【解決手段】電源システム1では、発電機10が発生した電力が第1蓄電装置11に蓄えられる。発電機10及び第1蓄電装置11はDC/DCコンバータ23を介して負荷14,15に給電する。発電機10から第1蓄電装置11への充電電流、及び、第1蓄電装置11から負荷14,15への放電電流が流れる電流経路にスイッチ21が設けられている。制御部25は、第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを判定する。制御部25は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定した場合、スイッチ21をオフにする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載してある電源システムにおいて、蓄電装置の出力端が短絡した場合、蓄電装置から負荷に給電されない。更に、発電機が発生した電力に係る電流が蓄電装置に向かって流れるため、負荷は発電機及び蓄電装置の両方から給電されないという問題がある。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、蓄電装置の出力端が短絡した場合であっても負荷に給電することができる電源システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電源システムは、発電機が発生した電力が蓄電装置に蓄えられ、前記発電機及び蓄電装置から負荷に給電される電源システムにおいて、前記発電機から前記蓄電装置への充電電流、及び、該蓄電装置から前記負荷への放電電流が流れる電流経路に設けられたスイッチと、前記蓄電装置の出力端が短絡しているか否かを判定する短絡判定手段と、該短絡判定手段によって前記出力端が短絡していると判定された場合に、前記スイッチをオフにするオフ手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明にあっては、発電機が発生した電力がスイッチを介して蓄電装置に供給され、充電電流がスイッチを介して発電機から蓄電装置へ流れる。発電機は更に負荷にも給電する。蓄電装置は負荷に給電し、放電電流がスイッチを介して蓄電装置から負荷へ流れる。蓄電装置の出力端が短絡していると判定した場合、充電電流及び放電電流が流れる電流経路に設けられている前述のスイッチをオフにする。
これにより、発電機が発生した電力に係る電流が蓄電装置に向かって流れることはないため、発電機が発生した電力は負荷に供給される。このように、蓄電装置の出力端が短絡した場合であっても負荷は発電機から給電される。
【0009】
本発明に係る電源システムは、前記蓄電装置が充電されているか否かを判定する充電判定手段と、該充電判定手段によって前記蓄電装置が充電されていると判定された場合に、該蓄電装置の出力電圧を時系列的に検出する電圧検出手段とを備え、前記短絡判定手段は、該電圧検出手段が検出した電圧が時間の経過と共に上昇していない場合に前記出力端が短絡していると判定するように構成してあることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、蓄電装置が充電されていると判定した場合、蓄電装置の出力電圧を時系列的に検出する。そして、複数回検出した蓄電装置の出力電圧が時間の経過と共に上昇していない場合、蓄電装置の出力端が短絡していると判定する。
このため、蓄電装置の出力端が短絡しているか否かが誤りなく判定される。
【0011】
本発明に係る電源システムは、前記蓄電装置が充電されているか否かを判定する充電判定手段と、該充電判定手段によって前記蓄電装置が充電されていると判定された場合に、前記充電電流に係る値を検出する電流検出手段とを備え、前記短絡判定手段は、該電流検出手段が検出した値によって、充電電流が所定電流以上であることが示されている場合に前記出力端が短絡していると判定するように構成してあることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、前記蓄電装置が充電されていると判定した場合、発電機から蓄電装置へ流れる充電電流に係る値を検出する。そして、検出した値によって、充電電流が所定電流以上であることが示されている場合、蓄電装置の出力端が短絡していると判定する。
このため、蓄電装置の出力端が短絡しているか否かを簡単な構成で判定することが可能である。
【0013】
本発明に係る電源システムは、前記蓄電装置が放電しているか否かを判定する放電判定手段と、該放電判定手段によって前記蓄電装置が放電していると判定された場合に、該蓄電装置の出力電圧を検出する第2の電圧検出手段とを備え、前記短絡判定手段は、該第2の電圧検出手段が検出した電圧が所定電圧未満である場合に前記出力端が短絡していると判定するように構成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、蓄電装置が放電していると判定した場合、蓄電装置の出力電圧を検出する。検出した蓄電装置の出力電圧が所定電圧未満である場合、蓄電装置の出力端が短絡していると判定する。
従って、蓄電装置の出力端が短絡しているか否かを簡単な構成で判定することが可能となる。
