【解決手段】自動倉庫10のラック100であって、前支柱101と、後支柱102と、前側水平部材105と、前側水平部材105に対応する高さ位置に配置された後側水平部材106と、前側水平部材105および後側水平部材106を繋ぐ繋ぎ部材110と、繋ぎ部材110を挟んで左右に配置され、ともに、前側水平部材105および後側水平部材106に架橋状に配置された第一板部材140aおよび第二板部材140bと、第一板部材140aの端部、および、第二板部材140bの端部を上方から押さえる押さえ部材150とを備え、押さえ部材150は、これら端部に当接する2つの当接部151と、2つの当接部151を、繋ぎ部材110の下方を介して接続する基部153とを有する。
前記押さえ部材は、前記押さえ部材が有する弾性により、前記第一板部材の前記第一端部と、前記第二板部材の前記第二端部とを、前記前側水平部材および前記後側水平部材の方向に付勢する
請求項1記載の自動倉庫のラック。
さらに、前後方向に延設されて前記前側水平部材および前記後側水平部材のうちの一方の水平部材の下側を通り、かつ、前記第一板部材および前記第二板部材のうちの一方の板部材の端部で折り返して前記一方の板部材の上側を通るクリップであって、前記一方の水平部材と前記一方の板部材とを互いに接触する方向に付勢するクリップ
を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動倉庫のラック。
前記第一当接工程は、前記押さえ部材配置工程において前記押さえ部材が配置される際に、前記前側水平部材と前記後側水平部材とに架橋状に配置されている前記第一板部材に対して実行され、
前記第二当接工程は、前記押さえ部材配置工程において前記押さえ部材が配置された後に、前記第二端部が前記第二当接部の下に差し込まれるように、前記前側水平部材と前記後側水平部材とに架橋状に前記第二板部材を配置することで実行される
請求項8記載のラックの組み立て方法。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に、本発明の実施形態のスタッカクレーンついて、図面を参照しながら説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
【0033】
また、以下で説明する実施の形態は、本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、組み立て方法、組み立ての順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0034】
まず、
図1を用いて、本発明の実施の形態における自動倉庫10およびラック100の構成の概要を説明する。
【0035】
図1は、実施の形態における自動倉庫10の構成概要を示す斜視図である。
【0036】
なお、本実施の形態では、ラック100の左右方向をX軸、前後方向をY軸、上下方向をZ軸として、ラック100の構造等を説明する。
【0037】
図1に示すように、実施の形態における自動倉庫10は、複数の物品200を収容可能なラック100とスタッカクレーン300とを備える。
【0038】
スタッカクレーン300は、レール310に沿って走行する走行台車320と、走行台車320に立設された2本のマスト330と、2本のマスト330に沿って昇降する昇降台340とを備える。つまり、本実施の形態では、レール310によって、スタッカクレーン300の経路が形成されている。
【0039】
昇降台340には、物品200の移載を行う移載装置350が配置されている。本実施の形態における移載装置350は、スライドフォークによって物品200の移載を行う移載方法を採用しているが、移載装置350が採用する移載方法に特に限定はない。当該移載方法として、スカラーアーム方式またはプッシュプル方式が採用されてもよい。
【0040】
スタッカクレーン300は、レール310に沿って走行し、昇降台340を昇降させ、かつ、移載装置350のスライドフォークを出退させる。スタッカクレーン300は、このような構成を採用することで、ラック100等との間での物品200の受け渡しを行うことができる。
【0041】
ラック100は、複数の物品200を縦横に複数収容することのできる構造体である。スタッカクレーン300によって搬入された物品200は、ラック100の前面からラック100の内部に収容される。また、ラック100に収容された物品200は、スタッカクレーン300によって、ラック100の前面から取り出される。
【0042】
なお、「ラック100の前面」とは、ラック100の、スタッカクレーン300の経路側の面であり、本実施の形態では、ラック100におけるY軸負の側の面である。
【0043】
具体的には、各物品200は、ラック100が有する保持部104に載置される。保持部104は、所定の高さごとに、前支柱101および後支柱102に架け渡されて設置される左右一対の部材で構成される。この一対の部材の間を移載装置350のスライドフォークが上下方向に通過することで、保持部104への物品200の載置、および、保持部104に載置された物品200の取り出しのための物品200の持ち上げが実行される。
【0044】
