(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-183855(P2015-183855A)
(43)【公開日】2015年10月22日
(54)【発明の名称】多段変速機
(51)【国際特許分類】
F16H 3/66 20060101AFI20150925BHJP
F16H 3/62 20060101ALI20150925BHJP
【FI】
F16H3/66 B
F16H3/66 Z
F16H3/62 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2015-58165(P2015-58165)
(22)【出願日】2015年3月20日
(31)【優先権主張番号】61/968,142
(32)【優先日】2014年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/640,845
(32)【優先日】2015年3月6日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】511095986
【氏名又は名称】ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・エム・ハート
【テーマコード(参考)】
3J028
【Fターム(参考)】
3J028EA02
3J028EA25
3J028EB09
3J028EB12
3J028EB31
3J028EB37
3J028EB62
3J028EB66
3J028FA06
3J028FB03
3J028FC13
3J028FC17
3J028FC18
3J028FC25
3J028FC26
3J028FC62
3J028FD22
3J028GA02
3J028HA14
3J028HA15
(57)【要約】
【課題】改善され、費用効率的で、小型の多段変速機を提供すること。
【解決手段】変速機は、入力部材、出力部材、少なくとも3つの遊星歯車セット組立体、複数の結合部材、および複数のトルク伝達デバイスを有して提供される。遊星歯車セット組立体の各々は、第1、第2、および第3の部材を有する。トルク伝達デバイスは、複数の前進歯車比および少なくとも1つの逆方向歯車比を確立するため、3つの組合せで動作可能なクラッチおよびブレーキを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部材と、
出力部材と、
第1の部材、第2の部材、第3の部材、および第4の部材を有する遊星歯車セット組立体と、
第1、第2、および第3の部材を有する第1の遊星歯車セットと、
前記遊星歯車セット組立体の前記第3の部材を前記第1の遊星歯車セットの前記第2の部材と連続的に相互接続する第1の相互接続部材と、
第1、第2、および第3の部材を有する第2の遊星歯車セットと、
前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材を前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と連続的に相互接続する第2の相互接続部材と、
前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つ、前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材の1つ、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材のうちの1つの他の部材、前記入力部材、前記出力部材、ならびに前記固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である、6つのトルク伝達機構と
を備え、
前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する、変速機。
【請求項2】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第1が、前記遊星歯車セット組立体のうちの前記第1の部材を、前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材および前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項1に記載の変速機。
【請求項3】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第2が、前記遊星歯車セット組立体のうちの前記第2の部材を、前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材および前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項2に記載の変速機。
【請求項4】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第3が、前記第1の遊星歯車セットの前記第3の部材を、前記第2の遊星歯車セットの前記第2の部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項3に記載の変速機。
【請求項5】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第4が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の部材を、前記第2の遊星歯車セットの前記第3の部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項4に記載の変速機。
【請求項6】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第5が、前記遊星歯車セット組立体の前記第4の部材を、前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項5に記載の変速機。
【請求項7】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第6が、前記第2の遊星歯車セットの前記第3の部材を、前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項6に記載の変速機。
【請求項8】
前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第1の部材が太陽歯車であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第4の部材が太陽歯車であり、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第2の部材がキャリア部材であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の部材がキャリア部材であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第3の部材が輪歯車であり、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第3の部材が輪歯車であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の部材が共通歯車である、請求項1に記載の変速機。
【請求項9】
前記共通歯車が外面および内面を有する単体歯車として形成され、前記外面が複数の歯車の歯を有し、前記内面が複数の歯車の歯を有する、請求項8に記載の変速機。
【請求項10】
前記単体歯車が、前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材により回転可能に支持される第1の複数のピニオン歯車および前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材により回転可能に支持される第2の複数のピニオン歯車と噛み合う、請求項9に記載の変速機。
【請求項11】
入力部材と、
出力部材と、
第1の太陽歯車、第2の太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する遊星歯車セット組立体であって、前記キャリア部材が第1の複数のピニオンおよび第2の複数のピニオンを回転可能に支持し、前記第1の複数のピニオンが、前記第1の太陽歯車および前記第2の複数のピニオンと互いに噛み合い、前記第2の複数のピニオンが前記第1の複数のピニオンおよび前記第2の太陽歯車と互いに噛み合う、遊星歯車セット組立体と、
太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する第1の遊星歯車セットと、
太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する第2の遊星歯車セットと、
前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材を、前記入力部材および前記第1の遊星歯車セットの前記キャリア部材と連続的に相互接続する、第1の相互接続部材と、
前記第1の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する、第2の相互接続部材と、
前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つ、前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材のうちの少なくとも1つ、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材のうちの少なくとも1つの他の部材、前記入力部材、前記出力部材、ならびに固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である、6つのトルク伝達機構と
を備え、
前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する、変速機。
【請求項12】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第1が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の太陽歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項11に記載の変速機。
【請求項13】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第2が、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車を、前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項12に記載の変速機。
【請求項14】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第3が、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の太陽歯車を、前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項13に記載の変速機。
【請求項15】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第4が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を、前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項14に記載の変速機。
【請求項16】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第5が、前記第1の遊星歯車セットの前記輪歯車を、前記第2の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項15に記載の変速機。
【請求項17】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第6が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項16に記載の変速機。
【請求項18】
入力軸と、
出力軸と、
第1の太陽歯車、第2の太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する遊星歯車セット組立体であって、前記キャリア部材がピニオン歯車の第1の組およびピニオン歯車の第2の組を支持し、ピニオン歯車の前記第2の組がより大きい直径部分およびより小さい直径部分を有する段付きピニオン歯車であり、ピニオン歯車の前記第1の組が前記第1の太陽歯車と互いに噛み合い、ピニオン歯車の前記第2の組の前記より小さい直径部分がピニオン歯車の前記第1の組および前記輪歯車と互いに噛み合い、ピニオン歯車の前記第2の組の前記より大きい直径部分が前記第2の太陽歯車と互いに噛み合う、遊星歯車セット組立体と、
太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第1の遊星歯車セットと、
太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第2の遊星歯車セットと、
前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材を前記第1の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記入力軸と連続的に相互接続する、第1の相互接続部材と、
前記第1の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と連続的に相互接続する、第2の相互接続部材と
を備え、
第1のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の太陽歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第2のトルク伝達機構が、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第3のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の太陽歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第4のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第5のトルク伝達機構が、前記第1の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第6のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する、変速機。
【請求項19】
入力軸と、
出力軸と、
第1の太陽歯車、第2の太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する遊星歯車セット組立体であって、前記キャリア部材がピニオン歯車の第1の組およびピニオン歯車の第2の組を支持し、ピニオン歯車の前記第1の組が前記第1の太陽歯車およびピニオン歯車の前記第2の組と互いに噛み合い、ピニオン歯車の前記第2の組がピニオン歯車の前記第1の組、前記輪歯車、および前記第2の太陽歯車と互いに噛み合う、遊星歯車セット組立体と、
太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第1の遊星歯車セットと、
太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第2の遊星歯車セットと、
前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材を前記第1の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記入力軸と連続的に相互接続する、第1の相互接続部材と、
前記第1の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と連続的に相互接続する、第2の相互接続部材と
を備え、
