【課題】映画等の宣伝用等の映画パンフレット等の配布媒体を見て、鑑賞等しようとする利用者が、簡易かつ迅速に予約券等の予約情報を取得することができる興業情報管理システム及び興業情報管理システムの制御方法を提供する。
【解決手段】各種興業に関する利用者の予約関連情報を管理する予約関連情報管理装置40と、各種興業の利用者が保持し、予約関連情報管理装置と通信可能な携帯端末20と、興業内容の告知で配布される配布媒体10と、を有し、配布媒体は、他の配布媒体と識別可能な一意識別情報と、携帯端末が予約関連情報管理装置にアクセスするためのアクセス情報を有し、携帯端末は、一意識別情報及びアクセス情報を取得可能で、予約関連情報管理装置は、携帯端末から取得した一意識別情報に基づいて予約関連情報を生成し、他の予約関連情報と区別する。
前記一意識別情報に対応する前記入場許可予約情報が複数の前記入場許可予約情報を含むときは、前記一意識別情報に従属する従属一意識別情報を付与することで管理する構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の興業情報管理システム。
前記従属一意識別情報に関し、対応する前記一意識別情報を変更して新たな一意識別情報を付与して、従前の前記一意識別情報と別個独立して管理することが可能な構成となっていることを特徴とする請求項3に記載の興業情報管理システム。
前記配布媒体には、前記特定の興業内容の情報である興業内容情報が、通信可能に記憶されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の興業情報管理システム。
前記一意識別情報、前記アクセス情報及び興業内容情報が、マトリックス型2次元コード情報として前記配布媒体に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の興業情報管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなシステムでは、利用者は、映画等の宣伝用等の映画パンフレット等の媒体を見ても、直ぐに予約することができないため、後で予約することとして、結局、予約を忘れてしまうことが多い。特に映画は極めて限られた期間内にのみ上映するため、観たい利用者の多くが最終的には鑑賞することなく上映期間が経過してしまい、映画の集客が不十分であるという問題があった。
【0005】
そこで、映画等の宣伝用等の映画パンフレット等の配布媒体を見て、鑑賞等しようとする利用者が、簡易かつ迅速に予約券等の予約情報を取得することができる興業情報管理システム及び興業情報管理システムの制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的は、本発明にあっては、少なくとも、各種興業に関する利用者の予約関連情報を管理する予約関連情報管理装置と、各種興業を利用する利用者が保持し、前記予約関連情報管理装置と通信可能な携帯端末と、特定の興業内容を告知するために配布される配布媒体と、を有し、前記配布媒体は、少なくとも他の前記配布媒体と識別可能な一意の情報である一意識別情報と、前記携帯端末が前記予約関連情報管理装置にアクセスするためのアクセス情報を有し、前記携帯端末は、これら一意識別情報及びアクセス情報を取得可能な構成となっており、前記予約関連情報管理装置は、前記携帯端末から取得した前記一意識別情報に基づいて前記予約関連情報を生成し、他の前記予約関連情報と区別する構成となっていることを特徴とする興業情報管理システムにより達成される。
【0007】
前記構成によれば、配布媒体は、少なくとも他の配布媒体と識別可能な一意の情報である一意識別情報を有し、携帯端末は、この一意識別情報を取得し、予約関連情報管理装置に送信する。そして、予約関連情報管理装置は、携帯端末から取得した一意識別情報に基づいて予約関連情報を生成し、他の予約関連情報と区別する構成となっている。
したがって、例えば、映画パンフレット等の配布媒体には、一意識別情報(一意識別番号等)が配置されているので、この映画パンフレット等を視認した利用者が、当該映画の予約券等を入手したいときは、当該一意識別番号を自己の携帯端末で取得し、その一意識別番号をそのまま、チケット管理サーバ等の予約関連情報管理装置に送信すれば、当該利用者用の予約関連情報が生成される。
