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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-194257(P2015-194257A)
(43)【公開日】2015年11月5日
(54)【発明の名称】無電源間欠供給装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/122 20060101AFI20151009BHJP
   B08B 5/02 20060101ALI20151009BHJP
   B05B 1/08 20060101ALN20151009BHJP
   B05B 9/04 20060101ALN20151009BHJP
【FI】
   F16K31/122
   B08B5/02 Z
   B05B1/08BBU
   B05B9/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-63698(P2015-63698)
(22)【出願日】2015年3月26日
(31)【優先権主張番号】特願2014-67793(P2014-67793)
(32)【優先日】2014年3月28日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591032703
【氏名又は名称】群馬県
(71)【出願人】
【識別番号】514078069
【氏名又は名称】株式会社ミツバ環境分析リサーチ
(72)【発明者】
【氏名】高田 豊
(72)【発明者】
【氏名】大畠 公夫
(72)【発明者】
【氏名】清水 敬祐
(72)【発明者】
【氏名】石川 智治
【テーマコード(参考)】
3B116
3H056
4F033
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB52
3B116BB32
3B116BB36
3H056AA05
3H056BB32
3H056BB50
3H056CA03
3H056CB02
3H056CB06
3H056CC02
3H056CD04
3H056CD06
3H056DD03
3H056EE01
3H056EE08
3H056GG02
3H056GG12
4F033AA04
4F033BA02
4F033EA01
4F033GA01
4F033GA11
4F033RA14
4F033RD02
4F033RD09
4F033RD10
4F033RE07
4F033RE08
(57)【要約】
【課題】加工品の生産工程において、加工切粉や切削油などの汚れ、また、洗浄水や冷却水の除去を目的に、一般的に広く採用されているエアブローについて、圧縮空気の吐出を間欠にすることで、圧縮空気の消費量を削減する工夫がなされているが、その目的の従来製品は、大きさ、重量、価格において企業側の負担が大きく導入が進んでいない。
【解決手段】本発明は、加工品の生産工程において、小型で、軽量で、安価で、無電化の間欠供給装置を提供する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストンの径を2段階または3段階にして受圧面積の差を設けることで、最大径に対向してその他の小さい径が向い合せの構造のため、各径に圧縮空気の圧力が加わった場合には、最大径で発生するピストンを押す力の方が、その他の径で発生するピストンを押す力よりも強くなること利用し、その力の差によりピストンを移動させて、圧縮空気の流れを閉に切り替えることを特徴とする無電源間欠供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の無電源間欠供給装置においてピストンの径を2段階または3段階にして受圧面積の差を設けることで、最大径に対向してその他の小さい径が向い合せの構造のため、各径に圧縮空気の圧力が加わった場合には、最大径で発生するピストンを押す力の方が、その他の径で発生するピストンを押す力よりも強くなること利用し、その力の差によりピストンを移動させて、圧縮空気の流れを閉に切り替えることを特徴とする無電源間欠供給装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の無電源間欠供給装置において圧縮空気の流れを閉に切り替えて供給側の圧力が低下すると、供給側から分岐してピストンの最大径へ圧縮空気を供給しているため、最大径に加わる圧力も低下して、今度はその他の径で発生するピストンを押す力の方が最大径で発生するピストンを押す力よりも強くなり、その力の差によりピストンを移動させて圧縮空気の流れを開に切り替え、この開閉動作が連続に繰り返されることを特徴とする無電源間欠供給装置。
