排熱回収装置、これを備えているガスタービンプラント、及び排熱回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンには、このガスタービンからの排気される排気ガスの熱を有効利用するために排熱回収ボイラーが接続されていることがある。
【0003】
以下の特許文献1には、ガスタービンと、排熱回収ボイラーと、を備えているガスタービンプラントが開示されている。このガスタービンプラントは、さらに、排熱回収ボイラーで発生した蒸気で駆動する蒸気タービンと、蒸気タービンを駆動させた蒸気を水に戻す復水器と、低沸点媒体ランキンサイクルと、を備えている。低沸点媒体ランキンサイクルは、液体の低沸点媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発した気体の低沸点媒体で駆動するタービンと、タービンを駆動させた低沸点媒体を凝縮させる凝縮器と、を有する。低沸点媒体ランキンサイクルの蒸発器は、液体の沸点媒体と蒸気タービンを駆動させた蒸気とを熱交換させ、低沸点媒体を蒸発させる一方で、蒸気を水に戻す。すなわち、この蒸発器は、蒸気タービンの復水器としても機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−166815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の技術では、ガスタービンプラントに低沸点媒体ランキンサイクルを導入することで、ガスタービンからの排熱の有効利用を図っている。このように、低沸点媒体ランキンサイクルを導入する場合、設置スペースや設備コストの観点から、この低沸点媒体ランキンサイクルの小型が望まれる。特に、既存のガスタービンプラントに低沸点媒体ランキンサイクルを導入する場合には、設置スペースが限られているため、この低沸点媒体ランキンサイクルの小型が特に望まれる。
【0006】
そこで、本発明は、低沸点媒体ランキンサイクルにより、ガスタービンからの排熱の有効利用を図りつつ、この低沸点媒体ランキンサイクルを小型化することができる排熱回収装置、これを備えているガスタービンプラント、及び排熱回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための発明に係る一態様としての排熱回収装置は、
低沸点媒体が凝縮と蒸発とを繰り返して循環する低沸点媒体ランキンサイクルと、ガスタービンからの排気ガスで水を加熱する排熱回収ボイラーから、加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルへ導く加熱水ラインと、前記加熱水ラインから前記低沸点媒体ランキンサイクルに導かれ、前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を前記排熱回収ボイラーに戻す水回収ラインと、を備え、前記低沸点媒体ランキンサイクルは、液体の前記低沸点媒体と前記加熱水ラインを通ってきた前記液体の水とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する加熱器を有する。
【0008】
当該排熱回収装置では、低沸点媒体ランキンサイクルにおける加熱器で、液体の低沸点媒体と液体の水とを熱交換させるので、低沸点媒体と気体とを熱交換させる場合よりも、加熱器の伝熱面積を小さくすることができる。このため、当該排熱回収装置では、加熱器の小型化、しいては低沸点媒体ランキンサイクルの小型化を図ることができる。
【0009】
従って、設置スペース等の制約を受ける既存の排熱回収装置に、比較的容易に低沸点ランキンサイクルを導入することができる。
【0010】
ここで、前記排熱回収装置において、前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、前記加熱水ラインは、1以上の前記蒸発器毎の前記節炭器のうちのいずれかの節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導いてもよい。
【0011】
また、前記排熱回収ボイラーの前記節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導く前記排熱回収装置において、前記加熱水ラインは、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導いてもよい。
【0012】
当該排熱回収装置では、低圧蒸発器に対する節炭器(以下、低圧節炭器とする)で加熱された水の一部を低沸点媒体ランキンサイクルに送るので、この低圧節炭器を流れる水の流量が増加し、この低圧節炭器で排気ガスの水との熱交換量、言い換えると、排気ガスの熱の回収量を高めることができる。このため、当該排熱回収装置では、排熱回収ボイラー中の排気ガスの温度として低温の排気ガスの熱を有効利用できる上に、煙突に流入する排気ガスの温度を下げることができる。
【0013】
以上のいずれかの前記排熱回収装置において、前記水回収ラインは、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ラインを介して、前記排熱回収ボイラーに前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻してもよい。
【0014】
当該排熱回収装置では、排熱回収ボイラーと低沸点媒体ランキンサイクルとの間で水が循環する。このため、当該排熱回収装置では、低沸点媒体と熱交換する水が循環しない場合よりも、低沸点媒体ランキンサイクルに高い温度の水を供給することができる。従って、当該排熱回収装置では、低沸点媒体ランキンサイクルの出力を高めることができる。さらに、給水ラインを介して低圧節炭器に送られる水の温度が高まるので、低圧節炭器を構成する伝熱管に排気ガス中の水分が凝縮することを抑えることができる。このため、当該排熱回収装置では、節炭器を構成する伝熱管の腐食を抑えることができる。
【0015】
前記一態様としての前記排熱回収装置において、前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、前記水回収ラインは、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ラインを介して、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する前記節炭器に前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻し、前記低圧蒸発器に対する前記節炭器に送られる水の温度が、前記節炭器の排気ガス出口における前記排気ガスの露点温度よりも高い温度であってもよい。
【0016】
当該排熱回収装置では、低圧蒸発器に対する低圧節炭器で加熱された水の一部を低沸点媒体ランキンサイクルに送るので、この低圧節炭器を流れる水の流量が増加し、この低圧節炭器で排気ガスの水との熱交換量、言い換えると、排気ガスの熱の回収量を高めることができる。このため、当該排熱回収装置では、排熱回収ボイラー中の排気ガスの温度として低温の排気ガスの熱を有効利用できる上に、煙突に流入する排気ガスの温度を下げることができる。
【0017】
さらに、当該排熱回収装置では、排熱回収ボイラーの低圧節炭器と低沸点媒体ランキンサイクルとの間で水が循環する。このため、当該排熱回収装置では、低沸点媒体と熱交換する水が循環しない場合よりも、低沸点媒体ランキンサイクルに高い温度の水を供給することができる。従って、当該排熱回収装置では、低沸点媒体ランキンサイクルの出力を高めることができる。さらに、給水ラインを介して低圧節炭器に送られる水の温度が高まり、しかも、この温度が低圧節炭器の排気ガス出口における排気ガスの露点温度よりも高い温度であるので、低圧節炭器を構成する伝熱管に排気ガス中の水分が凝縮することを抑えることができる。このため、当該排熱回収装置では、節炭器を構成する伝熱管の腐食を抑えることができる。
【0018】
以上のいずれかの排熱回収装置において、前記水回収ラインを流れる水と媒体とを熱交換させる回収水系熱交換器を備えてもよい。
【0019】
当該排熱回収装置では、水回収ラインを流れる水の熱、又は媒体の熱を有効利用することができる。
【0020】
前記回収水系熱交換器を備える前記排熱回収装置において、前記回収水系熱交換器は、前記水回収ラインを流れる水と前記ガスタービンにおける冷却対象とを熱交換させて、前記水を加熱する一方で前記冷却対象を冷却する冷却器を含んでもよい。
【0021】
当該排熱回収装置では、ガスタービンにおける冷却対象を冷却しつつも、この冷却対象からの熱を有効利用することができる。
【0022】
前記回収水系熱交換器が前記冷却器を含む排熱回収装置において、前記冷却器は、前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気に送る冷却用空気冷却器を含んでもよい。
【0023】
以上のいずれかの前記排熱回収装置において、前記加熱水ラインを流れる水と媒体とを熱交換させる加熱水系熱交換器を備えてもよい。
【0024】
当該排熱回収装置では、媒体の熱、又は加熱水ラインを流れる水の熱を有効利用することができる。
【0025】
前記加熱水系熱交換器を備える前記排熱回収装置において、前記加熱水系熱交換器は、前記加熱水ラインを流れる水と前記ガスタービンにおける冷却対象とを熱交換させて、前記水を加熱する一方で前記冷却対象を冷却する冷却器を含んでもよい。
【0026】
前記加熱水系熱交換器が前記冷却器を含む排熱回収装置において、前記冷却器は、前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気を送る冷却用空気冷却器を含んでもよい。
【0027】
当該排熱回収装置では、ガスタービンにおける冷却対象を冷却しつつも、この冷却対象からの熱を有効利用することができる。
【0028】
以上のいずれかの前記排熱回収装置において、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ライン中の水と前記ガスタービンにおける冷却対象と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する給水系熱交換器を備えてもよい。
【0029】
当該排熱回収装置では、ガスタービンにおける冷却対象を冷却しつつも、この冷却対象から回収した熱を低沸点媒体ランキンサイクルで有効利用することができる。さらに、当該排熱回収装置では、給水ラインを介して排熱回収ボイラーに供給される水の温度が高まるので、低圧節炭器を構成する伝熱管に排気ガス中の水分が凝縮することを抑えることができる。このため、当該排熱回収装置では、節炭器を構成する伝熱管の腐食を抑えることができる。
【0030】
前記給水系熱交換器を備える排熱回収装置において、前記給水系熱交換器は、前記ガスタービンの圧縮機の中段からの圧縮空気を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、冷却した前記圧縮空気を前記圧縮機の中段以降の部分に戻す中間冷却器と、前記ガスタービンのロータを回転可能に支持する軸受からの潤滑油を前記冷却対象として水と熱交換させて前記潤滑油を冷却し、冷却された前記潤滑油を前記軸受に戻す潤滑油冷却器と、前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気に送る冷却用空気冷却器と、のうち少なくとも一つの冷却器を含んでもよい。
【0031】
前記給水系熱交換器が前記冷却器を含む排熱回収装置において、前記ガスタービンには、前記ガスタービンの駆動で発電する発電機が接続されており、前記給水系熱交換器は、前記発電機の構成部品を冷却する冷却媒体を前記冷却対象として水と熱交換させて前記冷却媒体を冷却する発電機冷却器を含んでもよい。
【0032】
前記給水系熱交換器が前記冷却器を含む排熱回収装置において、前記給水系熱交換器は、前記中間冷却器を含む複数の冷却器を含み、前記中間冷却器は、前記中間冷却器を除く冷却器で加熱された水を加熱してもよい。
【0033】
当該排熱回収装置では、冷却対象の異なる少なくとも二種類の冷却器で節炭器に送る水を段階的に加熱する。このため、当該排熱回収装置の各冷却器では、冷却対象と水との温度差が小さく、しかも水の入口温度と出口温度との差が小さくなり、冷却対象と水との熱交換の効率を高めることができる。
【0034】
前記給水系熱交換器を備える排熱回収装置において、前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、前記給水系熱交換器は、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ライン中の水と前記ガスタービンにおける冷却対象と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する1以上の冷却器を含み、且つ前記冷却器として、前記ガスタービンの圧縮機の中段からの圧縮空気を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、冷却した前記圧縮空気を前記圧縮機の中段以降の部分に戻す中間冷却器を含み、1以上の前記冷却器のうちで前記中間冷却器は、前記給水ライン中で最も下流側の冷却器を成し、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器内における水の飽和温度よりも低い温度の前記冷却対象と前記水とを熱交換してもよい。
【0035】
当該排熱回収装置では、低圧節炭器に送る水の温度を低圧蒸発器内における水の飽和温度よりも低くすることができる。このため、低圧節炭器及び低圧蒸発器での水への加熱が不要になることがなく、節炭器及び低圧蒸発器を通る排気ガスの熱を有効利用することができる。さらに、当該排熱回収装置では、圧縮空気を冷却することで、タービンの入口温度が低下し、これに伴ってガスタービン効率が低下するものの、圧縮機の駆動に必要な動力を小さくなり、ガスタービン効率の低下をより抑えることができる。
【0036】
前記給水系熱交換器を備える、以上のいずれかの前記排熱回収装置において、前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、前記給水系熱交換器は、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する前記節炭器に送られる前記水を、前記節炭器の排気ガス出口における前記排気ガスの露点温度よりも高い温度に加熱してもよい。
【0037】
当該排熱回収装置では、低圧節炭器を構成する伝熱管に排気ガス中の水分が凝縮することを抑えることができる。このため、当該排熱回収装置では、節炭器を構成する伝熱管の腐食を抑えることができる。
【0038】
また、以上のいずれかの前記排熱回収装置において、前記ガスタービンに接続されている接続物中の媒体を接続物冷却媒体で冷却する接続物冷却器を備え、前記低沸点媒体ランキンサイクルは、液体の前記低沸点媒体と前記加熱水ラインを通ってきた前記液体の水とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する前記加熱器としてのA加熱器と、液体の前記低沸点媒体と前記接続物冷却器からの前記接続物冷却媒体とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する一方で前記接続物冷却媒体を冷却して、前記接続部冷却媒体を前記接続物冷却器に戻すB加熱器と、を有してもよい。
【0039】
前記B加熱器を有する前記排熱回収装置において、前記接続物冷却器は、前記ガスタービンのロータを回転可能に支持する軸受の潤滑油を前記接続物中の前記媒体として、前記接続物冷却媒体と熱交換させ、前記潤滑油を冷却し、冷却された前記潤滑油を前記軸受に戻す潤滑油冷却器を含んでもよい。
【0040】
また、前記B加熱器を有する前記排熱回収装置において、前記ガスタービンには、前記ガスタービンの駆動で発電する発電機が接続されており、前記接続物冷却器は、前記発電機の構成部品を冷却する冷却媒体を前記接続物中の前記媒体として、前記接続物冷却媒体と熱交換させ、前記冷却媒体を冷却し、冷却された前記冷却媒体を前記発電機の前記構成部品に戻す発電機冷却器を含んでもよい。
【0041】