第1のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の太陽歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第2のトルク伝達機構が、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第3のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の太陽歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第4のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第5のトルク伝達機構が、前記第1の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第6のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する、変速機。
【請求項20】
入力軸と、
出力軸と、
太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第1の遊星歯車セットと、
太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第2の遊星歯車セットと、
太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第3の遊星歯車セットと、
太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第4の遊星歯車セットと、
前記第1の遊星歯車セットの前記キャリア部材を前記第3の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記入力軸と連続的に相互接続する、第1の相互接続部材と、
前記第1の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と連続的に相互接続する、第2の相互接続部材と、
前記第3の遊星歯車セットの前記キャリア部材を前記第4の遊星歯車セットの前記輪歯車と連続的に相互接続する、第3の相互接続部材と、
前記第3の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記第4の遊星歯車セットの前記キャリア部材と連続的に相互接続する、第4の相互接続部材と
を備え、
第1のトルク伝達機構が、前記第3の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第2のトルク伝達機構が、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第3のトルク伝達機構が、前記第4の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第4のトルク伝達機構が、前記第4の遊星歯車セットの前記キャリア部材を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第5のトルク伝達機構が、前記第1の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、
第6のトルク伝達機構が、前記第4の遊星歯車セットの前記キャリア部材を前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、
前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する、変速機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、ここで参照により本明細書にその全体が組み込まれる、2014年3月20日に出願された米国仮特許出願第61/968,142号の優先権を主張する。
【0002】
[0002]本発明は、一般的に多段変速機に関し、より詳細には、複数の速度、4つの遊星歯車セットであって、そのうちの2つが単一の遊星歯車セット組立体に組み合わされうる遊星歯車セット、および複数のトルク伝達デバイスを有する変速機に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]本節内の記述は、単に本開示に関する背景情報を提供するものであり、従来技術を構成する場合も構成しない場合もある。
【0004】
[0004]典型的な多段変速機は、摩擦クラッチ、遊星歯車装置、および固定相互接続の組合せを使用して、複数の歯車比を達成する。遊星歯車セットの数および物理的な配置は、一般的に、実装、費用、および所望の速度比により定められる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】BenfordおよびLeising著、SAE Paper 810102、「The Lever Analogy: A New Tool in Transmission Analysis」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0005]現在の変速機は、その意図される目的に達するが、特に効率、応答性および滑らかさの観点からの改善した性能、ならびに主に減少したサイズおよび重量といった改善した実装を呈する、新規で改善された変速機構成への必要性は、本質的に絶えず続いている。したがって、改善され、費用効率的で、小型の多段変速機の必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0006]変速機は、入力部材、出力部材、遊星歯車セット組立体、2つの遊星歯車セット、複数の相互接続部材、および6つのトルク伝達デバイスを有して提供される。トルク伝達デバイスは、例えば、クラッチおよびブレーキであってよい。
【0008】
[0007]本発明の実施形態では、遊星歯車セット組立体は、第1の部材、第2の部材、第3の部材、および第4の部材を有する。
【0009】
[0008]本発明の別の実施形態では、第1の遊星歯車セットは、第1、第2、および第3の部材を有する。
【0010】
[0009]本発明の別の実施形態では、第1の相互接続部材は、遊星歯車セット組立体の第3の部材を第1の遊星歯車セットの第2の部材と連続的に相互接続する。
【0011】
[0010]本発明の別の実施形態では、第2の遊星歯車セットが、第1、第2、および第3の部材を有する。
【0012】
[0011]本発明の別の実施形態では、第2の相互接続部材が、第1の遊星歯車セットの第1の部材を第2の遊星歯車セットの第1の部材と連続的に相互接続する。
【0013】
[0012]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の部材のうちの少なくとも1つ、遊星歯車セット組立体の部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える第1および第2の遊星歯車セットの部材のうちの1つ、第1および第2の遊星歯車セットの部材のうちの1つの他の部材、入力部材、出力部材、ならびに固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である。
【0014】
[0013]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第1は、遊星歯車セット組立体の第1の部材を、第1の遊星歯車セットの第1の部材および第2の遊星歯車セットの第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0015】
[0014]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第2は、遊星歯車セット組立体の第2の部材を、第1の遊星歯車セットの第1の部材および第2の遊星歯車セットの第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0016】
[0015]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第3は、第1の遊星歯車セットの第3の部材を、第2の遊星歯車セットの第2の部材および出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0017】
[0016]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第4は、遊星歯車セット組立体の第2の部材を、第2の遊星歯車セットの第3の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0018】
[0017]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第5は、遊星歯車セット組立体の第4の部材を、固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0019】
[0018]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第6は、第2の遊星歯車セットの第3の部材を、固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0020】
[0019]本発明の別の実施形態では、第1および第2の遊星歯車セットの第1の部材が太陽歯車であり、遊星歯車セット組立体の第4の部材が太陽歯車であり、第1および第2の遊星歯車セットの第2の部材がキャリア部材であり、遊星歯車セット組立体の第2の部材がキャリア部材であり、遊星歯車セット組立体の第3の部材が輪歯車であり、第1および第2の遊星歯車セットの第3の部材が輪歯車であり、遊星歯車セット組立体の第1の部材が共通歯車である。
【0021】
[0020]本発明の別の実施形態では、共通歯車は、外面および内面を有する単体歯車として形成され、ここで、外面が複数の歯車の歯を有し、内面が複数の歯車の歯を有する。
【0022】
[0021]本発明の別の実施形態では、単体歯車は、遊星歯車セット組立体のキャリア部材により回転可能に支持される第1の複数のピニオン歯車および遊星歯車セット組立体のキャリア部材により回転可能に支持される第2の複数のピニオン歯車と噛み合う。
【0023】
[0022]本発明の別の実施形態では、トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0024】
[0023]本発明のさらに別の実施形態では、変速機は、入力部材、出力部材、第1の太陽歯車を有する遊星歯車セット組立体、第2の太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する。キャリア部材は、第1の複数のピニオンおよび第2の複数のピニオンを回転可能に支持する。第1の複数のピニオンは、第1の太陽歯車および第2の複数のピニオンと互いに噛み合い、第2の複数のピニオンは、第1の複数のピニオンおよび第2の太陽歯車と互いに噛み合う。第1の遊星歯車セットは、太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する。第2の遊星歯車セットは、太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する。第1の相互接続部材は、遊星歯車セット組立体のキャリア部材を、入力部材および第1の遊星歯車セットのキャリア部材と連続的に相互接続する。第2の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットの太陽歯車を第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する。6つのトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の部材のうちの少なくとも1つ、遊星歯車セット組立体の部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える第1および第2の遊星歯車セットの部材のうちの少なくとも1つ、第1および第2の遊星歯車セットの部材のうちの少なくとも1つの他の部材、入力部材、出力部材、ならびに固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である。トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0025】
[0024]本発明のさらに別の実施形態では、変速機は、入力軸、出力軸、第1の太陽歯車を有する遊星歯車セット組立体、第2の太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を含む。キャリア部材は、ピニオン歯車の第1の組およびピニオン歯車の第2の組を支持する。ピニオン歯車の第2の組は、より大きい直径部分およびより小さい直径部分を有する、段付きピニオン歯車である。ピニオン歯車の第1の組は第1の太陽歯車と互いに噛み合い、ピニオン歯車の第2の組のより小さい直径部分はピニオン歯車の第1の組および輪歯車と互いに噛み合い、ピニオン歯車の第2の組のより大きい直径部分は、第2の太陽歯車と互いに噛み合う。第1の遊星歯車セットは、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。第2の遊星歯車セットは、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。第1の相互接続部材は、遊星歯車セット組立体のキャリア部材を第1の遊星歯車セットのキャリア部材および入力軸と連続的に相互接続する。第2の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットの太陽歯車を第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する。第1のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の第2の太陽歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第2のトルク伝達機構は、第2の遊星歯車セットの輪歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第3のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の第1の太陽歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第4のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の輪歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第5のトルク伝達機構は、第1の遊星歯車セットの輪歯車を第2の遊星歯車セットのキャリア部材および出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第6のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の輪歯車を第2の遊星歯車セットの輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0026】
[0025]本発明のさらに別の実施形態では、変速機は、入力軸、出力軸、第1の太陽歯車を有する遊星歯車セット組立体、第2の太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。キャリア部材は、ピニオン歯車の第1の組およびピニオン歯車の第2の組を支持する。ピニオン歯車の第1の組は第1の太陽歯車およびピニオン歯車の第2の組と互いに噛み合い、ピニオン歯車の第2の組はピニオン歯車の第1の組、輪歯車、および第2の太陽歯車と互いに噛み合う。第1の遊星歯車セットは、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。第2の遊星歯車セットは、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。第1の相互接続部材は、遊星歯車セット組立体のキャリア部材を第1の遊星歯車セットのキャリア部材および入力軸と連続的に相互接続する。第2の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットの太陽歯車を第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する。第1のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の第2の太陽歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第2のトルク伝達機構は、第2の遊星歯車セットの輪歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第3のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の第1の太陽歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第4のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の輪歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第5のトルク伝達機構は、第1の遊星歯車セットの輪歯車を第2の遊星歯車セットのキャリア部材および出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第6のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の輪歯車を第2の遊星歯車セットの輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0027】
