【実施例】
【0032】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<平均分子量>
z平均分子量(Mz)を含む平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定したポリスチレン(PS)換算平均分子量を意味する。
具体的には、試料3mgをテトラヒドロフラン(THF)10mLに72時間静置で溶解させ(完全溶解)、得られた溶液をGL社製非水系0.45μmのクロマトディスク(13N)で濾過して分子量を測定する。予め測定し、作成しておいた標準ポリスチレンの検量線から試料の平均分子量を求める。また、クロマトグラフの条件は下記の通りとする。
・装置:高速GPC装置
・商品名:東ソー社製 HLC−8320GPC EcoSEC−WorkStation(RI検出器内蔵)
・分析条件
カラム:東ソー社製TSKgel SuperHZM−H×2本(4.6mmI.D×15cmL×2本)
ガードカラム:東ソー社製TSKguardcolumn SuperHZ−H×1本(4.6mmID×2cmL×1本)
流量:試料側 0.175mL/分、リファレンス側 0.175mL/分
検出器:RI検出器
濃度:0.3g/L
注入量:50μL
カラム温度:40℃
システム温度:40℃
測定時間:0−25分
ランタイム:25分
サンプリングピッチ:200msec
【0033】
(検量線の作成)
検量線用標準ポリスチレン試料としては、東ソー社製商品名「TSK standard POLYSTYRENE」の重量平均分子量が、500、2630、9100、37900、102000、355000、3840000、及び5480000である標準ポリスチレン試料と、昭和電工社製商品名「Shodex STANDARD」の重量平均分子量が1030000である標準ポリスチレン試料を用いる。
【0034】
検量線の作成方法は以下の通りである。まず、上記検量線用標準ポリスチレン試料をグループA(重量平均分子量が1030000のもの)、グループB(重量平均分子量が500、9100、102000及び3480000のもの)及びグループC(重量平均分子量が2630、37900、355000及び5480000のもの)にグループ分けする。グループAに属する重量平均分子量が1030000である標準ポリスチレン試料を5mg秤量した後にテトラヒドロフラン20mLに溶解し、得られた溶液50μLを試料側カラムに注入する。グループBに属する重量平均分子量が500、9100、102000及び3480000である標準ポリスチレン試料をそれぞれ10mg、5mg、5mg、及び5mg秤量した後にテトラヒドロフラン50mLに溶解し、得られた溶液50μLを試料側カラムに注入する。グループCに属する重量平均分子量が2630、37900、355000及び5480000である標準ポリスチレン試料をそれぞれ5mg、5mg、5mg、及び1mg秤量した後にテトラヒドロフラン40mLに溶解し、得られた溶液50μLを試料側カラムに注入する。これら標準ポリスチレン試料の保持時間から較正曲線(三次式)をHLC−8320GPC専用データ解析プログラムGPCワークステーション(EcoSEC−WS)にて作成し、これをポリスチレン換算重量平均分子量測定の検量線として用いる。
【0035】
<メルトフローレイト(MFR)の測定>
MFRは東洋精機製作所社製のセミオートメルトインデクサー2Aを用い、JIS K 7210:1999「プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」B法記載のb)ピストンが所定の距離を移動する時間を測定する方法により測定する。測定条件は試料3〜8g、予熱270秒、ロードホールド30秒、試験温度200℃、試験荷重49.03N、ピストン移動距離(インターバル):25mmとする。試料の試験回数は3回とし、その平均をMFR(g/10分)の値とする。
【0036】
<溶融張力(MT)>