【0015】
本発明に係る電源システムは、前記蓄電装置が放電しているか否かを判定する放電判定手段と、該放電判定手段によって前記蓄電装置が放電していると判定された場合に、前記電流経路に流れる電流の方向を検出する方向検出手段とを備え、前記短絡判定手段は、該方向検出手段が検出した方向が前記蓄電装置に電流が流れる方向である場合に、前記出力端が短絡していると判定するように構成してあることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、蓄電装置が放電していると判定した場合、充電電流及び放電電流が流れる電流経路に流れている電流の方向を検出する。検出した電流の方向が蓄電装置に電流が流れる方向である場合、言い換えると、蓄電装置が放電しているにも関わらず蓄電装置に向かって電流が流れている場合、蓄電装置の出力端が短絡していると判定する。
従って、蓄電装置の出力端が短絡しているか否かを正確に判定される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、蓄電装置の出力端が短絡した場合であっても負荷に給電することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1における電源システムの要部構成を示すブロック図である。この電源システム1は車両に好適に搭載され、発電機10、第1蓄電装置11、給電制御装置12、第2蓄電装置13、負荷14,15、スタータ16及びスイッチ17を備える。
【0020】
発電機10の一端及び第1蓄電装置11の正極は給電制御装置12に各別に接続され、発電機10の他端及び第1蓄電装置11の負極は接地されている。給電制御装置12は、更にスイッチ17の一端及び他端に各別に接続されている。スイッチ17の一端は、更に、第2蓄電装置13の正極と、負荷14及びスタータ16夫々の一端とに接続され、スイッチ17の他端は更に負荷15の一端に接続されている。第2蓄電装置13の負極と、負荷14,15及びスタータ16夫々の他端とは接地されている。
【0021】
発電機10は、車両の運動エネルギーを回生電力に変換し、更には、図示しないエンジンに連動して発電する。発電機10は、交流電力を生成し、生成した交流電力を直流電力に整流し、整流した直流電力に係る直流電圧を出力電圧として給電制御装置12に出力する。発電機10は、給電制御装置12を介して、出力電圧を、第1蓄電装置11、第2蓄電装置13及び負荷14,15に印加し、これらに給電する。
【0022】
発電機10が回生電力を発生するか否かは、図示しないアクセルペダル及びブレーキペダルの踏み込み量、並びに、車速の少なくとも1つと、第1蓄電装置11が蓄えている蓄電量とに基づいて判定される。例えば、発電機10は、第1蓄電装置11の蓄電量が所定の第1電力量未満である状態で、アクセルペダルが踏み込まれておらず、ブレーキペダルが踏み込まれており、かつ、車速が減速している場合に発電機10は回生電力を発生する。
また、発電機10は第1蓄電装置11の蓄電量が所定の第2電力量未満である場合、エンジンに連動して発電する。第2蓄電量は第1蓄電量よりも少ない蓄電量である。
【0023】
第1蓄電装置11は、電気二重層キャパシタ又はリチウムイオン電池等である。第1蓄電装置11には発電機10の出力電圧が給電制御装置12を介して印加され、これにより、発電機10が発生した電力が第1蓄電装置11に蓄えられる。第1蓄電装置11は、蓄えた電力を、給電制御装置12を介して、第2蓄電装置13及び負荷14,15を供給する。第1蓄電装置11は特許請求の範囲おける蓄電装置として機能する。
【0024】
第2蓄電装置13は例えば鉛蓄電池である。第2蓄電装置13には、発電機10又は第1蓄電装置11の出力電圧が給電制御装置12を介して印加され、第2蓄電装置13は蓄電する。第2蓄電装置13は、蓄えた電力を負荷14,15及びスタータ16夫々に供給する。第2蓄電装置13は、スイッチ17を介して負荷15に給電する。
【0025】
負荷14は、パワーステアリング又はABS(Antilock Braking System)等の車載機器であり、作動状態では比較的に多量の電流を消費する。負荷15は、カーナビゲーションシステム、オーディオ機器、メータ又は照明機器等の車載機器であり、作動状態において消費される電流の量は少ない。
【0026】
スタータ16はエンジンを始動させるためのモータである。エンジンが始動する直前にスイッチ17はオンからオフに切り替えられる。エンジンが停止している状態では、給電制御装置12を介した第2蓄電装置13、負荷14及びスタータ16への給電は停止されている。このため、スタータ16は第2蓄電装置13が蓄えた電力を用いて作動する。スイッチ17は、オフに切り替えられてから、エンジンが始動するのに十分な時間が経過した後にオンに戻される。スイッチ17は、エンジンが始動する期間のみオフに切り替えられ、通常、オンに維持されている。
【0027】
給電制御装置12は、発電機10又は第1蓄電装置11から第2蓄電装置13及び負荷14,15への給電を制御する。給電制御装置12は、スイッチ21,22、DC/DCコンバータ23、電圧検出部24、制御部25、電流検出部26、タイマ27及び記憶部28を有する。