ラック100では、このような保持部104が上下方向(Z軸方向)および左右方向(X軸方向)に複数配置されている。
【0045】
このような基本的な構成を有するラック100において、ラック100内の物品200の収容空間を上下に区画する板部材140が配置されている。板部材140は、ラック100で発生した火災の上方への拡大を抑制するための、水平方向に広がる遮蔽版(バリア)として設置される部材である。
【0046】
本実施の形態におけるラック100では、ラック100における板部材140の取り付け構造(組み込み構造)に特徴を有する。
【0047】
以下、
図2〜
図13を用いて、本実施の形態における板部材140およびその周辺の構造について説明する。
【0048】
図2は、実施の形態における板部材140の斜視図である。
【0049】
図2に示すように、本実施の形態では波板が板部材140として採用されている。板部材140は、火災時の熱に耐えることができる不燃性または難燃性の材料で構成される。例えばガルバリウム鋼板等の金属板を波板状に成形することで板部材140が作製される。
【0050】
板部材140は、ラック100内の収容空間を上下に区画する(例えば、
図1参照)。これにより、板部材140は、ラック100の下方で発生した火が上方へ広がるのを遮断し、その結果、上方に収容された物品200等への延焼が抑制される。
【0051】
板部材140は、本実施の形態では、
図2に示すように、波形状における谷線Lが、前後方向に沿うように配置される。つまり、波形状における凹と凸と(谷線と尾根線と)が、左右方向に交互に並ぶように、ラック100に配置される。
【0052】
また、板部材140として波板が採用されることで、肉厚が比較的に薄い(例えば0.3mm程度)場合であっても、例えば、火災時の上昇気流による板部材140の変形を抑制する程度の強度が実現される。
【0053】
また、ラック100には、スプリンクラー設備の少なくとも一部(パイプおよびスプリンクラーヘッドなど)が配置され、スプリンクラー設備と板部材140との相乗効果により、ラック100における火災の発生および拡大(延焼)が抑制される。
【0054】
図3は、ラック100における板部材140の周辺の構造を示す平面図である。
【0055】
なお、
図3では、ラック100の構造を明確に図示するために、板部材140および押さえ部材150(
図5を用いて後述)を透視した状態で図示している。
【0056】
図3に示すように、ラック100は、前側水平部材105と、後側水平部材106と、繋ぎ部材110とを備えている。
【0057】
前側水平部材105および後側水平部材106はともにX軸方向に長尺状の部材である。前側水平部材105は、ラック100におけるスタッカクレーン300の経路側である前側に配置されている。後側水平部材106は、ラック100における、当該前側とは反対側である後側の、前側水平部材105に対応する高さ位置に配置されている。また、前側水平部材105は前支柱101に接続されており、後側水平部材106は、後支柱102に接続されている。
【0058】
繋ぎ部材110は、Y軸方向に長尺状の部材であり、前側水平部材105および後側水平部材106を繋いでいる。
【0059】
本実施の形態では、繋ぎ部材110は、繋ぎ部材110の両端に配置された取付部材(
図4を用いて後述)を介して、前側水平部材105および後側水平部材106を繋いでいる。
【0060】
板部材140は、前側水平部材105および後側水平部材106に架橋状に配置されており、X軸方向の端部が押さえ部材150に押さえられた状態でラック100に配置されている。
【0061】
また、本実施の形態では、ラック100は、前側水平部材105および後側水平部材106のうちの一方の水平部材と板部材140とを互いに接触する方向に付勢するクリップ180を備える。つまり、板部材140は、押さえ部材150およびクリップ180の双方から拘束された状態でラック100に配置されている。
【0062】
また、ラック100は、前側水平部材105および後側水平部材106と同じ高さ位置に、前支柱101と、斜め後ろの後支柱102とを接続する水平ブレース120が配置されている。水平ブレース120は、ラック100の強度を向上させるとともに、板部材140を下から支える部材としても機能させることができる。
【0063】
なお、前側水平部材105は、本実施の形態では、前支柱101の位置で分割された複数の水平部材で構成されている。そこで、前支柱101を挟んで左右に位置する水平部材のそれぞれを区別するために、これら水平部材を、
図3に示すように「第一前側水平部材105a」および「第二前側水平部材105b」と表記する。
【0064】
また、後側水平部材106も同様に、後支柱102の位置で分割された複数の水平部材で構成されており、後支柱102を挟んで左右に位置する水平部材のそれぞれを「第一後側水平部材106a」および「第二後側水平部材106b」と表記する。
【0065】
さらに、第一前側水平部材105aと第一後側水平部材106aとに架橋状に配置された板部材を「第一板部材140a」と表記し、第二前側水平部材105bと第二後側水平部材106bとに架橋状に配置された板部材を「第二板部材140b」と表記する。
【0066】
