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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-187862(P2015-187862A)
(43)【公開日】2015年10月29日
(54)【発明の名称】触覚効果を与えるシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20151002BHJP
   A63F 13/217 20140101ALI20151002BHJP
   A63F 13/285 20140101ALI20151002BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20151002BHJP
【FI】
   G06F3/01 310A
   A63F13/217
   A63F13/285
   A63F13/216
【審査請求】未請求
【請求項の数】34
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2015-54171(P2015-54171)
(22)【出願日】2015年3月18日
(31)【優先権主張番号】14/219,882
(32)【優先日】2014年3月19日
(33)【優先権主張国】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.iPhone
2.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】500390995
【氏名又は名称】イマージョン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】IMMERSION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 イティン
(72)【発明者】
【氏名】グラント、 ダニー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】マルチプレイヤゲーム、ゲームシステム及び同様の共同コンピュータ環境においてシステムのインタラクティブ性及び共同性を高めるために触覚コンテンツをユーザが共有できるようにする。
【解決手段】触覚イベントに少なくとも部分的に基づき且つ第1の触覚効果を第1の触覚出力装置によって第1のユーザに出力させるように適合される第1の触覚効果信号を受信し、触覚イベントとは無関係の特徴及び第1の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果を決定し、第2の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果信号を生成し、第2の触覚信号を第2の触覚出力装置に送信するように構成されるプロセッサを含む。システムでは、第2の触覚出力装置がプロセッサと通信し、第2の触覚効果信号を受信して、第2のユーザに第2の触覚効果を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
触覚イベントに少なくとも部分的に基づく第1の触覚効果信号であって、第1の触覚出力装置により第1のユーザに対して第1の触覚効果が出力されるように適合される第1の触覚効果信号を受信し、
前記触覚イベントとは無関係の特徴及び前記第1の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果を決定し、
前記第2の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果信号を生成し、
前記第2の触覚効果信号を第2の触覚出力装置に送信するように構成されるプロセッサ
を備え、前記第2の触覚出力装置は前記プロセッサと通信し、前記第2の触覚出力装置は、第2の触覚効果信号を受信して、第2のユーザに前記第2の触覚効果を出力するように構成される、システム。
【請求項2】
前記特徴は、前記第2のユーザに対する前記第1のユーザの相対位置を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のユーザの前記相対位置は、実空間における前記第1のユーザの物理位置を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のユーザの前記相対位置は、仮想環境において前記第1のユーザによって制御される仮想キャラクタの仮想位置を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記相対位置は、前記第1のユーザが移動している車両の位置に少なくとも部分的に基づく、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記特徴は、仮想キャラクタの仮想サイズを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記特徴は、環境特性を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記環境特性は、気温、障壁の特徴、湿度レベル、又は前記第1のユーザが位置している媒質の密度の1つを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記環境特性は、仮想特性を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記特徴は、ドップラー効果を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2の触覚出力装置は、前記第2の触覚効果を出力するための複数のアクチュエータを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサは、後で再生するために前記第1の触覚効果が記憶されるべきであることを示すトリガイベントを検出するように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記トリガイベントは、ユーザ入力又はソフトウェア生成イベントを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第ユーザ入力は、ボタン押し下げイベントを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の触覚効果は、第1の複数の触覚効果を含み、
前記第2の触覚効果は、第2の複数の触覚効果を含み、
前記プロセッサは、前記第1の複数の触覚効果の各々及び前記特徴に基づいて前記第2の複数の触覚効果を決定し、後で再生するために前記第2の複数の触覚効果を記憶するように更に構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の触覚出力装置は第1のアクチュエータを含み、第2の触覚出力装置は前記第1のアクチュエータとは異なるタイプの第2のアクチュエータを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
第1の電子装置が前記第1の触覚出力装置を含み、第2の電子装置が前記第2の触覚出力装置を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の電子装置は、前記第2の電子装置とはタイプが異なる、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
触覚イベントに少なくとも部分的に基づく第1の触覚効果信号であって、第1の触覚出力装置により第1のユーザに対して第1の触覚効果が出力されるように適合される第1の触覚効果信号を受信するステップと、
前記触覚イベントとは無関係の特徴及び前記第1の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果を決定するステップと、
前記第2の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果信号を生成するステップと、
前記第2の触覚信号を第2の触覚出力装置に送信するステップと
を含む、方法。
【請求項20】
前記特徴は、第2のユーザに対する第1のユーザの相対位置を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2のユーザの前記相対位置は、実空間における前記第2のユーザの物理位置、又は仮想環境において前記第2のユーザによって制御される仮想キャラクタの仮想位置を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記特徴は、環境特性を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記環境特性は、気温、障壁の特徴、湿度レベル、又は前記第2のユーザが位置している媒質の密度の1つを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
後で再生するために前記第1の触覚効果が記憶されるべきであることを示すトリガイベントを検出するステップを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記トリガイベントは、ユーザ入力又はソフトウェア生成イベントを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の触覚効果は、第1の複数の触覚効果を含み、
前記第2の触覚効果は、第2の複数の触覚効果を含み、
前記第1の複数の触覚効果の各々及び前記特徴に基づいて前記第2の複数の触覚効果を決定するステップと、
後で再生するために前記第2の複数の触覚効果を記憶するステップと
を更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに
触覚イベントに少なくとも部分的に基づく第1の触覚効果信号であって、第1の触覚出力装置により第1のユーザに対して第1の触覚効果が出力されるように適合される第1の触覚効果信号を受信すること、
前記触覚イベントとは無関係の特徴及び前記第1の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果を決定すること、
前記第2の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果信号を生成すること、及び
前記第2の触覚信号を第2の触覚出力装置に送信すること
