(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-187039(P2015-187039A)
(43)【公開日】2015年10月29日
(54)【発明の名称】ケーブルドラム回転用ローラー台座
(51)【国際特許分類】
B65H 75/38 20060101AFI20151002BHJP
B65H 75/00 20060101ALI20151002BHJP
【FI】
B65H75/38 J
B65H75/00 A
B65H75/38 S
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【公開請求】
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-134839(P2015-134839)
(22)【出願日】2015年7月4日
(71)【出願人】
【識別番号】710005980
【氏名又は名称】山崎 範昭
(72)【発明者】
【氏名】山崎範昭
【テーマコード(参考)】
3F058
3F068
【Fターム(参考)】
3F058AA08
3F058AB03
3F058AC07
3F058AC12
3F058AC14
3F058DA05
3F058MA02
3F068AA11
3F068DA05
3F068EA02
3F068GA07
(57)【要約】
【課題】ローラー台座上の可動するローラー架台本体で、ローラーの角度を変えケーブルドラムの異径外輪サイズの物に順応して対応させ、前記ドラムの台座上への入れ替えは、前記架台本体の1部のローラーを摩擦材に当て回転を止めローラー上を乗り越させる。
【解決手段】ローラー架台本体の1対のローラーを設けるローラー架台軸受プレートは、長短をつけた、くの字型形状であり、1対のローラーを前記架台軸受プレート穴で保持し、ローラー台座の前後に設けた高低差のある軸受支持架台へ前記架台本体軸で可動する様に取り付け、ローラー台座の載せ替え側の一部分に前記架台本体長手側ローラーの回転を止める摩擦材を設け、ケーブルドラムを転がして外輪でローラーを摩擦材に押しつけローラー上を乗り越え載せ替え側ローラー架台本体上に移動できる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルドラムを載せて回転させる1対のローラーを軸受プレートに設けた引き出し側と載せ替え側のローラー架台本体を、ローラー台座の前後に設けた高低差のある軸受支持架台へ前記架台本体の本体軸で可動する様に取り付け、載せ替え側ローラー架台本体には可動範囲をフック金具で一時的に制限させる載せ替え側ローラー架台本体の軸受プレートの長手側側面に、フック止金具とローラー台座側にフック金具とフック金具架台を設けて組み合わせ、更にケーブルドラム載せ替え時には前記長手側ローラーの回転を止める摩擦材をローラー台座の載せ替え側の一部分に設け、前記台座の四隅に接地面との隙間を調整する出し入れ可能なボルトアンカーとケーブルドラム脱輪防止用の自在ローラー付き架台を左右に設けた事を特徴とするケーブルドラム回転用ローラー台座。
【請求項2】
請求項1記載のローラー架台本体に於いて、1対のローラーを設ける左右のローラー架台軸受プレートは、長短をつけた、くの字型形状であり、くの字部箇所にローラー架台本体軸を外向けに設け、前記軸部を芯に内側に補強軸で1対のプレート同士を結合させ1対のローラーをローラー架台軸受プレート穴で保持した架台本体であり、前記本体軸を支点に1対のローラーはあたかも移動する様に角度を変えて回動する事を特徴とするケーブルドラム回転用ローラー台座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルの巻かれたケーブルドラムからケーブルを引き出すために、ローラーに載せて前記ドラムを回転させるケーブルドラム回転用台座に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のケーブルの巻かれたケーブルドラムからケーブルを引き出すためには、スタンドタイプのジャッキを使ってケーブルドラムの軸穴にシャフトを通しジャッキアップするか、ジャッキの無いスタンドタイプの場合は二人係でシャフトを持ち上げ載せていた。他に、ターンテーブルを使ったものや、ローラーを使った回転台に前記ドラムを載せている。
【0003】