[0026]本発明のさらに別の実施形態では、変速機は、入力軸、出力軸、ならびに、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第1の遊星歯車セット、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第2の遊星歯車セット、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第3の遊星歯車セット、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第4の遊星歯車セットを含む。第1の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットのキャリア部材を第3の遊星歯車セットのキャリア部材および入力軸と連続的に相互接続する。第2の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットの太陽歯車を第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する。第3の相互接続部材は、第3の遊星歯車セットのキャリア部材を第4の遊星歯車セットの輪歯車と連続的に相互接続する。第4の相互接続部材は、第3の遊星歯車セットの輪歯車を第4の遊星歯車セットのキャリア部材と連続的に相互接続する。第1のトルク伝達機構は、第3の遊星歯車セットの太陽歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第2のトルク伝達機構は、第2の遊星歯車セットの輪歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第3のトルク伝達機構は、第4の遊星歯車セットの太陽歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第4のトルク伝達機構は、第4の遊星歯車セットのキャリア部材を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第5のトルク伝達機構は、第1の遊星歯車セットの輪歯車を第2の遊星歯車セットのキャリア部材および出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第6のトルク伝達機構は、第4の遊星歯車セットのキャリア部材を第2の遊星歯車セットの輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0028】
[0027]本発明のさらなる特徴、態様、および利点は、以下の説明および添付図面を参照することにより明らかとなるであろう。添付図面中では、同様の参照番号は、同じ構成要素、要素、または特徴を指す。
【0029】
[0028]本明細書に記載される図面は、説明のためだけのものであり、何らかの形で、本開示の範囲を制限する意図はない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】[0029]本発明の原理に従う、変速機のレバー図である。
【
図2】[0030]本発明の原理に従う、
図1の変速機の実施形態の略図である。
【
図3】[0031]本発明の原理に従う、
図1の変速機の別の実施形態の略図である。
【
図4】[0032]本発明の原理に従う、
図1の変速機のさらに別の実施形態の略図である。
【
図5】[0033]本発明の原理に従う、
図1の変速機のまた別の実施形態の略図である。
【
図6】[0034]本発明の原理に従う、
図1の変速機のさらに別の実施形態の略図である。
【
図7】[0035]
図2〜
図6に図示された変速機の、複数の前進、および少なくとも1つの逆方向速度または歯車比を生成するための、さまざまなトルク伝達要素の係合状態の例を提示する真理値表である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
[0036]以下の記載は、単に例示的な性格のものであり、本開示、用途、または使用法を制限する意図はない。
【0032】
[0037]ここで
図1を参照すると、多段変速機10の実施形態が、レバー図形式で図示される。レバー図は、自動変速機などの機械的デバイスの構成要素の概略図である。各個別のレバーは、遊星歯車セットを表し、遊星歯車の3つの基本的機械的構成要素がそれぞれ節点により表される。したがって、単一のレバーは、3つの節点、すなわち、太陽歯車用の節点、遊星歯車キャリア用の節点、および輪歯車用の節点を含む。いくつかの場合に、2つのレバーは、3つより多くの節点(典型的には4つの節点)を有する単一のレバーに組み合わされうる。例えば、2つの異なるレバー上の2つの節点が固定した接続を通して相互接続される場合、2つの節点は、単一のレバー上の単一の節点として表されうる。各レバーの節点間の相対的な長さが、各歯車セットそれぞれの、輪対太陽の比を表すために使用されうる。次に、これらのレバー比は、適切な比および比の数列を達成するため、変速機の歯車比を変えるために使用される。さまざまな遊星歯車セットの節点間の機械的結合部または相互接続部は、細い水平の線により図示され、クラッチおよびブレーキなどのトルク伝達デバイスは、交互配置された指状突起として提示される。レバー図の形式、目的、および使用法のさらなる説明は、ここで、参照により完全に組み込まれる、BenfordおよびLeising著、SAE Paper 810102、「The Lever Analogy: A New Tool in Transmission Analysis」に見い出されうる。
【0033】
[0038]変速機10は、入力軸または部材12、遊星歯車セット組立体14、第1の遊星歯車セット16、および第2の遊星歯車セット18、ならびに出力軸または部材20を含む。
図1のレバー図では、遊星歯車セット組立体14は、4つの節点、すなわち、第1の節点14A、第2の節点14B、第3の節点14C、および第4の節点14Dを有する。第1の遊星歯車セット16は、3つの節点、すなわち、第1の節点16A、第2の節点16B、および第3の節点16Cを有する。第2の遊星歯車セット18は、3つの節点、すなわち、第1の節点18A、第2の節点18B、および第3の節点18Cを有する。入力部材12は、遊星歯車セット組立体14の第3の節点14Cに連続的に結合される。出力部材20は、第2の遊星歯車セット18の第2の節点18Bに連続的に結合される。
【0034】
[0039]遊星歯車セット組立体14の第3の節点14Cは、第1の遊星歯車セット16の第2の節点16Bに結合される。第1の遊星歯車セット16の第1の節点16Aは、第2の遊星歯車セット18の第1の節点18Aに結合される。
【0035】
[0040]第1のクラッチ22は、遊星歯車セット組立体14の第4の節点14Dを固定部材50と選択的に接続する。第2のクラッチ24は、第2の遊星歯車セット18の第3の節点18Cを固定部材50と選択的に接続する。第3のクラッチ26は、遊星歯車セット組立体14の第1の節点14Aを第1の遊星歯車セット16の第1の節点16Aおよび第2の遊星歯車セット18の第1の節点18Aと選択的に接続する。第4のクラッチ28は、遊星歯車セット組立体14の第2の節点14Bを第1の遊星歯車セット16の第1の節点16Aおよび第2の遊星歯車セット18の第1の節点18Aと選択的に接続する。第5のクラッチ30は、第1の遊星歯車セット16の第3の節点16Cを第2の遊星歯車セット18の第2の節点18Bと選択的に接続する。第6のクラッチ32は、遊星歯車セット組立体14の第2の節点14Bを第2の遊星歯車セット18の第3の節点18Cと選択的に接続する。
【0036】
[0041]ここで
図2を参照して、スティック線図は、本発明の一形態に従う、多段変速機110の実施形態の概略配置を提示する。
図2では、
図1のレバー図からの番号付与が引き継がれる。クラッチおよび結合部は対応して提示され、一方、遊星歯車セットまたは歯車セット組立体の節点は、ここで、太陽歯車、輪歯車、遊星歯車、および遊星歯車キャリアなどの、遊星歯車セットまたは遊星歯車セット組立体の構成要素として現れる。
【0037】
[0042]例えば、本実施形態の変速機110では、遊星歯車セット組立体14は、積み重ねられた遊星歯車セットとして構成される。遊星歯車セット組立体14は、太陽−輪共通歯車部材14A、遊星歯車キャリア14B、輪歯車部材14C、および太陽歯車部材14Dを含む。太陽−輪共通歯車部材14Aは、内面に歯車の歯、および外面に歯車の歯を有する組合せ歯車である。したがって、太陽−輪共通歯車部材14Aは、輪歯車および太陽歯車の役割を果たすように構成される。太陽−輪共通歯車部材14Aは、第1の軸または相互接続部材42と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア14Bは、遊星ピニオン歯車14E(そのうちの1つのみが図示される)の第1の組、および遊星ピニオン歯車14F(そのうちの1つのみが図示される)の第2の組を回転可能に支持する。遊星歯車キャリア14Bは、第2の軸または相互接続部材44と共通して回転するために接続される。輪歯車部材14Cは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。太陽歯車部材14Dは、第3の軸または相互接続部材46と共通して回転するために接続される。遊星ピニオン歯車14Eの第1の組は、太陽歯車部材14Dおよび太陽−輪共通歯車部材14Aの内面の両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。遊星ピニオン歯車14Fの第2の組は、輪歯車部材14Cおよび太陽−輪共通歯車部材14Aの外面の両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。
【0038】
[0043]第1の遊星歯車セット16は、太陽歯車部材16A、遊星歯車キャリア部材16B、および輪歯車部材16Cを含む。太陽歯車部材16Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア部材16Bは、ピニオン歯車16D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車キャリア部材16Bは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。遊星ピニオン歯車16Dの組は太陽歯車部材16Aおよび輪歯車部材16Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。輪歯車部材16Cは、第5の軸または相互接続部材52と共通して回転するために接続される。
【0039】
[0044]第2の遊星歯車セット組立体18は、太陽歯車部材18A、遊星歯車キャリア部材18B、および輪歯車部材18Cを含む。太陽歯車部材18Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。遊星キャリア部材18Bは、出力軸または部材20と共通して回転するために接続される。遊星キャリア部材18Bは、遊星ピニオン歯車18D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星ピニオン歯車18Dは太陽歯車部材18Aおよび輪歯車部材18Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。輪歯車部材18Cは、第6の軸または部材54と共通して回転するために接続される。
【0040】
[0045]入力軸または部材12は、エンジン(図示せず)またはトルク変換器のタービン(図示せず)などの入力源に連続的に接続される。出力軸または部材20は、最終駆動単位またはトランスファーケース(図示せず)などの別の出力と連続的に接続される。
【0041】
[0046]第1のブレーキ22および第2のブレーキ24、ならびに第1のクラッチ26、第2のクラッチ28、第3のクラッチ30、および第4のクラッチ32を含むトルク伝達機構は、軸または相互接続部材42、44、46、48、52、54の、他の軸または相互接続部材、遊星歯車セット組立体14、16、18の部材、または固定部材もしくは変速機筐体50への選択的な相互接続を可能にする。
【0042】
[0047]例えば、第1のブレーキ22は、太陽歯車14Dが変速機筐体50に対して回転するのを制限するために、第3の軸または相互接続部材46を変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第2のブレーキ24は、輪歯車部材18Cおよび軸54が変速機筐体50に対して回転するのを制限するために、輪歯車部材18Cおよび第6の軸または相互接続部材54を変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第1のクラッチ26は、第1の軸または相互接続部材42を第4の軸または相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第2のクラッチ28は、第2の軸または相互接続部材44を第4の軸または相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第3のクラッチ30は、出力部材20を第5の軸または相互接続部材52と接続するように選択的に係合可能である。第4のクラッチ32は、第2の軸または相互接続部材44を第6の軸または相互接続部材54と接続するように選択的に係合可能である。
【0043】
[0048]ここで
図3を参照して、スティック線図は、本発明の別の形態に従う、多段変速機120の別の実施形態の概略配置を提示する。
図3では、
図1および
図2の図面からの番号付与が引き継がれる。クラッチおよび結合部は対応して提示されるが、歯車セット組立体14、16、および18の節点は、ここで、
図2に図示されるものとは異なる遊星歯車セットの構成要素に対応しうる。
【0044】
[0049]例えば、遊星歯車セット組立体14は、ここで、第1の太陽歯車部材114Aおよび第2の太陽歯車部材114D、輪歯車部材114B、ならびに遊星歯車キャリア114Cを含む、ラビニヨ型歯車セット組立体114である。第1の太陽歯車部材114Aは、第1の軸または相互接続部材42と共通して回転するために接続される。第2の太陽歯車部材114Dは、第3の軸または相互接続部材46と共通して回転するために接続される。輪歯車部材114Bは、第2の軸または相互接続部材44と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア114Cは、ピニオン歯車114E、114Fの第1および第2の組(各組の1つのみが図示される)を回転可能に支持する。第1の遊星ピニオン歯車114Eは、第1の太陽歯車114Aおよび遊星ピニオン歯車114Fの第2の組と噛み合う、短いピニオンである。第2の遊星ピニオン歯車114Fは、第2の太陽歯車114D、輪歯車114B、および遊星ピニオン歯車114Eの第1の組と噛み合う、長いピニオンである。遊星歯車キャリア部材114Cは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。
【0045】
[0050]
図2の実施形態内のように、第1の遊星歯車セット16は、太陽歯車部材16A、遊星歯車キャリア部材16B、および輪歯車部材16Cを含む。太陽歯車部材16Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア部材16Bは、ピニオン歯車16D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車キャリア部材16Bは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。遊星ピニオン歯車16Dの組は太陽歯車部材16Aおよび輪歯車部材16Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。輪歯車部材16Cは、第5の軸または相互接続部材52と共通して回転するために接続される。
【0046】
