(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-19037(P2015-19037A)
(43)【公開日】2015年1月29日
(54)【発明の名称】積層セラミックキャパシタ及びその実装基板
(51)【国際特許分類】
H01G 4/232 20060101AFI20141226BHJP
H01G 4/18 20060101ALI20141226BHJP
H01G 2/06 20060101ALI20141226BHJP
【FI】
H01G4/12 352
H01G4/24 301B
H01G1/035 C
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-213499(P2013-213499)
(22)【出願日】2013年10月11日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0080242
(32)【優先日】2013年7月9日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100166420
【弁理士】
【氏名又は名称】福川 晋矢
(72)【発明者】
【氏名】パク・サン・ス
(72)【発明者】
【氏名】パク・フン・キル
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AF02
5E082AB03
5E082GG09
(57)【要約】
【課題】圧電現象によって発生した振動が回路基板に伝達されることで発生するアコースティックノイズを効果的に低減させる。
【解決手段】誘電体層を積層して形成されたセラミック本体110と、セラミック本体110内において誘電体層を介して対向するように配置され、セラミック本体110の上面を通じて露出するリード部を有する第1及び第2内部電極と、リード部と連結される第1及び第2外部電極131,132と、セラミック本体110の端面に対向する垂直部及び上下面に対向する上面及び下面水平部を含む第1及び第2端子フレーム141,142と、を含む。第1及び第2端子フレーム141,142の上面水平部は、第1及び第2外部電極131,132と接続され、上面水平部と第1及び第2外部電極131,132との間には接着層133,134を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体層を幅方向に積層して形成されたセラミック本体と、
このセラミック本体内において前記誘電体層を介して対向するように配置され、前記セラミック本体の上面を通じて露出するリード部をそれぞれ有する複数の第1及び第2内部電極と、
前記セラミック本体の上面に形成され、前記リード部とそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、
前記セラミック本体の端面に対向する垂直部及び上下面にそれぞれ対向する上面及び下面水平部を含む第1及び第2端子フレームと、を含み、
前記第1及び第2端子フレームの前記上面水平部は、前記第1及び第2外部電極とそれぞれ接続され、
前記上面水平部と前記第1及び第2外部電極との間には接着層がそれぞれ備えられる、積層セラミックキャパシタ。
【請求項2】
前記接着層は、
前記上面水平部と局部的に接触されるように点状に形成される、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項3】
前記第1及び第2端子フレームは、
前記上面水平部に前記第1及び第2外部電極とそれぞれ局部的に接続されるように形成された下向突起と、
前記下面水平部に前記セラミック本体の下面とそれぞれ局部的に接触されるように形成された上向突起と、を含み、
前記セラミック本体と前記第1及び第2端子フレームとの間にギャップがそれぞれ設けられる、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項4】
前記第1及び第2外部電極上に形成された第1及び第2めっき層をさらに含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項5】
前記第1及び第2めっき層は、
前記第1及び第2外部電極上に形成されたニッケル(Ni)めっき層と、
前記ニッケルめっき層上に形成されたすず(Sn)めっき層と、を含む、請求項4に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項6】
前記第1及び第2端子フレームは、
前記垂直部と前記水平部とを連結する上下部のうち少なくともいずれか一部分に開放部が設けられる、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項7】
前記第1及び第2端子フレームは、
前記垂直部が前記水平部の幅より狭い幅を有する、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項8】
上部に第1及び第2電極パッドを有する回路基板と、
前記回路基板上に設置された少なくとも一つの積層セラミックキャパシタと、を含み、