このように、本実施の形態では、前後方向に並ぶ一対の前側水平部材105と後側水平部材106とによって、少なくとも1枚の板部材140が支持されている。また、少なくとも1枚の板部材140によって、平面視における、4つの支柱(2つの前支柱101および2つの後支柱102)に囲まれた矩形の空間(単位空間)が上下に区画される。
【0067】
また、板部材140には、スプリンクラー設備用の孔148が形成されており、スプリンクラー設備の一部である通水部材が孔148を貫通した状態で配置され、火災の発生が検知された場合、板部材140の下方に向けて水を噴射することができる。
【0068】
ラック100においスプリンクラー設備の一部がどのように配置されるかについては、
図9を用いて後述する。
【0069】
図4は、実施の形態のラック100における、支柱、水平部材、および繋ぎ部材の接続構造の概要を示す拡大斜視図である。
【0070】
なお、
図4において、水平ブレース120の図示は省略されている。また、
図4では、前側におけるこれら部材(前支柱101、前側水平部材105、および繋ぎ部材110)の接続構造が図示されているが、後側における接続構造もこれと同じであるため、その詳細な説明および図示は省略する。
【0071】
図4に示すように、前支柱101、前側水平部材105、および繋ぎ部材110は、1つの取付部材130を介して互いに接続されている。
【0072】
具体的には、繋ぎ部材110と取付部材130とが溶接され、これにより、繋ぎ部材110の端部に取付部材130が備えられる。
【0073】
この状態の取付部材130と前支柱101とが溶接されることで、前支柱101と繋ぎ部材110とが接続される。
【0074】
さらに、取付部材130に、前側水平部材105をボルトおよびナットで締結することで、前支柱101と前側水平部材105とが接続される。
【0075】
より詳細には、
図4に示すように、第一前側水平部材105aの端部と取付部材130とが接続され、かつ、第二前側水平部材105bの端部と取付部材130とが接続される。これにより、第一前側水平部材105aおよび第二前側水平部材105bの端部が、前支柱101に接続される。また、第一後側水平部材106aおよび第二後側水平部材106bについても同様に、各々の端部が、後支柱102に接続される。
【0076】
なお、上述の、溶接、ならびに、ボルトおよびナットによる締結は、各部材の接続手法の例である。つまり、各部材の接続手法として、かしめ、または、嵌合等の他の手法が採用されてもよい。
【0077】
本実施の形態では、このように配置された前後の水平部材(前側水平部材105、後側水平部材106)および繋ぎ部材110を利用して板部材140を固定することのできる押さえ部材150が、ラック100に配置されている。
【0078】
図5は、実施の形態における押さえ部材150の外観を示す斜視図である。
【0079】
図6は、実施の形態のラック100における押さえ部材150の周辺の構造を示す部分断面図である。なお、
図6では、
図3におけるA−A断面の概要が図示されている。
【0080】
押さえ部材150は、押さえ部材150の両側の板部材140それぞれの端部を上方から押さえる部材である。
【0081】
また、押さえ部材150は、繋ぎ部材110を挟んで左右に配置される2枚の板部材140の間を埋める部材としても機能する。つまり、押さえ部材150は、ラック100内で発生した火災の拡大(延焼)を抑制する機能も有する。
【0082】
具体的には、押さえ部材150は、板部材140と同じく、ガルバリウム鋼板等の金属板に曲げ加工等を施すことで作製される。
【0083】
本実施の形態の押さえ部材150は、
図5および
図6に示すように、2つの当接部151と、2つの当接部151を繋ぎ部材110の下方を介して接続する基部153とを有する。
【0084】
また、
図6に示すように、2つの当接部151のうちの一方の当接部151は、第一板部材140aの端部(第一端部)に当接し、他方の当接部151は、第二板部材140bの端部(第二端部)に当接する。つまり、押さえ部材150は、互いに隣り合う2枚の板部材140の端部を上方から押さえる構造を有している。
【0085】
なお、第一板部材140aの第一端部に当接する当接部151は、第一当接部の一例であり、第二板部材140bの第二端部に当接する当接部151は、第二当接部の一例である。
【0086】
また、基部153は、繋ぎ部材110の下方を介して、つまり、繋ぎ部材110を下から跨いだ状態で、2つの当接部151を接続している。そのため、2つの当接部151のそれぞれは、上方への移動が規制される。その結果、第一板部材140aおよび第二板部材140bのそれぞれは、上方への移動が規制される。
【0087】
ここで、第一板部材140aは、第一前側水平部材105aおよび第一後側水平部材106aに下方から支持され、第二板部材140bは、第二前側水平部材105bおよび第二後側水平部材106bに下方から支持されている(
図3および
図6参照)。
【0088】
つまり、第一板部材140aおよび第二板部材140bは、押さえ部材150と、前後の水平部材(前側水平部材105および後側水平部材106)とによって、上下方向の移動が規制される。
【0089】
また、