以上のいずれかの前記排熱回収装置において、前記低沸点媒体ランキンサイクルは、複数の前記加熱器を有してもよい。
【0042】
当該排熱回収装置では、低沸点媒体ランキンサイクルの出力を高めることができる。
【0043】
前記加熱水系熱交換が前記冷却器を含む前記排熱回収装置において、前記低沸点媒体ランキンサイクルは、複数の前記加熱器を有し、複数の前記加熱器毎に前記加熱水ラインが設けられ、複数の前記加熱器毎の前記加熱水ラインのうち、一の加熱水ラインに前記冷却器が設けられていてもよい。
【0044】
以上のいずれかの前記排熱回収装置において、前記排熱回収ボイラーを備えてもよい。
【0045】
前記排熱回収ボイラーを備える前記排熱回収装置において、前記排熱回収ボイラーで発生した蒸気で駆動する蒸気タービンを備えてもよい。
【0046】
上記目的を達成するための発明に係る一態様としてのガスタービンプラントは、
前記排熱回収ボイラーを備える排熱回収装置と、前記ガスタービンと、を備える。
【0047】
上記目的を達成するための発明に係る一態様としての排熱回収方法は、
低沸点媒体ランキンサイクルで、低沸点媒体を循環させるランキンサイクル実行工程と、
ガスタービンからの排気ガスで水を加熱する排熱回収ボイラーから、加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルへ導く加熱水導入工程と、前記低沸点媒体ランキンサイクルに導かれ、前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を前記排熱回収ボイラーに戻す水回収工程と、を実行し、前記ランキンサイクル実行工程は、前記低沸点媒体ランキンサイクルに導入された前記液体の水と液体の前記低沸点媒体とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する加熱工程を含んでもよい。
【0048】
当該排熱回収方法では、ランキンサイクル実行工程における加熱工程で、液体の低沸点媒体と液体の水とを熱交換させるので、低沸点媒体と気体とを熱交換させる場合よりも、この加熱工程を実行する加熱器の伝熱面積を小さくすることができる。このため、当該排熱回収装置では、加熱器の小型化、しいては低沸点媒体ランキンサイクルの小型化を図ることができる。
【0049】
ここで、前記排熱回収方法において、前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、前記加熱水導入工程では、1以上の前記蒸発器毎の前記節炭器のうちのいずれかの節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導いてもよい。
【0050】
前記排熱回収ボイラーの前記節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導く排熱回収方法において、前記加熱水導入工程では、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する節炭器で加熱された液体の水を前記低沸点媒体ランキンサイクルに導いてもよい。
【0051】
当該排熱回収方法では、低圧蒸発器に対する低圧節炭器で加熱された水の一部を低沸点媒体ランキンサイクルに送るので、この低圧節炭器を流れる水の流量が増加し、この低圧節炭器で排気ガスの水との熱交換量、言い換えると、排気ガスの熱の回収量を高めることができる。このため、当該排熱回収方法では、排熱回収ボイラー中の排気ガスの温度として低温の排気ガスの熱を有効利用できる上に、煙突に流入する排気ガスの温度を下げることができる。
【0052】
以上のいずれかの前記排熱回収方法において、前記水回収工程では、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ラインを介して、前記排熱回収ボイラーに前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻してもよい。
【0053】
当該排熱回収方法では、排熱回収ボイラーと低沸点媒体ランキンサイクルとの間で水が循環する。このため、当該排熱回収方法では、低沸点媒体と熱交換する水が循環しない場合よりも、低沸点媒体ランキンサイクルに高い温度の水を供給することができる。従って、当該排熱回収方法では、低沸点媒体ランキンサイクルの出力を高めることができる。さらに、給水ラインを介して低圧節炭器に送られる水の温度が高まるので、低圧節炭器を構成する伝熱管に排気ガス中の水分が凝縮することを抑えることができる。このため、当該排熱回収方法では、節炭器を構成する伝熱管の腐食を抑えることができる。
【0054】
前記給水ラインを介して、前記排熱回収ボイラーに前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻す前記排熱回収方法において、前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、前記水回収工程では、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ラインを介して、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する前記節炭器に前記低沸点媒体ランキンサイクルを通った水を戻し、前記低圧蒸発器に対する前記節炭器に送られる水の温度が、前記節炭器の排気ガス出口における前記排気ガスの露点温度よりも高い温度であってもよい。
【0055】
当該排熱回収方法では、排熱回収ボイラーの低圧節炭器と低沸点媒体ランキンサイクルとの間で水が循環する。このため、当該排熱回収方法では、低沸点媒体と熱交換する水が循環しない場合よりも、低沸点媒体ランキンサイクルに高い温度の水を供給することができる。従って、当該排熱回収方法では、低沸点媒体ランキンサイクルの出力を高めることができる。さらに、給水ラインを介して低圧節炭器に送られる水の温度が高まり、しかも、この温度が低圧節炭器の排気ガス出口における排気ガスの露点温度よりも高い温度であるので、低圧節炭器を構成する伝熱管に排気ガス中の水分が凝縮することを抑えることができる。このため、当該排熱回収方法では、節炭器を構成する伝熱管の腐食を抑えることができる。
【0056】
以上のいずれかの前記排熱回収方法において、前記水回収工程で前記排熱回収ボイラーに戻す水と媒体とを熱交換させる回収水系熱交換工程を実行してもよい。
【0057】
回収水系熱交換工程を実行する排熱回収方法において、前記回収水系熱交換工程は、前記水回収工程で前記排熱回収ボイラーに戻す水と前記ガスタービンにおける冷却対象とを熱交換させて、前記水を加熱する一方で前記冷却対象を冷却する冷却工程を含んでもよい。
【0058】
以上のいずれかの前記排熱回収方法において、前記加熱水導入工程で前記低沸点媒体ランキンサイクルへ導かれる水と、前記ガスタービンにおける冷却対象と水と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する加熱水系熱交換工程を実行してもよい。
【0059】
前記加熱水系熱交換工程を実行する排熱回収方法において、前記加熱水系熱交換工程では、前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で前記燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気に送ってもよい。
【0060】
以上のいずれかの前記排熱回収方法において、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ライン中の水と前記ガスタービンにおける冷却対象と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する給水系熱交換工程を実行してもよい。
【0061】
前記給水系熱交換工程を実行する前記排熱回収方法において、前記給水系熱交換工程は、前記ガスタービンの圧縮機の中段からの圧縮空気を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、冷却した前記圧縮空気を前記圧縮機の中段以降の部分に戻す中間冷却工程と、前記ガスタービンのロータを回転可能に支持する軸受からの潤滑油を前記冷却対象として水と熱交換させて前記潤滑油を冷却し、冷却された前記潤滑油を前記軸受に戻す潤滑油冷却工程と、前記ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気の一部を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、前記ガスタービン中で前記燃焼ガスと接する高温部品に冷却した前記圧縮空気に送る冷却用空気冷却工程と、のうち少なくとも一つの冷却工程を含んでもよい。
【0062】
前記給水系熱交換工程が前記冷却工程を含む前記排熱回収方法において、前記ガスタービンには、前記ガスタービンの駆動で発電する発電機が接続されており、前記給水系熱交換工程は、前記発電機の構成部品を冷却する冷却媒体を前記冷却対象として水と熱交換させて前記冷却媒体を冷却する発電機冷却工程を含んでもよい。
【0063】
前記給水系熱交換工程が前記冷却工程を含む前記排熱回収方法において、前記給水系熱交換工程は、前記中間冷却工程を含む複数の冷却工程を含み、前記中間冷却工程では、前記中間冷却工程を除く冷却工程で加熱された水を加熱してもよい。
【0064】
前記給水系熱交換工程を実行する前記排熱回収方法において、前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、前記給水系熱交換工程は、前記排熱回収ボイラーに水を供給する給水ライン中の水と前記ガスタービンにおける冷却対象と熱交換させて、前記冷却対象を冷却すると共に、前記水を加熱する1以上の冷却工程を含み、且つ前記冷却工程として、前記ガスタービンの圧縮機の中段からの圧縮空気を前記冷却対象として水と熱交換させて前記圧縮空気を冷却し、冷却した前記圧縮空気を前記圧縮機の中段以降の部分に戻す中間冷却工程を含み、1以上の前記冷却工程のうちで前記中間冷却工程は、前記給水ライン中で最も下流側における冷却工程を成し、前記中間冷却工程では、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器内における水の飽和温度よりも低い温度の前記冷却対象と前記水とを熱交換してもよい。
【0065】
前記給水系熱交換工程を実行する、いずれかの前記排熱回収方法において、前記排熱回収ボイラーは、前記排気ガスで水を加熱して蒸気を発生させる少なくとも1以上の蒸発器と、1以上の前記蒸発器毎に設けられ当該蒸発器に送る水を前記排気ガスで加熱する節炭器と、を有しており、前記給水系熱交換工程では、1以上の前記蒸発器のうちで最も内圧の低い低圧蒸発器に対する前記節炭器に送られる前記水を、前記節炭器の排気ガス出口における前記排気ガスの露点温度よりも高い温度に加熱してもよい。
【0066】
また、以上のいずれかの前記排熱回収方法において、前記ガスタービンに接続されている接続物中の媒体を接続物冷却媒体で冷却する接続物冷却工程を実行し、前記ランキンサイクル実行工程では、液体の前記低沸点媒体と前記液体の水とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する前記加熱工程としてのA加熱工程と、液体の前記低沸点媒体と前記接続物冷却器からの前記接続物冷却媒体とを熱交換させて、前記低沸点媒体を加熱する一方で前記接続物冷却媒体を冷却して、前記接続部冷却媒体を前記接続物冷却器に戻すB加熱工程と、を含んでもよい。
【0067】
以上のいずれかの前記排熱回収方法において、前記ランキンサイクル実行工程は、互いに異なる温度の前記低沸点媒体を加熱する複数の前記加熱工程を含んでもよい。
【発明の効果】
【0068】
本発明では、低沸点媒体ランキンサイクルにより、ガスタービンからの排熱を有効利用することができる。さらに、本発明では、低沸点媒体ランキンサイクルにおける加熱器で、液体の低沸点媒体と液体の水とを熱交換させるので、低沸点媒体と気体とを熱交換させる場合よりも、加熱器の伝熱面積を小さくすることができる。このため、本発明によれば、加熱器の小型化、しいてはランキンサイクルの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1】本発明に係る第一実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
図2】本発明に係る第一実施形態の効果を説明するための、排熱回収ボイラーでの排気ガス及び水(蒸気を含む)の流れに伴うそれぞれの熱量と温度との関係を示すTQ線図(その1)である。
図3】本発明に係る第一実施形態の効果を説明するための、排熱回収ボイラーでの排気ガス及び水(蒸気を含む)の流れに伴うそれぞれの熱量と温度との関係を示すTQ線図(その2)である。
図4】本発明に係る第二実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
図5】本発明に係る第二実施形態の効果を説明するための、排熱回収ボイラーでの排気ガス及び水(蒸気を含む)の流れに伴うそれぞれの熱量と温度との関係を示すTQ線図である。
図6】本発明に係る第二実施形態における低圧圧縮機及び高圧圧縮機の各種条件を示す説明図である。
図7】本発明に係る第二実施形態における低圧圧縮機の圧力比と低圧圧縮機における空気の出口温度との関係を示すグラフである。
図8】本発明に係る第二実施形態における低圧圧縮機の圧力比と中間冷却器における排熱量との関係を示すグラフである。
図9】本発明に係る第二実施形態における低圧圧縮機の圧力比と圧縮機の合計動力との関係を示すグラフである。
図10】本発明に係る第三実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
図11】本発明に係る第四実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
図12】本発明に係る第五実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
図13】本発明に係る第六実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
図14】本発明に係る第七実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
図15】本発明に係る第八実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
図16】本発明に係る一実施形態における冷却用空気冷却器の変形例を示す説明図である。
図17】本発明に係る第一変形例における低沸点媒体ランキンサイクルの系統図である。
図18】本発明に係る第二変形例における低沸点媒体ランキンサイクルの系統図である。
図19】本発明に係る第三変形例における低沸点媒体ランキンサイクルの系統図である。
図20】本発明に係る第四変形例における低沸点媒体ランキンサイクルの系統図である。
図21】本発明に係る第二〜第六実施形態における圧縮機の変形例の要部断面図である。
図22】本発明に係る各実施形態における排熱回収設備の変形例の系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下、本発明に係るガスタービンプラントの各種実施形態について、図面を用いて説明する。
【0071】
「第一実施形態」
図1図3を参照して、本発明に係るガスタービンプラントの第一実施形態について説明する。
【0072】
本実施形態のガスタービンプラントは、図1に示すように、ガスタービン10と、ガスタービン10の駆動で発電する発電機41と、ガスタービン10から排気された排気ガスEGの熱を回収する排熱回収装置100と、排熱回収装置100を通過した排気ガスEGを大気に放出する煙突60と、を備えている。
【0073】
ガスタービン10は、空気Aを圧縮する圧縮機11と、圧縮機11で圧縮された空気中で燃料Fを燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器21と、高温高圧の燃焼ガスにより駆動するタービン31と、を備えている。
【0074】
圧縮機11は、軸線を中心として回転する圧縮機ロータ13と、この圧縮機ロータ13を回転可能に覆う圧縮機ケーシング17と、有する。