前記積層セラミックキャパシタは、複数の誘電体層を幅方向に積層して形成されたセラミック本体と、このセラミック本体内において前記誘電体層を介して対向するように配置され、前記セラミック本体の上面を通じて露出するリード部をそれぞれ有する複数の第1及び第2内部電極と、前記セラミック本体の上面に形成され、前記リード部とそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、前記セラミック本体の端面に対向する垂直部及び上下面にそれぞれ対向する上面及び下面水平部を含む第1及び第2端子フレームと、を含み、前記第1及び第2端子フレームの前記上面水平部は前記第1及び第2外部電極とそれぞれ接続され、前記上面水平部と前記第1及び第2外部電極との間には接着層をそれぞれ備え、前記下面水平部と前記第1及び第2電極パッドがはんだで連結される、積層セラミックキャパシタの実装基板。
【請求項9】
前記接着層は、
前記上面水平部と局部的に接触されるように点状に形成される、請求項8に記載の積層セラミックキャパシタの実装基板。
【請求項10】
前記第1及び第2端子フレームは、
前記上面水平部に前記第1及び第2外部電極とそれぞれ局部的に接触されるように形成された下向突起と、前記下面水平部に前記セラミック本体の下面とそれぞれ局部的に接触されるように形成された上向突起と、を含み、
前記セラミック本体と前記第1及び第2端子フレームとの間にギャップがそれぞれ設けられる、請求項8に記載の積層セラミックキャパシタの実装基板。
【請求項11】
前記第1及び第2外部電極上に形成された第1及び第2めっき層をさらに含む、請求項8に記載の積層セラミックキャパシタの実装基板。
【請求項12】
前記第1及び第2めっき層は、
前記第1及び第2外部電極上に形成されたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層上に形成されたすずめっき層と、を含む、請求項11に記載の積層セラミックキャパシタの実装基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミックキャパシタ及びその実装基板に関する。
【背景技術】
【0002】
積層チップ電子部品の一つである積層セラミックキャパシタ(MLCC、multi−layered ceramic capacitor)は、小型でありながら、高容量が保障され、実装が容易であるという長所により、多様な電子装置の部品として用いることができる。
【0003】
例えば、上記積層セラミックキャパシタは、液晶表示装置(LCD、liquid crystal display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP、plasma display panel)などの映像機器、コンピュータ、個人携帯用端末機(PDA、personal digital assistants)、及び携帯電話などの多様な電子製品の回路基板に装着されて、電気を充填または放電させる役割をするチップ形態のコンデンサとして用いることができる。
【0004】
このような積層セラミックキャパシタは、複数の誘電体層と、上記誘電体層の間に異なる極性を有する内部電極と、が交互に積層された構造を有することができる。
【0005】
このとき、上記誘電体層は圧電性を有するため、上記積層セラミックキャパシタに直流または交流電圧が印加されると、上記内部電極の間で圧電現象が発生して、周波数に応じてセラミック本体の体積を膨張及び収縮させながら周期的に振動を発生させる可能性がある。
【0006】
このような振動は、上記積層セラミックキャパシタの外部電極及び上記外部電極と回路基板とを連結するはんだを通じて回路基板に伝達され、上記回路基板全体が音響反射面となり、雑音となる振動音を発生させる。
【0007】
上記振動音は、人に不快感を与える20〜20,000Hz領域の可聴周波数に該当し、このようなヒトに不快感を与える振動音をアコースティックノイズ(acoustic noise)という。
【0008】
最近の電子機器には、部品の低騒音化に伴い、このような積層セラミックキャパシタにおいて発生するアコースティックノイズがより顕著に現れる可能性があるため、積層セラミックキャパシタから発生するアコースティックノイズを低減させることが求められている。
【0009】
このようなアコースティックノイズを低減させる方案としては、金属からなるフレームを用いることで、回路基板において積層セラミックキャパシタを一定間隔、離隔して実装する方法が用いられていた。
【0010】
しかし、上記金属フレームを用いてアコースティックノイズを問題のない一定水準に低減させるためには、回路基板からの金属フレームの高さを、一定の高さ以上に設定する必要があった。
【0011】
また、このような回路基板からの金属フレームの高さ増加は、積層セラミックキャパシタが実装された製品の高さを増加させる原因になり得るため、高さ制限があるセットには用いることができないという問題があった。
【0012】
下記特許文献1には、金属端子を用いることで積層セラミックキャパシタから回路基板に伝達されるアコースティックノイズを低減させる事項については開示されているが、部品のサイズを減少させる方案については開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】韓国公開特許第2010−0087622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
