【解決手段】磁気検知式センサ1は、引き違いのサッシ2,3 の一方に設けるマグネット7と他方に設けて磁界を検知する検知ユニット5を有する。検知ユニットは、サッシ閉の基準位置でマグネットと対向して磁界を検知するリードスイッチ10と、基準位置でマグネットのみの磁界は検知しない第1MRセンサ11と、基準位置でマグネットのみの磁界を検知する第2MRセンサ12を有する。画策用マグネットが同一極性で近接する磁界強度増加の場合には第1MRセンサがOFF からONになり、画策用マグネットが異極性で近接する磁界強度減少の場合には第2MRセンサがONからOFF になり、磁界強度が如何に変化しても画策行為を確実に検知できる。
前記第2の磁界検知部又は前記第3の磁界検知部の少なくともいずれか一方は、前記基準位置において前記マグネットと前記第1の磁界検知部とを結ぶ対向軸を挟む二つの位置であって前記マグネットから生じる磁界のみでは共に動作をしない二つの位置に二つの検知部として配置され、
前記制御部は、前記二つの検知部が共に動作した場合に異常が有ると判定することを特徴とする請求項1に記載の磁気検知式センサ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このように窓に取り付けられた磁気検知式センサは、磁気検知式センサの一部を構成する前記マグネットとは異なるもう一つの非正規のマグネットを使用することにより、窓を開けても磁気検知式センサが作動しないようにする行為が行なわれる可能性があった(以下、このような行為を「画策行為」と呼ぶ)。画策用マグネットを、検知ユニット200に対して磁界の影響が及ぶように外部から接近させると、正規のマグネット201が移動して、検知ユニット200に対してその磁界の影響が及ばなくなっても、画策用マグネットが依然として検知ユニット200に対して磁界の影響を与え続け、検知ユニット200のリードスイッチの接点はON状態を維持してしまう可能性がある。
もっとも、特許文献1に記載されたようなドア枠とドアに設ける場合は外部からマグネットの位置を視認できなかったことからこのような画策行為を成功させるのは極めて困難であった。
これに対し、引き違い方式の開閉機構(窓枠と2つの窓)においては、特許文献1の設置態様と同じようにして、2つの窓にマグネットをそれぞれ設け、これらにそれぞれ対応するように窓枠に2つの検知ユニットを設ける場合、検知ユニットとマグネットの組を2つ設置する必要があることから室内の美観を損ねることとなる。
近年では、美観を向上させることの社会的な要請が強まってきており、2つの窓のうちの一方の窓に検知ユニットを設け、他方の窓にマグネットを設け、検知ユニットとマグネットの組を1つだけ設置することで、室内の美観を極力損ねないようにする
図11のような設置態様が増えつつある。
そして、このような設置態様においては、マグネットの位置を外部から視認可能であるため、上述のような画策行為に対して対策をする必要が生じてきた。
【0006】
本発明は、以上説明した従来の課題を解決するためになされたものであり、検知ユニットとマグネットによって窓等の開閉を検知する磁気検知式センサにおいて、非正規のマグネットを用いた画策行為によって磁界の強さがどのように変化しても画策行為を確実に検知できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る磁気検知式センサは、
位置関係を相対的に変更可能な二つの部材のうち、一方に設けられたマグネットと、他方に設けられて磁界を検知する検知ユニットとから構成され、前記二つの部材が所定の位置関係となる基準位置において向かい合う位置に設置されて使用される磁気検知式センサであって、
前記検知ユニットは、
前記基準位置において前記マグネットと対向する位置であって前記マグネットから生じる磁界を検知する位置に配置された第1の磁界検知部と、
前記基準位置において前記マグネットのみから生じる磁界を検知しない位置に配置された第2の磁界検知部と、
前記基準位置において前記マグネットのみから生じる磁界を検知する位置であって、前記基準位置において前記マグネットに対して前記検知ユニットとは反対の側から他のマグネットが互いに異極の磁極が対向する状態で近接することにより前記検知ユニット内での磁界の強さが減少しても前記第1の磁界検知部は検知しているが自己は検知しなくなる位置に配置された第3の磁界検知部と、
前記第1の磁界検知部が磁界を検知すると前記二つの部材が前記基準位置に有ると判定し、前記第2の磁界検知部が磁界を検知した場合及び前記第3の磁界検知部が磁界を検知しない場合に異常が有ると判定する制御部と、
を備えることを特徴としている。
【0008】
なお、本発明に係る磁気検知式センサは、特定の位置関係に配置された場合に後述するような一定の作用効果を奏するマグネットと検知ユニットのみから構成される発明であって、位置関係を相対的に変更可能な2つの部材を直接の構成要件とするものではない。すなわち、後述するような一定の作用効果を奏するような使用態様が可能なマグネットと検知ユニットの組み合わせであれば、位置関係を相対的に変更可能な2つの部材が直接の構成要件として含まれていなくとも、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0009】