【請求項4】
請求項1、2または3に記載の無電源間欠供給装置において供給側と最大径のピストンとを繋ぐ配管の間に、流量を調節しピストンの移動時間の変更を可能とする周波数調節弁を設け、間欠の周波数を任意に調節できることを特徴とする無電源間欠供給装置。
【請求項5】
請求項1、2、3または4に記載の無電源間欠供給装置の最大径のピストンから大気へ開放する配管の間に、流量を調節してピストンの開時間の変更が可能となる開時間調節弁を設け、間欠の開時間を調節することと、請求項3に記載の周波数調節弁を閉にして開時間調節弁を開くことで全開状態が保持されることとを特徴とする無電源間欠供給装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電源を必要とせず、流体を間欠に供給するための装置及びその機構に関する。
【背景技術】
【0002】
加工品の生産工程において、加工切粉や切削油などの汚れや、洗浄水や冷却水の除去の目的の洗浄作業に、一般的に広く使用されているエアブローやエアダスターやエアガンについて、供給する圧縮空気を間欠にすることにより、圧縮空気の消費量を削減する工夫がなされているが、その目的のための従来の製品は、形状も大きく、重く、高価なため、企業側の負担が大きく、導入が進んでいない。
【0003】
また、その他の方法は、特許文献1に提示してあるように、ノズルの噴射方向を回転させたり、特許文献2に提示してあるように、ノズルの噴射方向を左右または上下に振らしたりして、洗浄効果を上げるように工夫しているが、使用する圧縮空気の消費量を削減する対策ではなく、省エネの効果は期待できない。
【0004】
また特許文献3に提示してあるように、電磁弁のオンオフにより、間欠に噴霧している方法もあるが、電源が必要であり、高価でもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案平4−20518号
【特許文献2】特開2012−81425号
【特許文献2】特開2012−40529号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
加工品の生産工程において、洗浄等に使用する圧縮空気の消費量を削減するための、小型で、軽量で、安価で、無電化である間欠供給装置が必要とされている。
【発明が解決するための手段】
【0007】
本発明は、ピストンの径を2段階または3段階にして受圧面積の差を設けることで、最大径に対向してその他の小さい径が向い合せの構造のため、各径に圧縮空気の圧力が加わった場合には、最大径で発生するピストンを押す力の方が、その他の径で発生するピストンを押す力よりも強くなること利用し、その力の差によりピストンを移動させて、圧縮空気の流れを閉に切り替えることを特徴とする無電源間欠供給装置である。
【0008】
本発明は、請求項1に記載の無電源間欠供給装置においてピストンの径を2段階または3段階にして受圧面積の差を設けることで、最大径に対向してその他の小さい径が向い合せの構造のため、各径に圧縮空気の圧力が加わった場合には、最大径で発生するピストンを押す力の方が、その他の径で発生するピストンを押す力よりも強くなること利用し、その力の差によりピストンを移動させて、圧縮空気の流れを閉に切り替えることを特徴とする無電源間欠供給装置である。
【0009】
本発明は、請求項1または2に記載の無電源間欠供給装置において圧縮空気の流れを閉に切り替えて供給側の圧力が低下すると、供給側から分岐してピストンの最大径へ圧縮空気を供給しているため、最大径に加わる圧力も低下して、今度はその他の径で発生するピストンを押す力の方が最大径で発生するピストンを押す力よりも強くなり、その力の差によりピストンを移動させて圧縮空気の流れを開に切り替え、この開閉動作が連続に繰り返されることを特徴とする無電源間欠供給装置である。
【0010】
本発明は、請求項1、2または3に記載の無電源間欠供給装置において供給側と最大径のピストンとを繋ぐ配管の間に、流量を調節しピストンの移動時間の変更を可能とする周波数調節弁を設け、間欠の周波数を任意に調節できることを特徴とする無電源間欠供給装置である。
【0011】
