以下である熱収縮性筒状ラベル1を含む筒状ラベル連続体1Lを、向かい合った第1及び第2折り目61,62にて扁平状に折り畳んだものを準備する準備工程、扁平状の熱収縮性筒状ラベル1を開口し、それを4つのパネル面を有する角型容器5に外嵌する外嵌工程、を有する。
前記外嵌工程の前に、前記第1及び第2折り目にて扁平状に折り畳まれた筒状ラベル連続体又は熱収縮性筒状ラベルを、前記第1及び第2折り目とは異なる第3及び第4折り目にて扁平状に折り直す折直し工程をさらに有する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の筒状ラベル付き角型容器の製造方法。
前記外嵌工程において、前記第1、第2、第3及び第4折り目が前記角型容器の4つのパネル面の間のコーナー面にそれぞれ対応するようにして、前記熱収縮性筒状ラベルを前記角型容器に外嵌する、請求項4に記載の筒状ラベル付き角型容器の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本明細書において、熱収縮性基材などの「表面」は、筒状に形成された際に(つまり、熱収縮性筒状ラベルが形成された際に)、その筒体の外側の面を指し、「裏面」は、その筒体の内側の面を指す。また、用語の前に、「第1」、「第2」などを付す場合があるが、この語は、用語を区別するために付加されたものであり、その優劣や順序などを意味しない。さらに、「PPP〜QQQ]という記載は、「PPP以上QQQ以下」を意味する。
なお、各図において、厚みや寸法などは、実際のものと異なっていることに留意されたい。
【0013】
[熱収縮性筒状ラベル]
図1乃至
図3において、熱収縮性筒状ラベル1は、ポリスチレン系樹脂を含む熱収縮性基材2と、前記熱収縮性基材2に積層された印刷層3と、を有する。印刷層3を有する熱収縮性基材2を一方向を周方向にして丸めてその両側端部を重ね合わせて接着することにより、熱収縮性筒状ラベル1が構成されている。なお、前記両側端部を接着した部分をセンターシール部4という。
熱収縮性筒状ラベル1は、前記印刷層3以外の他の層が設けられていてもよい。その他の層としては、基材を保護する保護層、熱収縮性筒状ラベル1を容器に固定するために熱収縮性筒状ラベル1の内面に設けられる感熱接着剤などからなる接着層、熱収縮性筒状ラベル1の容器に対する滑り性を向上させるために筒状体の内面に設けられる滑り層、などが挙げられる。その他の層は、不図示。また、熱収縮性筒状ラベル1には、切断用ミシン目線、切込み線などの公知の構成が付与されていていてもよい。
【0014】
前記熱収縮性基材2は、少なくとも一方向(一方向は、筒状に形成された際に周方向となる)に熱収縮性を有するフィルムである。熱収縮性は、所定の温度(例えば、70℃〜100℃)に加熱されると収縮する性質をいう。
熱収縮性基材2は、他方向(他方向は、基材面内で前記一方向に直交する方向)にも若干熱収縮又は熱伸張するものを用いてもよい。
熱収縮性基材2の熱収縮率は、特に限定されない。熱収縮性基材2の、90℃に加熱した際の一方向における熱収縮率は、例えば、30%以上であり、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上である。なお、熱収縮性基材2が他方向にも若干熱収縮又は熱伸張する場合、その90℃に加熱した際の他方向における熱収縮率は、例えば、−3%〜15%である。前記他方向の熱収縮率のマイナスは、熱伸張を意味する。
【0015】
前記90℃に加熱した際の熱収縮率は、加熱前の基材の長さ(元の長さ)と、基材を90℃の温水中に10秒間浸漬した後の基材の長さ(浸漬後の長さ)の割合であり、下記式に代入して求められる。
式:熱収縮率(%)=[{(一方向(又は他方向)の元の長さ)−(一方向(又は他方向)の浸漬後の長さ)}/(一方向(又は他方向)の元の長さ)]×100。
【0016】
熱収縮性基材2は、ポリスチレン系樹脂を含んでいることを条件として特に限定されず、例えば、ポリスチレン系樹脂の単層フィルム、ポリスチレン系樹脂の多層フィルム、又は、前記いずれかのポリスチレン系樹脂フィルムと1層若しくは多層の他の樹脂フィルムとの積層体などが挙げられる。