このため、利用者は、会員登録等の煩雑な手続を行うことなく、映画等の宣伝用等のパンフレット等の配布媒体を見て、迅速且つ容易に予約券等の予約関連情報を生成することができる。
【0008】
好ましくは、前記予約関連情報管理装置は、前記一意識別情報に対応する入場許可予約情報を前記携帯端末に送信し、前記携帯端末から前記入場許可予約情報を取得する入場許可予約情報取得装置と、前記入場許可予約情報に基づいて入場許可情報を出力する入場許可情報出力装置を有し、前記入場許可予約情報取得装置が取得した前記入場許可予約情報が、前記予約関連情報管理装置の前記入場許可予約情報と同一と判断されたときにのみ前記入場許可情報が出力される構成となっていることを特徴とする。
【0009】
前記構成によれば、チケット管理サーバ等の予約関連情報管理装置が、一意識別情報に対応する例えば、予約番号等の入場許可予約情報を利用者の携帯端末に送信する。そして、映画館等の興業場所に配置される劇場側リードライタ装置等の入場許可予約情報取得装置が、携帯端末から取得した予約番号が、チケット管理サーバ等の予約番号等と同一と判断されたときのみ、入場券等の入場許可情報が出力される。
したがって、利用者は、チケット管理サーバ等から取得した予約番号等を記憶した携帯端末を用いるだけで、所望の映画館等の入場券等を取得することができる。
このため、利用者は、特に会員登録等をすることなる簡易な方法で入場券等を取得することができる。
また、映画館等の興業場所としても、適正な予約番号等であるかを容易且つ確実に判断することができ、不正な入場等を適切に排除することができる。
【0010】
好ましくは、前記一意識別情報に対応する前記入場許可予約情報が複数の前記入場許可予約情報を含むときは、前記一意識別情報に従属する従属一意識別情報を付与することで管理する構成となっていることを特徴とする。
【0011】
前記構成によれば、一意識別情報に対応する入場許可予約情報が複数の入場許可予約情報を含むときは、一意識別情報に従属する従属一意識別情報を付与することで管理する。
このため、利用者が同じ一意識別情報で、複数の予約番号等(入場券等)の取得を希望したときでも、これら複数の予約番号等(入場券等)を、それぞれ別個の従属一意識別情報等で管理することができ、それぞれに異なる情報(異なる映画館等)を付与することができる。
【0012】
好ましくは、前記従属一意識別情報に関し、対応する前記一意識別情報を変更して新たな一意識別情報を付与して、従前の前記一意識別情報と別個独立して管理することが可能な構成となっていることを特徴とする。
【0013】
前記構成によれば、従属一意識別情報毎に別個独立して管理できるので、従属一意識別情報毎に他人に譲渡等する場合にも容易に管理することができる。
【0014】
好ましくは、前記配布媒体には、前記特定の興業内容の情報である興業内容情報が、通信可能に記憶されていることを特徴とする。
【0015】
前記構成によれば、チケット管理サーバ等の予約関連情報管理装置が、配布媒体の映画の作品名等の興業内容情報を携帯端末を介して取得することができるので、チケット管理サーバ等は、映画の作品名等の興業内容情報と一意識別情報を容易に関連付けて処理することができる。
【0016】
好ましくは、前記一意識別情報、前記アクセス情報及び興業内容情報が、マトリックス型2次元コード情報として前記配布媒体に配置されていることを特徴とする。
【0017】
前記構成によれば、携帯端末が、一意識別情報、アクセス情報及び興業内容情報をマトリックス型2次元コード情報として取得できる。したがって、配布媒体にこれらの情報を簡易且つ容易に配置することができる。
【0018】
上記目的は、本発明にあっては、少なくとも、各種興業に関する利用者の予約関連情報を管理する予約関連情報管理装置と、各種興業を利用する利用者が保持し、前記予約関連情報管理装置と通信可能な携帯端末と、特定の興業内容を告知するために配布される配布媒体と、を有し、前記配布媒体は、少なくとも他の前記配布媒体と識別可能な一意の情報である一意識別情報と、前記携帯端末が前記予約関連情報管理装置にアクセスするためのアクセス情報を有し、前記携帯端末は、これら一意識別情報及びアクセス情報を取得可能な構成となっており、前記予約関連情報管理装置は、前記携帯端末から取得した前記一意識別情報に基づいて前記予約関連情報を生成し、他の前記予約関連情報と区別する構成となっていることを特徴とする興業情報管理システムの制御方法により達成される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、映画等の宣伝用等の映画パンフレット等の配布媒体を見て、鑑賞等しようとする利用者が、簡易かつ迅速に予約券等の予約情報を取得することができる興業情報管理システム及び興業情報管理システムの制御方法を提供することを目的とする。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0022】