【0075】
タービン31は、燃焼器21からの燃焼ガスにより、軸線を中心として回転するタービンロータ33と、このタービンロータ33を回転可能に覆うタービンケーシング37と、を有している。タービンロータ33は、軸線と平行な軸方向に延びるロータ軸34と、このロータ軸34の外周に固定されている複数の動翼35と、を有している。タービンケーシング37の内周面には、複数の静翼38が固定されている。タービンケーシング37の内周面とロータ軸34の外周面との間は、燃焼器21からの燃焼ガスが通る燃焼ガス流路を成す。
【0076】
燃焼器21は、タービンケーシング37に固定されている。タービンロータ33と圧縮機ロータ13とは、同一の軸線を中心として回転するもので、相互に連結されて、ガスタービンロータ40を成している。このガスタービンロータ40には、前述の発電機41のロータが接続されている。ガスタービンロータ40は、回転可能に軸受45で支持されている。
【0077】
排熱回収装置100は、タービン31を駆動させた燃焼ガス、つまりガスタービン10から排気された排気ガスEGの熱で蒸気を発生させる排熱回収ボイラー110と、排熱回収ボイラー110で発生した蒸気で駆動する蒸気タービン121a,121b,121cと、蒸気タービン121a,121b,121cの駆動で発電する発電機122a,122b,122cと、蒸気タービン121aを駆動させた蒸気を水に戻す復水器123と、復水器123中の水を排熱回収ボイラー110に戻す給水ポンプ124と、低沸点媒体が循環する低沸点媒体ランキンサイクル150と、を備えている。
【0078】
排熱回収装置100は、蒸気タービン121a,121b,121cとして、低圧蒸気タービン121a、中圧蒸気タービン121b、高圧蒸気タービン121cを有している。低圧蒸気タービン121a、中圧蒸気タービン121b、高圧蒸気タービン121cには、それぞれ、発電機122a,122b,122cが接続されている。なお、ここでは、各蒸気タービン121a,121b,121cに発電機122a,122b,122cを接続しているが、低圧蒸気タービン121a、中圧蒸気タービン121b、高圧蒸気タービン121cのロータを互いに接続し、合計3基の蒸気タービンに対して、1基の発電機を接続してもよい。
【0079】
排熱回収ボイラー110は、低圧蒸気LSを発生する低圧蒸気発生部111aと、中圧蒸気ISを発生する中圧蒸気発生部111bと、高圧蒸気HSを発生する高圧蒸気発生部111cと、高圧蒸気タービン121cを駆動させた蒸気を再過熱する再熱部115と、を有している。
【0080】
低圧蒸気発生部111aは、水を加熱する低圧節炭器112aと、低圧節炭器112aで加熱された水を蒸気にする低圧蒸発器113aと、低圧蒸発器113aで発生した蒸気を過熱して低圧蒸気LSを生成する低圧過熱器114aと、を有している。
【0081】
中圧蒸気発生部111bは、低圧節炭器112aで加熱された水を昇圧する中圧ポンプ116bと、この中圧ポンプ116bで昇圧された水を加熱する中圧節炭器112bと、中圧節炭器112bで加熱された水を蒸気にする中圧蒸発器113bと、中圧蒸発器113bで発生した蒸気を過熱して中圧蒸気ISを生成する中圧過熱器114bと、を有している。
【0082】
高圧蒸気発生部111cは、低圧節炭器112aで加熱された水を昇圧する高圧ポンプ116cと、この高圧ポンプ116cで昇圧された水を加熱する第一高圧節炭器112cと、第一高圧節炭器112cで加熱された水をさらに加熱する第二高圧節炭器112dと、第二高圧節炭器112dで加熱された水を蒸気にする高圧蒸発器113cと、高圧蒸発器113cで発生した蒸気を過熱する第一高圧過熱器114cと、第一高圧過熱器114cで過熱された蒸気をさらに過熱して高圧蒸気HSを生成する第二高圧過熱器114dと、を有している。
【0083】
再熱部115は、高圧蒸気タービン121cを駆動させた蒸気を加熱する第一再熱器115aと、第一再熱器115aで過熱された蒸気をさらに過熱して再熱蒸気RHSを生成する第二再熱器115bと、有している。
【0084】
再熱部115、高圧蒸気発生部111c、中圧蒸気発生部111b、低圧蒸気発生部111aのそれぞれを構成する要素は、タービン31から煙突60に向かう排気ガスEGの下流側に向かって、第二再熱器115b及び第二高圧過熱器114d、第一再熱器115a、第一高圧過熱器114c、高圧蒸発器113c、第二高圧節炭器112d、中圧過熱器114b及び低圧過熱器114a、中圧蒸発器113b、第一高圧節炭器112c及び中圧節炭器112b、低圧蒸発器113a、低圧節炭器112aの順序で並んでいる。
【0085】
復水器123と低圧節炭器112aとは、給水ライン131で接続されている。この給水ライン131には、前述の給水ポンプ124が設けられている。低圧過熱器114aと低圧蒸気タービン121aの蒸気入口とは、低圧過熱器114aからの低圧蒸気LSを低圧蒸気タービン121aに送る低圧蒸気ライン132で接続されている。低圧蒸気タービン121aの蒸気出口と復水器123とは、低圧蒸気タービン121aを駆動させた低圧蒸気LSが復水器123に供給されるよう互いに接続されている。第二高圧過熱器114dと高圧蒸気タービン121cの蒸気入口とは、第二高圧過熱器114dからの高圧蒸気HSを高圧蒸気タービン121cに送る高圧蒸気ライン138で接続されている。高圧蒸気タービン121cの蒸気出口と第一再熱器115aの蒸気入口とは、高圧蒸気タービン121cからの高圧蒸気HSを第一再熱器115aに送る高圧蒸気回収ライン139で接続されている。第二再熱器115bの蒸気出口と中圧蒸気タービン121bの蒸気入口とは、第二再熱器115bで過熱された蒸気を再熱蒸気RHSとして中圧蒸気タービン121bに送る再熱蒸気ライン136で接続されている。中圧蒸気タービン121bの蒸気出口には、中圧蒸気回収ライン137が接続されている。この中圧蒸気回収ライン137は、低圧蒸気ライン132に合流している。中圧過熱器114bの蒸気出口には、中圧蒸気ライン133が接続されている。この中圧蒸気ライン133は、高圧蒸気回収ライン139に合流している。
【0086】
ランキンサイクルは、蒸気でタービンを駆動するサイクルである。一方、低沸点媒体ランキンサイクル150は、水よりも沸点の低い媒体(以下、低沸点媒体とする)LMを用いてタービン152を駆動するサイクルである。
【0087】
低沸点媒体LMとしては、例えば、以下の物質がある。
・トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、パーフルオロデカリン等の有機ハロゲン化合物
・ブタン、プロパン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等のアルカン
・シクロペンタン、シクロヘキサン等の環状アルカン
・チオフェン、ケトン、芳香族化合物
・R134a、R245fa等の冷媒、
・以上を組み合わせたもの
【0088】
低沸点媒体ランキンサイクル(以下、単にランキンサイクルとする)150は、液体の低沸点媒体LMを加熱して蒸発させる蒸発器(加熱器)151と、蒸発した低沸点媒体LMで駆動するタービン152と、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMを冷却して凝縮させる凝縮器153と、凝縮した低沸点媒体LMを蒸発器151に戻す低沸点媒体ポンプ154と、以上の要素間で低沸点媒体LMを流すための低沸点媒体ライン157と、を備えている。タービン152には、例えば、このタービン152の駆動で発電する発電機159が接続されている。凝縮器153は、熱交換器の一種で、低沸点媒体LMと水等の冷却媒体CWとを熱交換させる。また、蒸発器(加熱器)151も、熱交換器の一種で、液体の低沸点媒体LMと排熱回収ボイラー110で加熱された液体の水HWとを熱交換させる。
【0089】
ランキンサイクル150における蒸発器151の加熱水入口と低圧節炭器112aの加熱水出口とは、加熱水ライン171で接続されている。蒸発器151の加熱水出口と給水ライン131とは、水回収ライン178で接続されている。この水回収ライン178は、給水ライン131中で、給水ポンプ124と低圧節炭器112aとの間の位置に接続されている。この水回収ライン178中には、ここを通る水を、給水ライン131を介して低圧節炭器112aに戻す循環ポンプ179が設けられている。
【0090】
次に、本実施形態のガスタービンプラントの動作について説明する。
【0091】
ガスタービン10の圧縮機11は、空気Aを圧縮し、圧縮した空気Aを燃焼器21に供給する。また、燃焼器21には、燃料Fも供給される。燃焼器21内では、圧縮された空気A中で燃料Fが燃焼して、高温高圧の燃焼ガスが生成される。この燃焼ガスは、燃焼器21からタービン31内の燃焼ガス流路に送られ、タービンロータ33を回転させる。このタービンロータ33の回転で、ガスタービン10に接続されている発電機41は発電する。
【0092】
タービンロータ33を回転させた燃焼ガスは、排気ガスEGとしてガスタービン10から排気され、排熱回収ボイラー110を介して、煙突60から大気に放出される。排熱回収装置100は、ガスタービン10からの排気ガスEGが排熱回収ボイラー110を通る過程で、この排気ガスEGに含まれている熱を回収する。
【0093】
排熱回収ボイラー110中で、最も下流側(煙突60側)の低圧節炭器112aには、給水ライン131から水が供給される。低圧節炭器112aは、この水を排気ガスEGと熱交換させて加熱する。低圧節炭器112aで加熱された水の一部は、低圧蒸発器113aでさらに加熱されて蒸気になる。この蒸気は、低圧過熱器114aでさらに過熱されて低圧蒸気LSとして、低圧蒸気ライン132を介して低圧蒸気タービン121aに供給される。低圧蒸気タービン121aを駆動させた蒸気は、復水器123で水に戻る。復水器123中の水は、給水ポンプ124で昇圧され、給水ライン131を経て、排熱回収ボイラー110の低圧節炭器112aに送られる。
【0094】
低圧節炭器112aで加熱された水の他の一部は、中圧ポンプ116bで昇圧されて中圧節炭器112bに送られ、低圧節炭器112aで加熱された水のさらに他の一部は、高圧ポンプ116cで昇圧されて第一高圧節炭器112cに送られる。低圧節炭器112aで加熱された残りの水は、加熱水ライン171を介して、ランキンサイクル150に送られる(加熱水導入工程)。
【0095】
第一高圧節炭器112cは、高圧ポンプ116cから送られてきた水を排気ガスEGと熱交換させて加熱する。第一高圧節炭器112cで加熱された水は、第二高圧節炭器112dでさらに加熱される。この水は、高圧蒸発器113cでさらに加熱されて蒸気になる。この蒸気は、第一高圧過熱器114c及び第二高圧過熱器114dでさらに過熱されて高圧蒸気HSとなる。この高圧蒸気HSは、高圧蒸気ライン138を介して高圧蒸気タービン121cに供給され、高圧蒸気タービン121cを駆動する。高圧蒸気タービン121cを駆動させた蒸気は、高圧蒸気回収ライン139を介して、第一再熱器115aに送られる。
【0096】
中圧節炭器112bは、中圧ポンプ116bから送られてきた水を排気ガスEGと熱交換させて加熱する。中圧節炭器112bで加熱された水は、中圧蒸発器113bでさらに加熱されて蒸気になる。この蒸気は、中圧過熱器114bでさらに過熱されて、中圧蒸気ISとなる。この中圧蒸気ISは、中圧蒸気ライン133を介して、高圧蒸気回収ライン139を流れる蒸気と合流し、第一再熱器115a及び第二再熱器115bで再過熱され、再熱蒸気RHSとなる。この再熱蒸気RHSは、再熱蒸気ライン136を介して、中圧蒸気タービン121bに供給される。
【0097】
中圧蒸気タービン121bを駆動させた再熱蒸気RHSは、中圧蒸気回収ライン137及び低圧蒸気ライン132を介して、低圧蒸気タービン121aに供給される。
【0098】
加熱水ライン171を介して、低圧節炭器112aで加熱された液体の水HWは、ランキンサイクル150の蒸発器151における加熱水入口から蒸発器151内に流入する。この蒸発器151では、液体の低沸点媒体LMと低圧節炭器112aで加熱された液体の水HWとを熱交換させ、低沸点媒体LMを加熱し、この低沸点媒体LMを蒸発させる(加熱工程)。この過程で、水HWは、冷却されて、蒸発器151の加熱水出口から流出する。蒸発器151の加熱水出口から流出した水は、循環ポンプ179で昇圧された後、水回収ライン178を介して、給水ライン131に流入する。この水は、復水器123からの水と混ざり合って、給水ライン131を流れ、低圧節炭器112aに戻る(水回収工程)。
【0099】
蒸発器151で蒸発した低沸点媒体LMは、ランキンサイクル150の構成要素であるタービン152を駆動させる。タービン152を駆動させた低沸点媒体LMは、凝縮器153に送られる。この凝縮器153では、低沸点媒体LMと冷却媒体CWとが交換され、低沸点媒体LMが冷却されて凝縮する。凝縮した低沸点媒体LMは、低沸点媒体ポンプ154により蒸発器151に送られ、前述したように、この蒸発器151で水HWと熱交換する。以上のように、低沸点媒体LMは、ランキンサイクル150内で循環する(ランキンサイクル実行工程)。
【0100】
以上のように、本実施形態の蒸発器151では、液体の低沸点媒体LMと液体の水HWとを熱交換させているので、液体の低沸点媒体LMと気体とを熱交換させるよりも、蒸発器151の伝熱面積を小さくすることができる。この結果、本実施形態では、蒸発器151の小型化、しいてはランキンサイクル150の小型化を図ることができる。従って、本実施形態では、設置スペース等の制約を受ける既存の排熱回収装置に、比較的容易に低沸点ランキンサイクルを導入することができる。
【0101】
また、本実施形態において、低圧節炭器112aで加熱された水HTは、加熱水ライン171、蒸発器151、水回収ライン178、給水ライン131、低圧節炭器112a中を循環する。このため、本実施形態では、低沸点媒体LMと熱交換する水が循環しない場合よりも、ランキンサイクル150に高い温度の水を供給することができる。従って、本実施形態では、ランキンサイクル150の出力を高めることができる。
【0102】
また、本実施形態では、低圧節炭器112aで加熱された水の一部をランキンサイクル150に送るので、この低圧節炭器112aを流れる水の流量が増加し、この低圧節炭器112aにおける排気ガスEGの水との熱交換量、言い換えると、排気ガスEGの熱の回収量を高めることができる。このため、本実施形態では、排熱回収ボイラー110中の排気ガスEGの温度として低温の排気ガスEGの熱を有効利用できる上に、煙突60に流入する排気ガスEGの温度を下げることができる。
【0103】
ここで、以上で説明した排気ガスEGの熱の有効利用について、図2及び図3を用いてさらに詳細に説明する。なお、以下では、説明の簡略化のため、排熱回収ボイラー110は、蒸気発生部として一つの蒸気発生部(例えば、低圧蒸気発生部)のみを有し、蒸気タービンは、この一つの蒸気発生部で発生した蒸気で駆動する一つの蒸気タービン(例えば、低圧蒸気タービン)のみを有するものとする。
【0104】
図2及び図3は、排熱回収ボイラー110を流れる排気ガスEG及び水(蒸気を含む)の流れに伴うそれぞれの熱量と温度との関係を示すTQ線図である。これらのTQ線図は、排気ガスEG及び水(蒸気を含む)の流れに伴うそれぞれの熱量と温度との関係を定性的に示すものであり、定量的に示すものではない。なお、これらのTQ線図において、横軸の熱量Qは左側に向かうに連れて大きな値になる。
【0105】
排気ガスEGは、下流側に流れるに従って次第に温度が低下すると共に熱量が少なくなる。排熱回収ボイラー110を流れる水(蒸気を含む)W0は、排気ガスEGとの熱交換で、上流側(排気ガスEGの流れの上流側)に流れるに従って次第に温度が上昇すると共に熱量が多くなる。具体的に、節炭器に流入した水W0は、この節炭器を通る過程で次第に温度が上昇すると共に熱量が増加する。節炭器で加熱された水W0は、蒸発器内に流入する。蒸発器では、この水W0の温度が蒸発器での水の飽和温度Ts0に維持されるものの、この水W0の熱量が増加し、水W0が蒸気になる。蒸気は、過熱器内に流入する。過熱器では、この蒸気の温度が上昇すると共にその熱量が増加する。
【0106】