ツインボアキャピラリ−レオメ−タ−Rheologic5000T(イタリア チアスト社製)を用いて測定する。すなわち試験温度200℃に加熱された径15mmのバレルに測定試料樹脂を充填後、5分間予熱したのち、上記測定装置のキャピラリーダイ(口径2.095mm、長さ8mm、流入角度90度(コニカル))からピストン降下速度(0.07730mm/s)を一定に保持して紐状に押出しながら、この紐状物を上記キャピラリーダイの下方27cmに位置する張力検出のプーリーに通過させた後、巻取りロールを用いて、その巻取り速度を初速3.94388mm/s、加速度12mm/s
2で徐々に増加させつつ巻き取っていき、当紐状物が切断した点の直前の張力の極大値と極小値の平均を試料樹脂のMTとする。
【0037】
<損失正接(tanδ)>
本発明における動的粘弾性測定は粘弾性測定装置PHYSICA MCR301(Anton Paar社製)、温度制御システムCTD450にて測定する。まず、樹脂を熱プレス機にて、温度190℃の条件下で直径25mm、厚さ3mmの円盤サンプルを作成する。次にサンプルを測定温度に加熱した粘弾性測定装置のプレート上にセットし窒素雰囲気下にて5分間に亘って加熱し溶融させる。その後、直径25mmのパラレルプレートにて間隔を2.0mmまで押しつぶし、プレートからはみ出した樹脂を取り除く。更に測定温度±1℃に達してから5分間加熱後、歪み5%、周波数0.01〜100rad/s、測定点の点数を21(5点/桁)、測定温度200℃の条件下にて、動的粘弾性測定を行い損失正接(tanδ)の角周波数ω(rad/s)依存性を測定する。測定開始は高周波数側(100rad/s)からとする。
【0038】
<残存オリゴマー量>
試料0.2gをメチルエチルケトン10mlに溶解し、メタノール35ml中に滴下して再沈殿させ、約1時間攪拌する。次に、上記再沈殿液をNo.5A濾紙で50mlメスフラスコに濾過し、メタノールで50mlに定溶する。次に、2mlメスフラスコに内部標準液ピレン10μl(1000ppmメタノール液)を入れ、50mlメスフラスコ中のメタノール溶液で2mlに定溶し試料溶液を作製する。次に、この試料溶液を用いて、下記の条件でGC/MS測定を行う。そして得られたクロマトグラムのうちスチレンダイマーのピーク3本、およびスチレントリマーのピーク5本のピーク面積を、内部標準物質であるピレンのピーク面積に対する相対感度として予め作成したスチレンオリゴマーの検量線により定量する。ダイマー、トリマーの検量線作成は関東化学社製の標準物質を用いて行う。
(GC/MS測定条件)
装置:島津製作所社製 ガスクロマトグラフ質量分析計 QP5050A(GC=GC−17A)
カラム:ZB−5MS(Phenomenex社製、0.25μm×0.25mmφ×30m)
GCオーブン昇温条件:初期温度100℃(1分)
第1段階昇温速度10℃/分(190℃まで−2.5分保持)
第2段階昇温速度10℃/分(300℃まで)
最終温度 300℃(2.5分)
注入口温度:240℃
検出器温度:260℃
検出器:1.25kV
キャリアガス:ヘリウム
全流量:15.3mL/分
カラム流量:1.0mL/分
キャリアガス圧力:75kPa
試験液注入量:2μl(オートサンプラー使用)
スプリット比:1/12
【0039】
<成形性>
容器内面の亀裂の発生状態を観察し、成形性は以下の基準で評価した。
○・・・成形容器100個の内、亀裂が観察させる容器の数が5個未満
×・・・成形容器100個の内、亀裂が観察させる容器の数が5個以上
【0040】
実施例1
(種粒子の作製)
内容積106リットルの攪拌機付オートクレーブ(以下、反応器ともいう)に重合開始剤として、ベンゾイルパーオキサイド(純度75%、日油社製、商品名ナイパーBW)150g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(日油社製、商品名パーブチルE)20gをスチレン44kgに溶解し、ピロリン酸マグネシウム130g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2g、蒸留水40kgを投入した後、55rpmの撹拌下で溶解及び分散させて懸濁液を形成した。