前記ポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体である汎用的なポリスチレンなどのスチレン系単量体の単独重合体又は共重合体;合成ゴムにスチレンをグラフト重合させた高衝撃性ポリスチレン(HIPS);スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBSなど)に代表される、スチレン系単量体とブタジエンやイソプレン等のジエン系単量体(共役ジエン)からなる共重合体であるスチレン−共役ジエン共重合体;スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体などの共重合体であるスチレン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体;スチレン−共役ジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体;スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体にゴムをグラフト重合させた透明・高衝撃性ポリスチレン(グラフトHIPS)、及びこれらの混合物等が挙げられる。
前記他の樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;環状オレフィン系樹脂;塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などが挙げられる。
前記ポリスチレン系樹脂フィルムと他の樹脂フィルムの積層体を用いる場合、少なくとも表面層又は裏面層がポリスチレン系樹脂フィルムであることが好ましく、表面層及び裏面層がポリスチレン系フィルムで且つ中間層が他の樹脂フィルムであることがより好ましい。
熱収縮性基材2の厚みは、特に限定されず、例えば、20μm〜80μmであり、好ましくは、30μm〜50μmであり、より好ましくは、35μm〜45μmである。本発明によれば、30μm〜50μmという比較的薄い熱収縮性基材2を用いた場合でも、角型容器の所定位置に熱収縮性筒状ラベル1を外嵌できる。
【0017】
熱収縮性基材2は、透明又は不透明のいずれでもよいが、図示のように裏面に印刷層3が設けられる場合には、透明な基材が用いられる。
透明は、有色透明又は無色透明を含むが、好ましくは無色透明である。
熱収縮性基材2の透明性の度合いは、その表面側から印刷層3のデザインを視認できる程度であれば特に限定されない。熱収縮性基材2の全光線透過率は、例えば、70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。前記全光線透過率は、JIS K7105(プラスチックの光学的特性試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。
【0018】
また、前記熱収縮性基材2の降伏点強度は、熱収縮性筒状ラベル1の降伏点強度よりも小さい。例えば、熱収縮性基材2の降伏点強度は、13〜19N/15mmであり、好ましくは、15〜17N/15mmである。
前記降伏点強度は、JIS K 7127に準拠し、引張試験機を用いた引張試験によって測定ができる。降伏点強度は、試験片が降伏点に達した際の引張荷重(降伏時の荷重)をいう。具体的な測定法は、下記実施例の通りである。
【0019】
印刷層3は、例えば、商品名、会社名、説明書き、図柄などのデザインが表示された1層若しくは多層のデザイン層、又は、1層若しくは多層のデザイン層及び背景層から構成される。前記デザイン層は、カラーインキをグラビア印刷法又はフレキソ印刷法などの公知の印刷法によって単色又は多色刷り印刷することにより形成されている。印刷層3は、前記デザイン層に加えて、背景層を含んでいてもよい。前記背景層は、前記デザインを際立たせる目的で設けられる。背景層は、例えば、白色顔料などを含む白インキ、アルミ粉などを含む銀インキなどを、前記デザイン層の裏面にベタ状に印刷することにより形成できる。
印刷層3の厚みは、特に限定されず、例えば、0.1μm〜5μm程度であるが、印刷層3が多層構造である場合には、5μmを超える場合もある。
【0020】
前記印刷層3は、溶剤を含む溶剤型インキによって形成された層を含む。印刷層3が多層構造である場合、全ての層が前記溶剤型インキで構成されていてもよいし、一部に溶剤型インキ以外のインキが使用されていてもよい。本発明によれば、ポリスチレン系樹脂の熱収縮性基材2に、溶剤型インキを直接印刷した場合でも、角型容器の所定位置に熱収縮性筒状ラベル1を外嵌できる。
【0021】
前記溶剤型インキは、バインダー樹脂と、着色剤と、溶剤と、を含んでいる。