しかしながら、ターンテーブルを使用する場合は、二人係でターンテーブルのセンターに前記ドラム芯を合わせるように寝かせなければ、ドラム芯のずれによって楕円運動になりターンテーブルから前記ドラム自体が落たりする。又、前記ドラムは、寝かせた状態なので回転の慣性から必要以上にケーブルが解れ前記ドラムの枠外へ落ちてしまうなどの欠点があった。ローラーを使った回転台においては、ローラーが前後に半固定で配置されるので前記ドラムの外輪サイズが違う場合はローラーの位置替えを行い、前記ドラムの入れ替え時は、ストッパーでローラーの回転を止めてから行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-204583公報
【特許文献2】特開2002-255454公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既存のケーブルドラム回転台は、ケーブルドラムを受けるローラー部が前後の二カ所に其々1本配置され、前記ドラムの外輪サイズに順応できるよう一方のローラーは固定し、他方のローラーはセット位置を変更する溝を設け置き換えて調整している。又、前記ドラムの入れ替え時は、ローラーの回転をストッパーなどで止め前記ドラムを乗り越えさせている点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のケーブルドラム回転用ローラー台座〔
図1〕1には、ケーブルドラムを載せて回転させる1対のローラー〔
図2〕6を設けた引き出し側と載せ替え側のローラー架台本体〔
図2〕2a,2b,を、ローラー台座の前後に設けた高低差をつけた軸受支持架台〔
図1〕10a,10b,へ前記架台本体軸〔
図2〕4で可動する様に取り付け、載せ替え側ローラー架台本体には、前記本体の可動範囲を一時的に制限させるフック止金具〔
図1〕7を載せ替え側ローラー架台軸受プレート〔
図2-2b〕3の長手側側面に設け、ローラー台座側〔
図1〕にフック金具8とフック金具架台9を設けて組み合わせて使用し、ローラー台座側には載せ替え側ローラー架台本体の長手側ローラーが当たるローラー台座側部分に摩擦材11を設けて、前記ローラーが摩擦材に接するとローラーの回転を止める事が出来、さらに前記台座の四隅に接地面との隙間を調整する出し入れ可能なボルトアンカー12とケーブルドラム脱輪防止用の自在ローラー付き架台14を左右に備えたものである。
【0007】
ローラー架台本体〔
図2〕2a,2b,に於いて、1対のローラーを設ける左右のローラー架台軸受プレート3は、長短をつけた、くの字型形状であり、くの字部箇所にローラー架台本体軸4を外向けに設け、前記軸部を芯に内側に補強軸5で1対のプレート同士を結合させ1対のローラーを軸受穴で保持した架台本体である。
【0008】
ローラー台座上の軸受支持架台に取り付けた載せ替え側ローラー架台本体は、前記架台本体軸を支点に重心は、くの字型形状の長手側ローラーにあり、ローラー台座に設けた回転をとめる摩擦材にローラーが接した状態になっている。ケーブルドラム〔
図3,4-右図〕16は転がして外輪でローラーを摩擦材に押しつけ、ローラー上を乗り越え載せ替え側ローラー架台本体上に移動できる。
【0009】
載せ替え側ローラー架台本体に移動したケーブルドラム〔
図3,4-右図〕を、更に、載せ替え側ローラー架台本体軸を支点に重心移動〔
図5〕させて引き出し側ローラー架台本体と共に、前後のローラー架台本体上〔
図3,4-左図〕にケーブルドラムを架ける事ができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のケーブルドラム回転用ローラー台座1は、ケーブルドラム其々の外輪サイズの異なる物〔
図3,4〕にも、くの字型形状の軸受プレート3から成る前後のローラー架台本体〔
図5〕2a,2b,が可動する事で、其々のローラーがドラム外輪に添うように角度を変えて順応し、ドラムを受け止める事ができる。
【0011】
前記台座へケーブルドラムを載せる時は、載せ替え側ローラー架台本体2b,の長手側ローラー6が前記台座の載せ替え側の一部にある摩擦材11に接した状態になっている為、ローラー台座にケーブルドラムを転がして載せ替え側ローラー架台本体上に移動できる。
【0012】
更に前記ドラムを回転させずに引き出し側ローラー架台本体に向けて押すと、載せ替え側ローラー架台本体軸2b‐4を支点に回動〔
図5〕して重心移動したドラムの外輪が引き出し側ローラーに接すると同時に引き出し側ローラー架台本体軸2a-4を支点に前記架台本体も回動し、角度を変えて前記ドラムをローラーで受け止め、前後のローラー架台本体上に前記ドラムが架かりケーブル引き出し作業が出来る状態〔
図6〕になる。
【0013】