図1は、本発明の興業情報管理システムである例えば、映画チケット予約システム1を示す概略図である。
図1に示すように、映画チケット予約システム1は、配布媒体である例えば、紙製の映画宣伝用の映画パンフレット10を有している。この映画パンフレット10には、興業内容である例えば、映画の作品名「ABC」の予告宣伝が印刷されていると共に、その表面には「マトリックス型2次元コード11」が印刷されている。
この「マトリックス型2次元コード11」には、一意識別情報である例えば、一意識別番号(12456)のデータが含まれている。
この一意識別番号は、映画パンフレット10毎に異なると共に、各映画パンフレット特有の番号となっている。したがって、同じ一意識別番号を有する映画パンフレットは2つと存在しない構成となっている。
【0023】
また、この「マトリックス型2次元コード11」には、アクセス情報である例えば、インターネット2上のリソースを特定するための記号等である「URL(Uniform Resource Locator)」情報も含まれている。すなわち、
図1に示す予約関連情報管理装置である例えば、チケット管理サーバ40に、インターネット網2を介して、アクセスするためのURL情報が含まれている。
【0024】
さらに、この「マトリックス型2次元コード11」には、興業内容情報である例えば、「映画の作品名情報(ABC等)」も含まれている。
【0025】
ところで、
図1に示すように、映画チケット予約システム1は、チケット管理サーバ40とインターネット網2及び基地局3等を介して通信可能な構成となっている携帯端末20も有している。
また、携帯端末20には、
図1に示すように、映画パンフレット10の「マトリックス型2次元コード11」を取得し、そのコードに含まれている情報を取得する「マトリックス型2次元コード取得装置21」有している。
【0026】
また、映画チケット予約システム1は、
図1に示すように、興業場所である劇場(映画館)に配置され、チケット管理サーバ40と通信可能である「劇場管理サーバ60」を有している。また、この劇場には、入り口に入場を制限することができる「ゲート80」が配置されると共に、このゲート80は、劇場管理サーバ60と通信可能に接続されている。
また、このゲート80には、携帯端末20と通信可能な入場許可予約情報取得装置である例えば、「劇場側リードライタ装置90」を有している。したがって、携帯端末20をこの劇場側リードライタ装置90に近づけると、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信が実行可能な構成となっている。
また、ゲート80には、入場許可情報である例えば、映画の入場券を印刷(出力)する入場許可情報出力装置である例えば、入場券印刷装置91も配置されている。
【0027】
図1に示す映画チケット予約システム1の携帯端末20、劇場管理サーバ60及びチケット管理サーバ40等は、コンピュータを備え、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やハードディスク等を有し、バスを介して接続されている。
【0028】
図2は、
図1の映画パンフレット10及び携帯端末20の主な構成を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、映画パンフレットは、上述のように、一意識別番号(12456)等の情報を有する「マトリックス型2次元コード11」を備えている。
また、
図2に示すように、携帯端末20は、「携帯端末制御部22」を有し、携帯端末制御部22は、上述の「マトリックス型2次元コード取得装置21」を制御する他、「携帯端末側通信装置23」、「携帯端末側ディスプレイ24」及び「携帯端末側入力装置25」も制御する構成となっている。