前記バインダー樹脂としては、特に限定されず、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。中でも、熱収縮性基材2に対する接着性に優れていることから、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、又は、これらから選ばれる少なくとも2種の混合樹脂が好ましい。
前記着色剤は、染料又は顔料の中からインキの色彩に応じて適宜選択され、好ましくは、有機顔料又は無機顔料が用いられる。顔料としては、例えば、白インキに配合される酸化チタンなどの白色顔料;銀インキに配合されるアルミ粉;黒インキに配合されるカーボンブラック;カラーインキに配合される銅フタロシアニンブルーなどの青色顔料、縮合アゾ系顔料などの赤色顔料、アゾレーキ系顔料などの黄色顔料;などが挙げられる。
【0022】
前記溶剤としては、低揮発性溶剤、中揮発性溶剤、高揮発性溶剤などの有機溶剤が挙げられる。
ここで、本明細書において、低揮発性溶剤は、比蒸発速度が50未満の溶剤、中揮発性溶剤は、比蒸発速度が50〜100の溶剤、高揮発性溶剤は、比蒸発速度が100を超える溶剤をいう。
比蒸発速度は、25℃において、単位時間に単位面積から気化する溶剤の蒸発速度をいい、酢酸n−ブチルの蒸発速度に対する試料の蒸発速度の百分率で表示される。具体的な測定方法としては、例えば、窒素ガスを供給可能にしたフード付き化学天秤2台を用い、両者の天秤皿に濾紙No.5C(9cmφ)を入れた10cmφのシャーレをのせ、一方に酢酸n−ブチル、他方に試料をそれぞれ0.7mLずつとり、窒素ガスを30NL/minの流速で同時に供給して、酢酸n−ブチル及び試料の重量減少率が90%になるまでの時間を計測し、下記式によって算出することができる。
比蒸発速度(%)=T
1/T
2×100
T
1:酢酸n−ブチル90%減量に要した時間
T
2:試料90%減量に要した時間
【0023】
前記低揮発性溶剤としては、特に限定されず、例えば、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、1,2−ジクロルベンゼン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、酢酸3−メトキシブチルなどが挙げられる。これらの中では、インキ中のバインダー樹脂との相溶性及びレベリング性の観点から、比蒸発速度が50未満のグリコールエーテル類、グリコールエーテルエステル類を用いることが好ましい。
前記低揮発性溶剤の含有量は、出来るだけ少ないことが好ましいが、低揮発性溶剤が全く含まれていないインキ(特に、カラーインキ)は、バインダー樹脂の再溶解性が低下し、また、印刷層3に筋などが現れ、印刷適正が低下する。このため、低揮発性溶剤は、溶剤全体に対して0.1質量%以上含まれていることが好ましく、さらに、0.5質量%含まれていることがより好ましい。一方、低揮発性溶剤は、揮発し難いので、印刷層3を形成後も残留し易い上、本発明者らの研究によれば、低揮発性溶剤は、ポリスチレン系樹脂を含む熱収縮性基材2に吸収されやすい。このため、熱収縮性筒状ラベル1中に、インキに含まれる低揮発性溶剤が殆ど残留するおそれがあり、低揮発性溶剤が余りに多量に含まれたインキを用いると、熱収縮性筒状ラベル1の剛性が低下する。かかる観点から、インキの低揮発性溶剤の含有量は、3質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
【0024】
前記中揮発性溶剤としては、特に限定されず、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
前記中揮発性溶剤の含有量は、出来るだけ少ないことが好ましいが、中揮発性溶剤が全く含まれていないインキ(特に、白インキ)は、バインダー樹脂の再溶解性が低下し、また、印刷層3に筋などが現れ、印刷適正が低下する。このため、中揮発性溶剤は、溶剤全体に対して0.1質量%以上含まれていることが好ましく、さらに、0.5質量%含まれていることがより好ましい。一方、中揮発性溶剤は、揮発し難いので、印刷層3を形成後も残留し易いため、熱収縮性筒状ラベル1中に、インキに含まれる中揮発性溶剤の多くが残留するおそれがあり、熱収縮性筒状ラベル1の剛性を低下させる一因となる。かかる観点から、インキの中揮発性溶剤の含有量は、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。
【0025】