[0051]第2の遊星歯車セット18は、太陽歯車部材18A、遊星歯車キャリア部材18B、および輪歯車部材18Cを含む。太陽歯車部材18Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。遊星キャリア部材18Bは、出力軸または部材20と共通して回転するために接続される。遊星キャリア部材18Bは、遊星ピニオン歯車18D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星ピニオン歯車18Dは太陽歯車部材18Aおよび輪歯車部材18Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。輪歯車部材18Cは、第6の軸または部材54と共通して回転するために接続される。
【0047】
[0052]第1のブレーキ22および第2のブレーキ24、ならびに第1のクラッチ26、第2のクラッチ28、第3のクラッチ30、および第4のクラッチ32を含むトルク伝達機構は、軸または相互接続部材42、44、46、48、52、54の、他の軸または相互接続部材、遊星歯車セット14、16、18の部材、または固定部材もしくは変速機筐体50への選択的な相互接続を可能にする。例えば、第1のブレーキ22は、太陽歯車114Dが変速機筐体50に対して回転するのを制限するために、第3の軸または相互接続部材46を変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第2のブレーキ24は、輪歯車部材18Cおよび軸54が変速機筐体50に対して回転するのを制限するために、輪歯車部材18Cおよび第6の軸または相互接続部材54を変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第1のクラッチ26は、第1の軸または相互接続部材42を第4の軸または相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第2のクラッチ28は、第2の軸または相互接続部材44を第4の軸または相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第3のクラッチ30は、出力軸20を第5の軸または相互接続部材52と接続するように選択的に係合可能である。第4のクラッチ32は、第2の軸または相互接続部材44を第6の軸または相互接続部材54と接続するように選択的に係合可能である。
【0048】
[0053]ここで
図4を参照して、スティック線図は、本発明の原理に従う、多段変速機130の別の実施形態の概略配置を提示する。
図4では、
図1および
図3の図面からの番号付与が引き継がれる。しかし、変速機130では、
図3の遊星歯車またはピニオン114Fは、より大きい直径部分132および小さい直径部分134を有する段付きピニオン歯車116Fとして構成される。段付き遊星歯車116Fの各々の大きい直径部132は、第2の太陽歯車部材114Dと互いに噛み合わされる。段付き遊星歯車116Fの各々の小さい直径部134は、輪歯車部材114Bおよび遊星歯車114Eの両方と互いに噛み合わされる。遊星歯車114Eは、段付き遊星歯車116Fおよび第1の太陽歯車部材114Aの両方とそれぞれ互いに噛み合わされる。
【0049】
[0054]ここで
図5を参照して、スティック線図は、本発明の原理に従う、多段変速機140の別の実施形態の概略配置を提示する。
図5では、
図1および
図3の図面からの番号付与が引き継がれる。しかし、変速機140では、短い遊星またはピニオン歯車114Eは、長い遊星またはピニオン歯車118Eとして構成され、長い遊星またはピニオン歯車114Fは、短い遊星またはピニオン歯車118Fとして構成される。長い遊星歯車118Eは、太陽歯車部材118Aおよび短い遊星歯車118Fの両方とそれぞれ互いに噛み合わされる。短い遊星歯車118Fは、長い遊星歯車118E、輪歯車118B、および太陽歯車部材118Dの両方とそれぞれ互いに噛み合わされる。
【0050】
[0055]ここで
図6を参照して、スティック線図は、本発明の原理に従う、多段変速機150の実施形態の概略配置を提示する。
図6では、
図1のレバー図からの番号付与が引き継がれる。クラッチおよび結合部は対応して提示され、一方、歯車セット組立体の節点は、ここで、太陽歯車、輪歯車、遊星歯車、および遊星歯車キャリアなどの、遊星歯車セットの構成要素として現れる。
【0051】
[0056]例えば、遊星歯車セット組立体14は、第1の遊星歯車セット200および第2の遊星歯車セット202を含む、2つの別個の遊星歯車セットとして構成される。したがって、遊星歯車セット組立体14の節点のいくつかは、第1の遊星歯車セット200および第2の遊星歯車セット202の両方の複数の構成要素に対応する。例えば、第1の遊星歯車セット200は、太陽歯車部材200A、遊星歯車キャリア部材200B、および輪歯車部材200Cを含む。キャリア部材200Bは、遊星またはピニオン歯車200D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車200Dの各々は、太陽歯車部材200Aおよび輪歯車部材200Cの両方と互いに噛み合わされる。第2の遊星歯車セット202は、太陽歯車部材202A、遊星歯車キャリア部材202B、および輪歯車部材202Cを含む。キャリア部材202Bは、遊星またはピニオン歯車202D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車202Dの各々は、太陽歯車部材202Aおよび輪歯車部材202Cの両方と互いに噛み合わされる。したがって、
図1のレバー図の遊星歯車セット組立体14の第1の節点14Aは、太陽歯車部材202Aに対応する。遊星歯車セット組立体14の第2の節点14Bは、輪歯車200C、およびキャリア部材202Bに対応する。第1の遊星歯車セット組立体の第3の節点14Cは、キャリア部材200B、および輪歯車部材202Cに対応する。遊星歯車セット組立体14の第4の節点14Dは、太陽歯車部材200Aに対応する。
【0052】
[0057]太陽歯車部材200Aは、第3の軸または相互接続部材46と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア200Bは、第7の軸または相互接続部材56および入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。輪歯車部材200Cは、第8の軸または相互接続部材58と共通して回転するために接続される。
【0053】
[0058]太陽歯車部材200Aは、第1の軸または相互接続部材42と共通して回転するために接続される。キャリア部材202Bは、第2の軸または相互接続部材44および第8の軸または相互接続部材58と共通して回転するために接続される。輪歯車部材202Cは、第7の軸または相互接続部材56と共通して回転するために接続される。
【0054】
[0059]第2の歯車セット組立体16は、太陽歯車部材16A、遊星歯車キャリア部材16B、および輪歯車部材16Cを含む。遊星歯車キャリア部材16Bは、遊星またはピニオン歯車16D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車16Dは太陽歯車部材16Aおよび輪歯車部材16Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。太陽歯車部材16Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。キャリア部材16Bは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。輪歯車部材16Cは、第5の軸または相互接続部材52と共通して回転するために接続される。
【0055】
[0060]第3の歯車セット組立体18は、太陽歯車部材18A、遊星歯車キャリア部材18B、および輪歯車部材18Cを含む。遊星歯車キャリア部材18Bは、遊星またはピニオン歯車18D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車18Dは太陽歯車部材18Aおよび輪歯車部材18Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。太陽歯車部材18Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。キャリア部材18Bは、出力軸または部材20と共通して回転するために接続される。輪歯車部材18Cは、第6の軸または相互接続部材54およびブレーキ24と共通して回転するために接続される。
【0056】
[0061]入力軸または部材12は、エンジン(図示せず)またはトルク変換器のタービン(図示せず)などの入力源に連続的に接続される。出力軸または部材20は、最終駆動単位またはトランスファーケース(図示せず)などの自動車車両出力と連続的に接続される。
【0057】
[0062]第1のクラッチ22および第2のクラッチ24、第3のクラッチ26、および第4のクラッチ28ならびに第1のブレーキ30および第2のブレーキ32を含むトルク伝達機構は、軸または相互接続部材42、44、46、48、52、54、56、58の、他の軸または相互接続部材42、44、46、48、52、54、56、58、歯車セット組立体14、16、18の部材、または固定部材もしくは変速機筐体50への選択的な相互接続を可能にする。例えば、第1のブレーキ22は、太陽歯車部材200Aが筐体50に対して回転するのを制限するために、第3の相互接続部材46を固定部材または変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第2のブレーキ24は、輪歯車部材18Cおよび第6の相互接続部材54が回転するのを制限するために、第6の相互接続部材54および輪歯車18Cを固定部材または変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第1のクラッチ26は、第1の相互接続部材42を第4の相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第2のクラッチ28は、第2の相互接続部材44を第4の相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第3のクラッチ30は、第5の相互接続部材52を出力部材20と接続するように選択的に係合可能である。第4のクラッチ32は、第2の相互接続部材44を第6の相互接続部材54と接続するように選択的に係合可能である。
【0058】
[0063]ここで
図7を参照し、
図1〜
図6を引き続き参照すると、多段変速機10、110、120、130、140、150、および160の動作が記載されることになる。変速機は、入力軸または部材12から出力軸または部材20に、複数の前進速度トルク比および少なくとも1つの逆方向速度またはトルク比で、トルクを伝達することが可能であることを理解されよう。各前進および逆方向速度またはトルク比は、下で説明されるように、トルク伝達機構(すなわち、第1のブレーキ22、第2のブレーキ24、第1のクラッチ26、第2のクラッチ28、第3のクラッチ30、および第4のクラッチ32)のうちの1つまたは複数の係合により得られる。
【0059】
[0064]
図7は、さまざまな歯車状態を達成するために活動化または係合される、トルク伝達機構のさまざまな組合せを提示する真理値表である。欄内の「X」は、特定のクラッチまたはブレーキが所望の歯車状態を達成するように係合されることを意味する。さまざまな歯車状態の実際の数値の歯車比も提示されるが、これらの数値は例示のみであり、変速機のさまざまな用途および動作基準に適応するため、かなりの範囲にわたって調整されうることを理解されたい。もちろん、選択される歯車の直径、歯車の歯数、および歯車の構成に応じて、他の歯車比が達成可能である。
【0060】
[0065]例えば、逆方向歯車は、第2のブレーキ24、第1のクラッチ26、および第4のクラッチ32を係合または活動化することにより確立される。同様に、例として
図7に示されるように、クラッチおよびブレーキの係合の異なる組合せを通して、10の前進速度または歯車比が達成される。
図7は、第4の歯車および第7の歯車を達成するための、複数のクラッチおよびブレーキの係合オプションも図示する。
【0061】
[0066]本発明の範囲から逸脱することなく、軸または相互接続部材12、20、42、44、46、48、50、54、56、58、60、および62は、それぞれ単一の単体部材であってよく、またはそれぞれ複数の相互接続された回転可能部材からなってよいことを理解されたい。
【0062】
[0067]本発明の記載は、本質的に単に例示であり、本発明の趣旨から逸脱しない変形形態は、本発明の範囲内であることが意図される。そのような変形形態は、本発明の精神および範囲からの逸脱と考えられるべきでない。
【符号の説明】
【0063】
10 多段変速機
12 入力軸、入力部材、軸、相互接続部材、入力
14 遊星歯車セット組立体、遊星歯車セット、歯車セット組立体
14A 第1の節点、太陽−輪共通歯車部材
14B 第2の節点、遊星歯車キャリア、
14C 第3の節点、輪歯車部材
14D 第4の節点、太陽歯車部材、太陽歯車
14E 遊星ピニオン歯車
14F 遊星ピニオン歯車
16 第1の遊星歯車セット、遊星歯車セット組立体、第2の歯車セット組立体
16A 第1の節点、太陽歯車部材
16B 第2の節点、遊星歯車キャリア部材
16C 第3の節点、輪歯車部材
16D 遊星ピニオン歯車、ピニオン歯車
18 第2の遊星歯車セット、第2の遊星歯車セット組立体、第3の歯車セット組立体
18A 第1の節点、太陽歯車部材
18B 第2の節点、遊星歯車キャリア部材、遊星キャリア部材、キャリア部材
18C 第3の節点、輪歯車部材、輪歯車
18D 遊星ピニオン歯車、遊星歯車
20 出力軸、出力部材、軸、相互接続部材、出力
22 第1のクラッチ、第1のブレーキ
24 第2のクラッチ、第2のブレーキ
26 第3のクラッチ、第1のクラッチ
28 第4のクラッチ、第2のクラッチ
30 第5のクラッチ、第3のクラッチ、第1のブレーキ
32 第4のクラッチ、第6のクラッチ、第2のブレーキ
42 第1の軸、相互接続部材
44 第2の軸、相互接続部材
46 第3の軸、相互接続部材
48 第4の軸、相互接続部材
50 固定部材、変速機筐体、軸、相互接続部材
52 第5の軸、相互接続部材
54 第6の軸、部材、相互接続部材
56 第7の軸、相互接続部材
58 第8の軸、相互接続部材
60 軸、相互接続部材
62 軸、相互接続部材
110 多段変速機
114A 第1の太陽歯車部材
114B 輪歯車部材
114C 遊星歯車キャリア
114D 第2の太陽歯車部材、太陽歯車
114E ピニオン歯車、第1の遊星ピニオン歯車、遊星歯車
114F ピニオン歯車、第2の遊星ピニオン歯車、遊星歯車、ピニオン
116F 段付きピニオン歯車、段付き遊星歯車
118A 太陽歯車部材
118B 輪歯車部材
118D 太陽歯車部材
118E 遊星歯車、ピニオン歯車
118F 遊星歯車、ピニオン歯車
120 多段変速機
130 多段変速機
132 より大きい直径部分
134 小さい直径部分
140 多段変速機
150 多段変速機
160 多段変速機
200 第1の遊星歯車セット
200A 太陽歯車部材
200B 遊星歯車キャリア部材、遊星歯車キャリア
200C 輪歯車部材
200D 遊星歯車、ピニオン歯車
202 第2の遊星歯車セット
202A 太陽歯車部材
202B 遊星歯車キャリア部材
202C 輪歯車部材
202D 遊星歯車、ピニオン歯車
【手続補正書】
【提出日】2015年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、ここで参照により本明細書にその全体が組み込まれる、2014年3月20日に出願された米国仮特許出願第61/968,142号の優先権を主張する。
【0002】
[0002]本発明は、一般的に多段変速機に関し、より詳細には、複数の速度、4つの遊星歯車セットであって、そのうちの2つが単一の遊星歯車セット組立体に組み合わされうる遊星歯車セット、および複数のトルク伝達デバイスを有する変速機に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]本節内の記述は、単に本開示に関する背景情報を提供するものであり、従来技術を構成する場合も構成しない場合もある。
【0004】