【0028】
発電機10の一端は、スイッチ21,22夫々の一端と、DC/DCコンバータ23とに接続されている。スイッチ21の他端は第1蓄電装置11の正極と、電圧検出部24とに接続されている。スイッチ22の他端は、第2蓄電装置13の正極と、負荷14、スタータ16及びスイッチ17夫々の一端とに接続されている。DC/DCコンバータ23は、更に、負荷15及びスイッチ17間の接続ノードと制御部25とに各別に接続されている。制御部25は、DC/DCコンバータ23の他に、電圧検出部24、電流検出部26、タイマ27及び記憶部28に接続されている。
【0029】
スイッチ21,22は、半導体スイッチ又はリレー接点等であり、制御部25によってオン/オフされる。
DC/DCコンバータ23は発電機10又は第1蓄電装置11の出力電圧を、予め設定されている目標電圧に変圧する。DC/DCコンバータ23は、スイッチ17がオンである場合、第2蓄電装置13及び負荷14,15に目標電圧を印加し、スイッチ17がオフである場合、負荷15に目標電圧を印加する。これにより、第2蓄電装置13は発電機10又は第1蓄電装置11から供給される電力を蓄え、負荷14,15は給電される。
【0030】
発電機10の出力電圧は第1蓄電装置11の出力電圧よりも高い。このため、スイッチ21がオンである場合において、DC/DCコンバータ23は、発電機10が発電しているとき、発電機10の出力電圧を目標電圧に変圧し、発電機10が発電していないとき、第1蓄電装置11の出力電圧を目標電圧に変圧する。
【0031】
DC/DCコンバータ23は、図示しないコイルと、一又は複数のスイッチとを有し、該一又は複数のスイッチは、制御部25によって各別にオン/オフされる。制御部25は、DC/DCコンバータ23が有する一又は複数のスイッチ夫々のオン/オフを一定の周期で繰り返すことによって変圧をDC/DCコンバータ23に行わせ、オン/オフのデューティを調整することによって昇圧幅又は降圧幅を調整する。更に、制御部25は、DC/DCコンバータ23が有する一又は複数のスイッチ夫々のオン/オフを制御することによって、DC/DCコンバータ23の変圧を停止する。
【0032】
電圧検出部24は第1蓄電装置11の出力電圧を検出する。電圧検出部24が検出した出力電圧は、制御部25によって電圧検出部24から読込まれる。
電流検出部26は、DC/DCコンバータ23を介して流れる電流の値Idcと、スイッチ22を介して流れる電流の値Iswとを検出する。電流検出部26が検出した2つの電流値Idc,Iswは制御部25によって電流検出部26から読込まれる。
【0033】
タイマ27には、計時の開始を指示する開始指示と、計時の終了を指示する終了指示とが制御部25から入力される。タイマ27は、制御部25から入力される開始指示及び終了指示に従って、計時の開始及び終了を行う。タイマ27が計時している計時時間は、制御部25によってタイマ27から読込まれる。
記憶部28は種々の内容を記憶しており、記憶部28からの内容の読み出し及び書き込みは制御部25によって行われる。
【0034】
制御部25には、発電機10が発電しているか否かを示す発電情報が入力されている。発電情報は、例えば、アクセルペダル及びブレーキペダル夫々の踏み込み量と、車速と、第1蓄電装置11の蓄電量と、車両のイグニッションスイッチのオン/オフとを示す情報である。
【0035】
制御部25は、例えば、前述したように、第1蓄電装置11の蓄電量が第1電力量未満である状態で、アクセルペダルが踏み込まれておらず、ブレーキペダルが踏み込まれており、かつ、車速が減速している場合に発電機10が回生電力を発生していると判定する。更に、制御部25は、例えば、第1蓄電装置11の蓄電量が第2電力量未満であり、かつ、イグニッションスイッチがオンである場合に、第1蓄電装置11を充電すべく、発電機10がエンジンと連動して発電していると判定する。
【0036】
制御部25は、外部から入力される発電情報、電圧検出部24が検出した第1蓄電装置11の出力電圧、電流検出部26が検出した電流、及び、記憶部28が記憶している内容等に基づいて、スイッチ21,22夫々のオン/オフと、DC/DCコンバータ23の動作とを制御する。
【0037】
制御部25は、スイッチ22をオフにしている状態でDC/DCコンバータ23に変圧を行わせる。これにより、DC/DCコンバータ23は、発電機10の出力電圧、又は、スイッチ21を介して印加される第1蓄電装置11の出力電圧を目標電圧に変圧する。スイッチ17がオンである場合には、目標電圧が第2蓄電装置13及び負荷14,15に印加され、スイッチ17がオフである場合には目標電圧が負荷15に印加される。
目標電圧は第2蓄電装置13の出力電圧よりも高い。このため、スイッチ17がオンであり、かつ、DC/DCコンバータ23が変圧を行っている場合、第2蓄電装置13は、目標電圧を印加され、充電される。
【0038】