また、本発明に係る磁気検知式センサにおいて、さらに、
前記第2の磁界検知部又は前記第3の磁界検知部の少なくともいずれか一方は、前記基準位置において前記マグネットと前記第1の磁界検知部とを結ぶ対向軸を挟む二つの位置であって前記マグネットから生じる磁界のみでは共に動作をしない二つの位置に二つの検知部として配置され、
前記制御部は、前記二つの検知部が共に動作した場合に異常が有ると判定してもよい。
【0010】
なお、ここで「動作した場合」とは、磁界検知部による磁界の検出状態が切り替わった場合を意味し、センサやスイッチ等であれば検出信号がONからOFFへ、又はOFFからONへ切り替わった場合を意味する。従って、「動作をしない」とは、このような切り替わりが起きないことを意味する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る磁気検知式センサによれば、二つの部材が基準位置にある場合には、マグネットと検知ユニットは互いに対向する位置にある。このため、第1の磁界検知部はマグネットの磁界を検知し、制御部は第1の磁界検知部の検知結果に基づいて二つの部材が基準位置に有ると判定する。二つの部材が基準位置にない場合には、マグネットと検知ユニットは互いに対向する位置になく、離れている。このため、第1の磁界検知部はマグネットの磁界を検知せず、制御部は検知ユニットの検知結果に基づいて二つの部材が基準位置とは異なる位置にあると判定する。
【0012】
二つの部材が基準位置にある場合において、画策者が、画策用マグネットを正規のマグネットに対して互いに反発する同極の磁極が近接するような位置関係で接近させたとする。この場合、画策用マグネットの影響を受けた正規のマグネットの磁界は、第2の磁界検知部の位置において強さが増加し、画策前には磁界を検知していなかった第2の磁界検知部は増大した磁界を検知するようになる。制御部は、第2の磁界検知部がマグネットの磁界を検知した結果に基づいて異常があったと判定する。
なお、この場合、画策用マグネットの影響を受けた正規のマグネットの磁界は、第1の磁界検知部の位置においても強さが増加するので、第1の磁界検知部が磁界を検知している状態に変わりはなく、制御部は第1の磁界検知部の検知結果に基づいて二つの部材が基準位置に有ると判定する。
【0013】
二つの部材が基準位置にある場合において、画策者が、画策用マグネットを正規のマグネットに対して互いに引き寄せられる異極の磁極が近接するような位置関係で接近させたとする。この場合、画策用マグネットの影響を受けた正規のマグネットの磁界は強さが減少するが、第1の磁界検知部の位置においては、第1の磁界検知部によって検知できるだけの強さを保っており、制御部は第1の磁界検知部の検知結果に基づいて二つの部材が基準位置に有ると判定する。また、同時に、画策用マグネットの影響を受けた正規のマグネットの磁界は、第3の磁界検知部の位置においても強さが減少し、画策前には磁界を検知していた第3の磁界検知部は磁界を検知しなくなる。制御部は、第3の磁界検知部がマグネットの磁界を検知しないとの結果に基づいて異常があったと判定する。
以上から、本発明に係る磁気検知式センサによれば、画策用マグネットによって磁界の強さがどのように変化しても、画策行為を検知することができる。
【0014】
また、本発明に係る磁気検知式センサにおいて、例えば、対向軸を挟む二つの位置に、それぞれ第2の磁界検知部が配置されているとする。ここで、二つの部材が基準位置にある場合、正規のマグネットと検知ユニットは互いに対向する位置にあるので、画策行為がなければ、二つの第2の磁界検知部は共に正規のマグネットの磁界を検知しない。また、正規のマグネット又は検知ユニットの一方又は両方が設置時又は設置後にずれたり、がたつきが生じ、または相対移動可能な二つの部材の位置関係に構造的なずれやがたつきが生じた場合、二つの第2の磁界検知部の何れか一方が検知することはあっても、二つの第2の磁界検知部は共に正規のマグネットの磁界を検知しない。この状態で、画策者が、画策用マグネットを正規のマグネットに対して互いに反発する同極の磁極が近接するような位置関係で接近させると、磁界の強さの増大により、二つの第2の磁界検知部は共にマグネットの磁界を検知する。制御部は、二つの第2の磁界検知部が、共にこのように動作した結果に基づいて異常があったと判定する。
【0015】
また、例えば、対向軸を挟む二つの位置に、それぞれ第3の磁界検知部が配置されているとする。ここで、二つの部材が基準位置にある場合、正規のマグネットと検知ユニットは互いに対向する位置にあるので、画策行為がなければ、二つの第3の磁界検知部は共に正規のマグネットの磁界を検知する。また、正規のマグネット又は検知ユニットの一方又は両方が設置時又は設置後にずれたり、がたつきが生じ、または相対移動可能な二つの部材の位置関係に構造的なずれやがたつきが生じた場合、二つの第3の磁界検知部の何れか一方が検知することはあっても、二つの第3の磁界検知部は共に正規のマグネットの磁界を検知しなくなることはない。この状態で、画策者が、画策用マグネットを正規のマグネットに対して互いに引き寄せられる異極の磁極が近接するような位置関係で接近させると、磁界の強さの減少により、二つの第3の磁界検知部は共にマグネットの磁界を検知しなくなる。制御部は、二つの第3の磁界検知部が、共にこのように動作した結果に基づいて異常があったと判定する。