仮に、蒸気タービンの出力を増加させるために、蒸気圧力を高めるとする。この場合、図2に示すように、蒸発器内の水W1の温度、つまり飽和温度がTs0からTs1に高くなる。この際、蒸発器出口における排気ガスEGの温度と水W1の温度との温度差であるピンチ温度差Tpを、蒸気圧力を高める前と同等にしようとすると、蒸発器における水W1と排気ガスEGとの熱交換量がQe0からQe1に減少する。この結果、蒸発器における蒸気発生量が減少する。さらに蒸気発生量の減少に伴い、節炭器及び蒸発器に流入する水W1の流量も減少する。節炭器に流入する水W1の流量が減少すると、節炭器における排気ガスEGの水W1との熱交換量が低下し、蒸気圧力を高める前に利用していた低温の排気ガスEGの熱を利用できなくなる。このため、排気ガスEGの熱利用率が低下する上に、煙突に流入する排気ガスEGの温度が上がる。従って、蒸気圧力を高めたことによるプラントの出力及び効率の増大効果は、排気ガスEGの熱利用率が減少したことによる、プラントの出力及び効率の低下により相殺される。結果として、プラントの出力及び効率の増大効果が減少する。
【0107】
そこで、以上で説明したランキンサイクル150を導入すると、前述したように、ランキンサイクル150で利用する分だけ、節炭器に流入する水W2の流量が増加する。節炭器を流れる水W2の流量が増加すると、水W2が節炭器を通過する過程での温度上昇率(単位熱量を加えた際の温度上昇量)が低下する。この場合、節炭器では、ランキンサイクル150導入前よりも、低温の排気ガスEGと水W2とが熱交換することになる。このため、ランキンサイクル150を導入することにより、排熱回収ボイラー110中の排気ガスEGの温度として低温の排気ガスEGの熱を有効利用できる上に、煙突60に流入する排気ガスEGの温度を下げることができる。低温の排気ガスEGの熱を有効利用することで、排気ガスEGの回収熱量が増加した分は、低沸点媒体LMの加熱に利用される。従って、本実施形態では、排気ガスEGの熱を有効利用でき、結果として、プラントの出力及び効率の増大を図ることができる。
【0108】
また、仮に、ガスタービンの出力を増加させるために、ガスタービン圧力比を高めるとする。この場合、図3に示すように、ガスタービンから排気される排気ガスEGの温度がTeg0からTeg1に低下する。この際も、蒸発器出口における排気ガスEGの温度と水W1の温度との温度差であるピンチ温度差Tpを、ガスタービン圧力比を高める前と同等にしようとすると、蒸発器における水W1と排気ガスEGとの熱交換量がQe0からQe1に減少する。この結果、前述の場合と同様、蒸発器における蒸気発生量、節炭器及び蒸発器に流入する水W1の流量が減少する。節炭器に流入する水W1の流量が減少すると、節炭器における排気ガスEGの水W1との熱交換量が低下し、排気ガスEGの熱利用率が低下する上に、煙突60に流入する排気ガスEGの温度が上がる。従って、ガスタービン圧力比を高めたことによるプラントの出力及び効率の増大効果は、排気ガスEGの熱利用率が減少したことによる、プラントの出力及び効率の低下により相殺される。結果として、プラントの出力及び効率の増大効果が減少する。
【0109】
そこで、この場合も、以上で説明したランキンサイクル150を導入すると、ランキンサイクル150で利用する分だけ、節炭器に流入する水W2の流量が増加する。節炭器を流れる水W2の流量が増加すると、水W2が節炭器を通過する過程での温度上昇率(単位熱量を加えた際の温度上昇量)が低下する。このため、節炭器では、ランキンサイクル150導入前より、低温の排気ガスEGと水とが熱交換することになる。よって、ランキンサイクル150を導入することにより、排熱回収ボイラー110中の排気ガスEGの温度として低温の排気ガスEGの熱を有効利用できる上に、煙突60に流入する排気ガスEGの温度を下げることができる。低温の排気ガスEGの熱を有効利用することで、排気ガスEGの回収熱量が増加した分は、低沸点媒体LMの加熱に利用される。従って、本実施形態では、排気ガスEGの熱を有効利用でき、結果として、プラントの出力及び効率の増大を図ることができる。
【0110】
「第二実施形態」
図4図9を参照して、本発明に係るガスタービンプラントの第二実施形態について説明する。
【0111】
本実施形態のガスタービンプラントも、第一実施形態と同様、ガスタービン10aと、ガスタービン10aの駆動で発電する発電機41と、ガスタービン10aから排気された排気ガスEGの熱を回収する排熱回収装置100aと、排熱回収装置100aを通過した排気ガスEGを大気に放出する煙突60と、を備えている。
【0112】
本実施形態のガスタービン10aも、第一実施形態と同様、圧縮機11aと燃焼器21とタービン31と有している。但し、本実施形態の圧縮機11aは、大気を圧縮する低圧圧縮機12aと、低圧圧縮機12aで圧縮された空気をさらに圧縮して、これを燃焼器21に送る高圧圧縮機12bと、を有する。本実施形態のガスタービン10aは、さらに、低圧圧縮機12aで圧縮された空気を水との熱交換で冷却して高圧圧縮機12bに送る中間冷却器163を有する。すなわち、本実施形態の圧縮機11aでは、圧縮機11aの中段から圧縮空気が抽気されて、これが中間冷却器163で冷却された後、冷却された圧縮空気が圧縮機11aの中段以降に戻される。
【0113】
低圧圧縮機12a及び高圧圧縮機12bは、いずれも、軸線を中心として回転する圧縮機ロータ13a,13bと、この圧縮機ロータ13a,13bを回転可能に覆う圧縮機ケーシング17a,17bと、有する。低圧圧縮機12aの圧縮機ロータ13aと高圧圧縮機12bの圧縮機ロータ13bとは、同一の軸線を中心として回転するもので、相互に連結されたガスタービンロータ40aの一部を成している。このガスタービンロータ40aには、発電機41のロータが接続されている。発電機41のロータやステータは、例えば水素等の冷却媒体で冷却される。このため、発電機41にはこの冷却媒体を水との熱交換で冷却する発電機冷却器161が設けられている。ガスタービンロータ40aは、回転可能に軸受45で支持されている。この軸受45には、軸受45からの潤滑油を水との熱交換で冷却して軸受45に戻す潤滑油冷却器162が設けられている。
【0114】
本実施形態の排熱回収装置100aは、第一実施形態の排熱回収装置100と同様、排熱回収ボイラー110と、蒸気タービン121a,121b,121cと、発電機122a,122b,122cと、復水器123と、給水ポンプ124と、ランキンサイクル150と、を備えている。本実施形態の排熱回収装置100aは、さらに、給水系交換器160を備えている。この給水系熱交換器160は、前述の発電機冷却器161と、潤滑油冷却器162と、中間冷却器163と、を有する。このため、中間冷却器163は、ガスタービン10aの構成要素を成すと共に、排熱回収装置100aの構成要素も成す。
【0115】
本実施形態の給水ライン131aは、給水ポンプ124の下流側で二つのラインに分岐している。一方のラインは、第一冷却水ライン141を成し、他方のラインは、第二冷却水ライン142を成す。第一冷却水ライン141は、発電機冷却器161の水入口に接続されている。第二冷却水ライン142は、潤滑油冷却器162の水入口に接続されている。発電機冷却器161の水出口及び潤滑油冷却器162の水出口には、それぞれ第三冷却水ライン143が接続されている。各水出口に接続されている第三冷却水ライン143は、合流して、中間冷却器163の水入口に接続されている。この中間冷却器163の水出口には、予熱済み給水ライン149が接続されている。この予熱済み給水ライン149は、低圧節炭器112aに接続されている。蒸発器151の加熱水出口に接続されている水回収ライン178は、予熱済み給水ライン149に接続されている。なお、給水ライン131aは、以上で説明した、第一冷却水ライン141、第二冷却水ライン142、第三冷却水ライン143、予熱済み給水ライン149を有している。
【0116】
次に、本実施形態のガスタービンプラントの動作について説明する。
復水器123中の水は、給水ポンプ124で昇圧され、給水ライン131a中の第一冷却水ライン141を経て発電機冷却器161に送れると共に、給水ライン131a中の第二冷却水ライン142を経て潤滑油冷却器162に送られる。発電機冷却器161では、発電機41のロータやステータを冷却する冷却媒体と復水器123からの水とが熱交換され、冷却媒体が冷却される一方で、水が加熱される。また、潤滑油冷却器162では、軸受45の潤滑油と復水器123からの水とが熱交換され、潤滑油が冷却される一方で、水が加熱される。
【0117】
発電機冷却器161及び潤滑油冷却器162で一次加熱された水は、第三冷却水ライン143を経て中間冷却器163に送られる。中間冷却器163では、この一次加熱された水と低圧圧縮機12aで圧縮された空気とが熱交換され、この空気が冷却される一方で、水がさらに加熱される。冷却された空気は、高圧圧縮機12bに送られ、さらに圧縮された後、燃焼器21に送られる。
【0118】
よって、高圧圧縮機12bの出口における空気温度は、中間冷却器163が無い場合よりも、低くなる。このため、本実施形態の高圧圧縮機12bは、その出口を構成する部材の熱環境を緩和することができ、高圧圧縮機12bの耐久性を高めることができる。
【0119】
中間冷却器163でさらに加熱された水は、給水ライン131a中の予熱済み給水ライン149を流れ、途中で、ランキンサイクル150の蒸発器151で低沸点媒体LMと熱交換した水と合流して、この水と共に低圧節炭器112aに送られる。低圧節炭器112aに送られた水は、前述したように、排気ガスEGとの熱交換で加熱されてから、低圧蒸発器113aやランキンサイクル150等に送られる。
【0120】
以上、本実施形態でも、第一実施形態と同様、低圧節炭器112aで加熱された液体の水をランキンサイクル150に送り、この水と低沸点媒体LMとを熱交換させているので、ランキンサイクル150の小型化、ランキンサイクル150の熱効率向上、及び、低温の排気ガスEGの熱の有効利用を図ることができる。
【0121】
ここで、以上で説明した排気ガスEGの熱の有効利用について、図5を用いてさらに詳細に説明する。なお、以下でも、説明の簡略化のため、排熱回収ボイラー110は、蒸気発生部として一つの蒸気発生部(例えば、低圧蒸気発生部)のみを有し、蒸気タービンは、この一つの蒸気発生部で発生した蒸気で駆動する一つの蒸気タービン(例えば、低圧蒸気タービン)のみを有するものとする。
【0122】
図5は、図2及び図3と同様、排熱回収ボイラー110を流れる排気ガスEG及び水(蒸気を含む)の流れに伴うそれぞれの熱量と温度との関係を示すTQ線図である。このTQ線図も、排気ガスEG及び水(蒸気を含む)の流れに伴うそれぞれの熱量と温度との関係を定性的に示すものであり、定量的に示すものではない。さらに、このTQ線図においても、横軸の熱量Qは左側に向かうに連れて大きな値になる。
【0123】
排気ガスEGは、図2及び図3を用いて前述したように、下流側に流れるに従って次第に温度が低下すると共に熱量が少なくなる。排熱回収ボイラー110を流れる水(蒸気を含む)W5は、排気ガスEGとの熱交換で、上流側に流れるに従って次第に温度が上昇すると共に熱量が多くなる。具体的に、節炭器に流入した水W5は、この節炭器を通る過程で次第に温度が上昇すると共に熱量が増加する。水W5は、節炭器の出口で、蒸発器での水の飽和温度Ts1よりも若干低い温度にまで加熱される。これは、節炭器の出口で水を沸騰させないためである。なお、節炭器の出口における水の温度と蒸発器での水の飽和温度Ts1との温度差を一般的にアプローチ温度差Tapと呼ぶ。このアプローチ温度差Tapは、最も小さいときでも、0℃であり、節炭器の出口における水の温度が蒸発器での水の飽和温度Ts1を上回ることはない。蒸発器では、節炭器からの水W5の温度が蒸発器の圧力での飽和温度Ts1にまで上昇した後、飽和温度Ts1に維持されるものの、この水W5の熱量が増加し、水W5が蒸気になる。蒸気は、過熱器内に流入する。過熱器では、この蒸気の温度が上昇すると共にその熱量が増加する。
【0124】
前述したアプローチ温度差Tapがあると、蒸発器で、同一流量の水を蒸気にする熱量が増加する。このため、節炭器に流入する水W6を加熱して、この水W6の温度を上げることで、蒸発器で、水W6を蒸気にする熱量の増加を抑えることができる。但し、節炭器に流入する水W6を単に加熱しただけでは、低温の排気ガスEGの熱の利用量が増加することはない。
【0125】
そこで、ランキンサイクル150を導入すると、蒸発器に流入する流量が一定のまま、節炭器に流入する水W7の流量が増加する。節炭器を流れる水W7の流量が増加すると、水W7が節炭器を通過する過程での温度上昇率(単位熱量を加えた際の温度上昇量)が低下する。この場合、節炭器では、ランキンサイクル150導入前よりも、低温の排気ガスEGと水W7との熱交換量が増加することになる。このため、ランキンサイクル150を導入することにより、排熱回収ボイラー110中の排気ガスEGの温度として低温の排気ガスEGの熱を有効利用できる上に、煙突に流入する排気ガスEGの温度を下げることができる。従って、本実施形態では、排気ガスEGの熱を有効利用でき、結果として、プラントの出力及び効率の増大を図ることができる。
【0126】
また、本実施形態では、ガスタービン10aにおける冷却対象の熱を利用して、低圧節炭器112aにおくる水を給水系熱交換器160で加熱するので、ガスタービン10aの排熱を有効利用することできる。ガスタービン10aの排熱を有効利用することで、回収熱量が増加した分は、低沸点媒体LMの加熱に利用される。
【0127】
ところで、排熱回収ボイラー110の複数の蒸発器113a,113b,113cのうちで最も内圧の低い低圧蒸発器113aに送る水を加熱する低圧節炭器112aには、ガスタービンプラントのうちで相対的に低い温度の水を送ればよい。よって、本実施形態の給水系熱交換器160では、低温の水を高い温度にまで加熱する必要性がないため、比較的低温の冷却対象の排熱を有効利用することができる。しかも、本実施形態では、発電機冷却器161及び潤滑油冷却器162で水を一次加熱した後、中間冷却器163で一次加熱された水をさらに二次加熱する。このため、熱交換器を構成する各冷却器161,162,163では、冷却対象と水との温度差が小さくなる上に、水の入口温度と出口温度との差が小さくなり、冷却対象と水との熱交換の効率をさらに高めることができる。
【0128】
前述したように、中間冷却器163による空気の冷却を強化して、高圧圧縮機12bにおける空気の出口温度を下げるほど、高圧圧縮機12bの耐久性等の観点から好ましい。しかしながら、高圧圧縮機12bにおける空気の出口温度が下がると、言い換えると、燃焼器21に流入する空気の温度が下がると、ガスタービン効率が低下する。これは、燃焼器21に流入する空気の温度が下がると、タービン入口の温度を一定に保つために燃料Fの投入量が増加してガスタービン出力が増加するものの、燃料Fの投入量の増加に対するガスタービン出力の増加の割合が小さいからである。
【0129】
従って、高圧圧縮機12bにおける空気の出口温度は、高圧圧縮機12bの出口を構成する部材の強度や耐久性等が許容される限り、できる限り高い方が好ましい。このため、本実施形態では、中間冷却器163で空気を冷却し、高圧圧縮機12bにおける空気の出口温度を下げるものの、この出口温度は、高圧圧縮機12bの出口を構成する部材の強度や耐久性等が許容され得る範囲内で高い温度にしている。
【0130】
ここで、図6に示すように、低圧圧縮機12aにおける空気の入口温度をTc1、低圧圧縮機12aにおける空気の出口温度をTc2、高圧圧縮機12bにおける空気の入口温度をTc3、高圧圧縮機12bにおける空気の出口温度をTc4とする。また、低圧圧縮機12aの圧力比をPR1、高圧圧縮機12bの圧力比をPR2、低圧圧縮機12aの駆動に必要な動力をWc1、高圧圧縮機12bの駆動に必要な動力をWc2とする。
【0131】
仮に、以下の条件下で、低圧圧縮機12aの圧力比PR1を変化させたとする。
条件
(1)低圧圧縮機12aにおける空気の入口温度Tc1が一定
(2)高圧圧縮機12bにおける空気の出口温度Tc4が前述した温度で一定
(3)低圧圧縮機12a及び高圧圧縮機12bでの全体圧力比PR(=PR1×PR2)が一定
【0132】
この場合、図7に示すように、低圧圧縮機12aの圧力比PR1が小さくなるに連れて、次第に低圧圧縮機12aにおける空気の出口温度Tc2が低下する。これに伴い、図8に示すように、次第に中間冷却器163における排熱量Qが小さくなると共に、図9に示すように、次第に低圧圧縮機12a及び高圧圧縮機12bの駆動に必要な合計動力Wc(=Wc1+Wc2)も小さくなる。
