(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-198150(P2015-198150A)
(43)【公開日】2015年11月9日
(54)【発明の名称】半導体ウェハ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20151013BHJP
H01L 21/82 20060101ALI20151013BHJP
【FI】
H01L21/02 A
H01L21/82 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-75029(P2014-75029)
(22)【出願日】2014年4月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000002325
【氏名又は名称】セイコーインスツル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142837
【弁理士】
【氏名又は名称】内野 則彰
(74)【代理人】
【識別番号】100123685
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 信行
(74)【代理人】
【識別番号】100166305
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 徹
(72)【発明者】
【氏名】松本 康伸
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 正樹
(72)【発明者】
【氏名】麻生 誠
(72)【発明者】
【氏名】森田 宏
【テーマコード(参考)】
5F064
【Fターム(参考)】
5F064BB31
5F064DD14
5F064DD47
5F064FF16
5F064FF27
5F064HH10
(57)【要約】
【課題】多品種を面付けした半導体ウェハであり、同じチップサイズの異品種を容易に識別できる半導体ウェハを提供する。
【解決手段】半導体ウェハの外周には除外領域7が形成されその内側は品種の異なる領域A、B、C、Dに区分される。領域A、B、C、Dは境界22、23、24で分けられ、境界21、22、23、24の両端の近傍にはマークチップ1、2、3、4が配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に設けた除外領域と、前記除外領域の内側に、それぞれ品種の異なる、複数の半導体チップ領域を形成した半導体ウェハであって、
前記複数の半導体チップ領域にそれぞれ配置された、同一サイズを有する半導体チップと、
オリフラ側を上として、前記複数の半導体チップ領域の各々の上端にあって前記除外領域と接する、前記半導体チップと同じサイズを有する基点チップと、
前記基点チップの除外領域側に隣接する、前記半導体チップを複数横に並べたサイズを有するマークチップと、
を有することを特徴とする半導体ウェハ。
【請求項2】
前記マークチップは、前記各々の上端の両側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の半導体ウェハ。
【請求項3】
前記マークチップは、品種識別情報と、ロット番号およびウェハ番号およびウェハ内配置を識別可能なアドレス情報と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体ウェハ。
【請求項4】
前記マークチップの表面には、識別可能な文字または記号が付されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の半導体ウェハ。
【請求項5】
前記マークチップは、複数のヒューズを有し、前記複数のヒューズの一部を切断することで前記品種識別情報および前記アドレス情報を書き込むことを特徴とする請求項3記載の半導体ウェハ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体ウェハ、特に2種類以上の多品種を形成した半導体ウェハに関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、1枚の半導体ウェハに1品種の半導体チップが形成されるのが通常であった。しかしながら、半導体ウェハの大口径化に伴い、ウェハ1枚からの収率は飛躍的に向上し、面積が1mm
2の半導体チップを8インチの半導体ウェハに形成すると、2万個以上も製造されることになる。生産要求数量が1万個に満たない品種であれば、残りの半導体チップは不要な在庫となりかねず、せっかくの大口径化の恩恵を受けることができない。この課題の解消のために、1枚の半導体ウェハに複数の品種を形成するという手段がとられる。
特許文献1には、チップサイズの異なる品種の半導体チップを間隔の異なるスクライブ線で区分するという半導体ウェハの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−13570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、チップサイズの異なる品種が形成されていれば、各々の品種を識別することは容易である。しかしながら、チップサイズが同じながらも異なる品種であった場合、外観検査工程における目視検査や顕微鏡検査で異なる品種の境界を見つけることは困難である。また、プロービング検査工程などにおいても異品種の基点がわかりにくく、作業に手間取ることもあった。
本発明は、同じチップサイズの異品種を容易に識別できる半導体ウェハの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題解決のために、本発明では以下の手段を用いた。
まず、前記半導体ウェハの外周に設けた除外領域と、前記除外領域の内側に複数の品種の半導体チップ領域を形成した半導体ウェハにおいて、前記半導体チップ領域の上端にあって前記除外領域と接する基点チップと、前記基点チップと隣接するマークチップと、を有することを特徴とする半導体ウェハとした。
【0006】
また、前記マークチップが、前記上端の両側に配置されていることを特徴とする半導体ウェハとした。
また、前記マークチップは、品種識別情報と、ロット番号とウェハ番号とウェハ内配置を識別可能なアドレス情報と、を有することを特徴とする半導体ウェハとした。