制御部25は、DC/DCコンバータ23に変圧を行わせている間、電流検出部26から電流値Idcを繰り返し読込む。制御部25は、読込んだ電流値Idcが所定の閾値未満である間、スイッチ22をオフにした状態でDC/DCコンバータ23に変圧を行わせ続ける。制御部25は、負荷14,15の作動状況に応じて、電流検出部26から読込んだ電流値Idcが閾値以上となった場合、DC/DCコンバータ23の変圧を停止し、スイッチ22をオフからオンに切り替える。これにより、第2蓄電装置13及び負荷14,15は、DC/DCコンバータ23を介することなく、発電機10又は第1蓄電装置11から直接給電される。
【0039】
制御部25は、DC/DCコンバータ23の変圧を停止している状態でスイッチ22をオンにしている間、電流検出部26から電流値Iswを繰り返し読込む。制御部25は、読込んだ電流値Iswが閾値以上である場合、DC/DCコンバータ23の変圧を停止している状態でスイッチ22のオンを維持する。制御部25は、電流検出部26から読込んだ電流値Iswが閾値未満となった場合、スイッチ22をオンからオフに切り替える。そして、制御部25は、前述したように、DC/DCコンバータ23に変圧を行わせる。
【0040】
なお、スイッチ22がオンである場合、スイッチ17はオンとなっている。これは、車両に搭載されている電気機器の大部分がエンジンの作動中に作動し、これらが作動した場合に電流値Idc,Isw夫々が閾値以上となるためである。スイッチ17がオフとなっている場合、大部分の車載機器が停止しており、電流値Idc,Isw夫々は閾値未満となっている。
【0041】
スイッチ21は、発電機10から第1蓄電装置11への充電電流と、第1蓄電装置11から第2蓄電装置13及び負荷14,15への放電電流とが流れる電流経路に設けられている。制御部25は、スイッチ22のオン/オフ、及び、DC/DCコンバータ23の動作について、前述した制御処理を行うと共に、外部から入力されている発電情報、及び、電圧検出部24が検出した電圧等に基づいてスイッチ21を介した通電を制御する。
【0042】
図2は制御部25が実行する通電制御処理を示すフローチャートである。制御部25は、イグニッションスイッチがオフからオンになった場合にスイッチ21をオンにし、スイッチ21がオンである状態で通電制御処理を実行する。
【0043】
制御部25は、まず、外部から入力されている発電情報に基づいて第1蓄電装置11が充電されているか否かを判定する(ステップS1)。制御部25は、外部から入力されている発電情報が発電機10の発電を示している場合に第1蓄電装置11が充電されていると判定する。制御部25は、外部から入力されている発電情報が発電機10の発電を示していない場合に第1蓄電装置11が充電されていないと判定する。制御部25は充電判定手段として機能する。
【0044】
第1蓄電装置11が充電されていない場合に第1蓄電装置11は放電しており、第1蓄電装置11が充電されている場合に第1蓄電装置11は放電していない。このため、ステップS1は、第1蓄電装置11が放電しているか否かを制御部25が判定していることに相当する。従って、制御部25は放電判定手段としても機能する。
【0045】
制御部25は第1蓄電装置11が充電されていると判定した場合(S1:YES),開始指示をタイマ27に出力することによって、タイマ27に計時を開始させる(ステップS2)。そして、制御部25は、電圧検出部24から第1蓄電装置11の出力電圧を読込み(ステップS3)、読み込んだ出力電圧を記憶部28に記憶する(ステップS4)。
【0046】
制御部25は、ステップS4を実行した後、タイマ27が計時している計時時間が予め設定されている設定時間以上であるか否かを判定する(ステップS5)。制御部25は、計時時間が設定時間未満であると判定した場合(S5:NO)、処理をステップS3に戻し、計時時間が設定時間以上となるまで、第1蓄電装置11の出力電圧を繰り返し読込み、該出力電圧を記憶部28に記憶する。制御部25によって、第1蓄電装置11が充電されていると判定されてステップS3,S4が繰り返し実行されている間、電圧検出部24は第1蓄電装置11の出力電圧を時系列的に検出している。電圧検出部24は電圧検出手段として機能する。電圧検出部24はステップS3,S4が実行される1周期間に少なくとも1回は第1蓄電装置11の出力電圧を検出している。
タイマ27が計時を開始して計時時間が設定時間以上となるまで、制御部25はステップS3,S4を少なくとも2回実行する。
【0047】
制御部25は、計時時間が設定時間以上であると判定した場合(S5:YES)、タイマ27に終了指示を出力することによって、タイマ27に計時を終了させる(ステップS6)。次に、制御部25は、ステップS4を繰り返すことによって記憶部28に記憶された出力電圧に基づいて、第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを判定する(ステップS7)。制御部25は、計時時間が設定時間以上となるまでにステップS3で繰り返し読込んだ第1蓄電装置11の出力電圧が時間の経過と共に上昇した場合、第1蓄電装置11の出力端は短絡していないと判定する。制御部25は、例えば、2回目以降に読込んだ出力電圧の内、少なくとも1つが1回目に読込んだ出力電圧を超えている場合に、第1蓄電装置11の出力電圧が時間の経過と共に上昇したと判断する。
【0048】