前記高揮発性溶剤としては、特に限定されず、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコールなどのアルコール系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピルなどのエステル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコールなどであって比蒸発速度が100を超えるもの;などが挙げられる。これらの中でも、樹脂との相溶性、熱収縮性基材2を膨潤又は溶解しにくいなどの観点から、アルコール系溶剤、エステル系溶剤が好ましく、アルコール系溶剤とエステル系溶剤の混合溶剤がより好ましい。
インキにおける高揮発性溶剤の含有量は、低揮発性溶剤及び中揮発性溶剤を除く溶剤の残部量である。
なお、前記各溶剤の種類及びその配合量は、カラーインキ、白インキ、銀インキなどのインキの種類に応じて適宜設定される。一般的には、これらのインキ全体に対する溶剤の総量は、着色剤の有無、種類によっても異なるが、例えば、20〜70質量%である。
【0026】
本発明においては、比蒸発速度50未満の溶剤(低揮発性溶剤)の含有量が5mg/m
2以下で、且つ比蒸発速度50〜100の溶剤(中揮発性溶剤)の含有量が10mg/m
2以下である熱収縮性筒状ラベル1が用いられる。好ましくは、低揮発性溶の含有量が零を超え5mg/m
2以下で、且つ中揮発性溶剤の含有量が零を超え10mg/m
2以下又は中揮発性溶剤を含まない熱収縮性筒状ラベル1が用いられる。
前記熱収縮性筒状ラベル1の低揮発性溶剤の含有量は、零を超え3mg/m
2以下がより好ましく、零を超え2mg/m
2以下が特に好ましく、零を超え1mg/m
2以下が最も好ましい。また、前記熱収縮性筒状ラベル1に中揮発性溶剤が含まれている場合には、その溶剤の含有量は、零を超え8mg/m
2以下がより好ましく、零を超え7mg/m
2以下が特に好ましく、零を超え5mg/m
2以下が最も好ましい。
また、前記熱収縮性筒状ラベル1の高揮発性溶剤の含有量は、少ない方が好ましく、例えば、5〜30mg/m
2であり、好ましくは、10〜25mg/m
2である。
さらに、前記熱収縮性筒状ラベル1の降伏点強度は、前記熱収縮性基材2の降伏点強度よりも大きい。例えば、熱収縮性筒状ラベル1の降伏点強度は、14〜20N/15mmであり、好ましくは、16〜18N/15mmである。
降伏点強度は、下記実施例の方法によって測定できる。
【0027】
熱収縮性筒状ラベル1に含まれる溶剤は、主として印刷層3の形成に用いたインキに含まれていた溶剤に起因している。
上記各含有量の溶剤を含む熱収縮性筒状ラベル1は、各インキの溶剤組成及び各インキの塗布量を適宜調整することによって得ることができる。
前記各溶剤の含有量は、熱収縮性筒状ラベル1の一部分を任意の箇所でサンプリングし、それを80℃で30分間加熱することによって揮発した溶剤をガスクロマトグラフで検出し、その量を単位面積当たりに換算したものである。詳しい測定方法は、実施例に記載の通りである。
サンプリングした試験片の中に含まれる溶剤の全てが揮発しないことも考えられるので、上記熱収縮性筒状ラベル1の溶剤の含有量は、前記条件の下で測定される値であることに留意されたい。
また、熱収縮性筒状ラベル1中の溶剤量は、揮発により変化するので、前記各溶剤の含有量は、熱収縮性筒状ラベル1を作製後、23℃、60±5%RHの環境下に48時間放置後に測定した値である。
【0028】
[筒状ラベル付き角型容器]
本発明の筒状ラベル付き角型容器10は、
図4に示すように、4つのパネル面52aを有する角型容器5と、前記角型容器5に熱収縮装着された熱収縮性筒状ラベル1と、を有する。
角型容器5は、
図5にも示すように、底面部51と、胴部52と、胴部52の上方に形成され且つ次第に周長が小さくなった肩部53と、肩部53の上方に設けられた注出部を開閉するキャップ部54と、を有する。角型容器5の胴部52は、その水平断面における外形が、略正方形状、略長方形状などの略四角形状に形成されている。なお、前記略四角形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味し、例えば、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺全体が若干湾曲している形状などが含まれる。
図示例の角型容器5の胴部52は、水平断面視略正方形状であり、4つのパネル面52aを有する。