【0007】
また、前記マークチップの表面には、識別可能な文字または記号が付されていることを特徴とする半導体ウェハとした。
また、前記マークチップは、複数のヒューズを有し、前記ヒューズの一部が切断されていることを特徴とする半導体ウェハとした。
【発明の効果】
【0008】
上記手段を用いることで、外観検査工程やプロービング検査工程において、半導体ウェハに形成された異なる品種を容易に識別することが可能となった。また、異なる品種の境界でウェハ分割してもロット番号、ウェハ番号、ウェハ内位置の追跡が容易になった。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の半導体ウェハの第1の本実施例を示す図である。
【
図3】本発明の半導体ウェハの第2の本実施例を示す図である。
【
図4】本発明の半導体ウェハの第3の本実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る半導体ウェハの実施形態について、図を用いて説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明の半導体ウェハの第1の実施例を示す図である。一枚の半導体ウェハは半導体チップ領域A、B、C、Dに区分され、異なる品種が形成されている。半導体チップ領域A、B、C、Dは境界22、23、24で分けられているが、それらは同じ幅のスクライブラインからなり、各領域内のスクライブラインと何ら違いはない。境界21は半導体チップ領域Aとオリフラ側の除外領域7との境界である。境界21、22、23、24の左端の近傍にはマークチップ1、2、3、4が配置されている。
【0012】
図2は、
図1における丸囲み領域の拡大図である。
半導体ウェハの全面には同じチップサイズを有する半導体チップが面付けされている。そして、その外周やオリフラ近辺は除外領域7とされ、その領域に面付けされた半導体チップは、外見上異常がなくても測定されることはない。半導体ウェハの外周やオリフラ近辺は半導体製造装置のクランプなどが接触して正常な処理がされないことがあるため、このような除外領域を設けている。X軸方向の境界21は除外領域7と領域AとをX軸方向で分けるもので、半導体チップを分けるスクライブラインと重畳する。半導体チップ領域Aの左上端の半導体チップを基点チップ6とし、この基点チップ6の左側にはマークチップ8が設けられている。
【0013】
マークチップ8は除外領域7に属し測定対象とならない領域のチップである。図に示すように、マークチップは、例えば5つのチップ領域からなり、品種の識別のために個々のチップの表面には英数文字や記号による目視可能な識別マークが付与されている。識別マークはマスクやレーザーを利用して付けられる。このような構成とすることで、外観検査工程やプロービング検査工程において、マークチップ表面の文字や記号を読み取ることで領域Aに面付けされた品種と基点チップ6とを識別することが可能となる。
マークチップは
図1に示されるように、各境界の両側に設けることも可能であり、右端の除外領域7にマークチップ8を設ければ良い。
【実施例2】
【0014】
図3は、本発明の半導体ウェハの第2の実施例を示す図である。マークチップ内にヒューズを備え、そのヒューズの切断有無を利用した2進法の識別マークの例である。
図3においては、ヒューズ領域には10本のヒューズがあり、全てのヒューズを製品コードに割り当てても良いし、図のように、製品コード10と領域コード11に分けても良い。製品コード10には品種の識別のための情報が含まれ、領域コード11にはロット番号やウェハ番号やウェハ内位置の識別のためのアドレス情報が含まれている。通常、1枚のウェハに複数の品種を形成した場合、ウェハは品種毎にウェハ片に切断されると、そのロット番号、ウェハ番号、ウェハ内位置がわからなくなることになるが、切断されたウェハ片であってもロット番号、ウェハ番号、ウェハ内位置を追跡できるようにするのが領域コードの役目である。
図2のようなマークチップであってもその中に品種情報だけでなく、ロット番号、ウェハ番号、ウェハ内位置情報を加えることは重要で、その場合はマークチップの占有領域を大きくしないように、1チップに複数の文字や記号を記載するなどの工夫が必要である。
【実施例3】
【0015】
図4は、本発明に係る半導体ウェハの第3の実施例を示す図である。
図2との違いは、全ての行にマークチップ8を配置した点である。マークチップ8の各々には品種番号ではなく、101A、102A、103Aという様に、連続する番号が付されている。半導体ウェハ上の半導体チップは工程の途中までは全く同じ工程で処理され、ある工程の途中から異なる処理を施されて異なる品種となるものがある。このように工程の最初から品種や数量が固定されておらず、工程が進んでから異なる品種とする場合には
図4のようなマークチップの配置が有効である。
【0016】
品種と数量が決まった時点で、半導体ウェハ上に複数の品種を基点チップ6から形成するが、その時の各品種の基点チップ6の横に配置されたマークチップ8の番号や記号を読取り、その読取り情報を次工程以降で共有することで各品種の基点チップがどれであるかを容易に知ることができる。例えば、後の外観検査工程やプロービング検査工程において、先の読取り情報を頼りにして各品種の基点チップを見つけることが容易となり、作業に掛かる時間を短縮することが可能である。
【0017】
図4では、表面に英数文字や記号による目視可能な識別マークを付けたマークチップを例に説明したが、これに代えて、
図3と
図4の実施例を組合せ、ヒューズを備えたマークチップ12を半導体ウェハの外周に配置することでも構わない。
【産業上の利用可能性】
【0018】
多品種少量生産に対応するため、1枚の基板上に、複数の製品を多面付けすることができる電子部品等の製造に利用可能である。
【符号の説明】
【0019】
1 半導体チップ領域A用のマークチップ
2 半導体チップ領域B用のマ−クチップ
3 半導体チップ領域C用のマ−クチップ
4 半導体チップ領域D用のマ−クチップ
5 領域Aの半導体チップ
6 基点チップ
7 除外領域
8 マ−クチップ
10 製品コ−ド
11 領域コ−ド
21 除外領域と領域Aの境界
22 領域Aと領域Bの境界
23 領域Bと領域Cの境界
24 領域Cと領域Dの境界
A 半導体チップ領域A
B 半導体チップ領域B
C 半導体チップ領域C
D 半導体チップ領域D