また、制御部25は、計時時間が設定時間以上となるまでにステップS3で繰り返し読込んだ第1蓄電装置11の出力電圧が時間の経過と共に上昇していない場合、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定する。制御部25は、例えば、2回目以降に読込んだ出力電圧の全てが1回目に読込んだ出力電圧以下である場合に第1蓄電装置11の出力電圧が時間の経過と共に上昇していないと判断する。制御部25は短絡判定手段としても機能する。
制御部25は、第1蓄電装置11の出力電圧が時間の経過と共に上昇しているか否かを判断することによって、第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを誤りなく判定することができる。
【0049】
制御部25は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定した場合(S7:YES)、スイッチ21をオフにする(ステップS8)。これにより、発電機10が発生した電力に係る電流が第1蓄電装置11に向かって流れることはなく、発電機10が発生した電力は第2蓄電装置13及び負荷14,15に供給される。従って、第1蓄電装置11の出力端が短絡した場合であっても、第2蓄電装置13及び負荷14,15は発電機10から給電される。制御部25はオフ手段としても機能する。
【0050】
なお、制御部25がステップS8を実行した後、スイッチ17はスタータ16が作動するか否かに無関係にオンに維持され、発電機10は、例えば、第1蓄電装置11の蓄電量に無関係に回生電力を発生し、第2蓄電装置13が所定電力量未満となった場合にエンジンに連動して発電する。
【0051】
制御部25は、ステップS8を実行した後、通電制御処理を終了する。この場合、制御部25は、イグニッションスイッチが一旦オフとなって、再びオンとなるまで、スイッチ21をオフに維持し、通電制御処理を実行しない。
【0052】
制御部25は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していないと判定した場合(S7:NO)、通電制御処理を終了する。その後、制御部25は、通電制御処理を繰り返す。
【0053】
制御部25は、第1蓄電装置11が充電されていないと判定した場合、即ち、第1蓄電装置11が放電していると判定した場合(S1:NO)、電圧検出部24から第1蓄電装置11の出力電圧を読込む(ステップS9)。電圧検出部24は、制御部25がステップS9を実行する場合において、第1蓄電装置11の出力電圧を検出しており、第2の電圧検出手段としても機能する。
【0054】
次に、制御部25は、ステップS9で読込んだ出力電圧に基づいて第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを判定する(ステップS10)。制御部25は、ステップS9で読込んだ出力電圧が予め設定されている設定電圧未満である場合、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定する。制御部25は、ステップS9で読込んだ出力電圧が設定電圧以上である場合、第1蓄電装置11の出力端が短絡していないと判定する。
このように、制御部25は、第1蓄電装置11の出力電圧に基づいて、第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを簡単な構成で判定することができる。
【0055】
制御部25は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定した場合(S10:YES)、スイッチ21をオフにする(ステップS11)。これにより、第1蓄電装置11の出力端が短絡した場合であっても、第2蓄電装置13及び負荷14,15は発電機10から給電される。
【0056】
なお、制御部25がステップS11を実行した後、ステップS8を実行した後と同様の処理を実行する。即ち、制御部25は、イグニッションスイッチが一旦オフとなって、再びオンとなるまで、スイッチ21をオフに維持し、通電制御処理を実行しない。また、制御部25がステップS11を実行した後、スイッチ17はスタータ16が作動するか否かに無関係にオンに維持され、発電機10は制御部25がステップS8を実行した場合と同様の動作を行う。
【0057】
制御部25は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していないと判定した場合(S10:NO)、通電制御処理を終了する。その後、制御部25は、通電制御処理を繰り返す。
【0058】
(実施の形態2)
図3は実施の形態2における電源システムの要部構成を示すブロック図である。この電源システム3は、実施の形態1の電源システム1と比較した場合、電圧ではなく電流によって短絡を判定する点が異なる。
以下では、実施の形態2について、実施の形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施の形態1と同様であるため、同様の符号を付してその説明を省略する。
【0059】