【0016】
従って、対向軸を挟む二つの位置に、それぞれ第2の磁界検知部が配置され、対向軸を挟む他の二つの位置に、それぞれ第3の磁界検知部が配置されているとすれば、画策用マグネットをどのような磁極の配置で磁気検知式センサのマグネットに接近させても、二つの第2の磁界検知部が共に作動するか、又は二つの第3の磁界検知部が共に作動する結果が得られるので、画策行為があったことを確実に異常として判定することができる。さらに、正規のマグネット又は検知ユニットの一方又は両方が設置時又は設置後にずれたり、がたつきが生じ、または相対移動可能な二つの部材の位置関係に構造的なずれやがたつきが生じた場合に、画策行為がないのにもかかわらず異常と誤って判定してしまうことを防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の第1実施形態を
図1〜
図7を参照して説明する。
第1実施形態の磁気検知式センサ1は、位置関係を相対的に変更できる2つの部材に取り付けられ、両部材が所定の位置関係となる基準位置と、この基準位置とは異なる他の位置のいずれに両部材が存在しているかを検知するためのセンサである。具体的には、家屋等に設けられた窓や扉等の開閉部分に設置されて当該窓等の開閉状態を検知するセキュリティの目的に適したセンサである。
【0019】
まず、第1実施形態の構成について説明する。
図1は、位置関係を相対的に変更できる2つの部材の一例として、引き違い方式の窓を例示・図示した第1実施形態の斜視図である。また
図2は
図1における水平面を切断線とする平断面図であり、
図2では、後の説明の便宜上、後述する画策用マグネット15も同時に図示している。なお、「画策用マグネット」は、図においては「不正用マグネット」とも称する。
【0020】
図1及び
図2に示すように、引き違い方式の窓を構成する2枚のサッシ2,3の内、屋内側のサッシ2(
図1において右側のサッシ2、
図2において下側のサッシ2)の縦枠4の外面には検知ユニット5が取り付けられている。また、屋外側のサッシ3(
図1において左側のサッシ3、
図2において上側のサッシ3)のガラス6の内面(屋内側の面)において、前記検知ユニット5と対向する位置にはマグネット7が設置されている。すなわち、
図1及び
図2に示すように、サッシ2,3が閉められた状態において検知ユニット5とマグネット7は互いに対向し、両者の距離が最も近くなるような位置関係で配置されている。
【0021】
なお、実施形態の説明では、サッシ2,3が閉められた上記状態を両サッシ2,3の基準位置と称するものとする。従って、両サッシ2,3の一方又は両方を移動させて窓の少なくとも一部を開いた場合には、その移動の程度に係わらず、両サッシ2,3は基準位置以外の位置にあることとなる。
【0022】
図1及び
図2に示すように、検知ユニット5は、筐体8の内部に回路基板9を備えている。回路基板9は、
図1に示すように、サッシ2の縦枠に平行な鉛直方向をその長手方向とする矩形状の部材であり、当該長手方向の中央の表面には、第1の磁界検知部としてのリードスイッチ10が設けられている。さらに回路基板9の表面には、このリードスイッチ10を挟む上下両側の位置に、第2の磁界検知部である1対の第1のMRセンサ11a,11bと、第3の磁界検知部である一対の第2のMRセンサ12a,12bが、各々各対ごとに対称な配置で異なる位置に設けられている。
【0023】
図3(a),(b)に示すように、リードスイッチ10は、2本の長体状のリードを互いに反対側から所定の間隔をおいて平行に配置し、各リードの接点が長手方向と直交する方向に間隔をおいて対向するように構成した素子である。このリードスイッチ10に磁石等の磁界が作用した場合、
図3(a)に示すように、磁力線の方向とリードスイッチ10のリードの方向が一致すると、接点は磁力線の方向と交差する方向の力を受けて接触し、リードスイッチ10の出力はONとなる。逆に、
図3(b)に示すように、磁力線の方向とリードスイッチ10のリードの方向が異なる場合には、接点は開いたままとなり、リードスイッチ10の出力はOFFとなる。このようにリードスイッチ10が磁界の作用を受けてONとなる場合のリードスイッチ10の長手方向又はこれに一致する磁界の方向、すなわちスイッチのON,OFFを切り換えるのに必要な磁気感度が得られる方向を、便宜上、リードスイッチ10の動作磁界方向と呼ぶ。
【0024】
図3(c),(d)に示すように、MRセンサ11,12は磁気感度が最大となる所定の動作磁界方向を備えている。このMRセンサ11,12に磁石等の磁界が作用した場合、
図3(c)に示すように、磁力線の方向とMRセンサ11,12の動作磁界方向が一致すると、MRセンサ11,12の内部の抵抗値が変化し、MRセンサ11,12の出力はONとなる。逆に、