引き続き、オートクレーブ内の温度を90℃まで昇温した後、90℃で6時間保持した。
【0041】
その後、反応器中にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを追加、120rpmの攪拌下とし、更にオートクレーブ内の温度を125℃まで昇温した後、125℃で2時間保持した後、オートクレーブ内の温度を60℃まで冷却し、オートクレーブから内容物を取り出し、脱水・乾燥・分級して粒子径が0.9〜1.2mmで重量平均分子量が30万のスチレン系重合体からなる種粒子を得た。
【0042】
(発泡用ポリスチレン系樹脂組成物の作製)
次いで、内容積106リットルの攪拌機付オートクレーブに該種粒子10.7kg、蒸留水33.4kg、ピロリン酸マグネシウム100g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5gを入れ、150rpmで撹拌し懸濁させた。
次いで予め用意した蒸留水2.1kg、ピロリン酸マグネシウム16g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2g、分岐化剤としてジビニルベンゼン(純分81%、新日鐵化学社製、商品名DVB−810)3.3g及びスチレン1.3kgをホモミキサーで攪拌して懸濁液を調製し、この懸濁液を初期温度72℃に保持した反応器に添加し、15分間種粒子にスチレンを吸収させた。
【0043】
次いで、反応器にスチレン1.8kgを10分間掛けて添加し、更に15分間放置して種粒子に吸収させた。
次いで、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド(純度75%、日油社製、商品名ナイパーBW)149g及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(日油社製、商品名パーブチルE)18gをスチレン1.7kgに溶解し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2g、蒸留水1.6kgと共にホモミキサーで攪拌して調製した懸濁液を初期温度72℃に保持した反応器に15分間掛けて添加した。
【0044】
重合開始剤を含む懸濁液を反応器に加え始めた時点から60分間、反応器内温度を初期温度の72℃に保持し、種粒子にスチレンと重合開始剤を吸収させた。この後、分岐化剤としてジビニルベンゼン(純分81%、新日鐵化学社製、商品名DVB−810)9.7g、スチレン30kgの混合物を反応器内に連続的に2時間30分で供給するとともに、スチレン供給終了時に102℃となるように反応器内温度を連続的に昇温し、スチレン供給終了後も更に同じ昇温速度でさらに20分昇温を行った。
引き続き125℃まで昇温して90分保持した後、60℃まで冷却してスチレン系樹脂粒子を取り出し、洗浄、脱水、乾燥することで発泡用ポリスチレン系樹脂組成物を得た。
使用した分岐化剤量は発泡用ポリスチレン系樹脂組成物に対して230ppmである。
【0045】
(ポリスチレン系樹脂発泡シートおよび積層シートの作成)
該発泡用ポリスチレン系樹脂組成物100質量部に対し、発泡核剤としてタルクを0.5質量部を配合した原料を第一押出機として口径50mmの単軸押出機と第二押出機として口径65mmの単軸押出機とが連結されたタンデム型押出機に連続供給し、第一押出機内に発泡剤としてブタン(イソブタン/ノルマルブタン(質量比)=35/65)4.5質量部を圧入した。その後、第二押出機に移送し、出口樹脂温度が150℃となるよう冷却して、第二押出機の先端に取り付けた環状ダイスから円筒状に押出発泡し、厚み1.8mm、坪量250g/m
2のポリスチレン系樹脂発泡シートを得た。
上記方法にて得られた発泡シートを3週間養生した後、以下のラミネート方式により該発泡シート片面に樹脂層を形成した。