図3に示すように、例えば第二板部材140bは、左右の端部のそれぞれを、押さえ部材150で押さえられており、これにより、第二板部材140bは、左右方向への移動も規制される。
【0090】
つまり、2つの繋ぎ部材110の間に配置された板部材140は、左右に押さえ部材150が配置されることで、上下方向および左右方向の移動が規制され、これにより、ラック100において安定的に固定される。
【0091】
また、押さえ部材150自身は、左右の当接部151のそれぞれが、押さえ部材150の左右の板部材140によって下から支持され、かつ、左右の当接部151を接続する基部153は、繋ぎ部材110の下側を跨いでいる。
【0092】
従って、押さえ部材150は、左右の板部材140および、押さえ部材150が取り付けられた繋ぎ部材110によって、上下方向および左右方向の移動が規制される。
【0093】
以上のように、本実施の形態におけるラック100では、前側水平部材105、後側水平部材106、および繋ぎ部材110で構成されるH型のフレーム構造を利用して、板部材140および押さえ部材150が互いに移動を規制し合う構造が採用されている。
【0094】
そのため、例えば、板部材140を前側水平部材105および後側水平部材106に固定するビス等の締結部材は不要である。また、板部材140と押さえ部材150との接続、および、押さえ部材150と繋ぎ部材110との接続にもビス等の締結部材は不要である。
【0095】
つまり、板部材140の固定に、ビス等の締結部材を用いずに押さえ部材150を用いることで、板部材140の機能(屋内に設置されるラック100における防火用のバリアとしての機能)を損なうことなく、板部材140の取り付けの容易化を実現している。
【0096】
ここで、1つの繋ぎ部材110を挟んで左右に配置される2枚の板部材140、および、これら2枚の板部材140を押さえる押さえ部材150の配置手順は、以下の工程を含む。
【0097】
すなわち、本実施の形態のラック100の組み立て方法の一部を構成する当該配置手順は、押さえ部材配置工程、第一当接工程、および、第二当接工程を含む。押さえ部材配置工程では、基部153が繋ぎ部材110をくぐるように、押さえ部材150を配置する。第一当接工程では、第一板部材140aの繋ぎ部材110側の端部である第一端部と、左右の当接部151の一方の当接部151の下面とを当接させる。第二当接工程では、第二板部材140bの繋ぎ部材110側の端部である第二端部と、左右の当接部151の他方の当接部151の下面とを当接させる。
【0098】
例えば、繋ぎ部材110に対し、基部153が下から跨ぐように押さえ部材150を配置した状態で、第一端部が、側方から(例えば
図3における上から、下から、または、左から)当接部151の下に差し込まれるように、第一板部材140aをスライドさせる。これにより、押さえ部材配置工程と第一当接工程とが実行される。
【0099】
その後、押さえ部材150に対し、第二端部が、側方から(例えば
図3における上から、下から、または、右から)当接部151の下に差し込まれるように、第二板部材140bをスライドさせる。これにより、第二当接工程が実行される。
【0100】
また、押さえ部材配置工程、第一当接工程、および、第二当接工程を含む配置手順は、上記手順に限られない。例えば、
図7A〜
図7Dに示す手順で、2枚の板部材140と押さえ部材150とを配置することもできる。
【0101】
図7Aは、2枚の板部材140および押さえ部材150の配置手順を示す第1の図である。
図7Bは、同配置手順を示す第2の図であり、
図7Cは、同配置手順を示す第3の図であり、
図7Dは、同配置手順を示す第4の図である。
【0102】
なお、
図7A〜
図7Dでは、
図3におけるA−A断面に相当する断面の概要が図示されているため、前側水平部材105は図示されていない。しかし、各図において、前側水平部材105(第一前側水平部材105aおよび第二前側水平部材105b)は、後側水平部材106(第一後側水平部材106aおよび第二後側水平部材106b)の手前に配置されている。このことは、後述する
図8の(b)においても同じである。
【0103】
以下、2枚の板部材140および押さえ部材150の配置手順の例を、
図7A〜
図7Dを参照して説明する。
【0104】
図7Aに示すように、第一板部材140aを、第一前側水平部材105aと第二後側水平部材106bとに架橋状に配置する。
【0105】
次に、
図7Bおよび
図7Cに示すように、押さえ部材150を配置する。具体的には、第一板部材140aの繋ぎ部材110側の端部である第一端部の上方から左右の当接部151の一方が第一端部に当接し(第一当接工程)、かつ、基部153が繋ぎ部材110をくぐるように、押さえ部材150を配置する(押さえ部材配置工程)。
【0106】
つまり、第一当接工程は、押さえ部材配置工程において押さえ部材150が配置される際に、前側水平部材105と後側水平部材106とに架橋状に配置されている第一板部材140aに対して実行される。
【0107】
なお、この押さえ部材配置工程の際に、第一板部材140aと繋ぎ部材110との隙間を広くあけておき、当該隙間に当接部151を挿入した後に、第一板部材140aを繋ぎ部材110の方にスライドさせてもよい。また、押さえ部材150を弾性範囲で変形させながら、押さえ部材配置工程を実施することも可能である。