さらに、携帯端末制御部22は、
図2に示す携帯端末20の各種記憶部等も制御するが、これらについては後述する。
【0029】
図3は、
図1のチケット管理サーバ40の主な構成を示す概略ブロック図である。
図3に示すように、チケット管理サーバ40は、「チケット管理サーバ制御部41」を有し、チケット管理サーバ制御部41は、
図3に示す「チケット管理サーバ側通信装置42」、「チケット管理サーバ側ディスプレイ43」、「チケット管理サーバ側入力装置44」及び「計時装置45」を制御する。
また、チケット管理サーバ40は、
図3に示す「第1チケット管理サーバ側各種情報記憶部410」、「第2チケット管理サーバ側各種情報記憶部430」及び「第3チケット管理サーバ側各種情報記憶部450」等も制御する。
図4、
図5及び
図6は、それぞれ、「第1チケット管理サーバ側各種情報記憶部410」、「第2チケット管理サーバ側各種情報記憶部430」及び「第3チケット管理サーバ側各種情報記憶部450」の内容を示す概略ブロック図である。これらの内容については、後述する。
【0030】
図7は、
図1のゲート80及び劇場管理サーバ60の主な構成を示す概略ブロック図である。
図7に示すようにゲート80は劇場管理サーバ60と通信可能に接続されていると共に、劇場管理サーバ60は、「劇場管理サーバ制御部61」を有し、劇場管理サーバ制御部61は、
図7に示すように「劇場管理サーバ側通信装置62」、「劇場管理サーバ側ディスプレイ63」及び「劇場管理サーバ側入力装置64」を制御すると共に「取得予約番号記憶部65」を制御する構成となっている。
【0031】
図8乃至
図12は、映画チケット予約システム1の主な動作例を示す概略フローチャートである。
以下、これらフローチャートに沿って、その動作等を説明すると共に、
図1乃至
図7の構成についても併せて説明する。
【0032】
本実施の形態では、例えば、利用者「甲」が
図1の映画パンフレット10を取得し、その映画「ABC」の鑑賞予約をし、実際に劇場(映画館)に入場するまでを例に以下、説明する。
先ず、
図1の携帯端末20を所持する甲が、
図1の映画パンフレット10を読み、近く公開される映画「ABC」を鑑賞したいときは、自己の携帯端末20の「マトリックス型2次元コード取得装置21」を動作させて、映画パンフレット10の「マトリックス型2次元コード11」を取得する。
この「マトリックス型2次元コード11」には、上述のように映画作品名(ABC)の情報、一意識別番号(123456)及びチケット管理サーバ40へアクセスするための「URL」情報が含まれている。
【0033】
そして、
図8のST1へ進む。ST1では、携帯端末20の「マトリックス型2次元コード取得部21」が映画パンフレット10の「マトリックス型2次元コード11」を受信したか否かを判断する。
【0034】
次いで、ST2へ進む。ST2では、携帯端末20は、受信した「マトリックス型2次元コード11」を
図2の「マトリックス型2次元コード記憶部26」に記憶する。
次いで、ST3へ進む。ST3では、携帯端末20が、チケット管理サーバ40へアクセス許可を取得したか否かを判断する。
すなわち、携帯端末20は、その携帯端末側ディスプレイ24に「チケット管理サーバ40」にアクセスしても宜しいですか?」とのメッセージを表示し、このメッセージを視認した利用者である「甲」が携帯端末側入力装置25を操作して、許可のデータを入力がされるのを待つことになる。
【0035】
ST3で、利用者(甲)から許可データが入力されると、ST4へ進む。ST4では、携帯端末20が、
図2の携帯端末20の「利用者情報記憶部27」を参照し、甲の「氏名」「Eメールアドレス」等の情報を取得する。また、
図2の「マトリックス型2次元コード記憶部26」に記憶されている「映画パンフレット10」の「マトリックス型2次元コード11」の情報も取得し、これら取得した情報を「携帯端末側通信装置23」を用いて、
図1の「チケット管理サーバ40」へ送信する。
【0036】
次いで、ST5へ進む。ST5では、チケット管理サーバ40の
図4の「2次元コード解析部(プログラム)411」が「マトリックス型2次元コード11」を復号化し、「作品名データ(ABC)」及び「一意識別番号(123456)」を特定する。