図3(d)に示すように、磁力線の方向とMRセンサ11,12の動作磁界方向が異なる場合には、MRセンサ11,12の内部の抵抗値は変化しないため、MRセンサ11,12の出力はOFFのままとなる。
【0025】
以上説明したリードスイッチ10及び2個のMRセンサ11,12の検知ユニット5における配置と、リードスイッチ10及び2個のMRセンサ11,12とマグネット7との位置関係について、
図1及び
図4を参照してさらに説明する。
【0026】
図1に示すように、正規のマグネット7は、上下の各端部をN極又はS極とする直方体形状の棒磁石であり、サッシ3のガラス6の内面に対して鉛直方向に平行に取り付けられている。従って、マグネット7の両極から出た磁力線は、
図4に示すように、その中央部分では鉛直方向に略平行になる。
【0027】
図1に示すように、サッシ2の縦枠4に取り付けられた検知ユニット5の内部では、サッシ2,3の移動方向と直交する鉛直方向に沿って回路基板9が配置されており、この回路基板9の中央には、その動作磁界方向が鉛直方向に平行となるようにリードスイッチ10が配置されている。ここで、
図1において、前述したマグネット7の長手方向の中央を通り、水平方向に伸びる直線を仮想すると、両サッシ2,3が基準位置にある場合には、この直線はリードスイッチ10の略中央を通過する。この直線を、基準位置において互いに対向するマグネット7と検知ユニット5(又はリードスイッチ10)を結ぶ直線であるとの意味において、便宜上、対向軸Lと称する。基準位置においてマグネット7を通過する対向軸Lは、マグネット7の磁力線にとって対称軸となる。
なお、本実施形態におけるリードスイッチ10の配置と動作磁界方向は後述する第2実施形態以降の他の実施形態においても同一である。
【0028】
図1に示すように、検知ユニット5の内部では、一対の第1のMRセンサ11a,11b及び一対の第2のMRセンサ12a,12bが、対向軸Lを含む鉛直面内において、各対ごとに、対向軸Lを挟む上方と下方の各位置に軸対称でそれぞれ配置されている。これら2対4個のMRセンサ11,12の動作磁界方向は、いずれもリードスイッチ10の動作磁界方向と直行している。すなわち対向軸Lに平行である。
【0029】
第2の磁界検知部である一対の第1のMRセンサ11a,11bは、前記鉛直面内においてリードスイッチ10の真上、真下の位置にあるのではなく、対向軸Lを含む鉛直面内において、対向軸Lに直交してリードスイッチ10を通過する鉛直線よりも、マグネット7とは反対側に等寸法だけ離れた位置に配置されており、第3の磁界検知部である一対の第2のMRセンサ12a,12bに比べてマグネット7からの距離が相対的に長くなっている。また、これら一対の第1のMRセンサ11a,11bは、一対の第2のMRセンサ12a,12bに比べ、リードスイッチ10を挟んで配置される間隔が相対的に長くなっている。つまり、一対の第1のMRセンサ11a,11bは、一対の第2のMRセンサ12a,12bよりも、対向軸Lから離れて配置されている。
【0030】
第3の磁界検知部である一対の第2のMRセンサ12a,12bは、前記鉛直面内においてリードスイッチ10の真上、真下の位置に配置されており、第2の磁界検知部である一対の第1のMRセンサ11a,11bに比べてマグネット7からの距離が相対的に短くなっている。また、これら一対の第2のMRセンサ12a,12bは、一対の第1のMRセンサ11a,11bに比べ、リードスイッチ10を挟んで配置される間隔が相対的に短くなっている。つまり、一対の第2のMRセンサ12a,12bは、一対の第1のMRセンサ11a,11bよりも、対向軸Lに近い位置に配置されている。
【0031】
図4は、基準位置におけるリードスイッチ10の配置及び動作磁界方向(矢印参照)と、一対の第1のMRセンサ11a,11b及び一対の第2のMRセンサ12a,12bの配置及び動作磁界方向(矢印参照)と、マグネット7の磁界の状態(破線で図示する磁力線参照)を示した図である。この
図4と、後述する
図6及び
図7、さらに後述する第2実施形態以降の
図8〜
図10において、
図4中の記号の意味に関する凡例で示すように、白抜きの小楕円形のマークは、サッシ2,3の開閉を検知する開閉検知用スイッチであり、これは第1の磁界検知手段であるリードスイッチ10を意味する。また、同様に、黒い正方形のマークは、画策マグネットの影響によって磁界が増加したことを検知する増加検知用スイッチであり、これは第2の磁界検知手段である第1のMRセンサ11a,11bを意味する。また、同様に、白抜きの正方形のマークは、画策マグネットの影響によって磁界が減少したことを検知する減少検知用スイッチであり、第3の磁界検知手段である第2のMRセンサ12a,12bを意味する。
【0032】
図4から分かるように、窓を閉鎖した正常な状態であり、サッシ2,3が基準位置にある場合には、リードスイッチ10はマグネット7から生じる磁界を検知する位置にあり、開閉検知用スイッチONとなる。また、第2の磁界検知手段である第1のMRセンサ11a,11bは、マグネット7から生じる磁界を検知しない位置にあり、増加検知用スイッチOFFとなる。また、第3の磁界検知手段である第2のMRセンサ12a,12bは、マグネット7から生じる磁界を検知する位置にあり、減少検知用スイッチONとなる。