すなわち、他の押出機に、耐衝撃性ポリスチレンとしてPSジャパン社製、製品名:475Dを投入し、押出機中で加熱下に溶融、混練して溶融物としTダイを通して発泡シートの外表面側(円柱状冷却装置冷却面と反対面側)に240℃の溶融樹脂を押出して1m
2当たり137gとなるように積層接着し、積層発泡シートを得た。
【0046】
(発泡成型品の作成)
該積層発泡シートについて樹脂層が積層された面を容器の外面側に位置するように熱成形を行った。成形は積層発泡シートを加熱させる加熱ゾーンと、成形を行う成形ゾーンとからなり、加熱ゾーンに積層シートの上下に位置して加熱ヒーターが設けられている。樹脂層が上側になるように積層発泡シートを固定して、上側ヒーターを430℃、下側ヒーターを350℃に調整し、該積層発泡シートの加熱を12秒間行った。その後、成形ゾーンに加熱された積層発泡シートを送り、開口部が直径φ103mmの円形、深さ105mm、絞り比1.0の円筒状の容器を成形した。
【0047】
実施例2
発泡用ポリスチレン系樹脂組成物の作製において、ホモミキサーで攪拌して懸濁液を調整する際に使用するジビニルベンゼン3.3gを1.1g、スチレン30kgを反応器内に連続的に滴下する際に使用するジビニルベンゼン9.7gを3.2g、反応器初期温度72℃を74℃、スチレン供給終了時温度102℃を113℃、ベンゾイルパーオキサイド(純度75%、日油社製、商品名ナイパーBW)149gを125gとしたこと以外は実施例1と同様にして発泡用ポリスチレン系樹脂組成物を得た。
使用した分岐化剤量は発泡用ポリスチレン系樹脂組成物に対して77ppmである。
実施例1と同じ外観、坪量、厚みとなるよう発泡剤や発泡核剤の量を調整し、ポリスチレン系樹脂発泡シートを得、実施例1と同様にして、積層発泡シート、発泡成形品を得た。
【0048】
実施例3
発泡用ポリスチレン系樹脂組成物の作製において、ホモミキサーで攪拌して懸濁液を調整する際に使用するジビニルベンゼン3.3gを1.1g、スチレン30kgを反応器内に連続的に滴下する際に使用するジビニルベンゼン9.7gを3.2g、反応器初期温度72℃を74℃、スチレン供給終了時温度102℃を113℃、ベンゾイルパーオキサイド(純度75%、日油社製、商品名ナイパーBW)149gを119gとしたこと以外は実施例1と同様にして発泡用ポリスチレン系樹脂組成物を得た。
使用した分岐化剤量は発泡用ポリスチレン系樹脂組成物に対して77ppmである。
実施例1と同じ外観、坪量、厚みとなるよう発泡剤や発泡核剤の量を調整し、ポリスチレン系樹脂発泡シートを得、実施例1と同様にして、積層発泡シート、発泡成形品を得た。
【0049】
実施例4
(発泡用ポリスチレン系樹脂組成物の作製)
内容積106リットルの攪拌機付オートクレーブに該種粒子12.2kg、蒸留水37.8kg、ピロリン酸マグネシウム160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gを入れ、150rpmで撹拌し懸濁させた。
次いで予め用意した蒸留水2.6kg、ピロリン酸マグネシウム16g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2g、分岐化剤としてジビニルベンゼン(純分81%、新日鐵化学社製、商品名DVB−810)3.8g及びスチレン1.5kgをホモミキサーで攪拌して懸濁液を調製し、この懸濁液を初期温度75℃に保持した反応器に添加し、15分間種粒子にスチレンを吸収させた。
次いで、反応器にスチレン6.7kgを30分間掛けて添加し、更に60分間放置して種粒子に吸収させた。
【0050】
次いで、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド(純度75%、日油社製、商品名ナイパーBW)237g及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(日油社製、商品名パーブチルE)21gをスチレン2.0kgに溶解し、ピロリン酸マグネシウム16g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2g、蒸留水2.0kgと共にホモミキサーで攪拌して調製した懸濁液を初期温度75℃に保持した反応器に15分間掛けて添加した。