そして、「一意識別番号(123456)」毎に予約関連情報である例えば、「利用者基本情報412a」を作成し、「個人名」「Eメールアドレス」と関連付けて、「一意識別番号(123456)」及び「作品名(ABC)」を記憶する。
【0037】
このように、本実施の形態では、携帯端末20から送信された「映画パンフレット10」に記憶されている「一意識別番号(123456)」を基本として、チケット管理サーバ40は、後述する予約情報を作成することになる。
【0038】
次いで、ST6へ進む。ST6では、チケット管理サーバ40から携帯端末20に問い合わせ事項が送信される。この問い合わせ事項は、当該映画作品(ABC)の表現形態に、3D(3次元映像)、2D(2次元映像)、字幕、日本語吹き替え等が含まれる場合はこれらの選択が含まれる。また、問い合わせ事項には、大人子供の選択、枚数の選択、決済方法(カード等)の選択等も含まれている。
この動作は、
図4の「問い合わせ事項処理部(プログラム)414」が実行する。
そして、これらの問い合わせ事項は携帯端末20の携帯端末側ディスプレイ24に表示される。
【0039】
次いで、ST7へ進む。ST7では、携帯電話20における甲の問い合わせ事項の入力が終了したか否かが判断される。
ST7で、問い合わせ事項の入力が終了したと判断されたときは、ST8へ進む。ST8では、入力された問い合わせ事項の選択情報をチケット管理サーバ40の
図4の「利用者基本情報記憶部412」の「利用者基本情報412a」に記憶する。
【0040】
このとき、問い合わせ事項の「枚数」が複数の場合は、
図4の「一意識別番号(123456)」は、従属一意識別情報である例えば、一意識別番号の枝番(例えば、123456―1)を付して管理する。
したがって、利用者「甲」が複数枚のチケットを希望した場合でも、自動的に映画チケット毎に管理する構成となっている。
【0041】
これにより、利用者である甲は、自己が鑑賞したい映画について、その表現形態、大人子供の選択、枚数の選択及び決済方法の選択等が完了し、自己の基本情報の登録が終了し、その後、当該映画の公開が近づいたときの劇場等の具体的な選択をする時期の到来を待つことになる。
このように、本実施の形態では、映画パンフレット10を手に取り、鑑賞したいと希望する利用者である甲は、映画パンフレット10の「マトリックス型2次元コード11」を、自己の携帯端末20で取得し、そのまま、チケット管理サーバ40にアクセスするだけで予約の基本情報の登録が終了する。
【0042】
また、この基本情報である「利用者基本情報412a」は、「マトリックス型2次元コード11」に含まれる「一意識別番号(123456)」に基づいて生成されるので、甲が、会員登録等を行い、自己の口座等を作成する必要がない。
したがって、従来のように、映画のパンフレットで鑑賞したいと考えた後、利用者がチケット予約のシステムに会員登録し、その後、予約の基本情報を作成するという手間がない、迅速かつ容易に予約の基本情報を作成することができる。
このため、従来、映画を鑑賞したいと希望しながら、予約に手間がかかるため予約をしてこなかった潜在的な需要者が実際に予約をし易くなり、映画館等で映画を鑑賞する人数を大幅に増加させることができる。
【0043】
次いで、利用者「甲」が、チケット管理サーバ40の「利用者基本情報412a」に登録した映画作品(ABC)の公開時期が近づくと、映画を鑑賞する劇場、日時及び座席等の具体的な予約が可能な時期が到来し、以下のように
図1の「チケット管理サーバ40」から「甲」の「携帯端末20」に問い合わせ等の送信がなされる。
【0044】
先ず、
図10のST11では、チケット管理サーバ40は、公開予定時期から所定期間前の映画作品があるか否かを判断する。
具体的には、
図5の「作品公開予定時期判断部(プログラム)431」が動作し、
図3の「計時装置45」と、映画作品毎の公開予定時期情報を記憶している「作品公開予定時期情報記憶部413」を参照して、公開予定時期から所定期間前の「映画作品(ABC)」があるか否かを判断する。
【0045】
ST11で、該当する映画作品(ABC)があるときは、ST12へ進む。ST12では、該当する映画作品(ABC)を
図5の「公開予定時期近接作品情報記憶部432」に記憶させる。
次いで、ST13へ進む。ST13では、
図5に示す「予約可能情報処理部(プログラム)433」が動作し、