電源システム3は、車両に好適に搭載され、実施の形態1における電源システム1と同様に、発電機10、第1蓄電装置11、第2蓄電装置13、負荷14,15、スタータ16及びタイマ27を備える。電源システム3は、更に、スイッチ30,31、差動増幅器32、制御部33及び抵抗R1を備える。
【0060】
発電機10の一端は、第2蓄電装置13の正極と、負荷14、スタータ16及びスイッチ30夫々の一端とに接続されている。発電機10、負荷14及びスタータ16夫々の他端と、第2蓄電装置13の負極とは接地されている。スイッチ30の他端は、負荷15及び抵抗R1夫々の一端に接続されており、抵抗R1の他端はスイッチ31の一端に接続されている。スイッチ31の他端は第1蓄電装置11の正極に接続されている。第1蓄電装置11の負極と負荷15の他端とは接地されている。
【0061】
抵抗R1の一端及び他端夫々は、差動増幅器32のプラス端子及びマイナス端子に接続されている。差動増幅器32の出力端子は制御部33に接続されている。制御部33は更にタイマ27に接続されている。
【0062】
発電機10は実施の形態1と同様に発電する。発電機10は、出力電圧を、スイッチ30を介して、第1蓄電装置11及び負荷15に印加する。発電機10は、更に、第2蓄電装置13及び負荷14にも印加する。これにより、第1蓄電装置11、第2蓄電装置13及び負荷14,15は給電される。
【0063】
第1蓄電装置11は、実施の形態1と同様に、発電機10が発生した電力を蓄える。第1蓄電装置11は、蓄えた電力を、スイッチ31及び抵抗R1を介して負荷15に供給する。更に、第1蓄電装置11は、蓄えた電力を、スイッチ31、抵抗R1及びスイッチ30を介して負荷14に供給する。第1蓄電装置11は、実施の形態2においても特許請求の範囲における蓄電装置として機能する。
【0064】
第2蓄電装置13は発電機10によって給電される。第2蓄電装置13は、蓄えた電力を、スイッチ30を介して負荷15に供給する。第2蓄電装置13は、蓄えた電力を更に負荷14及びスタータ16に供給する。
【0065】
発電機10の出力電圧は、第1蓄電装置11及び第2蓄電装置13夫々の出力電圧のいずれよりも高い。このため、スイッチ30,31夫々がオンである場合において、発電機10が発電しているとき、発電機10が発生した電力が第1蓄電装置11、第2蓄電装置13及び負荷14,15に供給される。
【0066】
スイッチ30は、実施の形態1におけるスイッチ17と同様にオン/オフされる。即ち、スイッチ30は、エンジンが始動する直前にオンからオフに切り替えられる。エンジンが停止している状態では発電機10は発電していない。このため、スタータ16は第2蓄電装置13が蓄えた電力を用いて作動する。スイッチ30は、オフに切り替えられてから、エンジンが始動するのに十分な時間が経過した後にオンに戻される。スイッチ30は、スタータ16が作動する期間のみオフに切り替えられ、通常、オンに維持されている。
【0067】
スイッチ31は制御部33によってオン/オフされる。
タイマ27は実施の形態1と同様に構成され、タイマ27には開始指示及び終了指示が制御部33から入力される。タイマ27は、制御部33から入力される開始指示及び終了指示に従って、計時の開示及び終了を行う。タイマ27が計時している計時時間は、制御部33によってタイマ27から読込まれる。
【0068】
差動増幅器32は、プラス端子に入力されている電圧からマイナス端子に入力されている電圧を引いた電圧を増幅した電圧を出力する。差動増幅器32は、プラス端子に入力されている電圧がマイナス端子に入力されている電圧よりも高い場合、即ち、電流がスイッチ30側から第1蓄電装置11側に流れている場合、出力端子から制御部33に正の電圧を出力する。該正の電圧の絶対値は抵抗R1の両端間の電圧が高い程、大きい。差動増幅器32は、プラス端子に入力されている電圧がマイナス端子に入力されている電圧よりも低い場合、即ち、電流が第1蓄電装置11側からスイッチ30側に流れている場合、出力端子から制御部33に負の電圧を出力する。該負の電圧の絶対値は抵抗R1の両端間の電圧が高い程、大きい。
【0069】
抵抗R1及びスイッチ31は、発電機10から第1蓄電装置11への充電電流と、第1蓄電装置11から負荷14,15への放電電流とが流れる電流経路に設けられている。
従って、前述したように構成される差動増幅器32は、抵抗R1に流れる電流の方向、即ち、電流経路に流れる電流の方向を検出する。
【0070】
抵抗R1の両端間に印加されている電圧は、抵抗R1に流れる電流の大/小に応じて高/低となり、抵抗R1に充電電流が流れている場合には充電電流に係る値であり、抵抗R1に放電電流が流れている場合には放電電流に係る値である。従って、前述したように構成される差動増幅器32は、抵抗R1の両端間の電圧、即ち、充電電流又は放電電流に係る値を検出し、検出した電圧に応じた電圧を出力端子から制御部33に出力する。
【0071】
制御部33には、スイッチ30がオンであるか又はオフであるかを示すオン/オフ情報と、発電機10が発電しているか否かを示す発電情報とが入力されている。制御部33はオン/オフ情報に基づいてスイッチ30がオンであるか否かを判定する。発電情報は実施の形態1と同様の情報である。制御部33は、外部から入力されているオン/オフ情報及び発電情報、並びに、差動増幅器32が出力端子から出力している出力電圧等に基づいて、スイッチ31を介して通電を制御する。
