特開2015-200921(P2015-200921A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 村田機械株式会社の特許一覧

特開2015-200921印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム
<>
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000003
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000004
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000005
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000006
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000007
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000008
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000009
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000010
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000011
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000012
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000013
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000014
  • 特開2015200921-印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-200921(P2015-200921A)
(43)【公開日】2015年11月12日
(54)【発明の名称】印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20151016BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20151016BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20151016BHJP
【FI】
   G06F3/12 C
   G06F3/12 K
   B41J29/38 Z
   H04N1/00 107Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-77443(P2014-77443)
(22)【出願日】2014年4月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 哲治
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061HH03
2C061HJ06
2C061HJ08
2C061HK19
2C061HN05
2C061HN15
2C061HQ17
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB21
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC22
5C062AC23
5C062AF06
(57)【要約】
【課題】 印刷情報が変更された際に、重複印刷を抑制することが図れる印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】 印刷出力装置3は、印刷情報100を記憶する記憶部33と、記憶部33に記憶される印刷情報100aを別の印刷情報100bに変更する変更指示を受けることにより、当該変更後印刷情報100bを当該変更前印刷情報100aに関連付けて記憶部33に記憶させる変更制御部34aと、変更後印刷情報100bに係る差分の出力指示を受けることにより、変更前印刷情報100a及び変更後印刷情報100bに基づく差分の印刷情報を出力する出力部35と、を備える。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶される前記印刷情報を別の印刷情報に変更する変更指示を受けることにより、当該変更後印刷情報を当該変更前印刷情報に関連付けて前記記憶部に記憶させる変更制御部と、
前記変更後印刷情報に係る差分の出力指示を受けることにより、前記変更前印刷情報及び前記変更後印刷情報に基づく差分の印刷情報を出力する出力部と、を備える印刷出力装置。
【請求項2】