具体的には、前記胴部52は、主として4つのパネル面52aを直交方向に組み合わせた基本態様からなり、隣合うパネル面52aの接続部分に生じる角部が面取され、各パネル面52aの間にコーナー面52bがそれぞれ形成されている。このコーナー面52bは、パネル面52aよりも幅が狭く、パネル面52aに対して略45度の角度を以て一体的に形成されている。かかるパネル面52a及びコーナー面52bは、肩部53にまで形成されている。図示例では、パネル面52aに補強用のリブ52c(補強用の凹部)が形成されているが、かかるリブは形成されていなくてもよい。
角型容器5の材質は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、代表的にはポリエチレンテレフタレート製容器などの比較的薄肉の可撓性を有する合成樹脂製容器を例示できるが、ガラス製、金属製などであってもよい。
【0029】
熱収縮性筒状ラベル1は、角型容器5の肩部53の一部から胴部52の上方部にかけて熱収縮装着されている。図示例の熱収縮性筒状ラベル1は、胴部52の上方部に装着される、いわゆる、ハーフシュリンクであるが、熱収縮性筒状ラベル1の長さを適宜設定することにより、フルシュリンク又はセミフルシュリンクに変更することもできる。
筒状ラベル付き角型容器10においては、角型容器5の1つのパネル面52aに熱収縮性筒状ラベル1の主たるデザインが対応するように位置合わせして、熱収縮性筒状ラベル1が角型容器5に装着されている。ただし、デザインは、図示しない。
【0030】
[筒状ラベル付き角型容器の製造方法]
<筒状ラベル連続体の準備工程>
図6に示すように、印刷層が設けられた長尺状の熱収縮性基材2Lを筒状に丸め、その長手方向に沿った両側縁部を重ね合わせて接着してセンターシール部4を形成することにより、筒状ラベル連続体1Lを形成する。この長尺状の熱収縮性基材L2は、概念的には、1つの熱収縮性筒状ラベル分に相当するデザインが印刷層3に表された1つの熱収縮性基材2が長手方向に連続的に繋がっているものである。換言すると、長尺状の熱収縮性基材L2に1つの纏まりあるデザインの印刷層3が長手方向に繰り返して設けられているものである。また、筒状ラベル連続体1Lは、概念的には、複数の熱収縮性筒状ラベル1が連続的に繋がった長尺状の筒状体である。従って、筒状ラベル連続体1Lは、複数の熱収縮性筒状ラベル1を含む。後述するように、筒状ラベル連続体1Lを所定長さに切断することにより、個々の熱収縮性筒状ラベル1が得られる。
なお、前記長尺状とは、一方向(長手方向)の長さが幅方向(短手方向)に対して十分に長い形状を意味し、例えば、長手方向の長さが短手方向の長さの10倍以上、好ましくは20倍以上である。
形成された筒状ラベル連続体1Lは、周方向において向かい合う2つの折り目61,62にて扁平状に折り畳まれる。この2つの折り目61,62を、第1及び第2折り目という。第1折り目61と第2折り目62は、筒状に開いた際にその筒の中心を通る直線上に位置しており、筒状ラベル連続体1Lの長手方向に延びている。
第1及び第2折り目61,62にて折り畳まれて扁平状となった筒状ラベル連続体1Lは、通常、ロールに巻き取られてロール体11Lとされ、保管、運搬される。
【0031】
なお、筒状ラベル付き角型容器10を量産するうえで、筒状ラベル連続体1Lの製造と筒状ラベル付き角型容器10の製造は、一般に、分業されており、筒状ラベル連続体1Lの製造する者と、それを用いて筒状ラベル付き角型容器10を製造する者とは、異なっている場合が多い。つまり、一般には、ラベルメーカーが、筒状ラベル連続体1Lを製造し、それをロール状に巻き取り、そのロール体を他の者に販売し、他の者が後述するラベラーを用いて筒状ラベル連続体1Lから熱収縮性筒状ラベル1を取り出し、角型容器5に装着して筒状ラベル付き角型容器10を作製するという流れによって、本発明の製造方法が実施される。
【0032】
<折直し工程>
このロール体をラベラー(折り返し装置を備えていてもよいラベラー)に装填する。
図7は、ラベラーによる、筒状ラベル連続体1Lから1つの熱収縮性筒状ラベル1を得て、それを角型容器5に外嵌し熱収縮装着するまでの一連の流れの概略を示した参考図である。
なお、
図7では、ロール体から引き出された筒状ラベル連続体1Lは、下方向に送られるように図示しているが、実際の設備では、右方向、上方向、斜め方向などの様々な方向に送られる場合がある。
【0033】
ロール体から扁平状の筒状ラベル連続体1Lを、その長手方向に引き出し、製造ラインに搬送する。