【0072】
図4は制御部33が実行する通電制御処理を示すフローチャートである。制御部33は、イグニッションスイッチがオフからオンになった場合にスイッチ31をオンにする。制御部33はスイッチ30,31がオンである状態で通電制御処理を実行する。
【0073】
制御部33は、まず、外部から入力されている発電情報に基づいて第1蓄電装置11が充電されているか否かを判定する(ステップS21)。制御部33は、外部から入力されている発電情報が発電機10の発電を示す場合、第1蓄電装置11が充電されていると判定し、発電情報が発電機10の発電を示してない場合、第1蓄電装置11が充電されていないと判定する。制御部33は、実施の形態2において充電判定手段として機能する。
【0074】
第1蓄電装置11が充電されていない場合、第1蓄電装置11は放電しており、第1蓄電装置11が充電されている場合、第1蓄電装置11は放電していない。このため、ステップS21は、第1蓄電装置11が放電しているか否かを制御部33が判定していることに相当する。従って、制御部33は実施の形態2において放電判定手段としても機能する。
【0075】
制御部33は、第1蓄電装置11が充電されていると判定した場合(S21:YES)、差動増幅器32の出力電圧を読込む(ステップS22)。差動増幅器32は、制御部33がステップS21で第1蓄電装置11が充電されていると判定した場合に充電電流に係る値を検出しており、電流検出手段として機能する。
【0076】
次に、制御部33は、ステップS22で読込んだ出力電圧の絶対値に基づいて第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを判定する(ステップS23)。
【0077】
制御部33は、ステップS22で読込んだ出力電圧の絶対値が、予め設定してある設定値以上である場合、即ち、充電電流が所定電流以上であることを差動増幅器32の出力電圧が示している場合、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定する。制御部33は、ステップS22で読込んだ出力電圧の絶対値が設定値未満である場合、即ち、充電電流が所定電流未満であることを差動増幅器32の出力電圧が示している場合、第1蓄電装置11の出力端は短絡していないと判定する。制御部33は短絡判定手段としても機能する。
以上のように、制御部33は、差動増幅器32の出力電圧に基づいて、第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを簡単な構成で判定することができる。
【0078】
制御部33は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定した場合(S23:YES)、スイッチ31をオフにする(ステップS24)。これにより、発電機10が発生した電力に係る電流、及び、第2蓄電装置13が蓄えた電力に係る電流が第1蓄電装置11に向かって流れることはなく、発電機10が発生した電力は第2蓄電装置13及び負荷14,15に供給され、第2蓄電装置13が蓄えた電力は負荷14,15及びスタータ16に供給される。従って、第1蓄電装置11の出力端が短絡した場合であっても、第2蓄電装置13及び負荷14,15は発電機10によって給電され、負荷14,15は第2蓄電装置13からも給電される。制御部33は実施の形態2においてオフ手段としても機能する。
【0079】
なお、制御部33がステップS24を実行した後、スイッチ30はスタータ16が作動するか否かに無関係にオンに維持され、発電機10は、例えば、第1蓄電装置11の蓄電量に無関係に回生電力を発生し、第2蓄電装置13が所定電力量未満となった場合にエンジンに連動して発電する。
【0080】
制御部33は、ステップS24を実行した後、通電制御処理を終了する。この場合、制御部33は、イグニッションスイッチが一旦オフとなって、再びオンとなるまで、スイッチ31をオフに維持し、通電制御処理を実行しない。
【0081】
制御部33は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していないと判定した場合(S23:NO)、通電制御処理を終了する。その後、スイッチ30がオフとなっていない限り、制御部33は、通電制御処理を繰り返す。
【0082】
制御部33は、第1蓄電装置11が充電されていないと判定した場合、即ち、第1蓄電装置11が放電していると判定した場合(S21:NO)、開始指示をタイマ27に出力することによってタイマ27に計時を開始させる(ステップS25)。
【0083】
次に、制御部33は、タイマ27が計時している計時時間が基準時間以上であるか否かを判定する(ステップS26)。ここで、基準時間は、正常に動作している電源システム3において、発電機10が発電を停止してから、又は、スイッチ30がオフからオンに切替わったから第1蓄電装置11及び第2蓄電装置13の出力電圧が略同一になるのに十分な時間に予め設定されている。