前記出力部は、前記変更後印刷情報に係る出力指示を受けることにより、前記変更後印刷情報に基づく印刷情報を出力する請求項1に記載の印刷出力装置。
【請求項3】
前記変更制御部が前記変更後印刷情報を前記変更前印刷情報に関連付けて前記記憶部に記憶させた後に、所定期間が経過することにより、当該変更前印刷情報を前記記憶部から消去させる記憶制御部を備え、
前記記憶制御部は、前記出力部が前記差分の印刷情報を出力する際に、前記所定期間を延長する請求項1又は2に記載の印刷出力装置。
【請求項4】
前記出力部は、印刷情報に係る出力時刻の指示を受けることにより、当該出力時刻に基づいて印刷情報を出力する請求項1〜3の何れか1項に記載の印刷出力装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載の印刷出力装置と、
前記出力指示及び前記変更指示を、ネットワークを介して前記印刷出力装置に送信する端末装置と、を含む印刷出力システム。
【請求項6】
コンピュータに、
印刷情報を記憶させることと、
記憶される前記印刷情報を別の印刷情報に変更する変更指示を受けることにより、当該変更後印刷情報を当該変更前印刷情報に関連付けて記憶させることと、
前記関連付けられる前記変更前印刷情報及び前記変更後印刷情報に基づく差分情報の出力指示を受けることにより、前記変更前印刷情報及び前記変更後印刷情報に基づく差分情報を出力することと、を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷情報を記憶する記憶部と印刷情報を出力する出力部とを備える印刷出力装置に関し、また、該印刷出力装置を備える印刷出力システムに関する。さらに、本発明は、コンピュータに、印刷情報を出力することを実行させるコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリントサーバにおいて、事前に印刷情報を記憶し、プリンタにより、所望のタイミングで当該印刷情報の出力を実行させる機能が、知られている。斯かる構成においては、プリントサーバに印刷情報を記憶させた後から、実際にプリンタで印刷を実行させるまでの間に、印刷情報を変更した場合には、印刷情報を変更又は削除することができる(例えば、特許文献1)。
【0003】
しかしながら、変更前の印刷情報を既に印刷した場合には、変更前の印刷情報と変更後の印刷情報とを繰り返し印刷することになる。斯かる場合には、変更されていない箇所も印刷することになるため、記録紙やトナー等を無駄に消費することになり、望ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−58834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、印刷情報が変更された際に、重複印刷を抑制することが図れる印刷出力装置、印刷出力システム及びコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る印刷出力装置は、印刷情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶される前記印刷情報を別の印刷情報に変更する変更指示を受けることにより、当該変更後印刷情報を当該変更前印刷情報に関連付けて前記記憶部に記憶させる変更制御部と、前記変更後印刷情報に係る差分の出力指示を受けることにより、前記変更前印刷情報及び前記変更後印刷情報に基づく差分の印刷情報を出力する出力部と、を備える。
【0007】
本発明に係る印刷出力装置によれば、変更制御部は、記憶部に記憶される印刷情報を別の印刷情報に変更する変更指示を受けることにより、変更後印刷情報を変更前印刷情報に関連付けて記憶部に記憶させる。そして、出力部は、変更後印刷情報に係る差分の出力指示を受けることにより、変更前印刷情報及び変更後印刷情報に基づく差分の印刷情報を出力する。これにより、印刷情報が変更された箇所のみ印刷することができる。
【0008】
また、本発明に係る印刷出力装置においては、前記出力部は、前記変更後印刷情報に係る出力指示を受けることにより、前記変更後印刷情報に基づく印刷情報を出力する、という構成でもよい。
【0009】
また、本発明に係る印刷出力装置においては、前記変更制御部が前記変更後印刷情報を前記変更前印刷情報に関連付けて前記記憶部に記憶させた後に、所定期間が経過することにより、当該変更前印刷情報を前記記憶部から消去させる記憶制御部を備え、前記記憶制御部は、前記出力部が前記差分の印刷情報を出力する際に、前記所定期間を延長する、という構成でもよい。
【0010】
また、本発明に係る印刷出力装置においては、前記出力部は、印刷情報に係る出力時刻の指示を受けることにより、当該出力時刻に基づいて印刷情報を出力する、という構成でもよい。
【0011】
また、本発明に係る印刷出力システムは、上記の印刷出力装置と、前記出力指示及び前記変更指示を、ネットワークを介して前記印刷出力装置に送信する端末装置と、を含む。
【0012】