を行わせるように構成されるプログラムコードを含む、一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項28】
前記特徴は、第2のユーザに対する第1のユーザの相対位置を含む、請求項27に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項29】
前記第2のユーザの前記相対位置は、実空間における前記第2のユーザの物理位置、又は仮想環境において前記第2のユーザによって制御される仮想キャラクタの仮想位置を含む、請求項28に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項30】
前記特徴は、環境特性を含む、請求項27に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項31】
プロセッサによって実行されると、後で再生するために前記第1の触覚効果が記憶されるべきであることを示すトリガイベントを前記プロセッサに検出させるように構成される、請求項27に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項32】
前記トリガイベントは、ユーザ入力又はソフトウェア生成イベントを含む、請求項31に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項33】
前記ユーザ入力は、ボタン押し下げを含む、請求項32に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項34】
前記第1の触覚効果は、第1の複数の触覚効果を含み、
前記第2の触覚効果は、第2の複数の触覚効果を含み、
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記第1の複数の効果の各々及び前記特徴に基づいて前記第2の複数の触覚効果を決定すること、及び
後で再生するために前記第2の複数の触覚効果を記憶すること
を行わせるように更に構成される、請求項27に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザインターフェース装置の分野に関する。より詳細には、本発明は、共有触覚体験を提供するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータのユーザは、よりインタラクティブな体験を望み続けている。例えば、ビデオゲームがよりインタラクティブになるにつれて、ユーザが互いと共に又は互いに対してプレイすることができるマルチプレイヤゲームに対する要求が高まっている。ユーザは、数多くのやり方で互いと共に又は互いに対してビデオゲームをプレイし得る。ユーザがマルチプレイヤゲームをプレイする一般的なやり方は、Sony PlayStation等の単一のゲームコンソールを介してであり、全てのユーザは互いに接近して、多くの場合同じ部屋に位置し、ゲームコンソールに接続されたハンドヘルドコントローラにより仮想キャラクタを操作する。また、ユーザは一般にインターネットを介してマルチプレイヤゲームをプレイし、場合により世界の隅々から互いと共に又は互いに対して、多くの場合コンピュータ、ゲームコンソール及びスマートフォン等の異なる種類の装置を介してプレイする。一部のマルチプレイヤゲーム及びゲームシステムは、プレイヤが互いにオーディオ及びビデオコンテンツを共有することを可能にし得る。マルチプレイヤゲーム体験を向上させるために様々な技術が使用されているが、マルチプレイヤゲーム、ゲームシステム及び同様の共同コンピュータ環境においてシステムのインタラクティブ性及び共同性を高めるために触覚コンテンツをユーザが共有できるようにする必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示の実施形態は、共有触覚体験を提供するためのシステム及び方法を含む。一実施形態では、本開示のシステムは、触覚イベントに少なくとも部分的に基づき且つ第1の触覚効果を第1のユーザに出力させるように適合される第1の触覚効果信号を受信し、触覚イベントとは無関係の特徴及び第1の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果を決定し、第2の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果信号を生成し、第2の触覚信号を第2の触覚出力装置に送信するように構成されるプロセッサを備えてもよい。システムは、プロセッサと通信する第2の触覚出力装置を更に備えてもよく、第2の触覚出力装置は、第2の触覚効果信号を受信して、第2のユーザに第2の触覚効果を出力するように構成される。
【0004】
別の実施形態では、本開示の方法は、触覚イベントに少なくとも部分的に基づき且つ第1の触覚効果を第1のユーザに出力させるように適合される第1の触覚効果信号を受信するステップと、触覚イベントとは無関係の特徴及び第1の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果を決定するステップと、第2の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果信号を生成するステップと、第2の触覚信号を第2の触覚出力装置に送信するステップとを含んでもよい。更に別の実施形態は、このような方法を実行するためのコンピュータ可読媒体を含む。
【0005】
こうした例示の実施形態は、本主題の限界を限定又は定義するためではなく、その理解を支援するための例示を提供するために言及される。例示の実施形態は、詳細な説明において検討され、そこでは更なる説明が提供される。本明細書を吟味することによって、及び/又は請求項に記載の主題の1つ以上の実施形態を実施することによって、様々な実施形態によってもたらされる利点が更に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本明細書の以下の部分には完全且つ実施可能な開示がより詳細に説明される。本明細書は以下の添付の図面を参照する。
図1】一実施形態において共有触覚体験を提供するためのシステムを示すブロック図である。
図2】共有触覚体験を提供するためのシステムの一実施形態を示す別のブロック図である。
図3】一実施形態において共有触覚体験を提供するためのシステムの外観図を示す。
図4】一実施形態において共有触覚体験を提供するためのシステムの外観図を示す。
図5】共有触覚体験を提供するためのシステムの外観図の一実施形態を示す。
図6】一実施形態において共有触覚体験を提供するためのシステムの外観図を示す。
図7】一実施形態において共有触覚体験を提供するための方法のフローチャートである。
図8】一実施形態において共有触覚体験を提供するための別の方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、多様な及び代替的な例示の実施形態並びに添付の図面を詳細に参照する。各例示は、限定としてではなく、説明目的で提供される。修正及び変更が行われ得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として例示され又は記載された特徴は、更なる実施形態をもたらすために別の実施形態において使用されてもよい。従って、本開示は、添付の請求項及び均等物の範囲に入る修正及び変形を含むことが意図されている。
【0008】
(共有触覚体験を提供するための装置の例示)
本開示の例示の実施形態は、共有触覚体験を提供するように構成されるゲームシステムを含む。ゲームシステムは、ゲームコントローラ、スマートフォン又はタブレット等のユーザインターフェース装置と通信する1つ以上のゲームコンソール又は他のコンピュータシステムを含む。このようなゲームシステムは、例えば、Microsoft Xbox,Sony PlayStation,Nintendo Wii,又はSega Zoneを含んでもよい。ユーザインターフェース装置は、1つ以上のユーザ入力要素を備えてもよく、及び/又はこれと通信してもよい。このような要素は、例えば、ボタン、ジョイスティック、カメラ、ジャイロスコープ、加速度計又はタッチセンサ面を含んでもよく、これらは単独で又は互いと組み合わせてユーザ入力を検出するために使用され得る。
【0009】
また、例示の実施形態では、ユーザ入力装置は、1つ以上の触覚出力装置を備え、及び/又はこれと通信してもよい。触覚出力装置は、ゲームシステムから信号を受信して、ユーザに触覚効果を出力する。各触覚出力装置は、振動効果を提供するために偏心回転質量(ERM)モータ等の1つ以上のアクチュエータを含んでもよい。
【0010】
例示の実施形態では、第1のユーザは、ゲーム中にスクリーンでアバターのアクションを制御するためにゲームコントローラ等のユーザ入力装置を介してゲームシステムと相互作用する。例えば、第1のユーザがファーストパーソンシューティング(FPS)ゲームをプレイしている場合、第1のユーザは、面を進む等の何らかの目標を達成するために第1のユーザのキャラクタを制御する。ゲーム内でイベントが発生すると、第1のユーザは、ゲームイベントに応じて1つ以上の触覚効果を体験してもよい。例えば、一実施形態では、第1のユーザの仮想キャラクタは、銃で撃たれて、それに応じて振動等の触覚効果が第1のユーザのコントローラに出力される。
【0011】
ビデオゲームがよりインタラクティブになるにつれて、ユーザが互いと共に又は互いに対してプレイすることができるマルチプレイヤゲームに対する要求が高まっている。ユーザは、数多くのやり方で互いと共に又は互いに対してビデオゲームをプレイし得る。ユーザは、一般に、単一のゲームコンソールを介して又はインターネット上で互いと共に又は互いに対してマルチプレイヤビデオゲームをプレイする。一部のユーザは、体験する触覚フィードバックを1つ以上の他のユーザと共有することを希望してもよい。
【0012】
例示の実施形態では、ゲームシステムは、第1のユーザの触覚効果を1つ以上の他のユーザと共有するように適合される。例示の実施形態では、第2のユーザに送信される触覚効果の特徴は、第1のユーザに対して生成される触覚効果及び他の要因に少なくとも部分的に基づく。例えば、ゲームシステムは、第1のユーザに対して生成される触覚効果から始めて、ビデオゲーム内の第2のユーザの仮想キャラクタに対する第1のユーザの仮想キャラクタの相対位置に基づいてその効果を修正することにより、第2のユーザに伝達される効果を生成してもよい。このような実施形態では、第2のユーザに送信される触覚効果の強度は、仮想空間における第1のユーザの仮想キャラクタ及び第2のユーザの仮想キャラクタとの間の相対距離に反比例する。即ち、第1のユーザの仮想キャラクタがビデオゲームにおいて第2のユーザの仮想キャラクタから10フィート離れている場合、第2のユーザに送信される触覚効果は、第1のユーザの仮想キャラクタが第2のユーザの仮想キャラクタから3フィート離れていた場合よりも弱い。