【0084】
制御部33は、計時時間が基準時間未満である場合(S26:NO)、処理をステップS26に戻し、計時時間が基準時間以上となるまで待機する。制御部33は、計時時間が基準時間以上であると判定した場合(S26:YES)、終了指示をタイマ27に出力することによってタイマ27に計時を終了させる(ステップS27)。
【0085】
次に、差動増幅器32の出力電圧を読込む(ステップS28)。差動増幅器32は、制御部33がステップS21で第1蓄電装置11が放電していると判定した場合に抵抗R1を流れる電流の方向を検出しており、方向検出手段としても機能する。
【0086】
次に、制御部33は、ステップS28で読込んだ出力電圧が正であるか又は負であるかに基づいて第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを判定する(ステップS29)。第1蓄電装置11が正常に放電している場合、抵抗R1において、電流は第1蓄電装置11側からスイッチ30側に向けて流れ、差動増幅器32は負の出力電圧を出力端子から制御部33に出力する。制御部33は、ステップS25で読込んだ出力電圧が負である場合、第1蓄電装置11の出力端は短絡していないと判定する。また、制御部33は、差動増幅器32が正の出力電圧を出力端子から出力している場合、即ち、差動増幅器32が検出した電流の方向が第1蓄電装置11に流れる方向である場合、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定する。制御部33は、以上のように抵抗R1を流れる電流の方向に基づいて、第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを正確に判定することができる。
【0087】
制御部33は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定した場合(S29:YES)、スイッチ31をオフにする(ステップS30)。これにより、第1蓄電装置11の出力端が短絡した場合であっても、第2蓄電装置13及び負荷14,15は発電機10によって給電され、負荷14,15は第2蓄電装置13からも給電される。
【0088】
なお、制御部33がステップS30を実行した後、ステップS24を実行した後と同様の処理を実行する。即ち、制御部33は、イグニッションスイッチが一旦オフとなって、再びオンとなるまで、スイッチ21をオフに維持し、通電制御処理を実行しない。また、制御部33がステップS30を実行した後、スタータ16が作動するか否かに無関係にスイッチ30はオンに維持され、発電機10は制御部33がステップS24を実行した場合と同様の動作を行う。
【0089】
制御部33は、第1蓄電装置11の出力端が短絡していないと判定した場合(S29:NO)、通電制御処理を終了する。その後、制御部33は、通電制御処理を繰り返す。
【0090】
なお、実施の形態2において、充電電流に係る値は抵抗R1の両端間の電圧に限定されず、例えば、充電電流値であってもよい。この場合、例えば、抵抗R1及び差動増幅器32の代わりに電流計が設けられる。制御部33は、第1蓄電装置11が充電されていると判定した場合において、電流計が計測した値が所定電流値以上であるときに第1蓄電装置11の出力端が短絡したと判定し、電流計が計測した値が所定電流未満であるときに第1蓄電装置11の出力端は短絡していないと判定する。
【0091】
更に、電流が流れる方向を検出する構成は、抵抗R1及び差動増幅器32を用いた構成に限定されず、例えば、導線を挿通させる環状部分を有し、該導線に流れる電流を検出する電流プローブを用いた構成であってもよい。
【0092】
なお、第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを判定する構成について、実施の形態1及び2の構成を組み合わせてもよい。実施の形態2における電源システム3において、例えば、第1蓄電装置11が充電している場合に、第1蓄電装置11の出力電圧を時系列的に検出し、該出力電圧が時間の経過と共に上昇しているか否かに基づいて第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを判定してもよい。また、電源システム3において、例えば、第1蓄電装置11が放電している場合に、第1蓄電装置11の出力電圧を検出し、検出した電圧が設定電圧未満であるか否かに基づいて第1蓄電装置11の出力端が短絡しているか否かを判定してもよい。
【0093】
更に実施の形態1及び2において、通常、第1蓄電装置11の出力電圧が一定電圧未満となることはない構成である場合、第1蓄電装置11が充電している状態で、第1蓄電装置11の出力電圧が前述の一定電圧よりも低い所定の電圧未満である場合に第1蓄電装置11の出力端が短絡していると判定してもよい。この構成では、第1蓄電装置11の出力電圧が所定の電圧以上である場合に第1蓄電装置11の出力端が短絡していないと判定する。
【0094】
開示された実施の形態1及び2は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。