当技術分野では、積層セラミックキャパシタが実装された製品の高さを増加させずに、積層セラミックキャパシタにおいて、圧電現象によって発生した振動が回路基板に伝達されることで発生するアコースティックノイズを効果的に低減させるための新たな方案が求められてきた。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一側面は、複数の誘電体層を幅方向に積層して形成されたセラミック本体と、上記セラミック本体内において上記誘電体層を介して対向するように配置され、上記セラミック本体の上面を通じて露出するリード部をそれぞれ有する複数の第1及び第2内部電極と、上記セラミック本体の上面に形成され、上記リード部とそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、上記セラミック本体の端面に対向する垂直部及び上下面にそれぞれ対向する上面及び下面水平部を含む第1及び第2端子フレームと、を含み、上記第1及び第2端子フレームの上記上面水平部は上記第1及び第2外部電極とそれぞれ接続され、上記上面水平部と上記第1及び第2外部電極との間には接着層をそれぞれ備えた積層セラミックキャパシタを提供する。
【0016】
本発明の一実施形態において、上記接着層は、上記上面水平部が局部的に接触されるように点状に形成することができる。
【0017】
本発明の一実施形態において、上記第1及び第2端子フレームは、上記上面水平部に、上記第1及び第2外部電極とそれぞれ局部的に接触されるように形成された下向突起と、上記下面水平部に、上記セラミック本体の下面とそれぞれ局部的に接触されるように形成された上向突起と、を含み、上記セラミック本体と上記第1及び第2端子フレームとの間に、ギャップをそれぞれ設けることができる。
【0018】
本発明の一実施形態において、上記第1及び第2外部電極上には、第1及び第2めっき層をさらに形成することができる。
【0019】
このとき、上記第1及び第2めっき層は、上記第1及び第2外部電極上に形成されたニッケル(Ni)めっき層と、このニッケルめっき層上に形成されたすず(Sn)めっき層と、を含むことができる。
【0020】
本発明の一実施形態において、上記第1及び第2端子フレームには、上記垂直部と上記水平部とを連結する上下部のうち、少なくともいずれか一部分に開放部を設けることができる。
【0021】
本発明の一実施形態において、上記第1及び第2端子フレームは、上記垂直部が上記水平部の幅より狭い幅を有するように形成することができる。
【0022】
本発明の他の側面は、上部に第1及び第2電極パッドを有する回路基板と、この回路基板上に設置された少なくとも一つの積層セラミックキャパシタと、を含み、上記積層セラミックキャパシタは、複数の誘電体層を幅方向に積層して形成されたセラミック本体と、このセラミック本体内において上記誘電体層を介して対向するように配置され、上記セラミック本体の上面を通じて露出するリード部をそれぞれ有する複数の第1及び第2内部電極と、上記セラミック本体の上面に形成され、上記リード部とそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、上記セラミック本体の端面に対向する垂直部及び上下面にそれぞれ対向する上面及び下面水平部を含む第1及び第2端子フレームと、を含み、上記第1及び第2端子フレームには、上記上面水平部が上記第1及び第2外部電極とそれぞれ接続され、上記上面水平部と上記第1及び第2外部電極との間には接着層がそれぞれ備えられ、上記下面水平部と上記第1及び第2電極パッドがはんだで連結される積層セラミックキャパシタの実装基板を提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一実施形態によると、外部電極を実装面の反対面に形成し、端子フレームを「逆コの字」または「コの字」の形状を有するように形成した上で、実装面の反対面において外部電極のみと接着されるようにすることで、端子フレームの高さを一定高さ以上に増加させる必要がなくなる。したがって、積層セラミックキャパシタが実装された製品の高さを減らすことができ、積層セラミックキャパシタにおいて圧電現象によって発生した振動が上記端子フレームの弾性力により吸収されるため、回路基板に伝達されて発生するアコースティックノイズを低減させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した斜視図である。
【
図2】
図1に適用される内部電極の構造を示した分解斜視図である。
【
図3】
図1の積層セラミックキャパシタから端子フレームを分離させた形状を示した分解斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタの実装基板を概略的に示した正面図である。
【
図5】本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した正面図である。
【
図6】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタに適用される端子フレームの多様な例をそれぞれ示した斜視図である。
【
図7】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタに適用される端子フレームの多様な例をそれぞれ示した斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタに適用される端子フレームの多様な例をそれぞれ示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。なお、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した斜視図であり、
図2は、
図1に適用される内部電極の構造を示した分解斜視図であり、
図3は、
図1の積層セラミックキャパシタから端子フレームを分離させた形状を示した分解斜視図である。
【0028】