【0133】
そこで、本実施形態では、低圧圧縮機12a及び高圧圧縮機12bの駆動に必要な合計動力Wcを抑えるために、低圧圧縮機12aの圧力比PR1を小さくし、相対的に高圧圧縮機12bの圧力比PR2を大きくしている。この結果、本実施形態では、低圧圧縮機12aにおける空気の出口温度Tc2が下がって、中間冷却器163における排熱量Q、言い換えると、水を加熱する熱量Qが小さくなる。本実施形態では、発電機冷却器161及び潤滑油冷却器162で一次加熱することで、以上のように、中間冷却器163で水を加熱する熱量Qを小さくする分を補っている。また、本実施形態では、低圧圧縮機12aにおける空気の出口温度Tc2、言い換えると、中間冷却器163における空気の入口温度を、低圧蒸発器113aにおける飽和温度Ts1(図4参照)より低くしている。さらに、発電機冷却器161における冷却媒体の入口温度、及び潤滑油冷却器162における潤滑油の入口温度も、低圧蒸発器113aにおける飽和温度Ts1より低い。このため、本実施形態では、低圧節炭器112aに供給される水の温度Tws(図4参照)が確実に低圧蒸発器113aにおける飽和温度Ts1よりも低くなる。
【0134】
但し、低圧節炭器112aに供給される水の温度Twsは、低圧節炭器112aの排気ガス出口における排気ガスEGの露点温度よりも高い温度である。なお、排気ガスEGの露点温度は、燃料成分等にもよるが50℃前後である。本実施形態では、低圧節炭器112aに供給される水の温度Twsを低圧節炭器112aの排気ガス出口における排気ガスEGの露点温度よりも高い温度にするため、低圧圧縮機12aの圧力比PR1及び高圧圧縮機12bの圧力比PR2を適宜設定すると共に、各冷却器161,162,163の伝熱面積や、各冷却器161,162,163における水の流速等を設定している。
【0135】
以上のように、本実施形態では、低圧圧縮機12aの圧力比PR1を小さく設定し、相対的に高圧圧縮機12bの圧力比PR2を大きく設定することで、高圧圧縮機12bの出口を構成する部材の耐久性等を目的の範囲内に収めつつ、中間冷却器163における、空気の放熱に伴うガスタービン効率の低下を抑えている。さらに、本実施形態では、低圧圧縮機12aの圧力比PR1等を上記のように設定することで、低圧圧縮機12a及び高圧圧縮機12bの駆動に必要な合計動力Wcを低減し、ガスタービン効率の低下をより抑えることができる。
【0136】
本実施形態では、低圧圧縮機12aにおける空気の出口温度Tc2を低圧蒸発器113aにおける飽和温度Ts1よりも低くすることで、前述のように低圧圧縮機12aの圧力比PR1を小さく設定することができ、ガスタービン効率の低下を抑えることができる。また、低圧圧縮機12aにおける空気の出口温度Tc2、潤滑油冷却器162入口における潤滑油温度、及び発電機冷却器161入口における発電機の構成部品を冷却する冷却媒体の温度を低圧蒸発器113aにおける飽和温度Ts1よりも低くすることで、低圧節炭器112aに供給される水の温度Twsを確実に低圧蒸発器113aにおける飽和温度Tb1よりも低くしている。このため、本実施形態では、低圧節炭器112a及び低圧蒸発器113aでの水への加熱が不要になることがなく、低圧節炭器112a及び低圧蒸発器113aを通る排気ガスEGの熱を有効利用することができる。また、本実施形態では、低圧節炭器112aに供給される水を飽和温度Ts1よりも温度が低い冷却対象の熱を用いて昇温した後、低圧節炭器112aでさらに昇温し、ランキンサイクル150の熱源として用いる。このため、本実施形態では、低温の冷却対象の熱を有効活用すると同時に、ランキンサイクル150の熱源温度を高めることができるので、ランキンサイクル150の出力及び効率が増大し、結果として、プラントの出力及び効率を増大することができる。
【0137】
また、本実施形態では、低圧節炭器112aに供給される水の温度Twsを、低圧節炭器112aの排気ガス出口における排気ガスEGの露点温度よりも高くし、低圧節炭器112aを構成する伝熱管の表面に排気ガスEG中の水が凝縮することを抑えている。
【0138】
ガスタービン10aからの排気ガスEG中には、気体の水が含まれている。さらに、燃料の性状によっては、この排気ガスEG中に硫黄分が含まれている場合もあり、この場合、水との反応で硫酸が生成される。低圧節炭器112aを通る排気ガスEGの温度が排気ガスEGの露点温度より高い場合でも、低圧節炭器112aを構成する伝熱管内を流れる水の温度が低ければ、伝熱管に接した排気ガスEG中の水分は凝縮する。伝熱管の表面で水が凝縮すると、この伝熱管は腐食する可能性が高まる。さらに、硫酸等の腐食成分が水に含まれると、伝熱管が腐食する可能性がより高まる。
【0139】
本実施形態では、排熱回収ボイラー110中で最も下流側に位置して、排熱回収ボイラー110中で最も温度が低下した排気ガスEGが通る低圧節炭器112aに送る水の温度Twsを、前述したように、低圧節炭器112aの排気ガス出口における排気ガスEGの露点温度よりも高くしている。このため、本実施形態では、低圧節炭器112aを構成する伝熱管表面での排気ガスEG中の水の凝縮を抑えることができ、低圧節炭器112aを構成する伝熱管の腐食を抑えることができる。
【0140】
なお、本実施形態では、低圧圧縮機12aにおける空気の出口温度Tc2を、低圧蒸発器113aにおける飽和温度Ts1よりも低くし、且つ、低圧節炭器112aに供給される水の温度Twsを、低圧節炭器112aの排気ガス出口における排気ガスEGの露点温度よりも高くしている。しかしながら、以上の二つの温度条件をいずれも満たさなくても、又は以上の二つの温度条件のうちの一方のみを満たすようにしてもよい。但し、温度条件を満たさない場合には、温度条件を満たすことによる効果が得られなくなることは言うまでもない。
【0141】
また、第一実施形態や以下で説明する各実施形態においても、本実施形態と同様、低圧節炭器112aに供給される水の温度Twsを、低圧節炭器112aの排気ガス出口における排気ガスEGの露点温度よりも高くし、且つ低圧蒸発器113aにおける飽和温度Ts1よりも低くすることが好ましい。
【0142】
「第三実施形態」
図10を参照して、第三実施形態のガスタービンプラントについて説明する。
【0143】
本実施形態のガスタービンプラントは、第二実施形態の排熱回収装置100aを変形したもので、その他の構成は第二実施形態のガスタービンプラントと同様である。
【0144】
本実施形態の排熱回収装置100bは、第二実施形態の排熱回収装置100aに、回収水系熱交換器177を追加したものである。この回収水系熱交換器177は、ランキンサイクル150の蒸発器151と給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)とを接続する水回収ライン178に設けられている。この回収水系熱交換器177は、水回収ライン178を流れる水と他の媒体とを熱交換させる。具体的に、この回収水系熱交換器177は、水回収ライン178を流れる水と、例えば、水回収ライン178を流れる水よりも温度が低い水等の媒体とを熱交換させ、この媒体を加熱する。
【0145】
本実施形態では、ランキンサイクル150の蒸発器151で回収しきれなかった熱を回収水系熱交換器177で回収することができる。よって、排気ガスEGの熱をより有効利用することができる。
【0146】
なお、本実施形態の回収水系熱交換器177は、水回収ライン178を流れる水と、水回収ライン178を流れる水よりも温度が低い水等の媒体とを熱交換させるものであるが、水回収ライン178を流れる水と、水回収ライン178を流れる水よりも温度が高い媒体とを熱交換させるものであってもよい。この場合、この回収水系熱交換器177は、ランキンサイクル150の蒸発器151で回収しきれなかった熱を回収しない。よって、この回収水系熱交換器177は、例えば、低圧節炭器112aに供給される水の温度が低圧節炭器112aの排気ガス出口における排気ガスEGの露点温度よりも低い場合に、この水の温度を露点温度よりも高くする役目等を担うことになる。
【0147】
また、本実施形態は、第二実施形態のガスタービンプラントに回収水系熱交換器177を追加したものであるが、第一実施形態や以下の各実施形態のガスタービンプラントに回収水系熱交換器177を追加してもよい。
【0148】
「第四実施形態」
図11を参照して、本発明に係るガスタービンプラントの第四実施形態について説明する。
【0149】
本実施形態のガスタービンプラントも、第一実施形態と同様、ガスタービン10bと、ガスタービン10bの駆動で発電する発電機41と、ガスタービン10bから排気された排気ガスEGの熱を回収する排熱回収装置100cと、排熱回収装置100cを通過した排気ガスEGを大気に放出する煙突60と、を備えている。
【0150】
本実施形態のガスタービン10bも、第二実施形態と同様、圧縮機11aと燃焼器21とタービン31と有している。但し、本実施形態のタービン31におけるロータ軸34及び複数の動翼35には、冷却空気が流れる冷却空気流路36が形成されている。圧縮機11aには、圧縮機11aで圧縮された空気Aの一部を水との熱交換で冷却して、これをタービン31の冷却空気流路36に送る冷却用空気冷却器166が設けられている。
【0151】
本実施形態の排熱回収装置100cは、第二実施形態の排熱回収装置100aと同様、排熱回収ボイラー110と、蒸気タービン121a,121b,121cと、発電機122a,122b,122cと、復水器123と、給水ポンプ124と、ランキンサイクル150と、給水系交換器160とを備えている。本実施形態の排熱回収装置100cは、さらに、加熱水系熱交換器165を備えている。加熱水系熱交換器165は、前述の冷却用空気冷却器166を有する。
【0152】
ランキンサイクル150における蒸発器151の加熱水入口と排熱回収ボイラー110における高圧ポンプ116cの吐出口とは、加熱水ライン171bで接続されている。蒸発器151の加熱水出口と給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)とは、水回収ライン178で接続されている。前述の加熱水系熱交換器165(冷却用空気冷却器166)は、加熱水ライン171bに設けられている。
【0153】
よって、排熱回収ボイラー110における低圧節炭器112aで加熱された水の一部は、高圧ポンプ116cで昇圧されてから、そのさらに一部が第一高圧節炭器112cに送られ、残りの一部が加熱水ライン171bを介して冷却用空気冷却器166に送られる。冷却用空気冷却器166では、低圧節炭器112aで加熱され高圧ポンプ116cで昇圧された水と圧縮機11aで圧縮された空気の一部とが熱交換され、この空気が冷却される一方で、この水がさらに加熱される。冷却された空気は、タービンロータ33の冷却空気流路36に送られ、タービンロータ33を冷却する。一方、冷却用空気冷却器166でさらに加熱された水は、加熱水ライン171bを介してランキンサイクル150の蒸発器151に送られる。この蒸発器151では、低圧節炭器112a及び冷却用空気冷却器166で加熱された液体の水HWと液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMを加熱し、この低沸点媒体LMを蒸発させる(加熱工程)。この過程で、水HWは、冷却されて、蒸発器151の加熱水出口から流出する。蒸発器151の加熱水出口から流出した水は、水回収ライン178を介して、給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)に流入する。この水は、給水系熱交換器160で加熱された復水器123からの水と混ざり合って、給水ライン131aを流れ、低圧節炭器112aに戻る(水回収工程)。
【0154】
以上、本実施形態でも、第一実施形態と同様、低圧節炭器112aで加熱された液体の水をランキンサイクル150に送り、この水と低沸点媒体LMとを熱交換させているので、ランキンサイクル150の小型化、及びランキンサイクル150の熱効率向上、低温の排気ガスEGの熱の有効利用を図ることができる。
【0155】
また、本実施形態では、ガスタービン10bにおける冷却対象の熱を利用して、冷却用空気冷却器166でランキンサイクル150におくる水を加熱するので、ガスタービン10bの排熱を有効利用することできる。ガスタービン10bの排熱を有効利用することで、回収熱量が増加した分は、低沸点媒体LMの加熱に利用される。
【0156】
なお、本実施形態では、冷却用空気冷却器166が加熱水系熱交換器165を成すが、この冷却用空気冷却器166を給水系熱交換器の一部を成すようにしてもよい。すなわち、第二及び第三実施形態の給水系熱交換器160にこの冷却用空気冷却器166を含めてもよい。
【0157】
「第五実施形態」
図12を参照して、本発明に係るガスタービンプラントの第五実施形態について説明する。
【0158】
本実施形態のガスタービンプラントは、第四実施形態の排熱回収装置100c中におけるランキンサイクル150の配置を変更したものである。
【0159】
本実施形態の排熱回収装置100dでは、ランキンサイクル150における蒸発器151の加熱水入口と排熱回収ボイラー110における第二高圧節炭器112dの出口とが、加熱水ライン171dで接続されている。蒸発器151の加熱水出口と排熱回収ボイラー110における高圧蒸発器113cとは、水回収ライン178dで接続されている。圧縮機11aで圧縮された空気Aを冷却する冷却用空気冷却器166は、水回収ライン178dに設けられている。このため、本実施形態の冷却用空気冷却器166は、加熱水系熱交換器ではなく、回収水系熱交換器177dを成す。水回収ライン178dには、ランキンサイクル150における蒸発器151からの水を高圧蒸発器113cに送れるよう昇圧する高圧循環ポンプ179dが設けられている。
【0160】
排熱回収ボイラー110における第二高圧節炭器112dで加熱された水は、一部が高圧蒸発器113cに送られ、残りの一部が加熱水ライン171dを介してランキンサイクル150の蒸発器151に送られる。この蒸発器151では、低圧節炭器112a、第一高圧節炭器112c及び第二高圧節炭器112dで加熱された液体の水HWと液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMを加熱し、この低沸点媒体LMを蒸発させる(加熱工程)。この過程で、水HWは、冷却されて、蒸発器151の加熱水出口から流出する。蒸発器151の加熱水出口から流出した水は、高圧循環ポンプ179dにより昇圧された後、水回収ライン178dを介して、冷却用空気冷却器166(回収水系熱交換器177d)に送られる。冷却用空気冷却器166では、蒸発器151からの水と圧縮機11aで圧縮された空気の一部とが熱交換され、この空気が冷却される一方で、この水がさらに加熱される。冷却された空気は、タービンロータ33の冷却空気流路36に送られ、タービンロータ33を冷却する。一方、冷却用空気冷却器166でさらに加熱された水は、水回収ライン178dを介して高圧蒸発器113cに送られる。
【0161】
以上のように、低沸点媒体LMと熱交させる液体の水としては、低圧節炭器112aで加熱された液体の水でなくてもよく、第二高圧節炭器112dで加熱された液体の水でもよく、さらに、他の節炭器で加熱された水でもよい。
【0162】
以上、本実施形態では、第二高圧節炭器112dで加熱された液体の水をランキンサイクル150に送り、この水と低沸点媒体LMとを熱交換させているので、ランキンサイクル150の小型化、及びランキンサイクル150の熱効率向上を図ることができる。
【0163】
また、本実施形態では、ガスタービン10bにおける冷却対象の熱を利用して、冷却用空気冷却器166で高圧蒸発器113cにおくる水を加熱するので、ガスタービン10bの排熱を有効利用することできる。ガスタービン10bの排熱を有効利用することで、回収熱量が増加した分は、低沸点媒体LMとの熱交換で温度低下した第二高圧節炭器112dからの水の再加熱に利用される。
【0164】
また、第四実施形態及び本実施形態では、低圧節炭器112aで加熱された水の一部を給水ライン131aに戻す循環ポンプ179が設けられている。このため、第四実施形態及び本実施形態においても、低圧節炭器112aを通る水の流量が増加し、低温の排気ガスEGの熱の有効利用を図ることができる。