本発明は、請求項1、2、3または4に記載の無電源間欠供給装置の最大径のピストンから大気へ開放する配管の間に、流量を調節してピストンの開時間の変更が可能となる開時間調節弁を設け、間欠の開時間を調節することと、請求項3に記載の周波数調節弁を閉にして開時間調節弁を開くことで全開状態が保持されることとを特徴とする無電源間欠供給装置である。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、加工品の生産工程の洗浄作業において、簡易な構造であることから小型で、軽量で、安価で、無電化である間欠供給装置は、圧縮空気の消費量を削減するため、省エネに効果がある。また本発明の無電源間欠供給装置は、圧縮空気のみならず、圧縮性の流体全般に使用出来るもので、各種ガスや気液混合状態にも有用であり、広い用途で効果をもたらすものである。
【0013】
塵埃や液体などの除去、洗浄清掃において使用すれば、対象物を振動させて飛ばしやすくする効果もある。
【0014】
圧縮空気を利用して間欠動作させるため、電源が必要のない方式でもある。
【0015】
また、簡易な構造のため小型で軽量化も実現されることから、設置場所を選ばず、設置作業も容易である。
【0016】
間欠する周波数の設定は、周波数調節弁により広い範囲で任意に設定が可能である。
【0017】
間欠する開時間の設定は、開時間調節弁により変更ができ、周波数調節弁を閉にして開時間用調節弁を開くことで、全開状態を保持することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例1の状態1の断面図である。
図2】本発明の実施例1の状態2の断面図である。
図3】本発明の実施例1の状態3の断面図である。
図4】本発明の実施例1の状態4の断面図である。
図5】本発明の実施例1の透視斜視図である。
図6】本発明の無電源間欠供給装置を使用するシステム構成図である。
図7】本発明の実施例2の状態1の断面図である。
図8】本発明の実施例2の状態2の断面図である。
図9】本発明の実施例3の状態1の断面図である。
図10】本発明の実施例3の状態2の断面図である。
図11】本発明の実施例3の状態3の断面図である。
図12】本発明の実施例3の状態4の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0019】
図6は本発明の無電源間欠供給装置11が用いられるシステム構成図で、コンプレッサー14で昇圧された圧縮空気がエアユニット13を介して連続的に本発明の無電源間欠供給装置11に供給されるが、本発明の無電源間欠供給装置11によって圧縮空気の供給、停止を繰り返すことによって間欠的にエアダスター12に供給されるものである。なお、3は間欠周期を調節する周波数調節弁であり、15は無電源間欠供給装置11での圧縮空気の供給時間を調節する開時間調節弁である。本発明の実施例1について、図1を参照して説明する。図1は本発明の状態1の無電源間欠供給装置11の断面図である。状態1は、ピストンが図の右に位置している状態である。配管その他の部品等は模式的に記載してある。実施例1はエアダスター4(記号で図示)を使用している。
【0020】
本発明の無電源間欠供給装置11は、円柱形状をしたピストン1とこのピストン1を摺動可能に収容するケース2とこのケース2を密閉する蓋10とで構成され、ピストン1は、大径部、小径部、中間径部を備えた径の異なる3段階のピストン形状をしている。ケース2にはピストン1の大径部を収容する空気室7と中間径部を収容する空気室6と小径部を収容する空気室16がケース2の一端面から他端面へ向けて順次形成されており、各空気室6、7、16とピストン1の各径部とはOリング17等で気密状態を保って摺動可能に構成されている。空気室6には、圧縮空気が供給される供給口5が形成されている。また、空気室7の左(中間径の空気室6側)には、開放口9が形成されている。空気室16の出口もしくは無電源間欠供給装置11の吐出口とエアダスター4との間に分岐部8を設け、周波数調整弁3を介して空気室7へ圧縮空気が供給できるようになっている。空気室7には開時間調整弁15が連結されている。
【0021】
次に本発明の無電源間欠供給装置11の動作について説明する。図1図9において、ピストン1が右端に位置して停止している状態1から説明する。説明上、図を見ている状態での左右が左右である。エアダスター4は閉であり、圧縮空気の供給が停止しているためピストン1も停止している。
【0022】
この状態1においてエアダスター4を開にすると、圧縮空気は供給口5から中間径の空気室6を通過し、エアダスター4から噴射する。
【0023】