本発明の実施形態を明確に説明するために方向を定義すると、図面に示されるL、W及びTは、それぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。
【0029】
ここで、幅方向は、誘電体層が積層された積層方向と同一の概念で用いることができる。
【0030】
図1を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、複数の誘電体層111が幅方向に積層されたセラミック本体110と、複数の第1及び第2内部電極121、122と、第1及び第2内部電極121、122にそれぞれ電気的に連結された第1及び第2外部電極131、132と、第1及び第2端子フレーム141、142と、を含む。
【0031】
セラミック本体110は、複数の誘電体層111を積層してから焼成したものであり、隣接するそれぞれの誘電体層111間の境界は確認できないほど一体化することができる。
【0032】
また、セラミック本体110は六面体状を有することができる。本実施形態では、セラミック本体110の誘電体層111の対向する厚さ方向の端面を第1及び第2主面、上記第1及び第2主面を連結し、かつ対向する長さ方向の端面を第1及び第2端面、対向する幅方向の端面を第1及び第2側面と定義する。
【0033】
誘電体層111は、高誘電率のセラミック材料を含むことができる。例えば、チタン酸バリウム(BaTiO
3)系セラミック粉末などを含むことができるが、十分な静電容量が得られるものであれば、本発明はこれに限定されない。
【0034】
また、誘電体層111には、上記セラミック粉末とともに、必要に応じて、遷移金属酸化物または炭化物、希土類元素、マグネシウム(Mg)またはアルミニウム(Al)などのような多様な種類のセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、分散剤などをさらに添加することができる。
【0035】
図2を参照すると、第1及び第2内部電極121、122は、異なる極性を有する電極で、セラミック本体100の上記第1主面を通じて露出するリード部121a、122aをそれぞれ有する。
【0036】
第1及び第2内部電極121、122は、誘電体層111を形成するセラミックシート上の少なくとも一面に形成されて積層され、セラミック本体100内においてそれぞれの誘電体層111を介して、上記第1主面を通じて露出するリード部121a、122aが、長さ方向に沿って両側に交互に露出するように配置することができる。
【0037】
このとき、第1及び第2内部電極121、122は、その間に配置された誘電体層111によって電気的に絶縁され、積層セラミックキャパシタ100の静電容量は、誘電体層111の積層方向に沿って重畳される第1及び第2内部電極121、122の面積と比例するようになる。
【0038】
また、第1及び第2内部電極121、122は導電性金属で形成される。例えば、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)のうち一つ、またはこれらの合金からなるものを用いることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0039】
図3を参照すると、第1及び第2外部電極131、132は、上記第1主面を通じて露出した複数の第1及び第2リード部121a、122aをそれぞれ覆って電気的に接続されるように、セラミック本体110の上記第1主面から上記第1及び第2側面にまで延長するように形成することができる。
【0040】
また、第1及び第2外部電極131、132も導電性金属で形成される。これは、例えば、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)のうち一つ、またはこれらの合金からなるものを用いることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0041】
図3を参照すると、第1及び第2端子フレーム141、142は、セラミック本体110の上記第1及び第2端面にそれぞれ対向する垂直部141a、142aと、セラミック本体110の上記第1主面にそれぞれ対向する上面水平部141b、142bと、上記第2主面にそれぞれ対向する下面水平部141c、142cと、をそれぞれ含む。
【0042】
即ち、第1及び第2端子フレーム141、142は、ほぼ「逆コの字」または「コの字」の形状を有するように構成することができる。このとき、上面水平部141b、142bは、第1及び第2外部電極131、132とそれぞれ接触され、電気的に接続される。
【0043】
また、それぞれの上面水平部141b、142bと第1及び第2外部電極131、132との間には、それぞれの上面水平部141b、142bと第1及び第2外部電極131、132とを接着させるための接着層133、134をそれぞれ備える。
【0044】
このとき、接着層133、134は、それぞれの上面水平部141b、142bが第1及び第2外部電極131、132と局部的に接触するように点状に形成できる。これにより、第1及び第2端子フレーム141、142に伝達される振動が最小限になる。
【0045】
一方、第1及び第2外部電極131、132上には、必要に応じて、第1及び第2めっき層(図示せず)を形成することができる。
【0046】
上記第1及び第2めっき層は、第1及び第2外部電極131、132上に形成されたニッケル(Ni)めっき層と、このニッケルめっき層上に形成されたすず(Sn)めっき層と、を含むことができる。
【0047】