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、印刷情報を記憶させることと、記憶される前記印刷情報を別の印刷情報に変更する変更指示を受けることにより、当該変更後印刷情報を当該変更前印刷情報に関連付けて記憶させることと、前記関連付けられる前記変更前印刷情報及び前記変更後印刷情報に基づく差分情報の出力指示を受けることにより、前記変更前印刷情報及び前記変更後印刷情報に基づく差分情報を出力することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0013】
以上の如く、本発明は、印刷情報が変更された際に、重複印刷を抑制することが図れるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る印刷出力システムの全体ブロック図を示す。
図2図2は、同実施形態に係る端末装置の全体ブロック図を示す。
図3図3は、同実施形態に係る印刷情報を示す。
図4図4は、同実施形態に係る印刷出力装置の全体ブロック図を示す。
図5図5は、同実施形態に係る印刷出力システムの印刷情報変更のフロー図を示す。
図6図6は、同実施形態に係る端末装置の表示内容を示す。
図7図7は、同実施形態に係る端末装置の表示内容を示す。
図8図8は、同実施形態に係る印刷出力システムの差分印刷のフロー図を示す。
図9図9は、同実施形態に係る端末装置の表示内容を示す。
図10図10は、同実施形態に係る印刷出力システムで印刷される画像を示す。
図11図11は、同実施形態に係る印刷出力システムの標準印刷のフロー図を示す。
図12図12は、同実施形態に係る端末装置の表示内容を示す。
図13図13は、本発明の他の実施形態に係る印刷出力システムの全体ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る印刷出力システムにおける一実施形態について、図1図12を参酌して説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態に係る印刷出力システム1は、ユーザに操作されることで情報が入力される端末装置2と、印刷情報100を出力する印刷出力装置3とを備えている。また、印刷出力システム1は、印刷出力装置3から送信された情報に基づいて、画像を形成する画像形成装置4と、各装置2,3,4間で情報を送受信させるべく、各装置2,3,4に接続されるネットワーク5とを備えている。
【0017】
本実施形態においては、端末装置2は、ワープロソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフト等のアプリケーションソフトを使用できるパソコンであり、印刷出力装置3は、プリントサーバである。また、画像形成装置4は、プリンタをはじめとしてコピー、スキャナ、ファックス等の複数の機能を有する複合機であり、ネットワーク5は、有線又は無線のランである。
【0018】
端末装置2は、図2に示すように、ユーザに操作されることで情報が入力される入力部21と、各装置3,4から情報を受信する端末受信部22と、各装置3,4に情報を送信する端末送信部23とを備えている。また、端末装置2は、情報を記憶する端末記憶部24と、装置を制御する端末制御部25と、情報を表示する表示部26とを備えている。なお、図示しないが、端末装置2は、マウス、キーボード、CPU、RAM、ROM、HDD等を備えている。
【0019】
なお、印刷情報100は、図3に示すように、画像形成装置4で印刷される内容の情報である印刷データ情報101と、画像形成装置4で印刷される方式の情報である印刷設定情報102とを含んでいる。例えば、印刷データ情報101は、アプリケーションソフトを用いて作成される文字や図形等の情報であり、印刷設定情報102は、出力、印刷条件等の情報である。図3においては、印刷データ情報101は、文字と図形からなる10ページ分の情報である。
【0020】
印刷出力装置3は、図4に示すように、各装置2,4から情報を受信する受信部31と、各装置2,4に情報を送信する送信部32と、情報を記憶する記憶部33とを備えている。また、印刷出力装置3は、装置を制御する制御部34と、情報を出力する出力部35とを備えている。
【0021】
記憶部33は、印刷情報100を記憶する印刷情報記憶部33aを備えている。また、記憶部33は、制御部34が制御するコンピュータプログラム33bを格納している。
【0022】
制御部34は、変更後印刷情報100bを、記憶部33に記憶されている変更前印刷情報100aに関連付けて記憶部33に記憶させる変更制御部34aを備えている。また、制御部34は、印刷情報100を記憶部33から消去させる記憶制御部34bを備えている。
【0023】