重合開始剤を含む懸濁液を反応器に加え始めた時点から60分間、反応器内温度を初期温度の75℃に保持し、種粒子にスチレンと重合開始剤を吸収させた。この後、分岐化剤としてジビニルベンゼン(純分81%、新日鐵化学社製、商品名DVB−810)10.9g、スチレン29.5kgの混合物を反応器内に連続的に2時間30分で供給するとともに、スチレン供給終了時に108℃となるように反応器内温度を連続的に昇温し、更に同じ昇温速度でさらに20分昇温を行った。
引き続き125℃まで昇温して90分保持した後、60℃まで冷却してスチレン系樹脂粒子を取り出し、洗浄、脱水、乾燥することで発泡用ポリスチレン系樹脂組成物を得た。
使用した分岐化剤量は発泡用ポリスチレン系樹脂組成物に対して230ppmである。
実施例1と同じ外観、坪量、厚みとなるよう発泡剤や発泡核剤の量を調整し、ポリスチレン系樹脂発泡シートを得、実施例1と同様にして、積層発泡シート、発泡成形品を得た。
【0051】
実施例5
ホモミキサーで攪拌して懸濁液を調製する際に使用するジビニルベンゼン3.8gを1.3g、スチレン29.5kgを反応器内に連続的に滴下する際に使用するジビニルベンゼン10.9gを3.6gとしたこと以外は実施例4と同様にして発泡用ポリスチレン系樹脂組成物を得た。
使用した分岐化剤量は発泡用ポリスチレン系樹脂組成物に対して77ppmである。
実施例1と同じ外観、坪量、厚みとなるよう発泡剤や発泡核剤の量を調整し、ポリスチレン系樹脂発泡シートを得、実施例1と同様にして、積層発泡シート、発泡成形品を得た。
【0052】
比較例1
発泡用ポリスチレン系樹脂組成物の作製において、ジビニルベンゼンを使用せず、スチレン供給終了時温度102℃を108℃、ベンゾイルパーオキサイド(純度75%、日油社製、商品名ナイパーBW)149gを109gとしたこと以外は実施例1と同様にして発泡用ポリスチレン系樹脂組成物を得た。
使用した分岐化剤量は発泡用ポリスチレン系樹脂組成物に対して0ppmである。
実施例1と同じ外観、坪量、厚みとなるよう発泡剤や発泡核剤の量を調整し、ポリスチレン系樹脂発泡シートを得、実施例1と同様にして、積層発泡シート、発泡成形品を得た。
【0053】
比較例2
発泡用ポリスチレン系樹脂組成物の作製において、ジビニルベンゼンを使用せず、スチレン供給終了時温度102℃を111℃、ベンゾイルパーオキサイド(純度75%、日油社製、商品名ナイパーBW)149gを109gとしたこと以外は実施例1と同様にして発泡用ポリスチレン系樹脂組成物を得た。
使用した分岐化剤量は発泡用ポリスチレン系樹脂組成物に対して0ppmである。
実施例1と同じ外観、坪量、厚みとなるよう発泡剤や発泡核剤の量を調整し、ポリスチレン系樹脂発泡シートを得、実施例1と同様にして、積層発泡シート、発泡成形品を得た。
【0054】
比較例3
ベンゾイルパーオキサイド(純度75%、日油社製、商品名ナイパーBW)237gを200gとしたこと以外は実施例4と同様にして発泡用ポリスチレン系樹脂組成物を得た。
使用した分岐化剤量は発泡用ポリスチレン系樹脂組成物に対して230ppmである。
実施例1と同じ外観、坪量、厚みとなるよう発泡剤や発泡核剤の量を調整し、ポリスチレン系樹脂発泡シートを得、実施例1と同様にして、積層発泡シート、発泡成形品を得た。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
上記表1及び2から、特定の分子量の多官能ビニル系芳香族化合物に由来する成分を特定量含み、MFR、MT及び損失正接tanδが特定の関係式を満たす基材樹脂を含む発泡用ポリスチレン系樹脂組成物は、優れた物性を示す発泡成形品を製造できることが分かる。