【0033】
図5は、第1実施形態に係る磁気検知式センサ1の機能ブロック図である。
前述したように、磁気検知式センサ1は、検知ユニット5とマグネット7から構成されており、検知ユニット5は、磁界検知部として、開閉検知用スイッチSであるリードスイッチ10と、増加検知用スイッチZ1,Z2である一対の第1のMRセンサ11a,11bと、減少検知用スイッチG1,G2である一対の第2のMRセンサ12a,12bを備えている。制御部20は、判定手段を含み、検知ユニット5の各部を制御する。記憶部21は、制御部20の動作プログラム、窓の開閉状態等を記憶する。送信部22は、制御部20における判定手段からの信号を遠隔の監視部に無線送信する。無線にて送信するため、窓を開閉するときにも配線が邪魔になることがない。電池23は検知ユニット5を駆動する電力を供給する。
【0034】
次に、第1実施形態の作用・効果等について説明する。
図1及び
図2に示すように、2つのサッシ2,3が基準位置にある場合には、正規のマグネット7と検知ユニット5は互いに対向する基準位置にある。ここで、
図1と同様、
図2においても画策用マグネット15が存在しないものとすれば、
図4に示すように、第1の磁界検知手段であるリードスイッチ10は、マグネット7の磁界を検知してON信号を出力する(開閉検知用スイッチON)。また、第2の磁界検知手段である第1のMRセンサ11a,11bは、マグネット7から生じる磁界を検知しない(増加検知用スイッチOFF)。また、第3の磁界検知手段である第2のMRセンサ12a,12bは、マグネット7から生じる磁界を検知してON信号を出力する(減少検知用スイッチON)となる。
【0035】
制御部20は、第2の磁界検知手段である第1のMRセンサ11a,11bがマグネット7から生じる磁界を検知して共にONとなった場合、及び第3の磁界検知手段である第2のMRセンサ12a,12bがマグネット7から生じる磁界を検知せず共にOFFとなった場合に画策行為が有ると判定するように構成されているため、
図4に示す状態では制御部20は、各MRセンサ11,12の出力に基づいて異常としての画策行為はなかったものと判定する。又は、画策行為があったと判定することはない。また、制御部20は、リードスイッチ10がON信号を出力したことに基づいて2つのサッシ2,3が基準位置に有ると判定する。送信部22から判定結果の通報を無線で受けた遠隔の監視部では、当該窓は閉止されており、画策行為はないとの状況を認識することができる。
【0036】
2つのサッシ2,3の一方又は両方を移動し、2つのサッシ2,3が基準位置に存在しなくなった場合には、マグネット7と検知ユニット5は互いに対向する位置
に存在しなくなり、離れた状態となる。このため、非正規のマグネットを近づける等の画策行為がなければ、リードスイッチ10及び2対のMRセンサ11,12はいずれもマグネット7の磁界を検知せず、OFFとなる。制御部20は、リードスイッチ10がOFF信号を出力したことに基づいて2つのサッシ2,3が基準位置以外の位置に有ると判定する。送信部22から判定結果の通報を無線で受けた遠隔の監視部では、当該窓は開いているとの状況を認識することができる。
【0037】
図6は、2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策行為があった第1の場合である。
これは、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネット7に対して互いに反発する同極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、正規のマグネット7の磁界は磁力線が反発する方向に向かうことで、検知ユニット5内における磁力線が増え、より遠方にまで達するように変化するため、この変化したマグネット7の磁界はリードスイッチ(開閉検知用スイッチ)10及び第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12a,12bに検知され、これらを引き続きONの状態に保つだけでなく、第1のMRセンサ(増加検知用スイッチ)11a,11bにも検知され、これらをOFFからONの状態にする。制御部20は、第2の磁界検知部である2個の第1のMRセンサ(増加検知用スイッチ)11a,11bが共に動作し、それらの各出力が共にOFFからONに切り替わったことに基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
【0038】
図7は、2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策行為があった第2の場合である。