【0108】
次に、
図7Dに示すように、第二板部材140bの繋ぎ部材110側の端部である第二端部が、左右の当接部151のうちの他方の当接部151の下に差し込まれるように、第二前側水平部材105bと第二後側水平部材106bとに架橋状に第二板部材140bを配置する。これにより、第二板部材140bの第二端部と、当該他方の当接部151の下面とが当接する(第二当接工程)。
【0109】
このような手順によって、1つの繋ぎ部材110を挟んで左右に配置される2枚の板部材140、および、これら2枚の板部材140を押さえる押さえ部材150が配置される。
【0110】
つまり、同じ高さ位置に平行に配置される前側水平部材105および後側水平部材106に架橋状に複数の板部材140を並べて配置する場合、少なくとも繋ぎ部材110の箇所においては、ビス等の締結部材を用いずに2枚の板部材140の取り付けが可能である。
【0111】
なお、押さえ部材150は、基本的には自重によって左右の板部材140の端部を下方に付勢する部材であるが、さらに、押さえ部材150が有する弾性を利用して端部を下方に付勢することもできる。
【0112】
図8は、押さえ部材150が有する弾性により板部材140が下方に付勢される様子を示す図である。
【0113】
図8の(a)に示すように、基部153の左右の当接部151がやや下向きになる状態に押さえ部材150を成形しておく。
【0114】
この状態で、例えば
図7A〜
図7Dに示した手順で、押さえ部材150を配置する。この場合、基部153の上方への移動が繋ぎ部材110によって規制されるため、基部153の左右の当接部151のそれぞれは、弾性力によって、板部材140の端部を下方に付勢する。
【0115】
このように、押さえ部材150は、押さえ部材150が有する弾性により、第一板部材140aの端部(第一端部)と、第二板部材140bの端部(第二端部)とを、前側水平部材105および後側水平部材106の方向に付勢することができる。
【0116】
つまり、押さえ部材150の自重に加えて、押さえ部材150が有する弾性によって第一板部材140aおよび第二板部材140bのそれぞれがラック100に固定される。その結果、第一板部材140aおよび第二板部材140bの安定性がより向上する。
【0117】
なお、押さえ部材150に弾性力を発揮させるための形状は、
図8の(a)に示す形状に限定されない。例えば、2つの当接部151の少なくとも一方の先端部(基部153とは反対側の端部)のみが、下向きになる状態(下方に傾いた状態)に成形されていてもよい。
【0118】
つまり、押さえ部材150は、2つの当接部151の少なくとも一方の、全体または一部が下向きになる状態(下方に傾いた状態)に成形されていることにより生じる弾性により、押さえ部材150の両側の板部材140の端部を、下方に付勢することができる。
【0119】
次に、ラック100においてスプリンクラー設備の一部がどのように配置されるかについて、
図9を用いて説明する。
【0120】
図9は、実施の形態のラック100におけるスプリンクラー設備400の配置態様の一例を示す拡大斜視図である。
【0121】
なお、
図9では、スプリンクラー設備400の配置態様を明確に示すために、前支柱101、後支柱102、繋ぎ部材110、前側水平部材105、および後側水平部材106の図示を省略し、1つの押さえ部材150の周辺部分のみを図示している。
【0122】
本実施の形態のラック100は、スプリンクラー設備400の一部である、パイプ410およびスプリンクラーヘッド420等の通水部材を備えている。
【0123】
また、例えば
図9に示すように、板部材140(
図9では、第二板部材140b)に、通水部材が貫通する孔148が形成されている。
【0124】
本実施の形態では、パイプ410が、第二板部材140bに設けられた孔148を貫通した状態で、パイプ410の端部に配置されたスプリンクラーヘッド420が第二板部材140bの下方の領域に向けられている。
【0125】
なお、孔148は、左右に並んで配置される2枚の板部材140(例えば、第一板部材140aおよび第二板部材140b)のいずれに形成されていてもよい。
【0126】
ここで、本実施の形態における孔148は、例えば、波形状に成形される前の状態の板部材140(つまり、平板状の部材)に、プレス加工等で孔をあけ、その後、波形状に成形することで、板部材140に設けられる。
【0127】
これにより、例えば、ラック100の組み立て現場で、波板である板部材140に、パイプ410等の通水部材の外径に応じた大きさの孔をあけるような、手間の掛かる作業が不要となる。
【0128】
また、孔148ではなく、パイプ410等の通水部材が板部材140を厚み方向に貫通することができる切り欠きが、板部材140に形成されていてもよい。
【0129】
また、本実施の形態ではラック100に、スプリンクラー設備400の一部が備えられるとしたが、ラック100に、加圧送水装置等を含む、スプリンクラー設備400の全体が備えられていてもよい。
【0130】
次に、本実施の形態のラック100が備えるクリップ180について