記憶制御部34bは、画像形成装置4で印刷された印刷情報100を印刷情報記憶部33aに記憶させる。そして、記憶制御部34bは、印刷情報記憶部33aが印刷情報100を所定期間(例えば、2日や1週間)記憶することにより、当該印刷情報100を印刷情報記憶部33aから消去させる。また、記憶制御部34bは、印刷情報記憶部33aが変更後印刷情報100bを所定期間(例えば、1日)記憶することにより、当該変更後印刷情報100bに関連付けて記憶されている変更前印刷情報100aを消去する。
【0024】
出力部35は、変更前印刷情報100aと変更後印刷情報100bとの差分情報を演算する差分演算部35aを備えている。そして、出力部35は、差分又は標準の印刷情報を出力し、当該出力された情報は、送信部32により、画像形成装置4に向けて送信される。
【0025】
本実施形態に係る印刷出力システム1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る印刷出力システム1の印刷方法について、説明する。
【0026】
<印刷情報変更>
まず、記憶部33に記憶されている変更前印刷情報100aを、変更後印刷情報100bに変更する方法、即ち、印刷情報変更方法について、図5図7を参酌して説明する。
【0027】
まず、端末装置2の入力部21が操作されることにより、端末装置2は、過去に印刷を行った印刷ジョブの一覧の送信指示を、印刷出力装置3に送信する(ステップ11)。当該送信指示を受信した印刷出力装置3は、端末装置2に印刷ジョブの一覧を送信する(ステップ12)。これにより、図6に示すように、端末装置2は、表示部26で、印刷ジョブの一覧(印刷履歴一覧)を表示できる。
【0028】
そして、端末装置2の入力部21が操作されることにより、端末装置2は、変更の対象として選択された印刷ジョブを、印刷出力装置3に送信する(ステップ13)。当該情報を受信した印刷出力装置3は、端末装置2に当該印刷ジョブに該当する印刷情報100aを送信する(ステップ14)。このとき、印刷出力装置3が送信する印刷情報100aは、必要となる一部の情報だけでもよく、全部の情報でもよい。
【0029】
その後、端末装置2の入力部21が操作されることにより、図7に示すように、送信された印刷情報100aを変更する印刷情報100bが選択される(ステップ21)。そして、端末装置2は、変更する印刷情報100bと変更指示とを、印刷出力装置3に送信する(ステップ22)。
【0030】
これにより、印刷出力装置3においては、受信部31は、記憶部33に記憶される変更前印刷情報100aを別の変更後印刷情報100bに変更する変更指示を受信する。そして、変更制御部34aは、当該変更後印刷情報100bを当該変更前印刷情報100aに関連付けて記憶部33に記憶させる(ステップ23)。
【0031】
<差分印刷>
次に、変更前印刷情報100aと変更後印刷情報100bの差分を印刷する方法、即ち、差分印刷方法について、図8図10を参酌して説明する。なお、ステップ11〜ステップ14については、上述した印刷情報変更同じ内容であるため、ここでは、説明しない。
【0032】
ステップ11〜ステップ14の後、端末装置2の入力部21が操作されることにより、図9に示すように、印刷設定情報102bが選択される(ステップ31)。差分印刷の場合には、変更前印刷情報100aを印刷した時と同じ印刷設定情報(用紙サイズ、ページ集約、両面、印刷時刻指定の印刷条件等)102a、又は、新たな印刷設定情報が、設定印刷情報102bとして選択される。そして、端末装置2は、変更後印刷情報100bと差分情報の出力指示とを、印刷出力装置3に送信する(ステップ32)。
【0033】
変更後印刷情報100bと差分情報の出力指示とを受信した印刷出力装置3において、出力部35は、変更前の印刷データ情報101aと変更後の印刷データ情報101bとの差分情報を演算する(ステップ33)。そして、出力部35は、印刷データ情報101a,101bの差分情報と印刷設定情報102bとからなる印刷情報を、出力する(ステップ34)。
【0034】
そして、送信部32は、当該印刷情報を画像形成装置4に送信する。なお、出力部35は、印刷設定情報102bにおいて出力時刻の設定を受信している場合には、当該出力時刻になってから当該情報を出力する。
【0035】
このとき、出力部35は、印刷設定情報102bに基づいて、変更されたページを含むように用紙単位で印刷データ情報101a,101bの差分情報を出力している。そして、当該情報を受信した画像形成装置4は、印刷情報を用紙に印刷する(ステップ35)。このとき、図10に示すように、画像形成装置4は、印刷データ情報101の変更されたページを含む用紙のみ印刷することになる。
【0036】
具体的には、図10に示すように、印刷データ情報101のうち第2ページと第9ページとが変更された場合には、画像形成装置4は、第2ページと第9ページとを含む用紙のみ印刷する。例えば、印刷条件が、2ページ集約印刷で且つ両面印刷である場合には、画像形成装置4は、第2ページを含む1枚目と、第9ページを含む3枚目とを印刷し、2枚目を印刷しない。これにより、印刷データ情報101が変更された箇所のみ印刷することができる。
【0037】