【0165】
「第六実施形態」
図13を参照して、本発明に係るガスタービンプラントの第六実施形態について説明する。
【0166】
本実施形態のガスタービンプラントは、第四実施形態のランキンサイクル150の構成を変更したものである。
【0167】
本実施形態の排熱回収装置100eにおけるランキンサイクル150eは、液体の低沸点媒体LMを加熱する加熱器155と、この加熱器155で加熱された液体の低沸点媒体LMをさらに加熱して蒸発させる蒸発器(加熱器)151と、蒸発した低沸点媒体LMで駆動するタービン152と、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMを冷却して凝縮させる凝縮器153と、凝縮した低沸点媒体LMとタービン152を駆動させた低沸点媒体LMとを熱交換させて凝縮した低沸点媒体LMを加熱する予熱器156と、凝縮した低沸点媒体LMを昇圧して予熱器156及び加熱器155に送る低沸点媒体ポンプ154と、以上の要素間で低沸点媒体LMが流れる低沸点媒体ライン157と、を備えている。タービン152には、例えば、このタービン152の駆動で発電する発電機159が接続されている。
【0168】
ランキンサイクル150eにおける蒸発器151の加熱水入口と排熱回収ボイラー110における高圧ポンプ116cの吐出口とは、第一加熱水ライン171bで接続されている。冷却用空気冷却器166は、この第一加熱水ライン171bに設けられている。よって、この冷却用空気冷却器166は、加熱水系熱交換器165を成す。蒸発器151の加熱水出口と給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)とは、第一水回収ライン178で接続されている。この第一水回収ライン178には、循環ポンプ179が設けられている。ランキンサイクル150eにおける加熱器155の加熱水入口と排熱回収ボイラー110における低圧節炭器112aの出口とは、第二加熱水ライン171で接続されている。加熱器155の加熱水出口と第一水回収ライン178とは、第二水回収ライン178bで接続されている。
【0169】
排熱回収ボイラー110における低圧節炭器112aで加熱された水の一部は、第四実施形態と同様、高圧ポンプ116cで昇圧されてから、そのさらに一部が第一高圧節炭器112cに送られ、残りの一部が第一加熱水ライン171bを介して冷却用空気冷却器166に送られる。冷却用空気冷却器166では、低圧節炭器112aで加熱され高圧ポンプ116cで昇圧された水と圧縮機11aで圧縮された空気の一部とが熱交換され、この空気が冷却される一方で、この水がさらに加熱される。冷却された空気は、タービンロータ33の冷却空気流路36に送られ、タービンロータ33を冷却する。一方、冷却用空気冷却器166でさらに加熱された水は、第一加熱水ライン171bを介してランキンサイクル150eの蒸発器151に送られる。この蒸発器151では、低圧節炭器112a及び冷却用空気冷却器166で加熱された液体の水と液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMを加熱し、この低沸点媒体LMを蒸発させる(加熱工程)。この過程で、水は、冷却されて、蒸発器151の加熱水出口から流出する。蒸発器151の加熱水出口から流出した水は、第一水回収ライン178を介して、給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)に流入する。
【0170】
蒸発器151で蒸発した低沸点媒体LMは、タービン152に送られ、このタービン152を駆動させる。タービン152を駆動させた低沸点媒体LMは、予熱器156を介して凝縮器153に送られる。凝縮器153では、低沸点媒体LMと冷却媒体とが交換され、低沸点媒体LMが冷却されて凝縮する。凝縮した低沸点媒体LMは、低沸点媒体ポンプ154により加熱器155及び予熱器156に送られる。加熱器155では、低圧節炭器112aで加熱された液体の水と凝縮器153からの液体の低沸点媒体LMとが熱交換され、液体の低沸点媒体LMが加熱される。低沸点媒体LMと熱交換した水は、加熱器155の加熱水出口から流出して、第二水回収ライン178b及び第一水回収ライン178を介して、給水ライン131aに流入する。予熱器156では、凝縮した低沸点媒体LMとタービン152を駆動させた低沸点媒体LMとが熱交換され、凝縮した低沸点媒体LMが加熱される一方で、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMが冷却される。タービン152を駆動させ、予熱器156で冷却された低沸点媒体LMは、凝縮器153で冷却されて、前述したように、凝縮する。予熱器156で加熱された低沸点媒体LMは、蒸発器151に送られる。
【0171】
このように、低沸点媒体LMを互いの温度が異なる水で段階的に加熱してもよい。また、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMの熱を利用して、凝縮した低沸点媒体LMを加熱してもよい。
【0172】
以上、本実施形態でも、第四実施形態と同様、低圧節炭器112aで加熱された液体の水をランキンサイクル150eに送り、この水と低沸点媒体LMとを熱交換させているので、ランキンサイクル150eの小型化、及びランキンサイクル150eの熱効率向上、低温の排気ガスEGの熱の有効利用を図ることができる。さらに、本実施形態でも、ガスタービン10bにおける冷却対象の熱を利用して、冷却用空気冷却器166でランキンサイクル150eにおくる水を加熱するので、ガスタービン10bの排熱を有効利用することできる。ガスタービン10bの排熱を有効利用することで、回収熱量が増加した分は、低沸点媒体LMの加熱に利用される。
【0173】
また、本実施形態では、低沸点媒体LMを互いの温度が異なる水で段階的に加熱するので、ランキンサイクル150eの出力及び効率を向上させることができる。
【0174】
「第七実施形態」
図14を参照して、本発明に係るガスタービンプラントの第七実施形態について説明する。
【0175】
本実施形態のガスタービンプラントは、主として、第六実施形態のガスタービン10bの構成及びランキンサイクル150eの構成を変更したものである。
【0176】
本実施形態のガスタービンプラントも、以上の各実施形態と同様、ガスタービン10jと、ガスタービン10jの駆動で発電する発電機41と、ガスタービン10jから排気された排気ガスEGの熱を回収する排熱回収装置100jと、排熱回収装置100jを通過した排気ガスEGを大気に放出する煙突60と、を備えている。
【0177】
本実施形態のガスタービン10jも、以上の実施形態と同様、圧縮機11jと燃焼器21とタービン31jと有している。但し、本実施形態のタービン31jにおけるロータ軸34及び複数の動翼35には、冷却空気が流れる冷却空気流路36が形成されている。また、本実施形態のタービン31jにおける静翼38にも、冷却空気が流れる冷却空気流路(図示されていない)が形成されている。本実施形態のガスタービン10jは、さらに、タービン31jの高温部品を冷却する第一冷却用空気冷却器166a、第二冷却用空気冷却器166b、及び第三冷却用空気冷却器166cを有している。
【0178】
第一冷却用空気冷却器166aは、圧縮機11jで圧縮された最終段からの空気Aの一部を水との熱交換で冷却して、これをタービン31jのロータ軸34及び複数の動翼35に形成されている冷却空気流路36に送る。第二冷却用空気冷却器166bは、圧縮機11jの最終段より前段からの空気Aの一部を水との熱交換で冷却して、これをタービン31jの特定段の静翼38に形成されている冷却空気通路に送る。第三冷却用空気冷却器166cは、圧縮機11jの前述の前段よりもさらに前段からの空気Aの一部を水との熱交換で冷却して、これをタービン31jの前述の特定段よりも後段の静翼38に形成されている冷却空気通路に送る。
【0179】
本実施形態の排熱回収装置100jは、ガスタービン10jから排気された排気ガスEGの熱で蒸気を発生させる排熱回収ボイラー110jと、排熱回収ボイラー110jで発生した蒸気で駆動する蒸気タービン121a,121cと、蒸気タービン121a,121cの駆動で発電する発電機122a,122cと、蒸気タービン121aを駆動させた蒸気を水に戻す復水器123と、復水器123中の水を排熱回収ボイラー110jに戻す給水ポンプ124と、低沸点媒体LMが循環するランキンサイクル150jと、を備えている。
【0180】
排熱回収装置100jは、蒸気タービン121a,121cとして、低圧蒸気タービン121a、及び高圧蒸気タービン121cを有している。低圧蒸気タービン121a、高圧蒸気タービン121cには、それぞれ、発電機122a,122cが接続されている。なお、ここでは、各蒸気タービン121a,121cに発電機122a,122cを接続しているが、低圧蒸気タービン121a、高圧蒸気タービン121cのロータを互いに接続し、合計2基の蒸気タービンに対して、1基の発電機を接続してもよい。
【0181】
排熱回収ボイラー110jは、低圧蒸気LSを発生する低圧蒸気発生部111aと、高圧蒸気HSを発生する高圧蒸気発生部111cと、を有している。
【0182】
低圧蒸気発生部111aは、水を加熱する低圧節炭器112aと、低圧節炭器112aで加熱された水を蒸気にする低圧蒸発器113aと、低圧蒸発器113aで発生した蒸気を過熱して低圧蒸気LSを生成する低圧過熱器114aと、を有している。
【0183】
高圧蒸気発生部111cは、低圧節炭器112aで加熱された水を昇圧する高圧ポンプ116cと、この高圧ポンプ116cで昇圧された水を加熱する高圧節炭器112cと、高圧節炭器112cで加熱された水を蒸気にする高圧蒸発器113cと、高圧蒸発器113cで発生した蒸気を過熱する高圧過熱器114cと、を有している。低圧節炭器112aには、ここで加熱された水を低圧蒸発器113aに導く低圧水ライン117が接続されている。この低圧水ライン117は、途中で分岐しており、低圧水分岐ライン117cとして高圧ポンプ116cの吸込口に接続されている。
【0184】
高圧蒸気発生部111c、低圧蒸気発生部111aのそれぞれを構成する要素は、タービン31jから煙突60に向かう排気ガスEGの下流側に向かって、高圧過熱器114c、高圧蒸発器113c、高圧節炭器112c、低圧過熱器114a、低圧蒸発器113a、低圧節炭器112aの順序で並んでいる。
【0185】
復水器123と低圧節炭器112aとは、給水ライン131aで接続されている。この給水ライン131aには、給水ポンプ124が設けられている。低圧過熱器114aと低圧蒸気タービン121aの蒸気入口とは、低圧過熱器114aからの低圧蒸気LSを低圧蒸気タービン121aに送る低圧蒸気ライン132で接続されている。低圧蒸気タービン121aの蒸気出口と復水器123とは、低圧蒸気タービン121aを駆動させた低圧蒸気LSが復水器123に供給されるよう互いに接続されている。高圧過熱器114cと高圧蒸気タービン121cの蒸気入口とは、高圧過熱器114cからの高圧蒸気HSを高圧蒸気タービン121cに送る高圧蒸気ライン138で接続されている。高圧蒸気タービン121cの蒸気出口には、高圧蒸気回収ライン139が接続されている。この高圧蒸気回収ライン139は、低圧蒸気ライン132に合流している。
【0186】
本実施形態の排熱回収装置100jは、さらに、給水系熱交換器160jを備えている。この給水系熱交換器160jは、第二から第六実施形態における発電機冷却器161と、潤滑油冷却器162と、を有する。
【0187】
本実施形態の給水ライン131aも、第二から第六実施形態と同様、給水ポンプ124の下流側で二つのラインに分岐している。一方のラインは、第一冷却水ライン141を成し、他方のラインは、第二冷却水ライン142を成す。第一冷却水ライン141は、発電機冷却器161の水入口に接続されている。第二冷却水ライン142は、潤滑油冷却器162の水入口に接続されている。発電機冷却器161の水出口及び潤滑油冷却器162の水出口には、それぞれ、予熱済み給水ライン149が接続されている。この予熱済み給水ライン149は、低圧節炭器112aに接続されている。
【0188】
本実施形態の排熱回収装置100jにおけるランキンサイクル150jは、液体の低沸点媒体LMを加熱する第一加熱器155a、第二加熱器155b及び第三加熱器155cと、これらの加熱器155a〜155cで加熱された液体の低沸点媒体LMをさらに加熱して蒸発させる蒸発器(加熱器)151と、蒸発した低沸点媒体LMで駆動するタービン152と、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMを冷却して凝縮させる凝縮器153と、凝縮した低沸点媒体LMとタービン152を駆動させた低沸点媒体LMとを熱交換させて凝縮した低沸点媒体LMを加熱する予熱器156と、凝縮した低沸点媒体LMを昇圧して予熱器156及び加熱器155a〜155cに送る低沸点媒体ポンプ154と、以上の要素間で低沸点媒体LMが流れる低沸点媒体ライン157jと、を備えている。タービン152には、例えば、このタービン152の駆動で発電する発電機159が接続されている。
【0189】
第一加熱器155aの低沸点媒体入口、第三加熱器155cの低沸点媒体入口、及び予熱器156の低沸点媒体入口は、低沸点媒体ライン157jにより、低沸点媒体ポンプ154の吐出口と接続されている。すなわち、第一加熱器155a、第三加熱器155c及び予熱器156は、低沸点媒体ポンプ154に対して、低沸点媒体ライン157jにより並列に接続されている。第一加熱器155aの低沸点媒体出口と第二加熱器155bの低沸点媒体入口とは、低沸点媒体ライン157jにより接続されている。第二加熱器155bの低沸点媒体出口、第三加熱器155cの低沸点媒体出口、及び予熱器156の低沸点媒体出口は、低沸点媒体ライン157jにより、互いに合流した後、蒸発器151の低沸点媒体入口と接続されている。
【0190】
排熱回収ボイラー110jにおける高圧ポンプ116cの吐出口には、加熱水メインライン171mが接続されている。この加熱水メインライン171mは、三つに分岐しており、それぞれが第一加熱水ライン171d、第二加熱水ライン171e、第三加熱水ライン171fを成す。第一加熱水ライン171dには、ランキンサイクル150jにおける蒸発器151の加熱水入口が接続されている。第一冷却用空気冷却器166aは、この第一加熱水ライン171dに設けられている。よって、この第一冷却用空気冷却器166aは、第一加熱水系熱交換器165aを成す。第二加熱水ライン171eには、ランキンサイクル150jにおける第二加熱器155bの加熱水入口が接続されている。第二冷却用空気冷却器166bは、この第二加熱水ライン171eに設けられている。よって、この第二冷却用空気冷却器166bは、第二加熱水系熱交換器165bを成す。第三加熱水ライン171fには、ランキンサイクル150jにおける第一加熱器155aの加熱水入口が接続されている。第三冷却用空気冷却器166cは、この第三加熱水ライン171fに設けられている。よって、この第三冷却用空気冷却器166cは、第三加熱水系熱交換器165cを成す。
【0191】
ランキンサイクル150jにおける蒸発器151の加熱水出口には、第一水回収ライン178dが接続されている。この第一水回収ライン178dは、排熱回収ボイラー110jにおける低圧水ライン117に接続されている。ランキンサイクル150jにおける第二加熱器155bの加熱水出口には、第二水回収ライン178eが接続されている。この第二水回収ライン178eは、給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)に接続されている。この第二水回収ライン178eには、ここを流れる水を昇圧する第二循環ポンプ179eが設けられている。第一加熱器155aには、第三水回収ライン178fが接続されている。この第三水回収ライン178fは、第二水回収ライン178eに接続されている。
【0192】
排熱回収ボイラー110jにおける低圧水分岐ライン117cは、途中で分岐しており、これが第四加熱水ライン171gとして、ランキンサイクル150jにおける第三加熱器155cの加熱水入口に接続されている。第三加熱器155cの加熱水出口には、第四水回収ライン178gが接続されている。この第四水回収ライン178gは、第二水回収ライン178eと同様に、給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)に接続されている。この第四水回収ライン178gには、ここを流れる水を昇圧する第四循環ポンプ179gが設けられている。