図10〜
図15を用いて説明する。
【0131】
図10は、実施の形態におけるクリップ180の構成を示す断面図である。
【0132】
なお、
図10では、
図3におけるB−B断面の概要が図示されている。
【0133】
クリップ180は、前後方向(Y軸方向)に延設されて前側水平部材105および後側水平部材106のうちの一方の水平部材の下側を通り、かつ、板部材140の端部で折り返して板部材140の上側を通る部材である。
【0134】
クリップ180は、この構成により、当該一方の水平部材と板部材140とを互いに接触する方向に付勢することができる。
【0135】
なお、クリップ180は、前後方向に延設され、前側水平部材105または後側水平部材106の下側を通過する第一延設部181と、前後方向に延設され、板部材140の上側に配置される第二延設部182と、板部材140の端部で折り返して第一延設部181と第二延設部182とを接続する折返部184とを含む、と表現することもできる。
【0136】
クリップ180の素材としては、弾性変形可能な金属(鉄または鉄を含む合金等)が例示される。また、クリップ180は、例えば、フェノール樹脂、ポリイミドまたはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の比較的に耐熱性の高い樹脂を、素材の少なくとも一部として有していてもよい。
【0137】
なお、
図10におけるクリップ180は、第一前側水平部材105aの下側を通り、かつ、第一板部材140aの端部で折り返して、第一板部材140aの上側を通っている。
【0138】
これにより、第一板部材140aの、クリップ180に挟まれている側の端部が、例えば、火災時の上昇気流によってめくれ上がるような事態の発生が抑制される。また、例えば、当該端部が、スタッカクレーン300が動作することにより生じる微振動または風圧によって、がたつくことまたはズレることが防止される。
【0139】
また、クリップ180によって、第一板部材140aの少なくとも前方向(Y軸負の方向)への移動が規制される。
【0140】
ここで、第一板部材140aは、左右に配置される押さえ部材150(
図5および
図6参照)によって左右方向の移動が規制されている。従って、本実施の形態のラック100では、板部材140は、押さえ部材150およびクリップ180という2種類の固定部材によって、より安定的に固定される。
【0141】
このようなクリップ180を備えるラック100の組み立て方法には、波板である板部材140を配置する波板配置工程と、当該板部材140についてのクリップ180の装着を行うクリップ装着工程とが含まれる。
【0142】
具体的には、波板配置工程では、前側水平部材105と後側水平部材106とに架橋状に板部材140が配置される。
【0143】
また、クリップ装着工程では、板部材140の端縁に対してクリップ180を移動させる。具体的には、板部材140の前側の端縁および後側の端縁のうちの、クリップ180の装着対象の水平部材の側の端縁がクリップ180に挿入されるように、クリップ180を移動させる。これにより、クリップ180が当該水平部材と板部材140とに対して装着される。
【0144】
また、本実施の形態のクリップ180は、装着対象となる水平部材と係合する係合部183を有している。
【0145】
具体的には、係合部183は、
図10に示すように、水平部材(
図10では第一前側水平部材105a)の内側の周面に当接する第一係合部183aと、当該水平部材の外側の周面に当接する第二係合部183bとを含む。
【0146】
係合部183は、このように水平部材(前側水平部材105または後側水平部材106、以下、「水平部材(105、106)」と表記する。)と係合することのできる構成を有するため、クリップ180が水平部材(105、106)および板部材140に装着された場合、クリップ180の抜け止めとして機能する。
【0147】
そのため、例えばスタッカクレーン300が走行することで生じる微振動に起因するクリップ180の移動および脱落が抑制される。
【0148】
なお、
図10に示すように、クリップ180の第一延設部181における先端部(Y軸正側の端部)が、下方に傾けられている。そのため、上記のクリップ装着工程では、クリップ180の先端部が、水平部材(105、106)の外面と摺動することで、第一延設部181が下方に開くように弾性変形する。その後、係合部183が水平部材(105、106)に係合した時点で、クリップ装着工程が完了する。
【0149】
また、本実施の形態では、板部材140は波板であり、クリップ装着工程において、クリップ180は、板部材140の波形状における谷線(例えば、
図3の谷線L)に沿って板部材140の端縁から差し込まれる。つまり、クリップ180は、当該谷線の両側に存在する突条部分にガイドされながら、水平部材(105、106)に対して略垂直な方向に差し込まれる。
【0150】
従って、ラック100を組み立てる作業員は、クリップ180を、水平部材(105、106)および板部材140の適切な位置に、適切な姿勢(向き)で装着することが容易である。
【0151】