[0004]典型的な多段変速機は、摩擦クラッチ、遊星歯車装置、および固定相互接続の組合せを使用して、複数の歯車比を達成する。遊星歯車セットの数および物理的な配置は、一般的に、実装、費用、および所望の速度比により定められる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】BenfordおよびLeising著、SAE Paper 810102、「The Lever Analogy: A New Tool in Transmission Analysis」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0005]現在の変速機は、その意図される目的に達するが、特に効率、応答性および滑らかさの観点からの改善した性能、ならびに主に減少したサイズおよび重量といった改善した実装を呈する、新規で改善された変速機構成への必要性は、本質的に絶えず続いている。したがって、改善され、費用効率的で、小型の多段変速機の必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0006]変速機は、入力部材、出力部材、遊星歯車セット組立体、2つの遊星歯車セット、複数の相互接続部材、および6つのトルク伝達デバイスを有して提供される。トルク伝達デバイスは、例えば、クラッチおよびブレーキであってよい。
【0008】
[0007]本発明の実施形態では、遊星歯車セット組立体は、第1の部材、第2の部材、第3の部材、および第4の部材を有する。
【0009】
[0008]本発明の別の実施形態では、第1の遊星歯車セットは、第1、第2、および第3の部材を有する。
【0010】
[0009]本発明の別の実施形態では、第1の相互接続部材は、遊星歯車セット組立体の第3の部材を第1の遊星歯車セットの第2の部材と連続的に相互接続する。
【0011】
[0010]本発明の別の実施形態では、第2の遊星歯車セットが、第1、第2、および第3の部材を有する。
【0012】
[0011]本発明の別の実施形態では、第2の相互接続部材が、第1の遊星歯車セットの第1の部材を第2の遊星歯車セットの第1の部材と連続的に相互接続する。
【0013】
[0012]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の部材のうちの少なくとも1つ、遊星歯車セット組立体の部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える第1および第2の遊星歯車セットの部材のうちの1つ、第1および第2の遊星歯車セットの部材のうちの1つの他の部材、入力部材、出力部材、ならびに固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である。
【0014】
[0013]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第1は、遊星歯車セット組立体の第1の部材を、第1の遊星歯車セットの第1の部材および第2の遊星歯車セットの第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0015】
[0014]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第2は、遊星歯車セット組立体の第2の部材を、第1の遊星歯車セットの第1の部材および第2の遊星歯車セットの第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0016】
[0015]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第3は、第1の遊星歯車セットの第3の部材を、第2の遊星歯車セットの第2の部材および出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0017】
[0016]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第4は、遊星歯車セット組立体の第2の部材を、第2の遊星歯車セットの第3の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0018】
[0017]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第5は、遊星歯車セット組立体の第4の部材を、固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0019】
[0018]本発明の別の実施形態では、6つのトルク伝達機構のうちの第6は、第2の遊星歯車セットの第3の部材を、固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0020】
[0019]本発明の別の実施形態では、第1および第2の遊星歯車セットの第1の部材が太陽歯車であり、遊星歯車セット組立体の第4の部材が太陽歯車であり、第1および第2の遊星歯車セットの第2の部材がキャリア部材であり、遊星歯車セット組立体の第2の部材がキャリア部材であり、遊星歯車セット組立体の第3の部材が輪歯車であり、第1および第2の遊星歯車セットの第3の部材が輪歯車であり、遊星歯車セット組立体の第1の部材が共通歯車である。
【0021】
[0020]本発明の別の実施形態では、共通歯車は、外面および内面を有する単体歯車として形成され、ここで、外面が複数の歯車の歯を有し、内面が複数の歯車の歯を有する。
【0022】
[0021]本発明の別の実施形態では、単体歯車は、遊星歯車セット組立体のキャリア部材により回転可能に支持される第1の複数のピニオン歯車および遊星歯車セット組立体のキャリア部材により回転可能に支持される第2の複数のピニオン歯車と噛み合う。
【0023】
[0022]本発明の別の実施形態では、トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0024】
[0023]本発明のさらに別の実施形態では、変速機は、入力部材、出力部材、第1の太陽歯車を有する遊星歯車セット組立体、第2の太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する。キャリア部材は、第1の複数のピニオンおよび第2の複数のピニオンを回転可能に支持する。第1の複数のピニオンは、第1の太陽歯車および第2の複数のピニオンと互いに噛み合い、第2の複数のピニオンは、第1の複数のピニオンおよび第2の太陽歯車と互いに噛み合う。第1の遊星歯車セットは、太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する。第2の遊星歯車セットは、太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する。第1の相互接続部材は、遊星歯車セット組立体のキャリア部材を、入力部材および第1の遊星歯車セットのキャリア部材と連続的に相互接続する。第2の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットの太陽歯車を第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する。6つのトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の部材のうちの少なくとも1つ、遊星歯車セット組立体の部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える第1および第2の遊星歯車セットの部材のうちの少なくとも1つ、第1および第2の遊星歯車セットの部材のうちの少なくとも1つの他の部材、入力部材、出力部材、ならびに固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である。トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0025】
[0024]本発明のさらに別の実施形態では、変速機は、入力軸、出力軸、第1の太陽歯車を有する遊星歯車セット組立体、第2の太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を含む。キャリア部材は、ピニオン歯車の第1の組およびピニオン歯車の第2の組を支持する。ピニオン歯車の第2の組は、より大きい直径部分およびより小さい直径部分を有する、段付きピニオン歯車である。ピニオン歯車の第1の組は第1の太陽歯車と互いに噛み合い、ピニオン歯車の第2の組のより小さい直径部分はピニオン歯車の第1の組および輪歯車と互いに噛み合い、ピニオン歯車の第2の組のより大きい直径部分は、第2の太陽歯車と互いに噛み合う。第1の遊星歯車セットは、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。第2の遊星歯車セットは、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。第1の相互接続部材は、遊星歯車セット組立体のキャリア部材を第1の遊星歯車セットのキャリア部材および入力軸と連続的に相互接続する。第2の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットの太陽歯車を第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する。第1のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の第2の太陽歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第2のトルク伝達機構は、第2の遊星歯車セットの輪歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第3のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の第1の太陽歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第4のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の輪歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第5のトルク伝達機構は、第1の遊星歯車セットの輪歯車を第2の遊星歯車セットのキャリア部材および出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第6のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の輪歯車を第2の遊星歯車セットの輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0026】
[0025]本発明のさらに別の実施形態では、変速機は、入力軸、出力軸、第1の太陽歯車を有する遊星歯車セット組立体、第2の太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。キャリア部材は、ピニオン歯車の第1の組およびピニオン歯車の第2の組を支持する。ピニオン歯車の第1の組は第1の太陽歯車およびピニオン歯車の第2の組と互いに噛み合い、ピニオン歯車の第2の組はピニオン歯車の第1の組、輪歯車、および第2の太陽歯車と互いに噛み合う。第1の遊星歯車セットは、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。第2の遊星歯車セットは、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する。第1の相互接続部材は、遊星歯車セット組立体のキャリア部材を第1の遊星歯車セットのキャリア部材および入力軸と連続的に相互接続する。第2の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットの太陽歯車を第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する。第1のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の第2の太陽歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第2のトルク伝達機構は、第2の遊星歯車セットの輪歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第3のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の第1の太陽歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第4のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の輪歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第5のトルク伝達機構は、第1の遊星歯車セットの輪歯車を第2の遊星歯車セットのキャリア部材および出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第6のトルク伝達機構は、遊星歯車セット組立体の輪歯車を第2の遊星歯車セットの輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0027】
[0026]本発明のさらに別の実施形態では、変速機は、入力軸、出力軸、ならびに、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第1の遊星歯車セット、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第2の遊星歯車セット、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第3の遊星歯車セット、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第4の遊星歯車セットを含む。第1の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットのキャリア部材を第3の遊星歯車セットのキャリア部材および入力軸と連続的に相互接続する。第2の相互接続部材は、第1の遊星歯車セットの太陽歯車を第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する。第3の相互接続部材は、第3の遊星歯車セットのキャリア部材を第4の遊星歯車セットの輪歯車と連続的に相互接続する。第4の相互接続部材は、第3の遊星歯車セットの輪歯車を第4の遊星歯車セットのキャリア部材と連続的に相互接続する。第1のトルク伝達機構は、第3の遊星歯車セットの太陽歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第2のトルク伝達機構は、第2の遊星歯車セットの輪歯車を固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第3のトルク伝達機構は、第4の遊星歯車セットの太陽歯車を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第4のトルク伝達機構は、第4の遊星歯車セットのキャリア部材を第1の太陽歯車および第2の遊星歯車セットの太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。第5のトルク伝達機構は、第1の遊星歯車セットの輪歯車を第2の遊星歯車セットのキャリア部材および出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。第6のトルク伝達機構は、第4の遊星歯車セットのキャリア部材を第2の遊星歯車セットの輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。トルク伝達機構は、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、入力部材と出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0028】
本明細書には、以下の態様の変速機が記載されている。
第1の態様の変速機は、入力部材と、出力部材と、第1の部材、第2の部材、第3の部材、および第4の部材を有する遊星歯車セット組立体と、第1、第2、および第3の部材を有する第1の遊星歯車セットと、前記遊星歯車セット組立体の前記第3の部材を前記第1の遊星歯車セットの前記第2の部材と連続的に相互接続する第1の相互接続部材と、第1、第2、および第3の部材を有する第2の遊星歯車セットと、前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材を前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と連続的に相互接続する第2の相互接続部材と、前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つ、前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材の1つ、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材のうちの1つの他の部材、前記入力部材、前記出力部材、ならびに前記固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である、6つのトルク伝達機構とを備え、前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0029】