これは、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネットに対して互いに引き寄せられる異極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、マグネット7の磁界は磁力線が引き寄せられる方向に向かうことで、検知ユニット5内における磁力線が減少し、より近傍にしか存在しなくなるが、リードスイッチ10はいまだ磁界を検知してONの状態を保っている。ところが、基準位置では磁界を検知してON状態であった第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12a,12bは磁界を検知しなくなり、出力がOFFになる。制御部20は、第3の磁界検知部である2個の第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12a,12bが共に動作し、それらの各出力が共にOFFに切り替わったことに基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
【0039】
なお、画策行為によって磁界が強まった
図6の場合と、画策行為によって磁界が弱まった
図7の場合、いずれもリードスイッチ10は
図4に示す正常な状態と同様にON信号の出力を維持しており、制御部20は画策の有無に係わらずサッシ2,3が基準位置にあることを検出して窓が閉止された状態にあることを監視部に通報する。
【0040】
本発明の第2実施形態を
図8を参照して説明する。
図8(a)に示すように、第2乃至第4実施形態では、第1の磁界検知部であるリードスイッチ10の配置と動作磁界方向は、第1実施形態と同一である。また、第2実施形態では、第2の磁界検知部である第1のMRセンサ11(増加検知用スイッチ)と、第3の磁界検知部である第2のMRセンサ12(減少検知用スイッチ)はそれぞれ1個だけである。これら第1及び第2のMRセンサ11,12は対向軸L上にあり、いずれもリードスイッチ10に関してマグネット7とは反対側にあるが、第2のMRセンサ12の方が第1のMRセンサ11よりもリードスイッチ10に近い位置にある。また、リードスイッチ10と、第1及び第2のMRセンサ11,12の各動作磁界方向は、図中矢印で示すようにいずれも鉛直線に沿っており、対向軸Lに直交している。なお、第2乃至第4実施形態における装置の機能ブロックの構成は、MRセンサの個数を除き、第1実施形態の機能ブロックの構成を示す
図5の内容と略同様である。
【0041】
図8(b)は2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネット7に対して互いに反発する同極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、正規のマグネット7の磁界は磁力線が反発する方向に向かうことで、検知ユニット5内における磁力線が増え、より遠方にまで達するように変化する。変化したマグネット7の磁界はリードスイッチ(開閉検知用スイッチ)10及び第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12に検知され、これらを引き続きONの状態に保つだけでなく、第1のMRセンサ(増加検知用スイッチ)11にも検知され、これをOFFからONの状態にする。制御部20は、第2の磁界検知部である第1のMRセンサ(増加検知用スイッチ)11の出力がOFFからONに切り替わったことに基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
【0042】
図8(c)は2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネットに対して互いに引き寄せられる異極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、マグネット7の磁界は磁力線が引き寄せられる方向に向かうことで、検知ユニット5内における磁力線が減少し、より近傍にしか存在しなくなるが、リードスイッチ10はいまだ磁界を検知してONの状態を保っている。ところが、基準位置では磁界を検知してON状態であった第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12は磁界を検知しなくなり、出力がOFFになる。制御部20は、第3の磁界検知部である第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12の出力がOFFに切り替わったことに基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
【0043】
本発明の第3実施形態を
図9を参照して説明する。
図9(a)に示すように、第3実施形態では、第2の磁界検知部である第1のMRセンサ11a,11bは一対であり、その配置と動作磁界方向は第1実施形態の場合と同様である。また、第3の磁界検知部である第2のMRセンサ12は1個だけであり、対向軸L上であってリードスイッチ10に関してマグネット7とは反対側にあり、第1のMRセンサ11a,11bを結ぶ直線が対向軸Lと交差する点よりもリードスイッチ10から遠い位置に配置されている。第1のMRセンサ11a,11bの動作磁界方向は対向軸Lと平行であり、第2のMRセンサ12の動作磁界方向はリードスイッチ10の動作磁界方向と同じである。
【0044】