また、本実施の形態のクリップ180は、係合部183が、水平部材(105、106)に係合した状態で、水平部材(105、106)の端縁に当接する端縁当接部185を有する。具体的には、クリップ180の折返部184の内面によって端縁当接部185が構成される。
【0152】
つまり、係合部183と端縁当接部185との間の距離によって、クリップ180が装着された板部材140の、クリップ180側の端縁の水平部材(105、106)からの突出長さが制限される。従って、クリップ180の端縁当接部185によって、板部材140の前後方向の位置を規制することができる。これにより、板部材140の水平部材(105、106)からの突出長さを適切な値とすることができる。
【0153】
また、本実施の形態では、平面視における、4つの支柱(2つの前支柱101および2つの後支柱102)に囲まれた矩形の空間(単位空間)が1つの板部材140で上下に区画されるように、各板部材140が配置されている(例えば
図3参照)。
【0154】
しかしながら、単位空間が、左右に並べられた複数の板部材によって上下に区画されてもよい。言い換えると、板部材140が、左右に並べられた複数の板部材で構成されてもよい。
【0155】
図11は、2枚の板部材で構成される1つの板部材140の構成概要を示す斜視図である。
【0156】
図11に示す第一板部材140aは、左波板141aと右波板142aとで構成されている。
【0157】
具体的には、第一板部材140aは、波形状における谷線が前後方向に沿うように配置された左波板141aと右波板142aであって、互いの端部の谷線が上下に重ねられるように嵌め合わされた状態で左右に並べられた左波板141aと右波板142aとを含む。
【0158】
つまり、左波板141aおよび右波板142aは、互いの端部の凹凸が嵌め合わされた状態で、前側水平部材105および後側水平部材106に架橋状に配置されている。
【0159】
この場合、左波板141aおよび右波板142aの重ねあわされた端部は、2本の繋ぎ部材110の間に位置するため、押さえ部材150(例えば
図6参照)により押さえられる対象ではない。
【0160】
しかしながら、本実施の形態のラック100では、クリップ180によって、左波板141aおよび右波板142aの重ねあわされた端部を押さえることができる。
【0161】
図12は、2枚の波板の端部を押さえるように配置されたクリップ180の位置を示す正面図である。
【0162】
図13は、2枚の波板の端部を押さえるように配置されたクリップ180の周辺の断面を示す部分断面図である。
【0163】
なお、
図12において、左波板141aおよび右波板142aの重ねあわされた端部を明確に図示するために、クリップ180を透視した状態で図示している。
【0164】
図12および
図13に示すように、左波板141aおよび右波板142aの互いの端部の谷線が上下に重ねられるように嵌め合わされている場合、クリップ180は、その嵌め合わせ部分のうちの上下に重ねられた谷線に沿って装着される。
【0165】
このように、クリップ180は、左波板141aおよび右波板142aの端部をまとめて、水平部材(
図12および
図13では第一前側水平部材105a)に固定することができる。
【0166】
従って、左波板141aおよび右波板142aのそれぞれを、水平部材(105、106)にビス等の締結部材で固定する必要はない。また、左波板141aおよび右波板142aの重ね合わせられた端部をビス等の締結部材で接続する必要もない。
【0167】
本実施の形態では、左波板141aおよび右波板142aの重ね合わせられた端部(嵌め合わせ部分)の、前端縁(または後端縁)から、クリップ180を差し込む。これにより、左波板141aおよび右波板142aの重ね合わせられた端部と、前側水平部材105(または後側水平部材106)とが機械的に接続される。
【0168】
その結果、左波板141aおよび右波板142aのこれら端部が、例えば、火災時の上昇気流によってめくれ上がるような事態の発生が抑制される。また、例えば、これら端部が、スタッカクレーン300が動作することにより生じる微振動によってがたつくことが抑制される。さらに、クリップ180によって、左波板141aおよび右波板142aの少なくとも前方向(Y軸負の方向)への移動が規制される。
【0169】
また、このように、2枚の波板(左波板141aおよび右波板142a)の端部を重ねた場合であっても、互いの端部の谷線が上下に重ねられるように嵌め合わされているため、この谷線に沿ってクリップ180を差し込むことができる。従って、ラック100を組み立てる作業員は、水平部材(105、106)および板部材140に対するクリップ180の装着を適切かつ容易に実行することができる。
【0170】
なお、
図10および
図13に示すクリップ180の形状は一例であり、クリップ180は他の形状であってもよい。そこで、クリップ180についての4つの別の形状例を、
図14〜
図17を用いて説明する。
【0171】
図14は、実施の形態におけるクリップ180の第1の別の形状例であり、
図15は、実施の形態におけるクリップ180の第2の別の形状例である。また、
図16は、実施の形態におけるクリップ180の第3の別の形状例であり、
図17は、実施の形態におけるクリップ180の第4の別の形状例である。