その途中で、必要に応じて、筒状ラベル連続体1Lの折り返し処理が行われる。すなわち、扁平状に折り畳まれた筒状ラベル連続体1Lは、角型容器5に被せやすい形状に開口し難いので、筒状ラベル連続体1Lに対して折り返し処理が行われる。折り返し処理は、
図8に示すように、扁平状の筒状ラベル連続体1Lを一旦開口して、当初の扁平時の第1及び第2折り目61,62が重なるようにして新たな折り目63,64(第3及び第4折り目)にて扁平状に折り畳む処理である。
具体的には、
図7に示すように、扁平状の筒状ラベル連続体1Lを、テトラガイド71に挿通して開口した後、前記第1及び第2折り目61,62とは周方向に90度ずれ且つ長手方向に延びる第3及び第4折り目63,64にて再度扁平状に折り畳む。第3及び第4折り目63,64の形成(再度の折り畳み)は、テトラガイド71の下流側に設けられた一対のピンチローラー72間に筒状ラベル連続体1Lを通過させることにより行われる。好ましくは、第3折り目63がセンターシール部4の近傍に位置するように、各折り目61,62,63,64が形成される。
【0034】
<切断工程>
再度扁平状に折り直した筒状ラベル連続体1Lを、ギロチンカッターなどの切断具73を用いて、所定長さに切断する。
このようにして4つの折り目61,62,63,64が形成された扁平状の熱収縮性筒状ラベル1が得られる。
【0035】
<開口及び外嵌工程>
得られた扁平状の熱収縮性筒状ラベル1を開口する。
具体的には、前記扁平状の熱収縮性筒状ラベル1を、搬送装置75にてマンドレル74に送り、それに挿通する。マンドレル74の外形は、その上方部が略扁平状(正面から見て逆台形状で(
図7参照)且つ側面から見て上向きに頂点を有する略三角形状)で、下方に向かうに従って徐々に略円柱状となっており、このマンドレル74を通過する間に、前記熱収縮性筒状ラベル1は開口される。
マンドレル74を通過する間に開口した熱収縮性筒状ラベル1は、搬送装置75にて搬送されてマンドレル74の下端74aから抜き出された後、4つの折り目61,62,63,64において略直角状に屈曲した略四角形状となる(
図9(a)参照)。なお、
図7において、マンドレル74から抜けて略四角形状に開口した熱収縮性筒状ラベルに、符号1’を付している。
この略四角形状に開口した熱収縮性筒状ラベル1を、角型容器5に外嵌する。1つの実施形態では、略四角形状の熱収縮性筒状ラベル1の4つの折り目61,62,63,64が、角型容器5の4つのコーナー面52bの略中央部にそれぞれ対応するように(換言すると、略四角形状の熱収縮性筒状ラベル1の4つの辺が、角型容器5の4つのコーナー面52bにそれぞれ対応するように)、熱収縮性筒状ラベル1を角型容器5に外嵌する(
図9(b)参照)。上述のように、第3折り目63がセンターシール部4の近傍に位置するように折り直し処理されているので、角型容器5の1つのコーナー面52bにセンターシール部4が位置するようになる。
なお、熱収縮性筒状ラベル1がハーフシュリンクタイプの場合には、
図7に示すように、熱収縮性筒状ラベル1の下辺を角型容器5の胴部52の中途部で止めるために、角型容器5の胴部52の中途部に支持部材76が設けられる。
【0036】
<加熱工程>
前記外嵌した熱収縮性筒状ラベル1の外側からスチームなどの熱媒体を当てて熱収縮性筒状ラベル1を加熱することにより、角型容器5の所定位置に熱収縮性筒状ラベル1が装着された筒状ラベル付き角型容器10が得られる。
【0037】
なお、上記各工程は、上記の順序で行われる場合に限定されず、その順序は適宜変更できる。
例えば、上記では、折直し工程、切断工程、開口工程の順で行われているが、折直し工程、開口工程、切断工程の順で行ってもよく、切断工程、折直し工程、開口工程の順で行うなど、適宜変更できる。折直し工程、開口工程、切断工程の順で行う場合、準備工程で準備された扁平状の熱収縮性筒状ラベル1を折り直して再度扁平状とした筒状ラベル連続体1Lを得た後、マンドレル74にてこれを略四角形状に開口し、サークルカッターなどの切断具を用いて開口状態の筒状ラベル連続体1Lを所定長さに切断して略四角形状に開口した熱収縮性筒状ラベル1を得、これを角型容器5に外嵌する。切断工程、折直し工程、開口工程の順で行う場合、準備工程で準備された扁平状の熱収縮性筒状ラベル1を、切断具を用いて所定長さに切断して扁平状の熱収縮性筒状ラベル1を得、これを折り直して再度扁平状の熱収縮性筒状ラベル1とし、これを略四角形状に開口して角型容器5に外嵌する。
【0038】
さらに、上記では、熱収縮性筒状ラベル1の4つの折り目61,62,63,64が角型容器5の4つのコーナー面52bの略中央部にそれぞれ対応するように、略四角形状に開口した熱収縮性筒状ラベル1を角型容器5に外嵌しているが、例えば、