【0013】
上記の例示の実施形態の説明は、単なる例示であり、本願主題の境界を限定又は定義するものではない。本発明の他の様々な実施形態が本明細書に記載されており、このような実施形態の変形は当業者により理解されるであろう。以下に更に詳細に検討されるように、このような実施形態はゲームシステムに限定されず、触覚効果を生成するための本明細書に記載のシステム及び方法は様々なやり方で修正され得る。本明細書を吟味することによって、及び/又は請求項に記載の主題の1つ以上の実施形態を実施することによって、様々な実施形態によってもたらされる利点が更に理解され得る。
【0014】
(共有触覚体験を提供する装置のためのシステムの例示)
図1は、一実施形態において共有触覚体験を提供するためのシステム100を示すブロック図である。この例示では、システム100は、バス106を介して他のハードウェアと通信するプロセッサ102を有するコンピュータ装置101を含む。RAM、ROM又はEEPROM等の任意の適切な有形の(及び一時的でない)コンピュータ可読媒体を含み得るメモリ104が、コンピュータ装置101の動作を構成するプログラム要素を具現化する。この例示では、コンピュータ装置101は、1つ以上のネットワークインターフェース装置110、入力/出力(I/O)インターフェース要素112、及び追加の記憶装置114を更に備える。
【0015】
ネットワーク装置110は、ネットワーク接続を容易にする1つ以上の任意の構成要素を表し得る。限定されないが、例示には、Ethernet(登録商標)、USB、IEEE1394等の有線インターフェース、及び/又はIEEE802.11、Bluetooth(登録商標)等の無線インターフェース、又は携帯電話ネットワークにアクセスするための無線インターフェース(例えば、CDMA、GSM(登録商標)、UMTS又は他の移動通信ネットワーク)が含まれる。
【0016】
I/O構成要素112は、1つ以上のディスプレイ、キーボード、マウス、ジョイスティック、ビデオゲームコントローラ、ボタン、スピーカ、マイクロホン、及び/又はデータの入力又は出力に使用される他のハードウェア等の装置への接続を容易にするために使用されてもよい。記憶装置114は、装置101に含まれる磁気、光学、又は他の記憶媒体等の不揮発性記憶装置を表す。ディスプレイ116は、1つ以上の画像の出力を容易にするために使用されてもよく、例えば、テレビ、タッチスクリーンディスプレイ、コンピュータモニタ又はプロジェクタを含んでもよい。
【0017】
この例示では、コンピュータ装置101は、2つの外部電子装置(以下、「外部装置」)、第1の電子装置118及び第2の電子装置120と通信する。一部の実施形態では、コンピュータ装置101は、任意の数の外部電子装置と通信してもよい。一部の実施形態では、こうした外部装置は同類であってもよく、例えば、Sony PlayStationのような単一のゲームコンソールで使用されるゲームコントローラである。他の実施形態では、外部装置は異なるタイプであってもよく、例えば、スマートフォン、タブレット、Eリーダ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ又は装着可能装置であってもよい。図1においてコンピュータ装置101及び第1の電子装置118は別の装置として描かれているが、コンピュータ装置101及び第1の電子装置118は、ユーザに対する入出力装置として機能するばかりでなくコンピュータ装置101に関連して記載される機能を行うことができる単一の一体型装置を含んでもよい。
【0018】
第1の電子装置118及び第2の電子装置120は、第1の触覚出力装置122及び第2の触覚出力装置130をそれぞれ含む。こうした触覚出力装置は、触覚信号に応じて、触覚効果、例えば、振動、知覚される摩擦係数の変化、シミュレートされるテクスチャ、又は表面変形を出力するように構成されてもよい。追加的又は代替的に、触覚出力装置122及び130は、外部装置の表面を制御下で動かす触覚効果を提供してもよい。一部の実施形態では、触覚効果は、外部装置の筐体に結合されるアクチュエータを利用してもよい。また、一部の触覚効果は、順番に及び/又は同時に複数のアクチュエータを使用してもよい。例えば、一部の実施形態では、表面テクスチャがシミュレートされてもよく、又は異なる周波数で外部装置の表面を振動させることによって知覚される摩擦係数が変化(例えば、減少又は増加)する。このような実施形態では、触覚出力装置122及び130は、例えば、圧電アクチュエータ、電気モータ、電磁アクチュエータ、音声コイル、形状記憶合金、電気活性ポリマ、ソレノイド、偏心回転質量モータ(ERM)又は線形共振アクチュエータ(LRA)の1つ以上を含んでもよい。
【0019】
他の実施形態では、触覚出力装置122及び130は、ユーザが外部装置の表面上で指を動かすときに感じる摩擦係数を変化させるため又はテクスチャをミュレートするために、例えば、静電表面アクチュエータの使用により、静電引力を使用してもよい。例えば、一実施形態では、触覚出力装置122及び130は、触覚効果を生成するための機械的な動きの代わりに電圧及び電流を加える装置を含んでもよい。このような実施形態では、静電アクチュエータは、導電層及び絶縁層を含む。このような実施形態では、導電層は、任意の半導体又は銅、アルミニウム、金又は銀等の他の導電性材料であってもよい。また、絶縁層は、ガラス、プラスチック、ポリマ、又は任意の他の絶縁性材料であってもよい。更に、プロセッサ102は、導電層に電気信号を加えることによって静電アクチュエータを動作させてもよい。一部の実施形態では、電気信号は、高圧増幅器によって生成されるAC信号であってもよい。一部の実施形態では、AC信号は、外部装置の表面に近い又は接触しているオブジェクトと導電層を容量結合してもよい。容量結合は、外部装置の表面における摩擦係数又はテクスチャをシミュレートしてもよい。
【0020】
例えば、一実施形態では、第1の電子装置118の表面は円滑であるが、容量結合はユーザの手等のオブジェクトと第1の電子装置118の表面との間に引力を生み出してもよい。一部の実施形態では、オブジェクトと導電層との間の引力レベルの変化は、外部装置の表面上で動くオブジェクトにおけるシミュレートされるテクスチャを変化させ又は生成することができる。更に、一部の実施形態では、静電アクチュエータが、外部装置の表面においてシミュレートされるテクスチャを変化させ又は生成するために従来のアクチュエータと共に使用されてもよい。
【0021】
当業者であれば、表面において摩擦係数を変化させ又は振動させることに加えて、触覚効果を出力するために他の技術又は方法が使用され得ることを理解するであろう。例えば、一部の実施形態では、触覚効果は、表面再構成可能な触覚基板(限定されないが、例えば、繊維、ナノチューブ、電気活性ポリマ、圧電要素、又は形状記憶合金を含む)又は磁性流体からの接触に基づいてそのテクスチャを変化させるように構成される可撓性表面層を使用して出力されてもよい。別の実施形態では、触覚効果は、例えば、変形機構、空気若しくは流体ポケット、材料の局部変形、共振機構要素、圧電性材料、微小電気機械システム(“MEMS”)要素、熱流体ポケット、MEMSポンプ、可変多孔性膜(variable porosity membranes)、又は層流変調で、1つ以上の表面特徴を上昇又は下降させることによって出力されてもよい。
【0022】
この例では、第1の触覚出力装置122はコンピュータ装置101の外部の装置、即ち、第1の電子装置118に組み込まれているが、他の実施形態では、第1の触覚出力装置122はコンピュータ装置101内に組み込まれてもよい。例えば、コンピュータ装置101は、第1の触覚出力装置122を更に備えるラップトップコンピュータを含んでもよい。また、第1及び第2の触覚出力装置122及び130は単一の装置として描かれているが、各触覚出力装置は1つ以上の触覚出力装置を備えてもよい。例えば、第1の触覚出力装置122は、ユーザに異なるタイプの効果を提供するために2つ以上のアクチュエータを含んでもよい。他の実施形態が第1の触覚出力装置122、第2の触覚出力装置130及びコンピュータシステム101の追加の構成を含み得ることが当業者には理解されるであろう。
【0023】
メモリ104に関しては、例示のプログラム構成要素124、126及び128は、共有触覚体験を与えるために一部の実施形態では、装置がどのように構成され得るかを示すように描かれている。この例では、検出モジュール124は、仮想銃撃等の触覚イベントに関して、ビデオゲーム環境等の仮想環境を監視するようにプロセッサ102を構成する。例えば、モジュール124は、触覚イベントの存在を追跡し、触覚イベントが存在する場合、触覚イベントの1つ以上のタイプ、持続時間、場所、強度及び/又は他の特徴を追跡するためにビデオゲームデータをサンプリングしてもよい。更に、一部の実施形態では、検出モジュール124は、他のプレイヤから触覚コンテンツを受信するため、又はコンピュータ装置101が別のユーザの触覚コンテンツを複製(即ち、実質的に同じ効果を生成)すべきことを示し得るボタン押し下げ等の共有イベントをトリガするために仮想環境を監視するようにプロセッサ102を構成する。例えば、モジュール124は、別のユーザの共有触覚コンテンツの存在を追跡するためにネットワーク110のデータをサンプリングしてもよい。このような実施形態では、別のユーザの共有触覚コンテンツが存在する場合、検出モジュール124は、1つ以上の触覚効果の1つ以上のタイプ、持続時間、場所、及び/又は他の特徴を追跡してもよい。
【0024】
触覚効果決定モジュール126は、ローカルで生成すべき触覚効果を決定するために共有触覚効果に関するデータを分析するプログラムコンポーネントを表す。特に、触覚効果決定モジュール126は、共有触覚コンテンツのタイプ、持続時間、場所、及び/又は他の特徴に基づいて、ローカルで出力する触覚効果を決定するコードを含んでもよい。触覚効果決定モジュール126は、この決定を、実空間における第2のユーザに対する第1のユーザの相対位置、実空間におけるゲーム装置に対する第1のユーザの相対位置、仮想環境において第2のユーザによって制御される仮想キャラクタに対する第1のユーザによって制御される仮想キャラクタの相対位置、又は様々な他の実環境特徴若しくは仮想環境特徴に更に基づいてもよい。例えば、共有触覚効果が長く強い(例えば、高振幅の)振動を含む場合、触覚効果決定モジュール126は、第1のユーザの仮想キャラクタと第2のユーザの仮想キャラクタとの間の距離が大きいので、第2のユーザに出力する適切な効果は短く穏やかな振動であることを決定してもよい。