同時に途中の分岐部8から、周波数調節弁3を介してピストン1とケース2の蓋10との間にわずかな隙間があることから大きい径の空気室7にも圧縮空気が供給され、ピストン1の径の差による受圧面積の差のため、大きい径の空気室7でピストン1の大径部端面が受ける力が中間径の空気室6でピストン1の中間径部の端面が受ける力より強くなる。その力の差によりピストン1は左に移動し、ピストン1の小径部とケース2によって中間径の空気室6からエアダスター4に行く圧縮空気は遮断され吐出も停止し、分岐部8に行く圧縮空気も遮断される。(状態2の図2図10参照)。
【0024】
分岐部8からの圧縮空気が遮断されると、大きい径の空気室7内の圧縮空気は分岐部8を逆流し、エアダスター4から吐出される。吐出後、大きい径の空気室7の圧力は低くなり、供給口5から圧縮空気の供給を受けている中間径の空気室6でピストン1を押す力は大きい径の空気室7でピストン1を押す力より強くなり、その結果ピストン1は右に移動する。(状態3の図3図11参照)。
【0025】
この移動により、圧縮空気はエアダスター4から吐出され、同時に分岐部8から大きい径の空気室7にも供給される。(状態4の図4図12参照)。
【0026】
このため、再度大きい径の空気室7に圧縮空気が供給され、その結果ピストン1は左に移動する。以後はエアダスター4を開にする間は、ピストン1が左右移動を繰り返すため、エアダスター4からの圧縮空気は間欠吐出を繰り返す。
【0027】
エアダスター4を閉にすると、供給口5からの圧縮空気の供給が停止するため、無電源間欠供給装置11のピストン1の動きも停止する。
【0028】
なお間欠の周波数の変更は、分岐部8からの途中に設けられた周波数調節弁3で流量を変更して行う。流量を大きくすれば周波数は大きくなる。
【0029】
また間欠する開時間の設定は、開時間調節弁15により変更ができ、周波数調節弁3を閉にして開時間調節弁15を開くことで、全開状態を保持することも可能である。
【0030】
図2はピストン1が左端に位置して、停止している状態2である。この状態2からエアダスター4を開にした場合を説明する。エアダスター4は閉であり、圧縮空気の供給が停止しているためピストン1も停止している。
【0031】
この状態2においてエアダスター4を開にすると、大きい径の空気室7のエアは周波数調節弁3を通過し、エアダスター4から吐出するため、大きい径の空気室7の圧力が低くなる。したがって供給口5からの圧縮空気が中間径の空気室6に入り、ピストン1を右方に移動させて、図1の状態1になり、圧縮空気は供給口5からエアダスター4に送られ吐出する。
【0032】
その結果圧縮空気は途中の分岐部8から、大きい径の空気室7(図2参照)にも供給され、空気室の受圧面積の差のため、大きい径の空気室7の圧力が高くなるにつれピストン1を押す力が中間径の空気室6のピストン1を押す力より強くなる。その力の差によりピストン1は左に移動し、中間径の空気室6からエアダスター4に行く圧縮空気は遮断され吐出も停止し、分岐部8に行く圧縮空気も遮断される。(図2図10参照)
【0033】
分岐部8からの圧縮空気が遮断されると、大きい径の空気室7内の圧縮空気は分岐部8を逆流し、エアダスター4から吐出される。吐出後、大きい径の空気室7の圧力は低くなりピストン1を押す力は弱くなることで、供給口5から圧縮空気の供給を受けている中間径の空気室6の圧力によるピストン1を押す力の方が強くなり、その力の差によりピストン1は右に移動する。(図3図11参照)
【0034】
この移動により、圧縮空気はエアダスター4から噴射され、同時に分岐部8から大きい径の空気室7にも供給される。(図4図12参照)
【0035】
その後、再度大きい径の空気室7の圧力は高くなりピストン1を押す力が強くなることで、その結果ピストン1は左に移動する。以後はエアダスター4を開にしている間は、ピストン1が左右移動を繰り返すため、エアダスター4からの圧縮空気は間欠吐出を繰り返す。
【0036】
エアダスター4を閉にすると、供給口5からの圧縮空気の供給が停止するため、無電源間欠供給装置11のピストン1の動きも停止する。
【0037】
図3は本発明の状態3の無電源間欠供給装置の断面図である。
【0038】
ピストン1が図3のように、中間径の空気室6の出口をふさぐように位置して、しかも中間にて停止している状態3の場合もある。この時にエアダスター4を開にすると、供給口5から圧縮空気の供給を受けている中間径の空気室6でピストン1を押す力は大きい径の空気室7でピストン1を押す力より強くなり、その結果ピストン1は右に移動する。
【0039】
この移動により、今度は圧縮空気がエアダスター4に供給され、同時に分岐部8からは大きい径の空気室7にも供給される。(図4図12参照)。
【0040】