第2の態様の変速機は、第1の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第1が、前記遊星歯車セット組立体のうちの前記第1の部材を、前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材および前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
第3の態様の変速機は、第2の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第2が、前記遊星歯車セット組立体のうちの前記第2の部材を、前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材および前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
第4の態様の変速機は、第3の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第3が、前記第1の遊星歯車セットの前記第3の部材を、前記第2の遊星歯車セットの前記第2の部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
第5の態様の変速機は、第4の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第4が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の部材を、前記第2の遊星歯車セットの前記第3の部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
第6の態様の変速機は、第5の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第5が、前記遊星歯車セット組立体の前記第4の部材を、前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
第7の態様の変速機は、第6の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第6が、前記第2の遊星歯車セットの前記第3の部材を、前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
第8の態様の変速機は、第1の態様において、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第1の部材が太陽歯車であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第4の部材が太陽歯車であり、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第2の部材がキャリア部材であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の部材がキャリア部材であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第3の部材が輪歯車であり、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第3の部材が輪歯車であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の部材が共通歯車である。
第9の態様の変速機は、第8の態様において、前記共通歯車が外面および内面を有する単体歯車として形成され、前記外面が複数の歯車の歯を有し、前記内面が複数の歯車の歯を有する。
第10の態様の変速機は、第9の態様において、前記単体歯車が、前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材により回転可能に支持される第1の複数のピニオン歯車および前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材により回転可能に支持される第2の複数のピニオン歯車と噛み合う。
第11の態様の変速機は、入力部材と、出力部材と、第1の太陽歯車、第2の太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する遊星歯車セット組立体であって、前記キャリア部材が第1の複数のピニオンおよび第2の複数のピニオンを回転可能に支持し、前記第1の複数のピニオンが、前記第1の太陽歯車および前記第2の複数のピニオンと互いに噛み合い、前記第2の複数のピニオンが前記第1の複数のピニオンおよび前記第2の太陽歯車と互いに噛み合う、遊星歯車セット組立体と、太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する第1の遊星歯車セットと、太陽歯車、キャリア部材、および輪歯車を有する第2の遊星歯車セットと、前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材を、前記入力部材および前記第1の遊星歯車セットの前記キャリア部材と連続的に相互接続する、第1の相互接続部材と、前記第1の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第2の遊星歯車セットの太陽歯車と連続的に相互接続する、第2の相互接続部材と、前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つ、前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材のうちの少なくとも1つ、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材のうちの少なくとも1つの他の部材、前記入力部材、前記出力部材、ならびに固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である、6つのトルク伝達機構とを備え、前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
第12の態様の変速機は、第11の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第1が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の太陽歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
第13の態様の変速機は、第12の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第2が、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車を、前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
第14の態様の変速機は、第13の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第3が、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の太陽歯車を、前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。
第15の態様の変速機は、第13の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第4が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を、前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0030】
第16の態様の変速機は、第15の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第5が、前記第1の遊星歯車セットの前記輪歯車を、前記第2の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0031】
第17の態様の変速機は、第16の態様において、前記6つのトルク伝達機構のうちの第6が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能である。
【0032】
第18の態様の変速機は、入力軸と、出力軸と、第1の太陽歯車、第2の太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する遊星歯車セット組立体であって、前記キャリア部材がピニオン歯車の第1の組およびピニオン歯車の第2の組を支持し、ピニオン歯車の前記第2の組がより大きい直径部分およびより小さい直径部分を有する段付きピニオン歯車であり、ピニオン歯車の前記第1の組が前記第1の太陽歯車と互いに噛み合い、ピニオン歯車の前記第2の組の前記より小さい直径部分がピニオン歯車の前記第1の組および前記輪歯車と互いに噛み合い、ピニオン歯車の前記第2の組の前記より大きい直径部分が前記第2の太陽歯車と互いに噛み合う、遊星歯車セット組立体と、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第1の遊星歯車セットと、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第2の遊星歯車セットと、前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材を前記第1の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記入力軸と連続的に相互接続する、第1の相互接続部材と、前記第1の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と連続的に相互接続する、第2の相互接続部材とを備え、第1のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の太陽歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第2のトルク伝達機構が、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第3のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の太陽歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、第4のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、第5のトルク伝達機構が、前記第1の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第6のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0033】
第19の態様の変速機は、入力軸と、出力軸と、第1の太陽歯車、第2の太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する遊星歯車セット組立体であって、前記キャリア部材がピニオン歯車の第1の組およびピニオン歯車の第2の組を支持し、ピニオン歯車の前記第1の組が前記第1の太陽歯車およびピニオン歯車の前記第2の組と互いに噛み合い、ピニオン歯車の前記第2の組がピニオン歯車の前記第1の組、前記輪歯車、および前記第2の太陽歯車と互いに噛み合う、遊星歯車セット組立体と、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第1の遊星歯車セットと、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第2の遊星歯車セットと、前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材を前記第1の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記入力軸と連続的に相互接続する、第1の相互接続部材と、前記第1の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と連続的に相互接続する、第2の相互接続部材とを備え、第1のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の太陽歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第2のトルク伝達機構が、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第3のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の太陽歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、第4のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、第5のトルク伝達機構が、前記第1の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第6のトルク伝達機構が、前記遊星歯車セット組立体の前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0034】
第20の態様の変速機は、入力軸と、出力軸と、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第1の遊星歯車セットと、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第2の遊星歯車セットと、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第3の遊星歯車セットと、太陽歯車、輪歯車、およびキャリア部材を有する第4の遊星歯車セットと、前記第1の遊星歯車セットの前記キャリア部材を前記第3の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記入力軸と連続的に相互接続する、第1の相互接続部材と、前記第1の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と連続的に相互接続する、第2の相互接続部材と、前記第3の遊星歯車セットの前記キャリア部材を前記第4の遊星歯車セットの前記輪歯車と連続的に相互接続する、第3の相互接続部材と、前記第3の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記第4の遊星歯車セットの前記キャリア部材と連続的に相互接続する、第4の相互接続部材とを備え、第1のトルク伝達機構が、前記第3の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第2のトルク伝達機構が、前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第3のトルク伝達機構が、前記第4の遊星歯車セットの前記太陽歯車を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、第4のトルク伝達機構が、前記第4の遊星歯車セットの前記キャリア部材を前記第1の前記太陽歯車および前記第2の遊星歯車セットの前記太陽歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、第5のトルク伝達機構が、前記第1の遊星歯車セットの前記輪歯車を前記第2の遊星歯車セットの前記キャリア部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能であり、第6のトルク伝達機構が、前記第4の遊星歯車セットの前記キャリア部材を前記第2の遊星歯車セットの前記輪歯車と相互接続するように選択的に係合可能であり、前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する。
【0035】
[0027]本発明のさらなる特徴、態様、および利点は、以下の説明および添付図面を参照することにより明らかとなるであろう。添付図面中では、同様の参照番号は、同じ構成要素、要素、または特徴を指す。
【0036】