【0025】
一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、触覚効果を生成するためにどのアクチュエータを使用すべきかを決定するコードを含んでもよい。例えば、一部の実施形態では、第2のユーザのゲーム装置は、4つのアクチュエータ、即ち、ゲーム装置の左側に垂直に整列した2つのアクチュエータ及びユーザのゲーム装置の右側に垂直に整列した2つのアクチュエータを含んでもよい。このような実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、第1のユーザの仮想キャラクタが仮想環境における第2のユーザの仮想キャラクタの北西に位置しているので、第2のユーザのゲーム装置の前方、左側におけるアクチュエータのみが触覚効果を生成するために作動されるべきであると決定してもよい。
【0026】
一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、共有触覚コンテンツと実質的に同様のローカル触覚効果を出力する最良のやり方を決定するコードを含んでもよい。例えば、共有触覚コンテンツが変化する強度の一連の振動を含む場合、触覚効果決定モジュール126は、変化する強度の一連の振動と実質的に同様の効果をローカルで出力する最良のやり方を決定してもよい。このような実施形態では、例えば、触覚効果決定モジュール126は、第1の電子装置118が一連の振動を直接的に実装するためにERM又はLRA等の振動性ハードウェアを有していないことを決定してもよい。このような実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、出力され得る変化する強度の一連の振動に最も近い感覚がESFアクチュエータを介した第1の電子装置118の表面における摩擦係数の一連の変化であることを決定してもよい。
【0027】
触覚効果生成モジュール128は、決定された触覚効果を生成するために、プロセッサ102に触覚信号を生成させて第1の触覚出力装置122等の触覚出力装置に送信させるプログラミングを表す。例えば、生成モジュール128は、記憶された波形又はコマンドにアクセスして、第1の触覚出力装置122に送信してもよい。別の例示として、触覚効果生成モジュール128は、所望の種類の効果を受信して、適切な信号を生成して第1の触覚出力装置122に送信するために、信号処理アルゴリズムを利用してもよい。更なる例示として、所望のテクスチャが、テクスチャに対する目標座標に沿って第1の電子装置118の表面で出力されることが示され、テクスチャを与えるために、第1の電子装置118の表面(及び/又は他の装置コンポーネント)の適切な変位を生成するように1つ以上のアクチュエータに適切な波形が送信されてもよい。このような実施形態は、第1の電子装置118がスマートフォン等のタッチスクリーンディスプレイを含む場合に特に適用できてもよい。一部の実施形態は、触覚効果を生成するために同時に複数の触覚出力装置を利用してもよい。例えば、第1の触覚出力装置122は複数の触覚出力装置を含んでもよく、所望の効果を生成するために、1つの触覚出力装置が第1の電子装置118の表面で知覚される摩擦係数を変化させつつ、別の触覚出力装置が第1の電子装置118の表面を振動させる。
【0028】
図2は、共有触覚体験を提供するためのシステムの一実施形態を示す別のブロック図である。システムは、第1の電子装置202及び第2の電子装置204を含む。一部の実施形態では、システムは、任意の数の電子装置を含んでもよい。一部の実施形態では、第1のユーザはビデオゲームにおける仮想キャラクタを制御するために第1の電子装置202を使用してもよく、第2のユーザはビデオゲームにおける異なる仮想キャラクタを制御するために第2の電子装置204を使用してもよい。第2の電子装置は、第1のユーザとの第2のユーザの触覚コンテンツの共有をトリガするための「share」ボタン214を含む。第1の電子装置202は、今度は、触覚効果を出力するためのアクチュエータ210を含む第1の触覚出力装置206を含む。同様に、第2の電子装置202は、今度は、触覚効果を出力するためのアクチュエータ(図示せず)を含む第2の触覚出力装置208を含む。この例では、第1の触覚出力装置206は、第1の電子装置202の右側に2つのアクチュエータ及び第1の電子装置202の左側に2つのアクチュエータを備える。更に、第1の電子装置202の各側にある2つのアクチュエータは、水平に整列する。他の実施形態では、第1の電子装置202の各側にある2つのアクチュエータは、垂直に整列する。一部の実施形態では、アクチュエータ210は、同様のタイプであってもよい。他の実施形態では、アクチュエータ210は、異なるタイプであってもよい。当業者には、このようなアクチュエータの任意の数のタイプ及び配置が可能であることが理解されるであろう。
【0029】
一部の実施形態では、第1の電子装置202は、第2の電子装置とはタイプが異なってもよい。例えば、このような実施形態では、第1の電子装置202はスマートフォンを含み、第2の電子装置はゲームコンソールコントローラを含む。他の実施形態では、第1の電子装置202及び第2の電子装置は、ラップトップコンピュータ、ゲームコンソール、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、Eリーダ、ポータブルゲームシステム、ゲームコンソールコントローラ、パーソナルデジタルアシスタント、又は他の電子装置の任意の組み合わせであってもよい。結果として、一部の実施形態では、第1の触覚出力装置206及び/又はアクチュエータ210は、第2の触覚出力装置208及び/又はそれに含まれるアクチュエータとはタイプが異なってもよい。例えば、このような実施形態では、第1の触覚出力装置206は一連のERMを含むが、第2の触覚出力装置208は第2の電子装置の表面を変形させる機構を含む。
【0030】
図3は、一実施形態において共有触覚体験を提供するためのシステムの外観図を示す。この例では、システムは、第1の触覚出力装置を含む第1の電子装置302、ここではゲームコンソールコントローラを含む。第1の電子装置302は、ゲームシステム306と通信する。一部の実施形態では、第1のユーザは、例えば、ゲームシステム306においてアーミーゲームをプレイしていてもよい。第1のユーザは、第1の電子装置302を用いて仮想海兵隊員を制御してもよい。同様に、第2のユーザは、第2の電子装置304、ここでは自身の仮想海兵隊員を制御することができるゲームコンソールコントローラを介してアーミーゲームをプレイしていてもよい。
【0031】
このような実施形態では、ゲームシステム306は、第2のユーザがアーミーゲームをプレイするときに様々な触覚効果を第2の電子装置304に出力してもよい。例えば、第2のユーザの仮想キャラクタが銃撃されると、ゲームシステム306は、第2の電子装置302を振動させてもよい。一部の実施形態では、第1のユーザが制御する第1の電子装置302は、第2のユーザに送信された触覚効果の修正バージョンを受信してもよい。一部のこのような実施形態では、第1の電子装置302は、実空間における第2の電子装置304に対する第1の電子装置302の相対位置に基づいて修正された触覚効果を出力してもよい。例えば、一実施形態では、第1の電子装置302は、実空間における第1の電子装置302と第2の電子装置304との間の相対距離310に反比例する強度を有する触覚効果を出力する。即ち、このような実施形態では、2つの電子装置間の距離310が大きくなると、第1の電子装置302に出力される触覚効果の強度は比例的に減少する。他の実施形態では、第1の電子装置302は、実空間におけるゲームシステム306に対する第2の電子装置304の相対位置に基づいて修正された触覚効果を出力してもよい。例えば、このような実施形態では、第1の電子装置302は、実空間における第1の電子装置304と第2の電子装置306との間の相対距離308に反比例する強度を有する触覚効果を出力する。従って、第1のユーザがゲームシステム306から10フィート離れて第2の電子装置304を握っている場合、第1のユーザに送信される触覚効果は、第2のユーザがゲームシステム306から3フィート離れて第2の電子装置304を握っていた場合よりも弱くなる。
【0032】
図4は、一実施形態において共有触覚体験を提供するためのシステムの外観図を示す。この例では、システムは、第1の触覚出力装置122を含む第1の電子装置402、ここではゲームコンソールコントローラを含む。第1の電子装置402は、ゲームシステム406と通信する。一部の実施形態では、第1のユーザは、例えば、ゲームシステム406においてアーミーゲームをプレイしていてもよい。第1のユーザは、第1の電子装置402を用いて、ゲーム内の第1のキャラクタ408、ここでは海兵隊員を制御してもよい。同様に、第2のユーザは、ゲームシステム406でアーミーゲームをプレイしていてもよい。第2のユーザは、第2の電子装置404、ここでは第2の触覚出力装置を含むゲームコンソールコントローラを用いてゲーム内の第2のキャラクタ410を制御してもよい。
【0033】
このような実施形態では、ゲームシステム406は、第2のユーザがアーミーゲームをプレイするときに様々な触覚効果を第2の電子装置404に出力してもよい。例えば、第2のユーザの仮想キャラクタが爆発に近ければ、ゲームシステム406は、第2の触覚出力装置130を介して第2の電子装置402を振動させてもよい。一部の実施形態では、第1の電子装置402は、第2のユーザに送信された触覚効果の修正バージョンを受信してもよい。一部のこのような実施形態では、第1の電子装置402は、仮想環境における第2のキャラクタ410に対する第1のキャラクタ408の相対位置に基づいて修正された触覚効果を出力してもよい。例えば、一実施形態では、第1の電子装置402は、第1のキャラクタ408と第2のキャラクタ410との間の相対仮想距離に反比例する強度を有する触覚効果を出力する。このような実施形態では、2つの仮想キャラクタ間の仮想距離が大きくなると、第1の電子装置402に出力される触覚効果の強度は比例的に減少する。
【0034】