【0193】
排熱回収ボイラー110jにおける低圧節炭器112aで加熱された水の一部は、高圧ポンプ116cで昇圧されてから、そのさらに一部が高圧節炭器112cに送られ、残りの一部が加熱水メインライン171mに送られる。加熱水メインライン171mに送られた水の一部は、第一加熱水ライン171dを介して第一冷却用空気冷却器166aに送られる。加熱水メインライン171mに送られた水の他の一部は、第二加熱水ライン171eを介して第二冷却用空気冷却器166bに送られる。加熱水メインライン171mに送られた水の残りの一部は、第三加熱水ライン171fを介して第三冷却用空気冷却器166cに送られる。
【0194】
第一冷却用空気冷却器166aでは、低圧節炭器112aで加熱され高圧ポンプ116cで昇圧された水と、圧縮機11jで圧縮された最終段からの空気の一部とが熱交換され、この空気が冷却される一方で、この水がさらに加熱される。冷却された空気は、タービンロータ33の冷却空気流路36に送られ、タービンロータ33を冷却する。一方、第一冷却用空気冷却器166aでさらに加熱された水は、第一加熱水ライン171dを介してランキンサイクル150jにおける蒸発器151に送られる。
【0195】
第二冷却用空気冷却器166bでは、低圧節炭器112aで加熱され高圧ポンプ116cで昇圧された水と、圧縮機11jの最終段より前段からの空気の一部とが熱交換され、この空気が冷却される一方で、この水がさらに加熱される。冷却された空気は、タービン31jの特定段の静翼38に形成されている冷却空気通路に送れ、特定段の静翼38を冷却する。一方、第二冷却用空気冷却器166bでさらに加熱された水は、第二加熱水ライン171eを介してランキンサイクル150jにおける第二加熱器155bに送られる。
【0196】
第三冷却用空気冷却器166cでは、低圧節炭器112aで加熱され高圧ポンプ116cで昇圧された水と、圧縮機11jの前述の前段よりもさらに前段からの空気の一部とが熱交換され、この空気が冷却される一方で、この水がさらに加熱される。冷却された空気は、タービン31jの前述の特定段よりも後段の静翼38に形成されている冷却空気通路に送られ、この後段の静翼38を冷却する。一方、第三冷却用空気冷却器166cでさらに加熱された水は、第三加熱水ライン171fを介してランキンサイクル150jにおける第一加熱器155aに送られる。
【0197】
ランキンサイクル150jの蒸発器151では、低圧節炭器112a及び第一冷却用空気冷却器166aで加熱された液体の水と液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMを加熱し、この低沸点媒体LMを蒸発させる(加熱工程)。この過程で、水は、冷却されて、蒸発器151の加熱水出口から流出する。蒸発器151の加熱水出口から流出した水は、第一水回収ライン178d及び排熱回収ボイラー110jの低圧水ライン117を介して、低圧蒸発器113aに流入する。
【0198】
蒸発器151で蒸発した低沸点媒体LMは、タービン152に送られ、このタービン152を駆動させる。タービン152を駆動させた低沸点媒体LMは、予熱器156を介して凝縮器153に送られる。凝縮器153では、低沸点媒体LMと冷却媒体とが交換され、低沸点媒体LMが冷却されて凝縮する。凝縮した低沸点媒体LMは、低沸点媒体ポンプ154により、第一加熱器155a、第三加熱器155c及び予熱器156に送られる。
【0199】
第一加熱器155aでは、低圧節炭器112a及び第三冷却用空気冷却器166cで加熱された液体の水と液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMを加熱する。この過程で、水は、冷却されて、第一加熱器155aの加熱水出口から第三水回収ライン178fに流出する。
【0200】
第二加熱器155bでは、低圧節炭器112a及び第二冷却用空気冷却器166bで加熱された液体の水と、第一加熱器155aで加熱された液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMをさらに加熱する。この過程で、水は、冷却されて、第二加熱器155bの加熱水出口から第二水回収ライン178eに流出する。この水は、第二水回収ライン178eを流れる過程で、第一加熱器155aから第三水回収ライン178fを経てきた水と合流する。そして、この水は、第一加熱器155aからの水と共に、第二循環ポンプ179eで昇圧されてから、給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)を経て、低圧節炭器112aに流入する。
【0201】
第三加熱器155cでは、低圧節炭器112aで加熱された液体の水と液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMを加熱する。この過程で、水は、冷却されて、第三加熱器155cの加熱水出口から第四水回収ライン178gに流出する。そして、この水は、第四循環ポンプ179gで昇圧されてから、給水ライン131a(予熱済み給水ライン149)を経て、低圧節炭器112aに流入する。
【0202】
予熱器156では、凝縮した低沸点媒体LMとタービン152を駆動させた低沸点媒体LMとが熱交換され、凝縮した低沸点媒体LMが加熱される一方で、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMが冷却される。タービン152を駆動させ、予熱器156で冷却された低沸点媒体LMは、凝縮器153で冷却されて、前述したように、凝縮する。
【0203】
第一加熱器155a及び第二加熱器155bで加熱された低沸点媒体LM、第三加熱器155cで加熱された低沸点媒体LM、及び予熱器156で加熱された低沸点媒体LMは、合流した後、蒸発器151に送られる。
【0204】
本実施形態のように、第六実施形態とは異なる形態で、低沸点媒体LMを互いの温度が異なる水で段階的に加熱してもよい。また、第六実施形態と同様に、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMの熱を利用して、凝縮した低沸点媒体LMを加熱してもよい。
【0205】
以上、本実施形態でも、第四実施形態や第六実施形態等と同様、低圧節炭器112aで加熱された液体の水をランキンサイクル150jに送り、この水と低沸点媒体LMとを熱交換させているので、ランキンサイクル150jの小型化、及びランキンサイクル150jの熱効率向上、低温の排気ガスEGの熱の有効利用を図ることができる。
【0206】
さらに、本実施形態でも、ガスタービン10jにおける冷却対象の熱を利用して、冷却用空気冷却器166a,166b,166cでランキンサイクル150jにおくる水を加熱するので、ガスタービン10jの排熱を有効利用することできる。ガスタービン10jの排熱を有効利用することで、回収熱量が増加した分は、低沸点媒体LMの加熱に利用される。
【0207】
また、本実施形態でも、第六実施形態と同様、低沸点媒体LMを互いの温度が異なる水で段階的に加熱するので、ランキンサイクル150jの出力及び効率を向上させることができる。また、本実施形態では、加熱器155aと加熱器155bとを直列に配置すると共に、加熱器155a及び加熱器155bと、加熱器155cとを並列に配置することにより、熱源となる水の流量及び温度レベルに応じて、適切な箇所での熱の受け取りが可能になり、出力及び効率を増大することができる。
【0208】
「第八実施形態」
図15を参照して、本発明に係るガスタービンプラントの第八実施形態について説明する。
【0209】
本実施形態のガスタービンプラントは、主として、第七実施形態のランキンサイクル150jの構成を変更したものである。
【0210】
本実施形態のガスタービン10jは、第七実施形態と同様である。よって、本実施形態のガスタービン10jも、第一冷却用空気冷却器166a、第二冷却用空気冷却器166b、及び第三冷却用空気冷却器166cを有している。また、本実施形態の排熱回収装置100kは、ランキンサイクル150kと、第七実施形態と同じ排熱回収ボイラー110jと、を備えている。本実施形態の排熱回収装置100kは、さらに、接続物冷却器180を備えている。この接続物冷却器180は、第二から第六実施形態における発電機冷却器161と、潤滑油冷却器162と、を有する。発電機冷却器161は、発電機41の冷却媒体と、接続物冷却媒体とを熱交換させる。この発電機冷却器161の接続物冷却媒体入口には、第一冷却済み媒体ライン181aが接続されている。この発電機冷却器161の接続物冷却媒体出口には、第一加熱後媒体ライン182aが接続されている。潤滑油冷却器162は、潤滑油と接続物冷却媒体とを熱交換させる。この潤滑油冷却器162の接続物冷却媒体入口には、第二冷却済み媒体ライン181bが接続されている。この潤滑油冷却器162の接続物冷却媒体出口には、第二加熱後媒体ライン182bが接続されている。
【0211】
本実施形態の給水ライン131は、第一実施形態と同様、低圧節炭器112aに接続されている。すなわち、本実施形態の給水ライン131は、第二から第七実施形態と異なり、発電機冷却器161や潤滑油冷却器162を経由しない。
【0212】
本実施形態の排熱回収装置100kにおけるランキンサイクル150kは、液体の低沸点媒体LMを加熱する第一加熱器155a、第二加熱器155b、第三加熱器155e、及び第四加熱器155fと、これらの加熱器155a,155b,155e,155fで加熱された液体の低沸点媒体LMをさらに加熱して蒸発させる蒸発器(加熱器)151と、蒸発した低沸点媒体LMで駆動するタービン152と、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMを冷却して凝縮させる凝縮器153と、凝縮した低沸点媒体LMとタービン152を駆動させた低沸点媒体LMとを熱交換させて凝縮した低沸点媒体LMを加熱する予熱器156と、凝縮した低沸点媒体LMを昇圧して予熱器156及び加熱器155a,155b,155e,155fに送る低沸点媒体ポンプ154と、以上の要素間で低沸点媒体LMが流れる低沸点媒体ライン157kと、を備えている。タービン152には、例えば、このタービン152の駆動で発電する発電機159が接続されている。
【0213】
第三加熱器155eの低沸点媒体入口、第四加熱器155fの低沸点媒体入口、及び予熱器156の低沸点媒体入口は、低沸点媒体ライン157kにより、低沸点媒体ポンプ154の吐出口と接続されている。第三加熱器155eは、低沸点媒体ポンプ154からの低沸点媒体LMと、発電機冷却器161からの接続物冷却媒体とを熱交換させる。このため、第三加熱器155eの接続物冷却媒体入口には、第一加熱後媒体ライン182aが接続され、第三加熱器155eの接続物冷却媒体出口には、第一冷却済み媒体ライン181aが接続されている。第四加熱器155fは、低沸点媒体ポンプ154からの低沸点媒体LMと、潤滑油冷却器162からの接続物冷却媒体とを熱交換させる。このため、第四加熱器155fの接続物冷却媒体入口には、第二加熱後媒体ライン182bが接続され、第四加熱器155fの接続物冷却媒体出口には、第二冷却済み媒体ライン181bが接続されている。よって、第三加熱器155e及び第四加熱器155fは、低沸点媒体と接続物冷却媒体とを熱交換させるB加熱器を成す。
【0214】
第三加熱器155eの低沸点媒体出口、及び第四加熱器155fの低沸点媒体出口は、低沸点媒体ライン157kにより、互いに合流した後、第一加熱器155aの低沸点媒体入口と接続されている。第一加熱器155aの低沸点媒体出口と第二加熱器155bの低沸点媒体入口とは、低沸点媒体ライン157kにより接続されている。第二加熱器155bの低沸点媒体出口、及び予熱器156の低沸点媒体出口は、低沸点媒体ライン157kにより、互いに合流した後、蒸発器151の低沸点媒体入口と接続されている。
【0215】
第一冷却用空気冷却器166aが設けられている第一加熱水ライン171dには、第七実施形態と同様、蒸発器151の加熱水入口に接続されている。第二冷却用空気冷却器166bが設けられている第二加熱水ライン171eには、第七実施形態と同様、第二加熱器155bの加熱水入口が接続されている。第三冷却用空気冷却器166cが設けられている第三加熱水ライン171fには、第七実施形態と同様、第一加熱器155aの加熱水入口が接続されている。よって、第二加熱器155b及び第一加熱器155aは、液体の低沸点媒体LMと加熱水ラインを通ってきた液体の水とを熱交換させるA加熱器を成す。
【0216】
ランキンサイクル150kにおける蒸発器151の加熱水出口には、第七実施形態と同様、第一水回収ライン178dが接続されている。この第一水回収ライン178dは、排熱回収ボイラー110jにおける低圧水ライン117に接続されている。ランキンサイクル150kにおける第二加熱器155bの加熱水出口には、第二水回収ライン178eが接続されている。この第二水回収ライン178eは、給水ライン131に接続されている。この第二水回収ライン178eには、ここを流れる水を昇圧する第二循環ポンプ179eが設けられている。第一加熱器155aには、第七実施形態と同様、第三水回収ライン178fが接続されている。この第三水回収ライン178fは、第二水回収ライン178eに接続されている。
【0217】
ランキンサイクル150kの蒸発器151では、第七実施形態と同様、低圧節炭器112a及び第一冷却用空気冷却器166aで加熱された液体の水と液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMを加熱し、この低沸点媒体LMを蒸発させる(A加熱工程)。この過程で、水は、冷却されて、蒸発器151の加熱水出口から流出する。蒸発器151の加熱水出口から流出した水は、第一水回収ライン178d及び排熱回収ボイラー110jの低圧水ライン117を介して、低圧蒸発器113aに流入する。
【0218】
蒸発器151で蒸発した低沸点媒体LMは、第七実施形態と同様、タービン152に送られ、このタービン152を駆動させる。タービン152を駆動させた低沸点媒体LMは、予熱器156を介して凝縮器153に送られる。凝縮器153では、低沸点媒体LMと冷却媒体とが交換され、低沸点媒体LMが冷却されて凝縮する。凝縮した低沸点媒体LMは、低沸点媒体ポンプ154により、第三加熱器155e、第四加熱器155f及び予熱器156に送られる。
【0219】
第三加熱器155eでは、発電機冷却器161で加熱された接続物冷却媒体と液体の低沸点媒体LMとを熱交換させる。この結果、低沸点媒体LMが加熱される一方で(B加熱工程)、接続物冷却媒体が冷却される。冷却された接続物冷却媒体は、第一冷却済み媒体ライン181aを介して、発電機冷却器161に戻る。発電機冷却器161では、冷却された接続物冷却媒体と発電機41の冷却媒体と熱交換させる(接続物冷却工程)。第四加熱器155fでは、潤滑油冷却器162で加熱された接続物冷却媒体と液体の低沸点媒体LMとを熱交換させる。この結果、低沸点媒体LMが加熱される一方で(B加熱工程)、接続物冷却媒体が冷却される。冷却された接続物冷却媒体は、第二冷却済み媒体ライン181bを介して、潤滑油冷却器162に戻る。潤滑油冷却器162では、冷却された接続物冷却媒体と潤滑油と熱交換させる(接続物冷却工程)。
【0220】
第一加熱器155aでは、低圧節炭器112a及び第三冷却用空気冷却器166cで加熱された液体の水と、第三加熱器155e及び第四加熱器155fで加熱された液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMをさらに加熱する(A加熱工程)。この過程で、水は、冷却されて、第一加熱器155aの加熱水出口から第三水回収ライン178fへ流出する。
【0221】
第二加熱器155bでは、第七実施形態と同様、低圧節炭器112a及び第二冷却用空気冷却器166bで加熱された液体の水と、第一加熱器155aで加熱された液体の低沸点媒体LMとを熱交換させ、低沸点媒体LMをさらに加熱する(A加熱工程)。この過程で、水は、冷却されて、第二加熱器155bの加熱水出口から第二水回収ライン178eに流出する。この水は、第七実施形態と同様、第二水回収ライン178eを流れる過程で、第一加熱器155aから第三水回収ライン178fを経てきた水と合流する。そして、この水は、第一加熱器155aからの水と共に、第二循環ポンプ179eで昇圧されてから、給水ライン131を経て、低圧節炭器112aに流入する。