[0028]本明細書に記載される図面は、説明のためだけのものであり、何らかの形で、本開示の範囲を制限する意図はない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】[0029]本発明の原理に従う、変速機のレバー図である。
【
図2】[0030]本発明の原理に従う、
図1の変速機の実施形態の略図である。
【
図3】[0031]本発明の原理に従う、
図1の変速機の別の実施形態の略図である。
【
図4】[0032]本発明の原理に従う、
図1の変速機のさらに別の実施形態の略図である。
【
図5】[0033]本発明の原理に従う、
図1の変速機のまた別の実施形態の略図である。
【
図6】[0034]本発明の原理に従う、
図1の変速機のさらに別の実施形態の略図である。
【
図7】[0035]
図2〜
図6に図示された変速機の、複数の前進、および少なくとも1つの逆方向速度または歯車比を生成するための、さまざまなトルク伝達要素の係合状態の例を提示する真理値表である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
[0036]以下の記載は、単に例示的な性格のものであり、本開示、用途、または使用法を制限する意図はない。
【0039】
[0037]ここで
図1を参照すると、多段変速機10の実施形態が、レバー図形式で図示される。レバー図は、自動変速機などの機械的デバイスの構成要素の概略図である。各個別のレバーは、遊星歯車セットを表し、遊星歯車の3つの基本的機械的構成要素がそれぞれ節点により表される。したがって、単一のレバーは、3つの節点、すなわち、太陽歯車用の節点、遊星歯車キャリア用の節点、および輪歯車用の節点を含む。いくつかの場合に、2つのレバーは、3つより多くの節点(典型的には4つの節点)を有する単一のレバーに組み合わされうる。例えば、2つの異なるレバー上の2つの節点が固定した接続を通して相互接続される場合、2つの節点は、単一のレバー上の単一の節点として表されうる。各レバーの節点間の相対的な長さが、各歯車セットそれぞれの、輪対太陽の比を表すために使用されうる。次に、これらのレバー比は、適切な比および比の数列を達成するため、変速機の歯車比を変えるために使用される。さまざまな遊星歯車セットの節点間の機械的結合部または相互接続部は、細い水平の線により図示され、クラッチおよびブレーキなどのトルク伝達デバイスは、交互配置された指状突起として提示される。レバー図の形式、目的、および使用法のさらなる説明は、ここで、参照により完全に組み込まれる、BenfordおよびLeising著、SAE Paper 810102、「The Lever Analogy: A New Tool in Transmission Analysis」に見い出されうる。
【0040】
[0038]変速機10は、入力軸または部材12、遊星歯車セット組立体14、第1の遊星歯車セット16、および第2の遊星歯車セット18、ならびに出力軸または部材20を含む。
図1のレバー図では、遊星歯車セット組立体14は、4つの節点、すなわち、第1の節点14A、第2の節点14B、第3の節点14C、および第4の節点14Dを有する。第1の遊星歯車セット16は、3つの節点、すなわち、第1の節点16A、第2の節点16B、および第3の節点16Cを有する。第2の遊星歯車セット18は、3つの節点、すなわち、第1の節点18A、第2の節点18B、および第3の節点18Cを有する。入力部材12は、遊星歯車セット組立体14の第3の節点14Cに連続的に結合される。出力部材20は、第2の遊星歯車セット18の第2の節点18Bに連続的に結合される。
【0041】
[0039]遊星歯車セット組立体14の第3の節点14Cは、第1の遊星歯車セット16の第2の節点16Bに結合される。第1の遊星歯車セット16の第1の節点16Aは、第2の遊星歯車セット18の第1の節点18Aに結合される。
【0042】
[0040]第1のクラッチ22は、遊星歯車セット組立体14の第4の節点14Dを固定部材50と選択的に接続する。第2のクラッチ24は、第2の遊星歯車セット18の第3の節点18Cを固定部材50と選択的に接続する。第3のクラッチ26は、遊星歯車セット組立体14の第1の節点14Aを第1の遊星歯車セット16の第1の節点16Aおよび第2の遊星歯車セット18の第1の節点18Aと選択的に接続する。第4のクラッチ28は、遊星歯車セット組立体14の第2の節点14Bを第1の遊星歯車セット16の第1の節点16Aおよび第2の遊星歯車セット18の第1の節点18Aと選択的に接続する。第5のクラッチ30は、第1の遊星歯車セット16の第3の節点16Cを第2の遊星歯車セット18の第2の節点18Bと選択的に接続する。第6のクラッチ32は、遊星歯車セット組立体14の第2の節点14Bを第2の遊星歯車セット18の第3の節点18Cと選択的に接続する。
【0043】
[0041]ここで
図2を参照して、スティック線図は、本発明の一形態に従う、多段変速機110の実施形態の概略配置を提示する。
図2では、
図1のレバー図からの番号付与が引き継がれる。クラッチおよび結合部は対応して提示され、一方、遊星歯車セットまたは歯車セット組立体の節点は、ここで、太陽歯車、輪歯車、遊星歯車、および遊星歯車キャリアなどの、遊星歯車セットまたは遊星歯車セット組立体の構成要素として現れる。
【0044】
[0042]例えば、本実施形態の変速機110では、遊星歯車セット組立体14は、積み重ねられた遊星歯車セットとして構成される。遊星歯車セット組立体14は、太陽−輪共通歯車部材14A、遊星歯車キャリア14B、輪歯車部材14C、および太陽歯車部材14Dを含む。太陽−輪共通歯車部材14Aは、内面に歯車の歯、および外面に歯車の歯を有する組合せ歯車である。したがって、太陽−輪共通歯車部材14Aは、輪歯車および太陽歯車の役割を果たすように構成される。太陽−輪共通歯車部材14Aは、第1の軸または相互接続部材42と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア14Bは、遊星ピニオン歯車14E(そのうちの1つのみが図示される)の第1の組、および遊星ピニオン歯車14F(そのうちの1つのみが図示される)の第2の組を回転可能に支持する。遊星歯車キャリア14Bは、第2の軸または相互接続部材44と共通して回転するために接続される。輪歯車部材14Cは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。太陽歯車部材14Dは、第3の軸または相互接続部材46と共通して回転するために接続される。遊星ピニオン歯車14Eの第1の組は、太陽歯車部材14Dおよび太陽−輪共通歯車部材14Aの内面の両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。遊星ピニオン歯車14Fの第2の組は、輪歯車部材14Cおよび太陽−輪共通歯車部材14Aの外面の両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。
【0045】
[0043]第1の遊星歯車セット16は、太陽歯車部材16A、遊星歯車キャリア部材16B、および輪歯車部材16Cを含む。太陽歯車部材16Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア部材16Bは、ピニオン歯車16D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車キャリア部材16Bは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。遊星ピニオン歯車16Dの組は太陽歯車部材16Aおよび輪歯車部材16Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。輪歯車部材16Cは、第5の軸または相互接続部材52と共通して回転するために接続される。
【0046】
[0044]第2の遊星歯車セット組立体18は、太陽歯車部材18A、遊星歯車キャリア部材18B、および輪歯車部材18Cを含む。太陽歯車部材18Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。遊星キャリア部材18Bは、出力軸または部材20と共通して回転するために接続される。遊星キャリア部材18Bは、遊星ピニオン歯車18D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星ピニオン歯車18Dは太陽歯車部材18Aおよび輪歯車部材18Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。輪歯車部材18Cは、第6の軸または部材54と共通して回転するために接続される。
【0047】
[0045]入力軸または部材12は、エンジン(図示せず)またはトルク変換器のタービン(図示せず)などの入力源に連続的に接続される。出力軸または部材20は、最終駆動単位またはトランスファーケース(図示せず)などの別の出力と連続的に接続される。
【0048】
[0046]第1のブレーキ22および第2のブレーキ24、ならびに第1のクラッチ26、第2のクラッチ28、第3のクラッチ30、および第4のクラッチ32を含むトルク伝達機構は、軸または相互接続部材42、44、46、48、52、54の、他の軸または相互接続部材、遊星歯車セット組立体14、16、18の部材、または固定部材もしくは変速機筐体50への選択的な相互接続を可能にする。
【0049】
[0047]例えば、第1のブレーキ22は、太陽歯車14Dが変速機筐体50に対して回転するのを制限するために、第3の軸または相互接続部材46を変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第2のブレーキ24は、輪歯車部材18Cおよび軸54が変速機筐体50に対して回転するのを制限するために、輪歯車部材18Cおよび第6の軸または相互接続部材54を変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第1のクラッチ26は、第1の軸または相互接続部材42を第4の軸または相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第2のクラッチ28は、第2の軸または相互接続部材44を第4の軸または相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第3のクラッチ30は、出力部材20を第5の軸または相互接続部材52と接続するように選択的に係合可能である。第4のクラッチ32は、第2の軸または相互接続部材44を第6の軸または相互接続部材54と接続するように選択的に係合可能である。
【0050】
[0048]ここで
図3を参照して、スティック線図は、本発明の別の形態に従う、多段変速機120の別の実施形態の概略配置を提示する。
図3では、
図1および
図2の図面からの番号付与が引き継がれる。クラッチおよび結合部は対応して提示されるが、歯車セット組立体14、16、および18の節点は、ここで、
図2に図示されるものとは異なる遊星歯車セットの構成要素に対応しうる。
【0051】
[0049]例えば、遊星歯車セット組立体14は、ここで、第1の太陽歯車部材114Aおよび第2の太陽歯車部材114D、輪歯車部材114B、ならびに遊星歯車キャリア114Cを含む、ラビニヨ型歯車セット組立体114である。第1の太陽歯車部材114Aは、第1の軸または相互接続部材42と共通して回転するために接続される。第2の太陽歯車部材114Dは、第3の軸または相互接続部材46と共通して回転するために接続される。輪歯車部材114Bは、第2の軸または相互接続部材44と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア114Cは、ピニオン歯車114E、114Fの第1および第2の組(各組の1つのみが図示される)を回転可能に支持する。第1の遊星ピニオン歯車114Eは、第1の太陽歯車114Aおよび遊星ピニオン歯車114Fの第2の組と噛み合う、短いピニオンである。第2の遊星ピニオン歯車114Fは、第2の太陽歯車114D、輪歯車114B、および遊星ピニオン歯車114Eの第1の組と噛み合う、長いピニオンである。遊星歯車キャリア部材114Cは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。
【0052】
[0050]
図2の実施形態内のように、第1の遊星歯車セット16は、太陽歯車部材16A、遊星歯車キャリア部材16B、および輪歯車部材16Cを含む。太陽歯車部材16Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア部材16Bは、ピニオン歯車16D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車キャリア部材16Bは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。遊星ピニオン歯車16Dの組は太陽歯車部材16Aおよび輪歯車部材16Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。輪歯車部材16Cは、第5の軸または相互接続部材52と共通して回転するために接続される。
【0053】
[0051]第2の遊星歯車セット18は、太陽歯車部材18A、遊星歯車キャリア部材18B、および輪歯車部材18Cを含む。太陽歯車部材18Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。遊星キャリア部材18Bは、出力軸または部材20と共通して回転するために接続される。遊星キャリア部材18Bは、遊星ピニオン歯車18D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星ピニオン歯車18Dは太陽歯車部材18Aおよび輪歯車部材18Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。輪歯車部材18Cは、第6の軸または部材54と共通して回転するために接続される。
【0054】
[0052]第1のブレーキ22および第2のブレーキ24、ならびに第1のクラッチ26、第2のクラッチ28、第3のクラッチ30、および第4のクラッチ32を含むトルク伝達機構は、軸または相互接続部材42、44、46、48、52、54の、他の軸または相互接続部材、遊星歯車セット14、16、18の部材、または固定部材もしくは変速機筐体50への選択的な相互接続を可能にする。例えば、第1のブレーキ22は、太陽歯車114Dが変速機筐体50に対して回転するのを制限するために、第3の軸または相互接続部材46を変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第2のブレーキ24は、輪歯車部材18Cおよび軸54が変速機筐体50に対して回転するのを制限するために、輪歯車部材18Cおよび第6の軸または相互接続部材54を変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第1のクラッチ26は、第1の軸または相互接続部材42を第4の軸または相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第2のクラッチ28は、第2の軸または相互接続部材44を第4の軸または相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第3のクラッチ30は、出力軸20を第5の軸または相互接続部材52と接続するように選択的に係合可能である。第4のクラッチ32は、第2の軸または相互接続部材44を第6の軸または相互接続部材54と接続するように選択的に係合可能である。
【0055】
[0053]ここで
図4を参照して、スティック線図は、本発明の原理に従う、多段変速機130の別の実施形態の概略配置を提示する。
図4では、
図1および
図3の図面からの番号付与が引き継がれる。しかし、変速機130では、
図3の遊星歯車またはピニオン114Fは、より大きい直径部分132および小さい直径部分134を有する段付きピニオン歯車116Fとして構成される。段付き遊星歯車116Fの各々の大きい直径部132は、第2の太陽歯車部材114Dと互いに噛み合わされる。段付き遊星歯車116Fの各々の小さい直径部134は、輪歯車部材114Bおよび遊星歯車114Eの両方と互いに噛み合わされる。遊星歯車114Eは、段付き遊星歯車116Fおよび第1の太陽歯車部材114Aの両方とそれぞれ互いに噛み合わされる。
【0056】
[0054]ここで
図5を参照して、スティック線図は、本発明の原理に従う、多段変速機140の別の実施形態の概略配置を提示する。
図5では、
図1および
図3の図面からの番号付与が引き継がれる。しかし、変速機140では、短い遊星またはピニオン歯車114Eは、長い遊星またはピニオン歯車118Eとして構成され、長い遊星またはピニオン歯車114Fは、短い遊星またはピニオン歯車118Fとして構成される。長い遊星歯車118Eは、太陽歯車部材118Aおよび短い遊星歯車118Fの両方とそれぞれ互いに噛み合わされる。短い遊星歯車118Fは、長い遊星歯車118E、輪歯車118B、および太陽歯車部材118Dの両方とそれぞれ互いに噛み合わされる。