一部の実施形態では、第1の電子装置402は、仮想環境における第2のキャラクタ410に対する第1のキャラクタ408の相対サイズに基づいて修正される第2のユーザに送信される触覚効果のバージョンを出力してもよい。例えば、第1のキャラクタ408が立っており且つ第2のキャラクタ410がひざまずいている又は這っている場合、第1の電子装置402は、第2の電子装置404により出力されたものと比較して強められた強度を有する触覚効果を出力してもよい。別の実施形態では、第2のキャラク410の仮想サイズが第1のキャラクタ408の仮想サイズよりも大きい場合、第1の電子装置402は、強められた触覚効果を出力してもよい。例えば、このような実施形態では、第2のキャラクタ410が熊であり且つ第1のキャラクタ408が蟻である場合、第2のユーザの触覚効果は仮想自動車が通過することに応じて軽い振動であり、第1の電子装置402は、仮想サイズの相違のため、長く強い振動等の実質的に強められた触覚効果を出力するであろう。
【0035】
図5は、共有触覚体験を提供するためのシステムの外観図の一実施形態を示す。この例では、システムは、第1の触覚出力装置を含む第1の電子装置502、ここではゲームコンソールコントローラを含む。第1の電子装置502は、ゲームシステム506と通信する。一部の実施形態では、第1のユーザは、例えば、ゲームシステム506においてアーミーゲームをプレイしていてもよい。第1のユーザは、第1の電子装置502を用いて、ゲーム内の第1のキャラクタ508、ここでは海兵隊員を制御してもよい。同様に、第2のユーザは、ゲームシステム506でアーミーゲームをプレイしていてもよい。第2のユーザは、第2の電子装置504、ここでは第2の触覚出力装置を含むゲームコンソールコントローラを用いてゲーム内の第2のキャラクタ510を制御してもよい。
【0036】
このような実施形態では、ゲームシステム506は、第2のユーザがアーミーゲームをプレイするときに様々な触覚効果を第2の電子装置504に出力してもよい。例えば、第2のユーザの仮想キャラクタが凹凸のある道路で仮想戦車を運転している場合、ゲームシステム506は、第2の触覚出力装置を振動させてもよい。一部の実施形態では、第1の電子装置502は、第2のユーザに送信された触覚効果の修正バージョンを受信してもよい。一部のこのような実施形態では、修正は仮想環境特性512に基づいてもよい。一部の実施形態では、仮想環境特性512は、オブジェクト又は障壁の特徴、気温、障壁の特徴、湿度レベル、又はキャラクタが位置する媒質の密度の1つ以上を含んでもよい。図5では、環境特性512は、仮想煉瓦壁である障壁を含む。このような実施形態では、環境特性512、即ち煉瓦壁が第1のキャラクタ508と第2のキャラクタ510の間に配置されているので、第1の電子装置502は弱められた強度で第2の電子装置504に送信される触覚効果のバージョンを出力してもよい。別の実施形態では、環境特性512は、第1及び/又は第2のキャラクタ508又は510が位置する媒質を含んでもよい。例えば、このような実施形態では、第2のキャラクタ510が陸上にいる間、第1のキャラクタ508は水中で泳いでいてもよい。このような実施形態では、水は空気よりも密度が高いので、第1の電子装置502に送信される触覚効果は、第2の電子装置504に送信される触覚効果の弱められたバージョンであってもよい。
【0037】
一部の実施形態では、環境特性512は、ドップラー効果等の物理特性を含んでもよい。例えば、このような実施形態では、第2のキャラクタ510が仮想自動車で第1のキャラクタ508を通り過ぎると、第1の電子装置502は、ドップラー効果に基づいて修正された特徴で第2の電子装置504に送信される触覚効果のバージョンを出力する。別の実施形態では、環境特性512は、仮想温度又は湿度を含んでもよい。このような実施形態では、第1の電子装置502は、仮想温度又は湿度に基づいて修正された特徴で第2の電子装置504に送信される触覚効果のバージョンを出力してもよい。例えば、一実施形態では、環境特性512が高い仮想湿度を含むので、第1の電子装置502は、弱められた強度で第2の電子装置504に送信される触覚効果のバージョンを出力する。
【0038】
図5に示された環境特性512は仮想環境の一部であるが、一部の実施形態では、環境特性512は実空間に存在してもよい。一部の実施形態では、環境特性512は、実空間における気温、障壁の特徴、湿度レベル、又は媒質の密度の1つ以上を含んでもよい。例えば、一実施形態では、第1の電子装置502は、温度センサを備える。このような実施形態では、第1の電子装置402は、ユーザがアーミービデオゲームをプレイしている部屋等の実空間における温度を決定して、温度の決定に基づいてその触覚出力を変化させることができる。一部のこのような実施形態では、第1の電子装置402は、実空間における温度に基づいて修正される第2の電子装置504に送信される触覚効果のバージョンを出力してもよい。同様に、一部の実施形態では、第1の電子装置502は、第1の電子装置502と第2の電子装置504との間の実際の煉瓦壁のような実空間における物理的障害物に基づいて修正された特徴で第2の電子装置504に送信される触覚効果のバージョンを出力してもよい。
【0039】
図6は、一実施形態において共有触覚体験を提供するためのシステムの外観図を示す。この例では、システムは、ゲームシステム606であるコンピュータ装置と通信するゲームコンソールコントローラである第1の電子装置602を含む。ゲームシステム606は、マルチプレイヤゲームプレイのためにインターネット608に接続される。一部の実施形態では、第1のユーザは、例えば、ゲームシステム606でバスケットボールゲームをプレイしていてもよく、第1の電子装置602を用いて仮想バスケットボールプレイヤを制御してもよい。同様に、第2のユーザは、この例では、iPhone又はAndroid電話等のスマートフォンである第2の電子装置604を介してバスケットボールゲームをプレイしていてもよい。この例では、第2の電子装置604は、マルチプレイヤゲームプレイのためにインターネット608に無線で接続される。第1の電子装置602は第1の触覚出力装置を含み、第2の電子装置604は第2の触覚出力装置を含む。
【0040】
このような実施形態では、ゲームシステム606は、第1のユーザがバスケットボールゲームをプレイするときに様々な触覚効果を第1の電子装置602に出力してもよい。例えば、第1のユーザの仮想キャラクタがバスケットボールネットの縁から跳ね返るシュートを行う場合に、ゲームシステム606は第1の電子装置602を振動させてもよい。
【0041】
このような実施形態では、第1の電子装置602は「share」ボタンを含んでもよく、これにより第1のユーザは第2のユーザとの触覚コンテンツの共有を開始してもよい。このような実施形態では、第1のユーザは第1の電子装置602にある「share」ボタンを押してもよく、これは自身の触覚フィードバックを第2のユーザと共有したいことを示す。その後、ゲームシステム606は、第2の電子装置604に伝達される効果を生成してもよく、それは第1の電子装置602に伝達された効果と実質的に同じである。例えば、一実施形態では、第2のユーザは、実際にはバスケットボールゲームのプレイに参加していなくてもよく、むしろゲームをどのようにプレイするかを学習するために単に観察していてもよい。このような実施形態では、第1のユーザは、第1の電子装置602で「share」ボタンを押して、2人のユーザの間で共有する効果をトリガしてもよい。このような実施形態では、第2の電子装置604は、ゲームプレイの結果として振動等の第1の電子装置602に伝達される任意の触覚効果を複製する。
【0042】
他の実施形態では、第1のユーザは、「share」ボタンを押すことにより第2のユーザと触覚コンテンツを共有するだけでなく、自身のビデオデータ、オーディオデータ、及び/又はゲームプレイ制御も共有してもよい。このような実施形態では、第2のユーザは第1のユーザの仮想キャラクタの制御を引き継いで、第1のユーザが観察者になってもよい。一部のこのような実施形態では、第2の電子装置604は、ゲームプレイの結果として振動等の第1の電子装置602に伝達される任意の触覚効果を複製してもよい。
【0043】
一部の実施形態では、ボタンの押し下げではなくソフトウェア生成イベントが、第2のユーザと第1のユーザの触覚コンテンツの共有をトリガしてもよい。例えば、一部の実施形態では、ゲームシステム606は、マルチプレイヤゲームにおいて第2のユーザの仮想キャラクタの死により第2のユーザと第1のユーザの触覚フィードバックの共有を開始してもよい。別の実施形態では、第1のユーザは、第2のユーザに対向して仮想バスケットボールゲームをプレイしていてもよい。第2のユーザが第1のユーザに対して仮想ファウルを犯した場合、第1のユーザは2つの「フリースロー」の権利を与えられてもよく、これにより第1のユーザは仮想バスケットボールコート上で「ファウルライン」から対向者のいないシュートを行ってもよい。ファウルイベントに応じて、ゲームは、第2のユーザの制御を不能にして、第1のユーザがフリースローを行うことが許可されている間、第2のユーザの仮想視点を第1のユーザのそれに変更してもよい。更に、一部の実施形態では、仮想視点の変更は、第2のユーザと第1のユーザの触覚コンテンツの共有を自動的にトリガしてもよい。このような実施形態では、第1のユーザがフリースローを行って失敗すると、ボールは仮想バスケットボールネットの縁に当たって、第1の電子装置602は振動等の触覚効果を出力してもよい。同様に、触覚共有がトリガされているので、第2の電子装置604は類似の触覚効果を出力する。
【0044】
一部の実施形態では、第1のユーザは第1の電子装置602で「share」ボタンを押してもよく、それは自身の触覚コンテンツの記録を開始してもよい。一部の実施形態では、第2のユーザは、ボタンの押し下げ等により再生イベントをトリガして、その後、第2の電子装置604で触覚コンテンツを再生することが可能であってもよい。このような実施形態では、第2の電子装置604は、できるだけ綿密に保存された触覚コンテンツを複製する。例えば、第1のユーザはゲームコントローラにある「share」ボタンを押してもよく、これは自身の触覚コンテンツを第2のユーザと共有したいことを示す。その後、第1のユーザに対して生成された触覚コンテンツ(例えば、触覚効果)が記録される。ソフトウェア生成イベント等の再生イベントの発生に応じて、保存された触覚コンテンツが第2のユーザに伝達される。一部の実施形態では、第1のユーザのオーディオ及び/又はビデオコンテンツは、「share」ボタンを押したときに第1のユーザの触覚コンテンツに加えて記録されてもよい。再生イベントの発生に応じて、保存された触覚コンテンツ並びに保存されたオーディオ及び/又はビデオコンテンツが第2のユーザに伝達されてもよい。
【0045】
図3〜6に示された実施形態は第1の電子装置302及び第2の電子装置303のみを描いているが、一部の実施形態では、本明細書を通じて記載されているタイプの触覚効果を出力するために複数のこのような装置が使用され得ることが理解されるべきである。