前記台座からケーブルドラムを降ろす時は、前後のローラー架台本体上に架かった状態のケーブルドラムの外輪を回転させず載せ替え側に押すと、載せ替え側ローラー架台本体上に前記ドラムは前記本体軸を支点に回動して重心移動し引き出し側ローラー架台本体から離れ、前記ドラムの重量が載せ替え側ローラー架台本体に移り摩擦材を押しつけ、ローラー上を乗り越えて降ろす事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】ローラー架台本体引き出し側2a, 載せ替え側2b,の斜視図
【
図3】ローラー台座上のローラー架台本体と、ケーブルドラムの移動によるローラー架台本体の可動状態側面透視図
【
図4】ローラー台座上のローラー架台本体と、異径サイズケーブルドラムの移動によるローラー架台本体の可動状態側面透視図
【
図5】ローラー台座上の引き出し側ローラー架台本体に、ケーブルドラムが替え側ローラー架台本体軸を介して回動する可動状態側面透視図
【発明を実施するための形態】
【0015】
ローラー台座上のローラー架台本体〔
図2〕は、1対のローラーを設ける左右のローラー架台軸受プレートを、長短をつけた、くの字型形状3で、くの字部箇所にローラー架台本体軸4を外向けに設け、前記軸部を芯に内側に補強軸5で1対のプレート同士を結合させ、1対のローラー6をローラー架台軸受プレート穴15で保持させたものであり、ローラー台座の前後にある高低差をつけた軸受支持架台〔
図1〕10a,10b,へローラー架台本体軸4を可動する様に取り付け、更にローラー台座上の載せ替え側には前記架台本体2b,の長手側ローラー6が接する部分に摩擦材11を設けてある。
【0016】
載せ替え側ローラー架台本体〔
図2〕2b,のローラー架台軸受プレート3の側面に設けたフック止金具7と、ローラー台座側の〔
図1〕フック金具8とフック金具架台9の組み合わせは、前後のローラー架台本体に架かった時の状態のケーブルドラムの可動範囲を制限させるもので、ローラー台座へドラムを載せる前にフック金具をフック止金具上部側に倒し〔
図3,4−右図〕、ドラムが載って前後のローラー架台本体に架かると載せ替え側ローラー架台本体のフック止金具の範囲内〔
図3,4-左図〕にフック金具が倒れ、ケーブルドラムが前記架台本体の長手側に戻ろうとするとフック止金具の鉤部にフック金具が架かり前記架台本体の可動範囲が制限され、ケーブルドラムは前後のローラー架台本体に架かった状態を保つことが出来る。
【0017】
ローラー台座上の載せ替え側ローラー架台本体は、前記架台本体軸を支点に重心は、くの字型形状の長手側ローラーにあり、ローラー台座に設けた回転をとめる摩擦材にローラーが接した状態に置かれている。載せ替え側ローラー架台本体の軸受プレートの側面にあるフック止金具上部にフック金具を倒しケーブルドラムを転がして外輪でローラーを摩擦材に押しつけローラー上を乗り越え載せ替え側ローラー架台本体上に移動できる。
【0018】
更に、前記架台本体上のケーブルドラムを回転させずに引き出し側ローラー架台本体に向けて押すと、載せ替え側ローラー架台本体軸を支点にドラムは回動して重心移動し、外輪が引き出し側ローラー〔
図5〕2a-6に当たり、引き出し側架台本体も本体軸を支点に回動し、角度を変えたローラー架台本体のローラーが受け止め〔
図3,4-左図〕前後のローラー架台本体上にドラムが架かる。
【0019】
ローラー台座上の前後のローラー架台本体に架かった状態のケーブルドラムを降ろすには、フック金具を解除〔
図2〕8後引き出し側からローラー架台本体のケーブルドラムの外輪を回転させずに載せ替え側ローラー架台本体に向けて押すと、載せ替え側ローラー架台本体軸を支点に重心移動し引き出し側ローラー架台本体から前記ドラムは離れ、載せ替え側ローラー架台本体に移った前記ドラムの重量で長手側のローラーを摩擦材に押しつけて回転を止め、ローラー上を乗り越え降ろす事が出来る。
【0020】
前記台座〔
図2〕の四隅にある出し入れ可能なボルトアンカー12は、台座を床又は路面に置いた時の隙間をボルトアンカーで調整しガタつきを事前に取り除くものであり、前記台座の左右にケーブルドラム脱輪防止用の自在ローラー架台14を設け、肩寄りしてきたケーブルドラムの外輪を自在ローラー架台で受け流して脱輪を防ぐものである。
【符号の説明】
【0021】
1 ローラー台座
2a 引き出し側ローラー架台本体
2b 載せ替え側ローラー架台本体
3 くの字型形状軸受プレート
4 ローラー架台本体軸
5 ローラー架台本体補強軸
6 ローラー
7 フック止金具
8 フック金具
9 フック金具架台
10a 引き出し側軸受支持架台
10b 載せ替え側軸受支持架台
11 摩擦材
12 ボルトアンカー
13 ボルトアンカーロックナット
14 自在ローラー付き架台
15 ローラー軸受穴
16 ケーブルドラム