図9(b)は2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネット7に対して互いに反発する同極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、正規のマグネット7の磁界は磁力線が反発する方向に向かうことで、検知ユニット5内における磁力線が増え、より遠方にまで達するように変化する。変化したマグネット7の磁界はリードスイッチ(開閉検知用スイッチ)10及び第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12に検知され、これらを引き続きONの状態に保つだけでなく、2個の第1のMRセンサ(増加検知用スイッチ)11a,11bにも検知され、これらを共にOFFからONの状態にする。制御部20は、第2の磁界検知部である2個の第1のMRセンサ(増加検知用スイッチ)11a,11bの各出力が共にOFFからONに切り替わったことに基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
【0045】
図9(c)は2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネットに対して互いに引き寄せられる異極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、マグネット7の磁界は磁力線が引き寄せられる方向に向かうことで、検知ユニット5内における磁力線が減少し、より近傍にしか存在しなくなるが、リードスイッチ10はいまだ磁界を検知してONの状態を保っている。ところが、基準位置では磁界を検知してON状態であった第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12は磁界を検知しなくなり、出力がOFFになる。制御部20は、第3の磁界検知部である第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12の出力がOFFに切り替わったことに基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
【0046】
本発明の第3実施形態を
図10を参照して説明する。
図10(a)に示すように、第3実施形態では、第3の磁界検知部である第2のMRセンサ12a,12bは1対個であり、その配置と動作磁界方向は第1実施形態の場合と同様である。また、第2の磁界検知部である第1のMRセンサ11は1個だけであり、対向軸L上であってリードスイッチ10に関してマグネット7とは反対側の位置にあり、第2のMRセンサ12a又は12bとリードスイッチ10の距離よりも、リードスイッチ10と第1のMRセンサ11の距離の方が長い。第1のMRセンサ11の動作磁界方向はリードスイッチ10の動作磁界方向と同じであり、第2のMRセンサ12の動作磁界方向は対向軸Lと平行である。
【0047】
図10(b)は2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネット7に対して互いに反発する同極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、正規のマグネット7の磁界は磁力線が反発する方向に向かうことで、検知ユニット5内における磁力線が増え、より遠方にまで達するように変化する。変化したマグネット7の磁界はリードスイッチ(開閉検知用スイッチ)10及び第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12a,12bに検知され、これらを引き続きONの状態に保つだけでなく、第1のMRセンサ(増加検知用スイッチ)11にも検知され、これをOFFからONの状態にする。制御部20は、第2の磁界検知部である第1のMRセンサ(増加検知用スイッチ)11の出力がOFFからONに切り替わったことに基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
【0048】
図10(c)は2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネットに対して互いに引き寄せられる異極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、マグネット7の磁界は磁力線が引き寄せられる方向に向かうことで、検知ユニット5内における磁力線が減少し、より近傍にしか存在しなくなるが、リードスイッチ10はいまだ磁界を検知してONの状態を保っている。ところが、基準位置では磁界を検知してON状態であった2個の第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12a,12bは共に磁界を検知しなくなり、共に出力がOFFになる。制御部20は、第3の磁界検知部である2個の第2のMRセンサ(減少検知用スイッチ)12a,12bの各出力が共にOFFに切り替わったことに基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