また、印刷出力装置3において、記憶制御部34bは、出力部35が差分の印刷情報を出力する際に、当該変更前印刷情報100aを記憶部33から消去する所定期間(例えば、さらに1日)を延長する(ステップ36)。これは、差分出力の需要があると考えられるため、差分印刷に必要な変更前印刷情報100aの記憶期間を延長するためである。
【0038】
<標準印刷>
次に、変更後の印刷情報100bを全て印刷する方法、即ち、標準印刷方法について、図11及び図12を参酌して説明する。なお、ステップ11〜ステップ14については、上述した印刷情報変更同じ内容であるため、ここでは、説明しない。
【0039】
ステップ11〜ステップ14の後、端末装置2の入力部21が操作されることにより、図12に示すように、印刷設定情報102が選択される(ステップ41)。印刷設定情報102として、用紙サイズ、ページ集約、両面、印刷時刻指定等の印刷条件が選択される。そして、端末装置2は、変更後印刷情報100bと標準印刷の出力指示とを、印刷出力装置3に送信する(ステップ42)。
【0040】
変更後印刷情報100bと標準印刷の出力指示とを受信した印刷出力装置3において、出力部35は、変更後の印刷情報100bを出力し(ステップ43)、送信部32は、当該情報を画像形成装置4に送信する。そして、当該情報を受信した画像形成装置4は、印刷情報を用紙に印刷する(ステップ44)。
【0041】
以上より、本実施形態に係る印刷出力装置3によれば、変更制御部34aは、記憶部33に記憶される変更前印刷情報100aを別の変更後印刷情報100bに変更する変更指示を受けることにより、変更後印刷情報100bを変更前印刷情報100aに関連付けて記憶部33に記憶させる。そして、出力部35は、変更後印刷情報100bに係る差分情報の出力指示を受けることにより、変更前印刷情報100a及び変更後印刷情報100bに基づく差分情報を出力する。これにより、印刷情報が変更された箇所のみ印刷することができるため、印刷情報が変更された際に、重複印刷を抑制することが図れる。
【0042】
なお、本発明は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0043】
上記実施形態に係る印刷出力装置3においては、記憶部33が記憶する印刷情報100は、印刷データ情報101と印刷設定情報102とを含む、という構成である。しかしながら、本発明に係る印刷出力装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る印刷出力装置においては、記憶部33が記憶する印刷情報100は、印刷データ情報101と印刷設定情報102とを記憶している場所を示すアドレスである、という構成でもよい。斯かる構成の一例について、図13に示す。
【0044】
図13に係る印刷出力システム1は、端末装置2、印刷出力装置3、画像形成装置4の他に、各装置2,3,4とネットワーク5により接続される記憶装置6を備えている。そして、記憶装置6は、印刷データ情報101及び印刷設定情報102を記憶する。
【0045】
印刷出力装置3の記憶部33は、当該印刷データ情報101及び印刷設定情報102の記憶されている記憶装置6のアドレスを、印刷情報100として記憶している。そして、印刷出力装置3の出力部35は、記憶部33が記憶する印刷情報100に基づいて、記憶装置6で記憶されている変更前の印刷データ情報101aと変更後の印刷データ情報101bとの差分情報を出力する。
【0046】
また、上記実施形態に係る印刷出力装置3は、画像形成装置4と別の装置である、という構成である。しかしながら、本発明に係る印刷出力装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る印刷出力装置は、画像形成装置と一体の装置である、という構成でもよい。
【0047】
また、上記実施形態に係るコンピュータプログラム33bは、印刷出力装置3の記憶部33に格納されている、という構成である。しかしながら、本発明に係るコンピュータプログラムは、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るコンピュータプログラムは、CD又はDVD等の持ち運び可能(移動可能)で且つコンピュータで読み込み可能な記録媒体に格納されている、という構成でもよい。
【符号の説明】
【0048】
1…印刷出力システム、2…端末装置、3…印刷出力装置、4…画像形成装置、5…ネットワーク、6…記憶装置、21…入力部、22…端末受信部、23…端末送信部、24…端末記憶部、25…端末制御部、26…表示部、31…受信部、32…送信部、33…記憶部、33a…印刷情報記憶部、33b…コンピュータプログラム、34…制御部、34a…変更制御部、34b…記憶制御部、35…出力部、35a…差分演算部、100,100a,100b…印刷情報、101,101a,101b…印刷データ情報、102,102a,102b…印刷設定情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13