図4の「利用者基本情報412a」を参照し、「公開予定時期近接作品情報記憶部432」に記憶されている「映画作品」を登録している「利用者基本情報412a」の「一意識別番号(123456)」の「Eメールアドレス」に予約可能情報を送信する。すなわち、どの劇場で、何時(日時)、どの座席を予約するかが選択できる旨の情報を送信する。
【0046】
次いで、ST14へ進む。ST14では、利用者「甲」の携帯端末20の「携帯端末側ディスプレイ24」に「映画作品の予約(劇場、日時、座席等)」を希望するか否かを表示する。
ST14で、利用者「甲」が「映画作品の予約を希望する」旨の信号を入力したときは、ST15へ進む。ST15では、携帯端末20の携帯端末側ディスプレイ24に、当該映画作品の予約を開始する者が、他の人、すなわち、ギフト(譲渡)用であるか否かを尋ねる情報が表示される。
【0047】
本実施の形態の映画チケット予約システム1では、利用者「甲」が一旦、「一意識別番号(123456)」と関連付けて登録した予約の基本情報を自己のためでなく、他人に譲渡することが可能な構成となっているので、ST15では、かかる問い合わせを行う。
【0048】
ST15で、「予約がギフト用」でないときは、ST16へ進む。ST16では、
図5の「予約番号等処理部(プログラム)434」が動作し、「利用者基本情報412a」の「一意識別番号(123456)」の枝番(123456−1等)毎に予約内容の問い合わせ情報を携帯端末20に送信する。
携帯端末20は、携帯端末側ディスプレイ24に、当該「一意識別番号(123456)」の枝番(123456−1等)毎に予約内容(劇場、劇場、日時、座席等)の問い合わせ画面を表示する。
【0049】
次いで、ST17へ進む。ST17では、問い合わせ内容の入力が終了したか否かを判断する。
ST17で、問い合わせ内容の入力が終了したときは、ST18へ進む。ST18では、
図5の「予約内容特定部(プログラム)435」が動作して、入力結果(劇場、日時、座席)を、番号化(及び暗号化)して「予約番号」を生成する、そして、これらを「利用者基本情報412a」に記憶すると共に、当該携帯端末20の
図2の「予約番号記憶部28」に「予約番号」を記憶させる。
このように、本実施の形態では、利用者「甲」が映画パンフレット10を見てから、予約番号の生成まで、すべて、映画パンフレット10が有する「一意識別番号」で一貫して管理するので、利用者「甲」にとって煩雑である自己の個人情報等の入力等を大幅に削減することができ、極めて使い易いシステムとなっている。
【0050】
これにより、当該映画作品の「劇場、日時、座席情報」を含む「予約番号」が、チケット管理サーバ40及び携帯端末20に格納されることになる。
また、この「予約番号」は、一意識別番号(123456)」の枝番(123456−1等)毎に付されるので、利用者「甲」が複数の映画チケットの購入を希望する場合は、映画チケット毎の予約番号を生成することができる。
この「予約番号」が「入場許可予約情報」の一例となっている。
【0051】
ところで、ST15で、ギフト用とされたときは、ST19へ進む。ST19では、ギフト対象の「一意識別番号(123456)」又は、複数の映画チケットを予約した場合は、利用者「甲」がギフト対象として特定した「一意識別番号の枝番(123456−1等)」が表示される。
そして、当該「一意識別番号(123456)」又は「一意識別番号の枝番(123456−1等)」について、ギフト対象者の「氏名」及び「メールアドレス」の情報入力画面が携帯端末20の携帯端末側ディスプレイ24に表示される。
【0052】
すなわち、利用者「甲」が登録した、既に予約のための基本情報には、枚数情報があり、枚数が複数の場合は、上述の「一意識別番号(123456)」に関連付けた「一意識別番号の枝番(123456−1等)」で各件を番号毎に管理している。
したがって、本工程では、「一意識別番号(123456)」又は「一意識別番号の枝番(123456−1等)」を示し、譲渡する相手方(ギフト対象者)の情報(氏名、メールアドレス等)の入力を求める。
【0053】
次いで、ST20へ進む。ST20では、利用者「甲」による、ギフト対象者の情報の入力が終了したか否かを判断する。ST20で、入力が終了したと判断されたときは、ST21へ進む。
ST21では、
図6の「ギフト確認処理部(プログラム)451」が動作して、入力されたギフト対象者の「メールアドレス」に、当該ギフトの申し出を受諾するか否かの「ギフト確認メール」を送信する。