【0046】
(共有触覚体験を提供するためのシステムの追加の例示)
一部の実施形態では、システムは、1つ以上の自動車を含んでもよい。一部のこのような実施形態では、第1のユーザは、例えば、ハイウェイで第1の自動車を運転していてもよい。第1のユーザは、第1の触覚出力装置を含み得るハンドルを介して第1の自動車を制御してもよい。第1の自動車は、第1の触覚出力装置と通信する。同様に、第2のユーザは、ハイウェイで第2の自動車を運転していてもよい。第2のユーザは、第2の触覚出力装置を含み得るハンドルを介して第2の自動車を制御してもよい。第2の自動車は、第2の触覚出力装置と通信する。一部の実施形態では、1つ又は2つの自動車は、盲点検出が使用可能にされており、自動車は盲点に別の自動車があるかどうかを検出して、1つ又は2つの自動車に関連する警報を出力することができる。
【0047】
一部の実施形態では、第1のユーザが左又は右の方向指示器を起動すると、第1の自動車は、第1の自動車の盲点に第2の自動車の存在を検出してもよい。この検出に基づいて、第1のユーザの自動車は、第1の触覚出力装置によって第1のユーザに触覚効果を出力させてもよい。一部の実施形態では、触覚効果は、振動を含んでもよい。更に、一部の実施形態では、振動の振幅は、第1及び第2の自動車の間の距離に基づいて変化してもよい。例えば、このような実施形態では、第1のユーザは左の方向指示器の信号を起動してもよい。このような実施形態では、第1のユーザの自動車は、第1のユーザの盲点に第2の自動車の存在を検出し、第1及び第2の自動車の間の距離が2分の1メートルであることを決定し、強い(例えば、高振幅)振動を含む触覚効果を第1の触覚出力装置を介して出力してもよい。一部の実施形態では、触覚効果は、第2の自動車が検出される第1の自動車の側に対応する第1のユーザのハンドルの側に出力されてもよい。例えば、第2の自動車が第1の自動車の左側の盲点で検出されると、第1の自動車は、ハンドルの左側に触覚効果を出力してもよい。
【0048】
更に、一部の実施形態では、第2の自動車は(第2の触覚出力装置を介して)、第1の自動車にいる第1のユーザに送信される触覚効果に基づいて触覚効果を出力してもよい。一部のこのような実施形態では、第2の自動車は、第1の触覚効果が出力されたハンドルの場所が修正される第1のユーザに送信される触覚効果のバージョンを出力してもよい。例えば、第1の触覚効果が第1のユーザのハンドルの左側で第1のユーザに出力される場合、修正された触覚効果が、第2のユーザのハンドルの右側で第2のユーザに出力されてもよい。一部の実施形態では、第2の自動車は、第1の触覚効果の振幅が修正される第1のユーザに送信される第1の触覚効果のバージョンを出力してもよい。例えば、一実施形態では、第2の自動車は、50%低減された振幅を有する第1の触覚効果のバージョンを出力する。一部の実施形態では、第2の触覚効果を生成するために第1の触覚効果がどのように修正されるかは、2つの自動車間の距離が変化すると変化してもよい。例えば、一部の実施形態では、2つの自動車が1メートル以上離れている場合、第2の自動車は、振幅が50%低減されるように修正された第1の触覚効果のバージョンを出力してもよい。2つの自動車が互いに近づくにつれ、第2の触覚効果を生成するために第1の触覚効果の振幅が低減される量は減少してもよく、2つの自動車が10分の2メートル以内になるまでには、第1の触覚効果と第2の触覚効果との間で振幅の減少はない。
【0049】
当業者には、触覚効果は、複数の自動車の間で共有されてもよく、多数の他の触覚トリガイベント(例えば、自動車のラジオ局の変更、GPSナビゲーションイベント、ブレーキ又はアクセルを押すこと、自動車部品の故障、又は自動車バッテリの低下)、触覚出力装置の構成(例えば、触覚出力装置を変速装置、ブレーキ又はアクセル、又は車両座席に配置すること)、及び触覚効果(例えば、摩擦係数又はテクスチャの知覚変化)が可能であることが理解されるであろう。
【0050】
一部の実施形態では、システムは、仮想訓練プログラムを含んでもよい。一部のこのような実施形態では、タスク(例えば、外科手術)を行うために、専門家が第1の触覚出力装置を含む第1の電子装置を使用してもよい。専門家がタスクを行うと、触覚効果は、イベントの発生に応じて(例えば、専門家が患者の体の特定の部分に触れる場合)、第1の触覚出力装置を介して専門家に伝達されてもよい。一部の実施形態では、どのようにタスクを行うかを学習するために、学生が第2の触覚出力装置を含む第2の電子装置を使用してもよい。
【0051】
一部の実施形態では、第1の触覚出力装置に伝達される触覚コンテンツは、触覚効果を出力する第2の電子装置に即座に送信される。他の実施形態では、再生イベントの発生に応じて後で再生するために、専門家は、任意のビデオ及び/又はオーディオコンテンツだけでなく触覚コンテンツも記録することが可能であってもよい。一部のこのような実施形態では、学生は、例えば、ボタンを押すことによりイベントの再生を開始することができ、これは第2の電子装置に保存された触覚コンテンツ、及び任意の保存されたオーディオ及び/又はビデオコンテンツを伝達する。次に、第2の電子装置は、学生に触覚効果を出力する第2の触覚出力装置に触覚コンテンツを伝達する。
【0052】
一部の実施形態では、第2の電子装置は、第1の触覚出力装置に伝達される触覚コンテンツの修正バージョンを出力する。例えば、一部の実施形態では、第2の電子装置は、増幅された振幅で第1の触覚出力装置に送信される効果のバージョンを出力してもよい。このような振幅の増加は、さもなければ微妙ではあるかもしれないが何が重要な触覚キューであるかを学生がより簡単に検出することを可能にしてもよい。
【0053】
(共有触覚体験を提供するための例示的な方法)
図7は、一実施形態において共有触覚体験を提供するための方法を示すフローチャートである。一部の実施形態では、図7のステップは、例えば、汎用コンピュータ、移動装置又はサーバにおけるプロセッサによって実行されるプログラムコードで実装されてもよい。一部の実施形態では、こうしたステップは一群のプロセッサによって実装されてもよい。以下のステップは図1に示されたシステムに関して記載された構成要素を参照して記載される。
【0054】
方法700は、ステップ702で開始し、第1の触覚効果信号を受信する。第1の触覚信号は触覚イベント(例えば、ゲーム内でユーザのキャラクタが銃撃されること、面のクリア、凹凸のある仮想道路で仮想車両を運転すること)に少なくとも部分的に基づく。検出モジュール124又はプロセッサ102が、第1の触覚効果信号を検出する。
【0055】
方法700は、ステップ704に続き、プロセッサ102は第1の触覚効果及び触覚イベントの外部の特徴に少なくとも部分的に基づいて第2の触覚効果を決定する。
【0056】
一部の実施形態では、触覚イベントの外部の特徴は、第2のユーザに対する第1のユーザの相対位置を含んでもよい。一部の実施形態では、第1のユーザ及び第2のユーザの相対位置は、実空間における第1のユーザ及び第2のユーザの物理位置を含む。一部のこのような実施形態では、第1のユーザによって制御される第1の電子装置122及び第2のユーザによって制御される第2の電子装置120の物理位置は、実空間における第1のユーザ及び第2のユーザの物理位置の合理的な近似として使用されてもよい。第1及び第2の電子装置118及び120は、実空間における第1の電子装置118及び第2の電子装置120の位置をそれぞれ決定するための加速度計、ジャイロスコープ、傾斜計、GPS(global positioning system)ユニット、又は別のセンサの1つ以上を含んでもよい。一部のこのような実施形態では、プロセッサ102は、第1の電子装置118内に組み込まれた第1の加速度計及び第1のジャイロスコープからセンサ信号を受信してもよい。同様に、プロセッサ102は、第2の電子装置120内に組み込まれた第2の加速度計及び第2のジャイロスコープからセンサ信号を受信してもよい。こうしたセンサ信号に基づいて、プロセッサ102は、実空間における第1の電子装置118及び第2の電子装置120の相対位置を(例えば、アルゴリズム又はルックアップテーブルにより)決定してもよい。このような実施形態では、プロセッサ102は、実空間における第2の電子装置120に対する第1の電子装置118の相対位置を更に決定してもよい。
【0057】
他の実施形態では、第1のユーザ及び第2のユーザの相対位置は、仮想環境において第1のユーザ及び第2のユーザにより制御される仮想キャラクタの仮想位置を含む。このような実施形態では、プロセッサ102は、仮想環境に関するデータから直接的に第1のユーザにより制御される仮想キャラクタの相対位置及び第2のユーザにより制御される仮想キャラクタの相対位置を決定してもよい。例えば、一部の実施形態では、プロセッサ102は、第1のユーザの仮想キャラクタ及び第2のユーザの仮想キャラクタの場所を追跡するためにネットワーク110のデータをサンプリングしてもよい。サンプリングされたデータに基づいて、プロセッサ102は、第1のユーザの仮想キャラクタ及び第2のユーザの仮想キャラクタの仮想位置をそれぞれ決定してもよい。このような実施形態では、プロセッサ102は、仮想環境における第2のユーザの仮想環境に対する第1のユーザの仮想キャラクタの相対位置を更に決定してもよい。
【0058】
一部の実施形態では、触覚イベントの外部の特徴は、環境特性を含んでもよい。一部の実施形態では、環境特性は、実空間における環境特性であってもよい。このような実施形態では、コンピュータシステム101は、温度センサ、湿度センサ、カメラ、加速度計、ジャイロスコープ、ソーナー装置、及び/又はプロセッサ102にセンサ信号を送信するように構成される他の電子装置等の1つ以上のセンサを含んでもよい。プロセッサ102は、センサ信号から直接的に環境特性を決定してもよく、又は環境特性を決定するためにアルゴリズム又はルックアップテーブルにセンサ信号データを適用してもよい。例えば、このような実施形態では、プロセッサ102は、湿度センサ又は温度センサからセンサ信号を受信し、第1のユーザ及び/又は第2のユーザが位置し得る環境の湿度又は温度を決定する。別の実施形態では、プロセッサ102は、カメラ又はソーナー装置からセンサ信号を受信し、第1のユーザ及び/又は第2のユーザが位置し得る環境における壁等の任意の環境的障害物を決定する。更に別の実施形態では、プロセッサ102は、カメラセンサ信号に基づいて、第1のユーザ又は第2のユーザが位置している媒質を、例えば、第1のユーザが水中に位置しているかどうかを決定する更に別のこのような実施形態では、プロセッサ102は、カメラからセンサ信号を受信して、第1のユーザ又は第2のユーザが車両内にいるかどうか、車両のサイズ、及び/又は車両が移動している方向又は速度を決定する。