図10(b)に示すように、略四角形状の熱収縮性筒状ラベル1の4つの辺が、角型容器5の4つのコーナー面52bにそれぞれ対応するように(換言すると、略四角形状の熱収縮性筒状ラベル1の4つの折り目61,62,63,64が、角型容器5の4つのパネル面52aの略中央部にそれぞれ対応するように)、熱収縮性筒状ラベル1を角型容器5に外嵌してもよい。もっとも、コーナー面52bよりも幅広のパネル面52aに、略四角形状の熱収縮性筒状ラベル1の各辺を当てる方が、熱収縮性筒状ラベル1を位置決めし易いことから、上記のように、4つの折り目61,62,63,64を4つのコーナー面52bに対応させて熱収縮性筒状ラベル1を角型容器5に外嵌することが好ましい。
また、上記では、第3折り目63がセンターシール部4の近傍に位置するように、各折り目61,62,63,64が形成されているが、例えば、
図10(a)に示すように、第1折り目61と第3折り目63の中間位置にセンターシール部4が位置するように、各折り目61,62,63,64を形成してもよい。このような位置に折り目を形成し、且つ略四角形状の熱収縮性筒状ラベル1の4つの辺がコーナー面52bにそれぞれ対応するように熱収縮性筒状ラベル1を外嵌すれば、角型容器5の1つのコーナー面52bにセンターシール部4が位置するようになる。
さらに、センターシール部4が1つのパネル面52a(例えば、4つのパネル面のうちで、側面側のパネル面)に対応するように、熱収縮性筒状ラベル1を角型容器5に外嵌してもよい。例えば、
図10(a)に示すように各折り目61,62,63,64を形成した熱収縮性筒状ラベル1を開口し、これを4つの折り目61,62,63,64が角型容器5の4つのコーナー面52bにそれぞれ対応するように角型容器5に外嵌することにより、センターシール部4を1つのパネル面52aに配置して熱収縮性筒状ラベル1を装着できる。
【0039】
本発明においては、比蒸発速度50未満の溶剤(低揮発性溶剤)の含有量が5mg/m
2以下で、且つ比蒸発速度50〜100の溶剤(中揮発性溶剤)の含有量が10mg/m
2以下の熱収縮性筒状ラベル1を用いている。
かかる熱収縮性筒状ラベル1を用いることにより、熱収縮性筒状ラベル1を角型容器5の所定位置に外嵌でき、熱収縮性筒状ラベル1の主たるデザインが正面に向いた筒状ラベル付き角型容器10を簡単に製造できる。
【0040】
溶剤、特に低揮発性溶剤が比較的多量に含まれている熱収縮性筒状ラベルは、折り目がしっかりと折れないため、折り目が角型容器のコーナー面などの所定位置となるように、熱収縮性筒状ラベルを外嵌できるようにラベラーを設計したとしても、熱収縮性筒状ラベルは、周方向に僅かに回って位置ずれした状態で外嵌されることが多い。
本発明は、低揮発性溶剤の含有量を比較的小さくし、さらには、熱収縮性筒状ラベルの降伏点強度を熱収縮性基材の降伏点強度よりも大きくすることにより、折り目がしっかりと折れるようになるので、熱収縮性筒状ラベルを所定位置に外嵌できる。よって、本発明によれば、角型容器に対する熱収縮性筒状ラベルの装着ずれを抑制できる。
【実施例】
【0041】
以下、実施例を示して、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0042】
[使用材料]
熱収縮性基材:スチレン−共役ジエン共重合体を主成分とする厚み40μmの一軸延伸ポリスチレン系フィルム。このポリスチレン系フィルムの降伏点強度を測定したところ、16.8N/15mmであった。
カラーインキ:アクリル系樹脂を10質量部、銅系顔料を10質量部、表1に示す溶剤を80質量部を含むグラビアインキ。
白インキ:アクリル系樹脂を10質量部、酸化チタン顔料を45質量部、表1に示す溶剤を45質量部を含むグラビアインキ。なお、白インキは、表1に示すように、溶剤の組成が異なる7種類を準備した。
なお、表1及び表2の「IPA」は、イソプロピルアルコールを、「PGM」は、プロピレングリコールモノメチルエーテルを、「EnP」は、エチレングリコールモノプロピルエーテルを、「PnP」は、プロピレングリコールn−プロピルエーテルをそれぞれ表す。
【0043】
【表1】
【0044】
[降伏点強度の測定]
主たる熱収縮方向と直交する方向の長さを200mm、主たる熱収縮方向の長さが15mmとなるように試験片を切り出し、その試験片の一方向両端部をチャックで保持し(チャック間距離100mm)、JIS K 7127に準じた引張り試験方法によってその一方向における降伏点強度を測定した。