【0057】
[0055]ここで
図6を参照して、スティック線図は、本発明の原理に従う、多段変速機150の実施形態の概略配置を提示する。
図6では、
図1のレバー図からの番号付与が引き継がれる。クラッチおよび結合部は対応して提示され、一方、歯車セット組立体の節点は、ここで、太陽歯車、輪歯車、遊星歯車、および遊星歯車キャリアなどの、遊星歯車セットの構成要素として現れる。
【0058】
[0056]例えば、遊星歯車セット組立体14は、第1の遊星歯車セット200および第2の遊星歯車セット202を含む、2つの別個の遊星歯車セットとして構成される。したがって、遊星歯車セット組立体14の節点のいくつかは、第1の遊星歯車セット200および第2の遊星歯車セット202の両方の複数の構成要素に対応する。例えば、第1の遊星歯車セット200は、太陽歯車部材200A、遊星歯車キャリア部材200B、および輪歯車部材200Cを含む。キャリア部材200Bは、遊星またはピニオン歯車200D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車200Dの各々は、太陽歯車部材200Aおよび輪歯車部材200Cの両方と互いに噛み合わされる。第2の遊星歯車セット202は、太陽歯車部材202A、遊星歯車キャリア部材202B、および輪歯車部材202Cを含む。キャリア部材202Bは、遊星またはピニオン歯車202D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車202Dの各々は、太陽歯車部材202Aおよび輪歯車部材202Cの両方と互いに噛み合わされる。したがって、
図1のレバー図の遊星歯車セット組立体14の第1の節点14Aは、太陽歯車部材202Aに対応する。遊星歯車セット組立体14の第2の節点14Bは、輪歯車200C、およびキャリア部材202Bに対応する。第1の遊星歯車セット組立体の第3の節点14Cは、キャリア部材200B、および輪歯車部材202Cに対応する。遊星歯車セット組立体14の第4の節点14Dは、太陽歯車部材200Aに対応する。
【0059】
[0057]太陽歯車部材200Aは、第3の軸または相互接続部材46と共通して回転するために接続される。遊星歯車キャリア200Bは、第7の軸または相互接続部材56および入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。輪歯車部材200Cは、第8の軸または相互接続部材58と共通して回転するために接続される。
【0060】
[0058]太陽歯車部材200Aは、第1の軸または相互接続部材42と共通して回転するために接続される。キャリア部材202Bは、第2の軸または相互接続部材44および第8の軸または相互接続部材58と共通して回転するために接続される。輪歯車部材202Cは、第7の軸または相互接続部材56と共通して回転するために接続される。
【0061】
[0059]第2の歯車セット組立体16は、太陽歯車部材16A、遊星歯車キャリア部材16B、および輪歯車部材16Cを含む。遊星歯車キャリア部材16Bは、遊星またはピニオン歯車16D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車16Dは太陽歯車部材16Aおよび輪歯車部材16Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。太陽歯車部材16Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。キャリア部材16Bは、入力軸または部材12と共通して回転するために接続される。輪歯車部材16Cは、第5の軸または相互接続部材52と共通して回転するために接続される。
【0062】
[0060]第3の歯車セット組立体18は、太陽歯車部材18A、遊星歯車キャリア部材18B、および輪歯車部材18Cを含む。遊星歯車キャリア部材18Bは、遊星またはピニオン歯車18D(そのうちの1つのみが図示される)の組を回転可能に支持する。遊星歯車18Dは太陽歯車部材18Aおよび輪歯車部材18Cの両方と互いに噛み合うようにそれぞれ構成される。太陽歯車部材18Aは、第4の軸または相互接続部材48と共通して回転するために接続される。キャリア部材18Bは、出力軸または部材20と共通して回転するために接続される。輪歯車部材18Cは、第6の軸または相互接続部材54およびブレーキ24と共通して回転するために接続される。
【0063】
[0061]入力軸または部材12は、エンジン(図示せず)またはトルク変換器のタービン(図示せず)などの入力源に連続的に接続される。出力軸または部材20は、最終駆動単位またはトランスファーケース(図示せず)などの自動車車両出力と連続的に接続される。
【0064】
[0062]第1のクラッチ22および第2のクラッチ24、第3のクラッチ26、および第4のクラッチ28ならびに第1のブレーキ30および第2のブレーキ32を含むトルク伝達機構は、軸または相互接続部材42、44、46、48、52、54、56、58の、他の軸または相互接続部材42、44、46、48、52、54、56、58、歯車セット組立体14、16、18の部材、または固定部材もしくは変速機筐体50への選択的な相互接続を可能にする。例えば、第1のブレーキ22は、太陽歯車部材200Aが筐体50に対して回転するのを制限するために、第3の相互接続部材46を固定部材または変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第2のブレーキ24は、輪歯車部材18Cおよび第6の相互接続部材54が回転するのを制限するために、第6の相互接続部材54および輪歯車18Cを固定部材または変速機筐体50に接続するように選択的に係合可能である。第1のクラッチ26は、第1の相互接続部材42を第4の相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第2のクラッチ28は、第2の相互接続部材44を第4の相互接続部材48と接続するように選択的に係合可能である。第3のクラッチ30は、第5の相互接続部材52を出力部材20と接続するように選択的に係合可能である。第4のクラッチ32は、第2の相互接続部材44を第6の相互接続部材54と接続するように選択的に係合可能である。
【0065】
[0063]ここで
図7を参照し、
図1〜
図6を引き続き参照すると、多段変速機10、110、120、130、140、150、および160の動作が記載されることになる。変速機は、入力軸または部材12から出力軸または部材20に、複数の前進速度トルク比および少なくとも1つの逆方向速度またはトルク比で、トルクを伝達することが可能であることを理解されよう。各前進および逆方向速度またはトルク比は、下で説明されるように、トルク伝達機構(すなわち、第1のブレーキ22、第2のブレーキ24、第1のクラッチ26、第2のクラッチ28、第3のクラッチ30、および第4のクラッチ32)のうちの1つまたは複数の係合により得られる。
【0066】
[0064]
図7は、さまざまな歯車状態を達成するために活動化または係合される、トルク伝達機構のさまざまな組合せを提示する真理値表である。欄内の「X」は、特定のクラッチまたはブレーキが所望の歯車状態を達成するように係合されることを意味する。さまざまな歯車状態の実際の数値の歯車比も提示されるが、これらの数値は例示のみであり、変速機のさまざまな用途および動作基準に適応するため、かなりの範囲にわたって調整されうることを理解されたい。もちろん、選択される歯車の直径、歯車の歯数、および歯車の構成に応じて、他の歯車比が達成可能である。
【0067】
[0065]例えば、逆方向歯車は、第2のブレーキ24、第1のクラッチ26、および第4のクラッチ32を係合または活動化することにより確立される。同様に、例として
図7に示されるように、クラッチおよびブレーキの係合の異なる組合せを通して、10の前進速度または歯車比が達成される。
図7は、第4の歯車および第7の歯車を達成するための、複数のクラッチおよびブレーキの係合オプションも図示する。
【0068】
[0066]本発明の範囲から逸脱することなく、軸または相互接続部材12、20、42、44、46、48、50、54、56、58、60、および62は、それぞれ単一の単体部材であってよく、またはそれぞれ複数の相互接続された回転可能部材からなってよいことを理解されたい。
【0069】
[0067]本発明の記載は、本質的に単に例示であり、本発明の趣旨から逸脱しない変形形態は、本発明の範囲内であることが意図される。そのような変形形態は、本発明の精神および範囲からの逸脱と考えられるべきでない。
【符号の説明】
【0070】
10 多段変速機
12 入力軸、入力部材、軸、相互接続部材、入力
14 遊星歯車セット組立体、遊星歯車セット、歯車セット組立体
14A 第1の節点、太陽−輪共通歯車部材
14B 第2の節点、遊星歯車キャリア、
14C 第3の節点、輪歯車部材
14D 第4の節点、太陽歯車部材、太陽歯車
14E 遊星ピニオン歯車
14F 遊星ピニオン歯車
16 第1の遊星歯車セット、遊星歯車セット組立体、第2の歯車セット組立体
16A 第1の節点、太陽歯車部材
16B 第2の節点、遊星歯車キャリア部材
16C 第3の節点、輪歯車部材
16D 遊星ピニオン歯車、ピニオン歯車
18 第2の遊星歯車セット、第2の遊星歯車セット組立体、第3の歯車セット組立体
18A 第1の節点、太陽歯車部材
18B 第2の節点、遊星歯車キャリア部材、遊星キャリア部材、キャリア部材
18C 第3の節点、輪歯車部材、輪歯車
18D 遊星ピニオン歯車、遊星歯車
20 出力軸、出力部材、軸、相互接続部材、出力
22 第1のクラッチ、第1のブレーキ
24 第2のクラッチ、第2のブレーキ
26 第3のクラッチ、第1のクラッチ
28 第4のクラッチ、第2のクラッチ
30 第5のクラッチ、第3のクラッチ、第1のブレーキ
32 第4のクラッチ、第6のクラッチ、第2のブレーキ
42 第1の軸、相互接続部材
44 第2の軸、相互接続部材
46 第3の軸、相互接続部材
48 第4の軸、相互接続部材
50 固定部材、変速機筐体、軸、相互接続部材
52 第5の軸、相互接続部材
54 第6の軸、部材、相互接続部材
56 第7の軸、相互接続部材
58 第8の軸、相互接続部材
60 軸、相互接続部材
62 軸、相互接続部材
110 多段変速機
114A 第1の太陽歯車部材
114B 輪歯車部材
114C 遊星歯車キャリア
114D 第2の太陽歯車部材、太陽歯車
114E ピニオン歯車、第1の遊星ピニオン歯車、遊星歯車
114F ピニオン歯車、第2の遊星ピニオン歯車、遊星歯車、ピニオン
116F 段付きピニオン歯車、段付き遊星歯車
118A 太陽歯車部材
118B 輪歯車部材
118D 太陽歯車部材
118E 遊星歯車、ピニオン歯車
118F 遊星歯車、ピニオン歯車
120 多段変速機
130 多段変速機
132 より大きい直径部分
134 小さい直径部分
140 多段変速機
150 多段変速機
160 多段変速機
200 第1の遊星歯車セット
200A 太陽歯車部材
200B 遊星歯車キャリア部材、遊星歯車キャリア
200C 輪歯車部材
200D 遊星歯車、ピニオン歯車
202 第2の遊星歯車セット
202A 太陽歯車部材
202B 遊星歯車キャリア部材
202C 輪歯車部材
202D 遊星歯車、ピニオン歯車
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部材と、
出力部材と、
第1の部材、第2の部材、第3の部材、および第4の部材を有する遊星歯車セット組立体と、
第1、第2、および第3の部材を有する第1の遊星歯車セットと、
前記遊星歯車セット組立体の前記第3の部材を前記第1の遊星歯車セットの前記第2の部材と連続的に相互接続する第1の相互接続部材と、
第1、第2、および第3の部材を有する第2の遊星歯車セットと、
前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材を前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と連続的に相互接続する第2の相互接続部材と、
前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つ、前記遊星歯車セット組立体の前記部材のうちの少なくとも1つの他の部材を備える前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材の1つ、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記部材のうちの1つの他の部材、前記入力部材、前記出力部材、ならびに前記固定部材と相互接続するように、選択的に係合可能である、6つのトルク伝達機構と
を備え、
前記トルク伝達機構が、少なくとも3つの組合せで選択的に係合可能であり、前記入力部材と前記出力部材の間で、複数の前進速度比および少なくとも1つの逆方向速度比を確立する、変速機。
【請求項2】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第1が、前記遊星歯車セット組立体のうちの前記第1の部材を、前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材および前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項1に記載の変速機。
【請求項3】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第2が、前記遊星歯車セット組立体のうちの前記第2の部材を、前記第1の遊星歯車セットの前記第1の部材および前記第2の遊星歯車セットの前記第1の部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項2に記載の変速機。
【請求項4】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第3が、前記第1の遊星歯車セットの前記第3の部材を、前記第2の遊星歯車セットの前記第2の部材および前記出力部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項3に記載の変速機。
【請求項5】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第4が、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の部材を、前記第2の遊星歯車セットの前記第3の部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項4に記載の変速機。
【請求項6】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第5が、前記遊星歯車セット組立体の前記第4の部材を、前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項5に記載の変速機。
【請求項7】
前記6つのトルク伝達機構のうちの第6が、前記第2の遊星歯車セットの前記第3の部材を、前記固定部材と相互接続するように選択的に係合可能である、請求項6に記載の変速機。
【請求項8】
前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第1の部材が太陽歯車であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第4の部材が太陽歯車であり、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第2の部材がキャリア部材であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第2の部材がキャリア部材であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第3の部材が輪歯車であり、前記第1および第2の遊星歯車セットの前記第3の部材が輪歯車であり、前記遊星歯車セット組立体の前記第1の部材が共通歯車である、請求項1に記載の変速機。
【請求項9】
前記共通歯車が外面および内面を有する単体歯車として形成され、前記外面が複数の歯車の歯を有し、前記内面が複数の歯車の歯を有する、請求項8に記載の変速機。
【請求項10】
前記単体歯車が、前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材により回転可能に支持される第1の複数のピニオン歯車および前記遊星歯車セット組立体の前記キャリア部材により回転可能に支持される第2の複数のピニオン歯車と噛み合う、請求項9に記載の変速機。
【外国語明細書】