このような第1及び第2めっき層は、積層セラミックキャパシタ100を回路基板などにはんだで実装するとき、相互間の接着強度を高めるためのもので、めっき処理は公知の方法によって実施することができる。メッキ処理は環境に優しい鉛フリーめっきを施すことが好ましいが、本発明はこれに限定されない。
【0048】
[積層セラミックキャパシタの実装基板]
【0049】
図4は、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタの実装基板を概略的に示した正面図である。
【0050】
図4を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ100の実装基板は、積層セラミックキャパシタ100が実装される回路基板210と、回路基板210の上面に離隔されるように形成された第1及び第2電極パッド220と、を含む。
【0051】
ここで、積層セラミックキャパシタ100は、第1及び第2外部電極131、132が形成された反対面、即ち、セラミック本体110の第2主面が回路基板210に相対するように実装され、第1及び第2端子フレーム141、142の下面水平部141c、142cが、第1及び第2電極パッド220上に接触されるように位置した状態において、はんだ230によって回路基板210と電気的に連結されるように設置することができる。
【0052】
このように積層セラミックキャパシタ100が回路基板210に実装された状態において、積層セラミックキャパシタ100の第1及び第2外部電極131、132に異なる極性を有する電圧が印加されると、誘電体層111の逆圧電効果(inverse piezoelectric effect)によって、セラミック本体110は、厚さ方向に膨張と収縮を繰り返して振動を発生させる。
【0053】
このとき、第1及び第2端子フレーム141、142は、「逆コの字」または「コの字」の形状を有するように形成して、第1及び第2外部電極131、132のみと接着されるようにする。
【0054】
これにより、回路基板からの端子フレームの高さを一定高さ以上に高める必要がないことから、積層セラミックキャパシタ100が実装された製品の高さを減少させることができる。また、積層セラミックキャパシタ100において圧電現象によって発生した振動が、第1及び第2端子フレーム141、142の弾性力により吸収されるため、回路基板210に伝達されて発生するアコースティックノイズを低減させる効果がある。
【0056】
図5は、本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した正面図である。
【0057】
ここで、セラミック本体110、第1及び第2内部電極121、122及び第1及び第2外部電極131、132が形成された構造は、上述した一実施形態と同一であることから、重複を避けるために、これに対する具体的な説明を省略し、上述した実施形態と異なる構造を有する第1及び第2端子フレーム150、160を図示して、これに基づいて具体的に説明する。
【0058】
図5を参照すると、第1及び第2端子フレーム150、160の上面水平部152、162には、第1及び第2外部電極131、132とそれぞれ局部的に接触されるように下向突起152a、162aが形成され、下面水平部153、163にはセラミック本体110の第2主面とそれぞれ局部的に接触されてセラミック本体110を支持するように、上向突起153a、163aが形成される。また、上記セラミック本体と前記第1及び第2端子フレームとの間にはギャップがそれぞれ設けられる。このように、第1及び第2端子フレーム150、160がセラミック本体110と局部的に接触すると、第1及び第2端子フレーム150、160に振動が伝達されるのを最小限にすることができる。
【0059】
図6から
図8は、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタに適用される端子フレームの多様な例をそれぞれ示した斜視図である。
【0060】
図6を参照すると、第1端子フレーム170は、垂直部171と上面水平部172とを連結する部分に開放部174が設けられ、上記開放部174によって上面水平部172は2つに分離することができる。ここで、第2端子フレームは、上記第1端子フレーム170と左右対称であるため、図示されていない。
【0061】
また、場合によっては、開放部174の個数が2個以上、上面水平部172の個数が3個以上になるように構成することもできるが、本発明はこれに限定されない。
【0062】
図7を参照すると、第1端子フレーム180は、垂直部181が上面及び下面水平部182、183の幅より狭い幅を有するように形成することができる。ここで、第2端子フレームは、上記第1端子フレーム180と左右対称であるため、図示されていない。
【0063】
図8を参照すると、第1端子フレーム190は、垂直部191と上面水平部192とを連結する部分に穿孔された形状を有するように開放部194を設けることができる。このとき、開放部194は、上部及び下部のうちいずれか一方のみに形成することができる。また、第2端子フレームも、上記第1端子フレーム190と左右対称であるため、図示されていない。
【0064】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有するものには明らかである。
【符号の説明】
【0065】
100 積層セラミックキャパシタ
110 セラミック本体
111 誘電体層
121、122 第1及び第2内部電極
131、132 第1及び第2外部電極
133、134 接着層
141、142、150、160 第1及び第2端子フレーム