【0172】
例えば
図14に示すように、クリップ180は、水平部材(105、106)の、外側の周面に当接する部分(
図10における第二係合部183b)を有しなくてもよい。つまり、クリップ180が有する係合部183は、水平部材(105、106)の内側の周面に当接する部分のみで構成されてもよい。
【0173】
この場合、例えば、クリップ180が装着される水平部材(105、106)の外径が比較的に小さい場合であっても、クリップ180によって、板部材140および水平部材(105、106)の一方を他方に付勢することができる。つまり、クリップ180の装着対象となる水平部材(105、106)の外径の自由度が向上する。
【0174】
また、例えば
図15に示すように、クリップ180は、前後方向に並ぶ複数の係合部183を有してもよい。
【0175】
この場合、水平部材(105、106)に係合している係合部183から端縁当接部185までの距離が可変となる。
【0176】
これにより、端縁当接部185によって制限される、板部材140の、クリップ180側の端縁の水平部材(105、106)からの突出長さについての自由度が向上する。
【0177】
そのため、例えば、1つラック100または、複数のラック100において、設計上、当該突出長さが互いに異なる箇所に、同一種類のクリップ180を装着することができる。
【0178】
また、クリップ180は、例えば、取り付け対象となる水平部材(105、106)の断面形状(長手方向に垂直な断面の形状)に応じた形状を有していてもよい。
【0179】
例えば
図16に示すように、クリップ180は、角管状の水平部材(105、106)に対応した形状の係合部183を有してもよい。
【0180】
また、例えば
図17に示すように、クリップ180は、断面がL字状の水平部材(105、106)に対応した形状の係合部183を有してもよい。
【0181】
これらのように、係合部183が、水平部材(105、106)の断面の外形に沿った形状を有することで、例えば、クリップ180の差し込み方向の位置がより確実に規制される。その結果、例えば、板部材140の同方向における位置規制、および、板部材140のクリップ180側の端縁のがたつきまたはズレの抑制がより確実になされる。
【0182】
以上説明したように、本実施の形態のラック100は、自動倉庫10のラック100であって、ラック100内の収容空間を上下に区画する板部材140を、簡易な構成で取り付けることのできるラック100である。
【0183】
以上、本発明に係る自動倉庫のラックについて、実施の形態に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0184】
例えば、前側水平部材105は、前支柱101の位置で分割された構成であるとしたが、前側水平部材105は、前支柱101の位置で分割されている必要はない。例えば、第一前側水平部材105aと第二前側水平部材105bとが、連続する一本の部材で実現されてもよい。後側水平部材106も同様に、後支柱102の位置で分割されている必要はない。
【0185】
また、本実施の形態では、押さえ部材150は、前支柱101と後支柱102との間に配置された繋ぎ部材110に取り付けられている。しかしながら、押さえ部材150の取り付けに、前支柱101おおよび後支柱102は必須ではない。
【0186】
例えば、繋ぎ部材110が前側水平部材105および後側水平部材106を繋ぐように配置されており、かつ、繋ぎ部材110の前後の前支柱101および後支柱102の両方または一方が存在しない場合を想定する。
【0187】
この場合であっても、繋ぎ部材110を挟んで左右それぞれに、板部材140を、前側水平部材105および後側水平部材106に架橋状に配置することは可能である。従って、これら板部材140を押さえ、かつ、繋ぎ部材110を下から跨ぐように、押さえ部材150を配置すること(
図7A〜
図7D参照)は可能である。
【0188】
また、本実施の形態の板部材140および押さえ部材150は、ガルバリウム鋼板等の金属板を加工することで作製されるとした。しかしながら、板部材140および押さえ部材150の全部または一部の素材として、フェノール樹脂、ポリイミドもしくはPEEK等の比較的に耐熱性の高い樹脂、石膏、ガラス繊維、または、炭素繊維が採用されてもよい。
【0189】
また、本実施の形態では、前側水平部材105および後側水平部材106は丸管状であり、前支柱101、後支柱102、および、繋ぎ部材110は、角管状である(例えば、
図4参照)。しかしながら、これら各部材の形状はこれに限定されない。例えば、L型鋼、H型鋼またはT型鋼によってこれら部材が実現されてもよい。
【0190】
また、板部材140は、本実施の形態では波板であるとしたが、板部材140は波板である必要はない。例えば、平板状に成形された金属板であってもよい。また、例えば、強度向上のために、プレス加工で格子状の膨出部が形成された金属板であってもよい。
【0191】
また、本実施の形態のラック100において、押さえ部材150は、クリップ180がない場合であっても、繋ぎ部材110の位置において、少なくとも2枚の板部材140の容易かつ安定的な固定を可能とすることができる。