【0049】
以上説明したリードスイッチ10及び2種類のMRセンサ11,12の検知ユニット5における配置と、リードスイッチ10及び2種類のMRセンサ11,12とマグネット7との位置関係は一例であり、非正規のマグネット(画策マグネット又は不正マグネット15)による画策行為を検出するためには、種々の配置及び位置関係を採用することができる。例えば、正規のマグネット7の磁力の強さ、リードスイッチ10及び2種類のMRセンサ11,12の各磁界検知性能、そして予想される画策用マグネット15の磁力の強さ、さらには取付対象であるサッシ2,3の取付部の寸法等も考慮に入れ、サッシ2,3が基準位置にあるときにはリードスイッチ10が磁界を検知してONとなり、画策用マグネット15による画策行為があったときには2種類のMRセンサ11,12が共に作動するように、前記配置及び位置関係等を実験により適宜に決定すればよい。
【0050】
特に、画策用マグネットによる画策を磁石の磁極の極性に係わらず、確実に検出するための2種類のセンサ、すなわち画策用マグネットによる磁界の強度の増大を検出する第2の磁界検知部である第1MRセンサ11と、画策用マグネットによる磁界の強度の減少を検出する第3の磁界検知部である第2MRセンサ12の設置位置については、画策用マグネット15が近づけられて磁界の強さが変化したときに、互いに異なる態様で作動することによって次回の変化を確実に検出できるような場所に設けることが好ましい。
【0051】
具体的には、増加検出用スイッチである第1MRセンサ11は、画策用マグネットによって磁界の強度が増大したときにOFF(非検出)からON(検出)に確実に切り替わるような位置に設けることが望ましい。また、減少検出用スイッチである第2MRセンサ12は、画策用マグネットによって磁界の強度が減少したときにON(検出)からOFF(非検出)に確実に切り替わるような位置に設けることが望ましい。
【0052】
マグネットの磁力線はN極からS極に回り込むようにして出入りするので、磁極付近では磁力線は密になっている。このため、この場所に他の磁界の影響が加わると、その影響は、その密な磁力線の全てに影響を及ぼし、この場所の近傍の磁界の強さが大きく変化する。従って、画策用マグネット15による磁界の影響を感度よく検知するためには、画策用マグネット15による影響が顕著に現れる場所、すなわち正規のマグネット7の磁極の近傍にMRセンサ11,12を配置するのが好適である。
【0053】
これに対し、一般的には、正規のマグネット7とリードスイッチ10の対向軸L上は、もともと磁力線が疎なため、この場所に他の磁界の影響が加わっても付近の磁界の強さは磁極付近ほど大きくは変化しない。しかしながら、このような位置であっても、増加検出用スイッチである第1MRセンサ11と、減少検出用スイッチである第2MRセンサ12の両方又は一方について、正規のマグネット7からの距離や配置順等を適宜に設定すれば、画策用マグネットによって磁界の強度が増加又は減少したときに、各センサを所望の態様で作動させることができるようにすることができる。
【0054】
なお、第1、第3及び第4実施形態において、MRセンサ11a,11bの対とMRセンサ12a,12bの対の両方又は一方を設ける場合、各センサが同じ検知感度を有するので、対向軸Lに対して対称な配置で設置するものとした。しかし、例えば、MRセンサ11aの方がMRセンサ11bよりも検知感度が弱い場合には、MRセンサ11bは、画策マグネットが近接したときの磁界の変化をより強く受ける位置、例えば、正規マグネットの磁極により近い位置に設置されることとなる。
【0055】
また、以上説明した実施形態では、検知ユニット5の磁気検出手段としてはリードスイッチ10とMRセンサ11,12を説明したが、これ以外の原理の磁気センサ又は磁気感応スイッチ等を用いてもよい。また、実施形態の磁気検知式センサ1は窓のサッシ2,3に取り付けたが、引き違い式以外の窓、各種形式の扉、そしてシャッター等、引き違い式の窓とは部材の移動態様が異なるその他の相対移動可能な部材に取り付けることができるのはもちろんである。
【0056】
また、以上説明した実施形態では、2つのサッシ2,3は両方とも移動可能であったが、一方のサッシが固定で他方のサッシが移動可能である場合にも実施形態の磁気検知式センサ1は適用可能であり、その場合には、検知ユニット5は無線であるため、検知ユニット5とマグネット7のいずれを可動側に設けてもよい。
なお、磁気検知式センサ1からの判定結果の通報を受信する監視部は、窓の開放や画策行為の判定結果を受信した場合に利用者に報知を行なう警戒モードと、窓の開放や画策行為の判定結果を受信した場合に利用者に報知を行なわない解除モードとを備えてよい。
この場合、監視部は、利用者の操作によって監視部に対して警戒モード又は解除モードを設定可能な操作部を有し、利用者の操作によって設定された警戒モード又は解除モードを記憶部に記憶しておく。そして、監視部は、窓の開放や画策行為の判定結果を受信したときに、記憶部を参照し、警戒モードを記憶していれば利用者など外部への報知を行い、解除モードを記憶していれば報知を行なわないように構成すればよい。