【0059】
他の実施形態では、環境特性は、仮想環境おける仮想環境特性であってもよい。このような実施形態では、プロセッサ102は、仮想環境に関するデータから直接的に環境特性を決定してもよい。例えば、一部の実施形態では、プロセッサ102は、環境特性の存在又は不存在を追跡するためにネットワーク110のデータをサンプリングする。サンプリングされたデータに基づいて、プロセッサ102は、環境特性を決定してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ102は、サンプリングされたデータから直接的に仮想環境特性を決定してもよく、又は仮想環境特性を決定するためにアルゴリズム又はルックアップテーブルにサンプリングされたデータを適用してもよい。例えば、このような実施形態では、プロセッサ102は、ネットワークデータをサンプリングして、仮想環境におけるオブジェクト、例えば、仮想煉瓦壁の存在を決定するためにアルゴリズムを適用する。同様に、一部の実施形態では、プロセッサ102は、ネットワークデータをサンプリングして、環境特性がドップラー効果等の物理的原理を含むことを決定する。
【0060】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、第2の触覚効果の強度、持続時間、場所、及び/又は他の特徴を決定するために、第1の触覚効果の特長に関するデータをアルゴリズムに適用してもよい。例えば、プロセッサ102は、どのような第2の触覚効果を生成すべきか、及び第2の電子装置118におけるどのアクチュエータを介してそれを生成すべきかを決定するために第1の触覚効果の強度及び激しさの特徴を使用してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ102は、ステップ704で決定された第2のユーザに対する第1のユーザの実際の相対位置又は仮想相対位置、又はステップ706で決定された任意の実際の環境特性又は仮想環境特性に基づいて第2の触覚効果を決定してもよい。
【0061】
プロセッサ102は、第2の触覚効果を決定するために触覚効果決定モジュール126に含まれるプログラミングを利用してもよい。例えば、一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、アルゴリズムに基づいて、出力する触覚効果、及び効果を出力するために使用するアクチュエータを決定してもよい。一部の実施形態では、このようなアルゴリズムは、第1のユーザの仮想キャラクタに対する第2のユーザの仮想キャラクタの相対仮想位置を評価してもよい。例えば、一実施形態では、第1のユーザの仮想キャラクタが第2のユーザの仮想キャラクタの40メートル北東にある場合、プロセッサ102は、第2の触覚効果が第2の電子装置120の前方右側におけるアクチュエータによって生成されるべきであると決定する。更に、このような実施形態では、プロセッサ102は、第1のユーザの仮想キャラクタと第2のユーザの仮想キャラクタとの間の40メートルの距離のため、第2の触覚効果は第1の触覚効果の実質的に弱められたバージョンであるべきと決定してもよい。
【0062】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、実空間における第2の電子装置120に対する第1の電子装置118の相対位置を評価するアルゴリズムに基づいて、出力する第2の触覚効果、及び第2の触覚効果を出力するためにどのアクチュエータを使用するかを決定してもよい。例えば、一実施形態では、第1の電子装置118が実空間において第2の電子装置120の2分の1メートル北東にある場合、プロセッサ102は、第2の触覚効果が第2の電子装置120の前方右側におけるアクチュエータによって生成されるべきであると決定する。更に、このような実施形態では、プロセッサ102は、第1の電子装置118と第2の電子装置120との間の距離が2分の1メートルしかないので、第2の触覚効果は弱められるべきではないと決定してもよい。
【0063】
一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、触覚アクチュエータルックアップテーブルを含んでもよい。このような実施形態では、ルックアップテーブルは、1つのタイプの触覚アクチュエータ及び類似の触覚効果を出力することができる複数の異なるタイプの触覚アクチュエータによるデータを含んでもよい。例えば、このような実施形態では、ルックアップテーブルは、ERMによるデータ、LRA、圧電アクチュエータ、電気モータ又は電磁アクチュエータ等のERMと類似の触覚効果を出力することができる複数の他の触覚装置によるデータを含んでもよい。このような実施形態では、プロセッサ102は、特定のタイプの触覚アクチュエータ、例えば、ERM用に設計された特定の強度及び持続時間の信号により第1の電子装置118において第1の触覚効果が生成されたことを示すデータを受信してもよい。このデータに基づいて、このような実施形態では、プロセッサ102は、第1の触覚効果と同様の特徴を有する第2の触覚効果を生成するために第2の触覚出力装置130におけるどのようなハードウェアが代替として使用され得るかを決定するためにルックアップテーブルを参照してもよい。例えば、第2の触覚出力装置130がERMを含まないが電気モータは含む場合、プロセッサ102は、ルックアップテーブルを参照して、第2の触覚効果を生成するために電気モータが代替として作動し得ることを決定する。
【0064】
他の実施形態では、プロセッサ102は、デフォルト触覚効果を決定してもよい。例えば、このような実施形態では、第2の触覚出力装置130は、適切なハードウェアの欠如により、振動等の触覚効果を生成することができなくてもよい。しかしながら、このような実施形態では、第2の触覚出力装置130は、第2の電子装置120の表面で知覚される摩擦係数を変化させることができるESFアクチュエータを含んでもよく、これはデフォルト触覚効果である。従って、このような実施形態では、プロセッサ102は、第2の電子装置120の表面における摩擦係数の知覚される変化を含むデフォルトの第2の触覚効果と振動を含む任意の第1の触覚効果を関係付ける。
【0065】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、ルックアップテーブルにおけるデータに基づいて第2の触覚効果を決定してもよい。一部のこのような実施形態では、ルックアップテーブルは、環境特性及び複数の触覚効果修正を有するデータを含んでもよい。例えば、このような実施形態では、ルックアップテーブルは、煉瓦壁及び触覚効果修正、例えば、触覚効果強度の30%減少を有するデータ含んでもよい。このような実施形態では、第2のユーザの仮想キャラクタと第1のユーザの仮想キャラクタとの間に煉瓦壁がある場合、プロセッサ102は、ルックアップテーブルを参照して、第2の触覚効果が30%小さい強度を有する第1の触覚効果の修正バージョンであるべきと決定する。
【0066】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、ゲーム装置の状態等の他の外部要因に部分的に基づいてその決定を行ってもよい。例えば、このような実施形態では、プロセッサ102は、ゲーム装置が有するバッテリ寿命の量に部分的に基づいてその決定を行ってもよい。このような実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、第1の触覚効果が短く強い振動を含んでいることを示すデータを受信してもよい。第2の電子装置120、例えば、スマートフォンのバッテリ寿命は低い場合があるので、プロセッサ102は、バッテリ寿命を有害レベルまで消耗せずに、長いが著しく低い強度の振動により実質的に同じ効果を達成し得ることを決定してもよい。
【0067】
方法700は、ステップ706に続いて、トリガイベントを検出する。検出モジュール124又はプロセッサ102は、トリガイベントを検出してもよい。一部の実施形態では、トリガイベントは、後で再生するために第2の触覚効果の記憶を開始してもよい。一部の実施形態では、トリガイベントは、ユーザ間で触覚フィードバックの共有を開始してもよい。トリガイベントは、ボタン押し下げ等によるユーザ生成、又は仮想キャラクタがビデオゲーム内で殺された場合等のソフトウェア生成であってもよい。
【0068】
方法700は続き、プロセッサ102は、ステップ710で第2の触覚効果を生成し、ステップ712で第2の触覚出力装置に第2の触覚信号を送信し、触覚効果を出力する。第2の触覚効果信号は、第2の触覚効果に少なくとも部分的に基づく。一部の実施形態では、プロセッサ102は、メモリ104内に記憶されて特定の触覚効果に関係付けられる駆動信号にアクセスしてもよい。一実施形態では、信号は、効果に関係付けられる記憶済みアルゴリズム及び入力パラメータにアクセスすることによって生成される。例えば、このような実施形態では、アルゴリズムは、振幅及び周波数パラメータに基づいて駆動信号を生成するのに使用されるデータを出力してもよい。別の例として、第2の触覚信号は、アクチュエータによって復号するためにアクチュエータに送信されるデータを含んでもよい。例えば、アクチュエータ自体が、振幅及び周波数等のパラメータを特定するコマンドに応答してもよい。
【0069】
(共有触覚体験を提供するための方法の追加の例示)
図8は、一実施形態において共有触覚体験を提供するための別の方法のフローチャートである。一部の実施形態では、図8のステップは、例えば、汎用コンピュータ、移動装置又はサーバにおけるプロセッサによって実行されるプログラムコードで実装されてもよい。一部の実施形態では、こうしたステップは一群のプロセッサによって実装されてもよい。以下のステップは図1に示されたシステムに関して記載された構成要素を参照して記載される。
【0070】
方法800は、ステップ802で開始して、複数の第1の触覚効果が後で再生されるために記憶されるべきであることを示すトリガイベントを検出する。検出モジュール124又はプロセッサ102は、トリガイベントを検出してもよい。トリガイベントは、ボタン押し下げ等によるユーザ生成、又は仮想キャラクタがビデオゲーム内で殺された場合等のソフトウェア生成であってもよい。
【0071】
方法800は続いて、ステップ804で、プロセッサ102は、第1の複数の触覚効果の各々に少なくとも部分的に基づいて生成すべき第2の複数の触覚効果を決定する。プロセッサ102は、第2の複数の触覚効果を決定するために触覚効果決定モジュール126に含まれるプログラミングを利用してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ102は、第2の複数の触覚効果の各々を決定するために図7に関して検討された任意の方法を使用してもよい。