このため、大きい径の空気室7の圧力が高くなり、ピストン1は左に移動する。以後はこの作動を繰り返す為、エアダスター4からの圧縮空気の吐出は間欠になる。
【0041】
図4は本発明の状態4の無電源間欠供給装置の断面図である。ピストン1が図4のように、移動の中間においてやや左に位置して停止している状態4の時に、エアダスター4を開にすると、大きい径の空気室7内の圧縮空気は分岐部8を逆流し、エアダスター4から放出され大きい径の空気室7の圧力が低くなる。
【0042】
したがって供給口5から圧縮空気の供給を受けている中間径の空気室6でピストン1を押す力は大きい径の空気室7でピストン1を押す力より強くなり、その結果ピストン1は右に移動し、図1の状態1になり、圧縮空気は供給口5からエアダスター4に送られ吐出する。
【0043】
以後は、この作動を繰り返す為、エアダスター4からの圧縮空気の吐出は間欠になる。
【0044】
また、大きい径の空気室7の左には、空気の出入りのための開放口9が設けられている。これはピストン1の動きが阻害されないようにするため必要である。この出入りする空気は大気であり、特別に供給の必要は無く、したがって供給されるエアは、すべてエアダスター4から噴射され無駄が無い。
【0045】
以上の説明により、無電源間欠供給装置11の停止状態が状態1、2、3、4のいずれであっても、エアダスター4の開によりエアが間欠に噴射される。
【0046】
図5は、本発明の無電源間欠供給装置の透視斜視図である。
【0047】
図6は、本発明の無電源間欠供給装置を作業現場で使用するシステム構成図である。
【実施例2】
【0048】
図7は、本発明の実施例2の状態1の断面図である。この実施例2の無電源間欠供給装置11は、径の異なる2段階の形状のピストン1と、本体に周波数調節弁3を組み込んだ構造である。この場合には、供給口5から圧縮空気が供給される小さい径の空気室6は、ピストン1の小径部端面を臨むように構成され、分岐部8は小さい径の空気室6から無電源間欠供給装置の吐出口への間(通路)に構成されている。また、本体内に放出の通路(開放口9)も設けてある為、エアダスター4の中間にストレートに接続出来るし、装置も非常に小型化出来る。この無電源間欠供給装置11も、実施例1において説明した動作と同様の動作を繰り返すので、ここでは詳しい説明は省く。
【0049】
また図8は、本発明の実施例2の状態2の断面図である。これも前項記載の実施例1において説明した動作の説明と同様であるので、詳しい説明は省く。
【実施例3】
【0050】
また図9〜12は、実施例3の状態図である。この無電源間欠供給装置11は、本体のケース2を出来るだけ簡素化し、安価な市販の調節弁等を利用している。この無電源間欠供給装置11も、実施例1において説明した動作と同様の動作を繰り返すので、ここでは詳しい説明は省く。
【0051】
また、ピストンの小径部の径を大きくすることで、同じ隙間でも円周が長くなるために、圧縮空気が通過する断面積も大きくなり、間欠エアの供給量を多くすることが出来る。また間欠エアの供給量が少ない場合には、逆にピストンの小径部の径を小さくして対応できるため、ケースも小さくなり全体がコンパクトに納まる。
【0052】
供給口から小径部の空気室までの流路を短くすることで、流路抵抗が少なくなり間欠エアの供給量を多くすることが出来る。
【0053】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは勿論である。たとえば、本発明の実施例では、ピストンは円柱形状をなしているが、角柱形状であってもよい。また、ピストンと空気室との機密状態を保つためにOリングに限らず、機密状態を保持できて摺動性を損なうことがなければ種々変更可能である。
【0054】
また、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々構成を取り得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0055】
1 ピストン
2 ケース
3 周波数調節弁(記号でも図示)
4 エアダスター(記号でも図示)
5 供給口
6 中間径の空気室
7 大きい径の空気室
8 分岐部
9 開放口
10 ケースの蓋
11 無電源間欠供給装置
12 エアダスター
13 エアユニット
14 コンプレッサー
15 開時間調節弁
16 小さい径の空気室
17 Oリング
18 ホース継手
19 L形ホース継手

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12