【0222】
予熱器156では、第七実施形態と同様、凝縮した低沸点媒体LMとタービン152を駆動させた低沸点媒体LMとが熱交換され、凝縮した低沸点媒体LMが加熱される一方で、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMが冷却される。タービン152を駆動させ、予熱器156で冷却された低沸点媒体LMは、凝縮器153で冷却されて、前述したように、凝縮する。
【0223】
第三加熱器155e、第四加熱器155f、第一加熱器155a及び第二加熱器155bで加熱された低沸点媒体LM、予熱器156で加熱された低沸点媒体LMは、合流した後、蒸発器151に送られる。
【0224】
本実施形態のように、第六実施形態や第七実施形態とは異なる形態で、低沸点媒体LMを互いの温度が異なる水や接続物冷却媒体で段階的に加熱してもよい。また、第六実施形態と同様に、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMの熱を利用して、凝縮した低沸点媒体LMを加熱してもよい。
【0225】
以上、本実施形態でも、第四実施形態や第六実施形態等と同様、低圧節炭器112aで加熱された液体の水をランキンサイクル150kに送り、この水と低沸点媒体LMとを熱交換させているので、ランキンサイクル150kの小型化、及びランキンサイクル150kの熱効率向上、低温の排気ガスEGの熱の有効利用を図ることができる。
【0226】
さらに、本実施形態でも、冷却用空気冷却器166a,166b,166cで回収されたガスタービン10jの排熱をランキンサイクル150kで有効に利用することができる。さらに、本実施形態では、発電機冷却器161及び潤滑油冷却器162で回収されたガスタービンの接続物の排熱をランキンサイクル150kで有効利用することができる。
【0227】
また、本実施形態でも、第六実施形態や第七実施形態と同様、低沸点媒体LMを段階的に加熱するので、ランキンサイクル150kの出力を向上させることができる。さらに、本実施形態では、比較的低温の接続物の排熱と、比較的高温の低圧節炭器112a及び第一冷却用空気冷却器166aで加熱された液体の水の熱を併用することにより、比較的低温の排熱も有効に活用しつつ、ランキンサイクル150kの出力及び効率を高めることができ、結果として、プラントの出力及び効率を高めることができる。
【0228】
なお、第四実施形態から第八実施形態では、冷却用空気冷却器166(又は第一冷却用空気冷却器166a)で冷却された空気は、タービンロータ33の冷却空気流路36に送られ、タービンロータ33を冷却する。しかしながら、この空気を、ガスタービンを構成する部品のうちで燃焼ガスに接する高温部品であれば、タービンロータ33以外の高温部品に送ってもよい。また、第七実施形態及び第八実施形態では、第二冷却用空気冷却器166bや第三冷却用空気冷却器166cで冷却された空気は、タービン31jの静翼38を冷却する。しかしながら、この空気も、ガスタービンを構成する部品のうちで燃焼ガスに接する高温部品であれば、静翼38以外の高温部品に送ってもよい。
【0229】
例えば、図16に示すように、冷却用空気冷却器166等で冷却された圧縮機11aからの空気を燃焼器21に送ってもよい。燃焼器21は、圧縮機11aからの空気A中で燃料Fが燃焼し、燃焼ガスが生成される燃焼筒(又は尾筒)23と、この燃焼筒23内に圧縮機11aからの空気A及び燃料Fを噴射する噴射器22と、を有している。燃焼筒23を形成する部材には、この部材を冷却するために、冷却空気が通る冷却空気流路24が形成されている。冷却用空気冷却器166等で冷却された圧縮機11aからの空気は、この燃焼筒23の冷却空気流路24に送られ、燃焼筒23を冷却する。この場合、冷却用空気冷却器166からの空気Aは、冷却空気圧縮機29で昇圧された後、燃焼器21に送られる。
【0230】
「低沸点媒体ランキンサイクルの変形例」
ガスタービンプラントに適用する低沸点媒体ランキンサイクルは、第一実施形態等のランキンサイクル150、第六実施形態のランキンサイクル150e、第七実施形態のランキンサイクル150j、第八実施形態のランキンサイクル150kに限定されず、如何なるものでもよい。以下、ランキンサイクルの他の例について説明する。
【0231】
第一変形例のランキンサイクル150fは、図17に示すように、液体の低沸点媒体LMを水と熱交換させて低沸点媒体LM加熱して蒸発させる蒸発器(加熱器)151と、蒸発した低沸点媒体LMで駆動するタービン152と、タービン152を駆動させた低沸点媒体LMを冷却して凝縮させる凝縮器153と、凝縮した低沸点媒体LMとタービン152を駆動させた低沸点媒体LMとを熱交換させて凝縮した低沸点媒体LMを加熱する予熱器156と、凝縮した低沸点媒体LMを昇圧して予熱器156及び蒸発器151に送る低沸点媒体ポンプ154と、以上の要素間で低沸点媒体LMが流れる低沸点媒体ライン157fと、を備えている。
【0232】
すなわち、第一変形例のランキンサイクル150fは、第六実施形態のランキンサイクル150eにおける加熱器155を省いたものである。
【0233】
第二変形例のランキンサイクル150gは、図18に示すように、液体の低沸点媒体LMを水と熱交換させて低沸点媒体LMを加熱して蒸発させる蒸発器(加熱器)151と、蒸発した低沸点媒体LMで駆動する高圧タービン152cと、高圧タービン152cを駆動させた低沸点媒体LMを水と熱交換させて低沸点媒体LMを加熱する再熱器156aと、再熱器156aで加熱された低沸点媒体LMで駆動する低圧タービン152aと、低圧タービン152aを駆動させた低沸点媒体LMを冷却して凝縮させる凝縮器153と、凝縮した低沸点媒体LMを昇圧して蒸発器151に送る低沸点媒体ポンプ154と、以上の要素間で低沸点媒体LMが流れる低沸点媒体ライン157gと、を備えている。
【0234】
第一変形例のランキンサイクル150fにおける予熱器156では、凝縮した低沸点媒体LMとタービン152を駆動させた低沸点媒体LMとを熱交換させて、凝縮した低沸点媒体LMを加熱する。一方、第二変形例のランキンサイクル150gにおける再熱器156aでは、高圧タービン152cを駆動させた低沸点媒体LMと外部からの水とを熱交換させて、高圧タービン152cを駆動させた低沸点媒体LMを加熱し、これを低圧タービン152aに送る。なお、本変形例において、蒸発器151に供給される水と再熱器156aに供給される水とは、同一の供給源からの水であってもよいし、異なる供給源から水であってもよい。
【0235】
第三変形例のランキンサイクル150hは、図19に示すように、凝縮している低沸点媒体LMを昇圧する低沸点媒体低圧ポンプ154aと、低沸点媒体低圧ポンプ154aで昇圧された低沸点媒体LMをさらに昇圧する低沸点媒体高圧ポンプ154cと、低沸点媒体高圧ポンプ154cからの低沸点媒体LMを水HW1と熱交換させて蒸発させる高圧蒸発器151cと、高圧蒸発器151cからの低沸点媒体LMで駆動する高圧タービン152cと、低沸点媒体低圧ポンプ154aからの低沸点媒体LMを水HW2と熱交換させて蒸発させる低圧蒸発器151aと、低圧蒸発器151aからの低沸点媒体LMで駆動する低圧タービン152aと、低圧タービン152aを駆動させた低沸点媒体LMを冷却して凝縮させる凝縮器153と、以上の要素間で低沸点媒体LMが流れる低沸点媒体ライン157hと、を備えている。なお、高圧蒸発器151cに供給される液体の水HW1の温度は、低圧蒸発器151aに供給される液体の水HW2の温度よりも高い。
【0236】
高圧蒸発器151cで蒸発した低沸点媒体LMは、高圧タービン152cに送られ、この高圧タービン152cを駆動させる。高圧タービン152cを駆動させた低沸点媒体LMは、低圧蒸発器151aで発生した低沸点媒体LMと混ざり合ってから低圧タービン152aに送られ、この低圧タービン152aを駆動させる。低圧タービン152aを駆動させた低沸点媒体LMは、凝縮器153で凝縮される。凝縮器153で凝縮された低沸点媒体LMは、低沸点媒体低圧ポンプ154aで昇圧される。低沸点媒体低圧ポンプ154aで昇圧された低沸点媒体LMは、一部が低圧蒸発器151aに送られ、残りの低沸点媒体LMは、低沸点媒体高圧ポンプ154cに送られる。
【0237】
低圧蒸発器151aに供給される液体の水HW2としては、例えば、潤滑油冷却水、発電機冷却水、ガスタービン圧縮機中間冷却の冷却水、排熱回収ボイラー110における低圧節炭器112aで加熱された水や中圧節炭器112bで加熱された水等が考えられる。また、高圧蒸発器151cに供給される液体の水HW1としては、低圧蒸発器151aに供給される液体の水HW2が排熱回収ボイラー110における低圧節炭器112aで加熱された水である場合には、中圧節炭器112bで加熱された水、第二高圧節炭器112dで加熱された水等が考えられる。
【0238】
第四変形例のランキンサイクル150iは、図20に示すように、凝縮している低沸点媒体LMを昇圧する低沸点媒体低圧ポンプ154aと、低沸点媒体低圧ポンプ154aで昇圧された低沸点媒体LMをさらに昇圧する低沸点媒体中圧ポンプ154bと、低沸点媒体中圧ポンプ154bで昇圧された低沸点媒体LMをさらに昇圧する低沸点媒体高圧ポンプ154cと、低沸点媒体高圧ポンプ154cからの低沸点媒体LMを水HW1と熱交換させて蒸発させる高圧蒸発器151cと、高圧蒸発器151cからの低沸点媒体LMで駆動する高圧タービン152cと、低沸点媒体中圧ポンプ154bからの低沸点媒体LMを水HW2と熱交換させて蒸発させる中圧蒸発器151bと、中圧蒸発器151bからの低沸点媒体LMで駆動する中圧タービン152bと、低沸点媒体低圧ポンプ154aからの低沸点媒体LMを水HW3と熱交換させて蒸発させる低圧蒸発器151aと、低圧蒸発器151aからの低沸点媒体LMで駆動する低圧タービン152aと、低圧タービン152aを駆動させた低沸点媒体LMを冷却して凝縮させる凝縮器153と、以上の要素間で低沸点媒体LMが流れる低沸点媒体ライン157iと、を備えている。なお、高圧蒸発器151cに供給される液体の水HW1の温度は、中圧蒸発器151bに供給される液体の水HW2の温度よりも高い。また、中圧蒸発器151bに供給される液体の水HW2の温度は、低圧蒸発器151aに供給される液体の水HW3の温度よりも高い。
【0239】
高圧蒸発器151cで蒸発した低沸点媒体LMは、高圧タービン152cに送られ、この高圧タービン152cを駆動させる。高圧タービン152cを駆動させた低沸点媒体LMは、中圧蒸発器151bで発生した低沸点媒体LMと混ざり合ってから中圧タービン152bに送られ、この中圧タービン152bを駆動させる。中圧タービン152bを駆動させた低沸点媒体LMは、低圧蒸発器151aで発生した低沸点媒体LMと混ざり合ってから低圧タービン152aに送られ、この低圧タービン152aを駆動させる。低圧タービン152aを駆動させた低沸点媒体LMは、凝縮器153で凝縮される。凝縮器153で凝縮された低沸点媒体LMは、低沸点媒体低圧ポンプ154aで昇圧される。低沸点媒体低圧ポンプ154aで昇圧された低沸点媒体LMは、一部が低圧蒸発器151aに送られ、残りの低沸点媒体LMは、低沸点媒体中圧ポンプ154bに送られる。低沸点媒体中圧ポンプ154bで昇圧された低沸点媒体LMは、一部が中圧蒸発器151bに送られ、残りの低沸点媒体LMは、低沸点媒体高圧ポンプ154cに送られる。
【0240】
低圧蒸発器151aに供給される液体の水HW3としては、例えば、潤滑油冷却水、発電機冷却水、ガスタービン圧縮機中間冷却の冷却水、排熱回収ボイラー110における低圧節炭器112aで加熱された水等が考えられる。また、中圧蒸発器151bに供給される液体の水HW2としては、排熱回収ボイラー110における中圧節炭器112bで加熱された水等が考えられる。高圧蒸発器151cに供給される液体の水HW1としては、排熱回収ボイラー110における第二高圧節炭器112dで加熱された水等が考えられる。
【0241】
「圧縮機の変形例」
第二〜第六実施形態の圧縮機11aは、互い独立した圧縮機ケーシングを有する低圧圧縮機12aと高圧圧縮機12bとを含んで構成されている。しかしながら、第二〜第六実施形態の圧縮機は、図21に示すように、一つの圧縮機ケーシング17cを有するものであってもよい。
【0242】
この場合、一つの圧縮機ケーシング17cの中段に抽気ポート18を形成すると共に、抽気ポート18に隣接し且つこの抽気ポート18よりも高圧側に吸気ポート19を形成する。抽気ポート18には中間冷却器163の空気入口を接続し、吸気ポート19には中間冷却器163の空気出口を接続する。このような圧縮機11bでは、抽気ポート18よりも低圧側が低圧圧縮部14aを成し、吸気ポート19よりも高圧側が高圧圧縮部14bを成す。
【0243】
「排熱回収装置の変形例」
以上の各実施形態の排熱回収装置は、いずれも、蒸気タービンを備えている。しかしながら、排熱回収装置100fは、図22に示すように、節炭器と、節炭器で加熱された水をさらに加熱して蒸気にする蒸発器を有する排熱回収ボイラー110fを備えていれば、蒸気タービンは無くてもよい。
【0244】
図22に示す排熱回収ボイラー110fでは、低圧蒸気発生部111aからの低圧蒸気LSは、低圧蒸気利用設備71aに送られ、中圧蒸気発生部111bからの中圧蒸気ISは、中圧蒸気利用設備71bに送られ、高圧蒸気発生部111cからの高圧蒸気HSは、高圧蒸気利用設備71cに送られる。各蒸気利用設備71a,71b,71cに送られた蒸気は、液体の水に戻されてから、給水ポンプ124に送られる。
【0245】
また、ここでは、低圧蒸気発生部111a、中圧蒸気発生部111b、高圧蒸気発生部111cを有する排熱回収ボイラー110fを例示しているが、節炭器と、節炭器で加熱された水をさらに加熱して蒸気にする蒸発器を有するものであれば、如何なる排熱回収ボイラーであってもよい。
【符号の説明】
【0246】
10,10a,10j:ガスタービン、11,11a,11b,11j:圧縮機、12a:低圧圧縮機、12b:高圧圧縮機、21:燃焼器、31,31j:タービン、33:タービンロータ、36:冷却空気流路、40,40a:ガスタービンロータ、41:発電機、45:軸受、71a:低圧蒸気利用設備、71b:中圧蒸気利用設備、71c:高圧蒸気利用設備、100,100a,100b,100c,100d,100e,100f,100j,100k:排熱回収装置、110,110f,110j:排熱回収ボイラー、111a:低圧蒸気発生部、111b:中圧蒸気発生部、111c:高圧蒸気発生部、112a:低圧節炭器、113a:低圧蒸発器、123:復水器、124:給水ポンプ、131:給水ライン、141:第一冷却水ライン、142:第二冷却水ライン、143:第三冷却水ライン、149:予熱済み給水ライン、150,150e,150f,150g,150h,150i,150j,150k:低沸点媒体ランキンサイクル、151:蒸発器(加熱器)、152:タービン、153:凝縮器、154:低沸点媒体ポンプ、155:加熱器、155a:第一加熱器、155b:第二加熱器、155c,155e:第三加熱器、155f:第四加熱器、160,160j:給水系熱交換器、161:発電機冷却器、162:潤滑油冷却器、163:中間冷却器、165:加熱水系熱交換器、165a:第一加熱水系熱交換器、165b:第二加熱水系熱交換器、165c:第三加熱水系熱交換器、166:冷却用空気冷却器、166a:第一冷却用空気冷却器、166b:第二冷却用空気冷却器、166c:第三冷却用空気冷却器、171,171b,171d:加熱水ライン、171a:第一加熱水ライン、171b:第二加熱水ライン、171c:第三加熱水ライン、171m:加熱水メインライン、177,177d:回収水系熱交換器、178,178b,178d:水回収ライン、179:循環ポンプ、179d:高圧循環ポンプ、180:接続物冷却器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
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図19
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図21
図22