【0072】
方法800は、ステップ806で、プロセッサ102は、後で生成するためにメモリ104に第2の複数の触覚効果を記憶させる。プロセッサ102は、連続的に又は一部の実施形態では不連続的に後で呼び出されて出力され得るように、タイプ、名前、持続時間、強度、タイムスタンプ、又は任意の他の特徴により第2の複数の触覚効果を記憶してもよい。
【0073】
方法800は、ステップ808に続き、システム100は、保存された複数の第2の触覚効果が再生されるべきことを示すイベントを待つ。イベントは、ボタンを押すこと等によるユーザ生成、又はビデオゲームにおける仮想キャラクタの死等によるソフトウェア生成であってもよい。再生イベントが発生すると、方法800はステップ810に続く。そうでなければ、方法800は、ステップ804及び806に戻り、第2の複数の触覚効果を決定及び記憶し続ける。
【0074】
再生イベントに応じて、方法800は、ステップ810及び812に続き、プロセッサ102は、記憶された第2の複数の触覚効果に基づいて第2の複数の触覚効果信号を生成して、第2の触覚出力装置130に第2の複数の触覚効果信号をそれぞれ送信し、触覚効果を出力する。一部の実施形態では、プロセッサ102は、メモリ104に記憶されて、第2の複数の触覚効果信号を生成するための特定の触覚効果に関係付けられる駆動信号又はアルゴリズムにアクセスしてもよい。一部の実施形態では、プロセッサ102は、第2の複数の触覚効果の各々を生成して第2の触覚出力装置130に送信するために図7に関して検討された任意の方法を使用してもよい。
【0075】
(共有触覚体験の利点)
共有触覚体験を提供する多くの利点が存在する。このようなシステムは、ゲームプレイヤの仲間が感じる感覚をユーザに感じさせることにより、より説得力のあるゲーム体験を提供してもよい。例えば、第1のユーザにより制御される仮想キャラクタが銃撃されることにより第1のユーザのゲーム装置が振動する場合、第2のユーザのゲーム装置は、実質的に同じ又は修正バージョンの振動を出力して、よりインタラクティブな体験を提供してもよい。これによって全体的なユーザ満足度を向上させることができる。
【0076】
一部の実施形態では、ユーザの間で触覚フィードバックを共有することは、仮想環境でタスクを行うときに共同作業の改善をもたらし得る。この理由は、同じ又は修正バージョンの関係付けられた触覚応答を感じることにより、ユーザはチームメートがどのような行動を取っているのかより良く理解するからである。例えば、2人のユーザが、軍事目的を達成するために共同しなければならないゲームをプレイしていてもよい。第1のユーザは仮想射撃手のキャラクタを制御していてもよく、一方で第2のユーザは仮想衛生兵のキャラクタを制御している。第1のユーザが軍事拠点の攻撃に参加するために仮想キャラクタを操作するとき、第1のユーザのゲーム装置は、その仮想射撃手のキャラクタが銃撃されると振動してもよい。一部の実施形態では、この触覚コンテンツは、修正されて第2のユーザと共有されてもよく、第2のユーザのゲーム装置も振動させる。例えば、このような実施形態では、射撃手のキャラクタが衛星キャラクタの位置の500メートル北西である場合、第2のユーザは、そのコントローラの前方左に弱い振動を感じる。これは、救助できるように第1のユーザのキャラクタがどのくらい離れて及びどの方向に位置し得るかを第2のユーザに示してもよい。
【0077】
更に、一部の実施形態は、仮想訓練プログラムを改善してもよい。例えば、熟練者が、ビデオゲームをプレイし又は仮想環境でタスクを行って、オーディオ、ビデオ、及び一部の実施形態では、触覚コンテンツを保存することが可能であってもよい。このような実施形態では、初心者が、保存されたコンテンツを再生して、どのようにゲームをプレイするか又はタスクを行うかを学習することが可能であってもよい。オーディオ及びビデオに加えて触覚コンテンツを再生することは、このような学習をより効果的にし得る。
【0078】
(概論)
上記の方法、システム及び装置は例示である。様々な構成によって、適宜、様々な手続き又は構成要素が省略、置換、又は追加されてもよい。例えば、代替的な構成では、方法は記載されたものとは異なる順序で実行されてもよく、及び/又はステージが追加、省略及び/又は結合されてもよい。また、所定の構成に関して記載された機能は、様々な他の構成に結合されてもよい。構成の異なる態様及び要素が、同様に結合されてもよい。また、技術は進歩するものであり、そのため要素の多くは例示であり、本開示又は請求項の範囲を限定しない。
【0079】
例示的な構成(実装を含む)の十分な理解を与えるために説明の中で特定の詳細が与えられている。しかしながら、こうした構成は特定の詳細無しで実施されてもよい。例えば、周知の回路、工程、アルゴリズム、構造及び技術が、構成を不明確にするのを避けるために不要な詳細無しで示されている。この説明は、例示的な構成のみを提供するものであり、請求項の範囲、応用性又は構成を限定しない。むしろ、構成の上記説明は、記載された技術を実装するための実施可能な説明を当業者に提供するであろう。本開示の精神又は範囲から逸れることなく、要素の機能及び配置の様々な変更が行われてもよい。
【0080】
また、構成は、流れ図又はブロック図として描かれる処理として記載されてもよい。各々が連続した工程として操作を説明している場合があるが、こうした操作の多くは並列的又は同時に行われ得る。更に、操作の順序は並び替えられてもよい。工程は、図面に含まれない追加のステップを有してもよい。更に、方法の例示は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はこれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア又はマイクロコードで実装される場合、必要なタスクを実行するためのプログラムコード又はコードセグメントは、記憶媒体等の一時的でないコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。プロセッサは、記載されたタスクを実行してもよい。
【0081】
複数の例示的な構成が記載されているが、本開示の精神から逸脱することなく、様々な修正、代替構造及び均等物が使用されてもよい。例えば、上記の要素は、より大きなシステムの構成要素であってもよく、他の規則が本発明のアプリケーションに優先し又はそれを修正してもよい。また、上記の要素が検討される前、間、又は後で多くのステップが行われてもよい。従って、先の記載によって請求項の範囲は縛られない。
【0082】
本明細書における「適合される」又は「構成される」の使用は、追加のタスク又はステップを実行するように適合又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意図している。更に、「基づいて」の使用は開放的且つ包括的であることが意図されており、即ち、1つ以上の記載された条件又は値に「基づく」処理、ステップ、計算、又は他の動作が、実際には、記載されたものを超える追加の条件又は値に基づいてもよい。本明細書に含まれる表題、リスト及び番号は、単に説明を容易にするためのものであって、限定することを意図していない。
【0083】
本主題の態様に従う実施形態は、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせに実装され得る。一実施形態では、コンピュータは、1つ又は複数のプロセッサを備えてもよい。プロセッサは、プロセッサに結合されるRAM(random access memory)等のコンピュータ可読媒体を備え、又はそれへのアクセスを有する。プロセッサは、センササンプリングルーチン、選択ルーチン、及び上述の方法を実行する他のルーチン等、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。
【0084】
このようなプロセッサは、マイクロプロセッサ、DSP(digital signal processor)、ASIC(application−specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)、及び状態機械を含む。このようなプロセッサは、PLC、PIC(programmable interrupt controller)、PLD(programmable logic device)、PROM(programmable read−only memory)、EPROM又はEEPROM(electronically programmable read−only memory)、又は他の類似の装置等のプログラム可能電子装置を更に備えてもよい。
【0085】
このようなプロセッサは、媒体、例えば、プロセッサによって実行されると、プロセッサによって遂行又は支援される本明細書に記載のステップをプロセッサに実行させることが出来る命令を記憶し得る有形のコンピュータ可読媒体を備え、又はこれと通信してもよい。コンピュータ可読媒体の実施形態は、限定されないが、プロセッサ、例えばウェブサーバのプロセッサにコンピュータ可読命令を提供することができる全ての電子、光学、磁気、又は他の記憶装置を備えてもよい。媒体の他の例は、限定されないが、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成プロセッサ、全ての光学媒体、全ての磁気テープ若しくは他の磁気媒体、又はコンピュータプロセッサが読み取り可能な任意の他の媒体を含む。また、様々な他の装置は、ルータ、プライベート若しくはパブリックネットワーク、又は他の伝送装置等のコンピュータ可読媒体を含んでもよい。記載されたプロセッサ及び処理は、1つ以上の構造内にあってもよく、1つ以上の構造を通じて分散されてもよい。プロセッサは、本明細書に記載の1つ以上の方法(又は方法の一部)を実行するためのコードを備えてもよい。
【0086】
本主題はその特定の実施形態に関して詳細に記載されているが、上記のことを理解すると、このような実施形態の変形、変化、及び均等物を当業者であれば容易に生み出し得ることが理解されるであろう。従って、本開示は、限定ではなく例示を目的として提示されており、当業者には容易に明らかとなる本主題への修正、変更及び/又は追加を含むことを排除しないことが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】
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