【0045】
[溶剤含有量の測定]
10cm×10cmに試験片を切り出し、それを常温常圧下で容量500ミリリットルの三角フラスコに入れ、フラスコをシリコンゴム栓にて密封した後、フラスコ全体を80℃で30分間加熱した。なお、試験片は、熱収縮性筒状ラベルのセンターシール部以外の領域であって印刷層と熱収縮性基材とを有する領域から切り出した。
加熱後、フラスコ内のヘッドスペースのガスを、ガスタイトシリンジを用いて1ミリリットル採取し、これを、水素炎イオン検出器を備えるガスクロマトグラフ((株)島津製作所製の商品名「GC−2014」。キャリアガス:窒素ガス、充填剤:測定対象の溶剤に応じて適宜選定、流速:20〜40ミリリットル/分、カラム温度:70〜80℃、検出器:70〜150℃、注入口:70〜150℃)にて分析し、予め作成した検量線から各溶剤の量を測定し、測定値を平方m当たりに換算した。
検量線は、測定対象の溶剤を、マイクロシリンジにて1マイクロリットル採取し、それを常温常圧下で容量500ミリリットルの三角フラスコに入れ、フラスコをシリコンゴム栓にて密封した後、フラスコ全体を80℃で30分間加熱した後、フラスコ内のヘッドスペースのガスを、ガスタイトシリンジを用いて1ミリリットル採取し、これを、上記で記載したものと同じガスクロマトグラフを用いて分析し、さらに、測定対象の溶剤を2マイクロリットル採取して、同様にしてガスクロマトグラフを用いて分析して作成した。
【0046】
[実施例1]
ポリスチレン系フィルムの裏面のほぼ全体(センターシール部となる部分を除く裏面全体)に、グラビア印刷機(搬送速度200m/min)を用いて、表1の溶剤組成を有するカラーインキを平方m当たり6gでグラビア印刷し、50℃の温風にて乾燥してデザイン層を形成した。さらに、そのデザイン層の裏面に、表1の溶剤組成を有する白インキを、平方m当たり8gでグラビア印刷し、50℃の温風にて乾燥して背景層を形成した。
このようにして、印刷層(デザイン層+背景層)を有する熱収縮性基材を作製した。
この印刷層を有する熱収縮性基材を熱収縮方向が周方向となるように丸めて両側端部を接着することにより、熱収縮性筒状ラベルを含む筒状ラベル連続体を作製した。この筒状ラベル連続体を扁平状にしてロール状に巻き取り、23℃、60±5%RHの環境下に48時間放置して養生した。
養生後の筒状ラベル連続体の一部を切り取り、それに含まれている溶剤の種類及び含有量を測定した。その結果を表2に示す。
また、養生後の筒状ラベル連続体の一部を切り取り、降伏点強度を測定した。その結果を表2に示す。
【0047】
養生後の筒状ラベル連続体を、公知のラベラー((株)フジアステック製、商品名「LSA2000」)に実装し、市販の500mlのポリエチレンテレフタレート製角型容器に、熱収縮性筒状ラベルを外嵌し熱収縮することにより、100個の筒状ラベル付き角型容器を連続的に作製した。
このラベラーは、上記で説明したようなものであり、装填された筒状ラベル連続体のロール体から筒状ラベル連続体を引き出し、折り直し処理を行って筒状ラベル連続体を再度扁平状にし、ギロチンカッターで切断して、ハーフシュリンクに適する長さの扁平状の熱収縮性筒状ラベルを得た後、それをマンドレルに通して開口し、開口した熱収縮性筒状ラベルを角型容器に外嵌し、加熱して筒状ラベル付き角型容器を連続的に作製できる装置である(作製スピード:100個/分)。
ラベラーにて作製した100個の筒状ラベル付き角型容器を、熱収縮性筒状ラベルのデザインが角型容器の1つのパネルの正面に正確に位置しているかどうかについて検品した。その結果、表2に示すように、2個が不良と判断された。
【0048】
[実施例2乃至4及び比較例1乃至3]
白インキを変更したこと以外は、実施例1と同様にして、筒状ラベル連続体を作製し、溶剤含有量、降伏点強度を測定し、角型容器に対する装着試験を行った。その結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
表2から明らかな通り、低揮発性溶剤の含有量が少ない実施例1乃至4の熱収縮性筒状ラベルは、それが多い比較例1乃至3の熱収縮性筒状ラベルに比して、不良率が低く、装着性に優れていることが判る。また、実施例1乃至3と比較例3との対比から、高揮発性溶剤の含有量は、装着性に殆ど影響せず、低揮発性溶剤が装着性の低下に影響していることが判る。また、実施例1と実施例2との対比から、中揮発性溶剤も装着性の低下に影響していることが判る。