すなわち、映画のチケットのギフト(譲渡)を受諾するか否かの意思確認を行う。
【0054】
次いで、ST22へ進む。ST22では、ギフト対象者の携帯端末等からギフト受諾確認の返信を受信したか否かが判断される。
ST22で、ギフト受諾確認の返信を受信したと判断されたときは、
図6の「ギフト処理部(プログラム)452」が動作し、ギフト対象の「一意識別番号(123456)」又は「一意識別番号(123456)」の枝番(123456−2等)に「ギフト済み」とする。
そして、
図4に示すように、当該「一意識別番号の枝番(123456−2)」については、独立した「利用者基本情報412a」とし、当該ギフト対象者の「氏名」「メールアドレス」等の情報を記憶し、「一意識別番号(123456)」との関連付けを外す処理を行う。
【0055】
このように、本実施の形態では、利用者「甲」が、自己が予約したチケットを他人にギフトとして譲渡するときも、迅速且つ容易に処理できる。
また、ギフトを受ける相手方の意思確認も自動的に行い、ギフトとして譲渡された「一意識別番号」等も利用者「甲」とは異なる独立したデータとして処理するため、個人のプライバシー等も確実に守ることができる。
【0056】
以上で、利用者「甲」等は、自己が鑑賞したい映画作品の劇場(映画館)、日時及び座席等の情報を有する「予約番号」を携帯端末20内に記憶させることができる。このため、利用者「甲」は、当日、劇場へ向かうことになる。
以下、劇場における利用者の入場工程を
図12のフローチャートに沿って説明する。
【0057】
利用者「甲」が,自己の携帯端末20を所持して、
図1の劇場のゲート80に到着し、自己の携帯電話20をゲート80の劇場側リードライタ装置90に近接させる。すると、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信で通信が開始される。
【0058】
そして、
図12のST51に進む。ST51では、「劇場側リードライト装置90」が「携帯端末20」の「予約番号記憶部28」が記憶している「予約番号」情報を取得したか否かを判断する。
ST51で、携帯端末20から「予約番号」を取得したと判断したときは、ST52へ進む。ST52では、携帯端末20から取得した「予約番号」を劇場サーバ60の「取得予約番号記憶部65」に「取得予約番号情報」として記憶する。
【0059】
次いで、ST53へ進む。ST53では、劇場サーバ60が「取得予約番号情報」を「チケット管理サーバ40」へ送信する。
次いで、ST54へ進む。ST54では、
図6の「予約番号確認部(プログラム)453」が動作し、劇場サーバから受信した「取得予約番号情報」が「利用者基本情報記憶部412」の「利用者基本情報412a」の「予約番号」と合致するか否かを判断する。
【0060】
ST54で、「予約番号」が一致するときは、ST55へ進む。ST55では、ゲート80の「入場券印刷装置91」が当該入場券を印刷して排出する。
したがって、利用者「甲」は、この入場券を所持して、劇場内に入り、所望の映画作品(ABC)を鑑賞することができる。
【0061】
このように、本実施の形態では、予約番号が虚偽の場合は入場不可することができ、不正入場を確実に防ぐことができる。
なお、本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。
そこで、映画等の宣伝用等の映画パンフレット等の配布媒体を見て、鑑賞等しようとする利用者が、簡易かつ迅速に予約券等の予約情報を取得することができる興業情報管理システ
上記目的は、本発明にあっては、少なくとも、各種興業に関する利用者の予約関連情報を管理する予約関連情報管理装置と、各種興業を利用する利用者が保持し、前記予約関連情報管理装置と通信可能な携帯端末と、特定の興業内容を告知するために配布される配布媒体と、を有し、前記配布媒体は、少なくとも他の前記配布媒体と識別可能な一意の情報である一意識別情報と、前記携帯端末が前記予約関連情報管理装置にアクセスするためのアクセス情報を有し、前記携帯端末は、これら一意識別情報及びアクセス情報を取得可能な構成となっており、前記予約関連情報管理装置は、前記携帯端末から取得した前記一意識別情報に基づいて前記予約関連情報を生成し、他の前記予約関連情報と区別する構成となって