(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-196316(P2015-196316A)
(43)【公開日】2015年11月9日
(54)【発明の名称】プラスチック射出成形機ノズルヒーター部の保温・樹脂付着防止カバー
(51)【国際特許分類】
B29C 45/17 20060101AFI20151013BHJP
B29C 45/20 20060101ALI20151013BHJP
B22D 17/20 20060101ALI20151013BHJP
【FI】
B29C45/17
B29C45/20
B22D17/20 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2014-75063(P2014-75063)
(22)【出願日】2014年4月1日
(71)【出願人】
【識別番号】714000448
【氏名又は名称】安尾 清一
(72)【発明者】
【氏名】安尾清一
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206AJ06
4F206AJ13
4F206JA07
4F206JL02
4F206JQ69
4F206JQ90
(57)【要約】
【課題】本発明はプラスチック成形機のノズルヒーター部が外気温などの影響によって、温度が安定しない問題を解決し、樹脂漏れした樹脂がノズルヒーター部に付着するのを軽減できるようにした発明である。
【解決手段】ノズル先端1にあわせた穴3を開けたノズルカバー2をノズル先端1からシリンダー4までを覆うように被せる。このようにノズルカバー2でノズルヒーター5を覆うことにより、空気の流通が無くなり、ノズルカバー2内の空気層でノズルを保温できる。また。ノズルカバー2の穴3をノズル先端1に合わせて製作するこにより、樹脂漏れした樹脂がノズルヒーター5に付着することを軽減できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスクロスなど耐熱布にノズルを通す穴を開け、
ノズルヒーターを覆い、
ノズルヒーターの保温を特徴としたカバー。
【請求項2】
取り付けるノズルの大きさや形によって加工することができることを特徴とする請求項1記載のカバー。
【請求項3】
取り付けるノズルヒーターの温度によって、使用する断熱布を変えて製作することができることを特徴とした請求項1記載のカバー。
【請求項4】
ノズル先端の大きさに合わせてカバーの穴を製作することにより、樹脂漏れによる樹脂のノズルヒーターへの付着が軽減されることを特徴とした請求項1記載のカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラスチック射出成形機のノズル先端からシリンダー先端まで覆うように装着し、ノズルヒーター部の温度安定化と成形時のノズル先端からの樹脂漏れによるノズルヒーター部への樹脂付着を解消したものである。
【背景技術】
【0002】
従来は、プラスチック射出成形機のノズルの温度安定化と樹脂の付着を解消するものは無かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
プラスチック成形機には、製品となる樹脂を溶解させるためのシリンダーがあり、樹脂をシリンダーから製品金型に送り込むまでにノズルを通って送り込まれる。この際、ノズルには溶解された樹脂を冷まさない様にヒーターが設けられ、溶解されたままの温度(200℃から300℃くらい)で金型まで送り込めるように設計されている。ノズルはむき出しになっているため冬の寒い時期など外気温の影響を受けやすく、成形品の不良を多く出していた。ノズルの温度を安定させるためにノズルに断熱カバーを付けても、ノズルと金型が合わず樹脂が金型に入らずに飛び出す(樹脂漏れ)ことがよくあり、樹脂が断熱カバーに付いてしまう。断熱カバーに樹脂が付くと、断熱カバー自体は問題がないが、付いた樹脂は完全に取り払うことができず、ヒーターの温度によって樹脂が燃え火災に繋がる。樹脂が付いた断熱カバーは廃棄する他無かった。こういったデメリットが発生する為、ノズルに断熱カバーを装着することができなかった。本発明はそれを解消するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ノズル先端1を出す様にノズルカバー2に穴3を開け、ノズルからシリンダー4までおおうようにノズルカバー2を被せる。この際、ノズルカバー2に金属を用いるとノズルヒーター5と接触し、ショートする可能性があるのと金型6の斜面に接触しないように、ノズルカバー2は耐熱性あるのガラスクロスやシリカクロスなど耐熱布が一番良い。ノズル先端1の穴3をノズル先端1の大きさとあった穴を開けることにより、ノズルと金型6のタッチが合わず跳ね返った樹脂がノズルヒーター5に付着することを軽減できる。ノズルほぼ全域をノズルカバー2で覆う形になるので外気温を影響を無くし、ノズルを保温することを可能にした。
【発明の効果】
【0005】
ノズルヒーター部の温度を安定させる事で成形時の温度変化による不良品を減らす。またノズルと金型の接触があわず樹脂漏れした場合の樹脂がノズルヒーターに付着し、ノズルヒーターが破損するを軽減できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1で示すように、ノズル先端1にあわせた穴3を開けたノズルカバー2をノズル先端1からシリンダー4までを覆うように被せる。この際、ノズルカバー2をガラスクロスなど耐熱布を使用することにより、ノズルヒーター5と接触してショートすることや、金型6の斜面にノズルカバー2が当たって邪魔になることもない。ノズルやシリンダー4の大きさは機械によって異なるため、その都度、機械にあったノズルカバー2を作成する。このようにノズルカバー2でノズルヒーター5を覆うことにより、空気の流通が無くなり、ノズルカバー2内の空気層でノズルを保温できる。また。ノズルカバー2の穴3をノズル先端1に合わせて製作するこにより、樹脂漏れした樹脂がノズルヒーター5に付着することを軽減できる。
【符号の説明】
【0008】
1 ノズル先端
2 ノズルカバー
3 穴
4 シリンダー
5 ノズルヒーター
6 金型